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1. WO2011074326 - 車体パネル接合構造

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明 細 書

発明の名称 車体パネル接合構造

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

先行技術文献

特許文献

0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007   0008   0009  

発明の効果

0010  

図面の簡単な説明

0011  

発明を実施するための形態

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034  

符号の説明

0035  

請求の範囲

1   2   3  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9  

明 細 書

発明の名称 : 車体パネル接合構造

技術分野

[0001]
 本発明は、車体パネル接合構造に関する。
 本願は、2009年12月16日に、日本に出願された特願2009-285133号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002]
 エンジンルームの両側部に前後方向に沿って配置されるフロントサイドフレームの後端部と、車室の両側部に前後方向に沿って配置されるサイドシルの前端部と、車室の車幅方向中央部に前後方向に沿って配置されるセンタフレームの前端部とを連結する連結部材を設けた車体構造が知られている。
[0003]
 連結部材は、車幅方向外側に向かい斜め後方に延びてサイドシルの前端部に連なるアウトリガと、車両幅方向内側に向かい斜め後方に延びてセンタフレームの前端部に連なるセンタフレームエクステンションとを備えているので、車両の衝突時にフロントサイドフレームに入力された後向きの衝突荷重を、連結部材を介してサイドシル及びセンタフレームに車幅方向で分散し、衝突荷重による車室の変形を最小限に抑えることができる(特許文献1参照)。

先行技術文献

特許文献

[0004]
特許文献1 : 日本国特開2009-18725号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、フロアパネルを中心としたフロアコンポーネントを、連結部材を含めた車体前部コンポーネントの上に載置してスポット溶接する車体製造形態において、車室とエンジンルーム内を仕切るダッシュボードロアとフロアパネルとの接合部分が連結部材の奥(裏側)に位置し、スポット溶接する際に連結部材が邪魔になるため、連結部材に溶接ガンを挿入するための孔を設ける必要がある。
 そのため、この孔を閉塞するための蓋が必要となり、部品点数が増加するという問題があり、孔の位置を正確に合わせて部材配置をするため精密な治具を必要とするという問題がある。また、孔を設けた部分における衝撃荷重の伝達性が低下するという問題がある。
[0006]
 本発明に係る態様は、部品点数の増加をしないで治具の簡素化を図ることができ衝撃荷重の伝達性にも問題が生じず、車体剛性も向上できる車体パネル接合構造を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明に係る一態様において、車体パネル接合構造は、第1車体パネルと第2車体パネルとの接合構造であって、長手方向に稜線を備えた骨格フレームであり、一部分が前記第1車体パネルに接合され、別の一部分が前記第2車体パネルに接合された、前記骨格フレームと、前記第1車体パネルと前記第2車体パネルとの重なり部であり、前記骨格フレームが前記重なり部を跨ぐように配置される、前記重なり部と、前記骨格フレームにおける前記稜線を避ける位置に設けられた凹み部であり、前記重なり部に当接される、前記凹み部と、前記重なり部において前記凹み部、前記第1車体パネル、及び前記第2車体パネルがスポット溶接により接合されたスポット溶接部と、を備える。
[0008]
 上記態様において、前記骨格フレームの底壁と前記重なり部との接触幅が衝撃荷重の伝達方向に沿って徐々に狭くなるように形成され、前記凹み部を平面視で水滴形状に形成した構造を採用できる。
[0009]
 上記態様において、エンジンルームの両側部に前後方向に沿って配置されるフロントサイドフレームの後端部と、車室の両側部に前後方向に沿って配置されるサイドシルの前端部と、車室の車幅方向中央部に前後方向に沿って配置されるセンタフレームの前端部とを連結する連結部材を設け、前記連結部材は、車幅方向外側に向かい斜め後方に延びて前記サイドシルの前端部に連なるアウトリガと、車両幅方向内側に向かい斜め後方に延びて前記センタフレームの前端部に連なるセンタフレームエクステンションとを備え、前記サイドシルと前記センタフレームに渡ってフロアパネルが載置され、前記エンジンルームと車室とを区画するダッシュボードロアの後縁が前記フロアパネルの前縁に重なり部をもって接合されている車体パネル接合構造において、前記骨格フレームが前記アウトリガであり、前記第1車体パネルがダッシュボードロアであり、前記第2車体パネルがフロアパネルである構造を採用できる。

発明の効果

[0010]
 本発明の態様によれば、骨格フレームにスポットガンを挿入するための孔を設ける必要が無くなるため、孔を閉塞するための蓋などが必要なく部品点数が増加しない。また、凹み部と重なり部とを合わせるだけでよいため、位置決め治具の簡素化を図ることができる。更に、凹み部が骨格フレームの稜線を分断しないので衝撃荷重の伝達性にも問題が生じず、車体剛性も向上できる。
 また、追加的な構成において、骨格フレームの断面積の減少量を最小限として、車体強度低下を抑制できる。
 また、追加的な構成において、アウトリガにスポットガンを挿入するための孔を設ける必要が無くなるため、孔を閉塞するための蓋などが必要なく部品点数が増加しない。また、凹み部と重なり部とを合わせるだけでよいため、位置決め治具の簡素化を図ることができる。更に、凹み部がアウトリガの稜線を分断しないので衝撃荷重の伝達性にも問題が生じず、車体剛性も向上できる。

図面の簡単な説明

[0011]
[図1] 本発明に係る実施形態の自動車の車体を下面から見た図である。
[図2] 図1のA矢視図である。
[図3] フロントサブフレームの下面図である。
[図4] 車室を下方から見たフロア下の要部斜視図である。
[図5] 連結部材付近を裏側から見た斜視図である。
[図6] 図1のB-B線に沿う断面図である。
[図7] 後部アウトリガを取り外した状況を示す下面図である。
[図8] 後部アウトリガを裏側から見た斜視図である。
[図9] 図7のC-C線に沿う断面図である。

発明を実施するための形態

[0012]
 次に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
 図1は自動車の車体を下面から見た図、図2は図1のA矢視図である。尚、図1、図2に車体外形を鎖線で示す。図1、図2に示すように、自動車の車体フレームは、エンジンルーム11の左右両側部に沿って車体前後方向に延びる左右一対の閉断面構造のフロントサイドフレーム12,12と、車室13の左右両側部に沿って車体前後方向に延びる左右一対の閉断面構造のサイドシル14,14と、燃料タンク収納部15及びトランクルーム16の左右両側部に沿って車体前後方向に延びる左右一対の閉断面構造のリヤサイドフレーム17,17と、フロントサイドフレーム12,12の前端から後上方に延び、左右のサイドシル14,14の前端から立ち上がる左右一対のフロントピラーロア18,18の上端に連結される閉断面構造の左右一対のアッパメンバ19,19と、を備えている。
[0013]
 また、車体フレームは、車体幅方向に延びてフロントサイドフレーム12,12の前端にフロントサイドフレームエクステンション20,20を介して両端が接続されたフロントバンパビーム21と、車体幅方向に延びて左右のフロントサイドフレーム12,12の後端間を接続し後述するダッシュボードロア44との間で閉断面構造を形成するダッシュロアクロスメンバ22と、車体幅方向に延びて左右のサイドシル14,14の車体前後方向中央部間を後述するフロントフロアパネル43の上で閉断面構造を形成して接続するフロントクロスメンバ23と、車体幅方向に延びて左右のリヤサイドフレーム17,17の前端間を接続し後述するリヤフロアパネル45との間で閉断面構造を形成するミドルクロスメンバ24と、車体幅方向に延びて左右のリヤサイドフレーム17,17の車体前後方向中央部間を接続し後述するリヤフロアパネル45との間に閉断面構造を形成するリヤクロスメンバ25と、車体幅方向に延びて左右のリヤサイドフレーム17,17の後端間を接続するリヤバンパビーム26と、車体幅方向に延びてリヤクロスメンバ25及びリヤバンパビーム26間で左右のリヤサイドフレーム17,17を接続するリヤエンドフレーム27と、ダッシュロアクロスメンバ22からミドルクロスメンバ24へと延びるフロアトンネル28の左右両側に沿って延び後述するフロントフロアパネル43との間に閉断面構造を形成する左右一対のセンタフレーム29,29とを備えている。
[0014]
 更に、車体フレームは、フロントサイドフレーム12,12、サイドシル14,14及びセンタフレーム29,29を連結する左右一対の連結部材30,30と、左右のフロントサイドフレーム12,12の下部に支持される枠状のフロントサブフレーム31とを備えている。
[0015]
 次に、連結部材30について説明する。ここで、左右の連結部材30,30は鏡面対称な形状を有するため、一方について説明する。
 図1、図2に示すように、連結部材30は、鋼板材をプレス成形して上側に開いた断面形状の部材であって、フロントサイドフレーム12の後端に接合され斜め後方外側に向かって延びてサイドシル14の前端部に接合されるアウトリガ30bを備えている。アウトリガ30bは共に上側に開いた断面形状の前部アウトリガ30bfと後部アウトリガ30bbとに分割構成されて両者が接合され、前部アウトリガ30fbの下面には下向きにカップ状に突出するフロントサブフレーム取付用スティフナ30aが接合されている。
[0016]
 また、連結部材30は前部アウトリガ30fbの内側の側壁に接合され車体幅方向内側かつ後方に向かって斜めに延びてセンタフレーム29の前端に接合されるセンタフレームエクステンション30cを備えている。このセンタフレームエクステンション30cも上側に開いた断面形状に形成されている。
 アウトリガ30bとセンタフレームエクステンション30cとで、これらフロントフロアパネル43とダッシュボードロア44との接合部分に跨るようにしてフロントフロアパネル43とダッシュボードロア44との下側に閉断面構造部が形成されている。
[0017]
 フロントサブフレーム取付用スティフナ30aの内部にはゴムブッシュジョイント36が収納され、それを貫通するボルト37によってフロントサブフレーム31の後部が締め付け固定されている。したがって、フロントサブフレーム取付用スティフナ30aがエンジンルーム11下に配置されるフロントサブフレーム31の後部を弾性支持する支持点として設定されている(図2参照)。
[0018]
 図3はフロントサブフレームの下面図である。図3に示すように、フロントサブフレーム31は、主としてハイドロフォーム成形品である左右一対の縦フレーム32,32を丸パイプ材からなる前クロスメンバ33とプレス成型品から後クロスメンバ34とで四角枠状に接続して構成されたものである。前クロスメンバ33は縦フレーム32,32よりも高い位置に配置されている。フロントサブフレーム31には鎖線で示すサスペンション部品38が組み付けられる。
[0019]
 ここで、縦フレーム32,32と前クロスメンバ33との接続部分には、前クロスメンバ33の端部の一部及び縦フレーム32の前端部とこの前端部から後方部位で外側部分を車体前後方向中央付近まで上下方向から包み込むように覆う補強部材39が設けられている。この補強部材39はプレス成形された上部プレート40と下部プレート41によって構成されている。
[0020]
 補強部材39の前部外側寄りには内部にカラー47が配置され、このカラー47にボルト48が挿通され、フロントサイドフレーム12の前端下部に取り付けられたフロントサブフレーム取付用ブラケット42内のゴムブッシュジョイント35,35を介してフロントサイドフレーム12の前端に補強部材39が締め付け固定されている。したがって、フロントサイドフレーム12,12の前端下面に取り付けられたフロントサブフレーム取付用ブラケット42,42の下面がフロントサブフレーム31の前端を弾性支持する支持点として構成されている。
[0021]
 車室13にはフロアトンネル28の両側縁とサイドシル14,14との間にフロントフロアパネル43が配置されている。フロアトンネル28の両側縁はフロントフロアパネル43面よりも下側に落とし込まれた後に上側に立ち上がり上部が開口するセンタフレーム29が形成され、この上部開口部を閉塞するようにして、フロアトンネル28の各側壁に各フロントフロアパネル43の内側縁が接合されている。また、各フロントフロアパネル43の外側縁はサイドシル14の内側壁に接合されている。
[0022]
 フロントフロアパネル43の前側縁はダッシュボードロア44の下部後縁に上側から接合され、フロントフロアパネル43の後縁はミドルクロスメンバ24から燃料タンク収納部15、トランクルーム16の床面を構成するリヤフロアパネル45に接続されている。尚、フロアトンネル28内にはフロントクロスメンバ23に沿う位置に車体幅方向にバルクヘッド46が接合されている。
[0023]
 図4は車室を下方から見たフロア下の要部斜視図、図5は連結部材付近を裏側から見た斜視図、図6は図1のB-B線に沿う断面図、図7は後部アウトリガを取り外した状況を示す下面図、図8は後部アウトリガを裏側から見た斜視図、図9は図7のC-C線に沿う断面図である。
 図4、図5にも示すように、フロントフロアパネル43の前部の両側部下面(図4では左側のみを示す)、具体的にはフロントサブフレーム取付用スティフナ30aの後方に位置する連結部材30のアウトリガ30bとセンタフレームエクステンション30cとの付け根部分には、この付け根部分に覆い被さるようにしてアウトリガ30b、センタフレームエクステンション30c、ダッシュボードロア44及びフロントフロアパネル43に接合されるスティフナ50が車体後方に延出している。このスティフナ50は上向きに開放した断面U字状の部材で周縁に設けたフランジ部53を接合して、ダッシュボードロア44とフロントフロアパネル43下に閉断面構造を形成している。
[0024]
 このスティフナ50はフロントクロスメンバ23の配置位置を超えて後方に延びており、フロントフロアパネル43の後部にはスティフナ50の断面形状に整合する断面形状を備えた断面U字状のビード51が凹設され、このビード51をスティフナ50に連設して、ビード51の後端部がフロントクロスメンバ23の後方に配置されたミドルクロスメンバ24に結合されている。
 ここで、スティフナ50は、強度の高い前部スティフナ54と強度の低い後部スティフナ55とで構成され、前部スティフナ54の後端位置をアウトリガ30b、つまり後部アウトリガ30bbの後端位置に一致させ、後部スティフナ55の後端がビード51に連続している。
[0025]
 ビード51の前端部にはスティフナ50の後端部に接続され前方から後方に下がる傾斜部52が形成されている。具体的には図2に示すように、ビード51の傾斜部52は底壁58の前部が傾斜した部位であって、底壁58にスティフナ50(後部スティフナ55)の後縁59が接合され、傾斜部52に対応するビード51の側壁56がスティフナ50(後部スティフナ55)の側壁57に接合されることとなる。
[0026]
 図6、図7に示すように、ダッシュボードロア44の後縁にはフロントフロアパネル43の前縁が上側から重合されて重なり部61が形成され、この重なり部61を2箇所でスポット溶接するようになっている。この重なり部61は車体組立行程において、フロントフロアパネル43を中心としたフロアコンポーネントと、連結部材30を含めダッシュボードロア44を備えた車体前部コンポーネントとを組み立てる際に接合代として設定される重なり部である。
[0027]
 ここで、フロアコンポーネントとはフロントフロアパネル43を中心としてモジュール化されたパネル構成部品の組立体を示し、車体前部コンポーネントとはダッシュボードロアを中心としたエンジンルーム11のモジュール化されたパネル構成部品の組立体を意味している。
 尚、図7において後部アウトリガ30bbのスポット溶接の2つの打点60及び他の打点60,60をハッチングで示す。
[0028]
 連結部材30の後部アウトリガ30bbの底壁62、つまり後部アウトリガ30bbの長手方向の稜線63,63(とりわけ後側の稜線)を避ける位置(図5参照)であってダッシュボードロア44とフロントフロアパネル43との重なり部61に対応する直下位置に、図6に示すように、この重なり部61に下側から裏面で当接する凹み部64が上側に向かって凹設されている。
 具体的にこの凹み部64はダッシュボードロア44とフロントフロアパネル43との重なり部61をスポット溶接する際に、同時に後部アウトリガ30bbをもスポット溶接するために設けられたスポット溶接部65であり、この凹み部64は後部アウトリガ30bbの底壁62と重なり部61との接触幅が衝撃荷重の伝達方向(図5に矢印で示す)に沿って徐々に狭くなるように平面視で水滴状に形成されている。あるいは、凹み部64の平面形状は、卵形、1つの対称軸を有するオーブル形状、又は涙状(teardrop)である。あるいは、凹み部64の平面形状は、実質的1軸対称かつ2軸非対称の滑らかな曲線を有する形状(または、閉じた曲線)である。
[0029]
 ここで、図5に示すようにセンタフレームエクステンション30c及び前部スティフナ54も後部アウトリガ30bbと同様に重なり部61を跨ぐことになるため、重なり部61のスポット溶接部65に対応する位置に孔72,73が各々形成され、スポット溶接ガンを挿入できるようになっている。
[0030]
 図8に示すように、後部アウトリガ30bbは底壁62から立ち上がる2つの側壁66,68を備え、一方の側壁66のフランジ部67がフロントフロアパネル43の裏面に接合され、他方の側壁68のフランジ部69がダッシュボードロア44の裏面に接合され、底壁62の前縁70は前部アウトリガ30fbに接合され、底壁62の後縁のフランジ部71はサイドシル14に接合される。図9に示すように、底壁62に形成された後部アウトリガ30bbの凹み部64は2つの打点60,60を備えたスポット溶接部65であり、2つの打点60,60が車幅方向に並んで配置されている。
[0031]
 上記実施形態によれば、フロントフロアパネル43を中心としたフロアコンポーネントの前縁を、連結部材30を含めダッシュボードロア44を備えた車体前部コンポーネントの後縁上に載置して重なり部61を形成し、この重なり部61をスポット溶接する場合には、フロアコンポーネントと車体前部コンポーネントとを組付け位置に配置した状態で、連結部材30の後部アウトリガ30bbの底壁62の凹み部64がフロントフロアパネル43とダッシュボードロア44のスポット溶接部65,65に当接するため、スポット溶接ガンを凹み部64に押し当てて、フロントフロアパネル43とダッシュボードロア44と後部アウトリガ30bbとを2箇所でスポット溶接することができる。
[0032]
 したがって、図9に鎖線で示すように、後部アウトリガ30bbの底壁62にスポット溶接ガンを挿入するために従来のように2つの孔を設ける必要がなくなるので、組立後に孔を閉塞するための蓋などが必要なくなり部品点数の増加を抑えることができる。
 また、凹み部64はある程度の幅をもって形成されているため、後部アウトリガ30bbの凹み部64の底部を、ダッシュボードロア44の後縁とフロントフロアパネル43の前縁との重なり部61付近に合わせるだけでよいため、スポット溶接ガンの挿入孔を重なり部61のスポット溶接部65,65と正確に位置決めする必要があった従来と比較して治具の簡素化を図ることができる。
[0033]
 そして、凹み部64が後部アウトリガ30bbの稜線63を分断しない位置に形成されているので、衝撃荷重の伝達性にも問題が生じず、車体剛性も向上できる。
 つまり、車両前面衝突時に車体前部に作用する入力荷重は、連結部材30により車体幅方向両側部のサイドシル14,14と車体幅方向中央部のセンタフレーム29,29に伝達されることで車体幅方向に分散されるが(図5に矢印で示す)、この荷重が後部アウトリガ30bbに伝達される際に、凹み部64が後部アウトリガ30bbの側壁66,68と底壁62との稜線63,63を分断しないようにしているため、衝撃荷重が確実にサイドシル14に伝達されるのである。
[0034]
 そして、後部アウトリガ30bbの底壁62と重なり部61との接触幅が衝撃荷重の伝達方向に沿って徐々に狭くなるように形成され、凹み部64を平面視で水滴形状に形成したため、後部アウトリガ30bbの断面積の減少量を最小限として車体強度低下を抑制できる。
 尚、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、センタフレームエクステンション30c、前部スティフナ54においても、重なり部61を跨ぐことになるため、図5に示すように重なり部61に対応する位置に孔72,73が各々形成されているが、この孔72,73を凹み部64と同じような構成の凹み部として構成し、重なり部61に当接させることができる。このように構成することで、センタフレームエクステンション30c、前部スティフナ54の配置部位においても、アウトリガ30bの配置部位と同様に治具の簡素化を図り荷重伝達性に問題を生ずることなく車体剛性を向上できる。

符号の説明

[0035]
63 稜線、30b アウトリガ(骨格フレーム)、44 ダッシュボードロア(車体パネル)、43 フロントフロアパネル(車体パネル、フロアパネル)、61 重なり部、64 凹み部、65 スポット溶接部、62 底壁、11 エンジンルーム、12 フロントサイドフレーム、14 サイドシル、29 センタフレーム、30 連結部材、30c センタフレームエクステンション、13 車室

請求の範囲

[請求項1]
 第1車体パネルと第2車体パネルとの接合構造であって、
 長手方向に稜線を備えた骨格フレームであり、一部分が前記第1車体パネルに接合され、別の一部分が前記第2車体パネルに接合された、前記骨格フレームと、
 前記第1車体パネルと前記第2車体パネルとの重なり部であり、前記骨格フレームが前記重なり部を跨ぐように配置される、前記重なり部と、
 前記骨格フレームにおける前記稜線を避ける位置に設けられた凹み部であり、前記重なり部に当接される、前記凹み部と、
 前記重なり部において前記凹み部、前記第1車体パネル、及び前記第2車体パネルがスポット溶接により接合されたスポット溶接部と、
 を備えた、車体パネル接合構造。
[請求項2]
 前記骨格フレームの底壁と前記重なり部との接触幅が衝撃荷重の伝達方向に沿って徐々に狭くなるように形成され、前記凹み部を平面視で水滴形状に形成したことを特徴とする請求項1記載の車体パネル接合構造。
[請求項3]
 エンジンルームの両側部に前後方向に沿って配置されるフロントサイドフレームの後端部と、車室の両側部に前後方向に沿って配置されるサイドシルの前端部と、車室の車幅方向中央部に前後方向に沿って配置されるセンタフレームの前端部とを連結する連結部材が設けられ、
 前記連結部材は、車幅方向外側に向かい斜め後方に延びて前記サイドシルの前端部に連なるアウトリガと、車両幅方向内側に向かい斜め後方に延びて前記センタフレームの前端部に連なるセンタフレームエクステンションとを備え、
 前記サイドシルと前記センタフレームに渡ってフロアパネルが載置され、
 前記エンジンルームと車室とを区画するダッシュボードロアの後縁が前記フロアパネルの前縁に重なり部をもって接合され、
 前記骨格フレームが前記アウトリガであり、
 前記第1車体パネルが前記ダッシュボードロアであり、
 前記第2車体パネルが前記フロアパネルである、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の車体パネル接合構造。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]