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1. WO2010131543 - コンタクトおよび電気コネクタ

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明 細 書

発明の名称 コンタクトおよび電気コネクタ

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008  

先行技術文献

特許文献

0009  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0010   0011  

課題を解決するための手段

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018  

発明の効果

0019  

図面の簡単な説明

0020  

発明を実施するための形態

0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051  

符号の説明

0052  

請求の範囲

1   2   3   4  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : コンタクトおよび電気コネクタ

技術分野

[0001]
 本発明は、相手側コンタクトに接触して電気的に結合するコンタクトおよび電気コネクタに関する。

背景技術

[0002]
 このようなコンタクトとして、従来より、相手側コンタクトが相対的に移動しても接触状態を保持できるように、相手側コンタクトを挟むばね部をコンタクト部に有するフローティングタイプのコンタクトが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
[0003]
 図9は、従来技術のコンタクトを示す斜視図である。
[0004]
 図9に示す従来技術のコンタクト800は、U字型のコンタクト部801と、回路基板に接続される一対の脚部802と、コンタクト部801に設けられた一対の自由端803のそれぞれから、途中2箇所ずつで180°に折れ曲がって脚部802まで延びる一対の板状のばね部804とを有している。脚部802は回路基板にはんだ接続され、U字型のコンタクト部801は相手側コンタクト(図示せず)を挟んで電気的に結合する。
[0005]
 コンタクト800では、相手側コンタクトの両側に配置される2つの自由端803が、別々のばね部804にそれぞれ直接繋がっている。このため、相手側コンタクトに振動や衝撃が加わると、2つの自由端803と相手側コンタクトとの間に瞬間的に隙間が生じ、電気的接続が途切れてしまうおそれがある。
[0006]
 そこで、一対の接触アームを支持部によって支持し、この支持部を一対のばね部によって変位自在に支持する構造のコンタクトが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
[0007]
 図10は、図9とは別の従来技術のコンタクトを示す斜視図である。図10のパート(A)は、コンタクト900の正面側を斜め上方から見た斜視図であり、パート(B)は背面側を斜め上方から見た斜視図である。
[0008]
 図10に示すコンタクト900は、互いに対向して前方に延びた一対の接触アーム902,903と、接触アーム902,903を支持する板状の支持部904と、支持部の対向方向である左右方向両側から折れ曲がって延びた一対のばね部905,906と、ばね部905,906の先端に設けられた圧入片908,909とを備えている。コンタクト900は、コネクタのカバー(図示せず)に圧入片908,909が圧入されることによって、カバーに固定される。相手側コンタクト(図示せず)を挟む接触アーム902,903は相手側コンタクトに追従して支持部904ごと変位する。

先行技術文献

特許文献

[0009]
特許文献1 : 特開2006-19296号公報
特許文献2 : 特開2008-98052号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0010]
 図10に示すコンタクト900における圧入片908,909は、接触アーム902,903が支持部904から延びた先の部分と同様に、前方に配置されている。しかも、圧入片908,909は、互いに対向する接触アーム902,903が相手側コンタクトを両側から挟む左右方向において、接触アーム902,903の先端部と並んでいる。すなわち、2つの圧入片908,909は、接触アーム902,903の先端部を間に挟んだ両側に配置されている。このため、接触アーム902,903の先端が左右方向に変位可能な範囲は、圧入片908,909の間の範囲(より厳密には、コンタクト900が設置されるカバーの、圧入片908,909が圧入される部分の肉厚分だけさらに狭まった範囲)に制限される。このことは、逆に言えば、接触アーム902,903の先端が相手側コンタクトに追従して変位する範囲を、圧入片908,909との干渉を避けつつ確保しようとすると、2つの圧入片908,909を、間隔を広げて配置する必要がある。したがって、コンタクトを複数並べて配置する場合に、コンタクト同士のピッチを狭めて配置することができない。
[0011]
 本発明は上記問題点を解決し、電気的接続が途切れ難く、接触アームが変位する範囲が拡大されたコンタクト、および電気コネクタを提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

[0012]
 上記目的を達成する本発明のコンタクトは、
 コネクタハウジングに取り付けられ、相手側コンタクトと接触するコンタクトであって、
 互いに対向して前方に延び、上記相手側コンタクトを左右方向両側から挟む一対の接触アーム、およびこの一対の接触アームを支持する支持部を有するコンタクト部と、
 上記コンタクト部を間に挟む左右に位置し、上記コネクタハウジングに圧入される一対の圧入部と、
 上記支持部の左右両側からそれぞれ折れ曲がって一旦上記圧入部よりも前方に延びた後にさらに後方に延びて上記一対の圧入部それぞれに繋がった、弾性変形により上記コンタクト部を左右方向に変位自在に支持する一対のばね部とを備えたことを特徴とする。
[0013]
 本発明のコンタクトは、接触アームを支持する支持部がばね部によってさらに支持されており、ばね部が、前方に延びた接触アームを支持する支持部から前方に延びた後にさらに後方に延びて圧入部に繋がった構造であり、接触アームの先端と圧入部との干渉が避けられるため、接触アームの変位が圧入部による制限から解放される。したがって電気的接続が途切れ難く、しかも接触アームが変位する範囲が拡大する。
[0014]
 ここで、上記本発明のコンタクトにおいて、
 上記圧入部が、上下に延びたものであり、
 上記一対のばね部のそれぞれが、
 上記支持部から前方に向かって延びた第1延長部と
 上記第1延長部の先から上記コンタクト部から離れる左右外側に折れ曲がった第1U字部と、
 上記第1U字部から上方に向かって延び、さらに後方に曲がって下方に向かって延びた第2のU字部と、
 上記第2U字部の下方に向かって延びた下端と上記圧入部の下端とを繋ぐ繋ぎ部とを有するものであり、
 上記接触アームが、上記支持部の、上記一対のばね部よりも上方における上記左右方向両側から折れ曲がって延びたものであることが好ましい。
[0015]
 ばね部のそれぞれが1U字部と第2のU字部を有することによって、圧入部を接触アームの先端よりも後方に配置しつつばね部の長さを確保し、ばね部の弾性変形範囲を十分に確保することができる。
[0016]
 上記目的を達成する本発明の電気コネクタは、相手側コンタクトと接触するコンタクトと、このコンタクトが取り付けられるハウジングを備えた電気コネクタであって、
 上記コンタクトが、
 互いに対向して前方に延び、上記相手側コンタクトを左右方向両側から挟む一対の接触アームと、上記一対の接触アームを支持する支持部とを有するコンタクト部と、
 上記コンタクト部を間に挟む左右に位置し、上記コネクタハウジングに圧入される一対の圧入部と、
 上記支持部の左右両側からそれぞれ折れ曲がって一旦上記圧入部よりも前方に延びた後にさらに後方に延びて上記一対の圧入部それぞれに繋がった、弾性変形により上記コンタクト部を左右方向に変位自在に支持する一対のばね部とを備えたものであることを特徴とする。
[0017]
 本発明の電気コネクタは、コンタクトにおける接触アームの変位が圧入部による制限から解放される。したがって電気的接続が途切れ難く、しかも接触アームが変位する範囲が拡大し、又はコンタクトをより狭ピッチで配置できる。
[0018]
 ここで、上記本発明の電気コネクタにおいて、
 前記圧入部が、上下に延びたものであり、
 前記一対のばね部のそれぞれが、
 前記支持部から前方に向かって延びた第1延長部と
 前記第1延長部の先から前記コンタクト部から離れる左右外側に折れ曲がった第1U字部と、
 前記第1U字部から上方に向かって延び、さらに後方に曲がって下方に向かって延びた第2のU字部と、
 前記第2U字部の下方に向かって延びた下端と前記圧入部の下端とを繋ぐ繋ぎ部とを有するものであり、
 前記接触アームが、前記支持部の、前記一対のばね部よりも上方における前記左右方向両側から折れ曲がって延びたものであることが好ましい。

発明の効果

[0019]
 以上説明したように、本発明によれば、電気的接続が途切れ難く、接触アームが変位する範囲が拡大されたコンタクトおよび電気コネクタが実現する。

図面の簡単な説明

[0020]
[図1] 本発明の第1実施形態であるコンタクトの斜視図である。
[図2] 本発明の第1実施形態であるコンタクトの投影図である。
[図3] 図1に示すコンタクトを製造する工程を示す図である。
[図4] 本発明の第2実施形態である電気コネクタの外観を示す斜視図である。
[図5] 相手側コネクタの外観を示す斜視図である。
[図6] カバーにコンタクトが取り付けられる様子を示す分解斜視図である。
[図7] コンタクトが取り付けられた状態におけるコネクタの底面図である。
[図8] 本発明の第3実施形態のコンタクトの外観を示す側面図である。
[図9] 従来技術のコンタクトを示す斜視図である。
[図10] 図9とは別の従来技術のコンタクトを示す斜視図である。

発明を実施するための形態

[0021]
 以下図面を参照して本発明のコンタクトおよび電気コネクタの実施の形態を説明する。
[0022]
 図1および図2は、本発明の第1実施形態であるコンタクトの外観図である。図1のパート(A)は、コンタクト1の相手側コンタクトを受容する正面側を斜め上方から見た斜視図であり、図1のパート(B)は背面側を斜め上方から見た斜視図である。また、図2のパート(A)はコンタクト1の平面図であり、パート(B)は正面図であり、パート(C)は底面図であり、パート(D)は背面図であり、パート(E)は右側面図である。
[0023]
 コンタクト1は、例えばプリント回路基板の導体パターンに半田接続されるとともに、後述する相手側コンタクトに接触して電気的に結合する部品であり、コンタクト部2と、一対の圧入部3,4と、一対のばね部5,6と、一対の基板接続部7,8とを有する。コンタクト1は、金属板を打抜き加工および曲げ加工することによって製造されたものであり、コンタクト部2、圧入部3,4、ばね部5,6、および基板接続部7,8は一体に形成されている。
[0024]
 コンタクト部2は、互いに対向して延びた一対の接触アーム21,22と、接触アームに連結されて接触アームを支持する板状の支持部23を有する。接触アーム21,22は、支持部23の接触アーム21,22が対向する左右方向LRにおける両側から90°に折れ曲がって延びている。ここで、コンタクト1において、接触アーム21,22が支持部23から延びる向きを前方Fとし、その反対の向きを後方Bとする。また、接触アーム21,22が互いに対向する向きを右Rおよび左Lとし、接触アーム21,22が対向する左右方向LRを対向方向LRとも称する。また、圧入部3,4が延びる向きを上方Uとし、その反対の向きを下方Dとする。
[0025]
 一対の接触アーム21,22は、支持部23の左右方向LRにおける両側から折れ曲がって前方に延びており、接触アーム21,22の先端には球面状の接触片21a,22aが設けられている。接触アーム21,22は、接触片21a,22aの隙間が相手側コンタクト331(図5参照)の厚さよりも狭く配置されている。板状の相手側コンタクトが接触アーム21,22の間に挿入されると、接触アーム21,22が弾性変形して、接触片21a,22aの間隔が広がり相手側コンタクトを受け入れるとともに、接触片21a,22aで相手側コンタクトを左右方向LRにおける両側から挟む。接触片21a,22aの双方が相手に向かって球面状に膨らんだ曲面を有するので、接触片21a,22aの間に挟まれた相手側コンタクトの削れが抑えられる。また、接触アーム21,22は、支持部23の左右方向LRにおける両側から折れ曲がって前方Fに延びているため、相手側コンタクトを支持部23の位置まで後方Bすなわち奥側に受け入れることができる。
[0026]
 ばね部5,6は、支持部23と圧入部3,4とを繋いでいる。具体的には、ばね部5,6は、支持部23の左右方向LR両側からそれぞれ折れ曲がって一旦圧入部3,4よりも前方Fに延びた後にさらに後方Bに延びて一対の圧入部3,4それぞれに繋がっている。より詳細には、ばね部5,6のそれぞれは、支持部23から前方Fに向かって延びた第1延長部5a,6aと、第1延長部5a,6aの先から、コンタクト部2から離れる左右方向LR外側に折れ曲がった第1U字部5b,6bと、第1U字部5b,6bから上方Uに向かって延び、さらに後方Bに曲がって下方Dに向かって延びた第2のU字部5c,6cと、第2U字部5c,6cの下方Dに向かって延びた下端と圧入部3,4の下端とを繋ぐ繋ぎ部5d,6dとを有する。接触アーム21,22は、支持部23の、ばね部5,6よりも上方Uにおける左右方向LR両側から折れ曲がって前方Fに向かって延びている。
[0027]
 圧入部3,4は、繋ぎ部5d,6dの端から上方Uに向かって延びている。圧入部3,4には、圧入後の抜け止めのためのバーブ3a,4aが形成されている。コンタクト1は、圧入部3,4が、後述する電気コネクタのカバーに圧入されることによって、そのカバーに固定される。コンタクト部2は、圧入部3,4がカバーに圧入された状態では、この圧入部3,4に繋がり弾性変形するばね部5,6によって左右方向LRに変位自在に支持される。図2のパート(A)によりよく示されるように、繋ぎ部5d,6dは、左右方向LRの外側に僅かに曲げられており、圧入部3,4は左右方向LRにおける外側に離れた位置に配置されている。これによって、後に説明するカバーの固定溝部223(図6参照)の肉厚分が調整される。
[0028]
 基板接続部7,8は、回路基板等に半田接続される部分であり、圧入部3,4の下端から後方Bに延びており、先端が90°に折れ曲がっている。
[0029]
 コンタクト1は、ばね部5,6が弾性変形することによって、コンタクト部2を接触アーム21,22ごと左右方向LRに変位可能に支持する。したがって、コンタクト1が接触アーム21,22で相手側コンタクトを挟んだ状態において、相手側コンタクトが外力によって左右方向LRに移動した場合には、ばね部5,6が弾性変形し、接触アーム21,22の双方が支持部23ごと、相手側コンタクトの移動に追従して変位する。
[0030]
 一方、図9に示す従来技術のコンタクト800では、相手側コンタクトの両側に配置される2つの自由端803が、別々のばね部804にそれぞれ直接繋がっている。このため、相手側コンタクトに振動や衝撃が加わると、2つのばね部804のうちの一方の動きに他方が追従できず、2つの自由端803と相手側コンタクトとの間に瞬間的に隙間が生じ電気的接続が途切れてしまうおそれがある。
[0031]
 これに対し、上述した実施形態のコンタクト1では、一対の接触アーム21,22が支持部23に集中して繋がり、一対のばね部5,6もこの支持部23に繋がった構造である。このため、一対の接触アーム21,22は、ばね部5,6に支持された支持部23ごと一体となって移動する。したがって、衝撃が加わった場合にも、接触アーム21,22が相手側コンタクトを挟んだ状態が維持され、電気的接続が途切れ難い。またさらに、コンタクト1は、ばね部5,6が圧入部3,4よりも前方Fに延びた後にさらに後方Bに延びて圧入部3,4それぞれに繋がった構造を有しているので、圧入部3,4が接触アーム21,22の先端の接触片21a,22aよりも後方Bに位置している。このため、接触アーム21,22の先端の接触片21a,22aと圧入部3,4との干渉が避けられる。したがって、図10に示すような、圧入部が接触片と並んで前方に配置された従来の構造に比べ、接触アーム21,22の左右方向LRに変位可能な範囲が大きい。また、本実施形態のコンタクト1は、接触片21a,22aが球面状の膨らみを有している。このため、相手側コンタクトを間に挟んだ状態での、接触アーム21,22の先端の左右方向LRにおける端から端までの幅は、相手側コンタクトの厚みに、球面状の接触片21a,22aの膨らみ高さが加わったものとなる。この接触アーム21,22の先端が相手側コンタクトに追従して変位するには、上記の相手コネクタの厚みおよび接触片21a,22aの膨らみの高さに、接触アーム21,22の先端の変位幅を加えた幅の空間が確保されている必要がある。本実施形態のコンタクト1は、圧入部3,4と接触アーム21,22の先端の接触片21a,22aとの干渉が回避されており、接触片21a,22aが曲面を有していても、変位のための空間が十分に確保される。
[0032]
 続いて、コンタクト1を製造する工程を説明する。
[0033]
 図3は、図1に示すコンタクトを製造する工程を示す図である。図3には、コンタクトを製造する工程がパート(A)からパート(C)まで順に示されている。
[0034]
 コンタクト1は、導電性の金属板を打抜き加工および折曲げ加工することにより製造される。金属板としては、例えば、銅合金といった高弾性を有する薄板が用いられる。金属板からの打抜き加工および接触片21a,22aの曲げ加工によって、図3のパート(A)に示すコンタクト材料100が得られる。なお、コンタクト材料100は、金属板から、キャリアに繋がった状態で複数個並んで打ち抜かれ、キャリアに繋がった状態で図3のパート(A)からパート(C)までに示す折り曲げが施され、最後に切り離される。図ではキャリアは省略し、1個のコンタクトに対応する部分のみ図示する。なお、パート(A)に示すコンタクト材料の接続片23a,23bは、キャリアに繋がり、最終段階で切り離される部分である。
[0035]
 まず、コンタクト材料100を線aおよび線bに沿って90°に折り曲げて接触アーム21,22およびばね部5,6を形成する(パート(A))。また、必要に応じ、圧入部3,4の付け根部分も折り曲げる。
[0036]
 次に、コンタクト材料100を範囲cおよび範囲dで180°に折曲げて、第1U字部5b,6bを形成する(パート(B))。さらに必要に応じて、基板接続部7,8を折り曲げる。なお、第2U字部5c,6c(図1参照)の曲がった形状は、金属板から打抜かれた形状として形成されている。このようにして、コンタクト1が完成する。
[0037]
 図1に示すコンタクト1において、接触アーム21,22が相手側コンタクトを左右方向LR両側から挟む構造および、ばね部5,6の前方に向かって延びた第1延長部5a,6aの構造は、図3に示すコンタクト材料を線aおよび線bに沿って1回ずつ90°に折り曲げることで得られる。また、左右外側に折れ曲がった第1U字部5b,6bの形状は、コンタクト材料を範囲cおよび範囲dで1回ずつ180°に折り曲げることで得られる。このように、コンタクト1は、製造中における180°の折り曲げが左右1回ずつで済むので、図9に示す従来技術のコンタクト800に比べ製造が容易である。
[0038]
 続いて、本発明の第2実施形態を説明する。
[0039]
 図4は、本発明の第2実施形態である電気コネクタの外観を示す斜視図である。図4のパート(A)は、電気コネクタ200(以下、電気コネクタを単にコネクタという。)を相手側コネクタが接続される側から見た斜視図であり、パート(B)は、コネクタ200をパート(A)とは反対側から見た斜視図である。また、図5は、相手側コネクタの外観を示す斜視図である。
[0040]
 コネクタ200は、図5の相手側コネクタ300が接続される部品であり、第1実施形態で説明したコンタクト1が3個と、コンタクト1を取り囲んで保護するドーム状のカバー220とを有している。コネクタ200は、例えば、携帯電話機の内部に取り付ける薄型電池ユニットに使用されるものであり、薄型電池ユニット内の回路基板にはんだ接続され、携帯電話機に設けられた相手側コネクタ(図5参照)に結合するコネクタとして使用される。カバー220は電池ユニットの筐体の一部となる。カバー220が本発明にいうコネクタハウジングの一例に相当する。図4のパート(B)には、回路基板が取り除かれた状態の電気コネクタの底面が示されている。
[0041]
 一方、図5に示す相手側コネクタ300は、互いに略平行に配置された金属材料からなる3つの板状の相手側コンタクト331と、この相手側コンタクト331を固定する絶縁性材料からなる固定部材302とを有している。
[0042]
 図4に戻ると、カバー220には、3つのコンタクト収容室221が設けられており、それぞれのコンタクト収容室221毎に窓222が形成されている。このカバー220の窓222を通して、相手側コネクタ300のコンタクト331がコンタクト1と電気的に結合する。
[0043]
 図6は、カバーにコンタクトが取り付けられる様子を示す分解斜視図である。また、図7は、コンタクトが取り付けられた状態におけるコネクタの底面図である。
[0044]
 図6および図7によりよく示すように、コンタクト収容室221を区画する壁には、固定溝部223が形成されている。コンタクト1がコンタクト収容室221に収容される際に、圧入部3,4が固定溝部223に圧入される。
[0045]
 コンタクト1は、すでに説明したように、圧入部3,4が接触アーム21,22の先端の接触片21a,22aよりも後方Bに位置している。このため、圧入部が接触片と並んで前方に配置された従来の構造に比べ、接触アームが左右方向LRに変位可能な範囲が大きい。また、変位可能な範囲を従来の構造と同程度に維持する場合には、一対の圧入部の間隔を狭めることによって、3個のコンタクト1をコネクタ200に、間隔を狭めて配置することが可能である。この場合には、コンタクトの狭ピッチ化によってコネクタやコネクタが取り付けられる部品の小型化が図られる。
[0046]
 第1実施形態で説明したコンタクト1は、ばね部5,6の繋ぎ部5d、6dが圧入部3,4の下端に繋がっており、圧入部3,4が上方Uに向かって延びた構造を有しているが、ここで、ばね部の形状や圧入部の向きが第1実施形態とは異なる第3実施形態のコンタクトについて説明する。
[0047]
 以下の第3実施形態の説明にあたっては、これまで説明してきた第1実施形態における各要素と同一の要素について同一の符号を付けて示し、第1実施形態との相違点について説明する。
[0048]
 図8は、本発明の第3実施形態のコンタクトの外観を示す側面図である。
[0049]
 図8に示すコンタクト400は、ばね部、圧入部、および基板接続部の形状が、第1実施形態のコンタクト1と異なる。図8に示すコンタクト400の圧入部403は、下方Dに向かって延びており、ばね部405は、圧入部403の上端に繋がる形状となっている。より詳細には、コンタクト400のばね部405は、第1延長部405aに続く第1U字部405bから上方Uに向かって延び、さらに後方Bに曲がって延びるが、下方Dに向かわず、そのまま後方Bに延びて圧入部403に繋がった形状を有する。なお、図8には、コンタクト400の右側面が示されているが、コンタクト400の形状は左右対称であり、図8に示す側と反対側のばね部、圧入部、および基板接続部も、図8に示す形状と同様である。
[0050]
 図8に示すコンタクト400も、第1実施形態のコンタクト1と同様に圧入部403が接触アームの先端よりも後方Bに位置しているため、接触アームの左右方向に変位可能な範囲が大きい。
[0051]
 なお、上述した第1実施形態のコンタクト1においては、線a,bおよび範囲c,d以外に、圧入部3,4の付け根部分や基板接続部7,8も折曲げ加工されているが、本発明のコンタクトはこれに限られるものではなく、回路基板やカバーのレイアウトのための付加的な折曲げ加工を省略したものであってもよい。また、第2実施形態において、コンタクト1の数は3個であったが、4個又は5個等の3以外の数であってもよい。

符号の説明

[0052]
 1,400  コンタクト
 2  コンタクト部
 3,4  圧入部
 5,6  ばね部
 5a,6a  第1延長部
 5b,6b  第1U字部
 5c,6c  第2U字部
 5d,6d  繋ぎ部
 7,8  基板接続部
 21,22  接触アーム
 23  支持部
 200  電気コネクタ
 220  カバー
 221  コンタクト収容室

請求の範囲

[請求項1]
 コネクタハウジングに取り付けられ、相手側コンタクトと接触するコンタクトであって、
 互いに対向して前方に延び、前記相手側コンタクトを左右方向両側から挟む一対の接触アーム、および該一対の接触アームを支持する支持部を有するコンタクト部と、
 前記コンタクト部を間に挟む左右に位置し、前記コネクタハウジングに圧入される一対の圧入部と、
 前記支持部の左右両側からそれぞれ折れ曲がって一旦前記圧入部よりも前方に延びた後にさらに後方に延びて前記一対の圧入部それぞれに繋がった、弾性変形により前記コンタクト部を左右方向に変位自在に支持する一対のばね部とを備えたことを特徴とするコンタクト。
[請求項2]
 前記圧入部が、上下に延びたものであり、
 前記一対のばね部のそれぞれが、
 前記支持部から前方に向かって延びた第1延長部と
 前記第1延長部の先から前記コンタクト部から離れる左右外側に折れ曲がった第1U字部と、
 前記第1U字部から上方に向かって延び、さらに後方に曲がって下方に向かって延びた第2のU字部と、
 前記第2U字部の下方に向かって延びた下端と前記圧入部の下端とを繋ぐ繋ぎ部とを有するものであり、
 前記接触アームが、前記支持部の、前記一対のばね部よりも上方における前記左右方向両側から折れ曲がって延びたものであることを特徴とする請求項1記載のコンタクト。
[請求項3]
 相手側コンタクトと接触するコンタクトと、このコンタクトが取り付けられるハウジングを備えた電気コネクタであって、
 前記コンタクトが、
 互いに対向して前方に延び、前記相手側コンタクトを左右方向両側から挟む一対の接触アームと、前記一対の接触アームを支持する支持部とを有するコンタクト部と、
 前記コンタクト部を間に挟む左右に位置し、前記コネクタハウジングに圧入される一対の圧入部と、
 前記支持部の左右両側からそれぞれ折れ曲がって一旦前記圧入部よりも前方に延びた後にさらに後方に延びて前記一対の圧入部それぞれに繋がった、弾性変形により前記コンタクト部を左右方向に変位自在に支持する一対のばね部とを備えたものであることを特徴とする電気コネクタ。
[請求項4]
 前記圧入部が、上下に延びたものであり、
 前記一対のばね部のそれぞれが、
 前記支持部から前方に向かって延びた第1延長部と
 前記第1延長部の先から前記コンタクト部から離れる左右外側に折れ曲がった第1U字部と、
 前記第1U字部から上方に向かって延び、さらに後方に曲がって下方に向かって延びた第2のU字部と、
 前記第2U字部の下方に向かって延びた下端と前記圧入部の下端とを繋ぐ繋ぎ部とを有するものであり、
 前記接触アームが、前記支持部の、前記一対のばね部よりも上方における前記左右方向両側から折れ曲がって延びたものであることを特徴とする請求項3記載の電気コネクタ。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]