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1. (WO2015137188) 基板処理装置
Document

明 細 書

発明の名称 基板処理装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

発明の概要

0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017  

図面の簡単な説明

0018  

発明を実施するための形態

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065  

符号の説明

0066  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4  

明 細 書

発明の名称 : 基板処理装置

技術分野

[0001]
 本発明は、基板を処理する基板処理装置に関する。

背景技術

[0002]
 従来より、半導体基板(以下、単に「基板」という。)の製造工程では、回転する基板に対して処理液を供給して様々な処理を行う基板処理装置が利用される。このような基板処理装置では、遠心力により基板から飛散する処理液等を受けるカップ部が、基板の周囲に設けられることがある。
[0003]
 特開2011ー181588号公報(文献1)の半導体基板の処理装置では、回転する基板の上面に向けてノズルから処理流体が噴射されることにより、基板上の不要物が除去される。基板の周囲には飛散防止カバーが設けられる。飛散防止カバーの内側上部には、環状のシャワーヘッダが設けられ、シャワーヘッダから噴出する液体により、飛散防止カバーの内面に液膜が形成される。基板上から除去された不要物は、飛散防止カバーに付着する前に当該液膜により洗い落とされるため、不要物による飛散防止カバーの汚染が防止される。
[0004]
 特開2009-214052号公報(文献2)の塗布装置では、回転する基板の上面中央部にレジスト液が供給されることにより、基板の上面にレジスト液が塗布される。基板の周囲にはカップが設けられる。カップの内側には、環状のミスト供給ノズルが設けられ、ミスト供給ノズルからカップの内面にミストが吹き付けられることにより、カップの内面に液膜が形成される。遠心力により基板から飛散するミストは、当該液膜に接触することにより吸着される。
[0005]
 特開2011-86826号公報(文献3)の液処理装置でも、回転する基板の上面中央部にレジスト液が供給されることにより、基板の上面にレジスト液が塗布される。基板の周囲には外側カップが設けられる。外側カップの内面を伝うように洗浄液が吐出されることにより、外側カップの内面に洗浄液の液膜が形成される。遠心力により基板から飛散するレジストは、洗浄液の液膜により捕捉される。
[0006]
 一方、特開2003-45838号公報(文献4)の基板処理装置では、回転する基板の上面中央部に処理液が供給されることにより、基板に対する処理が行われる。基板の周囲にはスプラッシュガードが設けられる。また、基板の処理が行われる際には、基板の上面に近接した位置に、基板の上面に対向する遮断板が配置される。基板から飛散した処理液は、スプラッシュガードや遮断板により受けられる。処理液が基板に衝突することにより発生した処理液のミストは、遮断板の上面等にも付着する。そこで、所定枚数の基板に対する処理が終了すると、遮断板が基板およびスプラッシュガードの上方の退避位置に退避し、当該退避位置にて遮断板の洗浄が行われる。遮断板の上面の洗浄は、退避位置にて回転する遮断板の上面に洗浄液が供給されることにより行われる。
[0007]
 ところで、文献1ないし3のような基板処理装置では、遠心力により基板から周囲に飛散した処理液は、カップ部の内面に形成された液膜を介して、カップ部の内面に衝突する。処理液とカップ部の内面の液膜との衝突により生じた飛沫は、処理液の液膜に対する入射角に応じた角度にてカップ部から径方向内方に向けて飛翔し、基板に付着するおそれがある。

発明の概要

[0008]
 本発明は、基板を処理する基板処理装置に向けられており、処理液のカップ部への衝突により生じる飛沫が、基板に付着することを抑制することを目的としている。
[0009]
 本発明に係る基板処理装置は、水平状態で基板を保持する基板保持部と、前記基板保持部を前記基板と共に上下方向を向く中心軸を中心として回転する基板回転機構と、前記基板に向けて処理液を供給する処理液供給部と、前記基板保持部の周囲に配置され、回転する前記基板から飛散する前記処理液を内周面にて受けるカップ部と、前記中心軸を中心とする円環板状であり、前記基板の上方に配置されるとともに前記基板の外周縁よりも前記中心軸を中心とする径方向外側まで拡がるプレートと、前記処理液による前記基板の処理と並行して、前記中心軸を中心として前記基板の回転方向と同じ方向に回転する前記プレートの上面に液体を供給することにより、前記液体を遠心力により前記プレートの前記上面から前記カップ部の前記内周面へと供給して、前記カップ部の前記内周面上に前記基板の回転方向と同じ方向に回転する旋回液膜を形成する液膜形成部とを備える。
[0010]
 当該基板処理装置によれば、処理液のカップ部への衝突により生じる飛沫が、基板に付着することを抑制することができる。
[0011]
 本発明の一の好ましい実施の形態では、前記プレートの回転時に、前記中心軸を中心とする周方向において前記プレートの前記基板保持部に対する相対位置を固定する位置固定部材をさらに備え、前記基板回転機構により、前記プレートが前記基板保持部と共に回転する。
[0012]
 本発明の他の好ましい実施の形態では、前記液膜形成部が、前記中心軸を中心とする周方向に並ぶとともに前記プレートの前記上面に向けて前記液体を吐出する複数の吐出口を備える。
[0013]
 本発明の他の好ましい実施の形態では、前記液膜形成部から前記プレートに供給される前記液体が、前記プレートに近づくに従って前記中心軸を中心とする径方向外方へと向かう。
[0014]
 本発明の他の好ましい実施の形態では、前記カップ部の前記内周面が、前記液膜形成部から供給される前記液体に対して親液性を有する。
[0015]
 本発明の他の好ましい実施の形態では、前記プレートの前記上面が、前記液膜形成部から供給される前記液体に対して親液性を有する。
[0016]
 本発明の他の好ましい実施の形態では、前記処理液供給部から供給される前記処理液と、前記液膜形成部から供給される前記液体とが同じ種類の液体である。
[0017]
 上述の目的および他の目的、特徴、態様および利点は、添付した図面を参照して以下に行うこの発明の詳細な説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

[0018]
[図1] 一の実施の形態に係る基板処理装置の断面図である。
[図2] 基板処理装置の断面図である。
[図3] 基板の処理の流れを示す図である。
[図4] 基板処理装置の断面図である。

発明を実施するための形態

[0019]
 図1は、本発明の一の実施の形態に係る基板処理装置1を示す断面図である。基板処理装置1は、略円板状の半導体基板9(以下、単に「基板9」という。)に処理液を供給して基板9を1枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1では、純水、酸性の薬液、アルカリ性の薬液等が処理液として利用され、基板9の洗浄処理やその他の様々な処理が行われる。図1では、基板処理装置1の一部の構成の断面には、平行斜線の付与を省略している(他の断面図においても同様)。
[0020]
 基板処理装置1は、チャンバ21と、プレート22と、プレート移動機構23と、液膜形成部24と、基板保持部31と、基板回転機構32と、カップ部4と、処理液供給部5と、ハウジング6とを備える。
[0021]
 ハウジング6の内部には、チャンバ21と、プレート22と、プレート移動機構23と、液膜形成部24と、基板保持部31と、基板回転機構32と、カップ部4と、処理液供給部5とが収容される。ハウジング6は、ハウジング底部61と、ハウジング側壁部62とを備える。ハウジング底部61は、チャンバ21等を下方から支持する。ハウジング側壁部62は、チャンバ21等の周囲を囲む。
[0022]
 チャンバ21は、チャンバ本体25を備える。チャンバ21は、上下方向を向く中心軸J1を中心とする略円筒状である。チャンバ本体25は、チャンバ底部251と、チャンバ側壁部252とを備える。チャンバ底部251は、中央部254と、側壁部255と、外周部256とを備える。中央部254は、中心軸J1を中心とする略円環板状である。側壁部255は、中心軸J1を中心とする略円筒状であり、中央部254の外縁部から下方へと拡がる。外周部256は、中心軸J1を中心とする略円環板状であり、側壁部255の下端から、中心軸J1を中心とする径方向(以下、単に「径方向」という。)の外方へと拡がる。チャンバ側壁部252は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。チャンバ側壁部252は、チャンバ底部251の外縁部から上方へと突出する。
[0023]
 図1に示すように、基板保持部31は、基板9をカップ部4の内部で水平状態で保持する。すなわち、基板9は、微細パターンが形成された上面91を中心軸J1に垂直に上側を向く状態で基板保持部31により保持される。基板保持部31は、ベース部311と、複数のチャック312とを備える。ベース部311は、中心軸J1に垂直な略円板状であり、中央に開口を有する。複数(例えば、3つ)のチャック312は、ベース部311の上面に固定される。複数のチャック312は、中心軸J1を中心とする周方向(以下、単に「周方向」という。)におよそ等角度間隔にて配置される。複数のチャック312により、ベース部311の上方にて基板9の外縁部が保持される。
[0024]
 基板回転機構32は、チャンバ底部251の中央部254の下方に配置される。基板回転機構32は、例えば、軸回転型の電動モータである。基板回転機構32の回転軸321は、チャンバ底部251の中央部254を貫通してチャンバ21の内部へと延びる。回転軸321は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。回転軸321の先端部には、基板保持部31のベース部311が固定される。回転軸321とチャンバ底部251の中央部254との間には、気体や液体の通過を防止するシールが設けられる。回転軸321が回転することにより、基板保持部31が基板9と共に中心軸J1を中心として回転する。
[0025]
 プレート移動機構23は、真空吸着パッド231と、アーム232と、昇降旋回機構233とを備える。昇降旋回機構233は、カップ部4の側方に設けられる。アーム232の一方の端部は昇降旋回機構233に固定される。アーム232の他方の端部には、真空吸着パッド231が下向きに取り付けられる。昇降旋回機構233は、アーム232を上下方向に移動し、また、水平に旋回する。これにより、真空吸着パッド231が、カップ部4の内側と外側との間を移動する。真空吸着パッド231は、プレート22の上面を吸着することにより、プレート22を保持することができる。図1に示すように、プレート移動機構23は、真空吸着パッド231によりプレート22を保持し、上方から基板保持部31に取り付ける。プレート移動機構23は、また、図2に示すように、プレート22を基板保持部31から取り外してチャンバ21の上方からチャンバ21の側方へと退避する。以下の説明では、図1に示すプレート22の位置を「処理位置」という。また、図2に示すように、プレート22が基板保持部31上から側方に退避している状態におけるプレート22の位置(図示省略)を「退避位置」という。
[0026]
 図1に示すプレート22は、中心軸J1を中心とする略円環板状である。プレート22は、基板保持部31および基板9の上方に配置され、基板保持部31に取り付けられる。以下の説明では、プレート22を「トッププレート22」という。トッププレート22は中央に開口220を有する。トッププレート22の上面224および下面225は、中心軸J1に略垂直である。トッププレート22の上面224は、液膜形成部24から供給される液体に対して親液性を有する。当該液体が純水等である場合、トッププレート22の上面224は親水性である。トッププレート22は、例えば、セラミック材により形成され、あるいは、金属や樹脂の基材にセラミックコーティングを施すことにより形成される。トッププレート22の下面225は、基板保持部31に保持された基板9の上面91と上下方向に対向する。トッププレート22の直径は、基板9の直径、および、基板保持部31のベース部311(後述)の直径よりも大きい。すなわち、トッププレート22は、基板9の外周縁、および、基板保持部31のベース部311の外周縁よりも全周に亘って径方向外側まで拡がる。
[0027]
 基板保持部31のベース部311の上面には、複数の第1係合部314が周方向に設けられる。各第1係合部314は、上方に向かって突出する略柱状である。トッププレート22の下面には、複数の第2係合部226が周方向に設けられる。各第2係合部226の下部には、上方に向かって窪む凹部が設けられる。
[0028]
 図1に示すように、トッププレート22が処理位置に位置する状態では、第2係合部226の下部の凹部に、第1係合部314が嵌る。これにより、トッププレート22は、周方向において基板保持部31のベース部311と係合する。換言すれば、第1係合部314および第2係合部226により、トッププレート22の基板保持部31に対する回転方向における相対位置が規制される。
[0029]
 トッププレート22が処理位置に位置する状態では、トッププレート22は、第1係合部314および第2係合部226を介して、基板保持部31のベース部311に支持される。このため、トッププレート22は、基板保持部31および基板9と共に、基板回転機構32により回転する。なお、トッププレート22が回転する際には、プレート移動機構23の真空吸着パッド231は、トッププレート22から離間する。第1係合部314および第2係合部226は、トッププレート22の回転時に、周方向においてトッププレート22の基板保持部31に対する相対位置を固定する位置固定部材である。
[0030]
 処理液供給部5は、上部ノズル51と、下部ノズル52と、昇降旋回機構64と、アーム65とを備える。昇降旋回機構64は、カップ部4の側方に設けられる。アーム65の一方の端部は昇降旋回機構64に固定される。アーム65の他方の端部には上部ノズル51が取り付けられる。昇降旋回機構64は、アーム65を上下方向に移動し、また、水平に旋回する。これにより、上部ノズル51が、基板9の中央部の上方とカップ部4の外側(すなわち、カップ部4の側方)との間を移動する。昇降旋回機構64およびアーム65は、上部ノズル51を移動するノズル移動機構である。上部ノズル51は、ハウジング6の外部に設けられた処理液供給源(図示省略)に接続される。上部ノズル51が基板9の中央部の上方に位置する状態では、上部ノズル51の下端は、トッププレート22よりも上方において、トッププレート22の開口220を介して基板9の上面91の中央部に対向する。処理液供給源から上部ノズル51に供給された処理液は、上部ノズル51の下端から基板9の上面91の中央部に向けて供給される。
[0031]
 下部ノズル52は、基板回転機構32の回転軸321の内側に配置され、基板保持部31のベース部311の中央に位置する開口を介して、ベース部311から上方に突出する。下部ノズル52は、回転軸321には接触しておらず、回転軸321が回転する際にも回転しない。下部ノズル52とベース部311との間には、気体や液体の通過を防止するシールが設けられている。下部ノズル52は、ハウジング6の外部に設けられた処理液供給源(図示省略)に接続される。下部ノズル52の上端は、基板9の下方に位置し、基板9の下面92の中央部に対向する。処理液供給源から下部ノズル52に供給された処理液は、下部ノズル52の上端から基板9の下面92の中央部に向けて供給される。
[0032]
 カップ部4は、基板保持部31の周囲に配置され、回転する基板9から飛散する処理液を受ける。カップ部4は、外側壁部41と、カップ底部42と、内側壁部43とを備える。外側壁部41は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。外側壁部41は、基板保持部31および基板9の径方向外側に位置する。また、外側壁部41は、処理位置に位置するトッププレート22の径方向外側に位置する。外側壁部41の上部には、上方に向かうに従って径方向内方へと向かう庇部411が設けられる。庇部411は、中心軸J1を中心とする略円環板状である。庇部411の内径(すなわち、外側壁部41の上端縁の直径)は、トッププレート22の直径よりも僅かに大きい。これにより、トッププレート22は、プレート移動機構23によりカップ部4の内側と外側との間で移動可能となる。
[0033]
 外側壁部41の内周面412は、中心軸J1を中心とする略円筒面である。庇部411では、内周面412は、径方向外方に向かうに従って下方へと向かう傾斜面である。外側壁部41の内周面412は、処理位置に位置するトッププレート22の外周縁、および、基板9の外周縁と、径方向に対向する。カップ部4は、回転する基板9から飛散する処理液を内周面412にて受ける。外側壁部41の内周面412は、トッププレート22の上面224と同様に、液膜形成部24から供給される液体に対して親液性を有する。当該液体が純水等である場合、内周面412は親水性である。カップ部4は、例えば、セラミック材により形成され、あるいは、金属や樹脂の基材にセラミックコーティングを施すことにより形成される。
[0034]
 カップ底部42は、中心軸J1を中心とする略円環状である。カップ底部42は、外側壁部41の下端部から径方向内方へと拡がる。内側壁部43は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。内側壁部43は、外側壁部41よりも径方向内側に位置し、カップ底部42の内縁部から上方へと拡がる。カップ底部42の上部には、下方に窪む凹部421が設けられる。凹部421の径方向の幅は、下方に向かうに従って漸次減少する。凹部421の下端部には、図示省略の排出ポートが設けられる。排出ポートには、図示省略の気液分離装置と、排気設備とが接続される。カップ部4にて受けられた処理液等の液体は、当該排出ポートを介してハウジング6の外部へと排出される。また、処理液による処理の際に、カップ部4内の空間から排出ポートを介して排気を行うことにより、カップ部4内に下降気流を発生させ、カップ部4で発生した微小な処理液のミストをカップ部4外へと排出することができる。
[0035]
 液膜形成部24は、複数(例えば、2個)の液膜形成ノズル241を備える。本実施の形態では、2個の液膜形成ノズル241が、上部ノズル51と同様にノズル移動機構のアーム65に取り付けられる。本実施の形態では、2個の液膜形成ノズル241が、略直線状のアーム65に上部ノズル51を挟んで取り付けられる。換言すれば、一方の液膜形成ノズル241は上部ノズル51よりもアーム65の先端側に位置し、他方の液膜形成ノズル241は上部ノズル51よりもアーム65の基部側に位置する。上部ノズル51が基板9の上面91の中央部に対向して当該中央部に処理液を供給可能な位置に位置する状態では、2個の液膜形成ノズル241は、トッププレート22の上方にて、トッププレート22の外縁よりも径方向内側に位置する。各液膜形成ノズル241の下端には、トッププレート22の上面224に向けて液体を吐出する吐出口242が設けられる。換言すれば、液膜形成部24は、中心軸J1を中心とする周方向に並ぶ複数の吐出口242を備え、複数の吐出口242は、トッププレート22の上面224に向けて液体を吐出する。なお、基板処理装置1に設けられる液膜形成ノズル241は、1個であっても、3個以上であってもよい。例えば、アーム65にトッププレート22の開口220の径とほぼ等しい円環状の枠が取り付けられ、略等角度間隔にて周方向に配置される8個の液膜形成ノズル241が、当該枠に取り付けられてもよい。
[0036]
 各液膜形成ノズル241は、下方に向かうに従って径方向外方に向かって延びる。換言すれば、各液膜形成ノズル241は、径方向外方かつ下側に向かう斜め姿勢にてアーム65に取り付けられる。各液膜形成ノズル241の吐出口242から吐出される液体も、下方に向かうに従って径方向外方に向かう。換言すれば、液膜形成部24からトッププレート22の上面224に供給される液体は、トッププレート22に近づくに従って径方向外方へと向かう。吐出口242からの液体は、例えば、柱状に連続して吐出される。図1に示す例では、液膜形成部24からトッププレート22に供給される液体と、処理液供給部5から基板9に供給される処理液とが同じ種類の液体である。液膜形成部24から供給される液体は、例えば純水である。
[0037]
 図3は、基板処理装置1における基板9の処理の流れを示す図である。基板処理装置1において基板9に対する処理が行われる際には、まず、アーム65およびトッププレート22が基板保持部31上から側方に退避した状態(図2参照)で、基板9が図示省略のロボットハンド等により保持されてハウジング6内に搬入され、基板保持部31により保持される(ステップS11)。なお、図2では、アーム65は基板保持部31の上方にかかっているように見えるが、実際には、昇降旋回機構64により、図中の奥側に退避している。
[0038]
 基板9が保持されると、図1に示すように、トッププレート22がプレート移動機構23の真空吸着パッド231により吸着保持され、基板保持部31の上方へと旋回移動しする。そして、基板保持部31に向かって下降し、基板保持部31と結合して処理位置に位置する。トッププレート22と基板保持部31とが結合すると、プレート移動機構23の真空吸着パッド231による吸着が解除され、アーム232が旋回して基板9の上方から退避する(ステップS12)。これにより、トッププレート22の上面224は、カップ部4の外側壁部41の上端縁、すなわち、庇部411の上端縁よりも下方に位置する。
[0039]
 次に、基板回転機構32が駆動され、基板9、基板保持部31およびトッププレート22の回転が開始される(ステップS13)。基板9、基板保持部31およびトッププレート22の回転速度は互いに等しく、回転方向は同じである。続いて、昇降旋回機構64によりアーム65が基板保持部31の上方に移動される。これにより、上部ノズル51は基板9の中央部の上方に配置され、2個の液膜形成ノズル241はトッププレート22の上方にそれぞれ配置される。そして、液膜形成部24の複数の吐出口242から、中心軸J1を中心として回転するトッププレート22の上面224に向けて、上述の液体の供給が開始される(ステップS14)。
[0040]
 図4は、液膜形成部24から液体が供給される様子を示す図である。図4に示すように、液膜形成部24からの液体94は、回転中のトッププレート22の上面224において、回転方向前側へと移動するとともに遠心力により径方向外方へと移動する。液体94は、トッププレート22の上面224上に拡がって、上面224のうち各液膜形成ノズル241から吐出された液体が着液する位置よりも径方向外側の範囲のおよそ全面を覆う。なお、トッププレート22上に供給された液体94が、着液位置よりも径方向内側にも多少拡がることでトッププレート22の開口220から落下する可能性がある場合は、トッププレート22の開口220の縁部に若干の立ち上がり壁を設けることにより、液体94の落下は防止される。
[0041]
 トッププレート22の外周縁に到達した液体94は、当該外周縁の全周に亘って外周縁から径方向外方へ飛び出して拡がり、カップ部4の外側壁部41の内周面412へと到達する。換言すれば、液体94は、トッププレート22の上面224から、カップ部4の外側壁部41の内周面412へと供給される。
[0042]
 外側壁部41の内周面412へと供給された液体94は、内周面412上をトッププレート22の回転方向前側へと移動しつつ重力により下方へと移動する。すなわち、液体94は、内周面412上にて、トッププレート22の回転方向前側に向かって斜め下方に流れる。液体94は、外側壁部41の内周面412上に拡がって、内周面412のうちトッププレート22以下の範囲のおよそ全面を覆う。具体的には、液体94は、外側壁部41の内周面412のうち庇部411の上下方向の略中央部に供給され、当該中央部よりも下方にて内周面412のおよそ全面を覆う。底部411の内径は、トッププレート22の直径よりも僅かに大きいだけであり、液体94は、トッププレート22から与えられた回転方向に動くベクトルを失わないまま、外側壁部41の内周面412に到達する。これにより、カップ部4の内周面412上に、トッププレート22および基板9の回転方向と同じ方向に回転する旋回液膜95が形成される。
[0043]
 上述のように、トッププレート22の直径は、庇部411の上端縁の直径よりも僅かに小さく、トッププレート22の外周縁は、庇部411の内周面412に近接している。このため、液体94の流れが、トッププレート22の外周縁から内周面412へと移動する間に乱れることが抑制される。その結果、外側壁部41の内周面412上に旋回液膜95を容易に形成することができる。また、旋回液膜95の膜厚の均一性を向上することもできる。
[0044]
 旋回液膜95が形成されると、処理液供給部5の上部ノズル51から、回転中の基板9の上面91への処理液の供給が開始される(ステップS15)。基板9の上面91の中央部に連続的に供給された処理液は、遠心力により径方向外方へと移動する。処理液は、基板9の上面91上に拡がって上面91の全面を覆う。これにより、基板9の上面91に対する処理が行われる。基板9の上面91は、処理位置に位置するトッププレート22の下面225と近接しているため、処理液による基板9の処理は、基板9の上面91とトッププレート22の下面225との間の狭い空間にて行われる。これにより、基板9の上方の空間における処理液雰囲気の拡散を抑制することができるとともに、処理中の基板9の温度低下を抑制することもできる。
[0045]
 基板9の外周縁に到達した処理液は、当該外周縁から径方向外方かつ基板9の回転方向前側へと飛散し、カップ部4により受けられる。このとき、基板9から飛散した処理液の飛沫は、カップ部4の外側壁部41の内周面412上に形成された旋回液膜95に衝突する。上述のように、旋回液膜95は基板9の回転方向と同じ方向に回転しているため、旋回液膜95に衝突した飛沫は、旋回液膜95に吸収されて旋回液膜95の回転方向前側に流される。また、基板9からの処理液の飛沫と旋回液膜95との衝突により新たな飛沫が生じたとしても、当該飛沫は、旋回液膜95の回転により、基板9からの飛沫の旋回液膜95への入射角よりも大きな反射角にて旋回液膜95から飛翔する。このため、新たな飛沫が、径方向内側の基板9に向けて飛散することが抑制される。このように、基板処理装置1では、処理液による基板9の処理と並行して、カップ部4の内周面412上に旋回液膜95を形成することにより、基板9から飛散した処理液とカップ部4との衝突により生じる飛沫が、基板9に付着することを抑制することができる。
[0046]
 カップ部4により受けられた処理液、および、トッププレート22からカップ部4へと供給される液体94は、凹部421へと導かれ、上述の排出ポートを介してハウジング6の外部へと排出される。カップ部4から排出された液体(すなわち、処理液と旋回液膜95形成用の液体94との混合液)は、必要に応じて回収され、不純物等を除去された後、再利用される。上述のように、基板処理装置1では、液膜形成部24からトッププレート22に供給される液体94が、処理液供給部5から基板9に供給される処理液と同じ種類の液体である。このため、処理液を回収して再利用する際に、処理液の回収効率を向上することができる。
[0047]
 上部ノズル51からの処理液の供給開始から所定時間が経過すると、上部ノズル51から基板9への処理液の供給が停止される(ステップS16)。基板9上に残っている処理液は、基板9の回転によりカップ部4へと飛散し、基板9上から処理液が除去される。基板9上からの処理液の除去の際も、液膜形成部24からトッププレート22の上面224への液体94の供給は継続され、カップ部4の内周面412には旋回液膜95が存在する。したがって、上記と同様に、基板9から飛散した処理液とカップ部4との衝突により生じる飛沫が、基板9に付着することを抑制することができる。基板9上から処理液が除去されると、液膜形成部24からトッププレート22の上面224への液体94の供給が停止される(ステップS17)。
[0048]
 なお、基板処理装置1では、ステップS16とステップS17との間に、処理液供給部5から他の処理液が基板9に供給され、上記と異なる処理が基板9に対して行われてもよい。この場合であっても、カップ部4の内周面412に旋回液膜95が形成されているため、基板9から飛散した他の処理液とカップ部4との衝突により生じる飛沫が、基板9に付着することを抑制することができる。
[0049]
 また、基板処理装置1では、下部ノズル52から基板9の下面92の中央部に処理液を供給して処理を行う場合も同様に、当該処理液による処理と並行して、液膜形成部24から回転中のトッププレート22の上面224に液体94が供給され、カップ部4の内周面412に旋回液膜95が形成される。これにより、基板9から飛散した処理液とカップ部4との衝突により生じる飛沫が、基板9に付着することを抑制することができる。
[0050]
 基板9に対する処理、および、液膜形成部24からの液体94の供給が終了すると、基板9、基板保持部31およびトッププレート22の回転が停止される(ステップS18)。続いて、上部ノズル51および液膜形成ノズル241が基板9の上方から退避する(図2参照)。そして、図1に示すように、プレート移動機構23の真空吸着パッド231がトッププレート22の上方に旋回移動して下降し、トッププレート22を吸着保持する。次に、真空吸着パッド231が上昇して旋回移動し、トッププレート22が基板9の上方から退避位置へと移動する(ステップS19)。その後、図示省略のロボットハンド等により基板9が保持されて基板処理装置1から搬出される(ステップS20)。
[0051]
 上述のように、図1に示す基板処理装置1では、第1係合部314および第2係合部226により、周方向においてトッププレート22の基板保持部31に対する相対位置が固定され、基板回転機構32により、トッププレート22が基板9および基板保持部31と共に回転する。このため、トッププレート22を回転させるための機構を、基板回転機構32とは別に設ける必要がない。したがって、基板処理装置1の構造を簡素化することができる。
[0052]
 また、液膜形成部24は、図4に示すように周方向に並ぶ複数の吐出口242を備える。このため、液膜形成部24から吐出された液体94によりトッププレート22上に形成される液膜において、周方向における膜厚の均一性を向上することができる。これにより、当該液膜がカップ部4に供給されて形成される旋回液膜95の膜厚の均一性を向上することができる。その結果、基板9から飛散した処理液とカップ部4との衝突により生じる飛沫が基板9に付着することを、周方向においておよそ均等に抑制することができる。複数の吐出口242は、周方向において略等角度間隔にて配置されることが好ましい。これにより、トッププレート22上の液膜の膜厚の均一性をより一層向上することができる。その結果、旋回液膜95の膜厚の均一性をさらに向上することができる。
[0053]
 上述のように、液膜形成部24からトッププレート22に供給される液体94は、トッププレート22に近づくに従って径方向外方に向かう。トッププレート22上の液体94は、遠心力により径方向外方に移動しているため、液膜形成部24の各吐出口242からトッププレート22に向けて吐出された液体94が、トッププレート22上にて移動する液体94と衝突することが抑制される。これにより、液体94の着液位置における液体94の流れの乱れが抑制され、トッププレート22上の液膜の膜厚の均一性が向上される。その結果、旋回液膜95の膜厚の均一性を向上することができる。
[0054]
 基板処理装置1では、カップ部4の内周面412が、液膜形成部24から供給される液体94に対して親液性を有する。このため、カップ部4の内周面412上に旋回液膜95を容易に形成することができるとともに、旋回液膜95の膜厚の均一性を向上することができる。
[0055]
 また、トッププレート22の上面224も、液膜形成部24から供給されるに対して親液性を有する。このため、トッププレート22の上面224上に液膜を容易に形成することができるとともに、当該液膜の膜厚の均一性を向上することもできる。その結果、旋回液膜95をさらに容易に形成することができるとともに、旋回液膜95の膜厚の均一性をより一層向上することができる。
[0056]
 上記基板処理装置1では、様々な変更が可能である。
[0057]
 図1に示す基板処理装置1では、第1係合部314および第2係合部226に代えて、様々な構造の位置固定部材が設けられ、当該位置固定部材により、トッププレート22の回転時に、トッププレート22の基板保持部31に対する周方向における相対位置が固定されてもよい。
[0058]
 基板処理装置1の液膜形成部24では、各吐出口242から吐出される液体94は、必ずしも、トッププレート22に近づくに従って径方向外方に向かう必要はなく、例えば、各吐出口242から鉛直下方に向けて(すなわち、トッププレート22の上面224に略垂直に)液体94が吐出されてもよい。また、各吐出口242から吐出された液体94がトッププレート22の回転方向に沿う方向に流れるように、液膜形成ノズル241がトッププレート22の回転方向下流側に向くように設けられてもよい。液膜形成部24では、液体94を吐出する吐出口242の数は適宜変更されてよい。吐出口242の数は、例えば、1つであってもよい。
[0059]
 液膜形成部24からトッププレート22に供給される液体94、すなわち、旋回液膜95を形成する液体94は、必ずしも、処理液供給部5から基板9上に供給される処理液と同じ種類の液体である必要はない。例えば、基板9の処理に利用した処理液を回収せずに廃棄する場合、液体94として、処理液と異なる安価な液体、あるいは、処理液よりも旋回液膜95の形成に適した液体が利用されてもよい。液体94として、純水のように洗浄効果を有する液体を使用する場合、飛沫の発生や基板9への付着の抑制に加え、カップ部4の内周面412を洗浄する、いわゆる、カップ洗浄の効果も得られる。
[0060]
 基板処理装置1では、旋回液膜95が適切に形成されるのであれば、トッププレート22の上面224、および、カップ部4の内周面412は、必ずしも、液膜形成部24から供給される液体94に対する親液性を有する必要はない。また、トッププレート22の上面224および下面225は、必ずしも中心軸J1に垂直である必要はなく、例えば、径方向外方に向かうに従って下方に向かう傾斜面であってもよい。
[0061]
 基板回転機構32は、必ずしも軸回転型の電動モータには限定されず、様々な構造の回転機構であってよい。基板回転機構32は、例えば、基板9および基板保持部31を浮遊状態にて回転させる中空モータであってもよい。
[0062]
 チャンバ21は、必ずしも略円筒状には限定されず、様々な形状であってよい。さらには、基板処理装置1では、必ずしもチャンバ21は設けられなくてよい。
[0063]
 基板処理装置1では、半導体基板以外に、液晶表示装置、プラズマディスプレイ、FED(field emission display)等の表示装置に使用されるガラス基板の処理に利用されてもよい。あるいは、基板処理装置1は、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板および太陽電池用基板等の処理に利用されてもよい。
[0064]
 上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
[0065]
 発明を詳細に描写して説明したが、既述の説明は例示的であって限定的なものではない。したがって、本発明の範囲を逸脱しない限り、多数の変形や態様が可能であるといえる。

符号の説明

[0066]
 1  基板処理装置
 4  カップ部
 5  処理液供給部
 9  基板
 22  トッププレート
 24  液膜形成部
 31  基板保持部
 32  基板回転機構
 94  液体
 95  旋回液膜
 224  (トッププレートの)上面
 226  第2係合部
 242  吐出口
 314  第1係合部
 412  (カップ部の)内周面
 J1  中心軸
 S11~S20  ステップ

請求の範囲

[請求項1]
 基板を処理する基板処理装置であって、
 水平状態で基板を保持する基板保持部と、
 前記基板保持部を前記基板と共に上下方向を向く中心軸を中心として回転する基板回転機構と、
 前記基板に向けて処理液を供給する処理液供給部と、
 前記基板保持部の周囲に配置され、回転する前記基板から飛散する前記処理液を内周面にて受けるカップ部と、
 前記中心軸を中心とする円環板状であり、前記基板の上方に配置されるとともに前記基板の外周縁よりも前記中心軸を中心とする径方向外側まで拡がるプレートと、
 前記処理液による前記基板の処理と並行して、前記中心軸を中心として前記基板の回転方向と同じ方向に回転する前記プレートの上面に液体を供給することにより、前記液体を遠心力により前記プレートの前記上面から前記カップ部の前記内周面へと供給して、前記カップ部の前記内周面上に前記基板の回転方向と同じ方向に回転する旋回液膜を形成する液膜形成部と、
を備える。
[請求項2]
 請求項1に記載の基板処理装置であって、
 前記プレートの回転時に、前記中心軸を中心とする周方向において前記プレートの前記基板保持部に対する相対位置を固定する位置固定部材をさらに備え、
 前記基板回転機構により、前記プレートが前記基板保持部と共に回転する。
[請求項3]
 請求項1または2に記載の基板処理装置であって、
 前記液膜形成部が、前記中心軸を中心とする周方向に並ぶとともに前記プレートの前記上面に向けて前記液体を吐出する複数の吐出口を備える。
[請求項4]
 請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理装置であって、
 前記液膜形成部から前記プレートに供給される前記液体が、前記プレートに近づくに従って前記中心軸を中心とする径方向外方へと向かう。
[請求項5]
 請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理装置であって、
 前記カップ部の前記内周面が、前記液膜形成部から供給される前記液体に対して親液性を有する。
[請求項6]
 請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置であって、
 前記プレートの前記上面が、前記液膜形成部から供給される前記液体に対して親液性を有する。
[請求項7]
 請求項1ないし6のいずれかに記載の基板処理装置であって、
 前記処理液供給部から供給される前記処理液と、前記液膜形成部から供給される前記液体とが同じ種類の液体である。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]