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1. (WO2011125409) マイクロホン
Document

明 細 書

発明の名称 マイクロホン

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007  

先行技術文献

特許文献

0008  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0009   0010  

課題を解決するための手段

0011  

発明の効果

0012  

図面の簡単な説明

0013  

発明を実施するための形態

0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037  

産業上の利用可能性

0038  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : マイクロホン

技術分野

[0001]
 この発明は機械的振動に基因する振動雑音をキャンセルすることができるように構成されたマイクロホンに関する。

背景技術

[0002]
 図1はこの種のマイクロホンの従来例として特許文献1に記載されている構成を示したものである。
[0003]
 この例では2つのエレクトレットコンデンサマイクロホンユニットが結合子1内に配設された構成となっている。図1中、2a,2bは各マイクロホンユニットの振動板を示し、3a,3bはそれら振動板2a,2bとそれぞれ対向された対向電極(背極板)を示す。対向電極3a,3bはFET(電界効果トランジスタ)4のゲート端子に接続されている。
[0004]
 対向電極3a,3b及びFET4は支持部材5によって支持されており、対向電極3a,3bはFET4を挟んで対向するように配置されている。振動板2a,2bはそれぞれ対向電極3a,3bの外側に位置されている。
[0005]
 結合子1には貫通孔6が形成されており、支持部材5と結合子1の内壁面との間には細隙7eが形成されている。また、外側空洞7a,7bを形成するために振動板2a,2bの外側に設けられたリング状部材8a,8bには通路7c,7dが切り欠かれて形成されている。
[0006]
 貫通孔6から入射した音波は細隙7e、通路7c,7d及び外側空洞7a,7bを通って振動板2a,2bに伝わるものとなっている。なお、対向電極3a,3b間には互いに連通せず、独立した内側空洞9a,9bが形成されている。
[0007]
 このような構成により、この例では入射した音波に対しては2つのマイクロホンユニットから同相の出力信号を得ることができるのに対し、機械的振動に基因する振動雑音に対しては逆相の出力を得ることができるものとなっており、これにより振動雑音をキャンセルすることができるものとなっている。

先行技術文献

特許文献

[0008]
特許文献1 : 特開平2-41099(特許第2748417号公報)

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0009]
 しかるに、上記のような構成とされたマイクロホンでは2つの振動板2a,2bがマイクロホンの両端部に配置され、つまり2つの振動板2a,2bが大きく離間して配置された構成となっているため、例えば振動源が結合子1の側壁側(左右側)にあるとすると、2つの振動板2a,2bの振動源からの距離の差ΔL が大きく、その分、機械的振動に基因する振動雑音をキャンセルする上で不利になっているという問題がある。
[0010]
 この発明の目的はこの問題に鑑み、2つの振動板間の距離を極めて小さくできるようにし、高い振動雑音キャンセル効果を得ることができるようにしたマイクロホンを提供することにある。

課題を解決するための手段

[0011]
 この発明によれば、カプセル内に一対の振動板と、それら振動板とそれぞれ対向された一対の背極板とを備え、機械的振動に基因する振動雑音をキャンセルすることができるマイクロホンは、カプセルの中間部に基板が配置され、その基板を挟んで一対の振動板がそれぞれ基板の板面に近接対向されて配置されているものとされる。

発明の効果

[0012]
 この発明によれば、2つの振動板間の距離を極めて小さくすることができ、これにより振動源からの2つの振動板の距離の差を小さくすることができるため、機械的振動に基因する振動雑音に対し、高いキャンセル効果を得ることができる。

図面の簡単な説明

[0013]
[図1] 図1は従来のマイクロホンの構成を示す断面図である。
[図2] 図2Aはこの発明によるマイクロホンの一実施例の外観を示す上面側から見た斜視図であり、図2Bは図2Aに示したマイクロホンを下面側から見た斜視図である。
[図3] 図3は図2A,2Bに示したマイクロホンの断面図である。
[図4] 図4は図2A,2Bに示したマイクロホンの分解斜視図である。
[図5] 図5Aは基板のパターン詳細を示す上面図であり、図B5は基板のパターン詳細を示す下面図である。
[図6] 図6Aは基板に部品が実装された状態を示す上面側から見た斜視図であり、図6Bは基板に部品が実装された状態を示す下面側から見た斜視図である。
[図7] 図7Aは図2A,2Bに示したマイクロホンにホルダが取り付けられた状態を示す上面側から見た斜視図であり、図7Bは図2A,2Bに示したマイクロホンにホルダが取り付けられた状態を示す下面側から見た斜視図であり、図7Cは図2A,2Bに示したマイクロホンにホルダが取り付けられた状態を示す断面図である。
[図8] 図8はこの発明によるマイクロホンの他の実施例を示す断面図である。
[図9] 図9はこの発明によるマイクロホンの変形例を示す断面図である。

発明を実施するための形態

[0014]
 以下にこの発明の実施例を説明する。
[0015]
 図2A,2Bはこの発明によるマイクロホンの一実施例の外観を示したものであり、図3はその断面構造を示したものである。また、図4は各部に分解して示したものである。この例ではマイクロホン10はそれぞれリング11a,12aに張り付けられて保持された一対の振動板11,12と、一対の背極板13,14と、一対のスペーサ15,16と、所要のパターンが形成され、部品が実装された基板17と、それらを収容するカプセルとによって構成されている。
[0016]
 カプセルはこの例では上下2つのカプセル18,19よりなり、これらカプセル18,19は図4に示したように、それぞれ一端面が閉塞された円筒形とされている。
[0017]
 カプセル18には円筒面の一部が開口側から切り欠かれて切り欠き18aが形成されており、同様にカプセル19にも円筒面の一部が開口側から切り欠かれて切り欠き19aが形成されている。また、カプセル19にはその切り欠き19aの内端部分(閉塞端面側部分)から外側に突出するように突出片19bが折り曲げ形成されている。
[0018]
 カプセル18の径はカプセル19の径よりわずかに小さくされており、カプセル18はカプセル19内に入れ込むことができる大きさとされている。なお、図4ではカプセル19の開放端は後述する組み立てにおいてかしめられた状態として示している。
[0019]
 一対の背極板13,14は円板状をなし、その板面には貫通孔13a,14aがそれぞれ4つ形成されている。また、背極板13,14はこの例ではそれぞれ所定の高さの周壁部13b,14bをその周囲に備えている。このような周壁部13b,14bを備える背極板13,14は、例えば絞り加工によって形成することができる。なお、これら背極板13,14の振動板11,12と対向する面にはこの例では詳細図示は省略しているが、エレクトレットが形成されている。
[0020]
 スペーサ15,16は絶縁材よりなり、振動板11,12を保持するリング11a,12aと同様、リング形状をなすものとされている。
[0021]
 基板17は円形部17aとその円形部17aの周の一部から突出した方形状の突出部17bとよりなる。図5A,5Bは基板17の詳細を示したものである。基板17には突出部17bから円形部17aの中心に至る大きな孔21が形成されている。孔21は円形部17aに、円形部17aと同心とされて形成された半円形部21aと、その半円形部21aから突出部17b内に延長された延長部21bとよりなる。
[0022]
 基板17の円形部17aの上面には図5Aに示したように円形部17aと同心の円弧状のパターン22aと、3つの島状のパターン22b,22c,22dが形成されており、円弧状のパターン22aの周方向中央には中心方向にパターン22eが突出形成されている。突出部17bの上面にはパターン22b,22dからそれぞれ導出された端子22f,22gが形成されている。
[0023]
 一方、円形部17aの下面には図5Bに示したように上面側と同様の円弧状のパターン23aと、3つの島状のパターン23b,23c,23dが形成されており、突出部17bの下面にはパターン23dから導出されたパターン23eが形成されている。パターン22aと23a、22bと23b、22cと23c、22dと23d及び端子22gとパターン23eはそれぞれスルーホール24によって導通されている。なお、図5A,5B中、破線でハッチングを付した部分はレジスト25の塗布領域を示す。
[0024]
 図6A,6Bは上記のような構成とされた基板17に部品が実装された状態を示したものであり、基板17の上面には図6Aに示したようにFET26が実装され、基板17の下面には図6Bに示したようにコンデンサ27と抵抗体28が実装される。
[0025]
 次に、各部の組み立てについて説明する。
[0026]
 組み立てはカプセル18内に背極板13、スペーサ15、振動板11を保持したリング11a、部品が実装された基板17、振動板12を保持したリング12a、スペーサ16及び背極板14を順次積層して入れ込んだ後、カプセル19をカプセル18に被せ、カプセル19の開放端をかしめることによって行われる。
[0027]
 この際、カプセル18,19の切り欠き18a,19aは互いに位置合わせされ、基板17の突出部17bはこの切り欠き18a,19aが位置合わせされて形成された開口29からカプセル18,19の外に突出される。カプセル19の突出片19bは基板17の突出部17bの下面に対接して位置し、突出部17bに形成されているパターン23eと突出片19bとは半田により接続され、これにより図2A,2B及び図3に示したマイクロホン10が完成する。図2B中、二点鎖線は半田31の接続領域を示す。
[0028]
 一対の振動板11,12はそれぞれスペーサ15,16を介して背極板13,14と対向され、また基板17を挟んで基板17の板面に近接対向されて配置される。
[0029]
 振動板11,12をそれぞれ保持するリング11a,12aは基板17のパターン22a,23aにそれぞれ対接され、これにより一対の振動板11,12はFET26のゲート端子にそれぞれ接続される。
[0030]
 基板17に形成されている孔21はその延長部21bの一部が外部に露出しており、この例では音波はこの基板17の孔21を通ってカプセル18,19内に入射され、振動板11,12に伝わるものとなっている。
[0031]
 このように振動板11,12を基板17の直近に配置し、基板17を音の入口にすることにより、振動板11,12のスティフネスを受け持つ背室は背極板13,14が負うことになる。この例では絞り加工で背極板13,14にそれぞれ周壁部13b,14bを設け、周壁部13b,14bでそれぞれ囲まれた空間がカプセル18,19の閉塞端面でそれぞれ蓋されて背室32,33が確保されるものとなっており、これにより例えば他の部材を用いることなく、背室32,33を簡易に確保することができるものとなっている。
[0032]
 上記のような構成とされたマイクロホン10によれば、一対の振動板11,12を具備することにより、入射した音波に対しては同相の出力信号を得ることができ、機械的振動に基因する振動雑音に対しては逆相の出力を得ることができ、これにより振動雑音をキャンセルすることができるものとなっている。振動板11,12は基板17を挟んで近接対向配置されているため、2つの振動板11,12の振動源からの距離の差ΔL はこの例では図1に示した従来のマイクロホンに比し、大幅に小さくすることができ、よって従来のマイクロホンより振動雑音キャンセル効果の高いマイクロホンを得ることができる。
[0033]
 また、音波はこの例では基板17の孔21から入力されるため、上下の振動系(一対の振動板11,12)に均一に音波を導くことができる。さらに、この例では振動板11,12を保持するためのリング11a,12aが直接基板17のパターン22a,23aに対接され、つまり振動板11,12のリング11a,12aをFET26のゲートリングと共用化した構成となっているため、その分構成が簡易でFET26のゲート周りの浮遊容量を低減することができ、高出力が可能となる。
[0034]
 上述したマイクロホン10の実装においては、基板17の突出部17bに形成されている端子22f,22gと、マイクロホン10が実装される電子機器の回路基板の端子とがリード線を介して接続される。なお、マイクロホンの実装においてはマイクロホンは通常、ゴム製のホルダ等に収容されて実装される。図7A,7B,7Cはマイクロホン10にこのようなホルダ41が取り付けられた状態を示したものである。
[0035]
 ホルダ41には基板17の突出部17bに対応して突出部41aが形成されており、突出部41aには基板17の孔21と連通する開口41bが形成されている。
[0036]
 図8はこの発明によるマイクロホンの他の実施例を示したものであり、この例では背極板13,14に周壁部13b,14bを設けることによって背室32,33を確保するのではなく、カプセル18,19の閉塞端面を図8に示したように凹形状とし、つまりカプセル18,19の閉塞端面の周縁部に、それぞれ内面側に突出する凸部18b,19cを全周に渡って形成することで背室32,33を確保するものとなっている。背極板13,14は単なる円板形状とされ、凸部18b,19cでそれぞれ囲まれた空間が背極板13,14でそれぞれ蓋されて背室32,33が構成されている。このような構成を採用することもできる。
[0037]
 なお、上述した実施例では音波は基板17の孔21から入力され、つまりマイクロホンの側面方向から入力されるものとなっているが、これに替え、図9に示したようにカプセル18,19の閉塞端面にそれぞれ音孔18c,19cを形成し、マイクロホンの上下方向から音波が入力する構成としてもよい。この場合、基板17の孔21はなしとされ、基板17と振動板11,12間にそれぞれ背室32,33が構成される。

産業上の利用可能性

[0038]
 この発明によるマイクロホンは例えばデジタルビデオカメラ(DVC)やデジタルスチルカメラ(DSC)等におけるズーム音等の振動キャンセルマイクロホンとして有効であり、また例えばタッチノイズ等の振動対策が必要な機器への適用が考えられる。

請求の範囲

[請求項1]
 カプセル内に一対の振動板と、それら振動板とそれぞれ対向された一対の背極板とを備え、機械的振動に基因する振動雑音をキャンセルすることができるマイクロホンであり、
 前記カプセルの中間部に基板が配置され、
 その基板を挟んで前記一対の振動板がそれぞれ前記基板の板面に近接対向されて配置されている。
[請求項2]
 請求項1のマイクロホンにおいて、
 前記基板は前記カプセルの外に突出する突出部を有し、その突出部に一部が位置する孔が前記基板に形成され、
 前記孔を通って音波が前記カプセル内に入射される。
[請求項3]
 請求項2のマイクロホンにおいて、
 前記基板は前記カプセル内に収容された円形部と、その円形部の周の一部から突出された前記突出部とを備え、
 前記孔は前記円形部の中心に至るように形成されている。
[請求項4]
 請求項2のマイクロホンにおいて、
 前記突出部は前記カプセルに形成された開口から前記カプセルの外に突出され、
 前記カプセルの前記開口部分に、前記突出部に対接する突出片が形成されている。
[請求項5]
 請求項2のマイクロホンにおいて、
 前記突出部に外部接続用の端子が形成されている。
[請求項6]
 請求項1乃至5のいずれかのマイクロホンにおいて、
 前記一対の振動板はそれぞれリングに張り付けられて保持され、
 それらリングが前記基板にそれぞれ対接されている。
[請求項7]
 請求項1乃至5のいずれかのマイクロホンにおいて、
 前記背極板は周壁部を有し、その周壁部で囲まれた空間が前記カプセルの端面で蓋されて背室が構成されている。
[請求項8]
 請求項1乃至5のいずれかのマイクロホンにおいて、
 前記カプセルの端面の周縁部に、内面側に突出する凸部が全周に渡って形成され、その凸部で囲まれた空間が前記背極板で蓋されて背室が構成されている。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]