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1. (WO2012011430) 破砕装置
Document

明 細 書

発明の名称 破砕装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011   0012  

発明の効果

0013   0014   0015   0016   0017   0018  

図面の簡単な説明

0019  

発明を実施するための形態

0020  

実施例 1

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074  

実施例 2

0075   0076   0077   0078   0079  

実施例 3

0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087  

産業上の利用可能性

0088  

符号の説明

0089  

請求の範囲

1   2  (R91)   3  (R91)   4  (R91)   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17  

明 細 書

発明の名称 : 破砕装置

技術分野

[0001]
 本発明は、竹材、間伐材、廃木材など樹木系の破砕対象物をチップ形状に破砕処理可能な破砕装置に関するものである。

背景技術

[0002]
 従来、投入された樹木系の破砕対象物を搬送方向下流側へ搬送するコンベアと、このコンベアと協働して破砕対象物を破砕機構に押圧導入する搬送ローラと、前記コンベアと搬送ローラにより移送された破砕対象物を固定刃と破砕刃を備えた破砕機構によって細断する破砕装置は公知である。
[0003]
 特許文献1の自走式破砕装置は、破砕対象物を破砕する破砕機構と、この破砕機構に破砕対象物を搬送する搬送機構とを有する。前記破砕機構は、本体フレームに回転可能に枢支された破砕ロータと、この破砕ロータの外周部分に装着され固定刃と協働して搬入された破砕対象物を破砕可能な複数の破砕刃と、破砕ロータを回転軸回りに回転駆動可能な破砕モータを備えている。
前記搬送機構は、破砕対象物を搬送する送りコンベアと、破砕対象物を押圧可能な搬送ローラ(押えローラ)と、この搬送ローラを回転駆動可能な駆動モータと、搬送ローラを一端側部分に保持すると共に他端側部分が本体フレームに回転軸を介して回転自在に枢支されたアーム部と、このアーム部を揺動可能な油圧シリンダを備えている。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2008-284493号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 前記破砕装置は、自走式の破砕の為の専用機であり、破砕対象物を搬送する為の送りコンベアを装備しているため、大型の装置となり製作費が高価になり、熟練した操縦者も必要である。
前記破砕装置は、キャタピラからなる左右1対の走行体を介して自走する構成であり、且つ送りコンベアを介して破砕対象物を搬送する構成であるため、傾斜地などの作業環境の悪い場所における破砕対象物の受け入れ作業と破砕作業に適していない。 例えば、破砕対象物の受け入れや破砕した破砕物の排出を容易にするために、装置全体を機敏に動かすことができない。
[0006]
 しかも、送りコンベアの長さは一定であるため、竹や間伐材などのような長さの大きい破砕対象物を破砕する場合に、送りコンベアの長さが不足する場合がある。
 そして、前記破砕装置は、搬送ローラを支持する支持部材に連結された油圧シリンダにより、送りコンベアと搬送ローラの間の隙間を調整するように構成してある。そのため、破砕対象物の太さに応じて、油圧シリンダのストロークを調節しなければならないが、その油圧シリンダのストローク調節のために、オペレータの負担が大きくなる。
[0007]
 本発明の目的は、小型で安価に製作可能な破砕装置、傾斜地などの作業環境の悪い場所における破砕能率を高め得る破砕装置、破砕対象物の長さに応じてホッパを交換可能な破砕装置、オペレータの操縦負荷を軽減できる破砕装置などを提供することである。

課題を解決するための手段

[0008]
 請求項1の破砕装置は、ショベル系掘削機のアームの先端部に揺動可能に連結される本体フレームと、この本体フレームに設置された固定刃と、この固定刃と協働して搬入された破砕対象物を破砕可能な破砕刃とを備えた破砕装置において、前記本体フレームに回転可能に枢支された破砕ロータと、この破砕ロータの外周部分に装着された複数の破砕刃と、前記破砕ロータを回転軸回りに回転駆動可能な破砕モータを備えた破砕機構と、前記破砕機構の上流側位置に設けられ且つ破砕対象物を押圧しながら前記破砕機構側へ搬送可能な搬送ローラと、この搬送ローラを回転駆動可能な搬送モータを備えた搬送機構と、前記搬送機構を一端側部分に保持したアーム部と、このアーム部を前記本体フレームに揺動可能に枢支する揺動軸と、前記アーム部の他端側部分に連結され破砕対象物に対する前記搬送ローラの押圧力を調整可能なアーム駆動手段を備えた押圧機構と、投入された破砕対象物受け入れ可能なホッパであって、前記搬送機構よりも搬送方向上流側部分において前記本体フレームに着脱可能又は一体的に設けられたホッパと備えたことを特徴としている。
[0009]
請求項2の発明は、前記搬送モータの駆動負荷を検出可能な第1駆動負荷検出手段と、前記搬送モータの駆動負荷に応じて前記アーム駆動手段の駆動力を制御する制御手段とを備えたことを特徴としている。
[0010]
 請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記制御手段は、前記搬送モータの駆動負荷が第1設定負荷より大きいとき、搬送ローラの押圧力を小さくすることを特徴としている。
 請求項4の発明は、請求項1又は2の発明において、前記破砕モータの駆動負荷を検出可能な第2駆動負荷検出手段を備え、前記制御手段は、前記破砕モータの駆動負荷が第2設定負荷より大きいとき、破砕対象物の搬送速度を遅くするように前記搬送モータを制御することを特徴としている。
[0011]
 請求項5の発明は、請求項1~4の何れか1項の発明において、前記破砕モータと搬送モータが夫々油圧モータで構成され、少なくとも前記破砕モータと搬送モータに供給する油圧を発生させる油圧ポンプと、前記油圧ポンプを駆動する油圧発生用エンジンと、前記油圧発生用エンジンの運転状態をアイドル状態とアイドル状態よりエンジン回転数の大きな稼働状態に切換え可能な切換スイッチを備え、前記切換スイッチが稼働状態に設定された場合であっても、前記破砕モータと搬送モータの駆動負荷が第3設定負荷より小さいとき、油圧発生用エンジンを稼働状態からアイドル状態に切換えることを特徴としている。
[0012]
 請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記破砕モータは、前記破砕ロータの回転軸の一側端部に着脱可能に装着される軽負荷用の第1モータと前記破砕ロータの回転軸の他側端部に着脱可能に装着される重負荷用の第2モータを有することを特徴としている。

発明の効果

[0013]
 請求項1の発明によれば、この破砕装置の本体フレームは、ショベル系掘削機のアームの先端に連結してあるため、 前記アームの位置や姿勢を変えることにより破砕装置を任意の位置に移動させたり、破砕装置の姿勢を変更することができる。そのため、傾斜地などの作業環境の悪い場所での破砕能率を高めることができる。破砕装置を移動させる自走機構等の移動手段を省略できるため、小型で軽量な装置とし、安価に製作可能になる。
[0014]
ホッパを本体フレームに着脱可能に設ける場合には、破砕対象物に適したホッパに交換し、破砕対象物の破砕装置に対する投入性能を高め、搬送機構を介して確実に破砕機構へ供給することができる。
押圧機構が、搬送機構を一端側部分に保持したアーム部と、このアーム部を本体フレームに揺動可能に枢支した揺動軸と、アーム部の他端側部分に連結され破砕対象物に対する搬送ローラの押圧力を調整可能なアーム駆動手段を備えているため、破砕対象物の種類に応じて搬送ローラの押圧力を調整しつつ、破砕対象物を円滑に破砕機構の方へ搬送することができる。
[0015]
 請求項2の発明によれば、制御手段が搬送モータの駆動負荷に応じてアーム駆動手段の駆動力を制御するため、破砕対象物の種類に応じて搬送ローラと破砕対象物との適正な位置関係を設定でき、破砕機構まで確実に搬送することができ、破砕処理を実行することができる。しかも、破砕対象物に対する十分な搬送力を確保し、搬送速度の低下と破砕効率の低下を防止できる。
[0016]
 請求項3の発明によれば、搬送モータの搬送負荷が第1設定負荷よりも大きいとき、搬送ローラの押圧力を小さくするため、 破砕対象物が大きな外形形状の場合であっても、搬送ローラにより破砕機構まで確実に搬送して破砕処理を実行できる。
 請求項4の発明によれば、破砕モータの駆動負荷が第2設定負荷よりも大きいとき、破砕対象物の搬送速度を遅くするため、過剰供給とならない適正量の破砕対象物を破砕機構へ供給することができる。
[0017]
 請求項5の発明によれば、ショベル系掘削機の運転室で破砕装置を操作する操作者が不要にすることができる。破砕対象物が少ない場合、油圧発生用エンジンをアイドル状態に自動的に切換えるため、エネルギー消費量を抑えることができる。
[0018]
 請求項6の発明によれば、破砕対象物の供給量や硬度等の性状に応じて破砕モータを駆動する軽負荷用の第1モータと重負荷用の第2モータを切換えて、破砕能率を確保することができる。

図面の簡単な説明

[0019]
[図1] 本発明の実施例1に係る油圧ショベルと破砕装置の外観図である。
[図2] 破砕装置の側面図である。
[図3] 破砕装置の平面図である。
[図4] ホッパを取り外した破砕装置の平面図である。
[図5] 図4のV-V線断面図である。
[図6] 図5のVI-VI線断面図である。
[図7] 図5のVII-VII線断面図である。
[図8] 破砕装置の油圧回路と制御系の構成図である。
[図9] 実施例1に係る破砕制御処理のフローチャートの一部である。
[図10] 実施例1に係る破砕制御処理のフローチャートの残部である。
[図11] ポンプ圧と破砕モータ圧の圧力差と破砕モータの油圧流量との相関関係を示す特性図である。
[図12] 破砕モータ圧と搬送モータの油圧流量との相関関係を示す特性図である。
[図13] 搬送モータ圧とアームシリンダの油圧流量との相関関係を示す特性図である。
[図14] シリンダ圧とアームシリンダの油圧流量との相関関係を示す特性図である。
[図15] 実施例2に係る油圧ショベルの外観図である。
[図16] 実施例2に係る破砕制御処理のフローチャートである。
[図17] 実施例3に係る油圧ショベルの外観図である。

発明を実施するための形態

[0020]
 以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
 尚、以下の実施例において、ショベル系掘削機の操作者から見た前後方向を前後方向とし、図における上下方向を上下方向とし、図における左右方向を左右方向として説明する。
実施例 1
[0021]
 以下、実施例1に係る破砕装置について図1~図13に基づいて説明する。
 図1に示すように、ショベル系掘削機である油圧ショベル1は、1対のクローラ2を備えた下部走行体3と、この下部走行体3の上部に旋回自在に装備されて操作者が乗り込む運転室を備えた上部旋回体4とを有している。上部旋回体4の後部には、油圧供給源として油圧ポンプ5と、油圧ポンプ5を駆動する油圧発生用エンジン6と後述する破砕装置20の作動を制御する制御コントローラ7(制御手段)と、破砕装置20に対する油圧の供給・排出を切換えるバルブユニット70が配置されている。
[0022]
操作者は、運転室に設けられた操作モニタ7aにより破砕装置20の作動状態を監視することができる。運転室には、油圧発生用エンジン6の運転状態をアイドル状態とアイドル状態よりエンジン回転数の大きな稼働状態に切換え可能な自動運転モードスイッチ7b(切換スイッチ)が設置されている。それ故、自動運転モードを選択することにより、油圧発生用エンジン6を稼働状態に維持でき、操作者は運転室から離れて破砕処理作業を行うことができる。
[0023]
 油圧ショベル1は、後端部を上部旋回体4に回転可能に軸支されたブーム8と、このブーム8を傾動させる油圧式のブームシリンダ9と、ブーム8の前端部に後部が回転可能に軸支されたアーム10と、このアーム10を傾動させる油圧式のアームシリンダ11と、アーム10の先端部に連結され且つ破砕対象物Oを細断可能な破砕装置20とを備えている。
[0024]
 アーム10は、ブーム8の前端部にアーム揺動軸12によって揺動可能に軸支されている。油圧式のアームシリンダ11のシリンダ本体の基端部がブーム8の途中部に回転可能に連結され、アームシリンダ11のピストンロッドの先端部がアーム10の後端部に回動可能に連結されている。アームシリンダ11が伸長又は収縮したとき、アーム10はアーム揺動軸12を揺動中心として揺動する。
[0025]
 アーム10の先端部に破砕装置20のホルダー部23(連結部)を回動可能に連結する連結ピン13と、破砕装置20を連結ピン13を中心として揺動させる油圧式のバケットシリンダ14とが設けられている。バケットシリンダ14のシリンダ本体の基端部がアーム10の上部に回転可能に連結されている。破砕装置20は、油圧ショベル1に着脱可能なアタッチメントであり、アーム10の前端部に連結ピン13と連結ピン15により着脱自在に連結されている。
[0026]
 図1~図7に示すように、破砕装置20は、破砕装置20のハウジングを形成する本体フレーム21と、投入された破砕対象物Oを受け入れ可能なホッパ22と、本体フレーム21の搬送方向下流側部分に設置された破砕機構30と、破砕機構30の上流側位置に配置された搬送機構40と、搬送機構40を本体フレーム21の左右1対の側板24,24に対して揺動可能に枢支する押圧機構50等を備えている。本体フレーム21は、左右1対の側板24,24と、中央部分に開口が形成された上板25と、底板26等を備えている。上板25には、1対のホルダー部23が溶着されている。
[0027]
 ホルダー部23には、連結ピン13が貫通する連結ピン孔23aと、連結ピン15が貫通する連結ピン孔23bが夫々形成されている。バケットシリンダ14のピストンロッドの前端部はHリンク16の後端部に連結ピン17で連結され、Hリンク16の前端部は連結ピン孔23bに貫通する連結ピン15により、1対のホルダー部23に連結されている。サイドリンク18の前端が連結ピン17に回動可能に連結され、このサイドリンク18の後端はアーム10の前部に連結ピン19により回動可能に連結されている。
 以上により、連結ピン13,15,17,19とHリンク16とサイドリンク18を含む四節リンク機構が構成され、バケットシリンダ14を図1に示す初期状態から伸長、収縮させることにより、破砕装置20を連結ピン13を中心として上下方向へ揺動駆動可能に構成している。
[0028]
 断面略溝形状のホッパ22は、本体フレーム21の前端部分、搬送機構40よりも搬送方向上流側部分に着脱可能に設けられている。ホッパ22の左右の側板の各々は、本体フレーム21の前端部分に設けられた6つのボルト穴24aに6つのボルトを介して締結固定される。ホッパ22は、搬送方向上流側程底板の幅が大きくなる台形状に形成されている。ホッパ22は、底板の両端部に連なる左右1対の側板を有し、各側板の幅が搬送方向上流側程大きくなる台形状に形成されている。これにより、ホッパ22は投入された長尺状の破砕対象物Oを容易に受け入れることができ、下流側へ移行するにつれて破砕対象物Oを密にし、破砕対象物Oを搬送機構40側へ効率良く誘導することができる。破砕対象物の種類に応じてホッパ22を交換し、最適のサイズ、形状のホッパ22を使用することができる。
[0029]
 図5に示すように、破砕装置20には、搬送機構40の揺動開口部27と、投入規制部28と、押圧機構50の揺動軸52を軸支する軸受部24b等が設けられている。破砕装置20は、破砕処理時、図1又は図2に示すように、搬送方向上流側部分が搬送方向下流側部分より上方位置になるよう水平線に対して所定の勾配角度に姿勢保持されるため、底板26上を滑り落ちるように破砕対象物Oを搬送することができるため、底板26側に送りコンベアを設ける必要がない。そのため、破砕装置20の小型化、軽量化を図ることができる。底板26には、搬送方向下流側位置に搬送方向に対して略直交するように延びる固定刃29等が設けられている。
[0030]
 揺動開口部27は、搬送機構40が上限位置と下限位置とに亙って約45度揺動可能とするための開口部であり、1対の側板24,24に夫々形成された円弧状の開口により構成されている。筒状の投入規制部28は、搬送機構40の搬送方向上流側位置且つ本体フレーム21の前端側の上部位置に左右1対の側板24,24間に配設され、これら側板24,24に回動自在に支持されている。投入規制部28と底板26との離隔距離は、最も上昇移動された上限位置の搬送機構40と底板26との離隔距離より小さくなるよう設定されている。
[0031]
 図5に示すように、本体フレーム21の搬送方向下流側端部には、破砕機構30の下側近傍を覆うメッシュ部60が装着されている。これにより、メッシュ穴(メッシュの目)より小さな破砕片は下方へ落下され、メッシュ穴より大きな破砕片は継続して固定刃29と破砕刃32によりチップ形状になるよう細断される。メッシュ部60の下方には、処理後の破砕片を集積可能な集積バック(図示略)を装着することも可能である。
[0032]
 図5,図6に示すように、破砕機構30は、本体フレーム21の左右の側板24,24に回転可能に枢支された破砕ロータ31と、この破砕ロータ31の外周部分に装着され固定刃29と協働して搬入された破砕対象物Oを破砕可能な複数の破砕刃32と、破砕ロータ31を回転軸34回りに回転駆動可能な第1,第2モータ33a,33b(破砕モータ)等を備えている。
[0033]
 筒状の破砕ロータ31は、1対の連結部材35a,35bを介して軸心位置に配置された回転軸34と連結されている。回転軸34の左側部分には、軸方向に延びる凹入したキー溝34aが形成され、連結部材35aに一体的に設けられたキー部材(図示略)がキー溝34aに嵌合されている。これにより、回転軸34と連結部材35aは、周方向の相対変位が規制されている。回転軸34と連結部材35a,35bの間には、パワーロック部36,36が夫々設けられている。これらパワーロック部36,36は、略テーパ形状に形成され、破砕ロータ31の回転数が増す程、回転軸34と連結部材35a,35bの間の連結力が高くなるよう構成されている。
[0034]
 複数の破砕刃32は、破砕ロータ31の外周面上に120度間隔で3列配置されている。各列の複数の破砕刃32は、回転軸34に対して螺旋状になるように配置されている。
 各破砕刃32は、夫々、ブラケット37を介して破砕ロータ31に固定されている。これらブラケット37には、破砕刃32の顎部32aと面により当接可能なフランジ部37aが形成されている。これらフランジ部37aは、破砕ロータ31の半径方向の延長線に対して0度以上90度未満、例えば45度の傾斜角を形成するように構成されている。これにより、破砕時、破砕刃32に作用する応力をブラケット37を介して破砕ロータ31へ効果的に分散することができる。また、メンテナンス時、個々の破砕刃32の交換を容易にできる。
[0035]
 軽負荷用の第1モータ33aは、破砕ロータ31の回転軸34の左側端部に着脱可能に連結され、モータフランジ38aを介して本体フレーム21の左側板24に固定されている。重負荷用の第2モータ33bは、破砕ロータ31の回転軸34の右側端部に着脱可能に連結され、モータフランジ38bを介して本体フレーム21の右側板24に固定されている。モータフランジ38a,38bと回転軸34の間には、ベアリング39a,39bが配置され、回転軸34を回転自在に軸支している。
[0036]
 第1,第2モータ33a,33bは、夫々、回転軸34の両側端部にスプライン嵌合により着脱可能に連結されている。それ故、破砕対象物Oの供給量が少ない場合、若しくは枝の嵩張った樹木のように大きな破砕力が要求されない場合、第2モータ33bを取り外し、回転速度の大きな第1モータ33aにより破砕処理を行う。破砕対象物Oの供給量が多い場合、若しくは大きな破砕力が要求される場合、第1モータ33aを取り外し、破砕トルクの大きな第2モータ33bにより破砕処理を行う。
[0037]
 図5,図7に示すように、搬送機構40は、破砕機構30の上流側位置に設けられ破砕対象物Oを上側(破砕対象物Oの側方)から底板26側へ押圧し破砕機構30側へ搬送可能な搬送ローラ41と、この搬送ローラ41を回転駆動可能な左右1対の搬送モータ42等を備えている。筒状の搬送ローラ41は、1対の連結部材43を介して軸心位置に配置された回転軸44と連結されている。回転軸44と1対の連結部材43の間には、1対のパワーロック部45が夫々設けられている。これらパワーロック部45は、略テーパ形状に形成され、搬送ローラ41の回転数が増す程、回転軸44と1対の連結部材43の間の連結力が高くなるよう構成されている。回転軸44は、左右端部分を1対のベアリング47を介して1対の軸受ブラケット46により回転可能に枢支されている。
[0038]
 搬送ローラ41の外周表面には、軸心方向に所定間隔おきに形成された複数の環状刃を有する環状刃部48が設けられている。環状刃部48は、その刃先が搬送方向に略平行になるよう配置され、破砕対象物Oが竹材等の中空体の場合、縦割り可能に構成されている。それ故、搬送機構40が破砕対象物Oを押圧したとき、環状刃部48が破砕対象物Oを押し潰しながら縦割り、若しくは縦割り状に切り込み部を形成し、破砕対象物Oに対して搬送方向への引き込み力の伝達を効率良く行うことができる。1対の搬送モータ42は、夫々、回転軸44の両側端部にスプライン嵌合により連結され、同期回転可能に構成されている。各搬送モータ42は、アーム部51の前端側部分を挟んで1対の軸受ブラケット46とボルトにより締結固定されている。
[0039]
 図5、図7に示すように、押圧機構50は、搬送機構40を一端(前端)側部分に回転可能に保持したアーム部材51と、このアーム部材51の他端(後端)側部分を本体フレーム21の左右1対の側板24,24に回動可能に枢支する揺動軸52と、アーム部材51の他端(後端)側部分に左右1対の連結部51aを介して連結され破砕対象物Oに対する搬送ローラ41(環状刃部48)の押圧力を調整可能な油圧式のアームシリンダ53(アーム駆動手段)等を備えている。
[0040]
 アーム部材51は、1対の連結部51aと、側板24,24と略平行な左右1対の側板51bと、側板51bの上端部から中段部に亙る大きさを有し且つ左右方向へ延びて左右の側板51bに一体的に固着された閉断面状の本体部51cとを備えている。アーム部材51の他端(後端)側部分の左右両端部が1対の揺動軸52により本体フレーム21の左右1対の側板24,24に回動可能に支持され、アーム部材51は揺動軸52,52を中心として上下方向に揺動可能に枢支されている。
[0041]
 左右1対の連結部51aの一端部(下端部)がアーム部材51の本体部51cの他端(後端)側部分且つ左右方向略中央部分に接合され、側面視にて逆L字形状となるよう前方上り傾斜状に形成されている。左右1対の連結部51aの他端部(上端部)は、アームシリンダ53のロッド部53aの先端部に連結されている。左右1対の連結部51aは、上板25に形成された矩形開口を挿通している。
[0042]
 図4、図5に示すように、アームシリンダ53の基端部は、上板25の搬送方向下流側且つ破砕機構30の上方位置に形成されたシリンダ支持部25aに連結軸54を介して回動可能に連結され、アームシリンダ53のロッド部53aの先端部は左右1対の連結部51aの他端部に連結軸55を介して回動可能に連結されている。アームシリンダ53に対する油圧は、油圧発生用エンジン6が駆動する油圧ポンプ5から供給され、制御コントローラ7により給油量や排出量が制御されている。
[0043]
 これにより、アームシリンダ53のロッド部53aが最も伸長されたとき、アーム部51は揺動軸52を中心に反時計回りに回動し、搬送機構40と底板26との離隔距離を最小距離(下限位置)にでき、アームシリンダ53のロッド部53aが最も短縮されたとき、アーム部51は揺動軸52を中心に時計回りに回動し、搬送機構40と底板26との離隔距離を最大距離(上限位置)にできる。
[0044]
 次に、図8に基づき、破砕装置20のバルブユニット70について説明する。
 図8に示すように、油圧ポンプ5から吐出された油圧(但し、本明細書では、圧縮状態の作動油を意味する。)は、油路81を通りバルブユニット70を介して各機構30,40,50に供給され、使用済の油圧は、バルブユニット70を介して油路82を通り還流される。バルブユニット70は、第1~第3制御弁71~73を備えている。第1~第3制御弁71~73は、夫々、制御コントローラ7に接続された可変ソレノイド71a~73a,71b~73bにより油圧の供給方向と油圧流量を制御可能に構成されている。
[0045]
 第1モータ33aを正回転させるとき、第1制御弁71は位置71cへ切換えられ、第1モータ33aを逆回転させるとき、第1制御弁71は位置71dへ切換えられる。第1モータ33aを停止させるとき、第1制御弁71は中立の位置71eへ切換えられる。第2モータ33bが装着されている場合も、同様の切換制御が行われる。
 搬送モータ42を正回転させるとき、第2制御弁72は位置72cへ切換えられ、搬送モータ42を逆回転させるとき、第2制御弁72は位置72dへ切換えられる。搬送モータ42を停止させるとき、第2制御弁72は中立の位置72eへ切換えられる。
[0046]
 アームシリンダ53のロッド部53aを伸長させるとき、第3制御弁73は位置73cへ切換えられ、ロッド部53aを短縮(収縮)させるとき、第3制御弁73は位置73dへ切換えられる。ロッド部53aの伸縮動作を停止させるとき、第3制御弁73は中立の位置73eへ切換えられる。ロッド部53aを中立動作(伸縮自在の中立状態)にするときは、第3制御弁73を位置73eに切換え、シリンダ通路85a,85bと油路82を接続するリリーフ弁(図示略)を開作動し、シリンダ通路85a,85bから油圧をドレインしている。
[0047]
 油路81,82には夫々油圧センサHS1,HS2が設置され、モータ通路83a,84aには夫々油圧センサHS3(第2駆動負荷検出手段),HS4(第1駆動負荷検出手段)、シリンダ通路85aには油圧センサHS5が設置されている。油圧センサHS1~HS5により検出された油圧値(P1~P5)は、制御コントローラ7へ出力される。制御コントローラ7は、油圧センサHS1~HS5の検出値に基づき各種演算を行い、可変ソレノイド71a~73a,71b~73bへ制御信号を出力する。本実施例では、可変ソレノイド71a~73a,71b~73bを用いているため、各作動位置への切換過渡時、各機構30,40,50へ供給される油圧流量をリニアに切換えることができる。
[0048]
 次に、図9,図10のフローチャートに基づき、制御コントローラ7による破砕制御処理について説明する。尚、Si(i=1,2…)は各ステップを示し、破砕モータとして第1モータ33aが装着された例を示している。また、この破砕制御処理の制御プログラムと、関連する図11~図14に示すマップ等は制御コントローラ7に予め格納されている。S1において、自動運転モードスイッチ7bがオン操作状態、つまり、自動運転モードが選択され破砕処理中か否かを判定する。S1の判定の結果、自動運転モードが選択されている場合、S2へ移行する。自動運転モードにおいては、油圧ポンプ5は一定回転数で駆動され、破砕用の第1モータ33a(又は第2モータ33b)と、搬送モータ42は通常は正転駆動される。
[0049]
 S2では、油圧センサHS1で検出されたポンプ圧P1、油圧センサHS2で検出されたリターン圧P2、油圧センサHS3で検出された破砕モータ圧P3、油圧センサHS4で検出された搬送モータ圧P4、油圧センサHS5で検出されたシリンダ圧P5等各種情報を読み込み、S3へ移行する。S1の判定の結果、自動運転モードが選択されていない場合、リターンする。
[0050]
 S3では、ポンプ圧P1と破砕モータ圧P3の圧力差(P1-P3)を判定している。
 S3の判定の結果、前記の圧力差(P1-P3)が設定圧力(例えば4MPa)以下の場合、例えば、処理開始直後など油圧ポンプ5の回転数が十分に上昇しておらず、ポンプ圧P1に余裕が無い場合、或いは破砕負荷が過負荷状態の場合など、第1モータ33a(正転状態)の回転数を低下させるように第1制御弁71を図11に示すマップに基づいて制御し(S4)、その後S6へ移行する。
[0051]
図11は、前記の圧力差(P1-P3)をパラメータとして第1モータ33aに供給する油圧流量F1を設定したマップである。このマップにおいては、破砕モータ33aが軽負荷状態のときは圧力差(P1-P3)が大きくなるため、油圧流量F1を増して回転数を大きくし、適正負荷状態のときは油圧流量F1を維持する。そして、過負荷の状態のときは圧力差(P1-P3)が小さくなるため、油圧流量F1を減少させて回転数を小さくする。
[0052]
 S3の判定の結果、前記の圧力差(P1-P3)が設定圧力(例えば7MPa)以上の場合、ポンプ圧P1に余裕があり、破砕モータ33aの処理能力に余裕があるため、第1モータ33aの回転数を上昇させるように圧力差(P1-P3)に対応する油圧流量F1まで増加させて回転数を上昇させ(S5)、その後S6へ移行する。
[0053]
 S3の判定の結果、前記の圧力差(P1-P3)が設定範囲内(例えば4MPaより大きく7MPa未満)の場合、破砕用モータの負荷に応じた回転数となっているため、油圧流量F1を維持したままS6へ移行する。
[0054]
 S6では、第1モータ33aの駆動負荷を破砕モータ圧P3により検出し、S6以降のステップでは、この破砕モータ圧P3に基づいて、破砕対象物Oを搬送する搬送速度(つまり、破砕対象物Oの供給状態)などを制御している。
 S6の判定の結果、破砕モータ圧P3が設定圧力(例えば15MPa)以下の場合、第1モータ33aの処理能力に余裕があるため、図12のマップに基づいて、搬送モータ42の回転数を上昇させ、その後S10へ移行する。
[0055]
図12のマップは、破砕モータ圧P3をパラメータとして搬送モータ42へ供給する油圧流量F2を設定したものである。破砕モータ圧P3が低く、破砕処理能力に余裕がある状態では、搬送モータ42の回転数を増し、破砕モータ圧P3が適正範囲にある状態では搬送モータ42の回転数を維持し、破砕モータ圧P3が大きく過負荷状態のときは、搬送モータ42の回転数を減少させる。
[0056]
 S6の判定の結果、破砕モータ圧P3が設定圧力(第2設定負荷)(例えば24MPa)以上の場合、破砕対象物Oの供給量が過剰で第1モータ33aが過負荷状態であるため、S8に移行し、24MPa以上の破砕モータ圧P3が5sec以上継続して否か判定することにより、破砕刃32が破砕対象物Oに喰い付きを生じているか否か判定する。
[0057]
 S8の判定の結果がNoの場合、破砕刃32の喰い付きはないものの破砕対象物Oの供給量が過剰であるため、搬送モータ42の回転数を低下させる。この場合、図12のマップに基づいて、破砕モータ圧P3に対応した油圧流量F2とするように第2制御弁72を制御し(S9)、その後S10へ移行する。
[0058]
 S6の判定の結果、破砕モータ圧P3が設定範囲内(例えば15MPaより大きく24MPa未満)の場合、第1モータ33aは負荷に適した回転数で作動しているため、搬送モータ42の油圧流量F2を維持したままS10へ移行する。
[0059]
 S10~S15は、搬送モータ圧P4と、シリンダ圧P5に基づいて、アームシリンダ53のロッド部53aの伸長量を制御するステップである。S10では、搬送モータ42の搬送負荷を搬送モータ圧P4により検出し、この搬送モータ圧P4を判定する。
 S10の判定の結果、搬送モータ圧P4が設定圧力(例えば10MPa)以下の場合、搬送能力に余裕があるため、アームシリンダ53のロッド部53aの伸長量を増大させるように、図13のマップに基づいて第3制御弁73を制御し、アーム部51を現在の状態よりも下方へ揺動させ(S11)、その後リターンする。
[0060]
図13は、搬送モータ圧P4をパラメータとして、アームシリンダ53のロッド部53aを伸長又は短縮させる場合の油圧流量F3を設定したものである。この図13のマップでは、搬送モータ圧P4が小さい状態ではロッド部53aを伸長させ、搬送モータ圧P4が適正な範囲ではロッド部53aをそのまま維持し、搬送モータ圧P4が大きい場合には、搬送負荷を軽減するため、ロッド部53aを短縮側へ制御する。
[0061]
 S10の判定の結果、搬送モータ圧P4が設定圧力(第1設定負荷)(例えば24MPa)以上の場合、過剰の破砕対象物Oが投入されて搬送負荷が過大になっているため、ロッド部53aを短縮させてアーム部51を上方へ揺動するよう図13のマップに基づいて第3切換弁73を制御し(S12)、その後リターンする。
[0062]
 破砕処理時、破砕装置20の姿勢が水平線に対して所定の勾配角度に保持されているため、底板26を滑り落ちる大量の破砕対象物Oが破砕機構30に衝突しないように、アームシリンダ53のロッド部53aは最も伸長された状態、所謂搬送ローラ41と底板26の離隔距離が最小となる下限位置が初期位置とされている。それ故、破砕処理開始直後は、搬送ローラ41と底板26の離隔距離を大きくする制御が行われる。
[0063]
 S10の判定の結果、搬送モータ圧P4が設定範囲内(例えば10MPaより大きく12MPa未満、及び22MPaより大きく24MPa未満)の場合、アームシリンダ53のロッド部53aの伸長状態を維持したままリターンする。
[0064]
 S10の判定の結果、搬送モータ圧P4が設定範囲内(例えば12MPa以上22MPa以下)の場合はS13へ移行し、シリンダ53の作動負荷をシリンダ圧P5により検出し、このシリンダ圧P5を判定する。図14は、シリンダ圧P5をパラメータとして、アームシリンダ53のロッド部53aを伸長又は短縮させる場合の油圧流量F4を設定したものである。このマップは、シリンダ圧P5が所定範囲内のときは、ロッド部53aをそのまま維持し、シリンダ圧P5が所定範囲よりも大きくなったときにロッド部53aを短縮させる特性となっている。
[0065]
 S13の判定の結果、シリンダ圧P5が設定圧力(例えば15MPa)以上の場合、アームシリンダ53の作動負荷が過大になっているため、ロッド部53aを短縮するように第3制御弁73を制御し、アーム部51を上方へ揺動させ(S14)、その後リターンする。
[0066]
 S13の判定の結果、シリンダ圧P5が設定圧力(例えば15MPa)未満の場合、破砕対象物Oの外径が細くなり、破砕対象物Oから搬送ローラ41側への反力が小さい場合は、アーム部51を自重により下方へ揺動するよう第3制御弁73を中立の位置73eへ切換えると共に油路85a,85bを油路82に接続し、アームシリンダ53を中立動作に切換え(S15)、その後リターンする。
[0067]
 S8の判定の結果、24MPa以上の破砕モータ圧P3が5sec以上継続している場合は、破砕刃32の破砕対象物Oに対する喰い付き等が発生しているため、第1モータ33aと搬送モータ42の正回転作動を所定時間(例えば1sec)停止する(S16)。次に、第1モータ33aと搬送モータ42を所定時間(例えば2sec)逆回転させ(S17)、その後再度、第1モータ33aと搬送モータ42を所定時間(例えば1sec)停止させ(S18)、その後リターンする。
 尚、破砕モータとして第1モータ33aに代えて第2モータ33bを装着した場合、前述と同様の制御を行う。
[0068]
 次に、本破砕装置20の作用、効果について説明する。
 本破砕装置20によれば、押圧機構50が、搬送機構40を一端側部分に保持したアーム部51と、このアーム部51を本体フレーム21に揺動可能に枢支した揺動軸52と、アーム部51の他端側部分に連結され破砕対象物Oに対する搬送ローラ41の押圧力を調整可能なアームシリンダ53を備えているため、破砕対象物Oの外形形状等の性状に拘わらず、破砕対象物Oの搬送方向に略平行な面に対して搬送ローラ41を側方から押圧することができる。制御コントローラ7が搬送モータ42の駆動負荷に相当する搬送モータ圧P4に応じてアームシリンダ53の駆動力(搬送ローラの押圧力)を制御するため、破砕対象物Oの搬送状態や硬度等の性状に応じて搬送ローラ41と破砕対象物Oとの適正な位置関係を設定できる。
[0069]
 それ故、破砕対象物Oの外形形状に拘わらず搬送ローラ41が破砕対象物Oの進行を阻害することなく破砕対象物Oの搬送方向に略平行な面を側方から押圧でき、破砕機構20まで確実に搬送することができ、破砕処理を実行することができる。しかも、破砕対象物Oの性状に応じた適正な押圧力を破砕対象物Oに対して付与することができ、破砕対象物Oに対する十分な引き込み力を確保し、搬送速度の低下と破砕効率の低下を防止できる。
[0070]
 制御コントローラ7は、搬送モータ42の搬送モータ圧P4が第1設定負荷に相当する設定圧力より大きいとき、搬送ローラ41の押圧力を小さくするため、破砕対象物Oが大きな外形形状の場合であっても、破砕対象物Oが搬送ローラ41に設置された環状刃部48の搬送方向上流側部分に当接して搬送停止状態にされることなく、環状刃部48により破砕機構30まで搬送され破砕処理を実行できる。
[0071]
 第1,第2モータ33a,33bの駆動負荷に相当する破砕モータ圧P3を検出可能な油圧センサHS3を備え、制御コントローラ7は、第1,第2モータ33a,33bの駆動負荷が第2設定負荷に相当する設定圧力より大きいとき、破砕対象物Oの搬送速度を遅くするように搬送モータ42を制御するため、新たに検出センサ等を設けることなく、第1,第2モータ33a,33bの破砕モータ圧P3をパラメータとして破砕対象物Oの過剰供給を検出することができ、適正量の破砕対象物Oを破砕機構30へ供給することができる。
[0072]
 本体フレーム21は、油圧ショベル1のアーム10の先端部に破砕装置20を揺動可能に連結するためのホルダー部23を備えたため、予め油圧ショベル1のブーム8とアーム10を介して破砕装置20を任意の位置に移動させ、バケットシリンダ14により破砕装置20の姿勢を自由に設定することができる。それ故、破砕対象物Oの投入、破砕後の破砕物の排出等の作業性も高めることができる。しかも、傾斜地のような作業環境の悪い場所において破砕作業を行うことができる。破砕装置20自体には走行移動手段や破砕対象物の搬送用コンベアを必要としないため、小型化、軽量化、製作費の節減を図ることができる。
[0073]
 投入された破砕対象物Oを受け入れ可能なホッパ22を備え、このホッパ22が本体フレーム21の搬送機構40よりも搬送方向上流側部分に着脱可能に設けられたため、長尺状の破砕対象物Oの破砕装置20に対する投入性が増し、搬送機構40を介して確実に破砕機構30へ供給することができる。しかも、複数種類のホッパ22を準備しておけば、破砕対象物Oに適したホッパ22を用いることができるため有利である。
[0074]
 破砕モータは、破砕ロータ31の回転軸34の一側端部に着脱可能に装着される軽負荷用の第1モータ33aと破砕ロータ31の回転軸34の他側端部に着脱可能に装着される重負荷用の第2モータ33bを有するため、破砕対象物Oの供給量や硬度等の性状に応じて破砕ロータ31を駆動する軽負荷用の第1モータ33aと重負荷用の第2モータ33bを切換えることができ、破砕効率を増すことができる。
実施例 2
[0075]
 次に、実施例2に係る破砕装置20Aについて図15,図16に基づき説明する。尚、実施例1と同様の構成については、同一符号を付し、異なる構成についてのみ説明する。
 図15に示すように、油圧ショベル1Aの運転室には、複数の動作モード(伸長モード、中立モード、短縮モード)の中からアームシリンダ53の動作モードを選択可能なシリンダスイッチ56が設置されている。シリンダスイッチ56による選択信号は、制御コントローラ7Aに出力される。それ故、操作者はシリンダスイッチ56の選択によりアームシリンダ53を所定の動作モードで伸縮作動させることができる。
[0076]
 図16のフローチャートに基づき、制御コントローラ7Aによる破砕制御処理について説明する。尚、Si(i=21,22…)は各ステップを示す。尚、本破砕制御処理は、実施例1の破砕制御処理と独立して実行されている。
[0077]
 S21では、シリンダスイッチ56がオン操作されたか否か判定している。
S21の判定の結果、シリンダスイッチ56がオン操作された場合、S22へ移行して何れの動作モードが選択されたか判定する。S21の判定の結果、オン操作されない場合、リターンする。S22の判定の結果、伸長モードが選択されている場合、制御コントローラ7Aはアーム部51を下方へ揺動するようロッド部53aを所定量伸長して(S23)、リターンする。
[0078]
 S22の判定の結果、中立モードが選択されている場合、アーム部51を自重により下方へ揺動するようアームシリンダ53を中立動作に切換え(S22)、リターンする。
制御コントローラ7Aは、アームシリンダ53の油圧を制御することなく、ロッド部53aは伸縮自在にされている。
[0079]
 S22の判定の結果、短縮モードが選択されている場合、制御コントローラ7Aはアーム部51を上方へ揺動するようロッド部53aを所定量短縮して(S23)、リターンする。これにより、操作者は、作業状況や操作モニタ7aを見ながらアームシリンダ53を任意に伸縮操作することができる。
実施例 3
[0080]
 次に、実施例3に係る破砕装置20Bについて図17に基づき説明する。尚、実施例1と同様の構成については、同一符号を付し、異なる構成についてのみ説明する。
 油圧ショベル1Bは、ショベル側コントローラ1aと、油圧ペダル1b(切換スイッチ)と、オートデゼル用油圧センサ(図示略)と、破砕装置20B側制御コントローラ7B等を備えている。
[0081]
 ショベル側コントローラ1aは、操作者による油圧ペダル1b等の作動信号により油圧発生用エンジン6の回転数を調整可能に構成され、油圧ペダル1bを所定時間操作していないとき、油圧発生用エンジン6の回転数を自動的にアイドル状態に制御するオートデゼル機能を有している。油圧ペダル1bは、その踏み込み量により油圧ポンプ5からブームシリンダ9,アームシリンダ11,バケットシリンダ14等の操作部材へ供給される油圧の供給量を調整することができる。
[0082]
 オートデゼル用油圧センサは、油圧ポンプ5と操作部材との間に配置され、操作部材に供給される作動油圧を検出し、ショベル側コントローラ1aに出力可能に構成されている。ショベル側コントローラ1aはオートデゼル用油圧センサの出力信号により油圧ペダル1bの作動を判定し、オートデゼル機能の開始可否を判定している。
[0083]
 制御コントローラ7Bは、第3設定負荷に相当する設定圧力(例えば5MPa)以下の破砕モータ圧P3が所定時間(例えば5sec)以上継続し且つ第3設定負荷に相当する設定圧力(例えば5MPa)以下の搬送モータ圧P4が所定時間(例えば5sec)以上継続したとき、ショベル側コントローラ1aへのオートデゼル用油圧センサの検出信号の出力を禁止するよう構成されている。それ故、破砕対象物Oが破砕装置20Bに投入されない期間が継続した場合、オートデゼル機能を利用して油圧発生用エンジン6の回転数を稼働状態の回転数より低いアイドル状態にすることができる。尚、破砕モータ圧P3の設定圧力と搬送モータ圧P4の設定圧力は、異なる圧力に設定しても良い。
[0084]
 同様に、制御コントローラ7Bは、自動運転モードスイッチ7bにより自動運転モードが選択された場合にも、設定圧力以下の破砕モータ圧P3が所定時間以上継続し且つ設定圧力以下の搬送モータ圧P4が所定時間以上継続したとき、ショベル側コントローラ1aへのオートデゼル用油圧センサの検出信号の出力を禁止している。これにより、各モータの駆動負荷が小さいとき、油圧発生用エンジン6を稼働状態からアイドル状態に自動的に切換えることができ、エネルギー消費量を抑えることができる。
 尚、破砕対象物Oが破砕装置20Bに投入された場合、破砕モータ圧P3と搬送モータ圧P4が発生するため、油圧発生用エンジン6はアイドル状態から稼働状態に復帰される。
[0085]
 次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
  ・ 前記実施例では、ホッパ22を本体フレーム1に着脱可能に取り付けた場合を例にして説明したが、ホッパ22を本体フレーム1と一体的に構成してもよい。
2]前記実施例では、破砕対象物を搬送ローラと底壁に挟み込んで搬送する例について説明したが、固定刃の搬送方向上流側位置に回転自在に枢支された複数の従動ローラを設けることも可能である。この場合、破砕装置を略水平状態に配置しても作業することができる。また、底壁の表面上に複数の部分円筒状の凸部を形成し、底壁を波形状に構成しても良い。
[0086]
3]前記実施例では、破砕機構に着脱可能な第1,第2モータを設け、破砕対象物に応じて第1,第2モータを使い分け、使用しない方のモータを取り外す例について説明したが、第1,第2モータと回転軸の間に夫々クラッチ機構を設け、クラッチ機構にて第1,第2モータと回転軸の接続状態を切換制御するように構成しても良い。
[0087]
4]その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能で、本発明はそのような変更形態も包含するものである。

産業上の利用可能性

[0088]
 本発明は、搬入された竹材、間伐材、廃木材等樹木系の破砕対象物をチップ形状に破砕処理可能な破砕装置に関し、搬送モータの駆動負荷に応じてアーム駆動手段の駆動力を制御することにより、破砕対象物の外形形状に拘わらず破砕対象物を破砕機構まで確実に搬送することができ、破砕対象物の性状に応じた適正な押圧力を破砕対象物に対して付与することができる。

符号の説明

[0089]
1,1A,1B    油圧ショベル
1a         ショベル側コントローラ
1b         油圧ペダル
6          油圧発生用エンジン
7,7A,7B    制御コントローラ
7b         自動運転モードスイッチ
10         アーム
14         バケットシリンダ
20,20A,20B 破砕装置
21         本体フレーム
22         ホッパ
23         ホルダー部
29         固定刃
30         破砕機構
31         破砕ロータ
32         破砕刃
33a        第1モータ
33b        第2モータ
34         回転軸
40         搬送機構
41         搬送ローラ
42         搬送モータ
50         押圧機構
51         アーム部
52         揺動軸
53         アームシリンダ
S3,S4      油圧センサ
O          破砕対象物

請求の範囲

[請求項1]
 ショベル系掘削機のアームの先端部に揺動可能に連結される本体フレームと、この本体フレームに設置された固定刃と、この固定刃と協働して搬入された破砕対象物を破砕可能な破砕刃とを備えた破砕装置において、
 前記本体フレームに回転可能に枢支された破砕ロータと、この破砕ロータの外周部分に装着された複数の破砕刃と、前記破砕ロータを回転軸回りに回転駆動可能な破砕モータを備えた破砕機構と、
 前記破砕機構の上流側位置に設けられ且つ破砕対象物を押圧しながら前記破砕機構側へ搬送可能な搬送ローラと、この搬送ローラを回転駆動可能な搬送モータを備えた搬送機構と、 
 前記搬送機構を一端側部分に保持したアーム部と、このアーム部を前記本体フレームに揺動可能に枢支する揺動軸と、前記アーム部の他端側部分に連結され破砕対象物に対する前記搬送ローラの押圧力を調整可能なアーム駆動手段を備えた押圧機構と、
 投入された破砕対象物受け入れ可能なホッパであって、前記搬送機構よりも搬送方向上流側部分において前記本体フレームに着脱可能又は一体的に設けられたホッパと、
 を備えたことを特徴とする破砕装置。
[請求項2]
[規則91に基づく訂正 30.08.2011] 
 前記搬送モータの駆動負荷を検出可能な第1駆動負荷検出手段と、
 前記搬送モータの駆動負荷に応じて前記アーム駆動手段の駆動力を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の破砕装置。
[請求項3]
[規則91に基づく訂正 30.08.2011] 
 前記制御手段は、前記搬送モータの駆動負荷が第1設定負荷より大きいとき、前記搬送ローラの押圧力を小さくすることを特徴とする請求項2に記載の破砕装置。
[請求項4]
[規則91に基づく訂正 30.08.2011] 
 前記破砕モータの駆動負荷を検出可能な第2駆動負荷検出手段を備え、
 前記制御手段は、前記破砕モータの駆動負荷が第2設定負荷より大きいとき、破砕対象物の搬送速度を遅くするように前記搬送モータを制御することを特徴とする請求項2に記載の破砕装置。
[請求項5]
 前記破砕モータと前記搬送モータが夫々油圧モータで構成され、
 少なくとも前記破砕モータと搬送モータに供給する油圧を発生させる油圧ポンプと、
前記油圧ポンプを駆動する油圧発生用エンジンと、
 前記油圧発生用エンジンの運転状態をアイドル状態とアイドル状態よりエンジン回転数の大きな稼働状態に切換え可能な切換スイッチを備え、
 前記切換スイッチが稼働状態に設定された場合であっても、前記破砕モータと前記搬送モータの駆動負荷が第3設定負荷より小さいとき、前記油圧発生用エンジンを稼働状態からアイドル状態に切換えることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の破砕装置。
[請求項6]
 前記破砕モータは、前記破砕ロータの回転軸の一側端部に着脱可能に装着される軽負荷用の第1モータと前記破砕ロータの回転軸の他側端部に着脱可能に装着される重負荷用の第2モータを有することを特徴とする請求項5に記載の破砕装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]