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1. WO2013014860 - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

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明 細 書

発明の名称 プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011  

課題を解決するための手段

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

発明の効果

0026  

図面の簡単な説明

0027  

発明を実施するための形態

0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067  

符号の説明

0068  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6A   6B   7A   7B  

明 細 書

発明の名称 : プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

技術分野

[0001]
 本発明は、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法に関する。

背景技術

[0002]
 太陽電池では、変換効率向上のための光閉じ込め技術が開発されている。光閉じ込め技術には、太陽電池表面の粗面化、太陽電池表裏面におけるテキスチャーの形成、及び基板自体における凹凸の形成がある。粗面化に関しては、特許文献1にウエットエッチングによる粗面化が開示され、特許文献2にドライエッチング(RIEエッチング)による粗面化が開示されており、等方性プラズマによる加工の利用も知られている。また、テキスチャーの形成に関しては、特許文献3,4にウエットエッチングによるテキスチャーの形成が開示され、特許文献5にドライエッチング(RIEエッチング)によるテキスチャーの形成が開示されている。さらに、基板自体における凹凸の形成に関しては、特許文献6にウエットエッチングにより基板表面にV溝を形成することが開示され、特許文献7に機械的エッチングによりV溝を形成することが開示されている。
[0003]
 一方、複数の基板を搬送可能なトレイを利用することでバッチ処理を実現しているドライエッチング装置が知られている。例えば、特許文献8には、トレイに設けた複数の有底の基板収容孔に基板を収容して搬送するプラズマ処理装置が開示されている。また、特許文献9には、トレイに設けた複数の厚さ方向に貫通する基板収容孔に基板を収容して搬送するプラズマ処理装置が開示されている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特許第3301663号
特許文献2 : 特開2003-197940号
特許文献3 : 特許第2997366号
特許文献4 : 特許第2866982号
特許文献5 : 特開2010-21196号
特許文献6 : 特許第2989055号
特許文献7 : 特許第2749228号
特許文献8 : 特開平2006-066417号
特許文献9 : 特許第436105号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 前述した光閉じ込め技術のいずれを採用するにしても、太陽電池表裏面や基板を加工して種々の形状を形成する必要がある。このような加工では、高い生産効率が要求されるだけでなく、効率的な光閉じ込めを実現するために高い形状制御性が要求される。
[0006]
 ウエットエッチングはバッチ処理が一般的で、等方性プラズマ処理もバレル型プラズマ処理装置を使用したバッチ処理が一般的である。これらのバッチ処理では高い形状制御性の実現は困難である。一方、形状制御性確保のために枚葉処理でウエットエッチングや等方性プラズマ処理を実行する場合、生産効率が著しく低いので生産コストが大幅に増加する。
[0007]
 RIEエッチングによる異方性エッチングは高い形状制御性を実現できるが、枚葉処理で実行するのでは生産効率が著しく低い。
[0008]
 可搬のトレイに形成された複数の有底の孔に基板を収容する構成である特許文献8のプラズマ装置では、前述のようにバッチ処理が可能である。しかし、有底の孔に収容された個々の基板はトレイを介して冷却されるため、効果的に基板を冷却できない。その結果、高いバイアスパワーを投入できず、かつ温度制御性が良好でないため、生産性と形状制御性がいずれも良好でない。可搬のトレイに形成された複数の厚み方向に貫通する孔に基板を収容する構成の特許文献9のプラズマ処理装置も、バッチ処理が可能である。個々の基板はトレイを介さずに直接冷却されるため、効果的に基板を冷却でき、高いバイアスパワーを投入できる。
[0009]
 太陽電池の基板の形状は一般に四角形状ないし角型である。しかし、特許文献9に記載のプラズマ処理装置は主として複数の丸型基板のバッチ処理を意図しているので、角型基板に適用した場合のトレイの大型化、ひいては装置の大型化抑制について、十分に考慮されていない。特に、現在の太陽電池の基板は125mm角が主流であるが、このサイズの9枚の角型基板を3×3の配置で特許文献9のトレイに配置する場合、9枚の角型基板のそれぞれの周囲をトレイで取り囲む必要があるので、トレイが大型化する。トレイの大型化に伴いプラズマ処理装置全体が大型化する。
[0010]
 以上のように、従来のプラズマ処理では、太陽電池の基板のような比較的大判の角型基板に対し、装置の大型化を抑制しつつ、形状制御性と生産性を両立させることはできない。
[0011]
 本発明は、高い形状制御性と良好な生産性の両方を、装置の大型化を抑制しつつ実現可能な、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

[0012]
 本発明の第1の態様は、厚み方向に貫通するように設けられて複数の基板が収容される少なくとも1個の基板収容孔と、この基板収容孔の孔壁から突出し、前記基板収容孔内に収容された複数の基板の下面の外周縁部分を支持する基板支持部とを備える搬送可能なトレイと、前記トレイが搬入されるチャンバ内にプラズマを発生させるプラズマ発生源と、前記チャンバ内に配置され、前記トレイを支持するトレイ支持部と、前記トレイの下面側から前記基板収容孔に挿入され、かつその上端面である基板載置面に前記基板支持部から受け渡された前記複数の基板の下面が載置される基板載置部とを備える、ステージとを備えることを特徴とする、プラズマ処理装置を提供する。
[0013]
 基板の下面は、トレイを介することなく基板載置部の基板載置面に直接載置される。詳細には、トレイの下面側から基板収容孔に基板載置部が挿入され、基板載置部の上端面である基板載置面に基板が載置される。トレイを介することなく基板載置面に直接載置された基板は高効率で冷却され、かつ高精度での温度制御が可能である。その結果、高い形状制御性を実現できる。
[0014]
 また、トレイが備える少なくとも1個の基板収容孔には複数の基板が収容されるので、複数の基板のバッチ処理が可能であり、良好な生産性を実現できる。
[0015]
 さらに、トレイの個々の基板収容孔には単一の基板ではなく複数の基板が収容され、ステージが備える基板載置部の基板載置面には基板収容孔の基板支持部から受け渡された複数の基板が載置される。トレイの基板収容孔に複数の基板を収容することで、トレイの大型化を抑制し、ひいてはプラズマ処理装置の大型化を抑制できる。また、1個の基板載置部の基板載置面に複数枚の基板を配置する構成とすることで、ステージの構造を簡略化できる。
[0016]
 以上より、本発明のプラズマ処理装置によれば、高い形状制御性と良好な生産性の両方を、装置の大型化を抑制しつつ実現できる。
[0017]
 具体的には、前記トレイは、隣接する前記基板の突き合わせ部が互いに突き合わされた状態で前記複数の基板を収容する。
[0018]
 例えば、前記基板は角型基板であり、前記突き合わせ部は前記角型基板の一辺である。
[0019]
 平面視で前記基板収容孔を横切るように前記トレイに備えられた前記基板の下面側を支持する撓み防止部材と、前記トレイ支持部でトレイが支持された状態で前記撓み防止部材が進入するように前記ステージの前記基板支持部に設けられた収容溝とをさらに備えることが好ましい。
[0020]
 基板支持部に加えて撓み防止部材を設けることで、個々の基板収容孔に比較的大判の基板を複数枚収容する場合でも収容中の基板の自重により下方への撓みを防止できる。一方、ステージの基板載置部の収容溝に収容されるので、撓み防止部材は基板が基板載置面に載置されることを妨げない。
[0021]
 好ましくは、前記基板を前記基板載置面に静電吸着するための静電吸着用電極と、前記静電吸着用電極に駆動電圧を供給する駆動電源とをさらに備える。
[0022]
 また、好ましくは、ステージを冷却する冷却機構を備える。
[0023]
 さらに好ましくは、前記基板載置面と前記基板との間に伝熱ガスを供給する伝熱ガス供給機構をさらに備える。
[0024]
 駆動電源から静電吸着用電極に直流電圧が印加されると、基板は基板載置面に対して高い密着度で保持される。その結果、冷却機構により冷却されるステージの一部である基板載置面と基板との間での伝熱ガスを介した熱伝導が良好であり、高い冷却効率で基板を冷却できると共に、基板温度を高精度で制御できる。
[0025]
 本発明の第2の態様は、厚み方向に貫通するように設けられて複数の基板が収容される少なくとも1個の基板収容孔と、この基板収容孔の孔壁から突出する基板支持部を有するトレイを準備し、前記トレイの前記基板収容孔に複数の基板を収容し、個々の基板の下面の外周縁部分を前記基板支持部に載せ、チャンバ内のステージに向けて前記トレイを降下させ、前記トレイを前記ステージのトレイ支持部で支持すると共に、基板載置部を前記トレイの下面側から前記基板収容孔に進入させ、前記基板載置部の上端面である基板載置面に前記基板収容孔内に収容された複数の基板の下面を載置し、前記チャンバ内にプラズマを発生させる、プラズマ処理方法を提供する。

発明の効果

[0026]
 本発明のプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法によれば、トレイの基板収容孔には単一の基板ではなく複数の基板が収容され、ステージが備える基板載置部の基板載置面には基板収容孔の基板支持部から受け渡された複数の基板が載置することで、高い形状制御性と良好な生産性の両方を、装置の大型化を抑制しつつ実現できる。

図面の簡単な説明

[0027]
[図1] 本発明の実施形態に係るドライエッチング装置の模式図。
[図2] ステージ及びトレイの斜視図。
[図3] トレイの分解斜視図。
[図4] 静電吸着用電極の配置の一例を示すステージの断面図。
[図5] 基板の斜視図。
[図6A] トレイがステージに配置される前の状態での図2及び図3のX軸に直交する断面の部分断面図。
[図6B] トレイがステージに配置された状態での図2及び図3のX軸に直交する断面の部分断面図。
[図7A] トレイがステージに配置される前の状態での図2及び図3のY軸に直交する断面の部分断面図。
[図7B] トレイがステージに配置された状態での図2及び図3のY軸に直交する断面の部分断面図。

発明を実施するための形態

[0028]
 図1から図4は本発明の実施形態に係るプラズマ処理装置の一例であるドライエッチング装置1を示す。このドライエッチング装置1は、プラズマを発生させる減圧可能なチャンバ(チャンバ)2に対し、図示しない出入口を介して搬入出可能なトレイ3を備える。
[0029]
 図2及び図3を参照すると、トレイ3は、全体として外形が矩形状で厚みが一定の板状である。トレイ3には、平面視で概ね長方形状である3個の基板収容孔4A,4B,4Cが上面3aから下面3bまで厚み方向に貫通するように設けられている。これらの基板収容孔4A~4Cは同一の形状及び寸法を有する。個々の基板収容孔4A~4Cには、1枚ではなく3枚の基板5が収容される。
[0030]
 図5を併せて参照すると、本実施形態における基板5は、四隅に角面取を施した角型基板であり、平面視で直線状の4個の辺5aを備える。基板5のサイズは特に限定されないが、例えば太陽電池用の125mm角のものでもよい。角型基板である基板5は角型基板であるので、辺5どうしを互いに突き合わせることで、実質的に同一面内において隣接する2枚の基板5を互いに密接した状態で配置できる。
[0031]
 トレイ3の3個の基板収容孔4A~4Cは、平面視で長辺が互い対向するように一列(図2及び図3ではY軸方向)に並んで配置されている。トレイ3は、3個の基板収容孔4A~4Cの両短辺を画定する外枠6A,6Bと、外側の2個の基板収容孔4A,4Cの長辺を画定する外枠7A,7Bとを備える。また、トレイ3は基板収容孔4A,4B間と基板収容孔4B,4C間とのそれぞれ位置する中間枠8A,8Bを備える。
[0032]
 個々の基板収容孔4A~4Cの孔壁の全周に基板支持部11が設けられている。図7Aを併せて参照すると、基板支持部11は上面が実質的に水平な支持面11aであり、下面が傾斜面11bである。この傾斜面11bはトレイ3の下面3bから上面3aに向けて基板収容孔4A~4Cの寸法が漸次減少する向きに傾いている。トレイ3の外枠6A~7Bの下面側にも下面3bから上面3aに向けて外側へ広がる向きに傾斜する傾斜面6a,7aが設けられている。
[0033]
 個々の基板収容孔4A~4Cには、それぞれ3枚の基板5が収容される。つまり、本実施形態では、トレイ3には合計9枚の基板5が3×3のマトリクス状に配置される。これらの基板5は下面5bの外周縁部分が基板支持部11の支持面11aに支持される。前述のように基板収容孔4A~4Cは厚み方向に貫通するように形成されている。そのため、トレイ3の上面3a側から見たときに、基板収容孔4A~4Cに収容された基板5の上面5cが露出しているだけでなく、トレイ3の下面3b側から見たときにも収容された基板5の下面5bが露出している。
[0034]
 個々の基板収容孔4A~4Cに収容された3枚の基板5は、辺(突き合わせ部)5aどうしを互いに突き合わせて互いに密接した状態で配置している。つまり、個々の基板収容孔4A~4Cに収容され3枚の基板5は平面視で一列(図2ではX軸方向)に配置され、中央の基板5の互いに対向する一対の辺5a(図2ではX軸方向に対向する一対の辺)に対して、それぞれ別の基板5の辺5aが突き合わせされた状態で配置されている。
[0035]
 個々の基板収容孔4A~4Cに収容され3枚の基板5は、前述のように下面5bの外周縁部分が基板支持部11の支持面11aに支持されるだけでなく、中央が撓み防止のロッド(撓み防止部材)12A,12B,12Cで支持される。本実施形態では、個々の基板5毎に1本のロッド12A~12Cが設けられている。本実施形態におけるロッド12A~12Cは基板5を支持し得る程度の剛性を有する、断面円形の実質的に真直なロッドである。個々のロッド12A~12Cは3個の基板収容孔4A~4Cを横断するように設けられている。トレイ3の上面3aには、外枠7A,7Bに設けた直線状の保持溝13a,13bと中間枠8A,8Bに設けた保持溝13c,13dの組が3組み設けられている。1つの組を構成する保持溝13a~13dは、平面視で3個の基板収容孔4A~4Cを横断する方向(図2ではY軸方向)の直線上に配置されている。個々の保持溝13a~13dの組に1本のロッド12A~12Cが収容されている。保持溝13a~13dの深さはロッド12A~12Cが基板支持部11の支持面11aと実質的に面一となるか、支持面11aよりもわずかに下方に位置するように設定される。ロッド12A~12Cは保持溝13a~13d内で固定されていてもよいし、可動であってもよい。
[0036]
 個々の基板収容孔4A~4Cに収容された3枚の基板5のうち中央の基板5は、対向する一対の辺5a(図2ではY軸方向に対向する一対の辺5a)において、下面5bが基板支持部11の支持面11aで支持される。また、個々の基板収容孔4A~4Cに収容された3枚の基板5のうち両側の基板5は、対向する一対の辺5a(図2ではY軸方向に対向する一対の辺5a)とこれらの辺5aをつなぐ別の1つの辺5a(図2ではY軸方向に延びる1つの辺5a)において、下面5bが基板支持部11の支持面11aで支持される。さらに、個々の基板収容孔4A~4Cに収容された3枚の基板5の下面5aは、平面視で基板5の中心付近を通過するように図2においてY軸方向に延びるロッド12A~12Cで支持される。
[0037]
 基板収容孔4A~4Cに3枚の基板5を収容した状態でも、個々の基板5に形成した四隅の角面取に相当する部分では基板収容孔4A~4Cが基板5で塞がれることなく上面3aから下面3bまで貫通した状態である。そこで、トレイ3の上面3aには、角面取に相当する貫通部分を塞ぎ、かつ基板5とは干渉しない形状及び位置に複数(本実施形態では合計8個)の遮蔽板14を取り付けている。
[0038]
 図1を参照とすると、ドライエッチング装置1のチャンバ2の頂部を閉鎖する誘電体壁18の上方には、上部電極としてのアンテナ(プラズマ源)17が配置されている。アンテナ17は第1の高周波電源19Aに電気的に接続されている。一方、チャンバ2内の底部側には、基板5を保持したトレイ3が載置されるステージ21が配置されている。チャンバ2のガス導入口2aにはプロセスガス源22が接続され、排気口2bにはチャンバ11内を真空排気するための真空ポンプを含む減圧機構23が接続されている。
[0039]
 ステージ21は金属ブロック24上に配置され、金属ブロック24はベース部25内に収容されている。金属ブロック24は第2の高周波電源部19Bに電気的に接続されて下部電極として機能する。
[0040]
 図2を参照すると、ステージ21は平面視で矩形状であって上面21aの外周に沿って平面視で矩形枠状のトレイガイド26が設けられている。上面21aのトレイガイド26で囲まれた領域にトレイ3が配置される。トレイガイド26の内側面は、トレイ3の外枠6A~7Bの傾斜面6a,7aと適合する傾斜を有しており、トレイ3を案内するトレイガイド面26aとして機能する。
[0041]
 ステージ21の上面21aには、トレイ3の基板収容孔4と対応する平面視で概ね長方形状の島状に隆起した3個の基板載置部27A,27B,27Cが設けられている。個々の基板載置部27A~27Cの実質的な水平な上端面は、トレイ3の対応する基板収容孔4A~4C(基板支持部11,ロッド12A~12C)から受け渡された3枚の基板5が載置される基板載置面28として機能する。ステージ21の上面21aから基板載置面28までの高さは、トレイ3の下面3bから基板支持部11の支持面11aの高さよりも十分に大きく設定している。個々の基板載置部27A~27Cの側壁29は、基板支持部11の傾斜面11bと適合する傾斜を有している。
[0042]
 個々の基板載置部27A~27Cには、トレイ3をステージ21に載せた際にロッド12A~12Cを進入させて収容するために、それぞれ3本の収容溝31A~31Cが設けられている。3本の収容溝31A~31Cは同方向(図2ではY軸方向)に互いに平行に延びている。3個の基板載置部27A~27Cの3本の収容溝31A~31Cは、それぞれ共通の直線上(図2ではY軸方向の直線上)に配置されている。収容溝31A~31Cの深さは、トレイ3をステージ21に載せた際にロッド12A~12Cが基板載置面28から突出することなく収容溝31A~31C内に収容されるように設定している。
[0043]
 図4にのみ概念的に示すように、ステージ21には、基板載置部27A~27Cの上端面(基板載置面28)付近に、基板5を静電吸着するための静電吸着用電極32が備えられている。この静電吸着用電極32には、駆動電源33が電気的に接続されている。基板5を基板載置面28上に確実に静電吸着できる限り、静電吸着用電極32は単極型でも双極型でもよい。静電吸着用電極32はステージ21の表面に溶射等の手段で設けてもよい。
[0044]
 図1を参照すると、ドライエッチング装置1は、ステージ21の冷却装置34を備える。この冷却装置34は、金属ブロック24内に形成された冷媒流路35と、温調された冷媒を冷媒流路35中で循環させる冷媒循環装置36とを備える。
[0045]
 図1及び図2を参照すると、個々の基板載置部27A~27Cの基板載置面28には、載置される3枚の基板5に対応した位置に伝熱ガスの供給孔37が設けられている。これらの供給孔37は共通の伝熱ガス源38に接続されている。
[0046]
 チャンバ2内には、ベース部25、金属ブロック24、及びステージ21を貫通し、かつ駆動装置39で駆動されて昇降するリフトピン40が設けられている。
[0047]
 コントローラ41は、第1及び第2の高周波電源19A,19B、プロセスガス源22、伝熱ガス源38、減圧機構23、冷却装置34、駆動電源33、及び駆動装置39を含むドライエッチング装置1を構成する要素の動作を制御する。
[0048]
 次に、本実施形態のドライエッチング装置1の動作を説明する。
[0049]
 まず、トレイ1の3個の基板収容孔4A~4Cにそれぞれ3枚の基板5が収容される。トレイ3の基板支持部11とロッド12A~12Cで支持された基板5は、基板収容孔4A~4Cによりトレイ3の下面3bから露出している。基板5は、下面5bの外周縁部分が基板支持部11の支持面11aに支持されるだけでなく、中央がロッド12A~12Cで支持される。その結果、基板5のそれ自体の自重による撓み(平面視で中央付近が特に顕著である)を確実に防止できる。
[0050]
 基板5を収容済みのトレイ3はチャンバ2内に搬入され、先端がステージ21の上面21aよりも十分に上方に位置する位置まで突出したリフトピン40に受け渡される。つまり、図6A及び図7Aに示すように、ステージ21の上面21aの上方に基板5を収容済みのトレイ3が位置する。
[0051]
 続いて、リフトピン40が降下することでトレイ3はステージ21に向けて降下する。外枠6A~7Cの傾斜面6aがステージ21のトレイガイド26のガイド面26aに案内されることで、トレイ3はステージ21に対して適切な姿勢を維持しつつ円滑に降下する。図6B及び図7Bを参照すると、トレイ3は基板支持部11の下側の傾斜面11bがステージ21の基板載置部27A~27Cの側壁29(本実施形態ではトレイ支持部として機能する)の上に載置されるまで降下する。つまり。トレイ3はステージ21で支持される位置まで降下する。なお、トレイ3の下面3bをステージ21の上面21aに載せる構成とし、ステージ21の上面21aをトレイ支持部として機能させてもよい。
[0052]
 トレイ3がステージ21に向けて降下する際に、ステージ21の基板載置部27A~27Cがトレイ3の対応する基板収容孔4A~4C内にトレイ3の下面3b側から進入する。トレイ3がステージ21に近付くのに伴い、基板載置部27A~27Cの先端の基板載置面28は基板収容孔4A~4C内をトレイ3の上面3aに向かって進む。また、トレイ3のロッド12A~12Cは基板載置部27A~27Cの収容溝31A~31C内に進入する。
[0053]
 図6B及び図7Bに示すように、トレイ3の基板支持部11の傾斜面11bがステージ21の基板載置部27A~27Cの側壁29に載置されると、個々の基板収容孔4A~4A内の基板3は基板載置部4A~4Cによって基板支持部11の支持面11aから持ち上げられる。詳細には、基板5はその下面5bが基板載置部4A~4Cの基板載置面28に載置され、トレイ3の基板支持部11の支持面11aに対して間隔をあけて上方に配置される。要するに、基板5はトレイ3の基板支持部11から基板載置部27A~27Cの基板載置面28に受け渡される。
[0054]
 次に、静電吸着用電極32に対して駆動電源33から直流電圧が印加され、基板載置部27A~27Cの基板載置面28にそれぞれ3枚の基板5が静電吸着される。続いて、供給孔37を通って伝熱ガス源38から伝熱ガスが供給される。その後、プロセスガス源22からチャンバ2内にプロセスガスが供給され、減圧機構23によりチャンバ2内は所定圧力に維持される。続いて、高周波電源19Aからアンテナ17に高周波電圧を印加してチャンバ3内にプラズマを発生させると共に、高周波電源19Bによりステージ21側の金属ブック24にバイアスパワーを供給する。プラズマにより基板2がエッチングされる。
[0055]
 エッチング中は、冷媒循環装置36によって冷媒流路35中で冷媒を循環させて金属ブロック24を冷却し、それによってステージ21が備える基板載置部27A~27Cの基板載置面28に保持された基板5を冷却する。前述のように、基板5はその下面5bがトレイ3を介することなく基板載置面28に直接載置され、高い密着度で保持されている。従って、伝熱ガスを介した基板5と基板載置面28との間の熱伝導性が良好である。その結果、個々の基板載置部27A~27Cの基板載置面28に保持された基板5を高い冷却効率で冷却できると共に、基板2の温度を高精度で制御できる。
[0056]
 また、1枚のトレイ3が備える3個の基板収容孔4A~4Cにそれぞれ3枚の基板5を収容でき、合計9枚の基板5をステージ21上に載置できるので、バッチ処理が可能であり、良好な生産性を実現できる。
[0057]
 さらに、トレイ3の個々の基板収容孔4A~4Cには単一の基板5ではなく3枚の基板5が収容され、ステージ21が備える基板載置部27A~27Cの基板載置面28には対応する基板収容孔4A~4Cの基板支持部11から受け渡された3枚の基板5が載置される。トレイ3の基板収容孔4A~4Cに複数の基板5を収容することで、トレイ3の大型化を抑制し、ひいてはドライエッチング装置の大型化を抑制できる。以下この点について説明する。仮にトレイ3に1枚の基板5のみを収容可能な基板収容孔を設ける場合、これら9個の基板収容孔を画定する枠状部をトレイ3が備える必要があるので、トレイ3の大型化を避けられない。また、トレイ3を大型化すると強度や剛性を確保するため枠状部の幅や厚みを増す必要が生じて重量も増大する。これに対して、本実施形態では3枚の基板5を収容可能な3個の基板収容孔4A~4Cを採用することで、これらの基板収容孔4A~4Cを画定するためにトレイ3が備えるのは外枠6A~7Bと2個の中間枠8A,8Bのみであり、トレイ3の大型化と重量化を抑制できる。
[0058]
 さらにまた、トレイ3の個々の基板収容孔4A~4Cには単一の基板5ではなく3枚の基板5を収容する構成は歩留まりの観点からも好ましい。以下この点について説明する。仮にトレイ3の個々の基板収容孔に1枚の基板5のみを収容する構成とした場合、基板5の枚数と同数の9個の基板収容孔が必要であり、これら9個の基板収容孔を画定する枠状部をトレイ3が備える必要がある。この構成では、個々の基板5は4個の辺5aがすべて枠状部で囲まれた状態でエッチングされるので、ローディング効果により基板5の中央部と周辺部とではエッチングにバラつきが生じる。これに対し、本実施形態では3枚の基板5を突き合わせた状態であたかも一枚の基板の如く1つの基板載置面28に載置してエッチングするので、個々の基板5についてローディング効果によって影響を受ける部分を実質的に少なくすることができ、歩留まり向上にも寄与できる。
[0059]
 さらにまた、個々の基板載置部27A~27Cの基板載置面28に3枚の基板5を配置する構成とすることで、1枚の基板に対して1個の基板載置部を設ける場合と比較して、ステージ21の構造を簡略化できる。
[0060]
 基板5は突き合わせ部としての辺5aを付き併せた状態で、トレイ3の基板収容孔4A~4Cに収容され、ステージ21の基板載置部27A~27Cの基板載置面28に受け渡された後も、この状態を維持する。この点で3枚の基板5の組が占める平面視での面積を最小化している。この点でも、トレイ3やステージ21の大型化を抑制できる。
[0061]
 以上より、本発明のプラズマ処理装置によれば、高い形状制御性と良好な生産性の両方を、装置の大型化を抑制しつつ実現できる。
[0062]
 基板載置面28上に構造や材質の変化を生じさせるような部分があると、その部分でバイアス実行パワーが変化し、エッチングの均一性に影響を与えるので好ましくない。この点からすると、基板載置部27A~27Cの基板載置面28に形成される収容溝31A~31Cは幅を狭くかつ深さが浅いことが好ましい。つまり、収容溝31A~31Cを狭幅で浅い溝とすることで、バイアス実行パワーの変化を極小化し、エッチングの均一性を確保できる。従って、収容溝31A~31Cに収容されるロッド12A~12Cは、基板収容孔4A~4Cに収容された基板5を中央の撓みを防止できる剛性が確保される範囲内で、可能な限り細いことが好ましい。例えば、本実施形態のようにロッド12A~12Cが断面円形の場合、基板5を支持し得る程度の剛性を確保できる範囲内でロッド12A~12Cの直径が極力小さいことが好ましい。
[0063]
 本発明は前記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
[0064]
 実施形態ではトレイ3の個々の基板収容孔4A~4Cに3枚の基板5が収容され、個々の基板載置部27A~27Cの基板載置面28には3枚の基板5が載置される構成である。しかし、トレイの個々の基板収容孔に収容される基板の枚数、言い換えれば個々の基板載置部の基板載置面に載置される基板の枚数は2枚であってもよく、4枚以上であってもよい。
[0065]
 基板5の撓み防止部材は実施形態のロッド12A~12Cに限定されない。基板収容孔4A~4Cに収容された基板5の自重による撓みを確実に防止する一方、基板5の基板載置部27A~27Cの基板載置面28への載置を妨げない限り、個数や形状は限定されない。例えば、1枚の基板5毎に実施形態のものと同様のロッドを3本設ける構成を採用できる。自重による撓みが小さいまたはほとんど発生しない厚みのある基板5の場合はロッドのような撓み防止部材を設けない構成も可能である。撓み防止部材を設けない場合には、トレイ3に保持溝13a~13dを設ける必要もなく、基板載置部27A~27Cに収容溝31A~31Cを設ける必要もないので、装置構成をより簡素化できる。
[0066]
 突き合わせ部がありトレイの基板収容孔に複数の基板を収容できる限り、基板の形状は角型基板に限定されない。
[0067]
 ICP型のドライエッチング処理装置を例に本発明を説明したが、RIE(リアクティブイオン)型のドライエッチング、プラズマCVD用プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法にも本発明を適用できる。

符号の説明

[0068]
 1 ドライエッチング装置
 2 チャンバ
 2a ガス導入口
 2b 排気口
 3 トレイ
 3a 上面
 3b 下面
 4A,4B,4C 基板収容孔
 5 基板
 5a 辺
 5b 下面
 5c 上面
 6A,6B,7A,7B 外枠
 6a,7a 傾斜面
 8A,8B 中間枠
 11 基板支持部
 11a 支持面
 11b 傾斜面
 12A,12B,12C ロッド
 13a,13b,13c,13d 保持溝
 14 遮蔽版
 17 アンテナ
 18 誘電体壁
 19A,19B 高周波電源
 21 ステージ
 21a 上面
 22 プロセスガス源
 23 減圧機構
 24 金属ブロック
 25 ベース部
 26 トレイガイド
 26a トレイガイド面
 27A,27B,27C 基板載置部
 28 基板載置面
 29 側壁
 31A,31B,31C 収容溝
 32 静電吸着用電極
 33 駆動電源
 34 冷却装置
 35 冷媒流路
 36 冷媒循環装置
 37 供給孔
 38 伝熱ガス源
 39 駆動装置
 40 リフトピン
 41 コントローラ

請求の範囲

[請求項1]
 厚み方向に貫通するように設けられて複数の基板が収容される少なくとも1個の基板収容孔と、この基板収容孔の孔壁から突出し、前記基板収容孔内に収容された複数の基板の下面の外周縁部分を支持する基板支持部とを備える搬送可能なトレイと、
 前記トレイが搬入されるチャンバ内にプラズマを発生させるプラズマ発生源と、
 前記チャンバ内に配置され、前記トレイを支持するトレイ支持部と、前記トレイの下面側から前記基板収容孔に挿入され、かつその上端面である基板載置面に前記基板支持部から受け渡された前記複数の基板の下面が載置される基板載置部とを備える、ステージと
 を備えることを特徴とする、プラズマ処理装置。
[請求項2]
 前記トレイは、隣接する前記基板の突き合わせ部が互いに突き合わされた状態で前記複数の基板を収容することを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
[請求項3]
 前記基板は角型基板であり、前記突き合わせ部は前記角型基板の一辺であることを特徴とする、請求項2に記載のプラズマ処理装置。
[請求項4]
 平面視で前記基板収容孔を横切るように前記トレイに備えられた前記基板の下面側を支持する撓み防止部材と、
 前記トレイ支持部でトレイが支持された状態で前記撓み防止部材が進入するように前記ステージの前記基板支持部に設けられた収容溝と
 をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
[請求項5]
 前記基板を前記基板載置面に静電吸着するための静電吸着用電極と、
 前記静電吸着用電極に駆動電圧を供給する駆動電源と
 をさらに備えることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
[請求項6]
 ステージを冷却する冷却機構を備えることを特徴とする、請求項5に記載のプラズマ処理装置。
[請求項7]
 前記基板載置面と前記基板との間に伝熱ガスを供給する伝熱ガス供給機構をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処理装置。
[請求項8]
 厚み方向に貫通するように設けられて複数の基板が収容される少なくとも1個の基板収容孔と、この基板収容孔の孔壁から突出する基板支持部を有するトレイを準備し、
 前記トレイの前記基板収容孔に複数の基板を収容し、個々の基板の下面の外周縁部分を前記基板支持部に載せ、
 チャンバ内のステージに向けて前記トレイを降下させ、前記トレイを前記ステージのトレイ支持部で支持すると共に、基板載置部を前記トレイの下面側から前記基板収容孔に進入させ、前記基板載置部の上端面である基板載置面に前記基板収容孔内に収容された複数の基板の下面を載置し、
 前記チャンバ内にプラズマを発生させる、プラズマ処理方法。
[請求項9]
 前記トレイの前記基板収容孔に前記複数の基板を収容する際に、隣接する前記基板の突き合わせ部を互いに突き合わされた状態とする、請求項8に記載のプラズマ処理方法。
[請求項10]
 前記基板は角型基板であり、前記突き合わせ部は前記角型基板の一辺であることを特徴とする、請求項9に記載のプラズマ処理方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6A]

[ 図 6B]

[ 図 7A]

[ 図 7B]