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1. (WO2015129009) ダンプトラック
Document

明 細 書

発明の名称 ダンプトラック

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066  

符号の説明

0067  

請求の範囲

1   2   3   4   5  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12  

明 細 書

発明の名称 : ダンプトラック

技術分野

[0001]
 本発明は、ダンプトラックに係り、例えば、無人で走行する大型のオフロードダンプトラックに関する。

背景技術

[0002]
 従来、鉱山等で稼働する大型のダンプトラックが知られている。このようなダンプトラックの前輪(操舵輪)の懸架装置としては、マクファーソンストラットタイプが一般的である(例えば、特許文献1)。
 また、オフロードダンプトラックにおいて、搬送能力向上を図るために全ての車輪を駆動輪とし、かつ操舵輪とすることも知られている(例えば、特許文献2,3)。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開平5-193373号公報
特許文献2 : 米国特許第6578925号明細書
特許文献3 : 米国特許第6783187号明細書

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、従来採用されているマクファーソンストラットは、駆動輪を操舵するタイプのダンプトラックに用いるには最適とはいえない。
 また、全輪駆動および全輪操舵を採用した特許文献2,3では、ダンプトラックの懸架装置により搬送能力を高めるといった思想はなく、懸架装置についての具体的な記載はない。
[0005]
 本発明の目的は、駆動輪を操舵するタイプのダンプトラックに最適な懸架装置を有したダンプトラックを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明のダンプトラックは、車体フレームに懸架装置を介して懸架されたタイヤにより走行可能で、前記車体フレームに起伏可能に支持されたボディを有するダンプトラックであって、前記懸架装置は、基端が前記車体フレームに上下に揺動自在に支持されたアッパーアームおよびロアアームと、上部が前記アッパーアームの先端に回動自在に連結され、下部が前記ロアアームの先端に回動自在に連結されたタイヤ支持体と、上端が前記車体フレームに回動自在に連結され、下端が前記アッパーアームに回動自在に連結されたサスペンションシリンダとを備え、前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との回動中心と、前記ロアアームと前記タイヤ支持体との回動中心とを結ぶキングピン軸は、前記サスペンションシリンダの軸線に対して、前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との連結部分近傍で交わっていることを特徴とする。
[0007]
 本発明によれば、ダブルウィッシュボーンタイプの懸架装置において、サスペンションシリンダの下端はアッパーアームに連結されるから、ドライブシャフトをアッパーアームと干渉することなく配置できる。この際、サスペンションシリンダがアッパーアームに連結されるが、タイヤ支持体でのキングピン軸は、サスペンションシリンダの軸線に対し、アッパーアームとタイヤ支持体との連結部分近傍で交叉するので、アッパーアームにおいてボディからの積載荷重は、アッパーアームとタイヤ支持体との連結部分から大きく離れた位置に作用することがない。従って、アッパーアームに曲げモーメントが生じるのを抑制でき、アッパーアームの形状をさらに大型化しなくとも、その剛性を確実に確保でき、大きな剛性が要求されるダンプトラックに最適な懸架装置にできる。
[0008]
 本発明のダンプトラックでは、前記キングピン軸は、前記サスペンションシリンダの軸線に対して、前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との連結部分における互いの回動中心で交わっていることが好ましい。
 本発明によれば、アッパーアームに作用する積載荷重をより軽減でき、アッパーアームをより簡素化できる。
[0009]
 本発明のダンプトラックでは、前記車体フレームは、上部に前記ボディが載置される載置部を有した鉛直フレームを備え、前記サスペンションシリンダの上端は、前記鉛直フレームに設けられたサスペンション支持部に回動自在に支持されていることが好ましい。
 本発明によれば、サスペンションシリンダの上端は、上部に載置部を有した鉛直フレームに支持されるので、載置部を通して伝達される積載荷重をその直下に近い位置にあるサスペンションシリンダを介して車体フレームからタイヤ側へと伝達でき、車体フレームでの曲げモーメントも生じ難くできる。
[0010]
 本発明のダンプトラックでは、前記タイヤは、前記車体フレームに取り付けられた駆動部によりドライブシャフトを介して駆動されることが好ましい。
 本発明によれば、サスペンションシリンダの下端がアッパーアームに連結されることで、アッパーアームの下方には、サスペンションシリンダが存在しない所定の大きさの空間が形成される。そして、このアッパーアームの下方の空間を利用してドライブシャフトを通すことにより、ドライブシャフトを配置するにあたって懸架装置の構造が複雑になることもなく、ドライブシャフトを良好に配置できる。
[0011]
 本発明のダンプトラックは、車体フレームに懸架装置を介して懸架されたタイヤにより走行可能で、前記車体フレームに起伏可能に支持されたボディを有するダンプトラックであって、前記懸架装置は、基端が前記車体フレームに上下に揺動自在に支持されたアッパーアームおよびロアアームと、上部が前記アッパーアームの先端に回動自在に連結され、下部が前記ロアアームの先端に回動自在に連結されたタイヤ支持体と、上端が前記車体フレームに回動自在に連結され、下端が前記アッパーアームに回動自在に連結されたサスペンションシリンダとを備え、前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との回動中心と、前記ロアアームと前記タイヤ支持体との回動中心とを結ぶキングピン軸は、前記サスペンションシリンダの軸線に対して、前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との連結部分における互いの回動中心で交わっており、前記車体フレームは、上部に前記ボディが載置される載置部を有した鉛直フレームを備え、前記サスペンションシリンダの上端は、前記鉛直フレームに設けられたサスペンション支持部に回動自在に支持され、前記サスペンションシリンダの下端は、前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との連結部分を覆う連結ブラケットを介して当該アッパーアームに連結され、前記タイヤは、前記車体フレームに取り付けられた電動モータによりドライブシャフトを介して駆動されることを特徴とする。
 本発明によれば、前記各発明の効果を同様に得ることができる。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 本発明の一実施形態に係るダンプトラックを示す一部分解の斜視図。
[図2] 前記ダンプトラックを示す側面図。
[図3] 前記ダンプトラックを走行方向から示す図であり、図2のIII矢視図。
[図4] 前記ダンプトラックを示す平面図。
[図5] 懸架装置を示す断面図であり、図4のV-V矢視図。
[図6] 交叉角を説明するための模式図。
[図7] 操舵機構を示す断面図であり、図4のVII-VII矢視図。
[図8] 電動モータの支持構造および冷却構造を示す断面図。
[図9] 機器の配置を示す平面図。
[図10] 支持フレームを示す全体斜視図。
[図11] ホイストシリンダの取付位置を走行方向から示す図であり、図4のXI-XI矢視図。
[図12] ホイストシリンダの取付位置を示す側面図。

発明を実施するための形態

[0013]
 以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
 図1~図4はそれぞれ、本実施形態に係るダンプトラック1を示す一部分解の斜視図、側面図、走行方向の一方から示す図で図2のIII矢視図、および平面図である。
[0014]
 なお、各図に示す本実施形態でのX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にある。さらに、説明の便宜上本実施形態では、図1を基準として、ダンプトラック1の走行方向の一方がX軸の矢印方向で、走行方向の他方がその逆方向で、車幅方向の一方がY軸の矢印方向で、車幅方向の他方がその逆方向で、鉛直方向の一方がZ軸の矢印方向で、鉛直方向の他方がその逆方向とする。また、以下の実施形態では、走行方向の一方を「前」、他方を「後」、車幅方向の一方を「右」、他方を「左」と呼ぶことがある。
[0015]
[ダンプトラックの全体説明]
 図1において、ダンプトラック1は、遠隔操作にて無人で走行するオフロードダンプトラックであり、例えば、鉱山開発での採掘現場にて稼働する車両として構成される。遠隔操作は、管理センターおよびダンプトラック1に設置された通信手段やGPS(Global Positioning System;全地球測位網)を用いる等、情報通信技術を駆使して行われる。
[0016]
 このようなダンプトラック1は、走行方向の一方で車幅方向の両側に設置された左右一対のタイヤ11,11、および走行方向の他方で車幅方向の両側に配置された左右一対のタイヤ12,12により走行可能に設けられた車体10を備える。車体10は、走行方向に沿って延設されてタイヤ11,12が設置された車体フレーム20、車体フレーム20に起伏可能(図2の2点鎖線参照)に支持された荷積み用のボディ30、車体フレーム20に搭載された機器41~49、タイヤ11,12を車体フレーム20に懸架させる懸架装置50、および操舵機構などを備えて構成される。ダンプトラック1は、遠隔操作専用の車両であり、従来のダンプトラックに設けられている運転操作のためのキャブは存在しない。
[0017]
[車体フレームの説明]
 車体フレーム20について以下に詳説する。
 図2ないし図4において、車体フレーム20は、走行方向の一方における左右のタイヤ11の位置にて車幅方向に沿って設けられた下部側のロアクロスメンバ201と、ロアクロスメンバ201の両端から上方に向けて立設された左右一対のバーチカルメンバ202,202と、バーチカルメンバ202の上端間に架け渡されるよう車幅方向に沿って設けられた上部側のアッパークロスメンバ203とを有している。これらのうち、一対のバーチカルメンバ202およびアッパークロスメンバ203により、左右のタイヤ11の位置から鉛直に立設され、車体10の走行方向から見て門形状とされた鉛直フレームとしての第1鉛直フレーム21が形成されている(図3参照)。
 すなわち、車体フレーム20は、側方視で走行方向の一方に設置されたタイヤ11の位置から鉛直に立設される第1鉛直フレーム21を有している。
[0018]
 車体フレーム20はまた、走行方向の他方における左右のタイヤ12の位置にて車幅方向に沿って設けられた下部側のロアクロスメンバ201と、ロアクロスメンバ201の両端から上方に向けて立設された左右一対のバーチカルメンバ202,202と、バーチカルメンバ202の上端間に架け渡されるよう車幅方向に沿って設けられた上部側のアッパークロスメンバ203とを有している。これらのうち、一対のバーチカルメンバ202およびアッパークロスメンバ203により、左右のタイヤ12の位置から鉛直に立設され、車体10の走行方向から見て門形状とされた鉛直フレームとしての第2鉛直フレーム22が形成されている。
 すなわち、車体フレーム20は、側方視で走行方向の他方に設置されたタイヤ12の位置から鉛直に立設される第2鉛直フレーム22を有している。
 第1鉛直フレーム21および第2鉛直フレーム22は、略同一形状である。
[0019]
 前後一対のロアクロスメンバ201の走行方向の一方および他方の端部同士は、走行方向に平行で、車幅方向に間隔を空けて配置された左右一対のロアサイドメンバ23,23で連結されている。第1鉛直フレーム21および第2鉛直フレーム22の上下の途中位置同士は、ロアサイドメンバ23,23の上方に位置する左右一対のアッパーサイドメンバ24,24で連結されている(図2参照)。
[0020]
 第1鉛直フレーム21の下部には、ロアサイドメンバ23,23の延長線上に位置した短尺なサイドメンバ25,25が走行方向の一方に向けて延設され、サイドメンバ25,25の先端同士が車幅方向に沿ったクロスメンバ26で連結されている。第2鉛直フレーム22の下部には、ロアサイドメンバ23,23の延長線上に位置した短尺なサイドメンバ27,27が走行方向の他方に向けて延設され、サイドメンバ27,27の先端同士が車幅方向に沿ったクロスメンバ28で連結されている(図4参照)。
[0021]
 図3、図5に示すように、第1鉛直フレーム21が立設されるロアクロスメンバ201は中空の円筒状とされ、その内部の両側には、ドライブシャフト18を介してタイヤ11,11を個々に駆動する駆動部としての電動モータ43,43が収容されている。全てのタイヤ11,12が駆動される本実施形態では、第2鉛直フレーム22が立設されるロアクロスメンバ201内にも、一対の電動モータ43,43が同様に収容され、タイヤ12が個々に駆動される。そして、ドライブシャフト18の先端とタイヤホイールとの間には、遊星歯車機構による終減速機14が配置されている。
[0022]
 第1鉛直フレーム21の上部および第2鉛直フレーム22の上部を形成するアッパークロスメンバ203の上面は、所定の曲率で凹状に湾曲した載置部204となっており、この載置部204に対してのみボディ30が載置される。アッパークロスメンバ203の両端には、懸架装置50の一部であるサスペンションシリンダ53の上端を支持するサスペンション支持部205が設けられている。サスペンションシリンダ53の下端は、懸架装置50の一部であるアッパーアーム51に連結されている。このことから、載置部204は、荷重を下方に伝達するサスペンションシリンダ53の軸線53A上に位置している(図3参照)。
 なお、懸架装置50については後述する。
[0023]
 ここで、タイヤ11,12を通して路面へ伝達される荷重としては、積載荷重と車体荷重とがある。積載荷重とは、積荷を加味したボディ30の重量による荷重のことである。車体荷重とは、タイヤ11,12およびボディ30の重量を含まない車体10の重量による荷重のことである。また、本実施形態では、車体荷重と積載荷重とを合わせて全体荷重ということがある。
[0024]
 従って、積載荷重は、当該載置部204からサスペンションシリンダ53を含む直下の懸架装置50、およびタイヤ11,12を通して路面に伝達され、短く単純な伝達経路を通して伝達されることとなる(図2、図3の点線矢印参照)。つまり積載荷重は、アッパーサイドメンバ24やロアサイドメンバ23などに作用することなく伝達される。
[0025]
 このような車体フレーム20の全体形状は、前後のタイヤ11、12間の中心を通り、車幅方向に沿って延びる第1中心線10Aを含む鉛直面に対して略面対称で、かつ、第1中心線10Aと直交し車幅方向の中心を通って走行方向に沿って延びる第2中心線10Bを含む鉛直面に対して略面対称となっている(図1、図4参照)。
[0026]
 また、車体フレーム20における第1中心線10A上には、支持フレーム81が車幅方向に沿って架設されている。支持フレーム81は、機器44~48を車体フレーム20に支持するために設けられている。支持フレーム81は、図1、図9、図10に示すように、走行方向に沿って間隔を空けて配置された前後一対のサブフレーム82を有し、全体が鞍形状に設けられている。支持フレーム81の両側は、車体フレーム20の左右両側において、前後一対のタイヤ11,12の間に突出して設けられ、この支持フレーム81によって支持される機器44~48もまた、前後のタイヤ11,12間に配置されることとなる。
 機器48~48の具体的な配置については、後述する。
[0027]
 各サブフレーム82は、車幅方向の両方にてロアサイドメンバ23およびアッパーサイドメンバ24にかけて固定される鉛直部83、および車幅方向の両方の鉛直部83の下端から車体フレーム20の外方に向けて水平に延設された延設部84で形成される左右一対のL形フレーム85と、アッパーサイドメンバ24の上側にて左右一対のL形フレーム85の鉛直部83の上端間を連結する上側連結部86と、ロアサイドメンバ23の下側にて左右一対のL形フレーム85の鉛直部83の下端間を連結する下側連結部87とを有する。
[0028]
 L形フレーム85は、ロアサイドメンバ23およびアッパーサイドメンバ24に対して、ボルト等の締結手段(不図示)にて着脱可能に固定される。また、L形フレーム85の鉛直部83の上端と上側連結部86とはピン接合によって着脱可能に連結されている。L形フレーム85の鉛直部83の下端と下側連結部87との連結も、着脱可能なピン接合による。従って、L形フレーム85の車体フレーム20への固定をより確実に維持しつつ、L形フレーム85と各連結部86,87との連結をピン接合による柔結合とすることで、車体フレーム20のねじれ等にも良好に対応可能としている。
[0029]
[ボディの説明]
 ボディ30は、図1ないし図3に示すように、走行方向の中央部分が最も深く、走行方向の両側および車幅方向の両側に向かうに従って浅くなっている。具体的にボディ30は、中央に向かって深くなるように傾斜した底面部31と、底面部31の走行方向に沿った長辺側の辺縁をガードする側面部32,32とを有する。底面部31の下面において、異なる方向に傾斜したそれぞれの斜面部分には、それらを車幅方向に横切るとともに、両端が側面部32の外側面にわたる横リブ33,33が設けられている。これら横リブ33は、第1鉛直フレーム21および第2鉛直フレーム22の各載置部204に載置される部位でもあり、当接部分が密着するよう載置部204と同じ曲率で湾曲している。また、底面部31の下面には、互いに平行な一対の縦リブ34,34が走行方向に沿って設けられている。ボディ30は、縦リブ34と横リブ33とが交差する位置で載置部204に載置される(図2、図3参照)。
[0030]
 底面部31下面の他方の斜面部分には、一対のホイストシリンダ35,35の上端が取り付けられる取付部36,36が設けられている(図1、図11、図12参照)。ホイストシリンダ35は、ボディ30を起伏させるための油圧アクチュエータである。ホイストシリンダ35の下端は、第2鉛直フレーム22が立設されたロアクロスメンバ201に取り付けられる。また、当該斜面部分の中程には、ボディ30が車体フレーム20に対して回動可能に連結される一対の枢軸部37,37(図2、図12に1つのみを図示)が設けられている。枢軸部37は、第2鉛直フレーム22の各バーチカルメンバ202の上部からアッパークロスメンバ203にかけて設けられたボディ支持部206,206に支承される。側方視で第2鉛直フレーム22が左右のタイヤ12の位置で立設されていることから、走行方向におけるボディ30の支持位置という点では、ボディ30がボディ支持部206を介して左右のタイヤ12の位置で車体フレーム20に支持されることになる。
[0031]
 このようなボディ30の全体形状も、前述の第1中心線10Aを含む鉛直面に対して略面対称で、かつ前述の第2中心線10Bを含む鉛直面に対して略面対称となっている(図1参照)。そして、ボディ30は、全体形状が第1、第2中心線10A,10Bを含む鉛直面に対して面対称な車体フレーム20の中央に載置されている。この結果、車体フレーム20の載置部204からタイヤ11およびタイヤ12へ伝達される積載荷重は、その荷重配分が均等となる。つまり、各タイヤ11,12には、車体荷重と積載荷重とを合わせた全体荷重が均一の荷重配分で伝達される。
[0032]
[機器の説明]
 図1において、主な機器としては、エンジン41、エンジン41の出力で駆動される発電機42および図示しない油圧ポンプ、発電機42で発電された電気エネルギで駆動される電動モータ43(図2、図3参照)、エンジン41の冷却水の熱を放出する第1ラジエータ44、第1ラジエータ44に冷却空気を供給する第1冷却ファン45、エアクリーナから過給機を通してエンジン41へ送られる給気を冷却する水冷式アフタークーラ41A(図9参照)用の第2ラジエータ46、第2ラジエータ46に冷却空気を供給する第2冷却ファン47、制動時にタイヤ11,12の運動エネルギを電気エネルギに変換してジュール熱を発生させる一対のブレーキ抵抗器48,48、油圧ポンプから圧送される作動油を貯留する図示しない作動油タンク、そしてダンプトラック1の走行制御全体を司る前後一対の制御装置49,49等である。
 これらの機器41~49の具体的な配置については後述する。
[0033]
[懸架装置の説明]
 図5は、懸架装置50を示す断面図であり、図4のV-V矢視図である。
 図3ないし図5に示すように、懸架装置50としては、ダブルウィッシュボーンタイプの独立懸架方式が採用されている。このために懸架装置50は、基端が車体フレーム20に上下に揺動自在に支持された略水平なアッパーアーム51およびロアアーム52と、上部がアッパーアーム51の先端に回動自在に連結され、下部がロアアーム52の先端に回動自在に連結されたタイヤ支持体としての円筒状のケース56と、上端が車体フレーム20に回動自在に連結され、下端がアッパーアーム51に回動自在に連結されたサスペンションシリンダ53とを備えている。サスペンションシリンダ53は、車体荷重および積載荷重をタイヤ11,12に伝達するとともに、タイヤ11,12への衝撃を吸収、減衰させる。ケース56は、終減速機14を介してタイヤ11、12を回転支持している。
[0034]
 具体的に、平面視で二又形状とされたアッパーアーム51の一対の基端は、第1鉛直フレーム21および第2鉛直フレーム22のバーチカルメンバ202の下部側に設けられた上側支持部207に対して回動可能に支持されている。平面視で二又形状のロアアーム52の一対の基端は、第1鉛直フレーム21および第2鉛直フレーム22が立設される各ロアクロスメンバ201の端部下側に設けられた下側支持部208に対して回動可能に支持されている。
[0035]
 アッパーアーム51の先端は、ケース56の上部に設けられたアッパーボールジョイント57に連結され、ロアアーム52の先端は、ケース56の下部に設けられたロアボールジョイント58に連結されている。アッパーボールジョイント57の直上は、アッパーアーム51の上面に固定された連結ブラケット54で覆われており、連結ブラケット54と第1鉛直フレーム21および第2鉛直フレーム22のサスペンション支持部205とがサスペンションシリンダ53で連結されている。この際、サスペンションシリンダ53の下端は、アッパーボールジョイント57の極近傍位置で連結ブラケット54に連結される。
[0036]
 また、アッパーボールジョイント57の回動中心57Aとロアボールジョイント58の回動中心58Aとを結ぶキングピン軸56Aは、サスペンションシリンダ53の軸線53Aに対して、ケース56のアッパーボールジョイント57とアッパーアーム51との連結部分、詳細にはアッパーボールジョイント57のボール径の範囲内、より詳細にはアッパーボールジョイント57とアッパーアーム51との互いの回動中心57Aで交わる。従って、サスペンションシリンダ53を介して伝達される車体荷重および積載荷重は、アッパーアーム51には殆ど作用せず、アッパーボールジョイント57が設けられたケース56を通してタイヤ11,12に伝達される。このため、アッパーアーム51およびロアアーム52には積載荷重が伝達されないため、これらアッパーアーム51およびロアアーム52の構造を簡素化できる。
[0037]
 ここで、アッパーアーム51およびロアアーム52の揺動を伴って車体10が上下に動くと、タイヤ11,12と電動モータ43との位置関係が僅かにずれる。電動モータ43に対するタイヤ11,12のずれを吸収するためにドライブシャフト18は、電動モータ43の出力軸43Aおよび終減速機14の入力軸14Aに対してユニバーサルジョントを介して連結されているとともに、タイヤ11,12が上下に揺動した場合に生じる車体フレーム20およびケース56間の距離の変化分を吸収するために、軸線方向に伸縮可能なスライドタイプとして構成されている。
[0038]
 また、図5では、便宜上ドライブシャフト18が水平に描かれているが、実際には、図6にも示すように、ボディ30に積荷がない状態では、ドライブシャフト18のタイヤ11側の先端が下方を向くように、水平に対して交叉角α1で傾斜している。一方、ボディ30に許容積載重量内で最大に積載した状態では、ドライブシャフト18のタイヤ11側の先端が上方を向くように、水平に対して交叉角α2で傾斜する。交叉角α1,α2としては、好ましくは2.5~3.5°であり、本実施形態では、両方とも略3°である。このような交叉角α1,α2は、サスペンションシリンダ53の強さを調整したり、サスペンションシリンダ53が連結される連結ブラケット54およびサスペンション支持部205間の距離を調整したりすることで設定される。
[0039]
 そして、以上の構成により、ドライブシャフト18の水平に対する傾斜変動を積荷がない場合と積荷がある場合とで小さくでき、走行中のドライブシャフト18のねじり振動を抑制できる。例えば、積荷がない状態の時に交叉角α1=0°とし、ドライブシャフト18を水平にしてしまうと、満載時には水平に対して交叉角α2=約6°に近い角度で大きく傾斜することとなり、走行時のねじり振動が大きくなって耐久性が低下する。すなわち、ドライブシャフト18が大きく傾斜すると、出力軸43Aの角速度ω1および入力軸14Aの角速度ω3が一定に維持される定速走行時であっても、交叉角α1,α2の大きさに応じてドライブシャフト18の角速度ω2に変化が生じ、ねじり振動が発生する。本実施形態では、そのようなねじり振動の発生が抑制され、耐久性を向上させることができるうえ、大きな傾斜角度を吸収可能な高価な等速ジョイントを採用しなくともよく、前述のユニバーサルジョイントを支障なく採用できる。
 なお、図6では、交叉角α1,α2について理解し易くするため、交叉角α1,α2が実際の大きさよりも大きく誇張して描かれている。
[0040]
[操舵機構の説明]
 図7は、操舵機構を示す断面図であり、図4のVII-VII矢視図である。
 図4および図7において、操舵機構は、全てのタイヤ11,12を個々のステアリングシリンダ61で動作させる構成であり、基端がアッパーアーム51に取り付けられ、先端がケース56に取り付けられるステアリングシリンダ61を備えている。
[0041]
 具体的に、二又形状のアッパーアーム51には、平面視でL字形状のシリンダ取付アーム55が一体に設けられている。シリンダ取付アーム55は、アッパーアーム51の一方の基端からバーチカルメンバ202に対する上側支持部207を超えて内方側に水平に延出している。また、ケース56には、平面視にてシリンダ取付アーム55の先端と同方向に延出したナックルアーム56Bが一体に設けられている。シリンダ取付アーム55にはステアリングシリンダ61の基端が取り付けられ、ナックルアーム56Bにはステアリングシリンダ61の先端が取り付けられる。
[0042]
 また、ケース56の下部には、平面視にて走行方向に沿って延出したステアリングアーム56Cが一体に設けられている。車幅方向の一方および他方のステアリングアーム56Cは、両側の一対のタイロッド62,62と中央のベルクランク63とで連結されている。各ステアリングシリンダ61を進退させることにより、ナックルアーム56Bを介してケース56ごとタイヤ11,12がキングピン軸56A回りに操舵され、この動きがタイロッド62およびベルクランク63を介して互いのケース56に伝達され、両方のタイヤ11,12が連動して操舵される。
[0043]
 さらに、ナックルアーム56Bの先端側は上方に向けて折曲しており、ナックルアーム56Bとステアリングシリンダ61との連結部分の高さ位置は、アッパーアーム51とケース56との回動中心、すなわちアッパーボールジョイント57の回動中心57Aの高さ位置と略同じに設定されている。このことから、ステアリングシリンダ61の軸線61Aは、当該回動中心57Aを通って上側支持部207でのアッパーアーム51の揺動中心207Aを横切る線51Aに対し、走行方向から見て重なっている。アッパーアーム51およびステアリングシリンダ61の揺動時の動きは全く同じであり、従って、それらが上下に揺動する際に要する揺動領域は、走行方向から見た場合に同じである(図5、図7参照)。
[0044]
 この際、ステアリングシリンダ61は、車幅方向に沿ったロアクロスメンバ201に隣接して配置されている。第2鉛直フレーム22側のロアクロスメンバ201、つまりホイストシリンダ35の下端が支持されるロアクロスメンバ201側では、ステアリングシリンダ61は、ホイストシリンダ35との干渉を避けるために、当該ホイストシリンダ35に対し、ロアクロスメンバ201を挟んで走行方向の反対側に配置されている。
[0045]
 本実施形態では、ステアリングシリンダ61の基端は、車体フレーム20ではなくアッパーアーム51と一体のシリンダ取付アーム55に取り付けられているので、アッパーアーム51を含む懸架装置50が動作しても、ナックルアーム56Bとアッパーアーム51のシリンダ取付アーム55との間の距離は殆ど変化しない。従って、タイヤ11,12の操舵量とステアリングシリンダ61の進退量との関係が一義的となり、所望する操舵量を得るためのステアリングシリンダ61の進退制御を容易にできる。
[0046]
[電動モータの支持構造および冷却構造の説明]
 図8は、電動モータ43の支持構造および冷却構造を示す断面図である。
 図8において、第1鉛直フレーム21および第2鉛直フレーム22が立設される各ロアクロスメンバ201の中空部分の両側には、電動モータ43が収容されている。ロアクロスメンバ201の両側には開口部209が設けられ、開口部209回りには適宜な締結手段により電動モータ43本体の出力軸43A側の端部が固定されている。
[0047]
 ロアクロスメンバ201の内部には、中空部分の内面から電動モータ43に向かって突出した突設部210が設けられ、電動モータ43の出力軸43Aとは反対側の端部は、突設部210を介して中空部分の内面に支持されている。突設部210は、周方向に沿って間隔を空けて複数設けられている。電動モータ43がロアクロスメンバ201の内部に収容され、当該ロアクロスメンバ201に固定されることで、ロアクロスメンバ201自身が電動モータ43によって補強されることとなり、ロアクロスメンバ201の剛性向上が図られている。
[0048]
 ロアクロスメンバ201の車幅方向の中央上部には、冷却空気を取り入れる流入口211が設けられるとともに、流入口211に対応した位置に冷却ブロワ71が取り付けられている。また、ロアクロスメンバ201の両側において、電動モータ43との締結部分には、図示を省略するが、冷却空気を外部に流出させる所定の隙間が形成されている。冷却ブロワ71から供給される冷却空気は、流入口211からロアクロスメンバ201内部の一対の電動モータ43間に流入した後、それぞれの電動モータ43側に分岐する。分岐した冷却空気は、突設部210の間を通って電動モータ43とロアクロスメンバ201の内面との間の空間に入り込み、電動モータ43を外周側から冷却しながら端部へ流れ、両側の隙間から外部へ流出する。
[0049]
 このように本実施形態では、ロアクロスメンバ201の中空部分により、冷却空気を流通させるダクト部72が形成されている。
 なお、冷却空気をロアクロスメンバ201と電動モータ43との締結部分の隙間から外部へ流出させる構成に限らず、ロアクロスメンバ201の両側に複数の流出口を設け、これらの流通口を通して冷却空気を流出させてもよい。
[0050]
[機器の配置に関する説明]
 図9は、機器41~49の配置を示す平面図である。
 図9において、車体フレーム20には、車体10の重量バランスおよび整備性を考慮し、機器41~49が次のように配置されている。すなわち車体フレーム20の走行方向の一方側から順に(図9の左側から右側に向けて順に)、制御装置49、タイヤ11を駆動するための一対の電動モータ43,43、エンジン41、発電機42、タイヤ12を駆動するための一対の電動モータ43,43、および別の制御装置49が略1列に配置されている。これらの中で最も重量の大きい機器がエンジン41であり、エンジン41が第1鉛直フレーム21よりも車体フレーム20の中央寄りに配置される。
[0051]
 車体フレーム20の走行方向の中心位置において、車幅方向の一方側で車体フレーム20から外方に離れた位置には、エンジン41用の第1ラジエータ44が配置され、その内側には第1冷却ファン45が配置されている。車幅方向の他方側で車体フレーム20から外方に離れた位置には、水冷式アフタークーラ41A用の第2ラジエータ46が配置され、その内側である車体フレーム20側には第2冷却ファン47が配置されている。
[0052]
 第1、第2ラジエータ44,46同士および第1、第2冷却ファン45,47同士は、大きさが略同じであり、前述した第2中心線10Bを中心とした対称位置に配置されている(図4参照)。また、第1、第2冷却ファン45,47は吸込ファンである。外方から取り込まれて第1、第2ラジエータ44,46にてエンジン41の冷却水との間で熱交換を行った冷却空気、およびアフタークーラ41Aの冷却水との間で熱交換を行った冷却空気は、中央のエンジン41や発電機42側に送られ、これらを外側から冷却する。
[0053]
 第2ラジエータ46および第2冷却ファン47の上部には、外装カバーに覆われた一対のブレーキ抵抗器48,48が配置されている(図1参照)。各外装カバーの内部には、ブレーキ抵抗器48を冷却する冷却ファンが収容されているが、ここではその図示が省略されている。このような冷却ファンは吐出ファンである。ブレーキ抵抗器48は、整備性を優先させるために車体フレーム20の片方に集約して配置されている。ブレーキ抵抗器48は、他の機器に比較して軽量であるため、車体フレーム20の片方にのみ配置した場合でも、車体10の重量バランス上の影響は少ない。
[0054]
 また、第1、第2ラジエータ44,46、第1、第2冷却ファン45,47、およびブレーキ抵抗器48は、支持フレーム81に載置され、この支持フレーム81が車体フレーム20のロアサイドメンバ23およびアッパーサイドメンバ24にボルト等の締結具にて固定されている。
[0055]
 このうち車体フレーム20の車幅方向の一方の外側において、走行方向に並設された前後一対のL形フレーム85間に跨って第1ラジエータ44および第1冷却ファン45が支持され、これらがタイヤ11,12の間のエリアに配置される。そして、第1ラジエータ44および第1冷却ファン45は、車体フレーム20の走行方向の中央に支持フレーム81を介して搭載される(図1の第1中心線10A参照)。
[0056]
 同様に、車体フレーム20の車幅方向の他方の外側において、走行方向に並設された一対のL形フレーム85間に跨って第2ラジエータ46および第2冷却ファン47が支持され、これらがタイヤ11,12の間のエリアに配置される。これらの第2ラジエータ46および第2冷却ファン47も、車体フレーム20の走行方向の中央に支持フレーム81を介して搭載される(図1の第1中心線10A参照)。
[0057]
[ホイストシリンダの取付位置とエンジンとの関係]
 図11は、ホイストシリンダ35の取付位置を走行方向から示す図であり、図4のXI-XI矢視図である。図12は、ホイストシリンダ35の取付位置を示す側面図である。ただし、図11では、操舵機構の図示を省略してある。
[0058]
 図11、図12において、一対のホイストシリンダ35の上端は、ボディ30の下面中程に設けられた取付部36に回動可能に取り付けられている。車体フレーム20の走行方向の他方側において、第2鉛直フレーム22が立設されるロアクロスメンバ201には、車幅方向に沿って一対のホイスト支持部212が並設されている。一対のホイストシリンダ35の下端は、それらのホイスト支持部212に回動可能に支持され、走行方向におけるタイヤ12が設置される位置の近傍で支持されることになる。このような位置にあるホイストシリンダ35は、エンジン41およびこれのホイストシリンダ35側に連結された発電機42から大きく離れて支持されることになる。
[0059]
 ホイスト支持部212は、ロアクロスメンバ201における電動モータ43が収容される位置、すなわちロアクロスメンバ201の中でも、電動モータ43によって補強された位置に設けられている。また、このロアクロスメンバ201は、ボディ支持部206が設けられた第2鉛直フレーム22が立設される部材でもある。従って、起きた状態にあるボディ30の積載荷重を受ける部分としては、左右のタイヤ12間に位置する第2鉛直フレーム22およびロアクロスメンバ201に集約され、その積載荷重がボディ支持部206およびホイストシリンダ35のホイスト支持部212から、懸架装置50およびタイヤ12を通して直下の路面に伝達され、ロアサイドメンバ23やアッパーサイドメンバ24には作用しない(図12参照)。
[0060]
 図12に実線で示すように、ホイストシリンダ35の伸張により、ボディ30を走行方向の他方側に向けて起こし、排出動作を行う。ボディ30が所定角度以上に十分に起きた状態では、ホイストシリンダ35は略鉛直に近い状態に起立する。このような状態で車体フレーム20の第1鉛直フレーム21側から中央にかけて、つまりエンジン41が搭載される箇所の上方は、上側に向かって抜けた大きな空間となる。この空間上には、ボディ30およびホイストシリンダ35が存在しないことから、この空間を利用して車体フレーム20の中央寄りに配置されるエンジン41がワイヤ等で吊られ、メンテナンスに伴うエンジン41の着脱時に吊り上げおよび吊り下ろしが可能となる。
[0061]
 加えて、エンジン41は、第1鉛直フレーム21、第2鉛直フレーム22、左右一対のロアサイドメンバ23、および左右一対のアッパーサイドメンバ24で区画される領域内に配置されている。図12において、ロアサイドメンバ23とアッパーサイドメンバ24との間は、車体フレーム20の外側からエンジン41に向けてアクセス可能に開放されている。この構成により、エンジン41が車体フレーム20に搭載された状態にあっても、エンジン41のメンテナンスを車体フレーム20の左右から容易にできる。
[0062]
[無人ダンプの走行形態]
 以上に説明したダンプトラック1は、採掘された採掘物を積荷として積み込む積込場と、積荷を排出する排出場とを往復走行することになる。この際、排出場へ向かう往路にあっては、ボディ30の支承側、すなわち第2鉛直フレーム22側を後とし、第1鉛直フレーム21側を前として走行する。排出後に戻る復路にあっては、ダンプトラック1を切り返すことなく、第2鉛直フレーム22側を前とし、第1鉛直フレーム21側を後として走行する(シャトル走行)。
 ただし、必要に応じて切り返しを行い、常時第1鉛直フレーム21側または第2鉛直フレーム22側を前にして走行してもよい。
[0063]
 なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
 例えば、前記実施形態では、本発明の駆動部を電動モータ43として説明したが、これに限定されず、油圧モータであってもよい。
 また、油圧モータ、電動モータに係わらず、駆動部をロアクロスメンバ201内に収容するのではなく、タイヤ11,12の内側に配置し、インホイールモータとしてもよい。
 さらに、エンジン41を駆動部としてもよく、エンジン41の駆動力をデファレンシャル装置およびドライブシャフトを介して伝達し、その駆動力でタイヤ11,12を駆動してもよい。
[0064]
 前記実施形態では、サスペンション支持部205が第1鉛直フレーム21および第2鉛直フレーム22の各アッパークロスメンバ203に設けられ、このアッパークロスメンバ203にボディ30の載置部204が設けられていたが、そのような載置部204がアッパークロスメンバ203に対して走行方向の一方または他方にずれた位置に設けられていてもよい。すなわち、載置部204が設けられる鉛直フレームとサスペンションシリンダ53が支持される鉛直フレームとが異なるフレームである場合でも、本発明に含まれる。
[0065]
 前記実施形態では、キングピン軸56Aは、サスペンションシリンダ53の軸線53Aに対して、サスペンションシリンダ53とアッパーアーム51との連結部分における互いの回動中心57Aで交わっていたが、厳密に回動中心57Aで交わっている必要はない。すなわち、キングピン軸56Aと軸線53Aとが連結部分の近傍で交わっていればよく、こうすることで、アッパーアーム51での曲げモーメントの発生を十分に抑制でき、本発明の目的を達成できる。
[0066]
 本発明は、キャブを備え、有人で走行するオフロードダンプトラックへも適用可能である。

符号の説明

[0067]
 1…ダンプトラック、11,12…タイヤ、20…車体フレーム、21…鉛直フレーム、である第1鉛直フレーム、22…鉛直フレームである第2鉛直フレーム、30…ボディ43…駆動部である電動モータ、43A…ドライブシャフト、50…懸架装置、51…アッパーアーム52…ロアアーム、53…サスペンションシリンダ、53A…軸線、54…連結ブラケット、56…タイヤ支持体であるケース、56A…キングピン軸、57A,58A…回動中心、204…載置部、205…サスペンション支持部。

請求の範囲

[請求項1]
 車体フレームに懸架装置を介して懸架されたタイヤにより走行可能で、前記車体フレームに起伏可能に支持されたボディを有するダンプトラックであって、
 前記懸架装置は、
 基端が前記車体フレームに上下に揺動自在に支持されたアッパーアームおよびロアアームと、
 上部が前記アッパーアームの先端に回動自在に連結され、下部が前記ロアアームの先端に回動自在に連結されたタイヤ支持体と、
 上端が前記車体フレームに回動自在に連結され、下端が前記アッパーアームに回動自在に連結されたサスペンションシリンダとを備え、
 前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との回動中心と、前記ロアアームと前記タイヤ支持体との回動中心とを結ぶキングピン軸は、前記サスペンションシリンダの軸線に対して、前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との連結部分近傍で交わっている
 ことを特徴とするダンプトラック。
[請求項2]
 請求項1に記載のダンプトラックにおいて、
 前記キングピン軸は、前記サスペンションシリンダの軸線に対して、前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との連結部分における互いの回動中心で交わっている
 ことを特徴とするダンプトラック。
[請求項3]
 請求項1または請求項2に記載のダンプトラックにおいて、
 前記車体フレームは、上部に前記ボディが載置される載置部を有した鉛直フレームを備え、
 前記サスペンションシリンダの上端は、前記鉛直フレームに設けられたサスペンション支持部に回動自在に支持されている
 ことを特徴とするダンプトラック。
[請求項4]
 請求項1ないし請求項3に記載のダンプトラックにおいて、
 前記タイヤは、前記車体フレームに取り付けられた駆動部によりドライブシャフトを介して駆動される
 ことを特徴とするダンプトラック。
[請求項5]
 車体フレームに懸架装置を介して懸架されたタイヤにより走行可能で、前記車体フレームに起伏可能に支持されたボディを有するダンプトラックであって、
 前記懸架装置は、
 基端が前記車体フレームに上下に揺動自在に支持されたアッパーアームおよびロアアームと、
 上部が前記アッパーアームの先端に回動自在に連結され、下部が前記ロアアームの先端に回動自在に連結されたタイヤ支持体と、
 上端が前記車体フレームに回動自在に連結され、下端が前記アッパーアームに回動自在に連結されたサスペンションシリンダとを備え、
 前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との回動中心と、前記ロアアームと前記タイヤ支持体との回動中心とを結ぶキングピン軸は、前記サスペンションシリンダの軸線に対して、前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との連結部分における互いの回動中心で交わっており、
 前記車体フレームは、上部に前記ボディが載置される載置部を有した鉛直フレームを備え、
 前記サスペンションシリンダの上端は、前記鉛直フレームに設けられたサスペンション支持部に回動自在に支持され、
 前記サスペンションシリンダの下端は、前記アッパーアームと前記タイヤ支持体との連結部分を覆う連結ブラケットを介して当該アッパーアームに連結され、
 前記タイヤは、前記車体フレームに取り付けられた電動モータによりドライブシャフトを介して駆動される
 ことを特徴とするダンプトラック。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]