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1. (WO2015133386) 電子部品実装用接着剤及びフリップチップ実装用接着フィルム
Document

明 細 書

発明の名称 電子部品実装用接着剤及びフリップチップ実装用接着フィルム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045  

発明の効果

0046  

発明を実施するための形態

0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057  

産業上の利用可能性

0058  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : 電子部品実装用接着剤及びフリップチップ実装用接着フィルム

技術分野

[0001]
本発明は、短い実装時間の中で半田流れを抑えつつ充分に半田接合でき、ボイドを抑制し、耐リフロー性にも優れた電子部品実装用接着剤に関する。また、本発明は、該電子部品実装用接着剤を含むフリップチップ実装用接着フィルムに関する。

背景技術

[0002]
近年、ますます進展する半導体装置の小型化、高集積化に対応するために、半田等からなる突起電極(バンプ)を有する半導体チップを用いたフリップチップ実装が注目されている。
[0003]
フリップチップ実装においては、一般的に、半導体チップの突起電極と、他の半導体チップ又は基板の電極とを接合した後、アンダーフィルを注入して樹脂封止を行う方法が用いられている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、近年、半導体チップの小型化が進行するとともに電極間のピッチもますます狭くなっており、また、これらに伴って半導体チップ同士又は半導体チップと基板との間のギャップが狭くなっていることから、アンダーフィルの注入時に空気が巻き込まれ、ボイドが発生しやすくなっている。
[0004]
そこで、電極接合後にアンダーフィルを注入するのではなく、基板又は半導体チップに予め熱硬化型の接着剤又は接着フィルムを供給しておき、加熱により電極接合と接着剤の硬化とを同時に行って半導体チップを実装する方法が用いられている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、このような方法では、接着剤の硬化が遅いと、半田溶融時点で接着剤が充分に硬化せず、溶融した半田が接着剤の流動によって押し流されること(半田流れ)があった。また、実装時に接着剤が充分に硬化していないと、実装後の冷却過程でボイドが発生しやすくなっていた。フリップチップ実装では生産性を上げるためにも実装時間を短くすることが求められているが、従来の接着剤又は接着フィルムでは、短い実装時間の中で半田流れを抑えつつ充分に半田接合することが困難であった。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2010-278334号公報
特許文献2 : 特開2011-29392号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
本発明は、短い実装時間の中で半田流れを抑えつつ充分に半田接合でき、ボイドを抑制し、耐リフロー性にも優れた電子部品実装用接着剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該電子部品実装用接着剤を含むフリップチップ実装用接着フィルムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
本発明は、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する二重結合当量1~5meq/gのアクリルポリマーと、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物と、ラジカル重合開始剤とを含有する電子部品実装用接着剤である。
以下、本発明を詳述する。
[0008]
本発明者は、短い実装時間の中で半田流れを抑えつつ充分に半田接合することを目的として、ラジカル重合反応により硬化する、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマーを含有する電子部品実装用接着剤を検討した。
これまでに、例えば、アクリル重合体を含む接着剤組成物(特開2010-126617号公報)、ジエン系化合物の重合体または共重合体で両末端に重合可能な炭素-炭素2重結合を有する化合物を含む樹脂組成物(特許第5228419号公報)等が知られているが、これらの組成物は、電子部品の接着の際の接合信頼性(例えば、耐熱性、耐湿熱安定性等)の維持を目的としたものであり、フリップチップ実装において短い実装時間の中で半田流れを抑えつつ充分に半田接合することは困難であった。
これに対して、本発明者は、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する二重結合当量1~5meq/gのアクリルポリマーと、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物と、ラジカル重合開始剤とを含有する電子部品実装用接着剤であれば、短い実装時間の中で半田流れを抑えつつ充分に半田接合でき、ボイドを抑制し、耐リフロー性にも優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
[0009]
本発明の電子部品実装用接着剤は、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する二重結合当量1~5meq/gのアクリルポリマー(以下、単に「側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマー」ともいう)と、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物と、ラジカル重合開始剤とを含有する。
これらの成分を含有することにより、本発明の電子部品実装用接着剤は、ラジカル重合反応により硬化し、短い実装時間の中で半田流れを抑えつつ充分に半田接合できるものとなり、また、実装時に充分に硬化し、実装後の冷却過程でのボイドの発生を抑制することができる。また、本発明の電子部品実装用接着剤は、接合信頼性にも優れたものとなり、耐リフロー性が向上する。
[0010]
上記側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマーは、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有していれば特に限定されないが、側鎖にのみ(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。
なお、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するとは、最も長い炭素鎖である「主鎖」の片末端又は両末端ではなく、主鎖から分岐した「側鎖」中に(メタ)アクリロイル基を有することを意味する。
[0011]
上記側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマーの二重結合当量は、下限が1meq/g、上限が5meq/gである。上記二重結合当量が1meq/g未満であると、半田流れが生じやすくなって半田接合性が低下し、また、実装後の冷却過程でボイドが発生しやすくなる。なお、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する、二重結合当量が5meq/gを超えるアクリルポリマーは、合成する際の重合又は反応時にゲル化しやすいため、合成すること自体が困難である。上記二重結合当量の好ましい下限は1.1meq/g、好ましい上限は4.5meq/gであり、より好ましい下限は1.2meq/g、より好ましい上限は4meq/gである。
なお、本明細書における二重結合当量とは、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマー1g当たりの(メタ)アクリロイル基の平均個数に関する指標を意味し、具体的には、下記式(a)から算出される。
二重結合当量(meq/g)
=[側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマー1分子中の(メタ)アクリロイル基の平均個数]×1000/[側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマーの数平均分子量]    (a)
なお、二重結合当量はヨウ素価を測定することにより算出できる。
[0012]
上記側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマーは、官能基含有アクリルポリマーに、その官能基と反応可能であり、かつ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させて得られたポリマーであることが好ましい。
なお、必ずしも官能基含有アクリルポリマーの官能基の全てが、その官能基と反応可能であり、かつ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物と反応している必要はない。
[0013]
上記官能基含有アクリルポリマーは、例えば、官能基含有(メタ)アクリルモノマーを含有するモノマー混合物を重合又は共重合させて得られる。このときの重合方法は特に限定されず、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の従来公知の方法が挙げられる。
[0014]
上記官能基含有(メタ)アクリルモノマーは特に限定されず、例えば、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリルモノマー;N-メチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有(メタ)アクリルモノマー;(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタ-イソプロぺニル-α,α-ジメチルベンジルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート、アリルイソシアネート等のイソシアネート基含有(メタ)アクリルモノマー;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有(メタ)アクリルモノマー;(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有(メタ)アクリルモノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル等のアミノ基含有(メタ)アクリルモノマー等が挙げられる。これらの官能基含有(メタ)アクリルモノマーは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[0015]
上記モノマー混合物は、上記官能基含有(メタ)アクリルモノマーに加えて、例えば、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-アクリロイルモルフォリン、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル等のビニル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等を含有していてもよい。これらのモノマーは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[0016]
上記官能基と反応可能であり、かつ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物として、例えば、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、アミド基等の官能基を有し、かつ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が挙げられる。具体的には例えば、次の(1)~(5)の場合が挙げられる。
(1)水酸基含有アクリルポリマーに対しては、アミド基、イソシアネート基、エポキシ基及びカルボキシル基からなる群より選択される少なくとも1つを有し、かつ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させればよい。
(2)カルボキシル基含有アクリルポリマーに対しては、エポキシ基又はイソシアネート基を有し、かつ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させればよい。
(3)エポキシ基含有アクリルポリマーに対しては、カルボキシル基又はアミド基を有し、かつ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させればよい。
(4)アミノ基含有アクリルポリマーに対しては、エポキシ基を有し、かつ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させればよい。
(5)イソシアネート基含有アクリルポリマーに対しては、水酸基又はカルボキシル基を有し、かつ、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させればよい。
[0017]
上記側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマーの重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、好ましい下限は1万、好ましい上限は100万である。上記重量平均分子量が1万未満であると、電子部品実装用接着剤の硬化物が脆くなり、耐リフロー性が低下することがある。上記重量平均分子量が100万を超えると、電子部品実装用接着剤の粘度が高くなりすぎ、製膜性が低下したり、実装時に半田接合部への樹脂(接着剤)の噛み込みが起きやすくなったりすることがある。上記重量平均分子量のより好ましい下限は10万、より好ましい上限は80万である。
なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパミエーションクロマトグラフィ(GPC)法によりポリスチレン換算分子量として測定される。具体的には、重量平均分子量(Mw)は、アクリルポリマーをテトラヒドロフラン(THF)によって50倍希釈して得られた希釈液をフィルターで濾過し、得られた濾液を用いてGPC法によりポリスチレン換算分子量として測定される。GPC法では、例えば、2690 Separations Model(Waters社製)等を使用できる。
[0018]
上記3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物として、例えば、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官能化合物;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の4官能化合物;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の5官能化合物;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の6官能化合物;その他の3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物、多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物及び多官能ポリエステル(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。これらの3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、シリコン等からなる半導体ウエハ又はチップに対する接着力が高く、リフロー等の過酷な熱湿条件下においても半導体ウエハ又はチップとの接着界面での剥離又はパッケージクラックが発生しないことから、エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
なお、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物とは、1分子中に(メタ)アクリレート部分を3以上有する化合物である。1分子中に(メタ)アクリレート部分が2以下であると、半田流れが生じやすくなって半田接合性が低下し、また、実装後の冷却過程でボイドが発生しやすくなる。また、本明細書中、1分子中に(メタ)アクリレート部分に加えてエポキシ基を有する化合物は「3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物」には含まず、後述する「エポキシ樹脂」であるものとする。
[0019]
上記3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物の含有量は特に限定されないが、上記側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマー100重量部に対する好ましい下限は20重量部、好ましい上限は300重量部である。上記含有量が20重量部未満であると、半田流れが生じやすくなって半田接合性が低下し、また、実装後の冷却過程でボイドが発生しやすくなることがある。上記含有量が300重量部を超えると、電子部品実装用接着剤のタックが強くなり、例えば、接着フィルムとした場合、使用時まで接着剤層を保護するために接着剤層に積層された離型剤付き基材を剥離する際に不具合が生じることがある。また、個片化された接着剤層付きの半導体チップをピックアップして基板又は他の半導体チップに実装する際のピックアップ工程において、接着剤層がステージ上に付着してしまい、ピックアップ不良を招くことがある。上記含有量のより好ましい下限は25重量部、より好ましい上限は250重量部である。
[0020]
上記ラジカル重合開始剤は特に限定されず、ラジカル重合に一般的に用いられる重合開始剤を用いることができるが、熱ラジカル重合開始剤が好ましい。上記熱ラジカル重合開始剤として、例えば、アゾ化合物、過酸化物等が挙げられる。これらの熱ラジカル重合開始剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、アゾ化合物の場合、反応時にアウトガスとして窒素が発生し、硬化物中にボイドとして残存することがあることから、過酸化物がより好適に用いられる。
[0021]
上記アゾ化合物として、例えば、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、1,1-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、1-[(1-シアノ-1-メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、4,4’-アゾビス(4-シアノバレリアン酸)、ジメチル-2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、ジメチル-1,1’-アゾビス(1-シクロヘキサンカルボキシレート)、2,2’-アゾビス{2-メチル-N-[1,1’-ビス(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’-アゾビス[N-(2-プロペニル)-2-メチルプロピオンアミド]、2,2’-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス(N-シクロヘキシル-2-メチルプロピオンアミド)、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’-アゾビス{2-[1-(2-ヒドロキシエチル)-2-イミダゾリン-2-イル]プロパン}二塩酸塩、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’-アゾビス[N-(2-カルボキシエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]四水和物、2,2’-アゾビス(1-イミノ-1-ピロリジノ-2-メチルプロパン)二塩酸塩、2,2’-アゾビス(2,4,4-トリメチルペンタン)等が挙げられる。これらのアゾ化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[0022]
上記過酸化物は特に限定されないが、10時間半減期温度が80℃以上140℃未満であることが好ましい。上記10時間半減期温度が80℃未満であると、半田溶融前に電子部品実装用接着剤の硬化が進行するため、実装時に半田接合部への樹脂(接着剤)の噛み込みが起きやすく、接合信頼性が低下することがある。上記10時間半減期温度が140℃以上であると、半田流れが生じることがある。上記10時間半減期温度は90℃以上130℃未満であることがより好ましい。
[0023]
上記過酸化物として、例えば、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
また、上記過酸化物のうち、有機過酸化物の市販品として、例えば、パーロイル355(10時間半減期温度:59.4℃)、パーロイルL(10時間半減期温度:61.6℃)、パーオクタO(10時間半減期温度:65.3℃)、パーロイルSA(10時間半減期温度:65.9℃)、パーヘキサ25O(10時間半減期温度:66.2℃)、パーヘキシルO(10時間半減期温度:69.9℃)、ナイパーPMB(10時間半減期温度:70.6℃)、パーブチルO(10時間半減期温度:72.1℃)、ナイパーBMT(10時間半減期温度:73.1℃)、ナイパーBW(10時間半減期温度:73.6℃)、パーヘキサMC(10時間半減期温度:83.2℃)、パーヘキサTMH(10時間半減期温度:86.7℃)、パーヘキサHC(10時間半減期温度:87.1℃)、パーヘキサC(10時間半減期温度:90.7℃)、パーテトラA(10時間半減期温度:94.7℃)、パーヘキシルI(10時間半減期温度:95.0℃)、パーブチルMA(10時間半減期温度:96.1℃)、パーブチル355(10時間半減期温度:97.1℃)、パーブチルL(10時間半減期温度:98.3℃)、パーブチルI(10時間半減期温度:98.7℃)、パーブチルE(10時間半減期温度:99.0℃)、パーヘキシルZ(10時間半減期温度:99.4℃)、パーヘキサ25Z(10時間半減期温度:99.7℃)、パーブチルA(10時間半減期温度:101.9℃)、パーヘキサ22(10時間半減期温度:103.1℃)、パーブチルZ(10時間半減期温度:104.3℃)、パーヘキサV(10時間半減期温度:104.5℃)、パーブチルD(10時間半減期温度:123.7℃)、パークミルD(10時間半減期温度116.4℃)、パーヘキシン25B(10時間半減期温度:128.4℃)(以上、日油社製)等が挙げられる。
これらの過酸化物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[0024]
上記ラジカル重合開始剤の含有量は特に限定されないが、上記側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマー100重量部に対する好ましい下限は0.5重量部、好ましい上限は20重量部である。上記含有量が0.5重量部未満であると、半田流れが生じることがある。上記含有量が20重量部を超えても、電子部品実装用接着剤の硬化性に寄与しない。上記含有量のより好ましい下限は1重量部、より好ましい上限は15重量部である。
[0025]
本発明の電子部品実装用接着剤は、更に、エポキシ樹脂と、エポキシ硬化剤とを含有することが好ましい。これらの成分を含有することにより、電子部品実装用接着剤の接合信頼性及び耐熱性がより高くなり、耐リフロー性が向上する。
[0026]
上記エポキシ樹脂は特に限定されないが、上記側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマーと上記3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物との反応系に取り込まれることから、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とを有するエポキシ化合物を含有することが好ましい。なお、本明細書中、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物はすべて「エポキシ樹脂」であるものとみなし、この場合、1分子中の(メタ)アクリロイル基の数は特に限定されない。
[0027]
上記1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とを有するエポキシ化合物として、例えば、一般的に使用されるエポキシ樹脂のエポキシ基を、部分的に(メタ)アクリル基に変換又は変性した化合物等が挙げられる。上記一般的に使用されるエポキシ樹脂は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、上記1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とを有するエポキシ化合物として、4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル等を用いることもできる。これらの1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とを有するエポキシ化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、下記一般式(1)で表される構造を有する化合物が好ましい。
[0028]
[化1]


[0029]
一般式(1)中、R 、R 、R 及びR は水素原子又はメチル基を表し、m及びnは0又は正の整数を表す。m及びnは0又は正の整数であればよいが、m+nが0~15の範囲となることが好ましい。
[0030]
また、上記1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とを有するエポキシ化合物と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等の一般的なエポキシ樹脂とを併用してもよい。
[0031]
上記エポキシ樹脂の含有量は特に限定されないが、上記側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマー100重量部に対する好ましい下限は5重量部、好ましい上限は300重量部である。上記含有量が5重量部未満であると、電子部品実装用接着剤の接合信頼性又は耐熱性が低下することがある。上記含有量が300重量部を超えると、半田流れが生じやすくなって半田接合性が低下することがあり、また、実装後の冷却過程でボイドが発生しやすくなることがある。上記含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は200重量部である。
[0032]
上記エポキシ硬化剤は特に限定されず、従来公知のエポキシ硬化剤を上記エポキシ樹脂に合わせて適宜選択することができ、例えば、酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、ジシアンジアミド等の潜在性硬化剤、カチオン系触媒型硬化剤、イミダゾール系硬化剤、3級アミン系硬化促進剤等が挙げられる。これらのエポキシ硬化剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、硬化速度、硬化物の物性等を調整しやすいことから、酸無水物系硬化剤が好ましく、硬化速度、硬化物の物性等の調整をするための反応系の制御をしやすいことから、イミダゾール系硬化剤が好ましい。
[0033]
上記酸無水物系硬化剤のうち、市販品として、例えば、YH-306、YH-307(以上、三菱化学社製、常温(25℃)で液状)、YH-309(三菱化学社製、常温(25℃)で固体)等が挙げられる。これらの酸無水物系硬化剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記イミダゾール系硬化剤は特に限定されず、例えば、フジキュアー7000、フジキュアー7001、フジキュアー7002(以上、T&K TOKA社製、常温(25℃)で液状)、イミダゾールの1位をシアノエチル基で保護した1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、イソシアヌル酸で塩基性を保護したイミダゾール系硬化剤(商品名「2MA-OK」、四国化成工業社製、常温(25℃)で固体)、2MZ、2MZ-P、2PZ、2PZ-PW、2P4MZ、C11Z-CNS、2PZ-CNS、2PZCNS-PW、2MZ-A、2MZA-PW、C11Z-A、2E4MZ-A、2MAOK-PW、2PZ-OK、2MZ-OK、2PHZ、2PHZ-PW、2P4MHZ、2P4MHZ-PW、2E4MZ・BIS、VT、VT-OK、MAVT、MAVT-OK(以上、四国化成工業社製)等が挙げられる。これらのイミダゾール系硬化剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[0034]
上記エポキシ硬化剤の含有量は特に限定されず、エポキシ基と等量反応するエポキシ硬化剤を用いる場合、上記エポキシ硬化剤の含有量は、電子部品実装用接着剤中に含まれるエポキシ基の総量に対する好ましい下限が60当量、好ましい上限が110当量である。上記含有量が60当量未満であると、上記エポキシ樹脂を充分に硬化させることができないことがある。上記含有量が110当量を超えても、特に電子部品実装用接着剤の硬化性には寄与せず、過剰なエポキシ硬化剤が揮発することによってボイドの原因となることがある。上記含有量のより好ましい下限は70当量、より好ましい上限は100当量である。
[0035]
本発明の電子部品実装用接着剤は、更に、無機フィラーを含有することが好ましい。無機フィラーを含有することにより、電子部品実装用接着剤の硬化物の機械的強度及び耐熱性がより高くなり、また、硬化物の線膨張係数が低下して、接合信頼性がより高くなる。
[0036]
上記無機フィラーは特に限定されず、例えば、シリカ、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、炭化珪素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。なかでも、流動性に優れることから球状シリカが好ましく、メチルシランカップリング剤、フェニルシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤、(メタ)アクリルシランカップリング剤等で表面処理された球状シリカがより好ましい。表面処理された球状シリカを用いることで、電子部品実装用接着剤の製膜性を高めることができる。
[0037]
上記無機フィラーの平均粒子径は特に限定されないが、電子部品実装用接着剤の透明性、流動性、接合信頼性等の観点から、0.01~1μm程度が好ましい。
上記無機フィラーは単独で使用してもよいし、複数種の無機フィラーを混合して使用してもよい。
[0038]
上記無機フィラーの含有量は特に限定されないが、電子部品実装用接着剤中の好ましい下限が10重量%、好ましい上限が70重量%である。上記含有量が10重量%未満であると、電子部品実装用接着剤の硬化物の強度又は接合信頼性が低下することがある。上記含有量が70重量%を超えると、電子部品実装用接着剤の製膜性が低下することがある。上記含有量のより好ましい下限は20重量%、より好ましい上限は60重量%である。
[0039]
本発明の電子部品実装用接着剤は、更に、(メタ)アクリル基を有するシランカップリング剤を含有することが好ましい。(メタ)アクリル基を有するシランカップリング剤を含有することにより、シリコン等からなる半導体ウエハ又はチップに対する電子部品実装用接着剤の接着力が高まり、リフロー等の過酷な熱湿条件下においても半導体ウエハ又はチップとの接着界面での剥離又はパッケージクラックが発生せず、高い接合信頼性を得ることができる。
[0040]
上記(メタ)アクリル基を有するシランカップリング剤として、例えば、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル基を有するシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[0041]
上記(メタ)アクリル基を有するシランカップリング剤の含有量は特に限定されないが、電子部品実装用接着剤中の好ましい下限が0.05重量%、好ましい上限が5重量%である。上記含有量が0.05重量%未満であると、リフロー等の過酷な熱湿条件下において半導体ウエハ又はチップと電子部品実装用接着剤との接着界面での剥離又はパッケージクラックが発生することがある。上記含有量が5重量%を超えても、電子部品実装用接着剤の接着力及び耐湿熱性の向上に寄与しない。上記含有量のより好ましい下限は0.1重量%、より好ましい上限は3重量%である。
[0042]
本発明の電子部品実装用接着剤は、必要に応じて、更に、希釈剤、チキソトロピー付与剤、溶媒、無機イオン交換体、ブリード防止剤、チタネート系カップリング剤、タッキファイヤー等の密着性付与剤、ゴム粒子等の応力緩和剤等のその他の添加剤を含有してもよい。
[0043]
本発明の電子部品実装用接着剤を製造する方法は特に限定されず、例えば、上記側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマーと、上記3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物と、上記ラジカル重合開始剤とに、必要に応じてその他の成分を所定量配合して混合する方法等が挙げられる。
上記混合の方法は特に限定されず、例えば、ホモディスパー、万能ミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー等を使用する方法が挙げられる。
[0044]
本発明の電子部品実装用接着剤の用途は特に限定されないが、フリップチップ実装に用いられることで、短い実装時間の中で半田流れを抑えつつ充分に半田接合でき、ボイドを抑制し、耐リフロー性を向上させることもできる。
なかでも、本発明の電子部品実装用接着剤からなる接着剤層を有するフリップチップ実装用接着フィルムを、基板又は半導体チップに予め貼付しておき、加熱により電極接合と接着剤の硬化とを同時に行って半導体チップを実装することが好ましい。
[0045]
本発明の電子部品実装用接着剤からなる接着剤層を有するフリップチップ実装用接着フィルムもまた、本発明の1つである。本発明の電子部品実装用接着剤の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は60μmであり、より好ましい下限は10μm、より好ましい上限は50μmである。
本発明のフリップチップ実装用接着フィルムを製造する方法は特に限定されず、例えば、上記側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するアクリルポリマーと、上記3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物と、上記ラジカル重合開始剤とに、必要に応じてその他の成分と溶媒とを所定量配合して混合し、得られた接着剤溶液を離型フィルム上に塗工し、乾燥させてフィルムを製造する方法等が挙げられる。

発明の効果

[0046]
本発明によれば、短い実装時間の中で半田流れを抑えつつ充分に半田接合でき、ボイドを抑制し、耐リフロー性にも優れた電子部品実装用接着剤を提供することができる。また、本発明によれば、該電子部品実装用接着剤を含むフリップチップ実装用接着フィルムを提供することができる。

発明を実施するための形態

[0047]
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
[0048]
(実施例1~14、比較例1~4)
(1)接着フィルムの作製
表1に記載の材料を用いた(表1中、MMAはメチルメタクリレート、BAはブチルアクリレート、HEMAはヒドロキシエチルメタクリレートを意味する)。表2又は3に記載の配合組成に従って、各材料を溶媒としてのメチルエチルケトン(MEK)に添加し、ホモディスパーを用いて攪拌混合することにより接着剤溶液を製造した。得られた接着剤溶液を、アプリケーターを用いて離型PETフィルム上に乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工し、乾燥させることにより、接着フィルムを製造した。使用時まで、得られた接着剤層の表面を離型PETフィルム(保護フィルム)で保護した。
[0049]
(2)半導体パッケージの製造
先端部が半田からなるバンプが50μmピッチでペリフェラル状に形成されたウエハ(WALTS-TEG MB50-0101JY、半田溶融点235℃、ウォルツ社製)を用意した。接着フィルムの片面の保護フィルムを剥がし、真空ラミネーター(ATM-812M、タカトリ社製)を用いて、ステージ温度80℃、真空度100Paでウエハのバンプが形成された面に接着フィルムを貼り合わせた。
接着フィルムの他面の離型PETフィルムを剥がし、露出した接着剤面に、研削用保護テープ(エレップホルダーBT3100P、日東電工社製)をラミネートした。次いで、研削装置(DFG8560、ディスコ社製)を用いて、厚みが100μmとなるまでウエハの裏面を研削した。ウエハの研削した面にダイシングテープを貼り付け、研削用保護テープを剥離した。その後、ダイシング装置(DFD651、ディスコ社製)を用いて、送り速度20mm/秒でウエハをダイシングして、厚みが30μmの接着剤層が付着した接着剤層付き半導体チップ(7.6mm×7.6mm)を得た。
Ni/Au電極を有する基板(WALTS-KIT MB50-0101JY、ウォルツ社製)を用意した。フリップチップボンダ(FC-3000、東レエンジニアリング社製)を用いて、ボンディングステージ温度100℃の条件下で、120℃接触で280℃まで2秒かけて昇温し、280℃、0.8MPaで2秒間荷重をかけ、得られた接着剤層付き半導体チップを基板上に熱圧着した。その後、常圧190℃オーブンで30分間保持することにより、接着剤層を完全に硬化させて、半導体パッケージを得た。
[0050]
<評価>
実施例、比較例で得られた半導体パッケージについて以下の評価を行った。結果を表2又は3に示した。
[0051]
(1)半田流れ
半導体パッケージの半田接合部をX透過装置(MF100C、日立エンジニアリング・アンド・サービス社製)により観察し、半田流れの有無を確認した。半田が半田接合部にのみ存在した場合を良品(○)、接合時に押し流された半田が、半田接合部以外の箇所に島状に存在した場合を不良品(×)とした。
[0052]
(2)半田接合性
研磨機を用いて半導体パッケージを断面研磨し、マイクロスコープを用いて半田接合部の接合状態を観察した。上下電極間に樹脂(接着剤)の噛み込み及び半田流れによる半田流失がなく、接合状態が良好であった場合を良品(○)、上下電極間にわずかに樹脂(接着剤)の噛み込みがあるものの、半田流れによる半田流失がなく、接合状態が比較的良好であった場合を良品(△)、上下電極間に樹脂(接着剤)の噛み込み又は半田流れによる半田流失があり、上下電極が全く接合していなかった場合を不良品(×)とした。
[0053]
(3)ボイド評価
超音波探査映像装置(C-SAM D9500、日本バーンズ社製)を用いて半導体パッケージを観察し、ボイドの有無を評価した。半導体チップの接着面積に対するボイド発生部分の面積が0.5%未満であった場合を良品(〇)、半導体チップの接着面積に対するボイド発生部分の面積が0.5%以上1%未満であった場合を良品(△)、半導体チップの接着面積に対するボイド発生部分の面積が1%以上であった場合を不良品(×)とした。なお、良品か不良品かの判断は、n数を5個として、半導体チップの接着面積に対するボイド発生部分の面積が最も小さかった半導体パッケージについて行った。
[0054]
(4)耐リフロー試験
半導体パッケージを85℃、60RH%に168時間放置して吸湿させた後、半田リフロー炉(プレヒート150℃×100秒、リフロー[最高温度260℃])に4回通過させた。n数を20個として、半導体チップの基板からの剥離が発生した半導体パッケージの個数を確認した。20個の半導体パッケージのうち、剥離が発生した半導体パッケージが0個であった場合を○、1~3個であった場合を△、4~20個であった場合を×とした。
[0055]
[表1]


[0056]
[表2]


[0057]
[表3]


産業上の利用可能性

[0058]
本発明によれば、短い実装時間の中で半田流れを抑えつつ充分に半田接合でき、ボイドを抑制し、耐リフロー性にも優れた電子部品実装用接着剤を提供することができる。また、本発明によれば、該電子部品実装用接着剤を含むフリップチップ実装用接着フィルムを提供することができる。

請求の範囲

[請求項1]
側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する二重結合当量1~5meq/gのアクリルポリマーと、3官能以上の多官能(メタ)アクリレート化合物と、ラジカル重合開始剤とを含有することを特徴とする電子部品実装用接着剤。
[請求項2]
ラジカル重合開始剤は、熱ラジカル重合開始剤であることを特徴とする請求項1記載の電子部品実装用接着剤。
[請求項3]
更に、エポキシ樹脂と、エポキシ硬化剤とを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の電子部品実装用接着剤。
[請求項4]
エポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ基と(メタ)アクリロイル基とを有するエポキシ化合物を含有することを特徴とする請求項3記載の電子部品実装用接着剤。
[請求項5]
更に、無機フィラーを含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の電子部品実装用接着剤。
[請求項6]
更に、(メタ)アクリル基を有するシランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の電子部品実装用接着剤。
[請求項7]
側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する二重結合当量1~5meq/gのアクリルポリマーは、側鎖にのみ(メタ)アクリロイル基を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の電子部品実装用接着剤。
[請求項8]
請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の電子部品実装用接着剤からなる接着剤層を有することを特徴とするフリップチップ実装用接着フィルム。