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1. WO2013001641 - IPアドレス配布システム

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明 細 書

発明の名称 IPアドレス配布システム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

非特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008  

発明の効果

0009  

図面の簡単な説明

0010  

発明を実施するための形態

0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059  

産業上の利用可能性

0060  

符号の説明

0061  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : IPアドレス配布システム

技術分野

[0001]
 本発明は、IPアドレス配布に関するものであり、特に、複数の車両からなる列車において使用されるIPアドレス配布システムに関する。

背景技術

[0002]
 装置間の通信プロトコルとして使用されることの多いTCP/IPでは、装置を識別する情報としてIPアドレスを使用する。TCP/IPを使用する場合、ネットワーク上の各装置には一意に定まったIPアドレスを割り振る必要がある。
[0003]
 ネットワーク上の各装置のIPアドレスを自動的に付与する仕組みとしては、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を使用する方法がある。DHCPでは、IPアドレスを管理配布する装置をDHCPサーバと呼び、IPアドレスを要求する装置をDHCPクライアントと呼ぶ。DHCPクライアントは、物理的にネットワークに接続されるとIPアドレス要求パケットをブロードキャストでネットワークに送信する。DHCPサーバは、IPアドレス要求パケットを受信すると、DHCPクライアント用のIPアドレスを用意して、ネットワーク経由で送信元装置(DHCPクライアント)にIPアドレスを配布する(例えば、非特許文献1参照)。

先行技術文献

非特許文献

[0004]
非特許文献1 : TCP/IPによるネットワーク構築 Vol.1 第4版 Douglas E.Comer編(共立出版)

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 DHCPを使用してIPアドレスを付与する場合、DHCPサーバはブロードキャストドメイン(ブロードキャストの到達する範囲)にある全部のDHCPクライアントのIPアドレス要求パケットを受信し、各DHCPクライアントからの要求パケットを受信した時点で未使用のIPアドレスの中の一つを選択して割り当てる。しかしながら、ネットワークの物理的な構成を考慮してIPアドレスを割り当てることはしないので、以下に示すような課題が存在する。
[0006]
 たとえば、複数の車両で構成された列車内においてネットワークを構築する場合を考える。列車内のネットワークにおいては、ネットワークに接続する装置の管理などのために、各装置を号車番号などに対応したグループに分類し、グループごとにIPアドレスの管理・配布を行う仕組みが必要とされる場合、すなわち、グループごとに、ある一定範囲内のIPアドレスを割り当てる仕組みが必要とされる場合がある。また、号車番号(設置されている車両)ではなく同じ種類の装置同士を同一グループに分類してIPアドレスの管理・配布を行う仕組みが必要とされる場合も考えられる。このようにすることにより、IPアドレスからネットワーク機器の所属グループ(対応する号車番号など)を判別可能となり、故障等により通信異常が発生した場合に該当機器の特定が容易になるなど、ネットワーク機器を管理する上での利便性が高まる。上記の仕組みは、ルーターを設置してネットワークをセグメント(サブネットワーク)に分割し、各セグメントにDHCPサーバを設けることにより容易に実現可能である。しかしながら、ルーターは非常に高価であり、ルーターの数が増えるとコストの増大を招くため、ルーターを利用した実現方法は回避するのが望ましい。
[0007]
 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、単一ネットワークにおいて、ネットワーク機器をグループ化してグループごとにIPアドレスの管理・配布を行う仕組みを、コストの増大を抑えつつ実現することが可能なIPアドレス配布システムを得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるIPアドレス配布システムは、複数のスイッチ装置により形成されたネットワーク、および当該ネットワークに接続された複数のIPアドレス配布装置を備え、前記複数のスイッチ装置は2つ以上のグループにグループ化されており、前記スイッチ装置は、IPアドレスの割り当てを要求する端末から送信されたIPアドレス要求信号を他グループのスイッチ装置が接続されている物理ポートにおいて遮断することを特徴とする。

発明の効果

[0009]
 この発明によれば、ネットワークを複数に分割して一部のネットワーク機器ごとにIPアドレスの管理および配布を行うことができ、なおかつコストを抑えたIPアドレス配布システムを実現できるという効果を奏する。特に、複数車両からなる列車に適用すると、たとえば号車(車両)毎にIPアドレスを管理して配布することができる。

図面の簡単な説明

[0010]
[図1] 図1は、実施の形態1のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。
[図2] 図2は、実施の形態1のIPアドレス配布システムにおけるIPアドレスの配布手順を示すシーケンス図である。
[図3] 図3は、実施の形態2のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。
[図4] 図4は、実施の形態2のIPアドレス配布システムにおけるIPアドレスの配布手順を示すシーケンス図である。
[図5] 図5は、IPアドレス要求信号の構成例を示す図である。
[図6] 図6は、実施の形態4のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。
[図7] 図7は、実施の形態5のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。
[図8] 図8は、実施の形態6のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。
[図9] 図9は、実施の形態7のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0011]
 以下に、本発明にかかるIPアドレス配布システムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[0012]
実施の形態1.
 図1は、実施の形態1のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。本実施の形態のIPアドレス配布システムは、IPアドレス配布装置1および2と、イーサネット(登録商標)スイッチであるスイッチ(Switch)3~8とを含んで構成されている。IPアドレス配布装置1はスイッチ5に接続されており、IPアドレス配布装置2はスイッチ7に接続されている。スイッチ3はスイッチ4に接続され、スイッチ4はスイッチ3、5および6に接続されている。スイッチ5はスイッチ4に接続されており、スイッチ6はスイッチ4および7に接続されている。スイッチ7はスイッチ6および8に接続されており、スイッチ8はスイッチ7に接続されている。また、スイッチ3、5、7および8には、端末9、10、11および12がそれぞれ接続されている。なお、端末9~12はIPアドレス配布装置1または2に対してIPアドレスを割り当てるように要求し、IPアドレスの割り当てを受ける装置である。
[0013]
 端末のIPアドレスを決定する手順を図2のシーケンス図を用いて説明する。端末は論理ポート番号68のブロードキャストでIPアドレス要求信号をネットワーク内にあるIPアドレス配布装置に要求する。IPアドレス配布装置は、IPアドレス要求信号を受信した場合、要求元の端末に割り当てるIPアドレスを決定後、論理ポート番号67のIPアドレス配布信号により、端末にIPアドレスを配布する。
[0014]
 ここで、本実施の形態のIPアドレス配布システムにおいては、スイッチ4の物理ポートのうち、スイッチ6との接続に使用している物理ポート13において、論理ポート番号67及び論理ポート番号68の信号を遮断する。同様に、スイッチ7の物理ポートのうち、スイッチ6との接続に使用している物理ポート14において、論理ポート番号67および論理ポート番号68の信号を遮断する。
[0015]
 従って、端末9が図2のシーケンスに沿ってIPアドレスの割り当てを受ける場合の手順は以下に示したものとなる。
[0016]
 端末9は、スイッチ3~8により構成されたネットワークに接続した場合、論理ポート番号68のブロードキャストでIPアドレス要求信号をスイッチ3に送信する。IPアドレス要求信号はブロードキャストなので、スイッチ3、4および5を経由してIPアドレス配布装置1に到達する。しかし、スイッチ4とスイッチ6の間では論理ポート番号68が遮断されているので、IPアドレス要求信号はスイッチ6には到達できず、この結果、IPアドレス配布装置2に到達しない。そのため、IPアドレス配布装置1のみがIPアドレスの割り当てを行い、端末9はIPアドレス配布装置1が送信したIPアドレス配布信号を受信する。このIPアドレスの配布を受けた端末9は、IPアドレスを配布された値に設定する。
[0017]
 この後、端末9は、IP通信を開始する。なお、IPアドレス配布装置1が送信したIPアドレス配布信号は、論理ポート番号が67なのでスイッチ4の物理ポート13を通過しない。そのため、IPアドレス配布装置1が送信したIPアドレス配布信号は、スイッチ6、7または8に接続された端末(図示した端末11,12など)で受信されることはない。物理ポート13においては論理ポート番号67および論理ポート番号68の信号のみを遮断するので、端末9は、IPアドレスの割り当てを受けた後、論理ポート13に接続されているスイッチ6を介して端末11や端末12との通信が可能である。
[0018]
 また、端末12が図2のシーケンスに沿ってIPアドレスの割り当てを受ける場合の手順は以下に示したものとなる。
[0019]
 端末12は、スイッチ3~8により構成されたネットワークに接続した場合、接続されたスイッチ8に対して、論理ポート番号68のブロードキャストでIPアドレス要求信号を送信する。このIPアドレス要求信号はスイッチ7に接続されているIPアドレス配布装置2に到達するが、スイッチ7の物理ポート14で遮断されるため、IPアドレス配布装置1には到達しない。この結果、IPアドレス配布装置2のみがIPアドレスの割り当てを行い、端末12はIPアドレス配布装置2の送信するIPアドレス配布信号を受信する。なお、IPアドレス配布装置2の送信するIPアドレス配布信号は、論理ポート番号が67なのでスイッチ7の物理ポート14を通過しない。そのため、スイッチ3、4、5または6に接続された端末(図示した端末9,10など)で受信されることはない。
[0020]
 なお、図1に示したIPアドレス配布システムのスイッチ6を削除し、スイッチ4の物理ポート13とスイッチ7の物理ポート14を直接接続するようにしても構わない。また、スイッチ4の物理ポート13とスイッチ7の物理ポート14で論理ポート番号67および68の信号を遮断するのではなく、スイッチ6の物理ポートのうち、スイッチ4との接続に使用している物理ポート、およびスイッチ7との接続に使用している物理ポートにおいて上記信号を遮断する(これらの物理ポートには論理ポート番号67および68の信号を送信しない)ようにしてもよい。
[0021]
 また、本実施の形態のIPアドレス配布システムにおけるIPアドレス配布装置と端末とのIPアドレス配布の仕組みとして、IPアドレス配布装置はDHCPサーバの動作、端末はDHCPクライアントの動作とすることも可能である。
[0022]
 本実施の形態ではIPアドレス配布装置が2台の場合について説明したが、3台以上とすることも可能である。IPアドレス配布装置が3台以上の場合も同様に、各端末からのIPアドレス要求信号が複数のIPアドレス配布装置に到達しないように(1台のIPアドレス配布装置のみに到達するように)、一部のスイッチの物理ポートにおいて論理ポート番号67および68の信号を遮断すればよい。
[0023]
 このように、本実施の形態のIPアドレス配布システムは、複数のスイッチ(イーサネットスイッチ)により構成されたネットワークと、それぞれ異なるスイッチに接続された複数のIPアドレス配布装置とを含み、一部のスイッチの物理ポートにおいて論理ポート番号68の信号を遮断することにより、端末からのIPアドレス要求信号が1台のIPアドレス配布装置にのみ到達するようにした。これにより、単一ネットワーク内のネットワーク機器をグループ化してグループごとにIPアドレスの管理・配布を行うことができる。また、論理ポート番号68の信号(IPアドレス要求信号)を遮断する物理ポートにおいては、論理ポート番号67の信号もあわせて遮断するので、IPアドレス要求信号に対する応答信号であるIPアドレス配布信号が不必要に転送されてしまうのを防止できる。
[0024]
実施の形態2.
 図3は、実施の形態2のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。図3においては、実施の形態1のIPアドレス配布システム(図1参照)と同じ構成要素に同じ符号を付している。本実施の形態では実施の形態1のIPアドレス配布システムと共通する部分の説明を省略する。図示したように、本実施の形態のIPアドレス配布システムは、実施の形態1のIPアドレス配布システムに対してIPアドレス配布装置15および16を追加した構成となっている。IPアドレス配布装置15はスイッチ3と接続され、IPアドレス配布装置16はスイッチ8と接続されている。IPアドレス配布装置1,2、スイッチ3~8、および端末9~12の接続関係は実施の形態1と同様である。また、スイッチ4の物理ポート13、およびスイッチ7の物理ポート14では、実施の形態1と同様に、論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号を遮断する。そのため、スイッチ3、4または5に接続されている装置(IPアドレス配布装置1,15および端末9,10)から送信された信号のうち、論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号は、スイッチ7または8に接続されている装置(IPアドレス配布装置2,16および端末11,12)に到達しない。同様に、スイッチ7または8に接続されている装置から送信された信号のうち、論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号は、スイッチ3、4または5に接続されている装置に到達しない。
[0025]
 本実施の形態のIPアドレス配布システムを適用した場合において端末のIPアドレスを決定する手順を図4のシーケンス図を用いて説明する。本実施の形態のIPアドレス配布システムでは、IPアドレス要求信号が2台のIPアドレス配布装置に到達する。そのため、これら2台のIPアドレス配布装置が管理するIPアドレス(IPアドレス要求信号を受信した場合にその送信元の装置に割り当てるIPアドレス)の範囲が重ならないように設定しておく。
[0026]
 図示したように、端末は論理ポート番号68のブロードキャストでIPアドレス要求信号をネットワーク内にあるIPアドレス配布装置に要求する。このIPアドレス要求信号が到達する2台のIPアドレス配布装置の一方である第1のIPアドレス配布装置は、IPアドレス要求信号を受信した場合、IPアドレスを決定後、論理ポート番号67のIPアドレス配布信号により、端末にIPアドレスを配布する。また、2台のIPアドレス配布装置のもう一方である第2のIPアドレス配布装置も同様に、IPアドレス要求信号を受信した場合、IPアドレスを決定後、論理ポート番号67のIPアドレス配布信号により、端末にIPアドレスを配布する。端末は、第1のIPアドレス配布装置からのIPアドレス配布信号と、第2のIPアドレス配布装置からのIPアドレス配布信号の両方を受信した場合、第1のIPアドレス配布装置からのIPアドレス配布信号で通知されたIPアドレスを使用することに決定し、IP通信を開始する。また、端末は、IPアドレス要求信号を送信後、一定時間以内に、片方のIPアドレス配布装置のみからIPアドレス配布信号を受信した場合、受信したIPアドレス配布信号で通知されたIPアドレスを使用することに決定し、IP通信を開始する。また、端末は、IPアドレス要求信号を送信後、一定時間以内にIPアドレス配布信号を受信しなかった場合、IPアドレス要求信号を再送信する。2台のIPアドレス配布装置のうち、どちらを第1のIPアドレス配布装置とするかは、例えば、IPアドレス配布信号を先に送信してきたIPアドレス配布装置とすればよい。
[0027]
 本実施の形態のIPアドレス配布システムによるIPアドレス決定手順を説明する。ここでは、一例として、端末9が図4のシーケンスに沿ってIPアドレスの割り当てを受ける場合の手順を説明する。
[0028]
 端末9は、スイッチ3~8により構成されたネットワークに接続した場合、論理ポート番号68のブロードキャストでIPアドレス要求信号をスイッチ3に送信する。IPアドレス要求信号はブロードキャストなので、スイッチ3、4および5を経由してIPアドレス配布装置1に到達する。また、スイッチ3を経由してIPアドレス配布装置15にも到達する。しかし、スイッチ4とスイッチ6の間では論理ポート番号68が遮断されているので、IPアドレス要求信号はスイッチ6に到達できず、この結果、IPアドレス配布装置2および16には到達しない。そのため、端末9はIPアドレス配布装置1が送信したIPアドレス配布信号とIPアドレス配布装置15が送信したIPアドレス配布信号の双方を受信する。端末9は、このIPアドレス配布信号を受信後、先に受信したIPアドレス配布信号により通知されたIPアドレスを選択し設定する。この後、端末9は、IP通信を開始する。
[0029]
 このように、本実施の形態のIPアドレス配布システムにおいては、端末の送信するIPアドレス要求信号が複数のIPアドレス配布装置に到達可能なので、片方のIPアドレス配布装置が故障した場合や片方のIPアドレス配布装置への到達経路で障害があった場合などの障害発生時においても、端末はIPアドレスの配布を受けてIP通信を開始できる。また、実施の形態1と同様に、一部のスイッチの物理ポートにおいて論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号を遮断するので、ネットワーク機器をグループ化してグループごとにIPアドレスの管理・配布を行うことができる。
[0030]
実施の形態3.
 実施の形態3のIPアドレス配布システムについて説明する。なお、システムの構成は実施の形態2と同様とする(図3参照)。また、スイッチ4の物理ポート13、およびスイッチ7の物理ポート14では、実施の形態1,2と同様に、論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号を遮断するものとする。本実施の形態では実施の形態2と異なる部分について説明する。
[0031]
 図5は、本実施の形態のIPアドレス配布システムで使用するIPアドレス要求信号の構成例を示す図である。図示したように、IPアドレス要求信号は、送信先アドレス、送信元アドレス、論理ポート番号及び送信元固有情報から構成される。送信先アドレスにはネットワーク全体(ブロードキャスト)を指定するアドレス値が設定される。送信元アドレスにはIPアドレス要求信号を送信する端末のアドレスが設定される。なお、各装置(IPアドレス配布装置,端末)はネットワーク内の信号の内、送信先アドレスが自分のアドレスを示す信号及び送信先アドレスがネットワーク全体を指定するアドレス値の信号を受信する。IPアドレス要求信号の場合、既に説明したように、論理ポート番号には「68」が設定される。送信元固有情報は、IPアドレス要求信号の送信元を特定するための情報であり、送信元の装置(端末)を一意に示す情報である。この送信元固有情報には、機種名(端末の装置種別を示す情報)や装置番号(端末の装置個体情報)などを設定する。例えば、論理ポート番号67,68の信号の到達範囲内に1台だけ存在する機種の場合、機種名のみを設定する。論理ポート番号67,68の信号の到達範囲内に複数台存在する機種の場合には機種名および装置番号を設定する。本実施の形態のIPアドレス配布装置は、IPアドレス要求信号の送信元固有情報に対応してIPアドレスを配布することを特徴とする。
[0032]
 本実施の形態のIPアドレス配布システムを適用した場合において端末のIPアドレスを決定する手順を図4のシーケンス図を用いて説明する。各IPアドレス配布装置(第1のIPアドレス配布装置,第2のIPアドレス配布装置)は、IPアドレス要求信号の送信元固有情報に対応してIPアドレスを配布する仕組みを有し、送信元固有情報に同じ情報が設定されているIPアドレス要求信号を受信した場合、同じIPアドレスを配布する。すなわち、各IPアドレス配布装置は、ある端末からのIPアドレス要求信号を受信した場合、それに対するIPアドレス配布信号において同じIPアドレスを配布する。各IPアドレス配布装置が同じIPアドレスを配布する方法としては、例えば、各IPアドレス配布装置は、端末の種類(機種)ごとに、割り当てるIPアドレスの範囲を予め決めておき、IPアドレス要求信号を受信した場合には、その時点で空いている(割り当て済みではない)IPアドレスの中の最小値を割り当てるようにすればよい。
[0033]
 本実施の形態を適用した場合、実施の形態2を適用した場合と比較して、IPアドレスの効率的な運用が実現できる。実施の形態2においては、各IPアドレス配布装置が、同じ端末からのIPアドレス要求に対してそれぞれ異なる値のIPアドレスを配布するように構成しているので、端末に割り当て可能なIPアドレスの総数が、IPアドレス配布装置の数に応じて少なくなる。これに対して、本実施の形態においては、端末に割り当て可能なIPアドレスの総数がIPアドレス配布装置の数によらず一定となる。
[0034]
 なお、各IPアドレス配布装置は、空いているIPアドレス(または割り当て済みのIPアドレス)の情報を所定のタイミングで交換するなどして情報の同期をとるようにしてもよい。これにより、同じ端末に同じIPアドレスを配布する処理をより確実に行うことができる。
[0035]
 このように、本実施の形態のIPアドレス配布システムにおいて、各IPアドレス配布装置は、IPアドレス要求信号の送信元固有情報に対応してIPアドレスの配布処理を行うこととしたので、実施の形態1,2と同様の効果を得ることができるとともに、IPアドレスの効率的な運用を実現できる。また、機種毎にIPアドレスの管理・配布を行うことができる。例えば、本実施の形態のIPアドレス配布システムを列車に適用した場合、ブレーキ装置や空調装置、案内表示装置など、同じ種類の装置群ごとに、予め決定しておいたそれぞれ異なる範囲のIPアドレスを配布できる。
[0036]
 本実施の形態では、実施の形態2で説明したIPアドレス配布システムにおいて、送信元固有情報を含んだIPアドレス要求信号を使用する場合を示したが、実施の形態1で説明したIPアドレス配布システムにおいて送信元固有情報を含んだIPアドレス要求信号を使用し、機種毎にIPアドレスの管理・配布を行えるようにしてもよい。
[0037]
実施の形態4.
 図6は、実施の形態4のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。本実施の形態のIPアドレス配布システムは、IPアドレス配布装置21および22と、スイッチ23~26とを含んで構成されている。IPアドレス配布装置21はスイッチ23に接続されており、IPアドレス配布装置22はスイッチ25に接続されている。スイッチ23はスイッチ24に接続され、スイッチ24はスイッチ23および25に接続されている。スイッチ25はスイッチ24および26に接続されており、スイッチ26はスイッチ25に接続されている。また、スイッチ24には端末27および28が接続され、スイッチ25には端末29が接続されている。端末27~29は、実施の形態1で示した端末と同様の動作を実施してIPアドレスの割り当てを受ける。
[0038]
 また、スイッチ24の物理ポートのうち、スイッチ25との接続に使用している物理ポートにおいて、論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号を遮断する。スイッチ25の物理ポートのうち、スイッチ24との接続に使用している物理ポートにおいて、論理ポート番号67に信号および論理ポート番号68の信号を遮断する。
[0039]
 上記のような構成を適用したことにより、端末27が送信した論理ポート番号が68のIPアドレス要求信号は、IPアドレス配布装置21には到達する。しかし、IPアドレス要求信号は、スイッチ24の物理ポートのうち、スイッチ25との接続に使用している物理ポートを通過できないので、IPアドレス配布装置22には到達しない。この結果、端末27は、IPアドレス配布装置21から配布されたIPアドレスを使用する。
[0040]
 これに対して、端末29が送信した論理ポート番号が68のIPアドレス要求信号は、IPアドレス配布装置22には到達する。しかし、IPアドレス要求信号は、スイッチ25の物理ポートのうち、スイッチ24との接続に使用している物理ポートを通過できないので、IPアドレス配布装置21には到達しない。この結果、端末29は、IPアドレス配布装置22から配布されたIPアドレスを使用する。
[0041]
 このように、図6に示した構成のシステムに対しても実施の形態1と同様の手法を適用することができ、ネットワーク機器をグループ化してグループごとにIPアドレスの管理・配布を行うことが可能となる。
[0042]
実施の形態5.
 図7は、実施の形態5のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。本実施の形態のIPアドレス配布システムは、IPアドレス配布装置31~33と、スイッチ34~36とを含んで構成されていている。IPアドレス配布装置31はスイッチ34に接続され、IPアドレス配布装置32はスイッチ35に接続され、IPアドレス配布装置33はスイッチ36に接続されている。スイッチ34はスイッチ35に接続され、スイッチ35はスイッチ34および36に接続されている。スイッチ36はスイッチ35に接続されている。また、スイッチ34~36には、端末37~39がそれぞれ接続されている。また、各スイッチにおいて、他のスイッチとの接続に使用している物理ポートでは、論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号を遮断する。これにより、同じスイッチに接続された端末を1つのグループとして扱い、グループごとにIPアドレスの管理・配布を行うことができる。
[0043]
 このように、本実施の形態のIPアドレス配布システムでは、各スイッチにIPアドレス配布装置を接続し、各スイッチにおいては他のスイッチとの接続に使用している物理ポートで論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号を遮断することとした。これにより、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、IPアドレス配布装置をスイッチに内蔵させて一体化することができる。
[0044]
実施の形態6.
 図8は、実施の形態6のIPアドレス配布システムの構成例を示す図である。このIPアドレス配布システムは、実施の形態4で示した構成のIPアドレス配布システム(図6参照)を複数の車両からなる列車に設置したものである。図8では、実施の形態4のIPアドレス配布システムと同じ構成要素に同じ符号を付している。また、IPアドレス配布装置21、スイッチ23,24、および端末27,28を1号車に配置し、IPアドレス配布装置22、スイッチ25,26、および端末29を2号車に配置している。
[0045]
 1号車に設置されたIPアドレス配布装置21は、1号車で使用する端末のIPアドレスを管理・配布する。また、2号車に設置されたIPアドレス配布装置22は、2号車で使用する端末のIPアドレスを管理・配布する。
[0046]
 そのため、1号車に設置されたスイッチと2号車に設置されたスイッチを接続するそれぞれの物理ポートは、IPアドレス配布で使用する論理ポート番号の信号を遮断している。具体的には、スイッチ24の物理ポートのうち、スイッチ25との接続に使用している物理ポートにおいて、論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号を遮断する。また、スイッチ25の物理ポートのうち、スイッチ24との接続に使用している物理ポートにおいて、論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号を遮断する。
[0047]
 本実施の形態においては、端末27および29を列車内にあるブレーキ装置として説明を行う(以降、端末27をブレーキ装置27、端末29をブレーキ装置29と記述する)。ブレーキ装置27は、IPアドレスを取得する場合、IPアドレス要求信号を送信する。このとき、論理ポート番号68のブロードキャストでIPアドレス要求信号を送信する。IPアドレス配布装置21は1号車に設置されているので、ブレーキ装置27のIPアドレス要求信号を受信した場合、1号車のブレーキ装置用のIPアドレスを配布する。この結果、ブレーキ装置27は、1号車ブレーキ装置用のIPアドレスを使用することができる。
[0048]
 なお、ブレーキ装置27は、自身がブレーキ装置であることを示す情報を設定したIPアドレス要求信号を送信する。ブレーキ装置であることを示す情報は、例えば、図5に示した送信元固有情報に設定する。また、ブレーキ装置用のIPアドレスは予め決定されており、IPアドレス配布装置21は、ブレーキ装置27から送信されたIPアドレス要求信号を受信した場合、ブレーキ装置用のIPアドレスをIPアドレス配布信号にて通知する。
[0049]
 ブレーキ装置29も同様に、IPアドレスを取得する場合、IPアドレス要求信号を送信する。このとき、論理ポート番号68のブロードキャストでIPアドレス要求信号を送信する。IPアドレス配布装置29は2号車に設置されているので、ブレーキ装置29のIPアドレス要求信号を受信した場合、2号車のブレーキ装置用のIPアドレスを配布する。この結果、ブレーキ装置29は、2号車ブレーキ装置用のIPアドレスを使用することができる。
[0050]
 このように、本実施の形態では、列車の各車両にIPアドレス配布装置を設置し、他の車両に設置されているスイッチと接続されているスイッチは、他の車両に設置されているスイッチが接続されている物理ポートにおいて、論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号を遮断することとした。これにより、各号車に設置された端末に対して、号車番号(車両)に依存した体系でIPアドレスを配布することができる。また、IPアドレス要求信号に装置種別を示す情報(ブレーキ装置を示す情報など)を設定することとしたので、IPアドレスを要求している装置の種類に応じたIPアドレス割り当てを実現できる。
[0051]
 なお、本実施の形態では、号車番号の違うスイッチ間接続に使用する物理ポートに対して論理ポート番号67および68の信号遮断を設定する場合の例について説明したが、号車の内部で機能分担がある場合には、さらに、号車内部に論理ポート番号の遮断を設定することも可能である。もちろん、号車内部においてのみ論理ポート番号の遮断を設定しても構わない(異なる車両に設定されたスイッチとの接続ポートにおいて信号を遮断することは必須ではない)。また、3両編成以上の場合に、号車番号の違うスイッチ間接続に使用する各物理ポートの中の一部の物理ポートにおいてのみ、論理ポート番号67および68の信号遮断を設定し、複数の車両に設置されている端末を同一グループとしてIPアドレスの管理・配布を行うようにすることも可能である。
[0052]
実施の形態7.
 図9は、IPアドレス配布システムを複数の車両からなる列車に設置した状態を示す図である。図9においては、実施の形態6で説明したIPアドレス配布システム(図8参照)と同じ構成要素に同じ符号を付している。本実施の形態では実施の形態6のIPアドレス配布システムと共通する部分の説明を省略する。
[0053]
 図示したように、本実施の形態のIPアドレス配布システムは、実施の形態6で説明したIPアドレス配布システムに対してIPアドレス配布装置41および42を追加した構成となっている。また、IPアドレス配布装置41は、1号車に設置され、スイッチ24に接続されている。IPアドレス配布装置42は、2号車のスイッチ26に接続されている。なお、実施の形態6と比較して、端末27(ブレーキ装置)の接続先が異なる。
[0054]
 1号車に設置されたIPアドレス配布装置21および41は、1号車で使用する端末のIPアドレスを管理・配布する。2号車に設置されたIPアドレス配布装置22および42は、2号車で使用する端末のIPアドレスを管理・配布する。
[0055]
 そのため、他の車両に設置されているスイッチと接続されているスイッチ24および25では、自身が設置されている車両内の端末またはIPアドレス配布装置から送信された信号のうち、論理ポート番号67の信号および論理ポート番号68の信号が他の車両に設置されている各装置(IPアドレス配布装置,端末)に到達しないように、これらの信号を他の車両に設置されているスイッチが接続されている物理ポートにおいて遮断する。
[0056]
 IPアドレス配布装置21および41は、一方が実施の形態2で説明した第1のIPアドレス配布装置として動作し、他方が実施の形態2で説明した第2のIPアドレス配布装置として動作する。また、IPアドレス配布装置22および42は、一方が実施の形態2で説明した第1のIPアドレス配布装置として動作し、他方が実施の形態2で説明した第2のIPアドレス配布装置として動作する。
[0057]
 本実施の形態のIPアドレス配布システムは、上記の構成を採用したので、実施の形態6と同じように各号車に設置された端末に対して、号車番号に依存した体系でIPアドレスを配布することが可能となる。さらに、片側のIPアドレス配布装置の故障時や片側のIPアドレス配布装置への伝送障害発生時においても、IPアドレスを配布することが可能となり、障害耐性を向上させることができる。
[0058]
 なお、各IPアドレス配布装置が実施の形態2で説明した第1または第2のIPアドレス配布装置として動作するものとして説明したが、実施の形態3で説明した第1または第2のIPアドレス配布装置として動作するものとしてもよい。
[0059]
 実施の形態1~5のIPアドレス配布システムは、全て、複数の車両からなる列車に設置可能である。

産業上の利用可能性

[0060]
 以上のように、本発明にかかるIPアドレス配布システムは、ネットワークの物理的な構成を考慮してIPアドレスの管理と割り当てを行う必要がある場合に有用である。

符号の説明

[0061]
 1,2,15,16,21,22,31,32,33,41,42 IPアドレス配布装置
 3~8,23~26,34~36 イーサネットスイッチ(Switch)
 9~12,27~29,37~39 端末
 13,14 物理ポート

請求の範囲

[請求項1]
 複数のスイッチ装置により形成されたネットワーク、および当該ネットワークに接続された複数のIPアドレス配布装置を備え、
 前記複数のスイッチ装置は2つ以上のグループにグループ化されており、
 前記スイッチ装置は、IPアドレスの割り当てを要求する端末から送信されたIPアドレス要求信号を他グループのスイッチ装置が接続されている物理ポートにおいて遮断することを特徴とするIPアドレス配布システム。
[請求項2]
 同じグループのスイッチ装置同士が形成するネットワークであるサブネットワークに1台以上のIPアドレス配布装置が接続されていることを特徴とする請求項1に記載のIPアドレス配布システム。
[請求項3]
 前記IPアドレス要求信号を遮断する物理ポートにおいては、IPアドレス要求信号に対する応答信号であるIPアドレス配布信号も遮断することを特徴とする請求項1に記載のIPアドレス配布システム。
[請求項4]
 前記サブネットワークの各々にIPアドレス配布装置が1台ずつ接続されていることを特徴とする請求項2に記載のIPアドレス配布システム。
[請求項5]
 2台以上のIPアドレス配布装置が同じサブネットワークに接続されている場合、当該サブネットワークに接続されている各IPアドレス配布装置は、送信元端末が同じIPアドレス要求信号をそれぞれ受信すると、それぞれ異なるIPアドレスを配布することを特徴とする請求項2に記載のIPアドレス配布システム。
[請求項6]
 2台以上のIPアドレス配布装置が同じサブネットワークに接続されている場合、当該サブネットワークに接続されている各IPアドレス配布装置は、同じIPアドレスを管理し、かつ各IPアドレスの割り当て状況の情報を他のIPアドレス配布装置との間で共有し、送信元端末が同じIPアドレス要求信号をそれぞれ受信すると、同じIPアドレスを配布することを特徴とする請求項2に記載のIPアドレス配布システム。
[請求項7]
 前記IPアドレス要求信号は送信元端末の装置種別情報を含み、
 前記IPアドレス配布装置は、装置種別ごとに異なる範囲のIPアドレスを配布することを特徴とする請求項1に記載のIPアドレス配布システム。
[請求項8]
 前記ネットワークを列車内に構築されたネットワークとすることを特徴とする請求項1に記載のIPアドレス配布システム。
[請求項9]
 前記スイッチ装置は、設置されている車両に基づいてグループ化されていることを特徴とする請求項8に記載のIPアドレス配布システム。
[請求項10]
 同一車両に設置されているスイッチ装置を同一グループとしたことを特徴とする請求項8に記載のIPアドレス配布システム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]