処理中

しばらくお待ちください...

設定

設定

出願の表示

1. WO2009044587 - 燃料電池用電極触媒の製造方法

Document

明 細 書

発明の名称 燃料電池用電極触媒の製造方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008  

発明の開示

発明が解決しようとする課題

0009  

課題を解決するための手段

0010   0011  

発明の効果

0012  

発明を実施するための最良の形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029  

実施例

0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040  

請求の範囲

1   2   3   4  

明 細 書

燃料電池用電極触媒の製造方法

技術分野

[0001]
 本発明は、燃料電池、特にダイレクトメタノール型燃料電池用電極触媒の製造方法に関する。

背景技術

[0002]
 携帯電話では、電池の高容量化が望まれているが、二次電池の高容量化は困難である。そのためメタノール燃料を用いたダイレクトメタノール型燃料電池(DMFC)が注目されている。
[0003]
 DMFCは液体燃料を水素等に改質することなくそのまま利用できるため、コンパクト化が可能等の長所があり、現在実用化に向けて鋭意研究されている。しかし、電解質膜のメタノール透過性が大きいこと、及びアノード触媒のメタノール酸化活性が小さいことが実用化に向けて課題となっている。
[0004]
 アノード触媒には主にPtRu系触媒が使用されているが、メタノール酸化活性が低いことから、使用されるPtRu触媒の量は多く、一般に3~10mg/cm 2程度用いられている。PtRu触媒の量が多くなると、触媒の層の厚さがかなり厚くなり、燃料であるメタノールの拡散性をよくするため、一般にはPtRu black触媒が用いられている。しかし、PtRu black触媒は、粒子サイズが5nm以上あるため、触媒質量あたりのメタノール酸化活性は小さく、触媒反応に寄与しないPtRuの割合が高い。そのため、小さいPtRu粒子を分散性よく導電性カーボン担体に担持した触媒を用いることが好ましい。更に、触媒の層厚をできるだけ薄くするために、カーボン上に担持するPtRu粒子の量をできるだけ多くすることが望まれる。
[0005]
 本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、例えば高担持・高分散のPtRu担持触媒を得る手段として、担体カーボン上にPt等の金属核を形成後、該金属核上にPtRuを成長させる方法(以下、2段担持法と呼ぶ)により、平均粒径4nm以下のPtRu粒子をカーボン上に50質量%以上の担持率でも分散性よく担持した触媒を得ることができることを見出している(特許文献1:特開2007-134295号公報)。この2段担持法により、例えば市販触媒TEC61E54(田中貴金属製)に比べ、メタノール酸化活性が約2.5倍の触媒を得ることができる。しかし、実用化に対しては、更なるメタノール酸化活性の向上が望まれる。
[0006]
 メタノール酸化活性の向上には、触媒粒子の微粒子化の他に、単位表面積あたりの触媒活性を高めることが考えられる。例えば、PtRuの他にRhやIrなどの第三金属を加える(非特許文献1:川口他、触媒 46(6)、417-419、2004)など組成の検討がなされているが、検討された触媒の担持率は30質量%と低く、実用的な担持率、例えば50質量%以上においての触媒活性はわかっていない。
[0007]
 表面積の増大、及び単位表面積あたりの活性向上の両者あるいはどちらか一方によってもかまわないが、できるだけ担持率の高い触媒において、更なるメタノール酸化活性の向上が望まれる。
[0008]
特許文献1 : 特開2007-134295号公報
非特許文献1 : 川口他、触媒 46(6)、417-419、2004

発明の開示

発明が解決しようとする課題

[0009]
 本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、高担持率においてもメタノール酸化活性が高く、特にダイレクトメタノール型燃料電池用として有効な燃料電池用電極触媒の製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0010]
 本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、上述した2段担持法において、担体カーボン上に金属核形成後、PtRuを成長させる際、使用するRu原料としてRuの形式価数が4価である塩化ルテニウム酸塩M 2RuCl 6(M=H,Li,Na,K,NH 4)を用いると、これまで用いていた形式価数が3価であるRu原料を用いた場合に比べ、PtRu表面積あたりのメタノール酸化活性、及びPtRu質量あたりのメタノール酸化活性が、特に0.4~0.6V vs RHEの電位において向上することを見出した。特にRu原料としてH 2RuCl 6を用いた場合に最もメタノール酸化活性が向上することを見出し、本発明をなすに至ったものである。
[0011]
 従って、本発明は、下記の燃料電池用電極触媒の製造方法を提供する。
[1]導電性カーボン担体上にRuを含む金属微粒子を担持した燃料電池用電極触媒の製造方法において、該Ruの前駆体としてM 2RuX 6(M=H,Li,Na,K,NH 4の少なくとも1種、X=Cl,Br,I,NO 3の少なくとも1種)を用いることを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法。
[2]導電性カーボン担体に粒子間隔を制御した粒径0.1~2.0nmの金属微粒子を生成する第一担持工程と、該金属微粒子を核に少なくともRuを含む金属を成長させる第二担持工程からなる燃料電池用電極触媒の製造方法において、該第二担持工程に使用するRu原料としてM 2RuX 6(M=H,Li,Na,K,NH 4の少なくとも1種、X=Cl,Br,I,NO 3の少なくとも1種)を用いることを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法。
[3]導電性カーボン担体に粒子間隔を制御した粒径0.1~2.0nmの金属微粒子を生成する第一担持工程と、該金属微粒子を核に少なくともRuを含む金属を成長させる第二担持工程からなる燃料電池用電極触媒の製造方法において、該第二担持工程に使用するRu原料としてH 2RuCl 6を用いることを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法。
[4]第二担持工程で成長させる金属がPtとRuを含むことを特徴とする[2]又は[3]の燃料電池用電極触媒の製造方法。

発明の効果

[0012]
 本発明によれば、従来の形式価数3価のRu原料を用いて作製したPtRu担持カーボン触媒に比べ、触媒質量あたり及び触媒表面積あたりのメタノール酸化活性が向上した燃料電池用電極触媒を得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

[0013]
 本発明の燃料電池用電極触媒の製造方法である2段担持法は、
i.導電性カーボン担体に粒子間隔を制御した粒径0.1~2.0nmの金属微粒子を含浸法により生成する第一担持工程
ii.該金属微粒子を核に他の金属微粒子を成長させる第二担持工程
を備えたものである。
[0014]
 ここで、第一担持工程で用いられる導電性カーボン担体としては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャネルブラック、活性炭、黒鉛、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノコイル等が使用できる。この場合、この導電性カーボン担体の平均一次粒径は10~200nm、特に10~50nmが好ましい。平均粒径が10nmより小さいと、カーボンを均一に分散させて平均粒径1.5nm以下の金属微粒子を担持することが困難な場合が生じ、平均一次粒径が200nmより大きいと、単位体積当りの金属量が減少するため、燃料電池作製時、所定の触媒量を載せるためには、触媒層が厚くなり、燃料が供給されにくくなるおそれがある。なお、本発明において、平均一次粒径は透過電子顕微鏡写真で200万倍の像を観察し、約300個の粒径を測定した場合の平均値である。
[0015]
 また、上記カーボン担体に担持させる金属としては、Pt、Au、Ag、Ir、Os、Pd、Rh、Ru、Cu、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、V、Ti、Mo、W、Ta、Bi、Sn等が挙げられる。特に同じ質量を担持したときの活性表面積の高さから、Pt又はRuが好ましい。これら金属を上記カーボン担体上に粒子間隔を制御した平均粒径0.1~2.0nmの微粒子として生成、担持させる。ここで、「粒子間隔を制御する」とは、微粒子を凝集することなくカーボン表面上に均一に分散させるということを意味し、またこのように粒子間隔を制御する方法としては、30質量%未満の担持率、好ましくは15質量%以下の担持率で液相中カーボン存在下で金属原料を還元する、又は、30質量%未満の担持率、好ましくは15質量%以下の担持率で金属原料をカーボンに含浸させ気相中で還元する、又は、30質量%未満の担持率、好ましくは15質量%以下の担持率で金属コロイドをカーボン上に担持する等の方法が採用し得る。
[0016]
 また、上述したように、第一担持工程における金属微粒子による核形成は、粒径2.0nm以下とする。2.0nmより大きくなると、最終的に得られる触媒粒子の粒径が大きくかつ凝集し易くなり、高分散な触媒は得られない。また、2.0nm以下に形成すると、担体との結合が強く、カーボン上に均一に分散し易い。
[0017]
 この第一担持工程における金属微粒子の生成、担持方法としては、特に白金微粒子を液相中カーボン存在下で生成、担持させる場合は、カーボン担体を0.01~2質量%、特に0.1~1質量%の割合で水に分散させた水分散液に、塩化白金酸塩、塩化白金(II)、塩化白金(IV)、ジニトロジアミン白金(II)、ビスアセチルアセトナト白金、ジクロロテトラミン白金、テトラミン硫酸白金、塩化白金(II)アンモニウム、塩化白金(IV)アンモニウム、ジクロロジアミン白金等の白金化合物とエチレングリコール、エタノール、メタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、ブタノール等の還元剤を添加する。この場合、白金化合物量は、白金金属としてカーボン担体に対して0.1~30質量%、特に1~15質量%であることが好ましい。白金化合物量が少なすぎると、カーボン表面上の成長核が少なくなり、白金化合物量が多すぎると、粗大粒子が発生し、高担持率で分散性のよい触媒が得られないおそれが生じる。また、エチレングリコール等の還元剤の使用量は、水分散液中1~80質量%、特に5~50質量%が好ましい。また、上記水分散液のpHは4~12、特に5~10であることが好ましく、このためpH調整剤として水酸化ナトリウム、アンモニア水、テトラヒドロキシメチルアンモニウム等を使用し、上記pH範囲内に調整することが好ましい。
[0018]
 次いで、このようにして得られた混合液を40~120℃、特に50~100℃で1~10時間、特に2~6時間撹拌処理した後、濾過、洗浄後、40~150℃、特に60~120℃で3~24時間、特に8~16時間乾燥することが好ましい。
[0019]
 ここで、還元後の金属微粒子の担持率は1~30質量%、特に5~15質量%であることが好ましい。担持率が小さすぎると、カーボン表面上の成長核の数が十分でなく、担持率が大きすぎると、金属微粒子のサイズが大きくなり、高担持率で分散性のよい触媒が得られない。
 なお、ここで担持率は、下記式から求めた値である。
  担持率(質量%)=[A/(A+C)]×100
    A:金属微粒子質量
    C:カーボン担体質量
[0020]
 次に、上記のようにして金属微粒子をカーボン担体に担持させた後、この金属微粒子を核として他の金属(触媒金属)を成長させる。この場合、触媒金属としては、Ruを含む金属であり、特にPtRuを含むことが好ましく、PtRuの二元系の他、PtRuSn、PtRuRh、PtRuPd、PtRuIr、PtRuAu、PtRuMo、PtRuW、PtRuCo、PtRuNi、PtRuFe、PtRuCr等の三元系が挙げられるが、メタノール酸化活性の高さの点でPtRuが好ましい。
[0021]
 1段目で生成したPt等の金属微粒子核上に、PtRu等の触媒金属を担持又は成長させることで高担持で高分散の触媒を得ることが可能であるが、最終的に形成されるPtRu等の触媒金属の平均粒径は4nm以下、好ましくは3nm以下、より好ましくは2nm以下である。なお、下限は限定されないが、通常0.1nm以上である。4nmより大きいと、市販触媒TEC61E54と同レベルかそれより粒径が大きくなり、金属質量あたりのメタノール酸化活性が低下する場合が生じる。
[0022]
 担持率は50質量%以上、好ましくは60質量%以上が望ましい。担持率が50質量%より小さいと、微小なPtRu粒子の分散は容易であるが、膜電極接合体(MEA)作製時の触媒層が担持率の高い触媒を用いたときより厚くなる。そのためメタノール燃料の供給が律速となり、担持率の高い触媒を使用したときに比べて出力は小さくなる場合が生じる。なお、担持率の上限は特に限定されるものではないが通常90質量%以下、特に70質量%以下が好ましい。
 なお、ここでの担持率は、下記式から求められる。
  担持率(質量%)=[(A+B)/(A+B+C)]×100
   A:金属核質量
   B:触媒金属(例えばPtRu)質量
   C:カーボン担体質量
[0023]
 ここで、上記金属微粒子核に金属触媒を成長させる方法としては、例えばPtRuを成長させる場合であれば、白金原料として塩化白金酸、塩化白金(II)、塩化白金(IV)、ジニトロジアミン白金(II)、ビスアセチルアセトナト白金、ジクロロテトラミン白金、テトラミン硫酸白金、塩化白金(II)アンモニウム、塩化白金(IV)アンモニウム、ジクロロジアミン白金等の化合物を単独もしくは複数使用することができる。
[0024]
 ルテニウム原料として、本発明では下記式で示されるルテニウムの形式価数が4価であるルテニウム化合物を使用する。
  M 2RuX 6
(式中、MはH,Li,Na,K,NH 4から選ばれる少なくとも1種であり、XはCl,Br,I,NO 3から選ばれる少なくとも1種である。)
[0025]
 ルテニウム原料として具体的には、ルテニウムの形式価数が4価である塩化ルテニウム酸(H 2RuCl 6)、塩化ルテニウム酸リチウム(Li 2RuCl 6)、塩化ルテニウム酸ナトリウム(Na 2RuCl 6)、塩化ルテニウム酸カリウム(K 2RuCl 6)、塩化ルテニウム酸アンモニウム((NH 42RuCl 6)などの化合物を単独もしくは複数使用することができる。最終的に得られる触媒のメタノール酸化活性の高さから、H 2RuCl 6を用いることが好ましい。
[0026]
 これらの白金及びルテニウム化合物をエタノール、メタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、ブタノール、エチレングリコール等の還元剤を含む溶液に溶解し、次いで金属微粒子核を担持したカーボン担体を投入し、40~120℃、特に50~100℃で、1~10時間、特に2~8時間反応を行い、上記金属微粒子核上にPtRu微粒子を生成、成長させる方法が採用される。
[0027]
 この場合、上記白金化合物及びルテニウム化合物の使用量は、白金金属:ルテニウム金属としてそのモル比が2:8~9:1、特に5:5~8:2であることが好ましい。白金化合物量が少なすぎると、メタノールのC-H解離反応が進まないため、メタノール酸化電流値が小さくなり、多すぎると、メタノールの反応中間生成物であるCOの酸化反応が起こりにくく、低電位(0.4V(vs RHE)以下の電位)におけるメタノール酸化活性が小さくなる。ルテニウム化合物量が少なすぎると、白金が多い場合と同様、低電位におけるメタノール酸化活性が低く、多すぎると、白金が少ない場合と同様、メタノール酸化電流値が小さくなる。
[0028]
 また、上記金属微粒子核を担持したカーボン担体の量は、溶液中に0.01~2質量%、特に0.1~1質量%で分散させて用いることが好ましい。その量が少なすぎると、得られる触媒の量が少なくなり、多すぎると、カーボンの分散性が悪くなり、金属粒子の凝集や粗大粒子の生成等が生じる。
[0029]
 このようにして得られた燃料電池用電極触媒は、特にダイレクトメタノール型燃料電池のアノード電極触媒として好適に用いられる。

実施例

[0030]
 以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[0031]
  [実施例1]
 カーボン担体(ケッチェンブラックEC300J)1gを含有する500mlの水分散液に、0.1g白金を含む塩化白金酸を添加、更にエチレングリコールを500g及びNaOHを50mmol添加した。この混合液を80℃で16時間加熱攪拌処理した。濾過、洗浄後、80℃で16時間乾燥し、Pt核を担持したカーボンを得た。
 得られたPt核を担持したカーボンをTEM観察した結果、粒径約0.5nmの微粒子が担体上に均一に分散している様子を確認できた。
[0032]
 上記Pt核を担持したカーボン0.5gを、更にジニトロジアミン白金(II)1.1g、塩化ルテニウム酸(H 2RuCl 6)0.5g、エタノール100gを含有する溶液600g中に投入し、80℃で8時間還流し、PtRuの担持率68質量%の触媒1.4gを得た。TEM観察した結果、平均粒径は2.4nmであり、カーボン上に均一に分散していた。
[0033]
 活性表面積の評価は、COストリッピング法により行った。触媒を水に超音波分散した後、グラッシーカーボン電極上に滴下し、乾燥後、5%Nafion溶液(DuPont製)を滴下して評価用の電極を作製した。電極をポテンショスタット(北斗電工製HZ5000)に取り付け、0.5M H 2SO 4の入った電解セルに浸漬した。電解セルの雰囲気をArで置換後、触媒を-0.18V(vs RHE)に保持し、COガスを20minバブリングさせることでCO吸着を行った。同電位に保持した状態で、Arガスで20minバブリングさせ、余剰のCOガスを排出した。その後、スイープレンジ-0.18~0.5V(vs RHE)、スイープ速度10mV/sで電位操作し、COストリッピングボルタムグラムを測定し、COが脱離した後に再度電位走査し、その面積差をCO酸化電流とし、CO酸化のクーロン電荷を4.2C/m 2と仮定して、PtRuの活性表面積を算出した。
[0034]
 メタノール酸化活性の評価は、電解液を0.5M H 2SO 4+1M CH 3OHとし、スイープレンジ-0.18~0.5V(vs RHE)、スイープ速度1mV/sで酸化電流を評価した。活性面積評価及びメタノール酸化活性はすべて25℃で行った。
[0035]
  [実施例2]
 実施例1と同様の手順で作製したPt核を担持したカーボン0.5gを、ジニトロジアミン白金(II)1.1g、塩化ルテニウム酸カリウム(K 2RuCl 6)0.7g、エタノール100gを含有する溶液600g中に投入し、80℃で8時間還流し、PtRuの担持率68質量%の触媒1.4gを得た。TEM観察した結果、平均粒径は2.4nmであり、カーボン上に均一に分散していた。
[0036]
  [比較例1]
 実施例1と同様の手順で作製したPt核を担持したカーボン0.5gを、ジニトロジアミン白金(II)1.1g、ルテニウム原料として3価の価数を持つ塩化ルテニウム(RuCl 3)0.5g、エタノール100gを含有する溶液600g中に投入し、80℃で8時間還流し、PtRuの担持率68質量%の触媒1.4gを得た。TEM観察した結果、平均粒径は2.4nmであり、カーボン上に均一に分散していた。
[0037]
  [比較例2]
 実施例1と同様の手順で作製したPt核を担持したカーボン0.5gを、ジニトロジアミン白金(II)1.1g、ルテニウムの価数が3価である硝酸ルテニウム(Ru(NO 33)0.7g、エタノール100gを含有する溶液600g中に投入し、80℃で8時間還流し、PtRuの担持率68質量%の触媒1.4gを得た。TEM観察した結果、平均粒径は2.4nmであり、カーボン上に均一に分散していた。
[0038]
 実施例1,2及び比較例1,2の触媒について、活性表面積及び0.4V,0.5V(vs RHE)メタノール酸化活性の評価結果を表1に示す。
[0039]
[表1]


[0040]
 実施例1,2で得た触媒は、比較例1,2で得た触媒に比べ平均PtRu粒子サイズは大きくなっていたが、表面積あたりのメタノール酸化活性が2~3倍程度増加していた。活性表面積の減少分以上に面積あたりの活性が向上したため、PtRu質量あたりのメタノール酸化電流値も増加していた。即ち、Ruの形式価数が4価である原料を用いた方が3価の原料を用いた場合に比べ良好な触媒活性を呈することがわかる。特にRu原料としてH 2RuCl 6を用いた実施例1でメタノール酸化活性の増加が顕著であった。

請求の範囲

[1]
 導電性カーボン担体上にRuを含む金属微粒子を担持した燃料電池用電極触媒の製造方法において、該Ruの前駆体としてM 2RuX 6(M=H,Li,Na,K,NH 4の少なくとも1種、X=Cl,Br,I,NO 3の少なくとも1種)を用いることを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法。
[2]
 導電性カーボン担体に粒子間隔を制御した粒径0.1~2.0nmの金属微粒子を生成する第一担持工程と、該金属微粒子を核に少なくともRuを含む金属を成長させる第二担持工程からなる燃料電池用電極触媒の製造方法において、該第二担持工程に使用するRu原料としてM 2RuX 6(M=H,Li,Na,K,NH 4の少なくとも1種、X=Cl,Br,I,NO 3の少なくとも1種)を用いることを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法。
[3]
 導電性カーボン担体に粒子間隔を制御した粒径0.1~2.0nmの金属微粒子を生成する第一担持工程と、該金属微粒子を核に少なくともRuを含む金属を成長させる第二担持工程からなる燃料電池用電極触媒の製造方法において、該第二担持工程に使用するRu原料としてH 2RuCl 6を用いることを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法。
[4]
 第二担持工程で成長させる金属がPtとRuを含むことを特徴とする請求項2又は3記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。