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1. (WO2015146232) ウォータジェットピーニング装置
Document

明 細 書

発明の名称 ウォータジェットピーニング装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062  

図面の簡単な説明

0063  

発明を実施するための形態

0064  

実施例 1

0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104  

実施例 2

0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126  

実施例 3

0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146  

実施例 4

0147   0148   0149   0150  

実施例 5

0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169  

符号の説明

0170  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16  

明 細 書

発明の名称 : ウォータジェットピーニング装置

技術分野

[0001]
 本発明は、水等の流体を施工対象面に噴射して、施工対象面を改質するウォータジェットピーニング装置に関するものである。

背景技術

[0002]
 従来、溶接部に発生する引張残留応力を圧縮残留応力に改質するウォータジェットピーニングがある。このウォータジェットピーニングは、水中において、溶接部表面に、キャビテーションによって生じる気泡を含む高圧水を噴射することで、溶接部表面に気泡の崩壊による衝撃圧を与え、これにより、溶接部表面の引張残留応力を圧縮残留応力に改質する。このようなウォータジェットピーニングを行う装置(ウォータジェットピーニング装置)には、高圧水を噴射するための噴射ノズルが設けられており、噴射ノズルを備えるウォータジェットピーニング装置としては、例えば、下記特許文献1から5に記載されたものがある。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開平5-84452号公報
特許文献2 : 特開平7-328858号公報
特許文献3 : 特開平10-268080号公報
特許文献4 : 特開平10-76467号公報
特許文献5 : 特開2007-185600号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 ところで、噴射ノズルから噴射される高圧水によって、施工対象面に対して与えられる衝撃圧は、噴射される高圧水周りの雰囲気の圧力(以下、雰囲気圧という)と、高圧水の内部に発生する気泡内部の圧力(以下、気泡内圧という)との圧力差が大きいほど、大きくなる。具体的に、雰囲気圧が大きければ大きいほど、気泡内圧が小さければ小さいほど、衝撃圧は大きくなる。
[0005]
 ここで、噴射ノズルからの噴流によって、施工対象面に対して与えられる衝撃圧を大きくする場合、噴射ノズルから噴射される高圧水の動圧を大きくすることが考えられる。噴射ノズルから噴射される高圧水の動圧を大きくするには、噴射ノズルから噴射される高圧水の流速を速くする。しかしながら、噴射ノズルだけでは、動圧を大きくするにあたって限界がある、つまり、流速を限界速度以上とすることが困難であることから、衝撃圧の向上を図ることは困難である。
[0006]
 そこで、本発明は、施工対象面における引張残留応力を圧縮残留応力に効率良く改質することができるウォータジェットピーニング装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明のウォータジェットピーニング装置は、施工対象面を覆って設けられ、内部圧力が外部に比して高い密閉状態とする密閉容器と、前記密閉容器の内部において、前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する噴射ノズルと、前記密閉容器の内部圧力を調整可能な圧力制御部と、を備えることを特徴とする。
[0008]
 この構成によれば、密閉容器の内部圧力を高くすることができるため、気泡の外側における雰囲気圧(雰囲気の静圧)を大きくすることができる。このため、雰囲気圧と気泡内圧との圧力差を大きくすることができるため、噴射ノズルから噴射される流体によって、施工対象面に対して与えられる衝撃圧を大きくすることができる。これにより、施工対象面に対して、気泡の崩壊による衝撃圧を好適に与えることができるため、施工対象面の引張残留応力を圧縮残留応力に効率良く改質することができる。なお、圧力制御部は、リークバルブを用いて構成してもよいし、密閉容器に貫通形成した圧力制御孔であってもよく、特に限定されない。また、密閉容器の厚さは、施工対象面と密閉容器との間でリークパスを発生させないような厚さとなっている。
[0009]
 また、前記密閉容器は、容器本体と、前記容器本体と前記施工対象面との間に設けられるシール部材と、を有することが好ましい。
[0010]
 この構成によれば、容器本体と施工対象面との間にシール部材を設けることができるため、密閉容器からの流体の漏出を抑制することができ、密閉容器の内部圧力を効率良く高めることができる。なお、シール部材としては、例えば、発泡樹脂材、シリコンゴム等の樹脂材を用いて構成してもよい。
[0011]
 また、前記圧力制御部は、前記密閉容器に貫通形成される圧力制御孔であることが好ましい。
[0012]
 この構成によれば、密閉容器に圧力制御孔を貫通形成することで、密閉容器の内部圧力を所定の圧力に維持することができる。具体的に、圧力制御孔は、密閉容器の内部圧力が5気圧以下となるように貫通形成される。
[0013]
 また、前記密閉容器は、前記施工対象面において、前記噴射ノズルから噴射される前記流体によって衝撃圧が発生する噴射領域よりも外側を取り囲んで設けられることが好ましい。
[0014]
 この構成によれば、噴射ノズルから施工対象面に噴射される流体を、密閉容器によって阻害することを抑制することができる。このため、噴射ノズルから噴射された流体を、施工対象面に好適に噴き当てることができ、施工対象面に衝撃圧を好適に与えることができる。
[0015]
 また、前記噴射ノズルと前記施工対象面との間の距離は、前記密閉容器を省いた開放状態における前記噴射ノズルと前記施工対象面との間の距離に比して長くなっていることが好ましい。
[0016]
 この構成によれば、噴射ノズルと施工対象面との間の距離を長くすることができる。つまり、密閉容器の内部圧力が高くなると、噴射ノズルから噴射される流体は、流体の噴射方向に直交する噴射幅が狭くなる。このため、施工対象面から噴射ノズルを離すことで、施工対象面に噴き当てる流体の噴射幅(噴射領域)を広くすることができ、施工対象面に流体を好適に噴き当てることができる。
[0017]
 また、前記噴射ノズルの周囲に配置される衝立を、さらに備え、前記噴射ノズルは、前記施工対象面に対して前記流体を斜めに噴き当て、前記衝立は、前記施工対象面に噴き当たって流れる前記流体の流通方向の下流側に位置する前記施工対象面に配設されることが好ましい。
[0018]
 この構成によれば、噴射ノズルから噴射される流体を、施工対象面に対して斜めに噴き当てる場合、施工対象面に噴き当たって流れる流体が、流体の流通方向の下流側に拡散する。このため、流体が拡散することによって雰囲気圧が低下すると共に、衝撃圧が最も強くなる淀み点(つまり、噴射ノズルから噴射される流体の流速が0となる点)が、施工対象面に噴き当たって流れる流体の流通方向の下流側に移動する。この場合、施工対象面に噴き当たって流れる流体の流通方向の下流側に衝立を設けることで、流通方向の下流側に拡散する流体を抑制することができ、これにより、雰囲気圧の低下を抑制し、上記の淀み点を、流通方向の上流側に移動させることができる。このため、施工対象面に対して斜めに噴射される流体によって与えられる衝撃圧の低下を抑制し、噴射ノズルから噴射される流体を、施工対象面の所定の位置に好適に噴き当てることができる。
[0019]
 また、前記噴射ノズルは、前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する主噴射ノズルと、前記主噴射ノズルの周囲に設けられ、前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する補助噴射ノズルと、を有することが好ましい。
[0020]
 この構成によれば、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとから流体を施工対象面に噴射することができるため、施工対象面に噴射される流体の動圧を高めることができ、これにより、気泡の外側における雰囲気圧(雰囲気の動圧)を大きくすることができる。このため、雰囲気圧と気泡内圧との圧力差を大きくすることができるため、主噴射ノズル及び補助噴射ノズルから噴射される流体によって、施工対象面に対して与えられる衝撃圧を大きくすることができる。これにより、施工対象面に対して、気泡の崩壊による衝撃圧を好適に与えることができるため、施工対象面の引張残留応力を圧縮残留応力に効率良く改質することができる。
[0021]
 本発明の他のウォータジェットピーニング装置は、施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する噴射ノズルと、前記噴射ノズルの周囲に配置される衝立と、を備え、前記噴射ノズルは、前記施工対象面に対して前記流体を斜めに噴き当て、前記衝立は、前記施工対象面に噴き当たって流れる前記流体の流通方向の下流側に位置する前記施工対象面に配設されることを特徴とする。
[0022]
 この構成によれば、噴射ノズルから噴射される流体を、施工対象面に対して斜めに噴き当てる場合、施工対象面に噴き当たって流れる流体が、流体の流通方向の下流側に拡散する。このため、流体が拡散することによって雰囲気圧が低下すると共に、衝撃圧が最も強くなる淀み点(つまり、噴射ノズルから噴射される流体の流速が0となる点)が、施工対象面に噴き当たって流れる流体の流通方向の下流側に移動する。この場合、施工対象面に噴き当たって流れる流体の流通方向の下流側に衝立を設けることで、流通方向の下流側に拡散する流体を抑制することができ、これにより、雰囲気圧の低下を抑制し、上記の淀み点が、流通方向の下流側に移動することを抑制することができる。このため、施工対象面に対して斜めに噴射される流体によって与えられる衝撃圧の低下を抑制し、噴射ノズルから噴射される流体を、施工対象面に好適に噴き当てることができる。
[0023]
 また、前記衝立は、前記施工対象面において、前記噴射ノズルから噴射される前記流体によって衝撃圧が発生する噴射領域よりも外側に設けられることが好ましい。
[0024]
 この構成によれば、噴射ノズルから施工対象面に噴射される流体を、衝立によって阻害することを抑制することができる。このため、噴射ノズルから噴射された流体を、施工対象面に好適に噴き当てることができ、施工対象面に衝撃圧を好適に与えることができる。
[0025]
 また、前記衝立は、前記噴射ノズルを取り囲む円弧状に形成されていることが好ましい。
[0026]
 この構成によれば、施工対象面に噴き当たって流通方向の下流側に流れる流体を、円弧状の衝立によって好適に留めることができ、流体の拡散をより好適に抑制することができる。
[0027]
 また、前記衝立は、可撓性を有する材料を用いて構成されることが好ましい。
[0028]
 この構成によれば、衝立を施工対象面に密着させることができ、また、衝立を流体の噴射による変位に追従させることができる。このため、施工対象面に噴き当たって流通方向の下流側に流れる流体を、衝立によって好適に留めることができ、流通方向の下流側に拡散する流体をより好適に抑制することができる。なお、可撓性を有する材料としては、例えば、ゴム等の樹脂材である。
[0029]
 また、前記噴射ノズルを中心に前記衝立を相対的に回転させる回転機構を、さらに備えることが好ましい。
[0030]
 この構成によれば、回転機構によって、噴射ノズルを中心に、衝立を所定の位置に相対的に回転させることができる。
[0031]
 また、前記噴射ノズルから噴射する前記流体の噴射方向において、前記衝立を前記噴射ノズルに対して相対的にスライドさせるスライド機構を、さらに備えることが好ましい。
[0032]
 この構成によれば、噴射方向において、スライド機構により、噴射ノズルに対して、衝立を所定の位置に相対的にスライド移動させることができる。
[0033]
 また、内部に前記噴射ノズルを収容し、前記施工対象面を覆って設けられ、内部圧力が外部に比して高い密閉状態とする密閉容器と、前記密閉容器の内部圧力を調整可能な圧力制御部と、をさらに備えることが好ましい。
[0034]
 この構成によれば、密閉容器の内部圧力を高くすることができるため、気泡の外側における雰囲気圧(雰囲気の静圧)を大きくすることができる。このため、雰囲気圧と気泡内圧との圧力差を大きくすることができるため、噴射ノズルから噴射される流体によって、施工対象面に対して与えられる衝撃圧を大きくすることができる。これにより、施工対象面に対して、気泡の崩壊による衝撃圧を好適に与えることができるため、施工対象面の引張残留応力を圧縮残留応力に効率良く改質することができる。
[0035]
 また、前記噴射ノズルは、前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する主噴射ノズルと、前記主噴射ノズルの周囲に設けられ、前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する補助噴射ノズルと、を有することが好ましい。
[0036]
 この構成によれば、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとから流体を施工対象面に噴射することができるため、施工対象面に対して、気泡の崩壊による衝撃圧を好適に与えることができ、施工対象面の引張残留応力を圧縮残留応力に効率良く改質することができる。
[0037]
 本発明の他のウォータジェットピーニング装置は、施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する主噴射ノズルと、前記主噴射ノズルの周囲に設けられ、前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する補助噴射ノズルと、を備えることを特徴とする。
[0038]
 この構成によれば、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとから流体を施工対象面に噴射することができるため、高圧水に含まれる気泡の外側の雰囲気圧(雰囲気の動圧)を大きくすることができる。このため、雰囲気圧と気泡内圧との圧力差を大きくすることができるため、主噴射ノズル及び補助噴射ノズルから噴射される流体によって、施工対象面に対して与えられる衝撃圧を大きくすることができる。これにより、施工対象面に対して、気泡の崩壊による衝撃圧を好適に与えることができるため、施工対象面の引張残留応力を圧縮残留応力に効率良く改質することができる。
[0039]
 また、前記主噴射ノズルから噴射される前記流体の流速は、前記補助噴射ノズルから噴射される前記流体の流速に比して速くなっていることが好ましい。
[0040]
 この構成によれば、主噴射ノズルから噴射される流体の動圧を、補助噴射ノズルから噴射される流体の動圧に比して大きくすることができる。
[0041]
 また、前記補助噴射ノズルは、前記主噴射ノズルの周囲を取り囲むように設けられることが好ましい。
[0042]
 この構成によれば、補助噴射ノズルを主噴射ノズルの周囲を取り囲むように設けることができるため、主噴射ノズルから噴射される流体が、補助噴射ノズルから噴射される流体によって偏った流れになってしまうことを抑制することができる。なお、補助噴射ノズルを、主噴射ノズルの周囲を取り囲むように所定の間隔を空けて複数設ける場合には、複数の補助噴射ノズルは、3つ以上とすることが好ましい。
[0043]
 また、前記補助噴射ノズルから噴射される前記流体の噴射方向は、前記主噴射ノズルから噴射される前記流体の噴射方向に対して同方向、または、前記主噴射ノズル側に傾斜する方向となっていることが好ましい。
[0044]
 この構成によれば、補助噴射ノズルから噴射される流体によって、主噴射ノズルから噴射される流体を阻害することがない。なお、補助噴射ノズルから噴射される流体の噴射方向を、主噴射ノズル側に傾斜する方向とする場合、補助噴射ノズルから噴射される流体が、主噴射ノズルから噴射される流体を阻害しないような角度にすることが好ましい。
[0045]
 また、前記主噴射ノズルに接続され、前記主噴射ノズルに前記流体を供給する主供給ラインと、前記補助噴射ノズルに接続され、前記補助噴射ノズルに前記流体を供給する補助供給ラインと、をさらに備え、前記主供給ラインと前記補助供給ラインとは、独立した個別の供給ラインとなっていることが好ましい。
[0046]
 この構成によれば、主供給ラインと補助供給ラインとを独立した供給ラインとすることで、主噴射ノズルから噴射される流体の動圧と、補助噴射ノズルから噴射される流体の動圧とをそれぞれ高い動圧とすることができる。このため、主噴射ノズル及び補助噴射ノズルから施工対象面に噴射される流体の動圧をさらに高めることができる。
[0047]
 また、前記主噴射ノズルに接続され、前記主噴射ノズルに前記流体を供給する主供給ラインと、前記補助噴射ノズルに接続され、前記補助噴射ノズルに前記流体を供給する補助供給ラインと、をさらに備え、前記主供給ラインと前記補助供給ラインとは、一体となる同一の供給ラインとなっていることが好ましい。
[0048]
 この構成によれば、主供給ラインと補助供給ラインとを一体の供給ラインとすることができるため、供給ライン周りの構成を簡易なものとすることができ、コンパクト化を図ることができる。
[0049]
 また、前記主噴射ノズル及び前記補助噴射ノズルは、前記流体の噴射方向に直交する面で切った断面がそれぞれ円形となっていることが好ましい。
[0050]
 この構成によれば、主噴射ノズル及び補助噴射ノズルを同じ断面形状とすることができる。このとき、主噴射ノズルの開口面積を、補助噴射ノズルの開口面積に比して大きくしてもよいし、主噴射ノズルの開口面積を、補助噴射ノズルの開口面積と同じにしてもよいし、主噴射ノズルの開口面積を、補助噴射ノズルの開口面積に比して小さくしてもよい。
[0051]
 また、前記主噴射ノズル及び前記補助噴射ノズルの少なくとも一方は、前記流体の噴射方向に直交する面で切った断面が円形となっており、ノズル先端側が、前記流体の噴射方向に向かって直径が大きくなるテーパ形状となっていることが好ましい。
[0052]
 この構成によれば、ノズル先端側をテーパ形状とすることで、各噴射ノズルのノズル先端周りの雰囲気を取り込んで、各噴射ノズルから流体を噴射することができる。このため、各噴射ノズルから噴射される流体の動圧を大きなものとすることができる。なお、テーパ形状となるノズル先端のテーパ角度は、60°前後とすることが好ましい。
[0053]
 また、前記主噴射ノズルは、前記流体の噴射方向に直交する面で切った断面が円形となっており、前記補助噴射ノズルは、前記流体の噴射方向に直交する面で切った断面が、前記主噴射ノズルの外周に沿う円環形となっており、前記補助噴射ノズルの先端側は、内側の周面が、前記流体の噴射方向に向かって直径が同径となるストレート形状となる一方で、外側の周面が、前記流体の噴射方向に向かって直径が大きくなるテーパ形状となっていることが好ましい。
[0054]
 この構成によれば、補助噴射ノズルのノズル先端側において、外側の周面をテーパ形状とすることで、補助噴射ノズルの外周側におけるノズル先端周りの雰囲気を取り込んで、補助噴射ノズルから流体を噴射することができる。このため、補助噴射ノズルから噴射される流体の動圧を大きなものとすることができる。一方で、補助噴射ノズルのノズル先端側において、内側の周面をストレート形状とすることで、補助噴射ノズルの内周側において雰囲気の取り込みを抑制できることから、主噴射ノズルから噴射される流体への干渉を抑制することができる。
[0055]
 また、前記主噴射ノズルと前記補助噴射ノズルとは、別体に形成されていることが好ましい。
[0056]
 この構成によれば、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとを別体とすることで、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとをそれぞれ取り扱うことが可能となる。
[0057]
 また、前記主噴射ノズルと前記補助噴射ノズルとは、一体に形成されていることが好ましい。
[0058]
 この構成によれば、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとを一体の噴射ノズルとすることができるため、噴射ノズルの構成を簡易なものとすることができ、コンパクト化を図ることができる。
[0059]
 また、内部に前記主噴射ノズル及び前記補助噴射ノズルを収容し、前記施工対象面を覆って設けられ、内部圧力が外部に比して高い密閉状態とする密閉容器と、前記密閉容器の内部圧力を調整可能な圧力制御部と、をさらに備えることが好ましい。
[0060]
 この構成によれば、密閉容器の内部圧力を高くすることができるため、気泡の外側における雰囲気圧(雰囲気の静圧)を大きくすることができる。このため、雰囲気圧と気泡内圧との圧力差を大きくすることができるため、主噴射ノズル及び補助噴射ノズルから噴射される流体によって、施工対象面に対して与えられる衝撃圧を大きくすることができる。これにより、施工対象面に対して、気泡の崩壊による衝撃圧を好適に与えることができるため、施工対象面の引張残留応力を圧縮残留応力に効率良く改質することができる。
[0061]
 また、前記主噴射ノズル及び前記補助噴射ノズルの周囲に配置される衝立を、さらに備え、前記主噴射ノズルは、前記施工対象面に対して前記流体を斜めに噴き当て、前記衝立は、前記施工対象面に噴き当たって流れる前記流体の流通方向の下流側に位置する前記施工対象面に配設されることが好ましい。
[0062]
 この構成によれば、噴射ノズルから噴射される流体を、施工対象面に対して斜めに噴き当てる場合、衝立を設けることで、流通方向の下流側に拡散する流体を抑制することができ、これにより、雰囲気圧の低下を抑制し、施工対象面に噴射される流体の淀み点を、流通方向の上流側に移動させることができる。このため、施工対象面に対して斜めに噴射される流体によって与えられる衝撃圧の低下を抑制し、噴射ノズルから噴射される流体を、施工対象面の所定の位置に好適に噴き当てることができる。

図面の簡単な説明

[0063]
[図1] 図1は、原子力発電プラントの概略構成図である。
[図2] 図2は、加圧水型原子炉を表す縦断面図である。
[図3] 図3は、原子炉容器の計装管台を表す断面図である。
[図4] 図4は、原子炉容器の入口ノズル及び出口ノズルを表す断面図である。
[図5] 図5は、実施例1に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。
[図6] 図6は、実施例2に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。
[図7] 図7は、図6のA-A矢視図である。
[図8] 図8は、実施例2の変形例に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。
[図9] 図9は、実施例3に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。
[図10] 図10は、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとの配置関係を示す平面図である。
[図11] 図11は、各噴射ノズルのノズル先端側における断面図である。
[図12] 図12は、実施例4に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。
[図13] 図13は、実施例5に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。
[図14] 図14は、実施例5に係る主噴射ノズルと補助噴射ノズルとの配置関係の一例を示す平面図である。
[図15] 図15は、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとの配置関係の一例を示す平面図である。
[図16] 図16は、主噴射ノズル及び補助噴射ノズルのノズル先端側における断面図である。

発明を実施するための形態

[0064]
 以下に、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせることも可能である。
実施例 1
[0065]
 図1は、原子力発電プラントの概略構成図である。図2は、加圧水型原子炉を表す縦断面図である。図3は、原子炉容器の計装管台を表す断面図である。図4は、原子炉容器の入口ノズル及び出口ノズルを表す断面図である。
[0066]
 実施例1の原子炉は、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉12である。
[0067]
 実施例1の加圧水型原子炉12を有する原子力発電プラント1において、図1に示すように、原子炉格納容器11は、内部に加圧水型原子炉12及び蒸気発生器13を格納している。この加圧水型原子炉12と蒸気発生器13とは、高温側送給配管14と低温側送給配管15を介して連結されており、高温側送給配管14に加圧器16が設けられ、低温側送給配管15に一次冷却水ポンプ17が設けられている。この場合、減速材及び一次冷却水として軽水を用い、炉心部における一次冷却水の沸騰を抑制するために、一次冷却系統は加圧器16により150~160気圧程度の高圧状態を維持するように制御している。
[0068]
 従って、加圧水型原子炉12にて、燃料(原子燃料)として低濃縮ウランまたはMOXにより一次冷却水として軽水が加熱され、高温の一次冷却水が加圧器16により所定の高圧に維持された状態で、高温側送給配管14を通して蒸気発生器13に送られる。この蒸気発生器13では、高温高圧の一次冷却水と二次冷却水との間で熱交換が行われ、冷やされた一次冷却水は低温側送給配管15を通して加圧水型原子炉12に戻される。
[0069]
 蒸気発生器13は、加熱された二次冷却水、つまり、蒸気を送給する配管31を介して蒸気タービン32と連結されており、この蒸気タービン32には、発電機36が接続されている。
[0070]
 また、蒸気タービン32は、蒸気タービン32から流出した蒸気が流入する復水器41に接続されている。この復水器41は、冷却水(例えば、海水)を給排する取水管44及び排水管45が連結されている。この取水管44は、循環水ポンプ46を有し、排水管45と共に他端部が海中に配置されている。
[0071]
 そして、この復水器41は、配管47が接続されており、配管47には、給水ポンプ54が設けられ、給水ポンプ54によって、復水器41から蒸気発生器13へ向けて、二次冷却水を供給する。
[0072]
 従って、蒸気発生器13にて、高温高圧の一次冷却水と熱交換を行って生成された蒸気は、配管31を通して蒸気タービン32に送られ、この蒸気により蒸気タービン32を駆動して発電機36により発電を行う。そして、蒸気タービン32を駆動した蒸気は、復水器41で海水を用いて冷却されて復水となり、配管47を通して給水ポンプ54により蒸気発生器13に戻される。
[0073]
 このように構成された原子力発電プラント1の加圧水型原子炉12において、図2に示すように、原子炉容器61は、その内部に炉内構造物が挿入できるように、原子炉容器本体62とその上部に装着される原子炉容器蓋(上鏡)63により構成されており、この原子炉容器本体62に対して原子炉容器蓋63が複数のスタッドボルト64及びナット65により開閉可能に固定されている。
[0074]
 この原子炉容器本体62は、原子炉容器蓋63を取り外すことで上部が開口可能であり、下部が半球形状をなす下鏡66により閉塞された円筒形状をなしている。そして、原子炉容器本体62は、上部に一次冷却水としての軽水を供給する入口ノズル67と、軽水を排出する出口ノズル68が形成されている。
[0075]
 原子炉容器本体62は、内部にて、入口ノズル67及び出口ノズル68より上方に上部炉心支持板69が固定される一方、下方の下鏡66の近傍に位置して下部炉心支持板70が固定されている。この上部炉心支持板69及び下部炉心支持板70は、円板形状をなして図示しない多数の連通孔が形成されている。そして、上部炉心支持板69は、複数の炉心支持ロッド71を介して下方に図示しない多数の連通孔が形成された上部炉心板72が連結されている。
[0076]
 原子炉容器本体62は、内部に円筒形状をなす炉心槽73が内壁面と所定の隙間をもって配置されており、この炉心槽73は、上部が上部炉心板72に連結され、下部に円板形状をなして図示しない多数の連通孔が形成された下部炉心板74が連結されている。そして、この下部炉心板74は、下部炉心支持板70に支持されている。即ち、炉心槽73は、原子炉容器本体62の下部炉心支持板70に吊り下げ支持されることとなる。
[0077]
 炉心75は、上部炉心板72と炉心槽73と下部炉心板74により形成されており、この炉心75は、内部に多数の燃料集合体76が配置されている。この燃料集合体76は、図示しないが、多数の燃料棒が支持格子により格子状に束ねられて構成され、上端部に上部ノズルが固定される一方、下端部に下部ノズルが固定されている。また、炉心75は、内部に多数の制御棒77が配置されている。この多数の制御棒77は、上端部がまとめられて制御棒クラスタ78となり、燃料集合体76内に挿入可能となっている。上部炉心支持板69は、この上部炉心支持板69を貫通して多数の制御棒クラスタ案内管79が固定されており、各制御棒クラスタ案内管79は、下端部が燃料集合体76内の制御棒クラスタ78まで延出されている。
[0078]
 原子炉容器61を構成する原子炉容器蓋63は、上部が半球形状をなして磁気式ジャッキの制御棒駆動装置80が設けられており、原子炉容器蓋63と一体をなすハウジング81内に収容されている。多数の制御棒クラスタ案内管79は、上端部が制御棒駆動装置80まで延出され、この制御棒駆動装置80から延出されて制御棒クラスタ駆動軸82が、制御棒クラスタ案内管79内を通って燃料集合体76まで延出され、制御棒クラスタ78を把持可能となっている。
[0079]
 この制御棒駆動装置80は、上下方向に延設されて制御棒クラスタ78に連結されると共に、その表面に複数の周溝を長手方向に等ピッチで配設してなる制御棒クラスタ駆動軸82を磁気式ジャッキで上下動させることで、加圧水型原子炉12の出力を制御している。
[0080]
 また、原子炉容器本体62は、下鏡66を貫通する多数の計装管台83が設けられ、この各計装管台83は、炉内側の上端部に炉内計装案内管84が連結される一方、炉外側の下端部にコンジットチューブ85が連結されている。各炉内計装案内管84は、上端部が下部炉心支持板70に連結されており、振動を抑制するための上下の連接板86,87が取付けられている。シンブルチューブ88は、中性子束を計測可能な中性子束検出器(図示略)が装着されており、コンジットチューブ85から計装管台83及び炉内計装案内管84を通り、下部炉心板74を貫通して燃料集合体76まで挿入可能となっている。
[0081]
 従って、制御棒駆動装置80により制御棒クラスタ駆動軸82を移動して燃料集合体76から制御棒77を所定量引き抜くことで、炉心75内での核分裂を制御し、発生した熱エネルギにより原子炉容器61内に充填された軽水が加熱され、高温の軽水が出口ノズル68から排出され、上述したように、蒸気発生器13に送られる。即ち、燃料集合体76を構成する原子燃料が核分裂することで中性子を放出し、減速材及び一次冷却水としての軽水が、放出された高速中性子の運動エネルギを低下させて熱中性子とし、新たな核分裂を起こしやすくすると共に、発生した熱を奪って冷却する。一方、制御棒77を燃料集合体76に挿入することで、炉心75内で生成される中性子数を調整し、また、制御棒77を燃料集合体76に全て挿入することで、原子炉を緊急に停止することができる。
[0082]
 また、原子炉容器61は、炉心75に対して、その上方に出口ノズル68に連通する上部プレナム89が形成されると共に、下方に下部プレナム90が形成されている。そして、原子炉容器61と炉心槽73との間に入口ノズル67及び下部プレナム90に連通するダウンカマー部91が形成されている。従って、軽水は、入口ノズル67から原子炉容器本体62内に流入し、ダウンカマー部91を下向きに流れ落ちて下部プレナム90に至り、この下部プレナム90の球面状の内面により上向きに案内されて上昇し、下部炉心支持板70及び下部炉心板74を通過した後、炉心75に流入する。この炉心75に流入した軽水は、炉心75を構成する燃料集合体76から発生する熱エネルギを吸収することで、この燃料集合体76を冷却する一方、高温となって上部炉心板72を通過して上部プレナム89まで上昇し、出口ノズル68を通って排出される。
[0083]
 このように構成された原子炉容器61にて、図3に示すように、計装管台83は、炉内計装筒95が原子炉容器本体62の下鏡66に形成された取付孔96に嵌入し、炉内計装筒95の上端部が下鏡66の内面131に溶接(溶接部97)により固定されて構成されている。原子炉容器本体62は、母材となる低合金鋼の内面にステンレス鋼が肉盛溶接されて構成され、ニッケル基合金製の炉内計装筒95がこの原子炉容器本体62の取付孔96に嵌入した状態で、ニッケル基合金製の材料により原子炉容器本体62に溶接(溶接部97)されている。
[0084]
 また、原子炉容器61にて、図4に示すように、入口ノズル67及び出口ノズル68(以下、各ノズル67,68という)は、その端面にセーフエンド用配管101が溶接されていることから、各ノズル67,68とセーフエンド用配管101との間に、溶接部102が形成されている。
[0085]
 そのため、炉内計装筒95、溶接部97及びその周辺部には、引張応力が残留している可能性があり、同様に、溶接部102及びその周辺部には、引張応力が残留している可能性があるため、長期の使用により応力腐食割れが発生する確率が高くなる。そこで、原子炉補修装置としてのウォータジェットピーニング(WJP)装置110により、この表面の引張残留応力を圧縮残留応力に改質することで、応力腐食割れを防止するようにしている。このウォータジェットピーニング装置110は、水中で溶接部97及び溶接部102の表面にキャビテーションにより生じる気泡を含む高圧水(流体)を噴射し、溶接部97及び溶接部102の表面の引張残留応力を圧縮残留応力に改質するものである。
[0086]
 ところで、ウォータジェットピーニング装置110により、溶接部97,102の表面に対して与えられる衝撃圧は、噴射される高圧水周りの雰囲気の圧力(以下、雰囲気圧という)と、高圧水の内部に発生する気泡内部の圧力(以下、気泡内圧という)との圧力差が大きいほど、大きくなる。具体的に、雰囲気圧が大きければ大きいほど、気泡内圧が小さければ小さいほど、衝撃圧は大きくなる。実施例1のウォータジェットピーニング装置110は、気泡の外側における雰囲気圧(雰囲気の静圧)を大きくすることで、溶接部97及び溶接部102の表面に対して与えられる衝撃圧を大きくしている。
[0087]
 図5は、実施例1に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。実施例1のウォータジェットピーニング装置110は、主に、入口ノズル67及び出口ノズル68とセーフエンド用配管101との間の溶接部102の表面を改質するために用いられる。ここで、溶接部102は、各ノズル67,68の全周に亘って形成されており、ウォータジェットピーニング装置110は、溶接部102に沿って高圧水を噴射する。
[0088]
 図5に示すように、ウォータジェットピーニング装置110は、密閉容器111と、噴射ノズル112と、圧力制御孔113とを備えており、噴射ノズル112は、図示しない移動機構により溶接部102に沿って移動する。
[0089]
 密閉容器111は、施工対象面となる溶接部102の表面を覆うように、各ノズル67,68の内周面及び外周面を含むノズル周面115に当接して設けられる。この密閉容器111は、その内部圧力が外部圧力に比して高くなるように、内部を密閉状態としている。密閉容器111は、容器本体116とシール部材117とを有している。
[0090]
 容器本体116は、円筒形状の本体部116aと、本体部116aの一方側(図5の上側)に設けられる円形の天板部116bとで一体に形成され、本体部116aの他方側(図5の下側)が円形開口となっている。この容器本体116の天板部116bの中心には、後述する噴射ノズル112が貫通して設けられており、容器本体116と噴射ノズル112とが一体となるように、容器本体116が噴射ノズル112に固定されている。
[0091]
 シール部材117は、円環状に形成され、容器本体116の開口側(他方側)の円環状となる端部に取り付けられる。シール部材117は、容器本体116とノズル周面115との間に配置され、例えば、発泡樹脂材、またはシリコンゴム等の樹脂材を用いて構成されている。ここで、シール部材117が取り付けられる容器本体116は、溶接部102に沿って移動する噴射ノズル112に取り付けられているため、シール部材117は、ノズル周面115に対して摺動することになる。このため、シール部材117は、密閉容器111の内部の密閉状態を維持しつつ、ノズル周面115に対して摺動可能な材料となっている。
[0092]
 噴射ノズル112は、溶接部102へ向けて、気泡を含む高圧水を噴射している。この噴射ノズル112には、上記した密閉容器111が一体に取り付けられ、密閉容器111と共に移動可能となっている。噴射ノズル112から噴射された高圧水は、溶接部102に噴き当たり、気泡が崩壊することで、溶接部102の表面に衝撃圧が与えられる。このとき、噴射ノズル112から噴射される高圧水によって衝撃圧が発生する所定の領域が、噴射領域120となっている。
[0093]
 この噴射領域120は、噴射される高圧水の噴射方向と、高圧水が噴き当たる溶接部102の表面とが直交する場合、その中心が淀み点となる円形の領域となっている。淀み点は、噴射された高圧水の流速(噴流速度)がゼロとなる点であり、衝撃圧が最も大きくなる点となる。このため、円形の噴射領域120は、中心の衝撃圧が最も大きく、径方向の外側に向かうにしたがって、衝撃圧が小さくなっていく。
[0094]
 ここで、上記の密閉容器111は、噴射ノズル112から噴射される高圧水への影響を抑制すべく、噴射領域120の外側を取り囲むように設けられている。また、密閉容器111は、その厚さが、ノズル周面115と密閉容器111との間でリークパスを発生させないような厚さとなっている。つまり、密閉容器111の容器本体116及びシール部材117は、径方向における厚さが、リークパスを発生させないような厚さとなっている。
[0095]
 圧力制御孔113は、密閉容器111の容器本体116に貫通形成されている。この圧力制御孔113は、密閉容器111の内部圧力を、所定の圧力に維持可能な形状となっている。具体的に、圧力制御孔113は、密閉容器111の内部圧力を、5気圧以下に維持可能な形状となっている。
[0096]
 ここで、密閉容器111の内部圧力が高まると、噴射ノズル112から噴射される高圧水は、高圧水の噴射方向に直交する噴射幅が狭くなる。この場合、溶接部102の表面における噴射領域120が小さくなってしまう。このため、噴射ノズル112と溶接部102の表面との間の距離は、密閉容器111を省いた開放状態における噴射ノズル112と溶接部102の表面との間の距離に比して長くなっている。
[0097]
 このように構成されたウォータジェットピーニング装置110において、噴射ノズル112から溶接部102の表面へ向けて高圧水を噴射すると、高圧水は、溶接部102の表面に噴き当たる。そして、高圧水に含まれる気泡が崩壊することで、溶接部102の表面に衝撃圧が生じる。
[0098]
 ここで、噴射ノズル112から噴射された高圧水は、密閉容器111の内部に噴射されることから、密閉容器111の内部圧力が高まる。これにより、密閉容器111の内部圧力は、外部圧力に比して高くなる。このとき、密閉容器111には、圧力制御孔113が形成されていることから、密閉容器111は、その内部圧力が外部圧力に比して高い状態を維持しつつ、内部圧力を所定の圧力に維持する。
[0099]
 以上のように、実施例1によれば、ウォータジェットピーニング装置110は、密閉容器111の内部圧力を高くすることができるため、気泡の外側における雰囲気圧(雰囲気の静圧)を大きくすることができる。このため、雰囲気圧と気泡内圧との圧力差を大きくすることができるため、噴射ノズル112から噴射される高圧水によって、溶接部102の表面に対して与えられる衝撃圧を大きくすることができる。これにより、溶接部102の表面に対して、気泡の崩壊による衝撃圧を好適に与えることができるため、溶接部102の表面の引張残留応力を圧縮残留応力に効率良く改質することができる。
[0100]
 また、実施例1によれば、容器本体116とノズル周面115との間にシール部材117を設けることができるため、密閉容器111からの漏水を抑制することができ、密閉容器111の内部圧力を効率良く高めることができる。
[0101]
 また、実施例1によれば、密閉容器111に圧力制御孔113を貫通形成することで、密閉容器111の内部圧力を所定の圧力に維持することができる。
[0102]
 また、実施例1によれば、密閉容器111を噴射領域120よりも外側を取り囲むように設けることができるため、噴射ノズル112から溶接部102の表面に噴射される高圧水を、密閉容器111によって阻害してしまうことを抑制することができる。このため、噴射ノズル112から噴射された高圧水を、溶接部102の表面に好適に噴き当てることができ、溶接部102の表面に衝撃圧を好適に与えることができる。
[0103]
 また、実施例1によれば、噴射ノズル112と溶接部102の表面との間の距離を長くすることができる。このため、溶接部102の表面から噴射ノズル112を離すことで、溶接部102の表面の噴射領域120を広くすることができ、溶接部102の表面に高圧水を好適に噴き当てることができる。
[0104]
 なお、実施例1では、容器本体116に圧力制御孔113を貫通形成したが、この構成に限定されず、密閉容器111の内部圧力を所定の圧力に維持可能な圧力制御部であれば、いずれの構成であってもよい。具体的に、密閉容器111の内部圧力を所定の圧力に維持可能な圧力制御部として、圧力制御孔113に代えて、リークバルブを設けてもよい。つまり、密閉容器111の容器本体116に貫通孔を形成し、この貫通孔に連通する接続管を容器本体116の外側に取り付け、この接続管にリークバルブを介設してもよい。この構成によれば、リークバルブによって、密閉容器111の内部圧力を所定の圧力に維持することができる。
実施例 2
[0105]
 次に、図6及び図7を参照して、実施例2に係るウォータジェットピーニング装置130について説明する。図6は、実施例2に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。図7は、図6のA-A矢視図である。なお、実施例2では、重複した記載を避けるべく、実施例1と異なる部分について説明し、実施例1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
[0106]
 図6に示すように、実施例2のウォータジェットピーニング装置130は、主に、炉内計装筒95周りの溶接部97の表面を改質するために用いられる。ここで、溶接部97は、炉内計装筒95の外周に亘って形成されており、ウォータジェットピーニング装置130は、溶接部97に沿って高圧水を、下鏡66の湾曲する内面131に噴射する。
[0107]
 図6及び図7に示すように、ウォータジェットピーニング装置130は、噴射ノズル132と、衝立133と、回転スライド機構134とを備えており、噴射ノズル132は、図示しない移動機構により溶接部97に沿って移動する。なお、噴射ノズル132は、実施例1の噴射ノズル112と同様であるため説明を省略する。
[0108]
 この噴射ノズル132から噴射された高圧水は、溶接部97に噴き当たり、気泡が崩壊することで、溶接部97の表面に衝撃圧が与えられる。ここで、噴射される高圧水の噴射方向と、高圧水が噴き当たる溶接部97の表面とは、斜めに交わっている。つまり、噴射ノズル132から噴射された高圧水を挟んで、一方側(図6の左側)の内面131が、他方側(図6の右側)の内面131に比して低くなっている。このため、溶接部97の表面に噴き当たって流れる高圧水は、低い側(下方側)となる内面131に沿って拡散する。このとき、高圧水により衝撃圧が発生する噴射領域120において、衝撃圧が最も大きくなる淀み点は、高圧水を挟んで、下方側の内面131に移動すると共に、高圧水が下方側の内面131に沿って流れることで、雰囲気圧が低下する可能性がある。
[0109]
 なお、噴射ノズル132の噴射方向と下鏡66の内面131とが直交するように、噴射ノズル132の噴射方向を、下鏡66の内面131に沿って変化させることが考えられるが、この場合、噴射ノズル132の噴射方向を変更するための機構を設けなければならず、また、噴射ノズル132を配置する空間的な制約があることから、困難である。
[0110]
 このため、実施例2では、噴射ノズル132の周囲に衝立133が配置されている。この衝立133は、回転スライド機構134を介して噴射ノズル132に取り付けられている。衝立133は、内面131に噴き当たって流れる高圧水の流通方向の下流側に位置する内面131に配設されており、高圧水の流れを留めている。
[0111]
 この衝立133は、噴射ノズル132を取り囲む円弧状に形成されている。このため、衝立133と下鏡66の内面131とによって空間が区画され、この空間に高圧水を留めることが可能となる。また、衝立133は、水を汚さずに、強度を有する材料を用いて構成されており、例えば、ステンレス鋼を用いて構成されている。
[0112]
 なお、実施例2において、衝立133は、ステンレス鋼を用いて構成されたが、可撓性を有する材料を用いて構成してもよく、例えば、ゴム等の樹脂材を用いて構成してもよい。この場合、衝立133は、下鏡66の内面131に密着させることができる。また、衝立133は、高圧水を噴射することによって発生する振動により、衝立133と下鏡66の内面131との間が変位する場合であっても、この変位に追従して変形させることが可能となる。これにより、衝立133は、内面131との間における漏水が抑制される。
[0113]
 ここで、衝立133は、回転スライド機構134を介して、溶接部97に沿って移動する噴射ノズル132に取り付けられるため、衝立133は、内面131に対して摺動することになる。このため、衝立133は、内面131に対して摺動可能な材料となっている。
[0114]
 また、衝立133は、噴射ノズル132から噴射される高圧水への影響を抑制すべく、衝立133を省いた状態において溶接部97周りの表面に形成される噴射領域120の外側に配置されている。
[0115]
 回転スライド機構134は、噴射ノズル132に対して、衝立133を移動させる機構となっており、噴射ノズル132を中心に衝立133を回転させると共に、噴射ノズル132から噴射する高圧水の噴射方向に衝立133をスライドさせている。回転スライド機構134は、噴射ノズル132の外周に設けられる円筒部材141と、円筒部材141と衝立133とを接続する複数のステー部材142とを含んで構成されている。
[0116]
 円筒部材141は、円筒形状となっており、その内周面が、噴射ノズル132の外周面に対向するように、噴射ノズル132の外周に沿って全周に亘って設けられる。円筒部材141は、噴射ノズル132に対して噴射方向にスライド自在となっており、また、噴射ノズル132の周方向に回転自在となっている。
[0117]
 複数のステー部材142は、円筒部材141の外周面と、円弧形状の衝立133の内面(噴射ノズル132側の面)とを連結している。複数のステー部材142は、円筒部材141の外周に沿って所定の間隔を空けて並べて設けられている。これにより、衝立133は、円筒部材141の移動に伴って移動する。
[0118]
 このように構成されたウォータジェットピーニング装置130において、噴射ノズル132から溶接部97の表面へ向けて高圧水を噴射すると、高圧水は、溶接部97の表面に噴き当たる。そして、高圧水に含まれる気泡が崩壊することで、溶接部97の表面に衝撃圧が生じる。
[0119]
 ここで、噴射ノズル132から噴射された高圧水は、下鏡66の内面131に沿って下方側に流れるが、このとき、衝立133によって高圧水の流れが留められる。このため、高圧水は、内面131の下方側に流れ難くなることから、噴射領域120の淀み点が内面131の下方側へ移動することを抑制することができ、また、雰囲気圧の低下を抑制できる。
[0120]
 以上のように、実施例2によれば、内面131の下方側に拡散する高圧水を、衝立133によって留めることができる。このため、噴射領域120における淀み点が下方側に移動することを抑制することができ、また、高圧水が内面131の下方側に拡散することによる雰囲気圧の低下を抑制することができる。このため、溶接部97の表面に対して斜めに噴射される高圧水によって与えられる衝撃圧の低下を抑制し、噴射ノズル132から噴射される高圧水を、溶接部97の表面に好適に噴き当てることができる。
[0121]
 また、実施例2によれば、衝立133を噴射領域120よりも外側に設けることができるため、噴射ノズル132から溶接部97の表面に噴射される高圧水を、衝立133によって阻害してしまうことを抑制することができる。このため、噴射ノズル132から噴射された高圧水を、溶接部97の表面に好適に噴き当てることができ、溶接部97の表面に衝撃圧を好適に与えることができる。
[0122]
 また、実施例2によれば、衝立133を、噴射ノズル132を取り囲む円弧状に形成することができるため、高圧水を留める空間を形成することができる。このため、溶接部97の表面に噴き当たって内面131の下方側に流れる高圧水を、円弧状の衝立133によって好適に留めることができ、高圧水の拡散をより好適に抑制することができる。
[0123]
 また、実施例2によれば、衝立133を、可撓性を有する材料を用いて構成してもよいため、衝立133を下鏡66の内面131に密着させることができる。また、高圧水を噴射することによって発生する振動により、衝立133と下鏡66の内面131との間が変位する場合であっても、この変位に追従して衝立133を変形させることができる。このため、溶接部97の表面に噴き当たって内面131の下方側に流れる高圧水を、衝立133によって好適に留めることができ、高圧水の拡散をより好適に抑制することができる。
[0124]
 また、実施例2によれば、回転スライド機構134を設けることで、噴射ノズル132を中心に、衝立133を回転させることができ、また、噴射方向において、衝立133をスライド移動させることができる。このため、溶接部97に沿って噴射ノズル132が移動する場合であっても、噴射ノズル132の移動に追従して、衝立133を、高圧水が拡散する内面131の下方側となる所定の位置に、移動させることができる。
[0125]
 なお、実施例2の回転スライド機構134に代えて、回転機構とスライド機構とが独立する個別の機構としてもよい。
[0126]
 また、実施例2のウォータジェットピーニング装置130を、図8に示す変形例としてもよい。図8は、実施例2の変形例に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。図8に示すように、変形例のウォータジェットピーニング装置130は、衝立133の先端側(内面131に当接する側)に、衝立133から突出する突出部材145が設けられている。この突出部材145は、衝立133の先端側に形成される収容空間146に収容されている。また、収容空間146には、弾性部材147が設けられ、弾性部材147は、衝立133と突出部材145との間を付勢している。このため、突出部材145は、衝立133との相対的な位置関係を変位させることが可能となる。よって、高圧水を噴射することによって発生する振動により、衝立133と下鏡66の内面131との間が変位する場合であっても、この変位に追従して、突出部材145を衝立133から出没させることができるため、下鏡66の内面131に突出部材145を好適に当接させることができる。
実施例 3
[0127]
 次に、図9から図11を参照して、実施例3に係るウォータジェットピーニング装置150について説明する。図9は、実施例3に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。図10は、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとの配置関係を示す平面図である。図11は、各噴射ノズルのノズル先端側における断面図である。なお、実施例3でも、重複した記載を避けるべく、実施例1及び実施例2と異なる部分について説明し、実施例1及び実施例2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
[0128]
 実施例3のウォータジェットピーニング装置150は、気泡の外側における雰囲気圧(雰囲気の動圧)を大きくすることで、溶接部97及び溶接部102の表面に対して与えられる衝撃圧を大きくしている。実施例3のウォータジェットピーニング装置150は、主に、入口ノズル67及び出口ノズル68とセーフエンド用配管101との間の溶接部102の表面を改質するために用いられる。実施例3のウォータジェットピーニング装置150は、実施例1と同様に、溶接部102に沿って高圧水を噴射する。
[0129]
 図9に示すように、ウォータジェットピーニング装置150は、主噴射ノズル152及び複数の補助噴射ノズル153を含む噴射ノズル151と、主噴射ノズル152及び複数の補助噴射ノズル153を取り付けるベースプレート154とを備えており、噴射ノズル151は、図示しない移動機構により溶接部102に沿って移動する。ここで、主噴射ノズル152及び複数の補助噴射ノズル153は、それぞれ別体に形成される噴射ノズルとなっている。
[0130]
 また、ウォータジェットピーニング装置150は、主噴射ノズル152へ向けて水を供給する主供給ライン156と、複数の補助噴射ノズル153へ向けて水をそれぞれ供給する複数の補助供給ライン157とを備えている。
[0131]
 主噴射ノズル152は、溶接部102へ向けて、気泡を含む高圧水を噴射している。主噴射ノズル152から噴射された高圧水は、溶接部102に噴き当たり、気泡が崩壊することで、溶接部102の表面に衝撃圧が与えられる。
[0132]
 複数の補助噴射ノズル153は、主噴射ノズル152を中心として、主噴射ノズル152の周囲を取り囲むように設けられ、主噴射ノズル152の周方向において、所定の間隔を空けて並べて設けられている。図10に示すように、補助噴射ノズル153は、例えば、4つ設けられており、主噴射ノズル152を中心に、90°ずつ位相を異ならせて設けられている。この補助噴射ノズル153は、溶接部102へ向けて、気泡を含む高圧水を噴射している。複数の補助噴射ノズル153から噴射された高圧水は、主噴射ノズル152から噴射された高圧水と共に溶接部102に噴き当たり、気泡が崩壊することで、溶接部102の表面に衝撃圧が与えられる。
[0133]
 ベースプレート154は、主噴射ノズル152及び複数の補助噴射ノズル153が取り付けられている。ここで、ベースプレート154に取り付けられる主噴射ノズル152及び複数の補助噴射ノズル153は、主噴射ノズル152から噴射される高圧水の噴射方向と、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水の噴射方向とが同方向となるように、平行に取り付けられている。
[0134]
 主供給ライン156は、主噴射ノズル152と水を圧送する供給装置159とを接続しており、供給装置159から圧送される水を、主噴射ノズル152へ向けて供給している。複数の補助供給ライン157は、複数の補助噴射ノズル153と複数の供給装置159とをそれぞれ接続しており、複数の供給装置159から圧送される水を、複数の補助噴射ノズル153へ向けてそれぞれ供給している。このとき、主供給ライン156に接続される供給装置159と、複数の補助供給ライン157に接続される複数の供給装置159とは、異なる個別の供給装置159となっている。また、主供給ライン156及び補助供給ライン157は、独立した個別の供給ラインとなっている。このため、主噴射ノズル152及び複数の補助噴射ノズル153のそれぞれには、独立した個別の供給ラインから水が圧送される。
[0135]
 このとき、主噴射ノズル152から噴射される高圧水の流速は、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水の流速に比して速くなっている。なお、実施例3では、主噴射ノズル152からの高圧水の流速を、補助噴射ノズル153からの高圧水の流速に比して速くしたが、この構成に限定されない。主噴射ノズル152から噴射される高圧水の流速と、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水の流速とを同じ流速としてもよいし、補助噴射ノズル153からの高圧水の流速を、主噴射ノズル152からの高圧水の流速に比して速くしてもよい。
[0136]
 ここで、図10及び図11に示すように、主噴射ノズル152のノズル先端側に形成される主噴射孔161は、高圧水が噴射される噴射方向に直交する面で切った断面が円形開口となっている。また、補助噴射ノズル153のノズル先端側に形成される補助噴射孔162は、高圧水が噴射される噴射方向に直交する面で切った断面が円形開口となっている。このとき、主噴射ノズル152の主噴射孔161の開口面積は、補助噴射ノズル153の補助噴射孔162の開口面積に比して大きくてもよいし、補助噴射ノズル153の補助噴射孔162の開口面積と同じであってもよいし、補助噴射ノズル153の補助噴射孔162の開口面積に比して小さくてもよい。
[0137]
 また、主噴射ノズル152の主噴射孔161のノズル先端側は、テーパ面165が形成されるテーパ形状となっており、また、補助噴射ノズル153の補助噴射孔162のノズル先端側は、主噴射孔161と同様に、テーパ面165が形成されるテーパ形状となっている。このテーパ面165は、高圧水の噴射方向に向かって直径が大きくなっている。テーパ面165は、そのテーパ角度θ、すなわち、テーパ面165の中心軸Iを挟んで対向する2つの母線が為す角度θが、ほぼ60°となっている。なお、ほぼ60°とは、60°を中心として、±2°分だけ前後する角度となっている。
[0138]
 このように構成されたウォータジェットピーニング装置150において、主噴射ノズル152及び複数の補助噴射ノズル153から溶接部102の表面へ向けてそれぞれ高圧水が噴射される。主噴射ノズル152から噴射された高圧水は、補助噴射ノズル153から噴射された高圧水が加わることで、高圧水に含まれる気泡の外側の雰囲気の動圧が高くなる。そして、主噴射ノズル152及び各補助噴射ノズル153から噴射された高圧水が、溶接部102の表面に噴き当たり、高圧水に含まれる気泡が崩壊することで、溶接部102の表面に衝撃圧が生じる。
[0139]
 以上のように、実施例3によれば、主噴射ノズル152と補助噴射ノズル153とから高圧水を溶接部102の表面に噴射することができるため、高圧水に含まれる気泡の外側の雰囲気圧(雰囲気の動圧)を大きくすることができる。このため、雰囲気圧と気泡内圧との圧力差を大きくすることができるため、主噴射ノズル152及び補助噴射ノズル153から噴射される高圧水によって、溶接部102の表面に対して与えられる衝撃圧を大きくすることができる。これにより、溶接部102の表面に対して、気泡の崩壊による衝撃圧を好適に与えることができるため、溶接部102の表面の引張残留応力を圧縮残留応力に効率良く改質することができる。
[0140]
 また、実施例3によれば、主噴射ノズル152から噴射される高圧水の流速を、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水の流速に比して速くすることができる。このため、噴射ノズル151の中心側となる主噴射ノズル152から噴射される高圧水の動圧を、噴射ノズル151の外周側となる補助噴射ノズル153から噴射される高圧水の動圧に比して大きくすることができる。
[0141]
 また、実施例3によれば、複数の補助噴射ノズル153を主噴射ノズル152の周囲を取り囲むように設けることができるため、主噴射ノズル152から噴射される高圧水が、複数の補助噴射ノズル153から噴射される高圧水によって偏った流れになってしまうことを抑制することができる。なお、複数の補助噴射ノズル153は、3つ以上とすることが好ましく、この場合、主噴射ノズル152を中心として、主噴射ノズル152の周方向に等間隔で設けることがよい。
[0142]
 また、実施例3によれば、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水の噴射方向を、主噴射ノズル152から噴射される高圧水の噴射方向と同方向にすることができる。このため、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水によって、主噴射ノズル152から噴射される高圧水を阻害して動圧を低下させることがない。
[0143]
 また、実施例3によれば、主供給ライン156と補助供給ライン157とを独立した供給ラインとすることで、主噴射ノズル152から噴射される高圧水の動圧と、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水の動圧とをそれぞれ高い動圧とすることができる。このため、主噴射ノズル152及び補助噴射ノズル153から溶接部102の表面に噴射される高圧水の動圧をさらに高めることができる。
[0144]
 また、実施例3によれば、主噴射孔161の開口面積と、補助噴射孔162の開口面積とを、同じ断面形状とすることができる。このとき、主噴射孔161の開口面積と補助噴射孔162の開口面積との大きさの関係を、所定の関係とすることにより、主噴射孔161から噴射される高圧水と、補助噴射孔162から噴射される高圧水とのバランスを好適なものとすることができるため、溶接部102の表面に対し、高圧水を好適に噴き当てることができる。
[0145]
 また、実施例3によれば、ノズル先端側をテーパ形状とすることで、各噴射ノズル151のノズル先端周りの雰囲気を取り込んで、各噴射ノズル151から高圧水を噴射することができる。このため、各噴射ノズル151から噴射される高圧水の動圧を大きなものとすることができる。
[0146]
 また、実施例3によれば、主噴射ノズル152と補助噴射ノズル153とを別体とすることができるため、主噴射ノズル152と補助噴射ノズル153とをそれぞれ取り扱うことができる。具体的には、主噴射ノズル152と補助噴射ノズル153とを別体とすることで、独立した主供給ライン156及び補助供給ライン157の接続を容易なものとすることができる。
実施例 4
[0147]
 次に、図12を参照して、実施例4に係るウォータジェットピーニング装置170について説明する。図12は、実施例4に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。なお、実施例4でも、重複した記載を避けるべく、実施例1から実施例3と異なる部分について説明し、実施例1から実施例3と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
[0148]
 実施例4のウォータジェットピーニング装置170は、実施例3のウォータジェットピーニング装置150とほぼ同様の構成であり、主噴射ノズル152から噴射される高圧水の噴射方向と、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水の噴射方向とを異ならせている。
[0149]
 具体的に、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水の噴射方向は、溶接部102の表面に向かうように、主噴射ノズル152側に傾けて設けられている。このとき、主噴射ノズル152の噴射方向に対して補助噴射ノズル153の噴射方向がなす角度は、主噴射ノズル152から噴射される高圧水を、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水によって阻害しないような角度となっている。
[0150]
 以上のように、実施例4によれば、補助噴射ノズル153の噴射方向を、主噴射ノズル152の噴射方向に対して、主噴射ノズル152側に傾斜させることができる。このため、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水によって、主噴射ノズル152から噴射される高圧水を阻害することなく、補助噴射ノズル153から噴射される高圧水を、溶接部102の表面に向かって好適に噴き当てることができる。
実施例 5
[0151]
 次に、図13及び図14を参照して、実施例5に係るウォータジェットピーニング装置180について説明する。図13は、実施例5に係るウォータジェットピーニング装置を表す模式図である。図14は、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとの配置関係の一例を示す平面図である。なお、実施例5でも、重複した記載を避けるべく、実施例1から実施例4と異なる部分について説明し、実施例1から実施例4と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。
[0152]
 実施例5のウォータジェットピーニング装置180は、溶接部97及び溶接部102の表面を改質するために用いられる。なお、以下では、実施例5のウォータジェットピーニング装置180が、実施例1、3及び4と同様に、溶接部102に沿って高圧水を噴射する場合について説明する。
[0153]
 図13に示すように、ウォータジェットピーニング装置180は、主噴射ノズル182及び複数の補助噴射ノズル183を含む噴射ノズル181を備えており、噴射ノズル181は、図示しない移動機構により溶接部102に沿って移動する。ここで、主噴射ノズル182及び複数の補助噴射ノズル183は、一体となる噴射ノズル181として形成されている。また、ウォータジェットピーニング装置180は、噴射ノズル181へ向けて水を供給する供給ライン186を備えている。
[0154]
 噴射ノズル181は、主噴射ノズル182が中心に設けられ、主噴射ノズル182の周囲を取り囲むように複数の補助噴射ノズル183が一体に設けられている。また、図14に示すように、噴射ノズル181は、ノズル先端側に、主噴射ノズル182の主噴射孔191が形成され、複数の補助噴射ノズル183の複数の補助噴射孔192が形成されている。そして、噴射ノズル181は、主噴射孔191が中心に形成され、主噴射孔191の周囲を取り囲むように複数の補助噴射孔192が形成されている。
[0155]
 図14に示すように、複数の補助噴射孔192は、例えば、4つ設けられており、主噴射孔191を中心に、90°ずつ位相を異ならせて設けられている。そして、噴射ノズル181の主噴射ノズル182は、主噴射孔191を介して、溶接部102へ向けて、気泡を含む高圧水を噴射し、複数の補助噴射ノズル183は、複数の補助噴射孔192を介して、溶接部102へ向けて、気泡を含む高圧水を噴射している。複数の補助噴射孔192を介して噴射された高圧水は、主噴射孔191を介して噴射された高圧水と共に溶接部102に噴き当たり、気泡が崩壊することで、溶接部102の表面に衝撃圧が与えられる。
[0156]
 また、噴射ノズル181は、その内部に、主噴射孔191及び複数の補助噴射孔192が連通するマニホールド193が形成され、このマニホールド193に供給ライン186が接続されている。このため、マニホールド193は、供給ライン186から供給された水を、主噴射孔191及び複数の補助噴射孔192へ向けて分岐させる。
[0157]
 供給ライン186は、噴射ノズル181のマニホールド193と、水を圧送する供給装置189とを接続しており、供給装置189から圧送される水を、噴射ノズル181へ向けて供給している。このため、供給ライン186は、噴射ノズル181の主噴射ノズル182へ供給する主供給ラインと、噴射ノズル181の各補助噴射ノズル183へ供給する補助供給ラインとを兼ねた構成となっている。このため、主噴射ノズル182及び複数の補助噴射ノズル183のそれぞれには、一体となる同一の供給ライン186から水が圧送される。
[0158]
 ここで、図14に示すように、主噴射孔191は、高圧水が噴射される噴射方向に直交する面で切った断面が円形開口となっている。また、補助噴射孔192は、主噴射孔191と同様に、高圧水が噴射される噴射方向に直交する面で切った断面が円形開口となっている。なお、主噴射孔191の開口面積と、補助噴射孔192の開口面積とは、実施例3と同様であるため、説明を省略する。また、主噴射孔191のノズル先端側、及び補助噴射孔192のノズル先端側も、実施例3と同様に、テーパ形状となっていることから、説明を省略する。
[0159]
 このように構成されたウォータジェットピーニング装置180において、噴射ノズル181の主噴射孔191及び複数の補助噴射孔192から溶接部102の表面へ向けてそれぞれ高圧水が噴射される。主噴射孔191から噴射された高圧水は、補助噴射孔192から噴射された高圧水が加わることで、高圧水に含まれる気泡の外側の雰囲気の動圧が高くなる。そして、主噴射孔191及び各補助噴射孔192から噴射された高圧水が、溶接部102の表面に噴き当たり、高圧水に含まれる気泡が崩壊することで、溶接部102の表面に衝撃圧が生じる。
[0160]
 以上のように、実施例5によれば、噴射ノズル181の主噴射孔191と噴射ノズル181の複数の補助噴射孔192とから高圧水を溶接部102の表面に噴射することができるため、高圧水に含まれる気泡の外側の雰囲気圧(雰囲気の動圧)を大きくすることができる。このため、雰囲気圧と気泡内圧との圧力差を大きくすることができるため、主噴射孔191及び複数の補助噴射孔192から噴射される高圧水によって、溶接部102の表面に対して与えられる衝撃圧を大きくすることができる。これにより、溶接部102の表面に対して、気泡の崩壊による衝撃圧を好適に与えることができるため、溶接部102の表面の引張残留応力を圧縮残留応力に効率良く改質することができる。
[0161]
 また、実施例5によれば、複数の補助噴射孔192を主噴射孔191の周囲を取り囲むように設けることができるため、主噴射孔191から噴射される高圧水が、複数の補助噴射孔192から噴射される高圧水によって偏った流れになってしまうことを抑制することができる。なお、複数の補助噴射孔192は、3つ以上とすることが好ましく、この場合、主噴射孔191を中心として、主噴射孔191の周方向に等間隔で設けることがよい。
[0162]
 また、実施例5によれば、主供給ラインと補助供給ラインとを、一体となる同一の供給ライン186とすることで、供給ライン186周りの構成を簡易なものとすることができ、ウォータジェットピーニング装置180のコンパクト化を図ることができる。
[0163]
 また、実施例5によれば、主噴射ノズル182と補助噴射ノズル183とを一体の噴射ノズル181とすることができるため、噴射ノズル181の構成を簡易なものとすることができ、噴射ノズル181のコンパクト化を図ることができる。
[0164]
 なお、実施例5では、補助噴射孔192から噴射される高圧水の噴射方向を、主噴射孔191から噴射される高圧水の噴射方向と同方向にしてもよいし、主噴射孔191側へ傾斜する方向としてもよい。
[0165]
 また、実施例5では、噴射ノズル181の中心に、円形開口の主噴射孔191を形成し、主噴射孔191の周囲に、円形開口となる複数の補助噴射孔192を形成したが、図15に示す構成としてもよい。図15は、主噴射ノズルと補助噴射ノズルとの配置関係の一例を示す平面図である。図15に示すように、噴射ノズル181の中心に、円形開口の主噴射孔191を形成し、主噴射孔191の周囲を取り囲むように円環形状の開口となる補助噴射孔192を形成してもよい。
[0166]
 このとき、主噴射孔191及び補助噴射孔192のノズル先端の形状は、図16に示す形状となっている。図16は、主噴射ノズル及び補助噴射ノズルのノズル先端側における断面図である。図16に示すように、主噴射孔191のノズル先端側は、実施例3と同様に、中心軸Iを中心とするテーパ面195が形成されるテーパ形状となっている。一方で、円環形状の開口となる補助噴射孔192のノズル先端側は、内側(主噴射孔191側)の周面が、高圧水の噴射方向に向かって直径が同径となるストレート形状となる一方で、外側の周面が、高圧水の噴射方向に向かって直径が大きくなるような、中心軸Iを中心とするテーパ面196が形成されるテーパ形状となっている。
[0167]
 主噴射孔191のテーパ面195は、そのテーパ角度θ1が、実施例3と同様に、ほぼ60°となっている。一方で、補助噴射孔192のテーパ面196は、そのテーパ角度θ2が、θ1の半分、つまり、ほぼ30°(30°±1°)となっている。ここで、テーパ角度θ2は、径方向において対向する、外側の周面となるテーパ面196の母線と、内側の周面の母線とが為す角度である。つまり、補助噴射孔192のテーパ面196のテーパ角度θ2は、主噴射孔191のテーパ面195のテーパ角度θ1よりも小さくなっている。
[0168]
 この構成によれば、補助噴射孔192のノズル先端側において、外側の周面をテーパ形状とすることで、補助噴射孔192の外周側におけるノズル先端周りの雰囲気を取り込んで、補助噴射孔192から高圧水を噴射することができる。このため、補助噴射孔192から噴射される高圧水の動圧を大きなものとすることができる。一方で、補助噴射孔192のノズル先端側において、内側の周面をストレート形状とすることで、補助噴射孔192の内周側において雰囲気の取り込みを抑制できることから、主噴射孔191から噴射される高圧水への干渉を抑制することができる。
[0169]
 なお、上記した実施例1から5は、各実施例を適宜組み合わせることが可能である。例えば、実施例3から実施例5の噴射ノズル151、181を、実施例1の噴射ノズル112として用いてもよいし、実施例2の噴射ノズル132として用いてもよい。

符号の説明

[0170]
1 原子力発電プラント
11 原子炉格納容器
12 加圧水型原子炉
13 蒸気発生器
14 高温側送給配管
15 低温側送給配管
16 加圧器
17 一次冷却水ポンプ
31 配管
32 蒸気タービン
36 発電機
41 復水器
44 取水管
45 排水管
46 循環水ポンプ
47 配管
54 給水ポンプ
61 原子炉容器
62 原子炉容器本体
63 原子炉容器蓋(上鏡)
64 スタッドボルト
65 ナット
66 下鏡
67 入口ノズル
68 出口ノズル
69 上部炉心支持板
70 下部炉心支持板
71 炉心支持ロッド
72 上部炉心板
73 炉心槽
74 下部炉心板
75 炉心
76 燃料集合体
77 制御棒
78 制御棒クラスタ
79 制御棒クラスタ案内管
80 制御棒駆動装置
81 ハウジング
82 制御棒クラスタ駆動軸
83 計装管台
84 炉内計装案内管
85 コンジットチューブ
86,87 連接板
88 シンブルチューブ
89 上部プレナム
90 下部プレナム
91 ダウンカマー部
95 炉内計装筒
96 取付孔
97 溶接部
101 セーフエンド用配管
102 溶接部
110 ウォータジェットピーニング装置
111 密閉容器
112 噴射ノズル
113 圧力制御孔
115 ノズル周面
116 容器本体
117 シール部材
120 噴射領域
130 ウォータジェットピーニング装置(実施例2)
131 内面
132 噴射ノズル
133 衝立
134 回転スライド機構
141 円筒部材
142 ステー部材
145 突出部材
146 収容空間
147 弾性部材
150 ウォータジェットピーニング装置(実施例3)
151 噴射ノズル
152 主噴射ノズル
153 補助噴射ノズル
154 ベースプレート
156 主供給ライン
157 補助供給ライン
159 供給装置
161 主噴射孔
162 補助噴射孔
165 テーパ面
170 ウォータジェットピーニング装置(実施例4)
180 ウォータジェットピーニング装置(実施例5)
181 噴射ノズル
182 主噴射ノズル
183 補助噴射ノズル
186 供給ライン
189 供給装置
191 主噴射孔
192 補助噴射孔
193 マニホールド
195 テーパ面
196 テーパ面
I 中心軸

請求の範囲

[請求項1]
 施工対象面を覆って設けられ、内部圧力が外部に比して高い密閉状態とする密閉容器と、
 前記密閉容器の内部において、前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する噴射ノズルと、
 前記密閉容器の内部圧力を調整可能な圧力制御部と、を備えることを特徴とするウォータジェットピーニング装置。
[請求項2]
 前記密閉容器は、
 容器本体と、
 前記容器本体と前記施工対象面との間に設けられるシール部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項3]
 前記圧力制御部は、前記密閉容器に貫通形成される圧力制御孔であることを特徴とする請求項1または2に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項4]
 前記密閉容器は、前記施工対象面において、前記噴射ノズルから噴射される前記流体によって衝撃圧が発生する噴射領域よりも外側を取り囲んで設けられることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項5]
 前記噴射ノズルと前記施工対象面との間の距離は、前記密閉容器を省いた開放状態における前記噴射ノズルと前記施工対象面との間の距離に比して長くなっていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項6]
 前記噴射ノズルの周囲に配置される衝立を、さらに備え、
 前記噴射ノズルは、前記施工対象面に対して前記流体を斜めに噴き当て、
 前記衝立は、前記施工対象面に噴き当たって流れる前記流体の流通方向の下流側に位置する前記施工対象面に配設されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項7]
 前記噴射ノズルは、
 前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する主噴射ノズルと、
 前記主噴射ノズルの周囲に設けられ、前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する補助噴射ノズルと、を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項8]
 施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する噴射ノズルと、
 前記噴射ノズルの周囲に配置される衝立と、を備え、
 前記噴射ノズルは、前記施工対象面に対して前記流体を斜めに噴き当て、
 前記衝立は、前記施工対象面に噴き当たって流れる前記流体の流通方向の下流側に位置する前記施工対象面に配設されることを特徴とするウォータジェットピーニング装置。
[請求項9]
 前記衝立は、前記施工対象面において、前記噴射ノズルから噴射される前記流体によって衝撃圧が発生する噴射領域よりも外側に設けられることを特徴とする請求項8に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項10]
 前記衝立は、前記噴射ノズルを取り囲む円弧状に形成されていることを特徴とする請求項8または9に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項11]
 前記衝立は、可撓性を有する材料を用いて構成されることを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項12]
 前記噴射ノズルを中心に前記衝立を相対的に回転させる回転機構を、さらに備えることを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項13]
 前記噴射ノズルから噴射する前記流体の噴射方向において、前記衝立を前記噴射ノズルに対して相対的にスライドさせるスライド機構を、さらに備えることを特徴とする請求項8から12のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項14]
 内部に前記噴射ノズルを収容し、前記施工対象面を覆って設けられ、内部圧力が外部に比して高い密閉状態とする密閉容器と、
 前記密閉容器の内部圧力を調整可能な圧力制御部と、をさらに備えることを特徴とする請求項8から13のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項15]
 前記噴射ノズルは、
 前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する主噴射ノズルと、
 前記主噴射ノズルの周囲に設けられ、前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する補助噴射ノズルと、を有することを特徴とする請求項8から14のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項16]
 施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する主噴射ノズルと、
 前記主噴射ノズルの周囲に設けられ、前記施工対象面に向けて気泡を含む流体を噴射する補助噴射ノズルと、を備えることを特徴とするウォータジェットピーニング装置。
[請求項17]
 前記主噴射ノズルから噴射される前記流体の流速は、前記補助噴射ノズルから噴射される前記流体の流速に比して速くなっていることを特徴とする請求項16に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項18]
 前記補助噴射ノズルは、前記主噴射ノズルの周囲を取り囲むように設けられることを特徴とする請求項16または17に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項19]
 前記補助噴射ノズルから噴射される前記流体の噴射方向は、前記主噴射ノズルから噴射される前記流体の噴射方向に対して同方向、または、前記主噴射ノズル側に傾斜する方向となっていることを特徴とする請求項16から18のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項20]
 前記主噴射ノズルに接続され、前記主噴射ノズルに前記流体を供給する主供給ラインと、
 前記補助噴射ノズルに接続され、前記補助噴射ノズルに前記流体を供給する補助供給ラインと、をさらに備え、
 前記主供給ラインと前記補助供給ラインとは、独立した個別の供給ラインとなっていることを特徴とする請求項16から19のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項21]
 前記主噴射ノズルに接続され、前記主噴射ノズルに前記流体を供給する主供給ラインと、
 前記補助噴射ノズルに接続され、前記補助噴射ノズルに前記流体を供給する補助供給ラインと、をさらに備え、
 前記主供給ラインと前記補助供給ラインとは、一体となる同一の供給ラインとなっていることを特徴とする請求項16から19のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項22]
 前記主噴射ノズル及び前記補助噴射ノズルは、前記流体の噴射方向に直交する面で切った断面がそれぞれ円形となっていることを特徴とする請求項16から21のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項23]
 前記主噴射ノズル及び前記補助噴射ノズルの少なくとも一方は、前記流体の噴射方向に直交する面で切った断面が円形となっており、ノズル先端側が、前記流体の噴射方向に向かって直径が大きくなるテーパ形状となっていることを特徴とする請求項16から22のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項24]
 前記主噴射ノズルは、前記流体の噴射方向に直交する面で切った断面が円形となっており、
 前記補助噴射ノズルは、前記流体の噴射方向に直交する面で切った断面が、前記主噴射ノズルの外周に沿う円環形となっており、
 前記補助噴射ノズルの先端側は、内側の周面が、前記流体の噴射方向に向かって直径が同径となるストレート形状となる一方で、外側の周面が、前記流体の噴射方向に向かって直径が大きくなるテーパ形状となっていることを特徴とする請求項16から22のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項25]
 前記主噴射ノズルと前記補助噴射ノズルとは、別体に形成されていることを特徴とする請求項16から24のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項26]
 前記主噴射ノズルと前記補助噴射ノズルとは、一体に形成されていることを特徴とする請求項16から24のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項27]
 内部に前記主噴射ノズル及び前記補助噴射ノズルを収容し、前記施工対象面を覆って設けられ、内部圧力が外部に比して高い密閉状態とする密閉容器と、
 前記密閉容器の内部圧力を調整可能な圧力制御部と、をさらに備えることを特徴とする請求項16から26のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。
[請求項28]
 前記主噴射ノズル及び前記補助噴射ノズルの周囲に配置される衝立を、さらに備え、
 前記主噴射ノズルは、前記施工対象面に対して前記流体を斜めに噴き当て、
 前記衝立は、前記施工対象面に噴き当たって流れる前記流体の流通方向の下流側に位置する前記施工対象面に配設されることを特徴とする請求項16から27のいずれか1項に記載のウォータジェットピーニング装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]