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1. (WO2015133326) 束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法
Document

明 細 書

発明の名称 束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027  

発明の効果

0028  

図面の簡単な説明

0029  

発明を実施するための形態

0030  

実施例 1

0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120  

実施例 2

0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141   0142   0143   0144   0145   0146   0147   0148   0149   0150   0151   0152   0153  

実施例 3

0154   0155   0156   0157   0158   0159   0160   0161   0162   0163   0164   0165   0166  

実施例 4

0167   0168   0169   0170   0171   0172   0173   0174   0175   0176   0177   0178  

産業上の利用可能性

0179  

符号の説明

0180  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24   25   26   27   28  

明 細 書

発明の名称 : 束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法

技術分野

[0001]
 この発明は、紙幣、小切手、商品券、金券等の紙葉類を処理する紙葉類処理装置の受付部に帯封及び輪ゴムなどで結束された状態で紙葉束が載置された場合の帯封及び輪ゴムなどの異物或いは束状紙葉類の一部の紙葉が束からずれたり一部が折れたりしている束状紙葉類の載置状態を検知する束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法に関する。

背景技術

[0002]
 従来、紙幣入出金装置の紙幣入出金口に紙幣以外の異物が混入された場合に、混入された異物を検知する技術が知られている。例えば、特許文献1には、紙幣投入口の下部に設けた異物受けの画像を撮像して、異物受けの画像と異物のない状態の画像とを比較して違いがあったときに異物の混入を検知し、撮像した異物の画像を表示して返却の要否を利用者に確認するという技術が開示されている。
[0003]
 ところが、紙幣入出金口に入れた異物が紙幣入出金口の下部の異物受けに落ちてこない場合には、異物の検知を行うことができない。例えば、札束がマネークリップで結束された状態で紙幣入出金口に投入された場合には、マネークリップは異物受けには落下しないことから特許文献1で開示している技術では検知することができない。
[0004]
 このように、マネークリップで結束された札束が紙幣入出金口に投入された場合に異物を検知することのできる技術も知られている。例えば特許文献2には、磁気センサを紙葉類繰出装置の紙葉類受入口に設けて、この磁気センサの磁気レベルの変化に基づいて金属異物を検知する技術が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 特開2007-34936号公報
特許文献2 : 実開平2-149649号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 しかしながら、金属ではない輪ゴムや帯封などで結束された紙幣束が紙幣入出金口に載置された場合には、紙幣入出金口の下部の異物受けに落下しないだけではなく、輪ゴム及び帯封は金属ではないことから磁気センサによって検知されることもない。そのため、輪ゴムや帯封で結束された状態の札束が紙幣入出金口に載置されると、紙幣入出金装置は載置された紙幣の真贋判定及び計数を行うために繰り出し処理を開始するが、結束されている状態のため正常に繰り出しを行うことができない。また、紙幣入出金装置は、結束されていることが認識できないので、繰り出しがエラーとなった原因を利用者に伝えることはできない。また、結束されている状態の紙幣を無理に繰り出そうとすることによって、紙幣に損傷を与えてしまうこともある。また、紙幣束中の1枚の紙幣の端面が折れ曲がっている状態、紙幣束中の1枚の紙幣の一部が束から逸脱して束端面を巻き込む状態、或いは紙幣入出金口にて幾枚かの紙幣が倒れて紙幣の模様面が下向きになった状態となり繰り出しができない場合が生じることがある。
[0007]
 このため、ATM(Automated Teller Machine)など紙幣入出金装置において、金属ではない輪ゴムや帯封などで結束された紙幣束が紙幣入出金口に入金された場合に、輪ゴムや帯封などの結束している物を異物有り状態として、また、紙幣束の紙幣が不揃いである等の載置状態を検知することが重要な課題となっている。
[0008]
 本発明は、上述した従来技術の課題を解決するためのものであって、金属及び/又は金属以外の素材の物を含むなんらかの結束物によって紙葉類が結束された状態で紙葉類処理装置の受付部に載置されたときに、結束物が付着しているとして、また、束状紙葉類が正規に置かれていない等の載置状態を検知することのできる束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009]
 上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類に付着した異物或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出装置であって、前記紙葉類受付部に前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付手段と、前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源と、前記複数の光源により照射された前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される対象面を撮像する撮像手段と、前記複数の光源を同時に発光制御することにより前記対象面に対して均一に光を照射する第1の照射制御手段と、前記第1の照射制御手段により均一に光が照射された前記対象面を前記撮像手段により撮像した撮像画像から前記対象面に存在する直線を検出する直線検出手段と、前記対象面のうち、前記直線検出手段により検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行う第2の照射制御手段と、前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とで前記撮像手段により撮像された前記対象領域のそれぞれの画像の差異の有無に基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定手段と、前記直線検出手段により直線が検出された場合に、前記直線検出手段の検出結果及び前記立体物有無判定手段によって判定された結果に基づいて、前記束状態の紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知手段とを備えたことを特徴とする。
[0010]
 また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類と前記複数の光源との間に不透明な部材をさらに備え、前記複数の光源は、前記部材に対して対称となる位置に配設されたことを特徴とする。
[0011]
 また、本発明は、上記発明において、前記第2の照射制御手段は、前記直線検出手段により検出された直線と前記部材との位置関係に応じて前記第1の照射状態及び前記第2の照射状態の光源点灯制御を行うことを特徴とする。
[0012]
 また、本発明は、上記発明において、前記第1の照射制御手段による発光制御下で前記撮像手段により撮像された基準媒体の撮像結果から、撮像範囲内における輝度値の分布を評価し、該評価結果に基づいて前記第1の照射制御手段による前記複数の光源に対する発光制御に係るパラメータ並びに前記撮像手段による前記対象面の撮像に係るパラメータを予め設定する第1のパラメータ設定手段と、前記第2の照射制御手段による発光制御下で前記撮像手段により撮像された基準媒体の撮像結果から、撮像範囲内における輝度値の分布を評価し、該評価結果に基づいて前記第2の照射制御手段による前記複数の光源に対する発光制御に係るパラメータ並びに前記撮像手段による前記対象面の撮像に係るパラメータを予め設定する第2のパラメータ設定手段とをさらに備え、前記直線検出手段は、前記第1のパラメータ設定手段により設定されたパラメータを用いて撮像した紙葉類の撮像結果から前記対象面に存在する直線を検出し、前記立体物有無判定手段は、前記第2のパラメータ設定手段により設定されたパラメータを用いて撮像した前記紙葉類の撮像結果から前記対象領域に所在する立体物の有無を判定することを特徴とする。
[0013]
 また、本発明は、束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類に付着した異物或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出方法であって、前記紙葉類受付部に前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源を同時に発光制御することにより対象面に対して均一に光を照射する第1の照射制御ステップと、前記第1の照射制御ステップにより均一に光が照射された対象面を撮像した撮像画像から前記対象面に存在する直線を検出する直線検出ステップと、前記対象面のうち、前記直線検出ステップにより検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行う第2の照射制御ステップと、前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とで撮像された前記対象領域のそれぞれの画像の差異に基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定ステップとを含み、前記直線検出ステップにおいて直線が検出された場合に、前記直線検出ステップでの検出結果及び前記立体物有無判定ステップによる判定結果に基づいて、前記束状紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知ステップとを含んだことを特徴とする。
[0014]
 また、本発明は、束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類に付着した異物或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出方法であって、前記紙葉類受付部に前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源を同時に発光制御することにより対象面に対して均一に光を照射して撮像する第1の撮像ステップと、前記第1の撮像ステップにより均一に光が照射された対象面を撮像した撮像結果から前記対象面に存在する直線を検出する直線検出ステップと、前記対象面のうち、前記直線検出ステップにより検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行って撮像する第2の撮像ステップと、前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とで撮像された前記対象領域のそれぞれの撮像画像の影の部分の位置がずれていることに基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定ステップと、前記立体物有無判定ステップによる判定結果に基づいて、前記束状態の紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知ステップとを含んだことを特徴とする。
[0015]
 また、本発明は、束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類に付着した異物を検出する載置状態検出装置であって、前記紙葉類受付部に前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付手段と、束の厚さが確認できる方向から束状態の前記紙葉類の画像を撮像する画像撮像手段と、前記画像撮像手段によって撮像した画像から異物の検知対象の領域を特定する対象領域特定手段と、前記対象領域特定手段によって特定された異物の検知対象の領域の前記画像から、紙葉類の束の厚み方向と垂直な方向のエッジを検出するエッジ検出手段と、前記エッジ検出手段によって検出したエッジで構成されるエッジ画像の直線状につながる画素数をカウントし、所定数以上の画素があった場合には、前記エッジ画像から直線を検出する直線検出手段と、前記直線検出手段によって検出された直線に基づいて、前記紙葉類を結束する異物ありと検知する異物検知手段とを備えたことを特徴とする。
[0016]
 また、本発明は、上記発明において、前記対象領域特定手段は、前記紙葉類受付手段で受け付けた束状態の紙葉類と前記画像撮像手段の間に不透明な部材が存在する場合、前記画像撮像手段によって撮像した画像から、不透明な部材に対する領域を対象外の領域とすることを特徴とする。
[0017]
 また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類受付手段は、受け付けた束状態の紙葉類と前記画像撮像手段の間に存在する部材が透明であることを特徴とする。
[0018]
 また、本発明は、上記発明において、前記画像撮像手段はRGBのカラー画像を撮像するものであり、撮像したR画像、G画像、B画像を基に、異物を検出することを特徴とする。
[0019]
 また、本発明は、上記発明において、前記エッジ検出手段は、前記対象領域特定手段によって特定された異物の検知対象の領域の、前記画像撮像手段によって撮像した画像から、彩度を抽出した彩度画像若しくは明度を抽出した明度画像を生成し、前記彩度画像及び/又は前記明度画像を用いてエッジ抽出を行うことを特徴とする。
[0020]
 また、本発明は、上記発明において、単一又は複数の第1の方向に光を照射する光源と第2の方向に光を照射する光源とを有し、それぞれの光源が前記紙葉類受付手段で受け付けた紙葉類の束の厚さ方向と垂直な方向に対して異なる位置に配置され、前記画像撮像手段によって撮像対象の紙葉類の束の面に前記第1の方向の光と、前記第2の方向の光とを照射する光源の発光を制御する光照射制御手段をさらに備えたことを特徴とする。
[0021]
 また、本発明は、上記発明において、前記異物検知手段は、前記光照射制御手段により第1の方向に光を照射する光源を点灯させて前記紙葉類に光照射した状態で前記画像撮像手段によって撮像された第1の画像と、前記光照射制御手段により第2の方向に光を照射する光源を点灯させて前記紙葉類に光照射した状態で前記画像撮像手段によって撮像された第2の画像とを用いて、前記直線検出手段で検出された直線が含まれる領域の、前記第1の画像と前記第2の画像の差異の評価に基づいて、異物の検知を行うことを特徴とする。
[0022]
 また、本発明は、上記発明において、前記画像撮像手段は、撮像した画像から高解像度の画像と低解像度の画像を取得することが可能で、前記直線検出手段は、前記画像撮像手段で取得した低解像度の画像を基にして直線が検出された場合には、前記画像撮像手段で取得した高解像度の画像を基にして直線の検出処理を行うことを特徴とする。
[0023]
 また、本発明は、上記発明において、前記異物検知手段は、前記直線検出手段で検出された2つの直線の距離が所定値以上で、前記画像撮像手段で撮像した画像の前記2つの直線によって挟まれる領域の画素値が所定の範囲に入っていることをもって異物の検知を行うことを特徴とする。
[0024]
 また、本発明は、上記発明において、前記紙葉類受付手段によって受け付けた前記束状態の紙葉類の厚みを検知する厚み検知手段と、前記紙葉類受付手段によって受け付けた前記束状態の紙葉類と光源との位置関係を変更する位置変更手段とをさらに備え、前記画像撮像手段は、前記厚み検知手段で検知した前記束状態の紙葉類の厚みが所定値以上であって、前記直線検出手段によって直線が検出された場合には、前記位置変更手段によって前記束状態の紙葉類と光源との位置関係を変更したうえで前記束状態の紙葉類の画像を撮像しなおすことを特徴とする。
[0025]
 また、本発明は、束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類に付着した異物を検出する載置状態検出方法であって、前記紙葉類受付部に前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、束の厚さが確認できる方向から前記束状態の紙葉類の画像を撮像する画像撮像ステップと、前記画像撮像ステップによって撮像した画像から異物の検知対象の領域を特定する対象領域特定ステップと、前記対象領域特定ステップによって特定された異物の検知対象の領域の前記画像から、紙葉類の束の厚み方向と垂直な方向のエッジを検出するエッジ検出ステップと、前記エッジ検出ステップによって検出したエッジで構成されるエッジ画像の直線状につながる画素数をカウントし、所定数以上の画素があった場合には、前記エッジ画像から直線を検出する直線検出ステップと、前記直線検出ステップによって検出された直線に基づいて、紙葉類を結束する結束物を異物として検知する異物検知ステップとを含んだことを特徴とする。
[0026]
 また、本発明は、束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された紙葉類に巻回された帯封を異物として検出する載置状態検出方法であって、前記紙葉類受付部に束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、束の厚さが確認できる方向から前記束状態の紙葉類の画像を撮像する画像撮像ステップと、前記画像撮像ステップによって撮像した画像から異物の検知対象の領域を特定する対象領域特定ステップと、前記対象領域特定ステップによって特定された異物の検知対象の領域の前記画像から、紙葉類の束の厚み方向と垂直な方向のエッジを検出するエッジ検出ステップと、前記エッジ検出ステップによって検出したエッジで構成されるエッジ画像の直線状につながる画素数をカウントし、所定数以上の画素があった場合には、前記エッジ画像から直線を検出する直線検出ステップと、前記直線検出ステップにおいて、紙葉類端部から所定の距離の範囲内に直線が検出された場合に、前記画像撮像ステップによって撮像された前記紙葉類の画像に前記紙葉類端部から連続して均一性を持った所定の明るさを維持する領域がある場合には、前記紙葉類端部と前記直線検出ステップで検出された直線で挟まれる領域をマスク領域と判定するマスク領域判定ステップと、前記マスク領域判定ステップで判定した前記マスク領域以外の領域における、所定の明るさ以上の画素で、前記束状態の紙葉類の厚み方向の両端部近傍の画素より明るい画素をテカリ画素として検出するテカリ画素検出ステップと、前記直線検出ステップによって検出された直線と、前記テカリ画素検出ステップによって検出したテカリ画素に基づいて、前記紙葉類を結束する帯封を異物として検知する異物検知ステップとを含んだことを特徴とする。
[0027]
 また、本発明は、上記発明において、前記直線検出ステップは、前記直線と前記直線の根拠となった有効な前記エッジ画像の存在する範囲を示す始点と終点を特定し、前記マスク領域判定ステップは、前記直線に対する前記始点と前記終点に対応する紙葉類の厚み方向での位置で挟まれた厚み方向領域のうち、前記紙葉類端部と前記直線で挟まれた領域である直線別マスク領域を判定し、前記紙葉類端部から所定の距離の範囲内に前記直線が複数検出された場合に、それぞれの前記直線に対応する前記直線別マスク領域の前記厚み方向領域が重なる場合には、重なる前記厚み方向領域に対応する前記マスク領域を、前記紙葉類端部にもっとも近い前記直線の前記直線別マスク領域に対応する領域とし、それぞれの前記直線に対応する前記直線別マスク領域の前記厚み方向領域が重ならない場合には、重ならない前記厚み方向領域に対する前記マスク領域を、全ての前記直線に対応する前記直線別マスク領域を重ねた領域とすることを特徴とする。

発明の効果

[0028]
 本発明によれば、束状態の紙葉類を受け付けて、束状態の紙葉類のいずれかの面もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより構成される面を対象に光を照射する複数の光源を有し、複数の光源を同時に発光制御することにより対象の面に対して均一に光を照射して、均一に光が照射された対象の面を撮像した撮像結果から対象の面に存在する直線を検出して、検出された直線を含む領域を対象領域とし、複数の光源を個別に発光制御することで、対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行い、第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ撮像された対象領域の撮像結果の差異に基づいて対象領域の立体物の有無を判定して、立体物の有無の判定に基づいて紙葉類を結束する結束物を異物として検知するよう構成したので、紙葉類が金属及び/又は金属以外の素材の物を含むなんらかの結束物によって結束された状態で紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置されたときに、その結束物が付着しているとして、また、束状紙葉類が正規に置かれていない等の載置状態を検知することができる。

図面の簡単な説明

[0029]
[図1] 図1は、実施例1に係る載置状態検出方法の概要を説明するための説明図である。
[図2] 図2は、図1に示した入出金口の外観の詳細及び内部の物理構成を説明するための説明図である。
[図3] 図3は、図1に示した実施例1に係る紙幣入出金機の内部構成を示すブロック図である。
[図4] 図4は、図1に示した紙幣入出金機の入金処理時の処理手順を示すフローチャートである。
[図5] 図5は、図3に示した紙幣入出金機の入出金口載置状態検知部の内部構成を示すブロック図である。
[図6] 図6は、図3に示した入出金口載置状態検知部による異物検知処理の全体の処理手順を示すフローチャートである。
[図7] 図7は、図6に示した異物検出対象領域抽出処理の処理内容を説明するための説明図である。
[図8] 図8は、図6に示した直線検出処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
[図9] 図9は、図6に示した連続性評価処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
[図10] 図10は、図6で示した連続性評価処理の処理内容を説明するための説明図である。
[図11] 図11は、図6に示した帯状物判定処理の処理内容を説明するための説明図である。
[図12] 図12は、図6に示した立体形状物有無判定処理に関する光源部の制御を説明するための説明図である。
[図13] 図13は、図6に示した立体形状物有無判定処理の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
[図14] 図14は、図5に示した入出金口載置状態検知部の検査・調整部による光源部の個々のLEDの自動調整処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
[図15] 図15は、図5に示した入出金口載置状態検知部の検査・調整部による光源部及びカメラの自動調整処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
[図16] 図16は、実施例2に係るより厳格な帯封判定処理の概要を説明するための図である。
[図17] 図17は、図2に示した入出金口の実施例2に係る内部構造と動作を説明するための図である。
[図18] 図18は、実施例2に係る紙幣束のテカリ画素を特定する方法の概要を説明するための図である。
[図19] 図19は、図16(a)に示した紙幣端に白色領域を有する紙幣を対象としている場合に、帯封判定に使用するテカリ画素の探索を行わない評価対象外の領域であるマスク範囲を説明するための図である。
[図20] 図20は、実施例2に係る入出金口異物検知部による異物検知処理の全体の処理手順を示すフローチャートである。
[図21] 図21は、実施例3に係る紙幣入出金機の入出金口載置状態検知部の内部構成を示すブロック図である。
[図22] 図22は、実施例3に係る立体形状物有無判定処理の概要を示す図である。
[図23] 図23は、実施例3に係る立体形状物有無判定処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
[図24] 図24は、実施例4に係る紙幣束に紙幣の折れ込みがあった場合の撮像画像及び直線検出状態を説明する図である。
[図25] 図25は、実施例4に係る札長の異なる複数種類の束が入出金口に載置された場合の撮像画像及び直線検出状態を説明する図である。
[図26] 図26は、実施例4に係る紙幣束の表面か裏面の1枚が斜めになって紙幣束の端面を部分的に覆っている場合の撮像画像及び直線検出状態を説明する図である。
[図27] 図27は、実施例4に係る入出金口に束状紙幣が入金載置されるときに撓められたまま略水平に置かれた場合、或いは、束状紙幣の一部が下方に潜り込んだ場合の撮像画像及び直線検出状態を説明する図である。
[図28] 図28は、実施例4に係る入出金口に載置された紙幣が蛇腹状に折り癖がついたものである場合の撮像画像及び直線検出状態を説明する図である。

発明を実施するための形態

[0030]
 以下に、添付図面を参照して、本発明に係る束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、実施例では、「紙葉類」の代表として、「紙幣」を用いて説明を行うこととする。
実施例 1
[0031]
 まず、実施例1に係る載置状態検出方法の概要を図1を用いて説明する。図1(a)は紙幣入出金機100の外観図である。図1(b)は、図1(a)に示す紙幣入出金機100の入金時に紙幣が投入ないし載置される入出金口140の物理構成の概要を示す図である。図1(c)は、図1(b)に示したカメラ152によって、入出金口140に載置された紙幣を撮像した画像の例である。図1(d)は、図1(c)で示した画像を利用して、紙幣を結束する輪ゴムや帯封などの立体的な異物、及び紙幣の折れ等の載置状態を検知する処理のフローを説明するための図である。
[0032]
 図1(a)で、紙幣入出金機100の外観構成を説明する。表示操作部110はタッチパネル式のディスプレイ装置であり、メニュ、取引画面及び利用者へのメッセージの表示や表示されたメニュ及び取引画面上のボタン操作によって入力を受け付けることができる。カード挿入口121は、キャッシュカードなどの磁気カード若しくはICカードを挿入する口である。数字入力部130は、主に暗証番号や金額などの数字を入力するキーボードである。入出金口140は、入金系の取引を行う場合は入金する紙幣が投入ないし、載置される口であり、出金系の取引を行う場合は出金する紙幣を投出する口である。明細書発行口191は、取引内容を印刷した取引明細書を排出する口である。音声通話部200は、利用者が紙幣入出金機100の利用時に、バックオフィスの係員と音声通話するための入出力部である。
[0033]
 実施例1は、図1(a)に示す紙幣入出金機100の入出金口140に載置された紙幣束が輪ゴムや帯封などで結束されていた場合に、入出金口140に載置された紙幣束の繰り出し動作をする前に、その輪ゴムや帯封を異物として検知する例を示す。輪ゴムや帯封を異物として検知することによって、利用者に対して輪ゴムや帯封を取り外したうえで紙幣を揃えた状態で入金の指示を示すメッセージを通知することが可能となる。
[0034]
 図1(b)で、入出金口140の内部の物理構成を説明する。入出金口140の上部にはシャッタ141があり、入金取引の操作が行われると開き、入出金口140に入金する紙幣が載置されると閉じる。また、入出金口140の下部には、リブ142a、142b、142c、142dがあり、例えば、硬貨などの異物が誤って入れられた場合には、硬貨などを最下部に落下させて紙幣と分離することができる。また、リブ142a、142b、142c、142dよりも下の入出金口140の最下部にはカメラ152が設置され、カメラ152は、入出金口140に載置された紙幣の画像を下から撮像することができる。
[0035]
 図1(c)は、図1(b)のカメラ152で撮像した紙幣の画像の例である。カメラ152と紙幣束の間にリブ142a、142b、142c、142dが存在することから、3つの画像の例には、リブ142a、142b、142c、142dが写り込んでいる。一番上の画像は輪ゴムや帯封などで結束されていない紙幣の画像の例で、真ん中の画像は輪ゴムによって結束された紙幣の画像の例で、一番下の画像は帯封によって結束された紙幣の画像の例である。
[0036]
 図1(c)の真ん中の画像には、輪ゴムの画像が写り込んでいる。また、図1(c)の一番下の画像には、帯封の画像が写り込んでいる。実施例1は、主に、これらの画像に写り込んだ輪ゴムや帯封などの結束しているものを、異物として検出する実現例を説明するものである。図1(c)に示すように、紙幣を結束している異物は画像上の紙幣の厚み方向に対して略平行となる直線状の形状として現れるという特徴があり、この特徴を利用して撮像した画像を解析することによって輪ゴムや帯封などの紙幣を結束している異物、或いは、紙幣の折れ込み等の載置状態異常を検出する。ただし、入出金口140の物理的な構造上、リブ142a、142b、142c、142dが固定的に写り込むので、リブ142a、142b、142c、142dの写り込む部分は異物の検出対象外の領域とすることによって、リブ142a、142b、142c、142dの写り込みを異物として誤検知しないようにしている。
[0037]
 図1(d)で、紙幣入出金機100による紙幣を結束する異物検知に係る処理の流れを説明する。入金取引において利用者による入出金口140への紙幣の入金を受け付けたならば、紙幣入出金機100はシャッタ141を閉じてカメラ152で入出金口140に載置された紙幣の画像を撮像する。
[0038]
 紙幣入出金機100は、カメラ152で撮像された画像を解析して輪ゴムや帯封などの紙幣を結束する異物或いは、紙幣の折れ込み等の載置状態異常の有無の判定を行い、紙幣を結束する異物或いは紙幣の折れ込み等があると判定した場合には、結束している異物を外したうえ、或いは、揃えなおしたうえで再入金を促すメッセージを表示するとともにシャッタ141を開けて、再入金の待ち合わせを行う。また、カメラ152で撮像された画像から、紙幣束を結束する異物或いは、紙幣の折れ込み等がないと判定された場合には、入出金口140に載置された紙幣の入金処理を継続するための繰出処理を開始する。
[0039]
 このように、束状態の紙幣を入出金口140で受け付け、受け付けた束状態の紙幣の画像をカメラ152で撮像し、撮像した画像のリブ142a、142b、142c、142dが写り込んだ領域を除いた領域を対象として、撮像した画像において写っている紙幣の厚み方向に対して略平行な方向に現れる直線を検出するとともに、立体物であるかの検出を行い、束状紙葉類に異物有り、1枚の紙葉類の折れ込み有り等の載置状態を検知するようにしたので、紙幣入出金機100の入出金口140に束状紙葉類が載置されたときに帯封材若しくは輪ゴム等の結束物によって紙葉類が結束された状態か、表面の紙葉類がずれた状態、若しくは横置き状態で載置されたかの載置状態を検知することができる。
[0040]
 次に、図1に示した入出金口140の外観の詳細及び内部の物理構成を説明する。図2は、入出金口140の外観の詳細及び内部の物理構成を説明するための説明図である。図2(a)は、入出金口140の詳細な外観図である。図2(b)は、入出金口140のリブ142a、142b、142c、142dより下の部位の構造を説明するための図である。図2(c)は、リブ142a、142b、142c、142dの下に配置される光源部151のLED151a~151k、リブ142a、142b、142c、142d及びカメラ152の配置を説明するための図である。
[0041]
 図2(a)で入出金口140の外観構成を説明する。入出金口140の上部にはシャッタ141があり、待機状態では閉じた状態であり、入金取引の紙幣の載置時や出金取引の紙幣の投出時に開かれる。紙幣押さえ143は、入金取引で紙幣が入出金口140に載置されてシャッタ141を閉じた後に載置された紙幣を押さえる可動部である。また、入出金口140の下部にはリブ142a、142b、142c、142dがあり、載置された紙幣は該リブ142a、142b、142c、142dの上に載置される。また。リブ142a、142b、142c、142dのさらに下にはカメラ152が配置され、リブ142a、142b、142c、142d上に載置された紙幣を撮像する。
[0042]
 図2(b)に示すように、入出金口140のリブ142a、142b、142c、142dより下にはカメラ152と光源部151が配置され、カメラ152で画像撮像するときには、光源部151が点灯して撮像対象物に光を照射する。
[0043]
 図2(c)で、光源部151のLED151a~151kと、リブ142a、142b、142c、142dと、カメラ152との位置関係を説明する。光源部151は、リブ142a、142b、142c、142dに載置された紙幣を下からカメラ152で撮像するために、リブ142a、142b、142c、142dより下に配置されて、載置された紙幣の下の面に光を照射する。また、図2(c)に示すようにリブ142a、142b、142c、142dの位置で全体のエリアを5つのエリアに分割した場合に、各エリアの両端とその中間となる位置にLEDを配置した。このようなLED配置にすることによって、リブ142a、142b、142c、142dの影の影響を最小限にすることができるとともに、異なる位置の光源を点灯して撮像した画像の比較によって立体物の検知を行うことを可能としている。立体物の検知のためのLED151a~151kの詳しい点灯制御については後述する。
[0044]
 また、図2の物理構成には示していないが、帯封や輪ゴムなどの異物がリブ142a、142b、142c、142dに重なる可能性があることを考慮して、載置された紙幣のリブ142a、142b、142c、142dの並んでいる方向に対する位置を変更することができるような、第2の紙幣押さえを設けてもよい。この第2の紙幣押さえを用いて紙幣のリブ142a、142b、142c、142dの並んでいる方向に対する位置を移動させて同じ処理をすることによって、帯封や輪ゴムなどの異物がリブ142a、142b、142c、142dに重なることの対策としてもよい。
[0045]
 次に、図1に示した実施例1に係る紙幣入出金機100の内部構成を説明する。図3は、実施例1に係る紙幣入出金機100の内部構成を示すブロック図である。
[0046]
 紙幣入出金機100は、表示操作部110、カードリーダ120、数字入力部130、入出金口140、入出金口載置状態検知部150、搬送部160、鑑別部170、紙幣収納部180、明細書プリンタ190、音声通話部200、通信部210、記憶部220及び制御部230を有する。これまでに既に説明した部分の説明は省略し、まだ説明を行っていない部分を中心に説明する。
[0047]
 カードリーダ120は、カード挿入口121から挿入されたキャッシュカードなどの磁気カード若しくはICカードの内容を読み取る読取部である。入出金口140は、既に説明したシャッタ141、リブ142及び紙幣押さえ143と繰り出し部144とを有する。繰り出し部144は、輪ゴムや帯封などの異物、紙幣の折れ込み等の載置状態検知処理で異常がないことが確認できたならば、入出金口140に載置された紙幣を搬送部160に繰り出す処理部である。
[0048]
 入出金口載置状態検知部150は、入出金口140に載置された紙幣に異物が付加されていないかの判定を行う処理部である。搬送部160は、入金取引において入出金口140にから繰り出された紙幣を鑑別部170や紙幣収納部180に搬送したり、出金取引において紙幣収納部180の紙幣を入出金口140に搬送する処理部である。入出金口140は、シャッタ141、リブ142、紙幣押さえ143、繰り出し部144を含み紙葉類受付手段を構成する。
[0049]
 鑑別部170は、搬送部160によって搬送されてきた紙幣の種類の識別及び真贋判定を行う処理部である。紙幣収納部180は、入金取引で載置されて真券と判定された紙幣を収納しておく収納部であるとともに、出金取引で紙幣を投出するための紙幣を貯留しておく貯留部である。明細書プリンタ190は、利用者向けに取引の明細書を印刷するための出力部で明細書発行口191に排出することによって明細書が利用者に渡される。通信部210は、入出金系の取引や入出金に係る口座の情報を管理するシステムとデータ通信するためのインタフェース部である。
[0050]
 記憶部220は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、入出金処理に必要なデータを記憶する。制御部230は、紙幣入出金機100の全体を制御する制御部であり、入金処理部231と出金処理部232とを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROM等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することにより実現される。
[0051]
 入金処理部231は、紙幣入出金機100で行われる入金処理全体を制御する制御部で、出金処理部232は、紙幣入出金機100で行われる出金処理全体を制御する制御部である。入金処理時の詳細な処理フローは後述する。
[0052]
 次に、図1に示した紙幣入出金機100の入金処理時の処理手順を説明する。図4は、図1に示した紙幣入出金機100の入金処理時の処理手順を示すフローチャートである。
[0053]
 入金処理部231は、カード挿入口121からカードを受け付けて、カードリーダ120で挿入されたカードの内容を読み込んで、表示操作部110により入金取引の実行を受け付けたならば、入金する紙幣を入出金口140に入れることができるようにシャッタ141を開ける(ステップS101)。入金処理部231は、入出金口140に紙幣が載置されることを待ち合わせて紙幣の載置の検知処理(ステップS102)を行い、紙幣の入出金口140への載置が検知されなかった場合(ステップS103;No)には、ステップS102に戻る。
[0054]
 また、紙幣の入出金口140への投入が検知された場合(ステップS103;Yes)には、入金処理部231は、シャッタ141を閉じて(ステップS104)、入出金口載置状態検知部150による、入出金口140へ入金された紙幣の束に輪ゴムや帯封の異物が付加していないか、紙幣が折れ込んでいないか、縦状態の紙幣束の下に潜り込んだ紙幣がないか等の載置状態検知処理を行う(ステップS105)。
[0055]
 ステップS105の載置状態検知処理において異物、紙幣の折れ込み等の異常が検知されなかった場合(ステップS106;No)には、入金処理部231は、入出金口140の繰り出し部144によって受け付けた紙幣を搬送部160に繰り出す(ステップS107)。搬送部160に繰り出された紙幣は鑑別部170に搬送され、鑑別部170で紙幣の種類の識別と紙幣の真贋判定とを行い(ステップS108)、真券であると判定された紙幣に関しては紙幣収納部180に格納して(ステップS109)、入金金額などの入金取引の記載された明細書を明細書プリンタ190で発行して(ステップS110)、処理を終了する。
[0056]
 ステップS105の載置状態検出処理において異物或いは紙幣の折れ込み等により載置状態に異常が検知された場合(ステップS106;Yes)には、入金処理部231は、表示操作部110に、入出金口140に載置された紙幣に付加されている異物の排除、紙幣束そろえを実施して入出金口140に紙幣の再入金を促すメッセージの表示を行い(ステップS111)、入出金口140のシャッタ141を開ける(ステップS112)。入金処理部231は、入出金口140に紙幣が再投入されることの検知処理(ステップS113)を行い、紙幣の入出金口140への再投入が検知されなかった場合(ステップS114;No)には、ステップS113に戻る。また、紙幣の入出金口140への再投入が検知された場合(ステップS114;Yes)には、ステップS104に戻る。
[0057]
 次に、図3に示した紙幣入出金機100の入出金口載置状態検知部150の内部構成を説明する。図5は、紙幣入出金機100の入出金口載置状態検知部150の内部構成を示すブロック図である。
[0058]
 入出金口載置状態検知部150は、光源部151、カメラ152、通信部153、記憶部154及び制御部155を有している。光源部151及びカメラ152は図2で説明した通り、入出金口140の下部に配置されて、入出金口140に紙幣が投入されるとシャッタ141を閉じて光源部151で紙幣に光を照射し、光を照射した紙幣の画像をカメラ152で撮像する。通信部153は、紙幣入出金機100からの載置異常の有無の判定を行うことの指示を受け付けたり、載置異常有無の判定結果及びカメラ152で撮像した画像などを上位装置である紙幣入出金機100に送るインタフェース部である。記憶部154は、不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、載置異常検知に係る処理に必要なデータを記憶する。
[0059]
 制御部155は、入出金口載置状態検知部150の全体を制御する制御部で、検査・調整部155a、画像取得部155b、対象領域特定部155c、グレイ画像生成部155d、エッジ検出部155e、直線検出部155f、帯状物判定部155g及び立体形状物有無判定部155hを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROM等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することにより実現される。
[0060]
 検査・調整部155aは、光源部151を発光させてカメラ152で採取した画像を解析することによって、光源部151のLEDの出力検査を行なうとともに、光源部151のLEDごとの発光光量の制御のためのLEDの発光量制御パラメータ及びカメラ152の露光時間、ホワイトバランスなどの制御に必要なカメラの制御パラメータに関して、LED151a~151kの全ての光源用LEDを全照射して直線を検出する場合に使用する設定値及び、立体形状物を判定する際に使用する左方より右向きに照射する場合と右方より左向きに照射する場合の設定値を自動的に決定する。これによって、LEDの個体の差異やカメラ152の個体差も含めた調整を自動で行うことができる。
[0061]
 画像取得部155bは、光源部151の点灯制御を行ってカメラ152で入出金口140に入金された紙幣の画像を撮像する。画像の撮像に関して、画像撮像の目的によって画像の撮像方法が異なる。直線を検知するために撮像する画像は、全体の照度差が少なくて、リブ142a、142b、142c、142dの影などの影響をなるべく少なくなるように光源部151からの発光を行って撮像する。また、所定の領域における輪ゴムなどの立体物の検知を行うために撮像する場合は、立体物の検知対象の領域に対応して違う方向から光を照射した2画像を撮像して1セットの画像を得る。画像取得部155bは、目的に応じた光源部151のLED151a~151kの点灯制御を行って、カメラ152で画像の撮像を行い、撮像された画像を記憶部154に登録する。また、直線検知するための画像として、低解像度の画像と高解像度の画像の取得が可能である。低解像度の画像の取得は、カメラ152によって撮像するのは高解像度の画像を取得しておいて、撮像した画像データの解像度を落とすことによって取得する。また、高解像度の画像と低解像度の画像を別々に撮像することとしてもよい。
[0062]
 対象領域特定部155cは、画像取得部155bの取得した画像に対して、リブ142a、142b、142c、142dの写り込んでいる領域や、紙幣押さえ143などの紙幣以外の領域を除外して、紙幣に付加された異物検知を行う対象領域の絞り込みを行う。詳細な処理内容につては後述する。グレイ画像生成部155dは、画像取得部155bの取得した画像を、グレイの多階調画像に変換する。
[0063]
 エッジ検出部155eは、グレイ画像生成部155dの作成したグレイの多階調画像に対して、対象領域特定部155cが特定した異物検知を行う対象領域内に、撮像した画像に写っている紙幣の厚み方向に略平行な方向に現れている直線の検出を行う。具体的には、ソーベルフィルタなどのエッジ検出フィルタを用いて撮像した画像に写っている紙幣の厚み方向に垂直な方向のエッジ強度を算出し、所定の閾値を超えるエッジ強度を有する画素をハフ変換することによって直線の検出を行う。詳細は後述する。
[0064]
 直線検出部155fは、エッジ検出部155eで検出した直線の妥当性を評価するための処理部である。具体的には、ハフ変換によって検出した直線上への、直線検出時に求めた所定の強度を持つエッジ画素の集まり具合を評価して、所定の基準を満たすことを条件にエッジ検出部155eで検出した直線の情報を異物の候補として保持する。そして、所定の基準を満たさなかったエッジ検出部155eで検出した直線の情報は異物の候補から除外する。詳細は後述する。
[0065]
 帯状物判定部155gは、エッジ検出部155eで検出され、直線検出部155fでその妥当性の評価で妥当と判定された直線が帯封に起因するものであるか否かを判定する処理部である。具体的には、帯封は多くの場合所定値以上の幅があって無地又は単一色の紙に銀行名等が印刷されているだけで、紙幣部分と比べて輝度値の変化が少ないことが多いという特徴を検出できるか否かをもって、帯封で有るか否かの判定を行う。詳細は後述する。
[0066]
 立体形状物有無判定部155hは、エッジ検出部155eで検出され、直線検出部155fでその妥当性の評価で妥当と判定された直線が、輪ゴム等のような立体物に起因するものであるか否かを判定する処理部である。具体的には、対象となる直線の存在する領域に対して、直線に対して異なる方向(左右方向)から光を照射した2枚の画像の輝度の差異を評価し、2枚の画像の輝度の差異が大きい場合には輪ゴムなどの立体物があると判定し、差異が小さい場合には立体物はその領域には存在しないと判定する。詳細は後述する。
[0067]
 次に、図3に示した入出金口載置状態検知部150による異物検知処理の全体の処理手順を説明する。図6は、入出金口載置状態検知部150による異物検知処理の全体の処理手順を示すフローチャートである。
[0068]
 まず、画像取得部155bは、カメラ152により高解像度で対象画像の撮像を行い、この画像を取得し(ステップS201)、取得した高解像度の画像データから直線検出の為の低解像度の画像データを生成する(ステップS202)。対象領域特定部155cは、画像取得部155bによって取得した画像データから、異物検知を行う対象外の領域を除外することによって、載置状態検出対象の領域の抽出を行う(ステップS203)。グレイ画像生成部155dは、ステップS203で抽出した、載置状態検出対象の領域の画像に関してグレイの多階調画像に変換する(ステップS204)。
[0069]
 エッジ検出部155eは、グレイ画像生成部155dの作成したグレイの多階調画像に対して、ソーベル変換やハフ変換を用いることによって直線の検出を行う(ステップS205)。ステップS205の直線検出処理において、直線が1本も検出されなかった場合(ステップS206;No)には、異物等の載置状態の異常の検出はないと判定して処理を終了する。
[0070]
 また、ステップS205の直線検出処理において、直線が少なくとも1本検出された場合(ステップS206;Yes)には、高解像度の画像を用いて直線検出処理を既に行ったか否かの判定を行い(ステップS207)、既に高解像度の画像を用いて直線検出処理を実施済みの場合(ステップS207;Yes)には、ステップS209に移行する。まだ高解像度の画像を用いて直線検出処理を行っていない場合(ステップS207;No)には、画像取得部155bは、直線検出の為の高解像度の画像データを撮像して(ステップS208)、ステップS203に移行する。
[0071]
 高解像度の画像を利用して、ステップS205の直線検出処理において直線が検知された場合(ステップS207;Yes)には、直線検出部155fは、ステップS205の直線検出処理において検出された直線の妥当性を評価する(ステップS209)。ステップS209の連続性の評価によって、妥当性の確認される直線がなかった場合(ステップS210;No)には、異物等の検出はないと判定して処理を終了する。
[0072]
 また、ステップS209の連続性の評価によって、妥当性の確認された直線が残った場合(ステップS210;Yes)には、帯状物判定部155gは、ステップS209の連続側性評価処理で妥当性の確認された直線が帯封に起因するものであるか否かの判定を行う(ステップS211)。また、立体形状物有無判定部155hは、ステップS209の連続性評価処理で妥当性の確認された直線が、輪ゴムなどのような立体物に起因するものであるか否かの判定を行って(ステップS212)、処理を終了する。
[0073]
 次に、図6に示した載置状態検出対象領域抽出処理(ステップS203)の処理内容を説明する。図7は、図6に示した載置状態検出対象領域抽出処理(ステップS203)の処理内容を説明するための説明図である。
[0074]
 図7(a)は、画像取得部155bによって取得した直線検出用の画像の例である。図7(a)に示すように、画像取得部155bによって取得した画像には、紙幣以外にリブ142a、142b、142c、142dと紙幣押さえ143が写り込んでいる。まず、対象領域特定部155cは、図7(a)の画像から紙幣押さえ143に対応する部分を除外する。紙幣押さえ143に対応する部分を除外したのが図7(b)である。
[0075]
 次に、図7(c)で、図7(b)全体から紙幣の存在する範囲に領域を絞り込む方法を説明する。図7(b)に対して、x軸方向に画像の候補領域の輝度が所定値以上の画素数をカウントしたx軸方向頻度分布と、y軸方向に画像の候補領域の輝度が所定値以上の画素数をカウントしたy軸方向頻度分布を作成する。x軸方向とy軸方向の頻度分布から紙幣束の領域の連続性を考慮して、画像における上下及び左右の端を決定し、紙幣の写り込んだ領域を絞り込む。このようにして決定した領域が図7(c)に示す、矩形で囲んだ領域である。
[0076]
 次に図7(c)で示した紙幣束の存在する範囲に対して異物検出の対象外となるマスク領域の決定処理について、図7(d)と図7(e)とで説明する。図7(d)の白い領域が紙幣の領域であり、黒い領域は紙幣以外の領域であり紙幣を結束する異物の検出対象外となるマスク領域である。また、リブ142a、142b、142c、142dの写り込んだ部分や紙幣の左右両端部分は異物の直線と誤検知しやすいことから、図7(e)に矢印で示す付近の領域はマスク領域を拡張したものである。このように、図7(c)の矩形の範囲の画像に対して、図7(e)に白抜きで示したマスク領域以外の部分を異物検出の対象領域とする。
[0077]
 次に、図6に示した直線検出処理(ステップS205)の詳細な処理手順を説明する。図8は、図6に示した直線検出処理(ステップS205)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
[0078]
 エッジ検出部155eは、グレイ画像生成部155dの生成したグレイ画像に対して、画像に写っている紙幣の厚み方向と垂直な方向のエッジ強度をソーベルフィルタなどのエッジ検出フィルタを用いて算出する(ステップS301)。また、エッジ検出部155eは、エッジ検出フィルタによって得られた画像の所定の強度を有する画素(以下、エッジ画素と言う)を抽出する(ステップS302)。
[0079]
 また、エッジ検出部155eは、ステップS302で抽出された全てのエッジ画素をハフ平面に投票する(ステップS303)。ハフ平面への投票に関しては、輪ゴムなどのように幅の狭い異物の検出精度を向上させるために、一定の画素範囲内に反対方向の濃淡勾配を持つエッジ画素がある場合には、投票時の重みを大きくしてもよい。
[0080]
 エッジ検出部155eは、ステップS303のハフ平面への投票処理の結果、投票数が所定の閾値以上となるθ、ρを決定する事によって直線の候補を検出する(ステップS304)。また、紙幣束を結束するものに対応する異物の直線は、紙幣の厚み方向に略平行な方向で検出される特徴があることからθに関して検出する範囲に制限をもうけてもよい。
[0081]
 次に、図6に示した連続性評価処理(ステップS209)の詳細な処理手順を説明する。図9は、図6に示した連続性評価処理(ステップS209)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
[0082]
 直線検出部155fは、エッジ検出部155eの抽出した直線から1つの直線を選んで(ステップS401)、選んだ直線上の図8のステップS302で算出したエッジ画素の連結数をカウントする(ステップS402)。エッジ画素の連結数のカウント処理の具体的な説明は後述する。
[0083]
 ステップS402でカウントを行なって得た画素数に基づいて選択した直線上の連結エッジ画素数が、所定の閾値以上の場合(ステップS403;Yes)には、ステップS401で選択した直線は候補として妥当であると判定して直線候補として登録する(ステップS404)。また、ステップS402で選択した直線上の連結エッジ画素数が、所定の閾値未満の場合(ステップS403;No)には、ステップS401で選択した直線は候補として妥当ではないと判定して直線候補からは除外する(ステップS405)。
[0084]
 ステップS404若しくはステップS405の処理に続いて、エッジ検出部155eの抽出した直線について連続性の評価が終了していない直線がある場合(ステップS406;Yes)には、ステップS401に戻り未評価の直線の評価を行う。エッジ検出部155eの抽出した直線について連続性の評価が終了していない直線がない場合(ステップS406;No)には、処理を終了する。
[0085]
 次に、図6で示した連続性評価処理(ステップS209)の処理内容を説明する。図10は、図6で示した連続性評価処理(ステップS209)の処理内容を説明するための説明図である。
[0086]
 図10は、図8のステップS302のエッジ検出処理で検出したエッジ画素を黒で示し、図9のステップS401で選出した直線を評価直線として図示したものである。図10に示す通り、評価直線上には、エッジ画素が隣接する3つの連結部が存在する。
[0087]
 図10に示す通り、3つの連結部の例は、連結部a、連結部b及び連結部cであり、連結部aは連結エッジ画素数が43個、連結部bは連結エッジ画素数が6個、連結部cは連結エッジ画素数が9個である。よって、この評価直線の最大の連結エッジ画素数は43個である。
[0088]
 直線の連続性の評価は、このようにして、ハフ変換によって検出した直線を、もとのエッジ画像のエッジ画素を利用して評価するものであり、最大の連結部の連結エッジ数が所定の閾値以上であることをもって、検出した直線の妥当性を判定する。
[0089]
 次に、図6に示した帯状物判定処理(ステップS211)の処理内容を説明する。図11は、図6に示した帯状物判定処理(ステップS211)の処理内容を説明するための説明図である。
[0090]
 図11は、図6のステップS204で生成したグレイ画像に、図6のステップS209で連続性の評価済の直線を重ねて表示した例である。また、図11の例は、紙幣の束を帯封で結束している部分の画像の例である。帯封は、ある程度の幅を有していることや、無地又は単一色の紙に銀行名等が印刷されているだけで、紙幣部分と比べて輝度値の変化が少ないことが多いことから、紙幣が帯封で結束されている場合には、図11に示すように、帯封の両端に対応する2つの直線が検出されたり、その2つの直線はある程度の幅をもっていたり、帯封に当たる部分の輝度が平坦であるといった特徴が表れることを利用して帯封であることの判定を行う。また、帯封部分は、紙幣部分と比べて厚み方向のエッジ強度が小さいという特徴もあるので、厚み方向のエッジ画素が少ないことを利用して、帯封であることの判定をしてもよい。
[0091]
 また、図11の画像の下に示すグラフは、y軸方向に所定の範囲の輝度を有する画素数をカウントした頻度分布のグラフである。図11に示すように、輝度の頻度分布がある程度の幅をもって均一な領域を有して、その輝度が均一な領域を挟む位置に2つの直線a及び直線bが位置する場合には、検出された2つの直線a及び直線bに挟まれる範囲は帯封であると判定する。又は、均一な領域中に直線a又はbが存在すれば帯封があると判定してもよい。
[0092]
 次に、図6に示した立体形状物有無判定処理(ステップS212)に関する光源部151の制御を説明する。図12は、図6に示した立体形状物有無判定処理(ステップS212)に関する光源部151の制御を説明するための説明図である。図12(a)は、カメラ152で撮像した画像のエリアと光源部151のLED151a~151kとの位置関係を説明するための図である。また、図12(b)は、立体形状物を判定する場合の、判定対象物が位置する画像上のエリアとLED151a~151kの点灯制御との関係を説明するための図である。
[0093]
 図12(a)に示すように、リブ142a、142b、142c、142dの写り込みによって分割された領域を、画像の左から順番に、エリア1、エリア2、エリア3、エリア4及びエリア5と言う。また、両端のエリアを除くエリア2、エリア3及びエリア4については、さらにエリア内を分割し、左側の部分をL、右側をR、その中間をCと言う。
[0094]
 また、LED151a~151kは、リブ142a、142b、142c、142dの位置を考慮して配置され、リブ142aの真下にはLED151c、リブ142bの真下にはLED151e、リブ142cの真下にはLED151g、リブ142dの真下にはLED151iが配置される。また、光源部151の左端に近い部分にLED151aが、光源部151の右端に近い部分にLED151kが配置される。さらに、エリア1の中央付近にLED151b、エリア2の中央付近にLED151d、エリア3の中央付近にLED151f、エリア4の中央付近にLED151h、エリア5の中央付近にLED151jを配置する。
[0095]
 立体形状物の判定は、立体形状物が存在する可能性のある領域に対して異なる方向から光を照射して撮像した2つの画像を比較して、立体形状物が存在する場合には影の影響で撮像される画像に差異が表れることを利用して行われる。図12(b)は、立体形状物の検出対象の領域にごとに左方より照射する第1の画像の撮像時に点灯するLEDと右方より照射する第2の画像の撮像時に点灯するLEDとを規定した表である。
[0096]
 図12(b)に示すように、立体形状物の検出対象の領域がエリア1の場合には、第1画像を撮像する時に点灯する光源はLED151aで、第2画像を撮像する時に点灯する光源はLED151cである。また、立体形状物の検出対象の領域がエリア2のLである場合には、第1画像を撮像する時に点灯する光源はLED151c、LED151d、LED151eで、第2画像を撮像する時に点灯する光源はLED151eである。また、立体形状物の検出対象の領域がエリア2のCである場合には、第1画像を撮像する時に点灯する光源はLED151cで、第2画像を撮像する時に点灯する光源はLED151eである。また、立体形状物の検出対象の領域がエリア2のRである場合には、第1画像を撮像する時に点灯する光源はLED151cで、第2画像を撮像する時に点灯する光源はLED151c、LED151d、LED151eである。
[0097]
 以下、エリア3、エリア4、エリア5が立体形状物の検出対象の領域で有る場合の、第1画像を撮像する時に点灯する光源及び第2画像を撮像する時に点灯する光源についても図12(b)に示す通りである。なお、図12(b)の表には点灯させるLEDの番号を記載しているが、個々の光量についても検出対象により予め設定される必要があるが、ここでは、簡略化の為、省略する。
[0098]
 次に、図6に示した立体形状物有無判定処理(ステップS212)の詳細な処理手順を説明する。図13は、図6に示した立体形状物有無判定処理(ステップS212)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
[0099]
 立体形状物有無判定部155hは、エッジ検出部155eで検出され、直線検出部155fで妥当と判定された直線が図12(a)に示すいずれのエリアに属するのかの判定を行う(ステップS501)。また、立体形状物有無判定部155hは、図12(b)の規定に従ってステップS501で判定したエリアに対応する第1画像撮像用の光源のLEDの点灯を行い(ステップS502)、カメラ152で第1画像の撮像を行う(ステップS503)。また、立体形状物有無判定部155hは、図12(b)の規定に従ってステップS501で判定したエリアに対応する第2画像撮像用の光源のLEDの点灯を行い(ステップS504)、カメラ152で第2画像の撮像を行う(ステップS505)。
[0100]
 次に、立体形状物有無判定部155hは、採取した第1の画像と第2の画像をグレイの多階調画像に変換する(ステップS506)。また、グレイの多階調画像に変換した第1の画像と第2の画像の画素ごとの画素値の差分で構成される差分画像を生成し(ステップS507)、作成した差分画像の各画素を所定の閾値を用いて2値化する(ステップS508)。
[0101]
 次に、立体形状物有無判定部155hは、ステップS508で作成した2値化した差分画像で差異ありと判定された画素数のカウントを行う(ステップS509)。立体形状物有無判定部155hは、ステップS509でカウントした画素数が所定の閾値よりも小さい場合には立体形状物は無いと判定し、ステップS509でカウントした画素数が所定の閾値以上の場合には立体形状物が存在すると判定して(ステップS510)、処理を終了する。
[0102]
 次に、図5に示した入出金口載置状態検知部150の検査・調整部155aによる光源部151の個々のLED151a~151kの自動調整処理の処理手順を説明する。図14は、入出金口載置状態検知部150の検査・調整部155aによる光源部151の個々のLED151a~151kの自動調整処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
[0103]
 まず、入出金口140に底面部が一様にペイントされた平面部からなる調整用基準媒体を装填する。底面部は束状に揃えた略紙幣300枚の長手端部を下側にした立位状態で入出金口140に装填した状態を想定している。検査・調整部155aは、1個ずつ検査対象のLEDを点灯し、(繰り返し時には、検査対象で検査の終了していないいずれかのLEDを1つ点灯して)(ステップS601)、その状態でカメラ152によって撮像した画像を取得する(ステップS602)。次に、検査・調整部155aは、ステップS602で取得した画像に基づいて評価用のデータの生成を行う(ステップS603)。具体的には、評価用のデータとは所定の領域ごとの輝度値を示すデータなどである。
[0104]
 検査・調整部155aは、ステップS603で生成した評価用のデータと、当該LEDが正常に駆動している時に予め取得した画像に基づいて生成した評価用のデータと同じ形式の基準データとの比較を行って(ステップS604)、ステップS603で生成した評価用のデータと基準データとの差異が所定の許容範囲内である場合(ステップS605;Yes)には、未検査のLEDの有無の判定を行って(ステップS608)、未検査のLEDがまだある場合(ステップS608;Yes)には、ステップS601に移行する。未検査のLEDがない場合(ステップS608;No)には、異常なLEDは存在しなかったものとして処理を終了する。
[0105]
 また、ステップS603で生成した評価用のデータと基準データとの差異が、所定の許容範囲に収まらない場合(ステップS605;No)で、当該LEDの出力の調整が可能であれば(ステップS606;Yes)、検査・調整部155aは、当該LEDの出力の調整を行って(ステップS607)、ステップS601に移行する。
[0106]
 また、当該LEDの出力の調整が可能な範囲を超えていた場合(ステップS606;No)には、検査・調整部155aは、制御部230に当該LEDが異常の旨の通知を行って(ステップS609)、処理を終了する。
[0107]
 図14に示した検査処理フローでは、LEDの出力の調整によって取得される画像について所定の輝度を確保できるようにし、LEDの出力の調整だけでは所定の輝度が得られない場合にはアラームとなるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばLEDの調整だけでは所定の輝度が得られない場合でも、カメラの露光時間を補正することで対処し、両方の補正を行なっても対処できないときにアラームにするとしてもよい。
[0108]
 次に、図5に示した入出金口載置状態検知部150の検査・調整部155aによる光源部151及びカメラ152の自動調整処理の処理手順を説明する。図15は、入出金口載置状態検知部150の検査・調整部155aによる光源部151及びカメラ152の調整処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
[0109]
 具体的には、検査・調整部155aは、ステップS701~ステップS703で、直線検出処理に適した画像を取得するための、LED151a~151kの発光強度の調整を行い、直線検出用の発光制御に係るパラメータを決定するとともにカメラ152のホワイトバランスや露光時間の調整を行い直線検出用の撮像に係るパラメータを決定し、記憶部154に記憶する。さらに、検査・調整部155aは、ステップS704~ステップS707で、立体検出処理に適した画像を取得するための、LEDの点灯パターンごとのLED151a~151kの発光強度の調整を行い立体検出用の発光制御に係るパラメータを決定するとともに、カメラ152の露光時間及びホワイトバランスの調整を行い立体検出用の撮像に係るパラメータを決定し、記憶部154に記憶する。
[0110]
 まず、ステップS701~ステップS703の直線検出処理に適した画像を取得するための調整処理について説明する。直線検出処理に適した画像とは、カメラ152で撮像する対象物に均等に光が照射されていて所定以上の輝度を有していることである。ここでも前述の調整用基準媒体を用いる。
[0111]
 まず、検査・調整部155aは、全てのLED151a~151kを点灯して、カメラ152で撮像した画像を解析することによってカメラ152の適切な露光時間の調整を行い、調整値をパラメータとして格納する(ステップS701)。具体的には、カメラ152で画像を撮像して、所定の領域における画素毎の輝度の分析を行って輝度の最頻値を求める。その最頻値が所定の範囲に入っているか否かを判定して、入っていないようであれば、ずれに応じてカメラ152の露光時間を調整する。この処理を繰り返すことによって、輝度の最頻値が所定の範囲に入るようなカメラの露光時間を決定する。
[0112]
 次に、検査・調整部155aは、全てのLED151a~151kを点灯して、ステップS701で決定した露光時間でカメラ152が撮像した画像を解析してカメラ152の適切なホワイトバランス(WB)の調整を行い、調整値をパラメータとして格納する(ステップS702)。具体的には、ステップS701で行った処理を撮像した画像の画素ごとの光の赤成分、緑成分及び青成分に対して行い、輝度の最頻値が所定の範囲に入っているか否かを判定して、入っていないようであればずれに応じて、カメラ152のホワイトバランスの設定を調整する。この処理を繰り返すことによって、光の赤成分、緑成分及び青成分が同じレベルとなるようにカメラ152のホワイトバランスを決定する。
[0113]
 最後に、検査・調整部155aは、全てのLED151a~151kを点灯して、ステップS701で決定した露光時間とステップS702で決定したホワイトバランスでカメラ152で撮像した画像を解析して、撮像領域によらず均等な輝度の画像が撮像できるようにLED151a~151kの出力値を調整し、調整値をパラメータとして格納する(ステップS703)。具体的には、領域ごとに撮像された画像の輝度の最頻値を求める。その輝度の最頻値が所定の範囲に入っているか否かを判定して、入っていないようであれば算出された輝度の最頻値の値に応じてその領域に対応するLED151a~151kの出力値を調整する。この処理を繰り返すことによって、全ての領域で均等な輝度の画像が撮像できるようなLED151a~151kの出力値を決定する。
[0114]
 次に、ステップS704~ステップS707の立体検出処理に適した画像を取得するための調整処理について説明する。立体検出に適した画像とは、領域ごとに規定される2種類のLEDの点灯パターンを使用して撮像される画像の輝度が同等で、所定のコントラストがあることである。
[0115]
 検査・調整部155aは、領域ごとの2種類のLED151a~151kの点灯パターンごとに、ステップS704~ステップS707の処理を行うことによって、点灯パターンごとに点灯するLED151a~151kの出力値及びカメラ152のホワイトバランスを決定する。
[0116]
 まず、検査・調整部155aは、評価対象領域に対応する点灯パターンのLEDを点灯して、カメラ152で画像を撮像して、撮像した画像を解析して当該領域の画像が所定の範囲の光量が得られるようにLEDの発光強度の調整を行い、調整値をパラメータとして格納する(ステップS704)。具体的には、撮像した画像を解析して輝度の中央値を算出し、その中央値が所定の範囲に入っているか否かを判定して、入っていないようであれば、ずれに応じて対応するLEDの出力値を調整する。この処理を繰り返すことによって、輝度の中央値が所定の範囲に入るようなLEDの出力値を決定する。
[0117]
 次に、検査・調整部155aは、評価対象のLEDをステップS704で調整した出力値で点灯して、カメラ152で画像を撮像して、撮像した画像を解析して所定のコントラストが得られるようにLEDの発光強度の調整を行い、調整値をパラメータとして格納する(ステップS705)。具体的には、撮像した画像の輝度値の最大値と最小値がそれぞれ所定の範囲に入っているか否かを判定して、入っていないようであれば、ずれに応じて対応するLEDの出力値を調整する。この処理を繰り返すことによって、所定のコントラストのある画像を撮像できるLEDの出力値を決定する。
[0118]
 次に、検査・調整部155aは、評価対象のLEDをステップS705で調整した出力値で点灯して、カメラ152で画像を撮像して、撮像した画像を解析して当該領域の画像が所定の範囲の光量が得られているのかの再確認を行って、カメラの露光時間の最終調整を行う(ステップS706)。最後に、検査・調整部155aは、評価対象のLEDをステップS706で調整した出力値で点灯して、カメラ152で画像を撮像して、撮像した画像を解析することによって、LED151a~151kの点灯パターンに対するカメラ152の適切なホワイトバランスの調整を行って(ステップS707)、処理を終了する。このように、ステップS704~ステップS707を全ての領域の全てのLEDの点灯パターンごとに実施することによって、全ての領域の全てのLEDの点灯パターンに対応するLED151a~151kの出力値とカメラ152のホワイトバランスを決定することができる。
[0119]
 ここでは、図示しない回路を用いてLEDの発光電流が制御されており、具体的にはDAコンバータの出力電圧で制御されるようになっている。従い、パラメータ値としては、数値が用いられる。また、撮像に係るパラメータは露光時間のパラメータとしてはカメラの制御モジュールのシャッタ時間の制御レジスタに数値を、ホワイトバランスのパラメータとしてはカメラの制御モジュールの赤色、青色、緑色のホワイトバランス制御レジスタに数値を書き込む様になっている。これらのパラメータの決定及び記憶部154への記憶は工場内、或いはメンテナンス時の装置の初期化のときに調整用基準媒体を使って実行され、入金処理時に入出金口140に紙幣が入れられたときに記憶部154から読み出されて使用される。
[0120]
 上述してきたように、実施例1では、束状態の紙幣を入出金口140で受け付け、受け付けた束状態の紙幣の画像をカメラ152で撮像し、撮像した画像のリブ142a、142b、142c、142dが写り込んだ領域を除いた領域を対象として、撮像した画像において写っている紙幣の厚み方向に略平行な方向に現れる直線の検出に基づいて結束された紙幣に付加された結束物を異物として検知するよう構成したので、金属及び/又は金属以外の素材の物を含むなんらかの結束物によって紙幣が結束された状態で紙幣入出金機100の入出金口140に入金されたときに、その結束物を異物として検知することができる。
実施例 2
[0121]
 実施例1では、帯封の判定処理は、検出された2つの直線で挟まれる領域について、該領域が帯封であるとすると、該領域がある程度の幅があること、該領域の画素の輝度の変化が少ないこと、及び該領域の紙幣束の厚み方向のエッジ画素が少ないという特徴に基づいて、帯封なのか否かの判定を行う旨の説明をしてきた。しかし、紙幣の種類や、紙幣の状態によっては、帯封ではない領域を帯封と誤検知してしまう可能性がある。具体的には、紙幣の端部に帯状の白色領域を有するような紙幣において、紙幣束の撮像面側の紙幣端が一様にカールしているような場合には、光源との位置関係によっては、紙幣面の白色領域が帯封のように誤認識されてしまう可能性がある。そこで、実施例2では、このようなケースにおいても帯封を正しく検知できるような実施例の説明を行う。
[0122]
 まず、実施例2に係るより厳格な帯封判定処理の概要を説明する。図16は、実施例2に係る帯封判定処理の概要を説明するための図である。
[0123]
 図16(a)は、点線の四角で示したように紙幣の左端に白色領域を有する紙幣束の例である。また、実施例2で示す入出金口140は、実施例1と同様に光源部151を有しており、光源部151は、図16(a)に示すように紙幣束の下面を図面の奥側から照射するように設置されている。詳細な位置関係は図16(b)で示す。図16(a)に示すように、紙幣の端部に帯状の白色などの単一色の領域を有する紙幣の束に対してy方向から取得した画像に基づいて直線の検出を行った場合には、図16(a)に示す帯封が存在しない場合においても、帯状の白色領域を帯封として誤検知する可能性がある。
[0124]
 図16(b)は、図16(a)に示した紙幣束を、図16(a)に示したy方向から撮像した画像の例を示している。また、図16(b)に示すように、光源部151は、紙幣束に対して、紙幣束の底面を図面上に示す矢印の方向から光を照射する。図16(c)は、図16(b)に示した点線の円で示した帯封部分を拡大した図である。帯封の画像には光源部151と帯封面との関係で、図16(c)に示すように、光源に近い帯封の角付近に、他の帯封の領域と比較すると輝度の高いテカリが存在するという特徴を有している。また、帯封の角付近のテカリを生じているテカリ画素があるか否かは、例えば、当該テカリ画素が、検出された直線の端点付近に存在しているか否かで判定ができる。このような特徴を満たす場合に、帯封が紙幣束についていると判定される。実施例2では、このように帯封であれば、光源に近い角周辺部分にテカリが現れるという特徴があるので、検出された直線に近い領域に帯封に起因するテカリ画素が存在するという条件を付加して帯封の判定を厳格化するものである。
[0125]
 図16(d)は、図16(a)に示した紙幣束のx方向から見た紙幣束のイメージの例と光源部151との位置関係を示した図である。官封券の場合などは、図16(d)に示したように、紙幣端に紙幣裁断による同一方向への微妙なカールが残っている場合がある。このカールの方向と光源部151の位置関係が、図16(d)に示すように光源部151がカールの凸面側に位置する場合などは、撮像した画像に関して、紙幣端の白色領域と模様領域との境界が直線として検出されたり、白色領域の部分にテカリが検出されてしまうことがある。
[0126]
 図16(e)は、入出金口140に載置された紙幣の枚数が多い場合の例であって、図16(a)に示した紙幣束のx方向から見た紙幣束のイメージの例と光源部151との位置関係を示した図である。図16(e)で示したように、紙幣の枚数が多い場合には、紙幣束に対する光源部151と紙幣束の位置関係から、図16(e)に矢印で示した辺りに対する光量が不十分であり、帯封があってもテカリが発生しないことがある。
[0127]
 実施例2では、図16(a)で示したような紙幣の短手方向に帯状の白色領域を有する紙幣において、図16(d)に示したように帯封でない部分でテカリが検出されてしまうケースや、図16(e)に示したように帯封であってもテカリとして検出できないケースを適切に対処することによって、図16(c)に示した帯封に起因するテカリに係る特徴に基づいて、より厳格に帯封の判定を行う。図16(d)に示したように帯封ではない部分におけるテカリの検出の回避の具体的な方法、及び図16(e)に示したようなケースに帯封のテカリを検出する具体的な方法は後述する。
[0128]
 次に、図2に示した入出金口140の実施例2に係る内部構造と動作を、図17を用いて説明する。図17は、入出金口140に載置された紙幣の枚数が多い場合に、図16(e)に示したような状態になる場合の対処方式を説明するための図である。
[0129]
 図17(a)~(e)は、紙幣入出金機100の装置底面及び装置背面に対して垂直な面による入出金口140の断面を示す図である。図17(a)は、入出金口140に紙幣束が載置され、シャッタ141が閉じた状態を示している。入出金口140は前に傾いていることから、紙幣束は、操作者からみて入出金口140の手前側のガイド部145に紙幣面を、リブ142に紙幣束の厚み方向の面を接するように載置される。図17(a)に示すように、載置された紙幣束に対して光源部151及びカメラ152は、操作者からみて入出金口140の奥側の下方に配置されているので、紙幣束に帯封がある場合には矢印で示した紙幣束の角の辺りにテカリが検出される。また、入出金口140の操作者から見た手前側には繰り出し部144を備えており、輪ゴムや帯封などの異物が含まれていないことを確認後に、入出金口140に入金された紙幣を一枚ずつ搬送部160に繰り出す。
[0130]
 図17(b)は、入出金口140に入れられた紙幣束を紙幣押さえ143が矢印に示す方向に動いてガイド部145の側に向かって押圧した状態を示した図である。図17(b)に示した状態において、光源部151で紙幣束の下面に光を照射して、カメラ152によって紙幣束の下面の画像を取得する。なお、紙幣押さえ143の駆動には図示しないリンク機構及びモータ等が用いられる。
[0131]
 図17(c)は、図17(b)で撮像した紙幣束の画像に基づいて異物が無いと判定された後に、ガイド部145及び紙幣押さえ143が一体的に矢印で示した方向に移動して、紙幣を繰り出し部144によって搬送部160に繰り出すことのできる位置に移動させた状態を示す図である。紙幣束を紙幣押さえ143が繰り出し部144のキッカローラ144a側に向かって押圧しながら当該キッカローラ144aが図17(c)における時計回りの方向に回転することにより、載置されている紙幣のうち図17(c)における最も左下側にある紙幣がキッカローラ144aにより1枚ずつ下方に蹴り出され、蹴り出された紙幣はフィードローラ144b及び対向ローラ144cにより搬送部160に1枚ずつ繰り出されるようになる。
[0132]
 図17(d)は、入出金口140に入れられた紙幣束の枚数が多い場合の例を示す図である。図17(d)に示す状態で紙幣束の下面の画像を取得した場合には、矢印で示す紙幣束の角に近い部分の画像が、光源部151及びカメラ152との位置関係によって暗い画像となってしまい、帯封の特徴であるテカリが検出できないという事態になることがある。紙幣束と光源部151及びカメラ152との位置関係が、図17(d)に示したような位置関係の場合に、帯封の候補となる直線が図17(d)に矢印で示した紙幣束の角付近に検出された場合には、テカリの検出を行えるようにするために、図17(e)に示すようにガイド部145及び紙幣押さえ143が一体的に矢印で示した方向に移動して、矢印で示す紙幣束の角付近と光源部151及びカメラ152との位置関係を変更して、再度紙幣束の下面の画像を取得し、取得した画像に基づいて帯封の有無の判定を行う。このようにして取得した画像を用いることによって、入れられた紙幣の枚数が多い場合であっても、帯封があれば帯封の領域にテカリを検出することができ、テカリ検出に基づく帯封の判定を行うことができる。
[0133]
 次に、実施例2に係る紙幣束のテカリ画素を特定する方法の概要を、図18を用いて説明する。
[0134]
 図18(a)は、カメラ152で撮像した紙幣束の画像のうち、帯封に対応する部分の画像の例である。図18(a)に示す画像は、x軸方向の2箇所で帯封の端に対応する直線が検出されていて、該2つの直線で挟まれる領域の光源に近い方の側であるy軸の負の方向の端付近にx軸に平行にテカリが現れているという例である。
[0135]
 図18(a)に示した画像に対して、テカリを構成する画素であるテカリ画素の特定方法を説明する。カメラ152で撮像した画像の帯封の候補である領域に含まれるy軸に平行な直線状の画素列ごとに、当該直線状の画素列に含まれるそれぞれの画素がテカリ画素なのか否かの判定を行うことによって、テカリ画素の特定を行う。
[0136]
 図18(b)は直線状の画素列ごとのテカリ画素の特定方法を説明するための図である。図18(b)のY0、Y1、Y2、Y3は直線状の画素列に含まれる画素を示しており、Y0とY1の画素間にはd1個の画素があり、Y1とY2の画素間にはd2個の画素があり、Y2とY3の画素間にはd3個の画素があることを示している。
[0137]
 判定の条件は、例えば、Y3の画素の輝度値が所定の閾値より高く、Y3よりY2、Y2よりY1の輝度値が高く、Y1よりY0の輝度値が低く、Y3とY1の輝度値の差及びY1とY0の輝度値の差が所定の閾値より大きい場合には、Y1をテカリ画素と判定する。
[0138]
 このようにして、帯封の候補である領域に含まれるy軸に平行な直線状の画素列に含まれるテカリ画素を特定し、それを帯封の候補である領域に含まれるy軸に平行な全ての直線状の画素列に対して行うことによって、帯封の候補である領域に含まれる全てのテカリ画素を特定することができる。
[0139]
 次に、図16(a)に示した紙幣端に白色領域を有する紙幣を対象としている場合に、帯封判定に使用するテカリ画素の探索を行わない評価対象外の領域であるマスク範囲を、図19を用いて説明する。図16(a)に示した紙幣端に白色領域を有する紙幣の束において、図16(d)に示したように紙幣端がカールしていて、光源部151にカールの凸面が向いているような位置関係の場合などには、帯封が存在していない場合でも紙幣端の白色領域に対応する位置にテカリを検出してしまうことがある。図19では、このようなケースを想定して、紙幣端の白色領域に対応するテカリ画素を帯封判定に無効とすることを目的として、テカリ画素の検出を行わない、又はテカリ画素を検出しても帯封判定には無効として使用しないマスク範囲の決定方法を説明する。
[0140]
 図16(a)の点線の四角で示したような白色領域を紙幣端に有する紙幣が対象に含まれる場合、対象となる紙幣の種類を全て考慮した紙幣端からの白色領域の最大幅に対応する画素数である最大マスク画素数を既知の情報として事前に設定等で記憶しておくことが可能である。
[0141]
 図19(a)は、紙幣端より最大マスク画素数の範囲内に直線を検出した場合のマスク範囲の判定方法を説明するための図である。まず、検出した直線と紙幣端とで挟まれる領域のテカリ画素を特定する。次に、図19(a)に点線の四角で示した、検出した直線と、紙幣端と、所定のy軸上の範囲とで囲まれる評価領域のテカリ画素の比率を算出する。このようにして算出したテカリ画素の比率が所定の割合以上であった場合には、特定されたテカリは紙幣端の白色領域に起因するものとして、検出した直線と紙幣端とで挟まれる領域をマスク範囲として、当該範囲のテカリ画素は帯封判定に用いるテカリ画素から除外する。
[0142]
 図19(b)は、紙幣端より最大マスク画素数の範囲内に直線が2本検出された場合のマスク範囲を説明するための図である。紙幣端より最大マスク画素数の範囲内に直線が2本検出された場合には、白色領域に帯封が存在している場合を考慮して、図19(b)の点線の四角で示すように紙幣端に近い位置に検出された直線1と紙幣端の間をマスク範囲として、検出されたテカリ画素は、帯封判定に用いるテカリ画素から除外する。これによって、検出された直線1と紙幣端から遠い位置に検出された直線2とが帯封に起因する直線であった場合には、直線1と直線2で挟まれる範囲のテカリ画素は帯封判定に用いるテカリ画素として使用されることとなり、帯封が白色領域に存在していてもテカリを利用した帯封の判定を行うことができる。
[0143]
 図19(c)は、紙幣端より最大マスク画素数の範囲内に直線が2本検出され、紙幣端に近い位置に検出した直線1が紙幣束の厚み方向の一部の範囲についてのみ有効と判定されている場合のマスク範囲を説明するための図である。図19(c)に示した検出した直線1のように、途中までしか有効ではないと判定されている場合には、直線として有効と判定されているy座標の範囲に関しては、紙幣端から検出した直線1の範囲をマスク範囲として、直線として有効ではないと判定されているy座標の範囲に関しては、紙幣端から遠い位置に検出した直線2までの領域をマスク範囲とする。
[0144]
 帯封に起因して検出される直線の検出精度は高いことから、帯封であるのに直線の一部が検出できないという可能性は極めて低い。つまり、直線として有効ではないと判定されたy座標の範囲も、紙幣端から直線1に対応するx座標までの領域をマスク範囲としてしまうと、直線1と直線2に挟まれる範囲のテカリ画素が有効となってしまい、直線1と直線2に挟まれた部分を帯封と誤判定してしまう。これを、防止するために、直線として有効ではないと判定されているy座標の範囲に関しては、紙幣端から遠い位置に検出した直線2までの領域をマスク範囲とする。
[0145]
 次に、実施例2に係る紙幣入出金機100の入出金口載置状態検知部350の内部構成を説明する。実施例2に係る紙幣入出金機100の入出金口載置状態検知部350の内部構成は、図5に示した実施例1に係る入出金口載置状態検知部150と比較すると、実施例1のエッジ検出部155eをエッジ検出部355eに、実施例1の帯状物判定部155gを帯封判定部355gに置き代えることにして、図5を用いて説明を行うことにする。そして、以下に、実施例1の入出金口載置状態検知部150と異なる、エッジ検出部355e及び帯封判定部355gについて、実施例1のエッジ検出部155e及び帯状物判定部155gとの差異に重点をおいて説明する。
[0146]
 エッジ検出部355eは、直線の検出方法自体は実施例1と同様である。実施例1と差異があるのは、図17(d)に示したように紙幣が所定の枚数よりも多い場合である。図17(d)の矢印で示した側に近い領域は取り付けられた光源の光軸の周辺となるので十分な照度を得ることができず、直線検出はできるが帯封の判定の精度が不十分となる。この領域で直線を検出した場合には、図17(e)に示すようにガイド部145及び紙幣押さえ143を一体的に矢印で示した方向に移動させることによって、紙幣束をキッカローラ144a側へ移動させる。そして、再度紙幣束の下面の画像を取得しなおしたうえで直線検出を再度実施する。紙幣が所定の枚数よりも多いことは、取得した画像に基づいて紙幣束の厚み方向の画素数をカウントして、該画素数が所定の閾値以上になったことをもって判定するものとする。
[0147]
 実施例1の帯状物判定部155gは、検出された2本の直線で挟まれた領域の画素値の均一性をもって、検出された2本の直線で挟まれた領域を帯封と判定したが、実施例2の帯封判定部355gは、検出された直線に挟まれた領域の所定の範囲にテカリ画素が検出され、該テカリ画素の該所定の範囲の全画素に対する割合が所定の閾値以上であれば、検出された2本の直線で挟まれた領域を帯封と判定する。ただし、紙幣端からの白色領域の影響でテカリ画素を検出するケースを考慮して、図19で説明したマスク範囲についてはテカリ画素の検出を行わない、若しくは検出しても帯封判定には使用しないものとする。
[0148]
 次に、実施例2に係る入出金口載置状態検知部350による異物検知処理の全体の処理手順を説明する。図20は、実施例2に係る入出金口載置状態検知部350による異物検知処理の全体の処理手順を示すフローチャートである。前述したとおり、直線の検出方法自体は実施例1と同様であることから、実施例1で説明した部分については、実施例1で説明した処理との対応関係を示すことによって説明を省略して、実施例1と異なる部分を中心に説明する。
[0149]
 画像撮像処理(ステップS801)から連続性評価処理(ステップS804)は、実施例1の図6に示したステップS201からS209に対応している。つまり、画像撮像処理(ステップS801)では、画像取得部155bは、カメラ152により高解像度で対象画像の撮像を行い、この画像を取得する。次に、直線検出一連処理(ステップS802)は、取得した高解像度の画像データから載置状態対象の領域抽出を行い、抽出した画像に対してグレイの多諧調画像に変換する。そして、直線が少なくとも1本検出された場合に、高解像度の画像を用いて直線検出を行なってなければ、高解像度の画像データを撮像し、この高解像度画像を利用して直線検出処理を行なう(ステップS803)。直線が検出された場合(ステップS803;Yes)には、直線の妥当性の評価を行なう(ステップS804)。また、直線が検出されなかった場合(ステップS803;No)には、異物の検知は無いものとして処理を終了する。
[0150]
 撮像した紙幣束の画像から紙幣束の厚みに基づいて紙幣束が200枚以上で、紙幣束の画像の光源部151に近い側の領域にステップS804の直線の連続性の評価で有効と判定された直線が存在する場合(ステップS805;Yes)には、エッジ検出部355eは、図17(e)に示すようにガイド部145及び紙幣押さえ143を一体的に繰り出し部144の方向に移動して(ステップS806)、ステップS801に戻る。また、紙幣束が200枚未満と判定されるか、紙幣束が200枚以上と判定されても、紙幣束の画像の光源部151に近い側にステップS804で有効と判定された直線が存在しない場合(ステップS805;No)で、ステップS804の直線の連続性の評価で有効と判定された直線が存在しない場合(ステップS807;No)には、異物の検知は無いものとして処理を終了する。
[0151]
 ステップS804の直線の連続性の評価で有効と判定された直線が存在する場合(ステップS807;Yes)には、帯封判定部355gは、最大マスク画素数と、検出した直線、及びその直線の有効範囲に基づいてテカリ画素検出を行わないマスク範囲を決定する(ステップS808)。詳細なマスク領域の決定処理の内容は図19で説明した通りである。また、帯封判定部355gは、撮像した画像からステップS808で決定したマスク範囲を除いた領域に対するテカリ画素を特定する(ステップS809)。帯封判定部355gは、ステップS804の直線の連続性の評価で有効と判定された直線の情報と、ステップS809で特定されたテカリ画素とに基づいて、帯封の有無の判定を行う(ステップS810)。具体的には、検出された2つの直線に挟まれた領域の所定の範囲にテカリ画素が検出され、該テカリ画素の該所定の範囲の全画素に対する割合が所定の閾値以上であることをもって、検出された2つの直線に挟まれた領域が帯封であると判定する。
[0152]
 ステップS811の立体形状物有無判定処理ステップS811は実施例1の図6のステップS212に対応する。
[0153]
 上述してきたように、実施例2では、実施例1の構成に加えて、帯封の判定に関して、撮像した画像の長手方向の紙幣端からの所定範囲と、検出した直線とに基づいてテカリ画素の検出対象外とするマスク範囲を特定し、マスク範囲以外の領域においてテカリ画素を検出し、検出した2つの直線の間の領域の所定の範囲のテカリ画素の占める割合をもって、検出した2つの直線の間の領域を帯封であると判定するように構成したので、帯封の検知を厳格化することができる。
実施例 3
[0154]
 実施例1では、輪ゴムなどの立体的な形状を特徴とする結束物の有無の判定は、図13で説明したように、立体的な形状物の有無の判定対象領域に対して、違う方向から光を照射して取得した2枚の画像の差異を評価することによって行うという説明を行ってきた。これは、違う方向から光を照射した場合に、立体的な形状物が存在すれば輝度差の大きい領域ができることを利用したものであった。しかしながら、紙幣の種類、状態及び照射する光の角度によっては、取得した画像にテカリが発生してしまい、該テカリによって取得した2つの画像の差異が大きくなり、実際には立体物ではないにも関わらず立体的な形状物が存在すると誤判定されてしまうことも考えられる。そこで、実施例3ではこのような、立体的な形状物が存在しない場合に、テカリなどの影響による立体物であるとの誤判定を回避できるような立体形状物の判定処理の例について説明する。
[0155]
 まず、実施例3に係る紙幣入出金機100の入出金口載置状態検知部350の内部構成を説明する。図21は、実施例3に係る紙幣入出金機100の入出金口載置状態検知部350の内部構成を示すブロック図である。図21では、図5に示した入出金口載置状態検知部150と同じ構成要素については同じ符号を付与し、実施例1の入出金口載置状態検知部150と同じ構成要素についての説明は省略して、入出金口載置状態検知部150と異なる構成要素について主に説明する。
[0156]
 実施例3で実施例1と比較して差異があるのは、立体形状物有無判定部355hのみである。実施例3の立体形状物有無判定部355hは、立体的な形状物の有無の判定対象の領域に対して、違う方向から光を照射して取得した2枚の画像を利用するところまでは実施例1と同じで、実施例3ではそれぞれの画像から影と判定される領域を特定し、それぞれの影の位置が異なることをもって立体物が存在することの判定を行う。詳細な処理内容は後述する。
[0157]
 まず、実施例3に係る立体形状物有無判定処理の概要を説明する。図22は、実施例3に係る立体形状物有無判定処理の概要を示す図である。
[0158]
 図22(a)は、図22に示した輪ゴムで結束された紙幣束の底面に対して、左側に位置する光源から右方向に光を照射して、カメラ152で撮像した画像の例を示している。図22(a)に示すように、紙幣束の底面に対して、左側に位置する光源から光を照射していることから、輪ゴムの位置の右側に影が現れている。また、図22(b)は、輪ゴムで結束された紙幣束の底面に対して、右側に位置する光源から光を照射して、カメラ152で撮像した画像の例を示している。図22(b)に示すように、紙幣束の底面に対して、右側に位置する光源から左方向に光を照射していることから、輪ゴムの位置の左側に影が現れている。
[0159]
 次に、図22(a)の画像から影と判定される領域を特定する。具体的には、図22(a)に示した画像データをx軸方向に探索して前後と比較して輝度が低くなっている領域を影と判定する。また、同様にして図22(b)の画像から影と判定される領域を特定する。図22(c)は、このようにして得られた図22(a)から特定された影の領域(c1)と、図22(b)から特定された影の領域(c2)とを示したものである。
[0160]
 図22(a)から特定された影の領域(c1)と、図22(b)から特定された影の領域(c2)とに基づいて、2つの領域を併せた領域の画素数及び2つの領域に共通な領域の画素数をカウントして、2つの領域に共通な領域の画素数の2つの領域を併せた領域の画素数に対する割合が所定の閾値以下である場合には、影が違う位置にできていることとなるので立体的な形状物があるものと判定する。
[0161]
 図22(c)の例は、図22(a)から特定された影の領域(c1)は輪ゴムの位置よりも右に現れて、図22(b)から特定された影の領域(c2)は輪ゴムの位置よりも左に現れていることから、2つの領域に共通な領域の画素が存在しない例であり、このような場合には立体的な形状物が存在すると判定されることとなる。
[0162]
 次に、実施例3に係る立体形状物有無判定処理の処理手順を説明する。図23は、実施例3に係る立体形状物有無判定処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。前述の通り、立体形状物有無判定処理は、違う方向から光を照射して取得した2枚の画像を利用するところまでは実施例1と同じであることから、図13に示したステップS506までは同じであるので、図23では、図13に示したステップS506に続く処理の処理手順を説明する。
[0163]
 立体形状物有無判定部355hは、ステップS503で取得した第1画像に基づいて、第1画像の影の領域の特定を行う(ステップS901)。具体的には、第1画像に対して、紙幣束の厚さ方向と垂直な方向に対して探索して前後と比較して輝度が低くなっている領域を影と判定する。また、同様にして、立体形状物有無判定部355hは、ステップS504で取得した第2画像に基づいて、第2画像の影の領域の特定を行う(ステップS902)。
[0164]
 次に、立体形状物有無判定部355hは、ステップS901及びステップ902で特定した第1画像の影の領域と第2画像の影の領域とに共通する領域の画素数のカウントを行う(ステップS903)。また、立体形状物有無判定部355hは、ステップS901及びステップ902で特定した第1画像の影の領域と第2画像の影の領域とを併せた領域の画素数のカウントを行う(ステップS904)。
[0165]
 立体形状物有無判定部355hは、ステップS903でカウントした第1画像の影の領域と第2画像の影の領域とに共通する領域の画素数の、ステップS904でカウントした第1画像の影の領域と第2画像の影の領域とを併せた領域の画素数に対する割合を算出し(ステップS905)、当該割合に基づいて立体的な形状物が存在するのか否かの判定を行なって(ステップS906)、処理を終了する。具体的には、ステップS905で算出した割合が所定の閾値以下である場合には、立体的な形状物があるものと判定し、ステップS905で算出した割合が所定の閾値を超えている場合には、立体的な形状物はないと判定する。
[0166]
 上述してきたように、実施例3では、実施例1の構成に加えて立体物の検知について、違う方向から光を照射して取得した2枚の画像から影の領域をそれぞれ特定し、2つの影の領域の重なりの度合いによって立体的な形状物の有無の判定を行うよう構成したので、金属及び/又は金属以外の素材の物を含むなんらかの結束物によって紙幣が結束された状態で紙幣入出金機100の入出金口140に入金されたときに、その結束物を異物として検知することができ、立体的な形状物で結束されている場合のテカリの影響などによる誤検知の可能性を低減させることができる。
実施例 4
[0167]
 次に実施例1で説明した内容で、入出金口140に入金された紙幣束の載置状態で特に紙幣の折れ込み、紙幣の載置方向に異常があった場合等の検出方法について説明をする。
[0168]
 図24(a)は紙幣束の紙幣のうちの1枚が折れた状態の検知端面で目視確認できる場合のカメラ画像を示している。この場合は、図6のフローチャートのステップS201~ステップ208の処理にて直線の検出をした結果、所定範囲の長さの直線を検出した場合に、図23にて説明を行った立体形状物有無判定処理を実施する。そして、例えば、輪ゴム、紙幣折れ込み、紙幣の潜り込み、蛇腹状紙幣等であると判定する。いずれにしても、紙幣処理装置は、束状紙幣の載置状態に異常を検出すれば、利用者に入金紙幣束の確認を促す処理を行なう。なお、図24(a)の紙幣折れの場合では、検出した線分は図24(b)の実線の表示の様になり、影は横方向に出る。
[0169]
 次に図25(a)は、札長の異なる複数種類の金種の束を片方に寄せて載置された場合のカメラ画像を示している。金種毎に札長の異なる紙幣が複数金種分纏められて、一方に寄せた状態でまとまって入出金口140に入金された場合である。紙幣端の見え方が照明条件によって異なるので、図25に示す様に、直線部が検出されて異物として誤検知する課題があった。ここで、図25(b)は左から右方向に光を照射した場合の左照射画像で、図25(c)は右から左方向に光を照射した場合の右照射画像であって、及び直線検出状態を説明するための画像である。両画像の差分を取った差分画像を図25(d)に示している。札幅の長い金種の紙幣束の間に札幅の短い金種の紙幣束があった場合に図24に示した紙幣折れと同様な検出をすることができる。この場合は、検出した直線部の部位を紙幣束の両端付近に限定することにより、誤判定の可能性を減らすことができる。この場合には、紙幣処理装置は、通常の繰り出し動作を行なうことができる。
[0170]
 次に図26(a)は、紙幣束の表面か裏面の1枚が斜めになって紙幣束の下端面を部分的に覆っている場合のカメラ画像を示している。この場合は、上述の直線検出を行なった結果、図26(b)に示す様な紙幣の絵柄の直線が検出される。巻き込み部に凹凸があるため影の存在が認められることになる。そして、図23で説明を行った立体形状物有無判定処理を施すと、影の位置と直線の位置は対応して存在しており、立体物であるとの判断がされる。この場合も、紙幣処理装置は、利用者に入金紙幣束の確認を促す処理を行なう。
[0171]
 次に図27(a)は、入出金口140に束状紙幣が載置されるときに撓められたまま略水平に置かれた場合の束状紙幣の形状を示す図である。この場合、図27(b)に示す様に、紙幣の図柄のある表面がカメラ152に撮像されるので、図27(c)に示すように図柄にある直線部分が検出される。しかしながら、左照射画像である図27(d)のリブの画像と右照射画像である図27(e)が示す様に、リブの影401と402は異なる位置に発生している。次に、絵柄に起因する直線の成分に起因する影成分があるかどうかを判定する。図の例では、絵柄とリブの影の関係で左照射画像と右照射画像とで紙幣の文字の近傍の暗部の見え方が変化するので100の文字部分の直線が立体性ありと検出されることになる。白紙部分の多い紙幣だと直線は検出されず立体性の検出ができない場合もある。この様に紙幣の絵柄が図の例と違っていても、入出金口140に載置される紙幣束の曲げの方向が逆であっても、リブの影が紙幣全体に出現するので、載置異常と判断ができる。この場合には、紙幣処理装置は、利用者に入金紙幣束の確認を促す処理を行なう。
[0172]
 次に図28(a)は、入出金口140に載置された紙幣が蛇腹状に折り癖がついたものである場合のカメラ画像を示している。この場合、図28(b)に示す様に直線部分が複数検出される。また、この場合には、紙幣束に凹凸があるので各直線に対応する影の存在が検出される。よって複数の立体物が紙幣束に存在することが検出できるので蛇腹紙幣であると判断をする。このように蛇腹紙幣であると認識した場合には、繰り出し速度を低速にすることによって、入金処理を行なうこととしてもよい。
[0173]
 なお、上述した輪ゴム、紙幣の折れ、紙幣の潜り込みの状態の検知には、次の条件が使える。輪ゴムは直線と左右の影が近くて幅が狭い。紙幣の折れは直線が短くて影が横長、潜り込みは影が直線と交差している。蛇腹は立体形状と判定される直線が多数ある。これらの特長により、紙幣の載置状態が判定できる。
[0174]
 なお、上述の実施例1~4では、入出金口140の下部に光源部151及びカメラ152を配置して、入出金口140に入金された紙幣を下側から撮像するものとして説明を行ってきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、光源部151及びカメラ152を入出金口140の上部に取り付けて、シャッタ141の裏面に鏡を配置して、鏡面に写った紙幣を撮像することによって紙幣の上からの画像を取得するものとしてもよい。また、縦に挟む非金属の素材のマネークリップなども検出するために、入出金口140の横に光源部151及びカメラ152を配置して、入金された紙幣の短手方向から撮像した画像を取得するものとしてもよい。
[0175]
 また、上述の実施例1~4では、束状態になった紙幣を対象に該紙幣束を結束する結束物を異物として検知することを説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、小切手、商品券などの有価書類及び大きさの整った紙片等の束を対象として、それらを結束する結束物を異物として検出するものとしても良い。
[0176]
 また、上述の実施例1~4では、撮像した画像をグレイ画像に変換して、グレイ画像を利用して直線検出処理、連続性評価処理、帯状物判定処理及び立体形状物有無判定処理を行うことを説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、撮像した画像の彩度や明度の画像を作成し、彩度の画像又は、明度の画像を利用して直線検出処理、連続性評価処理、帯状物判定処理及び立体形状物有無判定処理を行うものとしてもよい。さらに、RGB画像又はその組み合わせ画像を用いてもよい。撮像画像で紙幣の基材と帯とが同程度の明るさである場合にはグレイ画像、明度の画像、彩度の画像ではエッジが出にくいが、両者の色相が異なっていれば、カラー画像を用いることは好都合である。詳しくは、R画像、G画像、B画像において、前述の直線検出処理、連続性評価処理、帯状物判定処理及び立体形状物有無判定処理を施し、いずれかの画像の処理で立体物の付着、或いは、載置状態の異常が検知された場合にはその結果を最終判定結果とする。
[0177]
 また、上述の実施例1~4では、撮像した画像のリブ142a、142b、142c、142dの写り込んだ部分を含む領域を載置状態検出対象外の領域とすることによって、写り込んだリブ142a、142b、142c、142dを紙幣に付加された異物として誤検知しないようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、リブ142a、142b、142c、142dの素材を光が透過する素材の物とすることによって、リブ142a、142b、142c、142dの写り込みも発生しなくなり、異物検出対象外の領域の作成についてリブ142a、142b、142c、142dの写り込みに対する除外処理をしないものとしてもよい。
[0178]
 また、上述の実施例1~4で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。

産業上の利用可能性

[0179]
 以上のように、本発明に係る束状紙葉類の載置状態検出装置及び載置状態検出方法は、金属及び/又は金属以外の素材の物を含むなんらかの結束物によって紙幣が結束された状態で紙幣入出金機の紙幣入出金口に入金されたときに、その結束物を異物として検知することに適しているとともに、紙幣入出金口に入金された紙幣束の整体状況を検出することができ、適宜利用者に入金紙幣束の確認及び載置し直しを促すことができるので、紙幣処理装置の運用効率を上げることができる。

符号の説明

[0180]
  100 紙幣入出金機
  110 表示操作部
  120 カードリーダ
  121 カード挿入口
  130 数字入力部
  140 入出金口
  141 シャッタ
  142、142a、142b、142c、142d リブ
  143 紙幣押さえ
  144 繰り出し部
  144a キッカローラ
  144b フィードローラ
  144c 対向ローラ
  145 ガイド部
  150、350 入出金口載置状態検知部
  151 光源部
  151a、151b、151c、151d、151e、151f、151g、
  151h、151i、151j、151k LED
  152 カメラ
  153、210 通信部
  154、220 記憶部
  155、230 制御部
  155a 検査・調整部
  155b 画像取得部
  155c 対象領域特定部
  155d グレイ画像生成部
  155e、355e エッジ検出部
  155f 直線検出部
  155g、355g 帯状物判定部
  155h、355h 立体形状物有無判定部
  160 搬送部
  170 鑑別部
  180 紙幣収納部
  190 明細書プリンタ
  191 明細書発行口
  200 音声通話部
  231 入金処理部
  232 出金処理部

請求の範囲

[請求項1]
 束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類に付着した異物或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出装置であって、
 前記紙葉類受付部に前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付手段と、
 前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源と、
 前記複数の光源により照射された前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される対象面を撮像する撮像手段と、
 前記複数の光源を同時に発光制御することにより前記対象面に対して均一に光を照射する第1の照射制御手段と、
 前記第1の照射制御手段により均一に光が照射された前記対象面を前記撮像手段により撮像した撮像画像から前記対象面に存在する直線を検出する直線検出手段と、
 前記対象面のうち、前記直線検出手段により検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行う第2の照射制御手段と、
 前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とで前記撮像手段により撮像された前記対象領域のそれぞれの画像の差異の有無に基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定手段と、
 前記直線検出手段により直線が検出された場合に、前記直線検出手段の検出結果及び前記立体物有無判定手段によって判定された結果に基づいて、前記束状態の紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知手段と
 を備えたことを特徴とする束状紙葉類の載置状態検出装置。
[請求項2]
 前記紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類と前記複数の光源との間に不透明な部材をさらに備え、
 前記複数の光源は、前記部材に対して対称となる位置に配設された
 ことを特徴とする請求項1に記載の束状紙葉類の載置状態検出装置。
[請求項3]
 前記第2の照射制御手段は、前記直線検出手段により検出された直線と前記部材との位置関係に応じて前記第1の照射状態及び前記第2の照射状態の光源点灯制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の束状紙葉類の載置状態検出装置。
[請求項4]
 前記第1の照射制御手段による発光制御下で前記撮像手段により撮像された基準媒体の撮像結果から、撮像範囲内における輝度値の分布を評価し、該評価結果に基づいて前記第1の照射制御手段による前記複数の光源に対する発光制御に係るパラメータ並びに前記撮像手段による前記対象面の撮像に係るパラメータを予め設定する第1のパラメータ設定手段と、
 前記第2の照射制御手段による発光制御下で前記撮像手段により撮像された基準媒体の撮像結果から、撮像範囲内における輝度値の分布を評価し、該評価結果に基づいて前記第2の照射制御手段による前記複数の光源に対する発光制御に係るパラメータ並びに前記撮像手段による前記対象面の撮像に係るパラメータを予め設定する第2のパラメータ設定手段と
 をさらに備え、
 前記直線検出手段は、前記第1のパラメータ設定手段により設定されたパラメータを用いて撮像した紙葉類の撮像結果から前記対象面に存在する直線を検出し、
 前記立体物有無判定手段は、前記第2のパラメータ設定手段により設定されたパラメータを用いて撮像した前記紙葉類の撮像結果から前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する
 ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の束状紙葉類の載置状態検出装置。
[請求項5]
 束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類に付着した異物或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出方法であって、
 前記紙葉類受付部に前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、
 前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源を同時に発光制御することにより対象面に対して均一に光を照射する第1の照射制御ステップと、
 前記第1の照射制御ステップにより均一に光が照射された対象面を撮像した撮像画像から前記対象面に存在する直線を検出する直線検出ステップと、
 前記対象面のうち、前記直線検出ステップにより検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行う第2の照射制御ステップと、
 前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とで撮像された前記対象領域のそれぞれの画像の差異に基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定ステップと
 を含み、
 前記直線検出ステップにおいて直線が検出された場合に、
 前記直線検出ステップでの検出結果及び前記立体物有無判定ステップによる判定結果に基づいて、前記束状紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知ステップと
 を含んだことを特徴とする束状紙葉類の載置状態検出方法。
[請求項6]
 束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類に付着した異物或いは該束状態の紙葉類の載置状態を検出する束状紙葉類の載置状態検出方法であって、
 前記紙葉類受付部に前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、
 前記束状態の紙葉類のいずれかの面、もしくは前記束状態の紙葉類の重なりにより形成される面を対象に光を照射する複数の光源を同時に発光制御することにより対象面に対して均一に光を照射して撮像する第1の撮像ステップと、
 前記第1の撮像ステップにより均一に光が照射された対象面を撮像した撮像結果から前記対象面に存在する直線を検出する直線検出ステップと、
 前記対象面のうち、前記直線検出ステップにより検出された直線を含む領域を対象領域とし、前記複数の光源を個別に発光制御することで、前記対象領域に対する光の照射態様が異なる第1の照射状態と第2の照射状態とでそれぞれ照射を行って撮像する第2の撮像ステップと、
 前記第1の照射状態と前記第2の照射状態とで撮像された前記対象領域のそれぞれの撮像画像の影の部分の位置がずれていることに基づいて前記対象領域に所在する立体物の有無を判定する立体物有無判定ステップと、
 前記立体物有無判定ステップによる判定結果に基づいて、前記束状態の紙葉類を結束する結束物の有無或いは、前記束状態の紙葉類の載置状態の良否を検知する検知ステップと
 を含んだことを特徴とする束状紙葉類の載置状態検出方法。
[請求項7]
 束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類に付着した異物を検出する載置状態検出装置であって、
 前記紙葉類受付部に前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付手段と、
 束の厚さが確認できる方向から前記束状態の紙葉類の画像を撮像する画像撮像手段と、
 前記画像撮像手段によって撮像した画像から異物の検知対象の領域を特定する対象領域特定手段と、
 前記対象領域特定手段によって特定された異物の検知対象の領域の前記画像から、紙葉類の束の厚み方向と垂直な方向のエッジを検出するエッジ検出手段と、
 前記エッジ検出手段によって検出したエッジで構成されるエッジ画像の直線状につながる画素数をカウントし、所定数以上の画素があった場合には、前記エッジ画像から直線を検出する直線検出手段と、
 前記直線検出手段によって検出された直線に基づいて、前記紙葉類を結束する異物ありと検知する異物検知手段と
 を備えたことを特徴とする載置状態検出装置。
[請求項8]
 前記対象領域特定手段は、前記紙葉類受付手段で受け付けた束状態の紙葉類と前記画像撮像手段の間に不透明な部材が存在する場合、前記画像撮像手段によって撮像した画像から、不透明な部材に対する領域を対象外の領域とすることを特徴とする請求項7に記載の載置状態検出装置。
[請求項9]
 前記紙葉類受付手段は、受け付けた束状態の紙葉類と前記画像撮像手段の間に存在する部材が透明であることを特徴とする請求項7に記載の載置状態検出装置。
[請求項10]
 前記画像撮像手段はRGBのカラー画像を撮像するものであり、撮像したR画像、G画像、B画像を基に、異物を検出することを特徴とする請求項7、8又は9に記載の載置状態検出装置。
[請求項11]
 前記エッジ検出手段は、前記対象領域特定手段によって特定された異物の検知対象の領域の、前記画像撮像手段によって撮像した画像から、彩度を抽出した彩度画像若しくは明度を抽出した明度画像を生成し、前記彩度画像及び/又は前記明度画像を用いてエッジ抽出を行うことを特徴とする請求項7、8又は9に記載の載置状態検出装置。
[請求項12]
 単一又は複数の第1の方向に光を照射する光源と第2の方向に光を照射する光源とを有し、それぞれの光源が前記紙葉類受付手段で受け付けた紙葉類の束の厚さ方向と垂直な方向に対して異なる位置に配置され、前記画像撮像手段によって撮像対象の紙葉類の束の面に前記第1の方向の光と、前記第2の方向の光とを照射する光源の発光を制御する光照射制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項7~11のいずれか一つに記載の載置状態検出装置。
[請求項13]
 前記異物検知手段は、前記光照射制御手段により第1の方向に光を照射する光源を点灯させて前記紙葉類に光照射した状態で前記画像撮像手段によって撮像された第1の画像と、前記光照射制御手段により第2の方向に光を照射する光源を点灯させて前記紙葉類に光照射した状態で前記画像撮像手段によって撮像された第2の画像とを用いて、前記直線検出手段で検出された直線が含まれる領域の、前記第1の画像と前記第2の画像の差異の評価に基づいて、異物の検知を行うことを特徴とする請求項12に記載の載置状態検出装置。
[請求項14]
 前記画像撮像手段は、撮像した画像から高解像度の画像と低解像度の画像を取得することが可能で、
 前記直線検出手段は、前記画像撮像手段で取得した低解像度の画像を基にして直線が検出された場合には、前記画像撮像手段で取得した高解像度の画像を基にして直線の検出処理を行う
 ことを特徴とする請求項7~13のいずれか一つに記載の載置状態検出装置。
[請求項15]
 前記異物検知手段は、前記直線検出手段で検出された2つの直線の距離が所定値以上で、前記画像撮像手段で撮像した画像の前記2つの直線によって挟まれる領域の画素値が所定の範囲に入っていることをもって異物の検知を行うことを特徴とする請求項7~14のいずれか一つに記載の載置状態検出装置。
[請求項16]
 前記紙葉類受付手段によって受け付けた前記束状態の紙葉類の厚みを検知する厚み検知手段と、
 前記紙葉類受付手段によって受け付けた前記束状態の紙葉類と光源との位置関係を変更する位置変更手段と
 をさらに備え、
 前記画像撮像手段は、前記厚み検知手段で検知した前記束状態の紙葉類の厚みが所定値以上であって、前記直線検出手段によって直線が検出された場合には、前記位置変更手段によって前記束状態の紙葉類と光源との位置関係を変更したうえで前記束状態の紙葉類の画像を撮像しなおす
 ことを特徴とする請求項7~15のいずれか一つに記載の載置状態検出装置。
[請求項17]
 束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された束状態の紙葉類に付着した異物を検出する載置状態検出方法であって、
 前記紙葉類受付部に前記束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、
 束の厚さが確認できる方向から前記束状態の紙葉類の画像を撮像する画像撮像ステップと、
 前記画像撮像ステップによって撮像した画像から異物の検知対象の領域を特定する対象領域特定ステップと、
 前記対象領域特定ステップによって特定された異物の検知対象の領域の前記画像から、紙葉類の束の厚み方向と垂直な方向のエッジを検出するエッジ検出ステップと、
 前記エッジ検出ステップによって検出したエッジで構成されるエッジ画像の直線状につながる画素数をカウントし、所定数以上の画素があった場合には、前記エッジ画像から直線を検出する直線検出ステップと、
 前記直線検出ステップによって検出された直線に基づいて、前記紙葉類を結束する結束物を異物として検知する異物検知ステップと
 を含んだことを特徴とする載置状態検出方法。
[請求項18]
 束状態の紙葉類を受け付けて1枚ずつ繰り出した紙葉類を処理する紙葉類処理装置の紙葉類受付部に載置された紙葉類に巻回された帯封を異物として検出する載置状態検出方法であって、
 前記紙葉類受付部に束状態の紙葉類を受け付ける紙葉類受付ステップと、
 束の厚さが確認できる方向から前記束状態の紙葉類の画像を撮像する画像撮像ステップと、
 前記画像撮像ステップによって撮像した画像から異物の検知対象の領域を特定する対象領域特定ステップと、
 前記対象領域特定ステップによって特定された異物の検知対象の領域の前記画像から、紙葉類の束の厚み方向と垂直な方向のエッジを検出するエッジ検出ステップと、
 前記エッジ検出ステップによって検出したエッジで構成されるエッジ画像の直線状につながる画素数をカウントし、所定数以上の画素があった場合には、前記エッジ画像から直線を検出する直線検出ステップと、
 前記直線検出ステップにおいて、紙葉類端部から所定の距離の範囲内に直線が検出された場合に、前記画像撮像ステップによって撮像された前記紙葉類の画像に前記紙葉類端部から連続して均一性を持った所定の明るさを維持する領域がある場合には、前記紙葉類端部と前記直線検出ステップで検出された直線で挟まれる領域をマスク領域と判定するマスク領域判定ステップと、
 前記マスク領域判定ステップで判定した前記マスク領域以外の領域における、所定の明るさ以上の画素で、前記束状態の紙葉類の厚み方向の両端部近傍の画素より明るい画素をテカリ画素として検出するテカリ画素検出ステップと、
 前記直線検出ステップによって検出された直線と、前記テカリ画素検出ステップによって検出したテカリ画素に基づいて、前記紙葉類を結束する帯封を異物として検知する異物検知ステップと
 を含んだことを特徴とする載置状態検出方法。
[請求項19]
 前記直線検出ステップは、前記直線と前記直線の根拠となった有効な前記エッジ画像の存在する範囲を示す始点と終点を特定し、
 前記マスク領域判定ステップは、
 前記直線に対する前記始点と前記終点に対応する紙葉類の厚み方向での位置で挟まれた厚み方向領域のうち、前記紙葉類端部と前記直線で挟まれた領域である直線別マスク領域を判定し、
 前記紙葉類端部から所定の距離の範囲内に前記直線が複数検出された場合に、
 それぞれの前記直線に対応する前記直線別マスク領域の前記厚み方向領域が重なる場合には、重なる前記厚み方向領域に対応する前記マスク領域を、前記紙葉類端部にもっとも近い前記直線の前記直線別マスク領域に対応する領域とし、
 それぞれの前記直線に対応する前記直線別マスク領域の前記厚み方向領域が重ならない場合には、重ならない前記厚み方向領域に対する前記マスク領域を、全ての前記直線に対応する前記直線別マスク領域を重ねた領域とする
 ことを特徴とする請求項18に記載の載置状態検出方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]

[ 図 25]

[ 図 26]

[ 図 27]

[ 図 28]