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1. WO2008126496 - 電子機器用音響処理システム、方法及び携帯電話端末

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明 細 書

発明の名称 電子機器用音響処理システム、方法及び携帯電話端末

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011  

発明の開示

0012   0013   0014   0015   0016   0017  

図面の簡単な説明

0018  

発明を実施するための最良の形態

0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13  

明 細 書

電子機器用音響処理システム、方法及び携帯電話端末

技術分野

[0001]
 本発明は携帯電話を含む電子機器の音響処理システムに関する。特に、本発明は、再生音全体の音圧、音量感を高める電子機器用音響処理システム、方法及び携帯電話端末に関する。尚、本出願は、日本出願番号2007-073413に基づく優先権を主張するものであり、日本出願番号2007-073413における開示内容は引用により本出願に組み込まれる。

背景技術

[0002]
 携帯電話を含む電子機器の内部には、オーディオデバイスとして、その実装スペース及び消費電力の観点から、直径が数cm、厚さが数mm程度のマイクロスピーカー又はマイクロレシーバーが搭載されることが多い。しかし、このようなサイズの限られたマイクロスピーカーは、電子機器への実装条件とともに音響放射面積、前気密容量、後気密容量、音孔面積などの物理的制約が設定される。このため、マイクロスピーカーの等価騒音レベル、音圧周波数特性の平坦化、低域再生機能は通常の家庭用、業務用のオーディオスピーカーに比べて劣る。
[0003]
 近年、携帯電話を含む電子機器によるオーディオ再生機能は、商品性から重要度を増している。一方、端末の小型化、薄型化にともない音響デバイスの小型化、薄型化も求められている。しかし、再生機能の向上とデバイスの小型化を両立することは容易ではない。特に、音響デバイスが小型化されることによって、放射面積、前面容積、背面容積の低下による低域の再生特性低下は著しいため、低域信号を音響デバイスに入力した場合、音の歪率、音割れ悪化を招く。このため低域の信号入力をカットする必要があるが、低域信号のカットに伴い再生音全体の音圧、音量感低下が生じてしまう。
[0004]
 図1は、上記の問題点を解決するために用いられる、電子機器内部のマイクロスピーカー再生オーディオパスの信号処理例を説明する図である。
[0005]
 図1に示すように、電子機器10は、オーディオディジタル音源11、復調複合回路12、各種音響処理プロセッサ13、イコライザプロセッサ14、D/A(ディジタル/アナログ)変換器15、バンドパスフィルタ16、増幅器(アンプ)17、バンドパスフィルタ18、マイクロスピーカー19を具備する。復調複合回路12は、オーディオディジタル音源11からの信号を復調及び復号化し、信号フォーマットの変換を行う。各種音響処理プロセッサ13は、復調複合回路12からの信号に対して3D効果、リバーブ効果、コーラス効果、ディレイ効果、エンハンス効果、周波数帯域ブースト効果などを含めた音響処理を行う。イコライザプロセッサ14は、音響処理された信号に対して各周波数のブースト、カットを行う。D/A変換器15は、イコライザプロセッサ14からのディジタル信号をアナログ信号に変換する。バンドパスフィルタ16は、変換されたアナログ信号に対して低周波カット、高調波カット、雑音カットを行う。アンプ17は、バンドパスフィルタ16からの信号を増幅する。バンドパスフィルタ18は必要に応じて設けられ、アンプ17によって増幅された信号に対して低周波カット、高調波カット、雑音カットを行う。マイクロスピーカー19は、バンドパスフィルタ18に接続され、電気信号を音響に変換して出力する。
[0006]
 復調複合回路12、音響処理プロセッサ13、イコライザプロセッサ14の各ブロックはDSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)により実現され得るし、個別の専用LSI(大規模集積回路)によって実現され得る。他の構成要素もDSPを用いて互いに1つのLSIチップ、モジュールの中に統合され得るし、個別のLSI、IC(集積回路)により構成され得る。
[0007]
 図2は図1におけるイコライザプロセッサ14の設定例を示す図である。図2を参照して、イコライザプロセッサ14の設定例を線210で示す。本設定例では、低域信号による音割れを軽減するために、500Hz以下の低域信号を最大6dBカットし、全帯域の音圧と音量感を向上させるために、3kHz以上の信号を最大3dBとするようにイコライザプロセッサ14が設定される。このような設定により、いかなる信号レベルの入力信号に対してもイコライザプロセッサ14以降のオーディオパス内における信号レベルがディジタル又はアナログのフルスケール(0dB)を超えることがないように、調整することができる。
[0008]
 しかしながら、本一例では、高域信号のブースト量を、全帯域信号のディジタル/アナログのフルスケールに対するマージンを考慮して設計しなければならない。この場合、高域信号のブースト量の範囲が狭く限られてしまうという。したがって、低域特性再生能力が低いマイクロスピーカー、マイクロレシーバーなどの全体の音圧、音量感を向上させることが求められている。
[0009]
例えば、特開2004-112414号公報に、振幅圧縮量が大きいほど、入力オーディオ信号の高域成分を減衰させる制御によって、相対的に低域成分を強調し、音の太さを演出する技術が記載されている。
[0010]
 また、特開2004-248298号公報には、微少であってゲインに依存しない遅延を有し、低消費電力のコンプレッサを含む補聴器に関する技術が記載されている。特開2004-248298号公報に記載の補聴器では、ダイナミックレンジの聴覚低下を補償するための多チャネル・コンプレッサによって低域特性再生能力を向上させている。
[0011]
 しかしながら、特開2004-112414号公報や特開2004-248298号公報に記載の技術では、全体の音圧、音量感を向上させる音響処理は行われていない。

発明の開示

[0012]
 したがって、本発明の目的は、低域を減衰させかつ高域の平均音圧を大幅に向上させることにより、全体の音圧、音量感を向上させる音響処理を行う電子機器用音響処理システム及び方法を提供することにある。
[0013]
 本発明は問題点を解決するために、オーディオディジタル音源からの信号を復調及び復号化し、信号フォーマットの変換を行う信号に対して各種音響処理を行い、音響の出力を行う電子機器用音響処理システムである。
[0014]
 本発明による電子機器用音響処理システムは、音響処理されたディジタル信号を周波数成分毎にブースト、又はカットするイコライザプロセッサと、イコライザプロセッサからの信号から低域信号を抽出して出力するローパスフィルタと、イコライザプロセッサからの信号から高域信号を抽出して出力するハイパスフィルタと、高域信号を圧縮する高域コンプレッサと、低域信号と、圧縮された高域信号とを加算する加算器と、加算後の信号に応じた音響を出力するスピーカーとを具備する。
[0015]
 又、本発明による電子機器用音響処理方法は、音響処理されたディジタル信号を周波数成分毎にブースト、又はカットするステップと、ブースト、カットが行われた信号から低域信号を抽出するステップと、ブースト、カットが行われた信号から高域信号を抽出するステップと、抽出された高域信号を圧縮するステップと、抽出された低域信号と、圧縮された高域信号とを加算するステップと、加算後の信号に応じた音響を出力するステップとを具備する。
[0016]
 又、本発明による電子機器用音響処理装置は、携帯電話端末に搭載されることが好ましい。
[0017]
 以上説明したように、本発明では、イコライザプロセッサにより、高域信号がより大きくブーストされた場合でも、高域コンプレッサによって、ブーストされた高域信号の過大なピークのみが抑圧され、ダイナミックレンジが圧縮される。これにより、時間領域における出力信号の信号レベルの平均値は入力信号より向上し、マイクロスピーカーへの入力電圧ピークを変化させずに、実行音圧を向上させることができる。更に、低域信号と、高域コンプレッサによって圧縮された高域信号とを加算した信号によって音響が生成される。このため、実行音圧の向上とともに音量感も大幅に向上される。

図面の簡単な説明

[0018]
 上記発明の目的、効果、特徴は、添付される図面と連携して実施の形態の記述から、より明らかになる。
[図1] 図1は、従来技術による電子機器内部のマイクロスピーカー再生オーディオパスの信号処理例を説明する図である。
[図2] 図2は、従来技術によるイコライザプロセッサの設定例を示す図である。
[図3] 図3は、本発明に係る電子機器用音響処理システムの実施の形態における概略構成を示すブロック図である。
[図4] 図4は、本発明に係るイコライザプロセッサの設定例を示す図である。
[図5] 図5は、本発明による電子機器用音響処理システムにおける入出力信号の周波数特性を示す図である。
[図6] 図6は、本発明による電子機器用音響処理システムの時間領域における特性を示す図である。
[図7] 図7は、本発明による電子機器用音響処理システムの実施の形態の第1変形例の概略構成を示すブロック図である。
[図8] 図8は、本発明による電子機器用音響処理システムの実施の形態の第2変形例の概略構成を示すブロック図である。
[図9] 図9は、本発明による電子機器用音響処理システムの実施の形態の第3変形例の概略構成を示すブロック図である。
[図10] 図10は、本発明による電子機器用音響処理システムの実施の形態の第4変形例の概略構成を示すブロック図である。
[図11] 図11は、本発明による電子機器用音響処理システムの実施の形態の第5変形例の概略構成を示すブロック図である。
[図12] 図12は、本発明による電子機器用音響処理システムの実施の形態の第6変形例の概略構成を示すブロック図である。
[図13] 図13は、本発明による電子機器用音響処理システムの実施の形態の第7変形例の概略構成を示すブロック図である。

発明を実施するための最良の形態

[0019]
 以下、添付図面を参照して、本発明による電子機器用音響処理システムの実施の形態が説明される。図面において同一、又は類似の参照符号は、同一、類似、又は等化な構成要素を示している。
[0020]
 図3は本発明に係る電子機器用音響処理システムの概略構成を示すブロック図である。図3に示す電子機器用音響処理システムは携帯電話端末に好適に内蔵される。電子機器用音響処理システム100は、オーディオディジタル音源101、復調複合回路102、各種音響処理プロセッサ103、イコライザプロセッサ104、ローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112、高域コンプレッサ113、加算器114、D/A(ディジタル/アナログ)変換器105、バンドパスフィルタ106、増幅器(アンプ)107、バンドパスフィルタ108、マイクロスピーカー109を具備する。
[0021]
 復調複合回路102は、オーディオディジタル音源101からの信号を復調及び復号化し、信号フォーマットの変換を行う。各種音響処理プロセッサ103は、復調複合回路102からの信号に対して3D効果、リバーブ効果、コーラス効果、ディレイ効果、エンハンス効果、周波数帯域ブースト効果などを含めた音響処理を行う。イコライザプロセッサ104は、音響処理された信号の周波数毎に対するブースト又はカット処理を行う。ローパスフィルタ111は、イコライザプロセッサ104の出力の周波数の低域側の成分を取り出し、低域信号として出力する。ハイパスフィルタ112は、イコライザプロセッサ104の出力の周波数の高域側の成分を取り出し、高域信号として出力する。高域コンプレッサ113は、イコライザプロセッサ104によりブーストされた高域信号を圧縮する。加算器114は、低域信号と圧縮された高域信号とを加算する。D/A変換器105は、加算器114において加算されたディジタル信号をアナログ信号に変換する。バンドパスフィルタ106は、変換されたアナログ信号に対して低周波カット、高調波カット、雑音カットを行う。アンプ107は、バンドパスフィルタ106からの信号を増幅する。バンドパスフィルタ108は必要に応じて設けられ、アンプ107によって増幅された信号に対して低周波カット、高調波カット、雑音カットを行う。マイクロスピーカー109は、バンドパスフィルタ108からの電気信号を音響に変換して出力する。
[0022]
 復調複合回路102、音響処理プロセッサ103、イコライザプロセッサ104の各ブロックはDSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)により実現され得るし、個別の専用LSI(大規模集積回路)によって実現され得る。他の構成要素もDSPを用いて互いに1つのLSIチップ、モジュールの中に統合され得るし、個別のLSI、IC(集積回路)により構成され得る。
[0023]
 ローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112のカットオフ周波数は、各々イコライザプロセッサ104にてブーストする周波数を考慮して決定すればよいが、後述の図4に示すイコライザプロセッサ104の設定の場合、3dBダウンのカットオフ周波数を1kHzに設定すればよい。
[0024]
 高域コンプレッサ113のパラメータとしては、スレッショルドレベル、レシオ、アタックタイム、リリースタイムなどがあげられるが、各々音響等に基づいてチューニングすることが可能である。例えば、スレッショルドレベル-5~-15dB、レシオ1:4~1:8、アタックタイム0~25msec、リリースタイム0~50msecが高域コンプレッサのパラメータとして設定される。このように設定されることで、高域コンプレッサ113の挿入によりイコライザプロセッサ104は、従来例に比して高域のブーストが可能となる。
[0025]
 図4は図3に示すイコライザプロセッサ104の設定例を示す図である。例えば、図4に示す線314のように、イコライザプロセッサ104は、500Hz以下を最大で6dBカット、500Hz以上の中高域を最大12dBブーストするように設定される。又、ローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112の各々には3dBカットオフ周波数として例えば1kHzが設定される。
[0026]
 図5は上述のように設定された電子機器用音響処理システム100における入力信号の周波数特性160及び出力信号の周波数特性170を示す図である。又、図6は上述のように設定された電子機器用音響処理システム100における入力信号の時間特性180及び出力信号の時間特性190を示す図である。
[0027]
 図5及び図6には、オーディオディジタル音源101からは20Hz~24kHzの白色雑音が入力されている場合における電子機器用音響処理システム100の入出力特性が示される。尚、この際、復調複合回路102と各種音響処理プロセッサ103は、周波数特性、ダイナミックレンジに影響を及ぼす処理を行っていない。
[0028]
 図5を参照して、周波数領域において、出力信号における高域信号の信号レベルは、入力信号における高域信号の信号レベルから6dB以上と大幅にブーストされている。一方、図6を参照して、時間領域において、出力信号の信号レベルのピークは抑制されるが、出力信号の信号レベルの平均値は、入力信号の信号レベルの平均値から大幅に向上している。すなわち、イコライザプロセッサ104によりブーストされた高域信号は、高域コンプレッサ113により、過大なピークのみが抑制され、ダイナミックレンジが圧縮される。これにより、出力信号の時間領域における平均レベルは向上し、マイクロスピーカー109への入力電圧ピークを変化させずに、実行音圧を向上させることができる。更に、本発明によれば、低域信号と、高域コンプレッサ113によって圧縮された高域信号とを加算した信号によって音響が生成される。このため、実行音圧の向上とともに音量感も大幅に向上される。
[0029]
 図7は、図3に示す電子機器用音響処理システム100の第1変形例の概略構成を示すブロック図である。図7を参照して、電子機器用音響処理システム100の第1変形例では、加算器114とD/Aコンバータ105の間にトータルコンプレッサ120が挿入される。その他の構成は、図3に示す構成と同じである。
[0030]
 トータルコンプレッサ120は、加算器114で加算された信号(加算後の信号)を圧縮してD/Aコンバータ105に出力する。トータルコンプレッサ120によって、入力信号における全帯域の信号に対してピークレベルを抑圧することが可能となり、ダイナミックレンジの圧縮、実行音圧及び音量感の向上を図ることが可能となる。
[0031]
 図8は図3に示す電子機器用音響処理システム100の第2変形例の概略構成を示すブロック図である。図8を参照して、電子機器用音響処理システム100の第2変形例では、加算器114とD/Aコンバータ105の間にトータルコンプレッサ120が挿入され、パラメータテーブル115が更に設けられる。その他の構成は、図3に示す構成と同じである。
[0032]
 パラメータテーブル115には、その各機能に応じてイコライザプロセッサ104、高域コンプレッサ113、各種音響処理プロセッサ103、トータルコンプレッサ120、ローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112などに対するパラメータが保存される。パラメータテーブル115は例えば、不揮発メモリに好適に記録される。又、パラメータテーブル115に設定されるパラメータは、ユーザによって任意に設定(変更)可能であっても良い。この場合、ユーザによって任意の時期にユーザの嗜好に応じた音響設定が可能となる。
[0033]
 例として、携帯電話の場合、通話機能(通常、ハンズフリー通話)、音楽再生機能(ロック、クラシックなど各音楽ジャンル用設定)などの機能別に、パラメータが設定される。この場合、図8の各種音響処理プロセッサ103、イコライザプロセッサ104、ローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112、高域コンプレッサ113、トータルコンプレッサ120は各々、パラメータテーブル115から読み取られたパラメータがされることで、適宜各機能に応じて動作状態が変化する。例えば、通常通話機能時に比べ、音楽再生機能時の実行音圧及び音量は大きく設定される。
[0034]
 図9は図3に示す電子機器用音響処理システム100の第3変形例の概略構成を示すブロック図である。図9を参照して、電子機器用音響処理システム100の第3変形例では、加算器114とD/Aコンバータ105の間にトータルコンプレッサ120が挿入され、更に、プリゲイン増幅器121、122、及びホストゲイン増幅器123が設けられる。プリゲイン増幅器121は、イコライザプロセッサ104とローパスフィルタ111及びハイパスフィルタ112との間に挿入される。プリゲイン増幅器122は、ハイパスフィルタ112と高域コンプレッサ113の間に挿入される。ホストゲイン増幅器123は、高域コンプレッサ113と加算器114との間に挿入される。その他の構成は、図3に示す構成と同じである。
[0035]
 プリゲイン増幅器121、プリゲイン増幅器122、ホストゲイン増幅器123の挿入により、イコライザプロセッサ104を用いることなくとも、周波数ゲイン設定が可能となる。
[0036]
 図10は図3に示す電子機器用音響処理システム100の第4変形例の概略構成を示すブロック図である。図10を参照して、電子機器用音響処理システム100の第4変形例では、加算器114とD/Aコンバータ105の間にトータルコンプレッサ120が挿入され、イコライザプロセッサ104とローパスフィルタ111及びハイパスフィルタ112との間にトータルコンプレッサ124が挿入される。その他の構成は、図3に示す構成と同じである。
[0037]
 トータルコンプレッサ124は、ローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112への入力を圧縮する。これにより、ローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112への入力における全帯域でのダイナミックレンジ圧縮が可能となり、より幅広くイコライザプロセッサ104、高域コンプレッサ113、トータルコンプレッサ120の各々にいてパラメータを調整することが可能となる。
[0038]
 図11は図3に示す電子機器用音響処理システム100の第5変形例の概略構成を示すブロック図である。図11を参照して、第5変形例におけるD/Aコンバータ105は、イコライザプロセッサ104とローパスフィルタ111及びハイパスフィルタ112との間に挿入される。この場合、第5実施例におけるローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112、高域コンプレッサ113、加算器114は、入力されるアナログ信号に対し上述と同様な処理を行う。
[0039]
 第5変形例におけるローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112、高域コンプレッサ113はD/Aコンバータ105の後段に設置されており、高域のダイナミックレンジ圧縮処理をアナログで行うオーディオパスとなっている。このため、図3に示す電子機器用音響処理システム100と同等の効果を得ることが可能となる。
[0040]
 図12は図3に示す電子機器用音響処理システム100の第6変形例の概略構成を示すブロック図である。図12を参照して、第6変形例におけるD/Aコンバータ105は、各種音響処理プロセッサ103とイコライザプロセッサ104との間に挿入される。この場合、第6実施例におけるイコライザプロセッサ104、ローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112、高域コンプレッサ113、加算器114は、入力されるアナログ信号に対し上述と同様な処理を行う。
[0041]
 第6変形例におけるイコライザプロセッサ104、ローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112、高域コンプレッサ113はD/Aコンバータ105の後段に設置されており、高域のダイナミックレンジ圧縮処理をアナログで行うオーディオパスとなっている。このため、第4変形例における電子機器用音響処理システム100と同等の効果を得ることが可能となる。
[0042]
 図13は図3に示す電子機器用音響処理システム100の第7変形例の概略構成を示すブロック図である。図13を参照して、第7変形例におけるD/Aコンバータ105は、イコライザプロセッサ104とローパスフィルタ111及びハイパスフィルタ112との間に挿入される。更に、アナログ式のプリゲイン増幅器121、122、123が設けられる。プリゲイン増幅器121は、D/Aコンバータ105とローパスフィルタ111及びハイパスフィルタ112との間に挿入される。プリゲイン増幅器122は、ハイパスフィルタ112と高域コンプレッサ113の間に挿入される。プリゲイン増幅器123は、高域コンプレッサ113と加算器114との間に挿入される。この場合、第7実施例におけるローパスフィルタ111、ハイパスフィルタ112、高域コンプレッサ113、加算器114、プリゲイン増幅器121、122、及びホストゲイン増幅器123は、入力されるアナログ信号に対し上述と同様な処理を行う。
[0043]
 プリゲイン増幅器121、プリゲイン増幅器122、ホストゲイン増幅器123の挿入により、イコライザプロセッサ104を用いることなくとも、第3変形例と同様に周波数ゲイン設定が可能となる。
[0044]
 以上のように、本発明によれば、イコライザプロセッサにより、高域信号がより大きくブーストされた場合でも、高域コンプレッサによって、ブーストされた高域信号の過大なピークのみが抑圧され、ダイナミックレンジが圧縮される。これにより、時間領域における出力信号の信号レベルの平均値は入力信号より向上し、マイクロスピーカーへの入力電圧ピークを変化させずに、実行音圧を向上させることができる。更に、低域信号と、高域コンプレッサによって圧縮された高域信号とを加算した信号によって音響が生成される。このため、実行音圧の向上とともに音量感も大幅に向上される。
[0045]
 以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。

請求の範囲

[1]
 音響処理されたディジタル信号を周波数成分毎にブースト、又はカットするイコライザプロセッサと、
 前記イコライザプロセッサからの信号から低域信号を抽出して出力するローパスフィルタと、
 前記イコライザプロセッサからの信号から高域信号を抽出して出力するハイパスフィルタと、
 前記高域信号を圧縮する高域コンプレッサと、
 前記低域信号と、前記圧縮された高域信号とを加算する加算器と、
 前記加算後の信号に応じた音響を出力するスピーカーと、
 を具備する電子機器用音響処理システム。
[2]
 請求の範囲1に記載の電子機器用音響処理システムにおいて、
 前記加算器に接続される第1のトータルコンプレッサを更に具備し、
 前記第1のトータルコンプレッサは前記加算後の信号の全帯域に対して圧縮を行う
 電子機器用音響処理システム。
[3]
 請求の範囲1に記載の電子機器用音響処理システムにおいて、
 パラメータテーブルが記憶された記憶装置を更に具備し、
 前記パラメータテーブルには、前記イコライザプロセッサ、前記ローパスフィルタ、前記ハイパスフィルタ、前記高域コンプレッサの各々の処理能力を決定するパラメータが設定される
 電子機器用音響処理システム。
[4]
 請求の範囲1に記載の電子機器用音響処理システムにおいて、
 前記イコライザプロセッサと前記ローパスフィルタ及び前記ハイパスフィルタとの間に挿入された第1のプリゲイン増幅器と、
 前記ハイパスフィルタと前記高域コンプレッサとの間に挿入された第2のプリゲイン増幅器と、
 前記高域コンプレッサと前記加算器との間に挿入されたホストゲイン増幅器と、
 を更に具備する電子機器用音響処理システム。
[5]
 請求の範囲2に記載の電子機器用音響処理システムにおいて、
 前記イコライザプロセッサと前記ローパスフィルタ及び前記ハイパスフィルタとの間に挿入された第2のトータルコンプレッサを更に具備し、
 前記第2のトータルコンプレッサは、前記イコライザプロセッサから前記ローパスフィルタ及び前記ハイパスフィルタへの出力信号の全帯域に対して圧縮を行う
 電子機器用音響処理システム。
[6]
 請求の範囲1に記載の電子機器用音響処理システムにおいて、
 前記イコライザプロセッサと前記ローパスフィルタ及び前記ハイパスフィルタとの間に挿入されたD/Aコンバータを更に具備し、
 前記D/Aコンバータは、前記イコライザプロセッサからの出力信号をアナログ信号に変換して前記ローパスフィルタ及び前記ハイパスフィルタに出力する
 電子機器用音響処理システム。
[7]
 請求の範囲1に記載の電子機器用音響処理システムにおいて、
 前記イコライザプロセッサの前段に接続されたD/Aコンバータを更に具備し、
 前記D/Aコンバータは、前記音響処理されたディジタル信号をアナログ信号に変換して前記イコライザプロセッサに出力し、
 前記イコライザプロセッサは、前記アナログ信号を周波数成分毎にブースト、又はカットする
 電子機器用音響処理システム。
[8]
 請求の範囲1に記載の電子機器用音響処理システムにおいて、
 前記イコライザプロセッサと前記ローパスフィルタ及び前記ハイパスフィルタの間に挿入されたD/Aコンバータと、
 前記D/Aコンバータと前記ローパスフィルタ及び前記ハイパスフィルタとの間に挿入された第1のプリゲイン増幅器と、
 前記ハイパスフィルタと前記高域コンプレッサとの間に挿入された第2のプリゲイン増幅器と、
 前記高域コンプレッサと前記加算器との間に挿入されたホストゲイン増幅器と、
 前記D/Aコンバータは、前記イコライザプロセッサからの出力信号をアナログ信号に変換して前記ローパスフィルタ及び前記ハイパスフィルタに出力する
 電子機器用音響処理システム。
[9]
 請求の範囲1に記載の電子機器用音響処理システムにおいて、
 前記イコライザプロセッサは、前記音響処理されたディジタル信号のうち、500Hz以下の低域信号を最大で6dBカット、500Hz以上の中高域信号を最大12dBブーストする
 電子機器用音響処理システム。
[10]
 音響処理されたディジタル信号を周波数成分毎にブースト、又はカットするステップと、
 前記ブースト、カットが行われた信号から低域信号を抽出するステップと、
 前記ブースト、カットが行われた信号から高域信号を抽出するステップと、
 前記抽出された高域信号を圧縮するステップと、
 前記抽出された低域信号と、前記圧縮された高域信号とを加算するステップと、
 前記加算後の信号に応じた音響を出力するステップと、
 を具備する電子機器用音響処理方法。
[11]
 音響処理されたディジタル信号を周波数毎にブースト、又はカットするイコライザプロセッサと、
 前記イコライザプロセッサからの信号から低域信号を抽出して出力するローパスフィルタと、
 前記イコライザプロセッサからの信号から高域信号を抽出して出力するハイパスフィルタと、
 前記高域信号を圧縮する高域コンプレッサと、
 前記低域信号と、前記圧縮された高域信号とを加算する加算器と、
 前記加算後の信号に応じた音響を出力するスピーカーと、
 を具備する携帯電話端末。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]