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1. (WO2015136592) 電流検出器及び電力変換装置
Document

明 細 書

発明の名称 電流検出器及び電力変換装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006  

先行技術文献

特許文献

0007  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0008   0009  

課題を解決するための手段

0010   0011   0012   0013  

発明の効果

0014  

図面の簡単な説明

0015  

発明を実施するための形態

0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030  

産業上の利用可能性

0031  

符号の説明

0032  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

補正された請求の範囲(条約第19条)

1  *   2  *   3  *   4  *   5  *   6  *  

条約第19条(1)に基づく説明書

図面

1A   1B   2   3   4   5   6  

明 細 書

発明の名称 : 電流検出器及び電力変換装置

技術分野

[0001]
 本発明は、インダクタを流れる電流を検出する電流検出器、及び、この電流検出器による電流検出値を用いて半導体スイッチング素子をオン・オフ制御し、電力変換を行う電力変換装置に関するものである。

背景技術

[0002]
 直流電圧を昇圧または降圧するチョッパには、エネルギーを蓄積するためのインダクタに流れる電流を検出し、その電流検出値に基づいて半導体スイッチング素子をオン・オフ制御するものがある。
 図5は、主回路の電流検出機能を備えた一般的な降圧チョッパを示している。図5において、直流電源11の両端には、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等の半導体スイッチング素子12とダイオード13とが互いに逆方向に直列接続されている。また、ダイオード13の両端には、インダクタ14と電流検出部15と平滑コンデンサ16とが直列に接続され、平滑コンデンサ16の両端には負荷17が接続されている。なお、12dは寄生ダイオードを示す。
[0003]
 この降圧チョッパでは、半導体スイッチング素子12をオンさせてインダクタ14にエネルギーを蓄積する。また、半導体スイッチング素子12をオフさせてインダクタ14の蓄積エネルギーを放出し、ダイオード13を介して平滑コンデンサ16に供給することで降圧動作を実現している。
 制御回路30では、電流検出部15から出力される電流(主回路電流)I の検出値と、平滑コンデンサ16から得た出力電圧V outの検出値と、を用いて半導体スイッチング素子12をオン・オフし、出力電圧V outを指令値に一致させるようなフィードバック制御を行っている。
 電流検出部15としては、例えばシャント抵抗やホールCT(Current-Transformer)を用いた回路があり、これらの部品によって電流I を電圧値に換算している。
[0004]
 一方、インダクタの電流を検出する他の従来技術として、例えば特許文献1には、インダクタに主巻線と補助巻線とを備え、補助巻線の一端をインダクタの主巻線の一端に接続して補助巻線の他端と主巻線の他端との間の電圧を検出する方法が示されている。
 図6は、図5における電流検出部15に特許文献1記載の従来技術を適用した場合の回路図であり、141はインダクタ14の主巻線、142は補助巻線、20は電圧検出部である。主巻線141と補助巻線142とは同一方向に巻かれ、巻数も等しくなっている。なお、a,bは主巻線141の一端及び他端、a’,b’は補助巻線142の一端及び他端である。
[0005]
 ここで、主巻線141は、主回路(図5における半導体スイッチング素子12の出力側と平滑コンデンサ16の一端との間)に直列に接続されている。また、補助巻線142は、その一端a’が主回路に接続され、他端b’は主巻線141の他端bと共に電圧検出部20に接続されている。
 図6において、電圧検出部20の入力インピーダンスが十分に大きければ、電流I は主巻線141に流れて補助巻線142には流れないため、主巻線141の巻線抵抗Rによる電圧降下(R・I )が主巻線141のみに生じる。
[0006]
 また、図示されていない半導体スイッチング素子のスイッチング動作により、主巻線141の両端には、(L・dI /dt)の大きさの交番電圧が発生する。なお、Lは主巻線141のインダクタンスである。
 ここで、主巻線141及び補助巻線142は巻数比1:1のトランスの一次巻線及び二次巻線と同じ関係であるため、補助巻線142の両端には、主巻線141の両端に発生する交番電圧(L・dI /dt)と等しい大きさの起電力が同じ極性で発生する。
 従って、各一端a,a’ が同電位である主巻線141及び補助巻線142の他端b,b’の間の電圧は、主巻線141に流れる電流I による電圧降下(R・I )のみとなり、この電圧が電圧検出部20により検出される。よって、主巻線141の巻線抵抗Rを予め測定しておけば、制御回路は、電圧検出部20による電圧検出値V(=R・I )の関係から電流I を求めることができる。

先行技術文献

特許文献

[0007]
特許文献1 : 特開平3-178555号公報(第3頁右上欄第17行~右下欄第20行、第1図等)

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0008]
 良く知られているように、インダクタの巻線の抵抗値は巻線材料(銅)の温度に依存するため、重負荷に電力を供給している場合のように、巻線温度が高温になると巻線抵抗も大きくなる。例えば、温度が80[K]上昇した場合、巻線抵抗Rは1.3倍にもなるので、巻線抵抗Rが固定値であることを前提とした特許文献1の従来技術では、電流検出値の誤差が著しく大きくなり、実用的ではない。
[0009]
 そこで、本発明の解決課題は、インダクタの巻線温度の影響を受けることなく、インダクタを流れる主回路電流の大きさを正確に検出可能とした電流検出器、及び、この電流検出器を用いた電力変換装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0010]
 上記課題を解決するため、本発明は、半導体スイッチング素子のスイッチング動作によりインダクタを流れる主回路電流を検出する電流検出器であって、インダクタが、巻数が等しい主巻線及び補助巻線を備え、かつ、スイッチング動作により主巻線及び補助巻線に発生する起電力が打ち消されるように接続されている電流検出器と、この電流検出器を用いた電力変換装置に関するものである。
 そして、請求項1に係る電流検出器は、各一端が主回路線路に接続された主巻線及び補助巻線の各他端が、入力端子にそれぞれ接続され、主巻線の他端と補助巻線の他端との間の電圧のみを検出する電圧検出部を備えている。
 更に、この電流検出器は、主巻線の温度を検出する温度検出部と、その検出温度に基づいて主巻線の巻線抵抗を補正し、補正後の巻線抵抗と電圧検出部による電圧検出値とを用いて、主巻線に流れる主回路電流を演算する電流演算部と、を備えたものである。
[0011]
 なお、請求項2に記載するように、前記電流演算部は、半導体スイッチング素子のスイッチング動作に同期してサンプリングされた電圧検出値を用いて、主回路電流を演算することが望ましい。
 また、請求項3に係る電流検出器は、複数の素線を並列接続して主巻線を構成し、補助巻線の素線の数を、主巻線の並列接続数以下にしたものである。
 更に、請求項4に記載するように、補助巻線の素線の径は主巻線の素線の径よりも細くすることが可能である。
[0012]
 請求項5に係る電流検出器は、前記補助巻線をトランスの二次巻線によって代用したものである。
 すなわち、この発明は、主回路線路に直列接続されたインダクタに並列接続される一次巻線、及び、この一次巻線と巻数比が同一である二次巻線を備えたトランスを備えている。また、各一端が主回路線路に接続されたインダクタ及び二次巻線の各他端が、入力端子にそれぞれ接続され、スイッチング動作によりインダクタ及び二次巻線に発生する起電力が打ち消されてインダクタの他端と二次巻線の他端との間の電圧のみを検出する電圧検出部を備えている。
 更に、インダクタの温度を検出する温度検出部と、その検出温度に基づいてインダクタの巻線抵抗を補正し、補正後の巻線抵抗と電圧検出部による電圧検出値とを用いて、インダクタに流れる主回路電流を演算する電流演算部と、を備えたものである。
[0013]
 また、請求項6に記載した電力変換装置は、請求項1~5の何れか1項に記載した電流検出器による電流検出値を用いて半導体スイッチング素子のスイッチング動作を制御することにより、直流電力または交流電力を変換するものである。

発明の効果

[0014]
 本発明によれば、インダクタを流れる主回路電流による電圧降下に巻線温度に起因した誤差要因があったとしても、この誤差要因を除去することが可能であり、電流検出精度を大幅に向上することができる。

図面の簡単な説明

[0015]
[図1A] 本発明の第1実施形態を示す構成図である。
[図1B] 図1Aの回路図である。
[図2] 波形図である。
[図3] 本発明の第1実施形態の変形例を示す回路図である。
[図4] 本発明の第2実施形態を示す回路図である
[図5] 一般的な降圧チョッパの回路図である。
[図6] 特許文献1に記載された従来技術の回路図である。

発明を実施するための形態

[0016]
 以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
 まず、図1Aは本発明の第1実施形態に係る電流検出器の構成図であり、図1Bはその回路図である。この電流検出器は、例えば、図5に示したように半導体スイッチング素子12の出力端子と平滑コンデンサ16の一端との間に接続されるものであり、インダクタに流れる電流(主回路電流)I を検出して制御回路30により半導体スイッチング素子12をスイッチングし、出力電圧V outを指令値通りに制御するために使用される。
[0017]
 図1A,図1Bにおいて、インダクタ3の鉄芯4には、巻数が等しい主巻線1及び補助巻線2が同一方向に巻かれている。主巻線1及び補助巻線2の巻始めの一端1a,2aは主回路線路50に接続されており、この主回路線路50は、図5に示すごとく電力変換装置の出力側に接続されている。また、主巻線1及び補助巻線2の巻終わりの他端1b,2bは、これら他端1b,2b間の電圧を検出して増幅する電圧検出部5の入力側にそれぞれ接続されている。
[0018]
 主巻線1と補助巻線2とは同一方向に巻かれていて巻数も等しいため、図6の主巻線141及び補助巻線142と同様に、半導体スイッチング素子のスイッチング動作に伴って主巻線1及び補助巻線2の各両端に発生する交番電圧(L・dI /dt)は大きさ及び極性が等しくなる。すなわち、図1Bから明らかなように、主巻線1、補助巻線2及び電圧検出部5の接続関係は、図6における主巻線141、補助巻線142及び電圧検出部20の接続関係と同様である。
[0019]
 また、7は主巻線1の温度を検出するサーミスタ等の温度検出素子であり、その出力は、電圧検出部5の出力と共に、マイコン等からなる電流演算回路6に入力されている。
 この電流演算回路6は、第1の機能として、温度検出素子7により検出した主巻線1の温度に応じて主巻線1の巻線抵抗を補正する機能を備え、第2の機能として、補正後の巻線抵抗を用いて電圧検出部5による電圧検出値を補正する機能を備えている。なお、第2の機能においては、スイッチング動作時に主巻線1の漏れインダクタンスに起因して発生する電圧検出値Vの増加分、減少分の不均衡による誤差を補正することも可能になっている。
[0020]
 次に、この第1実施形態の動作を説明する。
 半導体スイッチング素子のスイッチング動作により電流I が流れると、図6と同様の原理によって主巻線1及び補助巻線2に発生する起電力(L・dI /dt)が打ち消され、主巻線1の巻線抵抗Rのみに依存する電圧Vが電圧検出部5により検出されて電流演算回路6に入力される。これと同時に、主巻線1の温度が温度検出素子7により検出されて電流演算回路6に入力される。
[0021]
 ここで、主巻線1の温度-抵抗特性は既知であるから、電流演算回路6は、主巻線1の検出温度に応じて補正した巻線抵抗Rと電圧検出部5による電圧検出値Vとを用いて、V=R・I の関係から電流I を演算する。これにより、巻線温度の相違による測定誤差を解消することができる。
[0022]
 なお、温度検出素子7としてサーミスタを用いる場合には、サーミスタの温度特性の非線形性によっても誤差を生じ得る。しかし、この非線形性を含めて電流演算回路6が巻線抵抗Rを補正することは容易であり、電流I の演算誤差を大幅に減らすことができる。
[0023]
 しかしながら、スイッチング動作に伴い、主巻線1の漏れインダクタンスに起因して電圧検出値Vの増加分と減少分との間に不均衡が生じるので、これによって電圧検出値Vの平均値V averageに誤差が発生する。
 図2は本実施形態における電流I 及び電圧検出値Vの模式的な波形図であり、電圧検出値Vの波形におけるハッチング部分の面積S ,S は、主巻線1の励磁インダクタンスと漏れインダクタンスとの比、半導体スイッチング素子の導通比(オンデューティ)、リアクトル3の両端電圧に依存するため、電流演算回路6による演算によって推定可能である。
[0024]
 ここで、半導体スイッチング素子の導通比やリアクトル3の両端電圧は制御回路から情報を取得可能であるが、主巻線1のインダクタンス成分に関しては、設計値に対して個体のバラつきが存在するので、高精度な値が得られないおそれがある。
 そこで、この実施形態では、スイッチング周波数に対して2倍の周波数でサンプリングしつつ電圧検出値Vの波形を観測し、その観察波形に対して、面積S ,S が等しくなることを利用して、半導体スイッチング素子の導通比を考慮しながら平均値V averageを演算する。これにより、主巻線1の漏れインダクタンスに影響されずに平均値V averageを誤差なく求めることができる。
 図2におけるt はサンプリングタイミングを示しており、このタイミングは、半導体スイッチング素子のオン期間Δt on、オフ期間Δt offのそれぞれ中点に相当する。
[0025]
 電流演算回路6は、こうして検出した平均値V averageと温度補正した巻線抵抗Rとを用いて、V=R・I の関係から電流I (その平均値I average)を演算すれば良い。
 なお、半導体スイッチング素子を所定の導通比に従って制御する制御回路(マイコン)に電流演算回路6の機能を持たせる場合には、単にソフトウェアを追加すれば良く、例えば導通比を取り込む専用の回路を別途設ける必要はない。
[0026]
 このように、本実施形態によれば、電力変換装置の半導体スイッチング素子を制御するために高精度かつ高速に主回路電流I の大きさを検出することができる。
 なお、電流検出値を電力変換装置の低速制御や電流モニタリングのみに用いる場合には、ローパスフィルタを電圧検出部5の出力側に接続して主巻線1の漏れインダクタンスによる影響を除去すれば良い。
[0027]
 本実施形態において、電圧検出部5の入力インピーダンスが大きければ補助巻線2には主回路電流が流れないため、この補助巻線2に主巻線1よりも径が細い線材を用いればコストの増加を抑えることができる。
[0028]
 また、大電流用のインダクタでは、主巻線を複数並列に接続して構成することが多い。この場合には、変形例として図3に示す1ターン型のインダクタ3Aのように、互いに並列接続される主巻線1Aの複数の素線のうち1本を補助巻線2として、その他端を電圧検出部5に接続しても良い。この場合、補助巻線2を、複数の素線を並列接続して構成しても良く、何れにしても主巻線1Aの素線の並列数N>補助巻線2の素線の並列数Mという関係にあれば良い。
[0029]
 次に、図4は本発明の第2実施形態を示す回路図である。図4において、図1A,図1B,図3と共通する構成部分には同一符号を付してあり、以下では相違点を中心に説明する。
 第1実施形態では改造したインダクタ3,3Aを用いているが、第2実施形態はインダクタ自体の改造を不要としている。
[0030]
 すなわち、図4において、主回路線路50に直列に接続されるインダクタは主巻線1のみから構成されている。また、8は巻数比が1:1のトランスであり、その一次巻線8Aが主巻線1と並列に接続されている。更に、二次巻線8Bの一端は主巻線1の一端に接続され、二次巻線8Bの他端は電圧検出部5の一方の入力端子に接続されている。なお、電圧検出部5の他方の入力端子には、第1実施形態と同様に主巻線1の他端が接続されている。
 この実施形態によれば、インダクタに並列接続されたトランス8の二次巻線8Bを補助巻線として利用することにより、インダクタ自体を改造しなくても第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。

産業上の利用可能性

[0031]
 本発明は、各実施形態に係る電流検出器により得た電流検出値を用いて半導体スイッチング素子をオン・オフ制御することにより、直流電力または交流電力を変換する昇圧チョッパ、降圧チョッパ、インバータ、コンバータ等の各種の電力変換装置に利用することができる。また、これらの電力変換装置の相形式(単相、多相)も、特に限定されることはない。

符号の説明

[0032]
1,1A:主巻線
1a,2a:一端
1b,2b:他端
2:補助巻線
3,3A:インダクタ
4:鉄芯
5:電圧検出部
6:電流演算回路
7:温度検出素子
8:トランス
8A:一次巻線
8B:二次巻線
50:主回路線路

請求の範囲

[請求項1]
 半導体スイッチング素子のスイッチング動作によりインダクタを流れる主回路電流を検出する電流検出器であって、前記インダクタは、巻数が等しい主巻線及び補助巻線を備え、かつ、前記スイッチング動作により前記主巻線及び補助巻線に発生する起電力が打ち消されるように接続されている電流検出器において、
 各一端が主回路線路に接続された前記主巻線及び補助巻線の各他端が、入力端子にそれぞれ接続され、前記主巻線の他端と前記補助巻線の他端との間の電圧のみを検出する電圧検出部と、
 前記主巻線の温度を検出する温度検出部と、
 前記温度検出部による検出温度に基づいて前記主巻線の巻線抵抗を補正し、補正後の巻線抵抗と前記電圧検出部による電圧検出値とを用いて、前記主巻線に流れる主回路電流を演算する電流演算部と、
 を備えたことを特徴とする電流検出器。
[請求項2]
 請求項1に記載した電流検出器において、
 前記電流演算部は、前記スイッチング動作に同期してサンプリングされた前記電圧検出値を用いて前記主回路電流を演算することを特徴とする電流検出器。
[請求項3]
 請求項1または2に記載した電流検出器において、
 複数の素線を並列接続して前記主巻線を構成し、前記補助巻線の素線の数を、前記主巻線の並列接続数以下にしたことを特徴とする電流検出器。
[請求項4]
 請求項1~3の何れか1項に記載した電流検出器において、
 前記補助巻線の素線の径を前記主巻線の素線の径よりも細くしたことを特徴とする電流検出器。
[請求項5]
 半導体スイッチング素子のスイッチング動作によりインダクタを流れる主回路電流を検出する電流検出器において、
 主回路線路に直列接続された前記インダクタに並列接続される一次巻線、及び、前記一次巻線と巻数比が同一である二次巻線を備えたトランスと、
 各一端が前記主回路線路に接続された前記インダクタ及び前記二次巻線の各他端が入力端子にそれぞれ接続され、前記スイッチング動作により前記インダクタ及び前記二次巻線に発生する起電力が打ち消されて前記インダクタの他端と前記二次巻線の他端との間の電圧のみを検出する電圧検出部と、
 前記インダクタの温度を検出する温度検出部と、
 前記温度検出部による検出温度に基づいて前記インダクタの巻線抵抗を補正し、補正後の巻線抵抗と前記電圧検出部による電圧検出値とを用いて、前記インダクタに流れる主回路電流を演算する電流演算部と、
 を備えたことを特徴とする電流検出器。
[請求項6]
 請求項1~5の何れか1項に記載した電流検出器による電流検出値を用いて前記半導体スイッチング素子のスイッチング動作を制御することにより、直流電力または交流電力を変換することを特徴とする電力変換装置。

補正された請求の範囲(条約第19条)
[ 2014年10月10日 ( 10.10.2014 )  国際事務局受理 ]

[1]
[補正後] 半導体スイッチング素子のスイッチング動作によりインダクタを流れる主回路電流を検出する電流検出器であって、前記インダクタは、巻数が等しい主巻線及び補助巻線を備え、かつ、前記スイッチング動作により前記主巻線及び補助巻線に発生する起電力が打ち消されるように接続されている電流検出器において、
 各一端が主回路線路に接続された前記主巻線及び補助巻線の各他端が、入力端子にそれぞれ接続され、前記主巻線の他端と前記補助巻線の他端との間の電圧のみを検出する電圧検出部と、
 前記主巻線の温度を検出する温度検出部と、
 前記温度検出部による検出温度に基づいて前記主巻線の巻線抵抗を補正し、補正後の巻線抵抗と前記電圧検出部による電圧検出値とを用いて、前記主巻線に流れる主回路電流を演算する電流演算部と、
 を備え、
 前記電流演算部は、前記半導体スイッチング素子のスイッチング周波数の2倍の周波数でサンプリングされた前記電圧検出値の平均値と前記補正後の巻線抵抗とを用いて、前記主回路電流を演算することを特徴とする電流検出器。
[2]
[補正後] 請求項1に記載した電流検出器において、
 複数の素線を並列接続して前記主巻線を構成し、かつ、複数の素線を並列接続して前記補助巻線を構成すると共に、前記補助巻線の素線の数を、前記主巻線の並列接続数より小さくしたことを特徴とする電流検出器。
[3]
[補正後] 請求項1または2に記載した電流検出器において、
 前記補助巻線の素線の径を前記主巻線の素線の径よりも細くしたことを特徴とする電流検出器。
[4]
[補正後] 半導体スイッチング素子のスイッチング動作によりインダクタを流れる主回路電流を検出する電流検出器において、
 主回路線路に直列接続された前記インダクタに並列接続される一次巻線、及び、前記一次巻線と巻数比が同一である二次巻線を備えたトランスと、
 各一端が前記主回路線路に接続された前記インダクタ及び前記二次巻線の各他端が入力端子にそれぞれ接続され、前記スイッチング動作により前記インダクタ及び前記二次巻線に発生する起電力が打ち消されて前記インダクタの他端と前記二次巻線の他端との間の電圧のみを検出する電圧検出部と、
 前記主巻線の温度を検出する温度検出部と、
 前記温度検出部による検出温度に基づいて前記インダクタの巻線抵抗を補正し、補正後の巻線抵抗と前記電圧検出部による電圧検出値とを用いて、前記インダクタに流れる主回路電流を演算する電流演算部と、
 を備えたことを特徴とする電流検出器。
[5]
[補正後] 請求項1または2または4の何れか1項に記載した電流検出器による電流検出値を用いて前記半導体スイッチング素子のスイッチング動作を制御することにより、直流電力または交流電力を変換することを特徴とする電力変換装置。
[6]
[削除]

条約第19条(1)に基づく説明書
 請求の範囲の請求項1では、電流演算部が、半導体スイッチング素子のスイッチング周波数の2倍の周波数でサンプリングされた電圧検出値の平均値と補正後の巻線抵抗とを用いて、主回路電流を演算することを明確にした。これにより、主巻線の漏れインダクタンスに影響されずに電圧検出値の平均値を誤差なく求めることができ、結果的に主回路電流を高精度に演算することができる。
 請求の範囲の請求項2では、出願時の請求項3を基本として、複数の素線を並列接続して補助巻線を構成すること、及び、補助巻線の素線の数を主巻線の並列接続数より小さくしたことを明確にした。

図面

[ 図 1A]

[ 図 1B]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]