国際・国内特許データベース検索
このアプリケーションの一部のコンテンツは現在ご利用になれません。
この状況が続く場合は、次のお問い合わせ先までご連絡ください。ご意見・お問い合わせ
1. (WO2012001969) 芳香族アミン誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
Document

明 細 書

発明の名称 芳香族アミン誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

先行技術文献

特許文献

0006  

発明の概要

0007   0008   0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095  

実施例

0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138   0139   0140   0141  

産業上の利用可能性

0142   0143  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

明 細 書

発明の名称 : 芳香族アミン誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子

技術分野

[0001]
 本発明は、芳香族アミン誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。

背景技術

[0002]
 有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素子としての用途が有望視され、多くの開発が行われている。一般に有機EL素子は、発光層及び該層をはさんだ一対の対向電極から構成されている。両電極間に電界が印加されると、陰極側から電子が注入され、陽極側から正孔が注入される。さらに、この電子が発光層において正孔と再結合し、励起状態を生成し、励起状態が基底状態に戻る際にエネルギーを光として放出する。
[0003]
 初期の有機EL素子は、駆動電圧、発光効率及び耐久性が不十分であり、これら問題に対して様々な技術的改良がなされてきた。
 有機EL素子の発光効率の向上及び長寿命化はディスプレイの消費電力の低下、耐久性の向上につながる重要な課題であり、さらなる改良が求められている。
[0004]
 これら問題を解決すべく、特許文献1は、正孔輸送材料及び発光材料として用いることができるトリアリールアミン誘導体を開示している。このトリアリールアミン誘導体は電子を閉じ込める作用を有する。特許文献2は、ジアリールアミン又は含窒素複素環基がビフェニレン連結基によって結合した特定構造の化合物を開示している。
[0005]
 特許文献3は、少なくとも2つの窒素原子を特定位置に含む複素環(ピリミジン、トリアジン等)の基を導入した化合物により、素子性能の向上を図っている。また、特許文献4は電子写真感光体として、ピリミジン骨格を有する化合物を開示している。

先行技術文献

特許文献

[0006]
特許文献1 : 特開平11-222590号公報
特許文献2 : 特開2005-085658号公報
特許文献3 : 特開2009-246097号公報
特許文献4 : 特開平02-052360号公報

発明の概要

[0007]
 本発明の目的は、有機EL素子を高発光効率且つ長寿命とするために有用な芳香族アミン誘導体を提供することである。
[0008]
 本発明によれば、以下の芳香族アミン誘導体等が提供される。
1.下記式(1)で表される芳香族アミン誘導体。
[化1]


[Ar ~Ar のうち少なくとも1つは下記式(2)で表される。
[化2]


(X ~X はそれぞれ独立に、窒素原子又はCR を示す。但し、X ~X のうち2つが窒素原子であり、X 及びX が同時に窒素原子になることはない。
 R は、炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~50のアリール基、環形成原子数5~50のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 R は、水素原子、又はR で表わされる基である。
 aは1~2の整数である。nは0~3の整数である。
 L は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基である。
 L は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50のヘテロアリーレン基である。
 Ar ~Ar のうち式(2)でない基は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 L 、L 、及びAr ~Ar のうち式(2)でない基が置換される場合の置換基は、それぞれ独立に炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~14のアリール基、環形成原子数5~20のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 Ar ~Ar のうち2つ以上が式(2)である場合、複数の式(2)は同じでも異なってもよい。
 aが2のとき複数のR は同じでも異なってもよい。
 nが2以上のとき複数のL は同じでも異なってもよい。)]
2.前記L が、置換もしくは無置換のフェニレン基、ビフェニレン基、フルオレニレン基のいずれかである1に記載の芳香族アミン誘導体。
3.前記Ar ~Ar のうち式(2)でない基が、それぞれ独立に、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基又は9,9-ジメチルフルオレニル基のいずれかである1又は2に記載の芳香族アミン誘導体。
4.下記式(6)~(9)のいずれかで表される芳香族アミン誘導体。
[化3]


[Ar ~Ar のうち少なくとも1つは下記式(2)で表される。
 Ar ~Ar 12のうち少なくとも1つは下記式(2)で表される。
 Ar 13~Ar 18のうち少なくとも1つは下記式(2)で表される。
 Ar 19~Ar 24のうち少なくとも1つは下記式(2)で表される。
[化4]


(X ~X はそれぞれ独立に、窒素原子又はCR を示す。但し、X ~X のうち2つが窒素原子であり、X 及びX が同時に窒素原子になることはない。
 R は、炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~50のアリール基、環形成原子数5~50のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 R は、水素原子、又はR で表わされる基である。
 aは1~2の整数である。nは0~3の整数である。
 L は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基である。
 L は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50のヘテロアリーレン基である。
 L 、L の置換基は、それぞれ独立に炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~14のアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 Ar ~Ar 24のうち式(2)でない基は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 L 11~L 19は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基である。
 Ar ~Ar 24のうち式(2)でない基及びL 11~L 19が置換される場合の置換基はそれぞれ独立に、それぞれ独立に炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~14のアリール基、環形成原子数5~20のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 Ar ~Ar 、Ar ~Ar 12、Ar 13~Ar 18、Ar 19~Ar 24のそれぞれのうち2つ以上が式(2)である場合、複数の式(2)は同じでも異なってもよい。
 aが2のとき複数のR は同じでも異なってもよい。
 nが2以上のとき複数のL は同じでも異なってもよい。)]
5.前記L 11~L 19がそれぞれ独立に置換もしくは無置換のフェニレン基、ビフェニレン基、フルオレニレン基のいずれかである4に記載の芳香族アミン誘導体。
6.前記Ar ~Ar 24のうち式(2)でない基が、それぞれ独立に、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基又は9,9-ジメチルフルオレニル基のいずれかである4又は5に記載の芳香族アミン誘導体。
7.有機エレクトロルミネッセンス素子用材料である1~6のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
8.有機エレクトロルミネッセンス素子用正孔輸送材料である1~6のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
9.有機エレクトロルミネッセンス素子用燐光ホスト材料である1~6のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
10.陰極と陽極間に発光層を含む1以上の層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機薄膜層の少なくとも1層が、1~6のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
11.前記有機薄膜層のうち少なくとも1つの層が正孔輸送層及び/又は正孔注入層であり、前記芳香族アミン誘導体が前記正孔輸送層及び/又は正孔注入層の少なくとも1層に含有されている10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
12.前記芳香族アミン誘導体が主成分として正孔輸送層及び/又は正孔注入層の少なくとも1層に含有されている11に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
13.前記正孔注入層及び/又は正孔輸送層のうち陽極に接する層が、アクセプター材料を含有する11又は12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
14.前記芳香族アミン誘導体及び金属錯体が前記発光層に含有され、前記発光層は燐光を発光する10~13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
15.前記金属錯体がイリジウム錯体である14に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[0009]
 本発明によれば、有機EL素子を高発光効率且つ長寿命とするために有用な芳香族アミン誘導体が提供できる。

発明を実施するための形態

[0010]
 本発明の芳香族アミン誘導体は下記式(1)で表わされる。
[化5]


 Ar ~Ar のうち少なくとも1つ(好ましくは1つ)は下記式(2)で表される。
[化6]


 X ~X はそれぞれ独立に、窒素原子又はCR を示す。但し、X ~X のうち2つが窒素原子である。ここで、X 及びX が同時に窒素原子になることはない。
 R は、炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~50のアリール基、環形成原子数5~50のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 R は、水素原子、又はR で表わされる基である。
 (R -と-L -(L -は、それぞれ6員環においてX ~X 以外の炭素に結合する。
[0011]
 aは1~2の整数である。式(2)の6員環がピリミジン骨格の場合、aは好ましくは2であり、ピリダジン骨格の場合、aは好ましくは1である。
 nは0~3の整数である。nは好ましくは0~1であり、より好ましくは0である。
 L は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基である。
 L は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50のヘテロアリーレン基である。
 Ar ~Ar のうち式(2)でない基は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。好ましくはそれぞれ独立に、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基又は9,9-ジメチルフルオレニル基のいずれかである。
[0012]
 L 、L 、及びAr ~Ar のうち式(2)でない基が置換される場合の置換基は、それぞれ独立に炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~14のアリール基、環形成原子数5~20のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 Ar ~Ar のうち2つ以上が式(2)である場合、複数の式(2)は同じでも異なってもよい。
 aが2のとき複数のR は同じでも異なってもよい。
 nが2以上のとき複数のL は同じでも異なってもよい。
[0013]
 L は好ましくは置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基、より好ましくは置換もしくは無置換の環形成炭素数6~20のアリーレン基、特に好ましくは置換もしくは無置換のフェニレン基、ビフェニレン基、フルオレニレン基のいずれかである。
 L の具体例としては以下が挙げられるが、これに限定されるものではない。
[0014]
[化7]


[0015]
 L は好ましくは置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリーレン基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~30のヘテロアリーレン基であり、より好ましくは置換もしくは無置換の環形成炭素数6~20のアリーレン基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~20のヘテロアリーレン基であり、特に好ましくは置換もしくは無置換のフェニレン基、ビフェニレン基、フルオレニレン基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基のいずれかである。L の具体例としては上記L と同様の具体例が挙げられるが、これに限定されるものではない。
[0016]
 本発明の芳香族アミン誘導体(1)のうち、式(2)のX ~X を含む6員環が電子輸送部位、トリアリールアミン部分が正孔輸送部位として機能する。このような構造を有することで、芳香族アミン誘導体(1)は正孔と電子の両方を輸送することができる。
 式(2)の6員環中に窒素原子が2つ存在するので、電子求引効果が高く、電子を引き込みすぎることなく、また電子求引効果が弱すぎることがないため好ましい。
[0017]
 式(2)の6員環として以下の化合物(左からピリダジン、ピリミジン)を挙げることができる。
[化8]


[0018]
 一般的に、化合物を有機EL材料として用いる場合、電荷耐性が要求される。そのためには、本発明の化合物においてX ~X を含む6員環が置換基を有することが好ましい。
[0019]
 例えば、式(2)の6員環が上記に例示するピリダジンの場合3,6位の少なくとも1つ;ピリミジンの場合、2,4,6位の少なくとも1つに置換基を有すると好ましい。
 従って、R 及びR は、好ましくは電気化学的に安定な置換基であり、例えば環形成炭素数6~50のアリール基、環形成原子数5~50のヘテロアリール基、フッ素原子又はシアノ基である。
 これらの好ましい置換基は、アミン化合物の電気化学的な安定性を高め、電荷耐性が強くなり、寿命が長くなる傾向がある。
[0020]
 また、X ~X を含む6員環は、式(1)の化合物のLUMO準位、及びLUMOにおける電子分布領域を決定すると考えられる。本発明の材料は、従来のNPD等、電子輸送部位を有さない化合物と比較すると、LUMO準位が深く、かつ化合物のHOMOとLUMOそれぞれにおける電子分布領域を明確に分け、即ちエネルギーギャップ(Eg)が大きくなる。
 HOMOとLUMOそれぞれにおける電子分布領域が明確に分かれていると、化合物が還元された場合に、優先的にLUMOに電子が入るため化合物の安定性が向上する。電子分布領域が明確に分かれていると、HOMOに電子が入ることなく安定であると考えられる。
[0021]
 一般的に、正孔輸送部位(正孔耐性大)となるためには、正孔が発生する酸化条件下において耐性が大きいことが求められる。
 アミンにアルキルやヘテロアリールが直結すると、電子密度が高くなり、酸化に対して耐性が出ないと考えられる。耐性を大きくするためには、アミンには電子密度が中性的なアリール基を直結させる必要があると考えられる。従って、上記芳香族アミン誘導体のトリアリールアミン部分は正孔輸送部位となり得ると考えられる。
 尚、アミンに直結するアリール基に、アルキルやヘテロアリールが置換する場合は、電子密度が高くなることがないため耐性を有すると考えられる。
[0022]
 上述したように、本発明の芳香族アミン誘導体は電荷耐性があるため、正孔輸送層又は正孔注入層に用いたときこれらの層の劣化を防ぐことができ、素子の寿命が向上すると考えられる。またワイドギャップとなるため、三重項励起子を発光層に閉じ込め三重項励起子同士の衝突により一重項励起子を生成し発光させること(TTF効果)により効率が向上すると考えられる。
[0023]
 また、本発明の芳香族アミン誘導体は、正孔と電子の両方を輸送できるので、白色有機EL素子の電荷障壁層として用いることができる。電荷輸送性が高いため、低電圧駆動が可能となり、ワイドギャップとなるため、キャリアバランスを調整することが可能であり、発光効率が高く、長寿命となる。
[0024]
 さらに、本発明の芳香族アミン誘導体は燐光ホスト等に用いることができる。キャリアバランスに優れるため、再結合確率が増し、効率が上昇する。また、発光領域が正孔輸送層側に偏らないため、正孔輸送層の劣化を防ぐことができ寿命が向上する。
[0025]
 本発明の芳香族アミン誘導体が燐光発光有機EL素子の発光層に用いられる場合、芳香族アミン誘導体は好ましくは下記式で表わされる。
[化9]


 式中、Ar 、Ar 、L 、L 、n、X ~X 、R は上記式(1),(2)と同じである。
[0026]
 より好ましくは下記式で表わされる。
[化10]


 式中、Ar 、Ar 、L 、L 、n、R は上記式(1),(2)と同じである。
[0027]
 さらに、本発明の芳香族アミン誘導体は下記式(6)~(9)のいずれかで表すことができる。
[化11]


[0028]
 Ar ~Ar のうち少なくとも1つ、Ar ~Ar 12のうち少なくとも1つ、Ar 13~Ar 18のうち少なくとも1つ、及びAr 19~Ar 24のうち少なくとも1つは上記式(2)で表される。好ましくは1つ又は2つである。
 Ar ~Ar 24のうち式(2)でない基は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。好ましくはそれぞれ独立に、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基又は9,9-ジメチルフルオレニル基のいずれかである。
[0029]
 L 11~L 19は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基を表す。好ましくはそれぞれ独立に置換もしくは無置換のフェニレン基、ビフェニレン基、フルオレニレン基のいずれかである。式(1)のL と同様の基を例示できる。2つの窒素原子の間にヘテロ環(ヘテロアリーレン基)を有さないので正孔移動度が低下することなく、駆動電圧が高くなりすぎないため、好ましい。
[0030]
 Ar ~Ar 24のうち式(2)でない基及びL 11~L 19が置換される場合の置換基(前記「置換もしくは無置換」の置換基を意味する。)は、それぞれ独立に炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~14のアリール基、環形成原子数5~20のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
[0031]
 本明細書において、「環形成炭素」とは飽和環、不飽和環、又は芳香環を構成する炭素原子を意味する。「環形成原子」とは環(飽和環、不飽和環、及び芳香環を含む)を構成する炭素原子及びヘテロ原子を意味する。
 「無置換」とは、水素原子が置換したことを意味し、本発明の水素原子には、軽水素、重水素、三重水素が含まれる。
[0032]
 上記式(1)、(2)、(6)~(9)におけるR 、R 、L 、L 、L 11~L 19、Ar ~Ar 24で示される各基及びこれらの置換基について、以下に詳細に述べる。
[0033]
 アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基等が挙げられる。
 上記炭素数は、1~10が好ましく、1~6がさらに好ましい。中でもメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基が好ましい。
[0034]
 シクロアルキル基として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等が挙げられる。環形成炭素数は、3~10が好ましく、3~8がさらに好ましい。
[0035]
 置換のシリル基としては、炭素数3~30のアルキルシリル基(例えば炭素数3~10のトリアルキルシリル基)、環形成炭素数8~30のアリールシリル基(例えば環形成炭素数18~30のトリアリールシリル基)、炭素数8~15のアルキルアリールシリル基(アリール部分の環形成炭素数は6~14)等が挙げられ、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられる。
[0036]
 アリール基としては、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントリル基、2-アントリル基、9-アントリル基、1-フェナントリル基、2-フェナントリル基、3-フェナントリル基、4-フェナントリル基、9-フェナントリル基、ナフタセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ベンゾ[c]フェナントリル基、ベンゾ[g]クリセニル基、トリフェニレニル基、1-フルオレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、9-フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、2-ビフェニルイル基、3-ビフェニルイル基、4-ビフェニルイル基、ターフェニル基、フルオランテニル基等が挙げられる。
 アリーレン基としては、上記のアリール基に対応する2価の基が挙げられる。
[0037]
 上記アリール基は、環形成炭素数が6~20であることが好ましく、より好ましくは6~12であり、上述したアリール基の中でもフェニル基、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、1-ナフチル基が特に好ましい。
[0038]
 ヘテロアリール基としては、例えば、ピロリル基、ピラジニル基、ピリジニル基、インドリル基、イソインドリル基、イミダゾリル基、フリル基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、1-ジベンゾフラニル基、2-ジベンゾフラニル基、3-ジベンゾフラニル基、4-ジベンゾフラニル基、1-ジベンゾチオフェニル基、2-ジベンゾチオフェニル基、3-ジベンゾチオフェニル基、4-ジベンゾチオフェニル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、1-カルバゾリル基、2-カルバゾリル基、3-カルバゾリル基、4-カルバゾリル基、9-カルバゾリル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、オキサゾリル基、オキサジアゾリル基、フラザニル基、チエニル基、ベンゾチオフェニル基等が挙げられる。
[0039]
 上記ヘテロアリール基の環形成原子数は、5~20が好ましく、5~14がさらに好ましい。
 好ましくは、1-ジベンゾフラニル基、2-ジベンゾフラニル基、3-ジベンゾフラニル基、4-ジベンゾフラニル基、1-ジベンゾチオフェニル基、2-ジベンゾチオフェニル基、3-ジベンゾチオフェニル基、4-ジベンゾチオフェニル基、1-カルバゾリル基、2-カルバゾリル基、3-カルバゾリル基、4-カルバゾリル基、9-カルバゾリル基である。
[0040]
 ハロゲン原子として、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられ、好ましくはフッ素原子である。
[0041]
 上記の式(6)~(9)の芳香族アミン誘導体も、式(1)の芳香族アミン誘導体と同様に、電子輸送部位と正孔輸送部位を有し、また好ましくは電荷耐性を有し、同様の効果を奏する。
[0042]
 本発明の芳香族アミン誘導体(1),(6)~(9)の例を以下に示す。
[化12]


[化13]


[化14]


[化15]


[化16]


[化17]


[化18]


[化19]


[化20]


[化21]


[化22]


[化23]


[化24]


[化25]


[化26]


[0043]
 上記の本発明の芳香族アミン誘導体は、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、例えば、正孔輸送材料、燐光ホスト材料や白色素子の電荷障壁層として使用できる。
[0044]
 本発明の有機EL素子は、陰極と陽極間に、少なくとも発光層を含む一層又は複数層からなる有機薄膜層が挟持されていて、この有機薄膜層の少なくとも1層が上記の芳香族アミン誘導体を含有する。
 本発明の有機EL素子は、陽極、発光層及び陰極がこの順に積層していれば特に限定されず、その他の1以上の有機層又は無機層をさらに有してもよい。
[0045]
 本発明の有機EL素子は、好ましくは、上記有機薄膜層が正孔輸送層及び/又は正孔注入層を含み、上記の芳香族アミン誘導体が正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも一層に含有される。正孔輸送層及び/又は正孔注入層は、芳香族アミン誘導体から実質的になる(芳香族アミン誘導体を主成分として含有する)ように構成してもよいし、芳香族アミン誘導体のみから構成してもよい。
[0046]
 また、本発明の有機EL素子において、上記芳香族アミン誘導体を発光層に含有させて、燐光発光素子としてよい。
 このとき、発光層は上記芳香族アミン誘導体に加えて、後述する燐光性ドーパント(金属錯体)を含有すると好ましく、イリジウム錯体を含有するとより好ましい。
[0047]
 有機EL素子の素子構成として、例えば下記の第1~3の実施形態が挙げられる。これら実施形態において、発光層は、複数の発光層の積層体であってもよい。また、陽極と発光層の間には正孔輸送帯域を設けることが好ましい。
[0048]
<第1の実施形態>
 本実施形態の有機EL素子は、発光層を少なくとも1つ有する素子構成を有する。具体的な構成例を以下に示す。
 (1)陽極/発光層/電子注入・輸送層/陰極
 (2)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
 (3)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
[0049]
<第2の実施形態>
 本実施形態の有機EL素子は、発光層(発光層を含むユニット)を少なくとも2つ有するタンデム素子構成を有する。
 2つの発光層の間に電荷発生層(CGLとも呼ぶ)を介在させ、ユニット毎に電子輸送帯域を設けることができる。
[0050]
 タンデム素子構成の具体的な構成の例を以下に示す。
 (4)陽極/正孔注入・輸送層/蛍光発光層/電荷発生層/蛍光発光層/電子注入・輸送層/陰極
 (5)陽極/正孔注入・輸送層/蛍光発光層/電子注入・輸送層/電荷発生層/蛍光発光層/陰極
 (6)陽極/正孔注入・輸送層/蛍光発光層/電子注入・輸送層/電荷発生層/蛍光発光層/障壁層/陰極
 (7)陽極/正孔注入・輸送層/燐光発光層/電荷発生層/蛍光発光層/電子注入・輸送層/陰極
 (8)陽極/正孔注入・輸送層/蛍光発光層/電子注入・輸送層/電荷発生層/燐光発光層/陰極
[0051]
<第3の実施形態>
 本実施形態の有機EL素子は、複数の発光層を備え、複数の発光層のいずれか2つの発光層の間に電荷障壁層を有する。
[0052]
 第3の実施形態にかかる好適な有機EL素子の構成として、特許第4134280号公報、米国公開特許公報US2007/0273270A1、国際公開公報WO2008/023623A1に記載されているような、陽極、第1発光層、電荷障壁層、第2発光層及び陰極がこの順に積層された構成において、第2発光層と陰極の間に三重項励起子の拡散を防止するための障壁層を有する電子輸送帯域を有する構成が挙げられる。ここで電荷障壁層とは隣接する発光層との間でHOMO準位、LUMO準位のエネルギー障壁を設けることにより、発光層へのキャリア注入を調整し、発光層の注入される電子と正孔のキャリアバランスを調整する目的を有する層である。
[0053]
 このような構成の具体的な例を以下に示す。
 (9)陽極/正孔注入・輸送層/第1発光層/電荷障壁層/第2発光層/電子注入・輸送層/陰極
 (10)陽極/正孔注入・輸送層/第1発光層/電荷障壁層/第2発光層/第3発光層/電子注入・輸送層/陰極
 また、本明細書中で「正孔注入・輸送層」は「正孔注入層及び正孔輸送層のうちの少なくともいずれか一方」を意味し、「電子注入・輸送層」は「電子注入層及び電子輸送層のうちの少なくともいずれか一方」を意味する。
[0054]
 正孔注入層及び/又は正孔輸送層のうち陽極に接する層が、アクセプター材料を含有することが好ましい。
 このような構成によれば、後述の特許に記載された効果により低電圧駆動及び高効率発光が実現する。
 アクセプター材料としては、特許公報第3614405号、3571977号又は米国特許4,780,536に記載されているヘキサアザトリフェニレン誘導体等の他、p型Si、p型SiC等の無機化合物、酸化モリブデン等の電子受容性無機酸化物、TCNQ誘導体等の電子受容性有機化合物等も好適に使用することができる。
[0055]
 アクセプター材料としては、下記一般式(10)又は(11)で表されるものが好ましく用いられる。
[化27]


[0056]
 上記一般式(10)中、R ~R 12は、それぞれ独立にシアノ基、-CONH 、カルボキシル基、もしくは-COOR 13(R 13は、炭素数1~20のアルキル基である。)を表すか、又は、R 及びR 、R 及びR 10、もしくはR 11及びR 12が、互いに結合して-CO-O-CO-で示される基を表す。
 上記アルキル基としては、直鎖、分岐又は環状のものが挙げられ、好ましくは炭素数1~12、より好ましくは炭素数1~8のものであり、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、n-デシル基、n-ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
[0057]
[化28]


 上記式(11)中、Arは、環形成炭素数6~24の縮合環、又は環形成原子数6~24の複素環である。ar 及びar は、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、下記式(i)もしくは(ii)である。
[0058]
[化29]


{式中、X 11及びX 12は互いに同一でも異なっていてもよく、下記式(a)~(g)で表わされる二価の基のいずれかである。
[0059]
[化30]


[0060]
 式中、R 61~R 64は、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1~20のフルオロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1~20のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6~50のアリール基又は置換もしくは無置換の環形成原子数3~50の複素環基であり、R 62とR 63は互いに結合して環を形成してもよい。
[0061]
 一般式(11)中のR 51~R 54は、それぞれ互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1~20のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6~50の炭素数6~50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数3~50の複素環基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1~20のフルオロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1~20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1~20のフルオロアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6~50の炭素数6~50のアリールオキシ基、又はシアノ基である。R 51~R 54のうち互いに隣接するものは互いに結合して環を形成してもよい。Y ~Y は互いに同一でも異なっていてもよく、-N=、-CH=、又はC(R 55)=であり、R 55は、置換もしくは無置換の炭素数1~20のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数6~50のアリール基、置換もしくは無置換の環形成原子数3~50の複素環基、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1~20のフルオロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1~20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1~20のフルオロアルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6~50の炭素数6~50のアリールオキシ基、又はシアノ基である。
[0062]
 また本発明の有機EL素子は好ましくは、有機薄膜層の少なくとも一層、好ましくは発光層に、下記式(5-1)で表されるアントラセン誘導体又は下記式(5-2)で表されるピレン誘導体の少なくとも1種を含有する。好ましくは、発光層が、下記式(5-1)で表されるアントラセン誘導体又は下記式(5-2)で表されるピレン誘導体をホストとして含有する。
[0063]
(アントラセン誘導体)
 式(5-1)で表されるアントラセン誘導体は、下記化合物である。
[化31]


 式(5-1)中、Ar 101及びAr 102は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の環形成原子数5~50の単環基、置換若しくは無置換の環形成原子数8~50の縮合環基、又は単環基と縮合環基との組合せから構成される基であり、R 101~R 108は、それぞれ独立に、水素原子、置換若しくは無置換の環形成原子数5~50の単環基、置換若しくは無置換の環形成原子数8~50の縮合環基、単環基と縮合環基との組合せから構成される基、置換若しくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、置換若しくは無置換の炭素数1~50のアルコキシ基、置換若しくは無置換の炭素数7~50のアラルキル基、置換若しくは無置換の環形成炭素数6~50のアリールオキシ基、置換若しくは無置換のシリル基、ハロゲン原子、シアノ基から選ばれる基である。
[0064]
 式(5-1)における、単環基とは、縮合構造を有さない環構造のみで構成される基である。
 環形成原子数5~50の単環基(好ましくは環形成原子数5~30、より好ましくは環形成原子数5~20)として具体的には、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、クォーターフェニル基等の芳香族基と、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、トリアジニル基、フリル基、チエニル基等の複素環基が好ましい。
 中でも、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基が好ましい。
[0065]
 式(5-1)における、縮合環基とは、2環以上の環構造が縮環した基である。
 前記環形成原子数8~50の縮合環基(好ましくは環形成原子数8~30、より好ましくは環形成原子数8~20)として具体的には、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、クリセニル基、ベンゾアントリル基、ベンゾフェナントリル基、トリフェニレニル基、ベンゾクリセニル基、インデニル基、フルオレニル基、9,9-ジメチルフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フルオランテニル基、ベンゾフルオランテニル基等の縮合芳香族環基や、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、インドリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基、キノリル基、フェナントロリニル基等の縮合複素環基が好ましい。
 中でも、ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、9,9-ジメチルフルオレニル基、フルオランテニル基、ベンゾアントリル基、ジベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル基が好ましい。
[0066]
 式(5-1)における、アルキル基、シリル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子の具体例は、上述の式(1)、(2)、(6)~(9)におけるR 、R 、L 、L 、L 11~L 19、Ar ~Ar 24で示される各基及びこれらの置換基の具体例と同様である。
[0067]
 アルコキシ基は、-OYと表され、Yの例として上記のアルキルの例が挙げられる。アルコキシ基は、例えばメトキシ基、エトキシ基である。
[0068]
 アリールオキシ基は、-OZと表され、Zの例として上記のアリール基又は、後述する単環基及び縮合環基の例が挙げられる。アリールオキシ基は、例えばフェノキシ基である。
[0069]
 アラルキル基は、-Y-Zと表され、Yの例として上記のアルキルの例に対応するアルキレンの例が挙げられ、Zの例として上記のアリールの例が挙げられる。アラルキル基は、炭素数7~50のアラルキル基(アリール部分は炭素数6~49(好ましくは6~30、より好ましくは6~20、特に好ましくは6~12)、アルキル部分は炭素数1~44(好ましくは1~30、より好ましくは1~20、さらに好ましくは1~10、特に好ましくは1~6))であることが好ましく、例えばベンジル基、フェニルエチル基、2-フェニルプロパン-2-イル基である。
[0070]
 以下に、式(5-1)における好ましい具体例のみを挙げる。
 Ar 101、Ar 102、R 101~R 108の「置換若しくは無置換」の好ましい置換基として、単環基、縮合環基、アルキル基、シクロアルキル基、シリル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子(特にフッ素)が好ましく、特に好ましくは、単環基、縮合環基であり、好ましい具体例は上述の式(5-1)及び式(1),(2),(6)~(9)について記載した通りである。
[0071]
 式(5-1)で表されるアントラセン誘導体は、下記アントラセン誘導体(A)、(B)、及び(C)のいずれかであることが好ましく、適用する有機EL素子の構成や求める特性により選択される。
[0072]
(アントラセン誘導体(A))
 当該アントラセン誘導体は、式(5-1)におけるAr 101及びAr 102が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の環形成原子数8~50の縮合環基である。当該アントラセン誘導体としては、Ar 101及びAr 102が同一の置換若しくは無置換の縮合環基である場合、及び異なる置換若しくは無置換の縮合環基である場合に分けることができる。
[0073]
 式(5-1)におけるAr 101及びAr 102が異なる(置換位置の違いを含む)置換若しくは無置換の縮合環基であるアントラセン誘導体が特に好ましく、縮合環の好ましい具体例は上述した通りである。中でもナフチル基、フェナントリル基、ベンズアントリル基、9,9-ジメチルフルオレニル基、ジベンゾフラニル基が好ましい。
[0074]
(アントラセン誘導体(B))
 当該アントラセン誘導体は、式(5-1)におけるAr 101及びAr 102の一方が置換若しくは無置換の環形成原子数5~50の単環基であり、他方が置換若しくは無置換の環形成原子数8~50の縮合環基である。
 好ましい形態として、Ar 102がナフチル基、フェナントリル基、ベンゾアントリル基、9,9-ジメチルフルオレニル基、ジベンゾフラニル基であり、Ar 101が単環基又は縮合環基が置換されたフェニル基である。
 好ましい単環基、縮合環基の具体的な基は上述した通りである。
 別の好ましい形態として、Ar 102が縮合環基であり、Ar 101が無置換のフェニル基である。この場合、縮合環基として、フェナントリル基、9,9-ジメチルフルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ベンゾアントリル基が特に好ましい。
[0075]
(アントラセン誘導体(C))
 当該アントラセン誘導体は、式(5-1)におけるAr 101及びAr 102が、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の環形成原子数5~50の単環基である。
 好ましい形態として、Ar 101、Ar 102ともに置換若しくは無置換のフェニル基である。
 さらに好ましい形態として、Ar 101が無置換のフェニル基であり、Ar 102が単環基、縮合環基を置換基として有するフェニル基である場合と、Ar 101、Ar 102がそれぞれ独立に単環基、縮合環基を置換基として有するフェニル基である場合がある。
 前記置換基としての好ましい単環基、縮合環基の具体例は上述した通りである。さらに好ましくは、置換基としての単環基としてフェニル基、ビフェニル基、縮合環基として、ナフチル基、フェナントリル基、9,9-ジメチルフルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ベンゾアントリル基である。
[0076]
 下記式(5-2)で表されるピレン誘導体は以下の化合物である。
[化32]


 式(5-2)中、Ar 111及びAr 222は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30のアリール基である。
 L 21及びL 22は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~30の2価のアリール基又は複素環基を示す。
 mは0~1の整数、nは1~4の整数、sは0~1の整数、tは0~3の整数である。
 また、L 21又はAr 111はピレンの1~5位のいずれかに結合し、L 22又はAr 222はピレンの6~10位のいずれかに結合する。
[0077]
 一般式(5-2)におけるL 21及びL 22は、好ましくは置換もしくは無置換のフェニレン基、置換もしくは無置換のビフェニレン基、置換もしくは無置換のナフチレン基、置換もしくは無置換のターフェニレン基及び置換もしくは無置換のフルオレニレン基及びこれら置換基の組合せからなる2価のアリール基である。
 また、この置換基としては、上記の「置換もしくは無置換の・・・」における置換基と同様である。L 21及びL 22の置換基は、好ましくは、炭素数1~20のアルキル基である。
[0078]
 一般式(5-2)におけるmは、好ましくは0~1の整数である。一般式(5-2)におけるnは、好ましくは1~2の整数である。一般式(5-2)におけるsは、好ましくは0~1の整数である。一般式(5-2)におけるtは、好ましくは0~2の整数である。
 Ar 111及びAr 222のアリール基は、上記の各基と同様である。
 好ましくは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~20のアリール基、より好ましくは、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~16のアリール基、アリール基の好ましい具体例としては、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ビフェニル基、アントリル基、ピレニル基である。
[0079]
 発光層は、発光材料の他に、発光性ドーパント(燐光性ドーパント及び/又は蛍光性ドーパント)を含有してもよい。
[0080]
 蛍光性ドーパントは一重項励起子から発光することのできる化合物である。蛍光性ドーパントとしては、アミン系化合物、芳香族化合物、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム錯体等のキレート錯体、クマリン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ビススチリルアリーレン誘導体、オキサジアゾール誘導体等から、要求される発光色に合わせて選ばれる化合物であることが好ましく、スチリルアミン化合物、スチリルジアミン化合物、アリールアミン化合物、アリールジアミン化合物がより好ましく、縮合多環アミン誘導体がさらに好ましい。これらの蛍光性ドーパントは単独でもまた複数組み合わせて使用してもよい。
[0081]
 縮合多環アミン誘導体としては、下記式(12)で表されるものが好ましい。
[化33]


 式(12)中、Yは環形成炭素数10~50の置換もしくは無置換の縮合アリール基を示す。
 Ar 201、Ar 202は、それぞれ置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環基を示す。
[0082]
 縮合アリール基とは、上記アリール基の中で2環以上の環構造が縮環した基である。
 縮合アリール基としては、環形成炭素数10~50(好ましくは環形成炭素数10~30、より好ましくは環形成炭素数10~20)の縮合アリール基であり、上記アリール基の具体例中、好ましくは、ナフチル基、アントリル基、ピレニル基、フェナントリル基、フルオレニル基、フルオランテニル基、ナフタセニル基等が挙げられる。
[0083]
 Yの具体例としては、上記の縮合アリール基が挙げられ、好ましくは置換もしくは無置換のアントリル基、置換もしくは無置換のピレニル基、置換もしくは無置換のクリセニル基である。
[0084]
 Ar 201、Ar 202の好ましい例としては、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のジベンゾフラニル基等である。Ar 201、Ar 202の置換基の好ましい例としては、アルキル基、シアノ基、置換もしくは無置換のシリル基である。
 nは1~4の整数である。nは1~2の整数であることが好ましい。
[0085]
 スチリルアミン化合物及びスチリルジアミン化合物としては、下記式(17)及び(18)で表されるものが好ましい。
[0086]
[化34]


[0087]
 式(17)中、Ar 301はk価の基であり、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基、スチルベン基、スチリルアリール基、ジスチリルアリール基に対応するk価の基であり、Ar 302及びAr 303はそれぞれ環形成炭素数が6~20のアリール基であり、Ar 301、Ar 302及びAr 303は置換されていてもよい。
 kは1~4の整数であり、そのなかでもkは1~2の整数であるのが好ましい。Ar 301~Ar 303のいずれか一つはスチリル基を含有する基である。さらに好ましくはAr 302又はAr 303の少なくとも一方はスチリル基で置換されている。
 ここで、環形成炭素数が6~20のアリール基としては、具体的には上述したアリール基が挙げられ、好ましくはフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナンスリル基、ターフェニル基等が挙げられる。
[0088]
 式(18)中、Ar 304~Ar 306は、v価の置換もしくは無置換の環形成炭素数6~40のアリール基である。vは1~4の整数であり、そのなかでもvは1~2の整数であるのが好ましい。
 ここで、式(18)中の環形成炭素数が6~40のアリール基としては、具体的には上述したアリール基が挙げられ、ナフチル基、アントラニル基、クリセニル基又はピレニル基で示されるアリール基が好ましい。
[0089]
 尚、前記アリール基に置換する好ましい置換基としては、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、環形成炭素数6~40のアリール基、環形成炭素数6~40のアリール基で置換されたアミノ基、環形成炭素数5~40のアリール基を有するエステル基、炭素数1~6のアルキル基を有するエステル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
[0090]
 燐光性ドーパントは、常温において最低励起三重項状態から光学的エネルギー失活をすることのできる化合物である。
 前記燐光性ドーパントは、金属錯体を含有し、前記金属錯体は、Ir,Pt,Os,Au,Cu,Re及びRuから選択される金属原子と、配位子と、を有することが好ましい。特に、前記配位子は、オルトメタル結合を有することが好ましい。
 燐光量子収率が高く、発光素子の外部量子効率をより向上させることができるという点で、Ir,Os及びPtから選ばれる金属原子を含有する化合物であると好ましく、イリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体等の金属錯体であるとさらに好ましく、中でもイリジウム錯体及び白金錯体がより好ましく、オルトメタル化イリジウム錯体が最も好ましい。
 好ましい金属錯体の具体例を、以下に示す。
[0091]
[化35]


[化36]


[化37]


[化38]


[0092]
 電子注入・輸送材料としては、電子を輸送する能力を有し、陰極からの電子注入効果、発光層又は発光材料に対して優れた電子注入効果を有し、かつ薄膜形成能力の優れた化合物が好ましい。
[0093]
 本発明の有機EL素子において、さらに効果的な電子注入材料は、金属錯体化合物及び含窒素複素環誘導体である。
 前記金属錯体化合物としては、例えば、8-ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8-ヒドロキシキノリナート)亜鉛、トリス(8-ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8-ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10-ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[0094]
 前記含窒素複素環誘導体としては、例えば、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、フェナントロリン、ベンズイミダゾール、イミダゾピリジン等が好ましく、中でもベンズイミダゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、イミダゾピリジン誘導体が好ましい。
 好ましい形態として、これらの電子注入材料にさらにドーパントを含有し、陰極からの電子の受け取りを容易にするため、より好ましくは第2有機層の陰極界面近傍にアルカリ金属で代表されるドーパントをドープする。
 ドーパントとしては、ドナー性金属、ドナー性金属化合物及びドナー性金属錯体が挙げられ、これら還元性ドーパントは1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
[0095]
 上記の他、有機EL素子の基板、陽極、陰極等の部材は、WO2009/107596A1、WO2009/081857A1、US2009/0243473A1、US2008/0014464A1、US2009/0021160A1等に記載の公知のものを適宜選択して用いることができる。
実施例
[0096]
 合成例1~14において製造した中間体の構造は以下の通りである。
[化39]


[0097]
合成例1(中間体1の合成)
 4-ブロモベンズアルデヒド(25g,135mmol)、アセトフェノン(16.2g,135mmol)をエタノール(200mL)に加え、さらに3M水酸化カリウム水溶液(60mL)を加えて室温で7時間攪拌した。析出した固体をろ過、メタノールで洗浄し、白色固体(28.3g、収率73%)を得た。FD-MS(フィールドディソープションマススペクトル)の分析により、中間体1と同定した。
[0098]
合成例2(中間体2の合成)
 中間体1(20g,69.7mmol)、ベンズアミジン塩酸塩(10.8g,69.7mmol)をエタノール(300mL)に加え、さらに水酸化ナトリウム(5.6g,140mmol)を加えて8時間加熱還流した。析出した固体をろ過し、ヘキサンで洗浄し、白色固体(10.3g、収率38%)を得た。FD-MSの分析により、中間体2と同定した。
[0099]
合成例3(中間体3の合成)
 合成例1において、アセトフェノンの代わりに1-アセチルナフタレンを23.0g用いた以外は同様に反応を行ったところ、34.1g(収率75%)の白色粉末を得た。FD-MSの分析により、中間体3と同定した。
[0100]
合成例4(中間体4の合成)
 合成例2において、中間体1の代わりに中間体3を23.5g用いた以外は同様に反応を行ったところ、10.7g(収率35%)の白色粉末を得た。FD-MSの分析により、中間体4と同定した。
[0101]
合成例5(中間体5の合成)
 合成例1において、アセトフェノンの代わりに2-アセチル-9,9-ジメチルフルオレンを31.9g用いた以外は同様に反応を行ったところ、39.2g(収率72%)の白色粉末を得た。FD-MSの分析により、中間体5と同定した。
[0102]
合成例6(中間体6の合成)
 合成例2において、中間体1の代わりに中間体5を28.2g用いた以外は同様に反応を行ったところ、14.4g(収率41%)の白色粉末を得た。FD-MSの分析により、中間体6と同定した。
[0103]
合成例7(中間体7の合成)
 アルゴン気流下、300mLの三つ口フラスコにN-フェニル-1-ナフチルアミンを11.1g、4-ヨードブロモベンゼンを15.6g、ヨウ化銅(I)1.9g、N,N’-ジメチルエチレンジアミン2.0g、t-ブトキシナトリウム8.6g及び脱水トルエン100mLを入れ、110℃にて8時間反応した。反応終了後、トルエンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。これを減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をカラム精製した。トルエンで再結晶し、それを濾取した後、乾燥したところ、16.8gの白色粉末を得た。
[0104]
 アルゴン気流下、300mLの三つ口フラスコに上記白色粉末16.8g、脱水キシレン100mLを加え、-30℃に冷却した。n-ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液)を30mL入れ1時間反応した。-70℃に冷却した後、ホウ酸トリイソプロピルを28mL入れた。ゆっくり昇温し、室温で1時間撹拌した。10%塩酸溶液32mLを加え撹拌した。酢酸エチルと水で抽出し、有機層を水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。ヘキサンで洗浄することにより白色粉末を7.5g得た。
[0105]
合成例8(中間体8の合成)
 合成例7において、N-フェニル-1-ナフチルアミンの代わりにジフェニルアミンを8.6g用いた以外は同様に反応を行ったところ、6.6gの白色粉末を得た。
[0106]
合成例9(中間体9の合成)
 合成例7において、N-フェニル-1-ナフチルアミンの代わりにN,N-ビスビフェニルアミンを16.3g用いた以外は同様に反応を行ったところ、10.0gの白色粉末を得た。
[0107]
合成例10(中間体10の合成)
 アルゴン雰囲気下、1-アセトアミド18.5g、中間体2を38.7g、炭酸カリウム54.4g、銅粉1.3g、及びデカリン200mLを仕込み、190℃にて4日間反応した。反応後冷却し、トルエン200mLを添加し、不溶分を濾取した。濾取物をクロロホルム450mLに溶解し、不溶分を除去後、活性炭処理し、濃縮した。これにアセトン300mLを加え、結晶を析出させた。これを濾取し、17.5gの白色結晶を得た。FD-MSの分析により、中間体10と同定した。
[0108]
合成例11(中間体11の合成)
 300mLの三つ口フラスコに、中間体10を17.5g、エチレングリコール500mL、水5mLに懸濁し、85%水酸化カリウム水溶液21gを添加後、120℃で8時間反応した。反応終了後、水1L中に反応液を注加し、析出晶を濾取し、水、メタノールで洗浄した。得られた結晶をテトラヒドロフラン300mLに加熱溶解し、活性炭処理後濃縮し、アセトンを加えて結晶を析出させた。これを濾取し、14.5gの白色粉末を得た。FD-MSの分析により、中間体11と同定した。
[0109]
合成例12(中間体12の合成)
 アルゴン気流下、1000mLの三つ口フラスコに4-ブロモビフェニルを47g、ヨウ素を23g、過ヨウ素酸2水和物を9.4g、水を42mL、酢酸を360mL、硫酸を11mL入れ65℃で30分撹拌後、90℃で6時間反応した。反応物を氷水に注入し、ろ過した。水で洗浄後、メタノールで洗浄することにより67gの白色粉末を得た。FD-MSの分析により、中間体12と同定した。
[0110]
合成例13(中間体13の合成)
 アルゴン気流下、ジフェニルアミンを5.1g、中間体12を10.8g、t-ブトキシナトリウム3g(広島和光社製)、ビス(トリフェニルホスフィン)塩化パラジウム(II)0.5g(東京化成社製)及びキシレン500mLを入れ、130℃にて24時間反応した。
 冷却後、水1000mLを加え、混合物をセライト濾過し、濾液をトルエンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。これを減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をカラム精製し、トルエンで再結晶し、それを濾取した後、乾燥したところ、3.4gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、中間体13と同定した。
[0111]
合成例14(中間体14の合成)
 アルゴン気流下、300mLの三つ口フラスコにジフェニルアミンを25.8g、4-ヨードブロモベンゼンを46.8g、ヨウ化銅(I)5.7g、N,N’-ジメチルエチレンジアミン6.0g、t-ブトキシナトリウム25.8g及び脱水トルエン300mLを入れ、110℃にて8時間反応した。反応終了後、トルエンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。これを減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をカラム精製した。トルエンで再結晶し、それを濾取した後、乾燥したところ、43.8gの白色粉末を得た。
 アルゴン雰囲気下、上記白色固体を32.4g、1-アセトアミド18.5g、炭酸カリウム54.4g、銅粉1.3g及びデカリン200mLを仕込み、190℃にて4日間反応した。反応後冷却し、トルエン200mLを添加し、不溶分を濾取した。濾取物をクロロホルム450mLに溶解し、不溶分を除去後、活性炭処理し、濃縮した。これにアセトン300mLを加え、析出晶を17.5g濾取した。
 これに4,4’-ジヨードビフェニル12g、炭酸カリウム16.3g、銅粉0.4g及びデカリン60mLを仕込み、190℃にて4日間反応した。
反応後冷却し、トルエン60mLを添加し、不溶分を濾取した。濾取物をクロロホルム140mLに溶解し、不溶分を除去後、活性炭処理し、濃縮した。これにアセトン100mLを加え、析出晶を38.2g濾取した。
 これをエチレングリコール150mL、水1.5mLに懸濁し、85%水酸化カリウム水溶液4.4gを添加後、120℃で8時間反応した。反応後、水1L中に反応液を注加し、析出晶を濾取し、水、メタノールで洗浄した。得られた結晶をテトラヒドロフラン100mLに加熱溶解し、活性炭処理後濃縮し、アセトンを加えて結晶を析出させた。これを濾取し、13gの白色粉末を得た。FD-MSの分析により、中間体14と同定した。
[0112]
 実施例1~10において製造した本発明の芳香族アミン誘導体の構造は以下の通りである。
[化40]


[0113]
実施例1(芳香族アミン誘導体(H1)の製造)
 アルゴン雰囲気下、中間体8(2.9g、10.0mmol)、中間体2(3.9g、10.0mmol)、Pd(PPh (0.21g,0.2mmol)、トルエン(30mL)、2M炭酸ナトリウム水溶液(15mL)を加えて80℃で7時間攪拌した。反応液に水を加えて固体を析出させ、固体をメタノールで洗浄した。得られた固体を濾過、熱トルエンで洗浄し、乾燥したところ、3.8gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、前記淡黄色粉末を芳香族アミン誘導体(H1)と同定した。
[0114]
実施例2(芳香族アミン誘導体(H2)の製造)
 実施例1において、中間体8の代わりに中間体7を3.4g用いた以外は同様に反応を行ったところ、4.3gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、前記淡黄色粉末を芳香族アミン誘導体(H2)と同定した。
[0115]
実施例3(芳香族アミン誘導体(H3)の製造)
 実施例1において、中間体8の代わりに中間体9を4.4g用いた以外は同様に反応を行ったところ、4.8gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、前記淡黄色粉末を芳香族アミン誘導体(H3)と同定した。
[0116]
実施例4(芳香族アミン誘導体(H4)の製造)
 アルゴン雰囲気下、ジ-4-ビフェニリルアミンを3.2g、中間体2を3.9g、t-ブトキシナトリウム1.3g、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム46mg、トリ-t-ブチルホスフィン21mg及び脱水トルエン50mLを入れ、80℃にて2時間反応させた。
 冷却後、水500mLを加え、混合物をセライト濾過し、濾液をトルエンで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。これを減圧下で濃縮し、得られた粗生成物をカラム精製し、トルエンで再結晶し、それを濾取した後、乾燥したところ、4.2gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、該淡黄色粉末を芳香族アミン誘導体(H4)と同定した。
[0117]
実施例5(芳香族アミン誘導体(H5)の製造)
 実施例1において、中間体2の代わりに中間体4を4.4g用いた以外は同様に反応を行ったところ、4.0gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、前記淡黄色粉末を芳香族アミン誘導体(H5)と同定した。
[0118]
実施例6(芳香族アミン誘導体(H6)の製造)
 実施例1において、中間体2の代わりに中間体6を5.0g用いた以外は同様に反応を行ったところ、4.3gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、前記淡黄色粉末を芳香族アミン誘導体(H6)と同定した。
[0119]
実施例7(芳香族アミン誘導体(H7)の製造)
 実施例1において、中間体2の代わりに中間体6を5.0g用い、中間体8の代わりに中間体7を3.4g用いた以外は同様に反応を行ったところ、4.6gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、前記淡黄色粉末を芳香族アミン誘導体(H7)と同定した。
[0120]
実施例8(芳香族アミン誘導体(H8)の製造)
 実施例4において、中間体2を7.7g用い、ジ-4-ビフェニリルアミンの代わりにN,N’-ジフェニルベンジジンを3.4g用いた以外は同様に反応を行ったところ、6.2gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、前記淡黄色粉末を芳香族アミン誘導体(H8)と同定した。
[0121]
実施例9(芳香族アミン誘導体(H9)の製造)
 実施例4において、中間体2の代わりに中間体13を8.0g用い、ジ-4-ビフェニリルアミンの代わりに中間体11を3.2g用いた以外は同様に反応を行ったところ、6.0gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、前記淡黄色粉末を芳香族アミン誘導体(H9)と同定した。
[0122]
実施例10(芳香族アミン誘導体(H10)の製造)
 実施例4において、中間体2を7.7g用い、ジ-4-ビフェニリルアミンの代わりに中間体14を6.7g用いた以外は同様に反応を行ったところ、7.2gの淡黄色粉末を得た。FD-MSの分析により、前記淡黄色粉末を芳香族アミン誘導体(H8)と同定した。
[0123]
実施例1-1(有機EL素子の製造)
 25mm×75mm×厚さ1.1mmのITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック株式会社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。
 洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして下記電子受容性化合物(C-1)を蒸着し、膜厚10nmのC-1膜を成膜した。このC-1膜上に、正孔輸送材料として前記実施例1で得た芳香族アミン誘導体(H1)を蒸着し、膜厚70nmの正孔輸送層を成膜した。さらに下記化合物(EM1)を蒸着し、膜厚40nmの発光層を成膜した。同時に発光分子として、下記のスチリルアミン誘導体(D1)を、EM1とD1の重量比(EM1:D1)が40:2になるように蒸着した。
[0124]
 この膜上に、下記有機金属錯体(Alq)を膜厚10nmとなるよう成膜した。この層は、電子注入層として機能する。この後、還元性ドーパントであるLi(Li源:サエスゲッター社製)とAlqを二元蒸着させ、電子注入層(陰極)としてAlq:Li膜(膜厚10nm)を形成した。このAlq:Li膜上に金属Alを蒸着させ金属陰極を形成し有機EL素子を形成した。
 得られた有機EL素子の発光色を観察し、さらに、初期輝度5000cd/m 、室温及びDC定電流駆動での発光効率、駆動電圧及び発光の半減寿命を測定した結果を表1に示す。
[0125]
[化41]


[0126]
実施例1-2(有機EL素子の製造)
 実施例1-1において、スチリルアミン誘導体(D1)の代わりに下記アリールアミン誘導体(D2)を用いた以外は同様にして有機EL素子を作製した。
 得られた有機EL素子の発光色を観察し、さらに、初期輝度5000cd/m 、室温及びDC定電流駆動での発光効率、駆動電圧及び発光の半減寿命を測定した結果を表1に示す。
[0127]
[化42]


[0128]
実施例1-3(有機EL素子の製造)
 実施例1-1において、電子輸送材料として有機金属錯体(Alq)の代わりに下記ベンゾイミダゾール誘導体(ET1)を用いた以外は同様にして有機EL素子を作製した。
 得られた有機EL素子の発光色を観察し、さらに、初期輝度5000cd/m 、室温及びDC定電流駆動での発光効率、駆動電圧及び発光の半減寿命を測定した結果を表1に示す。
[0129]
[化43]


[0130]
比較例1-1~1-3
 実施例1-1において、正孔輸送材料として芳香族アミン誘導体(H1)の代わりに表1に示す様に下記比較化合物1~3のいずれかを用いた以外は同様にして有機EL素子を作製した。
 得られた有機EL素子の発光色を観察し、さらに、初期輝度5000cd/m 、室温及びDC定電流駆動での発光効率、駆動電圧及び発光の半減寿命を測定した結果を表1に示す。
[0131]
[化44]


[0132]
[表1]


[0133]
 表1より、本発明の芳香族アミン誘導体を用いた有機EL素子は、公知の芳香族アミン誘導体を用いた有機EL素子に比べ、低駆動電圧で高発光効率を得ることができ、さらに素子寿命が延びていることがわかる。
[0134]
実施例2-1(有機EL素子の製造)
 25mm×75mm×厚さ1.1mmのITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック株式会社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行なった。
 洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして下記電子受容性化合物(C-1)を蒸着し、膜厚5nmのC-1膜を成膜した。このC-1膜上に、第1正孔輸送材料として下記芳香族アミン誘導体(X1)を蒸着し、膜厚50nmの第1正孔輸送層を成膜した。第1正孔輸送層の成膜に続けて、第2正孔輸送材料として下記芳香族アミン誘導体(X2)を蒸着し、膜厚60nmの第2正孔輸送層を成膜した。
[0135]
 さらに、この第2正孔輸送層上に、前記実施例1で得た芳香族アミン誘導体(H1)を蒸着し、膜厚45nmの発光層を成膜した。同時に燐光発光材料として下記化合物(D3)を共蒸着した。化合物D3の濃度は8.0質量%であった。この共蒸着膜は発光層として機能する。
 そして、この発光層成膜に続けて下記化合物(ET2)を膜厚30nmで成膜した。このET1膜は電子輸送層として機能する。
[0136]
 次に、LiFを電子注入性電極(陰極)として成膜速度0.1オングストレーム/minで膜厚を1nmとした。このLiF膜上に金属Alを蒸着させ、金属陰極を膜厚80nmで形成し有機EL素子を作製した。
 得られた有機EL素子の初期輝度2000cd/m 、室温及びDC定電流駆動での発光効率を測定した結果を表2に示す。さらに初期輝度5000cd/m 、室温及びDC定電流駆動での発光の半減寿命を測定した結果を表2に示す。
[0137]
[化45]


[0138]
実施例2-2~2-4(有機EL素子の製造)
 実施例2-1において、発光層材料として芳香族アミン誘導体(H1)の代わりに、芳香族アミン誘導体(H2~H4)を用いた以外は、実施例2-1と同様にして有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子の初期輝度2000cd/m 、室温及びDC定電流駆動での発光効率を測定した結果を表2に示す。さらに初期輝度5000cd/m 、室温及びDC定電流駆動での発光の半減寿命を測定した結果を表2に示す。
[0139]
比較例2-1、2-2(有機EL素子の製造)
 実施例2-1において、発光層材料として芳香族アミン誘導体(H1)の代わりに、上記比較化合物1及び比較化合物2を用いた以外は、実施例2-1と同様にして有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子の初期輝度2000cd/m 、室温及びDC定電流駆動での発光効率を測定した結果を表2に示す。さらに初期輝度5000cd/m 、室温及びDC定電流駆動での発光の半減寿命を測定した結果を表2に示す。
[0140]
[表2]


[0141]
 表2より、本発明の芳香族アミン誘導体を発光層に用いた有機EL素子は、比較化合物に比べ、高い発光効率が得られ、長寿命化することがわかる。

産業上の利用可能性

[0142]
 本発明の有機EL素子は、壁掛けテレビのフラットパネルディスプレイ等の平面発光体、複写機、プリンター、液晶ディスプレイのバックライト又は計器類等の光源、表示板、標識灯等に利用できる。
[0143]
 上記に本発明の実施形態及び/又は実施例を幾つか詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態及び/又は実施例に多くの変更を加えることが容易である。従って、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
 この明細書に記載の文献の内容を全てここに援用する。

請求の範囲

[請求項1]
 下記式(1)で表される芳香族アミン誘導体。
[化46]


[Ar ~Ar のうち少なくとも1つは下記式(2)で表される。
[化47]


(X ~X はそれぞれ独立に、窒素原子又はCR を示す。但し、X ~X のうち2つが窒素原子であり、X 及びX が同時に窒素原子になることはない。
 R は、炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~50のアリール基、環形成原子数5~50のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 R は、水素原子、又はR で表わされる基である。
 aは1~2の整数である。nは0~3の整数である。
 L は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基である。
 L は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基又は置換もしくは無置換の環形成原子数5~50のヘテロアリーレン基である。
 Ar ~Ar のうち式(2)でない基は、それぞれ独立に置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 L 、L 、及びAr ~Ar のうち式(2)でない基が置換される場合の置換基は、それぞれ独立に炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~14のアリール基、環形成原子数5~20のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 Ar ~Ar のうち2つ以上が式(2)である場合、複数の式(2)は同じでも異なってもよい。
 aが2のとき複数のR は同じでも異なってもよい。
 nが2以上のとき複数のL は同じでも異なってもよい。)]
[請求項2]
 前記L が、置換もしくは無置換のフェニレン基、ビフェニレン基、フルオレニレン基のいずれかである請求項1に記載の芳香族アミン誘導体。
[請求項3]
 前記Ar ~Ar のうち式(2)でない基が、それぞれ独立に、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基又は9,9-ジメチルフルオレニル基のいずれかである請求項1又は2に記載の芳香族アミン誘導体。
[請求項4]
 下記式(6)~(9)のいずれかで表される芳香族アミン誘導体。
[化48]


[Ar ~Ar のうち少なくとも1つは下記式(2)で表される。
 Ar ~Ar 12のうち少なくとも1つは下記式(2)で表される。
 Ar 13~Ar 18のうち少なくとも1つは下記式(2)で表される。
 Ar 19~Ar 24のうち少なくとも1つは下記式(2)で表される。
[化49]


(X ~X はそれぞれ独立に、窒素原子又はCR を示す。但し、X ~X のうち2つが窒素原子であり、X 及びX が同時に窒素原子になることはない。
 R は、炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~50のアリール基、環形成原子数5~50のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 R は、水素原子、又はR で表わされる基である。
 aは1~2の整数である。nは0~3の整数である。
 L は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基である。
 L は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基、置換もしくは無置換の環形成原子数5~50のヘテロアリーレン基である。
 L 、L の置換基は、それぞれ独立に炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~14のアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 Ar ~Ar 24のうち式(2)でない基は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基である。
 L 11~L 19は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリーレン基である。
 Ar ~Ar 24のうち式(2)でない基及びL 11~L 19が置換される場合の置換基はそれぞれ独立に、それぞれ独立に炭素数1~10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、環形成炭素数3~10のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシリル基、環形成炭素数6~14のアリール基、環形成原子数5~20のヘテロアリール基、ハロゲン原子又はシアノ基である。
 Ar ~Ar 、Ar ~Ar 12、Ar 13~Ar 18、Ar 19~Ar 24のそれぞれのうち2つ以上が式(2)である場合、複数の式(2)は同じでも異なってもよい。
 aが2のとき複数のR は同じでも異なってもよい。
 nが2以上のとき複数のL は同じでも異なってもよい。)]
[請求項5]
 前記L 11~L 19がそれぞれ独立に置換もしくは無置換のフェニレン基、ビフェニレン基、フルオレニレン基のいずれかである請求項4に記載の芳香族アミン誘導体。
[請求項6]
 前記Ar ~Ar 24のうち式(2)でない基が、それぞれ独立に、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ターフェニル基又は9,9-ジメチルフルオレニル基のいずれかである請求項4又は5に記載の芳香族アミン誘導体。
[請求項7]
 有機エレクトロルミネッセンス素子用材料である請求項1~6のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
[請求項8]
 有機エレクトロルミネッセンス素子用正孔輸送材料である請求項1~6のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
[請求項9]
 有機エレクトロルミネッセンス素子用燐光ホスト材料である請求項1~6のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体。
[請求項10]
 陰極と陽極間に発光層を含む1以上の層からなる有機薄膜層が挟持されている有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機薄膜層の少なくとも1層が、請求項1~6のいずれかに記載の芳香族アミン誘導体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
[請求項11]
 前記有機薄膜層のうち少なくとも1つの層が正孔輸送層及び/又は正孔注入層であり、前記芳香族アミン誘導体が前記正孔輸送層及び/又は正孔注入層の少なくとも1層に含有されている請求項10に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[請求項12]
 前記芳香族アミン誘導体が主成分として正孔輸送層及び/又は正孔注入層の少なくとも1層に含有されている請求項11に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[請求項13]
 前記正孔注入層及び/又は正孔輸送層のうち陽極に接する層が、アクセプター材料を含有する請求項11又は12に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[請求項14]
 前記芳香族アミン誘導体及び金属錯体が前記発光層に含有され、前記発光層は燐光を発光する請求項10~13のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
[請求項15]
 前記金属錯体がイリジウム錯体である請求項14に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。