明 細 書
発明の名称 : チーム医療支援装置、チーム医療支援装置の制御方法、チーム医療支援プログラム、及びチーム医療支援システム
技術分野
[0001]
本発明は、複数人の医療スタッフが連携して患者を診療するチーム医療の支援を行うチーム医療支援装置、チーム医療支援装置の制御方法、チーム医療支援プログラム、及びチーム医療支援システムに関するものである。
[0002]
医療現場では、医師や看護師などの医療スタッフをメンバーとする医療チームで患者の診療を行うチーム医療が行われている。また、患者の診療計画を表す患者スケジュール情報(クリニカルパスとも呼ばれる)を、チーム医療に導入し、患者スケジュール情報に基づいて医療チームで診療を行う運用も増えている。患者の診療計画は、検査、処置、治療など患者に対する実施が予定された診療行為の計画であり、患者スケジュール情報には、検査、処置、治療などの診療行為を表すイベント情報が時系列で記録される。チーム医療では、医療スタッフ間の情報交換、情報共有を円滑に行うことで、複数の医療スタッフの連携を強化することが重要である。医療スタッフ間の情報交換、情報共有を円滑に行うために利用可能な装置として、特開2007-249251号公報(米国公開公報US2008/021738)のクリニカルコミュニケーション装置がある。
[0003]
特開2007-249251号公報(米国公開公報US2008/021738)のクリニカルコミュニケーション装置は、患者スケジュール情報と、医療スタッフの作業スケジュールであるスタッフスケジュール情報とをデータベースで管理している。スタッフスケジュール情報は、医療スタッフがどの患者に対して、いつ、どのような作業を担当するかを登録したスケジュール情報であり、スタッフスケジュール情報には、医療スタッフが実施する作業を表すイベント情報が時系列で記録される。
[0004]
クリニカルコミュニケーション装置では、医療スタッフのクライアント端末からアクセスすることが可能である。クライアント端末からクリニカルコミュニケーション装置にアクセスする際には、医療スタッフにより自分のスタッフIDが指定されて、指定情報を含む配信要求がクリニカルコミュニケーション装置に送信される。スタッフIDについては、例えば、医療スタッフ毎にクライアント端末が割り当てられており、クライアント端末の端末IDとスタッフIDが対応している場合には、端末IDがスタッフIDの指定情報として配信要求に付与される。クリニカルコミュニケーション装置は、クライアント端末からの要求に応じて、1つの画面内に、患者スケジュール情報とスタッフスケジュール情報を混在させたコミュニケータ画面を作成・配信する。コミュニケータ画面には、1つの画面内に、指定された医療スタッフのスタッフスケジュール情報を表示するスタッフスケジュール表示領域と、指定された医療スタッフが担当している複数人分の患者の患者スケジュール情報を表示する患者スケジュール情報表示領域とが並列的に設けられる。患者スケジュール情報表示領域内には、複数人分の患者スケジュールが並べて表示される。
[0005]
さらに、特開2007-249251号公報(米国公開公報US2008/021738)のコミュニケータ画面では、ある患者について、医療スタッフ間の申し送り事項などの通信メッセージがある場合には、患者スケジュール情報表示領域内に、患者スケジュール情報と関連付けて、通信メッセージの有無を表すメッセージマークを表示している。通信メッセージは、メッセージマークをクリック操作することで、その内容が表示される。
[0006]
このようなクリニカルコミュニケーション装置によれば、医療スタッフは、クライアント端末を通じて、例えば、自分のスタッフスケジュール情報に加えて、自分が担当する患者の患者スケジュール情報を確認することができる。また、医療スタッフは、コミュニケータ画面を通じて他の医療スタッフと通信メッセージを遣り取りすることができる。チーム医療においては、1人の患者に対して複数人の医療スタッフが関わるため、各人が患者スケジュール情報を確認して、通信メッセージを遣り取りすることにより、医療スタッフ間の情報交換、情報共有が円滑になり、複数の医療スタッフの連携を強化することができる。
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0007]
しかしながら、チーム医療における情報交換、情報共有をより円滑に行うためには、特開2007-249251号公報(米国公開公報US2008/021738)に記載の技術だけでは不十分な点があった。第1に、特開2007-249251号公報(米国公開公報US2008/021738)のクリニカルコミュニケーション装置では、1つの画面に、複数の患者スケジュール情報と、スタッフスケジュール情報を並列的に表示しており、しかも、患者スケジュール情報表示領域内には、患者スケジュール情報毎に各医療スタッフ宛のメッセージマークまで表示されているため、情報の種類や数が多すぎて、画面が見にくいという問題があった。
[0008]
第2に、特開2007-249251号公報(米国公開公報US2008/021738)のクリニカルコミュニケーション装置では、特定の患者や特定の診療行為に関連する通信メッセージをまとめて確認することができないという問題があった。チーム医療では、患者の診療全般について通信メッセージを遣り取りする場合と、患者に実施予定の診療行為に特定して通信メッセージを遣り取りする場合がある。そのため、患者の診療計画全体の確認や見直しを行う場合には、患者に関連する通信メッセージをまとめて確認し、患者に対して実施される診療行為の内容を迅速、正確に把握する必要がある場合には、診療行為に関連する通信メッセージだけをまとめて確認したいという要望がある。
[0009]
しかし、特開2007-249251号公報(米国公開公報US2008/021738)のクリニカルコミュニケーション装置では、メッセージマークをクリック操作しても、ある特定の医療スタッフから別の医療スタッフに向けて送信された1つの通信メッセージしか表示されず、複数の通信メッセージの関連が分るようには表示されない。そのため、特開2007-249251号公報(米国公開公報US2008/021738)のクリニカルコミュニケーション装置において、特定の患者や特定の診療行為との関連を把握しながら複数の通信メッセージを確認するには、複数個のメッセージマークをクリック操作して各通信メッセージの内容を表示させ、表示された各通信メッセージの送信日時や、送信元及び送信先、題名、本文などを読んで内容を確認しなければならないため、非常に煩雑である。
[0010]
チーム医療においては、1つの通信メッセージの内容を把握するばかりでなく、複数の通信メッセージの関連を迅速正確に把握することも重要である。しかしながら、特開2007-249251号公報(米国公開公報US2008/021738)のクリニカルコミュニケーション装置は、上述したように、1つの画面に表示する情報の種類や数が多いため画面が見にくいという点と、特定の患者や特定の診療行為に関連する通信メッセージをまとめて確認できない点で改良の余地があった。
[0011]
本発明は、チーム医療における情報交換、情報共有をより円滑に行うことができるチーム医療支援装置、チーム医療支援装置の制御方法、チーム医療支援装置の制御プログラム、及びチーム医療支援システムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0012]
上記課題を解決するために、本発明のチーム医療支援装置は、患者スケジュール情報格納部、通信メッセージ格納部、受け付け部、画面作成部及び配信部を備える。患者スケジュール情報格納部は、患者に実施される診療行為を表すイベント情報が登録された複数人分の患者スケジュール情報を格納している。通信メッセージ格納部は、複数人の医療スタッフがそれぞれ使用するクライアント端末間で遣り取りされた複数の通信メッセージを格納している。受け付け部は、複数人の患者の中から1人の患者を指定する患者指定情報を含む配信要求を受け付ける。画面作成部は、複数人分の患者スケジュール情報のうち、患者指定情報で指定された患者の患者スケジュール情報を表示する患者スケジュール情報表示領域と、複数の通信メッセージのうち、患者指定情報で指定された患者に関連する通信メッセージ、あるいは患者指定情報で指定された患者の少なくとも1つのイベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示する通信メッセージ表示領域とを備える医療支援画面を作成する。配信部は、医療支援画面の配信要求を送信したクライアント端末に配信する。
[0013]
画面作成部により、少なくとも1つのイベント情報に関連する通信メッセージが集約された通信メッセージ表示領域を有する医療支援画面を作成する場合には、画面作成部は、配信要求に応じて、患者スケジュール情報表示領域のみが表示された医療支援画面を作成し、クライアント端末に配信された医療支援画面において、少なくとも1つのイベント情報が選択された場合には、選択されたイベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示した通信メッセージ表示領域を備える医療支援画面を再作成することが好ましい。
[0014]
通信メッセージ表示領域は、患者スケジュール情報表示領域の上に重ねて表示され、患者スケジュール情報表示領域内で選択されたイベント情報と引き出し線で接続されることが好ましい。
[0015]
通信メッセージ表示領域は、患者スケジュール情報表示領域に対して並列的に表示されることが好ましい。
[0016]
通信メッセージ表示領域には、通信メッセージの送信日時が表示されることが好ましいまた、通信メッセージの送信元と送信先が表示されてもよいし、通信メッセージのタイトル又は本文の少なくとも一部が表示されるようにしてもよい。さらには、通信メッセージ表示領域には、送信日時順に通信メッセージが表示されることが好ましい。
[0017]
通信メッセージ表示領域に対する医療スタッフのアクセス権情報を格納したアクセス権情報格納部を備えており、画面作成部は、医療支援画面を作成する際に、配信要求の要求元の医療スタッフのアクセス権情報を確認し、通信メッセージ表示領域に表示される通信メッセージに、医療スタッフがアクセスできない通信メッセージが含まれている場合には、アクセスできない通信メッセージを隠す隠蔽処理を行うことが好ましい。また、隠蔽処理は、医療スタッフがアクセスできない通信メッセージが存在することを表示する処理を含むことが好ましい。
[0018]
クライアント端末から送信された通信メッセージを受信して中継するメッセージ中継部と、受信した通信メッセージの送信先の医療スタッフが使用するクライアント端末に対し、通信メッセージの受信通知を送信する受信通知部とを備えることが好ましい。
[0019]
本発明のチーム医療支援装置の制御方法は、受け付けステップ、情報読み出しステップ、画面作成ステップ及び配信ステップを備えている。受け付けステップは、患者指定情報を含む配信要求を受け付ける。情報読み出しステップは、患者スケジュール情報格納部と、通信メッセージ格納部とにアクセスして、配信要求で指定された患者の患者スケジュール情報及び通信メッセージを読み出す。画面作成ステップは、情報読み出しステップで読み出した患者スケジュール情報が表示される患者スケジュール情報表示領域と、読み出しステップで読み出した通信メッセージのうち、患者指定情報で指定された患者に関連する通信メッセージ、あるいは患者指定情報で指定された患者の少なくとも1つのイベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示する通信メッセージ表示領域とを備える医療支援画面を作成する。配信ステップは、医療支援画面の配信要求を送信したクライアント端末に配信する。
[0020]
本発明のチーム医療支援装置の制御方法は、受け付けステップ、情報読み出しステップ、画面作成ステップ及び配信ステップをコンピュータに実行させる。
[0021]
本発明のチーム医療支援システムは、複数人の医療スタッフがそれぞれ使用するクライアント端末と、クライアント端末からの配信要求に基づいて医療支援画面を作成し、クライアント端末に配信するチーム医療支援装置とを備える。これらのうち、チーム医療支援装置は、患者スケジュール情報格納部、通信メッセージ格納部、受け付け部、画面作成部及び配信部を備える。
発明の効果
[0022]
本発明のチーム医療支援装置は、医療スタッフが使用するクライアント端末からの配信要求に応じて、配信要求で指定された患者の患者スケジュール情報が表示される患者スケジュール情報表示領域と、患者指定情報で指定された患者に関連する通信メッセージ、あるいは患者指定情報で指定された患者の少なくとも1つのイベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示する通信メッセージ表示領域とを備える医療支援画面を作成し、配信要求を送信してきたクライアント端末に配信する。医療支援画面には、1人の患者の患者スケジュール情報と、指定された患者あるいは少なくとも1つのイベント情報に関連する通信メッセージしか表示されないので、表示内容が簡潔であり、患者スケジュール情報と通信メッセージとの関連性が把握しやすい。また、患者に関連する通信メッセージを集約して表示する場合には、患者の診療計画全体に関連する通信メッセージをまとめて確認することができるので、診療計画全体の確認や見直しが行いやすくなる。さらに、イベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示する場合には、イベント情報によって表される患者の診療行為に関連する通信メッセージまとめて確認することができるので、診療行為に関する通信メッセージの内容把握が正確、迅速に行えるようになる。これらにより、チーム医療における医療スタッフ間の情報交換、情報共有が円滑になる。
図面の簡単な説明
[0023]
[図1] 第1実施形態のチーム医療支援システムの構成図である。
[図2] 患者スケジュール情報格納部のテーブル図である。
[図3] 通信メッセージ格納部のテーブル図である。
[図4] 患者情報格納部のテーブル図である。
[図5] スタッフ情報格納部のテーブル図である。
[図6] チーム医療支援装置を構成するコンピュータの電気的構成の概略を示すブロック図である。
[図7] チーム医療支援プログラムを起動した場合のコンピュータの機能ブロック図である。
[図8] 操作メニュー画面を示す画面図である。
[図9] 配信要求画面を示す画面図である。
[図10] 患者スケジュール情報表示領域のみを備える医療支援画面を示す画面図である。
[図11] 通信メッセージ表示領域を備える医療支援画面を示す画面図である。
[図12] メッセージ送信画面を示す画面図。
[図13] 医療支援画面の配信手順を示すフローチャートである。
[図14] 第2実施形態の医療支援画面を示す画面図である。
[図15] 第2実施形態の医療支援画面で通信メッセージの本文を表示している状態を示す画面図である。
[図16] 第2実施形態の医療支援画面でイベント情報に関連する通信メッセージを表示している状態を示す画面図である。
[図17] 第3実施形態のチーム医療支援システムの構成図である。
[図18] 第3実施形態の医療支援画面の配信手順を示すフローチャートである。
[図19] 第3実施形態の医療支援画面を示す画面図である。
[図20] 第4実施形態のチーム医療支援システムの構成図である。
[図21] 第4実施形態の通信メッセージの受信手順を示すフローチャートである。
発明を実施するための形態
[0024]
[第1実施形態]
図1に示すチーム医療支援システム10は、医師や看護師などの複数人の医療スタッフをメンバーとする医療チームで患者の診療を行うチーム医療を支援し、医療スタッフ間の情報交換、情報共有をより円滑に行うことができるようにする、クライアント・サーバ型のコンピュータシステムである。チーム医療支援システム10は、病院などの医療機関の情報処理室などに設置されているチーム医療支援装置11と、ネットワーク12を通じてチーム医療支援装置11に接続されている複数台のクライアント端末13a~13cとを備える。クライアント端末13a~13cは、デスクトップ型あるいはノート型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、スマートフォンあるいはタブレット型端末などの携帯型端末であり、医療機関内で医療スタッフによって使用される。ネットワーク12は、医療機関内に構築されたLAN(Local Area Network)である。
[0025]
チーム医療支援装置11は、患者スケジュール情報格納部16及び通信メッセージ格納部18を備える。患者スケジュール情報格納部16は、一般的にクリニカルパスとも呼ばれる患者の診療計画を表す患者スケジュール情報を複数人分格納している。患者の診療計画は、検査、処置、治療など、患者に対する実施が予定されている診療行為の計画であり、患者スケジュール情報には、診療行為を表すイベント情報が登録されている。通信メッセージ格納部18は、複数人の医療スタッフがそれぞれ使用するクライアント端末13a~13c間で遣り取りされた、患者の申し送り事項などの通信メッセージを複数格納している。
[0026]
チーム医療支援装置11は、クライアント端末13a~13cから医療支援画面20の配信要求を受け付けた場合に、配信要求に含まれる患者指定情報で指定された患者の患者スケジュール情報及び通信メッセージに基づいて、医療支援画面20を作成する。医療支援画面20は、医療スタッフ間の情報交換、情報共有を円滑に行えるように支援するための画面であり、患者スケジュール情報表示領域20a及び通信メッセージ表示領域20bを備える。患者スケジュール情報表示領域20aには、配信要求で指定された患者の患者スケジュール情報が、イベント情報を時系列に配列した表型式で表示される。また、本実施形態の通信メッセージ表示領域20bは、患者スケジュール情報表示領域20aに表示されている患者スケジュール情報のなかから選択されたイベント情報に関連する通信メッセージが集約して表示される。
[0027]
チーム医療支援装置11は、配信要求に応じて作成した医療支援画面20を、配信要求を送信したクライアント端末13a~13cに配信する。クライアント端末13a~13cに配信された医療支援画面20は、クライアント端末13a~13cのディスプレイに表示される。したがって、医療スタッフは、クライアント端末13a~13cの医療支援画面20を参照することにより、チーム医療において必要な医療スタッフ間の情報交換、情報共有を円滑に行うことができる。
[0028]
図2に示すように、患者スケジュール情報格納部16は、例えば、各患者の患者スケジュール情報を各レコードに格納したテーブル形式のデータベースである。患者スケジュール情報格納部16の各レコードには、患者スケジュールID、患者ID、複数のイベント情報が格納されている。患者スケジュールIDは、患者スケジュール情報の識別IDであり、アルファベットの「PS」と識別番号とで構成されている。患者IDは、患者の識別IDであり、アルファベットの「P」と識別番号とで構成されている。イベント情報は、各イベント情報を識別するイベントIDと、診療行為の内容、日時及び場所によって構成されている。イベントIDは、アルファベットの「EV」と識別番号とで構成されている。
[0029]
例えば、患者スケジュールID「PS0001」のレコードには、患者ID「P0001」の患者の患者スケジュール情報が格納されており、イベント情報1には、イベントID「EV10001」、内容「入院」、日時「2014/02/17 10:00」、場所「病室201」が登録されている。また、同じ患者のイベント情報9には、イベントID「EV10009」、内容「XX薬、10mg」、日時「2014/02/20 11:30」、場所「病室201」が登録されている。さらに、患者スケジュールID「PS0003」のレコードには、患者ID「P0003」の患者の患者スケジュール情報が格納されており、イベント情報1には、イベントID「EV30001」、内容「X線検査」、日時「2014/02/17 10:00」、場所「第1撮影室」が登録されている。
[0030]
図3に示すように、通信メッセージ格納部18は、例えば、クライアント端末13a~13c間で遣り取りされた通信メッセージを各レコードに格納したテーブル形式のデータベースである。通信メッセージ格納部18の各レコードには、メッセージID、送信元ID、送信先ID、送信日時、タイトル、本文、患者ID及びイベントIDが登録されている。
[0031]
メッセージIDは、通信メッセージを識別するIDであり、アルファベットの「MS」と識別番号とで構成されている。送信元ID及び送信先IDは、通信メッセージを送信した医療スタッフのスタッフIDと、通信メッセージの宛先とされた医療スタッフのスタッフIDである。スタッフIDは、医療スタッフの職種を表すアルファベットと、識別番号とで構成されている。医療スタッフの職種を表すアルファベットは、例えば医師は「D」、看護師は「N」、X線撮影やCT(Computed Tomography)撮影の技師は「E」、薬剤師は「PH」となっている。患者IDは、通信メッセージの対象とされた患者の患者IDである。イベントIDには、通信メッセージの対象とされたイベント情報のイベントIDが登録されている。
[0032]
例えば、メッセージID「MS0003」のレコードには、送信元ID「D0001」、送信先ID「PH0001」、送信日時「2014/02/20 9:00」、タイトル「薬剤変更」、本文「XXXXなので、薬をXXに変更してください。」、患者ID「P0001」、イベントID「EV10009」が登録されている。また、メッセージID「MS0004」のレコードには、メッセージID「MS0003」の通信メッセージに対する返信が格納され、メッセージID「MS0005」のレコードには、メッセージID「MS0004」の通信メッセージに対する返信が格納されている。メッセージID「MS0006」のレコードには、メッセージID「MS0003」~「MS0005」の通信メッセージに関連して、送信元ID「PH0001」から送信先ID「N0001」及び「N0002」に新たに送信された通信メッセージが格納されている。メッセージID「MS0003」~「MS0006」の通信メッセージは、同じイベント情報に関連するため、イベントIDには、同じ「EV10009」が登録されている。
[0033]
チーム医療支援装置11は、上述した患者スケジュール情報格納部16及び通信メッセージ格納部18以外に、図4、図5に示すように、患者の個人情報を格納した患者情報格納部24と、医療スタッフの個人情報を格納したスタッフ情報格納部25とを備えている。チーム医療支援装置11は、医療支援画面20を作成する際に、患者や医療スタッフに関する情報であって、患者スケジュール情報格納部16及び通信メッセージ格納部18に格納されていない情報については、患者情報格納部24及びスタッフ情報格納部25から読み出す。
[0034]
患者情報格納部24は、患者の個人情報を各レコードに格納したテーブル形式のデータベースである。患者情報格納部24の各レコードには、患者ID、患者氏名、患者氏名のフリガナ、生年月日、性別、疾病名称などが登録されている。
[0035]
例えば、患者ID「P0001」のレコードには、患者氏名「患者P1」、フリガナ「カンジャピーイチ」、生年月日「1965/03/26」、性別「男」、疾病名称「肺ガン」が登録されている。また、患者ID「P0003」のレコードには、患者氏名「患者P3」、フリガナ「カンジャピーサン」、生年月日「1984/08/12」、性別「女」、疾病名称「胃潰瘍」が登録されている。
[0036]
スタッフ情報格納部25は、医療スタッフの個人情報を各レコードに格納したテーブル型式のデータベースである。スタッフ情報格納部25の各レコードには、スタッフID、スタッフ氏名、スタッフ氏名のフリガナ、医師や看護師などの職種、使用しているクライアント端末を識別する端末ID、チーム医療支援装置11にログインする際に使用されるパスワードなどが格納されている。
[0037]
例えば、スタッフID「D0001」のレコードには、スタッフ氏名「医師D1」、フリガナ「イシ ディーイチ」、職種「医師」、端末ID「T0001」、パスワード「A013D」などが登録されている。また、スタッフID「N0001」のレコードには、スタッフ氏名「看護N1」、フリガナ「カンゴ エヌイチ」、職種「看護師」、端末ID「T0003」、パスワード「C631K」などが登録されている。同様に、スタッフID「E0001」、「PH0001」の各レコードには、X線撮影技師、薬剤師のスタッフ情報がそれぞれ格納されている。
[0038]
図6に示すように、チーム医療支援装置11は、パーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータをベースに、オペレーティングシステムなどの制御プログラム28と、コンピュータをチーム医療支援装置11として機能させるためのアプリケーションプログラムであるチーム医療支援プログラム29とがインストールされて構成されている。チーム医療支援装置11は、ディスプレイ30と、キーボード、マウスあるいはタッチパネルなどの入力デバイス31とで構成されるコンソール32と、本体33とを備えている。
[0039]
チーム医療支援装置11の本体33には、CPU36、メモリ37、ストレージデバイス38、通信I/F39が設けられており、これらはデータバス40を介して接続されている。
[0040]
ストレージデバイス38は、各種データを格納するデバイスであり、例えば、ハードディスクドライブで構成される。ストレージデバイス38には、制御プログラム28や、チーム医療支援プログラム29などの各種プログラムが格納される。
[0041]
メモリ37は、CPU36が処理を実行するためのワークメモリである。CPU36は、ストレージデバイス38に格納された制御プログラム28をメモリ37へロードして、プログラムに従った処理を実行することにより、コンピュータの各部を統括的に制御する。通信I/F39は、ネットワーク12に接続して、クライアント端末13a~13cと通信するための通信インタフェースである。また、通信I/F39は、ネットワーク12を通じて、患者スケジュール情報格納部16及び通信メッセージ格納部18が構築されたデータサーバ43と通信可能に接続する。データサーバ43は、外部ストレージデバイスである。もちろん、患者スケジュール情報格納部16及び通信メッセージ格納部18をストレージデバイス38内に構築してもよい。
[0042]
図7に示すように、チーム医療支援プログラム29が起動すると、チーム医療支援装置11のCPU36は、メモリ37などと協働して、認証部46、受け付け部47、患者スケジュール情報作成/更新部48、画面作成部49、メッセージ中継部50及び配信部51として機能する。
[0043]
認証部46は、チーム医療支援装置11にアクセスしてきたクライアント端末13a~13cの認証処理を行う。この認証処理では、認証部46は、クライアント端末13a~13cに、ログイン用のユーザーID及びパスワードの入力を促すログイン画面を配信する。認証部46は、ログイン画面に入力されたユーザーID及びパスワードと、スタッフ情報格納部25に格納されているスタッフID及びパスワードとを比較し、一致する場合にはクライアント端末13a~13cのアクセスを許可し、一致しない場合にはアクセスを許可しない。
[0044]
受け付け部47は、認証部46によりアクセスが許可されたクライアント端末13a~13cに対し、図8に示す操作メニュー画面54を含む各種操作画面を配信し、クライアント端末13a~13cにおける操作画面の操作を、操作情報として受信する。操作メニュー画面54には、複数個の操作メニューボタン55~57が設けられている。操作メニューボタン55~57は、クライアント端末13a~13cがパーソナルコンピュータである場合には、マウスなどの操作によって画面上でポインタを移動させ、クリック操作することにより選択される。また、クライアント端末13a~13cがスマートフォンやタブレット型端末など、タッチパネルを備える携帯型端末である場合には、タッチパネル上で操作メニューボタン55~57が直接選択される。クライアント端末13a~13cでいずれかの操作メニューボタン55~57が操作されると、どの操作メニューボタンが操作されたかを示す操作情報が、クライアント端末13a~13cから受け付け部47に送信される。
[0045]
操作メニュー画面54の「患者スケジュールの作成/変更」ボタン55は、患者スケジュール情報の新規作成、あるいは作成済みの患者スケジュール情報を変更する際に操作される。クライアント端末13a~13cで「患者スケジュールの作成/変更」ボタン55が操作されると、受け付け部47は、患者スケジュール操作画面(図示せず)をクライアント端末13a~13cに配信する。クライアント端末13a~13cは、患者スケジュール操作画面を通じて、患者スケジュール情報の新規作成と、作成済みの患者スケジュール情報の変更とを行うことができる。クライアント端末13a~13cで新規に作成された患者スケジュール情報と、クライアント端末13a~13cで変更された患者スケジュール情報は、受け付け部47で受け付けられて、患者スケジュール情報作成/更新部48に入力される。患者スケジュール情報作成/更新部48は、新規に作成された患者スケジュール情報については、患者スケジュールIDを付与して患者スケジュール情報格納部16に格納し、変更された患者スケジュール情報については、患者スケジュール情報格納部16において変更箇所を書き換える。
[0046]
図8において、操作メニュー画面54の「医療支援画面の配信」ボタン56は、医療支援画面20(図1参照)の配信を要求する際に操作される。クライアント端末13a~13cで「医療支援画面の配信」ボタン56が操作されると、受け付け部47は、図9に示す配信要求画面60をクライアント端末13a~13cに配信する。配信要求画面60には、医療支援画面20の対象となる患者を指定する患者指定欄61が設けられている。患者指定欄61は、右端に設けられているリスト表示ボタン61aを操作することにより、患者情報格納部24に格納されている患者のリストが表示されるようになっており、表示されたリストから患者を選択して指定することができる。
[0047]
配信要求画面60の右下部分には、配信要求の送信を指示する配信要求ボタン63と、配信要求を中止する中止ボタン64とが設けられている。配信要求ボタン63が操作されると、クライアント端末13a~13cの操作情報として、配信要求がチーム医療支援装置11に送信される。配信要求には、医療支援画面20の対象となる患者を指定する患者指定情報として、患者指定欄61において指定された患者の患者IDが含まれている。中止ボタン64が操作されると、クライアント端末13a~13cの表示画面は、配信要求画面60から操作メニュー画面54に戻る。
[0048]
図7において、画面作成部49は、受け付け部47がクライアント端末13a~13cから配信要求を受け付けた場合に、患者スケジュール情報格納部16から配信要求で指定された患者IDに対応する患者スケジュール情報を読み出し、読み出した患者スケジュール情報に基づいて、医療支援画面20を作成する。
[0049]
図10に示すように、配信要求に応じて最初に作成される医療支援画面20には、医療支援画面20のほぼ全域を占める患者スケジュール情報表示領域20aは設けられているが、通信メッセージ表示領域20b(図1参照)は設けられていない。通信メッセージ表示領域20bは、医療支援画面20において、患者スケジュール情報内のイベント情報が選択された場合に、選択されたイベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示するために医療支援画面20内に設けられる。
[0050]
医療支援画面20の画面上部の右方には、医療支援画面20の作成を要求した医療スタッフの氏名であるログイン名、ログインID及び現在日時が表示され、画面上部の左方には、医療支援画面20の対象である患者の患者名、患者ID、年齢、性別及び疾病名が表示されている。また、医療支援画面20の画面上部の右端には、医療支援画面20から操作メニュー画面54に戻る場合に操作される、戻るボタン67が配置されている。医療支援画面20のほぼ全域には、患者スケジュール情報表示領域20aが設けられている。患者スケジュール情報表示領域20a内には、患者スケジュール情報を表型式で表した患者スケジュール表68が配置されている。患者スケジュール表68は、横軸及び縦軸に沿って時系列に日付及び時刻が割り当てられ、日付及び時刻に対応してマトリクス状に配列された複数のセル69を備えている。各セル69には、患者スケジュール情報のイベント情報がそれぞれ表示されている。
[0051]
図10において、医療支援画面20は、患者P1の医療支援画面であり、患者スケジュール表68には、図2に示す患者P1の患者スケジュール情報(患者スケジュールID:PS0001)が表示されている。患者スケジュール表68の各セル69には、例えば、2月17日の11時に入院、2月19日の10時00分から手術、2月24日の11時に退院など、複数のイベント情報が表示されている。
[0052]
図7において、配信部51は、配信要求に応じて画面作成部49で作成された医療支援画面20を、配信要求を送信してきたクライアント端末13a~13cに配信する。
[0053]
クライアント端末13a~13cにおいて、イベント情報に関連する通信メッセージをまとめて確認する場合には、医療支援画面20の患者スケジュール表68に表示されているセル69が選択される。セル69の選択によりイベント情報が選択されると、クライアント端末13a~13cの操作情報として、イベント情報が選択されたことを表すイベント選択情報がチーム医療支援装置11に送信される。イベント選択情報には、選択されたイベント情報のイベントIDが含まれている。選択されたイベント情報が表示されているセル69は、選択状態にあることが識別できるように、例えば背景色が変更される。
[0054]
例えば、患者スケジュール表68において、「2月20日、11時30分」のセル69aが選択された場合には、セル69aの背景色が変更され、セル69aに表示されているイベント情報のイベントID「EV10009」を含むイベント選択情報が、クライアント端末13a~13cからチーム医療支援装置11に送信される。
[0055]
図7において、画面作成部49は、受け付け部47がイベント選択情報を受け付けた場合に、通信メッセージ格納部18から、選択されたイベント情報に関連する通信メッセージ、具体的には、イベント選択情報に含まれるイベントIDと同じイベントIDがレコード内に登録されている通信メッセージを読み出し、通信メッセージ表示領域20bを有する医療支援画面20を再作成する。
[0056]
図11に示すように、イベント情報の選択に応じて再作成された医療支援画面20には、患者スケジュール情報表示領域20aの上に重ねられるように、通信メッセージ表示領域20bが設けられる。通信メッセージ表示領域20b内には、選択されたイベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示するメッセージ一覧表72が配置されている。メッセージ一覧表72は、複数のメッセージ表示欄73を備えており、各メッセージ表示欄73には、例えば送信日時順に通信メッセージが表示されている。また、メッセージ一覧表72は、選択されたイベント情報との関連が容易に識別できるように、引出し線72aによってセル69と接続されている。
[0057]
例えば、患者スケジュール表68において、セル69aに表示されているイベント情報が選択された場合には、通信メッセージ表示領域20b内のメッセージ一覧表72には、セル69aに表示されているイベント情報に関連する通信メッセージが集約して表示される。セル69aには、図2に示すイベントID「EV10009」のイベント情報が表示されている。したがって、メッセージ一覧表72の複数のメッセージ表示欄73には、図3に示す複数の通信メッセージのうち、イベントID「EV10009」に関連する通信メッセージ「MS0003」~「MS0006」の送信日時、送信元、送信先、本文が、送信日時順に表示されている。
[0058]
図7において、配信部51は、セル69の選択に応じて画面作成部49で再作成された医療支援画面20を、セル69を選択したクライアント端末13a~13cに再配信する。
[0059]
メッセージ一覧表72には、新規ボタン76及び返信ボタン77が設けられている。新規ボタン76は、メッセージ一覧表72の名称が表示された標題部に配置されており、選択されたイベント情報に関連する通信メッセージを新たに送信する場合に操作される。返信ボタン77は、メッセージ一覧表72のメッセージ表示欄73にそれぞれ配置されており、メッセージ表示欄73に表示されている通信メッセージに対して返信をする場合に操作される。
[0060]
図7において、受け付け部47は、新規ボタン76あるいは返信ボタン77の操作を表す操作情報を受け付けた場合に、操作情報を送信してきたクライアント端末13a~13cに対して、メッセージ送信画面を配信する。図12に示すメッセージ送信画面80は、新規ボタン76が操作された場合に配信される画面であり、通信メッセージの送信先を指定する送信先指定欄81と、通信メッセージのタイトルを入力するタイトル入力欄82と、通信メッセージの本文を入力する本文入力欄83とを備えている。送信先指定欄81は、右端に設けられているリスト表示ボタン81aを操作することにより、スタッフ情報格納部25に格納されている医療スタッフのリストが表示されるようになっており、表示されたリストから送信先を選択して指定することができる。なお、送信先指定欄81から、複数人の医療スタッフを選択できるようにしてもよい。
[0061]
メッセージ送信画面80の右下部分には、通信メッセージの送信を指示する送信ボタン86と、通信メッセージの送信を中止する中止ボタン87とが設けられている。送信ボタン86が操作されると、クライアント端末13a~13cの操作情報として、通信メッセージがチーム医療支援装置11に送信される。通信メッセージには、メッセージ送信画面80で入力された各情報の他、送信元IDと、送信日時と、対象とする患者ID及びイベントIDが含まれている。送信元ID、患者ID及びイベントIDは、チーム医療支援装置11へのログイン時に使用されたログインID、配信要求において指定された患者ID、選択されたイベント情報のイベントIDが流用される。
[0062]
図12において、メッセージ送信画面80は、図3に示すメッセージID「MS0003」のレコードに格納されている通信メッセージの送信画面を示している。送信先指定欄81には、「PH001」が入力され、タイトル入力欄82には、「薬剤変更」が入力され、本文入力欄83には、「XXXXなので、薬をXXに変更してください。」が入力されている。
[0063]
医療支援画面20のメッセージ一覧表72で返信ボタン77が操作された場合には、クライアント端末13a~13cには、返信用のメッセージ送信画面(図示せず)が配信される。返信用のメッセージ送信画面は、図12に示す新規送信用のメッセージ送信画面80から、送信先指定欄81を省略した画面である。返信される通信メッセージは、送信先が予め決まっているため、返信用のメッセージ送信画面では送信先指定欄81が省略されている。返信用のメッセージ送信画面でタイトル及び本文を入力して送信ボタンを操作すると、メッセージ送信画面で入力された各情報の他、送信先ID、送信元ID、送信日時、対象とする患者ID及びイベントIDが含まれた通信メッセージが、クライアント端末13a~13cからチーム医療支援装置11に送信される。
[0064]
図7において、メッセージ中継部50は、受け付け部47によって受け付けられた通信メッセージにメッセージIDを付与して、通信メッセージを通信メッセージ格納部18に格納する。
[0065]
なお、選択されたイベント情報に関連する通信メッセージが存在しない場合には、通信メッセージ表示領域20bには、メッセージ一覧表72は表示されない。そのため、選択されたイベント情報に関連する通信メッセージが存在しない場合には、通信メッセージ表示領域20bには、通信メッセージを新規に送信するための新規ボタン76が設けられた小画面(図示せず)を表示し、新規ボタン76から、メッセージ送信画面80を呼び出すことができる。
[0066]
図8において、操作メニュー画面54の「ログオフ」ボタン57は、チーム医療支援装置11からログオフする際に操作される。クライアント端末13a~13cで「ログオフ」ボタン57が操作されると、図7に示す認証部46は、クライアント端末13a~13cの認証状態を解除する。
[0067]
以下、上記構成による作用について、図13に示すフローチャートを参照しながら説明する。チーム医療支援装置11は、クライアント端末13a~13cからの医療支援画面20の配信要求を待機する(S100)。クライアント端末13a~13cからの配信要求を受信すると(S100でYES)、画面作成部49は、患者スケジュール情報格納部16から、配信要求で指定された患者の患者スケジュール情報を読み出し(S101)、読み出した患者スケジュール情報に基づいて、医療支援画面20を作成する(S102)。配信部51は、作成された医療支援画面20を、配信要求を送信してきたクライアント端末13a~13cに配信する(S103)。
[0068]
医療支援画面20の配信を受けたクライアント端末13a~13cは、医療支援画面20をディスプレイに表示する。医療支援画面20は、患者スケジュール情報表示領域20a内に、患者スケジュール情報格納部16から読み出された患者スケジュール情報を表型式にした患者スケジュール表68が表示される。患者スケジュール表68には、横軸及び縦軸に沿って時系列に日付及び時刻が割り当てられ、日付及び時刻に対応してマトリクス状に配列された複数のセル69には、イベント情報がそれぞれ表示されている。
[0069]
チーム医療支援装置11は、クライアント端末13a~13cにおいて、患者スケジュール表68のイベント情報が選択されるのを待機する(S104)。クライアント端末13a~13cからのイベント選択情報を受信すると(S104でYES)、画面作成部49は、通信メッセージ格納部18から、イベント選択情報で指定されたイベントIDに関連する通信メッセージを読み出し(S105)、読み出した通信メッセージに基づいて、通信メッセージ表示領域20bを備える医療支援画面20を再作成する(S106)。配信部51は、再作成された医療支援画面20をイベント情報の選択をしたクライアント端末13a~13cに再配信する(S107)。
[0070]
医療支援画面20の通信メッセージ表示領域20bには、選択されたイベント情報に関連する通信メッセージを集約したメッセージ一覧表72が表示される。メッセージ一覧表72は、選択されたイベント情報との関連が容易に識別できるように、引出し線72aによってセル69と接続されている。
[0071]
以上説明したように、本発明のチーム医療支援装置11は、医療スタッフが使用するクライアント端末13a~13cからの配信要求に応じて、配信要求で指定された患者の患者スケジュール情報が表示される患者スケジュール情報表示領域20aと、患者スケジュール情報のうちから選択されたイベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示する通信メッセージ表示領域20bとを備える医療支援画面20を作成し、配信要求を送信してきたクライアント端末13a~13cに配信する。医療支援画面20には、1人の患者の患者スケジュール情報と、選択されたイベント情報に関連する通信メッセージしか表示されないので、表示内容が簡潔であり、患者スケジュール情報と通信メッセージとの関連性が把握しやすい。また、イベント情報によって表される患者の予定された診療行為に関連する通信メッセージをまとめて確認することができるので、通信メッセージの内容把握が正確、迅速に行えるようになり、チーム医療における医療スタッフ間の情報交換、情報共有が円滑になる。
[0072]
上記実施形態では、患者スケジュール表68から1つのイベント情報が選択された場合について説明したが、複数のイベント情報が選択された場合には、選択された各イベント情報に関連する通信メッセージが集約された複数のメッセージ一覧表72を表示してもよい。また、メッセージ一覧表72のメッセージ表示欄73には、通信メッセージの本文を表示したが、本文の一部やタイトルを表示してもよい。さらに、通信メッセージを送信日時順に表示しているが、例えば通信メッセージの送信時に指定された重要度や緊急度、医療スタッフ毎、未確認メッセージ順など、表示順序は適宜変更可能である。また、メッセージ一覧表72を患者スケジュール表68の上に重ねるようにして表示しているが、患者スケジュール表68と並列的に表示してもよい。
[0073]
以下、本発明の第2~第5実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同符号を使用して詳しい説明は省略する。
[0074]
[第2実施形態]
第1実施形態では、医療支援画面20の通信メッセージ表示領域20bに、患者スケジュール情報表示領域20aに表示されている患者スケジュール情報のなかから選択されたイベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示している。しかし、チーム医療においては、患者の診療計画全体の確認や見直しを行うために、イベント情報という限定された診療行為に関連する通信メッセージだけでなく、患者の診療計画全体に関連する通信メッセージをまとめて確認したい場合もある。本実施形態は、医療支援画面の通信メッセージ表示領域に、患者に関連する通信メッセージを集約して表示することにより、チーム医療における医療スタッフ間の情報交換、情報共有を円滑にするものである。
[0075]
図14に示す医療支援画面90は、患者スケジュール情報表示領域90aと、通信メッセージ表示領域90bとを横方向において並列的に表示している。患者スケジュール情報表示領域90aには、患者スケジュール情報格納部16に格納されている複数人分の患者スケジュール情報のうち、クライアント端末13a~13からの配信要求で指定された患者の患者スケジュール情報が、患者スケジュール表91によって表示されている。通信メッセージ表示領域90bには、通信メッセージ格納部18に格納されている複数の通信メッセージのうち、配信要求で指定された患者に関連する通信メッセージが、メッセージ一覧表92に集約して表示されている。
[0076]
患者スケジュール表91は、横軸及び縦軸に沿って時系列に日付及び時刻が割り当てられ、日付及び時刻に対応してマトリクス状に配列された複数のセル94を備えている。各セル94には、患者スケジュール情報のイベント情報がそれぞれ表示されている。メッセージ一覧表92は、通信メッセージの送信元、送信先、タイトル、送信日時が、上方から送信日時が新しい順に、各メッセージ表示欄95に表示されている。なお、メッセージ表示欄95には、タイトルの代わりに、あるいはタイトルとともに本文の一部を表示してもよい。
[0077]
メッセージ一覧表92で通信メッセージを選択すると、図15に示すように、メッセージ一覧表92の上に重なるように、選択された通信メッセージの本文が表示された本文表示欄96が表示される。本文表示欄96は、引出し線96aで通信メッセージと結ばれているので、医療スタッフは、どの通信メッセージの内容であるかを容易に理解することができる。
[0078]
メッセージ一覧表92の標題部には、患者に関連する通信メッセージを新たに送信する際に操作される新規ボタン92aが設けられている。新規ボタン92aが操作されると、図12に示す、新規メッセージ送信用のメッセージ送信画面80と同様のメッセージ表示画面(図示せず)が、医療支援画面90の上に重ねられるように表示され、メッセージ表示画面に入力した通信メッセージを送信することができる。また、本文表示欄96には、表示されている通信メッセージに対して返信する際に操作される返信ボタン96bが設けられている。返信ボタン96bが操作されると、第1実施形態において説明した、返信用のメッセージ送信画面と同様のメッセージ表示画面(図示せず)が、医療支援画面90の上に重ねられるように表示され、メッセージ表示画面に入力した通信メッセージを返信することができる。
[0079]
以上説明したように、本実施形態の医療支援画面90によれば、患者スケジュール情報表示領域90aと並列的に表示される通信メッセージ表示領域90bに、配信要求で指定された患者に関連する通信メッセージが、メッセージ一覧表92に集約して表示される。したがって、患者の診療計画全体に関連する通信メッセージをまとめて確認することができるので、患者の診療計画全体の確認や見直しが行いやすくなり、医療スタッフ間の情報交換、情報共有が円滑になる。
[0080]
本実施形態では、患者スケジュール情報表示領域90aと通信メッセージ表示領域90bとを並列的に表示するようにしたが、第1実施形態の通信メッセージの表示形態を組み合わせてもよい。図16に示すように、患者スケジュール情報表示領域90aにおいて、イベント情報が選択された場合に、患者スケジュール表91の上に重ねられるように、選択されたイベント情報に関連する通信メッセージが集約されたメッセージ一覧表98を表示してもよい。これによれば、患者に関連する通信メッセージだけでなく、必要に応じてイベント情報に関連する通信メッセージも同じ画面上でまとめて確認することができる。
[0081]
[第3実施形態]
第1実施形態では、医療支援画面20の通信メッセージ表示領域20bに、イベント情報に関連する通信メッセージが全て表示されている。しかし、チーム医療に参加する医療スタッフの職種は、医師や看護師、撮影技師、薬剤師以外にも多岐に渡るため、医療スタッフの職種によっては、個人情報保護や医療倫理上の観点から、診療に関する詳細な情報を保護する必要がある。本実施形態は、医療支援画面20の通信メッセージ表示領域20bに表示される通信メッセージを、医療スタッフのアクセス権限に応じて保護することより、チーム医療における医療スタッフ間の情報交換、情報共有を円滑にするものである。
[0082]
図17に示すチーム医療支援システム100のチーム医療支援装置101は、第1実施形態のチーム医療支援装置11に、通信メッセージ表示領域20bに対する医療スタッフのアクセス権情報を格納したアクセス権情報格納部102を設けたものである。アクセス権情報格納部102には、例えば、医療スタッフ毎、医療スタッフの職種毎に、アクセスできない通信メッセージの種類が登録されている。アクセス権情報が設定されている通信メッセージの種類は、例えば、医師から他の医師に送信された通信メッセージのように、特定の職種の医療スタッフ間で送信された通信メッセージや、医師D1から看護N1に送信された通信メッセージのように、特定の医療スタッフ間で送信された通信メッセージなどである。また、通信メッセージの緊急度に応じてアクセス権を設定してもよい。
[0083]
チーム医療支援装置101は、図18に示すように、クライアント端末13a~13cにおいてイベント情報が選択されるのを待機する(S104)。クライアント端末13a~13cからのイベント選択情報を受信すると(S104でYES)、画面作成部49は、通信メッセージ格納部18から、イベント選択情報で指定されたイベントIDに関連する通信メッセージを読み出し(S105)、読み出した通信メッセージに基づいて、通信メッセージ表示領域20bを備える医療支援画面20を再作成する(S106)。
[0084]
画面作成部49は、アクセス権情報格納部102から、配信要求を送信してきた医療スタッフのアクセス権情報を読み出す(S110)。通信メッセージ表示領域20bに表示される通信メッセージのなかに、アクセス権情報によってアクセスが禁止されている通信メッセージが存在する場合には、画面作成部49は、通信メッセージ表示領域20bから、アクセスが禁止されている通信メッセージを隠す隠蔽処理を行う(S111)。通信メッセージの隠蔽処理完了後、配信部51は、医療支援画面20を、配信要求を送信してきたクライアント端末13a~13cに配信する(S107)。
[0085]
図19は、X線撮影技師である技師E1により配信要求された、患者P1の医療支援画面104である。通信メッセージ表示領域20bのメッセージ一覧表72では、技師E1によるアクセスが禁止されているメッセージ表示欄73aに対し、通信メッセージが表示されないようにして隠す隠蔽処理が行われている。また、この隠蔽処理では、隠蔽処理されているメッセージ表示欄73a内に、「アクセスできない通信メッセージが存在します」というメッセージが表示されている。
[0086]
以上説明したように、本実施形態のチーム医療支援装置101は、通信メッセージ表示領域に表示される通信メッセージに、医療支援画面が配信される医療スタッフによってアクセスできない通信メッセージが含まれている場合には、このアクセスできない通信メッセージを隠す隠蔽処理を行う。これにより、アクセス権を有しない医療スタッフに対し、患者の個人情報や、医療倫理上秘匿すべき情報を保護することができる。また、隠蔽処理された通信メッセージの表示欄には、アクセスできない通信メッセージが存在することが表示されるので、医療スタッフは、アクセスできない通信メッセージの存在を認識してチーム医療に従事することができ、他の医療スタッフとの連携もスムーズになるので、チーム医療における医療スタッフ間の情報交換、情報共有が円滑になる。
[0087]
[第4実施形態]
第1実施形態では、クライアント端末13a~13cから送信された通信メッセージをチーム医療支援装置11で受信して、通信メッセージ格納部18に格納し、クライアント端末13a~13cから医療支援画面の配信要求を受けた場合に、医療支援画面20に通信メッセージを表示して、クライアント端末13a~13cに配信している。したがって、医療スタッフは、医療支援画面の配信を受けなければ、他の医療スタッフから新しい通信メッセージが送信されていることを確認できないため、医療スタッフ間の情報交換、情報共有が円滑に行えなくなる。本実施形態は、医療スタッフが新しい通信メッセージの存在を迅速に知ることができるようにして、チーム医療における医療スタッフ間の情報交換、情報共有を円滑にするものである。
[0088]
図20に示すチーム医療支援システム110のチーム医療支援装置111は、第1実施形態のチーム医療支援装置11に、受信通知部112を設けたものである。受信通知部112は、メッセージ中継部50などと同様に、CPU36がメモリ37などと協働することによって機能する。
[0089]
図21に示すように、チーム医療支援装置111のメッセージ中継部50は、クライアント端末13a~13cからの通信メッセージの送信を待機する(S120)。例えば、クライアント端末13aから通信メッセージをメッセージ中継部50で受信すると(S120でYES)、受信通知部112は、受信した通信メッセージの送信先となるクライアント端末を特定する(S121)。送信先クライアント端末の特定は、受信した通信メッセージの送信先IDと同じスタッフIDを有する医療スタッフをスタッフ情報格納部25から検索し、検索された医療スタッフが使用するクライアント端末の端末IDをスタッフ情報格納部25から取得する。例えば、送信先クライアント端末がクライアント端末13cであった場合、受信通知部112は、クライアント端末13cに対し、通信メッセージの受信通知を送信する(S122)。
[0090]
クライアント端末13cは、音や光、バイブレーション、画面表示などを利用して、医療スタッフに通信メッセージの受信を報知する。通信メッセージの受信報知を受けた医療スタッフは、チーム医療支援装置111に医療支援画面の配信を要求し、医療支援画面を確認することにより、通信メッセージの内容を確認することができる。
[0091]
以上説明したように、本実施形態のチーム医療支援装置111は、クライアント端末から通信メッセージを受信した場合に、この受信した通信メッセージの送信先であるクライアント端末に対し受信通知を送信する。これにより、通信メッセージが送信された医療スタッフは、医療支援画面を確認しなくても、通信メッセージの存在を迅速に知ることができるので、チーム医療における医療スタッフ間の情報交換、情報共有が円滑になる。なお、受信通信を送信する際に、通信メッセージの緊急度も一緒に送信し、緊急度に応じて、医療スタッフに対するクライアント端末13a~13cからの報知態様を変更するようにしてもよい。これによれば、医療スタッフは、緊急度の高い通信メッセージの受信を確認することができる。
[0092]
上記各実施形態では、通信メッセージを送信する際に、送信先の医療スタッフのスタッフIDを指定しているが、例えば患者IDを指定することにより、この患者の診療に関与する医療スタッフ全員に通信メッセージが送信されるようにしてもよい。
[0093]
上記各実施形態では、チーム医療支援装置を医療機関内に設置したが、データセンターや地域の医療センターなどに設置してもよい。この場合、チーム医療支援装置と、医療機関内のクライアント端末13a~13cとは、インターネットや専用通信線、VPN(Virtual Private Network)などで接続する。また、上記各実施形態では、患者スケジュール情報格納部16、通信メッセージ格納部18、患者情報格納部24、スタッフ情報格納部25などにテーブル型式のデータベースを用いたが、患者、医療スタッフ、通信メッセージ毎にファイル化して管理するデータベースを用いてもよい。
請求の範囲
[請求項1]
患者に実施される診療行為を表すイベント情報が登録された複数人分の患者スケジュール情報を格納する患者スケジュール情報格納部と、
複数人の医療スタッフがそれぞれ使用するクライアント端末間で遣り取りされた複数の通信メッセージを格納する通信メッセージ格納部と、
複数人の前記患者の中から1人の前記患者を指定する患者指定情報を含む配信要求を受け付ける受け付け部と、
前記複数人分の患者スケジュール情報のうち、前記患者指定情報で指定された患者の前記患者スケジュール情報を表示する患者スケジュール情報表示領域と、前記複数の通信メッセージのうち、前記患者指定情報で指定された患者に関連する通信メッセージ、または前記患者指定情報で指定された患者の少なくとも1つの前記イベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示する通信メッセージ表示領域と、を備える医療支援画面を作成する画面作成部と、
前記医療支援画面を、前記配信要求を送信した前記クライアント端末に配信する配信部と、
を備えるチーム医療支援装置。
[請求項2]
前記画面作成部により、少なくとも1つの前記イベント情報に関連する通信メッセージが集約された前記通信メッセージ表示領域を有する前記医療支援画面を作成する場合には、
前記画面作成部により、前記患者スケジュール情報表示領域のみが表示された医療支援画面を作成して配信し、
前記クライアント端末に配信された前記医療支援画面において、少なくとも1つの前記イベント情報が選択された場合には、選択された前記イベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示した前記通信メッセージ表示領域を備える前記医療支援画面を再作成して配信する請求項1に記載のチーム医療支援装置。
[請求項3]
前記通信メッセージ表示領域は、前記患者スケジュール情報表示領域の上に重ねて表示され、前記患者スケジュール情報表示領域内で選択された前記イベント情報と引き出し線で接続される請求項1に記載のチーム医療支援装置。
[請求項4]
前記通信メッセージ表示領域は、前記患者スケジュール情報表示領域に対して並列的に表示される請求項1に記載のチーム医療支援装置。
[請求項5]
前記通信メッセージ表示領域には、前記通信メッセージの送信日時が表示される請求項1に記載のチーム医療支援装置。
[請求項6]
前記通信メッセージ表示領域には、前記通信メッセージの送信元と送信先が表示される請求項1に記載のチーム医療支援装置。
[請求項7]
前記通信メッセージ表示領域には、前記通信メッセージのタイトル又は本文の少なくとも一部が表示される請求項1に記載のチーム医療支援装置。
[請求項8]
前記通信メッセージ表示領域には、送信日時順に前記通信メッセージが表示される請求項1に記載のチーム医療支援装置。
[請求項9]
前記通信メッセージ表示領域に対する前記医療スタッフのアクセス権情報を格納したアクセス権情報格納部を備えており、
前記画面作成部は、前記医療支援画面を作成する際に、前記配信要求の要求元の前記医療スタッフの前記アクセス権情報を確認し、前記通信メッセージ表示領域に表示される前記通信メッセージに、前記医療スタッフがアクセスできない前記通信メッセージが含まれている場合には、前記アクセスできない通信メッセージを隠す隠蔽処理を行う請求項1に記載のチーム医療支援装置。
[請求項10]
前記隠蔽処理は、前記医療スタッフがアクセスできない前記通信メッセージが存在することを表示する処理を含む請求項9に記載のチーム医療支援装置。
[請求項11]
前記クライアント端末から送信された前記通信メッセージを受信して中継するメッセージ中継部と、前記受信した通信メッセージの送信先の前記医療スタッフが使用する前記クライアント端末に対し、前記通信メッセージの受信通知を送信する受信通知部とを備える請求項1に記載のチーム医療支援装置。
[請求項12]
複数人の患者の中から1人の患者を指定する患者指定情報を含む配信要求を受け付ける受け付けステップと、
前記患者に実施される診療行為を表すイベント情報が登録された複数人分の患者スケジュール情報を格納する患者スケジュール情報格納部と、複数人の医療スタッフがそれぞれ使用するクライアント端末間で遣り取りされた複数の通信メッセージを格納する通信メッセージ格納部とにアクセスして、前記配信要求で指定された前記患者の前記患者スケジュール情報及び前記通信メッセージを読み出す情報読み出しステップと、
前記情報読み出しステップで読み出した前記患者スケジュール情報が表示される患者スケジュール情報表示領域と、前記読み出しステップで読み出した前記通信メッセージのうち、前記患者指定情報で指定された患者に関連する通信メッセージ、または前記患者指定情報で指定された患者の1つの前記イベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示する通信メッセージ表示領域と、を備える医療支援画面を作成する画面作成ステップと、
前記医療支援画面を、前記配信要求を送信した前記クライアント端末に配信する配信ステップと、
を備えるチーム医療支援装置の制御方法。
[請求項13]
複数人の患者の中から1人の患者を指定する患者指定情報を含む配信要求を受け付ける受け付けステップと、
前記患者に実施される診療行為を表すイベント情報が登録された複数人分の患者スケジュール情報を格納する患者スケジュール情報格納部と、複数人の医療スタッフがそれぞれ使用するクライアント端末間で遣り取りされた複数の通信メッセージを格納する通信メッセージ格納部とにアクセスして、前記配信要求で指定された前記患者の前記患者スケジュール情報及び前記通信メッセージを読み出す情報読み出しステップと、
前記情報読み出しステップで読み出した前記患者スケジュール情報が表示される患者スケジュール情報表示領域と、前記読み出しステップで読み出した前記通信メッセージのうち、前記患者指定情報で指定された患者に関連する通信メッセージ、または前記患者指定情報で指定された患者の1つの前記イベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示する通信メッセージ表示領域と、を備える医療支援画面を作成する画面作成ステップと、
前記医療支援画面を、前記配信要求を送信した前記クライアント端末に配信する配信ステップと、
をコンピュータに実行させるチーム医療支援プログラム。
[請求項14]
複数人の医療スタッフがそれぞれ使用するクライアント端末と、前記クライアント端末からの配信要求に基づいて医療支援画面を作成し、前記クライアント端末に配信するチーム医療支援装置とを備えるチーム医療支援システムにおいて、
前記チーム医療支援装置は、
患者に実施される診療行為を表すイベント情報が登録された複数人分の患者スケジュール情報を格納する患者スケジュール情報格納部と、
複数人の医療スタッフがそれぞれ使用するクライアント端末間で遣り取りされた複数の通信メッセージを格納する通信メッセージ格納部と、
複数人の前記患者の中から1人の前記患者を指定する患者指定情報を含む配信要求を受け付ける受け付け部と、
前記複数人分の患者スケジュール情報のうち、前記患者指定情報で指定された患者の前記患者スケジュール情報を表示する患者スケジュール情報表示領域と、前記複数の通信メッセージのうち、前記患者指定情報で指定された患者に関連する通信メッセージ、または前記患者指定情報で指定された患者の少なくとも1つの前記イベント情報に関連する通信メッセージを集約して表示する通信メッセージ表示領域と、を備える医療支援画面を作成する画面作成部と、
前記医療支援画面を、前記配信要求を送信した前記クライアント端末に配信する配信部と、を備える
チーム医療支援システム。
図面