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1. (WO2010050099) 射出成形機、及び射出成形方法

明 細 書

発明の名称

技術分野

0001  

背景技術

0002  

先行技術文献

特許文献

0003  

発明の概要

発明が解決しようとする課題

0004   0005  

課題を解決するための手段

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025  

発明の効果

0026  

図面の簡単な説明

0027  

発明を実施するための形態

0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100   0101   0102   0103   0104   0105   0106   0107   0108   0109   0110   0111   0112   0113   0114   0115   0116   0117   0118   0119   0120   0121   0122   0123   0124   0125   0126   0127   0128   0129   0130   0131   0132  

産業上の利用可能性

0133  

符号の説明

0134  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19  

補正された請求の範囲(条約第19条)

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17 *   18   19  

条約第19条(1)に基づく説明書

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

発明の名称 : 射出成形機、及び射出成形方法

技術分野

[0001]
 本発明は、射出成形機、及び射出成形方法に関する。
 本願は、2008年10月28日に日本出願された特願2008-276604に基づいて優先権を主張し、その内容をここに援用する。

背景技術

[0002]
 プラスチック製品の製造工程において、例えば下記特許文献1,2に開示されているような射出成形機が使用される。射出成形機は、熱可塑性の樹脂が射出されるキャビティを形成する金型を備えている。キャビティに樹脂が射出され、金型が冷却されることによって、その樹脂が固化され、プラスチック製品が製造される。

先行技術文献

特許文献

[0003]
特許文献1 : 特公昭60-13821号公報
特許文献2 : 特開2006-110905号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004]
 射出成形機において、例えば電熱ヒータで金型を加熱しながら、その金型の内部流路に冷却用の液体を供給する場合、電熱ヒータの加熱温度、及び内部流路を流れる液体によっては、例えば射出成形機が使用するエネルギー量が増大する等、射出成形機の性能が低下したり、成形品の品質が低下したりする可能性がある。その結果、プラスチック製品の生産性が低下したり、品質が低下したりする可能性がある。
[0005]
 本発明は、性能の低下を抑制できる射出成形機を提供することを目的とする。また本発明は、生成される成形品の品質の低下を抑制できる射出成形方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0006]
 本発明の第1の態様に従えば、樹脂が射出されるキャビティを形成する金型と、樹脂が射出される前の準備期間及び準備期間が経過後の樹脂が射出される射出期間において、金型の内部流路に液体を連続的に供給する液体供給装置と、準備期間の少なくとも一部において金型に配置された電熱ヒータに電力を供給して、金型を加熱する電力供給装置と、準備期間と射出期間とで内部流路の液体の温度を異ならせるために所定動作を実行する制御装置と、を備える射出成形機が提供される。
[0007]
 なお、本明細書における「射出期間」という文言は、「樹脂を射出する工程、及び射出された樹脂を冷却、固化する工程を含む期間」を意味する。
[0008]
 本発明の第1の態様によれば、電熱ヒータによって金型を加熱する準備期間と、キャビティに樹脂が射出される射出期間とにおいて、金型の内部流路に液体を連続的に供給しつつ、その内部流路の液体の温度を準備期間と射出期間とで異ならせるようにしたので、電熱ヒータで金型を加熱しながら、その金型の内部流路に液体を供給する場合においても、射出成形機が使用するエネルギー量の増大、あるいは装置の負荷の増大を抑制できる。したがって、射出成形機の性能の低下を抑制でき、プラスチック製品の生産性の低下を抑制できる。
[0009]
 本発明の第1の態様の射出成形機は、制御装置に制御され、内部流路に対する単位時間当たりの液体供給量を調整可能な流量調整装置を備えることができる。その場合、制御装置は、所定動作として、準備期間と射出期間とで内部流路に対する液体供給量を変える動作を実行することができる。電熱ヒータに電力を供給して、準備期間と射出期間とで液体供給量を変えることによって、準備期間と射出期間とで内部流路の液体の温度を異ならせることができる。
[0010]
 本発明の第1の態様の射出成形機は、制御装置に制御され、内部流路に対して供給される前の液体の温度を調整可能な温度調整装置を備えることができる。その場合、制御装置は、所定動作として、準備期間と射出期間とで内部流路に対して供給される前の液体の温度を変える動作を実行することができる。準備期間と射出期間とで供給する液体の温度を変えることによって、準備期間と射出期間とで内部流路の液体の温度を異ならせることができる。
[0011]
 本発明の第1の態様において、制御装置は、準備期間における液体の温度が、射出期間における液体の温度より高くなるように、所定動作を実行する。これにより、射出期間に先立って、準備期間において、金型を予め加熱する動作(予熱動作)を円滑に実行することができる。金型を予熱する際、準備期間における液体の温度を高くすることによって、例えば電力供給装置から電熱ヒータに供給する電力を過剰に高めることなく、金型を円滑に予熱することができる。換言すれば、内部流路に供給される液体が、電熱ヒータを用いる予熱動作を妨げることを抑制できる。したがって、電力供給装置を含む、射出成形機が使用するエネルギー量の増大、あるいは装置の負荷の増大を抑制できる。
[0012]
 本発明の第1の態様において、準備期間における内部流路の液体の温度は、液体の沸点以下、且つ、射出期間における金型の目標温度以上に調整され、射出期間における内部流路の液体の温度は、射出期間における金型の目標温度以下に調整されることが望ましい。準備期間においては、電熱ヒータによる予熱動作を妨げないように、液体の温度を高めることが望ましいが、その液体の温度が沸点以上になると、高温の蒸気が発生する可能性が高くなる。その高温の蒸気が内部流路から漏出すると、射出成形機の周囲に与える影響が大きくなる。蒸気の漏出を抑制するためのシール機構は、一般に構造が複雑であったり、コストが高くなったりする。また、蒸気の漏出を抑制するためのシール機構には、耐熱性も要求される。したがって、内部流路に液体を連続的に供給するとともに、その液体の温度を沸点以下に抑えることによって、蒸気の発生を抑制することができる。また、準備期間における液体の温度を、少なくとも射出期間における金型の目標温度以上にすることによって、電熱ヒータによる予熱動作を円滑に実行することができる。また、射出期間における液体の温度を、射出期間における金型の目標温度以下に調整することによって、熱可塑性の樹脂を効率良く固化することができる。
[0013]
 準備期間における内部流路の液体の温度は、例えば準備期間における金型の目標温度以下、且つ、射出期間における金型の目標温度以上に調整することができる。これにより、準備期間において、金型の予熱動作を円滑に実行することができる。例えば、準備期間における金型の目標温度が液体の沸点より低い場合、蒸気が発生することをより一層抑制することができる。
[0014]
 なお、射出期間における金型の目標温度は、キャビティに射出された樹脂を固化可能な温度である。キャビティに射出された樹脂を固化可能な温度は、結晶性樹脂の結晶化温度以下の温度、及び非晶性樹脂の熱変形温度以下の温度の少なくとも一方を含む。
[0015]
 また、本発明の第1の態様の射出成形機は、内部流路の液体の温度を検出可能な温度センサを備えることができる。これにより、制御装置は、その温度センサの検出結果に基づいて、準備期間と射出期間とで内部流路の液体の温度を異ならせるための所定動作を精度良く実行することができる。
[0016]
 また、本発明の第1の態様の射出成形機は、準備期間及び射出期間の時間を計測可能なタイマーを備えることができる。これにより、制御装置は、そのタイマーの計測結果に基づいて、準備期間と射出期間とで内部流路の液体の温度を異ならせるための所定動作を精度良く実行することができる。
[0017]
 本発明の第1の態様において、電力供給装置が、準備期間の第1時点において電熱ヒータに対する電力供給を開始する場合、制御装置は、準備期間における第1時点より前の第2時点において、内部流路の液体の温度を高くするための所定動作を開始することができる。電熱ヒータに電力が供給される前の時点で、液体供給量を少なくしたり、供給する液体の温度を高めたりすることによって、準備期間において、電熱ヒータの消費電力を抑制でき、金型の予熱動作を効率良く実行できる。また、液体供給装置からの実際の単位時間当たりの液体供給量が目標値になるまでに時間がかかったり、供給する液体の温度が目標値になるまでに時間がかかったりする可能性がある。すなわち、供給する液体の状態が目標状態になるまでに、タイムラグが発生する可能性がある。したがって、そのタイムラグを考慮して、内部流路の液体の温度を高くするための所定動作を開始するタイミング(第2時点)を設定することによって、金型の予熱動作を効率良く実行することができる。
[0018]
 また、本発明の第1の態様において、電力供給装置が、準備期間の第3時点において電熱ヒータに対する電力供給を停止する場合、制御装置は、準備期間における第3時点より前の第4時点において、内部流路の液体の温度を低くするための所定動作を開始することができる。準備期間において、電熱ヒータに対する電力供給を停止した場合、電力供給を停止した直後においては、金型の温度が上昇し続けたり、直ぐに低下しなかったりする状況が発生する可能性がある。換言すれば、準備期間において電熱ヒータに対する電力供給を停止した直後、金型の温度が、射出期間における金型の所望の温度に直ぐに近付かなくなる可能性がある。また、準備期間から射出期間に移行する場合、液体供給装置からの実際の単位時間当たりの液体供給量が目標値になるまでに時間がかかったり、供給する液体の温度が目標値になるまでに時間がかかったりする可能性がある。すなわち、準備期間から射出期間に移行するとき、金型が目標状態になるまでに、あるいは供給する液体の状態が目標状態になるまでに、タイムラグが発生する可能性がある。したがって、そのタイムラグを考慮して、内部流路の液体の温度を低くするための所定動作を開始するタイミング(第4時点)を設定することによって、準備期間から射出期間へ円滑に移行することができる。
[0019]
 本発明の第1の態様の射出成形機は、内部流路の一端に接続され、液体供給装置から供給された液体が流れる供給流路を有し、供給流路は、金型と接続される第1部材の内部に形成された第1供給流路と、第1部材と接続される第2部材の内部に形成された第2供給流路とを含み、金型と第1部材との間、及び第1部材と第2部材との間のそれぞれに配置され、液体の漏出を抑制するシール部材を備えることができる。シール部材によって液体の漏出が抑制されるので、射出成形機の周囲に与える影響を抑制できる。
[0020]
 また、本発明の第1の態様の射出成形機は、内部流路の他端に接続され、内部流路から排出された液体が流れる回収流路を有し、回収流路は、金型と接続される第1部材の内部に形成された第1回収流路と、第1部材と接続される第2部材の内部に形成された第2回収流路とを含み、金型と第1部材との間、及び第1部材と第2部材との間のそれぞれに配置され、液体の漏出を抑制するシール部材を備えることができる。シール部材によって液体の漏出が抑制されるので、射出成形機の周囲に与える影響を抑制できる。
[0021]
 本発明の第1の態様の射出成形機は、第1部材の第1面に配置された第1金型と、第1面の反対側の第1部材の第2面に配置された第2金型とを有することができる。そして、第1部材及び第2部材が回転可能とすることで、様々な形態で成形品を生成できる。
[0022]
 例えば、射出成形機が、第1部材に対して一方側に配置された第3金型と、第1部材に対して他方側に配置された第4金型とを有することにより、第1部材を回転させて、第1金型及び第2金型の一方と第3金型とを対向させ、第1金型及び第2金型の他方と第4金型とを対向させることによって、同時に2つの成形品を生成することができる。
[0023]
 また、第1金型及び第2金型の一方と第3金型との間に第1樹脂が射出される第1キャビティが形成され、第1金型及び第2金型の他方と第4金型との間に第2樹脂が射出される第2キャビティが形成されることによって、例えば、異なる材質及び/又は異なる色を組み合わせたプラスチック製品(二材成形品)を生成することができる。
[0024]
 本発明の第2の態様に従えば、金型に形成されたキャビティに樹脂が射出される前の準備期間及び準備期間が経過後の樹脂が射出される射出期間において、金型の内部に形成された内部流路に液体を連続的に供給する動作と、準備期間の少なくとも一部において金型を加熱する動作と、を含み、準備期間と射出期間とで内部流路の液体の温度を異ならせる射出成形方法が提供される。
[0025]
 本発明の第2の態様によれば、金型を加熱する準備期間と、キャビティに樹脂が射出される射出期間とにおいて、金型の内部流路に液体を連続的に供給しつつ、その内部流路の液体の温度を準備期間と射出期間とで異ならせるようにしたので、金型を加熱しながら、その金型の内部流路に液体を供給する場合においても、射出成形機が使用するエネルギー量の増大、あるいは装置の負荷の増大を抑制でき、プラスチック製品の生産性の低下を抑制できる。

発明の効果

[0026]
 本発明によれば、射出成形機の性能の低下を抑制できる。また本発明によれば、成形品の品質の低下を抑制できる。

図面の簡単な説明

[0027]
[図1] 図1は、第1実施形態に係る射出成形機の一例を示す側面図である。
[図2] 図2は、第1実施形態に係る射出成形機の一例を示す平面図である。
[図3] 図3は、第1実施形態に係る射出成形機の動作の一例を示す平面図である。
[図4] 図4は、第1実施形態に係る回転ダイプレート回転装置の一例を示す側面図である。
[図5] 図5は、第1実施形態に係る射出成形機の一部の動作の一例を示す平面図である。
[図6] 図6は、第1実施形態に係る固定側金型、回転金型、回転金型、及び可動側金型の近傍を示す図である。
[図7] 図7は、第1実施形態に係る射出成形機の一部を拡大した断面図である。
[図8] 図8は、第1実施形態に係る射出成形方法を説明するための図である。
[図9] 図9は、第2実施形態に係る射出成形機の一部を拡大した断面図である。
[図10] 図10は、第3実施形態に係る射出成形方法を説明するための図である。

発明を実施するための形態

[0028]
 以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(鉛直方向、上下方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY及びθZ方向とする。
[0029]
<第1実施形態>
 第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る射出成形機10の一例を示す図である。本実施形態においては、射出成形機10が、第1キャビティ(一次側キャビティ)CA1及び第2キャビティ(二次側キャビティ)CA2を有し、異なる材質及び/又は異なる色を組み合わせたプラスチック製品を製造可能な二材成形用射出成形機である場合を例にして説明する。
[0030]
 図1において、射出成形機10は、ベース部材1と、ベース部材1上に配置され、固定側金型4を支持する固定ダイプレート2と、ベース部材1上に配置され、回転金型6A及び回転金型6Bを支持する回転ダイプレート9と、ベース部材1上に配置され、可動側金型5を支持する可動ダイプレート3と、固定側金型4に第1樹脂を供給可能な第1射出ユニット11と、可動側金型5に第2樹脂を供給可能な第2射出ユニット12と、第1射出ユニット11と固定ダイプレート2とを連結するノズルタッチシリンダ61と、第2射出ユニット12と可動ダイプレート3とを連結するノズルタッチシリンダ62と、射出成形機10全体の動作を制御する制御装置200と、制御装置200に接続され、時間を計測可能なタイマー201とを備えている。
[0031]
 回転ダイプレート9は、固定ダイプレート2と可動ダイプレート3との間に配置されている。回転ダイプレート9は、ベース部材1上に配置された回転部材7に支持されている。回転ダイプレート9は、回転部材7を介してベース部材1上に配置されている。第2射出ユニット12は、ベース部材1上に配置された移動部材64に支持されている。第2射出ユニット12は、移動部材64を介してベース部材1上に配置されている。移動部材64と固定ダイプレート3とは、連結部材63を介して連結されている。
[0032]
 また、射出成形機10は、ベース部材1上に配置されたガイド部材19を備えている。ガイド部材19は、回転部材7、可動ダイプレート3、及び移動部材64をガイドする。回転ダイプレート9を支持する回転部材7は、ガイド部材19にガイドされて、ベース部材1上において、Y軸方向に移動可能である。可動ダイプレート3は、ガイド部材19にガイドされて、Y軸方向に移動可能である。第2射出ユニット12を支持する移動部材64は、ガイド部材19にガイドされて、Y軸方向に移動可能である。
[0033]
 図2は、固定ダイプレート2、可動ダイプレート3、及び回転ダイプレート9の近傍を上方から見た図である。図2において、射出成形機10は、可動ダイプレート3をY軸方向に移動可能な可動ダイプレート開閉装置14と、回転ダイプレート9をY軸方向に移動可能な回転ダイプレート開閉装置15と、回転ダイプレート9をθZ方向に回転可能な回転ダイプレート回転装置16とを備えている。
[0034]
 可動ダイプレート開閉装置14は、可動ダイプレート3をY軸方向に移動可能である。可動ダイプレート開閉装置14は、ベース部材1(又は固定ダイプレート2)に配置されたサーボモータ(電動モータ)21と、ボールねじ22と、ベース部材1(又は固定ダイプレート2)に固定され、ボールねじ22を回転可能に支持する支持部材26と、ボールねじ22のねじ溝22aと螺合するナット24と、可動ダイプレート3に固定され、ナット24を支持する支持部材25と、サーボモータ21の動力をボールねじ22に伝える動力伝達機構23とを備えている。動力伝達機構23は、例えば、歯車プーリ、歯付ベルト、及び歯車減速機の少なくとも1つを含む。可動ダイプレート開閉装置14は、サーボモータ21を駆動することによって、固定ダイプレート2に対して、可動ダイプレート3を、Y軸方向に移動可能である。
[0035]
 回転ダイプレート開閉装置15は、回転ダイプレート9をY軸方向に移動可能である。回転ダイプレート開閉装置15は、ベース部材1(又は固定ダイプレート2)に配置されたサーボモータ(電動モータ)31と、ボールねじ32と、ベース部材1(又は固定ダイプレート2)に固定され、ボールねじ32を回転可能に支持する支持部材34と、ボールねじ32のねじ溝32aと螺合するナット33と、回転部材7に固定され、ナット33を支持する支持部材35と、サーボモータ31の動力をボールねじ32に伝える動力伝達機構36とを備えている。動力伝達機構36は、例えば、歯車プーリ、歯付ベルト、及び歯車減速機の少なくとも1つを含む。回転ダイプレート開閉装置15は、サーボモータ31を駆動することによって、固定ダイプレート2に対して、回転ダイプレート9を、Y軸方向に移動可能である。
[0036]
 図3は、本実施形態に係る射出成形機10の動作の一例を示す図である。図3に示すように、回転ダイプレート回転装置16は、回転ダイプレート9をθZ方向に回転可能である。回転ダイプレート回転装置16は、回転ダイプレート9をθZ方向に関する一方(時計回り)及び他方(反時計回り)に回転可能である。回転ダイプレート9が回転することによって、回転ダイプレート9の第1面91に接続されている回転金型6Aは、固定側金型4と対向する状態、及び可動側金型5と対向する状態の一方から他方へ変化可能である。同様に、回転ダイプレート9が回転することによって、回転ダイプレート9の第2面92に接続されている回転金型6Bは、可動側金型5と対向する状態、及び固定側金型4と対向する状態の一方から他方へ変化可能である。
[0037]
 図4は、本実施形態に係る回転ダイプレート回転装置16を示す側面図である。図4において、回転ダイプレート回転装置16は、回転部材7に設けられたサーボモータ(電動モータ)41と、サーボモータ41に接続されたピニオン42と、ピニオン42と噛み合い、回転ダイプレート9と一体に設けられた歯車43と、回転ダイプレート9の位置を固定可能な位置決め機構44とを備えている。回転ダイプレート9の下端は、軸部材8と接続されている。回転ダイプレート9と軸部材8とは固定されている。軸部材8は、ベアリング8BによってθZ方向に回転可能に支持されている。歯車43は、軸部材8の周囲に配置されている。歯車43と軸部材8とは一体である。
[0038]
 位置決め機構44は、回転金型6Aと固定側金型4とが対向し、回転金型6Bと可動側金型5とが対向する第1状態、及び回転金型6Bと固定側金型4とが対向し、回転金型6Aと可動側金型5とが対向する第2状態の少なくとも一方において、回転ダイプレート9の位置を固定可能である。位置決め機構44は、位置決めピン44aと、その位置決めピン44aをZ軸方向に移動可能な油圧シリンダ48とを有する。回転ダイプレート9を位置決めするとき、位置決め機構44は、油圧シリンダ48を駆動して、位置決めピン44aを+Z方向に移動して、歯車43に形成されている開口43Hに位置決めピン44aを配置する。これにより、歯車43の回転が規制され、θZ方向に関する軸部材8及び回転ダイプレート9の位置が固定される。一方、ダイプレート9をθZ方向に回転する場合、回転ダイプレート回転装置16は、位置決めピン44aを開口43Hから外して、サーボモータ41を駆動する。サーボモータ41が駆動することによって、ピニオン42と噛み合っている歯車43が回転し、軸部材8及び回転ダイプレート9が回転する。
[0039]
 また、射出成形機10は、油圧型締装置18を備えている。油圧型締装置18は、固定ダイプレート2、回転ダイプレート9、及び可動ダイプレート3について同時に型締め動作を実行する。油圧型締装置18は、固定ダイプレート2に内蔵された4つの油圧シリンダ2aと、油圧シリンダ2aのラム18bに結合され、可動ダイプレート3を突き通すように設けられ、リング溝18aをそれぞれ有する4つロッド部材18と、可動ダイプレート3の外側に配置され、ロッド部材18のリング溝18aと係合可能な4つの割ナット17とを備えている。
[0040]
 回転金型6Aは、回転ダイプレート9の第1面91に配置され、回転金型6Bは、第1面91の反対側の回転ダイプレート9の第2面92に配置されている。回転金型6Aの形状と、回転金型6Bの形状とは、ほぼ同じである。
[0041]
 固定側金型4は、回転ダイプレート9に対して-Y側に配置されている。可動側金型5は、回転ダイプレート9に対して+Y側に配置されている。回転ダイプレート9は、θZ方向に回転して、回転金型6A及び回転金型6Bの一方と固定側金型4とを対向させ、回転金型6A及び回転金型6Bの他方と可動側金型5とを対向させることができる。
[0042]
 回転金型6A,6Bのそれぞれは、固定側金型4に嵌合して、固定側金型4との間に第1キャビティCA1を形成可能である。同様に、回転金型6A,6Bのそれぞれは、可動側金型5に嵌合して、可動側金型5との間に第2キャビティCA2を形成可能である。
[0043]
 油圧型締装置18は、回転金型6Aと固定側金型4とが対向するとともに、回転金型6Bと可動側金型5とが対向した状態で、固定ダイプレート2、回転ダイプレート9、及び可動ダイプレート3について同時に型締め動作を実行することによって、回転ダイプレート9の-Y側及び+Y側のそれぞれに、回転金型6Aと固定側金型4とで形成される第1キャビティCA1、及び回転金型6Bと可動側金型5とで形成される第2キャビティCA2を設けることができる。同様に、油圧型締装置18は、回転金型6Bと固定側金型4とが対向するとともに、回転金型6Aと可動側金型5とが対向した状態で、固定ダイプレート2、回転ダイプレート9、及び可動ダイプレート3について同時に型締め動作を実行することによって、回転ダイプレート9の-Y側及び+Y側のそれぞれに、回転金型6Bと固定側金型4とで形成される第1キャビティCA1、及び回転金型6Aと可動側金型5とで形成される第2キャビティCA2を設けることができる。
[0044]
 第1射出ユニット11は、固定側金型4と回転金型6A及び回転金型6Bの一方との間に形成された第1キャビティCA1に、可塑化された第1樹脂を供給可能である。第2射出ユニット12は、可動側金型5と回転金型6A及び回転金型6Bの他方との間に形成された第2キャビティCA2に、可塑化された第2樹脂を供給可能である。第2射出ユニット12は、可動ダイプレート3とともに、ベース部材1上を移動可能である。
[0045]
 このように、本実施形態において、射出成形機10は、回転金型6A及び回転金型6Bの一方と固定側金型4との間に、第1射出ユニット11からの第1樹脂が射出される第1キャビティCA1を形成し、回転金型6A及び回転金型6Bの他方と可動側金型5との間に、第2射出ユニット12からの第2樹脂が射出される第2キャビティCA2を形成する。
[0046]
 ノズルタッチシリンダ61は、第1射出ユニット11と固定ダイプレート2とを連結する。ノズルタッチシリンダ62は、第2射出ユニット12と可動ダイプレート3とを連結する。ノズルタッチシリンダ61,62は、伸縮可能である。ノズルタッチシリンダ61が短縮することによって、第1射出ユニット11が固定ダイプレート2に接近する。これにより、可塑化された第1樹脂を射出する第1射出ユニット11のノズルの射出口が、固定側金型4に接触する。また、ノズルタッチシリンダ62が短縮することによって、第2射出ユニット12が可動ダイプレート3に接近する。これにより、可塑化された第2樹脂を射出する第2射出ユニット12のノズルの射出口が、可動側金型5に接触する。
[0047]
 図5は、ノズルタッチシリンダ62が短縮され、可塑化された第2樹脂を射出する第2射出ユニット12のノズル12aの射出口12bが、可動側金型5に押し当てられる状態を示す図である。図5に示すように、ノズルタッチシリンダ62が短縮されることによって、第2射出ユニット12のノズル12aの射出口12bが、可動側金型5と接触する。
可動側金型5と回転金型6Bとを接触させる動作、及び可動側金型5と回転金型6Bとを離す動作のそれぞれにおいて、ノズル12aの射出口12bと可動側金型5とは、常に接触する。これにより、可動側金型5と回転金型6Bとを接触させる動作が完了してから短時間のうちに(例えば同時に)、可動側金型5と回転金型6Bとの間に形成された第2キャビティCA2に、射出口12bから樹脂を射出する動作を開始することができる。また、可動側金型5と回転金型6Bとを離す動作を実行する際にも、ノズル12aの射出口12bと可動側金型5とが接触しているので、射出口12b等から樹脂が漏出することを抑制できる。
[0048]
 図6は、固定側金型4、回転金型6A、回転金型6B、及び可動側金型5の近傍を示す図である。固定側金型4は、流体が流れる内部流路100を有する。内部流路100の一端は、供給流路103iと接続され、他端は、回収流路103oと接続されている。内部流路100には、供給流路103iを介して、固定側金型4を冷却するための冷却媒体が供給される。内部流路100を流れた冷却媒体は、回収流路103oを介して回収される。
[0049]
 固定側金型4と同様、回転金型6A、回転金型6B、及び可動側金型5のそれぞれは、流体が流れる内部流路101A、101B、102を有する。内部流路101A、101B、102のそれぞれの一端には、供給流路103iが接続され、他端には、回収流路103oが接続されている。内部流路101A、101B、102のそれぞれには、供給流路103iを介して、回転金型6A、回転金型6B、及び可動側金型5のそれぞれを冷却するための冷却媒体が供給される。内部流路101A、101B、102を流れた冷却媒体は、回収流路103oを介して回収される。
[0050]
 本実施形態において、射出成形機10は、内部流路100、101A、101B、102に冷却媒体を供給する冷却媒体供給装置104と、内部流路100、101A、101B、102からの冷却媒体を回収する冷却媒体回収装置105とを備えている。
[0051]
 冷却媒体供給装置104は、冷却媒体を、供給流路103iを介して、内部流路100、101A、101B、102に供給する。冷却媒体供給装置104から供給された冷却媒体は、供給流路103iを流れ、内部流路100、101A、101B、102の一端に供給される。内部流路100、101A、101B、102の一端に供給された冷却媒体は、内部流路100、101A、101B、102を流れ、内部流路100、101A、101B、102の他端から排出される。内部流路100、101A、101B、102の他端から排出された冷却媒体は、回収流路103oを流れる。冷却媒体回収装置105は、内部流路100、101A、101B、102を流れた冷却媒体を、回収流路103oを介して回収する。
[0052]
 本実施形態においては、冷却媒体として、液体を用いる。冷却媒体供給装置104は、液体を内部流路100,101A,101B,102に供給する。本実施形態においては、本実施形態においては、冷却媒体として、水を用いる。なお、冷却媒体として、フロン、液体窒素等を用いることもできる。
[0053]
 本実施形態において、冷却媒体供給装置104は、内部流路100、101A、101B、102に対して供給される前の液体の温度を調整可能な温度調整装置150を有する。また、冷却媒体調整装置104は、内部流路100、101A、101B、102に対する単位時間当たりの液体供給量を調整可能な流量調整装置160を有する。温度調整装置150及び流量調整装置160を含む冷却媒体供給装置104の動作は、制御装置200に制御される。
[0054]
 制御装置200は、温度調整装置150を制御して、冷却媒体供給装置104より、所定の温度に調整された液体を、供給流路103iを介して、内部流路100、101A、101B、102に供給することができる。
[0055]
 また、制御装置200は、流量調整装置160を制御して、冷却媒体供給装置104より、単位時間当たり所定量の液体を、供給流路103iを介して、内部流路100、101A、101B、102に供給することができる。
[0056]
 図6に示すように、本実施形態において、供給流路103iは、回転ダイプレート9の内部に形成された第1供給流路1031i、軸部材8の内部に形成された第2供給流路1032i、及び回転部材7の内部に形成された第3供給流路1033iを含む。また、本実施形態において、回収流路103oは、回転ダイプレート9の内部に形成された第1回収流路1031o、軸部材8の内部に形成された第2回収流路1032o、及び回転部材7の内部に形成された第3回収流路1033oを含む。
[0057]
 本実施形態において、回転金型6Aの内部流路101Aの一端と、回転ダイプレート9の第1供給流路1031iの一端とが接続されている。回転金型6Aと回転ダイプレート9との間には、供給流路103iを流れる液体の漏出を抑制するためのシール部材300が配置されている。本実施形態において、シール部材300は、回転金型6Aの内部流路101Aの一端と、回転ダイプレート9の第1供給流路1031iの一端とが接続する接続部の近傍に配置されている。
[0058]
 また、本実施形態において、回転金型6Aの内部流路101Aの他端と、回転ダイプレート9の第1回収流路1031oの一端とが接続されている。回転金型6Aと回転ダイプレート9との間には、回収流路103oを流れる液体の漏出を抑制するためのシール部材300が配置されている。本実施形態において、シール部材300は、回転金型6Aの内部流路101Aの他端と、回転ダイプレート9の第1回収流路1031oの一端とが接続する接続部の近傍に配置されている。
[0059]
 同様に、回転金型6Bの内部流路101Bの一端と、回転ダイプレート9の第1供給流路1031iの一端とが接続されている。回転金型6Bの内部流路101Bの一端と、回転ダイプレート9の第1供給流路1031iの一端とが接続する接続部の近傍には、供給流路を流れる液体の漏出を抑制するためのシール部材300が配置されている。また、回転金型6Bの内部流路101Bの他端と、回転ダイプレート9の第1回収流路1031oの一端とが接続されている。回転金型6Bの内部流路101Bの他端と、回転ダイプレート9の第1回収流路1031oの一端とが接続する接続部の近傍には、回収流路を流れる液体の漏出を抑制するためのシール部材300が配置されている。
[0060]
 また、回転ダイプレート9の第1供給流路1031iの他端と、軸部材8の第2供給流路1032iの一端とが接続されている。回転ダイプレート9と軸部材8との間には、供給流路を流れる液体の漏出を抑制するためのシール部材300が配置されている。本実施形態において、シール部材300は、回転ダイプレート9の第1供給流路1031iの他端と、軸部材8の第2供給流路1032iの一端とが接続する接続部の近傍に配置されている。
[0061]
 また、回転ダイプレート9の第1回収流路1031oの他端と、軸部材8の第2回収流路1032oの一端とが接続されている。回転ダイプレート9と軸部材8との間には、回収流路を流れる液体の漏出を抑制するためのシール部材300が配置されている。本実施形態において、シール部材300は、回転ダイプレート9の第1回収流路1031oの他端と、軸部材8の第2回収流路1032oの一端とが接続する接続部の近傍に配置されている。
[0062]
 同様に、軸部材8の第2供給流路1032iの他端と、回転部材7の第3供給流路1033iの一端とが接続されている。軸部材8の第2供給流路1032iの他端と、回転部材7の第3供給流路1033iの一端とが接続する接続部の近傍には、供給流路を流れる液体の漏出を抑制するためのシール部材300が配置されている。
[0063]
 また、軸部材8の第2回収流路1032oの他端と、回転部材7の第3回収流路1033oの一端とが接続されている。軸部材8の第2回収流路1032oの他端と、回転部材7の第3回収流路1033oの一端とが接続する接続部の近傍には、回収流路を流れる液体の漏出を抑制するためのシール部材300が配置されている。
[0064]
 本実施形態においては、シール部材300として、例えばOリング、Vリングを使用することができる。液体の漏出を抑制するためのシール部材300は、簡易な構成で済む。
[0065]
 また、回転部材7の第3供給流路1033iの他端は、可撓性のフレキシブル管を介して、冷却媒体供給装置104と接続されている。また、回転部材7の第3回収流路1033oの他端は、可撓性のフレキシブル管を介して、冷却媒体回収装置105と接続されている。これにより、回転ダイプレート9の回転は妨げられない。
[0066]
 また、本実施形態において、射出成形機10は、第1キャビティCA1を形成する固定側金型4の内面の温度を高めることができる加熱装置74を備えている。本実施形態において、加熱装置74は、固定側金型4に配置された電熱ヒータである。本実施形態においては、第1キャビティCA1を形成する固定側金型4の内面の少なくとも一部が、電熱ヒータで形成されている。
[0067]
 同様に、射出成形機10は、固定側金型4との間で第1キャビティCA1を形成し、可動側金型5との間で第2キャビティCA2を形成する回転金型6Aの内面の温度を高めることができる加熱装置76Aと、固定側金型4との間で第1キャビティCA1を形成し、可動側金型5との間で第2キャビティCA2を形成する回転金型6Bの内面の温度を高めることができる加熱装置76Bと、第2キャビティCA2を形成する可動側金型5の内面の温度を高めることができる加熱装置75とを備えている。加熱装置76Aは、回転金型6Aに配置された電熱ヒータを含み、加熱装置76Bは、回転金型6Bに配置された電熱ヒータを含み、加熱装置75は、可動側金型5に配置された電熱ヒータを含む。
[0068]
 なお、本実施形態においては、金型4,6A,6B,5の内面の少なくとも一部が、電熱ヒータ74,76A,76B,75で形成されている場合を例にして説明するが、例えば、電熱ヒータとして、カートリッジヒータ等を用いて、その電熱ヒータを、金型の内部に設けてもよい。
[0069]
 また、本実施形態において、射出成形機10は、電熱ヒータ74,76A,76B,75に電力を供給可能な電力供給装置170を備えている。電力供給装置170の動作は、制御装置200に制御される。制御装置200は、電力供給装置170を制御して、電熱ヒータ74,76A,76B,75に電力を供給して、固定側金型4、回転金型6A、回転金型6B、可動側金型5を加熱することができる。
[0070]
 次に、上述した構成を有する射出成形機10を用いる射出成形方法の一例について説明する。
[0071]
 まず、本発明の射出成形方法の大まかな手順について説明する。本実施形態の射出成形方法は、所謂、二材射出成形工程を含み、第2射出ユニット12側の第2キャビティCA2で射出成形を行う一次射出成形工程と、第1射出ユニット11側の第1キャビティCA1で射出成形を行う二次射出成形工程とを含む。
[0072]
 ここで、以下の説明において、回転金型6A及び回転金型6Bの少なくとも一方と固定側金型4とを嵌合して、第1キャビティCA1を形成する動作、及び/又は回転金型6A及び回転金型6Bの少なくとも一方と可動側金型5とを嵌合して、第2キャビティCA2を形成する動作を適宜、型閉動作、と称する。
[0073]
 また、嵌合している回転金型6A及び回転金型6Bの少なくとも一方と固定側金型4とを離す動作、及び/又は嵌合している回転金型6A及び回転金型6Bの少なくとも一方と可動側金型5と離す動作を適宜、型開動作、と称する。
[0074]
 また、型閉動作を実行して、油圧型締装置18を用いて、回転金型6A(回転金型6B)と固定側金型4とが近付く方向に力を加える動作、及び/又は回転金型6B(回転金型6A)と可動側金型5とが近付く方向に力を加える動作を適宜、型締め動作、と称する。
[0075]
 また、第1射出ユニット11から第1キャビティCA1に第1樹脂を射出する動作を適宜、第1射出動作、と称し、第2射出ユニット12から第2キャビティCA2に第2樹脂を射出する動作を適宜、第2射出動作、と称する。
[0076]
(一次射出成形工程)
 まず、制御装置200は、回転ダイプレート9及び可動ダイプレート3を固定ダイプレート2に接近させるように移動して、型閉動作を実行して、第1,第2キャビティCA1,CA2を形成し、油圧型締装置18を用いて型締め動作を実行する。ここでは、第1キャビティCA1が回転金型6Aと固定側金型4との間に形成され、第2キャビティCA2が回転金型6Bと可動側金型5との間に形成される。
[0077]
 型締め動作が終了した後の所定のタイミングにおいて、制御装置200は、第2射出動作を実行する。すなわち、制御装置200は、第2射出ユニット12から溶融した第2樹脂を第2キャビティCA2に射出して、充填する。第2キャビティCA2に充填された第2樹脂は、内部流路102,101Bを流れる液体によって冷却されることによって、固化される。
[0078]
(型回転工程)
 第2樹脂が固化可能な固化時間が経過後の所定のタイミングにおいて、制御装置200は、可動ダイプレート3及び回転ダイプレート9を固定ダイプレート2から離れるように移動して、型開動作を実行して、各ダイプレート2、9、3の間隔を充分に開ける。そして、制御装置200は、回転ダイプレート9を180度回転した後、回転ダイプレート9及び可動ダイプレート3を固定ダイプレート2に接近させるように移動して、型閉動作を実行して、第1,第2キャビティCA1,CA2を形成し、油圧型締装置18を用いて型締め動作を実行する。ここでは、第1キャビティCA1が回転金型6Bと固定側金型4との間に形成され、第2キャビティCA2が回転金型6Aと可動側金型5との間に形成される。
[0079]
(二次射出成形工程)
 型締め動作が終了した後の所定のタイミングにおいて、制御装置200は、第1射出動作を実行する。すなわち、制御装置200は、第1射出ユニット11から溶融した第1樹脂を第1キャビティCA1に射出して、充填する。このとき、第1キャビティCA1は、回転金型6Bに貼り付いている成形品と固定側金型4との間に形成される。第1キャビティCA1に充填された第1樹脂は、内部流路101,101Bを流れる液体によって冷却されることによって、固化される。これにより、二材が重なった二材成形品(プラスチック製品)が成形される。
[0080]
 また、制御装置200は、第1射出動作と並行して、第2キャビティCA2に対する第2射出動作を実行する。すなわち、制御装置200は、次の二材成形品を形成するために、上述した一次射出成形工程と同様の手順で、回転金型6Aと可動側金型5とで形成される第2キャビティCA2に第2射出ユニット12から溶融した第2樹脂を射出して、充填する。第2キャビティCA2に充填された第2樹脂は、内部流路102,101Aを流れる液体によって冷却されることによって、固化される。
[0081]
 第1射出動作及び第2射出動作が終了し、第1,第2樹脂が固化した後、制御装置200は、可動ダイプレート3及び回転ダイプレート9を固定ダイプレート2から離れるように移動して、型開動作を実行して、各ダイプレート2、9、3の間隔を充分に開ける。そして、制御装置200は、取り出し装置(不図示)により、第1キャビティCA1を形成していた回転金型6Bに貼り付いている二材成形品を取り出す。
[0082]
 以下、制御装置200は、回転ダイプレート9の180度回転、型閉動作、第1射出動作及び第2射出動作、冷却動作、型開動作、及び二材成形品の取り出しが順次繰り返すことによって、二材成形品を連続的に製造する。
[0083]
 次に、本実施形態に係る射出成形方法の特徴的な部分について説明する。
[0084]
 上述のように、本実施形態においては、型閉動作、第1,第2射出動作、及び冷却動作が連続的に実行される。以下の説明においては、説明を簡単にするため、回転金型6A及び固定側金型4を用いる型閉動作、回転金型6Aと固定側金型4との間に形成された第1キャビティCA1に対する第1射出動作、及び回転金型6A及び固定側金型4を冷却する動作を例にして説明する。
[0085]
 図7は、本実施形態に係る射出成形機10の一部を拡大した断面図である。図8は、本実施形態に係る金型4,6Aの温度、及び内部流路100,101Aの液体の温度と、時間との関係を示す図である。
[0086]
 本実施形態において、射出成形機10を用いる射出成形方法は、固定側金型4及び回転金型6Aによって形成された第1キャビティCA1に第1樹脂が射出される前の準備期間P1及びその準備期間P1が経過後の第1樹脂が射出される射出期間P2において、金型4,6Aの内部に形成された内部流路100,101Aに液体を連続的に供給する動作と、準備期間P1の少なくとも一部において電熱ヒータ74,76Aを用いて金型4,6Aを加熱する動作とを含む。
[0087]
 本実施形態において、制御装置200は、準備期間P1の前の予備期間P0、準備期間P1、及び射出期間P2のそれぞれにおいて、冷却媒体供給装置104より、内部流路100,101Aに、液体を連続的に供給し続ける。本実施形態において、制御装置200は、温度調整装置150を制御して、予備期間P0、準備期間P1、及び射出期間P2のそれぞれにおいて、冷却媒体供給装置104より、ほぼ一定の温度で、液体を送出する。
[0088]
 上述の型閉動作は、予備期間P0において実行される。なお、型閉動作が、準備期間P1において実行されてもよい。第1射出動作は、射出期間P2において実行される。
[0089]
 準備期間P1の少なくとも一部において、制御装置200は、電力供給装置170より電熱ヒータ74,76Aに電力を供給して、金型4,6Aを加熱する。すなわち、制御装置200は、第1射出動作に先立って、金型4,6Aを予め加熱する。以下、準備期間P1において、金型4,6Aを予め加熱する動作を適宜、予熱動作、と称する。
[0090]
 予熱動作を実行することによって、製造されるプラスチック製品の品質の劣化を抑制でき、プラスチック製品の生産性の低下を抑制できる。例えば、金型4,6Aが冷えすぎた状態で第1射出動作が実行されると、第1キャビティCA1に射出された溶融状態の第1樹脂の粘度が急激に上昇し、流動性が低下して、第1キャビティCA1を第1樹脂で十分に充填できなくなったり、例えば製造されるプラスチック製品にクラックが発生したり、分子勾配によるスキン層が発生したりする等、製造されるプラスチック製品の品質が劣化し、ひいてはプラスチック製品の生産性が低下してしまう可能性がある。本実施形態によれば、予熱動作が実行されるので、製造されるプラスチック製品の品質の劣化を抑制でき、プラスチック製品の生産性の低下を抑制できる。
[0091]
 本実施形態において、制御装置200は、準備期間P1と予備期間P0及び射出期間P2とで、内部流路100,101Aの液体の温度を異ならせるために所定動作を実行する。本実施形態において、制御装置200は、準備期間P1における内部流路100,101Aの液体の温度を、予備期間P0及び射出期間P2における内部流路100,101Aの液体の温度より高くする。
[0092]
 本実施形態においては、制御装置200は、所定動作として、準備期間P1と予備期間P0及び射出期間P2とで、流量調整装置160を制御して、内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量を変える。
[0093]
 すなわち、制御装置200は、内部流路100,101Aの液体の温度を変えるための所定動作として、冷却媒体供給装置104(流量調整装置160)が内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量を変える動作を実行する。流量調整装置160は、液体(冷却媒体)を送出するための、例えばポンプを備え、供給された電力(駆動力)に応じて、単位時間当たり所定量の液体を送出する。
[0094]
 本実施形態において、制御装置200は、準備期間P1において、電力供給装置170より電熱ヒータ74,76Aに電力を供給して、金型4,6Aを加熱(予熱)したまま、準備期間P1における内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量を、予備期間P0及び射出期間P2における内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量より少なくする。これにより、予備期間P0、準備期間P1、及び射出期間P2のそれぞれにおいて、冷却媒体供給装置104より送出される液体の温度がほぼ一定でも、その液体は、金型4,6Aの内部流路100,101Aを流れることによって、金型4,6Aに配置されている電熱ヒータ74,76Aで暖められる。これにより、内部流路100,101Aに供給される液体が、電熱ヒータ74,76Aを用いる予熱動作を妨げることを抑制できる。例えば、内部流路100,101Aの入口からその内部流路100,101Aに流入する液体は、その内部流路100,101Aの入口近傍に配置されている電熱ヒータ74,76Aの一部によって暖められながら、内部流路100,101Aに流入していく。これにより、内部流路100,101Aに供給された液体の温度は、高温となり、金型4,6Aから奪う熱量が小さくなるので、金型4,6A全体としてみれば、電熱ヒータ74,76Aを用いる予熱動作を妨げることを抑制できる。
[0095]
 すなわち、本実施形態においては、電熱ヒータ74,76Aを用いる予熱動作が、内部流路100,101Aに供給される液体によって妨げられないように、制御装置200は、予熱動作(予熱期間)を含む準備期間P1において、内部流路100,101Aに供給する単位時間当たりの液体供給量を、射出期間P2において内部流路100,101Aに供給する単位時間当たりの液体供給量より少なくする。これにより、電力供給装置170から電熱ヒータ74,66Aに供給する電力量を高めることなく、金型4,6Aを所望の温度に予熱することができる。
[0096]
 また、安定した予熱動作を得るために、連続成形における各金型4,6Aの電熱ヒータ74,76Aへの供給電力量および温度の経時変化プロファイルをそれぞれ予め測定し、これら経時変化プロファイルの各測定データの平均値プロファイルを安定予熱プロファイルとして定め、この安定予熱プロファイルに沿うように電熱ヒータ74,76Aに供給する電力量を微分制御または積分制御などのフィードバック制御を行うことが有効である。
[0097]
 金型4,6Aの予熱動作が終了し、準備期間(予熱期間)P1が終了した後、射出期間P2に移行する。制御装置200は、準備期間P1の終了後、射出期間P2が開始されると同時に、内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量を多くして、金型4,6Aの冷却を開始するとともに、第1射出動作を開始する。この冷却を開始した時点においては、金型4,6Aの温度は、殆ど低下していない。金型4,6Aに対して溶融状態の第1樹脂が射出されるので、流動性の急激な低下(粘度の急激な上昇)、クラックの派生、スキン層の発生等の不具合を抑制しつつ、金型4,6Aの冷却が進んで温度が低下することで、短時間で第1樹脂を固化することができる。以上により、金型4,6Aを用いるプラスチック製品の製造工程が終了する。
[0098]
 本実施形態において、予備期間P0、準備期間P1、及び射出期間P2それぞれの時間が予め定められている。また、制御装置200は、予備期間P0、準備期間P1、及び射出期間P2の時間を計測可能なタイマー201を備えている。制御装置200は、そのタイマー201の計測結果に基づいて、内部流路100,101Aの液体の温度を異ならせるための所定動作を実行するタイミングを設定することができる。
[0099]
 本実施形態においては、制御装置200は、準備期間P1における内部流路100,101Aの液体の温度が、液体の沸点以下、且つ、射出期間P2における金型4,6Aの目標温度以上になるように、準備期間P1における単位時間当たりの液体供給量を調整し、射出期間P2における内部流路100,101Aの液体の温度が、射出期間P2における金型4,6Aの目標温度以下になるように、射出期間P2における単位時間当たりの液体供給量を調整する。
[0100]
 ここで、金型4,6Aの目標温度は、第1キャビティCA1に射出された第1樹脂を固化可能な温度であり、使用される第1樹脂の物性等に応じて適宜定められる。
[0101]
 準備期間P1における内部流路100,101Aの液体の温度を、液体の沸点以下、且つ、射出期間P2における金型4,6Aの目標温度以上に調整することによって、準備期間P1において、内部流路100,101Aにおいて、液体が蒸気になってしまうことを抑制しつつ、金型4,6Aを十分に予熱することができる。
[0102]
 また、射出期間P2における内部流路100,101Aの液体の温度を、射出期間P2における金型4,6Aの目標温度以下に調整することによって、射出期間P2においては、金型4,6Aを十分に冷却して、第1樹脂を短時間で固化させることができる。したがって、プラスチック製品の生産性の低下を抑制できる。
[0103]
 なお、制御装置200は、準備期間P1における内部流路100,101Aの液体の温度を、準備期間P1における金型4,6Aの目標温度以下、且つ、射出期間P2における金型4,6Aの目標温度以上に調整することもできる。こうすることによっても、例えば、準備期間P1における金型の目標温度が液体の沸点より低い場合、準備期間P1における電熱ヒータ74,76Aによる予熱動作を妨げずに済むとともに、内部流路100,101Aの周囲(周囲の金型4,6A)の温度上昇を抑えることができるので、射出期間P2において、内部流路100,101Aの周囲の温度低下を早めることができ、溶融状態の第1樹脂を短時間で固化させることができる。
[0104]
 以上、回転金型6A及び固定側金型4を用いる型閉動作、回転金型6Aと固定側金型4との間に形成された第1キャビティCA1に対する第1射出動作、及び回転金型6A及び固定側金型4を冷却する動作を例にして説明した。回転金型6B及び固定側金型4を用いる型閉動作、回転金型6Bと固定側金型4との間に形成された第1キャビティCA1に対する第1射出動作、及び回転金型6B及び固定側金型4を冷却する動作も、上述の手順と同様に実行可能であるため、その説明を省略する。また、回転金型6A及び可動側金型5を用いる型閉動作、回転金型6Aと可動側金型5との間に形成された第2キャビティCA2に対する第2射出動作、及び回転金型6A及び可動側金型5を冷却する動作も、上述の手順と同様に実行可能であり、回転金型6B及び可動側金型5を用いる型閉動作、回転金型6Bと可動側金型5との間に形成された第2キャビティCA2に対する第2射出動作、及び回転金型6B及び可動側金型5を冷却する動作も、上述の手順と同様に実行可能であるため、その説明を省略する。
[0105]
 なお、固定側金型4,可動側金型5,回転金型6A,6Bを適宜組み合わせて当接した場合、組合わされた一対の金型が同じ温度になっていないと、両者の熱膨張の差により、当接面に隙間が空いたり、噛り摩耗が発生したりする場合がある。そのため、固定側金型4,可動側金型5,回転金型6A,6Bを射出期間の目標温度まで加熱する際には、各金型の目標温度に到達するタイミングを合わせるような加熱方法が好ましい。
[0106]
 この加熱方法としては、予め各金型の昇温に要する時間を測定し、各金型の昇温に要する時間の時間差を考慮して、制御装置200により各金型の加熱を開始するタイミングをずらすように制御してもよい。例えば、最も遅く昇温が完了する(目標温度に到達する)金型の加熱を最初に開始し、その後、遅らせて他の金型の加熱をそれぞれ開始するように制御してもよい。この場合、電力供給装置170から各金型にそれぞれ配置された電熱ヒータ74、75、76A、76Bに供給される電力の供給のタイミングをずらしてもよい。なお、各電熱ヒータに個別に電力供給装置170を設け、制御装置200により各電力供給装置170を制御してもよい。
[0107]
 あるいは、他の加熱方法として、予め各金型の昇温に要する時間を測定し、各金型の昇温に要する時間の時間差を考慮して、遅く昇温が完了する(目標温度に到達する)金型の昇温を待つために早く昇温が完了する金型の加熱を途中で停止するように制御してもよい。この場合、各金型の加熱を同時に開始し、早く昇温が完了する金型が目標温度よりも低い所定の温度に到達したら、この所定の温度でこの金型の温度を維持し、遅く昇温が完了する金型の温度が所定の温度に到達した時点で、早く昇温が完了する金型の加熱を再開するように制御してもよい。
[0108]
 あるいは、他の加熱方法として、予め各金型の昇温に要する時間を測定し、各金型の昇温に要する時間の時間差を考慮して、制御装置200により各金型の昇温速度を遅くするように、冷却媒体供給装置104(温度調整装置150、流量調整装置160)を制御してもよい。例えば、早く昇温が完了する(目標温度に到達する)金型の昇温速度を遅らせるように、この金型への冷却媒体の供給流量を増やす制御をしてもよい。この場合、冷却媒体供給装置104から各金型の内部流路100,101,101A,102に供給される冷却媒体の流量を別々に調整してもよい。なお、各金型の内部流路に個別に冷却媒体供給装置104を設け、制御装置200により各冷却媒体供給装置104を制御してもよい。
[0109]
 以上説明したように、本実施形態によれば、射出成形機10において、準備期間(予熱期間)P1において、電熱ヒータ74,76Aで金型4,6Aを加熱しながら、その金型4,6Aの内部流路100,101Aに冷却用の液体を供給する場合、電熱ヒータ74,76Aに供給する電力量、あるいは使用する液体の量を抑制しつつ、高品質なプラスチック製品を、生産性良く製造することができる。
[0110]
 また、本実施形態においては、予備期間P0、準備期間(予熱期間)P1、及び射出期間P2のそれぞれにおいて、冷却媒体供給装置104より、液体が連続的に(常に)供給され続ける。電熱ヒータ74,76Aによる予熱動作を妨げないために、準備期間P1において、内部流路100,101Aに対する液体の供給を停止することも考えられるが、その場合、電熱ヒータ74,76Aによって、内部流路100,101Aに残留する液体が蒸気となってしまう可能性が高くなる。その結果、その蒸気が、供給流路103iあるいは回収流路103oを移動して、例えば金型6Aと回転ダイプレート9との間、あるいは回転ダイプレート9と軸部材8との間、あるいは軸部材8と回転部材7との間から漏出する可能性がある。蒸気の漏出を抑制するためのシール機構は、一般に構造が複雑であったり、コストが高くなったりする。また、蒸気の漏出を抑制するためのシール機構には、耐熱性も要求される。本実施形態においては、液体を供給し続けるので、蒸気の発生を抑制でき、簡易な構造のシール部材300であっても、液体(冷却媒体)の漏出を抑制することができる。
[0111]
 なお、上述の実施形態においては、準備期間P1における内部流路100,101Aの液体の温度を高めるために、準備期間P1において内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量を減らすこととした。制御装置200は、準備期間P1における内部流路100,101Aの液体の温度を高めるために、温度調整装置150を用いて、射出期間P2において内部流路100,101Aに対して供給する液体の温度を、準備期間P1において内部流路100,101Aに対して供給する液体の温度と変えてもよい。すなわち、制御装置200は、温度調整装置150を用いて、準備期間P1において内部流路100,101Aに対して供給する液体の温度を、射出期間P2において内部流路100,101Aに対して供給する液体の温度より高くしてもよい。こうすることによっても、準備期間P1における内部流路100,101Aの液体の温度を高めて、予熱動作を妨げずに済む。
[0112]
<第2実施形態>
 次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
[0113]
 図9は、第2実施形態に係る射出成形機10Bの一例を示す図である。上述の第1実施形態においては、制御装置200は、タイマー201の計測結果に基づいて、所定動作を実行することとした。第1実施形態と異なる第2実施形態の特徴的な部分は、制御装置200が、内部流路100,101Aの液体の温度を検出可能な温度センサ202の検出結果に基づいて、所定動作を実行する点にある。
[0114]
 図9において、射出成形機10Bは、内部流路100,101Aの液体の温度を検出可能な温度センサ202を備えている。制御装置200は、温度センサ202の検出結果に基づいて、所定動作を実行する。図9に示す例では、温度センサ202は、内部流路100,101Aから排出される液体の温度を検出するために、内部流路100,101Aの他端近傍(内部流路と回収流路との接続部近傍)に配置されている。
[0115]
 例えば、準備期間P1において、金型4,6Aの温度が所望の温度に達した後、制御装置200は、電熱ヒータ74,76Aに対する電力供給を停止し、温度センサ202の検出結果に基づいて、内部流路100,101Aから排出される液体の温度が安定したことを確認した後、内部流路100,101Aの液体の温度を低下させるための所定動作(単位時間当たりの液体供給量を低下させる動作、冷却媒体供給装置104から送出する液体の温度を低下させる動作)を開始するとともに、第1射出動作を実行する。また、第1射出動作の実行後に、内部流路100,101Aの液体の温度を低下させるための所定動作を開始してもよい。
[0116]
 また、制御装置200は、金型4,6Aに電力を供給しつつ、内部流路100,101Aの液体の温度を温度センサ202で検出し、その温度センサ202の検出結果に基づいて、金型4,6Aが所望の温度に達したと判断した後、金型4,6Aに対する電力供給を停止するとともに、内部流路100,101Aの液体の温度を低下させるための所定動作(単位時間当たりの液体供給量を低下させる動作、冷却媒体供給装置から送出する液体の温度を低下させる動作)を開始し、第1射出動作を実行することもできる。また、第1射出動作の実行後に、内部流路100,101Aの液体の温度を低下させるための所定動作を開始してもよい。
[0117]
<第3実施形態>
 次に、第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
[0118]
 図10は、本実施形態に係る金型4,6Aの温度、内部流路100,101Aの液体の温度、電力供給装置170が電熱ヒータ74,76Aに供給する電力、及び冷却媒体供給装置104(流量調整装置160)を駆動するためにその流量調整装置160に供給される電力と、時間との関係を示す図である。
[0119]
 本実施形態においては、内部流路100,101Aの液体の温度を変えるための所定動作は、冷却媒体供給装置104(流量調整装置160)が内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量を変える動作である。流量調整装置160は、液体(冷却媒体)を送出するための、例えばポンプを備え、供給された電力(駆動力)に応じて、単位時間当たり所定量の液体を送出する。
[0120]
 また、本実施形態においては、準備期間(予熱期間)P1において、電熱ヒータ74,76Aに電力が供給されている状態で、金型4,6Aの温度を目標温度にするために、内部流路100,101Aに対して、冷却媒体供給装置104より、単位時間当たり第2量の液体が供給される。金型4,6Aの温度を目標温度にするための液体に関する第2量は、電熱ヒータ74,76Aに供給される電力、及び金型4,6Aの構造、物性等に応じて、あるいは予備実験によって、既知の値である。
[0121]
 本実施形態において、制御装置200は、電力供給装置170より、準備期間P1の第1時点t1において電熱ヒータ74,76Aに対する電力供給を開始し、準備期間P1における第1時点t1より前の第2時点t2において、内部流路100,101Aの液体の温度を高くするための所定動作(内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量を少なくするための動作)を開始する。
[0122]
 本実施形態において、予備期間P0を含む、第2時点t2より前の期間においては、制御装置200は、所定の電源(駆動源)より、流量調整装置160(ポンプ)に第1電力量d1の電力を供給する。冷却媒体供給装置104は、その供給された第1電力量d1の電力に応じて、単位時間当たり第1量の液体を内部流路100,101Aに対して送出する。
[0123]
 制御装置200は、第2時点t2において、所定の電源(駆動源)から流量調整装置160(ポンプ)に供給する電力を第1電力量d1から第2電力量d2に切替える。第2電力量d2は、冷却媒体供給装置104が単位時間当たり第2量の液体を送出できる値である。第2時点t2において、制御装置200は、所定の電源(駆動源)から、流量調整装置160(ポンプ)に対して、第2電力量d2の電力の供給を開始する。冷却媒体供給装置104は、その供給された第2電力量d2の電力に応じて、単位時間当たりの液体供給量を変化させる。
[0124]
 例えば、流量調整装置160に供給する電力量を変えた場合でも、冷却媒体供給装置104が単位時間当たりの液体供給量を第1量から第2量(目標値)まで変化させる時間が長くなったり、供給する液体の温度が目標値になるまでに時間がかかったりする可能性がある。すなわち、供給する液体の状態が目標状態になるまでに、タイムラグが発生する可能性がある。したがって、そのタイムラグを考慮して、内部流路100,101Aの液体の温度を高くするための所定動作を開始するタイミング(第2時点t2)を設定することによって、金型4,6Aの予熱動作を短時間で効率良く実行することができる。
[0125]
 本実施形態においては、第1時点t1においては、内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量は、第2量に到達している。すなわち、準備期間P1において、電熱ヒータ74,76Aの作動が開始されているときには、内部流路100,101Aに対する液体供給量は、既に、目標値(第2量)に到達している。これにより、電熱ヒータ74,76Aの消費電力を抑制でき、金型4,6Aの予熱動作を効率良く実行することができる。
[0126]
 また、本実施形態においては、制御装置200は、電力供給装置170より、準備期間P1の第3時点t3において電熱ヒータ74,76Aに対する電力供給を停止し、準備期間P1における第3時点t3より前の第4時点t4において、内部流路100,101Aの液体の温度を低くするための所定動作(内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量を多くするための動作)を開始する。
[0127]
 制御装置200は、第4時点t4において、所定の電源(駆動源)から流量調整装置160(ポンプ)に供給する電力を第2電力量d2から第3電力量d3に切替える。なお、本実施形態においては、第3電力量d3は、第1電力量d1と同じである。第3電力量d3は、冷却媒体供給装置104が単位時間当たり第3量の液体を送出できる値である。また、第3量は、射出期間P2において、樹脂を固化させるために、金型4,6Aの温度を目標温度にできる液体供給量である。液体に関する第3量は、第1樹脂の物性、及び金型4,6Aの構造、物性等に応じて、あるいは予備実験によって、既知の値である。
[0128]
 第4時点t4において、制御装置200は、所定の電源(駆動源)から、流量調整装置160(ポンプ)に対して、第3電力量d3の電力の供給を開始する。冷却媒体供給装置104は、その供給された第3電力量d3の電力に応じて、単位時間当たりの液体供給量を変化させる。
[0129]
 例えば、流量調整装置160に供給する電力量を変えた場合でも、冷却媒体供給装置104が単位時間当たりの液体供給量を第2量から第3量(目標値)まで変化させるために要する時間が長くなったり、供給する液体の温度が目標温度になるまでに時間がかかったりする可能性がある。すなわち、供給する液体の状態が目標状態になるまでに、タイムラグが発生する可能性がある。また、準備期間P1において、電熱ヒータ74,76Aに対する電力供給を停止した場合、電力供給を停止した直後においては、金型4,6Aの温度が上昇し続けたり、直ぐに低下しなかったりする状況が発生する等、タイムラグが発生する可能性がある。すなわち、準備期間P1から射出期間P2に移行するとき、金型4,6Aの状態が目標状態になるまでに、あるいは供給する液体の状態が目標状態になるまでに、タイムラグが発生する可能性がある。したがって、そのタイムラグを考慮して、内部流路100,101Aの液体の温度を低くするための所定動作を開始するタイミング(第4時点t4)を設定することによって、準備期間P1から射出期間P2へ円滑に、且つ短時間で移行することができる。
[0130]
 本実施形態においては、第3時点t3においては、内部流路100,101Aに対する単位時間当たりの液体供給量は、第3量に到達しており、金型4,6Aの温度の低下が開始される。これにより、第1射出動作を開始するときには、金型4,6Aは、所望の温度に到達しており、さらに液体の供給を続けることによって、金型4,6Aの温度を、樹脂を固化させるための目標温度まで低下させることができる。
[0131]
 なお、上述の第1~第3実施形態において、準備期間P1における液体の温度を、射出期間P2における液体の温度より高くすることとしたが、制御装置200は、準備期間P1における液体の温度を、射出期間P2における液体の温度より高くすることもできる。例えば、射出成形機10の作動試験のために、単位時間当たりの液体供給量を、射出期間P2における単位時間当たりの液体供給量より高める場合、その液体供給量を高める動作を、準備期間P1の少なくとも一部において実行することによって、射出成形機10の生産性の低下を抑制しつつ、その作動試験の結果に応じて、射出成形機10の性能の低下を抑制するための適切な処置を講ずることができる。また、射出成形機10のメンテナンスのために、射出期間P2における単位時間当たりの液体供給量を高めることもできる。例えば、液体供給量を高めることによって、供給流路103i、内部流路100,101A,101B,102等のクリーニング効果が期待できる。これにより、射出成形機10の性能が低下したり、製造されるプラスチック製品の品質が低下したりすることを抑制できる。また、上述の適切な処置を講じたり、メンテナンスを実行したりすることによって、射出成形機10の性能が維持されるので、例えば性能の低下に伴う使用エネルギーの増大を抑制できる。
[0132]
 また、準備期間P1及び射出期間P2のそれぞれにおいて、常時、冷却媒体を適正な流量、または適正は温度で金型に供給し、常時、金型を冷却することによって、電熱ヒータにより与えられた熱量の過分を金型より排出することができる。これにより、成形サイクル中の金型の温度制御において、高い再現性を得ることができる。

産業上の利用可能性

[0133]
 本発明の射出成形機、及び射出成形方法によれば、射出成形機の性能の低下を抑制し、成形品の品質の低下を抑制できる。

符号の説明

[0134]
4…固定側金型、
5…可動側金型、
6A…回転金型、
6B…回転金型、
10…射出成形機、
74…電熱ヒータ、
75…電熱ヒータ、
76A…電熱ヒータ、
76B…電熱ヒータ、
100…内部流路、
101A…内部流路、
101B…内部流路、
102…内部流路、
103i…供給流路、
103o…回収流路、
104…冷却媒体供給装置、
105…冷却媒体回収装置、
150…温度調整装置、
160…流量調整装置、
170…電力供給装置、
200…制御装置、
201…タイマー、
202…温度センサ、
300…シール部材、
1031i…第1供給流路、
1032i…第2供給流路、
1031o…第1回収流路、
1032o…第2回収流路、
CA1…第1キャビティ、
CA2…第2キャビティ、
P1…準備期間、
P2…射出期間、
t1…第1時点、
t2…第2時点、
t3…第3時点、
t4…第4時点

請求の範囲

[請求項1]
 樹脂が射出されるキャビティを形成する金型と、
 前記樹脂が射出される前の準備期間及び前記準備期間が経過後の前記樹脂が射出される射出期間において、前記金型の内部流路に液体を連続的に供給する液体供給装置と、
 前記準備期間の少なくとも一部において前記金型に配置された電熱ヒータに電力を供給して、前記金型を加熱する電力供給装置と、
 前記準備期間と前記射出期間とで前記内部流路の液体の温度を異ならせるために所定動作を実行する制御装置と、
を備える射出成形機。
[請求項2]
 前記制御装置に制御され、前記内部流路に対する単位時間当たりの液体供給量を調整可能な流量調整装置を備え、
 前記所定動作は、前記準備期間と前記射出期間とで前記液体供給量を変える動作である請求項1記載の射出成形機。
[請求項3]
 前記制御装置に制御され、前記内部流路に対して供給される前の液体の温度を調整可能な温度調整装置を備え、
 前記所定動作は、前記準備期間と前記射出期間とで前記内部流路に対して供給される前の液体の温度を変える動作である請求項1記載の射出成形機。
[請求項4]
 前記制御装置は、前記準備期間における液体の温度を、前記射出期間における液体の温度より高くする請求項1記載の射出成形機。
[請求項5]
 前記制御装置は、前記準備期間における前記内部流路の液体の温度を、前記液体の沸点以下、且つ、前記射出期間における前記金型の目標温度以上に調整し、
 前記射出期間における前記内部流路の液体の温度を、前記射出期間における前記金型の目標温度以下に調整する請求項1記載の射出成形機。
[請求項6]
 前記制御装置は、前記準備期間における前記内部流路の液体の温度を、前記準備期間における前記金型の目標温度以下、且つ、前記射出期間における前記金型の目標温度以上に調整する請求項5記載の射出成形機。
[請求項7]
 前記射出期間における前記金型の目標温度は、前記キャビティに射出された前記樹脂を固化可能な温度である請求項5記載の射出成形機。
[請求項8]
 前記内部流路の液体の温度を検出可能な温度センサを備え、
 前記制御装置は、前記温度センサの検出結果に基づいて、前記所定動作を実行する請求項1記載の射出成形機。
[請求項9]
 前記準備期間及び前記射出期間の時間を計測可能なタイマーを備え、
 前記制御装置は、前記タイマーの計測結果に基づいて、前記所定動作を実行する請求項1記載の射出成形機。
[請求項10]
 前記電力供給装置は、前記準備期間の第1時点において前記電熱ヒータに対する電力供給を開始し、
 前記制御装置は、前記準備期間における前記第1時点より前の第2時点において、前記内部流路の液体の温度を高くするための所定動作を開始する請求項1記載の射出成形機。
[請求項11]
 前記電力供給装置は、前記準備期間の第3時点において前記電熱ヒータに対する電力供給を停止し、
 前記制御装置は、前記準備期間における前記第3時点より前の第4時点において、前記内部流路の液体の温度を低くするための所定動作を開始する請求項1記載の射出成形機。
[請求項12]
 前記内部流路の一端に接続され、前記液体供給装置から供給された液体が流れる供給流路を有し、
 前記供給流路は、前記金型と接続される第1部材の内部に形成された第1供給流路と、前記第1部材と接続される第2部材の内部に形成された第2供給流路とを含み、
 前記金型と前記第1部材との間、及び前記第1部材と前記第2部材との間のそれぞれに配置され、前記液体の漏出を抑制するシール部材を備える請求項1記載の射出成形機。
[請求項13]
 前記内部流路の他端に接続され、前記内部流路から排出された液体が流れる回収流路を有し、
 前記回収流路は、前記金型と接続される第1部材の内部に形成された第1回収流路と、前記第1部材と接続される第2部材の内部に形成された第2回収流路とを含み、
 前記金型と前記第1部材との間、及び前記第1部材と前記第2部材との間のそれぞれに配置され、前記液体の漏出を抑制するシール部材を備える請求項1記載の射出成形機。
[請求項14]
 前記第1部材の第1面に配置された第1金型と、
 前記第1面の反対側の前記第1部材の第2面に配置された第2金型とを有し、
 前記第1部材及び前記第2部材は回転可能である請求項13記載の射出成形機。
[請求項15]
 前記第1部材に対して一方側に配置された第3金型と、前記第1部材に対して他方側に配置された第4金型とを有し、
 前記第1部材は、回転して、前記第1金型及び前記第2金型の一方と前記第3金型とを対向させ、前記第1金型及び前記第2金型の他方と前記第4金型とを対向させることができる請求項14記載の射出成形機。
[請求項16]
 前記第1金型及び前記第2金型の一方と前記第3金型との間に第1樹脂が射出される第1キャビティが形成され、
 前記第1金型及び前記第2金型の他方と前記第4金型との間に第2樹脂が射出される第2キャビティが形成される請求項15記載の射出成形機。
[請求項17]
 金型に形成されたキャビティに樹脂が射出される前の準備期間及び前記準備期間が経過後の前記樹脂が射出される射出期間において、前記金型の内部に形成された内部流路に液体を連続的に供給する動作と、
 前記準備期間の少なくとも一部において前記金型を加熱する動作と、を含み、
 前記準備期間と前記射出期間とで前記内部流路の液体の温度を異ならせる射出成形方法。
[請求項18]
 前記制御装置が、前記第1金型、前記第2金型、前記第3金型、および前記第4金型が目標温度に同じタイミングで到達するように、前記電力供給装置から前記第1金型、前記第2金型、前記第3金型、および前記第4金型にそれぞれ配置された前記各電熱ヒータへの電力供給を別々に制御する請求項15に記載の射出成形機。
[請求項19]
 前記制御装置が、前記第1金型、前記第2金型、前記第3金型、および前記第4金型が目標温度に同じタイミングで到達するように、前記液体供給装置から前記第1金型、前記第2金型、前記第3金型、および前記第4金型の各内部流路への液体の供給量を別々に制御する請求項15に記載の射出成形機。

補正された請求の範囲(条約第19条)
[ 2010年1月27日 ( 27.01.2010 )  国際事務局受理 ]

[1]
 樹脂が射出されるキャビティを形成する金型と、
 前記樹脂が射出される前の準備期間及び前記準備期間が経過後の前記樹脂が射出される射出期間において、前記金型の内部流路に液体を連続的に供給する液体供給装置と、
 前記準備期間の少なくとも一部において前記金型に配置された電熱ヒータに電力を供給して、前記金型を加熱する電力供給装置と、
 前記準備期間と前記射出期間とで前記内部流路の液体の温度を異ならせるために所定動作を実行する制御装置と、
を備える射出成形機。
[2]
 前記制御装置に制御され、前記内部流路に対する単位時間当たりの液体供給量を調整可能な流量調整装置を備え、
 前記所定動作は、前記準備期間と前記射出期間とで前記液体供給量を変える動作である請求項1記載の射出成形機。
[3]
 前記制御装置に制御され、前記内部流路に対して供給される前の液体の温度を調整可能な温度調整装置を備え、
 前記所定動作は、前記準備期間と前記射出期間とで前記内部流路に対して供給される前の液体の温度を変える動作である請求項1記載の射出成形機。
[4]
 前記制御装置は、前記準備期間における液体の温度を、前記射出期間における液体の温度より高くする請求項1記載の射出成形機。
[5]
 前記制御装置は、前記準備期間における前記内部流路の液体の温度を、前記液体の沸点以下、且つ、前記射出期間における前記金型の目標温度以上に調整し、
 前記射出期間における前記内部流路の液体の温度を、前記射出期間における前記金型の目標温度以下に調整する請求項1記載の射出成形機。
[6]
 前記制御装置は、前記準備期間における前記内部流路の液体の温度を、前記準備期間における前記金型の目標温度以下、且つ、前記射出期間における前記金型の目標温度以上に調整する請求項5記載の射出成形機。
[7]
 前記射出期間における前記金型の目標温度は、前記キャビティに射出された前記樹脂を固化可能な温度である請求項5記載の射出成形機。
[8]
 前記内部流路の液体の温度を検出可能な温度センサを備え、
 前記制御装置は、前記温度センサの検出結果に基づいて、前記所定動作を実行する請求項1記載の射出成形機。
[9]
 前記準備期間及び前記射出期間の時間を計測可能なタイマーを備え、
 前記制御装置は、前記タイマーの計測結果に基づいて、前記所定動作を実行する請求項1記載の射出成形機。
[10]
 前記電力供給装置は、前記準備期間の第1時点において前記電熱ヒータに対する電力供給を開始し、
 前記制御装置は、前記準備期間における前記第1時点より前の第2時点において、前記内部流路の液体の温度を高くするための所定動作を開始する請求項1記載の射出成形機。
[11]
 前記電力供給装置は、前記準備期間の第3時点において前記電熱ヒータに対する電力供給を停止し、
 前記制御装置は、前記準備期間における前記第3時点より前の第4時点において、前記内部流路の液体の温度を低くするための所定動作を開始する請求項1記載の射出成形機。
[12]
 前記内部流路の一端に接続され、前記液体供給装置から供給された液体が流れる供給流路を有し、
 前記供給流路は、前記金型と接続される第1部材の内部に形成された第1供給流路と、前記第1部材と接続される第2部材の内部に形成された第2供給流路とを含み、
 前記金型と前記第1部材との間、及び前記第1部材と前記第2部材との間のそれぞれに配置され、前記液体の漏出を抑制するシール部材を備える請求項1記載の射出成形機。
[13]
 前記内部流路の他端に接続され、前記内部流路から排出された液体が流れる回収流路を有し、
 前記回収流路は、前記金型と接続される第1部材の内部に形成された第1回収流路と、前記第1部材と接続される第2部材の内部に形成された第2回収流路とを含み、
 前記金型と前記第1部材との間、及び前記第1部材と前記第2部材との間のそれぞれに配置され、前記液体の漏出を抑制するシール部材を備える請求項1記載の射出成形機。
[14]
 前記第1部材の第1面に配置された第1金型と、
 前記第1面の反対側の前記第1部材の第2面に配置された第2金型とを有し、
 前記第1部材及び前記第2部材は回転可能である請求項13記載の射出成形機。
[15]
 前記第1部材に対して一方側に配置された第3金型と、前記第1部材に対して他方側に配置された第4金型とを有し、
 前記第1部材は、回転して、前記第1金型及び前記第2金型の一方と前記第3金型とを対向させ、前記第1金型及び前記第2金型の他方と前記第4金型とを対向させることができる請求項14記載の射出成形機。
[16]
 前記第1金型及び前記第2金型の一方と前記第3金型との間に第1樹脂が射出される第1キャビティが形成され、
 前記第1金型及び前記第2金型の他方と前記第4金型との間に第2樹脂が射出される第2キャビティが形成される請求項15記載の射出成形機。
[17]
[補正後] 金型に形成されたキャビティに樹脂が射出される前の準備期間及び前記準備期間が経過後の前記樹脂が射出される射出期間において、前記金型の内部に形成された内部流路に冷却媒体を連続的に供給する動作と、
 前記準備期間の少なくとも一部において前記金型を加熱する動作と、を含み、
 前記準備期間と前記射出期間とで前記内部流路の冷却媒体の温度を異ならせて射出成形する射出成形品の製造方法。
[18]
 前記制御装置が、前記第1金型、前記第2金型、前記第3金型、および前記第4金型が目標温度に同じタイミングで到達するように、前記電力供給装置から前記第1金型、前記第2金型、前記第3金型、および前記第4金型にそれぞれ配置された前記各電熱ヒータへの電力供給を別々に制御する請求項15に記載の射出成形機。
[19]
 前記制御装置が、前記第1金型、前記第2金型、前記第3金型、および前記第4金型が目標温度に同じタイミングで到達するように、前記液体供給装置から前記第1金型、前記第2金型、前記第3金型、および前記第4金型の各内部流路への液体の供給量を別々に制御する請求項15に記載の射出成形機。

条約第19条(1)に基づく説明書
 請求の範囲第17項において、「液体」を「冷却媒体」に補正した。この補正の根拠は、明細書の段落[0093]に記載されている。この補正により、請求の範囲第17項において、金型の内部に形成された内部流路内を流れる液体が冷却媒体であることを明確にした。
 請求の範囲第17項において、文末の記載「温度を異ならせる射出成形方法」を「温度を異ならせて成形する射出成形品の製造方法」に補正した。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]