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1. (WO2015141444) 生体管留置チューブおよびチューブ挿入デバイス
Document

明 細 書

発明の名称 生体管留置チューブおよびチューブ挿入デバイス

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075  

符号の説明

0076  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : 生体管留置チューブおよびチューブ挿入デバイス

技術分野

[0001]
 本発明は、生体管留置チューブおよびチューブ挿入デバイスに関する。

背景技術

[0002]
 気管切開チューブは、一般に、患者の気道確保や呼吸管理等の目的で使用される医療機器である。気管切開チューブは、気管を切開して穿刺孔を形成し、穿刺孔を介して気管に挿入される。こうした気管の切開および気管切開チューブの挿入方法は、外科的手術切開法と、経皮的気管切開法とに分類される。経皮的気管切開法は、さらに、穿刺孔を拡張するための医療器具の違いにより、鉗子法とダイレーター法とに区分される。
[0003]
 そして、経皮的気管切開法を補助するためのデバイスとして、Cook社Ble Rhino(登録商標)、Blue Dolphin(商標)等を始めとした様々なデバイスが開発、使用されている(特許文献1等)。
[0004]
 一方で、経皮チャネルの形成や、血管内へのアクセスを目的として、組織に形成した孔を拡張体により拡張する各種デバイスが検討されている(特許文献2、3)。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開平9-299377号公報
特許文献2 : 国際公開第2006/029370号
特許文献3 : 米国特許出願公開第2006/0200188号明細書

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかしながら、従来の経皮的気管切開法を補助するためのデバイスは、穿刺孔を形成するデバイスが、気管切開チューブと別個であるため、穿刺孔の形成手技と、気管切開チューブの挿入手技とを別個に行うことが必要となる。したがって、このような従来のデバイスを用いた経皮的気管切開法は、手技が煩雑であり、穿刺孔を形成するデバイスを抜去する際に出血が生じる危険性があり、気管切開チューブとは別個のデバイスを用いて穿刺孔を形成するため気管切開チューブの挿入抵抗が高くなるといった問題がある。
[0007]
 よって、本発明の目的は、比較的単純な手技のみで穿刺孔の形成、生体管留置チューブの挿入が可能であり、かつ比較的出血等のリスクの少ないチューブ挿入デバイス、生体管留置チューブおよび経皮的に生体管留置チューブを挿入する方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0008]
 本発明者らは、鋭意検討した結果、生体管留置チューブの一部を折り畳み、この折り畳んだ部分を穿刺孔において拡張することにより穿刺孔を拡張することができることを見出し、本願発明を完成するに至った。
[0009]
 すなわち、本発明は以下に関する。
[1] 管状のチューブ本体およびチューブ本体の外周面に設けられた拡張収縮可能な拡張部を有する生体管留置チューブと、
 チューブ本体の内腔に挿入可能であり、周方向に押圧可能な押圧部材を有するカテーテルと、を有し、
 前記チューブ本体は、少なくとも拡張部の配置部分を含む位置に長手方向に折り畳まれた領域を有し、
 拡張部の収縮時において、拡張部の一部が折り畳まれた領域において形成されるチューブ本体の溝内に収納されており、
 折り畳まれた領域は、カテーテルのチューブ本体の内腔への挿入時において、押圧部材により拡張可能に構成されている、チューブ挿入デバイス。
[2] チューブ本体の折り畳まれた領域における外径が、チューブ本体の他の部位の外径よりも小さい、[1]に記載のチューブ挿入デバイス。
[3] 折り畳まれた領域が、チューブ本体の遠位端から少なくとも拡張部の配置部分まで延在している、[1]または[2]に記載のチューブ挿入デバイス。
[4] 折り畳まれた領域が、さらにチューブ本体の拡張部の配置位置よりも近位端側に延在している、[1]~[3]のいずれかに記載のチューブ挿入デバイス。
[5] 拡張部が、チューブ本体の外周面の長手方向における一部において、周方向に覆うように配置されている、[1]~[4]のいずれかに記載のチューブ挿入デバイス。
[6] 折り畳まれた領域が、チューブ本体の長手方向に沿って、周方向に複数配置されている、[1]~[5]のいずれかに記載のチューブ挿入デバイス。
[7] チューブ本体の外周面の長手方向における一部において、複数の拡張部が、周方向に沿って設けられており、
 各拡張部は、それぞれ折りたたまれた領域おいて形成されるチューブ本体の溝内に収納される、[6]に記載のチューブ挿入デバイス。
[8] 管状のチューブ本体およびチューブ本体の外周面に設けられた拡張収縮可能な拡張部を有し、
 前記チューブ本体は、少なくとも拡張部の配置部分を含む位置に長手方向に折り畳まれた領域を有し、
 拡張部は、収縮時において、その一部が前記折りたたまれた領域において形成されるチューブ本体の溝内に収納されており、
 折りたたまれた領域は、チューブ本体の内腔より押圧されることにより拡張可能に構成されている、生体管留置チューブ。
[9] 対象の生体管に対し経皮的に生体管留置チューブを挿入する方法であって、
 チューブ挿入デバイスを供するステップ、ここで、チューブ挿入デバイスは、管状のチューブ本体およびチューブ本体の外周面に設けられた拡張収縮可能な拡張部を有する生体管留置チューブと、チューブ本体の内腔に挿入されており、周方向に押圧可能な押圧部材を有するカテーテルと、を有し、前記チューブ本体が少なくとも拡張部の配置部分を含む位置に長手方向に折り畳まれた領域を有し、拡張部の収縮時において拡張部の一部が折り畳まれた領域において形成されるチューブ本体の溝内に収納されており、折り畳まれた領域がカテーテルのチューブ本体の内腔への挿入時において押圧部材により拡張可能に構成されている、と
 生体管の側面から生体管に連通する孔を形成するステップと、
 孔を通じてチューブ挿入デバイスのチューブ本体を生体管に挿入し、チューブ本体の折り畳まれた領域を生体管の孔と接するように配置するステップと、
 押圧部材によりチューブ本体を押圧し、チューブ本体の折り畳まれた領域を拡張するステップと、
 生体管内の所定位置において拡張部を拡張するステップと、
 生体管からカテーテルを抜去するステップと、を有する前記方法。

発明の効果

[0010]
 本発明によれば、比較的単純な手技のみで穿刺孔の形成、生体管留置チューブの挿入が可能であり、かつ比較的出血等のリスクの少ないチューブ挿入デバイス、生体管留置チューブおよび経皮的に生体管留置チューブを挿入する方法を提供することができる。すなわち、本発明によれば、生体管留置チューブを穿刺孔の拡張(形成)に用いることにより、穿刺孔の拡張に別個のデバイスを用意して手技を行う必要がない。このため、穿刺孔の拡張に用いるデバイスの抜去や脱着に伴う出血を防止することができる。また、穿刺孔の拡張に用いた生体管留置チューブをそのまま生体管に挿入するため、生体管留置チューブの挿入時における挿入抵抗の増加を防止することができる。さらに、生体管留置チューブが穿刺孔の拡張機能を兼ねることにより、生体管留置チューブを留置する際の手技が単純かつ容易なものとなる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 図1は、本発明の好適な実施態様に係るチューブ挿入デバイスの概要図である。
[図2] 図2は、図1に示すチューブ挿入デバイスが備える生体管留置チューブの概要図である。
[図3] 図3は、図1に示すチューブ挿入デバイスが備えるカテーテルの概要図である。
[図4] 図4は、図1に示すチューブ挿入デバイスの動作を示す概要図である。
[図5] 図5は、図1に示すチューブ挿入デバイスの動作を示す概要図である。
[図6] 図6(a)~(c)は、それぞれ図1、4、5に示すチューブ挿入デバイスのx-x線断面図である。
[図7] 図7(a)~(c)は、本発明の他の態様に係るチューブ挿入デバイスの部分拡大断面図である。
[図8] 図8は、本発明の方法の好適な態様を説明する概要図である。
[図9] 図9は、本発明の方法の好適な態様を説明する概要図である。
[図10] 図10は、本発明の方法の好適な態様を説明する概要図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 以下、本発明を、添付の図面を参照しつつ好適な実施態様に基づいて詳細に説明する。
[0013]
 まず、本発明の好適な実施態様に係るチューブ挿入デバイスについて説明する。
 図1は、本発明の好適な実施態様に係るチューブ挿入デバイスの概要図、図2は、図1に示すチューブ挿入デバイスが備える生体管留置チューブの概要図、図3は、図1に示すチューブ挿入デバイスが備えるカテーテルの概要図、図4は、図1に示すチューブ挿入デバイスの動作を示す概要図、図5は、図1に示すチューブ挿入デバイスの動作を示す概要図、図6(a)~(c)は、それぞれ図1、4、5に示すチューブ挿入デバイスのx-x線断面図である。なお、本願における各図において、説明を容易とするため、各部材の大きさは、適宜強調されており、図示の各部材は、実際の大きさを示すものではない。
[0014]
 図1に示すチューブ挿入デバイス1は、図2に示す生体管留置チューブ2と図3に示すカテーテル3とを有し、これらが組み合わされて形成される組立体である。チューブ挿入デバイス1は、経皮的な生体管の穿刺孔の形成に用いられるとともに、備える生体管留置チューブ2を前記穿刺孔を介して生体管に挿入するのに用いられる。
[0015]
 なお、本明細書において、生体管とは、特に限定されないが、気管、気管支、鼻腔、口腔、咽頭、食道、消化管、硬膜外腔、血管等をいう。また、本実施態様においては、生体管は、気管である。したがって、生体管留置チューブ2は、気管切開チューブ(カニューレ)である。
[0016]
 以下、チューブ挿入デバイス1の各構成について説明する。
 図2に示す生体管留置チューブ2は、チューブ本体21と、拡張部22と、注入部23と、吸引部24と、固定部材25とを有している。
[0017]
 図2、図6に示すように、チューブ本体21は、先端(遠位端)側から基端(近位端)側まで貫通する内腔211を有する管状体であり、気道確保の観点から適度に湾曲している。チューブ本体21は、その内腔211において、カテーテル3のシャフト31を収納可能であるとともに、生体管留置チューブ2の生体管への留置時においては、内腔211は、気道の確保に用いられる。
[0018]
 また、図2、図6(a)に示すように、チューブ本体21は、その先端から拡張部22の配置部分を超えた位置まで、長手方向に沿って折り畳まれた領域212を有している。チューブ本体21の領域212における部位は、他の部位と比較してその外径が小さく構成されており、一方で、図4、図6(b)に示すように、折り畳まれた部位が拡張した際には、チューブ本体21の他の部位と同程度の外径を有する。これにより、チューブ本体21の生体管挿入時においては、比較的小さな外径の状態とすることができ、対象(患者)の負担を軽減できる。一方で、生体管留置チューブ2の留置時においては、十分な内径の内腔211を有することができ、気道の確保が可能となる。
[0019]
 また、図2、図6(a)に示すように、領域212においては、チューブ本体21は、溝213が形成されている。チューブ本体21は、溝213において、拡張部22の一部を狭持することにより収納している。図4、図6(b)に示すように、溝213は、領域212が拡張した際には、消滅して拡張部22の収納部分を外表面に露出させる。
[0020]
 さらに、領域212は、チューブ本体21の拡張部22の配置位置よりも近位端側にも延在している。これにより、後述するような穿刺孔の拡張時において、チューブ本体21の拡張部22の存在しない領域212の部位において穿刺孔を押圧でき、拡張することができる。
[0021]
 また、チューブ本体21の基端付近は、カテーテル3の接続部材34と接続可能に構成されている。本実施態様においては、チューブ本体21の基端付近の内壁は、接続部材34と螺合することができる。これにより、生体管留置チューブ2とカテーテル3とを組立てた際において、生体管留置チューブ2とカテーテル3との相対位置が固定される。
[0022]
 また、チューブ本体21は、可撓性と適度な柔軟性を有する。これにより、チューブ本体21は、カテーテル3の挿入時においてカテーテル3の形状に追従することが可能であるとともに、生体管留置チューブ2の留置時においては、チューブ本体21が生体管と接触した場合であっても生体管が損傷することが防止されている。
[0023]
 チューブ本体21の外径は、特に限定されないが、例えば、2.2~25mm、好ましくは、5~15mmとすることができる。なお、チューブ本体21の折り畳まれた状態の領域212における外径は、特に限定されないが、例えば、2~10mm、好ましくは、2~8mmとすることができる。
 チューブ本体21の内径は、特に限定されないが、例えば、2~20mm、好ましくは、3~15mmとすることができる。なお、チューブ本体21の折り畳まれた状態の領域212における内径は、特に限定されないが、例えば、1~9.5mm、好ましくは、2~8mmとすることができる。
[0024]
 また、チューブ本体21の壁部の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.1~2.5mm、好ましくは、0.5~2mmとすることができる。なお、領域212におけるチューブ本体21の壁部の厚さを比較的薄くすることも可能である。この場合、領域212における折り畳まれた状態の外径を小さくすることができる。このようにチューブ本体21の壁部を比較的薄く形成した場合であっても、必要に応じて剛性を有する内管(図示せず)を適宜チューブ本体21に挿入することにより、チューブ本体21の形状を維持し、気道を確保することが可能である。
 チューブ本体21の長さは、特に限定されないが、例えば、25~350mm、好ましくは、30~100mmとすることができる。
[0025]
 チューブ本体21を構成する材料としては、特に限定されず、各種公知の材料を単独でまたは複数組み合わせて用いることができる。このような材料としては、例えば、軟質塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴム、スチレンーエチレンーブチレンースチレン共重合体(SEBS)、スチレンーエチレンープロピレンースチレン共重合体(SEPS)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ナイロンなどのポリアミド樹脂及びポリアミドエラストマー、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル樹脂及びポリエステルエラストマー、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂、フッ素ゴム、フッ素樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
 なお、別段の記載のない限り、他の部材についても上述したような各種公知の材料を単独でまたは複数組み合わせて用いることができる。
[0026]
 拡張部22は、チューブ本体21の先端側付近の領域212中において、チューブ本体21の外周面を覆うように配置されている。拡張部22は、拡張収縮可能であり、本実施態様においてはバルーンである。拡張部22は、図5、図6(c)に示すように生体管留置チューブ2の留置時においては拡張して、チューブ本体21を生体管内で固定、支持するとともに逆流性誤嚥を防止するカフとして用いられる。
[0027]
 拡張部22は、その収縮時において、その一部が折り畳まれて溝213内に収納されている。これにより、チューブ本体21が領域212において折り畳まれている際には、チューブ本体21の外周面において拡張部22が皺や襞を形成することが防止される。この結果、小径の穿刺孔を通過させた際においても、拡張部22が穿刺孔を通過することが容易となる。
[0028]
 一方で、図6(b)に示すように拡張部22は、領域212が拡張した際には、その収納部分が外表面に露出する。そして、図5、図6(c)に示すように、拡張部22は、注入部23を介して流動体、例えば、生理食塩水、緩衝液、滅菌水等の液体や空気、窒素、酸素、二酸化炭素、ヘリウム等の気体が注入されることにより拡張することができる。
[0029]
 拡張部22を構成する材料としては、特に限定されないが、適度な弾性および伸縮性を有するものが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等のポリオレフィン、軟質ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[0030]
 注入部23は、チューブ231と、袋体232と、注入口233とを有している。チューブ231は、チューブ本体21内に内腔とは別に設けられたルーメンを介して拡張部22と連通しており、注入口233から注入される流動体は、拡張部22へ移送されることができる。
[0031]
 袋体232は、拡張部22と同一の拡張コンプライアンスを有するように拡張可能に構成されているとともに、チューブ231と連通している。これにより、袋体232は、拡張部22の拡張とともに拡張することができ、術者は拡張部22の拡張状態をより正確に把握できるものとなる。
[0032]
 注入口233は、その内部に逆止弁を有し、シリンジ等のコネクタを挿入することにより、当該コネクタを介して気体の注入、放出が可能である。一方で、コネクタの挿入がない場合には、注入口の逆止弁が機能して流動体の注入および放出が制限されることから、拡張部22の収縮または拡張状態が維持される。
[0033]
 吸引部24は、チューブ241と吸引口242と蓋243とを有する。チューブ241は、チューブ本体21内に内腔とは別に設けられたルーメンを介して拡張部22近位端付近のチューブ本体21外表面上に設けられた開口(図示せず)と連通している。吸引口242には吸引器(図示せず)を接続することができ、吸引器によって、前記開口付近にある液体等をチューブ241を介して吸引することができる。なお、吸引口242は、未使用時においては適宜蓋243により封されることが可能である。
[0034]
 固定部材25は、板状をなしており、その中央付近でチューブ本体21を支持している。一方で、その長手方向の端部付近には、一対の貫通口251が設けられている。生体管留置チューブ2の留置時においては、貫通口251に紐等を通して当該紐を患者と結びつけることにより、患者と生体管留置チューブ2とを固定することができる。
[0035]
 図3に示すように、カテーテル3は、シャフト31と、シャフト31の外周面に設けられた押圧部材32と、シャフト31の基端側に連結されたハブ33と、接続部材34とを有する。
[0036]
 シャフト31は、内管311と内管311の基端側付近を覆う外管312とを有する管状部材であり、基端側がハブ33に連結されている。そして、内管311の外管312から露出した先端側は、チューブ本体21内に挿入されて用いられるものである。
[0037]
 図1に示すように、内管311は、カテーテル3と生体管留置チューブ2とが組立てられた状態において、チューブ本体21を貫通しており、内管311の先端は、チューブ本体21の先端から露出している。これにより、カテーテル3の内管311は、チューブ挿入デバイス1の生体管挿入時において、チューブ本体21の案内をすることができる。
 また、内管311の先端付近は、先端方向に向けた鋭角を形成し、軟質の材料で構成されている。これにより、拡張前の穿刺孔等への内管311の挿入が容易となるとともに、不本意な生体組織の損傷が防止されている。
[0038]
 図3に示すように、内管311は、その先端から基端にかけてハブ33の第1のポート331まで軸方向に貫通するルーメン35を有している。ルーメン35においては、ガイドワイヤ等の器具の挿通が可能である。
 また、内管311は、第2のポート332から押圧部材32の設置位置に対応する側面まで貫通するルーメン(図示せず)を備えている。
[0039]
 内管311の外径は、チューブ本体21の内腔211に挿入可能であれば特に限定されないが、例えば、1~10mmとすることができる。
 また、内管311の外管312の先端部分からの長さは、特に限定されないが、チューブ本体21の長さよりも大きいことが好ましく、例えば、30~400mmとすることができる。
 また、内管311のチューブ本体21の先端部分からの長さは、特に限定されないが、例えば、1~10mmとすることができる。
[0040]
 シャフト31を構成する材料としては、特に限定されないが、適度な可撓性を有する材料が好ましい。この場合、シャフト31を構成する材料としては、金属や樹脂が挙げられる。金属としては、例えば、Ni-Ti系合金のような擬弾性合金(超弾性合金も含む)、形状記憶合金、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS303、SUS316、SUS316L、SUS316J1、SUS316J1L、SUS405、SUS430、SUS434、SUS444、SUS429、SUS430F、SUS302等、SUSの全品種)、コバルト系合金、金、白金のような貴金属、タングステン系合金、炭素系材料(ビアノ線を含む)等が挙げられる。樹脂としては、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれらの2種以上の混合物等)、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂等の高分子材料またはこれらの混合物、あるいは、上記のうち2種以上の高分子材料が挙げられる。また、シャフト31は、これら金属や樹脂の複合物(例えば、金属と樹脂とを積層した多層チューブ等)を適用することもできる。
[0041]
 押圧部材32は、シャフト31の内管311の外周面を覆うように配置されている。また、押圧部材32は、カテーテル3と生体管留置チューブ2とが組立てられた状態において、生体管留置チューブ2のチューブ本体21が折り畳まれた領域212に対応する領域に配置されている。そして、図6(a)、(b)、に示すように、押圧部材32は、チューブ本体21の領域212を内部から押圧することにより、折り畳みを解消し、チューブ本体21を拡張することができる。
[0042]
 本実施態様において、押圧部材32は、拡張収縮可能な拡張体(バルーン)である。そして、押圧部材32は、ハブ33の第2のポート332より図示せぬルーメンを介して、流動体、例えば、生理食塩水、緩衝液、滅菌水等の液体や空気、窒素、酸素、二酸化炭素、ヘリウム等の気体が注入されることにより拡張し、チューブ本体21を内部から押圧することができる。
[0043]
 ハブ33は、シャフト31の基端側に接続されており、基端側に設けられた第1のポート331と、第2の円筒部材の基端側に設けられた第2のポート332とを有する。
[0044]
 第1のポート331は、ルーメン35と連通する部材であり、第1のポート331を介してルーメン35にガイドワイヤ等の部材を挿通させることが可能である。
 第2のポート332は、ルーメンを介して押圧部材32の内腔と連通する部材であり、第2のポート332を介して、押圧部材32に流動体を導入することができる。
[0045]
 接続部材34は、シャフト31の外管312の先端側において、長手方向を回転軸として回転可能に連結されている。接続部材34は、チューブ本体21と螺合することができ、これにより生体管留置チューブ2とカテーテル3とを接続し、かつその位置関係を固定する。これにより、チューブ挿入デバイス1を穿刺孔へ挿入する際においても、生体管留置チューブ2とカテーテル3との位置関係が維持される。
[0046]
 なお、ハブ本体33および接続部材34を構成する部材としては、特に限定されず、例えば、基本的に上述したシャフト31の構成材料と同様の材料や、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリサルホン、ポリ(メタ)アクリレート、メタクリレート-ブチレン-スチレン共重合体等の熱可塑性樹脂を適宜1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
[0047]
 このような生体管留置チューブ2とカテーテル3とを含んで構成されるチューブ挿入デバイス1は、図1、図6(a)に示すように、穿刺孔挿入時においては、チューブ本体21の領域212の部位が折り畳まれた状態で挿入されることができる。これにより比較的小さな径の穿刺孔であっても容易にチューブ本体21の先端付近を挿入することができる。一方で、穿刺孔拡張時においては、押圧部材32によりチューブ本体21の領域212の部分を内部から押圧することにより、チューブ本体21の拡張と穿刺孔の拡張とを同時に行うことができる。さらに、一旦拡張したチューブ本体21を、そのまま穿刺孔にさらに挿入して生体管留置チューブ2として生体管に留置することができる。
[0048]
 このようなチューブ挿入デバイス1は、生体管留置チューブ2を穿刺孔の拡張(形成)に用いることにより、穿刺孔の拡張に別個のデバイスを用意して手技を行うことがない。このため、穿刺孔の拡張に用いるデバイスの抜去や脱着に伴う出血を防止することができる。また、穿刺孔の拡張に用いた生体管留置チューブ2をそのまま生体管に挿入するため、生体管留置チューブ2の挿入時における挿入抵抗の増加を防止することができる。さらに、生体管留置チューブ2が穿刺孔の拡張機能を兼ねることにより、生体管留置チューブ2を留置する際の手技が単純かつ容易なものとなる。
[0049]
 なお、本発明の好適な実施態様に係るチューブ挿入デバイスの一例として上述したチューブ挿入デバイス1を詳細に説明したが、本発明のチューブ挿入デバイスは、これに限定されるものではなく、種々の変形態様を採用できる。
[0050]
 例えば、折り畳まれた領域が、チューブ本体の長手方向に沿って、周方向に複数配置されていてもよい。このような場合、より効率よくチューブ本体を折り畳むことができ、より小径のチューブ本体を得ることができるとともに、より効率よく拡張部の一部または全部を折り畳み領域内に収納できる。このようなチューブ挿入デバイスの変形態様としては、例えば、図7(a)~(c)に示されるようなものが挙げられる。図7は、(a)~(c)本発明の他の態様に係るチューブ挿入デバイスの横断面図である。なお、各図中、チューブ挿入デバイス1の構成部材と同一の構成部材については、同一の符号を付している。以下、チューブ挿入デバイス1Aのチューブ挿入デバイス1との相違点を中心に説明し、一致点については説明を省略する。
[0051]
 チューブ挿入デバイス1Aは、折り畳まれた領域212Aが、チューブ本体21Aの長手方向に沿って、周方向に複数(本実施態様では4領域)配置されている。さらに、チューブ本体21の外周面の長手方向における一部において、複数(本実施態様では4個)の拡張部22Aが、周方向に沿って設けられており、各拡張部22Aは、その全体が、それぞれ折りたたまれた領域212Aおいて形成されるチューブ本体21Aの溝213A内に収納されている。
[0052]
 このようなチューブ挿入デバイス1Aは、その拡張部22Aがすべてチューブ本体21Aの溝213A内に収納されていることにより、チューブ本体21Aの生体管挿入時における挿入抵抗を低減することができる(図7(a))。一方で、図7(b)に示すように、チューブ本体21Aを拡張した際には、各拡張部22Aは、チューブ本体21Aの外表面に露出することができる。そして、図7(c)に示すように、拡張部22Aを拡張した際には、各拡張部22Aがそれぞれ一つのカフとして機能する。
[0053]
 なお、各拡張部22Aは、単一の注入部により共通して空気が注入されるものであってもよいし、それぞれ別個の注入部により空気が注入されるものであってもよい。
 また、生体管留置チューブにおける拡張部および折り畳まれた領域の数は、例えば、生体管の形状や大きさ等に合わせて適宜変更することも可能である。
[0054]
 また、チューブ本体の折り畳まれた領域は、少なくとも拡張部の配置部分を含む位置に配置されていればよい。例えば、チューブ本体の遠位端付近が十分に細いものであれば、チューブ挿入デバイスの生体管への挿入が可能である。
[0055]
 次に、本発明の方法を好適な実施態様に基づき説明する。
 図8~10は、本発明の方法の好適な態様を説明する概要図である。
[0056]
 本発明の方法は、対象の生体管に対し経皮的に生体管留置チューブを挿入する方法であって、
 チューブ挿入デバイスを供するステップ、ここで、チューブ挿入デバイスは、管状のチューブ本体およびチューブ本体の外周面に設けられた拡張収縮可能な拡張部を有する生体管留置チューブと、チューブ本体の内腔に挿入されており、周方向に押圧可能な押圧部材を有するカテーテルと、を有し、前記チューブ本体が少なくとも拡張部の配置部分を含む位置に長手方向に折り畳まれた領域を有し、拡張部の収縮時において拡張部の一部が折り畳まれた領域において形成されるチューブ本体の溝内に収納されており、折り畳まれた領域がカテーテルのチューブ本体の内腔への挿入時において押圧部材により拡張可能に構成されている、と
 生体管の側面から生体管に連通する孔を形成するステップと、
 孔を通じてチューブ挿入デバイスのチューブ本体を生体管に挿入し、チューブ本体の折り畳まれた領域を生体管の孔と接するように配置するステップと、
 押圧部材によりチューブ本体を押圧し、チューブ本体の折り畳まれた領域を拡張するステップと、
 生体管内の所定位置において拡張部を拡張するステップと、
 生体管からカテーテルを抜去するステップと、を有する。
[0057]
 本発明の方法は、いかなる生体管100に対しても適用することができるが、本実施態様においては、生体管100が気管であるものとして説明する。
 また、上記チューブ挿入デバイスとしては、本発明の範囲内にあるものであれば特に限定されないが、本実施態様においては、上述したチューブ挿入デバイス1を用いるものとして説明する。
[0058]
 まず、本実施態様の最初のステップにおいては、図1に示すようなチューブ挿入デバイス1を供する。供されたチューブ挿入デバイス1には、適宜、公知の方法により、洗浄、滅菌処理が施されてもよい。
 また、チューブ挿入デバイス1は、好ましくは、生体管100と接触する部位に潤滑剤が塗布される。このような潤滑剤としては、特に限定されないが、例えば、リドカイン、メピバカイン、ブピバカイン、ロピバカイン等の麻酔薬を含むゲル、シリコーン等が挙げられ、これらのうち1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
[0059]
 次のステップにおいては、生体管100の側面に孔101を形成する(図8(a)、(b))。本ステップは、例えば、触診により皮膚の上から孔101を形成すべき位置を特定し、孔101を例えばシリンジの針等により形成することにより行うことができる。
[0060]
 生体管(気管)100の孔101を形成すべき位置としては、例えば、気管軟骨間の間、好ましくは第一気管軟骨102と第二気管軟骨103との間または第二気管軟骨103と第三気管軟骨104との間とすることができる。この場合、輪状軟骨および/または甲状切痕等の解剖学的ランドマークを触診することにより、上記位置を特定可能である。なお、本実施態様においては、第一気管軟骨102と第二気管軟骨103との間に孔101を形成する。
[0061]
 次に、孔101の形成に先立ち、適宜、生体管100を露出させるために、皮膚を切開する。
 孔101の形成は、図8(b)に示すようにシリンジ200の針201を生体管100の側面に突き刺すことにより行われる。この際にシリンジ本体202中に、水等の液体を収納しておくことにより、生体管100から漏れ出る気体をシリンジ本体202中において気泡として確認でき、針201が生体管100内に到達したことを確認できる。
 なお、本ステップにおいては、適宜、リドカイン、メピバカイン、ブピバカイン、ロピバカイン等の麻酔剤を用いての局所麻酔が行われる。
[0062]
 次のステップにおいては、孔101を通じてチューブ挿入デバイス1のチューブ本体21を生体管100に挿入し、チューブ本体21の折り畳まれた領域212を生体管100の孔101と接するように配置する(図8(b)、(c)および図9(a))。
 本ステップにおいては、例えば、図8(b)、(c)に示すようにガイドワイヤ300を孔101より生体管100内に挿入し、その後、ガイドワイヤ300にチューブ挿入デバイス1を沿わせて生体管100内に挿入することにより行ってもよい。
[0063]
 ガイドワイヤ300の挿入は、いかなる方法で行ってもよいが、シリンジ202の針201を生体管100の側面に突き刺した状態で、シリンジ本体202を針201より外し、ガイドワイヤ300を針201に挿入することにより行うことができる。ガイドワイヤ300の挿入後、針201は生体管100より抜去される。
[0064]
 次に、生体管留置チューブ2とカテーテル3とを組み合わせたチューブ挿入デバイス1をガイドワイヤ300に沿わせて孔101へ挿入する。チューブ挿入デバイス1は、カテーテル3がルーメン35を有していることから、ガイドワイヤ300をルーメン35に挿通させることにより、チューブ挿入デバイス1をガイドワイヤ300に沿わせることが可能である。なお、チューブ挿入デバイス1の先端付近は、比較的細径のカテーテル3の内管311がチューブ本体21の先端側より露出しているため、孔101への挿入が比較的容易である。また、チューブ本体21は、領域212において折りたたまれており、外径が十分に小さくなっているため、孔101への挿通が比較的容易となっている。
[0065]
 図9(a)に示すように、本ステップにおいては、チューブ本体21の折り畳まれた領域212が生体管100の孔101と接するように配置される。孔101と接する領域212は、好ましくは、拡張部22の配置されていない部位である。これにより、後述する孔101を拡張するステップにおいて拡張部22が不本意に破損することが防止される。
[0066]
 次のステップにおいては、押圧部材32によりチューブ本体21を押圧し、チューブ本体21の折り畳まれた領域212を拡張する(図9(b))。押圧部材32によるチューブ本体21の押圧は、押圧部材32を拡張することにより行うことができる。より具体的には、カテーテル3の第2のポート332より押圧部材32内に流動体を注入することにより押圧部材32を拡張させ、これにより、チューブ本体21の内部から領域212を押し広げる。これにより領域212の折り畳みが解消し、チューブ本体21の領域212が拡径する。そして、このようなチューブ本体21の領域212の拡径により、孔101が押し広げられて、拡径後のチューブ本体21が挿通可能な径の穿刺孔101aが形成される。
[0067]
 孔101を押し広げる際の流動体は、例えば、5~15atm、好ましくは、8~13atmの圧力で、5秒~1分、好ましくは8~30秒注入することができる。
[0068]
 なお、図9(c)に示すように、本実施態様の方法は、本ステップ終了後、チューブ挿入デバイス1の位置を変更して、生体管留置チューブ2を目的とする留置位置に移動するステップをさらに有してもよい。なお、生体管100の穿刺孔101aに接するチューブ本体21の部位は、領域212以外の部位であることが好ましい。これにより、領域212が不本意に外部から圧迫されて再度折りたたまれることがより確実に防止される。
[0069]
 次のステップにおいては、生体管100内の所定位置において拡張部22を拡張する(図10(a))。これにより、拡張した拡張部22が、いわゆるカフとして、チューブ本体21を生体管100内で固定、支持するとともに逆流性誤嚥を防止する。なお、上記所定位置とは、生体管100内において、生体管留置チューブ2を留置する際に拡張部22が配置されるべき位置をいう。
 拡張部22の拡張は、注入部23の注入から流動体を注入することにより行うことができる。
[0070]
 次のステップにおいては、生体管100からカテーテル3を抜去する(図10(b))。カテーテル3は、生体管100と接していないため、この抜去時において出血が生じる危険性は低いものとなる。
 カテーテル3の抜去は接続部材34の生体管留置チューブ2との螺合を解除して、カテーテル3を引き抜くことにより行うことができる。
 また、カテーテル3の抜去は、押圧部材32を収縮させた後に行うことが好ましい。これにより押圧部材32が収縮することによって、カテーテル3と生体管留置チューブ2とが密着しなくなり、カテーテル3の抜去が容易となる。
 最後に、必要に応じて切開部位の縫合、消毒等の処置を行う。
 以上により、生体管100に穿刺孔101aを形成し、穿刺孔101aを介して生体管留置チューブ2を生体管100内に留置することが可能である。
[0071]
 なお、領域212におけるチューブ本体21の壁部が比較的薄い場合、形状の保持を目的として、剛性を有する内管(図示せず)をチューブ本体21の内腔211に挿入してもよい。チューブ本体21の壁部が比較的薄いため、さらなる内管を挿入した場合であっても内管の内腔を気道を確保できる程度に大きいものとすることができる。
[0072]
 以上のような方法は、生体管留置チューブ2を穿刺孔101aの拡張(形成)に用いることにより、穿刺孔101aの拡張に別個のデバイスを用意して手技を行うことがない。このため、穿刺孔101aの拡張に用いるデバイスの抜去や脱着に伴う出血を防止することができる。また、穿刺孔101aの拡張に用いた生体管留置チューブ2をそのまま生体管100に挿入するため、生体管留置チューブ2の挿入時における挿入抵抗の増加を防止することができる。さらに、生体管留置チューブ2が穿刺孔101aの拡張機能を兼ねることにより、生体管留置チューブ2を留置する際の手技が単純かつ容易なものとなる。
[0073]
 なお、上述した実態態様においては、各ステップを記載順に説明したが、これに限定されず、技術的な矛盾の生じない限りステップ間の順序を変更してもよい。例えば、チューブ挿入デバイスを供するステップは、孔を形成するステップの後に行うものであってもよいし、カテーテルを抜去するステップは、拡張部を拡張するステップより先に行われるものであってもよい。
[0074]
 以上、本発明のデバイスおよび方法によれば、比較的単純な手技のみで穿刺孔の形成、生体管留置チューブの挿入が可能であり、かつ比較的出血等のリスクの少ない経皮的に生体管留置チューブを挿入する方法を提供することができる。
[0075]
 以上、本発明を図示の実施態様について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
 本発明においては、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成を付加することもできる。

符号の説明

[0076]
1、1A     チューブ挿入デバイス
2        生体管留置チューブ
21、21A   チューブ本体
211      内腔
212、212A 折り畳まれた領域
213、213A 溝
22、22A   拡張部
23       注入部
231      チューブ
232      袋体
233      注入口
24       吸引部
241      チューブ
242      吸引口
243      蓋
25       固定部材
251      貫通口
3        カテーテル
31       シャフト
32       押圧部材
33       ハブ
331      第1のポート
332      第2のポート
34       接続部材
35       ルーメン
100      生体管
101      孔
101a     穿刺孔
102      第一気管軟骨
103      第二気管軟骨
104      第三気管軟骨
200      シリンジ
201      針
202      シリンジ本体
300      ガイドワイヤ

請求の範囲

[請求項1]
 管状のチューブ本体およびチューブ本体の外周面に設けられた拡張収縮可能な拡張部を有する生体管留置チューブと、
 チューブ本体の内腔に挿入可能であり、周方向に押圧可能な押圧部材を有するカテーテルと、を有し、
 前記チューブ本体は、少なくとも拡張部の配置部分を含む位置に長手方向に折り畳まれた領域を有し、
 拡張部の収縮時において、拡張部の一部が折り畳まれた領域において形成されるチューブ本体の溝内に収納されており、
 折り畳まれた領域は、カテーテルのチューブ本体の内腔への挿入時において、押圧部材により拡張可能に構成されている、チューブ挿入デバイス。
[請求項2]
 チューブ本体の折り畳まれた領域における外径が、チューブ本体の他の部位の外径よりも小さい、請求項1に記載のチューブ挿入デバイス。
[請求項3]
 折り畳まれた領域が、チューブ本体の遠位端から少なくとも拡張部の配置部分まで延在している、請求項1または2に記載のチューブ挿入デバイス。
[請求項4]
 折り畳まれた領域が、さらにチューブ本体の拡張部の配置位置よりも近位端側に延在している、請求項1~3のいずれか一項に記載のチューブ挿入デバイス。
[請求項5]
 拡張部が、チューブ本体の外周面の長手方向における一部において、周方向に覆うように配置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のチューブ挿入デバイス。
[請求項6]
 折り畳まれた領域が、チューブ本体の長手方向に沿って、周方向に複数配置されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のチューブ挿入デバイス。
[請求項7]
 チューブ本体の外周面の長手方向における一部において、複数の拡張部が、周方向に沿って設けられており、
 各拡張部は、それぞれ折りたたまれた領域おいて形成されるチューブ本体の溝内に収納される、請求項6に記載のチューブ挿入デバイス。
[請求項8]
 管状のチューブ本体およびチューブ本体の外周面に設けられた拡張収縮可能な拡張部を有し、
 前記チューブ本体は、少なくとも拡張部の配置部分を含む位置に長手方向に折り畳まれた領域を有し、
拡張部は、収縮時において、その一部が前記折りたたまれた領域において形成されるチューブ本体の溝内に収納されており、
 折りたたまれた領域は、チューブ本体の内腔より押圧されることにより拡張可能に構成されている、生体管留置チューブ。
[請求項9]
 対象の生体管に対し経皮的に生体管留置チューブを挿入する方法であって、
 チューブ挿入デバイスを供するステップ、ここで、チューブ挿入デバイスは、管状のチューブ本体およびチューブ本体の外周面に設けられた拡張収縮可能な拡張部を有する生体管留置チューブと、チューブ本体の内腔に挿入されており、周方向に押圧可能な押圧部材を有するカテーテルと、を有し、前記チューブ本体が少なくとも拡張部の配置部分を含む位置に長手方向に折り畳まれた領域を有し、拡張部の収縮時において拡張部の一部が折り畳まれた領域において形成されるチューブ本体の溝内に収納されており、折り畳まれた領域がカテーテルのチューブ本体の内腔への挿入時において押圧部材により拡張可能に構成されている、と
 生体管の側面から生体管に連通する孔を形成するステップと、
 孔を通じてチューブ挿入デバイスのチューブ本体を生体管に挿入し、チューブ本体の折り畳まれた領域を生体管の孔と接するように配置するステップと、
 押圧部材によりチューブ本体を押圧し、チューブ本体の折り畳まれた領域を拡張するステップと、
 生体管内の所定位置において拡張部を拡張するステップと、
 生体管からカテーテルを抜去するステップと、を有する前記方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]