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1. WO2009044843 - 風力発電装置

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明 細 書

発明の名称 風力発電装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005  

発明の開示

0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019  

図面の簡単な説明

0020   0021  

発明を実施するための最良の形態

0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20   21  

明 細 書

風力発電装置

技術分野

[0001]
 本発明は、自然エネルギーの風を回転力に変換する風車を用いて発電を行う風力発電装置に関する。

背景技術

[0002]
 従来、自然エネルギーである風力を利用して発電を行う風力発電装置が知られている。この種の風力発電装置は、支柱上に設置されたナセルに、風車翼を取り付けたロータヘッドと、このロータヘッドと一体に回転するよう連結された主軸と、風車翼に風力を受けて回転する主軸を連結した増速機と、増速機の軸出力によって駆動される発電機とを設けたものである。このように構成された風力発電装置においては、風力を回転力に変換する風車翼を備えたロータヘッド及び主軸が回転して軸出力を発生し、主軸に連結された増速機を介して回転数を増速した軸出力が発電機に伝達される。このため、風力を回転力に変換して得られる軸出力を発電機の駆動源とし、発電機の動力として風力を利用した発電を行うことができる。
[0003]
 上述した従来の風力発電装置において、たとえば図21に示すように、固体側のナセル3に対して回転側となるロータヘッド4のハブ7内には、発熱を伴う内部機器8が収納設置されている。この内部機器8としては、たとえば風速の変動に応じて風車翼5の翼ピッチを迅速かつ精密に変化させるピッチ制御装置等があり、電動機により駆動される油圧ポンプ等の駆動機器類やピッチ制御を行うコントロールパネル等の制御機器類により構成されている。なお、図中の符号4aはロータヘッドカバーであり、ロータヘッド4はハブ7の外側をロータヘッドカバー4aにより覆った構成とされる。
[0004]
 一方、ナセル3の内部においても、たとえば増速機や発電機等のように、運転時に発熱する部品が収納設置されている。このため、空気吸気口及び空気排気口を形成し、たとえば風車により運転されるファンによりナセル内部を換気して温度上昇を防止する冷却構造が採用されている。
 なお、上述したナセル3とロータヘッド4との間は、たとえばパンチングメタル等を取り付けた連通路9を介して空間的に接続されているものの、ロータヘッド4側が閉塞されていることから空気の流通はほとんどない。
[0005]
 また、風力発電装置の関連従来技術としては、たとえばタワーヘッド内に設置されるスイッチボードに冷却装置を備えたものが開示されている。(たとえば、特許文献1参照)
特許文献1 : 米国特許出願公開第2007/0119185号明細書

発明の開示

[0006]
 ところで、上述した風力発電装置は、近年の大出力化に対応して風車翼も大型化する傾向にある。このため、ロータヘッドのハブ内に設置される機器類の出力を増すことが必要になるので、出力の増大に伴って機器類の発熱量も増加することとなる。このような発熱量の増加は、ハブ4の内部温度を上昇させることになるので、設置環境の温度管理を必要とする電気・電子部品よりなる制御機器類にとって厳しい状況となる。
 また、ロータヘッドとナセルとの間は空気の流通がほとんどなく、ロータヘッド内の発熱で温度上昇した空気のほとんどがそのまま滞留した状態となる。
 さらに、ロータヘッドの内部は、内部機器を雨水等から保護するために密閉性を必要とするので、上述した連通路以外は密閉されている。特に、ロータヘッドのハブ内に設置された機器類の防水対策として、ハブ内の密閉性が求められている。
[0007]
 このように、ロータヘッドの内部は、熱のこもりやすい密閉構造を採用する必要があるので、内部機器の発熱量増大による内部温度の上昇は顕著になる。従って、制御機器類を正常に作動させて発電を継続するためには、ロータヘッド内部を冷却するなど十分な温度管理が必要となる。このような背景から、風力発電装置の大型化に伴って、ロータヘッド内部の冷却による温度管理を行い、風力発電装置の信頼性や耐久性を向上させることが重要課題となっている。
 本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ロータヘッド内部の温度管理を可能にした風力発電装置を提供することにある。
[0008]
 本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
 本発明の第1の態様に係る風力発電装置は、風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構がナセル内に収納設置され、前記ロータヘッドのハブ内に制御機器類が収納設置されている風力発電装置であって、前記ロータヘッドと前記ナセルとの間に形成されている連通路を介して、前記ロータヘッドの内部と前記ナセルの内部との間で空気を循環させる空気流形成手段が設けられていることを特徴とするものである。
[0009]
 本発明の第1の態様によれば、ロータヘッドとナセルとの間に形成されている連通路を介して、ロータヘッドの内部とナセルの内部との間で空気を循環させる空気流形成手段が設けられているので、冷却構造を備えているため比較的温度の低い空気がロータヘッド内を流通して内部温度を低下させる。
[0010]
 上記第1の態様の風力発電装置において、前記空気流形成手段は、前記連通路に設置された空気循環用ガイドであることが好ましい。これにより、回転側のロータヘッドと固定側のナセルとの間に形成された連通路では、空気循環用ガイドが専用の動力を必要とすることなく相対的な回転運動を行って空気の循環量を増すことができる。
 この場合、前記空気循環用ガイドは、前記ナセル側に固定して前記連通路の周方向へ半周にわたって複数取り付けられたものでもよいし、あるいは、前記空気循環用ガイドは、前記ロータヘッド側に固定して前記連通路の周方向へ半周にわたって複数取り付けられたものでもよい。
[0011]
 また、上記第1の態様において、前記空気流形成手段は、前記ロータヘッドの内部に取り付けられ、前記連通路を内周部側と外周部側とに分割するとともに、前記ロータヘッドの内部空間をハブ外周面側とロータヘッド内壁面側とに分割し、前記ハブ外周面側と前記ロータヘッド内壁面側との間を連通させる開口部を備えている空気流路形成部材と、前記ロータヘッド側に固定され前記連通路の内周部側に沿って全周に配列された内周側空気循環用ガイドと、前記ナセル側に固定され前記連通路の外周部側に沿って全周に配列された外周側空気循環用ガイドとを備え、前記ナセル内の空気を前記空気流路形成部材の内部に導入して循環させることが好ましい。これにより、回転側のロータヘッドと固定側のナセルとの間に形成された連通路においては、空気循環用ガイドが専用の動力を必要とすることなく相対的な回転運動を行って空気の循環量を増すことができる。この場合、比較的温度の低いナセル内の空気は、最初に空気流路形成部材の内側(ハブ外周面側)に導入されて循環した後、開口部から外側(ロータヘッド内壁面側)に流出してナセル側へ戻る。
[0012]
 また、上記第1の態様において、前記空気流形成手段は、前記ロータヘッド内の所定位置で静止するように設置された空気流加速部材であることが好ましい。これにより、回転するロータヘッド側から見ると、静止した空気流加速部材が動力を必要とすることなく相対的な回転をした状態となる。この結果、空気流加速部材は、ロータヘッドの内部に空気の循環流を形成することができる。なお、この場合の空気流加速部材は、回動自在に軸支されたプロペラ形状部材や板状部材を重り等により所定位置に保持して静止させればよい。
[0013]
 また、上記第1の態様において、前記空気流形成手段は、前記ナセル内と前記ハブ内とを連通するロータ軸内流路と、前記ナセル内に設けた送風手段と、前記ハブに穿設した流出孔とを備え、前記ナセル内の空気を前記ハブの内部に導入して前記流出孔から流出させた後、前記連通路を介して前記ナセル内に戻して循環させることが好ましい。これにより、比較的温度の低いナセル内部の空気をハブの内部に流出させて確実に換気し、ハブの内部を冷却することができる。さらに、流出孔から空気が流出するので、ハブの内部に水滴等が侵入することを防止して気密に近い状態を形成することができる。
[0014]
 また、上記第1の態様において、前記空気流形成手段は、前記連通路に設置されるとともに、前記ロータヘッド側の回転を駆動力として動作するファンであることが好ましい。これにより、電動機等の駆動源がなくてもファンを動作させて、比較的温度の低いナセル内の空気をロータヘッド内へ循環させて換気することができる。
[0015]
 本発明の第2の態様に係る風力発電装置は、風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構がナセル内に収納設置され、前記ロータヘッドのハブ内に制御機器類が収納設置されている風力発電装置であって、前記ロータヘッドの外部と前記ハブの内部との間を連通させるとともにルーバーを備えている外気導入路を設け、前記外気導入路の入口から前記ハブの内部に導入した外気が、前記ハブに穿設した流出孔及び前記ロータヘッドと前記前記ナセルとの間に形成されている連通路を通って流出する外気循環流路を形成したことを特徴とするものである。
[0016]
 本発明の第2の態様によれば、ロータヘッドの外部とハブの内部との間を連通させるとともにルーバーを備えている外気導入路を設け、外気導入路の入口からハブの内部に導入した外気が、ハブに穿設した流出孔及びロータヘッドとナセルとの間に形成されている連通路を通って流出する外気循環流路を形成しているので、ハブの内部を外気により確実に冷却するとともに、ルーバーにより水滴等の侵入を防止して気密に近い状態を形成することができる。
[0017]
 本発明の第3の態様に係る風力発電装置は、風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構がナセル内に収納設置され、前記ロータヘッドのハブ内に制御機器類が収納設置されている風力発電装置であって、前記ロータヘッド及び前記ハブの少なくとも一方に放熱手段を設けたことを特徴とするものである。
[0018]
 本発明の第3の態様によれば、ロータヘッド及びハブの少なくとも一方に放熱手段を設けたので、気密性を損なうことなくロータヘッドやハブの内外における伝熱量を増すことができる。この場合の放熱手段としては、ペルチェ素子等の冷却用熱伝素子や放熱フィン等が有効である。
[0019]
 上述した本発明によれば、ナセルの内部から比較的温度の低い空気を導入して、あるいはロータヘッドの内部に外気を直接導入して循環させることにより、ロータヘッド内部の冷却による温度管理を行い、特に制御機器類の動作環境を維持して風力発電装置の信頼性や耐久性を向上させることができる。
 また、ロータヘッド及びハブの少なくとも一方に放熱手段を設けて伝熱量を増すことにより、ロータヘッド内部の冷却による温度管理を行い、特に制御機器類の動作環境を維持して風力発電装置の信頼性や耐久性を向上させることができる。

図面の簡単な説明

[0020]
[図1] 本発明に係る風力発電装置の一実施形態を示す図で、空気循環用ガイドの第1の実施形態について要部を示す断面図である。
[図2] 図1の空気循環用ガイドをロータヘッド側から見た図である。
[図3] 空気循環用ガイドとなる翼形を示す斜視図である。
[図4] 空気循環用ガイドの変形例として湾曲部材を示す斜視図である。
[図5] 風力発電装置の全体構成例を示す図である。
[図6] ナセルの内部構成例を示す斜視図である。
[図7] 本発明に係る風力発電装置の一実施形態を示す図で、空気循環用ガイドの第2の実施形態について要部を示す断面図である。
[図8] 図7の空気循環用ガイドをナセル側から見た図である。
[図9] 本発明に係る風力発電装置の一実施形態を示す図で、空気循環用ガイドの第3の実施形態について要部を示す断面図である。
[図10] 図9の空気循環用ガイドをロータヘッド側から見た図である。
[図11] 本発明に係る風力発電装置の一実施形態を示す図で、空気循環用ガイドの第4の実施形態について要部を示す断面図である。
[図12] 図11の変形例を示す要部の断面図である。
[図13] 本発明に係る風力発電装置について、第5の実施形態を示す要部断面図である。
[図14] 本発明に係る風力発電装置について、第6の実施形態を示す要部断面図である。
[図15] 本発明に係る風力発電装置について、第7の実施形態を示す要部断面図である。
[図16] 本発明に係る風力発電装置について、第8の実施形態を示す要部断面図である。
[図17] 図16の第1変形例を示す要部断面図である。
[図18] 図16及び図17の変形例を示す要部断面図である。
[図19] 図16の第2変形例を示す要部断面図である。
[図20] 図19をロータヘッドの先端部側から見た図である。
[図21] 従来例を示す要部断面図である。

符号の説明

[0021]
  1  風力発電装置
  2  支柱
  3  ナセル
  4  ロータヘッド
  4a  ロータヘッドカバー
  5  風車翼
  7  ハブ
  7a  流出孔
  8  内部機器
  9  連通路
  9a,9b  仕切部材
 10  増速機
 11  発電機
 20,20A  空気循環用ガイド(空気流形成手段)
 23  流路分離ガイド(空気流路形成部材)
 24  開口部
 30  静止プロペラ(空気流形成手段)
 33  板状部材(空気流形成部材)
 40  ロータ軸内流路
 50  ファン(空気流形成手段)
 60  外気導入路
 61  ルーバー
 70  放熱用熱伝素子(放熱手段)
 71,72  放熱フィン

発明を実施するための最良の形態

[0022]
 以下、本発明に係る風力発電装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
 風力発電装置1は、図5に示すように、基礎6上に立設される支柱2と、支柱2の上端に設置されるナセル3と、略水平な軸線周りに回転可能にしてナセル3に設けられるロータヘッド4とを有している。
 ロータヘッド4には、その回転軸線周りに放射状にして複数枚の風車翼5が取り付けられている。この結果、ロータヘッド4の回転軸線方向から風車翼5に当たった風の力が、ロータヘッド4を回転軸線周りに回転させる動力に変換されるようになっている。
[0023]
 ナセル3の内部には、たとえば図6に示すように、ロータヘッド4と同軸の増速機10を介して連結された発電機11を具備してなる駆動・発電機構が収納設置されている。すなわち、ロータヘッド4の回転を増速機10で増速して発電機11を駆動させることにより、発電機11より発電機出力Wが得られるようになっている。なお、図6に示す符号12はトランス、13はコントローラ、14はインバータ、15はインバータクーラ、16は潤滑油クーラである。
[0024]
 上述したナセル3の内部は、増速機10や発電機11等の回転により発熱や、インバータ14等の発熱により内部温度が上昇する。このため、インバータクーラ15や潤滑油クーラ16を設置して冷却するとともに、ナセル3の適所には、内部を換気して冷却するために冷却ファンを備えた吸排気口(不図示)が設けられている。このため、ナセル3の内部は、内部空気の冷却及び換気により比較的温度が低い状態になっている。
[0025]
 さて、ロータヘッド4は、主軸に連結されて回転するハブ7に風車翼5が取り付けられている。ハブ7の外周は、所定の空間を形成してロータヘッドカバー4aにより覆われている。
 ハブ7の内部には、たとえば風車翼5のピッチ制御を行う油圧機器類やコントロールパネル等の内部機器8が収納設置されている。このうち、油圧ポンプ等の油圧機器類は発熱体となり、一方、コントロールパネルのような制御機器類を構成する電気・電子部品は設置環境の温度条件に制約を受ける。また、内部機器8にとって雨水等の侵入は好ましいことではないから、ハブ7には密閉性が必要とされる。
[0026]
 そこで、本発明では、風車翼5を取り付けたロータヘッド4に連結されている増速機10や発電機11等の駆動・発電機構がナセル3内に収納設置され、かつ、ロータヘッド4のハブ7内にコントロールパネル等の制御機器類が収納設置されている風力発電装置1において、ロータヘッド4とナセル3との間に形成されている連通路9を介して、ロータヘッド4の内部とナセル3の内部との間で空気を循環させるための空気流形成手段を設けてある。
 なお、上述した連通路9には、たとえばパンチングメタルや網状部材等のように、ロータヘッド4及びナセル3の両空間を空気が流通する連通状態にして仕切る仕切部材9aが取り付けられている。
[0027]
 以下では、空気流形成手段の実施形態について、具体的な構成例を図面に基づいて説明する。
<第1の実施形態>
 図1から図3に示す第1の実施形態において、空気流を形成する空気流形成手段は、連通路9に設置された空気循環用ガイド(以下、「ガイド」と呼ぶ)20とされる。このガイド20は、たとえば図3に示すような翼形の部材であり、円形となる連通路9の周方向において、略半周にわたって等ピッチに複数枚が配設されている。図示の構成例では、ガイド20が連通路9の上部半周(以下、「上部領域」と呼ぶ)にわたって取り付けられているが、特に限定されるものではない。なお、図3に示すガイド20の翼形において、図中の符号21は背、22は腹である。
[0028]
 図1及び図2に示す構成では、複数のガイド20が固定側となるナセル3に取り付けられている。すなわち、連通路9に設置される仕切部材9aは、ロータヘッド4とナセル3との間に形成されている固定側のナセル3に固定支持されており、この仕切部材9aの上部領域に対して、上述したガイド20を固定して取り付けた構成とされる。
 図2は、ナセル3に固定された仕切部材9aに取り付けられているガイド20をロータヘッド4側から見た図であり、ロータヘッド4の回転方向(矢印R参照)において、放射状に配置したガイド20は、翼形状の腹22側から背21側へ向かうように取り付けられている。換言すれば、回転方向Rへ向けて回転するロータヘッド4は、ガイド4が設置されている上部領域を通過する際に、腹22、背21、腹22、背21・・・背21の順に通過することとなる。
[0029]
 このように構成された空気流形成手段を設けたことにより、ロータヘッド4が回転すると、ロータヘッド4とナセル3との間に形成されている連通路9を介して、ロータヘッド4の内部とナセル3の内部との間で空気を循環させることができる。すなわち、ガイド20が専用の動力を必要とすることなく相対的な回転運動を行うことで、回転側のロータヘッド4と固定側のナセル3との間に形成された連通路9を介して循環する空気量を増すことができる。
 この結果、ロータヘッド4の内部には、冷却及び換気による冷却構造を備えているナセル3内から比較的温度の低い空気が導入され、この空気がロータヘッド4の内部を流通することによってロータヘッド4及びハブ7の内部温度を低下させる。
[0030]
 以下、上述した空気の循環を具体的に説明する。
 風力発電装置1は、風車翼5に風を受けることにより、ロータヘッド4が矢印Rの方向へ回転する。このため、ナセル3側に固定されて静止側となるガイド20は、ロータヘッド4に対して回転するのと同様の状態となり、ガイド20が存在する上部の領域では、ガイド20の翼形に沿ってロータヘッド4内からナセル3側へ向かう空気の流れ(図中の矢印Fh参照)が形成される。この空気流Fhは、内部機器8の加熱を受けて温度上昇した比較的温度の高い空気をロータヘッド4内から吸い出してナセル3側へ送出するものである。
[0031]
 上述した空気流Fhが形成されると、ロータヘッド4の内圧は低下するため、ナセル3の内圧が相対的に高くなる。この結果、連通路9の下部領域には、内圧が高いナセル3側からロータヘッド4内へ流れる比較的温度の低い空気の流れ(図中の矢印Fc参照)が形成される。従って、ロータヘッド4の回転が継続することにより、連通路9の上部領域を通過する空気流Fhと、連通路9の下部領域を通過する空気流Fcとにより、ロータヘッド4内から比較的温度の高い空気が流出し、かつ、ナセル3内から比較的温度の低い空気が流入する空気の循環流が形成される。この循環流は、ロータヘッド4の回転及びガイド20の作用により生じるものであるから、循環流形成用として新たな駆動源を設ける必要はない。
[0032]
 上述した空気の循環流が形成されると、ナセル3の内部とロータヘッド4との間においては、連通路9を介して流れる通気量が増加する。この結果、ロータヘッド4内の内部温度を低下させるとともに、内部機器8が発熱するハブ7の表面から放熱する熱量を増加させることができる。従って、密閉されたハブ7の内部に熱がこもることを防止し、内部温度の上昇を抑制して電気・電子部品の性能維持に必要な温度管理を行うことができる。
 ところで、上述した実施形態では、空気流形成手段を翼形のガイド20としたが、たとえば図4に示すように、薄板を略翼形状に湾曲させた翼形湾曲板20Aとしてもよいし、あるいは、単に薄板形状(平板)としたガイドを空気流に対して傾斜配置してもよい。
[0033]
<第2の実施形態>
 続いて、本発明の第2の実施形態を図7及び図8に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 この実施形態においては、連通口9を仕切るパンチングメタル等の仕切部材9bがロータヘッド4側に取り付けられている。そして、空気流を形成する空気流形成手段として、連通路9には空気循環用ガイド(以下、「回転ガイド」と呼ぶ)20Aが取り付けられている。この回転ガイド20Aは、たとえば図3に示す翼形の部材や図4に示す翼形湾曲板を採用し、円形となる連通路9の周方向において、略半周にわたって等ピッチに複数枚が配設されている。なお、図3に示す回転ガイド20の翼形において、図中の符号21は背となり、22は腹である。
[0034]
 図8は、ロータヘッド4に固定された仕切部材9bに取り付けられている回転ガイド20Aをナセル3側から見た図である。この場合、矢印Rで示す回転方向へロータヘッド4が回転すると、放射状に配置した回転ガイド20Aは、固定側であるナセル3の所定位置を翼形状の腹22、背21、腹22・・・背21の順に通過することとなる。
 このように構成された空気流形成手段を設けたことにより、ロータヘッド4が回転すると、ロータヘッド4とナセル3との間に形成されている連通路9を介して、ロータヘッド4の内部とナセル3の内部との間で、専用の動力を必要とすることなく空気を循環させることができる。すなわち、回転ガイド20Aがロータヘッド4と一体に回転することにより、回転側のロータヘッド4と固定側のナセル3との間に形成された連通路9を介して循環する空気量を増すことができる。
 この結果、ロータヘッド4の内部には、冷却及び換気による冷却構造を備えているナセル3内から比較的温度の低い空気が導入され、この空気がロータヘッド4の内部を流通することによってロータヘッド4及びハブ7の内部温度を低下させる。
[0035]
 以下、上述した空気の循環を具体的に説明する。
 ロータヘッド4が矢印Rの方向へ回転すると、回転ガイド20Aはロータヘッド4と一体に回転する。このため、回転ガイド20Aが存在する領域では、回転ガイド20Aの翼形に沿ってロータヘッド4内からナセル3側へ向かう空気の流れ(図中の矢印Fh参照)が形成される。この空気流Fhは、内部機器8の加熱を受けて温度上昇した比較的温度の高い空気をロータヘッド4内から吸い出してナセル3側へ送出するものである。
[0036]
 上述した空気流Fhが形成されると、ロータヘッド4の内圧は低下するため、ナセル3の内圧が相対的に高くなる。この結果、回転ガイド20Aが存在しない連通路9の領域においては、内圧が高いナセル3側からロータヘッド4内へ流れる比較的温度の低い空気の流れ(図中の矢印Fc参照)が形成される。従って、ロータヘッド4の回転が継続することにより、比較的温度の高い空気流Fhと、比較的温度の低い空気流Fcとにより、ロータヘッド4及びナセル3の内部に空気の循環流が形成される。この循環流は、ロータヘッド4の回転及びガイド20の作用により生じるものであるから、循環流形成用として新たな駆動源を設ける必要はない。
 そして、この循環流により、ナセル3の内部とロータヘッド4との間では連通路9を介して流れる通気量が増加するので、ロータヘッド4内の内部温度を低下させるとともに、内部機器8が発熱するハブ7の表面から放熱する熱量を増加させることができる。
[0037]
<第3の実施形態>
 続いて、本発明の第3の実施形態を図9及び図10に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 この実施形態においては、連通口9を仕切るパンチングメタル等の仕切部材9a、9bがナセル3及びロータヘッド4の両方に、たとえば半径方向に分割して取り付けられている。図示の例では、連通路9に対して、ナセル3側の略外周側半分に仕切部材9aが取り付けられ、ロータヘッド4の略内周側半分に仕切部材9bが取り付けられている。
[0038]
 この場合の空気流形成手段は、上述した第1の実施形態で説明したガイド20と、第2の実施形態で説明した回転ガイド20Aとを組み合わせて使用する。すなわち、連通路9の外周側には外周側空気循環用ガイドとしてナセル3側に固定されたガイド20を取り付け、かつ、連通路9の内周側には内周側空気循環用ガイドとしてロータヘッド4と一体に回転する回転ガイド20Aを取り付ける。そして、この場合のガイド20及び回転ガイド20Aは、いずれも連通路9の全周にわたって等ピッチに配設されている。なお、ロータヘッド4の回転方向Rと翼形の取付方向(背21及び腹22の配置)については、上述した実施形態と同様である。
[0039]
 また、この実施形態においては、連通路9を内周部側と外周部側とに分割するとともに、ロータヘッド4の内部空間をハブ外周面側とロータヘッド内壁面側とに分割する空気流路形成部材として、コーン状の流路分離ガイド23がロータヘッド4の内部に取り付けられている。この流路分離ガイド23は、仕切部材9a、9bが切り替わる連通路9の位置を起点とし、ナセル3から離間してロータヘッド4の先端部側へ延びるコーン形状を有している。
[0040]
 そして、流路分離ガイド23の内部空間23aには、すなわちハブ外周面側に形成された空間にはハブ7が収納設置され、流路分離ガイド23の内壁面とハブ7の外壁面との間に空気流路(内部流路)を形成している。また、流路分離ガイド23の外部空間23bには、すなわちロータヘッド内壁面側に形成された空間には、ロータヘッドカバー4aとの間にもう一つの空気流路(外部流路)を形成している。
 さらに、流路分離ガイド23は、上述した内部空間23aと外部空間23bとの間を連通させるため、すなわちハブ外周面側の内部流路とロータヘッド内壁面側の外部流路との間を連通させるため、たとえば先端部に形成された開口部24を備えている。
[0041]
 このような構成により、ナセル3内の空気を流路分離ガイド23aの内部空間23aに導入して循環させることができる。このとき、回転側のロータヘッド4と固定側のナセル3との間に形成された連通路9では、ガイド20及び回転ガイド20Aが専用の動力を必要とすることなく相対的な回転運動を行って空気の循環量を増すので、比較的温度の低いナセル3内の空気は、最初に内部空間23aに導入されて循環した後、開口部24から外部空間23bに流出してナセル3側へ戻る。特に、回転ガイド20Aは、ナセル3内の空気をロータヘッド4内へ押し込む方向の流れを形成し、かつ、ガイド20は、ロータヘッド4内の空気をナセル3内へ吸い込む方向の流れを形成するので、両ガイド20,20Aが協働して空気の循環流を効率よく形成することができる。
[0042]
 ところで、上述した実施形態の説明では、温度の低い空気が最初に内部空間23aを通過してハブ7内を効率よく冷却できるため、連通路9の外周側にガイド20を配置し内周側に回転ガイド20Aを配置しているが、空気の循環流を形成するという目的を達成するためには逆の配置としてもよい。
 また、開口部24の位置についても、温度の低い空気が内部空間23a内の全域を確実に通過するように配置したが、その設置数も含めて特に限定されるものではない。
[0043]
<第4の実施形態>
 続いて、本発明の第4の実施形態を図11に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 この実施形態では、空気流形成手段としてロータヘッド4内の所定位置で静止するように設置された空気流加速部材が採用されている。以下では、空気流下側部材の具体的な構成例として、静止プロペラ30について説明する。
[0044]
 図11に示す静止プロペラ30は、回転するロータヘッド4の内部で静止するように取り付けられている。この静止プロペラ30は、ハブ7とロータヘッドカバー4aとの間を連結して取り付けられた軸31に重り32とともに回動自在に軸支されている。従って、ハブ7とともにロータヘッド4が回転しても、重り32と一体の静止プロペラ30は回転することなく所定位置に略静止した状態となる。すなわち、重り32が軸31の下方に垂下された状態を維持しようとするので、この重り32により静止プロペラ30は静止時と同じ位置に保持される。
[0045]
 このようにして、ロータヘッド4が回転した状態で静止プロペラ30が所定位置に静止していると、回転するロータヘッド4側から見ると、静止した静止プロペラ30が動力を必要とすることなく相対的な回転をした状態となるので、ロータヘッド4の内部では、静止プロペラ30により空気の循環流fが形成される。この循環流は、ナセル3の内部とロータヘッド4との間で連通路9を介して流れる通気量を増加させるので、ロータヘッド4内の内部温度を低下させるとともに、内部機器8が発熱するハブ7の表面から放熱する熱量を増加させることができる。
[0046]
 また、本実施形態の空気流形成手段は、上述した静止プロペラ30に限定されることはなく、たとえば図12に示す変形例のように、静止プロペラ30に代えて重り31と一体の板状部材33を採用してもよい。このような板状部材33も、回転するロータヘッド4側から見ると、静止した板状部材33が動力を必要とすることなく相対的な回転をした状態となるので、ロータヘッド4の内部には、静止プロペラ30の場合と同様に、板状部材33による空気の循環流が形成されることとなる。
[0047]
<第5の実施形態>
 続いて、本発明の第5の実施形態を図13に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 この実施形態では、ナセル3内とハブ7内とを連通するロータ軸内流路40と、ナセル3内に設けた送風手段のファン(不図示)と、ハブ7に穿設した流出孔7aとを備え、ナセル3内の空気をハブ7の内部に導入して流出孔7aから流出させた後、連通路9を介してナセル3内に戻して循環させる空気流形成手段が採用されている。なお、この場合のファンについては、専用のものを新たに設けてもよいし、あるいは、ナセル3内の換気・冷却用ファンを利用してもよい。
[0048]
 このような構成とすれば、ロータ軸内流路40を通して比較的温度の低いナセル3内部の空気をハブ7の内部まで確実に導入し、流出孔7aから流出させることができるので、ハブ7の内部を確実に換気して冷却することができる。さらに、流出孔7aから空気が流出した状態となるので、ハブ7の内部に水滴等が侵入することを防止し、気密に近い状態を形成することができる。
[0049]
<第6の実施形態>
 続いて、本発明の第6の実施形態を図14に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 この実施形態では、連通路9に設置されるとともに、ロータヘッド4側の回転を駆動力として動作するファン50を空気流形成手段としている。すなわち、回転するハブ7または主軸(不図示)と噛合する歯車51を介して駆動されるファン50を連通路9の適所に設置し、電動機等の駆動源がなくてもファン50を機械的に動作させて空気の循環流を形成することができる。
[0050]
 上述したファン50は、たとえば図14に示すように、一方がナセル3内の比較的温度の低い空気をロータヘッド4内へ押し込む空気流Fcを形成し、他方がロータヘッド4内の比較的温度の高い空気をナセル3内へ吸い込む空気流Fhを形成するように複数設置してもよいし、あるいは、空気流Fcまたは空気流Fhのいずれか一方を形成するファン50を設置してもよい。なお、上述したファン50の設置は、第1の実施形態や第2の実施形態で説明したガイド20及び回転ガイド20Aと実質的に同様の循環流形成機能を有している。
[0051]
<第7の実施形態>
 続いて、本発明の第7の実施形態を図15に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 この実施形態では、風車翼5を取り付けたロータヘッド4に連結されている駆動・発電機構がナセル3内に収納設置され、ロータヘッド4のハブ7内に制御機器類が収納設置されている風力発電装置1において、ロータヘッド4の外部とハブ7の内部との間を外気導入路60により連通させ、外気導入路60の適所にルーバー61を設置している。
[0052]
 そして、外気導入路60の入口60aからハブ7の内部に導入した外気をロータヘッド4の内部へ流出させるため、ハブ7には流出孔7aが穿設されている。
 従って、外気導入路60の入口60aから導入された外気流(図中の矢印Fg)は、ルーバー61を通過してハブ7の内部へ流入する。このとき、ルーバー61を通過することにより、雨水等の水滴が侵入することを防止できる。ハブ7の内部に流入した外気流Fgは、ハブ7の内部を換気して冷却するとともに、内部機器8を冷却する。こうして温度上昇した外気流Fgは、流出孔7aを通ってロータヘッド4内へした後、ロータヘッド4とナセル3との間に形成されている連通路9を通ってナセル3の内部へ流出する。
[0053]
 この結果、外気導入路60の入口60aから流入した外気流が、ルーバー61、ハブ7の内部、流出孔7a、ロータヘッド4の内部及び連通路9を通ってナセル3内へ流出する外気循環流路が形成される。なお、ナセル3の内部へ流出した外気流Fgは、ナセル3の換気用出口から外部へ流出する。
 このように、ロータヘッド4の外部とハブ7の内部との間を連通させるとともにルーバー61を備えている外気導入路60を設け、外気導入路60の入口60aからハブ7の内部に導入した外気が、ハブ7に穿設した流出孔7a及びロータヘッド4とナセル7との間に形成されている連通路9を通って流出する外気循環流路を形成したので、ハブ7の内部を温度の低い外気により確実に冷却するとともに、ルーバー61により水滴等の侵入を防止して気密に近い状態を形成することができる。
[0054]
<第8の実施形態>
 続いて、本発明の第8の実施形態を図16から図19に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
 この実施形態では、風車翼5を取り付けたロータヘッド4に連結されている駆動・発電機構がナセル3内に収納設置され、ロータヘッド4のハブ7内に制御機器類が収納設置されている風力発電装置1において、ロータヘッド4及びハブ7の少なくとも一方に放熱手段が設けられている。
[0055]
 図16に示す実施形態では、ロータヘッド4内に設置されているハブ7を貫通して、たとえばペルチェ効果により内部の熱を外部へ放出する放熱用熱伝素子70が取り付けられている。すなわち、ハブ7の壁面を貫通して取り付けた放熱用熱伝素子70は、ペルチェ効果により内部機器8が放熱した熱をハブ7の内部から外部へ放出するので、ハブ7の内外における伝熱量を増して温度上昇を防止または抑制することができる。このとき、放熱用伝熱素子70の貫通部を水密に処理すれば、ハブ7の内部は、気密性が損なわれることはない。
[0056]
 また、この実施形態で採用した放熱用熱伝素子70は、上述したハブ7を貫通して取り付けるだけでなく、ロータヘッド4のロータヘッドカバー4aを貫通して取り付けることにより、熱を外気へ放出するようにしてもよい。このような放熱用熱伝素子70は、たとえば図18に示すように、ハブ7及びロータヘッドカバー4aの両方に取り付けることにより、ハブ7内の温度上昇を効率よく確実に防止または抑制することができる。
 さらに、上述した放熱用熱伝素子70は、上述した各実施形態と組み合わせて採用することも可能である。
[0057]
 図17に示す第1変形例では、上述した放熱用熱伝素子70に代えて、伝熱面積を増すための放熱フィン71が取り付けられている。図示の例では、放熱フィン71がロータヘッドカバー4aを貫通して取り付けられているが、ハブ7のみを貫通して取り付けてもよいし、あるいは、ハブ7及びロータヘッドカバー4aの両方(図18参照)に取り付けてもよい。この場合においても、放熱フィン710の貫通部を水密に処理すれば、ハブ7やロータヘッド4の内部は、気密性が損なわれることはない。
 また、この第1変形例は、上述した放熱用熱伝素子70と同様に、上述した各実施形態と組み合わせて採用することも可能である。
[0058]
 図19及び図20に示す第2変形例では、ハブ7の内部からロータヘッド4の外側まで連続して貫通する放熱フィン72が採用されている。この放熱フィン72は、各放熱フィン72がハブ7の内部から外気に触れるロータヘッド4の外側まで貫通しているので、ハブ7の内部から温度の低い外気へ直接放熱することができる。このような放熱フィン72は、たとえば図20に示すように、隣接する風車翼5の間に突出することが好ましい。
 また、この第2変形例についても、上述した放熱用熱伝素子70や放熱フィン71と同様に、上述した各実施形態と組み合わせて採用することも可能である。
[0059]
 このように、ロータヘッド4及びハブ7の少なくとも一方に放熱用熱伝素子70や放熱フィン71、72のような放熱手段を設けたので、気密性を損なうことなくロータヘッド4やハブ7の内外における伝熱量を増すことができる。そして、このような放熱手段を上述した各実施形態に追加して組み合わせると、ロータヘッド4及びハブ7の内部温度が上昇するのを防止し、より一層効率よく冷却して温度管理することができる。
[0060]
 従って、上述した本発明によれば、ナセル3の内部から比較的温度の低い空気を導入して、あるいはロータヘッド4の内部に外気を直接導入して循環させることにより、ロータヘッド内部の冷却による温度管理を行い、特に電気・電子部品よりなる制御機器類の動作環境を維持して風力発電装置の信頼性や耐久性を向上させることができる。さらに、ロータヘッド4及びハブ7の少なくとも一方に放熱手段を設けて伝熱量を増すことにより、ロータヘッド内部の冷却による温度管理を行い、制御機器類の動作環境を維持して風力発電装置の信頼性や耐久性を向上させることができる。
 なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。

請求の範囲

[1]
 風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構がナセル内に収納設置され、前記ロータヘッドのハブ内に制御機器類が収納設置されている風力発電装置であって、
 前記ロータヘッドと前記ナセルとの間に形成されている連通路を介して、前記ロータヘッドの内部と前記ナセルの内部との間で空気を循環させる空気流形成手段が設けられていることを特徴とする風力発電装置。
[2]
 前記空気流形成手段が、前記連通路に設置された空気循環用ガイドであることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
[3]
 前記空気循環用ガイドが、前記ナセル側に固定して前記連通路の周方向へ半周にわたって複数取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の風力発電装置。
[4]
 前記空気循環用ガイドが、前記ロータヘッド側に固定して前記連通路の周方向へ半周にわたって複数取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の風力発電装置。
[5]
 前記空気流形成手段が、
 前記ロータヘッドの内部に取り付けられ、前記連通路を内周部側と外周部側とに分割するとともに、前記ロータヘッドの内部空間をハブ外周面側とロータヘッド内壁面側とに分割し、前記ハブ外周面側と前記ロータヘッド内壁面側との間を連通させる開口部を備えている空気流路形成部材と、
 前記ロータヘッド側に固定され前記連通路の内周部側に沿って全周に配列された内周側空気循環用ガイドと、
 前記ナセル側に固定され前記連通路の外周部側に沿って全周に配列された外周側空気循環用ガイドとを備え、
 前記ナセル内の空気を前記空気流路形成部材の内部に導入して循環させることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
[6]
 前記空気流形成手段が、前記ロータヘッド内の所定位置で静止するように設置された空気流加速部材であることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
[7]
 前記空気流形成手段が、前記ナセル内と前記ハブ内とを連通するロータ軸内流路と、前記ナセル内に設けた送風手段と、前記ハブに穿設した流出孔とを備え、
 前記ナセル内の空気を前記ハブの内部に導入して前記流出孔から流出させた後、前記連通路を介して前記ナセル内に戻して循環させることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
[8]
 前記空気流形成手段が、前記連通路に設置されるとともに、前記ロータヘッド側の回転を駆動力として動作するファンであることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
[9]
 風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構がナセル内に収納設置され、前記ロータヘッドのハブ内に制御機器類が収納設置されている風力発電装置であって、
 前記ロータヘッドの外部と前記ハブの内部との間を連通させるとともにルーバーを備えている外気導入路を設け、
 前記外気導入路の入口から前記ハブの内部に導入した外気が、前記ハブに穿設した流出孔及び前記ロータヘッドと前記ナセルとの間に形成されている連通路を通って流出する外気循環流路を形成したことを特徴とする風力発電装置。
[10]
 風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構がナセル内に収納設置され、前記ロータヘッドのハブ内に制御機器類が収納設置されている風力発電装置であって、
 前記ロータヘッド及び前記ハブの少なくとも一方に放熱手段を設けたことを特徴とする風力発電装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]

[ 図 15]

[ 図 16]

[ 図 17]

[ 図 18]

[ 図 19]

[ 図 20]

[ 図 21]