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1. (WO2015129101) 冷却装置及び冷却装置の製造方法
Document

明 細 書

発明の名称 冷却装置及び冷却装置の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0003   0004  

課題を解決するための手段

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

発明の効果

0026  

図面の簡単な説明

0027  

発明を実施するための形態

0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21   22   23   24  

明 細 書

発明の名称 : 冷却装置及び冷却装置の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、冷却装置及び冷却装置の製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 特開2007-335588号公報には、ケースの内部に板状のフィンを並べると共にフィンをケース内面に接合した液冷式の冷却装置(ヒートシンク)が開示されている。

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0003]
 ところで、製造時にフィンに位置ずれが生じた場合、所望の冷却性能が得られない、すなわち、冷却性能が低下することがある。
[0004]
 本発明は、上記事実を考慮して、フィンの位置ずれを抑制しつつ、冷却性能を向上させた冷却装置及び冷却装置の製造方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0005]
 本発明の第1態様の冷却装置は、内部に冷媒を供給するための供給口と、内部の冷媒を外部に排出するための排出口と、を備えたケースと、板状とされ、前記ケース内に板厚方向に間隔をあけて並列され、隣接する同士の間を冷媒が流れるフィンと、前記フィンに形成され、隣接する前記フィン同士の間隔を保持する保持手段と、前記フィンに形成され、前記保持手段によって間隔が保持された隣接する前記フィン同士の相対移動を拘束する拘束手段と、を有している。
[0006]
 第1態様の冷却装置では、ケースに接するように冷却対象物を配置することで、冷却対象からの熱がケースとフィンに伝達される。ケースとフィンは、ケース内に供給される冷媒によって冷却される。これにより、冷却対象物の熱が冷媒に奪われ、冷却対象物が冷却される。
[0007]
 ここで、上記冷却装置では、製造時に、保持手段で隣接するフィン同士の間隔を保持しつつ、拘束手段で隣接するフィン同士の相対移動を拘束した状態で、フィンをケースの内部に設置することで、隣接するフィン同士の間隔を確保しつつ、隣接するフィン同士の相対的な位置ずれを抑制できる。これにより、ケース内の冷媒の流れを所望の流れに近づけられるため、冷却性能を向上させることができる。
 以上のことから、第1態様の冷却装置によれば、フィンの位置ずれを抑制しつつ、冷却性能を向上させることができる。
[0008]
 本発明の第2態様の冷却装置は、第1態様の冷却装置において、前記保持手段は、前記フィンの板厚方向に突出し、頂部が前記フィンの並列方向の一方に隣接する前記フィンに当接する突出部を備え、前記拘束手段は、前記突出部の前記頂部から突出する凸部と、前記フィンの並列方向の他方に隣接する前記フィンの前記凸部が挿入される被挿入部と、を備えている。
[0009]
 第2態様の冷却装置では、製造時に、フィンの凸部をフィン並列方向の一方に隣接するフィンの被挿入部に挿入することで、隣接するフィン同士の相対移動が拘束される。また、フィンの突出部の頂部をフィン並列方向の一方に隣接するフィンに当接させることで、隣接するフィン同士の間隔が確保される。
[0010]
 ここで、保持手段をフィン板厚方向に突出して、フィン並列方向の一方に隣接するフィンに当接する突出部としていることから、簡単な構造で隣接するフィン同士の間隔を確保(保持)できる。また、拘束手段を突出部の頂部から突出する凸部と、フィン並列方向の他方に隣接するフィンの凸部が挿入される被挿入部としていることから、簡単な構造で隣接するフィン同士を拘束できる。
[0011]
 また、突出部の頂部に凸部を形成していることから、例えば、突出部の頂部又は突出部とは別の部位に凸部を形成するものと比べて、凸部の高さ(突出高さ)を低くできるため、フィンの加工が容易になる。なお、突出部の高さを調整することで、隣接するフィン同士の間隔を調整できる。このため、隣接するフィン同士の間を流れる冷媒の流量を調整して(増やして)冷却性能を向上させることができる。
[0012]
 本発明の第3態様の冷却装置は、第2態様の冷却装置において、前記突出部は、前記フィンにプレス加工によって形成された筒状の立ち上がり部分であり、前記突出部の内部が前記被挿入部を構成している。
[0013]
 第3態様の冷却装置では、フィンにプレス加工によって筒状の立ち上がり部分である突出部を形成していることから、例えば、フィンを削り出しで形成しつつ該フィンに突出部を形成する構成や、フィンに追加部品を接合して突出部を形成する構成と比べて、簡単且つ低コストでフィンに突出部を形成できる。
[0014]
 本発明の第4態様の冷却装置は、第2態様又は第3態様の冷却装置において、前記フィンの長手方向の両端部側には、前記突出部、前記凸部及び前記被挿入部がそれぞれ形成されている。
[0015]
 第4態様の冷却装置では、フィンの長手方向の両端部側に突出部、凸部及び被挿入部をそれぞれ形成することから、隣接するフィン同士の間隔をフィン長手方向に略均等に確保しつつ、隣接するフィン同士の相対的な位置ずれを効果的に抑制できる。
[0016]
 本発明の第5態様の冷却装置は、第1態様~第4態様のいずれか一態様の冷却装置において、前記フィンの端面は、前記ケースの内面にろう付けされている。
[0017]
 第5態様の冷却装置では、フィンの端面をケースの内面にろう付けしていることから、ケースの剛性が向上する。また、フィンとケースとの間の熱伝達効率が向上する。
[0018]
 本発明の第6態様の冷却装置の製造方法は、板状とされ、板厚方向に突出する突出部と、該突出部の頂部から突出する凸部と、該凸部が挿入可能な大きさとされた被挿入部とが形成されたフィンの前記凸部を他の前記フィンの前記被挿入部に挿入し、前記フィンの前記突出部を他の前記フィンに当接させて前記フィン同士を組付ける組付工程と、内部に冷媒を供給するための供給口と、内部の冷媒を外部に排出するための排出口と、を備えたケースの内部に前記フィンを設置する設置工程と、を有している。
[0019]
 第6態様の冷却装置の製造方法では、組付工程において、フィンの凸部を他のフィンの被挿入部に挿入してフィン同士の相対移動を拘束しつつ、フィンの突出部の頂部を他のフィンに当接させてフィン同士を組付けるため、フィンの位置決めを容易に行える。
また、設置工程では、上記のようにして組付けられたフィンをケースの内部に設置するため、フィン同士の相対的な位置ずれを抑制できる。さらに、組付けられたフィン同士の間隔も確保(保持)できる。
 このようにして製造された冷却装置は、ケース内の冷媒の流れを所望の流れに近づけられるため、冷却性能を向上させることができる。
 以上のことから、第6態様の冷却装置の製造方法によれば、フィンの位置ずれを抑制しつつ、冷却性能を向上させた冷却装置を製造することができる。
[0020]
 本発明の第7態様の冷却装置の製造方法は、第6態様の冷却装置の製造方法において、前記組付工程の前に、板状とされた未加工の前記フィンにプレス加工によって内部が前記被挿入部を構成する前記突出部としての筒状の立ち上がり部分を形成する加工工程を有している。
[0021]
 第7態様の冷却装置の製造方法では、加工工程において、未加工のフィンにプレス加工によって突出部としての筒状の立ち上がり部分を形成して加工後のフィンとしていることから、例えば、フィンを削り出しで形成しつつ該フィンに突出部を形成する構成や、フィンに追加部品を接合して突出部を形成する構成と比べて、簡単且つ低コストでフィンに突出部を形成できる。
[0022]
 本発明の第8態様の冷却装置の製造方法は、第7態様の冷却装置の製造方法において、前記加工工程では、未加工の前記フィンの長手方向の両端部側に前記突出部、前記凸部及び前記被挿入部をそれぞれ形成する。
[0023]
 第8態様の冷却装置の製造方法では、加工工程において、未加工のフィンの長手方向の両端部側に突出部、凸部及び被挿入部をそれぞれ形成することから、組付けられた加工後のフィン同士の相対的な位置ずれを効果的に抑制できる。
[0024]
 本発明の第9態様の冷却装置の製造方法は、第6態様~第8態様のいずれか一態様の冷却装置の製造方法において、前記設置工程では、前記フィンの端面を前記ケースの内面にろう付けする。
[0025]
 第9態様の冷却装置の製造方法では、設置工程において、フィンの端面をケースの内面にろう付けしていることから、このようにして製造された冷却装置のケースの剛性が向上し、さらに、フィンとケースとの間の熱伝達効率が向上する。

発明の効果

[0026]
 以上説明したように、本発明によれば、フィンの位置ずれを抑制しつつ、冷却性能を向上させた冷却装置及び冷却装置の製造方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0027]
[図1] 第1実施形態の冷却装置の斜視図である。
[図2] 第1実施形態の冷却装置の分解斜視図である。
[図3] 第1実施形態の冷却装置のケースの蓋体を開けた状態の平面図である。
[図4] 図1の4-4線断面図である。
[図5] 図3の矢印5で指し示す部分の部分断面拡大図である。
[図6] 第1実施形態の冷却装置で用いられるフィンの組付け作業を示す、フィンの斜視図である。
[図7] 第1実施形態の冷却装置のケース内における冷媒の流れを示す、ケースの蓋体を開けた状態の平面図である。
[図8] 図7の8-8線断面図である。
[図9] 第2実施形態の冷却装置で用いられるフィンを組付けた状態の平面図である。
[図10] 図9の矢印10で指し示す部分の部分断面拡大図である。
[図11] 第2実施形態の冷却装置のケース内における冷媒の流れを示す、ケースの蓋体を開けた状態での一部分の平面図である。
[図12] 第3実施形態の冷却装置で用いられるフィンを組付けた状態の平面図である。
[図13] 図12の矢印13で指し示す部分の部分断面拡大図である。
[図14] 第3実施形態の冷却装置で用いられるフィンの正面図である。
[図15] 第3実施形態の冷却装置のケース内における冷媒の流れを示す、図8に対応する断面図である。
[図16] 第4実施形態の冷却装置で用いられるフィンの組付け作業を示す、フィンの斜視図である。
[図17] 第4実施形態の冷却装置で用いられるフィンを組付けた状態の平面図である。
[図18] 図17の矢印18で指し示す部分の部分断面拡大図である。
[図19] 第4実施形態の冷却装置のケース内における冷媒の流れを示す、図8に対応する断面図である。
[図20] 第5実施形態の冷却装置のケース内における冷媒の流れを示す、ケースの蓋体を開けた状態の平面図である。
[図21] 第1実施形態の冷却装置で用いられるフィンの変形例のフィンを組付けた状態を示す、図5に対応する部分断面拡大図である。
[図22] 第6実施形態の冷却装置で用いられるフィンを組付けた状態を示す、図5に対応する部分断面拡大図である。
[図23] 第6実施形態の冷却装置で用いられるフィンの第1変形例のフィンを組付けた状態を示す、図5に対応する部分断面拡大図である。
[図24] 第6実施形態の冷却装置で用いられるフィンの第2変形例のフィンを組付けた状態を示す、図5に対応する部分断面拡大図である。

発明を実施するための形態

[0028]
 以下、図面を参照しながら本発明に係る一実施形態の冷却装置及び冷却装置の製造方法について説明する。なお、各図において適宜図示される矢印X、矢印Y、矢印Zは、冷却装置の装置幅方向、装置奥行き方向、装置厚さ方向をそれぞれ示しており、矢印Z方向を上下方向として説明する。
[0029]
(第1実施形態)
 図1には、第1実施形態(以下、本実施形態)の冷却装置20が示されている。この冷却装置20は、例えば、CPUや電力用半導体素子などの発熱体(冷却対象物)を冷却するために用いられる。具体的には、冷却装置20に発熱体Hを接触させて、この発熱体Hの熱を冷却装置20の内部を流れる冷媒に伝達することにより、発熱体Hを冷却するものである。
[0030]
 図1及び図2に示されるように、本実施形態の冷却装置20は、ケース22と、ケース22内に設置されるフィン30と、を有している。
[0031]
 図2に示されるように、ケース22は、ケース本体24と、このケース本体24の装置厚さ方向の開口24Aを閉じる蓋体26と、を有している。
[0032]
 ケース本体24は、板状の底部24Bと、底部24Bの外周縁部に立設された側壁部24Cとで構成されている。このケース本体24は、金属材料(例えば、アルミニウム、銅)を用いて形成されている。
[0033]
 図1及び図2に示されるように、蓋体26は、板状とされ、ケース本体24の側壁部24Cの底部24B側と反対側の端面24Dに接合されている。なお、本実施形態では、蓋体26は、ケース本体24の端面24Dにろう付けによって接合されている。また、蓋体26は、金属材料(例えば、アルミニウム、銅)を用いて形成されている。
[0034]
 蓋体26には、ケース22の内部に冷媒(例えば、冷却水、オイル)を供給するための供給口26Aが、装置幅方向の一端側に形成されている。この供給口26Aには、冷媒供給源に連結された供給パイプ28(図1参照)が接続されている。
[0035]
 また、蓋体26には、ケース22の内部の冷媒を外部に排出するための排出口26Bが装置幅方向の他端側に形成されている。この排出口26Bには、排出パイプ29(図1参照)が接続されている。
[0036]
 図3~図5に示されるように、フィン30は、長尺な平板状とされ、ケース22内にフィン板厚方向(本実施形態では、装置奥行き方向と同じ方向)に間隔をあけて複数個並列されている。このフィン30は、金属材料(例えば、アルミニウム、銅)を用いて形成されている。また、本実施形態のフィン30は、フィン長手方向が装置幅方向と同じ方向とされている。
[0037]
 フィン30には、フィン板厚方向に突出する突出部32が形成されている。この突出部32は、筒状(本実施形態では、円筒状)とされ、頂部32Aがフィン並列方向(フィン板厚方向と同じ方向)の一方(図3~図5では、左方)に隣接するフィン30に当接している。ここで、突出部32の頂部32Aをフィン並列方向の一方に隣接するフィン30に当接させることで、隣接するフィン30同士の間隔を保持することができる。なお、本実施形態の突出部32は、本発明の保持手段の一例である。
[0038]
 また、突出部32は、フィン30にプレス加工によって形成された円筒状の立ち上がり部分である。この突出部32の内部は、後述する被挿入部32Bを構成している。
[0039]
 図5及び図6に示されるように、この突出部32の頂部32Aには、頂部32Aの略中央部からフィン板厚方向に突出する筒状(本実施形態では、円筒状)の凸部40が形成されている。なお、凸部40も突出部32と同様に、フィン30にプレス加工によって形成された突出部32よりも小径な立ち上がり部分である。
[0040]
 また、フィン30には、突出部32が形成された側と反対側にフィン並列方向の他方(図3~図5では、右方)に隣接するフィン30の凸部40が挿入される被挿入部32Bが形成されている。なお、被挿入部32Bは、前述のように、突出部32の内部によって構成されている。この被挿入部32Bは、内径が凸部40の外径と同じ又は若干大きくなるように設定されている。このため、フィン30の被挿入部32Bに、フィン並列方向の他方に隣接するフィン30の凸部40が挿入された状態(押し込まれた状態)では、被挿入部32Bの内壁面と凸部40の外壁面とが接触して、隣接するフィン30同士の相対移動が拘束される。なお、本実施形態の凸部40及び被挿入部32Bは、本発明の拘束手段の一例である。
[0041]
 なお、本実施形態では、突出部32の頂部32Aがフィン並列方向の一方に隣接するフィン30に当接するときには、凸部40がフィン並列方向の一方に隣接するフィン30の被挿入部32Bに挿入されている。このため、隣接するフィン30同士の間隔が保持された状態では、隣接するフィン30同士の相対移動(本実施形態では、フィン板厚方向と直交する方向の相対移動)が拘束されている。
[0042]
 また、フィン30の長手方向の両端部30A側には、突出部32、凸部40及び被挿入部32Bがそれぞれ形成されている。
[0043]
 図4に示されるように、フィン30は、フィン幅方向(本実施形態では、装置厚さ方向と同じ方向)の両端面30Bがケース22の底部24Bの内面(底面)と、蓋体26の内面(天井面)とに接合されて、ケース内に設置されている。
 なお、本実施形態では、フィン30は、フィン幅方向の両端面30Bがケース22の底部24Bの内面と、蓋体26の内面とにろう付けによって接合されている。
[0044]
 図3及び図4に示されるように、組付けられたフィン30のうち、フィン並列方向の一方の端に位置するフィン30では、両側の突出部32のそれぞれの頂部32Aが、側壁部24Cの装置奥行き方向の一方の内面に当接して固定されている。なお、フィン並列方向の一方の端に位置するフィン30は、突出部32の頂部32Aに凸部40が形成されないフィンとされている。
 一方、組付けられたフィン30のうち、フィン並列方向の他方の端に位置するフィン30には、各被挿入部32Bにそれぞれ円柱状の固定部材44が挿入されている。この固定部材44の端部は、側壁部24Cの装置奥行き方向の他方の内面に当接して固定されている。
[0045]
 図7及び図8に示されるように、本実施形態では、隣接するフィン30同士の間隔(突出部32の突出高さ)は、冷媒が供給口26Aから排出口26Bへ向かって流れることができる大きさに設定されている。
[0046]
 次に、本実施形態の冷却装置20の製造方法について説明する。
(加工工程)
 まず、金属材料を板状に形成した未加工のフィン30に下穴を開け、この下穴の周辺部をプレス加工によって立ち上げて筒状(本実施形態では、円筒状)の突出部32と、この突出部32の頂部32Aから突出する筒状(本実施形態では、円筒状)の凸部40を形成する。このとき、突出部32及び凸部40は、突出部32の内径が凸部40の外径と同じか若干大きくなるように形成する。これにより、加工後のフィン30の凸部40を他の加工後のフィン30の突出部32の内部(被挿入部32B)に挿入可能となる。
 また、未加工のフィン30のフィン長手方向の両端部30A側に、突出部32及び凸部40をそれぞれ形成する。
 ここで、「未加工のフィン30」とは、加工工程前(本実施形態では、下穴が開けられる前)のフィン30の状態を指す。また、「加工後のフィン30」とは、加工工程後(本実施形態では、突出部32及び凸部40が形成された後)のフィン30の状態を指す。なお、加工後のフィン30については、単にフィン30と記載している。
[0047]
(組付工程)
 次に、図6に示されるように、フィン30の各凸部40を他のフィン30の各被挿入部32Bにそれぞれ挿入する。このとき、フィン30の突出部32の頂部32Aが他のフィン30に当接するまでフィン30の各凸部40を他のフィン30の各被挿入部32Bに挿入することでフィン30同士が組付けられる。
[0048]
 ここで、組付工程では、フィン30の凸部40を他のフィン30の被挿入部32Bに挿入することでフィン30同士の相対移動を拘束した状態で、フィン30の突出部32の頂部32Aを他のフィン30に当接させてフィン同士30を組付けるため、フィン30の位置決めを容易に行える。また、突出部32によってフィン30同士の間隔が確保(保持)される。
[0049]
(設置工程)
 次に、組付けられたフィン30を、ケース本体24の底部24B上に設置する(図3図示状態)。その後、ケース本体24の開口24Aを蓋体26で閉じる。このとき、フィン30の両端面30Bがケース22の底部24Bの内面と、蓋体26の内面とにそれぞれ接触する。
[0050]
 そして、フィン30の両端面30Bをケース22の底部24Bの内面と、蓋体26の内面とにそれぞれろう付けによって接合する。このようにして冷却装置20の製造が完了する。
[0051]
 ここで、設置工程では、組付工程で組付けられたフィン30をケース22の内部に設置するため、フィン30同士の相対的な位置ずれ(本実施形態では、フィン板厚方向と直交する方向の位置ずれ)を抑制できる。さらに、組付けられたフィン30同士の間隔も確保(保持)できる。
[0052]
 次に、本実施形態の冷却装置20の作用効果について説明する。
 冷却装置20では、図1に示されるように、ケース22に接するように発熱体Hを配置することで、発熱体Hからの熱がケース22と、このケース22を介してフィン30に伝達される。ケース22とフィン30は、ケース22内に供給される冷媒との熱交換によって冷却される。これにより、発熱体Hの熱が冷媒に奪われ、発熱体Hが冷却される。
[0053]
 ここで、冷却装置20では、製造時(組付工程)において、組付けられたフィン30をケース22の内部に設置するため、隣接するフィン30同士の間隔を確保しつつ、隣接するフィン30同士の相対的な位置ずれを抑制できる。これにより、ケース22内の冷媒の流れを所望の流れに近づけられるため、冷却性能を向上させることができる。
[0054]
 また、冷却装置20では、フィン30の凸部40をフィン並列方向の一方に隣接するフィン30の被挿入部32Bに挿入する簡単な構造で隣接するフィン30同士を拘束することができる。さらに、フィン30の凸部40を他のフィン30の被挿入部32Bに挿入する簡単な作業でフィン30同士を組付けることができる。
[0055]
 また、突出部32の頂部32Aに凸部40を形成していることから、例えば、突出部32の頂部又は突出部32とは別の部位に凸部を形成するものと比べて、凸部の高さ(突出高さ)を低くできるため、フィン30の加工が容易になる。
 なお、突出部32の高さを調整することで、隣接するフィン30同士の間隔を調整できる。このため、隣接するフィン30同士の間を流れる冷媒の流量を調整して(増やして)、冷却性能を向上させることができる。
[0056]
 また、フィン30にプレス加工を施して、突出部32、凸部40及び被挿入部32Bを形成するため、例えば、フィン30を削り出しで形成しつつ該フィン30に突出部32、凸部40及び被挿入部32Bを形成する構成と比べて、簡単且つ低コストでフィン30に突出部32、凸部40及び被挿入部32Bを形成できる。
[0057]
 さらに、フィン30のフィン長手方向の両端部30A側に突出部32、凸部40及び被挿入部32Bをそれぞれ形成するため、隣接するフィン30同士の相対的な位置ずれを効果的に抑制できる。また、隣接するフィン30同士の間隔をフィン長手方向に略均等に確実に確保できる。これにより、冷却装置20の冷却性能がさらに向上する。
[0058]
 フィン30の両端面30Bをケース22の底部24Bの内面と、蓋体26の内面とにそれぞれろう付けによって接合していることから、ケース22の剛性が向上する。また、フィン30とケース22との間の熱伝達効率が向上し、冷却装置20の冷却性能がさらに向上する。
[0059]
 また、図7及び図8に示されるように、本実施形態の冷却装置20では、供給口26A側の突出部32によって、隣接するフィン30同士の間に形成される隙間(流路34)への入り口が狭くなっている。このため、供給口26Aから供給された冷媒は、供給口26Aから装置奥行き方向に沿って遠い位置にある流路34にも略均等に流れ込む。これにより、供給口26Aから遠い位置にある流路34を構成するフィン30も冷媒によって冷却されるため、冷却装置20に接触させた発熱体Hを略均等に冷却することができる。つまり、本実施形態の冷却装置20では、上記フィン30の構成によって、冷媒を整流する効果が得られる。なお、図7及び図8では、冷媒の流れを矢印Lで示している。
[0060]
 以上のことから、本実施形態の冷却装置20によれば、フィン30の位置ずれを抑制しつつ、冷却性能を向上させることができる。
[0061]
 本実施形態では、フィン30にプレス加工を施して突出部32、凸部40及び被挿入部32Bを形成しているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、削り出しでフィン30を形成して該フィン30に突出部32、凸部40及び被挿入部32Bを形成してもよい。なお、上記構成については、後述する第2、第3及び第5実施形態に記載の各フィンに適用してもよい。
[0062]
 また、本実施形態では、フィン30のフィン長手方向の両端部30A側に突出部32、凸部40及び被挿入部32Bを形成する構成としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、フィン30のフィン長手方向の両端部30A側以外の部分(例えば、中央部)に突出部32、凸部40及び被挿入部32Bを形成してもよいし、フィン30のフィン長手方向の一方の端部30A側にのみ突出部32、凸部40及び被挿入部32Bを形成してもよい。なお、上記構成については、後述する第2~第5実施形態に記載の各フィンに適用してもよい。
[0063]
 さらに、本実施形態では、突出部32の頂部32Aに凸部40が形成されているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、フィン30の突出部32とは別の部位に凸部40を形成してもよい。なお、上記構成については、後述する第2~第5実施形態に記載の各フィンに適用してもよい。
[0064]
 本実施形態では、図5に示されるように、凸部40を筒状としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、図21に示されるフィン30の変形例であるフィン92のように、円筒状の突出部94の頂部94Aから突出する凸部96の突出方向の先端部を閉塞する構成としてもよい。この場合には、凸部96を加工する際に下穴を必要としないため、フィン92の加工工数を減らすことができる。また、フィンに下穴を形成することによる廃材を減らすことができる。なお、フィン92の構成については、後述する第2、第3、第5実施形態の各フィンに適用してもよい。また、図21中の符号94Bは、被挿入部を示している。
[0065]
 本実施形態では、図5及び図6に示されるように、突出部32を円筒状としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、突出部32を多角形筒状、楕円筒状、角錐筒状、円錐筒状などとしてもよい。なお、上記構成については、後述する第2、第3、第5実施形態に記載の各フィンに適用してもよい。
[0066]
 また、本実施形態では、図5及び図6に示されるように、凸部40を円筒状としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、凸部40を多角形筒状、楕円筒状、角錐筒状、円錐筒状などとしてもよい。この場合には、被挿入部32Bを凸部40に対応した形状に形成することで、フィン30の凸部40を他のフィン30の被挿入部32Bに挿入できる。なお、上記構成については、後述する第2、第3、第5実施形態に記載の各フィンに適用してもよい。
[0067]
(第2実施形態)
 図9~図11には、第2実施形態の冷却装置50が示されている。本実施形態の冷却装置50は、フィン52の構成を除いて、第1実施形態の冷却装置20と同一の構成のため、その説明を省略する。なお、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付す。
[0068]
 図9及び図10に示されるように、フィン52は、長尺な波板状とされている。なお、本実施形態のフィン52は、フィン長手方向が装置幅方向と同じ方向であり、フィン長手方向に沿って左右(フィン板厚方向)に振幅する波板状である。このフィン52のフィン長手方向の両端部52A側には、プレス加工によって形成された筒状(本実施形態では、円筒状)の突出部54と、突出部54の頂部54Aから突出する筒状(本実施形態では、円筒状)の凸部56とがそれぞれ形成されている。この突出部54の内部が構成する被挿入部54Bには、フィン並列方向の他方(図9~図11では、右方)に隣接するフィン52の凸部56が挿入されている。
[0069]
 次に、本実施形態の冷却装置50の作用効果について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果についてはその説明を省略する。
[0070]
 図11に示されるように、フィン52は、波板状とされていることから、第1実施形態のフィン30と比べて、板面の表面積が広い、すなわち、放熱面積が広い。このため、隣接するフィン52同士の間に形成される流路58を流れる冷媒によって、フィン52の熱が効率よく奪われる。これにより、冷却装置50の冷却性能が向上する。なお、図11では、冷媒の流れを矢印Lで示している。
[0071]
 なお、本実施形態の冷却装置50は、第1実施形態の冷却装置20の製造方法と同じ方法で製造することができる。
[0072]
 本実施形態の冷却装置50では、フィン52を長尺な波板状としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、フィン52をジグザグ板状や、矩形波板状としてもよい。なお、第2実施形態のフィン52の形状については、後述する第2、第3、第5、第6実施形態に記載の各フィンに適用してもよい。
[0073]
(第3実施形態)
 図12~図15には、第3実施形態の冷却装置60が示されている。なお、本実施形態の冷却装置60は、フィン62の構成を除いて、第1実施形態の冷却装置20と同一の構成のため、その説明を省略する。なお、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付す。
[0074]
 図12~図14に示されるように、フィン62は、長尺な平板状とされている。なお、本実施形態のフィン62は、フィン長手方向が装置幅方向と同じ方向である。このフィン62のフィン長手方向の両端部62A側には、プレス加工によって形成された筒状(本実施形態では、円筒状)の突出部64と、突出部64の頂部64Aから突出する筒状(本実施形態では、円筒状)の凸部66とがそれぞれ形成されている。この突出部64の内部が構成する被挿入部64Bには、フィン並列方向の他方(図12、図13では、右方)に隣接するフィン62の凸部66が挿入されている。
[0075]
 また、フィン62には、突出部64の突出側と同じ側にフィン板厚方向に突出する突条部67と突条部68がそれぞれ形成されている。この突条部67は、フィン62のフィン幅方向の一方の端面62Bから他方の端面62B側に向かって直線状に延びて途中で終端している。一方、突条部68は、フィン62のフィン幅方向の他方の端面62Bから一方の端面62B側に向かって直線状に延びて途中で終端している。
[0076]
 図14に示されるように、これらの突条部67及び突条部68は、フィン長手方向に交互に間隔をあけて形成されている。
 また、図12及び図13に示されように、本実施形態では、突条部67及び突条部68がそれぞれ隣接するフィン62に当接している。このため、隣接するフィン62同士の間に蛇行する流路69(装置厚さ方向(フィン幅方向)に蛇行する流路)が形成されている。
[0077]
 次に、本実施形態の冷却装置60の作用効果について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果についてはその説明を省略する。
[0078]
 図15に示されるように、フィン62に、隣接するフィン62に当接する突条部67及び突条部68を形成していることから、隣接するフィン62同士の間に蛇行する流路69が形成されるため、流路69を流れる冷媒に乱流が生じる。このように乱流が生じることで、冷媒がフィン62から熱を奪う(フィン62を冷却する)効果が向上する。これにより、冷却装置60の冷却性能が向上する。なお、図15では、冷媒の流れを矢印Lで示している。
[0079]
 なお、第3実施形態の冷却装置60は、第1実施形態の冷却装置20の製造方法と同じ方法で製造することができる。
[0080]
 また、第3実施形態の冷却装置60では、突条部67及び突条部68を直線状に延ばす構成としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、突条部67及び突条部68を曲線状、ジグザグ状、あるいは階段状に延ばす構成としてもよい。また、突条部67及び突条部68を柱状(例えば、円柱状)に形成してもよい。
[0081]
(第4実施形態)
 図16~図19には、第4実施形態の冷却装置70が示されている。なお、本実施形態の冷却装置70は、フィン72の構成を除いて、第1実施形態の冷却装置20と同一の構成のため、その説明を省略する。なお、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付す。
[0082]
 図16~図18に示されるように、フィン72は、長尺な平板状とされている。なお、本実施形態のフィン72は、フィン長手方向が装置幅方向と同じ方向である。このフィン72のフィン長手方向の両端部72A側には、プレス加工によってフィン72の一部を切り起こした切起し部である突出部74が形成されている。この突出部74は、フィン板厚方向に起立した起立部74Aと、この起立部74Aの先端部からフィン長手方向外側に延出する台座部74Bと、を備えている。なお、本実施形態では、台座部74Bによって突出部74の頂部74Cが構成されている。
[0083]
 台座部74Bには、起立部74Aからフィン長手方向外側に所定距離離れた位置にフィン板厚方向に突出する凸部76が形成されている。なお、本実施形態では、凸部76は起立部74Aからフィン長手方向外側にフィン72の板厚分離れた位置に形成されている。
[0084]
 また、フィン72には、突出部74を形成した部分、すなわち、一部を切り起こした部分に被挿入部としての開口部78が形成されている。この開口部78には、フィン並列方向の他方(図18では、右方)に隣接するフィン72の凸部76が挿入されている。
[0085]
 次に、第4実施形態の冷却装置70の製造方法の加工工程及び組付工程について説明する。なお、設置工程は、第1実施形態の冷却装置20の製造方法の設置工程を使用することができるため、その説明を省略する。
[0086]
(加工工程)
 まず、金属材料を板状に形成した未加工のフィン72に切れ込みを入れ、この切れ込みで囲まれた部分をプレス加工によって立ち上げ(起こし)つつ、フィン板厚方向にクランク状又はS字状に折り曲げることで、起立部74Aと台座部74Bとで構成された突出部74が形成され、且つ、台座部74B上に凸部76が形成される。また、フィン72の一部を切り起こした部分に被挿入部としての開口部78が形成される。これにより、加工後のフィン72の凸部76を他の加工後のフィン72の開口部78に挿入可能となる。また、未加工のフィン72のフィン長手方向の両端部72A側に、起立部74A、台座部74B及び凸部76をそれぞれ形成する。
 ここで、「未加工のフィン72」とは、加工工程前(本実施形態では、切れ込みが形成される前)のフィン72の状態を指す。また、「加工後のフィン72」とは、加工工程後(本実施形態では、突出部74及び凸部76が形成された後)のフィン72の状態を指す。なお、加工後のフィン72については、単にフィン72と記載している。
[0087]
(組付工程)
 次に、図18に示されるように、フィン72の各凸部76を他のフィン72の各開口部78にそれぞれ挿入する。このとき、フィン72の突出部74の頂部74C(台座部74B)が他のフィン72に当接するまでフィン72の各凸部76を他のフィン72の各開口部78に挿入することでフィン72同士が組付けられる。
[0088]
 ここで、組付工程では、フィン72の凸部76を他のフィン72の開口部78に挿入することでフィン72同士の相対移動(本実施形態では、フィン板厚方向と直交する方向の相対移動)を拘束した状態で、フィン72の突出部74の頂部74Cを他のフィン72に当接させてフィン72同士を組付けるため、フィン72同士の位置決めを容易に行える。また、突出部74によってフィン72同士の間隔が確保(保持)される。
[0089]
 このようにして組付けられたフィン72を設置工程でケース22に設置することで冷却装置70が完成する。
[0090]
 次に、本実施形態の冷却装置70の作用効果について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果についてはその説明を省略する。
[0091]
 本実施形態の冷却装置70では、フィン72の一部を切り起こして突出部74、凸部76及び開口部78を形成していることから、例えば、フィン72を削り出しで形成しつつ該フィン72に突出部74、凸部76及び開口部78を形成する構成と比べて、簡単且つ低コストでフィン72に突出部74、凸部76及び開口部78を形成することができる。
[0092]
 なお、冷却装置70においても、第1実施形態の冷却装置20と同様に、図19に示されるように、隣接するフィン72同士の間に流路79が形成される。
[0093]
(第5実施形態)
 図20には、第5実施形態の冷却装置80が示されている。なお、本実施形態の冷却装置80は、フィン82~85の構成を除いて、第1実施形態の冷却装置20と同一の構成のため、その説明を省略する。なお、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付す。
[0094]
 図20に示されるように、本実施形態の冷却装置80では、複数種類(本実施形態では4種類)のフィン82~85をそれぞれ複数個ずつ用いている。フィン82は、供給口26Aに最も近い領域に配置されている。一方、フィン85は、供給口26Aから最も遠い領域に配置されている。また、フィン83は、フィン82が配置された領域に隣接して配置され、フィン84は、フィン85が配置された領域に隣接して配置されている。
[0095]
 本実施形態のフィン82~85は、それぞれ長尺な平板状とされている。なお、本実施形態のフィン82~85は、それぞれフィン長手方向が装置幅方向と同じ方向である。このフィン82~85のそれぞれのフィン長手方向の両端部82A~85A側には、円筒状の突出部86~89と、各突出部86~89の頂部86A~89Aから突出する円筒状の凸部90~93がそれぞれ形成されている。これらの突出部86~89の内部が構成する各被挿入部86B~89Bには、隣接するフィンの凸部が挿入されている。なお、本実施形態では、凸部90~93の外径がすべて同じに設定されている。また被挿入部86B~89Bの内径もすべて同じに設定されている。
[0096]
 フィン82の突出部86の外径は、フィン83の突出部87の外径よりも大きくされている。また、フィン83の突出部87の外径は、フィン84の突出部88の外径よりも大きくされている。そして、フィン84の突出部88の外径は、フィン84の突出部88の外径よりも大きくされている。すなわち、供給口26Aに近い領域に配置されるフィンほど突出部の外径が大きくされている。
[0097]
 次に、本実施形態の冷却装置80の作用効果について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果についてはその説明を省略する。
[0098]
 図20に示されるように、冷却装置80では、供給口26Aに近い領域に配置されたフィン82の突出部86の外径を、フィン82よりも供給口26Aから遠い領域に配置されたフィン83の突出部87よりも大きくしている。このため、隣接するフィン82同士の間に形成される隙間(流路81)の入り口よりも、隣接するフィン83同士の間に形成される隙間(流路81)の入口が広い。このため、供給口26Aから供給された冷媒が、供給口26Aから装置奥行き方向に沿って遠い位置にある流路81にも流れ込む。すなわち、冷媒がケース22の装置奥行き方向の奥側(供給口26Aと反対側)まで行き亘るため、冷却装置80の冷媒を整流する効果がさらに得られる。なお、図20では、冷媒の流れを矢印Lで示している。
[0099]
 なお、第5実施形態の冷却装置80は、第1実施形態の冷却装置20の製造方法と同じ方法で製造することができる。
[0100]
(第6実施形態)
 図22には、第6実施形態の冷却装置100が示されている。なお、本実施形態の冷却装置100は、フィン102の構成を除いて、第1実施形態の冷却装置20と同一の構成のため、その説明を省略する。
[0101]
 図22に示されるように、フィン102は、長尺な平板状とされている。なお、本実施形態のフィン102は、フィン長手方向が装置幅方向と同じ方向である。このフィン102のフィン長手方向の両端部102A側には、プレス加工によって形成された円錐筒状の突出部104が形成されている。この突出部104の内部が構成する被挿入部104Bには、フィン並列方向の他方(図22では右方)に隣接するフィン102の突出部104の先端部104Aが挿入されている。
 ここで、フィン102の被挿入部104Bにフィン並列方向の他方(図22では右方)に隣接するフィン102の突出部104の先端部104Aが挿入されている状態では、隣接するフィン102同士の相対移動(本実施形態では、フィン板厚方向と直交する方向の相対移動)が拘束される。また、上記状態では、隣接するフィン102同士の間に間隔が開くように突出部104の高さ(突出高さ)が設定されている。
 なお、本実施形態のフィン102は、本発明の保持手段の一例であり、本実施形態の被挿入部104Bは、本発明の拘束手段の一例である。
[0102]
 次に、本実施形態の冷却装置100の作用効果について説明する。なお、第1実施形態で得られる作用効果と同様の作用効果についてはその説明を省略する。
[0103]
 図22に示されるように、冷却装置100では、フィン102に円錐筒状の突出部104を形成し、この突出部104の先端部104Aを他のフィン102の被挿入部104Bに挿入する構成のため、第1実施形態や第4実施形態と比べて、突出部104の加工形状が簡単になるため、製造コストを抑えることができる。
[0104]
 なお、第6実施形態の冷却装置100は、第1実施形態の冷却装置20の製造方法と概ね同じ方法で製造することができる。
[0105]
 本実施形態では、図22に示されるように、突出部104を円錐筒状としているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、図23に示されるフィン102の第1変形例であるフィン112のように、円錐筒状の突出部114の先端部114Aを閉塞する構成、すなわち、突出部114をプレス加工で押し出した円錐状としてもよい。この突出部114の内部が構成する被挿入部114Bには、フィン並列方向の他方(図23では右方)に隣接するフィン112の突出部114の先端部114Aが挿入されている。ここで、第1変形例のフィン112では、突出部114を加工する際に下穴を必要としないため、加工工数を減らすことができる。また、未加工のフィン112に下穴を形成することによる廃材を減らすことができる。
[0106]
 また、本実施形態では、図22に示されるように、フィン102にプレス加工によって突出部104を形成しているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、図24に示されるように、フィン122に打抜き(パンチング)加工によって貫通孔の縁部に円錐筒状の立ち上がり部分である突出部124を形成してもよい。この突出部124の内部が構成する被挿入部124Bには、フィン並列方向の他方(図24では右方)に隣接するフィン122の突出部124の先端部124Aが挿入されている。ここで、第2変形例のフィン122では、突出部124を加工する際に下穴を必要としないため、加工工数を減らすことができる。
[0107]
 以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
[0108]
 なお、2014年2月25日に出願された日本国特許出願2014-034508号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。
 本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

請求の範囲

[請求項1]
 内部に冷媒を供給するための供給口と、内部の冷媒を外部に排出するための排出口と、を備えたケースと、
 板状とされ、前記ケース内に板厚方向に間隔をあけて並列され、隣接する同士の間を冷媒が流れるフィンと、
 前記フィンに形成され、隣接する前記フィン同士の間隔を保持する保持手段と、
 前記フィンに形成され、前記保持手段によって間隔が保持された隣接する前記フィン同士の相対移動を拘束する拘束手段と、
 を有する冷却装置。
[請求項2]
 前記保持手段は、前記フィンの板厚方向に突出し、頂部が前記フィンの並列方向の一方に隣接する前記フィンに当接する突出部を備え、
 前記拘束手段は、前記突出部の前記頂部から突出する凸部と、前記フィンの並列方向の他方に隣接する前記フィンの前記凸部が挿入される被挿入部と、を備える請求項1に記載の冷却装置。
[請求項3]
 前記突出部は、前記フィンにプレス加工によって形成された筒状の立ち上がり部分であり、
 前記突出部の内部が前記被挿入部を構成している、請求項2に記載の冷却装置。
[請求項4]
 前記フィンの長手方向の両端部側には、前記突出部、前記凸部及び前記被挿入部がそれぞれ形成されている、請求項2又は請求項3に記載の冷却装置。
[請求項5]
 前記フィンの端面は、前記ケースの内面にろう付けされている、請求項1~4のいずれか1項に記載の冷却装置。
[請求項6]
 板状とされ、板厚方向に突出する突出部と、該突出部の頂部から突出する凸部と、該凸部が挿入可能な大きさとされた被挿入部とが形成されたフィンの前記凸部を他の前記フィンの前記被挿入部に挿入し、前記フィンの前記突出部を他の前記フィンに当接させて前記フィン同士を組付ける組付工程と、
 内部に冷媒を供給するための供給口と、内部の冷媒を外部に排出するための排出口と、を備えたケースの内部に前記フィンを設置する設置工程と、
 を有する冷却装置の製造方法。
[請求項7]
 前記組付工程の前に、板状とされた未加工の前記フィンにプレス加工によって内部が前記被挿入部を構成する前記突出部としての筒状の立ち上がり部分を形成する加工工程を有する、請求項6に記載の冷却装置の製造方法。
[請求項8]
 前記加工工程では、未加工の前記フィンの長手方向の両端部側に前記突出部、前記凸部及び前記被挿入部をそれぞれ形成する、請求項7に記載の冷却装置の製造方法。
[請求項9]
 前記設置工程では、前記フィンの端面を前記ケースの内面にろう付けする、請求項6~8のいずれか1項に記載の冷却装置の製造方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]

[ 図 22]

[ 図 23]

[ 図 24]