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1. (WO2015140985) MIGブレージング用シールドガス
Document

明 細 書

発明の名称 MIGブレージング用シールドガス

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015  

発明の効果

0016  

図面の簡単な説明

0017  

発明を実施するための形態

0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

実施例

0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035  

産業上の利用可能性

0036  

符号の説明

0037  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : MIGブレージング用シールドガス

技術分野

[0001]
 本発明はMIGブレージング用シールドガスに関し、より特定的には、銅を主成分とする合金からなるろう材を用いた鋼材のMIGブレージングに使用されるMIGブレージング用シールドガスに関するものである。

背景技術

[0002]
 鋼材を接合する方法として、MIG(Metal Inert Gas)溶接などのアーク溶接が広く用いられている。MIG溶接では、接合されるべき鋼材と溶接ワイヤなどの溶加材との間に電圧を負荷することによりアークを発生させ、当該アークの熱によって鋼材および溶加材を溶融させる。その後、溶融した鋼材および溶加材を凝固させることにより、鋼材の接合が達成される。このとき、溶融した鋼材および溶加材が空気に触れると、溶接後にブローホールなどの欠陥が発生する。そのため、MIG溶接では、アルゴンなどの不活性ガスが溶融部に対してシールドガスとして供給される。これにより、欠陥の発生を抑制しつつ鋼材の接合を達成することができる。
[0003]
 しかし、MIG溶接などのアーク溶接では、溶加材だけでなく鋼材も溶融する。そのため、溶接部には歪が残存する。その結果、歪の低減が求められる部材への適用には問題が生じる場合があった。
[0004]
 これに対し、MIG溶接と同様の手法において、溶接ワイヤなどの溶加材に代えて銅を主成分とするワイヤなどのろう材を用い、鋼材の接合を達成するMIGブレージングが採用される場合がある。MIGブレージングでは、接合されるべき鋼材と銅を主成分とする合金からなるワイヤなどのろう材との間に電圧を負荷することによりアークを発生させる。ここで、MIGブレージングでは、鋼材よりも融点の低いろう材が用いられる。そして、アークによってろう材のみが溶融し、鋼材は溶融しないように接合が実施される。その結果、MIGブレージングによれば、歪の発生を抑制しつつ鋼材の接合を達成することができる。
[0005]
 MIGブレージング用シールドガスとしては、アルゴンが一般的である。また、シールドガスに酸素、二酸化炭素などの酸化性ガスを添加することにより、アークを安定させる技術が提案されている(たとえば、特許文献1~8参照)。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開2007-83303号公報
特許文献2 : 特開2011-183402号公報
特許文献3 : 特開2010-82641号公報
特許文献4 : 特開2009-297738号公報
特許文献5 : 特開平9-248668号公報
特許文献6 : 国際公開第2010/038429号
特許文献7 : 特開2010-94703号公報
特許文献8 : 国際公開第2003/064098号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007]
 近年、鋼材の接合に対しては、上述のような歪の低減だけでなく、仕上がり状態の向上が求められる場合がある。具体的には、接合部の欠陥が抑制されていることはもちろんのこと、表面の光沢の確保などが要求される場合がある。これは、美感上の問題だけでなく、接合部の光沢の失われた領域は、たとえば後工程の塗装工程において高品質な塗装が難しくなるなどの問題を生じる場合があるからである。
[0008]
 本発明はこのような課題に対応するためになされたものであって、その目的は、仕上がり状態を向上させることが可能なMIGブレージング用シールドガスを提供することである。

課題を解決するための手段

[0009]
 本発明に従ったMIGブレージング用シールドガスは、銅を主成分とする合金からなるろう材を用いた鋼材のMIGブレージングに使用されるMIGブレージング用シールドガスである。このMIGブレージング用シールドガスは、7体積%以上20体積%未満のヘリウムと2体積%以上4体積%以下の水素とを含有し、または20体積%以上30体積%以下のヘリウムと2体積%以上5体積%以下の水素とを含有し、残部がアルゴンからなる。
[0010]
 本発明者らは、MIGブレージングにおける接合部(ビード)の欠陥を抑制するだけでなく光沢をも確保可能なシールドガスの組成について検討した。その結果、アルゴンにヘリウムと水素とを適切な割合で混合し、かつ酸素や二酸化炭素などの酸化性ガスを添加しない混合ガスをシールドガスとして用いることにより、接合部の欠陥を抑制しつつ光沢を確保できることを見出した。より具体的には、ヘリウムを7体積%以上30体積%以下とした場合、水素を2体積%以上4体積%以下とし、ヘリウムを20体積%以上30体積%以下とした場合、水素を2体積%以上5体積%以下とし、残部をアルゴンとすることにより、接合部の欠陥を抑制しつつ光沢を確保できる。言い換えれば、7体積%以上20体積%未満のヘリウムと2体積%以上4体積%以下の水素とを含有し、または20体積%以上30体積%以下のヘリウムと2体積%以上5体積%以下の水素とを含有し、残部がアルゴンからなる混合ガスをシールドガスとして用いることにより、接合部の欠陥を抑制しつつ光沢を確保できる。
[0011]
 本発明のMIGブレージング用シールドガスは、7体積%以上20体積%未満のヘリウムと2体積%以上4体積%以下の水素とを含有し、または20体積%以上30体積%以下のヘリウムと2体積%以上5体積%以下の水素とを含有し、残部がアルゴンからなる。そのため、本発明のMIGブレージング用シールドガスによれば、仕上がり状態を向上させることが可能なMIGブレージング用シールドガスを提供することができる。なお、ビードの光沢をより確実に得るためには、水素の含有量は2体積%を超えるように設定することが好ましく、たとえば3体積%以上とすることができる。
[0012]
 上記MIGブレージング用シールドガスにおいて、上記鋼材は厚み0.8mm以下の鋼板であってもよい。このように薄い鋼板であっても、上記MIGブレージング用シールドガスを用いたMIGブレージングにより、良好な仕上がり状態を確保しつつ接合することができる。
[0013]
 上記MIGブレージング用シールドガスにおいて、上記鋼材には、亜鉛めっきが施されていてもよい。すなわち、互いに接合されるべき複数の鋼材のうち、少なくとも1つが亜鉛めっきされた鋼材であってもよい。亜鉛めっき鋼板などの亜鉛めっきされた鋼材のMIGブレージングでは、亜鉛蒸気が発生することに起因してアークが不安定となり、接合部の光沢を確保することが難しい。しかし、上記本発明のMIGブレージング用シールドガスを用いることにより、接合部の光沢を確保することが可能となる。
[0014]
 上記MIGブレージング用シールドガスは、大気圧よりも高い圧力で容器内に封入されていてもよい。
[0015]
 上記MIGブレージング用シールドガスは、MIGブレージングが実施される場所においてヘリウム、水素およびアルゴンを混合することにより製造され、使用されてもよい。一方、本発明のMIGブレージング用シールドガスは、予めヘリウム、水素およびアルゴンを混合することにより製造され、大気圧よりも高い圧力で容器に保持された状態でMIGブレージングが実施される場所まで運搬され、使用されてもよい。効率的な運搬を達成するためには、容器内の圧力を35℃において5MPa以上とすることが好ましく、10MPa以上とすることがより好ましい。

発明の効果

[0016]
 以上の説明から明らかなように、本発明のMIGブレージング用シールドガスによれば、仕上がり状態を向上させることが可能なMIGブレージング用シールドガスを提供することができる。

図面の簡単な説明

[0017]
[図1] MIGブレージングの手順の一例を示すフローチャートである。
[図2] MIGブレージングの手順の一例を説明するための概略図である。
[図3] 7体積%のヘリウムと1体積%の水素とを含有し、残部がアルゴンからなるシールドガスを用いた場合の接合部の写真である。
[図4] 7体積%のヘリウムと2体積%の水素とを含有し、残部がアルゴンからなるシールドガスを用いた場合の接合部の写真である。
[図5] 7体積%のヘリウムと3体積%の水素とを含有し、残部がアルゴンからなるシールドガスを用いた場合の接合部の写真である。
[図6] 7体積%のヘリウムと4体積%の水素とを含有し、残部がアルゴンからなるシールドガスを用いた場合の接合部の写真である。
[図7] 7体積%のヘリウムと5体積%の水素とを含有し、残部がアルゴンからなるシールドガスを用いた場合の接合部の写真である。
[図8] 7体積%のヘリウムと6体積%の水素とを含有し、残部がアルゴンからなるシールドガスを用いた場合の接合部の写真である。

発明を実施するための形態

[0018]
 以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態におけるMIG溶接用シールドガスは、たとえば以下のようにボンベなどの容器に充填して製造することができる。まず、シールドガスを充填すべき容器内が所望のレベルまで減圧される。次に、容器内に水素ガスが供給され、容器内の圧力がシールドガスにおける水素の割合を2体積%以上4体積%以下、または2体積%以上5体積%以下とするために必要な圧力となるように、容器内に水素が充填される。
[0019]
 次に、上述のように水素が充填された容器内にヘリウムが供給され、容器内の圧力が可燃性ガスにおけるヘリウムの割合を7体積%以上20体積%未満、または20体積%以上30体積%以下とするために必要な圧力となるように、容器内にヘリウムが充填される。さらに、上述のように水素およびヘリウムが充填された容器内にアルゴンが供給される。これにより、7体積%以上20体積%未満のヘリウムと2体積%以上4体積%以下の水素とを含有し、または20体積%以上30体積%以下のヘリウムと2体積%以上5体積%以下の水素とを含有し、残部がアルゴンからなるシールドガスが容器内に充填される。このとき、当該容器内の圧力が35℃において1MPa以上14.7MPa以下であることが好ましい。このように、シールドガスが容器内に充填されることにより、運搬が可能となり、鋼材のMIGブレージングにシールドガスとして使用することが容易となる。
[0020]
 次に、このシールドガスを用いたMIGブレージングの手順の一例について図1および図2を参照して説明する。図1を参照して、まず鋼材(鋼製の部材)が準備される(S10)。具体的には、図2を参照して、互いに接合される第1の鋼板21と第2の鋼板22とが準備される。このとき、第1の鋼板21および第2の鋼板22のうち、少なくとも一方は、接合部の光沢を確保することが難しい亜鉛めっき鋼板であってもよい。具体的には、たとえば第1の鋼板21および第2の鋼板22の両方が亜鉛めっき鋼板であってもよいし、一方が亜鉛めっき鋼板であり、他方がJIS規格SPCC鋼板、ステンレス鋼板などの亜鉛めっき鋼板以外の鋼板であってもよい。また、第1の鋼板21および第2の鋼板22の両方がJIS規格SPCC鋼板、ステンレス鋼板などの亜鉛めっき鋼板以外の鋼板であってもよい。第1の鋼板21および第2の鋼板22の少なくとも一方、あるいは両方の厚みは0.8mm以下とすることができ、0.6mm以下としてもよい。
[0021]
 準備された第1の鋼板21と第2の鋼板22とは、第1の鋼板21の一方の主面21Aの一部と第2の鋼板の一方の主面22Aの一部とが互いに対向するように、互いの一部が重なるように配置される。
[0022]
 次に、図1を参照して、銅を主成分とする合金(銅合金)からなるろう材であるワイヤ、たとえばCuSi3系ワイヤと第1の鋼板21および第2の鋼板22との間にアークが形成される(S20)。具体的には、図2を参照して、銅合金からなるワイヤ12は、ノズル11内を通るように保持され、その端部がノズル11の端部11Aから露出している。このワイヤ12は、プラス側電極(図示しない)に接続されている。一方、第1の鋼板21および第2の鋼板22は、マイナス側電極(図示しない)に接続されている。そして、このプラス側電極とマイナス側電極との間に電圧が負荷されることにより、ワイヤ12と第1の鋼板21および第2の鋼板22との間にアークβが形成される。このとき、ノズル11の端部からは、7体積%以上20体積%未満のヘリウムと2体積%以上4体積%以下の水素とを含有し、または20体積%以上30体積%以下のヘリウムと2体積%以上5体積%以下の水素とを含有し、残部がアルゴンからなるMIGブレージング用シールドガスαが矢印に沿って供給される。このシールドガスにより、接合部が空気に触れることが抑制される。そして、形成されたアークβの熱によってワイヤ12が溶融し、接合部にろう材である銅合金が供給される。接合部に供給された銅合金はビード31を形成する。接合部に供給された銅合金は、図2に示すように、毛細管現象により第1の鋼板21と第2の鋼板22との隙間に侵入する。
[0023]
 次に、ノズル11を所望のビード31を形成すべき領域の形状に沿って移動させ、所望の部位にろう材を供給する(S30)。これにより、接合されるべき領域に沿ってビード31が形成される。
[0024]
 次に、電極間に負荷された電圧が解除され、ろう材の供給が止まるとともに、供給されたろう材が冷却されて凝固する(S40)。これにより、第1の鋼板21と第2の鋼板22とが接合される。以上の手順により、本実施の形態におけるMIGブレージングが完了する。
[0025]
 本実施の形態のMIGブレージングでは、シールドガスとして、7体積%以上20体積%未満のヘリウムと2体積%以上4体積%以下の水素とを含有し、または20体積%以上30体積%以下のヘリウムと2体積%以上5体積%以下の水素とを含有し、残部がアルゴンからなる、MIGブレージング用シールドガスが使用される。そのため、接合部であるビード31における欠陥を抑制しつつ光沢を確保することができる。その結果、ビードが美観に優れたものとなるだけでなく、塗装などの後工程を容易に実施することが可能となる。
実施例
[0026]
 Ar(アルゴン)、H (水素)およびHe(ヘリウム)を種々の割合で混合した混合ガスを準備し、これをシールドガスとして用いた場合の接合部(ビード)の状態を調査する実験を行った。実験の手順は以下の通りである。
[0027]
 まず、厚み0.8mmの2枚の亜鉛めっき鋼板(GA鋼板)を準備し、上記図2の場合と同様に互いの一部が重なるように配置した。そして、入力電流110A、入力電圧13.0Vの条件でMIGブレージングによる接合を実施した。接合は、溶接機である株式会社安川電機製EL-350III(短絡制御機能あり)を用いて実施した。また、ワイヤ(ろう材)は、CuSi3系ワイヤとして、Berkenhoff GmbH社製のbercoweld(R)S3(CuSi3Mn、ワイヤ径1.0mm)を採用した。そして、H を0体積%に固定し、HeとArとの割合を変化させた混合ガスをシールドガスとしてMIGブレージングによる接合を実施した。その後、得られたビードを観察し、その状態(仕上がり状態)を調査した(実験1)。また、同様の条件において、混合ガスに1~7体積%のH を添加した混合ガスをシールドガスとした場合についても、同様に仕上がり状態を調査した(実験2)。さらに、同様の条件において、鋼板としてJIS規格SPCC材からなる鋼板、JIS規格SUS430材からなる鋼板を用いた場合についても、同様に仕上がり状態を調査した(実験3)。実験1、2および3の結果を、それぞれ表1、2および3に示す。また、実験2において実施したHeを7体積%とした場合のビードの写真を図3~図8に示す。
[0028]
[表1]


[0029]
[表2]


[0030]
[表3]


 表1~表3の結果の欄において、ビードの表面が光沢を有し、良好な仕上げ状態が得られたものをA、ビードの一部にわずかに黒くなった部分が存在するものの、許容可能な仕上げ状態が得られたものをBと評価した。また、ビードの一部が黒くなっている、あるいはスパッタの発生が多く、許容可能な仕上げ状態が得られなかったものをC、ビード全体が黒くなったもの、ビードが蛇行したもの、ビードの一部に欠陥が発生したものをD、架橋(接合)できなかったもの、明確な欠陥が発生したものをEと評価した。また、表3の鋼材の欄には、鋼板の厚みを表記した。
[0031]
 表1を参照して、水素を含まないヘリウムとアルゴンとの混合ガスをシールドガスとして用いた実験1では、混合ガスの組成を調整することにより仕上がり状態の改善は見られるものの、満足な仕上げ状態は得られなかった。
[0032]
 一方、水素を添加した実験2では、混合ガスの組成を調整することにより、満足な仕上げ状態(AまたはBの評価)が得られた。具体的には、ヘリウムを7体積%とし、水素を1~6体積%の範囲で変化させ、残部をアルゴンとした場合、水素を1体積%とすると、ビードの光沢が失われ、その一部に黒くなった部分が見られた(図3参照)。水素を2体積%とすると、ビードの一部にわずかに黒い部分が見られたものの、ビード全体に光沢が得られ、許容可能な仕上げ状態が得られた(図4参照)。さらに、水素を3体積%、または4体積%とした場合、ビード全域にわたって光沢が得られ、良好な仕上げ状態となった(図5および図6参照)。また、水素を5体積%とした場合、ビードの一部に欠陥(ブローホール)が生じた(図7参照)。さらに、水素を6体積%とした場合、ビードに明確な欠陥が発生した(図8参照)。
[0033]
 そして、同様にヘリウムが20~50体積%の場合において水素の割合を変化させた場合についても検討した結果、表2の結果が得られた。表2を参照して、ヘリウムを7体積%以上30体積%以下とした場合、水素を2体積%以上4体積%以下とし、ヘリウムを20体積%以上30体積%以下とした場合、水素を2体積%以上5体積%以下とし、残部をアルゴンとすることにより、ビードの欠陥を抑制しつつ光沢を確保することができた(評価AまたはB)。このことから、7体積%以上20体積%未満のヘリウムと2体積%以上4体積%以下の水素とを含有し、または20体積%以上30体積%以下のヘリウムと2体積%以上5体積%以下の水素とを含有し、残部がアルゴンからなる混合ガスをシールドガスとして用いることにより、接合部(ビード)の欠陥を抑制しつつ光沢を確保できることが確認された。
[0034]
 さらに、表3を参照して、GA鋼板(亜鉛めっき鋼板)以外の鋼板を用いた場合でも、本発明の範囲外のシールドガス(水素1体積%)を用いた場合にはビードが黒くなって良好な仕上げ状態が得られなかったのに対し、本発明のシールドガス(水素3体積%)を用いた場合、ビード部が光沢を有する良好な仕上げ状態が得られることが確認された。
[0035]
 今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、請求の範囲によって規定され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

産業上の利用可能性

[0036]
 本発明のMIGブレージング用シールドガスは、銅を主成分とする合金からなるろう材を用いた鋼材のMIGブレージングに、特に有利に適用され得る。

符号の説明

[0037]
 11 ノズル、11A 端部、12 ワイヤ(ろう材)、21 第1の鋼板、21A 主面、22 第2の鋼板、22A 主面、31 ビード、α MIGブレージング用シールドガス、β アーク。

請求の範囲

[請求項1]
 銅を主成分とする合金からなるろう材を用いた鋼材のMIGブレージングに使用されるMIGブレージング用シールドガスであって、
 7体積%以上20体積%未満のヘリウムと2体積%以上4体積%以下の水素とを含有し、または20体積%以上30体積%以下のヘリウムと2体積%以上5体積%以下の水素とを含有し、残部がアルゴンからなる、MIGブレージング用シールドガス。
[請求項2]
 前記鋼材は、厚み0.8mm以下の鋼板である、請求項1に記載のMIGブレージング用シールドガス。
[請求項3]
 前記鋼材には、亜鉛めっきが施されている、請求項1に記載のMIGブレージング用シールドガス。
[請求項4]
 大気圧よりも高い圧力で容器内に封入されている、請求項1に記載のMIGブレージング用シールドガス。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]