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1. (WO2015145854) 紙幣処理装置
Document

明 細 書

発明の名称 紙幣処理装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016  

発明の効果

0017  

図面の簡単な説明

0018  

発明を実施するための形態

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064  

符号の説明

0065  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

明 細 書

発明の名称 : 紙幣処理装置

技術分野

[0001]
 本発明は、紙幣処理装置に関する。

背景技術

[0002]
 近日、金融機関には、顧客が入金処理および出金処理などを行うための紙幣処理装置が設置されている。紙幣処理装置は、顧客との間で紙幣の受け渡しを行うための接客部、紙幣の鑑別を行う鑑別部、紙幣を収納する紙幣カセットなどを備え、入金処理においては接客部から紙幣カセットへ紙幣を搬送し、出金処理においては紙幣カセットから接客部へ紙幣を搬送する。
[0003]
 紙幣処理装置の一例として、特許文献1には、接客部および鑑別部などを含む上部ユニットと、紙幣カセットを含む下部ユニットと、が上下に配置された紙幣処理装置が開示されている。この紙幣処理装置においては、下部ユニットを紙幣処理装置から引き出し可能である。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2006-206208号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 また、例えば下部ユニットを金庫で覆いつつ、上部ユニットおよび下部ユニットを紙幣処理装置から引き出し可能とするために、上部ユニットと下部ユニットの間に、上部ユニットと下部ユニットとの間で紙幣の受渡を行うための受渡ガイドを設けることが考えられる。
[0006]
 しかし、紙幣処理装置から引き出された一方のユニットを、受渡ガイドまたは当該ユニットに残留紙幣がある状態で職員が紙幣処理装置の定位置に戻す場合、受渡ガイドまたは当該ユニットの部品が破損する恐れがある。例えば、職員が一方のユニットを定位置に戻す過程で残留紙幣が受渡ガイドと当該ユニットに挟まれ、残留紙幣が挟まれた状態で当該ユニットがさらに押し込まれることにより、受渡ガイドおよび当該ユニットが残留紙幣を介して相互に引っ張られ、当該引っ張りの力により受渡ガイドまたは当該ユニットの部品が破損する恐れがある。
[0007]
 そこで、ユニット移動に伴う部品破損の発生を抑制することが可能な紙幣処理装置が望まれた。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明のある観点によれば、第1のユニットと、第2のユニットと、前記第1のユニットと前記第2のユニットの間で紙幣が搬送される受渡搬送路を形成する一対の受渡ガイドと、を備え、前記受渡搬送路は前記一対の受渡ガイドの間に形成され、前記受渡ガイドは、前記受渡搬送路と反対側であって、かつ、前記第1のユニットの側に、前記第1のユニットの側の端部に向かうにつれて前記受渡搬送路に近づく第1の縁部を有する、紙幣処理装置が提供される。
[0009]
 前記受渡ガイドは、前記受渡搬送路と反対側であって、かつ、前記第2のユニットの側に、前記第2のユニットの側の端部に向かうにつれて前記受渡搬送路に近づく第2の縁部を有してもよい。
[0010]
 前記第1の縁部または前記第2の縁部は、前記受渡搬送路の形成方向と成す角度が60度以上の傾斜面であってもよい。
[0011]
 前記第1のユニットは、前記受渡ガイドと入れ子形態で前記受渡搬送路を形成する一対の第1ガイドを有し、前記第1ガイドは、前記受渡搬送路と反対側であって、かつ、前記受渡ガイドの側に、前記受渡ガイドの側の端部に向かうにつれて前記受渡搬送路に近づく第3の縁部を有してもよい。
[0012]
 前記第3の縁部は、前記受渡搬送路の形成方向と成す角度が60度以上の傾斜面であってもよい。
[0013]
 前記第2のユニットは、前記受渡ガイドと入れ子形態で前記受渡搬送路を形成する一対の第2ガイドを有し、前記第2ガイドは、前記受渡搬送路と反対側であって、かつ、前記受渡ガイドの側に、前記受渡ガイドの側の端部に向かうにつれて前記受渡搬送路に近づく第4の縁部を有してもよい。
[0014]
 前記第4の縁部は、前記受渡搬送路の形成方向と成す角度が60度以上の傾斜面であってもよい。
[0015]
 前記第1のユニットおよび前記第2のユニットは、前記受渡搬送路における紙幣の搬送方向と異なる所定方向に前記受渡ガイドから分離可能であってもよい。
[0016]
 前記第1のユニットおよび前記第2のユニットの一方は、顧客との間で紙幣の受け渡しが行われる接客部を有し、前記第1のユニットおよび前記第2のユニットの他方は、紙幣を収納する複数の紙幣収納部を有してもよい。

発明の効果

[0017]
 以上説明したように本発明によれば、ユニット移動に伴う部品破損の発生を抑制することが可能である。

図面の簡単な説明

[0018]
[図1] 本発明の実施形態による紙幣処理装置1の内部構成例を示す図である。
[図2] 各ユニットの引出し状態を示した説明図である。
[図3] 図2に示したA-A断面を示す説明図である。
[図4] 比較例による受渡ガイドの構成を示した説明図である。
[図5] 比較例による紙幣処理装置において引き出された上部ユニットを紙幣処理装置に戻す過程を示した説明図である。
[図6] 紙幣処理装置の金庫の構成を示した説明図である。
[図7] 金庫に本発明の実施形態による受渡ガイドが実装された状態を示す説明図である。
[図8] 本発明の実施形態による受渡ガイドの構成を示した説明図である。
[図9] 本発明の実施形態による受渡ガイドの作用を示した説明図である。
[図10] 比較例による紙幣処理装置において引き出された上部ユニットを紙幣処理装置に戻す過程を示した説明図である。
[図11] 応用例による紙幣処理装置1の受渡ガイド周辺の断面視を示した説明図である。
[図12] 応用例による紙幣処理装置1の上部ガイドの作用を示した説明図である。

発明を実施するための形態

[0019]
 以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[0020]
 また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
[0021]
  <1.紙幣処理装置の基本構成>
 本発明の実施形態による紙幣処理装置は、金融機関やコンビニエンスストアなどに設置されており、金融機関が管理するホストコンピュータと接続されている。本発明の実施形態による紙幣処理装置は、顧客操作に基づいてホストコンピュータと通信することにより、入金処理および出金処理などを実行することができる。以下では、まず、このような本発明の実施形態による紙幣処理装置の内部構成について図1~図3を参照して説明する。
[0022]
 (1-1.紙幣処理装置の内部構成例)
 図1は、本発明の実施形態による紙幣処理装置1の内部構成例を示す図である。図1に示したように、紙幣処理装置1は、上部ユニット10、一対の受渡ガイド20、金庫24および下部ユニット30が配置される筐体2を有する。なお、上部ユニット10または下部ユニット30の一方が紙幣処理装置1の第1のユニットに対応し、上部ユニット10または下部ユニット30の他方が紙幣処理装置1の第2のユニットに対応する。
[0023]
 上部ユニット10は、接客部13、鑑別部14、一時保留部15、リジェクト庫16を含む。また、上部ユニット10は、これら接客部13、鑑別部14、一時保留部15、リジェクト庫16を繋ぐ搬送部を有する。搬送部は、搬送路、紙幣を搬送する搬送ローラ、および搬送ローラを駆動する駆動機構を含む搬送部が設けられる。駆動機構は、例えばDCサーボモータまたはパルスモータなどが回転することにより、搬送ローラを駆動する。搬送部は、紙幣処理装置1により制御され、紙幣を目的の搬送先に搬送する。
[0024]
 接客部13は、入金処理においては顧客により投入された紙幣を一枚ずつ分離し、出金処理においては顧客に返却する紙幣を集積する。
[0025]
 鑑別部14は、1枚ずつ通過していく紙幣の鑑別を行う。紙幣の進行方向は双方向に対応しており、鑑別部14は、接客部13側の方向から搬送される紙幣、およびその逆方向から搬送される紙幣の鑑別を行うことができる。なお、鑑別部14は、搬送路を通って搬送された紙幣の金種、真偽(真券/偽券)、正損(正券/損券)および走行状態(正常/異常)などを鑑別し、通過する紙幣に対して、正常判定またはリジェクト判定を行う。
[0026]
 一時保留部15は、紙幣の分離と集積の両方の機能を有する。例えば、一時保留部15は、入金処理時に接客部13から分離されて鑑別部14により正常と鑑別された紙幣を一時的に集積(収納)する。一時保留部15に集積された紙幣は、入金した紙幣の口座計上などが確定したなど、取引が成立した場合に繰り出され、鑑別部14を経て紙幣カセット32A~32Eなどに搬送される。なお、一時保留部15は、紙幣を順次重ねて集積する集積式であってもよいし、紙幣を順次巻いて収納するドラム式であってもよい。
[0027]
 リジェクト庫16は、鑑別部14により異常と鑑別(リジェクト判定)された紙幣を集積するための紙幣収納部である。
[0028]
 また、下部ユニット30は、紙幣カセット32A~32Eおよび搬送部を含み、開閉可能な金庫24によって覆われている。なお、金庫24は、例えばダイヤル操作により後面側を開閉可能であってもよい。
[0029]
 紙幣カセット32は、紙幣を金種毎に収納可能な紙幣収納部であって、紙幣の集積および分離の両方の機能を有する。また、紙幣カセット32A~32Eは、同一金種のための複数の紙幣カセットを含んでもよい。例えば、紙幣カセット32Aおよび32Cが一万円札用の紙幣カセットであり、紙幣カセット32Bおよび32Dが千円札用の紙幣カセットであってもよい。また、紙幣カセット32A~32Eは、紙幣処理装置1に対して着脱可能な構造になっており、装着されている紙幣カセット32を紙幣処理装置1から取り外し、十分な量の紙幣が収納された紙幣カセット32を紙幣処理装置1に装着することにより、紙幣処理装置1に紙幣を装填することも可能である。
[0030]
 一対の受渡ガイド20は、上述した上部ユニット10および下部ユニット30の間に、金庫24に固定して設けられる。この受渡ガイド20は、上部ユニット10および下部ユニット30の間で紙幣を搬送するための受渡搬送路を形成する。例えば、受渡ガイド20は、入金処理においては鑑別部14から紙幣カセット32へ紙幣が搬送される際に上部ユニット10から下部ユニット30へ紙幣の受け渡しを行い、出金処理においては紙幣カセット32から接客部13へ紙幣が搬送される際に下部ユニット30から上部ユニット10へ紙幣の受け渡しを行う。
[0031]
 上述した上部ユニット10および下部ユニット30は、図2に示すように、紙幣処理装置1の運用時には紙幣処理装置1内の定位置に収納されている。一方、上部ユニット10および下部ユニット30は、受渡搬送路における紙幣の搬送方向と異なる所定方向(例えば、直交方向)に引き出されることにより、受渡ガイド20から分離され得る。例えば、上部ユニット10および下部ユニット30は、図2に示すように、メンテナンス等の目的で、図示しないスライド機構により、紙幣処理装置1の後面側に引き出し可能である。なお、上部ユニット10および下部ユニット30を引き出し可能な方向は図2に示した方向に限られず、上部ユニット10および下部ユニット30は紙幣処理装置1の前面または側面から引き出し可能に設けられてもよい。
[0032]
 さらに、図1および図2においては、紙幣処理装置1の第1のユニットおよび第2のユニットの一例として、鉛直方向に配置される上部ユニット10および下部ユニット30を示したが、第1のユニットおよび第2のユニットは水平方向に配置されてもよい。この場合、第1のユニットおよび第2のユニットは、紙幣処理装置1の上面または下面から引き出し可能に設けられ得る。
[0033]
 図3は、図2に示したA-A断面を示す説明図である。図3に示すように、上部ユニット10は、紙幣を搬送するための搬送ローラ42および紙幣の残留を検知するための残留センサ44を含む上部搬送部17を有する。この上部搬送部17の受渡ガイド20側の端部には、図2および図3に示したように受渡ガイド20と入れ子形態で受渡搬送路を形成する櫛歯状の一対の上部ガイド18が設けられる。
[0034]
 同様に、下部ユニット30は、紙幣を搬送するための搬送ローラ42および紙幣の残留を検知するための残留センサ44を含む下部搬送部37を有する。この下部搬送部37の受渡ガイド20側の端部には、図2および図3に示したように受渡ガイド20と入れ子形態で受渡搬送路を形成する櫛歯状の一対の下部ガイド38が設けられる。
[0035]
 (1-2.背景)
 本発明の実施形態の比較例として、本発明の実施形態と構成が異なる受渡ガイドを有する紙幣処理装置が挙げられる。しかし、比較例による紙幣処理装置では、紙幣処理装置から引き出された上部ユニットを、受渡ガイドまたは上部ユニットに残留紙幣がある状態で職員が紙幣処理装置の定位置に戻す場合、受渡ガイドまたは上部ユニットの部品が破損する恐れがあった。以下、図4および図5を参照して当該事項をより具体的に説明する。
[0036]
 図4は、比較例による受渡ガイド80の構成を示した説明図である。図4に示したように、比較例による受渡ガイド80は、金庫24と固定するための固定部81と、受渡搬送路84の幅方向に離隔する複数のガイド片82を有する。ガイド片82は、受渡ガイド80のセンタから左右に同じ幅(L1およびL2)まで設けられている。
[0037]
 また、図4の側面図およびB-B断面図に示したように、ガイド片82の受渡搬送路84側の角C1およびC2は曲面形状を有する。一方、ガイド片82の受渡搬送路84と反対側の角C3およびC4では、水平方向の辺と鉛直方向の辺とが垂直に交わっている。
[0038]
 図5は、比較例による紙幣処理装置において引き出された上部ユニット88を紙幣処理装置に戻す過程を示した説明図である。図5の上図に示したように、引き出された上部ユニット88には、残留紙幣86が存在する場合がある。このように残留紙幣86が存在する状態で職員が上部ユニット88を紙幣処理装置の定位置に戻そうとすると、図5の下図に示したように、受渡ガイド80(ガイド片82)の受渡搬送路84と反対側の側面と上部ガイド89とに残留紙幣86が挟まれ得る(図5に示したX部分)。
[0039]
 ここで、受渡ガイド80の受渡搬送路84と反対側の側面は、上述したように水平方向の辺と鉛直方向の辺とが垂直に交わっている。このため、受渡ガイド80は、上部ユニット88を押す水平方向の力と直交する面で残留紙幣86に当たる。結果、受渡ガイド80と上部ユニット88とで残留紙幣86を挟み込む力が強くなる。また、残留紙幣86は、搬送ローラ42によっても挟み込まれているため、残留紙幣86には搬送ローラ42の慣性力に応じた力も作用する。
[0040]
 このように残留紙幣86が受渡ガイド80と上部ユニット88とに強く挟まれた状態で上部ユニット88がさらに押し込まれると、受渡ガイド80および上部ユニット88が残留紙幣86を介して相互に引っ張られ、受渡ガイド80の軸が受渡搬送路84側に撓み、さらには受渡ガイド80の固定部81が破損する恐れがある。そして、受渡ガイド80が破損した状態では紙幣処理装置の利用においてジャムが発生し易いという問題がある。上記では、残留紙幣86の存在する上部ユニット88を紙幣処理装置に戻す例を説明したが、残留紙幣86の存在する下部ユニットを紙幣処理装置に戻す場合にも同様の現象が生じ得る。
[0041]
 そこで、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態による紙幣処理装置1を創作するに至った。本発明の実施形態による紙幣処理装置1は、受渡ガイド20の形状の創意工夫により、ユニット移動に伴う部品破損の発生を抑制することが可能である。以下、このような本発明の実施形態による紙幣処理装置1の構成について詳細に説明する。
[0042]
  <2.紙幣処理装置の詳細構成>
 図6は、紙幣処理装置1の金庫24の構成を示した説明図である。図6に示したように、金庫24は、開口部50と、ネジ孔52とを有する。開口部50は、受渡ガイド20を実装するための空間である。ネジ孔52は、開口部50の両方の短辺に沿って2つずつ設けられる。
[0043]
 図7は、図6を参照して説明した金庫24に本発明の実施形態による受渡ガイド20が実装された状態を示す説明図である。図7に示したように、金庫24の開口部50には対向する一対の受渡ガイド20が実装され、一対の受渡ガイド20の間に受渡搬送路が形成される。受渡ガイド20は、固定部21と金庫24のネジ孔52とで金庫24に固定される。以下、図8を参照し、本発明の実施形態による受渡ガイド20の構成を詳細に説明する。
[0044]
 図8は、本発明の実施形態による受渡ガイド20の構成を示した説明図である。図8に示したように、本発明の実施形態による受渡ガイド20は、金庫24と固定するための固定部21と、受渡搬送路の幅方向に離隔する複数のガイド片22を有する。ガイド片22は、受渡ガイド20のセンタから左右に同じ幅(L1およびL2)まで設けられている。
[0045]
 また、図8の側面図およびC-C断面図に示したように、ガイド片22の受渡搬送路28側の角C1およびC2は曲面形状を有する。さらに、ガイド片22は、受渡搬送路28と反対側であって、上部ユニット10の側に、上部ユニット10の側に向かうにつれて受渡搬送路28に近づく上部縁部26を有する。また、ガイド片22は、受渡搬送路28と反対側であって、下部ユニット30の側に、下部ユニット30の側に向かうにつれて受渡搬送路28に近づく下部縁部27を有する。上部縁部26または下部縁部27の一方が第1の縁部に対応し、上部縁部26または下部縁部27の他方が第2の縁部に対応する。
[0046]
 上部縁部26に関し、上部縁部26は図8に示したように傾斜面であってもよく、当該傾斜面と水平方向の成す角度は30度以下であってもよい。すなわち、当該傾斜面と受渡搬送路28の成す角度は60度以上であってもよい。同様に、下部縁部27は図8に示したように傾斜面であってもよく、当該傾斜面と水平方向の成す角度は30度以下であってもよい。すなわち、当該傾斜面と受渡搬送路28の成す角度は60度以上であってもよい。
[0047]
 かかる構成によれば、上部ユニット10または下部ユニット30の移動に伴う部品破損の発生を抑制することが可能である。例えば、引き出された上部ユニット10を、上部ユニット10に残留紙幣46が存在する状態で職員が紙幣処理装置1の定位置に戻そうとすると、図9に示したように、受渡ガイド20の上部縁部26と上部ユニット10の上部ガイド18とに残留紙幣46が挟まれ得る。しかし、上部縁部26は例えば水平方向と成す角度が30度以下の傾斜面として形成されるので、残留紙幣46が変形し、また、上部ユニット10を押す水平方向の力により上部縁部26に作用する分力が緩和される。結果、受渡ガイド20と上部ユニット10とで残留紙幣46を挟み込む力は、図5を参照して説明した比較例よりも弱くなる。従って、上部ユニット10がさらに押し込まれた場合に受渡ガイド20および上部ユニット10が残留紙幣46を介して相互に引っ張られる力も弱くなるので、受渡ガイド20の撓み、および受渡ガイド20の部品破損の発生を抑制することが可能である。
[0048]
 上記では上部ユニット10に残留紙幣46が存在する状態で上部ユニット10を職員が紙幣処理装置の定位置に戻す例を説明したが、下部ユニット30に残留紙幣46が存在する状態で下部ユニット30を職員が紙幣処理装置の定位置に戻す場合にも、上部縁部26の作用と同様の作用を有する下部縁部27の作用により、受渡ガイド20の撓み、および受渡ガイド20の部品破損の発生を抑制することが可能である。
[0049]
 なお、上部縁部26および下部縁部27は、傾斜面に代えて曲面形状で形成されてもよい。かかる構成によっても、上部ユニット10を押す水平方向の力と上部縁部26との当り角、および下部ユニット30を押す水平方向の力と下部縁部27との当り角を小さくできるので、残留紙幣46を挟み込む力が緩和され、受渡ガイド20の撓み、および受渡ガイド20の部品破損の発生を抑制することが可能である。
[0050]
 また、図9では、後面側の受渡ガイド20に着目して構成を説明したが、前面側の受渡ガイド20も同様に上部縁部26および下部縁部27を有してもよい。かかる構成によれば、紙幣処理装置1の前面から上部ユニット10および下部ユニット30を引出し可能な場合にも、前面側の受渡ガイド20の撓み、および受渡ガイド20の部品破損の発生を抑制することが可能である。
[0051]
 <3.応用例>
 以上、本発明の実施形態について説明した。続いて、上述した本発明の実施形態の応用例を説明する。以下では、図10を参照して比較例による紙幣処理装置の課題を明らかにした上で、応用例による紙幣処理装置1の構成を説明する。
[0052]
 (3-1.背景)
 比較例による紙幣処理装置において、受渡ガイド80に残留紙幣46が存在する状態で職員が上部ユニット88を紙幣処理装置の定位置に戻そうとすると、図10に示したように、上部ガイド89の受渡搬送路と反対側の側面と受渡ガイド80とに残留紙幣86が挟まれる。
[0053]
 ここで、上部ガイド89の受渡搬送路と反対側の側面では、図10に示したように、水平方向の辺と鉛直方向の辺とが垂直に交わっている。このため、上部ガイド89は、上部ユニット88を押す水平方向の力と直交する面で残留紙幣86に当たる。結果、受渡ガイド80と上部ユニット88とで残留紙幣86を挟み込む力が強くなる。また、残留紙幣86は、搬送ローラ42によっても挟み込まれているため、残留紙幣86には搬送ローラ42の慣性力に応じた力も作用する。
[0054]
 このように残留紙幣86が受渡ガイド80と上部ユニット88とに強く挟まれた状態で上部ユニット88がさらに押し込まれると、受渡ガイド80および上部ユニット88が残留紙幣86を介して相互に引っ張られ、上部ガイド89が残留紙幣86と反対側に撓み、さらには上部ガイド89が破損する恐れがある。上部ユニット88には搬送ローラ42、残留センサ44および図示しないセンサコードなどが設けられているので、上部ガイド89が破損すると、受渡ガイド80が破損した場合よりも部品交換に手間を要する。なお、上記では、残留紙幣86が存在する紙幣処理装置に上部ユニット88を戻す例を説明したが、残留紙幣86が存在する紙幣処理装置に下部ユニットを戻す場合にも同様の現象が生じ得る。
[0055]
 これに対し、応用例による紙幣処理装置1によれば、受渡ガイド20側に残留紙幣46が存在する状態でのユニット移動に伴う部品破損の発生を抑制することが可能である。以下、このような応用例による紙幣処理装置1の構成について図10および図11を参照して説明する。
[0056]
 (3-2.応用例による紙幣処理装置の構成)
 図11は、応用例による紙幣処理装置1の受渡ガイド20周辺の断面視を示した説明図である。図11に示したように、応用例による紙幣処理装置1の上部ユニット11は、受渡ガイド20側の端部に上部ガイド19を有する。さらに、上部ガイド19は、搬送路と反対側であって、受渡ガイド20の側に、受渡ガイド20の側に向かうにつれて搬送路に近づく縁部19aを有する。また、応用例による紙幣処理装置1の下部ユニット31は、受渡ガイド20側の端部に下部ガイド39を有する。さらに、下部ガイド39は、搬送路と反対側であって、受渡ガイド20の側に、受渡ガイド20の側に向かうにつれて搬送路に近づく縁部39aを有する。上記の縁部19aまたは縁部39aの一方が第3の縁部に対応し、上記の縁部19aまたは縁部39aの他方が第4の縁部に対応する。
[0057]
 上部ガイド19の縁部19aに関し、縁部19aは図11に示したように傾斜面であってもよく、当該傾斜面と水平方向の成す角度は30度以下であってもよい。すなわち、当該傾斜面と搬送路の成す角度は60度以上であってもよい。同様に、下部ガイド39の縁部39aは傾斜面であってもよく、当該傾斜面と水平方向の成す角度は30度以下であってもよい。すなわち、当該傾斜面と搬送路の成す角度は60度以上であってもよい。
[0058]
 かかる構成によれば、上部ユニット10または下部ユニット30の移動に伴う部品破損の発生を抑制することが可能である。例えば、引き出された上部ユニット11を、受渡ガイド20に残留紙幣46が存在する状態で職員が紙幣処理装置1の定位置に戻そうとすると、図12に示したように、受渡ガイド20と上部ガイド19の縁部19aとに残留紙幣46が挟まれ得る。しかし、上部ガイド19の縁部19aは例えば水平方向と成す角度が30度以下の傾斜面として形成されるので、残留紙幣46が変形し、また、上部ユニット11を押す水平方向の力により上部ガイド19の縁部19aに作用する分力が緩和される。結果、受渡ガイド20と上部ガイド19とで残留紙幣46を挟み込む力は、図10を参照して説明した比較例よりも弱くなる。従って、上部ユニット11がさらに押し込まれた場合に受渡ガイド20および上部ガイド19が残留紙幣46を介して相互に引っ張られる力も弱くなるので、上部ガイド19の撓み、および上部ガイド19の破損の発生を抑制することが可能である。
[0059]
 上記では、受渡ガイド20に残留紙幣46が存在する状態で上部ユニット11を職員が紙幣処理装置1の定位置に戻そうとする例を説明したが、受渡ガイド20に残留紙幣46が存在する状態で下部ユニット31を職員が紙幣処理装置1の定位置に戻す場合にも、上部ガイド19の縁部19aの作用と同様の作用を有する下部ガイド39の縁部39aの作用により、下部ガイド39の撓み、および下部ガイド39の破損の発生を抑制することが可能である。
[0060]
 なお、上部ガイド19の縁部19aおよび下部ガイド39の縁部39aは、傾斜面に代えて曲面形状で形成されてもよい。かかる構成によっても、残留紙幣46を挟み込む力が緩和され、上部ガイド19および下部ガイド39の撓み、および上部ガイド19および下部ガイド39の破損の発生を抑制することが可能である。
[0061]
 また、図11および図12に示したように、前面側の上部ガイド19および後面側の上部ガイド19の双方に、搬送路と反対側であって、受渡ガイド20の側に、受渡ガイド20の側に向かうにつれて搬送路に近づく縁部19aが形成される。同様に、前面側の下部ガイド39および後面側の下部ガイド39の双方に、搬送路と反対側であって、受渡ガイド20の側に、受渡ガイド20の側に向かうにつれて搬送路に近づく縁部39aが形成される。かかる構成によれば、紙幣処理装置1の前面から上部ユニット10および下部ユニット30を引出し可能な場合にも、上部ガイド19および下部ガイド39の撓み、および上部ガイド19および下部ガイド39の破損の発生を抑制することが可能である。
[0062]
 <4.むすび>
 以上説明したように、本発明の実施形態によれば、受渡ガイド20、上部ガイド18(19)、および下部ガイド38(39)の形状の創意工夫により、ユニット移動に伴う部品破損の発生を抑制することが可能である。
[0063]
 なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
[0064]
 例えば、上記では受渡ガイド20が金庫24に固定される例を説明したが、受渡ガイド20は可動に紙幣処理装置1に設けられてもよい。また、上記では、上部ユニット10に接客部13、鑑別部14、一時保留部15、およびリジェクト庫16が含まれ、下部ユニット30に紙幣カセット32A~32Eが含まれる例を説明したが、上部ユニット10および下部ユニット30に含まれる構成はかかる例に限定されない。例えば、鑑別部14、一時保留部15、またはリジェクト庫16が下部ユニット30に設けられてもよい。

符号の説明

[0065]
1 紙幣処理装置
2 筐体
10、11 上部ユニット
13 接客部
14 鑑別部
15 一時保留部
16 リジェクト庫
17 上部搬送部
18、19 上部ガイド
19a 縁部
20 受渡ガイド
21 固定部
22 ガイド片
24 金庫
26 上部縁部
27 下部縁部
28 受渡搬送路
30、31 下部ユニット
32 紙幣カセット
37 下部搬送部
38、39 下部ガイド
39a 縁部
42 搬送ローラ
44 残留センサ
50 開口部
52 ネジ孔

請求の範囲

[請求項1]
 第1のユニットと、
 第2のユニットと、
 前記第1のユニットと前記第2のユニットの間で紙幣が搬送される受渡搬送路を形成する一対の受渡ガイドと、
を備え、
 前記受渡搬送路は前記一対の受渡ガイドの間に形成され、
 前記受渡ガイドは、前記受渡搬送路と反対側であって、かつ、前記第1のユニットの側に、前記第1のユニットの側の端部に向かうにつれて前記受渡搬送路に近づく第1の縁部を有する、紙幣処理装置。
[請求項2]
 前記受渡ガイドは、前記受渡搬送路と反対側であって、かつ、前記第2のユニットの側に、前記第2のユニットの側の端部に向かうにつれて前記受渡搬送路に近づく第2の縁部を有する、請求項1に記載の紙幣処理装置。
[請求項3]
 前記第1の縁部または前記第2の縁部は、前記受渡搬送路の形成方向と成す角度が60度以上の傾斜面である、請求項2に記載の紙幣処理装置。
[請求項4]
 前記第1のユニットは、前記受渡ガイドと入れ子形態で前記受渡搬送路を形成する一対の第1ガイドを有し、
 前記第1ガイドは、前記受渡搬送路と反対側であって、かつ、前記受渡ガイドの側に、前記受渡ガイドの側の端部に向かうにつれて前記受渡搬送路に近づく第3の縁部を有する、請求項1に記載の紙幣処理装置。
[請求項5]
 前記第3の縁部は、前記受渡搬送路の形成方向と成す角度が60度以上の傾斜面である、請求項4に記載の紙幣処理装置。
[請求項6]
 前記第2のユニットは、前記受渡ガイドと入れ子形態で前記受渡搬送路を形成する一対の第2ガイドを有し、
 前記第2ガイドは、前記受渡搬送路と反対側であって、かつ、前記受渡ガイドの側に、前記受渡ガイドの側の端部に向かうにつれて前記受渡搬送路に近づく第4の縁部を有する、請求項1に記載の紙幣処理装置。
[請求項7]
 前記第4の縁部は、前記受渡搬送路の形成方向と成す角度が60度以上の傾斜面である、請求項6に記載の紙幣処理装置。
[請求項8]
 前記第1のユニットおよび前記第2のユニットは、前記受渡搬送路における紙幣の搬送方向と異なる所定方向に前記受渡ガイドから分離可能である、請求項1に記載の紙幣処理装置。
[請求項9]
 前記第1のユニットおよび前記第2のユニットの一方は、顧客との間で紙幣の受け渡しが行われる接客部を有し、
 前記第1のユニットおよび前記第2のユニットの他方は、紙幣を収納する複数の紙幣収納部を有する、請求項1に記載の紙幣処理装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]