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1. (WO2015136870) 通信経路制御装置、通信経路制御システム、通信経路制御プログラムが記憶された記憶媒体、および通信経路制御方法
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明 細 書

発明の名称 通信経路制御装置、通信経路制御システム、通信経路制御プログラムが記憶された記憶媒体、および通信経路制御方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008  

先行技術文献

特許文献

0009  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0010   0011   0012   0013  

課題を解決するための手段

0014   0015   0016   0017  

発明の効果

0018  

図面の簡単な説明

0019  

発明を実施するための形態

0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063  

符号の説明

0064  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

発明の名称 : 通信経路制御装置、通信経路制御システム、通信経路制御プログラムが記憶された記憶媒体、および通信経路制御方法

技術分野

[0001]
 本発明は、音声パケットの送受信経路を制御する通信経路制御装置、通信経路制御システム、通信経路制御プログラムが記憶された記憶媒体、および通信経路制御方法に関する。

背景技術

[0002]
 通信システムを用いたIP(Internet Protocol)技術による通話サービスとして、VoIP(Voice over Internet Protocol)が提供されている。そして、通話制御プロトコルにSIP(Session Initiation Protocol)が採用された通信システムがある。
[0003]
 図7は、通話制御プロトコルにSIPが採用された通信システムの例を示すブロック図である。図7に示す通信システムは、スイッチ2a,2b、ルータ3a,3b,3c、およびSIPサーバ4a,4bを含む。IP電話機1a,1bが接続されるスイッチ2aは、ルータ3aに接続されている。
[0004]
 ルータ3aはSIPサーバ4aおよびルータ3b,3cに接続され、SIPサーバ4aの指示に従ってルータ3bとパケットを送受信する。IP電話機1c,1dが接続されるスイッチ2bは、ルータ3bに接続されている。ルータ3bはSIPサーバ4bおよびルータ3a,3cに接続され、SIPサーバ4bの指示に従ってルータ3aとパケットを送受信する。
[0005]
 例えば、IP電話機1aがIP電話機1dに発信して通話する場合に、まず、SIPに基づいて呼を確立するための呼制御パケットが、IP電話機1aからSIPサーバ4a,4bを経由して、IP電話機1dに送信される。具体的には、呼制御パケットは、IP電話機1aから、スイッチ2a、ルータ3a、SIPサーバ4a、ルータ3a、ルータ3b、SIPサーバ4b、ルータ3b、およびスイッチ2bを経由して、IP電話機1dに送信される。
[0006]
 その後、呼が確立すると、音声パケットは、スイッチ2a、ルータ3a、ルータ3b、およびスイッチ2bを介して、IP電話機1a,1dの間で互いに送受信される。
[0007]
 特許文献1には、VoIPを利用する通信端末のそれぞれに予め優先度を設定するシステムが記載されている。
[0008]
 特許文献2には、通信ネットワークの各ノード間のトラフィック量と帯域幅とに基づいて、パケットの送受信経路を決定する方法が記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0009]
特許文献1 : 特開2008-92257号公報
特許文献2 : 特開2011-97656号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0010]
 しかし、図7に示す通信システムにおいて、ルータ3a,3b間のトラフィック量が多くなり、輻輳するようになると、通話中に送受信されている音声パケットの通信が滞り、音声品質が悪化したりして、通話に影響が生じるおそれがある。その理由について説明する。一のセグメントのIP電話機(例えば、同じLAN(Local Area Network)に接続されたIP電話機や、同じSIPサーバを使用するIP電話機)1a,1bと、他の一のセグメントのIP電話機1c,1dとが互いに送受信する音声パケットは、同じルートを通過する。したがって、IP電話機1a,1bとIP電話機1c,1dとが送受信する音声パケットは、同じルータ3a,3b等を通過し、ルータ3a,3bの負荷が過重になるおそれがあるからである。IP電話機1a,1bとIP電話機1c,1dとが送受信する音声パケットが同じルータ3a,3bを通過する理由は、ルータ3a,3bが通信回路において互いに隣接していることが当該ルータ3a,3bのルーティングテーブルに設定されているからである。したがって、ルータ3cを介する音声パケットの送受信は行われない。
[0011]
 特許文献1に記載されているシステムは、通信ネットワークが輻輳した場合に、優先度が低いパケットを廃棄するように構成されている。そうすると、通話中に送受信されている音声パケットが廃棄され、音声品質が悪化したりして、やはり、通話に影響が生じるおそれがある。
[0012]
 また、特許文献2に記載されている方法は、IP電話においても管理データ量を削減するために対称ルーティングが採用されて、パケットが同じルートで送受信される(特許文献2の段落[0030],[0069]参照)。SIPでは、呼制御用パケットは、SIPサーバ4a,4bを介して送受信されるのに対して、音声パケットは、SIPサーバ4a,4bを介さずに送受信される。これら呼制御用パケットと音声パケットとに対称ルーティングを適用すると、音声パケットの送受信にもSIPサーバ4a,4bを通るルートが選択されることになる。そうすると、通信ネットワークのトラフィック量を増加させ、当該通信ネットワークにおいて輻輳を生じさせるおそれがある。
[0013]
 そこで、本発明は、通信ネットワークの運用効率を高めて通話品質の低下を良好に防止することができる通信経路制御装置、通信経路制御システム、通信経路制御プログラムが記憶された記憶媒体、および通信経路制御方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0014]
 本発明による通信経路制御装置は、互いの間の通信路が設定され、第1のSIPサーバに接続された第1の情報伝送装置および第2のSIPサーバに接続された第2の情報伝送装置を含む複数の情報伝送装置の各々に接続された通信手段と、通信手段が各情報伝送装置から取得した各情報伝送装置間の通信路の空き容量を示す空き容量情報に基づいて、空き容量が最も小さい通信路を避けて新たな経路を設定する制御手段とを備えたことを特徴とする。
[0015]
 本発明による通信経路制御システムは、いずれかの態様の通信経路制御装置と、第1のSIPサーバと、第2のSIPサーバと、複数の情報伝送装置とを備えたことを特徴とする。
[0016]
 本発明による通信経路制御プログラムが記憶された記憶媒体は、コンピュータに、互いの間の通信路が設定され、第1のSIPサーバに接続された第1の情報伝送装置および第2のSIPサーバに接続された第2の情報伝送装置を含む複数の情報伝送装置の各々と通信する通信処理と、通信処理で各情報伝送装置から取得した各情報伝送装置間の通信路の空き容量を示す空き容量情報に基づいて、空き容量が最も小さい通信路を避けて新たな経路を設定する制御処理とを実行させる通信経路制御プログラムが記憶されていることを特徴とする。
[0017]
 本発明による通信経路制御方法は、互いの間の通信路が設定され、第1のSIPサーバに接続された第1の情報伝送装置および第2のSIPサーバに接続された第2の情報伝送装置を含む複数の情報伝送装置の各々と通信する通信ステップと、通信ステップで各情報伝送装置から取得した各情報伝送装置間の通信路の空き容量を示す空き容量情報に基づいて、空き容量が最も小さい通信路を避けて新たな経路を設定する制御ステップとを含むことを特徴とする。

発明の効果

[0018]
 本発明によれば、通信ネットワークの運用効率を高めることができる。また、通話品質の低下を良好に防止することができる。

図面の簡単な説明

[0019]
[図1] 本発明の第1の実施形態の制御サーバが接続された通信ネットワークの例を示すブロック図である。
[図2] 本発明の第1の実施形態の制御サーバの構成例を示すブロック図である。
[図3] 本発明の第1の実施形態の制御サーバが接続された通信ネットワークにおいて、IP電話機と他のIP電話機との間でセッションが確立するまでの動作を示すシーケンス図である。
[図4] 本発明の第1の実施形態の制御サーバが音声パケットの経路を変更する動作を示すフローチャートである。
[図5] 本発明の第2の実施形態の通信経路制御装置の例を示すブロック図である。
[図6] 本発明の第3の実施形態の通信経路制御システムの例を示すブロック図である。
[図7] 通話制御プロトコルにSIPが採用された通信システムの例を示すブロック図である。

発明を実施するための形態

[0020]
 実施形態1.
 本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の制御サーバ(通信経路制御装置)100が接続された通信ネットワークの例を示すブロック図である。図1に示すように、本発明の第1の実施形態の制御サーバ100は、ルータ3a,3b,3c、およびSIPサーバ4a,4bにそれぞれ接続されている。
[0021]
 制御サーバ100は、SIPサーバ4a,4bと連携して、ルータ3a,3b,3cにおける音声パケットの送信先を制御する。つまり、制御サーバ100は、SIPサーバ4a,4bと連携して、音声パケットの送信経路を制御する。なお、音声パケットと呼制御用パケットとを総称して、単にパケットともいう。
[0022]
 なお、制御サーバ100は、ARP(Address Resolution Protocol)や、LLDP(Link Layer Discovery Protocol)に基づいて、ルータ3a,3b,3c、およびSIPサーバ4a,4bの相互接続状況を予め取得している。そして、制御サーバ100は、取得した情報を予め記憶手段(図示せず)に記憶させている。また、制御サーバ100は、SIPサーバ4aとSIPサーバ4bとを使用する通話が行われる場合にパケットが通過しうる経路のそれぞれを示す情報を予め記憶手段に記憶させている。さらに、制御サーバ100は、パケットが通過しうる経路のそれぞれについてパケットを中継するルータを示す情報および当該経路のルータ間の通信路の許容通信量を示す情報を予め記憶手段に記憶させている。
[0023]
 IP電話機1a,1bが接続されるスイッチ2aは、ルータ3aに接続されている。ルータ3aは制御サーバ100、SIPサーバ4a、およびルータ3b,3cに接続されている。そして、ルータ3aは、受信したパケットが音声パケットであるのか呼制御用パケットであるのか、および送信先に応じて、制御サーバ100およびSIPサーバ4aの少なくとも一方の制御に従って、受信したパケットの送信先を決定する。具体的には、ルータ3aは、受信したパケットを、SIPサーバ4a、ルータ3b,3c、およびスイッチ2aのいずれかに送信する。
[0024]
 IP電話機1c,1dが接続されるスイッチ2bは、ルータ3bに接続されている。ルータ3bは制御サーバ100、SIPサーバ4b、およびルータ3a,3cに接続されている。そして、ルータ3bは、受信したパケットが音声パケットであるのか呼制御用パケットであるのか、および送信先に応じて、制御サーバ100およびSIPサーバ4bの少なくとも一方の制御に従って、受信したパケットの送信先を決定する。具体的には、ルータ3bは、受信したパケットを、SIPサーバ4b、ルータ3a,3c、およびスイッチ2bのいずれかに送信する。
[0025]
 ルータ3cは、ルータ3a,3bに接続され、ルータ3aから受信した音声パケットをルータ3bに送信し、ルータ3bから受信した音声パケットをルータ3aに送信する中継を行う。
[0026]
 図2は、本発明の第1の実施形態の制御サーバ100の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、本発明の第1の実施形態の制御サーバ100は、通信部110と制御部120とを含む。制御部120は、通信部110を介して、SIPサーバ4a,4bおよびルータ3a,3b,3cと情報を送受信する。具体的には、通信部110は、制御部120の指示に従って、ルータ3a,3b,3cからトラフィック量の情報を取得し、ルータ3a,3b,3cに、音声パケットの送信先を指示する。また、通信部110は、制御部120の指示に従って、SIPサーバ4a,4bと情報を送受信する。
[0027]
 次に、本発明の第1の実施形態の制御サーバ100が接続された通信ネットワークの動作について説明する。まず、IP電話機1aがIP電話機1cに発信し、IP電話機1aとIP電話機1cとの間でセッションが確立するまでの動作について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態の制御サーバ100が接続された通信ネットワークにおいて、IP電話機1aとIP電話機1cとの間でセッションが確立するまでの動作を示すシーケンス図である。
[0028]
 図3に示すように、まず、IP電話機1aは、発信先の電話番号としてIP電話機1cの電話番号が入力されると、以下の処理を行う。すなわち、IP電話機1aは、IP電話機1aがIP電話機1cを呼び出すことを示す呼制御用パケットであるINVITEメッセージを対応するSIPサーバ4aに送信する(ステップS101)。
[0029]
 ステップS101の処理で送信されたINVITEメッセージは、スイッチ2aおよびルータ3aを介してSIPサーバ4aに送信される(ステップS102,S103)。
[0030]
 ステップS101の処理で送信されたINVITEメッセージを受信したSIPサーバ4aは、以下に示す処理を行う。すなわち、SIPサーバ4aは、INVITEメッセージによって呼び出し先がIP電話機1cであることが示されていることに基づいて、当該IP電話機1cに対応するSIPサーバ4bに当該INVITEメッセージを送信する(ステップS104)。ステップS104の処理で送信されたINVITEメッセージは、ルータ3a,3bを介してSIPサーバ4bに送信される(ステップS105,S106)。
[0031]
 また、ステップS104の処理でINVITEメッセージをSIPサーバ4bに送信したSIPサーバ4aは、呼び出し処理を実施中であることを示す呼制御用パケットであるTryingメッセージをIP電話機1aに送信する(ステップS107)。ステップS107の処理で送信されたTryingメッセージは、ルータ3aおよびスイッチ2aを介してIP電話機1aに送信される(ステップS108,S109)。
[0032]
 ステップS104の処理で送信されたINVITEメッセージを受信したSIPサーバ4bは、以下に示す処理を行う。すなわち、SIPサーバ4bは、INVITEメッセージによって呼び出し先がIP電話機1cであることが示されていることに基づいて、当該IP電話機1cに当該INVITEメッセージを送信する(ステップS110)。ステップS110の処理で送信されたINVITEメッセージは、ルータ3bおよびスイッチ2bを介してIP電話機1cに送信される(ステップS111,S112)。
[0033]
 また、ステップS110の処理でINVITEメッセージをIP電話機1cに送信したSIPサーバ4bは、呼び出し処理を実施中であることを示す呼制御用パケットであるTryingメッセージをSIPサーバ4aに送信する(ステップS113)。ステップS113の処理で送信されたTryingメッセージは、ルータ3b,3aを介してSIPサーバ4aに送信される(ステップS114,S115)。
[0034]
 ステップS110の処理で送信されたINVITEメッセージを受信したIP電話機1cは、着信音を発する等の呼び出し動作を行う。そして、IP電話機1cは、受信したINVITEメッセージの発信元がIP電話機1aであることに基づいて、呼び出し動作中であることを示す呼制御用パケットであるRingingメッセージをIP電話機1aに送信する(ステップS116)。ステップS116の処理で送信されたRingingメッセージは、スイッチ2b、ルータ3b、SIPサーバ4b、ルータ3b、ルータ3a、SIPサーバ4a、ルータ3a、およびスイッチ2aを介してIP電話機1aに送信される(ステップS117~S124)。
[0035]
 ステップS116の処理で送信されたRingingメッセージを受信したIP電話機1aは、呼び出し音を発する等の着信応答待ち動作を行う。
[0036]
 また、IP電話機1cにおいてユーザによって受話操作がなされた場合に、IP電話機1cは、通話のセッションの開始の受諾を示す呼制御用パケットであるOKメッセージをIP電話機1aに送信する(ステップS125)。ステップS125の処理で送信されたOKメッセージは、スイッチ2b、ルータ3b、SIPサーバ4b、ルータ3b、ルータ3a、SIPサーバ4a、ルータ3a、およびスイッチ2aを介してIP電話機1aに送信される(ステップS126~S133)。
[0037]
 ステップS125の処理でIP電話機1cによって送信されたOKメッセージを受信したIP電話機1aは、OKメッセージを受信したことを示す呼制御用パケットであるACK応答をIP電話機1cに送信する(ステップS134)。ステップS134の処理で送信されたACK応答は、スイッチ2a、ルータ3a、ルータ3b、およびスイッチ2bを介してIP電話機1cに送信される(ステップS135~S138)。
[0038]
 ステップS101~S138の処理で、IP電話機1aとIP電話機1cとの間で、スイッチ2a、ルータ3a、ルータ3b、およびスイッチ2bを介する音声パケットの経路が設定され、セッションが確立する(ステップS139)。そして、SIPサーバ4aは、ステップS125の処理で送信されたOKメッセージをステップS130の処理で受信したことに基づいて、設定された音声パケットの経路をそれぞれの記憶手段(図示せず)に記憶させる。また、SIPサーバ4bは、ステップS125の処理で送信されたOKメッセージをステップS127の処理で受信したことに基づいて、設定された音声パケットの経路をそれぞれの記憶手段(図示せず)に記憶させる。また、SIPサーバ4a,4bは、設定された音声パケットの経路を示す経路情報を制御サーバ100に送信し、セッションが確立されたことを通知する(ステップS140,S141)。
[0039]
 そして、SIPサーバ4aは、IP電話機1cへ送信されたパケットをルータ3aがルータ3bに送信するように、当該ルータ3aのルーティングテーブルを設定する。また、SIPサーバ4aは、IP電話機1aへ送信されたパケットをルータ3aがスイッチ2aに送信するように、当該ルータ3aのルーティングテーブルを設定する。
[0040]
 SIPサーバ4bは、IP電話機1aへ送信されたパケットをルータ3bがルータ3aに送信するように、当該ルータ3bのルーティングテーブルを設定する。また、サーバ4bは、IP電話機1cへ送信されたパケットをルータ3bがスイッチ2bに送信するように、当該ルータ3bのルーティングテーブルを設定する。
[0041]
 次に、本発明の第1の実施形態の制御サーバ100が、各ルータ3a,3b,3c間のトラフィック量に基づいて、図3に示す各ステップにおける処理の後で、当該処理で当初設定された音声パケットの経路を変更する動作について説明する。本例では、ルータ3aとルータ3bとがルータ3cを介さずに音声パケットを送受信するという当初設定された経路を、ルータ3aとルータ3bとがルータ3cを介して音声パケットを送受信する経路に変更する。図4は、本発明の第1の実施形態の制御サーバ100が音声パケットの経路を変更する動作を示すフローチャートである。
[0042]
 図4に示すように、制御サーバ100は、まず、ステップS140,S141の処理でSIPサーバ4a,4bから通信部110が受信した経路情報に基づいて、以下の処理を行う。すなわち、制御サーバ100の制御部120は、IP電話機1a,1c間における音声パケットの経路を特定する(ステップS201)。本例では、制御サーバ100の制御部120は、ルータ3aとルータ3bとが音声パケットを直接送受信していることを特定する。
[0043]
 次に、制御サーバ100の通信部110は、ルータ3a,3bからルーティングテーブルを読みだす(ステップS202)。そして、制御サーバ100の制御部120は、ステップS202の処理で通信部110がルータ3a,3bから読みだしたルーティングテーブルに基づいて、IP電話機1a,1c間における音声パケットの他の経路を探索する(ステップS203)。本例では、制御サーバ100の制御部120は、ステップS203の処理における探索によって、ルータ3aとルータ3bとの間をルータ3cを介して音声パケットを送受信する経路を見出したとする。
[0044]
 制御サーバ100の通信部110は、制御部120による探索結果に基づいて、各ルータ3a,3b,3cから、各々の間の通信路の空き容量を示す空き容量情報を取得する(ステップS204)。具体的には、例えば、制御サーバ100の通信部110は、各ルータ3a,3b,3cに各々の間の通信路の空き容量を示す空き容量情報の送信を要求する。そして、制御サーバ100の通信部110は、要求に応じて各ルータ3a,3b,3cによって送信された空き容量情報を受信する。
[0045]
 制御サーバ100の制御部120は、ステップS204の処理で取得した空き容量情報に基づいて、各ルータ3a,3b,3c間の通信路の空き容量を比較する(ステップS205)。具体的には、例えば、ルータ3aおよびルータ3bの少なくとも一方から受信した空き容量情報によって示されるルータ3aとルータ3bとの間の通信路の空き容量が10Mbps(bits per second)であったとする。また、ルータ3aおよびルータ3cの少なくとも一方から受信したルータ3aとルータ3cとの間の通信路の空き容量が20Mbpsであったとする。そして、ルータ3bおよびルータ3cの少なくとも一方から受信したルータ3bとルータ3cとの間の通信路の空き容量が30Mbpsであったとする。
[0046]
 そうすると、ルータ3aとルータ3bとの間は、ルータ3a,3bを直接接続する当初設定された通信路の空き容量よりも、ルータ3cを経由した通信路の空き容量の方が大きいことがわかる。そこで、本例では、制御サーバ100の制御部120は、音声パケットの経路を、当初設定された経路からルータ3cを経由する経路に変更することに決定する(ステップS206のY)。換言すれば、制御サーバ100の制御部120は、空き容量が最も小さい通信路(本例では、ルータ3a,3b間の通信路)を避けて、新たな経路に変更する。そのような構成によれば、音声パケットの損失を良好に防ぎ、音声パケットの損失による音質の低下を良好に防止することができる。
[0047]
 制御サーバ100の制御部120は、IP電話機1cへ送信されたパケットをルータ3aがルータ3cに送信するように、当該ルータ3aのルーティングテーブルを設定する。また、制御サーバ100の制御部120は、IP電話機1aへ送信されたパケットをルータ3bがルータ3cに送信するように、当該ルータ3bのルーティングテーブルを設定する。さらに、制御サーバ100の制御部120は、ルータ3cが、IP電話機1aへ送信されたパケットをルータ3aに送信し、IP電話機1cへ送信されたパケットをルータ3bに送信するように、当該ルータ3cのルーティングテーブルを設定する(ステップS207)。
[0048]
 新たに探索した経路の空き容量よりも当初の経路の空き容量の方が大きい場合には(ステップS206のN)、経路を変更することなく、処理を終了する。
[0049]
 なお、制御サーバ100は、当初の経路に空き容量がなく、新たに探索した経路にも音声パケットの送受信が可能な空き容量がない場合には、SIPサーバ4a,4bにエラーを通知する。SIPサーバ4a,4bは、制御サーバ100からエラーを通知されたことに応じて、呼切断を行う。
[0050]
 制御サーバ100は、図4に示す各処理を、SIPサーバ4a,4bがOKメッセージを受信したことに応じて送信した経路情報を受信したとき、および定期的に実行する。なお、制御サーバ100は、図4に示す各処理を他のタイミングで実行してもよい。具体的には、例えば、ルータ3a,3b,3cのうちいずれかのルータの処理負荷が過重になったときや、呼制御用パケットの送受信を開始するとき等である。
[0051]
 制御サーバ100が図4に示す各処理を定期的に実行することにより、各経路における通信量の変化に応じて、音声パケットの経路を柔軟に変更することができる。
[0052]
 本実施形態によれば、制御サーバ100が、各ルータ3a,3b間の複数の経路のうち、空き容量が比較的大きい経路を音声パケットの送受信に使用するように構成されている。したがって、通信ネットワークの運用効率を高めることができる。また、音声パケットの送受信に、空き容量が比較的小さい経路の使用を回避することができる。したがって、音声パケットの損失による音質の低下を良好に防止することができる。
[0053]
 実施形態2.
 本発明の第2の実施形態について図面を参照して説明する。図5は、本発明の第2の実施形態の通信経路制御装置10の例を示すブロック図である。図5に示すように、本発明の第2の実施形態の通信経路制御装置(図1に示す制御サーバ100に相当)10は、通信手段(図2に示す通信部110に相当)11と制御手段(図2に示す制御部120に相当)12とを含む。
[0054]
 通信手段11は、第1のSIPサーバに接続された第1の情報伝送装置に接続される。また、通信手段11は、第2のSIPサーバと第1の情報伝送装置とに接続されて第1の情報伝送装置と音声パケットを送受信する第2の情報伝送装置に接続される。さらに、通信手段11は、第1の情報伝送装置と第2の情報伝送装置とに接続された他の情報伝送装置に接続される。
[0055]
 なお、第1のSIPサーバは、図1に示すSIPサーバ4aに相当する。第1の情報伝送装置は、図1に示すルータ3aに相当する。第2のSIPサーバは、図1に示すSIPサーバ4bに相当する。第2の情報伝送装置は、図1に示すルータ3bに相当する。他の情報伝送装置は、図1に示すルータ3cに相当する。
[0056]
 制御手段12は、通信手段11が取得した各情報伝送装置間の通信路の空き容量を示す空き容量情報に基づいて、空き容量が最も小さい通信路を避けて新たな経路を設定する。
[0057]
 本実施形態によれば、通信ネットワークの運用効率を高めることができる。また、通話品質の低下を良好に防止することができる。
[0058]
 実施形態3.
 本発明の第3の実施形態について図面を参照して説明する。図6は、本発明の第3の実施形態の通信経路制御システムの例を示すブロック図である。図6に示すように、本発明の第3の実施形態の通信経路制御システムは、通信経路制御装置200、情報伝送装置300a,300b,・・・300z、第1のSIPサーバ400a、および第2のSIPサーバ400bを含む。
[0059]
 本実施形態における通信経路制御装置200は、図1に示す第1の実施形態の制御サーバ100または第2の実施形態の通信経路制御装置10に相当する。本実施形態における情報伝送装置300a,300b,・・・300zは、図1に示すルータ3a,3b,3cに相当する。本実施形態における第1のSIPサーバ400aおよび第2のSIPサーバ400bは、図1に示す第1のSIPサーバ4aおよび第2のSIPサーバ4bにそれぞれ相当する。
[0060]
 本実施形態において、情報伝送装置300aは第1のSIPサーバに接続され、情報伝送装置300zは第2のSIPサーバに接続されている。そして、情報伝送装置300a,300b,・・・300zの互いの間には通信路が設定されている。
[0061]
 本実施形態によれば、通信ネットワークの運用効率を高めることができる。また、通話品質の低下を良好に防止することができる。
[0062]
 以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
[0063]
 この出願は、2014年3月10日に出願された日本出願特願2014-046448を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

符号の説明

[0064]
 1a、1b、1c、1d  IP電話機
 2a、2b  スイッチ
 3a、3b、3c  ルータ
 4a、4b  SIPサーバ
 10、200  通信経路制御装置
 11  通信手段
 12  制御手段
 100  制御サーバ
 110  通信部
 120  制御部
 300a、300b、300z  情報伝送装置
 400a  第1のSIPサーバ
 400b  第2のSIPサーバ

請求の範囲

[請求項1]
 互いの間の通信路が設定され、第1のSIPサーバに接続された第1の情報伝送装置および第2のSIPサーバに接続された第2の情報伝送装置を含む複数の情報伝送装置の各々に接続された通信手段と、
 前記通信手段が各情報伝送装置から取得した各情報伝送装置間の通信路の空き容量を示す空き容量情報に基づいて、空き容量が最も小さい通信路を避けて新たな経路を設定する制御手段とを備えた
 ことを特徴とする通信経路制御装置。
[請求項2]
 前記制御手段は、新たな経路を設定する場合に、前記経路に応じた各情報伝送装置のルーティングテーブルを前記経路に応じて設定する
 請求項1に記載の通信経路制御装置。
[請求項3]
 前記通信手段は、前記第1のSIPサーバおよび前記第2のSIPサーバに接続され、前記第1のSIPサーバおよび前記第2のSIPサーバから音声パケットの経路を示す経路情報を取得する
 請求項1または請求項2に記載の通信経路制御装置。
[請求項4]
 前記制御手段は、各情報伝送装置間の通信路のうち、最も空き容量が大きい通信路を通るように経路を設定する
 請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の通信経路制御装置。
[請求項5]
 前記通信手段は、各情報伝送装置から定期的に空き容量情報を取得し、
 前記制御手段は、前記通信手段が取得した前記空き容量情報に基づいて新たな経路を設定するか否かを判断する
 請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の通信経路制御装置。
[請求項6]
 請求項1から請求項5のうちいずれかに記載の通信経路制御装置と、
 前記第1のSIPサーバと、
 前記第2のSIPサーバと、
 前記複数の情報伝送装置とを備えた
 ことを特徴とする通信経路制御システム。
[請求項7]
 コンピュータに、
 互いの間の通信路が設定され、第1のSIPサーバに接続された第1の情報伝送装置および第2のSIPサーバに接続された第2の情報伝送装置を含む複数の情報伝送装置の各々と通信する通信処理と、
 前記通信処理で各情報伝送装置から取得した各情報伝送装置間の通信路の空き容量を示す空き容量情報に基づいて、空き容量が最も小さい通信路を避けて新たな経路を設定する制御処理とを実行させる
 ための通信経路制御プログラムが記憶された記憶媒体。
[請求項8]
 互いの間の通信路が設定され、第1のSIPサーバに接続された第1の情報伝送装置および第2のSIPサーバに接続された第2の情報伝送装置を含む複数の情報伝送装置の各々と通信し、
 各情報伝送装置から取得した各情報伝送装置間の通信路の空き容量を示す空き容量情報に基づいて、空き容量が最も小さい通信路を避けて新たな経路を設定する
 ことを特徴とする通信経路制御方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]