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1. (WO2011122395) プレフィルドシリンジ
Document

明 細 書

発明の名称 プレフィルドシリンジ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の開示

発明が解決しようとする課題

0005  

課題を解決するための手段

0006   0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132   0133   0134   0135   0136   0137   0138  

符号の説明

0139  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発明の名称 : プレフィルドシリンジ

技術分野

[0001]
 本発明は、シリンジ内に予め薬液を収納したプレフィルドシリンジに関するものである。

背景技術

[0002]
 近年、シリンジ内に予め薬液が充填されたプレフィルドシリンジが多く利用されるようになってきた。一般的に販売されているプレフィルドシリンジには、シリンジ本体に予め針が装着されているケースがある(特許文献1)。予め針が装着されていないプレフィルドシリンジでは、シリンジの先端部に針が取り付けられた針ハブを装着するためのテーパーが設けられており、使用時にテーパーに針ハブを装着し、注射後にシリンジ本体と針ハブを分離して廃棄することが可能である。
[0003]
 しかしながら、使用後は、針をシリンジ本体から分離する際、針に手が触れたり手に刺さったりするおそれがあるため、誤刺・感染などのリスクがあり、注射後の針の安全性について改善する必要がある。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 特開2001-187138号公報

発明の開示

発明が解決しようとする課題

[0005]
 上述の点に鑑み、本発明は、予め両頭針が装着され、薬液が薬液容器内に充填されたプレフィルドシリンジにおいて、使用後の針を容易、かつ安全に取り扱うことが可能なプレフィルドシリンジを提供する。

課題を解決するための手段

[0006]
 上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のプレフィルドシリンジは、外筒と、薬液容器と、押圧部と、両頭針と、針支持部と、シール部材とを備える。
 外筒は、先端と基端とを有する。
 薬液容器は、外筒の内径よりも小さい外径を有する容器であって、先端に先端開口部を有し、先端開口部が封止体で封止されることで、容器内部に薬液が密封され、かつ、外筒の内部を軸方向に移動可能とされている。
 押圧部は、薬液容器を移動操作する。
 両頭針は、一端に生体を穿刺可能な針先を有し、封止体に穿刺可能な端部を有する。
 針支持部は、両頭針を支持するものであり、外筒の内部に設けられ、薬液容器内部に嵌合可能とされている。
 載置部は、外筒の基端面を被覆して設けられ、両頭針が挿通されると共に、外筒の内部に面する側に針支持部を載置する。
 シール部材は、外筒と薬液容器との間を封止する。
[0007]
 そして、本発明のプレフィルドシリンジでは、初期状態、すなわち、プレフィルドシリンジを使用する前においては、薬液容器が両頭針の他端が封止体に穿刺されない位置に薬液容器は保持されている。
 また、使用状態では、押圧部を押圧することにより、薬液容器を外筒の先端側に移動させて両頭針の他端を封止体に穿刺し、封止体を薬液容器の基端側に摺動すると共に、針支持部を薬液容器内部に嵌合する。
 そして、針収容状態では、押圧部を引っ張ることにより、互いに嵌合された薬液容器と針支持部とを共動して外筒の基端側に移動させ、両頭針の一端に形成された針先を外筒内部に収容する。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、針支持部が薬液容器に嵌合され外筒内を移動可能とされているので、針支持部が外筒の基端側に移動することにより両頭針を外筒内に引き込むことができる。これにより、使用後の両頭針を容易、かつ安全に外筒内空間に収納することが可能となるので、取り扱いの安全性が確保され、誤刺、感染が予防される。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1] 本発明の第1の実施形態に係るプレフィルドシリンジの概略断面構成図であり、保護部材を取り外した状態を示す図である。
[図2] 図1に示すプレフィルドシリンジに保護部材を装着した状態を示す概略断面構成図であり、未使用の状態を示す図である。
[図3] 本発明の第1の実施形態に係るプレフィルドシリンジの使用時における概略断面構成図と、要部の平面図である。
[図4] 本発明の第1の実施形態に係るプレフィルドシリンジの使用時における概略断面構成図である。
[図5] 本発明の第1の実施形態に係るプレフィルドシリンジの使用時における概略断面構成図である。
[図6] A、B 本発明の第2の実施形態に係るプレフィルドシリンジの未使用の状態における概略断面構成図と、要部の平面構成図である。
[図7] 第2の実施形態に係るプレフィルドシリンジの要部を分解した分解斜視図である。
[図8] A、B 本発明の第2の実施形態に係るプレフィルドシリンジの使用時における概略断面構成図と、要部の平面図である。
[図9] A、B 本発明の第2の実施形態に係るプレフィルドシリンジの使用時における概略断面構成図と、要部の平面図である。
[図10] A、B 本発明の第2の実施形態に係るプレフィルドシリンジの使用時における概略断面構成図と、要部の平面図である。
[図11] 本発明の第2の実施形態に係るプレフィルドシリンジの使用時における概略断面構成図である。
[図12] 本発明の第3の実施形態に係るプレフィルドシリンジの未使用の状態における概略断面構成図である。
[図13] 本発明の第3の実施形態に係るプレフィルドシリンジの使用時における概略断面構成図である。
[図14] 本発明の第3の実施形態に係るプレフィルドシリンジの使用時における概略断面構成図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下に、本発明の実施形態に係るプレフィルドシリンジの一例を、図1~図14を参照しながら説明する。本発明の実施形態は以下の順で説明する。なお、本発明は以下の例に限定されるものではない。
1.第1の実施形態:プレフィルドシリンジ
 1-1 構成
 1-2 使用方法
2.第2の実施形態:プレフィルドシリンジ
 2-1 構成
 2-2 使用方法
3.第3の実施形態:プレフィルドシリンジ
 3-1 構成
 3-2 使用方法
[0011]
<1.第1の実施形態:プレフィルドシリンジ>
 まず、第1の実施形態に係るプレフィルドシリンジについて説明する。
[0012]
 [1-1 構成]
 図1は、本発明の第1の実施形態に係るプレフィルドシリンジの概略断面構成図であり、保護部材を取り外した状態を示す図である。図2は、図1の示すプレフィルドシリンジに保護部材を装着した状態を示す概略断面構成図であり、未使用時における状態を示す図である。
[0013]
 図1に示すように、本実施形態例のプレフィルドシリンジ1は、外筒2と、外筒2の中心軸に沿って移動可能な薬液容器14と、薬液容器14を移動操作する押圧部4と、両頭針(穿刺部)10と、両頭針10を支持する針支持部8とを有して構成されている。また、針支持部8を載置する載置部3と、外筒2と薬液容器14との間を封止するシール部材9と、薬液容器14の戻りを防止するための係止爪34と、薬液容器14が外筒2から抜けるのを防止するためのストッパ部5とを有して構成されている。さらに、未使用の状態において無菌状態を保持するための保護部材(キャップ)19を有して構成されている。
[0014]
 外筒2は、基端と先端を有する筒状とされ、本実施形態例では円筒状の部材で構成されている。なお、以下の説明では、外筒2の一端側を「基端」、他端側を「先端」として説明を行い、他の構成においても同様とする。
[0015]
 外筒2の構成材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ-(4-メチルペンテン-1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン-スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂が挙げられる。その中でも、成形が容易であるという点で、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ-(4-メチルペンテン-1)のような樹脂を用いることが好ましい。なお、外筒2の構成材料は、内部の視認性を確保するために、実質的に透明であることが好ましい。
[0016]
 薬液容器14は、内部に底部16を有し先端側に先端開口部14aを有する有底筒状の部材で構成されている。この薬液容器14は、未使用の状態において外筒2の基端側に保持されている。また、薬液容器14の外径は外筒2の内径よりも小さくされており、使用時において薬液容器14が外筒2内部を移動する際に、外筒2の内周面と薬液容器14の外周面とが非接触状態となる大きさとされている。
[0017]
 薬液容器14の構成材料としては、特に限定されないが、例えば上述した外筒2の構成材料と同様のものを用いることができる。なお、薬液容器14の構成材料は内部の視認性を確保できるために、実質的に透明であることが好ましい。また、薬液容器14の外周面には図示しない目盛りが形成されている。これにより、薬液容器14内部に収納されている薬液Mの量を把握することができる。
[0018]
 そして、薬液容器14内部の先端側には先端開口部14aを封止する封止体6が気密に保持されている。封止体6は薬液容器14の内周面に沿って移動可能に設けられており、後述する両頭針10の基端側の第2の針先11が刺通できるように構成されている。
[0019]
 また、封止体6において、薬液容器14の底部16に面する側の表面中央部には、第2の針先11が刺通する刺通孔に連続する針収容溝6aが形成されている。この針収容溝6aは、封止体6の表面から所定の深さに形成された凹状の溝部で構成されている。針収容溝6aにより、両頭針10が封止体6に刺通したときに、第2の針先11が封止体6の表面から突出しない状態に収容される。
[0020]
 薬液容器14の先端開口部14aに設けられた封止体6の構成材料としては、特に限定されないが、薬液容器14との液密性を良好にするために弾性材料で構成することが好ましく、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、イソブチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等の弾性材料を用いることができる。
[0021]
 なお、封止体6は少なくともその外周部が前述のように弾性材料で構成されていればよく、例えば樹脂材料で構成された芯部(図示せず)を有し、この芯部の外周を覆うように上述した弾性材料が配置された構成のものでもよい。
[0022]
 そして、薬液容器14の底部16と封止体6とで囲まれる薬液容器14内部の空間7には、予め薬液Mが液密(気密)に収納されている。この空間は封止体6により気密的に封止された密封空間であり、無菌状態が維持されている。
[0023]
 薬液容器14の空間7に収納される薬液Mとしては、本実施形態例では、例えばインフルエンザ等の各種の感染症を予防する各種のワクチンが挙げられるが、ワクチンに限定されるものではない。なお、ワクチン以外では、例えば、ブドウ糖等の糖質注射液、塩化ナトリウムや乳酸カリウム等の電解質補正用注射液、ビタミン剤、抗生物質注射液、造影剤、ステロイド剤、蛋白質分解酵素阻害剤、脂肪乳剤、抗癌剤、麻酔薬、覚せい剤、麻薬、ヘパリンカルシウム、抗体医薬等が挙げられる。
[0024]
 また、空間7に収納される薬液Mの量(空間7の体積)は特に限定されないが、例えば、0.02~2.0mL程度が好ましく、0.05~0.8mL程度がより好ましい。すなわち、プレフィルドシリンジ1は、特にこのような少量の薬液Mを投与する場合に好適なものである。
[0025]
 シール部材9は、未使用の状態において外筒2と薬液容器14との間を封止すると共に、薬液容器14を外筒2の基端側に保持するものであり、薬液容器14先端側の外周面全周にわたって固定されている。シール部材9の構成材料としては、特に限定されないが、封止体6の構成材料と同様のものを用いることができ、本実施形態例では、オーリング状の弾性部材で構成されている。また、シール部材9は、二色成形で形成してもよい。
[0026]
 外筒2の内周面にシール部材9の外筒2側の端部が密着することにより、外筒2の内周面と薬液容器14の外周面との間の間隙が完全に封止され、薬液容器14はシール部材9によって外筒2の基端側に保持される。
 このように、シール部材9が外筒2と薬液容器14との間に設けられることにより、未使用の状態において薬液容器14の先端が外筒2の基端側に安定して保持される。さらには、外筒2とシール部材9と後述する載置部3とで囲まれる外筒内空間13が気密的に封止される。
[0027]
 押圧部4は、薬液容器14を外筒2の軸方向(長手方向)に沿って移動操作するものであり、薬液容器14の基端部に設けられた円盤状の部材で構成されている。押圧部4の径は外筒の外周の径よりも大きい径とされ、本実施形態例では薬液容器14と一体に形成されている。このように、本実施形態例では、押圧部4を薬液容器14と一体に形成する例とするが、これに限らず、例えば薬液容器14と押圧部4とを別部材で構成し、これらを接着剤により接着または融着等で接合する例としてもよい。
[0028]
 両頭針10は、先端側に生体を穿刺可能な鋭利な第1の針先12を有し、基端側に薬液容器14の封止体6を刺通可能な鋭利な第2の針先11を有している。そして、両頭針10の基端側の第2の針先11が封止体6を刺通することにより、その両頭針10の基端側が薬液容器14の内部に連通するように構成されている。
[0029]
 両頭針10としては、ISOの医療用針管の基準(ISO9626:1991/Amd.1:2001(E))で22~33ゲージのサイズ(外径:0.2~0.7mm)のものを使用することができる。なお、皮膚上層部への投与に用いる場合には、26~33ゲージのものを用いることができ、好ましくは、30~33ゲージのサイズのものを使用することができる。
[0030]
 両頭針10の第1の針先12の先端側には刃面12aを有する刃先が形成されている。その先端側の刃面12aにおける両頭針10の軸方向の長さ(以下、「ベベル長」と言う)Bは、後述する皮膚上層部の最薄の厚さである1.4mm(成人)以下であることが好ましく、また、33ゲージの両頭針に短ベベルを形成したときのベベル長である約0.5mm以上であることが好ましい。すなわち、ベベル長Bは、0.5~1.4mmの範囲内に設定されることが好ましい。ここで、皮膚上層部は、表皮と真皮を指す。
[0031]
 さらに、ベベル長Bは、皮膚上層部の最薄の厚さである0.9mm(小児)以下であることがより好ましい。すなわち、ベベル長Bは、0.5~0.9mmの範囲内に設定されることがより好ましい。
[0032]
 両頭針10の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムまたはアルミニウム合金、チタンまたはチタン合金、Ni-Ti合金等の超弾性合金等の各種金属材料、ポリフェニレンサルファイド等の各種硬質樹脂材料等が挙げられる。
[0033]
 針支持部8は、基部22と基部22の基端面の中央部に固定された固定部23と、基部22の先端面の中央部に固定された調整部35を有して構成され、後述する載置部3の載置面17に基部22の底面(先端面)が接し、また、載置面17の挿通孔3aに調整部35が挿通されるように載置されている。すなわち、載置部3の載置面17は、基部22の基端面を受けて針支持部8を載置する。本実施形態例の構成では、基部22は、円盤状に形成され、固定部23は円柱状に形成されており、基部22及び固定部23は一体形成されている。
[0034]
 基部22の外周の径は、外筒2の内周の径よりも小さい径とされ、本実施形態例では、薬液容器14の外周の径よりも小さい径とされている。
[0035]
 固定部23の外周の径は、薬液容器14の内径と同等又は小さく構成され、使用時に、薬液容器14の内部に密着して保持される程度の大きさに形成されている。すなわち、固定部23の外周の径は、薬液容器14の内部に嵌合密着され得る径であればよい。
[0036]
 固定部23の基端面は、薬液Mを投与する際、封止体6の先端面に当接し押圧部4を押圧して薬液容器14を外筒2に対して先端側に摺動させる動きに抗して、封止体6を薬液容器14の基端側に摺動させる。すなわち、固定部23は封止体6に当接して、封止体6の位置を外筒2に対して固定する。また、固定部23は、封止体6を薬液容器14の基端側に摺動させるとともに、薬液容器14内部に嵌合される。すなわち、封止体6が摺動する動作と、固定部23が薬液容器14内部に嵌合される動作が同時になされ、薬液投与が終了した時点で、固定部23は薬液Mが収納されていた空間7に嵌合される。
[0037]
 針支持部8を構成する基部22及び固定部23の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、上述した外筒2の構成材料と同様のものを用いることができる。また、本実施形態例では、基部22及び固定部23は一体形成する例としたが、別部材で形成し、接着、又は融着する構成としてもよい。
[0038]
 調整部35は、針支持部8の基部22の先端面の中央部に設けられており、基部22の軸方向に突出する凸部として構成されている。この調整部35の軸心は基部22の軸心に一致している。そして、基部22から調整部35の中央を貫通して両頭針10が挿通されており、調整部35の端面は両頭針10の第1の針先12側が突出する針突出面35aになっている。
[0039]
 針突出面35aは、両頭針10の軸方向に直交する平面として形成されている。この針突出面35aは両頭針10を皮膚上層部に穿刺するときに、皮膚の表面に接触して両頭針10を穿刺する深さを規定する。つまり、両頭針10が皮膚上層部に穿刺される深さは、針突出面35aから突出する両頭針10の長さ(以下、「突出長L」という。)によって決定される。
[0040]
 皮膚上層部の厚みは、皮膚の表面から真皮層までの深さに相当し、概ね、0.5~3.0mmの範囲内にある。そのため、両頭針10の突出長Lは、0.5~3.0mmの範囲に設定することができる。
[0041]
 ところで、ワクチンは一般的に上腕部に投与されるが、皮膚上層部への投与の場合には皮膚が厚い肩周辺部、特に三角筋部が好ましいと考えられる。そこで、小児19人と大人31人について、三角筋の皮膚上層部の厚みを測定した。この測定は、超音波測定装置(NP60R-UBM 小動物用高解像度用エコー、ネッパジーン(株))を用いて、超音波反射率の高い皮膚上層部を造影することで行った。なお、測定値が対数正規分布となっていたため、幾何平均によってMEAN±2SDの範囲を求めた。
[0042]
 その結果、小児の三角筋における皮膚上層部の厚みは、0.9~1.6mmであった。また、成人の三角筋における皮膚上層部の厚みは、遠位部で1.4~2.6mm、中央部で1.4~2.5mm、近位部で1.5~2.5mmであった。以上のことから、三角筋における皮膚上層部の厚みは、小児の場合で0.9mm以上、成人の場合で1.4mm以上であることが確認された。したがって、三角筋の皮膚上層部における注射において、両頭針10の突出長Lは、0.9~1.4mmの範囲に設定することが好ましい。
[0043]
 突出長Lをこのように設定することで、第1の針先12の刃面12aを皮膚上層部に確実に位置させることが可能となる。その結果、刃面12aに開口する針孔(薬液排出口)は、刃面12a内のいかなる位置にあっても、皮膚上層部に位置することが可能である。なお、薬液排出口が皮膚上層部に位置しても、第1の針先12が皮膚上層部に深く刺されば、第1の針先12の端部の側面と切開された皮膚との間から薬液Mが皮下に流れてしまうため、刃面12aが確実に皮膚上層部にあることが重要である。
[0044]
 なお、皮膚上層部への投与に用いる場合、26ゲージよりも太い両頭針では、ベベル長Bを1.0mm以下にすることは難しい。したがって、両頭針10における第1の針先12の突出長Lを好ましい範囲(0.9~1.4mm)に設定するには、26ゲージよりも細い両頭針を使用することが好ましい。
[0045]
 針突出面35aは、周縁から両頭針10の周面までの距離Sが1.4mm以下となるように形成し、好ましくは0.3~1.4mmの範囲で形成する。この針突出面35aの周縁から両頭針10の周面までの距離Sは、皮膚上層部へ薬液Mを投与することで形成される水疱に圧力が加わることを考慮して設定している。つまり、針突出面35aは、皮膚上層部に形成される水疱よりも十分に小さく、水疱の形成を妨げない大きさに設定している。その結果、針突出面35aが両頭針10の周囲の皮膚を押圧して、投与された薬液が漏れるということを防止することができる。
[0046]
 載置部3は、略円板状の載置部本体15と、安定部36と、押圧目安部であるガイド部37とを備え、調整部35を挿通可能な挿通孔3aを有している。載置部本体15は、外筒2の先端面を被覆する大きさの円盤状に形成されており、外筒2の先端面に固定して設けられている。載置部本体15の基端面には円状の凹部18が形成されており、凹部18の底面(載置面)17は、外筒2の中心軸に対して垂直方向に水平な面とされている。載置部3の凹部18の径は、基部22よりも大きい径とされ、基部22が載置部3の凹部18に嵌合し得る径とされている。また、凹部18の深さ(すなわち、載置部本体15の基端面から載置面までの厚み)は、基部22の先端面から基端面までの厚みと略同じに設定され、載置面17の中心部には、載置部3を貫通する挿通孔3aが設けられている。そして、未使用の状態においては、載置部の凹部に針支持部8を構成する基部22を嵌合して保持すると共に、挿通孔3aに、調整部35が挿通されている。
[0047]
 また、載置部本体15には、基端面から先端面に貫通する第1の通気孔3bが設けられている。この第1の通気孔3bによって、外筒内空間13と外筒2の外側とを連通する。さらに、外筒内空間13の無菌状態の維持を高めるために、第1の通気孔3bにフィルタを設けてもよい。
[0048]
 安定部36は、載置部本体15の先端面15aに設けられている。この安定部36は、先端面11aの周縁部に連続する筒状に形成されている。この安定部36の筒孔には、両頭針10における第1の針先12及び調整部35が配置されている。つまり、安定部36は、両頭針10が貫通する調整部35の周囲を覆う筒状に形成されている。
[0049]
 また、図3に示すように、両頭針10の第1の針先12を生体に穿刺すると、針突出面35aが皮膚の表面に接触すると共に安定部36の端面36aも皮膚の表面に接触する。このとき、安定部36の端面36aが皮膚に接触することでプレフィルドシリンジ1が安定し、両頭針10を皮膚に対して略垂直な姿勢に保つことができる。
[0050]
 なお、安定部36の端面36aは、針突出面35aと同一平面上に位置させたり、また、針突出面35aよりも両頭針10の第1の針先12側に位置させたりしても、両頭針10を皮膚に対して略垂直な姿勢に保つことができる。なお、安定部36を皮膚に押し付けた際の皮膚の盛り上がりを考慮すると、安定部36の端面36aと針突出面35aにおける軸方向の距離rは、1.3mm以下に設定することが好ましい。
[0051]
 また、安定部36の内径dは、皮膚に形成される水疱の直径と同等であるか、それよりも大きい値に設定されている。具体的には、安定部36の内壁面から針突出面35aの周縁までの距離Tが4mm~15mmの範囲となるように設定されている。これにより、安定部36の内壁面から水疱に圧力が印加されことによって水疱形成が阻害されることを防止することができる。
[0052]
 安定部36の内壁面から針突出面35aの周縁までの距離Tは、4mm以上であれば、特に上限はない。しかしながら、距離Tを大きくすると、安定部36の外径が大きくなるため、小児のように細い腕に両頭針10を穿刺する場合に、安定部36の端面36a全体を皮膚に接触させることが難しくなる。そのため、距離Tは、小児の腕の細さを考慮して15mmを最大と規定することが好ましい。
[0053]
 また、針突出面35aの周縁から両頭針10の周面までの距離Sが0.3mm以上であれば、調整部35が皮膚に進入することはない。したがって、安定部36の内壁面から針突出面35aの周縁までの距離T(4mm以上)及び針突出面35aの直径(約0.3mm)を考慮すると、安定部36の内径dは9mm以上に設定することができる。
[0054]
 更に、安定部36には、安定部36の外周面から内周面にかけて貫通する第2の通気孔40が形成されている。この第2の通気孔40を安定部36に設けることにより、図2に示すように、安定部36を皮膚に接触させた際に、安定部36と皮膚とで囲まれた空間と、安定部36の外側の空間とを連通させることができる。そして、第1の通気孔3bと第2の通気孔40は、外筒内空間13を外部に開放する通気手段を構成している。
[0055]
 なお、安定部36の形状は、円筒状に限定されるものではなく、例えば、中心に筒孔を有する四角柱や六角柱等の角筒状に形成してもよい。
[0056]
 ガイド部37は、載置部本体15の側面部に設けられている。このガイド部37は、載置部本体15の側面部から載置部本体15の半径外方向に突出するリング状にフランジとして形成されている。そして、ガイド部37は、安定部36の外周面に対して略垂直に突出している。
[0057]
 更に、ガイド部37は、皮膚と接触する接触面37aを有している。接触面37aは、安定部36の端面36aと略平行をなす平面である。ガイド部37の接触面37aが皮膚に接触するまで安定部36を押し付けることにより、安定部36及び両頭針10が皮膚を押圧する力を常に所定値以上に確保することができる。これにより、両頭針10の針突出面35aから突出している部分(突出長Lに相当)が確実に皮膚内に穿刺される。
[0058]
 そして、ガイド部37の接触面37aから安定部36の端面36aまでの距離は、両頭針10、安定部36及び両頭針10が適正な押圧力で皮膚に穿刺することができるようにその長さが設定されている。以下、この長さを「ガイド部高さy」という。
[0059]
 なお、両頭針10及び安定部36の適正な押圧力は、例えば、3~20Nである。その結果、使用者に対して両頭針10及び安定部36による皮膚への押圧力をガイド部37で案内することができると共に両頭針10の第1の針先12及び刃面12aを皮膚上層部に確実に位置させることができ、使用者に安心感を与えることができるという効果が得られる。
[0060]
 具体的には、安定部36の内径dが11~14mmの範囲の場合、ガイド部高さyは、ガイド部37の突出端面から安定部36の外周面までの長さx(以下、ガイド部長さx)と呼ぶ。)に基づいて、適宜設定される。例えば、安定部36の内径dが12mmの場合、ガイド部高さyは、例えば、ガイド部長さxが3.0mmのとき、2.3~6.6mmの範囲に設定されている。
[0061]
 そして、本実施形態例では、初期状態において針支持部8の基部22が載置部3の凹部18に嵌合保持されており、また、両頭針10の先端側の第1の針先12が載置部3に挿通されているので、両頭針10を支持する針支持部8が外筒2内で安定に保持される。また、載置部3の載置面17は、外筒2の中心軸に対して垂直方向に水平な面とされており、その載置面17に針支持部8の基部22の先端面(底面)が当接して保持されるので、両頭針10が傾くのを防止することができる。
[0062]
 載置部3を構成する載置部本体15、調整部35、安定部36、ガイド部37の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、上述した外筒2の構成材料と同様のものを用いることができる。
 また、調整部35及び安定部36は、載置部本体15の先端側に設けられている。調整部35及び安定部36は、載置部本体15と一体に形成されてもよく、別々に形成され、互いに接着されてもよい。
[0063]
 係止爪34は、外筒2の内周面に突出して設けられ、未使用の状態において、シール部材9の先端が外筒2の内周面に接する位置よりも基端側の内周面に形成されている。この係止爪34は、薬液容器14を未使用の状態の位置よりも基端側に引いたときに、シール部材9がその係止爪34を乗り越える。外筒2内で、シール部材9が係止爪34よりも基端側にくるように薬液容器14を移動操作した場合は、シール部材9が係止爪34の基端側に係止される。これにより、係止爪34にシール部材9が係止された後は、薬液容器14が自重で先端側に移動することを防ぐことができる。
[0064]
 ストッパ部5は、外筒2の基端面に形成されており、外筒2の内周面と薬液容器14の外周面との間隙を縮小するように設けられている。このストッパ部5は、係止爪34にシール部材9が係止された後、薬液容器14が外筒2の基端側に抜けるのを防止するために設けられるものであり、ストッパ部5よりも基端側にはシール部材9は通過できない構成とされている。
[0065]
 本実施形態例では、係止爪34、及びストッパ部5は、外筒2と一体に形成する例とするが、これに限らず、例えば係止爪34、及びストッパ部5を外筒2とは別部材で構成し、これらを接着剤により接着または融着等で接合する例としてもよい。
[0066]
 保護部材19は、図2に示すように、両頭針10の生体に穿刺される側の第1の針先12を囲む空間を封止する部材であり、未使用の状態では、針支持部8の安定部に離脱可能に装着されている。
[0067]
 この保護部材19は、先端側に底部を有する有底の筒状、本実施形態例では、有底の円筒状に形成されている。未使用の状態において、保護部材19の側面が載置部3の外周部に装着されることにより、保護部材19内部が密閉され、これにより、外筒内空間13、及び保護部材19内部の無菌状態が保持されている。
[0068]
 プレフィルドシリンジ1を使用する際は、保護部材19は図1に示すように針支持部8から取り外され、両頭針10の生体に穿刺される側の第1の針先12の封止が解除される。
[0069]
 保護部材19の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、上述した外筒2の構成材料や、封止体6の構成材料と同様のものを用いることができる。
[0070]
 なお、このプレフィルドシリンジ1では、載置部3の先端側に保護部材19が装着され、必要な各部が滅菌された後、前述したように、外筒内空間13及び保護部材19内部の無菌状態が保持され、両頭針10の無菌状態が保持される。
[0071]
 [1-2 使用方法]
 次に、本実施形態例のプレフィルドシリンジ1の使用方法の一例について説明する。図3~図5に使用時におけるプレフィルドシリンジ1の概略断面構成図を示す。
[0072]
 プレフィルドシリンジ1を使用する際は、まず、図1に示すように、用意したプレフィルドシリンジ1の針支持部8の先端側から保護部材19を取り外す。これにより、薬液を投与する準備が完了する。このように、このプレフィルドシリンジ1では、容易かつ迅速に、薬液の投与の準備を行うことができる。そして、安定部36の端面36aを皮膚に対向させる。これにより、両頭針10の第1の針先12が、穿刺する皮膚に対向される。次に、図3に示すように、プレフィルドシリンジ1を皮膚に対してほぼ垂直に移動させ、両頭針10を皮膚に穿刺すると共に安定部36の端面36aを皮膚に押し付ける。
[0073]
 ここで、調整部35の針突出面35aと安定部36の端面36aは、同一平面上に位置している。これにより、調整部35の針突出面35aが皮膚に接触して皮膚を平らに変形させることができ、両頭針10の第1の針先12を突出長Lだけ皮膚に穿刺することができる。
[0074]
 次に、ガイド部37の接触面37aが皮膚に接触するまで安定部36を押し付ける。ここで、ガイド部高さyは、両頭針10及び安定部36が適正な押圧力で皮膚に穿刺することができるようにその長さが設定されている。そのため、安定部36によって皮膚を押圧する力が所定の値になる。したがって、使用者に対して安定部36の押圧力を案内することができると共に適正な押圧力で安定部36を皮膚に押し付けることができ、両頭針10の第1の針先12及び刃面12aを確実に皮膚上層部内に位置させることができる。
[0075]
 このように、ガイド部37が安定部36の押圧力を案内する目印となることで、両頭針10の第1の針先12を皮膚上層部に確実に位置させることができ、皮膚上層部内に確実に薬液を投与することができると共に、使用者の安心感を向上させることが可能である。
[0076]
 また、安定部36が皮膚と当接することで、両頭針10を安定させて、第1の針先12を皮膚に対して真っ直ぐに穿刺することができる。よって、両頭針10に生じるブレを防止することができ、薬液の安定した投与を行うことができる。
[0077]
 更に、例えば0.5mm程度のごく短い突出長の針では、第1の針先12を皮膚に当接させても皮膚に刺さらない場合がある。しかし、安定部36が皮膚に押し付けられて垂直方向に皮膚が押し下げられると、安定部36の内側の皮膚が引っ張られて皮膚に張力が加わった状態となる。そのため、両頭針10の第1の針先12に対して皮膚が逃げ難くなるので、安定部36は、皮膚に第1の針先12がより刺さり易くなるという効果も有している。
[0078]
 また、突出長Lが0.5~3.0mmの範囲に設定されているため、両頭針10の第1の針先12及び刃面12aは、確実に皮膚上層部内に位置する。調整部35は、両頭針10の周囲に密着して固定されており、両頭針10の調整部35を貫通する部分と調整部35との間には間隙が生じないようになっている。
[0079]
 そのため、調整部35の針突出面35aを皮膚に当接させると、両頭針10の周囲の皮膚を平らに変形させることができる。その結果、両頭針10を突出長Lだけ皮膚に穿刺させることができ、両頭針10の第1の針先12を皮膚上層部内に確実に位置させることができる。
[0080]
 次に、使用者は、押圧部4を押圧して、薬液Mを封入した薬液容器14を外筒2の軸方向に沿って摺動移動させる。そうすると、針支持部8の固定部23が封止体6に当接する。このとき、両頭針10の第2の針先11が封止体6に穿刺される。これにより、薬液容器14に収納された薬液Mと両頭針10の通液が完了する。
 本実施形態例では、封止体6に針収容溝6aが形成されているため、第2の針先11は針収容溝6a内に収容される。
[0081]
 また、安定部36には、第2の通気孔40を設けている。このため、押圧部4を移動操作する際に、安定部36と皮膚とで囲まれた空間の圧力が上昇することを防止することができる。
[0082]
 次に、押圧部4を外筒2における針支持部8側に押圧すると、封止体6が固定部23によって薬液容器14内に押し込まれる。そして、封止体6が薬液容器14内をその軸方向に沿って摺動することで、薬液容器14内の薬液Mが両頭針10の第2の針先11を通って、第1の針先12から生体内に排出され、目的の部位に投与される。
[0083]
 このように、薬液投与時(すなわち、使用状態)においては、固定部23は、封止体6を薬液容器14の基端側に摺動させため、固定部23は、薬液容器14内部に挿入されていく。そして、封止体6が薬液容器14の底部16に当接することで薬液投与が終了する。このとき、第2の針先11は、封止体6の針収容溝6a内に収容され、封止体6の表面から薬液容器14の底部16側に突出していない。このため、封止体6は薬液容器14の底部16との間に隙間を生じることなく当接される。
 封止体6が薬液容器14の底部16に当接することで薬液投与が終了したとき、図4に示すように、固定部23は薬液容器14の薬液Mが収納されていた部位に嵌合された状態となる。
[0084]
 薬液投与が終了した後、生体に刺入していた第1の針先12を生体から抜く。そして、押圧部4を外筒2に対して基端側に引くことにより、薬液容器14を外筒2の基端側に移動操作する。そうすると、薬液容器14の先端側には薬液投与時に挿入された固定部23が薬液容器14内部に嵌合された状態とされているため、図5に示すように、薬液容器14が外筒2の基端側に移動すると同時に針支持部8も外筒2の基端側に移動する。これにより、両頭針10が載置部3から抜け、外筒内空間13に引き込まれ、最終的には、両頭針10の生体に穿刺した第1の針先12が、外筒内空間13に収容され、プレフィルドシリンジ1は、針収容状態とされる。
[0085]
 そして、シール部材9が係止爪34を抜けるまで押圧部4を基端側に引き、シール部材9が係止爪34の間を抜けたところで、薬液容器14の移動操作をやめる。シール部材9が係止爪34の間を抜けた後は、シール部材9は係止爪34の基端側に係止されるため、薬液容器14が自重で先端側に戻ることがない。また、外筒2の基端面には、シール部材9が通らないストッパ部5が設けられているので、薬液容器14が外筒2の基端側に抜けることもない。
[0086]
 以上のように、本実施形態例では、生体から抜いた両頭針10を、押圧部4を引く操作のみで安全に外筒内空間13に収納できる。したがって、使用後の誤刺を防止することができ、感染等を防ぐことができる。また、使用後の両頭針10にプロテクターをかぶせる行為のように、使用者の手を両頭針10の第1の針先12に接近しなければならない動作が必要ないため、使用者が安全に取り扱うことができる。
[0087]
 また、本実施形態例では、係止爪34が設けられているため、使用後に両頭針10が外筒内空間13に収納された後は、再度、両頭針10の第1の針先12が外筒2の外部に露出されることがない。これにより、使用後の両頭針10の扱いがより安全になる。
[0088]
 ところで、本実施形態例のプレフィルドシリンジ1では、薬液容器14の内部に針支持部8の一部である固定部23を嵌合して、針支持部8を外筒2の基端側に引き上げる構成を有している。このため、薬液容器14と固定部23との嵌合力が、載置部3と基部22との嵌合力よりもある程度大きく構成される必要がある。また、固定部23と薬液容器14は、固定部23が薬液容器14内部に嵌合された後は、固定部23が自重で薬液容器14内部から外れないような嵌合力で嵌合される必要がある。
[0089]
 したがって、載置部3と基部22は、基部22が傾いたり、倒れたりしない程度に嵌合するように設計されれば良いのに対し、固定部23と薬液容器14は、固定部23が薬液容器14内部に密着して嵌合されることが必要となる。
[0090]
 本実施形態例では、載置部3と基部22との嵌合力は、凹部18の径と基部22の外周の径で調節することができ、また、固定部23と薬液容器14との嵌合力は、固定部23の外周の径と、薬液容器14の内周の径で調節することができる。したがって、これらの径を適宜決定することで、本実施形態例のプレフィルドシリンジ1の構成が可能となる。
[0091]
 また、本実施形態例のプレフィルドシリンジ1によれば、必要量の薬液Mが収納された薬液容器14を有しているので、薬液の無駄を防止することができ、経済的である。
[0092]
 また、予め薬液容器14及び両頭針10が設置されており、未使用の状態で、両頭針10が配置されている外筒内空間13の無菌状態が保持されているので、保護部材19を取り外すだけの操作で、容易かつ迅速に薬液の投与の準備を行うことができる。
[0093]
 本実施形態例では、皮下上層部への薬液投与に使用するプレフィルドシリンジ1を例にしたが、皮下投与、筋肉投与、血管投与など種々の用途に適用することができる。その場合には、両頭針10の突出長L等を種々の用途に対応させればよく、また、安定部36、調整部35、ガイド部37の構成を省略してもよい。また、本実施形態例では、両頭針10の第1の針先12を完全に外筒内空間13に引き込む構成としたが、穿刺面(例えば載置部3の先端面)から第1の針先12の刃面が露出されない程度に針支持部8を後退できる構成であればよい。
[0094]
<2.第2の実施形態:プレフィルドシリンジ>
 次に、本発明の第2の実施形態に係るプレフィルドシリンジについて説明する。
[0095]
 [2-1 構成]
 まず、本実施形態例のプレフィルドシリンジの構成について説明する。図6Aは、本実施形態例のプレフィルドシリンジ20の未使用の状態を示す概略断面構成図であり、図6Bは、載置部3及び針支持部8を抜き出して図示した平面構成図である。また、図7は、本実施形態例のプレフィルドシリンジ20の載置部3、針支持部8、及び薬液容器14の分解斜視図である。図6A、B及び図7において、図1に対応する部分には同一符号を付し、重複説明を省略する。また、図7では、両頭針10の図示を省略している。
[0096]
 本実施形態例のプレフィルドシリンジ20は、針支持部8と薬液容器14との接続、及び接続解除が可能な第1接続部と、針支持部8と薬液容器14との接続、及び接続解除が可能な第2接続部とを有している。
[0097]
 第1接続部は、薬液容器14の先端面に形成された第1嵌合爪21と、針支持部8の基部22の基端面に形成された第1嵌合孔26とから構成される。
 第2接続部は、針支持部8の基部22の側面に形成された第2嵌合爪24と、載置部3の凹部18側面に形成された第2嵌合孔27とから構成される。
[0098]
 図7に示すように、第1嵌合爪21は、薬液容器14の先端面の対向する2個所に設けられており、薬液容器14の先端面から先端側に伸びる脚部21aと、その脚部21aの先端から、薬液容器14の外周面側に伸びる爪部21bとから構成されている。すなわち、第1嵌合爪21は、L字形状をなしており、本実施形態例では、薬液容器14と一体に形成されている。
[0099]
 第1嵌合孔26は、固定部23の外周に位置する針支持部8の基部22の対向する2個所に設けられている。第1嵌合孔26は、第1嵌合爪21を基部22の基端面から挿入可能に形成され、第1嵌合爪21が収まる深さとされた挿入孔26aと、挿入孔26aから針支持部8の中心を回転軸として時計回りに90度分形成された嵌合溝26bとで構成されている。この嵌合溝26bは、第1嵌合爪21の爪部21bが摺動可能なように形成されており、第1嵌合爪21が嵌合溝26b内を摺動しながら回転移動した場合に爪部21b上部が、基部22の一部で構成された鍔状の部位で塞がれる。
[0100]
 このように、第1嵌合爪21が、嵌合溝26bに沿って回転した場合、爪部21bが基部22の一部である鍔状の部位に塞がれるので、第1嵌合爪21が先端側に外れないような構成とされる。そしてこの場合には、薬液容器14が針支持部8から外れるのを防ぐことができる。
[0101]
 第2嵌合爪24は、基部22の外周側面の対向する2個所に設けられており、基部22の外周側面から外周側に突出して形成されている。この第2嵌合爪24は、基部22と一体に形成されており、第2嵌合爪24を含む位置における基部22の径(すなわち、基部22における最大の径)は、外筒2の内周の径よりも小さく形成されている。
[0102]
 第2嵌合孔27は、載置部本体15の凹部18側面の対向する2個所に設けられている。第2嵌合孔27は、第2嵌合爪24を載置部本体15の基端面から挿入可能に形成され、凹部18側面から円周方向に凹状に設けられた挿入孔27aと、挿入孔27aから載置部3の中心を回転軸として反時計周りに90度分形成された嵌合溝27bとで構成されている。挿入孔27aの深さは、凹部18と同じ深さとされている。また、嵌合溝27bは、第2嵌合爪24が摺動可能なように形成されており、第2嵌合爪24が嵌合溝27b内を摺動しながら回転移動した場合に、その第2嵌合爪24の上部が載置部3の一部で構成された鍔状の部位で塞がれる。
[0103]
 第2嵌合爪24が嵌合溝27bに沿って回転した場合、第2嵌合爪24が載置部3で構成された鍔状の部位に塞がれるので、第2嵌合爪24が先端側に外れないような構成とされる。そしてこの場合には、針支持部8が載置部3から先端側に外れたり、傾いたりすることを防ぐことができる。
[0104]
 以上の構成を有するプレフィルドシリンジ20では、未使用の状態において、図6Aに示すように、基部22に形成された第2嵌合爪24が載置部3の挿入孔27aに挿入された後、針支持部8を載置部本体15に対して反時計回りに90度回転された状態とされている。すなわち、基部22に形成された第2嵌合爪24が載置部本体15に形成された第2嵌合孔27の嵌合溝27bに嵌合接続され、第2嵌合爪24が先端側に外れることがないため、針支持部8が傾いたり倒れたりすることがない。このため、使用前のプレフィルドシリンジ20の取り扱いが容易になる。
[0105]
 なお、本実施形態例の載置部3においても第1の実施形態例で示した第1の通気孔3bが設けられるが、図示を省略する。
[0106]
 [2-2 使用方法]
 次に、本実施形態例のプレフィルドシリンジ20の使用方法の一例について説明する。図8A、図9A、図10A及び図11は使用時における概略断面構成図であり、図8B、図9B及び図10Bは、それぞれの状態における要部の平面構成図である。図8~図11において、生体の図示は省略し、第1の実施形態と同様の工程については説明を省略する。
[0107]
 プレフィルドシリンジ20を使用する際は、まず、針支持部8の先端側から保護部材19を取り外し、両頭針10の先端側の第1の針先12を腕などの薬液を投与する部位に刺入する。そして押圧部4に指を当て先端方向に押圧することにより薬液容器を移動操作する。この場合、薬液容器14は、シール部材9を介し、外筒2の内面に沿って円滑に摺動する。
[0108]
 これにより、外筒2内を中心軸に沿って薬液容器14が先端側に移動し、両頭針10の基端側の第2の針先11が薬液容器14の先端側に設けられた封止体6を刺通し、薬液容器14の内部に連通する。これにより、両頭針10への通液が完了する。このとき、針支持部8と載置部3との嵌合接続は図8Bに示すように、未使用の状態と同じ状態とされている。
[0109]
 通液完了後、図8Aに示すように、さらに押圧部4を先端方向に押圧することにより封止体6が固定部23に当接し、薬液容器14内で基端方向に摺動する。これにより、薬液容器14内の薬液Mが両頭針10内を通り、先端側の第1の針先12から排出され目的の部位に投与される。
[0110]
 この薬液投与時に、固定部23が封止体6を薬液容器14の基端側に摺動させると薬液容器14は固定部23に対して先端側に移動するため、固定部23は薬液容器14内部に挿入されていく。そして、薬液容器14に設けられた第1嵌合爪21が、針支持部8に設けられた第1嵌合孔26の挿入孔26aに挿入されるように薬液容器14を移動操作する。
[0111]
 そして、封止体6が薬液容器14の底部16に当接することで薬液投与が終了したとき、固定部23は薬液容器14の薬液Mが収納されていた部位に嵌合された状態となる。これと同時に、図9Bに示すように、第1嵌合爪21が第1嵌合孔26の挿入孔26aに挿入された状態となる。
[0112]
 薬液投与が終了した後、生体に刺入していた第1の針先12を生体から抜く。そして、薬液容器14を外筒2に対して時計回りに90度回転する。そうすると、第1嵌合孔26の嵌合溝26bは、挿入孔26aから時計回りに90度分形成されているので、第1嵌合爪21の爪部21bが第1嵌合孔26の嵌合溝26bを90度回転したところで止まる。そして、これにより、薬液容器14が針支持部8に嵌合接続され、薬液容器14が針支持部8から外れないようにロックされる。
[0113]
 次に、薬液容器14を針支持部8にロックした状態で、さらに、薬液容器14を時計回りに90度回転させる。そうすると、薬液容器14は針支持部8に対してこれ以上回転しないため、今度は、針支持部8自体が載置部3に対して回転し、90度回転したところで止まる。針支持部8が載置部本体15に対して90度回転したとき、図10A、Bに示すように、針支持部8の第2嵌合爪24が載置部3に形成された第2嵌合孔27の挿入孔27aの位置にくる。このとき、第2嵌合孔27の挿入孔27aに第2嵌合爪24が露出されて載置部本体15と針支持部8の嵌合接続が解除され、針支持部8は載置部本体15から先端側に移動可能となる。
[0114]
 その状態において、図11に示すように、押圧部4を外筒2に対して基端側に引くことにより、薬液容器14を外筒2の基端側に移動操作する。そうすると、薬液容器14と針支持部8が第1嵌合爪21及び第1嵌合孔26により互いに嵌合接続されているため、薬液容器14が外筒2の基端側に移動すると同時に針支持部8も外筒2の基端側に移動する。これにより、両頭針10が載置部本体15から抜けて外筒内空間13に引き込まれ、最終的には、両頭針10の生体に穿刺した第1の針先12が、外筒内空間13に収納される。
[0115]
 その後、第1の実施形態と同様にして、シール部材9が係止爪34を抜けるまで押圧部4を基端側に引き、シール部材9が係止爪34の間を抜けたところで薬液容器14の移動操作をやめる。
[0116]
 以上のように、本実施形態例のプレフィルドシリンジ20では、未使用の状態において第2嵌合爪24及び第2嵌合孔27からなる第2接続部により、針支持部8が載置部3に対して先端側に移動しない構成とされる。これにより、針支持部8が載置部3から外れたり針支持部8に支持された両頭針10が傾いたりすることが無いため、使用時における製品の信頼性を確保することが可能となる。
[0117]
 また、使用後は、第1嵌合爪21及び第1嵌合孔26からなる第1接続部により針支持部8及び薬液容器14が嵌合接続されるので、薬液容器14を基端側に移動操作した場合に針支持部8を確実に基端側に引き抜くことができる。すなわち、固定部23の外周面と薬液容器14の内周面の間の嵌合力が弱い場合でも、両者を接続することが可能となる。また、針支持部8を引き抜いた後においても針支持部8が薬液容器14内部から先端側に戻ることもない。これにより、使用後の第1の針先12を確実に外筒内空間13に収納することができ、さらに薬液容器14内部に固定して保持することができるので、安全性の向上が図られる。 
[0118]
 その他、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[0119]
 本実施形態例では、第1接続部及び第2接続部の構成として、嵌合爪と嵌合孔を用いて嵌合接続する例としたが、接続される2つの部材に螺合部(ネジ部)を形成し、それらを螺合する構成としてもよい。
[0120]
<3.第3の実施形態:プレフィルドシリンジ>
 次に、本発明の第3の実施形態に係るプレフィルドシリンジについて説明する。
[0121]
 [3-1 構成]
 まず、本実施形態例のプレフィルドシリンジ30の構成について説明する。図12は、本実施形態例のプレフィルドシリンジ30の未使用の状態を示す概略断面構成図である。図12において図1に対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
[0122]
 図12に示すように、本実施形態例のプレフィルドシリンジ30は、封止体6と針支持部8との接続が可能な接続部と、封止体6を薬液容器14内部の底部16側に保持するための封止体係止爪31とを有する。
[0123]
 封止体6と針支持部8とを接続するための接続部は、封止体6の先端面に形成された嵌合爪32と、針支持部8の固定部23の基端面に形成された嵌合孔33とから構成される。
[0124]
 嵌合爪32は、封止体6の先端面の対向する2個所に設けられており、封止体6の先端面から先端側に伸びる脚部32aと、その脚部32aの先端から封止体6の内周面側に伸びる爪部32bとから構成されている。すなわち、嵌合爪32はL字形状をなしており、本実施形態例では、封止体6と一体に形成されている。
[0125]
 嵌合孔33は固定部23基端面の対向する2個所に設けられている。嵌合孔33は嵌合爪32を固定部23の基端面から挿入可能に形成され、嵌合爪32が収まる深さとされた挿入孔33aと、挿入孔33aから固定部23の中心を回転軸として時計回りに90度分形成された図示しない嵌合溝とで構成されている。すなわち、この嵌合孔33の構成は第1嵌合孔26と同様の構成とされる。したがって、嵌合爪32が嵌合溝に沿って回転した場合、爪部32bが固定部23の一部である鍔状の部位に塞がれるので、嵌合爪32が先端側に外れないような構成とされている。これにより、封止体6と固定部23が嵌合接続した場合には、封止体6が固定部23から外れるのを防ぐことができる。
[0126]
 封止体係止爪31は薬液容器14の内周面に突出して設けられ、薬液投与後に封止体6が薬液容器14底部に当接する位置となった場合に、封止体6の先端面よりも先端側の位置に構成される。
[0127]
 なお、本実施形態例の載置部3においても、第1の実施形態例で示した第1の通気孔3bが設けられるが、図示を省略する。
[0128]
 [3-2 使用方法]
 次に、本実施形態例のプレフィルドシリンジ30の使用方法の一例について説明する。図13及び図14に使用時における概略断面構成図を示す。図13及び図14において、生体の図示は省略し、第1の実施形態と同様の工程については説明を省略する。
[0129]
 プレフィルドシリンジ30を使用する際は、まず、用意したプレフィルドシリンジ30の針支持部8の先端側から保護部材19を取り外し、両頭針10の先端側の第1の針先12を腕などの薬液Mを投与する部位に刺入する。そして押圧部4に指を当て先端方向に押圧することにより薬液容器14を移動操作する。この場合、薬液容器14はシール部材9を介し外筒2の内面に沿って円滑に摺動する。
[0130]
 これにより、薬液容器14が外筒2内をその中心軸に沿って先端側に移動する。そして、薬液容器14の先端側に設けられた封止体6の嵌合爪32が固定部23の嵌合孔33の挿入孔33aに挿入すると共に、両頭針10の基端側の第2の針先11が封止体6を刺通し薬液容器14の内部に連通する。これにより、両頭針10への通液が完了する。
[0131]
 通液完了後、さらに押圧部4を先端方向に押圧することにより、封止体6が固定部23に当接して薬液容器14内で基端方向に摺動する。これにより、薬液容器14内の薬液Mが両頭針10内を通り、先端側の第1の針先12から排出され目的の部位に投与される。
[0132]
 この薬液投与時に、固定部23が封止体6を薬液容器14の基端側に摺動させると薬液容器14は固定部23に対して先端側に移動するため、固定部23は薬液容器14内部に挿入されていく。そして封止体6の基端面が底部16に当接し、投薬が終了すると封止体6の基端面は封止体係止爪31により薬液容器14内の一定の位置に保持される。
[0133]
 薬液投与が終了した後、生体に刺入していた第1の針先12を生体から抜く。その後、薬液容器14を時計回りに90度回転させることにより、封止体6に形成された嵌合爪32が嵌合孔33の図示しない嵌合溝内を回転し、封止体6と固定部23とが嵌合接続される。これにより、封止体6が固定部23から外れないようにロックされる。
[0134]
 次に、押圧部4を外筒2に対して基端側に引くことにより、薬液容器14を外筒2の基端側に移動操作する。そうすると、封止体6と固定部23が嵌合爪32及び嵌合孔33からなる接続部により互いに嵌合接続されているため、図14に示すように、薬液容器14が外筒2の基端側に移動すると同時に針支持部8も外筒2の基端側に移動する。これにより、両頭針10が載置部3から抜けて外筒内空間13に引き込まれ、最終的には、両頭針10の生体に穿刺した第1の針先12が、外筒内空間13に収納される。
[0135]
 その後、第1の実施形態と同様にして、シール部材9が係止爪34を抜けるまで押圧部4を基端側に引き、シール部材9が係止爪34の間を抜けたところで薬液容器14の移動操作をやめる。 
[0136]
 本実施形態例のプレフィルドシリンジ30においても、第1及び第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
[0137]
 なお、上述の第1~第3の実施形態の構成を適宜組み合わせることも可能であり、種々の変更が可能である。
[0138]
 以上のように、本発明によれば、予め両頭針及び薬液容器が保持されたプレフィルドシリンジにおいて、使用後の針先を安全かつ容易に外筒内空間に収納することができ、使用後の針先が外に露出することがない。このため、誤刺や、誤刺による感染を予防することができ、安全性の向上が図られる。

符号の説明

[0139]
 1,20,30・・・プレフィルドシリンジ、2・・・外筒、3・・・載置部、4・・・押圧部、5・・・ストッパ部、6・・・封止体、7・・・空間、8・・・針支持部、9・・・シール部材、10・・・両頭針、11・・・第2の針先、12・・・第1の針先、13・・・外筒内空間、14・・・薬液容器、15・・・載置部本体、16・・・底部、17・・・載置面、18・・・凹部、19・・・保護部材、22・・・基部、23・・・固定部、34・・・係止爪、35・・・調整部、26・・・安定部、37・・・ガイド部

請求の範囲

[請求項1]
 先端と基端とを有する外筒と、
 先端と基端とを有し、前記外筒の内径よりも小さい外径を有する容器であって、先端に先端開口部を有し、前記先端開口部が封止体で封止されることで、容器内部に薬液が密封され、かつ、前記外筒の内部を軸方向に移動可能な薬液容器と、
 前記薬液容器を移動操作する押圧部と、
 一端に生体を穿刺可能な針先を有し、他端に前記封止体に穿刺可能な端部を有する両頭針と、
 前記両頭針を支持する針支持部であって、前記外筒の内部に設けられ、前記薬液容器内部に嵌合可能とされた針支持部と、
 前記外筒の基端面を被覆して設けられ、初期状態において、前記両頭針が挿通されると共に、前記外筒の内部に面する側に前記針支持部を載置する載置部と、
 前記外筒と前記薬液容器との間を封止するシール部材と、を備え、
 初期状態では、前記薬液容器は前記両頭針の他端が前記封止体に穿刺しない位置に保持し、
 使用状態では、前記押圧部を押圧することにより、前記薬液容器を前記外筒の先端側に移動させて前記両頭針の他端を前記封止体に穿刺し、前記封止体を前記薬液容器の基端側に摺動すると共に、前記針支持部を前記薬液容器内部に嵌合し、
 針収容状態では、前記押圧部を操作することにより、互いに嵌合された前記薬液容器と前記針支持部とを共動して前記外筒の基端側に移動させ、前記両頭針の一端に形成された針先を前記外筒内部に収容する
 プレフィルドシリンジ。
[請求項2]
 前記シール部材は、前記薬液容器の外周面に固定して設けられ、 前記外筒の内周面には、初期状態における前記シール部材の位置よりも基端側の位置に突出して設けられ、前記薬液容器を前記外筒の基端側に移動させたときに、前記シール部材を基端側に係止する係止爪を備える
 請求項1に記載のプレフィルドシリンジ。
[請求項3]
 前記薬液容器と前記針支持部は、互いに接続可能な接続部を備える
 請求項1に記載のプレフィルドシリンジ。
[請求項4]
 前記針支持部と前記載置部は、互いに接続、及び接続解除が可能な接続部を備える
 請求項1に記載のプレフィルドシリンジ。
[請求項5]
 前記封止体と針支持部は、互いに接続可能な接続部を備える
 請求項1に記載のプレフィルドシリンジ。
[請求項6]
 前記外筒の基端側の内周面には、前記外筒と前記薬液容器の間に突設され、前記シール部材を通過させないストッパ部を備える
 請求項1に記載のプレフィルドシリンジ。
[請求項7]
 前記薬液容器と前記針支持部とを接続する接続部は、薬液容器に形成された嵌合爪と、針支持部に形成された嵌合孔とから構成され、
 前記嵌合孔は、前記嵌合爪を挿入するための挿入孔と、挿入孔に挿入された嵌合爪を円周方向に摺動させ、前記嵌合爪を係止する嵌合溝とからなり、
 前記嵌合爪と前記嵌合孔との接続は、前記嵌合爪を前記挿入孔に挿入した後、前記嵌合爪を前記嵌合溝内で所定の回転角だけ回転して前記嵌合爪を前記嵌合溝内に係止することにより行う
 請求項4に記載のプレフィルドシリンジ。
[請求項8]
 前記針支持部と前記載置部とを接続する接続部は、針支持部に形成された嵌合爪と、載置部に形成された嵌合孔とから構成され、
 前記嵌合孔は、前記嵌合爪を挿入するための挿入孔と、挿入孔に挿入された嵌合爪を円周方向に摺動させ、前記嵌合爪を係止する嵌合溝とからなり、
 前記嵌合爪と前記嵌合孔との接続は、前記嵌合爪を前記挿入孔に挿入した後、前記嵌合爪を前記嵌合溝内で所定の回転角だけ回転して前記嵌合爪を前記嵌合溝内に係止することにより行い、
 前記嵌合爪と前記嵌合孔との接続解除は、前記嵌合爪が前記嵌合溝内で所定の回転角だけ回転し、前記嵌合爪を前記挿入孔から取り外すことにより行う
 請求項5に記載のプレフィルドシリンジ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]