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1. WO2008126267 - 発光装置

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明 細 書

発明の名称 発光装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004   0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013  

発明の開示

発明が解決しようとする課題

0014  

課題を解決するための手段

0015  

図面の簡単な説明

0016   0017  

発明を実施するための最良の形態

0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

発光装置

技術分野

[0001]
 この発明は、面発光光源として有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)素子を用いた発光装置に関する。

背景技術

[0002]
 有機EL素子は直流の低電圧により駆動されることで高い発光効率を有し、軽量かつ薄型化が可能であることから、近年においては、この有機EL素子を例えばドットマトリクス状に配列してディスプレイとし利用した製品が提供されている。また、有機EL素子は前記したディスプレイに限らず面発光の光源体として利用する点においても注目されている。
[0003]
 前記した有機EL素子を面発光の光源体として利用しようとするものとして、すでに多数の特許出願がなされており、例として特許文献1および2として示す公開公報が存在する。
特許文献1 : 特開2006-228557号公報
特許文献2 : 特開2006-228457号公報
[0004]
 前記した有機EL素子は、対向する電極間に直流電圧が印加されることで、陰極側から注入された電子と、陽極側から注入された正孔が、前記両電極に挟まれた発光機能層内で再結合し、そのエネルギーが蛍光物質を励起して発光されることが知られている。したがって、前記発光機能層からの光を外部に導出させるために、少なくとも一方の電極には光透過性の電極(透明電極)が用いられる。
[0005]
 前記透明電極としては、例えばITO(酸化インジウム錫)やIZO(酸化インジウム亜鉛)などの酸化物が用いられ、一般的には透明な基板上に前記したITOなどの透明電極が成膜される。そして、透明電極上に有機材料を含む発光機能層が形成され、この発光機能層の上に例えば金属素材による対向電極が形成された構成にされる。そして、発光機能層からの光は、前記透明電極および基板を透過して素子の外部にもたらされるようになされる。
[0006]
 ところで、前記した透明電極を構成するITOやIZOなどの酸化物は、その電気抵抗率が1×10 -4Ωcm程度であり、金属素材に比較してその電気抵抗率は1~2桁程度高い。したがって広い面積を有する面発光光源を形成した場合においては、透明電極において大きな電圧降下が発生し、これにより発光輝度にむらが発生する。
[0007]
 すなわち、有機EL素子における発光輝度は、素子の単位面積に注入される電流量にほぼ比例すると言われており、したがって、前記した透明電極を比較的面積の広いベタ電極とした場合、前記した透明電極に対する給電点から離れるほど、前記透明電極における電圧降下の影響を受けて輝度が低くなるという問題が発生する。 
[0008]
 そこで、透明電極における前記した電圧降下を少なくさせるために、抵抗値が低い補助電極を設置することで、前記した輝度むらの発生を低減させようとする特許出願がなされており、これは例えば特許文献3~5に示す公開公報に開示されている。
特許文献3 : 特開2004-134282号公報
特許文献4 : 特開平5-226076号公報
特許文献5 : 特開2002-156633号公報
[0009]
 前記特許文献3には、透明電極の長辺の外側に沿って、長尺状に形成された金属製の補助電極を配置した構成が示されている。また前記特許文献4には、透明電極の周縁部に沿って例えば金属素材により形成された枠型の補助電極を配置した構成が示されている。さらに前記特許文献5には、透明電極の全体にわたって格子状に形成された補助電極を重畳させた構成が示されている。
[0010]
 しかしながら、前記各特許文献3~5に示された構成においては、面内における補助電極が配置されている箇所と配置されていない箇所との間で輝度の差が発生し、面内で均一な輝度を得ることができないという問題を抱えている。例えば前記補助電極がストライプ状に形成された場合には、補助電極の形成位置に沿ってストライプ状の明暗が発生するという問題が生ずる。
[0011]
 そこで、前記した問題を解決するために、次の特許文献6に示す面発光装置(照明装置)の出願がなされている。これによると、有機材料を含む発光機能層とその上の対向電極部分を間欠的に剥離して開口部を形成し、第3の電極に接続された突起状の導体部を介して透明電極に対してスポット的に陽極電圧を印加するように構成されている。
特許文献6 : 特開2006-19251号公報
[0012]
 前記特許文献6に示された構成によると、第3の電極および突起状の導体部を介して透明電極に対してスポット的に同一電位の陽極電圧を印加するものであるため、前記特許文献3に示された課題を解決できると記載されている。しかしながら、依然としてスポット的に陽極電圧が印加される周辺部は明るく発光し、陽極印加点から離れた部分においては、暗く発光するという問題が残される。
[0013]
 また、前記特許文献6に示された構成によると、突起状の導体部が位置する部分、すなわちスポット的に陽極電圧が印加される部分においては、有機材料を含む発光機能層が存在しないために、この部分においては発光せず、したがってこの未発光部分がより発光むらになるという問題も含んでいる。

発明の開示

発明が解決しようとする課題

[0014]
 この発明は、有機EL素子を面発光光源として利用する発光装置において、特に電極素材の高い電気抵抗率に起因して発生する輝度むらを、より低減させることができる発光装置を提供することを課題とするものである。

課題を解決するための手段

[0015]
 前記した課題を解決するためになされたこの発明にかかる発光装置の好ましい基本形態は、請求項1に記載のとおり、基板と、前記基板上に形成された第1電極層と、前記第1電極層上に形成された有機材料を含む発光機能層と、前記発光機能層上に形成された第2電極層と、前記第1電極層に接続されたドット状導電体とが具備され、前記ドット状導電体は、前記ドット状導電体同士が分離された状態で1つの前記第1電極層に対して複数のドット状導電体がそれぞれ接続された構成にされる。

図面の簡単な説明

[0016]
[図1] この発明にかかる発光装置の基本形態を主要部分を透視状態で示した平面図である。
[図2] 図1に示すA-A線より矢印方向に視た状態を示す発光装置の部分拡大断面図である。
[図3] この発明にかかる発光装置の第2の実施の形態を示した部分拡大断面図である。
[図4] 同じく第3の実施の形態を示した部分拡大断面図である。
[図5] 同じく第4の実施の形態を示した部分拡大断面図である。
[図6] 同じく第5の実施の形態を示した部分拡大断面図である。
[図7] 同じく第6の実施の形態を示した部分拡大断面図である。
[図8] この発明にかかる発光装置におけるドット状導電体の配列形態を変えた他の例について主要部分を透視状態で示した平面図である。
[図9] 同じくドット状導電体の配列形態を変えた他の例について主要部分を透視状態で示した平面図である。
[図10] 同じくドット状導電体の配列形態を変えた他の例について主要部分を透視状態で示した平面図である。
[図11] 同じくドット状導電体の配列形態を変えた他の例について主要部分を透視状態で示した平面図である。
[図12] 同じくドット状導電体の配列形態を変えたさらに他の例について主要部分を透視状態で示した平面図である。
[図13] この発明にかかる発光装置の第7の実施の形態について主要部分を透視状態で示した平面図である。
[図14] 図13に示すB-B線より矢印方向に視た状態を示す発光装置の部分拡大断面図である。

符号の説明

[0017]
 1  基板
 2  第1電極層(透明電極)
 2a 凹部
 3  ドット状導電体
 3a 傾斜面
 4  絶縁膜
 5  発光機能層
 6  第2電極層(背面電極)
 7  給電部
 11 絶縁層
 12 陰極隔壁

発明を実施するための最良の形態

[0018]
 以下、この発明にかかる発光装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1および図2は、その第1の実施の形態を示したものであり、図1はその主要部分を透視状態で示した平面図であり、図2は図1におけるA-A線より矢印方向に視た状態の部分拡大断面図である。
[0019]
 図1および図2に示す発光装置は、例えばガラス等の光透過性の基板1の一面(図2に示す上面)に、第1電極層としての透明電極2がベタ電極として成膜されている。この透明電極2は前記したITOやIZOなどの素材が用いられ、例えば蒸着手段により基板1に対して成膜される。また、前記透明電極2における一方の表面上、すなわち図2に示す透明電極2上には、ドット状導電体3が透明電極2に対して電気的に接続された状態で配置されている。
[0020]
 このドット状導電体3は、前記透明電極2を構成する素材よりも電気抵抗率が低い素材により形成されているのが好ましく、図1および図2に示す実施の形態においては、それぞれがほぼ同一径の円形状になされ、かつ薄膜状に形成されている。 
[0021]
 前記ドット状導電体3を構成する素材としては、例えば銀ペースト等のペースト状の金属や、Mo,Al,Ag,Crやその合金、もしくは導電性樹脂等を用いることができるが、必ずしも前記透明電極2を構成する素材よりも電気抵抗率が低い素材に限らず、正孔輸送性の有機物、例えばポリフルオレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアルキルチオフェン(PAT)、ポリ(PDAF)、ポリパラフェニレン誘導体(MEH-PPV)、poly(2,5-dialkoxy-1,4-phenylene):RO-PPV、cyano-substituted-PPV:CN-PPV、poly(2-dimetyloctylsily-1,4-phenylene vinylene):DMOS-PPV、perfluoropropylated-PPP:FP-PPP、poly(2,5-dialkoxy-1,4-phenylene):RO-PPP、PEDOT/PSS等を用いることもできる。
[0022]
 そして、前記各ドット状導電体3は、1つの前記透明電極2に対して複数のドット状導電体3がそれぞれ分離された状態で配置されている。すなわち、この実施の形態においては、前記ドット状導電体3は、透明電極2上において縦横方向に規則正しく、互いにほぼ等間隔となるように配置されている。
[0023]
 なお、前記各ドット状導電体3は、マスクを利用して蒸着手段により形成させることができるが、インクジェット方式などの印刷技術を利用して形成することもでき、フォトリソグラフィを利用して形成することもできる。そして前記各ドット状導電体3は、後述する発光機能層から発光される光の一部がそれぞれ透過できる程度に、ごく薄い薄膜状に形成されていることが望ましい。
[0024]
 前記各ドット状導電体3には、その上面に絶縁膜4が形成されており、図2に示す形態においては、前記絶縁膜4は各ドット状導電体3の全面を覆うようにして形成されており、かつドット状導電体を被覆する絶縁膜同士は分離した状態に形成されている。すなわち図1および図2に示されたように各絶縁膜4は、前記ドット状導電体3を同心円状にして被覆するように構成されている。
[0025]
 前記絶縁膜4としては、光透過性の素材を用いることが望ましく、例えばポリイミド、アクリル、SiO 2 等を好適に利用することができる。そして、絶縁膜4の一部を曲面に成形して光学的なレンズ体を形成させることもできる。
[0026]
 前記透明電極2および絶縁膜4を覆うようにして発光機能層5が形成されている。この発光機能層5は、有機化合物による単一の発光層、あるいは有機正孔輸送層と発光層による二層構造、または有機正孔輸送層と発光層および有機電子輸送層からなる三層構造、さらには前記各層に正孔注入層、電子注入層を加えた多層構造になされる場合もある。これらは例えば蒸着手段を利用することにより成膜することができる。
[0027]
 さらに前記した発光機能層5上には、第2電極層としての背面電極6がベタ電極として積層形成されている。この背面電極6は例えばアルミニウム合金などの金属素材により構成され、これは例えば蒸着等の手段を利用して積層させることができる。
[0028]
 斯くして、図1および図2に示す構成の発光装置においては、第1電極層としての透明電極2を例えば陽極端子とし、第2電極層としての背面電極6を陰極端子として所定の駆動電流を供給することで、前記発光機能層5において発光させることができる。その光は前記絶縁膜4、ドット状導電体3、透明電極2を適宜透過し、基板1を介して外部にもたらされる。これにより面発光光源を有する発光装置を実現させることができる。
[0029]
 この場合、複数の前記したドット状導電体3が透明電極2に対して接合しているので、前記透明電極2と複数のドット状導電体の合成抵抗値は、透明電極2のみの場合の抵抗値に比べて低くなり、電気抵抗率が高い透明電極2において発生する電圧降下を効果的に抑制させるように作用する。
[0030]
 したがって、第1電極層としての前記透明電極2への給電部7を、図1に示す例えば右端縁とした場合、給電部7から離れるにしたがって(図1において右から左に行くにしたがって)暗くなる輝度傾斜の発生度合いを効果的に抑制させることができる。
[0031]
 また、前記したドット状導電体3は、発光機能層5から発光される光の一部が透過できる程度に薄膜状に形成することで、ドット状導電体3による発光むらの発生を低減させることができ、全体として均一な光を発光させることができる発光装置を得ることができる。
[0032]
 図3はこの発明にかかる発光装置の第2の実施の形態を示したものであり、この図3においては、先に説明した図2と同様に部分拡大断面図で示している。なお、この図3においては図2に示した構成と同一の機能を果たす部分を同一符号で示しており、したがってその詳細な説明は省略する。
[0033]
 この図3に示す構成においては、前記ドット状導電体3を被覆する絶縁膜4は、ドット状導電体3の端部、すなわち円形状に形成されたドット状導電体3の周縁のエッジ部を被覆し、ドット状導電体3の中央部には絶縁膜4は形成されていない。 
[0034]
 図3に示す構成によると、絶縁膜4は少なくともドット状導電体3の端部を被覆しているので、例えば発光機能層5に若干の成膜不良が発生しても、ドット状導電体3の端部より、第2電極層としての背面電極6に対してリークが発生するのを効果的に防止させることができる。また、図3に示す構成においても、絶縁膜4の一部を曲面に成形して光学的なレンズ体を形成させることができる。
[0035]
 この図3に示す構成によると、ドット状導電体3の中央部には絶縁膜4は形成されておらず、ドット状導電体3の中央部は発光機能層5を介して第2電極層としての背面電極6に対峙されている。したがって、ドット状導電体3の中央部に接する部分における発光機能層5においても発光することができ、この光の一部はドット状導電体3を透過して外部にもたらされるので、より発光効率を向上させることができる。
[0036]
 図4はこの発明にかかる発光装置の第3の実施の形態を示したものであり、この図4においても、先に説明した図2と同様に部分拡大断面図で示している。なお、この図4においては図2に示した構成と同一の機能を果たす部分を同一符号で示しており、したがってその詳細な説明は省略する。
[0037]
 この図4に示す構成においては、ドット状導電体3の端部、すなわち、円形状に形成されたドット状導電体3の周縁部には傾斜面3aが形成されている。この構成によると、例えば発光機能層5に若干の成膜不良が発生しても、ドット状導電体3の周縁部より、第2電極層としての背面電極6に対してリークが発生するのを効果的に防止させることができる。したがって、図4に示した構成によると、ドット状導電体3を覆う絶縁膜を不要にすることができる。
[0038]
 なお、図4に示した構成においては、ドット状導電体3の周縁部に傾斜面3aが形成されているが、これは曲面形状になされていても同様の作用効果を得ることができる。
[0039]
 図5はこの発明にかかる発光装置の第4の実施の形態を示したものであり、この図5においても、先に説明した図2と同様に部分拡大断面図で示している。なお、この図5においては図2に示した構成と同一の機能を果たす部分を同一符号で示しており、したがってその詳細な説明は省略する。
[0040]
 この図5に示す構成においては、前記ドット状導電体3は、第1電極層を構成する透明電極2の表面上に形成された凹部2a内にそれぞれ配置されている。そして、図5に示す実施の形態においては、凹部2a内に収容されたドット状導電体3の上面を絶縁膜4で被覆した構成にされている。
[0041]
 図5に示した構成によると、ドット状導電体3と背面電極6との間におけるリークの発生の問題は大幅に解消することができる。また、この構成においては絶縁膜4を削除しても、前記したリークの発生を効果的に防止させることが可能となる。 
[0042]
 図6はこの発明にかかる発光装置の第5の実施の形態を示したものであり、この図6においても、先に説明した図2と同様に部分拡大断面図で示している。なお、この図6においては図2に示した構成と同一の機能を果たす部分を同一符号で示しており、したがってその詳細な説明は省略する。
[0043]
 この図6に示す構成においては、ドット状導電体3は、第1電極層としての透明電極2の内部に配置されている。すなわち、ドット状導電体3は透明電極2内に埋め込まれた状態になされている。この構成においても、前記したリークの発生を効果的に防止させることができる。
[0044]
 図7はこの発明にかかる発光装置の第6の実施の形態を示したものであり、この図7においても、先に説明した図2と同様に部分拡大断面図で示している。なお、この図7においては図2に示した構成と同一の機能を果たす部分を同一符号で示しており、したがってその詳細な説明は省略する。
[0045]
 この図7に示す構成においては、ドット状導電体3は、基板と第1電極層としての透明電極2との間に配置されている。この構成においても図6に示す構成と同様の効果を得ることができる。なお、図7に示す構成においても、ドット状導電体3の少なくとも一部を覆う絶縁膜を形成させても良い。
[0046]
 図8はこの発明にかかる発光装置におけるドット状導電体の一つの好ましい配列形態について示したものであり、これはすでに説明した図1と同様に主要部分を透視状態にした平面図で示している。この図8に示した例は、図1に示した例に対して拡大率を下げた状態で示しており、この例においてはほぼ同一径になされたドット状導電体3が、一列ごとに1/2ピッチずれた状態で透明電極2に配列されている。なお、図8に示した例においては、ドット状導電体3を覆う絶縁膜は形成されていない状態で示している。そして、図8に示すドット状導電体の配列形態は、すでに説明した図2~図7に示す各実施の形態において採用することができる。
[0047]
 図1および図8に示したドット状導電体の配列形態においては、いずれもほぼ同一径になされたドット状導電体3が互いにほぼ同一ピッチの関係に配列されているが、この場合、ドット状導電体の膜厚が、前記第1電極層としての透明電極2への給電部7からの距離に応じて異なるように形成させることもできる。
[0048]
 すなわち、前記ドット状導電体の膜厚を透明電極2への給電部7から離れるにしたがって厚く形成することで、給電部7から離れるにしたがって透明電極2とドット状導電体の単位面積あたりの合成抵抗値を低減させることができ、これにより、給電部7から離れるにしたがって暗くなる輝度傾斜の発生度合いを抑制させることができる。
[0049]
 図9はこの発明にかかる発光装置におけるドット状導電体の他の好ましい配列形態について示したものであり、この図9はすでに説明した図1と同様に主要部分を透視状態にした平面図で示している。この図9に示す構成においては、ドット状導電体3は、図1に示した例と同様に透明電極2に対して縦横方向に規則正しく配置されている。
[0050]
 しかしながら、図9に示す構成においては透明電極2の右端縁の給電部7から離れるにしたがって、各ドット状導電体3の径は小さくなるように構成されている。なお、符号4は前記各ドット状導電体3を覆う絶縁膜を示している。
[0051]
 前記したドット状導電体の配置構成によると、透明電極2の給電部7に近い領域においては面積の広いドット状導電体が配置され、前記給電部7から遠い領域においては面積が狭いドット状導電体が配置される。前記ドット状導電体3は、すでに述べたとおり、発光機能層5から発光される光の一部がそれぞれ透過できる程度に、薄膜状に形成されているものの、ドット状導電体5において光の一部が吸収されるのはやむをえない。
[0052]
 したがって、図9に示す構成によると給電部7に近い領域においてはドット状導電体3による光の吸収分は多くなされ、給電部7から遠い領域においてはドット状導電体3による光の吸収分は少なくなされる。これにより、透明電極2の配線抵抗により発生する輝度傾斜の発生を相殺するように作用し、より均一な面発光特性を確保することができる。そして図9に示すドット状導電体の配列形態は、すでに説明した図2~図7に示す各実施の形態において採用することができる。
[0053]
 なお、図9に示した構成において、ドット状導電体3の全面をそれぞれ絶縁膜4で覆った場合においては、ドット状導電体3が配置された部分における発光機能層5は発光しないことになる。したがって、図9に示したように給電部7から離れるにしたがって各ドット状導電体3の径が小さくなるように構成させた場合、給電部7から離れるにしたがって発光しない部分の面積は実質的に少なくなるという効果も生ずる。したがってこのような効果も利用して、透明電極2の配線抵抗により発生する輝度傾斜を相殺させるように作用させることができる。
[0054]
 図10はこの発明にかかる発光装置におけるドット状導電体の他の好ましい配列形態について示したものであり、これはすでに説明した図1と同様に主要部分を透視状態にした平面図で示している。この図10に示した例においては、ドット状導電体3はそれぞれほぼ同一面積に形成され、図1に示した例と同様に透明電極2に対して縦横方向に規則正しく配置されている。
[0055]
 しかしながら、図10に示す構成においては透明電極2の右端縁の給電部7から離れるにしたがって、各ドット状導電体3を覆う絶縁膜4の面積(直径)が小さくなるように構成されている。このような絶縁膜4の構成としたことで、給電部7から離れるにしたがって発光しない部分の面積は実質的に小さくなり、透明電極2の配線抵抗により発生する輝度傾斜を相殺させるように作用させることができる。なお、図10に示したドット状導電体の配列形態は、すでに説明した図2~図7に示す各実施の形態において採用することができる。
[0056]
 図11はこの発明にかかる発光装置におけるドット状導電体の他の好ましい配列形態について示したものであり、これはすでに説明した図1と同様に主要部分を透視状態にした平面図で示している。この図11に示した例においては、絶縁膜4の面積はそれぞれほぼ同一面積に形成され、透明電極2の右端縁の給電部7から離れるにしたがって、ドット状導電体3の面積(直径)が大きくなるように構成されている。
[0057]
 前記したドット状導電体3と絶縁膜4の組み合わせによると、発光面積を一定に保ったまま、給電部7から離れるにしたがって透明電極2とドット状導電体の単位面積あたりの合成抵抗値のみを低減させることができるため、透明電極2の配線抵抗により発生する輝度傾斜を相殺させるように作用させることができ、かつ発光面積のバラつきも無い均一な発光を得ることができる。なお、図11に示したドット状導電体3と絶縁膜4の組み合わせの形態は、すでに説明した図2~図7に示す各実施の形態において採用することができる。
[0058]
 図12はこの発明にかかる発光装置におけるドット状導電体のさらに他の好ましい配列形態について示したものであり、これはすでに説明した図1と同様に主要部分を透視状態にした平面図で示している。この図12に示した例は、図1に示した例に対して拡大率を下げた状態で示しており、この例においてはほぼ同一径のドット状導電体3が透明電極2に対して配置され、ドット状導電体3を覆う絶縁膜は形成されていない状態で示している。
[0059]
 しかしながら、図12に示す構成においては右端縁の給電部7から離れるにしたがって、各ドット状導電体3の配置密度が低くなるように構成されている。すなわち、単位面積あ8たりに配置されている前記ドット状導電体の数は、前記透明電極2への給電部7からの距離に応じて異なった状態になされている。
[0060]
 この図12に示した構成においても、透明電極2の給電部7に近い領域においてはドット状導電体3による光の吸収分は多くなされ、前記給電部7から遠い領域においてはドット状導電体3による光の吸収分は少なくなされる。
[0061]
 したがって、図12に示したドット状導電体の配列構成においても、図9に示した構成と同様の効果を得ることができる。なお、この図12に示したドット状導電体の配列形態も、すでに説明した図2~図7に示す各実施の形態において採用することができる。
[0062]
 図13および図14は、この発明にかかる発光装置をパッシブマトリクス型有機ELパネルに応用した例を示すものであり、図13はその主要部分を透視状態で示した平面図であり、図14は図13おけるB-B線より矢印方向に視た状態の部分拡大断面図である。
[0063]
 この図13および図14に示す構成においては、基板1の上面に第1電極層としての前記したITOに代表される透明電極2がストライプ状に形成される。そして、ストライプ状に形成された前記透明電極2の間およびこれに直交する方向に絶縁層11が格子状に形成される。すなわち、この格子に囲まれた部分が画素を構成することになる。
[0064]
 また、ストライプ状に形成された前記透明電極2に直交する前記絶縁層11上には逆等脚台形状になされた陰極隔壁12が形成される。そして、前記絶縁層11による格子に囲まれたほぼ中央の透明電極2上には、ドット状導電体3がそれぞれ配置され、また、このドット状導電体3を覆うようにして絶縁膜4が被覆される。
[0065]
 この状態で、有機材料を含む発光機能層5が例えば蒸着手段により成膜される。前記発光機能層5は、逆等脚台形状になされた陰極隔壁12によってストライプ状に分断されて成膜され、画素位置に配置された前記ドット状導電体3および絶縁膜4の上にも成膜される。さらに第2電極層としての背面電極6が、例えば蒸着手段により成膜されるが、この背面電極6においても逆等脚台形状になされた陰極隔壁12によって分断されてストライプ状に形成される。
[0066]
 すなわち、前記した第1電極層としての透明電極と、第2電極層としての背面電極6は互いに直交する方向に形成され、その交差位置において発光機能層5による画素が形成される。加えて、各画素の中央位置における前記透明電極2の上にはドット状導電体3が配置された構成になる。
[0067]
 前記したパッシブマトリクス型有機ELパネルによると、透明電極2の上に沿って電気抵抗率が低い素材による複数のドット状導電体3が配置されることになり、したがってこのドット状導電体3が、透明電極2において電気的なバイパス手段として機能する。したがって図13および図14に示した形態においても、電気抵抗率が高い透明電極2において発生する電圧降下を効果的に抑制させるように作用し、前記電圧降下による輝度傾斜の発生度合いを低減させることに寄与できる。
[0068]
 なお、以上説明した実施の形態においては、ドット状導電体3としていずれも円形状に形成された例を示しているが、この形態は楕円や方形状であっても良く、同様の作用効果を得ることができる。

請求の範囲

[1]
 基板と、前記基板上に形成された第1電極層と、前記第1電極層上に形成された有機材料を含む発光機能層と、前記発光機能層上に形成された第2電極層と、前記第1電極層に接続されたドット状導電体とが具備され、
 前記ドット状導電体は、前記ドット状導電体同士が分離された状態で1つの前記第1電極層に対して複数のドット状導電体がそれぞれ接続されていることを特徴とする発光装置。
[2]
 前記ドット状導電体は、前記第1電極層における一方の表面上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載された発光装置。
[3]
 前記ドット状導電体は、前記第1電極層の内部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載された発光装置。
[4]
 前記ドット状導電体は、少なくとも一部が絶縁膜で被覆され、複数の前記ドット状導電体を被覆する絶縁膜同士は分離した状態に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載された発光装置。
[5]
 前記ドット状導電体は、その端部が前記絶縁膜で被覆されていることを特徴とする請求項4に記載された発光装置。
[6]
 前記ドット状導電体の面積は、前記第1電極層の一端部からの距離に応じて異なっていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載された発光装置。
[7]
 前記ドット状導電体の膜厚は、前記第1電極層の一端部からの距離に応じて異なっていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載された発光装置。
[8]
 前記絶縁膜の面積は、前記第1電極層の一端部からの距離に応じて異なっていることを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載された発光装置。
[9]
 前記第1電極層における単位面積あたりに配置されている前記ドット状導電体の数は、前記第1電極層の一端部からの距離に応じて異なっていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載された発光装置。
[10]
 前記ドット状導電体は、前記発光機能層から発光される光の一部が透過するように薄膜状に構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項1に記載された発光装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]