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1. (WO2011125531) 電気化学素子ユニット
Document

明 細 書

発明の名称 電気化学素子ユニット

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014  

先行技術文献

特許文献

0015  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0016   0017   0018   0019  

課題を解決するための手段

0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026  

発明の効果

0027  

図面の簡単な説明

0028  

発明を実施するための形態

0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051  

産業上の利用可能性

0052  

符号の説明

0053  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : 電気化学素子ユニット

技術分野

[0001]
 本発明は、電気二重層キャパシタユニットまたはリチウムイオン電池ユニットなどの電気化学素子ユニットに関する。

背景技術

[0002]
 電気二重層キャパシタは、分極性電極に電解質中のアニオン、カチオンを正極、負極表面に物理吸着させて電気を蓄えることを原理としている。
[0003]
 バイポーラ型電気二重層キャパシタ(以後、キャパシタと呼称する)は、平板状の活性炭電極、集電極を積層し、これらの間にイオンが通過可能なセパレータを挟んだ積層型である。活性炭電極、集電極の外周部には内部の電解質が漏れ出さないように、シールを行うためパッキンを挟んでいる。このパッキンは同時に積層間での絶縁も兼ねている。
[0004]
 キャパシタの組立てを行う際には、必要な耐電圧分のセル(対向する活性炭電極間に挟まれる電解質の最小単位)をパッキンと交互に積み重ね(単セル耐電圧2.5V程度)、終端にエンドプレートで締付けることにより、密閉構造を保っている。
[0005]
 セル間で完全なシールを行うには、エンドプレート間に十分な締め付け力を与える必要があるため、両側のエンドプレートのねじ穴から金属ねじを通し、エンドプレート間には、両雌ねじ加工を行ったスペーサを入れ両側からねじで締め付けることにより大きな加圧力を得ている。
[0006]
 さらに、水分進入を防止してキャパシタ内部の電解液に水分を混入させないようにするため、キャパシタの外周をアルミラミネートフィルムで覆い、アルミラミネートフィルムの内部およびキャパシタ内部を減圧し、真空状態として溶着し、完全に覆い密封することにより外装している。これにより、特性劣化、ガス発生を抑えている。
[0007]
 このアルミラミネートフィルムは、金属アルミ箔をポリプロピレンおよびポリエチレンなどでラミネートしたフィルムであるため、机などにぶつけるなど、外的に衝撃が加わると簡単に穴が開いてしまい、空気中の水分進入が起こり、特性の低下を起こす。
[0008]
 そこで、このような外的衝撃からアルミラミネートフィルムを保護するものとして、図6に示すように、キャパシタ10の外周(特に角)をアルミラミネートフィルム23ごと覆うように1組の緩衝材130,130を設けたものがある。緩衝材130は枠体であって略長方形状に形成されている。緩衝材130は、2つの縦枠体131,132と2つの横枠体133,134とを有する。2つの縦枠体131,132は対向している。2つの横枠体133,134は、2つの縦枠体131,132の端部同士を連結するものであって、対向している。横枠体134の端部134a,134b近傍に突出部135,135がそれぞれ設けられている。
[0009]
 突出部135は、図6および図7に示すように、平坦部137と、中央部側凹み部138とを備える。平坦部137は、横枠体134の一方の端部134a側の一方の端部137aから横枠体134の長手方向中央部側の他方の端部137bに向けて平坦に形成されている。中央部側凹み部138は、平坦部137の他方の端部137bに隣接して設けられている。
[0010]
 緩衝材130には弾力性に富んだ熱可塑性エラストマ、加硫ゴム、発泡樹脂、発泡ゴム等を用い、成型して容易にキャパシタを覆える構造となっている。
[0011]
 この緩衝材130は、試験、梱包、ユニット化する際にキャパシタ10を保護することを目的としている。このため、ユニット化する場合キャパシタを緩衝材ごと筐体に収容して固定することとなる。
[0012]
 上述したように1組の緩衝材130,130がキャパシタ10に組み付けられたキャパシタモジュール140をユニット化する場合、図8に示すように、複数のキャパシタモジュール140(図示例では4つ)が並列に配置されて筐体51内に収納される。具体的には、複数のキャパシタモジュール140は、側面部140a(図6参照)同士が隣接して配置されると共に、緩衝材130の突出部135,135が筐体51の側壁部51a,51cに隣接して配置される。そして、図8、図9(a)および図9(b)に示すように、緩衝材130の平坦部137にL字板152の横板部154を押し当てビス155およびナット157によりL字板152の縦板部153を筐体51の側壁部51aに固定することにより、複数のキャパシタモジュール140を筐体51内に固定している。L字板152の縦板部153と横板部154とで構成される角部の大きさはθ11となっている。
[0013]
 筐体51は、上方が開放した箱型であって、4つの側壁部51a,51b,51c,51dと図示しない底板部とで構成されている。側壁部51aと側壁部51cとが対向している。側壁部51b,51dは、2つの側壁部51a,51cの端部同士を連結するものであって、対向している。前記底板部は、側壁部51a,51b,51c,51dと接続している。これにより、筐体51の下方側が閉塞されている。
[0014]
 複数のキャパシタを筐体に収納して固定する技術として、例えば特許文献1には電気化学蓄電素子モジュールが記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0015]
特許文献1 : 特開2009-170687号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0016]
 上述したようにL字板152およびビス155ならびにナット157を用いてキャパシタモジュール140を筐体51に固定することができるものの、筐体51へのキャパシタモジュール140の固定をしっかり行わなければ、ユニットに振動が加わった際、キャパシタが振動して当該キャパシタに損傷など、悪影響を及ぼしてしまう可能性がある。
[0017]
 そこで、ユニットの形状にもよるが、緩衝材130(図6参照)の反発力が大きいため、ユニットを組立てる際、図9(a)および図9(b)に示すように、力F11でL字板152の横板部154を緩衝材130の平坦部137に向けて押圧するため、かなりの力を必要とし、一人で組み立て作業を行うのは極めて困難となったり、場合によっては何らかの治具が必要となったりするなど、作業性が非常に悪い。
[0018]
 ここでは、電気化学素子として電気二重層キャパシタを例にして説明したが、リチウムイオン電池などの二次電池をアルミラミネートフィルムで覆う場合には同様な問題を生じる。
[0019]
 以上のことから、本発明は前述した課題を解決するために為されたものであって、電気化学素子を筐体に容易に固定することができる電気化学素子ユニットを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0020]
 前述した課題を解決する第1の発明に係る電気化学素子ユニットは、
 箱型の筐体内に、並列または直列に接続される複数の電気化学素子を収納してなる電気化学素子ユニットであって、
 前記電気化学素子が電気化学素子本体を覆う保護部材を組み付けた電気化学素子モジュールであり、
 前記筐体に固定具を固定することにより、当該固定具が前記保護部材に押し付けられて当該筐体内に前記電気化学素子モジュールを固定するようにした
ことを特徴とする。
[0021]
 前述した課題を解決する第2の発明に係る電気化学素子ユニットは、
 第1の発明に係る電気化学素子ユニットであって、
 前記固定具は前記筐体に取付けられる縦板部と前記縦板部に接続し前記保護部材を固定する横板部とを備え、
 前記保護部材は傾斜部を備える
ことを特徴とする。
[0022]
 前述した課題を解決する第3の発明に係る電気化学素子ユニットは、
 第2の発明に係る電気化学素子ユニットであって、
 前記傾斜部は、前記保護部材の端部側よりも前記保護部材の長手方向中央部側が上方となるように形成される
ことを特徴とする。
[0023]
 前述した課題を解決する第4の発明に係る電気化学素子ユニットは、
 第3の発明に係る電気化学素子ユニットであって、
 前記固定具の前記縦板部と前記横板部で構成される角部は、前記傾斜部における前記保護部材の端部側の角部よりも小さく形成されている
ことを特徴とする。
[0024]
 前述した課題を解決する第5の発明に係る電気化学素子ユニットは、
 第2の発明に係る電気化学素子ユニットであって、
 前記傾斜部が前記保護部材の端部近傍に設けられる
ことを特徴とする。
[0025]
 前述した課題を解決する第6の発明に係る電気化学素子ユニットは、
 第2の発明に係る電気化学素子ユニットであって、
 前記保護部材は凹み部を備え、
 前記凹み部は、前記傾斜部における当該保護部材の端部側に隣接して形成される
ことを特徴とする。
[0026]
 前述した課題を解決する第7の発明に係る電気化学素子ユニットは、
 第1の発明に係る電気化学素子ユニットであって、
 前記電気化学素子が、アルミラミネートフィルムによって外装された電気二重層キャパシタ、またはリチウムイオン電池である
ことを特徴とする。

発明の効果

[0027]
 本発明に係る電気化学素子ユニットによれば、箱型の筐体内に、並列または直列に接続される複数の電気化学素子を収納してなる電気化学素子ユニットであって、前記電気化学素子が電気化学素子本体を覆う保護部材を組み付けた電気化学素子モジュールであり、前記筐体に固定具を固定することにより、当該固定具が前記保護部材に押し付けられて当該筐体内に前記電気化学素子モジュールを固定するようにしたことで、電気化学素子モジュールを筐体に容易に固定することができる。これにより、作業性が向上する。

図面の簡単な説明

[0028]
[図1] 本発明の一実施形態に係る電気二重層キャパシタの断面図である。
[図2] 本発明の一実施形態に係る電気二重層キャパシタモジュールの斜視図である。
[図3] 電気二重層キャパシタの緩衝材の上横枠体における端部の断面を模式的に示した図である。
[図4] 本発明の一実施形態に係る電気二重層キャパシタユニットの斜視図である。
[図5] 電気二重層キャパシタモジュールの固定具の取付け作業を説明するための図であって、図5(a)に固定具を仮止めした状態を示し、図5(b)に固定具を固定した状態を示す。
[図6] 従来の電気二重層キャパシタモジュールの斜視図である。
[図7] 従来の電気二重層キャパシタの緩衝材の横枠体における端部の断面図である。
[図8] 従来の電気二重層キャパシタユニットの斜視図である。
[図9] 従来の電気二重層キャパシタモジュールの固定具の取付け作業を説明するための図であって、図9(a)に固定具の固定前の状態を示し、図9(b)に固定具を固定した状態を示す。

発明を実施するための形態

[0029]
 本発明の一実施形態に係る電気化学素子ユニットについて、図1~図5を参照して具体的に説明する。
[0030]
 本実施形態に係る電気化学素子ユニットは、箱型の筐体内に、並列または直列に接続される複数の電気化学素子を収納してなるものである。
 本実施形態では、電気化学素子本体として電気二重層キャパシタに適用したものである。
[0031]
 本実施形態に係る電気二重層キャパシタ10は、図1に示すように、イオンが透過可能であり平板状のセパレータ11と、このセパレータ11の両側面に配置された平板状の活性炭電極12,13とで構成されるセル14を有する。この電気二重層キャパシタ10は、必要な電圧分(図示例では三つ)のセル14を積層し、隣接するセル13間には集電体15を配置した直方体状のものである。
[0032]
 上述したように3つのセル14を積層したものの外側に集電極16,17が配置されている。そして、活性炭電極12,13および集電極16,17の外周部には内部の電解質が漏れ出さないように、シールを行うためのパッキン20を挟んでいる。このパッキン20は同時に積層間での絶縁も兼ねている。
[0033]
 また、集電極16,17の両側にはエンドプレート18,19をそれぞれ配置し、エンドプレート18,19のねじ穴から締め付けねじ22を通し、エンドプレート18,19間には両雌ねじ加工を行った絶縁スペーサ21を入れ、両側から締め付けねじ22で絶縁スペーサ21を締め付けることにより大きな加圧力を得ている。これにより、キャパシタ10は扁平の角型形状となっている。
[0034]
 さらに、上述した構成のキャパシタ10の外周をアルミラミネートフィルム23で覆い、アルミラミネートフィルム23の内部およびキャパシタ10内部を減圧し、真空状態として溶着し、完全に覆い密封することにより外装している。
[0035]
 本実施形態では、外的衝撃からキャパシタ10を保護するため、図2に示すように、キャパシタ10の外周をアルミラミネートフィルム23ごと覆うように1組の緩衝材(保護部材)30,30を組み付けている。緩衝材30は、例えば、両面テープ(図示省略)でキャパシタ10に固定されている。
[0036]
 緩衝材30は、枠体であって、キャパシタ10の角部(縁部)を特に保護するように、エンドプレート18,19(図1参照)に対応するキャパシタ10の角部に沿う略長方形状に形成されている。緩衝材30は、第一,第二の縦枠体31,32と上下の横枠体33,34とを有する。第一の縦枠体31と第二の縦枠体32は対向している。下横枠体33と上横枠体34は、第一,第二の縦枠体31,32の端部同士を連結し、対向している。上横枠体34の端部34a,34bに突出部35,35がそれぞれ設けられている。緩衝材30の上横枠体34の長手方向中央部側には、突出部35に隣接して中央部側凹み部38が形成されている。言い換えると、上横枠体34の長手方向略中央部分がその周りと比べて凹んでいる。これにより、キャパシタ10に1組の緩衝材30,30を組み付けてキャパシタモジュール40としても、キャパシタ10の端子部24,25が緩衝材30の上横枠体34における長手方向略中央部にて露出するため、複数のキャパシタ10を直列または並列に容易に接続することができる。
[0037]
 突出部35には、図2および図3に示すように、傾斜部37と中央部側凹み部38とが形成されている。傾斜部37は、上横枠体34の中央部側が端部34a,34b側よりも上方となるように傾斜している。上横枠体34の一方の端部34a側の傾斜部37は、一方の端部37aから上横枠体34の長手方向中央部側の他方の端部37bに向けて傾斜して形成されている。他方の端部37bが、一方の端部37aと比べて上方となるように形成されている。具体的には、傾斜部37の一方の端部37a側の角部θ1が鈍角となるように形成されている。この角部θ1は、後述する固定具52(図5(a)および図5(b)参照)の縦板部53と横板部54とで構成される角部θ2よりも大きく形成されている。上横枠体34の他方の端部34b側の傾斜部37も、上横枠体34の一方の端部側34aの傾斜部37と同様に形成されている。これにより、筐体51内にキャパシタモジュール40を収納した状態で、筐体51の外側から座付きビス55などにより、筐体51内にて、固定具52を筐体51の側壁部51a,51cに固定したときに、固定具52の縦板部53が筐体51の側壁部51a,51cに面で接触することにより、固定具52の横板部54が緩衝材30の傾斜部37に押し付けられる。よって、キャパシタモジュール40を筐体51に容易に固定することができる。
[0038]
 緩衝材30の上横枠体34の端部34a,34b側には、傾斜部37に隣接して端部側凹み部36が形成される。これにより、キャパシタモジュール40を筐体51内に収納した状態で、筐体51内にて、後述する固定具52の縦板部53と筐体51の側壁部51a,51cとを対向して配置することができ、固定具52の取付け作業を容易に行うことができる。
[0039]
 緩衝材30の材質としては、例えば、弾力性に富んだ熱可塑性エラストマ、加硫ゴム、発泡樹脂、発泡ゴムなどを用いることが可能であるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
[0040]
 固定具52は、図5に示すように、断面略L字形状であって、縦板部(筐体取付部)53と、この縦板部53に接続する横板部(緩衝材固定部)54とを備える。固定具52の縦板部53にはビス穴(図示せず)が形成されている。固定具52の縦板部53と横板部54とで構成される角部θ2は、緩衝材30の傾斜部37の一方の端部37a側の角部θ1(図3参照)よりも小さく形成されている。固定具52の幅は筐体51(図4参照)の側壁部51bと側壁部51dの間の大きさよりも短く形成されている。縦板部53の長さは横板部54よりも短く形成されている。固定具52の材質としては、例えば、剛性の高い鋼鉄などが挙げられる。縦板部53の長さは、キャパシタモジュール40の端部側凹み部36の大きさよりも短く形成されている。横板部54の長さは、キャパシタモジュール40の傾斜部37と同程度の大きさで形成されている。
 なお、筐体51の側壁部51a,51cにおける、筐体51内に、キャパシタモジュール40を収容した際に、キャパシタモジュール40の端部側凹み部36に対向する箇所には、ビス穴(図示せず)が形成されている。ビス穴は、図4および図5(a)ならびに図5(b)中にて上下方向で長径をなす長穴である。よって、座付きビス55により、筐体51の側壁部51a,51cに固定具52を固定することができる。
[0041]
 続いて、上述したキャパシタモジュール40を筐体51内に複数収容し、これらキャパシタモジュール40を固定具52で筐体51に固定したキャパシタユニットを作製する手順について説明する。
[0042]
 まず、筐体51内にキャパシタモジュール40を複数(図示例では、4つ)収容する。複数のキャパシタモジュール40は、側面部40a同士が隣接して配置されると共に、緩衝材30の突出部35が上方に向けて配置される。さらに、緩衝材30の上横枠体34の端部34a,34bが筐体51の側壁部51a,51cに隣接して配置される。言い換えると、緩衝材30の傾斜部37および端部側凹み部36は、筐体51の側壁部51a,51cに対向して配置される。
[0043]
 続いて、筐体51内に固定具52を配置し、固定具52の縦板部53を緩衝材30の端部側凹み部36内に配置する。
[0044]
 続いて、図5(a)に示すように、筐体51内に配置される固定具52の縦板部53に筐体51の外側から座付きビス55を取り付け、座付きビス55により固定具52の縦板部53を筐体51内で仮固定する。このとき、座付きビス55の座面の一部と筐体51の側壁部51aとが接触する。そして、座付きビス55を締め付ける。このとき、座付きビス55の座面の一部と筐体の側壁部との接触部がてこの支点となり、座付きビス55と側壁部51aのビス穴により逃げ場を失い、固定具52の縦板部53が筐体51の側壁部51aと面接触するように移動していく一方、固定具52の横板部54が矢印Aの方向へ移動していく。
[0045]
 そして、図5(b)に示すように、座付きビス55を完全に締め付けることにより、固定具52の縦板部53と横板部54の角部θ2が緩衝材30の傾斜部37の一方の端部側の角部θ1よりも小さいため、固定具52の横板部54が緩衝材30の傾斜部37に押し付けられる。すなわち、固定具52の横板部54により緩衝材30の傾斜部37に対して力F1が作用する。このときの力F1は、上述したように傾斜部37の他方の端部37bが一方の端部37aよりも上方にあるため、緩衝材30の上横枠体34の長手方向中央部側へ作用する力F1(x)と、緩衝材30の下方向へ作用する力F1(y)とで構成される。すなわち、緩衝材30は、固定具52により、筐体51の底板部(図示せず)への力(下方向の力)のみではなく、当該緩衝材30の上横枠体34の長手方向中央部側への力(横方向の力)でも固定される。これにより、作業者が固定具52を緩衝材30に直接押し込んだり、治具などにより固定具52を緩衝材30に押し込んだりしなくてもキャパシタモジュール40を筐体51内に容易に固定することができる。
[0046]
 また、筐体51の側壁部51c側に固定具52を固定する場合も、筐体51の側壁部51aに固定具52を固定する作業と同様な作業を行うことにより、筐体51の側壁部51cに固定具52を取り付けることができる。
[0047]
 したがって、本実施形態に係る電気化学素子ユニットによれば、箱型の筐体51内に、並列または直列に接続される複数の電気化学素子を収納してなる電気化学素子ユニットであって、前記電気化学素子がキャパシタ10を覆う緩衝材30,30を組み付けたキャパシタモジュール40であり、筐体51に固定具52を固定することにより、固定具52が緩衝材30に押し付けられて当該筐体51内にキャパシタモジュール40を固定するようにしたため、キャパシタモジュール40を筐体51内に容易に固定することができる。
[0048]
 なお、上記では、電気化学素子本体としてキャパシタ10を用いて説明したが、リチウムイオン電池に適用することも可能であり、このような場合であっても上記と同様な作用効果を奏する。
[0049]
 上記では、保護部材としてキャパシタ10の少なくとも縁部を覆う枠体状の緩衝材30を例に示したが、保護部材としてキャパシタを収納する収納ケースやキャパシタの側面部を覆う平板状の緩衝材などに適用することも可能であり、このような場合であっても上記と同様な作用効果を奏する。
[0050]
 上記では、4つのキャパシタモジュール40を筐体51内に収納した電気化学素子ユニットを例に示したが、3つ以下または5つ以上のキャパシタモジュールを筐体内に収納する電気化学素子ユニットに適用することも可能であり、このような場合であっても上記と同様な作用効果を奏する。
[0051]
 上記では、座付きビス55により固定具52を筐体51に固定したが、座付きビス55の代わりに、フランジ付きビス、ビス及び平座金などにより固定具52を筐体51に固定することも可能である。

産業上の利用可能性

[0052]
 本発明は、電気二重層キャパシタユニットやリチウムイオン電池ユニットなどの電気化学素子ユニットに利用することができる。

符号の説明

[0053]
10    電気二重層キャパシタ
11    セパレータ
12,13 活性炭電極
14    セル
15    集電体
16,17 集電極(集電端子)
18,19 エンドプレート
20    パッキン
21    スペーサ
22    ねじ
23    アルミラミネートフィルム
24,25 端子部
30    緩衝材(保護部材)
35    突出部
36    端部側凹み部
37    傾斜部
38    中央部側凹み部
40    キャパシタモジュール
51    筐体
52    固定具
53    縦板部
54    横板部
55    座付きビス

請求の範囲

[請求項1]
 箱型の筐体内に、並列または直列に接続される複数の電気化学素子を収納してなる電気化学素子ユニットであって、
 前記電気化学素子が電気化学素子本体を覆う保護部材を組み付けた電気化学素子モジュールであり、
 前記筐体に固定具を固定することにより、当該固定具が前記保護部材に押し付けられて当該筐体内に前記電気化学素子モジュールを固定するようにした
ことを特徴とする電気化学素子ユニット。
[請求項2]
 請求項1に記載の電気化学素子ユニットであって、
 前記固定具は前記筐体に取付けられる縦板部と前記縦板部に接続し前記保護部材を固定する横板部とを備え、
 前記保護部材は傾斜部を備える
ことを特徴とする電気化学素子ユニット。
[請求項3]
 請求項2に記載の電気化学素子ユニットであって、
 前記傾斜部は、前記保護部材の端部側よりも前記保護部材の長手方向中央部側が上方となるように形成される
ことを特徴とする電気化学素子ユニット。
[請求項4]
 請求項3に記載の電気化学素子ユニットであって、
 前記固定具の前記縦板部と前記横板部で構成される角部は、前記傾斜部における前記保護部材の端部側の角部よりも小さく形成されている
ことを特徴とする電気化学素子ユニット。
[請求項5]
 請求項2に記載の電気化学素子ユニットであって、
 前記傾斜部が前記保護部材の端部近傍に設けられる
ことを特徴とする電気化学素子ユニット。
[請求項6]
 請求項2に記載の電気化学素子ユニットであって、
 前記保護部材は凹み部を備え、
 前記凹み部は、前記傾斜部における当該保護部材の端部側に隣接して形成される
ことを特徴とする電気化学素子ユニット。
[請求項7]
 請求項1に記載の電気化学素子ユニットであって、
 前記電気化学素子が、アルミラミネートフィルムによって外装された電気二重層キャパシタ、またはリチウムイオン電池である
ことを特徴とする電気化学素子ユニット。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]