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1. (WO2015133216) データ伝送システム、端末装置、プログラムおよび方法
Document

明 細 書

発明の名称 データ伝送システム、端末装置、プログラムおよび方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005  

課題を解決するための手段

0006   0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107  

符号の説明

0108  

先行技術文献

特許文献

0109  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

明 細 書

発明の名称 : データ伝送システム、端末装置、プログラムおよび方法

技術分野

[0001]
 本発明は、データ伝送システム、端末装置、プログラムおよび方法に関する。

背景技術

[0002]
 従来、通信ネットワークを介して接続された複数の拠点間で映像や音声を共有するためのシステムの一例として遠隔会議システムが提供されているが、従来のシステムには、通信ネットワークの通信状態の悪化によってデータの出力遅延が頻繁に発生するという問題があった。データの出力遅延が頻繁に発生すると、音声や画像が途切れ途切れになってしまい、会議の参加者は必要な情報を正しく取得することが難しくなる。
[0003]
 この点につき、特許第5000141号公報(特許文献1)は、受信端末におけるパケットの遅延発生を送信端末に通知し、送信端末において音声データ以外の送信パケットのデータ量を減少させることで音声の途切れを防止する方法を開示する。
[0004]
 しかしながら、データの出力遅延は、通信ネットワークの伝送遅延だけに依るものではなく、データ受信側の内部処理遅延(データを受信してから出力信号を生成するまでの処理時間)がその原因になっている場合も少なからずあるため、特許文献1のように通信ネットワークの通信状態に着目しただけでは、出力遅延を回避できない場合がある。

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 本発明は、上記従来技術における課題に鑑みてなされたものであり、本発明は、必要とされる情報の出力状態を良好に維持することを可能にする新規なデータ伝送システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明者は、出力品質の劣化原因の如何にかかわらず、必要とされる情報の出力状態を良好に維持することを可能にするデータ伝送システムの構成につき鋭意検討した結果、以下の構成に想到し、本発明に至ったのである。
[0007]
 すなわち、本発明によれば、通信ネットワークに接続された複数の端末装置が各端末装置間でコンテンツデータを送信または受信するデータ伝送システムであって、前記コンテンツデータを受信する少なくとも1つの前記端末装置は、所定のコンテンツデータに対応する出力信号の出力時間間隔に基づいて、該コンテンツデータの符号量の削減を要求する旨の符号量削減要求を該コンテンツデータの送信元を宛先に指定して送信する符号量変更要求部と、他の前記端末装置を送信元とする前記符号量削減要求に応答して対応するコンテンツデータの符号量を削減する符号量変更部と、を含む、データ伝送システムが提供される。

発明の効果

[0008]
 上述したように、本発明によれば、必要とされる情報の出力状態を良好に維持することを可能にする新規なデータ伝送システムが提供される。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 図1は、本実施形態の遠隔会議システムの通信ネットワーク構成図である。
[図2] 図2は、本実施形態の遠隔会議システムにおけるデータ伝送の態様を概念的に示した図である。
[図3] 図3は、本実施形態の端末装置の外観図である。
[図4] 図4は、本実施形態の端末装置のハードウェア構成図である。
[図5] 図5は、本実施形態の情報処理装置(中継装置、伝送管理装置)のハードウェア構成図である。
[図6] 図6は、本実施形態の伝送管理装置の機能ブロック図である。
[図7] 図7は、本実施形態における端末認証管理テーブルを示す図である。
[図8] 図8は、本実施形態における端末管理テーブルを示す図である。
[図9] 図9は、本実施形態における宛先リスト管理テーブルを示す図である。
[図10] 図10は、本実施形態で実施される相互認証処理を示すシーケンス図である。
[図11] 図11は、本実施形態における宛先リストを示す図である。
[図12] 図12は、本実施形態の端末装置および中継装置の機能ブロック図である。
[図13] 図13は、本実施形態の遠隔会議システム1において実施される処理を示すシーケンス図である。
[図14] 図14は、本実施形態における削減要求履歴管理テーブルを示す図である。
[図15] 図15は、本実施形態における出力状態管理テーブルを示す図である。
[図16] 図16は、本実施形態における出力状態管理テーブルおよび削減要求履歴管理テーブルを示す図である。
[図17] 図17は、本実施形態における符号量変更要求部が実行する処理を表すフローチャートである。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明を、実施形態をもって説明するが、本発明は後述する実施形態に限定されるものではない。なお、以下に参照する各図においては、共通する要素について同じ符号を用い、適宜、その説明を省略するものとする。
[0011]
 以下においては、本発明のデータ伝送システムを、その好適な適用例である“遠隔会議システム”に基づいて説明する。
[0012]
 図1は、本発明の実施形態である遠隔会議システム1の通信ネットワーク構成を示す。図1に示すように、本実施形態の遠隔会議システム1は、複数の端末装置10(10a,10b,10c…)と、少なくとも1つの中継装置30と、伝送管理装置50とを含んで構成されており、各装置は、インターネット、LANなどとして参照されるネットワーク80上に配置され、相互通信可能に接続されている。
[0013]
 各端末装置10は、設置された拠点の映像や音声を取得して他の拠点の端末装置10に送信し、また、他の拠点に設置された端末装置10から映像や音声を受け取って出力する情報処理装置である。また、中継装置30は、複数の端末装置10の間に介在してコンテンツデータの中継を行う情報処理装置である。一方、伝送管理装置50は、システムの運行に必要な処理(端末装置のログイン認証や通信ネットワークの通信状態の監視など)を実施するとともに、各種の管理情報を一元的に管理する情報処理装置である。
[0014]
 図2は、本実施形態の遠隔会議システム1におけるデータ伝送の態様を概念的に示した図である。本実施形態においては、各端末装置10と伝送管理装置50の間には各種管理情報を送受信するために固有の管理情報用セッションS が確立され、各端末装置10と伝送管理装置50は、当該セッションS を使用して各種管理情報を送受信する。また、本実施形態においては、各端末装置10と中継装置30の間にコンテンツデータを送受信するためのデータ用セッションS が確立され、各端末装置10と伝送管理装置50は、当該セッションS を使用してコンテンツデータを送受信する。
[0015]
 各端末装置10は、複数のコンテンツデータを同時に伝送することができ、各データを個別に確立した固有のセッションS で伝送するように構成されている。ここでいうコンテンツデータとしては、例えば、画像データ(動画・静止画)や音声データを挙げることができ、テキストデータを含んでいてもよい。
[0016]
 以上、本実施形態の遠隔会議システム1のシステム構成について概説したが、続いて、遠隔会議システム1を構成する各装置について説明する。
[0017]
 最初に、本実施形態の端末装置10の構成について説明する。図3は、本実施形態の端末装置10の外観図である。なお、図2に示す外観はあくまで例示であることに留意されたい。図3に示すように、端末装置10は、筐体1100、アーム1200およびカメラハウジング1300を備えている。筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された吸気面(不図示)が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、吸気面(不図示)を介して端末装置10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して端末装置10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、音声を収音するための収音用孔1131が形成されており、この収音用孔1131を介して内蔵型のマイク(後述する)が会議の音声を収音する。
[0018]
 筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されており、操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a~108e)、後述の電源スイッチ109およびアラームランプ119が設けられている。さらに、操作パネル1150には、後述の内蔵型のスピーカー115からの出力音を通すための複数の音声出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200およびカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F119に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a~1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F119に対してディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための接続口(不図示)が設けられている。
[0019]
 アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図3は、チルト角θ1が90度の状態を示している。
[0020]
 カメラハウジング1300には、内蔵型のカメラ(後述する)が設けられており、この内蔵型カメラが会議の様子を撮像する。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図3で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
[0021]
 以上、本実施形態の端末装置10をその外観から説明したが、続いて、端末装置10のハードウェア構成について説明する。
[0022]
 図4は、本実施形態の端末装置10のハードウェア構成図である。図4に示すように、端末装置10は、装置全体の動作を制御するCPU101、IPL等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM103、端末用プログラム、画像データおよび音声データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し/書き込みを制御するSSD105、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し/書き込みを制御するメディアドライブ107、端末装置10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、端末装置10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワークを利用してデータ伝送をするための通信ネットワークI/F111、および各構成要素を接続するアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
[0023]
 また、端末装置10は、会議の様子を撮像して画像データを取得するための画像入力装置として、レンズ光学系および固体撮像素子(CMOSやCCD等)を含む内蔵型のカメラ112を備えており、撮像素子I/F113がカメラ112の駆動を制御する。
[0024]
 また、端末装置10には、画像出力装置として、外付けのディスプレイ120が接続されており、ディスプレイ120は、ディスプレイI/F118が出力する画像信号(VGA信号、HDMI(登録商標)信号、DVI信号など)に基づいて、他の拠点の会議の様子や操作入力画面などを表示する。なお、ディスプレイは内蔵されていてもよい。
[0025]
 さらに、端末装置10は、音声入力装置として、内蔵型のマイク114を備えており、音声入力I/F116がマイク114からの音声信号の入力を制御する。また、端末装置10は、音声出力装置として、内蔵型のスピーカー115を備えており、スピーカー115は、音声出力I/F117が出力する音声信号に基づいて、他の拠点の会議の音声などを出力する。
[0026]
 各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F119には、USBケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、および外付けスピーカー等の外部機器が接続可能に構成されており、本実施形態においては、外付けカメラが接続された場合には、内蔵型のカメラ112に優先して外付けカメラが駆動し、外付けマイクや外付けスピーカーが接続された場合には、内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカー115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカーが駆動するように構成することができる。もしくは、カメラ、スピーカーおよびマイクの全てを外付けのみにしてもよい。
[0027]
 以上、本実施形態の端末装置10のハードウェア構成について説明したが、続いて、本実施形態における中継装置30および伝送管理装置50のハードウェア構成について説明する。なお、中継装置30および伝送管理装置50は、いずれも、Webサーバとして参照される汎用の情報処理装置であるので、以下においては、これらのハードウェア構成をまとめて説明する。
[0028]
 図5は、本実施形態の情報処理装置(中継装置30、伝送管理装置50)のハードウェア構成図である。図5に示すように、本実施形態の情報処理装置30,50は、装置全体の動作を制御するCPU201、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、各種データ(データ中継用プログラムや伝送管理用プログラム等)を記憶するHD204、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し/書き込みを制御するHDD205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し/書き込みを制御するメディアドライブ207、各種情報を表示するディスプレイ208、LANやインターネットなどの通信ネットワークを介してデータ伝送をするための通信ネットワークI/F209、入力装置としてのキーボード211およびマウス212、CD-ROM213に対する各種データの読み出し/書き込みを制御するCD-ROMドライブ214、および、上記各構成要素を接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210を備えている。
[0029]
 以上、本実施形態の端末装置10、中継装置30および伝送管理装置50のハードウェア構成について説明してきたが、続いて、伝送管理装置50の機能ブロックについて説明する。
[0030]
 図6は、本実施形態の伝送管理装置50の機能ブロックを示す。図6に示すように、本実施形態の伝送管理装置50は、送受信部51、端末認証部52、端末管理部53、抽出部54、端末状態確認部56、宛先リスト管理部57、記憶・読出処理部59および記憶装置58を含んで構成される。
[0031]
 送受信部51は、ネットワーク80を介して端末装置10および中継装置30と各種データの送受信を行う。端末認証部52は、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている端末IDおよびパスワードを検索キーとし、記憶装置58に格納された端末認証管理テーブル500(図7参照)を検索し、端末認証管理テーブル500に同一の組の端末IDおよびパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う。
[0032]
 端末管理部53は、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態を管理すべく、端末管理テーブル502(図8参照)に、この要求元端末の端末ID、要求元端末の稼動状態、伝送管理装置50でログイン要求情報が受信された受信日時、および要求元端末のIPアドレスを関連付けて記憶して管理する。また、端末管理部53は、利用者が端末装置10の電源スイッチ109(図3参照)をONの状態からOFFにすることで、端末装置10から送られてきた、電源をOFFする旨の稼動状態情報に基づいて、端末管理テーブル502のオンラインを示す稼動状態をオフラインに変更する。
[0033]
 抽出部54は、ログイン要求した要求元端末の端末IDをキーとして、図9に示す宛先リスト管理テーブル504を検索し、要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の端末IDを読み出すことで端末IDを抽出する。ここで宛先リスト管理テーブル504は、遠隔会議システム1にアカウントを有する各端末装置10間で事前に実施される相互認証処理に基づいて生成されるテーブルであり、送信元の端末装置10の端末IDと当該送信元の端末装置10が承認を受けた宛先の端末装置10の端末IDを対応付けて管理する。
[0034]
 また、抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理テーブル504を検索し、上記要求元端末の端末IDを宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDも抽出する。また、抽出部54は、この抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル502を検索し、上記抽出部54によって抽出された端末ID毎に稼動状態を読み出す。これにより、抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の稼動状態を取得することができる。また、抽出部54は、この抽出部54によって抽出された端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル502を検索し、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態も抽出する。
[0035]
 端末状態確認部56は、端末ID又は宛先名を検索キーとして端末管理テーブル502を検索することにより、対応する稼動状態を確認する。
[0036]
 宛先リスト管理部57は、宛先リスト管理テーブル504の各要求元端末の端末ID毎に、宛先端末の端末IDを追加又は削除する。
[0037]
 記憶・読出処理部59は、記憶装置58に各種データを記憶し、記憶装置58に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
[0038]
 以上、伝送管理装置50の機能ブロックについて説明してきたが、続いて、端末装置10が遠隔会議システム1にログインして会議に参加する際に実行される処理を図10に示すシーケンス図に基づいて説明する。
[0039]
 まず、利用者が電源スイッチ109(図3参照)をONにする(ステップS1)。これに応答して、端末装置10は、伝送管理装置50に対して、端末IDとパスワードを含むログイン要求を発行する(ステップS2)。
[0040]
 伝送管理装置50の端末認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求に含まれている端末IDおよびパスワードを検索キーとして、記憶装置58の端末認証管理テーブル500(図7参照)を検索し、端末認証管理テーブル500に同一の端末IDおよび同一のパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う(ステップS3)。認証に成功した場合、端末管理部53は、端末管理テーブル502(図9参照)に、ログイン要求元の端末装置10の端末IDおよび宛先名で示されるレコード毎に、稼動状態、上記ログイン要求が受信された受信日時、および端末装置10のIPアドレスを関連付けて記憶する(ステップS4)。その後、端末認証部52は、送受信部51を介して認証結果(認証成功)をログイン要求元の端末装置10に送信する(ステップS5)。
[0041]
 端末装置10は、認証結果(認証成功)を受信すると、伝送管理装置50に対して宛先リスト要求を発行する(ステップS6)。これを受けて、伝送管理装置50の抽出部54は、宛先リスト要求元の端末装置10の端末IDを検索キーとして、宛先リスト管理テーブル504(図9参照)を検索し、宛先リスト要求元の端末装置10と通話することができる宛先端末の候補の端末IDを抽出すると共に、この端末IDに対応する宛先名を端末管理テーブル502(図8参照)から読み出す(ステップS7)。
[0042]
 次に、伝送管理装置50の記憶・読出処理部59は、記憶装置58から宛先リスト枠のデータを読み出す(ステップS8)と共に、この宛先リスト枠並びに抽出部54が抽出した端末IDおよび宛先名を含めた「宛先リスト情報(宛先リスト枠、端末ID、宛先名)」を、宛先リスト要求元の端末装置10に送信する(ステップS9)。これを受けて、要求元の端末装置10は、受信した宛先リスト情報を管理情報記憶部に記憶する(ステップS10)。
[0043]
 さらに、伝送管理装置50の抽出部54は、先に抽出した宛先端末の候補の端末IDを検索キーとして、端末管理テーブル502(図8参照)を検索し、宛先端末の候補の端末ID毎に、対応する稼動状態を読み出す(ステップS11)。
[0044]
 次に、伝送管理装置50の送受信部51は、上記S7で検索キーに使用した端末IDと、対応する宛先端末の稼動状態を含む「端末の稼動状態情報」を要求元の端末装置10に送信する(ステップS12)。
[0045]
 これを受けて、要求元の端末装置10は、受信した「端末の稼動状態情報」を管理情報記憶部に記憶する(ステップS13)。このようにして、要求元の端末装置10は、通話することができる宛先端末の候補の現時点における稼動状態を取得することができる。
[0046]
 次に、要求元の端末装置10は、管理情報記憶部に記憶されている宛先リスト情報および端末の稼働状態情報に基づいて、宛先候補としての端末装置10の状態を反映させた宛先リストを作成・表示する。図11は、端末装置10に接続されたディスプレイ120に表示された宛先リストを例示的に示す。
[0047]
 以上、端末装置10が遠隔会議システム1にログインする際に実行される処理について説明してきたが、本実施形態では、利用者が表示された宛先リスト(図11参照)から所望の端末装置10を選択したこと応答して、その選択先との間でコンテンツデータの送受信がスタンバイされるように構成されている。利用者が選択した端末装置10が既に他の端末装置10と会議中であった場合には、当該利用者(の端末装置10)は、その会議に参加している全ての端末装置10との間でコンテンツデータの送受信がスタンバイされる。
[0048]
 以上、端末装置10が遠隔会議システム1にログインして会議に参加する際に実行される処理について説明してきたが、続いて、本実施形態の端末装置10および中継装置30機能ブロックについて説明する。
[0049]
 図12は、本実施形態の端末装置10および中継装置30の機能ブロックを示す。図12に示すように、本実施形態の端末装置10は、符号量変更要求部12、符号量変更部13、最終出力時刻更新部14、および送受信部15を含んで構成されている。
[0050]
 符号量変更要求部12は、利用者が選択した所定のコンテンツデータに係る出力遅延を検知したことに応答して、当該コンテンツデータの符号量の削減を要求する旨(以下、符号量削減要求という)を当該コンテンツデータの送信元宛に送信するための機能部である。また、符号量変更部13は、他の端末装置10を送信元とする符号量削減要求に応答して、送信データの符号量を削減する処理を実行するための機能部である。
[0051]
 最終出力時刻更新部14は、利用者が選択した所定のコンテンツデータに係る最終出力時刻(後述する)を更新するため機能部である。また、送受信部15は、中継装置30を介して他の端末装置10との間で各種データを送受信するための機能部である。
[0052]
 一方、本実施形態の中継装置30は、中継制御部32と削減要求履歴管理部34を含んで構成されている。
[0053]
 中継制御部32は、端末装置10から受信した各種データを指定された宛先に転送するための機能部である。また、削減要求履歴管理部34は、各端末装置10から受信した符号量削減要求の履歴を管理するための機能部である。
[0054]
 以上、端末装置10および中継装置30の機能ブロックについて概説したが、続いて、図12に示した各機能部が実行する具体的な処理の内容を図13に示すシーケンス図に基づいて説明する。なお、以下の説明においては、適宜、図12を参照するものとする。
[0055]
 利用者は、端末装置10aのディスプレイ120に表示された宛先リスト(図11参照)から所望の宛先を選択することによって会議に参加する。このとき、端末装置10aのUI制御部(図示せず)は、送信を希望するコンテンツデータの登録・解除を受け付けるための入力画面をディスプレイ120に表示する。
[0056]
 利用者が入力画面を介して送信を希望するコンテンツデータを選択すると、UI制御部(図示せず)は、選択されたコンテンツデータの登録要求を中継装置30に送信する(S1)。
[0057]
 これを受けて中継装置30は、端末装置10aから登録を要求された各コンテンツデータに対して、端末装置10が現在参加する会議内でユニークなデータIDを付与するとともに、当該会議に参加する全ての端末装置10(端末装置10aを含む)が登録したコンテンツデータのデータ名とデータIDの一覧であるコンテンツデータ登録情報を生成し(S2)、これを端末装置10aに送信する(S3)。
[0058]
 併せて、中継装置30は、図14(a)に示す削減要求履歴管理テーブル600を生成(既に生成済みの場合は内容を更新)する(S4)。図14(a)に示すように、削減要求履歴管理テーブル600は、中継装置30が中継するコンテンツデータに関して、セッションIDを格納するためのフィールド602、データIDを格納するためのフィールド604、および、そのコンテンツデータの符号量削減要求の送信元となる端末装置10の端末IDを格納するためのフィールド606を備えており、各フィールドの値を対応付けて管理している。
[0059]
 一方、端末装置10aの符号量変更要求部12は、UI制御部(図示せず)が中継装置30からコンテンツデータ登録情報を受領したことに応答して、図15(a)に示す出力状態管理テーブル700を生成する(S5)。図15(a)に示すように、出力状態管理テーブル700は、他の端末装置10(10b、10c、10d…)から受信するコンテンツデータに関して、データIDを格納するためのフィールド702、最終出力時刻を格納するためのフィールド704、および、符号量削減要求に係る状態を格納するためのフィールド706を備えている。
[0060]
 続いて、端末装置10aのUI制御部(図示せず)は、中継装置30から受信したコンテンツデータ登録情報に基づいて、端末装置10aがその会議において受信する予定のコンテンツデータの一覧を含む選択画面を生成し、ディスプレイ120に表示する(S6)。利用者は、当該入力画面を介して、利用者が遅延なく出力したいと考える少なくとも1つのコンテンツデータを選択する。具体的には、会議において参加者の発言内容を最重要視する利用者が受信予定の複数のコンテンツデータの中から各拠点の音声データを選択するといったケースが考えられる。
[0061]
 UI制御部(図示せず)を介して利用者の選択入力を受けたことに応答して、符号量変更要求部12は、出力状態管理テーブル700のフィールド702に対して、選択されたコンテンツデータのデータIDをセットする(S7)。図15(b)は、データIDがセットされた出力状態管理テーブル700を示す。
[0062]
 上述した手順が済んだ時点で、端末装置10aは、他の端末装置10(10b、10c、10d…)を宛先に指定した自身のコンテンツデータを中継装置30に対して送信するとともに、自身が宛先として指定された他の端末装置10(10b、10c、10d…)のコンテンツデータを中継装置30から受信する。このとき、中継装置30を介して送受信されるコンテンツデータのパケットにはデータIDが格納される。
[0063]
 このようにして会議が進行する中で、他の端末装置10(10b、10c、10d…)がコンテンツデータを発送してから端末装置10aが当該データに対応する出力信号を自身の出力装置に出力するまでの時間が許容範囲を超えて長くなると、端末装置10aの利用者は、画像や音声の遅延を感知するようになり、その内容を正しく理解することが難しくなる。
[0064]
 この点につき、本実施形態では、利用者が事前に選択したコンテンツデータ(画像や音声)の出力遅延が利用者に感知されるレベルに達する前にその出力遅延を解消するための手当を施す。
[0065]
 この点につき、まず最初に、端末装置10aの最終出力時刻更新部14が実行する処理について説明する。コンテンツデータの出力遅延の原因は、専ら、通信ネットワークの通信状態に起因する“伝送遅延”と、データを受信してから出力信号を生成するまでの処理時間に起因する“内部処理遅延”に求められるが、その原因の如何にかかわらず、出力遅延の兆候は、出力信号を出力する時間間隔の増大化として現れる。この点に関して、最終出力時刻更新部14は、受信したコンテンツデータに対応する出力信号を出力装置に最後に出力したシステム時刻(以下、最終出力時刻という)を出力状態管理テーブル700のフィールド704に格納し、新たな出力信号が出力される度にその値を更新するように構成されている。
[0066]
 具体的には、最終出力時刻更新部14は、音声出力I/F117(図4参照)が、他の端末装置10を送信元とする音声データに基づいて生成した音声信号をスピーカー115(図4参照)に出力した最終出力時刻を、当該音声データに対応するフィールド704に格納し、新たに音声信号が出力される度にその値を更新する。また、最終出力時刻更新部14は、ディスプレイI/F118が、他の端末装置10を送信元とする画像データに基づいて生成した画像信号をディスプレイ120(図4参照)に出力した最終出力時刻を、当該画像データに対応するフィールド704に格納し、新たに出力信号が出力される度にその値を更新する。なお、最終出力時刻更新部14は、描画データ(ネットワークを介して送信元から受信した画像データをデコードして得られるデータ)を描画モジュールに引き渡した時刻(タイムスタンプ)を最終出力時刻として更新してもよい。
[0067]
 図15(c)は、端末装置10aがコンテンツデータの受信を開始した後の出力状態管理テーブル700を示す。端末装置10aがデータの受信を開始すると、図15(c)に示すように、各データのデータIDに対応するフィールド704に最新の最終出力時刻がセットされる。
[0068]
 再び、図13に戻って説明を続ける。符号量変更要求部12は、最終出力時刻更新部14によって更新される出力状態管理テーブル700のフィールド704を常時監視する。その結果、符号量変更要求部12は、選択されたコンテンツデータに係る出力遅延を検知したことに応答して、当該コンテンツデータに係る符号量削減要求を以下の手順で生成する。
[0069]
 まず、符号量変更要求部12は、選択されたコンテンツデータに係る出力遅延を検知した時点で、通信速度計測部17が計測するネットワーク通信速度が所定の閾値を超えているか否かを判定し、計測値が所定の閾値を下回っている場合には、出力遅延の原因を“伝送遅延”と推定する。併せて、符号量変更要求部12は、CPU使用率計測部18が計測するCPU使用率が所定の閾値を超えているか否かを判定し、計測値が所定の閾値を超えている場合には、出力遅延の原因を“内部処理遅延”と推定する。符号量変更要求部12は、出力遅延を検知したコンテンツデータのデータIDと、端末装置10aの端末IDと、推定した原因(“伝送遅延”および“内部処理遅延”の少なくとも一方)を含む符号量削減要求を生成する。
[0070]
 その後、符号量変更要求部12は、生成した符号量削減要求を当該コンテンツデータの送信元である他の端末装置10を宛先に指定して中継装置30に送信し(S8)、これを受けて出力状態管理テーブル700を更新する(S9)。一方、中継装置30の削減要求履歴管理部34は、中継制御部32が端末装置10aから符号量削減要求を受信したことを受けて削減要求履歴管理テーブル600を更新する(S10)。
[0071]
 ここで、例えば、端末装置10aの符号量変更要求部12が、データID“XOS0021A”と、端末装置10aの端末ID“XTK0001”と、推定原因(“Network”=伝送遅延を表す)を含む符号量削減要求を中継装置30に送信したとする。この場合、出力状態管理テーブル700は、図15(d)に示すように、データID“XOS0021A”に対応するフィールド706が“要求中”に更新される。一方、削減要求履歴管理テーブル600は、図14(b)に示すように、符号量削減要求に含まれるデータID“XOS0021A”に対応するフィールド606に、符号量削減要求の送信元である端末装置10aの端末ID“XTK0001”とその推定原因(“Network”=伝送遅延を表す)が格納される。つまり、本実施形態においては、削減要求履歴管理テーブル600のフィールド606に、各コンテンツデータの要求履歴(各コンテンツデータについてどの端末装置10がどのような原因に基づいて符号量削減要求を送信したか)が保持されることになる。
[0072]
 中継装置30の削減要求履歴管理部34が削減要求履歴管理テーブル600を更新した後、中継制御部32は、端末装置10aから受信した符号量削減要求をデータID“XOS0021A”に係るコンテンツデータの送信元である他の端末装置10に転送する(S11)。
[0073]
 中継装置30の中継制御部32から符号量削減要求を受信した他の端末装置10の符号量変更部13は、当該符号量削減要求からデータIDと推定原因を取り出し、データIDに対応するコンテンツデータの符号量を推定原因に応じた方法で削減する処理を実行する(S12)。
[0074]
 具体的には、符号量変更部13は、推定原因が“伝送遅延”であった場合には、対象となるコンテンツデータの圧縮率を上げる処理(すなわち、ビットレートを下げる処理)を実行する。一方、符号量変更部13は、推定原因が“内部処理遅延”であった場合には、音声データについては、そのサンプリングレートを下げる処理を実行し、画像データについては、その解像度を下げる処理を実行する。さらに、推定原因として“伝送遅延”と“内部処理遅延”の両方が含まれていた場合には、符号量変更部13は、音声データについては、圧縮率を上げるとともにサンプリングレートを下げる処理を実行し、画像データについては、圧縮率を上げるとともに解像度を下げる処理を実行する。削減要求履歴管理テーブル600が図14(b)に示すように更新されている場合においては、データID“XOS0021A”に係るコンテンツデータの送信元である他の端末装置10の符号量変更部13は、受信した符号量削減要求からデータID“XOS0021A”と推定原因“Network”を取り出して、データID“XOS0021A”に対応する音声データについてその圧縮率を上げる処理(ビットレートを下げる処理)を実行する。
[0075]
 上述した一連の処理(S8~S12)が実行される結果、端末装置10aは、他の端末装置10の音声データ(データID“XOS0021A”)を音途切れなく確実に受信することが可能になる。
[0076]
 その後、端末装置10aの符号量変更要求部12は、引き続き、出力状態管理テーブル700のフィールド704を監視する。その結果、符号量変更要求部12は、符号量削減要求中のコンテンツデータに係る出力遅延が十分に解消したことに応答して、当該コンテンツデータに係る符号量削減要求を撤回する旨の通知(以下、符号量削減要求撤回通知という)を以下の手順で生成する。
[0077]
 まず、符号量変更要求部12は、符号量削減要求中のコンテンツデータに係る出力遅延が十分に解消したことを検知した時点で、当該コンテンツデータのデータIDと端末装置10aの端末IDを含む符号量削減要求撤回通知を生成する。
[0078]
 その後、符号量変更要求部12は、生成した符号量削減要求撤回通知を当該コンテンツデータの送信元を宛先に指定して中継装置30に送信し(S13)、これを受けて出力状態管理テーブル700を更新する(S14)。一方、中継装置30の削減要求履歴管理部34は、中継制御部32が端末装置10aから符号量削減要求撤回通知を受信したことを受けて削減要求履歴管理テーブル600を更新する(S15)。
[0079]
 ここで、例えば、端末装置10aの符号量変更要求部12が、データID“XOS0021A”と端末装置10aの端末ID“XTK0001”を含む符号量削減要求撤回通知を中継装置30に送信したとする。この場合、出力状態管理テーブル700は、図16(a)に示すように、データID“XOS0021A”に対応するフィールド706に格納されていた“要求中”が削除される。一方、削減要求履歴管理テーブル600は、図16(b)に示すように、符号量削減要求に含まれるデータID“XOS0021A”に対応するフィールド606から要求履歴“XTK0001(Network)”が削除される。
[0080]
 ここで、中継装置30の削減要求履歴管理部34は、符号量削減要求に含まれるデータID“XOS0021A”に対応するフィールド606から要求履歴“XTK0001(Network)”を削除した後、データID“XOS0021A”に係る要求履歴が全て削除されたか否かを判定する。その結果、データID“XOS0021A”に係る要求履歴が全て削除された場合には、端末装置10aから受信したデータID“XOS0021A”に係る符号量削減要求撤回通知を宛先に指定された他の端末装置10に転送する(S16)。
[0081]
 一方、図16(b)に示すように、1つのコンテンツデータ(データID“YOS0031A”)について、2以上の端末装置10(端末ID=“XOS0002”、“XTK0003”)を送信元とする要求履歴がある場合、その一部の要求履歴が削除されたとしても、全ての要求履歴が削除されない限り(すなわち、当該コンテンツデータに係る符号量削減要求が全て撤回されない限り)、当該コンテンツデータに係る符号量削減要求撤回通知は、当該コンテンツデータの送信元の他の端末装置10に転送されない。
[0082]
 中継装置30から符号量削減要求撤回通知を受信した他の端末装置10の符号量変更部13は、当該符号量削減要求撤回通知からデータIDを取り出し、当該データIDに対応するコンテンツデータの符号量を削減前の標準状態に復旧させる処理を実行する(S17)。具体的には、符号量変更部13は、対象となるコンテンツデータの圧縮率、サンプリングレート(音声データ)および解像度(画像データ)のうち、符号量削減のために変更したパラメータを元の値に戻す。
[0083]
 上述した一連の処理(S13~S17)が実行される結果、端末装置10aは、出力遅延の原因が解消され次第、他の端末装置10の音声データ(データID“XOS0021A”)を当初の標準品質で受信することができる。
[0084]
 以上、図12に示した各機能部が協働して実行する処理の内容を図13に示すシーケンス図に基づいて説明してきたが、続いて、符号量変更要求部12が実行する符号量削減要求および符号量削減要求撤回通知の送信処理について、そのより詳細な内容を図17に示すフローチャートに基づいて説明する。
[0085]
 図17に示すように、符号量変更要求部12が実行するルーチンは、第1のループ処理(ステップ100)と、これに後続する第2のループ処理(ステップ200)からなり、符号量変更要求部12は、2つのループ処理からなるルーチンを所定のタイミングで繰り返し実行する。
[0086]
 第1のループ処理(ステップ100)では、利用者が遅延なく出力したいと考えるコンテンツデータとして選択されたn個(n=1以上の整数)の選択データを対象にして、以下のステップ101~103を実行する。まず、ステップ101において、選択データの最終出力時刻からの経過時間が第1の閾値T1を超過しているか否かを判断する。
[0087]
 その結果、最終出力時刻からの経過時間が閾値T1を超過していない場合は(ステップ101、No)、処理はステップ101に戻って、次の選択データの最終出力時刻からの経過時間が第1の閾値T1を超過しているか否かを判断する。
[0088]
 一方、ステップ101で、閾値T1を超過していると判断した場合は(ステップ101、Yes)、当該判断に係る選択データの復帰カウンタを0クリアした後(ステップ102)、当該選択データの符号量削減要求を中継装置30に送信する(ステップ103)。
[0089]
 ここで、上述した閾値T1は、許容される出力遅延に応じた出力信号の出力時間間隔の上限値として定義され、出力時間間隔が閾値T1を超えると、利用者に画像や音声の遅延が感知される。なお、閾値T1は、音声データおよび画像データについて、共通の値を定義してもよいし、データの種類ごとに固有の値を定義してもよい。
[0090]
 n個の選択データについて、第1のループ処理(ステップ100)が終了すると、処理は、後続する第2のループ処理(ステップ200)に移る。第2のループ処理(ステップ200)では、第1のループ処理(ステップ100)において符号量削減要求の対象となった1以上のコンテンツデータ(以下、削減要求中データという)を対象にして、以下のステップ201~207を実行する。
[0091]
 まず、ステップ201では、復帰完了カウンタの値に応じて閾値T2を設定する(閾値T2の設定方法については後述する)。
[0092]
 続くステップ202では、出力状態管理テーブル700を参照し、削減要求中データに対応するフィールド704に格納された最終出力時刻と現在時刻との差分から経過時間を求め、当該経過時間が閾値T2未満であるか否かを判断する。
[0093]
 ステップ202における判断の結果、経過時間が閾値T2未満でないと判断した場合は(ステップ202、No)、処理はステップ207に進み、削減要求中データの復帰カウンタを0クリアする。
[0094]
 一方、経過時間が閾値T2未満であると判断した場合は(ステップ202、Yes)、処理はステップ203に進み、削減要求中データの復帰カウンタを1増加した後、続くステップ204で、当該復帰カウンタの値が閾値Nに達したか否かを判断する。
[0095]
 ステップ204の判断の結果、復帰カウンタの値が閾値Nに達していないと判断した場合には、再び、ステップ201に戻って、次の選択データについて第2の閾値T2を設定する。
[0096]
 一方、復帰カウンタの値が閾値Nに達したと判断された場合には(ステップ204、Yes)、当該復帰カウンタに対応する選択データの符号量削減要求撤回通知を中継装置30に送信した後(ステップ205)、当該復帰完了カウンタを1増加する(ステップ206)。
[0097]
 削減要求中データの全てについて、上述した第2のループ処理(ステップ200)を実行すると、次のタイミングを待って、再び、第1のループ処理(ステップ100)を開始し、以降、上述した手順を繰り返す。
[0098]
 ここで、先のステップ201で設定される閾値T2について説明する。以上の説明から理解されるように、本実施形態では、ある選択データにつき、符号量削減要求撤回通知が中継装置30に送信される度に、当該選択データのために用意された復帰完了カウンタがインクリメントされる。ここで、好ましい実施形態では、符号量削減要求と符号量削減要求撤回通知が交互に繰り返し送信されることに起因する制御のばたつきを回避するために、復帰完了カウンタの値が大きくなるほど小さい値を出力する適切な閾値関数を定義しておき、ステップ201において、定義した閾値関数を使用して閾値T2を動的に設定する。本実施形態においては、例えば、下記式(1)に示す閾値関数を採用することができる。
[0099]
[数1]


[0100]
 上記式(1)において、T2 intは初期値を示し、T2 minは出力信号に対応するデータが送信元から送信される時間間隔を示し、Nは復帰完了回数の限界値を示す。ここで、T2 intは、閾値T1よりも十分に小さく、且つ、T2 minよりも大きい値でなければならない。なお、T2 intは、音声データおよび画像データに共通の値を定義してもよいし、データの種類(音声/画像)ごとに固有の値を定義してもよい。
[0101]
 以上の説明から理解されるように、本実施形態においては、符号量変更要求部12は、出力遅延の兆候を検知すると直ちに選択データの符号量削減要求を中継装置に送信する(S101→S102→S103)。これに対し、符号量削減要求の撤回については、動作の安定性に鑑みて、選択データの良好な出力状態が所定時間以上継続するのを待ってから行う(すなわち、第2のループ処理におけるステップ203がN回繰り返されるまで符号量削減要求を撤回しない)。よってステップ204の判断において参照される閾値Nは、この動作安定性の目的に応じた適切な値を定義することが望ましい。また、先の説明では、閾値T2を適時最適化する例について述べたが、閾値T2を固定値としてもよく、この場合は、動作安定性の目的に応じた適切な値(閾値T1よりも十分に小さく、且つ、T2 minよりも大きい値)を実験的に求めておけばよい。
[0102]
 ところで、上述した図17では第1のループ処理(ステップ100)について定期的に実施する方法を例にあげた。この方法以外に、優先度の高いデータをユーザに対して出力(映像であればレンダリング、音声ならスピーカー出力)するタイミングで実施する方法であってもよい。例えば、第1のループ処理(ステップ100)において、出力した高優先度の受信中データ(これをデータAとする)について、ステップS101~S104の処理を実行する。上記データAについて第1のループ処理を実行した後、データAの最終出力時刻を現在値に更新して、第2のループ処理に移行する。
[0103]
 また、図17の第2のループ処理(ステップS200)において、すでにデータ削減の要求中のデータについて出力を行うたびにステップS201~ステップS207を実行するようにしてもよい。例えば、出力した削減要求中のデータBについての処理についてステップS201~ステップS206を実行し、ステップS206またはステップS207の処理を実行した後にデータBの最終出力時刻を現在値に更新する。
[0104]
 第1のループ処理例では、定期間隔でのチェックのみの場合には「閾値にすこしだけ遅れてデータを出力できた場合」に検出されないことが考えられる。このため、上述したように監視対象のデータを出力するたびに、最終出力時刻の更新“前”に定期チェックと同じ処理を実行する。これにより例えばブラックアウト判定の閾値が3秒に対して4秒でデータを出力できたという“状況悪化の兆候”で制御を働かせることができる。また、同様に第2のループ処理においても、上述したように定期間隔処理のタイミングで必要な処理が省かれることがないようにすることができる。
[0105]
 以上、説明したように、本発明によれば、出力遅延の原因の如何にかかわらず、利用者が必要とする情報の出力状態を常に良好に維持することができる。
[0106]
 なお、上述した実施形態の各機能は、C、C++、C#、Java(登録商標)などで記述された装置実行可能なプログラムにより実現でき、本実施形態のプログラムは、ハードディスク装置、CD-ROM、MO、DVD、フレキシブルディスク、EEPROM、EPROMなどの装置可読な記録媒体に格納して頒布することができ、また他装置が可能な形式で通信ネットワークを介して伝送することができる。
[0107]
 以上、本発明について、遠隔会議システムの実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明は、通信ネットワークを介して端末装置間でコンテンツデータを相互に伝送することを内容とするデータ伝送システムであれば、その用途を問わず、どのようなシステムにも適用することができる。また、その場合、端末装置は、その用途に応じて、スマートフォン、汎用PC、タブレット型端末、携帯電話、電子黒板、プロジェクタ等の投影装置、自動車に搭載されるカーナビゲーション端末などで構成することができる。その他、当業者が推考しうる実施態様の範囲内において、本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。

符号の説明

[0108]
 1 遠隔会議システム
 10 端末装置
 12 符号量変更要求部
 13 符号量変更部
 14 最終出力時刻更新部
 15 送受信部
 17 通信速度計測部
 18 CPU使用率計測部
 30 中継装置
 32 中継制御部
 34 削減要求履歴管理部
 50 伝送管理装置
 51 送受信部
 52 端末認証部
 53 端末管理部
 54 抽出部
 56 端末状態確認部
 57 宛先リスト管理部
 58 記憶装置
 59 記憶・読出処理部
 80 ネットワーク
 101 CPU
 102 ROM
 103 RAM
 104 フラッシュメモリ
 105 SSD
 106 記録メディア
 107 メディアドライブ
 108 操作ボタン
 109 電源スイッチ
 110 バスライン
 112 カメラ
 114 マイク
 115 スピーカー
 119 外部機器接続I/F
 120 ディスプレイ
 120c ケーブル
 201 CPU
 202 ROM
 203 RAM
 205 HDD
 206 記録メディア
 207 メディアドライブ
 208 ディスプレイ
 210 バスライン
 211 キーボード
 212 マウス
 213 CD-ROM
 214 CD-ROMドライブ
 500 端末認証管理テーブル
 502 端末管理テーブル
 504 宛先リスト管理テーブル
 600 削減要求履歴管理テーブル
 602,604,606 フィールド
 700 出力状態管理テーブル
 702,704,706 フィールド
 1100 筐体
 1110 前側壁面
 1120 後側壁面
 1121 排気面
 1130 右側壁面
 1131 収音用孔
 1140 左側壁面
 1150 操作パネル
 1151 音出面
 1160 収容部
 1200 アーム
 1210 トルクヒンジ
 1300 カメラハウジング
 1310 トルクヒンジ

先行技術文献

特許文献

[0109]
特許文献1 : 特許第5000141号公報

請求の範囲

[請求項1]
 通信ネットワークに接続された複数の端末装置が各端末装置間でコンテンツデータを送信または受信するデータ伝送システムであって、
 前記コンテンツデータを受信する少なくとも1つの前記端末装置は、
 所定のコンテンツデータに対応する出力信号の出力時間間隔に基づいて、該コンテンツデータの符号量の削減を要求する旨の符号量削減要求を該コンテンツデータの送信元を宛先に指定して送信する符号量変更要求部と、
 他の前記端末装置を送信元とする前記符号量削減要求に応答して対応するコンテンツデータの符号量を削減する符号量変更部と、
を含む、
データ伝送システム。
[請求項2]
 前記符号量変更要求部は、
 前記所定のコンテンツデータに対応する出力信号の出力時間間隔が第1の閾値を超えた場合に、該コンテンツデータに係る前記符号量削減要求を送信する、
請求項1に記載のデータ伝送システム。
[請求項3]
 前記通信ネットワーク上に少なくとも2つ以上の前記端末装置間で送受信されるデータを中継するための中継装置が配置される、
請求項1または2に記載のデータ伝送システム。
[請求項4]
 前記符号量変更要求部は、
 前記所定のコンテンツデータの前記出力時間間隔が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値未満になった場合に、該コンテンツデータに係る前記符号量削減要求を撤回する旨の符号量削減要求撤回通知を該コンテンツデータの送信元を宛先に指定して前記中継装置に送信し、
 前記符号量変更部は、
 他の前記端末装置を送信元とする前記符号量削減要求撤回通知に応答して対応するコンテンツデータの符号量を削減前の状態に復旧させる、
請求項3に記載のデータ伝送システム。
[請求項5]
 前記符号量変更要求部は、
 前記所定のコンテンツデータの前記出力時間間隔が前記第2の閾値未満の状態が所定時間以上継続するのを待って前記符号量削減要求撤回通知を送信する、
請求項4に記載のデータ伝送システム。
[請求項6]
 前記中継装置は、
 各前記端末装置から送信された前記符号量削減要求の要求履歴をコンテンツデータ毎に保持するとともに、コンテンツデータに係る前記符号量削減要求撤回通知に応答して通知元の前記端末装置の前記要求履歴を削除する削減要求履歴管理部を含み、
 コンテンツデータに係る前記要求履歴が全て削除された場合に該コンテンツデータの前記符号量削減要求撤回通知を該コンテンツデータの送信元に送信する、
請求項4に記載のデータ伝送システム。
[請求項7]
 前記符号量変更要求部は、
 前記所定のコンテンツデータに対応する出力信号の出力時間間隔が第1の閾値を超えた時点のネットワーク通信速度とCPU使用率から出力遅延の原因を推定し、該コンテンツデータの前記符号量削減要求に推定した原因を含めて送信し、
 前記符号量変更部は、
 前記符号量削減要求に含まれる前記原因に応じた方法でコンテンツデータの符号量を削減する、
請求項1に記載のデータ伝送システム。
[請求項8]
 前記符号量変更要求部は、
 前記原因として伝送遅延または内部処理遅延の少なくとも一方を推定し、
 前記符号量変更部は、
 前記原因が伝送遅延であった場合には、対応するコンテンツデータの圧縮率を上げる処理を実行し、前記原因が内部処理遅延であった場合には、音声データについてはサンプリングレートを下げる処理を実行し、画像データについては解像度を下げる処理を実行する、
請求項7に記載のデータ伝送システム。
[請求項9]
 通信ネットワークを介して他の端末装置との間でコンテンツデータを送信または受信する端末装置あって、
 所定のコンテンツデータに対応する出力信号の出力時間間隔に基づいて、該コンテンツデータの符号量の削減を要求する旨の符号量削減要求を該コンテンツデータの送信元を宛先に指定して送信する符号量変更要求部と、
 前記他の端末装置を送信元とする前記符号量削減要求に応答して対応するコンテンツデータの符号量を削減する符号量変更部と、
を含む、
端末装置。
[請求項10]
 通信ネットワークを介して他の端末装置との間でコンテンツデータを送信または受信する端末装置を制御するためのコンピュータ実行可能なプログラムであって、
 所定のコンテンツデータに対応する出力信号の出力時間間隔に基づいて、該コンテンツデータの符号量の削減を要求する旨の符号量削減要求を該コンテンツデータの送信元を宛先に指定して送信する符号量変更要求ステップと、
 他の前記端末装置を送信元とする前記符号量削減要求に応答して対応するコンテンツデータの符号量を削減する符号量変更ステップと、
 をコンピュータに実行させるためのプログラム。
[請求項11]
 第1の端末装置と第2の端末装置の間で通信ネットワークを介してコンテンツデータを送信または受信する方法であって、
 第1の端末装置が所定のコンテンツデータに対応する出力信号の出力時間間隔に基づいて、該コンテンツデータの符号量の削減を要求する旨の符号量削減要求を該コンテンツデータの送信元である第2の端末装置に宛てて送信する第1の工程と、
 前記第2の端末装置が前記符号量削減要求に応答して対応するコンテンツデータの符号量を削減する第2の工程と、
を含む方法。
[請求項12]
 前記第1の工程は、
 前記所定のコンテンツデータに対応する出力信号の出力時間間隔が第1の閾値を超えた場合に、該コンテンツデータに係る前記符号量削減要求を送信する工程を含む、
請求項11に記載の方法。
[請求項13]
 前記第1の端末装置が、前記第1の工程の後に、前記所定のコンテンツデータの前記出力時間間隔が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値未満になった場合に、該コンテンツデータに係る前記符号量削減要求を撤回する旨の符号量削減要求撤回通知を前記第2の端末装置に宛てて送信する工程と、
 前記第2の端末装置が前記符号量削減要求撤回通知に応答して対応するコンテンツデータの符号量を削減前の状態に復旧させる工程と、
を含む、
請求項12に記載の方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]