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1. WO2013008893 - 微粉炭焚きボイラ設備の運転方法

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明 細 書

発明の名称 微粉炭焚きボイラ設備の運転方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

先行技術文献

特許文献

0005  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0006   0007   0008   0009  

課題を解決するための手段

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016  

発明の効果

0017  

図面の簡単な説明

0018  

発明を実施するための形態

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042  

産業上の利用可能性

0043  

符号の説明

0044  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3  

明 細 書

発明の名称 : 微粉炭焚きボイラ設備の運転方法

技術分野

[0001]
 本発明は、微粉炭焚きボイラ設備の運転方法に関する。特に、微粉炭焚きボイラ設備を構成する石炭粉砕装置(ミル)へのガス供給方法に関する。

背景技術

[0002]
 この種の技術に関する文献として例えば特許文献1~3がある。特許文献1には、空気(燃焼空気)と空気予熱器を通った後のボイラ排ガスとの混合ガス(搬送ガス)を石炭粉砕装置に供給するという技術が記載されている。ボイラ排ガスは空気に比べて酸素濃度が低いので、ボイラ排ガスと空気との混合ガスは空気よりも酸素濃度が低くなる。この混合ガスを石炭粉砕装置に供給することで石炭粉砕装置内での微粉炭の発火を防止することができる。なお、この混合ガスの酸素濃度は16%以下であることが好ましい旨、記載されている。
[0003]
 また、特許文献2には、微粉炭の発火を防止するために、微粉炭の乾燥・搬送用のガスとして、フレッシュエアではなくボイラの燃焼排ガスのみを用いるという技術が記載されている。ボイラの燃焼排ガスの酸素濃度は2~5%であることが記載されている。
[0004]
 また、特許文献3には、微粉炭の乾燥およびボイラの熱効率向上のために、高温のボイラ排ガスの一部を空気とともに石炭粉砕装置に供給するという技術が記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0005]
特許文献1 : 日本国特開平11-63471号公報
特許文献2 : 日本国特開平5-272709号公報
特許文献3 : 日本国特開昭62-134416号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006]
 引用文献1~3に記載されているような微粉炭焚きボイラの燃料としては一般に瀝青炭が使用されている。一方、瀝青炭以外の石炭資源としては、瀝青炭よりも石炭化度の低い褐炭・亜瀝青炭といった低品位炭と呼ばれるものがある。これら低品位炭は全石炭資源の約半分を占める。本出願人は、瀝青炭などの一般炭に代わる燃料としてこれら低品位炭を改質して利用すべく研究・開発を行っている。低品位炭の改質とは、例えば低品位炭を乾燥(脱水)することであり、低品位炭を脱水することでその発熱量が高まる。低品位炭の脱水方法としては、低品位炭を油の中で脱水する油中脱水という方法がある。
[0007]
 ここで、低品位炭を改質した改質低品位炭は一般炭に比べて発火温度が低い。低品位炭と発火温度の高い一般炭とを混合することで、引用文献1~3に記載されているような微粉炭焚きボイラの燃料として改質低品位炭を使用することができる。しかしながら、一般炭に対する改質低品位炭の混合比率が高くなるほど石炭粉砕装置(ミル)内での発火のリスクが高まる。
[0008]
 前記したように、引用文献1には、ボイラ排ガスと空気との混合ガスの酸素濃度が16%以下であることにより微粉炭の発火を防止することができることが記載されているが、これは改質低品位炭を考慮したものではない。また、引用文献2では、微粉炭の乾燥・搬送用のガスとしてボイラ排ガス(酸素濃度は2~5%)のみを石炭粉砕装置に供給している。これも改質低品位炭を考慮したものではないが、この方法によると、発火温度の低い改質低品位炭であってもその発火を防止できる。しかしながら、現在稼動している微粉炭焚きボイラの多くは、引用文献1~3に従来例として記載されているように、微粉炭の乾燥・搬送用のガスとして空気(フレッシュエア)を用いており、空気(フレッシュエア)を用いない引用文献2に記載の上記技術を既設の微粉炭焚きボイラに適用しようとすると煩わしい改造が多く必要となる。なお、引用文献3は、微粉炭の発火防止を課題としたものではなく、石炭粉砕装置に供給するガスの酸素濃度に関する記載は特にない。
[0009]
 本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、微粉炭焚きボイラの燃料として改質低品位炭を安全に使用できるとともに、既設の微粉炭焚きボイラの設備改造が少なくて済む改質低品位炭を燃料とする微粉炭焚きボイラ設備の運転方法を提供することである。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、空気にボイラ排ガスを添加して酸素濃度が体積比で12%未満とした混合ガスを石炭粉砕装置に供給することで、前記課題を解決することができた。この知見に基づき本発明が完成するに至ったのである。
[0011]
 すなわち、本発明は、下記微粉炭焚きボイラ設備の運転方法を提供する。
 (1)改質低品位炭を燃料とする微粉炭焚きボイラ設備の運転方法であって、
 空気にボイラ排ガスを添加して酸素濃度が体積比で12%未満の混合ガスを準備する工程と、
 前記混合ガスを石炭粉砕装置に供給する工程
 を含む、微粉炭焚きボイラ設備の運転方法。
[0012]
 この構成によると、石炭粉砕装置内での微粉炭(改質低品位炭)の発火を防止することができ、微粉炭焚きボイラの燃料として改質低品位炭を安全に使用することができる。なお、酸素濃度が体積比で12%以上のガスを用いると改質低品位炭の発火のリスクが急激に高まる。また、本発明では、従来と同様に石炭粉砕装置へ空気を送るという構成をとっているため、既設の微粉炭焚きボイラの設備改造は少なくて済む。
[0013]
 (2)(1)に記載の微粉炭焚きボイラ設備の運転方法であって、
 前記混合ガスを、ガス加熱器を経由する搬送ガス経路とガス加熱器を迂回するバイパス搬送ガス経路とに分けて流すこと、
 その後、前記混合ガスを石炭粉砕装置に供給することを含む、微粉炭焚きボイラ設備の運転方法。
[0014]
 この構成によると、混合ガスの温度制御と酸素濃度制御とを独立して行うことができる。これにより、石炭粉砕装置に供給するガスの温度制御は、既設の制御システムを改造することなくそのまま使用できる。
[0015]
 (3)(1)に記載の微粉炭焚きボイラ設備の運転方法であって、
 脱硫塔よりも下流側の排ガス経路から前記ボイラ排ガスを取り出す工程を含む、微粉炭焚きボイラ設備の運転方法。
 (4)(2)に記載の微粉炭焚きボイラ設備の運転方法であって、
 脱硫塔よりも下流側の排ガス経路から前記ボイラ排ガスを取り出す工程を含む、微粉炭焚きボイラ設備の運転方法。
[0016]
 この構成によると、石炭粉砕装置に供給する混合ガスの硫黄分が少なくなり石炭粉砕装置の腐食を抑制することができる。

発明の効果

[0017]
 本発明によれば、空気とボイラ排ガスとを混合した酸素濃度が体積比で12%未満の混合ガスを石炭粉砕装置に供給することで、石炭粉砕装置内での微粉炭(改質低品位炭)の発火を防止することができ、微粉炭焚きボイラの燃料として改質低品位炭を安全に使用できるとともに、既設の微粉炭焚きボイラの設備改造を少なく抑えることができる。

図面の簡単な説明

[0018]
[図1] 本発明の一実施形態に係る微粉炭焚きボイラ設備を示すブロック図である。
[図2] 乾燥褐炭(改質褐炭)の爆発領域を示す図である。
[図3] 従来の微粉炭焚きボイラ設備を示すブロック図である。

発明を実施するための形態

[0019]
 以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、従来の一般的な微粉炭焚きボイラ設備を説明した後で、本発明の一実施形態に係る微粉炭焚きボイラ設備を説明している。
[0020]
(従来の微粉炭焚きボイラ設備)
 図3に示したように、従来の一般的な微粉炭焚きボイラ設備200は、例えば、ボイラ火炉1、節炭器2、脱硝塔3、電気集塵機4、IDF5(誘引ファン)、脱硫塔6、煙突7、ホッパ14、ミル21(石炭粉砕装置)、GAH8(ガス加熱器)、FDF9(外気押込ファン)、一次空気ファン10、および制御ユニット17を具備している。ミル21の出口側ダクトのミル出口部にはガス温度計15が取り付けられ、ミル21の入口側ダクトのミル入口部にはガス流量計16が取り付けられている。GAH8とミル21との間のダクトにはバルブ12が取り付けられ、GAH8のバイパスダクトにはバルブ13が取り付けられている。また、一次空気ファン10の吸込側にはバルブ11が取り付けられている。
[0021]
 ホッパ14からミル21へ供給された一般炭は、ミル21内で微粉砕された後、ボイラ火炉1に気流搬送され、ボイラ火炉1内で燃焼する。微粉炭の燃焼により発生した高温のボイラ排ガスは、ボイラ火炉1、節炭器2で熱回収され、脱硝塔3で窒素酸化物除去処理がなされる。その後、ボイラ排ガスは、ミル21に供給される一次空気およびボイラ火炉1に供給される二次空気をGAH8で加熱し、電気集塵機4および脱硫塔6で、それぞれ、灰除去処理、硫黄酸化物除去処理がなされた後、煙突7から排出される。
[0022]
 ここで、ミル21内では、ホッパ14から供給された一般炭の粉砕および乾燥が行われる。一般炭の乾燥は、一次空気ファン10からミル21へ供給される200~300℃程度の一次空気により行われる。この一次空気の流量はバルブ11の開度により調整される。また、一次空気のミル出口温度はバルブ12・13の開度により調整される。制御ユニット17は、ガス流量計16からの信号を受けてバルブ11の開度を調整することで一次空気の流量を制御する。また、制御ユニット17は、ガス温度計15からの信号を受けてバルブ12・13の開度を調整することで一次空気のミル出口温度を制御する。一次空気のミル出口温度は、例えば60~70℃に制御される。
[0023]
 バルブ11は一次空気の流量制御用のバルブであり、バルブ12・13は一次空気の温度制御用のバルブである。
[0024]
 図3にも示したように、この微粉炭焚きボイラ設備200で使用される燃料は、瀝青炭などの一般炭であり、褐炭・亜瀝青炭といった低品位炭よりも発火温度が高いので、従来は、ミル21内での微粉炭の発火はあまり問題とならなかった。しかしながら、今後、発熱量を高めた発火温度の低い改質低品位炭を微粉炭焚きボイラの燃料に使用することを検討した場合、図3に示したような微粉炭焚きボイラ設備200のままでは、ミル21内での微粉炭の発火が懸念される。
[0025]
(本発明に係る微粉炭焚きボイラ設備の一例)
 図1は、本発明の一実施形態に係る微粉炭焚きボイラ設備100を示すブロック図である。図3に示した従来の微粉炭焚きボイラ設備200の構成機器と同様の構成機器については同じ符号を付している。
[0026]
(ボイラ排ガスの抽出経路)
 図1に示したように、本実施形態の微粉炭焚きボイラ設備100では、脱硫塔6と煙突7との間の排ガスダクト31(排ガス経路)からボイラ排ガスの一部を取り出して、GAH8よりも上流側(一次空気の流れにおいて上流側)の搬送ガスダクト33(搬送ガス経路)に取り出したボイラ排ガスを圧入するための排ガス抽出ダクト32(排ガス抽出経路)を設けている。この排ガス抽出ダクト32には、排ガス抽出ファン18およびバルブ19が取り付けられている。なお、ボイラ排ガスは脱硫塔6を通ることで冷却され低温の排ガスとなっている。
[0027]
 脱硫塔6よりも下流側の排ガスダクト31から取り出したボイラ排ガスを、後述するようにミル21に供給することで、ミル21に供給する混合ガスの硫黄分が少なくなり当該ミル21の腐食を抑制することができる。
[0028]
 なお、必ずしも脱硫塔6よりも下流側からボイラ排ガスを取り出す必要はない。例えば、電気集塵機4の下流側からボイラ排ガスを取り出してもよいし、さらには、電気集塵機4よりも上流側の排ガスダクトからボイラ排ガスを取り出してもよい。電気集塵機4の下流側からボイラ排ガスを取り出せば、少なくとも灰除去処理されたボイラ排ガスを空気に添加することができる。
[0029]
(搬送ガスダクトまわりの構成)
 一次空気ファン10とGAH8との間は搬送ガスダクト33で接続され、GAH8とミル21との間は搬送ガスダクト35で接続されている。また、搬送ガスダクト33と搬送ガスダクト35とはバイパス搬送ガスダクト34(バイパス搬送ガス経路)で接続されている。バイパス搬送ガスダクト34は、一次空気ファン10からの空気および排ガス抽出ファン18からのボイラ排ガスをGAH8を迂回させて流すためのバイパス経路である。搬送ガスダクト35およびバイパス搬送ガスダクト34には、それぞれ、バルブ12、バルブ13が取り付けられている。なお、バイパス搬送ガスダクト34は、搬送ガスダクト33の中途部(分岐点P)から分岐する経路であり、バルブ12よりも下流側で搬送ガスダクト35に接続している。
[0030]
 また、搬送ガスダクト35のうちミル入口部にはガス流量計16に加えて酸素濃度計20が取り付けられている。
[0031]
 本実施形態の微粉炭焚きボイラ設備100では、搬送ガスダクト33部で一次空気ファン10からの空気(外気)に搬送ガスダクト33から取り出した低温のボイラ排ガスを添加して混合ガスとしている。そして、この混合ガスを、GAH8を経由する搬送ガスダクト33とGAH8を迂回するバイパス搬送ガスダクト34とに分けて流し、その後、ミル21に供給している。搬送ガスダクト33とバイパス搬送ガスダクト34に流す混合ガスの割合は、ミル出口温度が適切な温度に(例えば、60~70℃)制御されるように調整すればよい。搬送ガスダクト33に流れる混合ガスは、GAH8において、ボイラ火炉1、節炭器2、脱硝塔3を経た高温のボイラ排ガスで加熱される。なお、GAH8は、ガス・ガス用熱交換器である。ボイラ火炉1に供給されるFDF9からの空気(二次空気)も、ボイラ火炉1、節炭器2、脱硝塔3を経た高温のボイラ排ガスでGAH8において加熱される。ミル21に供給された混合ガスにより、微粉炭(改質褐炭)は乾燥され、ボイラ火炉1に気流搬送される。
[0032]
(制御ユニット)
 ここで、本実施形態の制御ユニット17は、ガス流量計16および酸素濃度計20からの信号を受けてバルブ11・19の開度を調整することで混合ガスの流量および酸素濃度を制御するとともに、ガス温度計15からの信号を受けてバルブ12・13の開度を調整することで混合ガスのミル出口温度を制御している。
[0033]
 例えば、制御ユニット17は、混合ガスの酸素濃度が体積比で12%未満となるようにバルブ11・19の開度を調整する。バルブ11・19の開度とバルブ11・19を流れるガスの流量との関係が線形である場合、混合ガスの流量を増やすには、バルブ11・19の相互間の開度比率をほぼ一定に保ったままバルブ11・19の開度を大きくしていく。
[0034]
 また、混合ガスのミル出口温度の制御に関しては、制御ユニット17は、混合ガスの流量制御および酸素濃度制御用のバルブ11・19の開度調整とは別に、バルブ12・13の開度を独立調整する。バルブ12・13は混合ガスの温度制御用のバルブである。
[0035]
 このように、本実施形態によると、混合ガスの酸素濃度制御および流量制御と温度制御とを独立して行うことができる。そのため、ミル21に供給するガスの温度制御に関しては、図3に示した従来のボイラ設備200における制御ユニット17を改造することなくそのまま使用できる。また、ガスの流量制御に関しては、図3に示した従来の制御ユニット17に対して微々たる改造を加えるだけでよい。
[0036]
 一方、仮に、排ガス抽出ダクト32の下流端を、バイパス搬送ガスダクト34やGAH8の下流側の搬送ガスダクト35に接続した場合、混合ガスの酸素濃度制御、流量制御、および温度制御が相互に絡み合った複雑な制御となってしまう。しかしながら、微粉炭の発火防止の観点からは、排ガス抽出ダクト32の下流端を、バイパス搬送ガスダクト34やGAH8の下流側の搬送ガスダクト35に接続して、バイパス搬送ガスダクト34の部分で空気にボイラ排ガスを添加しても、GAH8の下流側の搬送ガスダクト35の部分で空気にボイラ排ガスを添加しても問題ない。
[0037]
 なお、バルブ11・19・12・13は、ダンパであってもよいし、ダンパよりも漏れ量が少ないバタフライ弁(蝶形弁)などであってもよい。また、バルブ12・13・11・19は、例えば電動とされる。バルブ11・19・12・13をバタフライ弁とすればそれぞれのバルブを流れるガス流量の調整をより正確に行うことができ、その結果、混合ガスの酸素濃度制御、流量制御、および温度制御の精度が向上する。
[0038]
(石炭粉砕装置に供給するガスの酸素濃度)
 図2は、乾燥褐炭(改質褐炭)の爆発領域を示す図である。図2の縦軸は改質褐炭の粉塵濃度であり、図2の横軸はその粉塵雰囲気ガス中の酸素濃度である。なお、この酸素濃度は体積比で表したものである。また、図2のデータに用いた改質褐炭の粉塵(微粉炭)は、粒径75μm以下の微粉炭が80%程度の割合で含まれるものである。
[0039]
 改質褐炭とは、褐炭を乾燥(脱水)したもののことをいう。褐炭を脱水することでその発熱量が高まる。褐炭の脱水方法としては、褐炭を油の中で脱水する油中脱水という方法がある。なお、図2の縦軸上限値(2000g/m )は通常運転時のミル内粉塵濃度を含んでいる。図2からわかるように、改質褐炭の粉塵雰囲気ガス中の酸素濃度が体積比で12%以上となると改質褐炭の爆発(発火)のリスクが急激に高まる。したがって、酸素濃度が体積比で12%未満の、空気とボイラ排ガスとの混合ガスを、改質褐炭からなる微粉炭の乾燥用・搬送用のガスとしてミル21に供給することでミル21内での微粉炭の発火を防止することができ、微粉炭焚きボイラの燃料として改質褐炭を安全に使用することができる。また、本実施形態では、従来と同様にミル21へ空気を送るという構成をとっているため、既設の微粉炭焚きボイラの設備改造は少なくて済む。なお、例えばミル21内では、粒径75μm以下の微粉炭の割合が70%以上になるように改質褐炭が微粉砕される。
[0040]
 なお、当然ながらボイラ火炉1の燃料として、100%改質褐炭を使用する(改質褐炭専焼)必要はなく、改質褐炭と一般炭とを混合した石炭をボイラ火炉1の燃料として使用してもよい。また、褐炭を改質した改質褐炭ではなく、亜瀝青炭を改質した改質亜瀝青炭をボイラ火炉1の燃料として使用してもよい。すなわち、本実施形態によると、改質褐炭などの改質低品位炭を安全に使用することができる。
[0041]
 さらに、酸素濃度が体積比で10%以下の混合ガスをミル21に供給するようにした場合には、より安全に改質低品位炭をボイラ火炉1の燃料として使用することができる。また、ボイラ効率を高くするには、酸素濃度が体積比で6%以上の混合ガスをミル21に供給することが好ましい。
[0042]
 以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することが可能なものである。
 本出願は、2011年7月13日出願の日本特許出願(特願2011-154894)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

産業上の利用可能性

[0043]
 本発明によれば、空気とボイラ排ガスとを混合した酸素濃度が体積比で12%未満の混合ガスを石炭粉砕装置に供給することで、石炭粉砕装置内での微粉炭(改質低品位炭)の発火を防止することができ、微粉炭焚きボイラの燃料として改質低品位炭を安全に使用できるとともに、既設の微粉炭焚きボイラの設備改造を少なく抑えることができる。

符号の説明

[0044]
1:ボイラ火炉
2:節炭器
3:脱硝塔
4:電気集塵機
5:IDF(誘引ファン)
6:脱硫塔
7:煙突
8:GAH(ガス加熱器)
9:FDF(外気押込ファン)
10:一次空気ファン
11、12、13、19:バルブ
14:ホッパ
15:ガス温度計
16:ガス流量計
17:制御ユニット
18:排ガス抽出ファン
20:酸素濃度計
21:ミル(石炭粉砕装置)
100:微粉炭焚きボイラ設備

請求の範囲

[請求項1]
 改質低品位炭を燃料とする微粉炭焚きボイラ設備の運転方法であって、
 空気にボイラ排ガスを添加して酸素濃度が体積比で12%未満の混合ガスを準備する工程と、
 前記混合ガスを石炭粉砕装置に供給する工程
 を含む、微粉炭焚きボイラ設備の運転方法。
[請求項2]
 請求項1に記載の微粉炭焚きボイラ設備の運転方法であって、
 前記混合ガスを、ガス加熱器を経由する搬送ガス経路とガス加熱器を迂回するバイパス搬送ガス経路とに分けて流すこと、
 その後、前記混合ガスを石炭粉砕装置に供給することを含む、微粉炭焚きボイラ設備の運転方法。
[請求項3]
 請求項1に記載の微粉炭焚きボイラ設備の運転方法であって、
 脱硫塔よりも下流側の排ガス経路から前記ボイラ排ガスを取り出す工程を含む、微粉炭焚きボイラ設備の運転方法。
[請求項4]
 請求項2に記載の微粉炭焚きボイラ設備の運転方法であって、
 脱硫塔よりも下流側の排ガス経路から前記ボイラ排ガスを取り出す工程を含む、微粉炭焚きボイラ設備の運転方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]