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1. (WO2015137155) 注射針、注射器、混注装置、混注方法
Document

明 細 書

発明の名称 注射針、注射器、混注装置、混注方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023  

発明の効果

0024  

図面の簡単な説明

0025  

発明を実施するための形態

0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153   0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166   0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178   0179   0180   0181   0182   0183   0184   0185   0186   0187   0188   0189   0190   0191   0192   0193   0194   0195   0196   0197   0198   0199  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28   29   30   31  

明 細 書

発明の名称 : 注射針、注射器、混注装置、混注方法

技術分野

[0001]
本発明は、液体の吸引及び注入などに用いられる注射針及び注射器、並びにその注射器を用いて液体の注入及び吸引などを実行する混注装置及び混注方法に関する。

背景技術

[0002]
従来から、バイアル瓶などの薬品容器に収容された抗がん剤などの薬液を注射器で吸引し、その薬液を輸液容器に注入する混注処理を実行する混注装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。なお、薬品容器に収容されている抗がん剤などの薬品が粉薬である場合には、注射器で輸液容器から輸液が吸引され、その輸液が薬品容器に注入されることにより粉薬が溶解されて薬液が生成される。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2012-250016号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
ところで、この種の混注装置では、注射器で輸液を薬品容器に注入する際、薬品容器内が陽圧になり過ぎないように、薬品容器からの空気の吸引と薬品容器への輸液の注入とが交互に実行される。また、注射器で薬液を薬品容器から吸引する際にも、薬品容器内が負圧になり過ぎないように、薬品容器への空気の注入と薬品容器からの薬液の吸引とが交互に実行される。しかしながら、これらの作業は煩雑であり作業時間の遅延を招く。
[0005]
本発明の目的は、注入工程及び吸引工程などを簡素化して作業時間を短縮することが可能な注射針及び注射器、並びにその注射器を用いて混注処理を実行する混注装置及び混注方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
本発明に係る注射針は、針管と、前記針管の先端より後端側に離間した第1位置及び前記第1位置より前記後端側に離間した第2位置を前記針管の外側で連通する通気部と、を備える。
[0007]
本発明に係る前記注射針では、前記針管における液体の流通と前記通気部における空気の流通とが同時に可能である。具体的に、前記注射針が装着された注射器を用いると、前記注射針の前記第1位置と前記第2位置との間まで容器に穿刺した状態で前記容器に液体が注入される際に、前記通気部を通じて前記容器内の空気が排出されることになる。これにより、前記容器内を陽圧にすることなく前記容器内への液体の注入工程が実行される。また、前記注射針が装着された注射器を用いると、前記注射針の前記第1位置と前記第2位置との間まで容器に穿刺した状態で前記容器から液体が吸引される際に、前記通気部を通じて前記容器内に空気が流入することになる。これにより、前記容器内を負圧にすることなく前記容器内から液体の吸引する吸引工程が実行される。従って、本発明によれば、前記注入工程及び前記吸引工程などを簡素化して作業時間を短縮することが可能である。
[0008]
ここに、前記通気部は、内部に前記針管が挿入された場合に内周面と前記針管の外周面との間に前記第1位置及び前記第2位置を連通する隙間が形成される管状部材であることが考えられる。これにより、前記隙間を前記針管と並行して空気を流通させる通気経路として利用することが可能である。
[0009]
このとき、前記通気部における前記第1位置及び前記第2位置のいずれか一方又は両方に前記通気部の内外を連通する開口部が形成されていることが考えられる。これにより、簡単な構造で前記通気経路を具現することが可能である。
[0010]
また、前記通気部における前記第1位置及び前記第2位置のいずれか一方又は両方に前記隙間の開放端部が位置することが考えられる。これにより、簡単な構造で前記通気経路を具現することが可能である。
[0011]
また、前記針管の外周面に、前記先端側から前記後端側に向けて内側に傾斜する第1テーパー部が設けられると共に、前記通気部の一端に、前記後端側から前記先端側に向けて内側に傾斜する第2テーパー部が設けられることが考えられる。そして、この場合には、前記通気部が、前記第2テーパー部の端部が前記針管の前記第1テーパー部に当接した状態で前記針管に固定されることが考えられる。これにより、前記針管と前記通気部との境界部分である前記第1テーパー部と前記第2テーパー部との当接箇所が、前記針管の先端側から見たときに前記針管の内側に収まる。そのため、前記注射針が容器のゴム栓に穿刺される際に前記針管と前記通気部との境界部分が容器のゴム栓に接触して生じおそれがあるコアリングが防止される。
[0012]
また、前記通気部の一端に、前記先端側から前記後端側に進むに従って外側に向けて肉厚が増加する第3テーパー部が設けられていることが考えられる。これにより、前記注射針が容器のゴム栓に挿通されやすくなる。
[0013]
さらに、前記通気部が、前記針管の外周面に外接する第1領域と前記第1領域に対向する位置で前記針管の外周面との間に隙間が介在する第2領域とを含むことが考えられる。ここで、前記第3テーパー部における前記第1領域の前記先端側の端部が前記第2領域の前記先端側の端部より前記先端側に位置することが考えられる。また、前記針管の外周面に対する前記第3テーパー部の傾斜角度が、前記通気部の周方向において前記第1領域から前記第2領域に進むに従って小さくなることが考えられる。これにより、前記通気部の先端であって前記隙間が形成されていない前記第1領域が容器のゴム栓に穿刺される際には尖形度を高くして挿通抵抗を低くすると共に、前記隙間が形成されている前記第2領域が容器のゴム栓に穿刺される際には前記第1領域よりも尖形度を低くして前記第2領域におけるコアリングの発生が抑制される。
[0014]
ところで、前記通気部が、前記第1位置及び前記第2位置に亘って前記針管の外周面に形成された溝部であることも考えられる。これにより、前記針管に前記溝部を形成するだけでよいため、少ない部品点数で本発明を実現することができる。また、前記溝部は前記針管の先端側から見たときに前記針管内に収まるため、前記溝部に起因するコアリングの発生は抑制される。
[0015]
また、前記通気部が、前記第1位置及び前記第2位置に亘って前記針管の外周面に形成された溝部と、前記溝部の一部又は全部の範囲に亘って設けられ内部に前記針管が挿入された場合に内周面と前記溝部との間に隙間が形成される管状部材と、を有することも考えられる。この場合には、前記溝部により通気経路が形成されるため、前記溝部が設けられておらず前記通気部が管状部材である構成に比べて前記管状部材の外径を小さくすることができ、コアリングの発生が抑制される。
[0016]
また、前記通気部が、前記第1位置よりも前記後端側の第3位置において前記針管と平行な状態で前記針管に固定された通気用針管であることも考えられる。この場合、前記針管及び前記通気用針管が容器のゴム栓に穿刺される際に、前記針管及び前記通気用針管のゴム栓への挿通口が連結しない。これにより、前記通気用針管が前記針管の外周面に固定される構成に比べて容器のゴム栓の破損又はコアリングの発生が抑制される。
[0017]
また、前記注射針が、前記針管の後端側を保持する針基を更に備える場合、前記第1位置及び前記第2位置が、前記針基より前記針管の先端側に位置することが考えられる。これにより、前記針基を前記容器のゴム栓に穿刺する必要がなくコアリングの発生がより効果的に抑制される。
[0018]
また、本発明に係る注射器は、前記注射針を備える。前述したように、本発明に係る前記注射器では、前記注入工程及び前記吸引工程などを簡素化して作業時間を短縮することが可能である。
[0019]
また、本発明に係る混注装置は、前記注射器を操作可能な注射器操作部と、前記注射器操作部を制御して容器のゴム栓に前記注射器の前記注射針を前記第1位置及び前記第2位置の間まで穿刺した状態で前記容器内に液体を注入する注入制御部とを備える。これにより、前記容器内を陽圧にすることなく前記容器内への液体の注入工程が実行されるため、前記注入工程を簡素化して作業時間を短縮することが可能である。
[0020]
また、本発明に係る混注装置は、前記注射器を操作可能な注射器操作部と、前記注射器操作部を制御して容器のゴム栓に前記注射器の前記注射針を前記第1位置及び前記第2位置の間まで穿刺した状態で前記容器内から液体を吸引する吸引制御部とを備える。これにより、前記容器内を負圧にすることなく前記容器からの液体の吸引工程が実行されるため、前記吸引工程を簡素化して作業時間を短縮することが可能である。
[0021]
また、本発明に係る混注方法は、前記混注装置において実行される混注方法であって、前記操作部を制御して容器のゴム栓に前記注射器の前記注射針を前記第1位置及び前記第2位置の間まで穿刺する第1穿刺工程と、前記第1穿刺工程により前記注射針が前記ゴム栓に穿刺された状態で前記容器内に液体を注入する注入工程と、を備える。これにより、前記容器内を陽圧にすることなく前記容器内への液体の注入工程が実行されるため、前記注入工程を簡素化して作業時間を短縮することが可能である。
[0022]
さらに、前記混注方法が、前記操作部を制御して容器のゴム栓に前記注射器の前記注射針を前記第1位置よりも前記先端側の位置まで穿刺する第2穿刺工程と、前記第2穿刺工程により前記注射針が前記ゴム栓に穿刺された状態で前記容器内から液体を吸引する注入工程と、を備えることが考えられる。これにより、前記容器から前記通気部を介して液体が漏れ出ることがない。
[0023]
また、本発明に係る混注方法は、前記混注装置において実行される混注方法であって、前記操作部を制御して容器のゴム栓に前記注射器の前記注射針を前記第1位置及び前記第2位置の間まで穿刺する第3穿刺工程と、前記第3穿刺工程により前記注射針が前記ゴム栓に穿刺された状態で前記容器内から液体を吸引する吸引工程と、を備える。これにより、前記容器内を負圧にすることなく前記容器からの液体の吸引工程が実行されるため、前記吸引工程を簡素化して作業時間を短縮することが可能である。

発明の効果

[0024]
本発明によれば、注射器を用いた注入工程及び吸引工程などを簡素化して作業時間を短縮することが可能になる。

図面の簡単な説明

[0025]
[図1] 図1は、本発明の実施の形態に係る混注装置のシステム構成を示すブロック図である。
[図2] 図2は、本発明の実施の形態に係る混注装置の外観構成を示す斜視図である。
[図3] 図3は、本発明の実施の形態に係る混注装置の主扉を開けた状態の斜視図である。
[図4] 図4は、本発明の実施の形態に係る混注装置の主扉及び前壁の一部を取り外した状態の正面図である。
[図5] 図5は、本発明の実施の形態に係る混注装置で使用されるトレイを示す斜視図である。
[図6] 図6は、本発明の実施の形態に係る混注装置を下方から見た斜視図である。
[図7] 図7は、本発明の実施の形態に係る混注装置の第1ロボットアームの保持部を示す斜視図である。
[図8] 図8は、本発明の実施の形態に係る混注装置の第2ロボットアームの保持部を示す斜視図である。
[図9] 図9は、本発明の実施の形態に係る混注装置のトレイ搬送部を示す平面模式図である。
[図10] 図10は、本発明の実施の形態に係る混注装置のトレイ搬送部の機構を示す斜視図である。
[図11] 図11は、本発明の実施の形態に係る混注装置のアンプルカッターを示す斜視図である。
[図12] 図12は、本発明の実施の形態に係る混注装置の攪拌装置の内部構成を示す斜視図である。
[図13] 図13は、本発明の実施の形態に係る混注装置の薬品読取部を示す斜視図である。
[図14] 図14は、本発明の実施の形態に係る混注装置の針曲り検知部を示す斜視図である。
[図15] 図15は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針着脱装置の内部構造を示す斜視図である。
[図16] 図16は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針着脱装置の内部構造を示す斜視図である。
[図17] 図17は、本発明の実施の形態に係る混注装置の針挿入確認カメラの撮影画像の一例を示す図である。
[図18] 図18は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図19] 図19は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図20] 図20は、本発明の実施の形態に係る混注装置における注入工程を説明する図である。
[図21] 図21(A)及び図21(B)は、本発明の実施の形態に係る混注装置における吸引工程を説明する図である。
[図22] 図22は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図23] 図23は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図24] 図24は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図25] 図25は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図26] 図26は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図27] 図27は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図28] 図28は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図29] 図29は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図30] 図30は、本発明の実施の形態に係る混注装置の注射針の一例を示す図である。
[図31] 図31は、本発明の実施の形態に係る混注装置における吸引工程の他の例を説明する図である。

発明を実施するための形態

[0026]
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
[0027]
[第1実施形態]まず、図1~図21を参照しつつ、本発明の第1実施形態について説明する。
[0028]
[混注装置1]図1及び図2に示すように、本実施形態に係る混注装置1は、混注制御装置100、薬品装填部200、及び混注処理部300を備える。そして、前記混注装置1では、前記混注制御装置100により前記混注処理部300の動作が制御されることによって、調製データに示された抗がん剤などの薬品を既定量の前記薬品が収容された一又は複数の薬品容器から輸液容器に注入する混注処理が実行される。
[0029]
[混注制御装置100]まず、図1を参照しつつ前記混注制御装置100の概略構成について説明する。前記混注制御装置100は、通信可能に接続された第1制御部400及び第2制御部500を備える。前記第1制御部400は、前記薬品装填部200側に設けられ、前記第2制御部500は、前記混注処理部300側に設けられている。
[0030]
なお、本実施の形態で説明する前記第1制御部400及び前記第2制御部500各々の処理分担は一例に過ぎず、前記混注処理の各処理手順は前記第1制御部400及び前記第2制御部500のいずれかによって実行されればよい。また、前記混注制御装置100が、一つの制御部のみ又は三つ以上の制御部を有することも他の実施形態として考えられる。さらに、前記第1制御部400及び前記第2制御部500で実行される処理の一部又は全部が、ASIC又はDSPなどの電子回路により実行されてもよい。
[0031]
また、前記第1制御部400は、前記混注装置1に調製データを入力する電子カルテシステム又は調剤管理システムなどの上位システム600との間で通信可能である。前記調製データは、処方データに基づいて生成される調製用のデータ又は前記処方データそのものである。例えば、前記処方データには、処方箋交付年月日、患者ID、患者名、患者生年月日、薬品情報(薬品コード、薬品名、用量など)、剤形情報(内服、外用など)、用法情報(1日3回毎食後など)、診療種別(外来、入院など)、診療科、病棟、及び病室などが含まれる。また、前記調製データには、患者情報、医師情報、薬品情報、薬品の処方量、薬品容器の種類(薬液入りアンプル、薬液入りバイアル瓶、又は粉薬入りバイアル瓶など)、調製内容情報(混注処理に使用する薬品容器、注射器、注射針の種類や本数等)、及び調製手順情報(作業内容、溶解薬、溶媒、溶解薬量、溶媒量、抜取量)、調製日、処方箋区分、投薬日、診療科、病棟、調製時間などが含まれる。
[0032]
前記第1制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、データ記憶部404、及び操作部405などを備えるパーソナルコンピュータである。前記第1制御部400には、前記薬品装填部200に設けられた後述のディスプレイ203、バーコードリーダ204、及び空気清浄装置205などの各種の電気部品が接続されている。
[0033]
前記CPU401は、各種の制御プログラムに従って処理を実行するプロセッサーである。前記ROM402は、前記CPU401により実行されるBIOS等のプログラムが予め記憶された不揮発性メモリである。前記RAM403は、前記CPU401による各種の制御プログラムの展開及びデータの一時記憶に用いられる揮発性メモリ又は不揮発性メモリである。
[0034]
前記データ記憶部404は、前記CPU401によって実行される各種のアプリケーションプログラム及び各種のデータを記憶するハードディスク等である。具体的に、前記データ記憶部404には、前記上位システム600から入力される前記調製データが記憶される。
[0035]
ここで、前記第1制御部400は、前記上位システム600から入力された前記調製データと共に前記調製データごとに対応する後述のトレイ110の識別情報を記憶する。例えば、前記調製データと前記トレイ110との対応付けは、前記第1制御部400によって行われる。また、前記調製データと前記トレイ110との対応関係を示す情報が前記調製データと共に前記混注装置1に入力されることも考えられる。
[0036]
また、前記データ記憶部404には、例えば薬品マスター、患者マスター、医師マスター、処方箋区分マスター、診療科マスター、及び病棟マスターなどの各種データベースが記憶されている。例えば、前記薬品マスターには、薬品コード、薬品名、JANコード(又はRSS)、薬瓶コード、区分(剤形:散薬、錠剤、水剤、外用薬など)、比重、薬品種(普通薬、抗がん剤、毒薬、麻薬、劇薬、抗精神薬、治療薬など)、配合変化、賦形薬品、注意事項、薬品容器の種別(アンプル、バイアル瓶)、薬品容器単位の薬品の収容量(既定量)、及び薬品容器の重量などの情報が含まれる。
[0037]
さらに、前記データ記憶部404には、前記CPU401に各種の処理を実行させるための混注制御プログラムが予め記憶されている。なお、前記混注制御プログラムは、前記第1制御部400が備える不図示の読取装置によって、例えばCD、DVD、BD、フラッシュメモリなどの記録媒体から読み取られて前記データ記憶部404にインストールされてもよい。
[0038]
前記操作部405は、前記第1制御部400における各種のユーザー操作を受け付けるキーボード、マウス、又はタッチパネルなどの各種の操作手段を含む。
[0039]
前記第2制御部500は、CPU501、ROM502、RAM503、データ記憶部504、操作部505などを備えるパーソナルコンピュータである。前記第2制御部500には、前記混注処理部300に設けられた後述のロボットアーム21、ロボットアーム22、トレイ搬送部110、タッチパネルモニタ14、ICリーダ101c、ICリーダ15a、トレイ確認カメラ41、注射器確認カメラ42などの各種の電気部品が接続されている。
[0040]
前記CPU501は、各種の制御プログラムに従って処理を実行するプロセッサーである。前記ROM502は、前記CPU501により実行されるBIOS等のプログラムが予め記憶された不揮発性メモリである。前記RAM503は、前記CPU501による各種の制御プログラムの展開及びデータの一時記憶に用いられる揮発性メモリ又は不揮発性メモリである。
[0041]
前記データ記憶部504は、前記CPU501によって実行される各種のアプリケーションプログラム及び各種のデータを記憶するハードディスク等である。具体的に、前記データ記憶部504には、前記CPU501に後述の混注処理などを実行させるための混注制御プログラムが予め記憶されている。なお、前記混注制御プログラムは、前記第2制御部500が備える不図示の読取装置によって、例えばCD、DVD、BD、フラッシュメモリなどの記録媒体から読み取られて前記データ記憶部504にインストールされてもよい。
[0042]
なお、本発明は、前記混注制御装置100において前記CPU401及び前記CPU501に各種の処理を実行させるための前記混注制御プログラム又は前記混注制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の発明として捉えてもよい。また、本発明は、前記混注装置1において前記混注処理の各処理手順を実行する混注方法の発明として捉えてもよい。
[0043]
前記操作部505は、前記第2制御部500における各種のユーザー操作を受け付けるキーボード、マウス、又はタッチパネルなどの各種の操作手段を含む。
[0044]
[薬品装填部200]次に、図2及び図3を参照しつつ、前記薬品装填部200の概略構成について説明する。
[0045]
図2及び図3に示すように、前記薬品装填部200は、扉201、作業テーブル202、ディスプレイ203、バーコードリーダ204、及び空気清浄装置205を備えるクリーンベンチである。なお、図3に示すように、前記薬品装填部200と前記混注処理部300とは、前記混注処理部300の側面に形成されたトレイ挿入口114により連通されている。
[0046]
前記ディスプレイ203は、前記第1制御部400からの制御指示に応じて各種の情報を表示させる液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示手段である。具体的に、前記ディスプレイ203には、前記混注装置1における混注対象の候補となる調製データなどが表示される。また、前記バーコードリーダ204は、処方箋又は調製指示書などに記載されたバーコードを読み取って、前記バーコードの内容を前記第1制御部400に入力する。前記空気清浄装置205は、前記薬品装填部200内に所定のフィルターを通じて空気を供給する。
[0047]
前記扉201は、前記薬品装填部200の前面に設けられており、垂直方向に開閉可能である。ユーザーは、図2に示すように、前記扉201を少し開いて手を前記薬品装填部200内に入れた状態で、前記混注装置1により実行される混注処理の準備作業を行う。具体的に、前記作業テーブル202上に載置されているトレイ101には、図5に示すように、前記混注装置1で実行される混注処理で使用する薬品容器10、注射器11、及び輸液バッグ12(輸液容器の一例)などが収容される。前記準備作業には、例えば前記トレイ101の所定の位置に前記薬品容器10、前記注射器11、及び前記輸液バッグ12を載置させ、前記トレイ101を前記混注処理部300に装填する装填作業が含まれる。以下では、前記薬品容器10がアンプルである場合には、前記薬品容器10をアンプル10Aと称し、前記薬品容器10がバイアル瓶である場合には、前記薬品容器10をバイアル瓶10Bと称する。
[0048]
図5に示すように、前記トレイ101は、患者名及び施用などが文字表示される電子ペーパー101aと、各種の情報が読み書き可能なRFID(RadioFrequencyIdentification)タグのようなICタグ101b(記録媒体の一例)とを有する。前記ICタグ101bには、前記トレイ101を識別するための識別情報が記憶されている。
[0049]
また、前記トレイ101は、前記薬品容器10及び前記注射器11(シリンジ11a、プランジャ11b、注射針11c)が載置される器材載置部102(図9参照)と、前記輸液バッグ12を保持する輸液バッグ保持部103(図5参照)とを有する。前記器材載置部102及び前記輸液バッグ保持部103は前記トレイ101に対して個別に着脱可能である。
[0050]
前記器材載置部102には、図5に示すように、前記アンプル10Aを傾斜した状態で支持する支持部102Aが設けられている。そして、前記アンプル10Aは、前記支持部102Aで斜めに立てられた状態でセットされる。これにより、前記ア
ンプル10Aの首部に薬品が溜まらない。また、前記アンプル10Aの他、前記注射器11の注射針11cなども前記支持部102Aに斜めに立てられた状態でセットされる。
[0051]
前記注射針11cには、シリンジフィルター付きの注射針も含まれる。具体的に、前記アンプル10Aを使用する場合は、前記アンプル10Aの首が折られたときの破片が前記注射器11から前記輸液バッグ12に注入されること、又は前記破片が前記注射器11に流入することを防止するためにシリンジフィルター付きの注射針が使用される。前記シリンジフィルターは、一般にコマ型フィルターとも称されるフィルターであり、薬品以外の異物の通過を防止する機能を有する。例えば、一般には日本ポール社製のシリンジフィルターが知られている。
[0052]
一方、前記バイアル瓶10B及び前記注射器11は、図5に示すように、前記器材載置部102に寝かせた状態でセットされる。なお、このとき前記注射器11は、シリンジ11a及び注射針11cが分離した状態である。もちろん、ここで説明する前記器材載置部102内の配置形態は例示であり、これに限定されるものではない。
[0053]
また、前記輸液バッグ保持部103には、図5に示すように、前記輸液バッグ12の混注口(首部)を固定するためのチャック部140が設けられている。前記準備作業では、ユーザーが前記輸液バッグ12を前記チャック部140で保持させた状態で前記輸液バッグ保持部103にセットする。また、前記輸液バッグ保持部103には、前記輸液バッグ保持部103を昇降させる際に使用される係合穴部103aが設けられている。
[0054]
そして、前記トレイ101は、ユーザーにより前記薬品容器10、前記注射器11及び前記輸液バッグ12がセットされた後、前記トレイ挿入口114を通じて前記混注処理部300に供給される。なお、前記薬品装填部200が、自動的に前記トレイ101を前記混注処理部300に搬入させるベルトコンベアなどの搬入機構を備えることも考えられる。
[0055]
[混注処理部300]続いて、前記混注処理部300の概略構成について説明する。
[0056]
図2~4に示すように、前記混注処理部300の前面には、主扉301、注射器取出扉302、ゴミ収容室扉13、タッチバネルモニタ14、及びトレイ排出口15などが設けられている。
[0057]
前記主扉301は、例えば前記混注処理部300に設けられた混注処理室104内の清掃などの際に、前記混注処理室104内にアクセスするために開閉される。また、前記混注装置1では、薬品が注入された前記輸液バッグ12を払い出す他に、薬品が充填された状態で前記注射器11を払い出すことも可能である。前記注射器取出扉302は、前記混注処理室104から前記注射器11を取り出す際に開閉される。
[0058]
前記ゴミ収容室扉13は、前記混注処理室104における混注処理で使用された後の前記薬品容器10及び前記注射器11などの廃棄物が収容されるゴミ収容室13aから前記廃棄物を除去するために開閉される。また、前記トレイ排出口15は、前記混注処理室104における混注処理により薬品が混注された後の前記輸液バッグ12が載置された前記トレイ101を取り出すために開閉される。
[0059]
前記タッチパネルモニタ14は、前記第2制御部500からの制御指示に応じて各種の情報を表示させる液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどの表示手段である。前記タッチパネルモニタ14には、例えば後述の各種カメラによって撮影される画像又は映像が表示可能である。
[0060]
[混注処理室104]図3及び図4に示すように、前記混注処理室104には、第1ロボットアーム21、第2ロボットアーム22、アンプルカッター31、攪拌装置32、載置棚33、回転用載置棚33A、薬品読取部34、秤量計35、針曲り検知部36、混注連通口37、針挿入確認透明窓38、及びゴミ蓋132aなどが設けられている。さらに、図6に示すように、前記混注処理室104の天井側には、トレイ確認カメラ41、注射器確認カメラ42、注射針着脱装置43、針挿入確認カメラ44、殺菌灯45などが設けられている。
[0061]
[第1ロボットアーム21、第2ロボットアーム22]前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22は、多関節構造を有する駆動部であり、前記混注処理室104の天井側に基端部を固定して垂下状に設けられている。前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22の間接はそれぞれ5~8軸程度である。そして、前記混注装置1では、双腕型の前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22により混注処理における各作業工程が実行される。具体的に、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22の各間接に設けられた駆動モーターを個別に駆動させ、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22に前記混注処理における各作業を実行させる。なお、前記混注処理部300は、前記混注処理を実行することができる構造であれば、例えば1本のロボットアームを有する構成、3本以上のロボットアームを含む構成、又はロボットアームを用いない構成であってもよい。
[0062]
図6に示すように、前記第1ロボットアーム21は、前記薬品容器10及び前記注射器11などの器材を保持することが可能な保持部25を備え、前記保持部25を予め定められた可動範囲内において任意の位置に移動させることが可能である。前記第2ロボットアーム22は、前記薬品容器10及び前記注射器11などの器材を保持することが可能であり、前記注射器11による薬品の吸引及び注入の操作を実行することのできる保持部26を備える。ここに、前記第2ロボットアーム22が注射器操作部の一例である。また、前記第2ロボットアーム22は、前記薬品容器10及び前記注射器11などを予め定められた可動範囲内において任意の位置に移動させることが可能である。
[0063]
図7に示すように、前記第1ロボットアーム21の前記保持部25は、一対の把持爪25a、モーター251、前記モーター251によって回転される2本のねじシャフト252、253、前記ねじシャフト252、253に螺合されたナットブロック254、255を備える。前記一対の把持爪25aは、前記ナットブロック254、255にそれぞれ固定されている。そして、前記ねじシャフト252、253の回転によって前記ナットブロック254、255が移動し、前記一対の把持爪25aが相互に近接及び離間して前記保持部25を保持及び解放する。
[0064]
また、前記一対の把持爪25aは、前記バイアル瓶10Bの保持に適した凹部を有すると共に、先端側には前記アンプル10Aの保持に適した凹部を有する把持部である。図7では、前記アンプル10A及び前記バイアル瓶10Bの両方が保持されている様子を示しているが、実際には一つの前記アンプル10A又は前記バイアル瓶10Bを保持する。なお、前記バイアル瓶10Bの上端部には、前記注射器11の注射針11cが穿刺可能なゴム栓10Cが設けられており、前記バイアル瓶10B内は密閉された状態である。
[0065]
また、前記保持部25は、前記一対の把持爪25aによってキャップ付きの注射針又は前記注射器11を保持することも可能である。ところで、前記第2制御部500は、前記保持部25の前記一対の把持爪25aで前記注射器11を保持した際の前記モーター251の駆動量に応じて、前記注射器11の直径を測定することが可能である。従って、前記第2制御部500は、前記注射器11が前記調製データの調製内容情報で指定された注射器であるかどうかを判断することができる。
[0066]
図8に示すように、前記第2ロボットアーム22の前記保持部26は、注射器保持部261、プランジャ保持部262及び移動部263を備える。前記注射器保持部261は、前記注射器11のシリンジ11aを保持する一対の把持爪261aを備えている。前記一対の把持爪261aは、前記保持部25で用いられている駆動機構と同様の機構により、相互に近接及び離間して前記注射器11の前記シリンジ11aを保持及び解放する把持部である。また、前記一対の把持爪261aにおいては、互いに対向する対向面に、前記把持爪261aの上端面から前記対向面へ向けて下り傾斜する傾斜部261bが形成されている。
[0067]
前記プランジャ保持部262は、前記注射器11のプランジャ11bの鍔部を保持する一対の把持爪262aを備えている。前記一対の把持爪262aは、前記保持部25で用いられている駆動機構と同様の機構により、相互に近接及び離間して前記注射器11の前記プランジャ11bの鍔部を保持及び解放する把持部である。前記把持爪262a各々の上面には把持爪262bが固定されている。前記把持爪262b各々は、前記一対の把持爪262aを近接及び離間させることで近接及び離間し、前記注射器11だけではなく前記薬品容器10などの他の器材を把持する把持部である。なお、前記一対の把持爪262aの対向側の上面には前記プランジャ11bの鍔部が入り込むための凹部が形成されている。また、前記一対の把持爪262bの先端は前記一対の把持爪262aよりも前方に突出しており、前記一対の把持爪262bによる前記アンプル10A及び前記バイアル瓶10Bなどの器材の把持が容易である。なお、前記把持爪262bは前記把持爪261aに設けられていてもよい。
[0068]
前記移動部263は、前記プランジャ保持部262を前記注射器11のプランジャ11bの移動方向に移動させることが可能である。前記移動部263は、例えば、モーター、前記モーターによって回転されるねじシャフト、前記ねじシャフトに螺合されたナットブロック、ガイド等の駆動機構により前記プランジャ11bを移動させる。前記プランジャ保持部262は、前記ナットブロックに固定されており、前記ナットブロックの移動によって移動する。
[0069]
[トレイ搬送部110]また、前記混注処理部300には、図6における右側端部の前記トレイ挿入口114から供給される前記トレイ101を、左側端部のトレイ搬送終端部110aまで搬送するトレイ搬送部110が設けられている。
[0070]
ここに、図9は、前記トレイ搬送部110における前記トレイ101の搬送経路の一例を示す平面模式図である。なお、前記トレイ搬送部110内は前記混注処理室104内よりも陽圧に設定されている。図9に示すように、前記トレイ搬送部110は、前記トレイ101を、前記混注処理室104の下方であって前記ゴミ蓋132aの下に位置する前記ゴミ収容室13aの後方側を通過させて搬送するように設けられている。これにより、前記混注装置1の正面側から前記ゴミ収容室13aにアクセスすることができる。図9では、前記トレイ搬送部110の搬送経路を示すために、前記トレイ搬送部110内を移動する前記トレイ101を二点鎖線で示しており、前記トレイ搬送部110内に同時に複数の前記トレイ101が存在するわけではない。
[0071]
前記トレイ搬送部110には、前記トレイ101の前記輸液バッグ保持部10に設けられた前記ICタグ101bから情報を読み取り可能なICリーダ101c及びICリーダ15aが設けられている。例えば、前記ICリーダ101c及び前記ICリーダ15aは、RFIDタグから情報を読み取るRFIDリーダである。前記ICリーダ101cは、前記トレイ挿入口114から前記トレイ101が装填されるトレイ搬送開始部110bに設けられており、前記ICリーダ15aは、前記トレイ101が前記トレイ排出口15から排出される前記トレイ搬送終端部110aに設けられている。
[0072]
そして、前記第2制御部500は、前記トレイ101が前記トレイ挿入口114から前記トレイ搬送開始部110bに挿入されたことを不図示のセンサ出力に基づいて判断すると、前記ICリーダ101cにより前記ICタグ101bから情報を読み取る。また、前記第2制御部500は、前記トレイ101が前記トレイ搬送終端部110aに挿入されたことを不図示のセンサ出力に基づいて判断すると
、前記ICリーダ15aにより前記ICタグ101bから情報を読み取る。そして、前記第2制御部500は、前記ICリーダ101c及び前記ICリーダ15aによる読取結果に応じて前記トレイ101の適否などを判断するトレイ照合処理を実行する。
[0073]
また、前記第2制御部500は、前記トレイ101が前記トレイ挿入口114を通って前記トレイ搬送部110内の所定位置に達したことを、例えばセンサの出力に基づいて判断すると、前記トレイ搬送部110及び前記混注処理室104を連通及び遮蔽させるシャッター111を水平方向にスライドさせる。前記シャッター111が開けられると、前記器材載置部102が前記混注処理室104内に露出される。図9では、前記器材載置部102が前記混注処理室104内に露出された状態が示されている。
[0074]
前記トレイ搬送部110には、図10に示されているように、前記トレイ挿入口114を通って前記トレイ搬送部110内に移動された前記トレイ101における前記器材載置部102を昇降させるトレイ昇降部112が設けられている。前記トレイ昇降部12は、例えば昇降可能に設けられた4本のシャフト112aの上下方向の駆動により、前記器材載置部102を下から上方に持ち上げる。
[0075]
そして、前記第2制御部500は、前記トレイ昇降部112によって前記器材載置部102を上昇させた後、前記トレイ確認カメラ41による撮影を行う。前記トレイ確認カメラ41は、予め定められた前記器材載置部102に載置された前記薬品容器10及び前記注射器11等を上方から撮影する。前記第2制御部500は、前記トレイ確認カメラ41の撮影画像を用いて画像認識処理を実行し、前記調製データで示されている数の前記薬品容器10及び前記注射器11(シリンジ11a及び注射針11c)などが前記器材載置部102上に存在しているかどうか等の判断を行う。
[0076]
また、図10に示すように、前記混注処理室104の左側空間に位置する前記トレイ搬送終端部110aには、前記輸液バッグ保持部103を昇降させるバッグ昇降部113が設けられている。前記第2制御部500は、前記トレイ101を前記バッグ昇降部113の前まで搬送させた後、前記バッグ昇降部113のフック部113aを前記係合穴部103aに下から引っかける。そして、前記第2制御部500は、前記フック部113aが形成された円弧ギア部113bをモーター113cで回転駆動させることにより、前記輸液バッグ保持部103を上昇させ、前記輸液バッグ12の混注口を前記混注連通口37に位置させる。また、前記第2制御部500は、前記モーター113cを制御することにより、前記バッグ昇降部113を駆動させて前記輸液バッグ保持部103を傾斜させ、前記輸液バッグ12の混注口を上向き又は下向きにすることができる。
[0077]
また、図6に示すように、前記トレイ搬送終端部110aの上方には、前記トレイ搬送終端部110aに搬送された前記輸液バッグ12を照明するドーム型ライト120及び輸液用カメラ121が設けられている。前記輸液用カメラ121は、前記ドーム型ライト120内の中心部に設けられ、前記輸液バッグ12の表面に付されているバーコードを読み取る。これにより、前記第2制御部500では、前記輸液用カメラ121により読み取られた前記バーコードの情報に従って前記輸液バッグ12の適否を判断することが可能である。
[0078]
[アンプルカッター31]図11に示すように、前記アンプルカッター31には、ヤスリ部31a、屑トレイ31b、頭部差し込み部31c、駆動ボックス31f、屑ボックス31g、及び把持部31hが設けられている。
[0079]
前記ヤスリ部31aは、前記アンプル10Aの首にノッチ加工をするための部材であり、前記屑トレイ31bには前記ヤスリ部31aにおけるノッチ加工で生じる屑が落下する。具体的に、前記混注装置1では、前記第1ロボットアーム21が前記アンプル10Aを保持し、前記アンプル10Aの首を前記ヤスリ部31aに当てた状態で摺動することにより前記アンプル10Aの首にノッチ加工が施される。
[0080]
前記頭部差し込み部31cは、前記ノッチ加工が施された前記アンプル10Aの頭部が下方から差し込まれる孔31dと、前記孔31dから上方に突出された前記アンプル10Aの頭部の側方に位置するプッシャー31eとを有する。一方、前記駆動ボックス31fは、内部に設けられたカム及び前記カムを駆動する駆動モーターを有しており、前記駆動モーターにより前記カムが駆動されると、前記カムによって前記プッシャー31eが前記アンプル10Aの頭部に近接及び離間する方向に往復動作する。
[0081]
そして、前記混注装置1では、前記第1ロボットアーム21が前記把持爪25aにより前記アンプル10Aを保持し、前記アンプル10Aの頭部を前記孔31dに下から差し込んで首部より上の頭部を上方に突出させる。その後、前記第2制御部500により、前記駆動ボックス31fの前記駆動モーターが駆動されて前記プッシャー31eが前記アンプル10Aの頭部を押す方向に移動されると、前記プッシャー31eにより前記頭部が押されて折れられる。このとき、前記プッシャー31eで折られた頭部は前記屑ボックス31g内に落ちる。なお、前記把持部31hは、前記アンプルカッター31を摺動可能に支持するレール31i(図4参照)に沿って前記アンプルカッター31を摺動させる際にユーザーが把持するために用いられる。
[0082]
[撹拌装置32]前記攪拌装置32は、前記バイアル瓶10Bに粉薬(散薬)などの溶解が必要な薬品が収容されている場合に、前記バイアル瓶10B内に輸液又は薬品などを注入して前記薬品を溶解させ、混合薬品を生成するときに使用される。具体的に、前記攪拌装置32には、図12に示すように、ローラー32a、押さえ部32b、回動支持部32c、支持台32d、水平揺動機構32e、支持部32f、及び駆動モーター32gなどが設けられている。
[0083]
二つの前記ローラー32aは、所定の間隔だけ離間して対向配置されている。一方の前記ローラー32aは回動自在に支持され、他方の前記ローラー32aは前記駆動モーター32gに連結されている。なお、前記ローラー32a各々は軸方向に長尺状であり、前記攪拌装置32では、前記ローラー32aの軸方向の両端に載置される二つの前記バイアル瓶10Bを同時に攪拌することが可能である。
[0084]
また、前記押さえ部32bは、前記ローラー32aに載置された前記バイアル瓶10Bを上から押さえるために用いられ、前記薬品容器10の回転に伴って回転する従動ローラーである。前記回動支持部32cは、不図示の駆動モーターによって前記押さえ部32bを前記薬品容器10に対して接触又は離間する方向に回動させる。
[0085]
前記支持台32dは、前記ローラー32a、前記押さえ部32b、及び前記回動支持部32cなどを支持する。前記水平揺動機構32eは、例えばクランク機構を有しており、前記支持台32dを前記ローラー32aの軸方向に揺動させることが可能である。
[0086]
前記支持部32fは、前記ローラー32aの軸方向の両端部に前記バイアル瓶10Bの首が嵌められるU字状の切り欠きを有する。前記ローラー32aに前記バイアル瓶10Bが載置される場合は、前記薬品容器10の首が前記切り欠きに係合される。これにより、前記支持台32dが前記水平揺動機構32eによって前記ローラー32aの軸方向に揺動される場合に、前記薬品容器10が前記ローラー32aの軸方向の揺動に追随して揺動し、前記薬品容器10内の薬品が水平方向に攪拌される。
[0087]
一方、二つの前記ローラー32aの間に、前記バイアル瓶10Bが載置され、前記駆動モーター32gが駆動されると、前記駆動モーター32gに連結された前記ローラー32aにより前記薬品容器10が回転され、前記薬品容器10内の薬品が攪拌される。なお、このとき他方の前記ローラー32aは、前記薬品容器10の回転により前記他方のローラー32aと同方向に回転する。また、前記ローラー32aの少なくとも一方が偏心駆動されるものであれば、前記ローラー32aに載置された前記バイアル瓶10Bを縦方向(上下方向)にも攪拌することが可能である。
[0088]
[載置棚33]図4に示すように、前記載置棚33は、前記混注装置1において実行される混注処理において前記薬品容器10及び前記注射器11などを仮置きするために用いられる。前記載置棚33は、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22の双方がアクセス可能な位置に設けられている。前記載置棚33において、前記バイアル瓶10Bは予め定められた位置に立てた状態で載置される。一方、前記載置棚33には、前記アンプル10Aを傾斜した状態で保持するための傾斜保持部が設けられており、前記アンプル10Aは、前記傾斜保持部に傾斜した状態で載置される。また、前記載置棚33には、前記注射器11の首部が嵌る予め定められた所定径の首保持穴が形成されており、前記注射器11は、注射針11cが付けられていないシリンジのみの状態で首部を下向きにして仮置きされる。
[0089]
[回転用載置部33A]図示しないが、回転用載置部33Aは、前記注射器11を周方向に回転させるための作業に用いられ、前記第1ロボットアーム21がアクセス可能な位置に設けられている。例えば、前記回転載置部33Aは、前記載置棚33と同様に、前記注射器11の首部が嵌る予め定められた所定径の首保持穴が形成されており、前記注射器11は、注射針11cが付けられていないシリンジのみの状態で首部を下向きにして載置される。そして、前記第1ロボットアーム21は、前記注射器11を前記回転用載置部33Aに載置した後、前記注射器11を周方向に180度回転させることが可能である。例えば、前記第1ロボットアーム21は、下記(a)、(b)を繰り返し実行することにより前記注射器11を周方向に180度まで徐々に回転させる。(a)前記注射器11を把持して周方向における一の方向に所定量回転させた後、前記注射器11を離して前記第1ロボットアーム21の角度を周方向における他の方向に所定量移動する。(b)前記注射器11を再度把持し、前記注射器11を周方向における一の方向に所定回転させる。
[0090]
[薬品読取部34]前記薬品読取部34は、前記アンプル10A及び前記バイアル瓶10Bなどの前記薬品容器10に貼付されたラベルに記載され、収容された薬品の薬品情報を示すバーコードを読み取る。具体的に、前記薬品読取部34は、図13に示すように、二つのローラー34a(回転駆動手段の一例)、及びバーコードリーダ34b(容器読取手段の一例)を備える。前記ローラー34aは、所定の間隔だけ離間して対向配置されている。一方の前記ローラー34aは回動自在に支持され、他方の前記ローラー34aは不図示の駆動モーターに連結されている。二つの前記ローラー34aは、前記駆動モーターによって駆動されることにより、前記ローラー34aの間に載置された前記薬品容器10を周方向に回転させる。これにより、前記薬品容器10を周方向に1回転させることができるため、前記薬品容器10に貼付されたラベルの全域を前記バーコードリーダ34bに向けることができる。そして、前記バーコードリーダ34bは、前記ローラー34aにより回転される前記薬品容器10のラベルからバーコードを読み取る。
[0091]
[秤量計35]前記秤量計35は、前記混注装置1において実行される混注処理において前記注射器11の重量を測定するために用いられ、前記秤量計35による測定結果は前記第2制御部500に入力される。なお、前記秤量計35は、前記第2ロボットアーム22の可動範囲内に配置されており、前記第2ロボットアーム22により載置された前記注射器11の重量を測定する。
[0092]
[針曲り検知部36]図14に示すように、前記針曲り検知部36には、前記注射器11の前記注射針11cを挿入して移動させることが可能な長穴36aが形成されている。また、前記針曲り検知部36は、前記長穴36aを挟んで光線を照射及び受光し、互い
の光線が非平行となるように配置された第1光センサ361及び第2光センサ362を備える。前記第1光センサ361と第2光センサ362による検知結果は前記第2制御部500に入力される。
[0093]
そして、前記第2ロボットアーム22により、前記注射器11に装着されている前記注射針11cが前記長穴36aに挿入されて上下方向に移動される。このとき、前記第1光センサ361及び前記第2光センサ362各々の光線が前記注射針11cによって遮られると、前記第1光センサ361と第2光センサ362はオフする。これにより、前記第2制御部500では、前記光線を遮るときの前記注射針11cの位置情報を用いて前記注射針11cの曲りを検知することが可能である。なお、前記注射針11cをカメラで撮影し、この撮影した画像に対する画像認識で針曲りを検知することも他の実施形態として考えられる。そして、前記注射針11cに曲りが生じている場合、前記第2制御部500は、前記注射針11cの曲り量に基づいて、前記第2ロボットアーム22により前記注射針11cで前記輸液バッグ12の混注口を穿刺する際の針先位置又は方向などを補正する。
[0094]
[混注連通口37]前記混注連通口37は、図3に示すように、前記混注処理室104の側壁における外側に突出するドーム状箇所に形成されており、且つ前記ドーム状箇所には上下方向に前記輸液バッグ12の混注口を通すための切欠きが形成されている。そのため、前記輸液バッグ保持部103が上昇すると、前記輸液バッグ12の混注口が前記混注処理室104内に位置することになる。
[0095]
[針挿入確認透明窓38]前記針挿入確認透明窓38は、前記トレイ搬送終端部110aの前記輸液バッグ12を前記混注処理部300から視認可能な窓であり、前記注射器11の注射針11cが前記輸液バッグ12に挿入された状態を確認するための画像撮影時に使用される。
[0096]
[注射器確認カメラ42]また、前記注射器確認カメラ42は、図6に示すように、前記混注処理部300の天井部に配置されている。そして、前記注射器確認カメラ42は、前記注射器11に吸引された薬品の有無及び量などを確認するために前記注射器11を撮影する際に用いられる。前記注射器確認カメラ42は、予め固定された撮影範囲R1内の画像を撮影するものであってもよいが、前記第2制御部500によって制御されることにより前記撮影範囲R1の位置及びサイズを任意に変更可能なものであってもよい。また、後述するように、前記混注装置1では、前記注射器確認カメラ42により、前記注射器11及び前記薬品容器10が一度に撮影され、信憑性の高い鑑査画像が提供される。前記第2制御部500は、前記注射器確認カメラ42による前記撮影画像を、例えば前記混注装置1で実行される混注処理の適否を画像で鑑査するために、前記データ記憶部4040、前記データ記憶部504、又は前記混注装置1の外部に設けられたハードディスク等の記憶部に記録させる。そして、前記第2制御部500は、ユーザーによる前記鑑査の際に、前記注射器確認カメラ42による撮影画像を前記タッチバネルモニタ14又は前記ディスプレイ203などの表示装置に表示させる。
[0097]
[注射針着脱装置43]前記注射針着脱装置43は、図15及び図16に示すように、切り込み部が形成されたチャック部43aの穴部43bにキャップ付きの注射針11cの針先が上向きで差し込まれる。モーター43cが駆動されると、図示しないカム機構によって前記チャック部43aの穴部43bが拡がって前記キャップ付きの注射針11cを差し込むことができる。前記モーター43cの駆動が停止されると、バネ43dによって前記キャップ付き注射針11cの保持状態が維持される。針回しモーター43eが駆動されると、ギア43f及びギア43gが回転し、前記チャック部43aが回転して、前記キャップ付き注射針11cが回転される。前記注射針11cでは、キャップが前記注射針11cに装着された状態で周方向に回転したときに接触するリブが前記キャップ及び前記注射針11c各々に設けられている。そのため、前記注射針11cは、前記チャック部43aによって前記注射針11cのキャップが回転されたときに前記キャップと共に回転し、前記シリンジ11bに対して着脱される。具体的に、前記注射針着脱装置43では、前記アンプル10Aを使用する際のシリンジフィルター付きの注射針11cへの付け替えを自動で行うことが可能である。また、前記注射針着脱装置43は、前記キャップ付きの注射針11cの針先が上に向くので、前記注射針11cが外された前記シリンジ本体11aの先端開口は上向きとなり、前記シリンジ本体11aの首部開口からの液垂れを防止することができる。
[0098]
[針挿入確認カメラ44]また、前記針挿入確認カメラ44は、前記混注処理室104外に位置する前記輸液バッグ12と、前記混注処理室104内の前記注射器11を1つの画像内に収まるように撮影する。前記第2制御部500は、前記輸液バッグ12の混注口を前記注射針11cで穿刺した際に、前記針挿入確認カメラ44によって前記針挿入確認透明窓38の方向を撮影する。なお、前記輸液バッグ12の混注口には、前記注射器11の注射針11cが穿刺可能なゴム栓12Aが設けられており、前記輸液バッグ12内は密閉された状態である。
[0099]
そして、前記針挿入確認カメラ44による撮影画像は、例えば前記タッチバネルモニタ14に表示される。ここに、図17は、前記針挿入確認カメラ44による撮影画像の一例である。これにより、ユーザーは、前記注射針11cの先端側が前記輸液バッグ12内に位置しているか否かを前記撮影画像によって確認することができる。なお、前記撮影画像は、例えば最終鑑査のために前記混注装置1の内部又は外部に設けられたハードディスク等の記憶部に保存される。そして、前記撮影画像が表示されている前記タッチバネルモニタ14で、ユーザーによりOKボタンが操作されて適切に混注処理が終了したと判断されると、前記輸液バッグ12が前記バッグ昇降部113によって降下され、前記トレイ101に戻される。
[0100]
[殺菌灯45]前記殺菌灯45は、例えば前記混注処理の開始の3時間前から点灯される。図6に示すように、二つの前記殺菌灯45のうち1つは前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22の間の位置に設けられている。そのため、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22に遮られる殺菌光の量は少なくなり、前記混注処理室14内を満遍なく殺菌することができる。また、前記混注処理部300には、前記混注処理室104内の空気を当該混注処理室104の側壁の下部に形成されたスリット104b(図3、図4参照)から吸引して前記混注処理室104の上方に設けられた不図示の排気ファンから排出する排気システムが設けられている。また、前記混注処理室104の天井部に形成された吸気口から外気を清浄にして前記混注処理室104等に導く給気システムも設けられている。
[0101]
[混注処理]次に、前記混注装置1において前記混注処理部300が実行する混注処理の手順の一例について説明する。前記混注処理では、以下に説明するように、前記第2制御部500が、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22などを制御することにより、前記調製データに基づいて一又は複数の前記薬品容器10から前記注射器11で薬品を吸引すると共に前記注射器11から前記輸液バッグ12に前記薬品を注入する。
[0102]
[アンプル10Aを使用する混注処理]まず、前記アンプル10Aに収容された薬品を前記輸液バッグ12に注入する際の混注処理の基本動作について説明する。
[0103]
前記第2制御部500は、前記トレイ101が前記トレイ搬送部110に供給されると、前記ICリーダ101cによって前記トレイ101の前記ICタグ101bから前記トレイ101の識別情報を読み取る。そして、前記第2制御部500は、前記トレイ101の識別情報が、当該混注処理の前記調製データに予め対応付けられた識別情報に一致する場合、前記シャッター111を開く。その後、前記第2制御部500は、前記トレイ101の前記器材載置部102を、前記トレイ搬送部110の前記トレイ昇降部112により上昇させて前記混注処理室104に露出させる。
[0104]
次に、前記第2制御部500は、前記器材載置部102を前記トレイ確認カメラ41により撮影する。そして、前記第2制御部500は、前記トレイ確認カメラ41による撮影画像に基づく画像認識処理によって、前記器材載置部102に載置された前記アンプル10A及び前記注射器11などの器材の位置や向きを把握する。特に、前記第2制御部500は、前記器材載置部102から前記アンプル10A又は前記注射器11を取り出す度に、前記トレイ確認カメラ41で前記器材載置部102を撮影し、その撮影画像から最新の前記アンプル10A及び前記注射器11の位置や向きを把握する。
[0105]
続いて、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記混注処理室104内に露出された前記器材載置部102に載置された前記注射器11を前記載置棚33に仮置きする。また、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記器材載置部102に載置された前記アンプル10Aを前記薬品読取部34にセットする。そして、前記第2制御部500は、前記薬品読取部34により、前記アンプル10Aに収容された薬品の種類などの情報を読み取る。
[0106]
また、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、1本目の前記注射針11cを前記注射針着脱装置43にセットし、2本目の前記注射針11cを前記載置棚33に仮置きする。ここで、1本目の前記注射針11cは、シリンジフィルターなしの注射針であり、2本目の前記注射針11cは、シリンジフィルター付きの注射針である。なお、前記器材載置部102に載置されている前記注射針11cにはキャップが付けられており、前記キャップは前記注射針着脱装置43で着脱される。
[0107]
そして、前記第2制御部500は、前記器材載置部102上の全ての器材を取り出すと、前記トレイ搬送部110の前記トレイ昇降部112により前記器材載置部102を下降させて前記トレイ101に戻す。なお、前記第2制御部500は、前記器材載置部102上の器材が全て取り出されたか否かを前記トレイ確認カメラ41による撮影画像に基づく画像認識処理により確認する。
[0108]
その後、前記第2制御部500は、前記シャッター111を閉めて、前記トレイ搬送部110により前記トレイ101を前記トレイ搬送終端部110aに搬送させる。次に、前記第2制御部500は、前記トレイ搬送部110の前記バッグ昇降部113により前記トレイ101の前記輸液バッグ保持部103で保持されている前記輸液バッグ12の混注口を前記混注処理室104に形成された混注連通口37に位置させる。
[0109]
そして、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により、前記薬品読取部34にセットされた前記アンプル10Aを前記載置台33に移動させる。次に、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記載置台33から前記注射器11を取り出し、前記第2ロボットアーム22にセットする。続いて、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により、前記注射器11を前記注射針着脱装置43に移動させて前記注射器11に前記注射針11cをセットさせる。その後、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により、前記注射器11を前記針曲り検知部36に移動させ、前記注射針11cの曲りの有無を検出する。
[0110]
次に、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記載置台33から前記アンプル10Aを取り出し、前記アンプルカッター31を用いて前記アンプル10Aの頭部を折る。そして、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22により、前記アンプル10Aと前記注射器11とを接近させて、前記注射器11
の前記注射針11cを前記アンプル10A内に挿入する。その後、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により前記プランジャ11bを操作して前記アンプル10Aから前記調製データにより予め定められた量の薬品を前記注射器11で吸引する。
[0111]
このとき、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22は、前記アンプル10A及び前記注射器11の姿勢を徐々に斜めにする。例えば、前記アンプル10Aの口部が鉛直上方向、前記注射器11の前記注射針11cが鉛直下方向に向けられた状態で、前記アンプル10Aからある程度の薬品を吸い上げ、その後、前記アンプル10Aを、鉛直方向を基準に10度程度傾斜させて前記口部の側(首部)に薬品を移動させた状態を形成させる。これにより、前記注射器11の前記注射針11cの先端を前記アンプル10Aの底に着けないで薬品を極力残さずに吸い上げることが可能になる。
[0112]
その後、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22のいずれか一方又は両方を制御して、前記薬品が吸引された後の前記アンプル10A及び前記薬品を吸引した状態の前記注射器11を前記注射器確認カメラ42の撮影範囲R1内に移動させる。ここに、係る移動処理を実行するときの前記第2制御部500が移動制御手段の一例である。そして、前記第2制御部500は、前記注射器確認カメラ42により前記アンプル10A及び前記注射器11を一度に撮影し、その撮影画像を鑑査画像として前記データ記憶部504に記録する。ここに、前記注射器確認カメラ42が吸引時撮影手段の一例である。例えば、前記注射器確認カメラ42は、予め定められた前記撮影範囲R1を撮影するものである。一方、前記第2制御部500が、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22により移動された後の前記アンプル10A及び前記注射器11が一度に撮影可能になるように前記注射器確認カメラ42の前記撮影範囲R1を変更可能であることも考えられる。
[0113]
次に、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22により、前記注射器11の前記注射針11cを交換する。具体的に、前記第2ロボットアーム22は、前記注射器11を前記注射針着脱装置43に移動させて、前記注射針11cに前記キャップを装着させる。そして、前記第2制御部500は、前記注射針着脱装置43により前記キャップを回転させて、前記注射器11から前記注射針11cを取り外す。なお、前記注射針11cの取り外しは、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22による前記キャップの回転動作によって行われてもよい。
[0114]
そして、前記第2制御部500は、前記ゴミ蓋132aを開き、前記第1ロボットアーム21により前記注射針着脱装置43が掴んでいる前記注射針11cを前記ゴミ収容室13a内に落下させて廃棄する。その後、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記載置台33から前記シリンジフィルター付きの前記注射針11cを前記注射針着脱装置43にセットさせる。
[0115]
続いて、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により前記注射器11を前記注射針着脱装置43に移動させて、前記注射器11に前記注射針11cを装着させる。この場合も、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により、前記注射器11を前記針曲り検知部36に移動させ、前記注射針11cの曲りの有無を検出する。このように、前記混注装置1では、前記アンプル10Aから薬品を吸引するときと、前記輸液バッグ12に輸液を注入するときとで前記注射針11cが交換され、前記アンプル10Aの破片が前記輸液バッグ12に混入することが防止される。
[0116]
そして、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により、前記トレイ搬送終端部110aに搬送された前記輸液バッグ12の混注口に前記注射器11の前記注射針11cを穿刺して、前記注射器11内の混合薬を前記輸液バッグ12に注入する。一方、前記第2制御部500は、前記ゴミ蓋132aを開き、前記第1ロボットアーム21により前記アンプル10Aを前記ゴミ収容室13a内に落下させて廃棄する。また、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により前記注射器11を前記注射針着脱装置43に移動させて、前記注射器11の前記注射針11cに前記キャップを装着させた後、前記注射器11を前記ゴミ収容室13a内に落下させて廃棄する。
[0117]
その後、前記第2制御部500は、前記注射器確認カメラ42などによって撮影された各種の画像を前記データ記憶部504から読み出して前記タッチパネルモニタ14に表示させる。これにより、ユーザーは、前記タッチパネルモニタ14を見ながら前記混注処理の適否について鑑査を行うことができる。
[0118]
[バイアル瓶10Bを使用する混注処理]続いて、前記バイアル瓶10Bに収容された薬品が溶解の必要のある粉薬のような薬品である場合に、その薬品を輸液と混合してから前記輸液バッグ12に注入する際の混注処理の基本動作について説明する。
[0119]
前記第2制御部500は、前記トレイ101が前記トレイ搬送部110に供給されると、前記ICリーダ101cによって前記トレイ101の前記ICタグ101bから前記トレイ101の識別情報を読み取る。そして、前記第2制御部500は、前記トレイ101の識別情報が、当該混注処理の前記調製データに予め対応付けられた識別情報に一致する場合、前記シャッター111を開く。その後、前記第2制御部500は、前記トレイ101の前記器材載置部102を、前記トレイ搬送部110の前記トレイ昇降部112により上昇させて前記混注処理室104に露出させる。
[0120]
次に、前記第2制御部500は、前記器材載置部102を前記トレイ確認カメラ41により撮影する。そして、前記第2制御部500は、前記トレイ確認カメラ41による撮影画像に基づく画像認識処理によって、前記器材載置部102に載置された前記バイアル瓶10B及び前記注射器11などの器材の位置や向きを把握する。特に、前記第2制御部500は、前記器材載置部102から前記バイアル瓶10B又は前記注射器11を取り出す度に、前記トレイ確認カメラ41で前記器材載置部102を撮影し、その撮影画像から最新の前記バイアル瓶10B及び前記注射器11の位置や向きを把握する。
[0121]
続いて、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記混注処理室104内に露出された前記器材載置部102に載置された前記注射器11を前記載置棚33に仮置きする。また、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記器材載置部102に載置された前記バイアル瓶10Bを前記薬品読取部34にセットする。そして、前記第2制御部500は、前記薬品読取部34により、前記バイアル瓶10Bに収容された薬品の種類などの情報を読み取る。
[0122]
そして、前記第2制御部500は、前記器材載置部102上の全ての器材を取り出すと、前記トレイ搬送部110の前記トレイ昇降部112により前記器材載置部102を下降させて前記トレイ101に戻す。なお、前記第2制御部500は、前記器材載置部102上の器材が全て取り出されたか否かを前記トレイ確認カメラ41による撮影画像に基づく画像認識処理により確認する。
[0123]
その後、前記第2制御部500は、前記シャッター111を閉めて、前記トレイ搬送部110により前記トレイ101を前記トレイ搬送終端部110aに搬送させる。次に、前記第2制御部500は、前記トレイ搬送部110の前記バッグ昇降部113により前記トレイ101の前記輸液バッグ保持部103で保持されている前記輸液バッグ12の混注口を前記混注処理室104に形成された混注連通口37に位置させる。
[0124]
そして、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により、前記薬品読取部34にセットされた前記バイアル瓶10Bを前記載置台33に移動させる。一方、この移動処理と並行して、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記器材載置部102に載置された前記注射器11の前記注射針11cを前記注射針着脱装置43にセットする。
[0125]
次に、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記載置台33から前記注射器11を取り出し、前記第2ロボットアーム22にセットする。続いて、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により、前記注射器11を前記注射針着脱装置43に移動させて前記注射器11に前記注射針11cをセットさせる。なお、前記トレイ101に載置される際に前記注射器11に前記注射針11cが装着されていることも考えられる。その後、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により、前記注射器11を前記針曲り検知部36に移動させ、前記注射針11cの曲りの有無を検出する。
[0126]
続いて、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により、前記トレイ搬送終端部110aに搬送された前記輸液バッグ12の混注口に前記注射器11の前記注射針11cを穿刺して、前記輸液バッグ12から前記調製データで示された溶解量の輸液を吸引する。一方、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記載置台33に載置されている前記バイアル瓶10Bを取り出す。
[0127]
そして、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22により、前記バイアル瓶10Bと前記注射器11とをそれぞれ接近させて、前記注射器11の前記注射針11cを前記バイアル瓶10Bに穿刺する。その後、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22によって前記プランジャ11bを操作することにより、前記注射器11内の前記輸液を前記バイアル瓶10B内に注入する。これにより、前記バイアル瓶10B内の薬品が前記輸液で溶解される。このとき、前記注射器11及び前記バイアル瓶10Bの姿勢は、前記注射器11の前記注射針11cが鉛直下方向に向けられ、前記バイアル瓶10Bの口部が鉛直上方向に向けられた状態である。
[0128]
次に、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記輸液が注入された前記バイアル瓶10Bを前記攪拌装置32にセットする。これにより、前記攪拌装置32では、前記バイアル瓶10B内の薬品及び輸液が攪拌される。前記攪拌装置32による攪拌が終了すると、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21により、前記攪拌装置32から前記バイアル瓶10Bを取り出す。
[0129]
そして、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21及び前記ロボットアーム22により、前記バイアル瓶10Bと前記注射器11とをそれぞれ接近させて、前記注射器11の前記注射針11cを前記バイアル瓶10Bに穿刺する。その後、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22によって前記プランジャ11bを操作することにより、前記バイアル瓶10B内の混合薬を前記注射器11で吸引する。このとき、前記注射器11及び前記バイアル瓶10Bの姿勢は、前記注射器11の前記注射針11cが鉛直下方向に向けられ、前記バイアル瓶10Bの口部が鉛直上方向に向けられた状態である。なお、前記注射器11及び前記バイアル瓶10Bの姿勢は、前記バイアル瓶10Bの口部が鉛直下方向に向けられ、前記注射器11の前記注射針11cが鉛直上方向に向けられた状態であってもよい。
[0130]
その後、前記第2制御部500は、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22のいずれか一方又は両方を制御して、前記薬品が吸引された後の前記バイアル瓶10B及び前記薬品を吸引した状態の前記注射器11を前記注射器確認カメラ42の撮影範囲R1内に移動させる。ここに、係る移動処理を実行するときの前記第2制御部500が移動制御手段の一例である。そして、前記第2制御部500は、前記注射器確認カメラ42により前記バイアル瓶10B及び前記注射器11を一度に撮影し、その撮影
画像を鑑査画像として前記データ記憶部504に記録する。例えば、前記注射器確認カメラ42は、予め定められた前記撮影範囲R1を撮影するものである。一方、前記第2制御部500が、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22により移動された後の前記バイアル瓶10B及び前記注射器11が一度に撮影可能になるように前記注射器確認カメラ42の前記撮影範囲R1を変更可能であることも考えられる。
[0131]
そして、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により、前記トレイ搬送終端部110aに搬送された前記輸液バッグ12の混注口に前記注射器11の前記注射針11cを穿刺して、前記注射器11内の混合薬を前記輸液バッグ12に注入する。一方、前記第2制御部500は、前記ゴミ蓋132aを開き、前記第1ロボットアーム21により前記バイアル瓶10Bを前記ゴミ収容室13a内に落下させて廃棄する。また、前記第2制御部500は、前記第2ロボットアーム22により前記注射器11を前記注射針着脱装置43に移動させて、前記注射器11の前記注射針11cに前記キャップを装着させた後、前記注射器11を前記ゴミ収容室13a内に落下させて廃棄する。
[0132]
その後、前記第2制御部500は、前記注射器確認カメラ42などによって撮影された各種の画像を前記データ記憶部504から読み出して前記タッチパネルモニタ14に表示させる。これにより、ユーザーは、前記タッチパネルモニタ14を見ながら前記混注処理の適否について鑑査を行うことができる。
[0133]
なお、前記バイアル瓶10Bに収容された薬品が溶解の必要のない薬液のような薬品であることも考えられる。この場合の前記混注処理は、前記輸液バッグ12から前記輸液を吸引して前記バイアル瓶10Bに注入する注入工程及び前記バイアル瓶10Bを攪拌する工程が実行されない点を除いて、前記バイアル瓶10Bに収容された薬品が溶解の必要のある粉薬のような薬品である場合の前記混注処理と同様であるため説明を省略する。
[0134]
ところで、前記混注装置1において実行される前記バイアル瓶10Bを使用する前記混注処理では、前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10B内から薬液を吸引する吸引工程、及び前記注射器11を用いて前記輸液バッグ12内に薬液を注入する注入工程が実行される。また、前記バイアル瓶10Bが粉薬である場合には、前記注射器11を用いて前記輸液バッグ12から輸液を吸引する吸引工程、及び前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10B内に輸液を注入する注入工程も実行される。
[0135]
ここで、前述したように、前記バイアル瓶10Bの開口部にはゴム栓12Cが設けられており、前記バイアル瓶10Bは密閉されている。そして、前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10Bへの輸液の注入工程と前記バイアル瓶10Bからの薬液の吸引工程が実行される場合には、前記注射器11の前記注射針11cが前記バイアル瓶10Bのゴム栓12Cに穿刺される。同じく、前記輸液バッグ12の開口部にもゴム栓12Aが設けられており、前記輸液バッグ12は密閉されている。そして、前記注射器11を用いて前記輸液バッグ12への輸液の注入工程と前記輸液バッグ12からの薬液の吸引工程が実行される場合には、前記注射器11の前記注射針11cが前記輸液バッグ12のゴム栓12Aに穿刺される。以下では、前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10B内に輸液を注入する場合、及び前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10Bから薬液を注入する場合を例に挙げて説明するが、前記注射器11を用いて前記輸液バッグ12内に輸液を注入する場合、及び前記注射器11を用いて前記輸液バッグ12から薬液を注入する場合も同様である。
[0136]
通常、前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10Bに輸液を注入する際には前記バイアル瓶10B内が陽圧になり、例えば前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10Bに輸液を注入する際の抵抗が大きくなる。また、前記バイアル瓶10B内が陽圧になると、前記バイアル瓶10Bに前記注射針11cが穿刺された場合などに、前記バイアル瓶10B内の液体が漏れ出すおそれがある。そのため、前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10Bに輸液を注入する際には、前記バイアル瓶10Bからの空気の吸引と前記バイアル瓶10Bへの輸液の注入とを交互に実行することが考えられる。
[0137]
また、前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10Bから薬液を吸引する際には前記バイアル瓶10B内が負圧になり、例えば前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10Bから薬液を吸引する際の抵抗が大きくなる。そのため、前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10Bから薬液を吸引する際には、前記バイアル瓶10Bからの薬液の吸引と前記バイアル瓶10Bへの空気の注入とを交互に実行することが考えられる。
[0138]
しかしながら、前記注射器11で輸液を注入する際に空気を吸引する作業及び前記注射器11で薬液を吸引する際に空気を注入する作業は煩雑であり作業時間の遅延を招く。また、前記注射器11の注射針11cを前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに繰り返し穿刺するとコアリングが生じるおそれがある。なお、コアリングとは、前記注射針11cを前記ゴム栓10Cに穿刺したときに前記注射針11cで前記ゴム栓10Cの欠片(コア)が削り取られる現象である。コアリングが生じると、前記バイアル瓶10Bから液体が漏れるおそれがあり、また、前記バイアル瓶10B内の液体にゴム栓10Cの欠片が混入するおそれもある。
[0139]
これに対し、前記混注装置1では、下記のように構成された前記注射針11cが用いられることにより前記注入工程及び前記吸引工程などを簡素化して作業時間を短縮することが可能になる。また、前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cへの前記注射針11cの穿刺回数が減少するためコアリングの発生も抑制される。
[0140]
まず、図18(A)~図18(E)、図19(A)及び図19(B)を参照しつつ、前記注射器11の前記注射針11cの一例について説明する。ここに、図18(A)は前記注射針11cの平面図、図18(B)は前記注射針11cの底面図、図18(C)は前記注射針11cの正面図、図18(D)は前記注射針11cの左側面図、図18(E)は前記注射針11cの右側面図である。また、図19(A)は図18(A)におけるXIX(A)-XIX(A)矢視断面図、図19(B)は図19(A)における領域A1の拡大図である。
[0141]
図18(A)~図18(E)、図19(A)及び図19(B)に示すように、前記注射針11cは、針管211、針基212、及び通気部213を備える。前記注射針11cは、前記針管211が前記通気部213に挿入された後、前記針管211の後端2112が前記針基212に固定されることによって製造される。例えば、前記針管211及び前記通気部213は金属であり、前記針基212は樹脂である。なお、前記針管211及び前記通気部213のいずれか一方又は両方が樹脂であってもよい。
[0142]
前記針管211の先端2111は、前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cを穿刺可能な尖形状である。前記針管211の後端2112は、前記針基212内に挿入された状態で前記針基212に固定されている。例えば、前記針管211に接着剤が塗布された状態で前記後端2112が前記針基212内に挿入されることにより前記針管211が前記針基212に接着される。また、前記針管211の後端2112が前記針基212に螺着されることも考えられる。さらに、前記針管211の後端2112が前記針基212内に圧入により固定されることも考えられる。
[0143]
前記針管211内には、前記注射器11で吸引又は注入する輸液又は薬液などの液体の流路が形成されている。また、前記針管211の外周面には、前記先端2111側から前記後端2112側に向けて内側に傾斜する第1テーパー部2113が設けられている。なお、前記第1テーパー部2113を省略することも他の実施形態として考えられる。
[0144]
前記針基212は、前記針管211の後端2112側を保持すると共に、前記針管211との間で前記通気部213を挟持する。前記針基212は、前記シリンジ11aに着脱可能であって、前記シリンジ11aに設けられた雌ネジに螺着可能な雄ネジとして機能する突起部2121を有する。前記針基212は、前記突起部2121が前記シリンジ11aの雌ネジに挿入されて一方向に回転されることによって前記シリンジ11aに装着され、他方向に回転されることによって前記シリンジ11aから取り外される。
[0145]
前記通気部213は、第1開口部2131、第2開口部2132、及び第2テーパー部2133を有する管状部材である。ここで、前記通気部213の内径は、前記針管211の外径より大きい。これにより、前記通気部213では、内部に前記針管211が挿入された場合に、前記針管211の外周面と前記通気部213の内周面との間に隙間214が形成される。なお、前記隙間214は、前記針管211及び前記通気部213と同心円状である。例えば、前記針管211の厚みが0.1[mm]であり、前記通気部213の厚みが0.1[mm]であり、前記隙間214の厚みが0.2[mm]である。
[0146]
前記第1開口部2131及び前記第2開口部2132は、バーリング加工によって前記通気部213の周面に形成され、前記通気部213の内外を連通する貫通孔である(図19(B)参照)。なお、前記第1開口部2131及び前記第2開口部2132各々の数は1つに限らず、前記通気部213の長手方向及び/又は周方向における所定の位置に2つ以上設けられていてもよい。
[0147]
前記第1開口部2131は、前記針管211の先端2111より後端2112側に離間した予め定められた第1位置に形成されている。また、前記第2開口部2132は、前記第1開口部2131が形成された前記第1位置より前記針管211の後端2112側に離間した予め定められた第2位置に形成されている。なお、前記第1開口部2131及び前記第2開口部2132は、前記針基212より前記針管211の先端2111側に位置している。このように構成された前記通気部213では、前記第1開口部2131、前記隙間214、及び前記第2開口部2132の簡素な構造によって通気経路が形成されており、前記第1位置と前記第2位置との間で空気の流通が可能である。即ち、前記通気部213は、前記第1開口部2131が形成された前記第1位置と前記第2開口部2132が形成された前記第2位置とを前記針管211の外側における前記隙間214で連通する。
[0148]
前記第2テーパー部2133は、前記後端2112側から前記先端2111側に向けて内側に傾斜している。そして、前記通気部213は、前記第2テーパー部2133が前記針管211の先端2111に向けられた状態で前記針管211に装着される。ここで、前記通気部213の第2テーパー部2133の端部の内径は、前記針管211の第1テーパー部2113の最大外径よりも小さい。そのため、前記針管211に前記通気部213が装着されたときに、前記第1テーパー部2113に前記第2テーパー部2133の端部が当接することにより前記通気部213と前記針管211との位置決めが行われる。
[0149]
ここで、前記針管211と前記通気部213との境界部分である前記第1テーパー部2113と前記第2テーパー部2133との当接箇所は、前記針管211の先端2111側から見たときに前記針管211の内側に収まる。そのため、前記注射針11cが前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺される際に前記針管211と前記通気部213との境界部分が前記ゴム栓10Cに接触して生じおそれがあるコアリングが防止される。
[0150]
また、前記針基212には、前記後端2112側から前記先端2111側に向けて内側に傾斜するテーパー部2122が設けられている。前記テーパー部2122は、前記針管211が前記針基212に装着されるときに前記通気部213の後端に当接する。即ち、前記通気部213は、前記針管211
の第1テーパー部2113と前記針基212のテーパー部2122との間で挟持される。従って、接着剤、ろう付け、又は溶接などにより前記通気部213を前記針管211又は前記針基212に固定する必要がない。
[0151]
[注入工程]次に、図20を参照しつつ、前記混注装置1で実行される前記混注処理において、前記注射針11cが装着された前記注射器11を用いて行われる前記注入工程について説明する。前記注入工程は、前記第2制御部500によって、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22などが制御されることにより実行される。ここに、係る処理を実行するときの前記第2制御部500が注入制御部の一例である。
[0152]
図20に示すように、前記注入工程では、まず前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22により、前記注射器11の注射針11cを前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺する穿刺工程が実行される。前記穿刺工程では、前記注射器11の注射針11cは、前記通気部213の第1開口部2131が形成された前記第1位置が前記バイアル瓶10B内に位置し、前記通気部213の第2開口部2132が形成された前記第2位置が前記バイアル瓶10B外に位置する位置まで穿刺される。即ち、前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに前記注射器11の前記注射針11cが前記第1位置及び前記第2位置の間まで穿刺される。ここに、係る穿刺工程が第1穿刺工程の一例である。これにより、前記通気部213では、前記第1開口部2131、前記隙間214、及び前記第2開口部2132により前記バイアル瓶10Bの内外が連通される。
[0153]
そして、前記穿刺工程により前記注射器11の注射針11cが前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺された状態で、前記第2ロボットアーム22により前記注射器11のプランジャ11bが押し込まれる注入工程が実行される。前記注入工程では、前記注射器11のシリンジ11aに収容されている輸液が、前記注射器11の注射針11cの針管211内を矢印C1方向に流れて前記バイアル瓶10B内に注入される。このとき、前記バイアル瓶10B内の空気は、前記バイアル瓶10Bへの前記輸液の注入によって押し出され、前記通気部213内を矢印C2方向に流れて前記バイアル瓶10B外に排出されることになる。
[0154]
そのため、前記バイアル瓶10Bに輸液が注入されても前記バイアル瓶10B内が陽圧にならず、前記注射器11のプランジャ11bをそのまま押し込むことが可能である。これにより、前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10B内から外部への空気の排出と前記バイアル瓶10Bへの輸液の注入とを交互に繰り返す必要がない。従って、前記注射器11を用いた前記注入工程が簡素化されるため、前記注入工程に要する作業時間が短縮される。また、前記注射針11cを前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに繰り返し穿刺する必要がないためコアリングの発生も抑制される。なお、ここでは前記混注装置1によって前記注射器11が操作される場合を例に挙げて説明するが、人間が前記注射器11を操作する場合も同様である。
[0155]
[吸引工程]続いて、図21(A)を参照しつつ、前記混注装置1で実行される前記混注処理において、前記注射針11cが装着された前記注射器11を用いて行われる前記吸引工程について説明する。前記吸引工程は、前記第2制御部500によって、前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22などが制御されることにより実行される。ここに、係る処理を実行するときの前記第2制御部500が吸引制御部の一例である。
[0156]
図21(A)に示すように、前記吸引工程では、まず前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22により、前記注射器11の注射針11cを前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺する穿刺工程が実行される。前記穿刺工程では、前記注射器11の注射針11cは、前記通気部213の第1開口部2131が形成された前記第1位置が前記バイアル瓶10B内に位置し、前記通気部213の第2開口部2132が形成された前記第2位置が前記バイアル瓶10B外に位置する位置まで穿刺される。即ち、前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに前記注射器11の前記注射針11cが前記第1位置及び前記第2位置の間まで穿刺される。ここに、係る穿刺工程が第3穿刺工程の一例である。これにより、前記通気部213では、前記第1開口部2131、前記隙間214、及び前記第2開口部2132により前記バイアル瓶10Bの内外が連通される。
[0157]
そして、前記注射器11の注射針11cが前記第1位置及び前記第2位置の間まで前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺された状態で、前記第2ロボットアーム22により前記注射器11のプランジャ11bの引き出し操作が行われる。これにより、前記バイアル瓶10Bに収容されている薬液が、前記注射器11の注射針11cの針管211内を矢印C3方向に流れて前記注射器11のシリンジ11aに吸引される。このとき、前記バイアル瓶10Bから前記薬液が吸引されるが、前記バイアル瓶10B内には、前記バイアル瓶10B外の空気が前記通気部213内を矢印C4方向に流れて注入されることになる。
[0158]
そのため、前記バイアル瓶10Bから薬液が吸引されても前記バイアル瓶10B内が負圧にならず、前記注射器11のプランジャ11bをそのまま引き出すことが可能である。これにより、前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10B内への空気の注入と前記バイアル瓶10Bからの薬液の吸引とを交互に繰り返す必要がない。従って、前記注射器11の吸引工程が簡素化されるため、前記吸引工程に要する作業時間が短縮される。また、前記注射針11cを前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに繰り返し穿刺する必要がないためコアリングの発生も抑制される。なお、ここでは前記混注装置1によって前記注射器11が操作される場合を例に挙げて説明するが、人間が前記注射器11を操作する場合も同様である。
[0159]
また、図21(A)に示す例では、前記吸引工程における前記注射器11及び前記バイアル瓶10Bの姿勢が、前記注射器11の前記注射針11cの先端2111が鉛直下方向に向けられ、前記バイアル瓶10Bの口部が鉛直上方向に向けられた状態となっている。一方、図21(B)に示すように、前記吸引工程における前記注射器11及び前記バイアル瓶10Bの姿勢が、前記バイアル瓶10Bの口部が鉛直下方向に向けられ、前記注射器11の前記注射針11cの先端2111が鉛直上方向に向けられた状態であることも考えられる。この場合には、前記穿刺工程において、前記注射器11の注射針11cが、前記通気部213の第1開口部3111より前記先端2111側の位置まで前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺される。ここに、係る穿刺工程が第2穿刺工程の一例である。これにより、前記注射器11のプランジャ11bを引き出しても前記通気部213から薬液が漏れ出すことはない。なお、この場合には、前記バイアル瓶10Bからの薬液の吸引と前記バイアル瓶10Bへの空気の注入とが交互に行われることが考えられる。また、前記バイアル瓶10Bから吸引する薬液の量が少ない場合など、前記バイアル瓶10B内が予め定められた許容値以上の負圧にならない場合には、前記バイアル瓶10Bからの薬液の吸引と前記バイアル瓶10Bへの空気の注入とが交互に行われなくてもよい。
[0160]
本実施形態では、前記注射器11において、前記第1位置及び前記第2位置が、前記針管211よりも前記針基212の先端2111側に位置する。これに対し、前記注射器11において、前記第1位置及び前記第2位置が、前記針管211を保持する前記針基212側に位置することも考えられる。しかしながら、この場合には、前記注射針11cを前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺する際に、前記針管211よりも外径が大きい前記針基212まで穿刺する必要がある。そのため、前記針管211だけを前記ゴム栓10Cに穿刺する場合に比べてコアリングが発生しやすくなる。例えば、前記針基212が前記通気部213に挿入される構成を考えると、前記針管211が前記通気部213に挿入される本実施形態に係る構成に比べて前記通気部213の外径を大きくする必要があるためコアリングが発生しやすくなる。これに対し、前記注射器11では、前記第1位置及び前記第2位置が、前記針基212より前記針管211の先端2111側に位置しているため、前記注射針11cを前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺する際に前記針基212まで穿刺する必要がなく、コアリングの発生がより効果的に抑制される。
[0161]
また、後述するように、前記通気部213に代えて前記針管211の外周面に溝部411(図28(A)など参照)が形成されることも考えられる。これに対し、前記針基212に前記溝部411が形成される構成も考えられるが、この場合には、前記注射針11cを前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺する際に、前記針管211よりも外径が大きい前記針基212まで穿刺する必要がありコアリングが発生しやすくなる。しかしながら、前記第1位置及び前記第2位置が、前記針基212より前記針管211の先端2111側に位置している場合には、前記溝部411が前記針基212より前記先端2111側に形成されるため、前記注射針11cを前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺する際に前記針基212まで穿刺する必要がなく、コアリングの発生がより効果的に抑制される。
[0162]
ところで、図18(A)~図18(E)に示した前記注射針11cは単なる一例に過ぎない。以下、第2実施形態~第8実施形態では、前記注射針11cの他の例について説明する。
[0163]
[第2実施形態]図22(A)及び図22(B)は、前記第1実施形態に係る前記注射針11cの変形例である注射針11dを示す図である。なお、前記注射針11dについて前記注射針11cと同様の構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。ここに、図22(A)は前記注射針11dの平面図、図22(B)は前記注射針11dの正面図である。なお、前記注射針11dの右側面図及び左側面図については前記注射針11cと同様であるため記載を省略する。
[0164]
図22(A)及び図22(B)に示す前記注射針11dは、図18(A)及び図18(B)に示す前記注射針11cに比べて前記針管211の先端2111と前記第1開口部2131との離間距離が短い。これにより、前記バイアル瓶10B内においてゴム栓10Cに近い位置まで液体が収容されている場合で、前記注射器11の前記注射針11dが鉛直下方向に向けられ、前記バイアル瓶10Bの前記ゴム栓10Cが鉛直上方向に向けられた状態であっても、前記注射針11dが装着された前記注射器11を用いて前記注入工程及び前記吸引工程を行うことが可能である。このように、前記注射針11c及び前記注射針11dにおける前記針管211の先端2111と前記第1開口部2131との離間距離は目的に応じて予め任意に決定すればよい。
[0165]
[第3実施形態]図23(A)及び図23(B)は、前記注射針11cの他の形態である注射針11eを示す図である。なお、前記注射針11eについて前記注射針11cと同様の構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。ここに、図23(A)は前記注射針11eの平面図、図23(B)は前記注射針11eの正面図である。なお、前記注射針11eの右側面図及び左側面図については前記注射針11cと同様であるため記載を省略する。
[0166]
図23(A)及び図23(B)に示す前記注射針11eでは、前記通気部213の外周面に、前記後端2112側から前記先端2111側に向けて内側に傾斜するテーパー部2134が設けられている。そして、前記通気部213は、前記テーパー部2134側の端部が接着剤、ろう付け、又は溶接などにより前記針管211の外周面に固定される。
[0167]
また、前記針管211は、例えば前記通気部213と前記針基212との間で前記針基212に接着剤、ろう付け、又は溶接などに
より固定される。なお、前記第1実施形態と同様に、前記針管211の後端2112に接着剤が塗布された状態で前記後端2112が前記針基212内に挿入されて接着されること、前記針管211が前記針基212に螺着されること、又は前記針管211の後端2112が前記針基212内に圧入されて固定されることも考えられる。
[0168]
[第4実施形態]図24(A)及び図24(B)は、前記第3実施形態に係る前記注射針11eの変形例である注射針11fを示す図である。なお、前記注射針11fについて前記注射針11eと同様の構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。ここに、図24(A)は前記注射針11fの平面図、図24(B)は前記注射針11fの正面図である。なお、前記注射針11fの右側面図及び左側面図については前記注射針11cと同様であるため記載を省略する。
[0169]
図24(A)及び図24(B)に示す前記注射針11fは、図23(A)及び図23(B)に示す前記注射針11eに比べて前記針管211の先端2111と前記第1開口部2131との離間距離が短い。これにより、前記バイアル瓶10B内においてゴム栓10Cに近い位置まで液体が収容されている場合で、前記注射器11の前記注射針11fが鉛直下方向に向けられ、前記バイアル瓶10Bの前記ゴム栓10Cが鉛直上方向に向けられた状態であっても、前記注射針11fが装着された前記注射器11を用いて前記注入工程及び前記吸引工程を行うことが可能である。このように、前記注射針11e及び前記注射針11fにおける前記針管211の先端2111と前記第1開口部2131との離間距離は目的に応じて予め任意に決定すればよい。
[0170]
[第5実施形態]図25、図26(A)~図26(C)は、前記注射器11の前記注射針11cの他の例である注射針310を示す図である。なお、前記注射針310について前記注射針11cと同様の構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。ここに、図25は前記注射針310の斜視図である。また、図26(A)は前記注射針310の平面図、図26(B)は図26(A)におけるXXVI(B)-XXVI(B)矢視断面図、図26(C)は図26(B)における領域A2の拡大図である。
[0171]
図25、図26(A)~図26(C)に示すように、前記注射針310は、前記注射針11cの通気部213に代えて通気部311を有する。前記通気部311は、前記第1位置に対応する位置に第1開口部3111が設けられ、前記第2位置に対応する位置に第2開口部3112が設けられた管状部材である。
[0172]
前記第1開口部3111は、前記通気部311の前記先端2111側の開放端部である。前記開放端部である前記第1開口部3111は、前記通気部311の軸方向における前記先端2111側の端面が前記通気部311に設けられていないことによって形成された開口である。また、前記第2開口部3112は、前記通気部213の第2開口部2132と同様に前記通気部311の内外を連通する貫通孔であって前記通気部311の周面に形成されている。なお、前記第1開口部3111が、前記通気部213の第1開口部2131と同様に前記通気部311の内外を連通する貫通孔であって、前記第2開口部3112が、前記通気部311の前記後端2112側の開放端部であることも他の実施形態として考えられる。
[0173]
ここで、前記通気部311は、前記針管211の外径より大きい内径を有している。そして、前記通気部311では、内周面の一部である第1領域3114が前記針管211の外周面に外接した状態で前記針管211に固定される。これにより、前記通気部311内において、前記第1領域3114を除く第2領域3116では、前記通気部311の内周面と前記針管211の外周面との間に隙間3115が介在することになる。前記通気部311では、前記隙間3115の前記先端2111側の開放端部が前記第1開口部3111である。なお、前記通気部311の固定は、接着剤、ろう付け、又は溶接などによって行われる。
[0174]
そして、このように構成された前記通気部311では、前記第1開口部3111、前記隙間3115、及び前記第2開口部3112によって前記針管211の外側において前記第1位置及び前記第2位置を連通する通気経路が形成される。これにより、前記第1実施形態と同様に、前記注射針310が装着された前記注射器11を用いて行われる前記注入工程及び前記吸引工程などにおいて前記バイアル瓶10Bからの空気の排気及び前記バイアル瓶10Bへの空気の注入が前記通気部311を通じて行われる。
[0175]
ここで、前記注射針310では、前記通気部311の一端に、前記先端2111側から前記後端2112側に進むに従って外側に向けて肉厚が増加する第3テーパー部3113が設けられている。前記第3テーパー部3113は、前記通気部311の周方向において、前記針管211の外周面に外接する第1領域3114と、前記第1領域3114に対向する位置で前記針管211の外周面との間に前記隙間3115が介在する第2領域3116とを含む。即ち、前記第1領域3114の内周面と前記針管211の外周面との間には隙間が形成されていない。
[0176]
また、前記第3テーパー部3113において、前記第1領域3114の前記先端2111側の端部は、前記第2領域3116の前記先端2111側の端部よりも前記先端2111側に位置している。これにより、前記注射針310では、前記通気部311のうち前記隙間3115が形成されている前記第2領域3116よりも先に前記第1領域3114が前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺されることになる。従って、前記第1領域3114と前記隙間3115を有する前記第2領域3116とが同時に前記ゴム栓10Cに穿刺される場合に比べて前記注射針310が前記ゴム栓10Cに挿通されやすい。
[0177]
また、前記第3テーパー部3113では、図26(C)に示されているように、前記第1領域3114における前記針管211の外周面に対する前記通気部311の外周面の傾斜角度が、前記第2領域3116における前記針管211の外周面に対する前記通気部311の外周面の傾斜角度より小さい。より具体的に、前記針管211の外周面に対する前記第3テーパー部3113の傾斜角度は、前記通気部311の周方向において前記第1領域3114から前記第2領域3116に進むに従って小さくなる。これにより、前記通気部311の先端であって前記隙間3115が形成されていない前記第1領域3114が前記ゴム栓10Cに穿刺される際には尖形度を高くして挿通抵抗を低くすると共に、前記隙間3115が形成されている前記第2領域3115が前記ゴム栓10Cに穿刺される際には前記第1領域3114よりも尖形度を低くして前記第2領域3115におけるコアリングの発生が抑制される。
[0178]
[第6実施形態]図27(A)、図27(B)、図28(A)、及び図28(B)は、前記注射器11の前記注射針11cの他の例である注射針410を示す図である。なお、前記注射針410について前記注射針11cと同様の構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。ここに、図27(A)は前記注射針410の平面図、図27(B)は図27(A)におけるXXVII(B)-XXVII(B)矢視断面図である。また、図28(A)は図27(A)におけるXXVIII(A)-XXVIII(A)矢視断面図であり、図28(B)は図28(A)における領域A3の拡大図である。
[0179]
図27(A)、図27(B)、図28(A)、及び図28(B)に示すように、前記注射針410は、前記針管211の外周面に設けられた溝部411を有する。前記溝部411は、前記針管211の外周面において前記第1位置及び前記第2位置に亘って形成されている。なお、前述したように、前記第1位置は、前記針管211の先端2111より後端2112側に離間した位置であり、前記第2位置は、前記第1位置より前記針管211の後端2112側に離間した位置である。
[0180]
このように構成された前記注射針410では、前記溝部411の内部空間412が前記第1位置及び前記第2位置を前記針管211の外側で連通する通気経路として形成される。これにより、前記第1実施形態と同様に、前記注射針410が装着された前記注射器11を用いて行われる前記注入工程及び前記吸引工程などにおいて前記バイアル瓶10Bからの空気の排気及び前記バイアル瓶10Bへの空気の注入が前記溝部411を通じて行われる。
[0181]
そして、前記注射針410では、前記針管211に前記溝部411を形成するだけでよいため、少ない部品点数で本発明を実現することができる。また、前記溝部410は前記針管211の先端2111側から見たときに前記針管211内に収まるため、前記溝部410に起因するコアリングの発生も抑制される。なお、前記注射針410における前記溝部411の長さは目的に応じて予め任意に決定すればよい。
[0182]
[第7実施形態]図29(A)~図29(C)は、前記第6実施形態に係る前記注射針410の変形例である注射針510を示す図である。なお、前記注射針510について前記注射針410と同様の構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。ここに、図29(A)は前記注射針510の平面図、図29(B)は図29(A)におけるXXIX(B)-XXIX(B)矢視断面図、図29(C)は図29(A)におけるXXIX(C)-XXIX(C)矢視断面図である。
[0183]
図29(A)~図29(C)に示すように、前記注射針510は、前記針管211の外周面に設けられた前記溝部411と、前記溝部411の一部の範囲に亘って設けられ内部に前記針管211が挿入された場合に内周面と前記溝部411との間に隙間が形成される管状部材511とを有する。ここに、前記溝部411及び前記管状部材511が通気部の一例である。
[0184]
そして、前記管状部材511では、前記第1位置に対応する位置に第1開口部5111が設けられ、前記第2位置に対応する位置に第2開口部5112が設けられている。前記第1開口部5111及び前記第2開口部5112は、前記管状部材511の内周面と前記針管211の外周面との間に介在する隙間5113の前記先端2111側の開放端部及び前記後端2112側の開放端部である。なお、前記開放端部である前記第1開口部5111及び前記第2開口部5112は、前記管状部材511の軸方向における端面が前記管状部材511に設けられていないことによって形成された開口である。
[0185]
このように構成された前記注射針510では、前記管状部材511の内周面と前記針管211の外周面における前記溝部411との間に形成された前記隙間5113が前記第1位置及び前記第2位置を連通する通気経路として形成されている。これにより、前記第1実施形態と同様に、前記注射針510が装着された前記注射器11を用いて行われる前記注入工程及び前記吸引工程などにおいて前記バイアル瓶10Bからの空気の排気及び前記バイアル瓶10Bへの空気の注入が前記溝部411を通じて行われる。
[0186]
そして、前記注射針510では、前記針管211の内側に凹む前記溝部411と前記管状部材511との間の隙間5113が通気経路として利用されるため、前記管状部材511の内径及び外径が小さい場合であっても前記隙間5113を通気経路として確保することが可能である。従って、前記注射針510では、前記針管211の外周面と前記管状部材511の内周面との間に通気経路となる隙間を確保する必要がないため前記管状部材511の外径を小さくすることができ、コアリングの発生が抑制される。例えば、前記針管211の外周面と前記管状部材511の内周面とは密着していてもよい。
[0187]
なお、前記管状部材511が、前記溝部411の全部の範囲に亘って設けられ、内部に前記針管211が挿入された場合に前記溝部411と前記管状部材511の内周面との間に隙間が形成されるものであることも他の実施形態として考えられる。この場合、前記管状部材511は、前記第1位置及び前記第2位置で
あって前記溝部411に対向する前記管状部材511の周面上の位置に形成され、前記管状部材511の内外を貫通する第1開口部及び第2開口部を有することが他の実施形態として考えられる。この場合にも、前記第1開口部、前記溝部411、前記第2開口部により通気経路が形成されるため、前記第1実施形態の前記通気部213に比べて前記管状部材511の外径を小さくすることができ、コアリングの発生が抑制される。
[0188]
[第8の実施形態]図30(A)は、前記注射器11の前記注射針11cの他の例である注射針610を示す図、図30(B)は、前記注射針610が前記ゴム栓10Cに穿刺された状態を示す模式図である。なお、前記注射針610について前記注射針11cと同様の構成には同じ符号を付しており、その説明を省略する。
[0189]
図30(A)に示すように、前記注射針610は、前記針管211と、前記針管211に平行な状態で接続部6110を介して前記針管211に固定された通気用針管611とを有する。ここに、前記通気用針管611が通気部の一例である。なお、前記注射針610における前記通気用針管611の長さ及び位置は目的に応じて予め任意に決定すればよい。
[0190]
前記接続部6110は、前記第1位置よりも前記後端2112側の第3位置において、接着剤、ろう付け、又は溶接などによって前記通気用針管611が前記針管211に接続される際に介在する前記通気用針管611の固定部である。例えば、前記接続部6110は、接着剤、ろう、溶接材料、又はスペーサー部材などである。従って、前記針管211及び前記通気用針管611は、前記注射針610の長手方向に垂直な方向に離間した状態である。なお、前記注射針610では、前記接続部6110が前記第1位置及び前記第2位置の間に設けられている。
[0191]
また、前記通気用針管611では、前記第1位置に対応する位置に第1開口部6111が設けられ、前記第2位置に対応する位置に第2開口部6112が設けられている。前記第1開口部6111は、前記通気用針管611の前記先端2111側の開放端部であり、前記第2開口部6112は、前記通気用針管611の前記後端2112側の開放端部である。そして、前記通気用針管611内には、前記第1開口部6111及び前記第2開口部6112を連通する通気経路6113が形成されている。
[0192]
このように構成された前記注射針610が装着された前記注射器11を用いて行われる前記注入工程及び前記吸引工程などでは、前記バイアル瓶10Bからの空気の排気及び前記バイアル瓶10Bへの空気の注入が前記通気用針管611の通気経路6113を通じて行われる。ここで、前記注射針610では、前記針管211及び前記通気用針管611が前記接続部6110を介して接続されており、前記針管211及び前記通気用針管611が前記注射針610の長手方向に垂直な方向に離間している。そのため、前記針管211及び前記通気用針管611が前記バイアル瓶10Bのゴム栓10Cに穿刺される際に、前記針管211及び前記通気用針管611の前記ゴム栓10Cへの挿通口が連結しない。従って、前記注射針610を用いることにより、前記通気用針管611が前記針管211の外周面に直接固定される構成に比べて前記ゴム栓10Cの破損又はコアリングの発生が抑制される。
[0193]
[第9実施形態]図31は、前記混注装置1において前記第1実施形態に係る注射針11cを用いて行われる前記吸引工程の他の例を説明する図である。
[0194]
まず、前記第2制御部500は、前記吸引工程の実行前に、前記注射器確認カメラ42の撮影範囲R1内に前記注射器11を移動させ、前記注射器確認カメラ42で前記注射器11の注射針11cの状態を撮影する。このとき、前記第2制御部500は、前記注射器確認カメラ42で撮影される前記注射針11cの周方向の位置が異なるように、前記注射器確認カメラ42と前記注射針11cとの位置関係を相対的に変化させた複数の状態で前記注射器11の注射針11cを撮影する。
[0195]
そして、前記第2制御部500は、前記注射器確認カメラ42による撮影画像に基づいて前記注射器11における前記注射針11cの姿勢を検出する。具体的に、前記第2制御部500は、前記注射針11cにおける前記第1開口部2111、前記第2開口部2112などの位置を検出する画像マッチング処理を実行することが考えられる。即ち、前記混注装置1では、前記第2制御部500が、通気経路を形成するために使用される前記通気部213の形状を利用して前記注射針11cの姿勢を検出することが可能である。これにより、例えば前記注射針11cにマークを記載する手間が省略される。なお、前記第2制御部500が、前記注射針11cの先端2111の形状に基づいて前記注射針11cの姿勢をすることも考えられる。
[0196]
前記注射針11cの姿勢が特定されると、前記第2制御部500は、前記吸引工程において、前記注射器11を用いて前記バイアル瓶10Bからの薬液の吸引を開始する。但し、前記針管211の先端の開口端面は傾斜しているため、図21(A)に示したように、前記注射針11cの先端2111が鉛直下方向に向けられ、前記バイアル瓶10Bの前記ゴム栓10Cが鉛直上方向に向けられた状態では、前記バイアル瓶10B内の薬液の残量が予め設定された所定量以下に達した場合に、前記バイアル瓶10B内の薬液を全て吸引することが困難である。また、図21(B)に示した用に、前記注射針11cの先端2111が鉛直上方向に向けられ、前記バイアル瓶10Bの前記ゴム栓10Cが鉛直下方向に向けられた状態であっても同様に、前記バイアル瓶10B内の薬液の残量が予め設定された所定量以下に達した場合には前記バイアル瓶10B内の薬液を全て吸引することが困難である。
[0197]
そこで、前記バイアル瓶10B内の薬液の残量が所定量以下に達した場合、前記第2制御部500は、前記注射器11の注射針11cと前記バイアル瓶10Bとが図31に示す姿勢になるように前記第1ロボットアーム21及び前記第2ロボットアーム22などを制御する。このとき、前記第2制御部500は、前記吸引工程の実行前に前記注射器確認カメラ42による撮影画像に基づいて前記注射針11cの姿勢を検出しているため、その検出時における前記第2ロボットアーム22の制御座標に基づいて前記注射器11cの向きを任意の向きに調整することが可能である。具体的に、前記第2制御部500は、図31に示すように、前記バイアル瓶10Bの側面10B1が水平方向と平行になるように前記バイアル瓶10Bを傾けると共に、前記注射針11cの針管211の開口端面211aが前記バイアル瓶10Bの側面10B1に当接するように前記注射器11を傾ける。これにより、前記針管211の開口端面211aから前記バイアル瓶10B内の薬液を全て吸引することが可能となる。
[0198]
なお、ここでは前記注射針11cを用いる場合について説明するが、前記第2実施形態~前記第8実施形態で説明した他の注射針を用いた場合についても同様である。例えば、前記第5実施形態に係る前記注射針310を用いる場合には、前記注射器確認カメラ42による撮影画像における前記第3テーパー部3113の形状に基づいて前記注射針310の姿勢を検出することが考えられる。また、前記第6実施形態に係る前記注射針410を用いる場合には、前記注射器確認カメラ42による撮影画像における前記溝部411の形状に基づいて前記注射針310の姿勢を検出することが考えられる。さらに、前記第8実施形態に係る前記注射器610を用いる場合には、前記針管211の周方向における前記通気用針管611の位置に基づいて前記注射針310の姿勢を検出することが考えられる。
[0199]
1:混注装置10:薬品容器11:注射器11a:シリンジ本体11b:プランジャ11c:注射針11d:シリンジフィルター12:輸液バッグ13:ゴミ収容室扉15a:ICリーダ21:第1ロボットアーム22:第2ロボットアーム25:保持部26:保持部31:アンプルカッター32:攪拌装置33:載置棚33A:回転用載置部34:薬品読取部35:秤量計36:針曲り検知部37:混注連通口38:針挿入確認透明窓39:秤量計41:トレイ確認カメラ42:注射器確認カメラ43:注射針着脱装置44:針挿入確認カメラ45:殺菌灯100:混注制御装置101:トレイ101a:電子ペーパー101b:ICタグ101c:ICリーダ104:混注処理室110:トレイ搬送部121:輸液用カメラ200:薬品装填部300:混注処理部400:第1制御部401:CPU402:ROM403:RAM404:データ記憶部500:第2制御部501:CPU502:ROM503:RAM504:データ記憶部600:上位システム

請求の範囲

[請求項1]
針管と、前記針管の先端より後端側に離間した第1位置及び前記第1位置より前記後端側に離間した第2位置を前記針管の外側で連通する通気部と、を備える注射針。
[請求項2]
前記通気部が、内部に前記針管が挿入された場合に内周面と前記針管の外周面との間に前記第1位置及び前記第2位置を連通する隙間が形成される管状部材である請求項1に記載の注射針。
[請求項3]
前記通気部における前記第1位置及び前記第2位置のいずれか一方又は両方に前記通気部の内外を連通する開口部が形成されている請求項2に記載の注射針。
[請求項4]
前記通気部における前記第1位置及び前記第2位置のいずれか一方又は両方に前記隙間の開放端部が位置する請求項2又は3に記載の注射針。
[請求項5]
前記針管の外周面に、前記先端側から前記後端側に向けて内側に傾斜する第1テーパー部が設けられると共に、前記通気部の一端に、前記後端側から前記先端側に向けて内側に傾斜する第2テーパー部が設けられ、前記通気部が、前記第2テーパー部の端部が前記針管の前記第1テーパー部に当接した状態で前記針管に固定される請求項2~4のいずれかに記載の注射針。
[請求項6]
前記通気部の一端に、前記先端側から前記後端側に進むに従って外側に向けて肉厚が増加する第3テーパー部が設けられている請求項2~4のいずれかに記載の注射針。
[請求項7]
前記通気部が、前記第1位置及び前記第2位置に亘って前記針管の外周面に形成された溝部である請求項1に記載の注射針。
[請求項8]
前記通気部が、前記第1位置及び前記第2位置に亘って前記針管の外周面に形成された溝部と、前記溝部の一部又は全部の範囲に亘って設けられ内部に前記針管が挿入された場合に内周面と前記溝部との間に隙間が形成される管状部材と、を有する請求項1に記載の注射針。
[請求項9]
前記針管の後端側を保持する針基を更に備え、前記第1位置及び前記第2位置が、前記針基より前記針管の先端側に位置する請求項1~8のいずれかに記載の注射針。
[請求項10]
請求項1~9のいずれかに記載の注射針を備える注射器。
[請求項11]
請求項10に記載の注射器を操作可能な注射器操作部と、前記注射器操作部を制御して容器のゴム栓に前記注射器の前記注射針を前記第1位置及び前記第2位置の間まで穿刺した状態で前記容器内に液体を注入する注入制御部と、を備える混注装置。
[請求項12]
請求項10に記載の注射器を操作可能な注射器操作部と、前記注射器操作部を制御して容器のゴム栓に前記注射器の前記注射針を前記第1位置及び前記第2位置の間まで穿刺した状態で前記容器内から液体を吸引する吸引制御部と、を備える混注装置。
[請求項13]
請求項10に記載の注射器を用いる混注装置において実行される混注方法であって、前記操作部を制御して容器のゴム栓に前記注射器の前記注射針を前記第1位置及び前記第2位置の間まで穿刺する第1穿刺工程と、前記第1穿刺工程により前記注射針が前記ゴム栓に穿刺された状態で前記容器内に液体を注入する注入工程と、を備える混注方法。
[請求項14]
前記操作部を制御して容器のゴム栓に前記注射器の前記注射針を前記第1位置よりも前記先端側の位置まで穿刺する第2穿刺工程と、前記第2穿刺工程により前記注射針が前記ゴム栓に穿刺された状態で前記容器内から液体を吸
引する注入工程と、を備える請求項13に記載の混注方法。
[請求項15]
請求項10に記載の注射器を用いる混注装置において実行される混注方法であって、前記操作部を制御して容器のゴム栓に前記注射器の前記注射針を前記第1位置及び前記第2位置の間まで穿刺する第3穿刺工程と、前記第3穿刺工程により前記注射針が前記ゴム栓に穿刺された状態で前記容器内から液体を吸引する吸引工程と、を備える混注方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]

[ 図 26]

[ 図 27]

[ 図 28]

[ 図 29]

[ 図 30]

[ 図 31]