国際・国内特許データベース検索
このアプリケーションの一部のコンテンツは現在ご利用になれません。
この状況が続く場合は、次のお問い合わせ先までご連絡ください。フィードバック & お問い合わせ
1. (WO2015145518) 電力変換装置
Document

明 細 書

発明の名称 電力変換装置

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

非特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010  

実施例 1

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024  

実施例 2

0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031  

実施例 3

0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039  

符号の説明

0040  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : 電力変換装置

技術分野

[0001]
 本発明は、自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有する電力変換装置に関する。

背景技術

[0002]
 自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有する電力変換装置が非特許文献1に記載されている。

先行技術文献

非特許文献

[0003]
非特許文献1 : 電気学会・半導体電力変換システム調査専門委員会編、「パワーエレクトロニクス回路」、オーム社、平成12年11月30日発行、第120頁から第122頁

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 上記非特許文献1記載の電力変換装置は三相交流電源系統に対する無効電力補償装置として使用されており、直流リアクトルを流れる直流電流を一定(電流連続モード)とし、PWM制御により三相交流電源系統に接続された各端子電流を制御する方法が開示されている。しかしながら直流電流を一定としたPWM制御では各端子に接続された上下スイッチング素子(アーム)の同時ONによる直流短絡を避けるため、各端子電流として交流電源位相の位相角で60°の期間連続して電流を流す必要があり、電流の制御に制限がある。また、電流連続モードで使用するためには直流リアクトルのインダクタンス値を所定以上の大きさとする必要がある。一方、当該回路において何れか2つの端子に電位が与えられた場合において他の1つの端子電位を制御する方法については何ら開示されていない。
[0005]
 そこで本発明の課題は、自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有する電力変換装置において直流リアクトルを電流断続モードで動作させた場合に各端子電流を制御するのに好適な制御方法を提供することにある。また、何れか2つの端子に電位が与えられた場合において他の1つの端子電位を制御するのに好適な制御方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
 上記の課題を解決するために、本発明にかかる電力変換装置は、自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有するとともに、少なくとも一部の動作条件において電流断続モードとなるように前記直流リアクトルのインダクタンス値が選定されており、所定時刻における各端子間の電位差と各端子の平均電流指令値に基づいて通流率またはスイッチング周期を決定し、最大電位端子の上側スイッチング素子(アーム)あるいは最小電位端子の下側スイッチング素子(アーム)を開閉動作制御する。
[0007]
 あるいは、本発明にかかる電力変換装置は、自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有し、所定時刻における何れか2つの端子電位と他の1つの端子電位指令値に基づいて通流率を決定し、最大電位端子の上側スイッチング素子(アーム)あるいは最小電位端子の下側スイッチング素子(アーム)を開閉動作制御する。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有する電力変換装置において、直流リアクトルを電流断続モードで動作させた場合に各端子電流を制御できる。あるいは、何れか2つの端子に電位が与えられた場合において他の1つの端子電位を制御できる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 実施例1に係る電力変換装置の主回路構成図。
[図2] 実施例1に係る動作スイッチング素子と等価回路図。
[図3] 実施例1に係る各スイッチング素子動作及び各端子電流-時間線図。
[図4] 実施例2に係る主回路構成図。
[図5] 実施例2に係る各端子電圧-位相角線図。
[図6] 実施例3に係る直流多端子送配電システムの構成図。
[図7] 実施例3に係る電力変換装置の回路構成図。
[図8] 実施例3に係る電力変換装置変形例の回路構成図。
[図9] 実施例3に係る動作スイッチング素子と等価回路図。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、実施例を図面を用いて説明する。なお、本発明の本質を明らかにするため、以下の実施例では回路における各スイッチング素子における電圧低下や配線の抵抗、インダクタンス、寄生容量、変圧器の励磁インダクタンス等が無視できる理想的な状態であるものとして説明する。
実施例 1
[0011]
 実施例1について図1ないし図3を用いて説明する。図1は本実施例の電力変換装置の主回路構成図、図2はその電力変換装置の所定条件下における動作スイッチング素子と等価回路図、図3は当該条件下における動作例を示す各スイッチング素子動作及び各端子電流-時間線図である。
[0012]
 本実施例の電力変換装置20は、スイッチング素子SHa,SLaからなるブリッジ回路と、スイッチング素子SHb,SLbからなるブリッジ回路と、スイッチング素子SHc,SLcからなるブリッジ回路と、直流リアクトルLとを各々、並列に接続して構成されており、スイッチング素子SHaと,SLaの接続点を端子a、スイッチング素子SHbと,SLbの接続点を端子b、スイッチング素子SHcと,SLcの接続点を端子cとして外部回路と接続される様に構成されている。
[0013]
 次に本実施例の電力変換装置の動作を説明する。本実施例では各端子に外部から電圧源が接続されているものとし、それにより端子a、b、cの電位が各々Va、Vb、Vcとなっているものとする。また、端子a、b、cを各々通過する端子電流Ia、Ib、Icの正負符号については、外部から電流が入ってくる場合を正、外部へ電流が出て行く場合を負とする。
[0014]
 本実施例の電力変換装置20において全てのスイッチング素子がOFFの場合は各端子を通過する電流は何れも0であるが、複数のスイッチング素子を動作させることにより通過電流が生じることになる。当該電力変換装置の外部に対する浮遊容量が無視できる場合、各端子電流及びその平均値に対し電流保存式として下記(1)式が成り立つ。また、本電力変換装置においては、エネルギーが蓄積される回路素子は直流リアクトルLのみであることから、当該直流リアクトルLにおける蓄積エネルギー量に増減が無い時間間隔における各電流の平均値に関して、当該時間間隔において各端子電位Va、Vb、Vcの変化が無視できる場合、エネルギー保存式として下記(2)式が成り立つ。一方、直流リアクトルLの両端電圧VL、電流ILに対しては、自己誘導の式として下記(3)式が成り立つ。
[0015]
[数1]


[0016]
 各端子電位の大小関係としては、何れかの端子電位が完全に一致する場合を除くと、Va>Vc>Vb、Va>Vb>Vc、Vb>Vc>Va、Vb>Va>Vc、Vc>Vb>Va、Vc>Va>Vbの6通りの場合が考えられるが、以降の説明ではVa>Vc>Vbの場合についてのみ示す。他の場合については回路の対称性から適宜末尾の符号を入れ換えて読めば良い。
[0017]
 Va>Vc>Vbの場合、本実施例の電力変換装置においては、図2aあるいは図2bに示した各スイッチング素子をON/OFF動作或いはON動作させることにより各端子電流を制御する。前者は各端子電流をIa, Ib>0, Ic<0の範囲で、後者は各端子電流をIa, Ib<0, Ic>0の範囲で各々制御する場合を示している。図3に直流リアクトルが電流断続動作をしている場合の1例として、各スイッチング素子の動作と、その時の各端子電流のタイムチャートを示している。なお、スイッチング周期Tの時間間隔において各端子電位Va、Vb、Vcの変化が十分小さく無視できるものとする。各端子電流をIa, Ib>0, Ic<0の範囲で制御する場合、図2aに示した如く、スイッチング素子SHaをON/OFF動作させ、その間、SHbとSLcはON動作させている。スイッチング素子SHaがONとなっている時間tonにおいて、電力変換装置の外部から端子aを通過して電流が流入し、直流リアクトルを通過した後に、端子cを通過して電流が流出する。即ち、Ia=IL=-Icの関係となる。また、直流リアクトルの両端電圧はVL=Va―Vcである。この時、前記(3)式に示した自己誘導の式から、経過時間に対するIaの勾配の傾きはVL/L=(Va-Vc)/Lの直線となる。その後スイッチング素子SHaをOFF動作させると、直流リアクトルを通過する電流を維持する方向に誘起電圧が発生することにより今度は外部から端子bを通過して電流が流入し、直流リアクトルを通過した後に、端子cを通過して電流が流出する。即ち、Ib=IL=-Icの関係となる。この電流は直流リアクトルに蓄積されたエネルギーが0、即ち、Ib=IL=0となるまでの間、図3中tsで示した時間流れ続ける。この間の経過時間に対するIbの勾配の傾きはVL/L=(Vb-Vc)/Lの直線となる。
[0018]
 そしてスイッチング周期Tの開始時点と終了時点で直流リアクトルに蓄積されているエネルギーは何れも0であり、従ってエネルギーの増減が無いことから、スイッチング周期Tの間での各端子電流の平均値に対して前記(2)式に示したエネルギー保存式が成り立つ。また、これとは別に各電流の平均値に関して、前記(1)式に示した電流保存式も成り立つ。これら2つの式と、図3に示した各端子電流の経過時間に対する勾配の傾きから、スイッチング周期Tの間における各端子電流の平均値は各々、下記(4)ないし(6)式で表される。各々の式においてdはスイッチング素子SHaの通流率を表しており、下記(7)式で定義されている。
[0019]
[数2]


[0020]
 前記(4)ないし(6)式に示されている通り、本電力変換装置において直流リアクトルが断続動作をしている場合には、各端子電流の平均値は各端子間の電位差とスイッチング周期Tと通流率dの関数として表される。従って、仮にスイッチング周期TとIcの平均値が指令値として与えられる場合には、前記(6)式を変形した下記(6)’式より通流率dが求まるので、当該通流率dでスイッチング素子SHaをON/OFF動作させることによりIcの平均値を指令値と一致するように制御できる。なお、指令値として与えられるのはIaあるいはIbの平均値でも良い。また、スイッチング周期Tの代わりに通流率dと何れかの端子電流平均値の指令値が与えられ、前記(4)ないし(6)式よりスイッチング周期Tを求めてスイッチング制御をしても良い。
[0021]
[数3]


[0022]
 次に本実施例の電力変換装置が断続動作となるための条件を明らかにする。この断続動作の条件は図3に示したスイッチング周期T、スイッチON時間ton、及びIb=0となるまでの時間tsとの間の関係式として下記(8)式に示したものとなる。一方、tsは前記(1)ないし(3)式より下記(9)式で表される。この(9)式及び前記(7)式を(8)式に代入して整理し、通流率dと各端子間電位差の関係式として示したものが下記(8)’式、更に前記(6)’式を代入してLと各端子間電位差及びIc平均値との関係で示したのが下記(8)’’式である。(8)’’式に示されている如く、直流リアクトルのインダクタンス値Lを、所定条件下において右辺の値よりも小さくなるように選定しておくことにより、本実施例の電力変換装置を当該条件下で断続動作させることができる。
[0023]
[数4]


[0024]
 なお、本実施例においては電力変換装置を構成するスイッチング素子として逆阻止型のものを使用しているが、逆導通型のスイッチング素子とダイオードを直列接続したもので置き換えても良い。
実施例 2
[0025]
 実施例2について図4及び図5を用いて説明する。図4は本実施例の電力変換装置の主回路構成図、図5はその電力変換装置の変圧器の各端子電圧-位相角線図である。
[0026]
 図4において、本実施例の電力変換装置60は、外部から三相交流電圧が入力される1次側巻線5(Y結線、巻数N0)と、1次側三相交流電圧と同じ位相の三相交流電圧を出力する2次側巻線6(Y結線、巻数N1)と、1次側三相交流電圧と位相が30°ずれた三相交流電圧を出力する2次側巻線7(Δ結線、巻数N2)とを有する変圧器50と、各々の三相交流と接続される三端子回路21、22とを有している。三端子回路21、22は各々実施例1の電力変換装置20と同様の構成のものである。また、三端子回路21にはコンデンサC11、C12,C13が並列接続され、三端子回路22にはコンデンサC21、C22,C23が並列接続されている。
[0027]
 次に本実施例の電力変換装置の動作を説明する。一連の説明において、外部から入力される三相交流電圧波形としては正弦波を考え、図5aに示すとおりu相電位Vuを基準とし、これに対してv相電位Vvは120°、w相電位Vwは240°、夫々位相がずれているものとする。このとき三端子回路21、22の各端子電位は夫々図5b、図5cに示したものとなり、互いに位相が30°ずれた三相交流電位波形となる。
[0028]
 図4に示した変圧器50の各コイルを流れる電流と2次側の端子電流の平均電流に関しては、1次側コイルに流れる励磁電流が無視でき、また、直流リアクトルやコンデンサに蓄積されるエネルギーの増減が無い場合において、下記の関係式が成り立つ。なお、1次側端子電流Iu、Iv、Iwの平均値に対しては前記(1)、(2)式と同様の電流保存式、エネルギー保存式が成り立つ。従って、何れか1つの1次側端子電流に対してその平均電流指令値が与えられれば、残りの2つの平均電流値も確定する。そして回路21あるいは回路22のどちらかを動作させることにすれば、下記の関係式に従って夫々の場合の端子電流の平均電流指令値を決定することができる。決定した平均電流指令値を実現するための回路21あるいは回路22の動作については、実施例1の電力変換装置20の動作と同様とすれば良く、詳細な説明は省略する。
[0029]
[数5]


[0030]
 本実施例の電力変換装置において、三端子回路21、22を夫々図5b、図5cに示した好適動作範囲で動作させることをすれば、容易に断続動作を実現することができる。即ち、夫々の好適動作範囲においては各端子間の電位差が0となることが無く、前記(8)’’式の断続動作の条件式において、右辺が所定の値を下回ることがなくなることから、当該所定値よりもインダクタンス値を小さく選定することにより、想定されるあらゆる条件下において、断続動作を実現することができる。具体的に図5bのVa1>Vc1>Vb1の範囲について言えば、回路21を好適動作範囲で動作させた場合、位相角が45°あるいは75°において(Va1-Vc1)(Vc1-Vb1)/(Va1-Vb1)が最小値3√2・V1/(6+4√3)をとることから、回路21を構成する直流リアクトルL1の値として下記(8)’’’式を満たす様に選定すれば良い。スイッチング周期TとIcの平均値については夫々想定される最小値、最大値を取るものとすれば良い。
[0031]
[数6]


実施例 3
[0032]
 実施例3について図6ないし図9を用いて説明する。図6は本実施例の直流多端子送配電システムの構成図、図7は本実施例における電力変換装置の回路構成図、図8は本実施例における電力変換装置変形例の回路構成図、図9は本実施例における電力変換装置の動作スイッチング素子と等価回路図である。
[0033]
 図6において、本実施例の直流多端子送配電システム70は、図7に示された回路構成をとっている電力変換装置30を1つ有しており、当該電力変換装置の端子a’がスイッチS1を介して直流電源E1の高圧端と、また、負荷LD1の一端と接続されている。同様に端子b’ がスイッチS2を介して直流電源E2の高圧端及び負荷LD2の一端と、端子c’ がスイッチS3を介して直流電源E3の高圧端及び負荷LD3の一端と各々接続されている。直流電源E1、E2、E3の低圧端と負荷LD1、LD2、LD3の他端は各々接地されている。
[0034]
 次に本実施例の直流多端子送配電システムの動作を説明する。本実施例の三端子回路23において全てのスイッチング素子がOFFの場合、端子a、b、cを通過する電流は何れも0となる。また、端子a’、b’、c’には各々直流電源が接続されていることから図7に示したコンデンサC1、C2、C3の何れにも定常状態では電流が流れず、従って端子a’、b’、c’ を通過する電流も何れも0となる。このため直流多端子送配電システムを流れる電流は図6aにおいて矢印で示したものとなる。一方、三端子回路23において複数のスイッチング素子を動作させた場合には、各端子間に電流を流すことが可能となる。E1=Va’=Va>E3=Vc’=Vc>E2=Vb’=Vbの場合については実施例1に示した場合と同様にスイッチング素子を動作させることにより、Ia, Ib>0, Ic<0またはIa, Ib<0, Ic>0となる電流を流すことができる。そして、前記(8)式に示した断続条件を満たす範囲であれば、スイッチング周期Tと通流率dによりこれら電流の平均値を制御することができる。なお、コンデンサC1、C2、C3に蓄積されるエネルギーの増減が無い時間範囲における各端子電流の平均値については、下記の関係式が成り立つことからIa’, Ib’, Ic’の平均値を制御できることになる。本実施例においてコンデンサC1、C2、C3は、断続的に流れるIa, Ib, Icを各々平滑化したIa’, Ib’, Ic’として電力変換装置30の外部に供給する役割を果たしている。
[0035]
[数7]


[0036]
 更に、本実施例の直流多端子送配電システムにおいては、図6bに示した如くの状態、即ち、直流電源E3がスイッチS3の開放により当該直流多端子送配電システムから解列されている場合においても、負荷LD3に対して所定の電圧を供給することが可能である。以下、このときの三端子回路23の動作を図9を用いて説明する。
[0037]
 図9a、図9b、図9cは何れも端子aと端子bに電圧源が接続された場合において、端子cの電位を所定電位に制御する場合の動作スイッチング素子と等価回路を示しており、順に、Va>Vc>Vb、Vc>Va>Vb、Va>Vb>Vcの場合を示している。そしてそれらの等価回路は順に入力電圧(Va-Vb)及び出力電圧(Vc-Vb)の降圧チョッパ回路、入力電圧(Va-Vb)及び出力電圧(Vc-Vb)の昇圧チョッパ回路、入力電圧(Vb-Vc)及び出力電圧(Va-Vc)の昇圧チョッパ回路であって、通流率dを各々(Vc-Vb)/(Va-Vb)、(Va-Vc)/(Va-Vb)、(Va-Vb)/(Va-Vc)として各々スイッチング素子SHa、SLb、SLcをON/OFF動作させることによりVcの値を制御することが可能となっている。
[0038]
 上記に説明した動作の他に、本実施例の三端子回路23において全てのスイッチング素子をONとした場合、定常状態、即ち直流リアクトルLに流れる電流が一定となった状態では、直流リアクトルの両端電圧が0となり、3つの端子電位が同一となる。これは3つの端子を直接接続した状態と等価となる。この様な動作を適用する場合の例としては、直流電源E3がスイッチS3の開放により直流多端子送配電システムから解列され、更に直流電源E2もスイッチS2の開放により直流多端子送配電システムから解列されたときに、直流電源E1から負荷LD3及びLD2に対して電圧を供給する場合がある。
[0039]
 図8には、図7に示したコンデンサC1、C2、C3を、各々バリスタA1、A2、A3に置き換えた変形例を示している。各々のバリスタは所定の静電容量を有するものを選定し、コンデンサの役割、即ち電流の平滑化も兼ねたものとしている。この様にバリスタを用いて過電圧からスイッチング素子を保護する様に構成すれば、三端子回路23を構成するスイッチング素子として耐電圧性能が低いものを使用できる。例えば、本実施例の直流多端子送配電システムの定格動作時においてE1、E2、E3の値が98kVないし102kVの場合に、バリスタA1、A2、A3の動作電圧として4kVを選定すれば、スイッチング素子の耐電圧性能は8kV以上とすれば良い。

符号の説明

[0040]
a,b,c,a1,b1,c1,a2,b2,c2…端子、SHa,SHb,SHc,SLa,SLb,SLc,SHa1,SHb1,SHc1,SLa1,SLb1,SLc1,SHa2,SHb2,SHc2,SLa2,SLb2,SLc2…自己消弧型スイッチング素子、L,L1,L2…直流リアクトル、Va,Vb,Vc,Va1,Vb1,Vc1,Va2,Vb2,Vc2…端子電位、Ia,Ib,Ic,Ia1,Ib1,Ic1,Ia2,Ib2,Ic2…端子電流、20,30,60…電力変換装置、21,22,23…三端子回路、d…通流率、T…スイッチング周期、50…変圧器、70…直流多端子送配電システム。

請求の範囲

[請求項1]
 自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有する電力変換装置において、少なくとも一部の動作条件において電流断続モードとなるように前記直流リアクトルのインダクタンス値が選定され、所定時刻における各端子間の電位差と各端子の平均電流指令値に基づいて通流率またはスイッチング周期が決定され、最大電位端子の上側スイッチング素子あるいは最小電位端子の下側スイッチング素子が開閉動作制御されることを特徴とする電力変換装置。
[請求項2]
 自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有する電力変換装置において、所定時刻における何れか2つの端子電位と他の1つの端子電位差指令値に基づいて通流率が決定され、最大電位端子の上側スイッチング素子あるいは最小電位端子の下側スイッチング素子が開閉動作制御されることを特徴とする電力変換装置。
[請求項3]
 三相交流が入力され、位相が異なる2組の三相交流を出力する変圧器と、各々の三相交流出力に接続される2つの三端子回路とを有し、前記2つの三端子回路は各々自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有しており、少なくとも一部の動作条件において前記直流リアクトルが電流断続モードとなるように当該直流リアクトルのインダクタンス値が選定されていることを特徴とする電力変換装置。
[請求項4]
 少なくとも1つの三端子接続箇所において、自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有する三端子回路により接続されたことを特徴とする直流多端子送配電システム
[請求項5]
 自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有する三端子回路であって、少なくとも一部の動作条件において電流断続モードとなるように前記直流リアクトルのインダクタンス値が選定されたものにおいて、所定時刻における各端子間の電位差と各端子の平均電流指令値に基づいて通流率またはスイッチング周期を決定し、最大電位端子の上側スイッチング素子あるいは最小電位端子の下側スイッチング素子を開閉動作制御することを特徴とする三端子回路の端子電流制御方法。
[請求項6]
 自己消弧型のスイッチング素子からなる三相ブリッジ回路と直流リアクトルとを有する三端子回路において、所定時刻における何れか2つの端子電位と他の1つの端子電位差指令値に基づいて通流率を決定し、最大電位端子の上側スイッチング素子あるいは最小電位端子の下側スイッチング素子を開閉動作制御することを特徴とする三端子回路の端子電圧制御方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]