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1. (WO2015129612) 可動壁部材および溶接方法
Document

明 細 書

発明の名称 可動壁部材および溶接方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005   0006   0007   0008   0009  

課題を解決するための手段

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017  

発明の効果

0018  

図面の簡単な説明

0019  

発明を実施するための形態

0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051  

符号の説明

0052  

請求の範囲

1   2   3   4  

補正された請求の範囲(条約第19条)

1   2   3   4   5  *   6  *  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8  

明 細 書

発明の名称 : 可動壁部材および溶接方法

技術分野

[0001]
 本発明は、内燃機関に用いられる可動壁部材および溶接方法に関するものである。

背景技術

[0002]
 内燃機関に用いられる可動壁部材は、耐熱鋼から形成される。可動壁部材の表面には、高温腐食を防止するため、耐食性材料からなる層が設けられている(特許文献1および特許文献2)。耐食性を示す材料成分としては、クロム(Cr)やモリブデン(Mo)などがある。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特許第5036879号公報(段落[0030]、図1)
特許文献2 : 登録実用新案第3038802号公報(段落[0004])

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 耐食性材料からなる層を耐熱鋼上に直接形成すると、耐食性材料に含まれる成分が耐熱鋼に含まれる炭素(C)と炭化物を形成することが知られている。例えば、クロムは、炭素(C)と反応して炭化クロム(CCr)となる。炭化クロムは硬くて脆く、耐食性を示さない。そのため、炭化クロムの生成量が多くなると、期待した耐食性が得られないという問題がある。
[0005]
 特許文献1では、耐熱鋼(合金鋼)と耐食性材料からなる層(外側部)との間に緩衝層を設けることで、耐食性材料に含まれる成分が耐熱鋼に含まれる炭素と炭化物を形成することを防止している。
[0006]
 しかしながら、特許文献1では、合金鋼(母材)および緩衝層の炭素含有率を制限するとともに、緩衝層の厚さを規定しなくてはならない。そのため、母材および緩衝層の材料を自由に選定することができないという課題がある。
[0007]
 特許文献1では、緩衝層が1層構成であるため、母材の影響が大きく、少なからず母材の影響が外側部に及んでしまうという問題がある。母材の影響が外側部に及んだ場合、耐食性の低下、靱性の低下、および可動壁部材の外側部としての信頼性を低下させることになる。
[0008]
 特許文献2では、母材上に直接耐食性材料からなる層を溶着形成している。特許文献2では、耐食性材料としてCr含有量が著しく高い材料を用いているが、Cr含有量が高い耐食性材料は延性が低く、溶接しにくいという課題がある。
[0009]
 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、緩衝層の材料の選択範囲を広げるとともに、期待した耐食性を有する触火面を備えた可動壁部材および溶接方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0010]
 上記課題を解決するために、本発明の可動壁部材および溶接方法は以下の手段を採用する。
 本発明は、内燃機関に用いられる可動壁部材であって、母材上に、最表面が触火面となる耐食層を有し、前記耐食層が、Ni50質量%以上60質量%以下、Cr40質量%以上50質量%以下を含む合金を用いて多層に肉盛溶接されてなる可動壁部材を提供する。
[0011]
 本発明において耐食層はNi50質量%以上60質量%以下、Cr40質量%以上50質量%以下を含む合金(以降50Cr-50Ni合金と称す)を用いて形成される。本発明では、耐食層が多層に肉盛りされていることから、合金中のCrの希釈を段階的に低減させることができる。すなわち、同じ種類の50Cr-50Ni合金を用いて耐食層を形成した場合、母材側の1の層のCr含有率は50Cr-50Ni合金よりも下がるが、触火面となる最表面を含む層は、合金成分と同等程度のCr含有率を確保できる。よって、期待した耐食性を有する可動壁部材となる。本発明は、母材の影響を受けずに触火面となる最表層を形成できるため、母材と耐食層との間に別の層を設ける場合であっても、該別の層の材料は特許文献1ほど制限されない。よって、作業者が、安価な材料または入手性のいい材料などを自由に選択できる。
[0012]
 上記発明の一態様において、前記耐食層のうち、前記最表面を備えた層が、Cr40質量%以上50質量%以下を含むことが好ましい。
[0013]
 Cr含有率を上記範囲とすることで、延性を確保しつつ、十分な耐食性を得ることができる。
[0014]
 本発明は、母材を80℃以上120℃以下に予熱したあと、Ni50質量%以上60質量%以下、Cr40質量%以上50質量%以下を含む合金を層状に肉盛溶接する溶接方法であって、層を形成する際のパス間温度を200℃以下として溶接する溶接方法を提供する。
[0015]
 予熱することで、(母材を含む)下層の急激な温度変化を防止できる。パス間温度の上限を定めることで、溶融池の温度上昇を抑制できる。それにより、高温割れを防止できる。
[0016]
 上記発明の一態様において、前記合金を層状に肉盛溶接する際に、1の層の形成後に面出しを行った後、前記1の層の上に次の層を肉盛溶接することが好ましい。
[0017]
 通常の多層肉盛溶接では、各層の面出しを行うことはないが、上記発明の一態様によれば、面出しを行ったあとで次層を形成することで、溶接欠陥が発生しにくい耐食層とすることができる。

発明の効果

[0018]
 本発明は、多層に肉盛りした耐食層とすることで、期待した耐食性を有する触火面を備えた可動壁部材となる。そのような可動壁部材では、耐食層の下に設けられる層の材料の選択範囲が従来よりも広くなる。

図面の簡単な説明

[0019]
[図1] 船舶用のエンジンの要部を示す斜視図である。
[図2] 第1実施形態に係る排気弁の正面図である。
[図3] 図2の排気弁における触火面側の部分断面図である。
[図4] 耐食層の第1肉盛層を形成する際の手順を示すフロー図である。
[図5] ビード形成について説明する図である。
[図6] ビード形成について説明する図である。
[図7] 実験例に係る可動壁部材の部分断面図である。
[図8] 第2実施形態に係る排気弁の正面図である。

発明を実施するための形態

[0020]
 図1は、船舶用のエンジンの要部を示す斜視図である。エンジンは、シリンダ1と、シリンダ内に摺動自在に嵌合されたピストン2と、シリンダの上部に結合された排気管3と、排気管3の内部に挿通された排気弁4と、を備えている。シリンダ1、排気弁4およびピストン2に囲まれた空間が燃焼室5である。図示は省略したが、エンジンは、燃焼室5に燃料を供給できる燃料供給手段および燃焼室5に空気を供給できる給気手段などを備えている。
[0021]
 本発明は、図1に示すような可動壁部材である排気弁4またはピストン2などに適用され得る。可動壁部材が利用される内燃機関は、2サイクルエンジンまたは4サイクルエンジンであってよい。4サイクルエンジンの場合は、本発明の可動壁部材は、吸気弁にも適用できる。
[0022]
〔第1実施形態〕
 本実施形態では、船舶用ディーゼルエンジンの排気弁を例として説明する。図2は、本実施形態に係る排気弁の正面図である。図3は、図2の排気弁における触火面側の部分断面図である。
[0023]
 排気弁4は、軸部4aと、軸部4aの端部に設けられた円盤状のフランジ部4bと、を備えている。フランジ部4bは、燃焼室側を向いた面に緩衝層6および耐食層7を有している。
[0024]
 排気弁4(母材)は、耐熱合金である。耐熱合金としてはステンレス鋼、例えばSUH31、SNCrW、或いは、Ni基合金、例えばNimonic80A(共に大同特殊鋼製)などが使用され得る。ステンレス鋼の主成分はFeであり、Mn・P・Sなどの不可避的成分を含有してもよい。表1に、母材に用いられるステンレス鋼の主な副成分(質量%)を示す。
[表1]


[0025]
 緩衝層6は、耐食層7を形成する際に、母材の影響を緩衝できる層である。「母材の影響」とは、耐食層形成に用いられる溶接材に含まれるCrが、母材に含まれるCと反応して希釈されることを指す。或いは、単純に溶接による溶融で意図した成分が溶け合うことで溶接材に含まれるCrが希釈されることを指す。緩衝層6は、母材および耐食層7とは異なる耐熱合金からなる。特に限定されるものではないが、緩衝層6のC含有量は、母材よりも少なく、0.15質量%以下の範囲が好ましい。緩衝層6のC含有量は、0.09質量%を超えてもよい。緩衝層6は、1または2以上の層を有していてよい。緩衝層6の総厚さは、排気弁の大きさなどに応じて適宜設定されるとよい。
[0026]
 耐食層7は、溶接材として50Cr-50Ni合金を用いて多層に肉盛溶接されてなる層である。50Cr-50Ni合金は、総質量100%に対して、Ni50質量%以上60質量%以下、Cr40質量%以上50質量%以下を含む。50Cr-50Ni合金は、C0.10質量%以下、Fe0.50質量%以下、Si0.20質量%以下、Mn0.20質量%以下、P0.02質量%以下、Cu0.50質量%以下、Ti0.30から1.0質量%を含んでいてもよい。
[0027]
 耐食層7は、2以上の肉盛層が積層されて構成されている。耐食層7において、母材から離れた肉盛層ほどCrの含有率が高い。最表面を備えた肉盛層のCr含有率は、溶接材のCr含有率と同等もしくは近似していることが好ましい。
[0028]
 本実施形態に係る耐食層7は、緩衝層6上に順に第1肉盛層8、第2肉盛層9、第3肉盛層10が積層された構成である(図3参照)。第3肉盛層10は、耐食層7の最表面を含み、排気弁4の触火面となる。第3肉盛層10のCr含有率は、40質量%以上50質量%以下である。第2肉盛層9のCr含有率は、第3肉盛層10のCr含有率よりも低い。第1肉盛層8のCr含有率は、第2肉盛層9のCr含有率よりも低い。
[0029]
 耐食層7の総厚さは、排気弁4の大きさによって適宜設定され得る。耐食層7が厚すぎると製造コストが上がるため、耐食層7の総厚さは、所望の耐食性が得られる最小限の厚さとすることが好ましい。
[0030]
 例えば、フランジ部4bの外径が470mm程度の排気弁では、耐食層7を2層以上の多層構成とし、且つ、耐食層7の総厚さが4mmから5mm程度あれば十分な高温耐食性が得られる。耐食層7の総厚さは、好ましくは6mmから8mm程度である。なお、耐食層7が1層構成である場合、厚さ方向でCr含有率は変化しないため、総厚さが同じであっても上記のような効果は得られない。
[0031]
 次に、排気弁の製造方法について説明する。
 排気弁4のフランジ部4bの燃焼室側を向いた面(触火面側)に、緩衝層6および耐食層7を順に設ける。緩衝層6は、緩衝層6を構成する材料に適した方法で適宜形成されるとよい。
[0032]
 耐食層7は、溶接材を用いて多層(層状)に肉盛溶接することで形成する。溶接材には、ワイヤまたは棒状の50Cr-50Ni合金を用いる。
[0033]
 第1肉盛層8から第3肉盛層10は、同じ種類の溶接材を用いて同様の条件で形成されるが、最終的な各層におけるCr含有率は異なる。緩衝層6の直上に形成される第1肉盛層8は、母材の影響を強く受けるため、Crが希釈される。第1肉盛層上に、第2、第3肉盛層を順に積層すると、段階的に母材の影響が薄れ、Crの希釈(拡散)が抑制される。よって、多層盛りすることにより、触火面を備えた肉盛層のCr含有率を溶接材成分と同等程度にすることが可能となる。
[0034]
 溶接は、ガスシールドメタルアーク溶接(MIG溶接またはMAG溶接)、レーザ溶接、TIG溶接、PTA(プラズマ)溶接で行うことができるが、耐食層7は、MAG溶接で形成することが最も好ましい。
[0035]
 MAG溶接に用いるシールドガスには、Arを主成分とし、HeおよびCO が混合されたガスを用いるとよい。それにより、ビード形状を均一化でき、溶接欠陥の発生を低減できる。CO は溶接時の熱により炭素と酸素とに解離し、その際に熱を奪うため、溶融池の温度上昇を抑制する効果がある。CO を混合したシールドガスを用いることで、アークの熱損失を抑制できるとともに、スパッタも抑制できる。
[0036]
 溶接の際の電流値は、使用する溶接装置のベース電流を1としたときに、0.8以上0.9以下となる値に設定するとよい。従来よりも電流値を下げ、溶融池の温度上昇を抑制することで、高温割れを防止できる。
[0037]
 耐食層の形成工程では、緩衝層上に1の肉盛層を形成した後、機械加工により1の肉盛層の面出しを行う。次に、1の肉盛層の上に別の肉盛層を形成した後、機械加工により別の肉盛層の面出しを行う。耐食層が所望の厚さとなるまで、肉盛層の形成および面出しを繰り返した後、従来法と同様に焼鈍および仕上げ加工を行う。
[0038]
 肉盛層を積層する際に、下地となる肉盛層を面出ししておくことで、次層を溶接する際に不純物の巻き込みを低減できるため、溶接欠陥の発生を防止できる。
[0039]
 次に肉盛層の形成方法について説明する。図4に、耐食層の第1肉盛層を形成する際の手順を示す。図5および図6に、ビード形成について説明する図を示す。図5は、排気弁の断面図である。図6は、排気弁をフランジ部側(耐食層が設けられるフランジ面側)から見た図である。
[0040]
 まず、緩衝層6を設けた排気弁(母材)4を、80℃以上120℃以下、好ましくは100℃程度に予熱する。予熱には、バーナー或いは電気炉を用いることができる。予熱することにより、ビード形成時における下層(母材および緩衝層)の温度変化を緩やかにできるため、Cr含有量が高い材料であっても熱膨張の差を緩和でき、引張による母材の割れを防止できる。
[0041]
 予熱した後、緩衝層6上に、フランジ部4bの外周に沿って第1ビード8aを形成する(第1パス)。高温割れを防止するために、パス間温度が200℃以下となるまで空冷した後、第1ビード8aの内側にビード中心をずらし、第1ビード8aと接するよう第2ビード8bを形成する(第2パス)。高温割れを防止するために、パス間温度が200℃以下となるまで再度空冷した後、第2ビード8bの内側に第3ビード8cを形成する。緩衝層6の表面が溶接金属で覆われるまで、ビード形成および空冷を繰り返し行う。
[0042]
 パス間温度は、次のパスを溶接する直前の溶接金属(ビード)および近接する母材の温度である。パス間温度は、非接触温度計を用いて、溶接金属の温度を計測することで得られる。パス間温度が200℃以下となるまで空冷することで、下層の温度上昇が抑制されるため、高温割れを防止できる。
[0043]
 なお、本実施形態において、第1肉盛層はフランジ部の外周側から順に内側に向けて形成したが、フランジ部の内側から外周側に向けて形成してもよい。
[0044]
(実験例)
 上記実施形態に従って耐食層を形成し、耐食層の各層のCr含有率を確認した。図7は、実験例に係る可動壁部材の部分断面図である。排気弁4(母材)の材料は、15Cr-14Ni-2Si-2.5W-0.4C(SUH31)とした。緩衝層6は、炭素量が0.09質量%を超える合金鋼を用いて、MAG溶接により形成した。緩衝層6は、4から5層構成(総厚さ10mmから12mm)とした。
[0045]
 耐食層7は、50Cr-50Ni合金を用いて形成した。50Cr-50Ni合金は、Cr含有率が44%であるワイヤ11を用いた。溶接は、MAG溶接であり、その電流値は140Aとした。
[0046]
 第1ビードをフランジ面の外周に沿って形成した。パス間温度が200℃以下になるのを待って、第1ビードの内側に第2ビードを形成した。ビード形成および空冷を繰り返し、第1肉盛層8とした。ビード高さは、2mmから4mm程度であった。
[0047]
 第1肉盛層8の上面を切削加工して、面出しを行った。面出し後の第1肉盛層8の厚さは、1.5mmから2.5mmであった。第1肉盛層8の上に、第2肉盛層9を第1肉盛層8と同様に形成し、面出しを行った。
[0048]
 第1肉盛層8および第2肉盛層9のCr含有率を測定した。Crの含有率は、第1肉盛層8が33質量%、第2肉盛層9が40質量%であった。この結果から、耐食層を多層盛りすることで、耐食層の最表層で溶接材と同等程度のCr含有率を確保できることが確認された。
[0049]
〔第2実施形態〕
 図8は、本実施形態に係る排気弁の正面図である。本実施形態は、排気弁(母材)4上に直接耐食層17が形成されている。それ以外は、第1実施形態と同様の構成である。
[0050]
 耐食層17は、溶接材として50Cr-50Ni合金を用いて多層に肉盛溶接されてなる層である。50Cr-50Ni合金は、総質量100%に対して、Ni50質量%以上60質量%以下、Cr40質量%以上50質量%以下を含む。50Cr-50Ni合金は、C0.10質量%以下、Fe0.50質量%以下、Si0.20質量%以下、Mn0.20質量%以下、P0.02質量%以下、Cu0.50質量%以下、Ti0.30から1.0質量%を含んでいてもよい。
[0051]
 耐食層17は、2層以上、好ましくは3層以上の多層構成である。耐食層17の総厚さは、6mmから9mm程度が好ましい。

符号の説明

[0052]
1 シリンダ
2 ピストン
3 排気管
4 排気弁(母材)
4a 軸部
4b フランジ部
5 燃焼室
6 緩衝層
7,17 耐食層
8 第1肉盛層
9 第2肉盛層
10 第3肉盛層
11 ワイヤ(溶接材)

請求の範囲

[請求項1]
 内燃機関に用いられる可動壁部材であって、
 母材上に、最表面が触火面となる耐食層を有し、
 前記耐食層が、Ni50質量%以上60質量%以下、Cr40質量%以上50質量%以下を含む合金を用いて多層に肉盛溶接されてなる可動壁部材。
[請求項2]
 前記耐食層のうち、前記最表面を備えた層が、Cr40質量%以上50質量%以下を含む請求項1に記載の可動壁部材。
[請求項3]
 母材を80℃以上120℃以下に予熱したあと、Ni50質量%以上60質量%以下、Cr40質量%以上50質量%以下を含む合金を層状に肉盛溶接する溶接方法であって、
 層を形成する際のパス間温度を200℃以下として溶接する溶接方法。
[請求項4]
 前記合金を層状に肉盛溶接する際に、1の層の形成後に面出しを行った後、前記1の層の上に次の層を肉盛溶接する請求項3に記載の溶接方法。

補正された請求の範囲(条約第19条)
[ 2015年7月16日 ( 16.07.2015 )  国際事務局受理 ]

[1]
 内燃機関に用いられる可動壁部材であって、
 母材上に、最表面が触火面となる耐食層を有し、
 前記耐食層が、Ni50質量%以上60質量%以下、Cr40質量%以上50質量%以下を含む合金を用いて多層に肉盛溶接されてなる可動壁部材。
[2]
 前記耐食層のうち、前記最表面を備えた層が、Cr40質量%以上50質量%以下を含む請求項1に記載の可動壁部材。
[3]
 母材を80℃以上120℃以下に予熱したあと、Ni50質量%以上60質量%以下、Cr40質量%以上50質量%以下を含む合金を層状に肉盛溶接する溶接方法であって、
 層を形成する際のパス間温度を200℃以下として溶接する溶接方法。
[4]
 前記合金を層状に肉盛溶接する際に、1の層の形成後に面出しを行った後、前記1の層の上に次の層を肉盛溶接する請求項3に記載の溶接方法。
[5]
[追加] 前記肉盛溶接をMAG溶接で行い、シールドガスにはArを主成分とし、HeおよびCO が混合されたガスを用いる請求項3または請求項4に記載の溶接方法。
[6]
[追加] 使用する溶接装置のベース電流を1としたときに、電流値を0.8以上0.9以下となる値に設定して溶接する請求項5に記載の溶接方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]