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1. WO2010128554 - 医療具用容器及び医療キット

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明 細 書

発明の名称 医療具用容器及び医療キット

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003   0004  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0005   0006  

課題を解決するための手段

0007  

発明の効果

0008  

図面の簡単な説明

0009  

発明を実施するための形態

0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1A   1B   2A   2B   3   4   5   6A   6B   6C  

明 細 書

発明の名称 : 医療具用容器及び医療キット

技術分野

[0001]
 この発明は、外科的手術、分娩、その他の医療処置に用いられる医療具を収容する医療具用容器及び医療処置に用いられる医療キットに関するものである。

背景技術

[0002]
 一回の体外循環処置に必要なものを一つの容器に収容した医療キットが知られている(特許文献1)。また、医療具と薬液を一の容器に収容した医療キットが知られている(特許文献2)。これらの医療キットでは、注射器、ガーゼ、綿球、ピンセット等の医療具が一つの容器に収容されるため、医療作業の利便性を向上させることができる。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特開2002-699号公報
[0004]
特許文献2 : 特開2007-89599号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、上記特許文献に記載された医療キットのように、複数の医療具が一の容器に収容されると、医療処置法を熟知しない限り、どのように医療具を使用したらよいか分からないという問題があった。
[0006]
 この発明が解決しようとする課題は、収容される医療具の使用法が分かる医療具用容器及び医療キットを提供することである。

課題を解決するための手段

[0007]
 本発明は、医療具がそれぞれ収容される複数の単位収容体を備え、一の方向に沿って連なる単位収容体の一方端側に最初に開封すべき旨の情報を付することにより、上記課題を解決する。

発明の効果

[0008]
 本発明によれば、複数の医療具を使用する場合において、使用順序などの使用法が分かりやすい医療具用容器及び医療キットを提供することができる。

図面の簡単な説明

[0009]
[図1A] 本発明の実施形態を適用した医療具用容器1を正面側から見た図である。
[図1B] 本発明の実施形態を適用した医療具用容器1を背面側から見た図である。
[図2A] 使用前の医療具用容器1を例示する図である。
[図2B] 使用後の医療具用容器1を例示する図である。
[図3] 図1A及び図1Bに示す医療具用容器1の単位収容体100に、使用前の医療具200を収容する手法を説明するための図である。
[図4] 医療具用容器1の単位収容体100に医療具200が収容された医療キット2を説明するための図である。
[図5] 図1A及び図1Bに示す医療具用容器1の単位収容体100に、使用後の医療具200を収容する手法を説明するための図である。
[図6A] 使用前の医療キット2の一例を示す図である。
[図6B] 使用時の医療キット2の一例を示す図である。
[図6C] 使用済みの医療キット2の一例を示す図である。

発明を実施するための形態

[0010]
 以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、分娩処置用の医療具を収容する医療具用容器1及び医療キット2を例にして説明する。なお、本実施形態の医療具用容器1及び医療キット2は、分娩処置用のものに限られず、広く医療具に適用することができる。
[0011]
 図1Aは本実施形態の医療具用容器1を正面側から見た図であり、図1Bは本実施形態の医療具用容器1を背面側から見た図である。
[0012]
 図1Aに示すように、本実施形態の医療具用容器1は、矢印Sで示す一の方向に沿って連なる複数の単位収容体100a~100k(単位収容体を総称するときには符号100を付する)を有する。各単位収容体100には、袋状の収容空間が形成され、この収容空間に分娩処置用の医療具その他の医療具が収容される。この単位収容体100の材質は特に限定されず、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンなどの合成樹脂、紙、布、加工紙、不織布などを用いることができる。
[0013]
 また、一方端側の単位収容体100aの表面には、最初に開封すべき旨の情報が付される領域Qが設けられている。本実施形態では、同図に示すように、単位収容体100aの表面領域Qに予め序数としての数字の「1」を表示する。数字の「1」は最も小さい自然数であるので、「1」が付された単位収容体100aが最初に開封すべき単位収容体である旨をユーザに伝えることができる。なお、最初に開封すべき旨の情報は数字に限定されず、アルファベットの「A」、ギリシャ文字の「I」、五十音の「あ」ように各言語の文字音列の最初の文字を用いることができる。
[0014]
 ちなみに、本実施形態の医療具用容器1の単位収容体100は一の方向に沿って連なるので、最初に開封すべき単位収容体100aが特定できれば、これに連なる単位収容体100b~100kに序数2~11が付されていなくても、順次隣接する単位収容体100b,100c…100kが次に開封すべき単位収容体であることを推測できる。その結果、ユーザはこの医療具用容器1に収容された医療具を使用する順序を正確に理解することができる。
[0015]
 ただし、各単位収容体100の開封順序、すなわち各収容体100に収容される医療具の使用順序を明らかにする観点から、本実施形態では、図1Aに示すように、一方端側の単位収容体100aから他方端側の単位収容体100kへ向かって、各単位収容体に序数1,2,3…を昇順に付す。このように各単位収容体100a~100kのそれぞれに開封の順序を表示することにより、ユーザがこの医療具用容器1に収容される医療具の使用順序をユーザが間違えることを防止することができる。
 なお、図1Aに示す例とは逆に、他方端側の単位収容体100kから一方端側の単位収容体100aへ向かって、各単位収容体に序数1,2,3…を昇順に付してもよい。
[0016]
 加えて、各単位収容体100の開封順序を明らかにする観点から、図1Aに示すように、数字の昇順に従い、一方端側の単位収容体100aから他方端側の単位収容体100kへ向かう方向を示す矢印Kを、各単位収容体100に付す。単位収容体100に矢印Kが表示されることにより、単位収容体100の開封順序がより明確となり、ユーザがこの医療具用容器1に収容される医療具の使用順序を間違えることをより確実に防止することができる。なお、数字が、他方端側の単位収容体100kから一方端側の単位収容体100aへ向かって昇順に付される場合は、他方端側の単位収容体100kから一方端側の単位収容体100aへ向かう方向を示す矢印Kを、各単位収容体100に付す。
[0017]
 また、図1Aに示すように、各単位収容体100の表面には、収容された医療具の使用要領が表示される領域Rが設けられている。この領域Rには、各単位収容体100に収容される医療具の名称、医療具の使い方、医療具を使うタイミング、医療具を使うときの注意事項などの医療具の使用法や処置における判断基準を含む使用要領が文字や図により表示されている。各単位収容体100に、収容された医療具の使用要領を表示することにより、ユーザは次に使う医療具とその使用要領とを対応づけて確認することができる。
[0018]
 本実施形態において、使用要領として表示される情報の内容は特に限定されないが、例えば、ある単位収容体100に収容される医療具が分娩処置用の手袋の場合は、「赤ちゃんに触れるときは必ず手袋をしましょう」という注意事項が使用要領として単位収容体100に表示される。また、ある単位収容体100に収容される医療具が臍帯を止めるための一対のクランプである場合は、「赤ちゃんが生まれたら、直ちに1つのクランプで赤ちゃんのへその近くを止め、もう一つのクランプで母体側を止めましょう」という医療具を使うタイミング、医療具の注意事項及び医療具の使い方が使用要領として単位収容体100に表示される。さらに、ある単位収容体100に収容される医療具が臍帯を切るためのカミソリやハサミである場合は、「母体側の臍帯に止めたクランプと赤ちゃん側の臍帯に止めたクランプの間を切りましょう」という医療具の使い法が使用要領として、単位収容体100に表示される。
[0019]
 さらに、本実施形態では、一方向に連なる単位収容体100の一方端又は他方端に、一の方向に沿って連なる単位収容体100を包囲する帯体10を設ける。この帯体10は、単位収容体100が連なる方向に沿って延在し、使用前及び使用後において医療具用容器1を包囲する。この帯体10の材質は特に限定されず、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンなどの合成樹脂、紙、布、加工紙、不織布などを用いることができる。
[0020]
 図2Aは、使用前において、単位収容体100を巻き上げてから帯体10で包囲した状態を示す図であり、図2Bは、使用後において、単位収容体100を巻き上げてから帯体10で包囲した状態を示す図である。図2A及び図2Bでは、単位収容体100を巻き上げてから帯体10で包囲する例を示すが、単位包囲体100を、単位包囲体100の縁が揃うように折り畳んでから帯体10で包囲するようにしてもよい。
[0021]
 また、本実施形態では、この帯体10の一部又は全部に、単位収容体100又は帯体10と接着する接着面11を設ける。単位収容体100を巻き上げてから帯体10で包囲し、帯体10に設けられた接着面11により、この帯体10を単位収容体100又は帯体10自体に接着させる。これにより、一の方向に延びる医療具用容器1をコンパクトにまとめることができる。なお、接着面11は剥離紙で覆い、帯体10を止めるときにこの剥離紙を剥がして接着面11を単位収容体100に接着させてもよい。なお、接着面11は、帯体10の表面又は裏面のいずれかに設ける。
[0022]
 また、図1Bに示すように、帯体10に設けられた接着面11の裏面側に、医療具が使用済みであることを示す情報Lを付す。単位収容体100を帯体10で包囲し、包囲した帯体10の一端を接着面11で単位収容体100又は帯体10自体に接着させると、図2Bに示すように、この医療具が使用済みであることを示す情報Lを医療具用容器1の表面に示すことができる。これにより、この状態の医療具用容器1が使用済みの医療廃棄物であることを明示することができ、血液感染などの被害の発生を防止することができる。
[0023]
 なお、接着面11が設けられた帯体10の面側に、医療具が未使用であることを示す情報Nを付してもよい。図2Aに示すように、単位収容体100を帯体10で包囲すると、情報Nを医療具用容器1の表面に示され、この状態の医療具用容器1には未使用の医療具200が収容されていることを明示することができる。
[0024]
 さらに、図1A及び図1Bに示すように、本実施形態では、隣接する単位収容体100の境界の近くに設定された境界域に折り目線Ma,Mbを形成する。具体的には、互いに隣接する単位収容体100の境界域の一方には谷折の折り目線Maを形成し、境界域の他方には山折の折り目線Mbを形成する。折り目線Ma,Mbの形成手法は特に限定されず、隣接する単位収容体100の間にミシン目加工を施してもよいし、隣接する樹脂製の単位収容体100の間を線状に加熱して薄肉にしてもよい。
[0025]
 このように、折り目線を設けることにより、一の方向に沿って連続する単位収容体100を折り畳みやすくすることができ、使用前及び使用後にコンパクトにまとめることができる。
[0026]
 また、谷折りの折り目線Maと山折りの折り目線Mbを交互に形成することにより、谷折りの折り目線Maで谷折りをし、山折りの折り目線Mbで山折りをし、これを繰り返すと、複数の単位収容体100の縁を揃えて畳むことができるので、一の方向に延びる医療具用容器1をさらにコンパクトにまとめることができる。
[0027]
 続いて、図3~図5に基づいて、本実施形態の医療具用容器1に医療具200が収容された医療キット2について説明する。図3は医療具用容器1の単位収容体100に使用前の医療具200を収容する手法を説明するための図、図4は医療具用容器1の単位収容体100に医療具200が収容された医療キット2を説明するための図、図5は使用済みの医療具200を医療具用容器1の単位収容体100に収容する手法を説明するための図である。
[0028]
 本実施形態において、医療具用容器1に収容される医療具200の種類は限定されないが、分娩処置用の医療具200としては、手指を清潔にするためのウェットティシュ、分娩処置を行う場所に敷く防水機能を有するシーツ(妊婦用シーツ)、新生児を寝かせる場所に敷く防水機能を有するシーツ(新生児用シーツ)、分娩処置用の手袋、臍帯を止めるクリップ、臍帯を切断するカミソリ又はハサミ、新生児用のタオル、新生児の口腔内の羊水を吸い取る吸引カテーテル、綿棒、ガーゼ、胎盤、臍帯、へその緒を収容するための袋を例示することができる。
[0029]
 図3は、単位収容体100に、臍帯切断用ハサミ200Dを収容する場合の例を示す。図3の右側図に示すように、各単位収容体100が形成する収容空間に、開口部50を介して予め滅菌包装された臍帯切断用ハサミ200Dを収容する。本例の単位収容体100の表面には、臍帯切断用ハサミ200Dを使用する順序を示す序数「4」と、臍帯切断用ハサミ200Dの使用要領が表示される。また、図3の左側図に示すように、臍帯切断用ハサミ200Dが収容された後、単位収容体100の開口部50は封止される。図3に示すように、本実施形態の単位収容体100の開口部50には、繰り返し開閉可能なファスナ51を設ける。ファスナ51は開口部50を開閉できる機能を有するものであれば限定されず、樹脂製のレールファスナー、面ファスナ、テープ状ファスナなどを用いることができる。図3に示す例では、一対のエレメントをスライダにより噛み合せることにより開口部50を閉鎖するタイプのファスナ51を示すが、一対のエレメントを手で押し合わせることにより開口部50を閉鎖するタイプのファスナ51を用いてもよい。もちろん、合成樹脂製の単位収容体100の開口部50を熱封止してもよい。
[0030]
 図4は、医療具用容器1の単位収容体100に、医療具200の一例としての、手袋、脱脂綿、クリップ、臍帯切断用ハサミが収容された医療キット2(一部)の一例を示す図である。第1番目に開封される単位収容体100aには、分娩処置用の手袋200Aが収容され、第2番目に開封される単位収容体100bには、分娩処置用の脱脂綿200Bが収容され、第3番目に開封される単位収容体100cには、分娩処置用の臍帯を止めるためのクリップ200Cが収容され、第4番目に開封される単位収容体100dには、分娩処置用の臍帯を切断するための臍帯切断用ハサミ200Dが収容される。
[0031]
 図4に示すように、ユーザは、まず、単位収容体100aの開口部50を開封し、収容された分娩処置用の手袋200Aを取り出す。さらに、ユーザは、図示しない使用要領Rを読み(図3、図5を参照)、使用要領に留意しながら分娩処置用の手袋200Aを使用する。そして、単位収容体100aに表示された序数が示す順序に従い、単位収容体100b~100dに収容された医療具200B~200Dを順次取り出して、使用する。
[0032]
 図5は、使用後の処理例を示す図である。使用後は、図5に示すように、使用済みの医療具200を各単位収容体100に戻す。そして、ユーザは開口部50のファスナ51を閉じる。
[0033]
 図6A,図6B及び図6Cは、本実施形態の医療具用容器1に医療具200が収容された医療キット2の実施例を示す図である。図6Aは使用前の医療キット2の一例を示す図、図6Bは使用時の医療キット2の一例を示す図、図6Cは使用済みの医療キット2の一例を示す図である。
[0034]
 図6Aに示すように、使用前の医療キット2は、複数の単位収容体100がその連続する方向に沿って折り畳まれ、単位収容体100の他方端側に設けられた帯体10により包囲される。本例の使用前の医療キット2は、隣接する単位収容体100の境界域の一方に形成された谷折の折り目線Maと、境界域の他方に形成された山折の折り目線Mbに沿って、山折と谷折を繰り返して折り畳まれている。複数の単位収容体100の谷折の折り目線Maと折の折り目線Mbとを折り曲げることにより、単位収容体100の縁を揃えて畳むことができるので、図6Aに示すように、一の方向に延びる医療具用容器1をさらにコンパクトにまとめることができる。
 また、使用前の医療キット2の表面には、未使用であることを示「Disinfecting:消毒済」の文字情報が表示される。この表示は帯体10の接着面11と同一の面に印刷される。本例では、接着面11を剥離紙11aで覆う。
[0035]
 続いて、使用時においては、図6Bに示すように、医療キット2を包囲する帯体10の封止が解除され、折り畳まれた複数の単位収容体100が展開される。一方端の単位収容体100aには、最初に開封すべき旨の序数「1」が表示される。この一方端の単位収容体100aから他方端側の単位収容体100gへ向かって並ぶ各単位収容体100b~100gのそれぞれに序数が昇順に付される。
[0036]
 また、各単位収容体100a~100gには、一方端側から他方端側へ向かう方向を示す矢印Kが付される。加えて、各単位収容体100a~100gには、収容された医療具の使用要領が表示される。
[0037]
 また、一方端の単位収容体100aと反対側の他方端には、帯体10が設けられる。なお、図6Bに示す例は、図1Aに示す例とは異なり、他方端の単位収容体100gに帯体10が設けられている。
[0038]
 そして、使用後においては、図6Cに示すように、医療キット2の複数の単位収容体100がその連続する方向に沿って折り畳まれ、帯体10により包囲される。
また、使用後の医療キット2には、使用済であることを示す「USED:使用済み」の文字情報と医療廃棄物である旨を示すマークが表示される。この表示は帯体10の接着面11の裏面に予め印刷される。
 本例では、帯体10の一方面に使用済であることを示す「USED:使用済み」の表示がされ、帯体10の他方面に未使用であることを示す「Disinfecting:消毒済」の表示がされているため、使用後は、「USED:使用済み」の表示が表面に表され、「Disinfecting:消毒済」の表示が接着面として隠される。
 使用前においては帯体10の裏側に表示されていた「USED:使用済み」を表面に出すため、使用後においては、単位収容体100の境界域の一方に形成された谷折の折り目線Maを山折し、境界域の他方に形成された山折の折り目線Mbを谷折にする。こうすることにより、折り畳まれた単位収容体100を帯体10により包囲した後に「USED:使用済み」を表面に表示することができる。また、折り目線を利用することにより、単位収容体100の縁を揃えて畳むことができるので、図6Cに示すように、使用後においても、一の方向に延びる医療具用容器1をコンパクトにまとめることができる。
[0039]
 このように、本実施形態の医療具用容器1及び医療キット2によれば、収容された医療具の使用する順序を正確に理解することができる。つまり、一の方向に沿って連なり、一方端側の単位収容体100に最初に開封すべき旨の情報が付されるため、ユーザは最初に開封すべき単位収容体100を開封し、その後は、その単位収容体100に隣接する単位収容体100を順次開封すれば、順序を間違えることなく医療具を使用することができる。
[0040]
 ところで、分娩処置が専門病院で行われず、各家庭等で行われる場合がある。このような場合において、産婦及び家族等の助産者が分娩処置用の医療具の使用順序、使用方法、及び使用上の注意点を熟知していない場合がある。もちろん、妊娠・出産は病気ではないが、その処置を誤ると母体及び胎児の命が危険に晒される場合がある。
[0041]
 例えば、出産直後の新生児は免疫力が無く、清潔な状態で接しなければならないが、仕事や家事をした後の手で新生児を触ってしまうと、新生児が感染症に侵される恐れがある。また、助産者への感染を防止する観点からも、血液や体液に直接触れることは避けるべきである。
[0042]
 しかし、分娩処置用の手袋200Aが他の分娩処置用の医療具200とともに同じ容器に収容される場合は、分娩第2期の胎児の頭が娩出され始めたときに複数の医療具200が混在する容器の中から分娩処置用の手袋200Aを探し出さなければならない。もっとも、産婦及び助産者が衛生の観点から処置に際して分娩処置用の手袋200Aを装着する必要性を理解していなければ、分娩処置用の手袋200Aを探し出すという動作をすることもできない。
[0043]
 また、分娩処置において臍帯を止めるタイミングが遅れると、胎盤から新生児へ輸血がされてしまい、多血症、多血球症、過粘張、高ビリルビン血症が引き起こされる可能性がある。すなわち、新生児が生まれてから臍帯を止めるクリップを探すのでは、新生児に障害を与える恐れがある。
[0044]
 さらに、分娩処置においては、臍帯をクリップで止めてから臍帯を切断する必要があるが、この順序を間違えると、臍帯から新生児の体内に菌が侵入してしまう。つまり、医療具の使用順序を誤り、臍帯を切断してから臍帯をクリップで止めたのでは、新生児を感染症の危険に晒すことになる。
[0045]
 これに対し、本実施形態の医療具用容器1及び医療キット2によれば、複数の医療具200を正しく使用することができるので、上述した分娩時の危険から産婦及び新生児を守ることができる。特に、分娩のように、比較的長い時間に渡って複数の医療具を決まった順序で使用する場合において、本実施形態の医療具用容器1及び医療キット2は有用である。

請求の範囲

[請求項1]
 医療具がそれぞれ収容される複数の単位収容体を備え、
 一の方向に沿って連なる単位収容体の一方端側に最初に開封すべき旨の情報が付されたことを特徴とする医療具用容器。
[請求項2]
 請求項1に記載の医療具用容器において、
 前記医療具は、分娩処置用の医療具である医療具用容器。
[請求項3]
 請求項2に記載の医療具用容器において、
 前記一方端側の単位収容体から他方端側の単位収容体へ向かって、前記各単位収容体に序数が昇順に付されたことを特徴とする医療具用容器。
[請求項4]
 請求項3に記載の医療具用容器において、
 前記各単位収容体に、前記一方端側から前記他方端側へ向かう方向を示す矢印が付されたことを特徴とする医療具用容器。
[請求項5]
 請求項2に記載の医療具用容器において、
 前記各単位収容体に、前記収容された医療具の使用要領が表示されたことを特徴とする医療具用容器。
[請求項6]
 請求項2に記載の医療具用容器において、
 前記一方端又は他方端に、前記一の方向に沿って連なる単位収容体を包囲する帯体を設け、
 前記帯体に、前記単位収容体又は前記帯体と接着する接着面を設けたことを特徴とする医療具用容器。
[請求項7]
 請求項6に記載の医療具用容器において、
 前記帯体に設けられた接着面の裏面側に、前記医療具が使用済みであることを示す情報が付されたことを特徴とする医療具用容器。
[請求項8]
 請求項2に記載の医療具用容器において、
 前記隣接する単位収容体の境界域に折り目線が形成されたことを特徴とする医療具用容器。
[請求項9]
 請求項8に記載の医療具用容器において、
 前記隣接する単位収容体の境界域の一方には谷折の折り目線が形成され、前記境界域の他方には山折の折り目線が形成されたことを特徴とする医療具用容器。
[請求項10]
 請求項2に記載された医療具用容器と、
 前記医療具用容器において前記一方端側から他方端に向かって連なる各単位収容体に、前記分娩処置における使用順序に従って収容される医療具と、を有する医療キット。

図面

[ 図 1A]

[ 図 1B]

[ 図 2A]

[ 図 2B]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6A]

[ 図 6B]

[ 図 6C]