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1. (WO2015133212) 電圧測定装置および電圧測定方法
Document

明 細 書

発明の名称 電圧測定装置および電圧測定方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

先行技術文献

特許文献

0019  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0020   0021   0022   0023  

課題を解決するための手段

0024  

発明の効果

0025  

図面の簡単な説明

0026  

発明を実施するための形態

0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083  

産業上の利用可能性

0084  

符号の説明

0085  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : 電圧測定装置および電圧測定方法

技術分野

[0001]
 本発明は、絶縁被覆された配線内の導体を流れる交流の電圧を、配線の導体に接触することなく測定する電圧測定装置および電圧測定方法に関する。

背景技術

[0002]
 従来、例えば工場等に引き込まれた100Vや200Vといった商用電源については、電圧の絶対値および電圧の位相を測定することが求められている。電圧の位相を測定することは、電気機器に対して良好な力率にて電力が供給されているかどうかを判定する上において重要である。この種の電圧の測定には、非接触電圧測定装置が使用される。この電圧測定装置は、絶縁被覆された配線内の導体を流れる交流の電圧を、配線の導体に接触することなく測定する装置であり、例えば特許文献1に開示されている。
[0003]
 図8を用いて、一般的な非接触電圧測定装置101(以下、単に電圧測定装置101と称する)の構成を説明する。図8は、電圧測定装置101の構成を示す概略の回路図である。
[0004]
 図8に示すように、電圧測定装置101は、検出電極として機能とする検出プローブ111を備えている。検出プローブ111は、電圧測定対象の電線112における絶縁被覆の表面の少なくとも一部を覆うようになっている。これにより、電線112の導体と検出プローブ111との間には結合容量C が形成される。
[0005]
 検出プローブ111とGNDとの間には検出用インピーダンスZ が接続されており、この検出用インピーダンスZ の両端には、電線112の導体を流れる交流の電圧V によって電圧が生じる。この電圧は、検出プローブ111の出力値V outとして出力される。なお、出力値V outは、電線112の導体の電圧V を検出用インピーダンスZ と結合容量C とで分圧した電圧のうちの検出用インピーダンスZ 側の電圧である。
[0006]
 これにより、電線112の電圧V 、交流の周波数f(角周波数ω)、検出用インピーダンスZ 、出力値V out、および結合容量C の間には、次の式(1)の関係が成り立つ。
[0007]
[数1]


[0008]
 したがって、電線112の電圧V の絶対値は、次の式(2)のようになる。
[0009]
[数2]


[0010]
 次に、電線112の電圧V を求める手順について説明する。図9は、図8に示した電圧測定装置101において、検出用インピーダンスZ がコンデンサC およびC にて構成されている非接触電圧測定装置102(以下、単に電圧測定装置102と称する)の構成を示す概略の回路図である。
[0011]
 図9に示すように、コンデンサC およびC は、一端部が検出プローブ111に接続され、他端部が切替えスイッチ114を介してGNDに接続される。すなわち、切替えスイッチ114は、コンデンサC およびC のうち、いずれか一方が電気的に検出プローブ111と接続されるように切り替える。
[0012]
 電圧測定装置102では、切替えスイッチ114を用いて、コンデンサC に印加される電圧、およびコンデンサC に印加される電圧が、出力値V out1およびV out2としてそれぞれ測定される。電圧V は、これら測定された出力値V out1およびV out2から以下の手順にて算出される。
[0013]
 まず、測定された2つの電圧V out1およびV out2から、以下の関係式(式(3))が得られる。
[0014]
[数3]


[0015]
 式(3)から、結合容量C が算出される。
[0016]
[数4]


[0017]
 式(4)および回路方程式から、以下の式(5)が導かれる。
[0018]
[数5]


先行技術文献

特許文献

[0019]
特許文献1 : 日本国公開特許公報「特開2003-28900号公報(2003年1月29日公開)」

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0020]
 上記従来の構成では、電線112の交流電圧(電圧V )の絶対値については測定できるようになっている。しかしながら、位相の測定に関し、電線112の被覆の抵抗(後述の導体・プローブ間抵抗R に相当)については考慮されておらず、この被覆の抵抗により電線112の交流電圧の位相を正確に測定することができない。
[0021]
 具体的には、非接触電圧測定装置101により電線112の交流電圧の位相を測定した場合には、電線112の被覆の抵抗の存在により、測定された位相は、本来の位相からずれたものとなる。
[0022]
 一方、電線112の交流電圧の位相を正確に測定できるように非接触電圧測定装置101の各素子の値を設定した場合には、電線112の交流電圧の絶対値の検出感度が低下するため、電線112の交流電圧の絶対値を正確に測定できなくなる。すなわち、電線112の交流電圧の位相の測定においては、検出プローブ111(検出電極)の容量と検出インピーダンスの合成容量を純粋な容量成分とみなせるように検出インピーダンスを設定する必要があり、このような設定にした場合には、電線112の交流電圧の絶対値の検出感度が低下する。
[0023]
 したがって、本発明は、簡単な構成により、電線の交流電圧の絶対値と電線の交流電圧の位相とを正確に測定することができる電圧測定装置および電圧測定方法の提供を目的としている。

課題を解決するための手段

[0024]
 上記の課題を解決するために、本発明の電圧測定装置は、電線の導体を流れる交流の電圧の絶対値および位相を前記導体に非接触で測定する電圧測定装置であって、前記導体との間に結合容量が形成される一つのプローブと、前記プローブを含み、前記プローブに誘起される電圧から、前記交流の電圧の絶対値を測定するための電圧を取得する電圧絶対値測定回路と、同一の前記プローブを含み、前記プローブに誘起される電圧から、前記交流の電圧の位相を測定するための電圧を取得する位相測定回路とを備えていることを特徴としている。

発明の効果

[0025]
 本発明の構成によれば、簡単な構成により、電線の交流電圧の絶対値と位相とを正確に測定することができる。

図面の簡単な説明

[0026]
[図1] 本発明の実施の形態の非接触電圧測定装置の構成を示す概略の回路図である。
[図2] 図2の(a)は、図1に示した非接触電圧測定装置の第1および第2の状態を示す回路図、図2の(b)は、図1に示した非接触電圧測定装置の第3の状態を示す回路図である。
[図3] 図1に示した非接触電圧測定装置の等価回路を示す図である。
[図4] 図1に示した電線の導体と検出プローブとの間に、結合容量および導体・プローブ間抵抗が生じている状態を示す説明図である。
[図5] 図1に示した構成における結合容量と電線の交流電圧との関係を示すものであって、結合容量の静電容量値と、電線の交流電圧の絶対値の2回微分との関係を表すグラフである。
[図6] 図1に示した非接触電圧測定装置において、コンデンサC の値を変化させた場合の導体・プローブ間抵抗と電線の交流電圧の位相遅れ量との関係を示すグラフである。
[図7] 図2の(a)に示した電圧絶対値測定回路において、インピーダンス素子として、二つのコンデンサに代えて一つの可変コンデンサを備えた例を示す回路図である。
[図8] 従来の非接触電圧測定装置の構成を示す概略の回路図である。
[図9] 図8に示した検出用インピーダンスが二つのコンデンサにて構成されている非接触電圧測定装置の構成を示す概略の回路図である。

発明を実施するための形態

[0027]
 〔実施の形態〕
 本発明の実施の形態を図面に基づいて以下に説明する。
[0028]
 (非接触電圧測定装置1の構成)
 図1は、非接触電圧測定装置(以下、単に電圧測定装置と称する)1の構成を示す概略の回路図である。電圧測定対象の電線12の導体13は、被覆層14によって絶縁被覆されており、電圧測定装置1は、導体13を流れる交流の電圧(絶対値)および位相を導体13に接触することなく測定する。
[0029]
 図1に示すように、電圧測定装置1は、検出プローブ(プローブ)11、検出コンデンサC ~C 、切替えスイッチ(切替え部)15、検出抵抗(第1のインピーダンス要素)R および演算部17を備えている。
[0030]
 検出プローブ11は、電線12の被覆層14の外周面を囲うように取り付けることができる電極を備えている。コンデンサC ~C は、一端部が検出プローブ11に接続され、他端部が切替えスイッチ15を介して検出抵抗R に接続されている。
[0031]
 切替えスイッチ15は、コンデンサC ~C のうちのいずれか一つが電気的に検出プローブ11と接続されるように切り替える。検出抵抗R は一端部が切替えスイッチ15と接続され、他端部がGND(電圧測定装置1のGND)と接続されている。切替えスイッチ15と検出抵抗R との間は、検出電圧出力点16となっている。
[0032]
 演算部17は、検出電圧出力点16から得られた電圧に基づいて、電線12を流れる交流電圧の絶対値および位相を求める。
[0033]
 ここで、電圧測定装置1では、切替えスイッチ15の切り替えにより、検出プローブ11に対して、コンデンサ(インピーダンス設定部)C および検出抵抗R が直列接続された第1の状態、検出プローブ11に対して、コンデンサ(インピーダンス設定部)C および検出抵抗R が直列接続された第2の状態、並びに検出プローブ11に対して、コンデンサ(第2のインピーダンス要素)C および検出抵抗R が直列接続された第3の状態が生じる。これら第1~第3の状態のうち、第1の状態および第2の状態は、電線12の電圧の絶対値を測定する電圧絶対値測定回路18を構成する(図2の(a))。また、第3の状態は、電線12の電圧の位相を測定する位相測定回路19を構成する(図2の(b))。
[0034]
 なお、切替えスイッチ15は、上記第1の状態において、コンデンサC ,C のいずれか一方が電気的に検出プローブ11と接続されるように切り替え、上記第2の状態において、並列接続されたコンデンサC ,C が電気的に検出プローブ11と接続されるように切り替えるものであってもよい。
[0035]
 (電圧測定装置1の動作)
 上記の構成において、電圧測定装置1の動作について以下に説明する。
図3は、図1に示した電圧測定装置1の等価回路を示す図である。図4は、電線12の導体13と検出プローブ11との間に、結合容量C および導体・プローブ間抵抗R が生じている状態を示す説明図である。
[0036]
 図1に示した電圧測定装置1を等価回路によって示すと図3のようになる。図3の回路では、電線12の導体13とコンデンサC ~C との間に、並列接続された状態の結合容量C および導体・プローブ間抵抗R が存在する。
[0037]
 結合容量C は、検出プローブ11のサイズ(電極面積)に比例する。したがって、検出プローブ11が小さいほど、結合容量C の値は小さくなる。結合容量C の値は、例えば、数pF~数10pFである。
[0038]
 (電線12の交流電圧の絶対値の測定)
 まず、電線12を流れる交流電圧の絶対値の測定手順について説明する。電線12の交流電圧の絶対値を測定する場合、電圧測定装置1は、第1の状態と第2の状態に切り替えられる。
[0039]
 電圧測定装置1が第1の状態であるとき、電線12の導体13の電圧V は、検出抵抗R と、コンデンサC と、結合容量C との間で分圧される。一方、電圧測定装置1が第2の状態であるとき、電線12の導体13の電圧V は、検出抵抗R と、コンデンサC と、結合容量C との間で分圧される。
[0040]
 演算部17は、検出電圧出力点16の電圧(検出抵抗R の両端の電圧)である出力値V outに基づいて電圧V を求める。この場合、演算部17は、上述した式(1)および式(2)に従って電圧V を絶対値を算出する。ただし、式(1)および式(2)において、検出用インピーダンスZ は検出抵抗R に置換される。
[0041]
 (電線12の交流電圧の絶対値の測定感度を高めるための対策)
 電線12の交流電圧の絶対値を測定する場合において、測定感度は、結合容量C を大きくすることにより高くなる。結合容量C を大きくするには、例えば、検出プローブ11の電極の面積を大きくすればよい。結合容量C の大きさは、例えば10PF以上としてもよい。
[0042]
 (補足)
 結合容量C の絶対値が大きいほど、電圧V の誤差は小さくなる。ここでは、その根拠を理論的に説明する。
[0043]
 図3に示す電圧測定装置1において、電圧V は以下の数式で表される。
[0044]
[数6]


[0045]
 ここで、電圧測定装置1が下記の状態(A)であるときに検出抵抗R に流れる電流をI 、発生する電圧をV out1とし、電圧測定装置1が下記の状態(B)であるときに上記検出抵抗R に流れる電流をI 、発生する電圧をV out2とした。状態(A)は、コンデンサC が、結合容量C と検出抵抗R との間に直列接続された状態であり、状態(B)は、コンデンサC が、結合容量C と検出抵抗R との間に直列接続された状態である。
[0046]
 式(7)を式(6)に代入すると、
[0047]
[数7]


[0048]
 ゆえに、
[0049]
[数8]


[0050]
[数9]


[0051]
[数10]


[0052]
 ゆえに、
[0053]
[数11]


[0054]
 従って、
[0055]
[数12]


[0056]
 図5に、電圧V の絶対値の2回微分d|V /dC と、結合容量C との関係をグラフに示す。同図に示すグラフから、結合容量C の静電容量値が大きいほど、d|V /dC の変動が小さいことが分かる。このことから、結合容量C の静電容量が大きいほど、V の計測値の変動および誤差が小さいことが、理論的に導かれる。
[0057]
 (電線12の交流電圧の位相の測定)
 次に、電線12を流れる交流電圧の位相の測定手順について説明する。電線12の交流電圧の位相を測定する場合、電圧測定装置1は、第3の状態に切り替えられる。
[0058]
 電圧測定装置1が第3の状態であるとき、電線12の導体13の電圧V は、検出抵抗R と、コンデンサC と、結合容量C との間で分圧される。
[0059]
 演算部17は、検出電圧出力点16の電圧(検出抵抗R の両端の電圧)である出力値V outに基づいて電線12の交流電圧の位相を求める。この場合、演算部17は、電線12の交流電圧の例えばピーク、ボトムあるいはゼロクロス点等の時刻を測定する。
[0060]
 (導体・プローブ間抵抗R による位相遅れへの対策)
 結合容量C と抵抗値が小さい検出抵抗R とが存在することにより、測定した電線12の交流電圧の位相は、本来、90°進んだものとなる。したがって、測定した位相を90°戻せば、電線12の交流電圧の位相を求めることができる。
[0061]
 しかしながら、結合容量C は、導体・プローブ間抵抗R が存在することにより純粋な容量として作用なくなる。このため、電線12の交流電圧の位相は、90°から少し遅れたもとなり、正確に測定できなくなる。
[0062]
 そこで、電圧測定装置1では、結合容量C 、導体・プローブ間抵抗R およびコンデンサC を含む位相測定回路19を、純粋な容量成分と見なすことができるように、コンデンサC を微小容量としている。
[0063]
 例えば、コンデンサC を1PFとし、結合容量C が10PF、導体・プローブ間抵抗R が10GΩである場合、位相測定回路19は、略1PFのコンデンサに等価な回路(容量成分)と見なすことができる。すなわち、位相測定回路19は、インピーダンスの高いコンデンサおよび抵抗値の小さい検出抵抗R (例えば100kΩ)の回路となり、位相が90°進んだ状態に固定することができる。
[0064]
 (位相遅れ防止効果の確認)
 次に、コンデンサC を微小容量とすることによる、電線12の交流電圧の位相遅れ防止効果について説明する。図6は、位相測定回路19において、コンデンサC が1PF、10PF、100PFの各場合における導体・プローブ間抵抗R と電線12の交流電圧の位相遅れ量との関係を示すグラフである。
[0065]
 図6に示すように、電線12の交流電圧の位相遅れは、コンデンサC を微小容量の1PFとした場合に、コンデンサC の容量を10PFおよび100PFとした場合と比較して大幅に低減し、2°以下に低減することができた。特に、導体・プローブ間抵抗R が10GΩの場合(電線12の通常の被覆層14によって生じる導体・プローブ間抵抗R )には、ほぼ0とすることができた。
[0066]
 (電圧絶対値測定回路18および位相測定回路19を備える利点)
 以上のように、電圧測定装置1では、一つの検出プローブ11を共用した、電線12の交流電圧の絶対値を測定する場合に使用する電圧絶対値測定回路18と、電線12の交流電圧の位相を測定する場合に使用する位相測定回路19とを備え、これらを切り替えて使用できるようになっている。これにより、電線12の交流電圧の絶対値の測定、および電線12の交流電圧の位相の測定をそれぞれ正確に行えるようになっている。
[0067]
 すなわち、仮に、電圧絶対値測定回路18をそのまま電線12の交流電圧の絶対値および位相の測定に共用した場合、位相の測定において、導体・プローブ間抵抗R を無視できなくなり、正確に位相を測定することができない。
[0068]
 一方、電圧絶対値測定回路18のコンデンサC を微小容量のもの(コンデンサC の容量値)に置き換えて、電圧絶対値測定回路18を電線12の交流電圧の絶対値および位相の測定に共用した場合、コンデンサC が微小容量であるため、切替えスイッチ15にてコンデンサC ,C を切り替えて得られた検出電圧出力点16の電圧に基づいて電線12の交流電圧の絶対値を測定することが困難となる。
[0069]
 また、一つの検出プローブ11を電圧絶対値測定回路18と位相測定回路19とで共用することにより、コンパクトな構成とすることができる。
[0070]
 (変形例)
 上記の実施の形態では、電圧絶対値測定回路18がインピーダンスを設定するインピーダンス素子としてコンデンサC ,C ,C を備えたものとしている。しかしながら、インピーダンス素子は、コンデンサC ,C ,C に限定されることなく、インピーダンスを切り替えられるものであればよい。例えば、インピーダンス素子は、コンデンサC ,C に代えて二つの抵抗あるいは二つのインダクタ(コイル)であってもよい。あるいは、インピーダンス素子は、コンデンサC ,C に代えて一つの可変容量ダイオードあるいは一つの可変コンデンサであってもよい。図7には、インピーダンス素子として、コンデンサC ,C に代えて可変コンデンサCvを備えた電圧絶対値測定回路18の例を示す。
[0071]
 また、スイッチ15は、例えばリレー、SSR(ソリッドステートリレー)、FETトランジスタあるいはアナログスイッチ等からなるスイッチであってもよい。また、コンデンサC ,C ,C およびスイッチ15による容量切り替え回路については、これに代えて例えば可変容量回路や可変インピーダンス回路等であってもよい。
[0072]
 〔まとめ〕
 本発明の電圧測定装置は、電線の導体を流れる交流の電圧の絶対値および位相を前記導体に非接触で測定する電圧測定装置であって、前記導体との間に結合容量が形成される一つのプローブと、前記プローブを含み、前記プローブに誘起される電圧から、前記交流の電圧の絶対値を測定するための電圧を取得する電圧絶対値測定回路と、同一の前記プローブを含み、前記プローブに誘起される電圧から、前記交流の電圧の位相を測定するための電圧を取得する位相測定回路とを備えている構成である。
[0073]
 上記の構成によれば、電圧測定装置は、電線の交流の電圧の絶対値を測定するための電圧を取得する電圧絶対値測定回路と、電線の交流の電圧の位相を測定するための電圧を取得する位相測定回路とを備えている。したがって、電圧絶対値測定回路を電線の交流の電圧の絶対値を測定するための電圧を取得するのに適した設定とし、かつ位相測定回路を電線の交流の電圧の位相を測定するための電圧を取得するのに適した設定とすることができる。したがって、電線の導体を流れる交流の電圧の絶対値および位相を正確に測定することができる。
[0074]
 また、電圧絶対値測定回路および位相測定回路は同一のプローブを含んでいるので、複数のプローブが不要であり、コンパクトな構成とすることができる。
[0075]
 また、本発明の電圧測定方法は、電線の導体を流れる交流の電圧の絶対値および位相を前記導体に非接触で測定する電圧測定方法であって、前記導体との間に結合容量が形成されるプローブを配置する工程と、前記プローブを含む電圧絶対値測定回路により、前記プローブに誘起される電圧から、前記交流の電圧の絶対値を測定するための電圧を取得する工程と、同一の前記プローブを含む位相測定回路により、前記プローブに誘起される電圧から、前記交流の電圧の位相を測定するための電圧を取得する工程とを備えている構成である。
[0076]
 上記の構成によれば、上記電圧測定装置と同様の作用効果を奏する。
[0077]
 前記電圧絶対値測定回路および前記位相測定回路は、前記電圧絶対値測定回路と前記位相測定回路とでインピーダンス値を切り替えることにより形成される構成としてもよい。
[0078]
 上記の構成によれば、電圧絶対値測定回路と位相測定回路とで最適なインピーダンス値を設定することができ、電線の導体を流れる交流の電圧の絶対値および位相を正確に測定することができる。
[0079]
 上記の電圧測定装置において、前記電圧絶対値測定回路は、インピーダンス値を変更可能であり、一端部が前記プローブと接続されるインピーダンス設定部と、前記インピーダンス設定部の他端部と接続される第1のインピーダンス要素とを備え、前記位相測定回路は、前記インピーダンス設定部と並列に接続された第2のインピーダンス要素を備え、前記第1のインピーダンス要素に対して前記インピーダンス設定部段または前記第2のインピーダンス要素が電気的に接続されるように切り替える切替え部が設けられている構成としてもよい。
[0080]
 上記の構成によれば、プローブに加えて第1のインピーダンス要素が電圧絶対値測定回路および位相測定回路により共用されるので、さらにコンパクトな構成とすることができる。
[0081]
 上記の電圧測定装置において、前記第2のインピーダンス要素はコンデンサである構成としてもよい。
[0082]
 上記の構成によれば、汎用のコンデンサを使用して位相測定回路を容易に構成することができる。
[0083]
 本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、実施の形態に開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。

産業上の利用可能性

[0084]
 本発明は、例えば、配電盤の配線の導体に接触することなく、導体を流れる交流の電圧を測定する装置として利用することができる。

符号の説明

[0085]
  1  非接触電圧測定装置(電圧測定装置)
 11  検出プローブ(プローブ)
 12  電線
 13  導体
 14  被覆層
 15  切替えスイッチ(切替え部)
 16  検出電圧出力点
 17  演算部
 18  電圧絶対値測定回路
 19  位相測定回路
 R   検出抵抗(第1のインピーダンス要素)
 R   導体・プローブ間抵抗
 C   コンデンサ(インピーダンス設定部)
 C   コンデンサ(インピーダンス設定部)
 C   コンデンサ(第2のインピーダンス要素)
 C   結合容量
 V   電圧

請求の範囲

[請求項1]
 電線の導体を流れる交流の電圧の絶対値および位相を前記導体に非接触で測定する電圧測定装置であって、
 前記導体との間に結合容量が形成されるプローブと、
 前記プローブを含み、前記プローブに誘起される電圧から、前記交流の電圧の絶対値を測定するための電圧を取得する電圧絶対値測定回路と、
 同一の前記プローブを含み、前記プローブに誘起される電圧から、前記交流の電圧の位相を測定するための電圧を取得する位相測定回路とを備えていることを特徴とする電圧測定装置。
[請求項2]
 前記電圧絶対値測定回路および前記位相測定回路は、前記電圧絶対値測定回路と前記位相測定回路とでインピーダンス値を切り替えることにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の電圧測定装置。
[請求項3]
 前記電圧絶対値測定回路は、インピーダンス値を変更可能であり、一端部が前記プローブと接続されるインピーダンス設定部と、前記インピーダンス設定部の他端部と接続される第1のインピーダンス要素とを備え、
 前記位相測定回路は、前記インピーダンス設定部と並列に接続された第2のインピーダンス要素を備え、
 前記第1のインピーダンス要素に対して前記インピーダンス設定部または前記第2のインピーダンス要素が電気的に接続されるように切り替える切替え部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電圧測定装置。
[請求項4]
 前記第2のインピーダンス要素はコンデンサであることを特徴とする請求項3に記載の電圧測定装置。
[請求項5]
 電線の導体を流れる交流の電圧の絶対値および位相を前記導体に非接触で測定する電圧測定方法であって、
 前記導体との間に結合容量が形成されるプローブを配置する工程と、
 前記プローブを含む電圧絶対値測定回路により、前記プローブに誘起される電圧から、前記交流の電圧の絶対値を測定するための電圧を取得する工程と、
 同一の前記プローブを含む位相測定回路により、前記プローブに誘起される電圧から、前記交流の電圧の位相を測定するための電圧を取得する工程とを備えていることを特徴とする電圧測定方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]