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1. WO2008129796 - 電源供給回路

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明 細 書

発明の名称 電源供給回路

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

発明の開示

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007   0008  

課題を解決するための手段

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021  

発明の効果

0022   0023   0024  

図面の簡単な説明

0025   0026  

発明を実施するための最良の形態

0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060  

産業上の利用可能性

0061  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6  

図面

1   2   3   4   5   6  

明 細 書

電源供給回路

技術分野

[0001]
  本発明は、電源供給回路に関し、特に、PAM制御の制御性向上に係るものである。

背景技術

[0002]
  従来より、交流電力を整流回路によって直流電力に変換する電源装置(電源供給回路)が知られている。この種の電源装置では、高調波電流が生じやすく、電源効率が低下するという問題がった。そこで、いわゆるPAM(Pulse Amplitude Modulation:パルス振幅変調)制御によって高調波電流を抑制するようにした電源装置が例えば特許文献1に開示されている。
[0003]
  具体的に、特許文献1の電源装置は、ダイオードブリッジ回路の整流回路と、平滑回路とを備えている。平滑回路は、直列接続された2つのコンデンサと、該2つのコンデンサに並列に接続された1つのコンデンサとで成り、整流回路との間で倍電圧整流するように構成されている。また、この電源装置は、整流回路の出力端子に設けられ、ONされることで整流回路の出力電力を短絡させるスイッチング素子を備えている。
[0004]
  そして、この電源装置では、PAM制御される。具体的に、整流回路において、入力電流の波形が入力電圧の波形(正弦波)に近づくように、入力電圧のゼロクロス点に基づいて上記スイッチング素子がスイッチングされる。つまり、このスイッチングによりPAM波形のONデューティが制御されることで、入力電流の波形が正弦波に近づく。これにより、高調波電流が抑制される。
特許文献1 : 特開2001-145358号公報

発明の開示

発明が解決しようとする課題

[0005]
  ところで、上述した特許文献1では、PAM波形のONデューティを制御するようにしたが、PAM波形のON-OFF幅は一定にしてその位相を制御することで、入力電流の波形を正弦波に近づけることも考えられる。
[0006]
  しかしながら、その場合、上述した特許文献1のように、入力電圧のゼロクロス点で先ずはONパルスを出力するようにすると、PAM波形のON-OFF幅を一定に保てなくなるという問題があった。つまり、PAM波形の位相がズレて例えばPAM波形のONパルスがゼロクロス点を跨いだ場合、本来であればONパルスの幅を一定に保つためズレる前よりもゼロクロス点から早めのタイミングでOFFパルスを出力する必要がある。ところが、最初にONパルスを出力するようになっているためOFFパルスを適切なタイミングで出力できなくなり、ONパルスの幅が大きくなってしまう。
[0007]
  そこで、PAM波形の位相がズレてONパルスがゼロクロス点を跨いだ場合は、ONパルスではなくOFFパルスから出力するように切り換えることも考えられる。そうすると、ON-OFFパルスの出力順序(出力タイミング)を2種類設定する必要があり、制御が煩雑になるという問題があった。
[0008]
  本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、整流回路の出力電力を短絡するスイッチング素子を備えてPAM制御を行う電源供給回路において、PAM波形のON-OFFパルスの出力タイミングが1種類だけで、PAM波形の位相制御を行うようにすることである。

課題を解決するための手段

[0009]
  第1の発明は、交流電源に接続され、交流電流を整流する整流回路(12)と、ONされて該整流回路(12)の出力電力を短絡させるスイッチング素子(S)と、上記整流回路(12)の入力電流の波形が正弦波になるように上記スイッチング素子(S)をスイッチングさせる複数のON-OFFパルスを上記整流回路(12)の入力電圧のゼロクロス点を基準にして所定のタイミングで出力するPAM制御部(15)とを備えた電源供給回路を前提としている、そして、上記PAM制御部(15)は、1つのONパルスが上記整流回路(12)の入力電圧のゼロクロス点を跨って生成されるようにON-OFFパルスを出力するものである。
[0010]
  上記の発明では、PAM制御部(15)によって、入力電圧のゼロクロス点から所定のタイミングでON-OFFパルスのPAM波形が出力される。これにより、スイッチング素子(S)が所定のタイミングでスイッチングされ、入力電流の波形が入力電圧の正弦波になる(近づく)。
[0011]
  上記PAM制御では、常にPAM波形のONパルスが入力電圧のゼロクロス点を跨ぐように出力される。したがって、このPAM制御では、まず最初にゼロクロス点から所定のタイミングでOFFパルスが出力されて、次いでONパルスが出力される出力タイミングに設定されている。ここで、外乱等によってPAM波形の位相をずらしても、ずらす前にゼロクロス点を跨っていたONパルスは依然としてそのゼロクロス点を跨ったままの状態になる。そのため、ゼロクロス点を基準に設定されたタイミング通りにOFFパルスから出力される。
[0012]
  第2の発明は、上記第1の発明において、上記PAM制御部(15)は、上記ゼロクロス点を跨ぐONパルスと、該ONパルスの前後にそれぞれ該ONパルスより短い幅で生成された1つまたは複数のONパルスとで成るON-OFFパルス群が上記ゼロクロス点毎に生成されるように構成されているものである。
[0013]
  上記の発明では、ON-OFFパルス群がゼロクロス点毎に生成されるため、入力電流の波形がより滑らかな正弦波になる。また、ゼロクロス点を跨ぐONパルスがその前後のON-OFFパルスより幅広であるため、PAM波形の位相ずれがあってもそのONパルスがゼロクロス点を跨った状態に確実に維持される。
[0014]
  第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記PAM制御部(15)は、上記整流回路(12)の入力電圧がゼロクロス点に向かって所定値以上に上昇したことを検出するゼロクロス検出部(5a)と、該ゼロクロス検出部(5a)の検出毎に、カウントがリセットされてスタートするタイマー部(5c)と、該タイマー部(5c)のカウントを用いて、先ず上記ゼロクロス検出部(5a)の検出後の最初のゼロクロス点から所定のタイミングでOFFパルスを出力し、その後所定のタイミングでON-OFFパルスを交互に出力するように構成されたPAM波形出力部(5b)とを備えているものである。
[0015]
  上記の発明では、ゼロクロス検出部(5a)によって、ゼロクロス点に向かって入力電圧が立ち下がる所定位置が検出される。つまり、入力電圧の1周期において、ゼロクロス点の手前の位置が1回だけ検出される。そのゼロクロス点の手前の位置が検出されると、タイマー部(5c)がカウントを開始する。また、ゼロクロス検出部(5a)が検出すると、タイマー部(5c)の所定のカウントで、PAM波形出力部(5b)から先ずOFFパルスが出力される。その後、所定のカウントでON-OFFパルスが交互に出力される。これにより、目標とするPAM波形が生成される。つまり、PAM波形出力部(5b)には、OFFパルスおよびONパルスの順に出力する所定のタイミングがゼロクロス検出部(5a)の検出から最初のゼロクロス点までの時間も考慮して設定されている。
[0016]
  第4の発明は、上記第3の発明において、上記PAM波形出力部(5b)は、ON-OFFパルスの出力位相をずらす場合、上記ゼロクロス検出部(5a)の検出毎に、そのずらす分だけ上記ON-OFFパルスの出力タイミングを補正するように構成されているものである。
[0017]
  上記の発明では、ON-OFFパルスの位相をずらす場合、PAM波形出力部(5b)に設定された出力タイミングがその分補正される。例えば、図2において、ON-OFFパルスの位相を左側にずらす場合、出力タイミングが早くなるように補正され、逆にON-OFFパルスの位相を右側にずらす場合、出力タイミングが遅くなるように補正される。その際、位相をずらす前にゼロクロス点に跨っていたONパルスは、依然としてそのゼロクロス点に跨った状態である。
[0018]
  第5の発明は、上記第2の発明において、上記ON-OFFパルス群は、上記ゼロクロス点を跨ぐONパルスを基準に対称形になっているものである。
[0019]
  上記の発明では、ON-OFFパルス群が奇数のパルス数で構成されている。つまり、ゼロクロス点を跨ぐONパルスの前後には、それぞれ同じ幅のパルスが同じ数だけ生成される。
[0020]
  第6の発明は、上記第1乃至第3の何れか1の発明において、上記整流回路が、ダイオードブリッジ回路(12)である。そして、本発明は、互いに直列接続された2つのコンデンサ(C1,C2)が上記ダイオードブリッジ回路(12)の出力側に設けられ、該ダイオードブリッジ回路(12)の入力側と上記2つのコンデンサ(C1,C2)の中点とが上記スイッチング素子(S)を介して接続されて、倍電圧整流するように構成されているものである。
[0021]
  上記の発明では、例えば図1に示すように、倍電圧整流を行う回路が構成される。つまり、本発明の電源供給回路は、スイッチング素子(S)がONされると、倍電圧整流回路に切り換わり、スイッチング素子(S)がOFFされると、全波整流回路に切り換わるように構成されている。

発明の効果

[0022]
  本発明によれば、1つのONパルスが整流回路(12)の入力電圧のゼロクロス点を跨って生成されるようにON-OFFパルスを出力するようにした。したがって、ON-OFFパルスの波形(PAM波形)の位相がずれても、常にOFFパルスから出力すればよいことになる。つまり、OFFパルスから出力するという出力タイミングを1つだけ設定すれば足りる。このように、複数の出力タイミングを用意しなくてもよいため、PAM制御を簡単化することができる。
[0023]
  さらに、確実に所定のタイミングでON-OFFパルスを出力することができるので、目標とするPAM波形を確実に生成することができる。その結果、入力電流の波形を確実に正弦波にすることができ、高調波電流を一層抑制することができる。
[0024]
  また、第3の発明によれば、タイマー部(5c)のカウントを用いて、所定のタイミングでON-OFFパルスを出力するようにした。したがって、上述したように、1つの出力タイミングですむことから、カウントするタイマー部(5c)も複数用意する必要がなくなる。つまり、ONパルスがゼロクロス点Pを外れた場合において別のタイミングでカウントをスタートさせるタイマー部が別途必要になるが、それを回避することができる。したがって、マイコン(15)の構成を簡素化することができる。

図面の簡単な説明

[0025]
[図1] 図1は、実施形態に係る電源供給回路の全体構成を示す配線系統図である。
[図2] 図2は、入力電圧とゼロクロス信号との関係を示す波形図である。
[図3] 図3は、PAM波形の出力状態を示す波形図である。
[図4] 図4は、PAM波形の出力タイミングを説明するための波形図である。
[図5] 図5は、位相をずらす場合のPAM波形の出力状態を示す波形図である。
[図6] 図6は、位相をずらす場合のPAM波形の出力タイミングを説明するための波形図である。

符号の説明

[0026]
10    電源供給回路
12    ダイオードブリッジ回路(整流回路)
15    マイコン(PAM制御部)
5a    ゼロクロス検出部
5b    PAM波形出力部
5c    タイマー部
S     スイッチング素子
D1~D4  ダイオード
C1,C2   コンデンサ

発明を実施するための最良の形態

[0027]
  以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[0028]
  図1に示すように、本実施形態の電源供給回路(10)は、コンバータ回路(11)と、インバータ回路(14)と、マイコン(15)とを備えている。
[0029]
  上記電源供給回路(10)は、交流電力をコンバータ回路(11)によって整流し、その直流をインバータ回路(14)によって三相交流に変換して電動機(30)へ供給するものである。この電動機(30)は、空調機の冷媒回路に設けられる圧縮機を駆動するものである。空調機の冷媒回路は、図示しないが、圧縮機と凝縮器と膨張機構と蒸発器が閉回路に接続され、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行うように構成されている。そして、冷房運転では、蒸発器で冷却された空気が室内へ供給され、暖房運転では、凝縮器で加熱された空気が室内へ供給される。
[0030]
  上記コンバータ回路(11)は、交流電源(20)に接続され、交流電力を整流する。このコンバータ回路(11)は、リアクトル(L)を備えると共に、ダイオードブリッジ回路(12)および平滑回路(13)を備えている。
[0031]
  上記ダイオードブリッジ回路(12)は、交流電源(20)に接続され、4つのダイオード(D1~D4)がブリッジ結線された回路である。つまり、このダイオードブリッジ回路(12)は、交流電流を整流するものであり、本発明に係る整流回路を構成している。
[0032]
  上記平滑回路(13)は、ダイオードブリッジ回路(12)の出力側に設けられている。この平滑回路(13)は、互いに直列に接続された2つのコンデンサ(C1,C2)と、その2つのコンデンサ(C1,C2)に並列に接続された1つのコンデンサ(C3)とで構成されている。直列接続された2つのコンデンサ(C1,C2)は、ダイオードブリッジ回路(12)の出力電圧を充放電するものである。並列接続されたコンデンサ(C3)は、2つのコンデンサ(C3)の出力電圧(Vo)を平滑するものである。つまり、平滑回路(13)は、ダイオードブリッジ回路(12)との間で倍電圧整流する。
[0033]
  上記リアクトル(L)は、交流電源(20)の一方の電極とダイオードブリッジ回路(12)との間に接続されている。
[0034]
  また、上記コンバータ回路(11)には、双方向にON-OFF可能なスイッチング素子(S)が設けられている。このスイッチング素子(S)は、ダイオードブリッジ回路(12)における入力側と、直列接続された2つのコンデンサ(C3)の中点との間に接続されている。つまり、本実施形態のコンバータ回路(11)は、スイッチング素子(S)がONされると、倍電圧整流回路に切り換わり、スイッチング素子(S)がOFFされると、全波整流回路に切り換わるように構成されている。
[0035]
  上記インバータ回路(14)は、コンデンサ(C3)の直流電圧を三相交流電圧に変換し、電動機(30)へ供給するように構成されている。なお、このインバータ回路(14)は、図示しないが、例えば6つのスイッチング素子が三相ブリッジ状に結線された一般的な構成となっている。
[0036]
  上記マイコン(15)は、インバータ回路(14)のスイッチング制御の他に、コンバータ回路(11)のPAM(Pulse Amplitude Modulation:パルス振幅変調)制御を行うものであり、本発明に係るPAM制御部を構成している。マイコン(15)は、ゼロクロス検出部(5a)と、PAM波形出力部(5b)と、タイマー部(5c)とを備えている。
[0037]
  また、本実施形態の電源供給回路(10)には、ダイオードブリッジ回路(12)の入力電圧(Vi)を検出する電圧検出回路(16)と、入力電流(IL)を検出する電流検出回路(17)とが設けられている。
[0038]
  上記ゼロクロス検出部(5a)は、図2に示すように、電圧検出回路(16)によって検出された入力電圧(Vi)に応じてゼロクロス信号(ON-OFF信号)を出力するように構成されている。具体的に、ゼロクロス検出部(5a)は、入力電圧(Vi)が所定値より低いとON信号を出力し、所定値以上になるとOFFになる。つまり、ON信号の立ち下がり位置(以下、立ち下がり位置という。)をもって、入力電圧(Vi)がゼロクロス点Pに向かって所定値以上に上昇したことが検出される(図3も参照)。したがって、その立ち下がり位置とゼロクロス点Pとは、一定の時間差(tzwav)がある。
[0039]
  上記タイマー部(5c)は、図3に示すように、ゼロクロス検出部(5a)の立ち下がり位置が検出されると、カウントがスタートする。そして、タイマー部(5c)は、ゼロクロス検出部(5a)の次の立ち下がり位置が検出されると、カウントがリセットされて再スタートする。このように、タイマー部(5c)は、ゼロクロス検出部(5a)の立ち下がり位置の検出毎に、リセットされてカウントを開始する。
[0040]
  上記PAM波形出力部(5b)は、図3に示すように、スイッチング素子(S)をスイッチングするためのパルス信号であるON-OFFパルス(PAM波形)を出力するものである。そして、PAM波形出力部(5b)は、入力電流(IL)の波形が入力電圧(Vi)と同じ正弦波形になる(近似する)ように、ON-OFFパルスを出力する。具体的に、PAM波形出力部(5b)は、ゼロクロス検出部(5a)の立ち下がり位置の検出毎に、タイマー部(5c)のカウントを用いて、所定のタイミング(出力タイミング)でON-OFFパルスを出力する。つまり、入力電圧のゼロクロス点P(即ち、ゼロクロス検出部(5a)の立ち下がり位置から最初のゼロクロス点)を基準にして所定のタイミングでON-OFFパルスが出力される。
[0041]
  図3に示すように、上記PAM波形出力部(5b)は、ゼロクロス点毎に、5つのパルスから成るパルス群が生成されるようにON-OFFパルスを出力する。このパルス群は、中央のパルス1(ONパルス)が他の4つのパルス2~5より幅広に形成され、そのパルス1を基準に対称形になっている。そして、このパルス群は、図3に示す寸法tw1~tw5が固定されている。つまり、本実施形態では、パルス幅が固定されている。
[0042]
  また、上記PAM波形出力部(5b)は、中央のパルス1が常にゼロクロス点Pを跨って生成されるようにON-OFFパルスを出力する。そして、PAM波形出力部(5b)は、立ち下がり位置が検出されると、まず最初にOFFパルスを出力し、その後ONパルスおよびOFFパルスを交互に出力するように出力タイミングが設定されている。このように、本実施形態では、入力電圧(Vi)の半周期の間に複数のパルス(ONパルス)が生成される、いわゆるマルチパルス制御が行われる。
[0043]
  また、上記PAM波形出力部(5b)は、PAM波形の位相をずらす場合、設定された出力タイミングをそのずらす分だけ補正するように構成されている。つまり、図2において、PAM波形の位相を右側にずらす場合は、そのずらす分だけ出力タイミングが遅くなるように補正され、PAM波形の位相を左側にずらす場合は、そのずらす分だけ出力タイミングが早くなるように補正される。
[0044]
  次に、具体的なPAM波形の出力動作について、図3~図6に基づいて詳細に説明する。
[0045]
  図3に示すように、ゼロクロス検出部(5a)によってゼロクロス信号の立ち下がり位置が検出されると、タイマー部(5c)のカウントがスタートする。そうすると、PAM波形出力部(5b)によって、ON-OFFパルスが所定のタイミングで出力される。具体的には、図4に示すように、先ず、タイマー部(5c)のカウントが「t1」になると、OFFパルスが出力される。続いて、タイマー部(5c)のカウントが「t2」、「t3」、・・・「t18」、「t19」になる毎に、ONパルスとOFFパルスが交互に出力される。これにより、入力電圧の1周期の分のPAM波形が出力されることになる。上記のカウント値t1,t2,・・・t18,t19は、ゼロクロス点Pから所定のタイミングでPAM波形が出力されるように、立ち下がり位置からゼロクロス点Pまでの時間(推定時間)が考慮されている。
[0046]
  そして、次のゼロクロス信号の立ち下がり位置が検出されると、タイマー部(5c)のカウントがリセットされて再スタートする。そうすると、上述したタイミングと同じタイミングでON-OFFパルスが交互に出力される。ここで、ONパルスがゼロクロス点Pを跨いで生成されるため、設定通りにOFFパルスから出力することができる。したがって、目標とするPAM波形を確実に生成することができる。
[0047]
  本実施形態では、入力電圧の歪み等によって入力電流の波形が乱れた場合、PAM波形の位相をずらし入力電流の波形を正弦波に近づける制御が行われる。ここでは、PAM波形の位相を図2における右側にずらず場合について説明する。
[0048]
  図5に示すように、PAM波形をΔtだけ右側にずらず場合、PAM波形出力部(5b)に設定されている出力タイミングが補正される。つまり、初期時に設定された出力タイミングがΔtだけ遅くなるように補正される。そのため、ゼロクロス信号の立ち下がり位置が検出されてタイマー部(5c)のカウントがスタートすると、PAM波形出力部(5b)が補正されたタイミングでON-OFFパルスを出力する。
[0049]
  具体的には、図6に示すように、先ず、タイマー部(5c)のカウントが「t1+Δt」になると、OFFパルスが出力される。続いて、タイマー部(5c)のカウントが「t2+Δt」、「t3+Δt」、・・・「t18+Δt」、「t19+Δt」になる毎に、ON-OFFパルスが交互に出力される。これにより、パルス群のパルス幅および所定寸法tw1~tw5を変更することなくPAM波形を生成することができる。
[0050]
  また、このようにPAM波形の位相をずらした場合でも、依然としてパルス1(ONパルス)がゼロクロス点Pを跨った状態を維持することができる。したがって、立ち下がり位置の検出毎に、確実にOFFパルスから出力することができる。これにより、目標とするPAM波形を確実に生成することができる。
[0051]
  なお、上記とは逆に、図2においてPAM波形の位相をΔtだけ左側にずらす場合は、タイマー部(5c)のカウントが「t1-Δt」になるとOFFパルスが出力され、続いてカウントが「t2-Δt」、「t3-Δt」、・・・「t18-Δt」、「t19-Δt」になる毎にON-OFFパルスが交互に出力される。この場合も、パルス群のパルス幅および所定寸法tw1~tw5を変更することなくPAM波形を生成することができる。
[0052]
  -実施形態の効果-
  この実施形態によれば、パルス群の1つのNパルスが常に入力電圧のゼロクロス点Pを跨って生成されるように、ON-OFFパルスを出力するようにした。したがって、PAM波形の位相がずれても、常にOFFパルスから出力すればよいことになる。つまり、PAM波形の位相がずれることで、ONパルスがゼロクロス点Pから外れてOFFパルスがゼロクロス点Pを跨った場合、ONパルスから出力しなければならなくなる。そうすると、OFFパルスから出力する出力タイミングと、ONパルスから出力する出力タイミングの2つのタイミングが必要になるが、本実施形態の場合には1つの出力タイミングで足りる。このように、複数の出力タイミングを用意しなくてもよいため、PAM制御を簡単化することができ、制御性を向上させることができる。
[0053]
  また、1種類の出力タイミングですむことから、カウントするタイマー部(5c)も複数用意する必要がなくなる。つまり、本実施形態のタイマー部(5c)の他に、ONパルスがゼロクロス点Pを外れた場合において別のタイミングでカウントをスタートさせるタイマー部が必要になるが、それを回避することができる。したがって、マイコン(15)の構成を簡素化することができる。
[0054]
  このように、所定のタイミングでON-OFFパルスを出力することができるため、目標とするPAM波形を確実に生成することができる。その結果、入力電流の波形を確実に正弦波にすることができ、高調波電流を一層抑制することができる。
[0055]
  また、パルス群において、ゼロクロス点Pに跨るパルス(パルス1)を他のパルスよりも幅広に生成するようにしたので、確実にゼロクロス点Pに跨った状態を維持することができる。したがって、確実に所定のPAM制御を行うことができる。
[0056]
  また、パルス群をゼロクロス点毎に生成するようにしたので、入力電流の波形を一層滑らかな正弦波にすることができる。
[0057]
 《その他の実施形態》
  上述した実施形態については以下のような構成としてもよい。
[0058]
  例えば、上記実施形態では、ゼロクロス点毎に生成するパルス群を5つのパルスから構成するようにしたが、これに限らず、7つや9つのパルスによって構成するようにしてもよい。また、パルス群は、奇数のパルス数に限らず、偶数のパルス数で構成するようにしてもよい。
[0059]
  また、上記実施形態では、ゼロクロス信号の立ち下がり位置からタイマー部(5c)のカウントをスタートさせるようにしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、ゼロクロス検出部(5a)がゼロクロス点Pそのものを検出するように構成され、そのゼロクロス点Pからタイマー部(5c)のカウントをスタートさせるようにしてもよい。
[0060]
  なお、上記実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。

産業上の利用可能性

[0061]
  以上説明したように、本発明は、PAM制御によって整流回路の高調波電流を抑制する電源供給回路として有用である。

請求の範囲

[1]
  交流電源に接続され、交流電流を整流する整流回路(12)と、ONされて該整流回路(12)の出力電力を短絡させるスイッチング素子(S)と、上記整流回路(12)の入力電流の波形が正弦波になるように上記スイッチング素子(S)をスイッチングさせる複数のON-OFFパルスを上記整流回路(12)の入力電圧のゼロクロス点を基準にして所定のタイミングで出力するPAM制御部(15)とを備えた電源供給回路であって、
  上記PAM制御部(15)は、1つのONパルスが上記整流回路(12)の入力電圧のゼロクロス点を跨って生成されるようにON-OFFパルスを出力する
ことを特徴とする電源供給回路。
[2]
  請求項1において、
  上記PAM制御部(15)は、上記ゼロクロス点を跨ぐONパルスと、該ONパルスの前後にそれぞれ該ONパルスより短い幅で生成された1つまたは複数のONパルスとで成るON-OFFパルス群が上記ゼロクロス点毎に生成されるように構成されている
ことを特徴とする電源供給回路。
[3]
  請求項1または2において、
  上記PAM制御部(15)は、
   上記整流回路(12)の入力電圧がゼロクロス点に向かって所定値以上に上昇したことを検出するゼロクロス検出部(5a)と、
   該ゼロクロス検出部(5a)の検出毎に、カウントがリセットされてスタートするタイマー部(5c)と、
   該タイマー部(5c)のカウントを用いて、先ず上記ゼロクロス検出部(5a)の検出後の最初のゼロクロス点から所定のタイミングでOFFパルスを出力し、その後所定のタイミングでON-OFFパルスを交互に出力するように構成されたPAM波形出力部(5b)とを備えている
ことを特徴とする電源供給回路。
[4]
  請求項3において、
  上記PAM波形出力部(5b)は、ON-OFFパルスの出力位相をずらす場合、上記ゼロクロス検出部(5a)の検出毎に、そのずらす分だけ上記ON-OFFパルスの出力タイミングを補正するように構成されている
ことを特徴とする電源供給回路。
[5]
  請求項2において、
  上記ON-OFFパルス群は、上記ゼロクロス点を跨ぐONパルスを基準に対称形になっている
ことを特徴とする電源供給回路。
[6]
  請求項1または2において、
  上記整流回路は、ダイオードブリッジ回路(12)であり、
  互いに直列接続された2つのコンデンサ(C1,C2)が上記ダイオードブリッジ回路(12)の出力側に設けられ、該ダイオードブリッジ回路(12)の入力側と上記2つのコンデンサ(C1,C2)の中点とが上記スイッチング素子(S)を介して接続されて、倍電圧整流するように構成されている
ことを特徴とする電源供給回路。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]