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1. (WO2008123468) インク吐出装置、インク吐出方法、および表示装置
Document

明 細 書

発明の名称 インク吐出装置、インク吐出方法、および表示装置

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

発明の開示

0005   0006   0007   0008   0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041  

図面の簡単な説明

0042   0043  

発明を実施するための最良の形態

0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091   0092   0093   0094   0095   0096   0097   0098   0099   0100  

産業上の利用可能性

0101  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14  

明 細 書

インク吐出装置、インク吐出方法、および表示装置

技術分野

[0001]
 本発明は、ノズルを備えるヘッドを用いて、媒体にインクを吐出する技術に関するものであり、特に、例えばカラーフィルタの画素に対して、迅速かつ正確にインクを吐出することにより、高品質な画素塗布を行う用途に好適に用いることができる技術に関するものである。

背景技術

[0002]
 近年、インクを吐出する技術は、民生用のプリンタに転用されるのみならず、液晶用のカラーフィルタ生産装置、その他の生産装置にも幅広く転用されるようになってきており、その用途が多様化している。その一例として、インクを吐出する技術を利用し、基板上にパターンを形成するインクジェットパターニング技術が挙げられる。インクジェットパターニング技術は、インク吐出装置から微量のインクを噴射し、直接、基板上に微細なパターンを印字する技術である。このインクジェットパターニング技術は、脱真空プロセスに使用可能であるため、従来のフォトリソグラフィーによる真空プロセスを用いるパターン生成技術に代わる技術として、高い注目を集めている。
[0003]
 そのため、インクジェットパターニング技術を用いて、カラーフィルタを形成するためのカラーフィルタ基板を製造するインク吐出装置の開発が、盛んに進められている。インク吐出装置は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の各色からなるインクを、ガラス基板上に形成されているRGB用画素領域内に着弾させることによって各画素を埋め、カラーフィルタを形成する。インク吐出装置は、近年、さらなる大面積化が進んでいる液晶用のカラーフィルタ製造において、特に好適に用いることができる。カラーフィルタの製造に用いられるインク吐出装置は、その処理時間が厳重に管理されており、短時間のうちに確実に処理を成し遂げることが要求される。さらに、液晶テレビなどに用いられるカラーフィルタは、特に高品質であることが要求される。
[0004]
 また、インクジェットパターニング技術は、画素の全面印刷技術としてのみならず、夾雑物の混入または付着に起因して生じる欠陥画素を修復するための技術としても広く用いられている。例えば、隣接画素間でのインクの混色などにより生じる欠陥画素の場合、混色が発生した欠陥画素のインク層をレーザ装置などにより取り除き、その取り除いた部分に、インク吐出装置が再度指定された色のインクを、インクジェットパターニング技術を用いて吐出し、欠陥画素を修復する。
特許文献1 : 日本国公開特許公報「特開2004-361491号公報(公開日:平成16年12月24日)」

発明の開示

[0005]
 しかしながら、従来のカラーフィルタ基板の製造装置においては、目標とする個々の表示用ドット領域内のどの位置にインクの液滴を着弾させるかについては、特に考慮が払われていなかった。実際には、それぞれの領域に関して着弾位置がばらついていたものと考えられる。この場合、インクの液滴の着弾位置が領域の外縁近傍になると、着弾されたインクがバンクを越えて隣の領域に侵入し、その結果、異なる色のフィルタ材料が混色してカラーフィルタの品質が低下するおそれがある。
[0006]
 また、インクの液滴の着弾位置が領域の中央部に寄り過ぎていると、表示用ドットのすべての領域を覆うように広がる前に、インクの特性によってインクの広がりが止まる場合がある。その結果、表示用ドット領域内に均一にインクが広がらずカラーフィルタの品質が低下するおそれがある。
[0007]
 特許文献1では、表示用ドット領域の中心から最も近い表示用ドット領域のうちまで距離の略30%以内の範囲内に、インクの液滴中心を着弾させることにより、着弾したインクがバンクを乗り越えて隣の領域へあふれることを防止することが記載されている。
[0008]
 しかしながら、特許文献1に開示された方法は、インク液滴の着弾位置を表示用ドット領域内の中心からの距離のみによって規定しているため、領域内全域にインクが広がりきらず、輝点と呼ばれる欠陥画素になる場合がある。その結果、カラーフィルタの品質が低下するおそれがある。
[0009]
 さらに、カラーフィルタ基板の製造装置により生産されるカラーフィルタを備えた液晶表示装置は、近年益々大型化しているので、膜厚形状が均一かつ品質が良好な膜を基板上に形成し、かつ、欠陥画素に対しては正確に位置調整を行い、欠陥を修復して、高画質な画像を実現することが求められている。さらに、欠陥画素にインクを吐出することにより欠陥画素を修復する時間を短縮することは極めて重要である。
[0010]
 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、膜厚形状が均一かつ品質が良好な膜を形成できるインク吐出装置およびインク吐出方法を提供することにある。また、他の目的は、当該インク吐出装置によって製造されたカラーフィルタ基板を備えた表示装置を提供することにある。
[0011]
 本発明にかかるインク吐出装置は、基板上に設けられた領域内に、インク吐出孔を介してインクを吐出するインク吐出手段を備えているインク吐出装置であって、上記領域の形状および大きさを特定する領域特定手段と、上記領域特定手段による特定結果に基づき、上記領域内のインク吐出領域に上記インクを着弾させるように上記インク吐出手段を制御するインク吐出制御手段とをさらに備えており、上記インク吐出領域の中心と上記領域の中心とが略一致しており、上記インク吐出領域の縦幅と上記領域の縦幅との比が、0.7~0.9の範囲にあり、上記インク吐出領域の横幅と上記領域の横幅との比が、0.7~0.9の範囲にあることを特徴とする。
[0012]
 上記構成によれば、領域特定手段を用いてインク吐出領域と、基板上の領域(画素領域などの、インクによって覆いたい箇所)との縦横の幅が、上記した所定の範囲内に収まるように制御する。これにより、着弾したインクを領域の縁まで確実に広げることができる。また、多少の着弾ずれがあったとしても、インクが目標の領域をはみ出してしまうことがない。これらのことから、均一な膜厚および形状のインクによって、基板上の所望の領域を覆うことができる効果を奏する。
[0013]
 なお、本発明において、基板として透光性のガラスや透光性のプラスチック等を例示できる。
[0014]
 本発明にかかるインク吐出方法は、基板上に設けられた領域内に、インク吐出孔を介してインクを吐出するインク吐出方法であって、上記領域の形状および大きさを特定する領域特定工程と、上記領域特定工程による特定結果に基づき、上記領域内のインク吐出領域に上記インクを着弾させるようにインクを吐出させるインク吐出工程と、を含み、上記インク吐出領域の中心と上記領域の中心とが略一致しており、上記インク吐出領域の縦幅と上記領域の縦幅との比が、0.7~0.9の範囲にあり、上記インク吐出領域の横幅と上記領域の横幅との比が、0.7~0.9の範囲にあることを特徴とする。
[0015]
 上記構成によれば、本発明にかかるインク吐出装置と同様の作用、効果を奏する。
[0016]
 本発明にかかるインク吐出装置は、上記領域特定手段の結果に基づき、インク吐出量を制御するインク吐出量制御手段を備えることが好ましい。
[0017]
 上記構成によれば、領域の形状および大きさに応じて最適な量のインクを領域内に吐出できる。そのため、領域外へのインクのはみ出しや、インクの膜厚や形状が不均一になることを抑制できる。
[0018]
 本発明にかかるインク吐出装置は、上記インク吐出領域の縦幅と上記領域の縦幅との比が、0.75~0.85の範囲にあり、上記インク吐出領域の横幅と上記領域の横幅との比が、0.75~0.85の範囲にあることが好ましい。
[0019]
 上記構成によれば、領域を上記範囲に制御することによって、着弾したインクを領域の縁までより確実に濡れ広げることができる。そのため、膜厚や形状が均一なインクにより領域内を覆うことができる。
[0020]
 本発明にかかるインク吐出装置は、上記領域は、撥液性を有する材料によって区分けられていることが好ましい。
[0021]
 上記構成によれば、領域外にインクがあふれ出ることがない。さらに、吐出不良による着弾位置のずれがあった場合であっても、着弾されたインクを領域内に留めることができる。また、本発明では、撥液性を有する材料の他に、基板上に設けられたバンク(突出構造)によって、領域が区分けられていてもよい。
[0022]
 本発明にかかるインク吐出装置において、上記インク吐出手段は、複数の上記インク吐出孔を有し、上記複数のインク吐出孔は列状に配置されインク吐出孔列を構成することが好ましい。
[0023]
 上記構成によれば、複数のインク吐出孔を用いて領域にインクを吐出でき、短時間でインクの吐出を終えることができる。
[0024]
 本発明にかかるインク吐出装置は、上記インク吐出孔列から選択されるインク吐出孔群であって、上記インク吐出領域に対してインクを吐出するインク吐出孔群を決定するインク吐出孔群決定手段と、上記インク吐出孔群を構成する各インク吐出孔から順次インクが吐出されるようインク吐出のタイミングを制御するインク吐出タイミング制御手段と、をさらに備えることが好ましい。
[0025]
 上記構成によれば、領域内へ効率良く短時間でインクを着弾させることができる。
[0026]
 本発明にかかるインク吐出装置は、上記領域に対して上記インク吐出手段が所望の位置に配置されるよう、該基板または該インク吐出手段を移動可能にする移動制御手段とを、さらに備えており、上記移動制御手段は、上記インク吐出手段または上記基板を、上記インク吐出孔列の配列方向に対して傾斜する方向に移動する制御を行うことが好ましい。
[0027]
 上記構成によれば、移動制御手段により、インク吐出手段は、基板に設けられた複数の領域のうち、任意の領域に対して適切にインクを吐出させることができる。さらに、インク吐出孔列の配列方向と、基板の辺のうちインク吐出手段の走査方向と交差する辺とが直交した条件下において、インク吐出手段を移動させる場合と比較して、インク吐出領域に割り当てられるインク吐出孔の数を増加させることができる。その結果、短時間でインクを領域内に広げることができる。
[0028]
 本発明にかかるインク吐出装置は、さらに、上記インク吐出手段または上記基板の傾斜角度を調整する角度調整手段を備えていることが好ましい。
[0029]
 本発明にかかるインク吐出装置では、上記角度調整手段は、上記インク吐出領域の形状に基づいて、上記インク吐出孔の配列方向に対する上記ヘッドまたは上記基板の傾斜角度を調整し、調整後の傾斜角度に基づいて、上記インク吐出孔群を決定することが好ましい。
[0030]
 上記構成によれば、インク吐出領域に割り当てられるインク吐出孔の数を制御でき、領域の形状および大きさに応じて、最適な条件下でインクを吐出できる。
[0031]
 本発明にかかるインク吐出装置は、さらに、少なくとも、上記角度調整手段により調整される上記インク吐出手段または上記基板の傾斜角度に基づき、インク吐出パターンを生成するインク吐出パターン生成手段を備えており、上記インク吐出孔群からのインクの吐出は、上記インク吐出パターンに基づいて行われることが好ましい。
[0032]
 上記構成によれば、生成したインク吐出パターンを用いてインク吐出のタイミングを制御できる。
[0033]
 本発明にかかるインク吐出装置は、上記基板は、表示装置用のカラーフィルタであることが好ましい。
[0034]
 上記構成によれば、表示ドット領域(上記領域に相当)内を、均一な厚みのインクによって覆うことができる。つまり、本発明にかかるインク吐出装置を用いることによって、欠陥画素が形成されることなく、また、領域からのインクのはみ出しがないためにインクの混色が低減された高品質なカラーフィルタを形成できる。
[0035]
 本発明にかかるインク吐出装置は、表示装置用カラーフィルタの欠陥画素修復用に用いられることが好ましい。
[0036]
 上記構成によれば、インクによって覆いたい領域の形状および大きさを特定する領域特定手段を有するため、欠陥画素の修復を短時間で良好に行うことができる。
[0037]
 本発明にかかるインク吐出装置は、上記領域は、着色後に欠陥となった表示ドット領域に対して、レーザを照射しフィルタ材料を除去した領域であることが好ましい。
[0038]
 上記構成によれば、着色後に異物や着色不良などの原因で欠陥ドットが発生してしまった場合であっても、画素欠陥のない高品質な表示ドットを得ることができる。
[0039]
 本発明にかかる表示装置は、本発明に記載のインク吐出装置を用いて形成されたカラーフィルタを備えていることを特徴とする。
[0040]
 上記構成によれば、均一な厚みのインクで上記領域を覆うことができる。そのため、上記表示装置は、画素欠陥が低減したカラーフィルタを備えているため、高品質な表示装置を提供できる。
[0041]
 本発明の他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分分かるであろう。また、本発明の利点は、添付図面を参照した次の説明によって明白になるであろう。

図面の簡単な説明

[0042]
[図1] 本実施形態に係るインク吐出装置の要部構成を示すブロック図である。
[図2] インク吐出部の構成を模式的に示す図である。
[図3] インク吐出部が表示用ドット領域にインクを吐出する際の、インク吐出の様子を示す平面図である。
[図4] 特許文献に開示された方法によって、表示用ドット領域に対してインクを吐出する様子を示す平面図である。
[図5] 図4においてインク吐出部が表示用ドット領域にインクを吐出して数秒経過した際の、インクの濡れ広がり方を示した図である。
[図6] インク吐出装置のインク吐出部が、表示用ドット領域に対してインクを吐出する様子を示す平面図である。
[図7] 図6においてインク吐出部が表示用ドット領域にインクを吐出して数秒経過した際の、インクの濡れ広がり方を示したものである。
[図8] 表示用ドット領域幅に対するインク吐出領域幅の好ましい比率を示す表である。
[図9] (a)は、本発明のインク吐出装置が表示用ドット領域にインクを吐出した様子を示す図であり、(b)は、従来装置が表示用ドット領域にインクを吐出した様子を示す図である。
[図10] (a)は、本発明のインク吐出装置が表示用ドット領域にインクを吐出した様子を示す図であり、(b)は、従来装置が表示用ドット領域にインクを吐出した様子を示す図である。
[図11] レーザ加工によって形成されたレーザ加工領域にインクを吐出する様子を示す図である。
[図12] インク吐出領域幅と、表示用ドット領域幅との比率についての詳細を示す表である。
[図13] インク吐出領域幅と画素幅との比率ごと、またはインク吐出領域幅とレーザ開口幅との比率ごとの、インク吐出領域と表示用ドット領域との関係を示す図である。
[図14] (a)~(c)は、インク吐出装置が、着弾マージンなどの条件を変えてインクを吐出したときの、画素領域に着弾したインクの広がり具合を示す図である。

符号の説明

[0043]
 1  インク吐出装置
 2  インク吐出部(インク吐出制御手段)
 3  インク吐出領域認識部(インク吐出領域特定部)
 4  インク吐出量決定部(インク吐出量決定手段)
 5  吐出対象ノズル決定部
 6  インク吐出パターン生成部(インク吐出パターン生成手段)
 7  ヘッド(インク吐出手段)
 7R ヘッド
 7G ヘッド
 7B ヘッド
 10 ノズル(インク吐出孔)
 14 インクの濡れ広がり領域
 16 インク滴
 17 表示用ドット領域
 18 インク吐出領域
 19 レーザ加工領域
 21 ヘッドの角度制御部(角度調整手段)
 22 ヘッドの移動制御部(移動制御手段)
 23 インク吐出タイミング制御部(インク吐出タイミング制御手段)
 X1 表示用ドット領域幅(X方向)
 X2 表示用ドット領域中心から元も近い表示用ドット領域の縁までの距離(X方向)
 X3 吐出領域幅(X方向)
 X4 レーザ加工領域幅(X方向)
 Y1 表示用ドット領域幅(Y方向)
 Y2 表示用ドット領域中心から元も近い表示用ドット領域の縁までの距離(Y方向)
 Y3 吐出領域幅(Y方向)
 Y4 レーザ加工領域幅(Y方向)
 H  副走査方向
 V  主走査方向
 Ig 各ノズルが吐出するインクの間隔

発明を実施するための最良の形態

[0044]
本発明のインク吐出装置10について、図1~図14に基づき以下に説明する。このインク吐出装置1は、表示装置用カラーフィルタをはじめ各種の表示装置の製造などに用いる装置である。より具体的には、基板等に設けられた受容部(領域)に、カラーフィルタ材料の液体を液滴の状態にして吐出する、いわゆるインクジェット方式の装置である。
[0045]
 〔実施形態1〕
 図1は、本実施形態に係るインク吐出装置1の要部構成を示すブロック図である。図1に示すように、インク吐出装置10は、主として、インク吐出部2、インク吐出領域認識部3、インク吐出量決定部4、インク吐出パターン生成部(インク吐出パターン生成手段)6、ヘッドの角度制御部(角度調整手段)21、ヘッドの移動制御部(移動制御手段)22、インク吐出タイミング制御部(タイミング制御手段)23を備えている。
[0046]
 インク吐出部2は、カラーフィルタ基板上の表示用ドット領域(基板上の領域)に対してインクを吐出する。インク吐出部2の詳細な構成については後述する。
[0047]
 インク吐出領域認識部3は、カラーフィルタ基板上の表示用ドット領域の形状と大きさと位置とを認識する。例えば、インク吐出領域認識部3は、観察用カメラ等の撮像部を用いることにより、表示用ドット領域の形状、大きさおよび位置を認識する。具体的には、インク吐出領域認識部3が表示用ドット領域の形状、大きさおよび位置を認識する方法として、実際に撮像部を用いて直接媒体上に点在した表示用ドット領域の大きさ及び位置を認識する方法や、事前にファイル等を用いて表示用ドット領域の形状、大きさ及び位置を記述し、それらの情報を電子データとして入手する方法等がある。
[0048]
 ヘッドの角度制御部21は、インク吐出領域認識部3による認識結果(表示用ドット領域の形状、大きさ、および位置を表す情報)に基づいて、後述するヘッド7が備えるノズル列の角度を算出し、ヘッド7に備えられているノズル列の角度を変更する。
[0049]
 インク吐出量決定部4は、インク吐出領域認識部3による認識結果(表示用ドット領域の形状、大きさ、および位置を表す情報)に基づいて、1つの表示用ドット領域に吐出すべきインクの吐出量を決定する。
[0050]
 吐出対象ノズル決定部5は、ヘッドの角度制御部21が設定した角度と、インク吐出領域認識部3の認識結果とに基づいて、ヘッド7が備えるノズル列(群)の中から、実際のインク吐出に用いるノズルを決定する。
[0051]
 インク吐出パターン生成部6は、インク吐出領域認識部3の認識結果、インク吐出量決定部4が決定したインク吐出量、および吐出対象ノズル決定部54が決定したノズルの情報と、に基づいて、インクの吐出パターンを生成する。さらに、生成したインク吐出パターンを、インク吐出タイミング信号としてインク吐出部2に出力する。これによりインク吐出部2の各ノズル10は、インク吐出パターン生成部6から受け取ったインク吐出タイミング信号に基づいて、複数個の表示用ドット領域に対してインクを吐出する。
[0052]
 ヘッドの移動制御部22は、表示用ドット領域に対してインクを吐出するために、ヘッド7をカラーフィルタ基板に対して相対的に移動させる。
[0053]
 インク吐出タイミング制御部23は、ヘッドの移動制御部22によってヘッド7が移動することにより、表示用ドット領域の位置にヘッド7が到着したら、インク吐出パターン生成部6によって生成されたインク吐出パターンに基づいて、インク吐出部2にインク吐出タイミング信号を送る。これによりインク吐出部2の各ノズル10は、インク吐出タイミング制御部23から受け取ったインク吐出タイミング信号に基づいて、複数個の表示用ドット領域に対してインクを吐出する。
[0054]
 (インク吐出部2の構成)
 図2は、インク吐出部2の構成を模式的に示す図である。インク吐出部2は、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の各色用の3個のヘッド7(ヘッド7R、ヘッド7G及びヘッド7B)を有している。各ヘッド7は、ノズル10を備えている。なお、本実施形態では、インク吐出部2は、赤色(R)、緑色(G)または青色(B)のいずれか一色または二色のヘッド7のみを有していてもよい。なお、ヘッド7と、ヘッド7が備えるノズル列とは、平行方向でなくてもよい。
[0055]
 各ヘッド7のノズル10は、段違いに配置されている。これは、各ヘッド7を反時計周りに回転させ、主走査方向に対して斜めに傾けるためである。これにより、各ヘッド7の両端のノズル10を、各ヘッド7の主走査方向と同一方向の直線状になるようにできる。なお、ヘッド7を主走査方向に対して斜めに傾けることによって、各ヘッド7の両端のノズル10が、各ヘッド7の主走査方向と同一方向の直線状にならなくてもよい。または、表示用ドット領域の形状と位置とに合わせて、ヘッド7の主走査方向に対する傾きを調整してもよい。
[0056]
 図2に示すように、各ヘッド7を、主走査方向(図2のV方向)または副走査方向(図2のH方向)に対して、斜めに傾ける。これにより、各ノズル10から吐出されたインクの間隔(図2のIg)は、斜めに傾けない場合に比べて小さくなる。つまり、各ヘッド7を、主走査方向(V方向)または副走査方向(H方向)に対して斜めに傾けない場合には、各ノズル10から吐出されたインクの間隔(Ig)は、各ヘッド7における各ノズル10の間隔そのものとなる。
[0057]
 これに対して、各ヘッド7を、主走査方向(V方向)または副走査方向(H方向)に対して斜めに傾ける場合には、各ノズル10から吐出されたインクの間隔(Ig)は、各ヘッド7における各ノズル10の間隔よりも小さくなる。これにより、表示用ドット領域に対してより多くのノズルを割り当てることができる。その結果、割り当てられた各ノズル10からのインク吐出量を少なくできる。よって、インク吐出部2が高速に移動しても、移動中に、所定のインク液滴量を、表示用ドット領域に吐出できる。したがって、表示用ドット領域の形状と位置とに合わせて、各ヘッド7を、主走査方向または副走査方向に対して斜めに傾けることが好ましい。
[0058]
 (インク吐出方法の説明)
 図3は、インク吐出部2が表示用ドット領域にインクを吐出する際の、インク吐出の様子を示す平面図である。図3において、図2のインク吐出部2が、カラーフィルタ基板の表示用ドット領域に対して斜めに傾けられている。また、インク吐出部2は、カラーフィルタ基板の表示用ドット領域短辺方向である、図3における上方向(Y方向)に移動する。
[0059]
 ここで、図3の例では、カラーフィルタ基板の各表示用ドット領域色に対応した、赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の3色のインクを使用する。インク吐出部2に設けられたヘッド7R,7G,7Bは、各インクが内部でそれぞれ混じり合わないように、互いに分離して設けられている。これにより、互いに独立にインクの吐出を制御できる。
[0060]
 カラーフィルタ基板の表示用ドット領域の形状は、略矩形である。また、インクを充填する表示用ドット領域の内側は、インクの濡れ広がりを良くするために親水化が施されている。表示用ドット領域の周囲には、区分け要素15が配置されている。すなわち、隣り合う表示用ドット領域にインクが流れ込まないように、撥水化処理が施されて、隣接表示用ドット領域間を分離している。しかし、上記親水化処理および撥水化処理が不十分のために、着弾されたインクが表示用ドット領域全域に広がりきらない場合や、区分け要素にまであふれ出る場合がある。
[0061]
 インク吐出装置1において、基板は、例えば、透光性のガラスや透光性のプラスチック等によって構成されている。また、区分け要素15は、例えば基板上に突出するバンクや、基板上に形成される撥液層等によって構成される。この撥液層は、基板の表面からほとんど突出することなく形成できる。バンクは、基板上に突出することにより基板表面におけるインクの流れを阻止する。また、撥液層は、基板表面におけるインクの流れを撥液性によって阻止する。また、インクはR(赤)、G(緑)、B(青)やC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の色を有する材料によって構成される。これらのインクは各色顔料や染料と溶媒、その他の添加物によって構成されており、表示用ドット領域に着弾された後、乾燥工程を経て固形分だけが残り、フィルタ材料となる。
[0062]
 図3において、表示用ドット領域17は、カラーフィルタ基板上における赤色(R)の表示用ドット領域である。この表示用ドット領域17に対しては、インク吐出部2の赤色用のヘッド7Rがインクを吐出する。具体的には、青色用のヘッド7Rの一列に並んでいるノズル10のうち、吐出対象ノズル決定部によってこの表示用ドット領域17の幅X1に割り当てられた複数のノズル10が、表示用ドット領域17に対して、インク滴16を1回以上吐出する。ヘッド7の走査中に各ノズルが吐出する範囲は、表示用ドット領域17の幅Y1より短い範囲である。また、各ノズルがインクを吐出する間隔は一定と限るものではない。インク吐出量決定部4によって決定されたインク吐出量と、ヘッドの移動制御部22とインク吐出パターン生成部6に基づいて、決めればよい。
[0063]
 (従来のインク吐出方法)
 図4は、特許文献1に開示された方法によって、表示用ドット領域に対してインクを吐出する様子を示す平面図である。特許文献1によると、表示用ドット領域中心から元も近い表示用ドット領域17の縁までの距離X2およびY2の、略30%以内の範囲内に、インクを着弾させる。これにより、着弾されたインクが表示用ドット領域からあふれ出ることを、防止する。
[0064]
 (インク吐出装置1のインク吐出方法)
 図5は、図4においてインク吐出部2が表示用ドット領域17にインクを吐出して数秒経過した際の、インクの濡れ広がり方を示した図である。図5に示すように、インクの濡れ広がりが不十分のため、インクの濡れ広がり領域14は表示用ドット領域17の全域よりも小さい。そのため、フィルタ材料が表示用ドット領域17の全域に行き渡らず、輝点と呼ばれる欠陥画素になり、カラーフィルタの品質が低下する。
[0065]
 本実施形態のインク吐出装置1は、特許文献1の問題を解決すべく、図6に示すインク吐出処理を実行する。図6は、インク吐出装置1のインク吐出部2が、表示用ドット領域17に対してインクを吐出する様子を示す平面図である。
[0066]
 図4では、インク吐出領域18の幅は、表示用ドット領域17の中心から元も近い表示用ドット領域17の縁までの距離X2、Y2の、略30%以内である。一方、図6では、表示用ドット領域幅X1に対するインク吐出領域幅X3の比、および、表示用ドット領域幅Y1に対するインク吐出領域幅Y3の比が、それぞれ0.80である。こうして、吐出対象ノズル決定部5によって、インク吐出領域幅X3に割り当てられた複数のノズル10が、表示用ドット領域17に対して、インク滴16を1回以上、吐出する。ヘッド7の走査中に各ノズルが吐出する範囲は、インク吐出領域幅Y3である。
[0067]
 (インクの濡れ広がり具合)
 図7は、図6においてインク吐出部2が表示用ドット領域17にインクを吐出して数秒経過した際の、インクの濡れ広がり方を示したものである。この図に示すように、インクの濡れ広がりが十分であり、インクの濡れ広がり領域14が表示用ドット領域17とほぼ一致している。
[0068]
 (比率の好適例)
 図8は、表示用ドット領域幅に対するインク吐出領域幅の好ましい比率を示した表である。「レーザ加工なし」とは、表示用ドット領域全域にフィルタ材料がない状態の場合の値を示している。「レーザ加工あり」は、既に着色された前記表示用ドットが異物や着色不良などの原因で欠陥ドットになった場合に、レーザ加工装置を用いてフィルタ材料を取り除いたレーザ加工済み表示用ドットを形成し、前記レーザ加工装置により取り除かれたレーザ加工領域19に再びインクを吐出する場合の値を示している(詳しくは後述)。
[0069]
 図8に示すように、「レーザ加工なし」の場合の、表示用ドット領域幅に対するインク吐出領域幅の比は、0.70ないし0.90とするのが好ましい。なお、実施形態では、表示用ドット領域幅X1に対するインク吐出領域幅X3の比、および、表示用ドット領域幅Y1に対するインク吐出領域幅Y3の比を、それぞれ0.80としている。ここで、この比率が0.70より小さいと、表示用ドット領域に対する親水化処理が不十分な場合、表示用ドット領域17全域にインクが濡れ広がりにくく、フィルタ材料が表示用ドット領域全域に行き渡らず、輝点と呼ばれる欠陥画素になる。これにより、カラーフィルタの品質が低下するという問題が生じる。一方、比率が0.90より大きいと、吐出不良による着弾位置のずれがあった場合、インクが区分け要素にまであふれ隣の表示用ドット領域に侵入する。その結果、異なる色のフィルタ材料が混色してカラーフィルタの品質が低下するという問題が生じる。
[0070]
 なお、「レーザ加工なし」の場合の表示用ドット領域幅に対するインク吐出領域幅の比は、0.75ないし0.85とするのがより好ましい。
[0071]
 (インク吐出装置1と、従来装置との比較)
 図9の(a)は、本発明のインク吐出装置1が表示用ドット領域17にインクを吐出した様子を示す図である。図9の(b)は、従来装置が表示用ドット領域17にインクを吐出した様子を示す図である。本発明の場合では、図9の(a)に示すように、インクが表示用ドット領域17内に十分に広がり、かつ、きれいに収まっている。一方、図9の(b)に示すように、従来装置では、表示用ドット領域幅に対するインク吐出領域幅の比がインクの吐出量が0.7よりも小さいため、インクが表示用ドット領域17内に十分に広がっていない。
[0072]
 図10の(a)は、本発明のインク吐出装置1が表示用ドット領域にインクを吐出した様子を示す図である。図10の(b)は、従来装置が表示用ドット領域にインクを吐出した様子を示す図である。本発明の場合では、図10の(a)に示すように、インクの着弾位置が表示用ドット領域17内の右上に少々ずれても、インクの濡れ広がり領域14は、表示用ドット領域17内にきれいに収まっている。一方、従来装置では、図10の(b)に示すように、表示用ドット領域幅に対するインク吐出領域幅の比が0.9よりも大きいため、且つ、インクの着弾位置がずれたため、インクの濡れ広がり領域14が表示用ドット領域17からはみ出してしまっている。
[0073]
 〔実施形態2〕
 本発明の第2実施形態について、図11~図14に基づいて説明すれば以下の通りである。
[0074]
 本実施形態のインク吐出装置1は、カラーフィルタの製造に適用できる装置である。具体的には、既に着色された表示用ドットが、異物や着色不良などの原因で欠陥ドットになった場合に、一般には、レーザ加工装置を用いて、フィルタ材料を取り除いたレーザ加工済み表示用ドットを形成する。ここで、実施形態のインク吐出装置1は、前記レーザ加工装置により取り除かれたレーザ加工領域19に、再びインクを吐出する。
[0075]
 図11は、レーザ加工によって形成されたレーザ加工領域19にインクを吐出する場合の様子を示す図である。図11の例では、レーザ加工領域幅X4に対するインク吐出領域幅X3の比、および、レーザ加工領域幅Y4に対するインク吐出領域幅Y3の比が、それぞれ0.80である。なお、表示用ドット領域幅X1に対するレーザ加工領域幅X4の比、および、表示用ドット領域幅Y1に対するレーザ加工領域幅Y4の比は、任意の値でもかまわないが、本実施形態ではこの比を0.85としている。この場合、図8の「レーザ加工あり」の場合のレーザ加工領域幅に対するインク吐出領域幅の比は、0.70ないし0.90とするのが好ましい。
[0076]
 本実施形態では、レーザ加工領域幅X1に対するインク吐出領域幅X3の比、および、レーザ加工領域幅Y1に対するインク吐出領域幅Y3の比が、それぞれ0.80である。ここで、この比率が0.70より小さいと、表示用ドット領域17に対する親水化処理が不十分な場合、表示用ドット領域17全域にインクが濡れ広がりにくくなる。この結果、フィルタ材料が表示用ドット領域全域に行き渡らず、輝点と呼ばれる欠陥画素になるので、カラーフィルタの品質が低下するという問題が生じる。一方、比率が0.90より大きいと、吐出不良による着弾位置のずれがあった場合、インクが区分け要素にまであふれ、隣の表示用ドット領域に侵入する。その結果、異なる色のフィルタ材料が混色してカラーフィルタの品質が低下するという問題が生じる。
[0077]
 なお、レーザ加工領域幅に対するインク吐出領域幅の比は、0.75ないし0.85とすることがより好ましい。
[0078]
 また、インク吐出領域幅と、表示用ドット領域幅との比率についての詳細を、図12および図13に示す。図12は、インク吐出領域幅と、表示用ドット領域幅との比率についての詳細を示す表である。図13は、インク吐出領域幅と画素幅との比率ごと、またはインク吐出領域幅とレーザ開口幅との比率ごとの、インク吐出領域18と表示用ドット領域17との関係を示す図である。
[0079]
 これらの図に示すように、インクが広がりにくいことから好ましくない場合として、
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=0.50、かつ、レーザ開口なし
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=0.50、かつ、レーザ開口幅÷画素幅=0.75
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=0.50、かつ、レーザ開口幅÷画素幅=0.95
の三通りの例がある。
[0080]
 一方、好ましい場合として、
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=0.70、かつ、レーザ開口なし
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=0.90、かつ、レーザ開口なし
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=0.70、かつ、レーザ開口幅÷画素幅=0.75
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=1.00、かつ、レーザ開口幅÷画素幅=0.75
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=0.70、かつ、レーザ開口幅÷画素幅=0.95
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=0.90、かつ、レーザ開口幅÷画素幅=0.95
の6通りの例がある。
[0081]
 また、インクがあふれやすくて好ましくない場合として、
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=1.00、かつ、レーザ開口なし
 ・インク吐出領域幅÷画素幅=0.90、かつ、レーザ開口幅÷画素幅=1.00
の2通りの例がある。
[0082]
 (実例)
 図14の(a)~(c)は、インク吐出装置1が、着弾マージンなどの条件を変えてインクを吐出したときの、画素領域に着弾したインクの広がり具合を示す図である。図14の(a)では、着弾マージン=6μm、インク吐出領域幅=133μm、レーザ開口幅=135μm、および、インク吐出領域幅÷レーザ開口幅=0.99である。図14の(b)では、着弾マージン=20μm、インク吐出領域幅=105μm、レーザ開口幅=135μm、および、インク吐出領域幅÷レーザ開口幅=0.78である。図14の(c)では、着弾マージン=30μm、インク吐出領域幅=85μm、レーザ開口幅=135μm、および、インク吐出領域幅÷レーザ開口幅=0.63である。
[0083]
 このように、図14の(b)では、インクはあふれずに画素領域内に広がっている。一方、図14の(a)では、インクが画素領域からあふれかけている。また、図14の(c)では、インクは、画素領域内に十分に広がっていない。したがって、図14の(b)の条件が好適であることがわかる。
[0084]
 なお、本発明を以下のように表現することも可能である。
[0085]
 (第1の構成)
 複数の表示用ドット領域を区分けする区分け要素と前記表示用ドット領域に区分けされた基材に対して相対的に移動可能とする制御を行う移動制御手段を備え、さらに、前記複数の表示用ドット領域に対してインクを吐出可能とするノズルが設けられるヘッドを備えるカラーフィルタ基板の製造装置であって、実際にインクを吐出する領域であるインク吐出領域の形状と大きさを認識可能とする吐出領域認識手段と、前記吐出領域認識手段により認識された情報に基づいて、インク吐出量を制御するインク吐出量制御手段と、前期表示用ドット領域の幅に対する前記インク吐出領域の幅の比を0.70ないし0.90に設定する表示用ドット領域幅対吐出領域幅比設定手段を備えることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造装置。
[0086]
 (第2の構成)
 前記表示用ドット領域幅対吐出領域幅比を0.75ないし0.85に設定する表示用ドット領域幅対吐出領域幅比設定手段を備えることを特徴とする第1の構成に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0087]
 (第3の構成)
 前記区分け要素は撥液性を有する材料によって形成されることを特徴とするカラーフィルタ基板の製造装置。
[0088]
 (第4の構成)
 前記ヘッドは前記複数の表示用ドット領域に対してインクを吐出可能とする複数のノズルがノズル列として設けられていることを特徴とする第1~3の構成に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0089]
 (第5の構成)
 前記ノズル列に含まれる連続して並ぶ複数のノズルからなるノズル群であり、かつ、前期表示用ドットに対してインクを実際に吐出するノズル群である吐出対象ノズル群を決定する吐出対象ノズル決定手段と、前記吐出対象ノズル群の中で、最初にインクを吐出するノズルから次にインクを吐出するノズルに向かって、順次インクの吐出タイミングを遅くするように、インクの吐出を制御するインク吐出タイミング制御手段を備えることを特徴とする第1~4の構成に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0090]
 (第6の構成)
 前記移動制御手段は、前記ヘッドまたは前記基材を、前記ノズル列の配列方向に対して傾斜する方向に移動する制御を行うことを特徴とする第1~5の構成に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0091]
 (第7の構成)
 さらに、前記ヘッドまたは前記基材のいずれかの傾斜角度を調整する角度調整手段を備えている第6の構成に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0092]
 (第8の構成)
 前記角度調整手段は、前記インク吐出領域の形状に基づいて、前記ノズル列の配列方向に対する前記ヘッドまたは前記基材の傾斜角度を調整するとともに、調整された傾斜角度に基づいて、前記インク吐出領域に対応する複数のノズルからなるノズル群を、前記吐出対象ノズル群として決定する吐出対象ノズル決定手段を兼ねていることを特徴とする第7の構成に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0093]
 (第9の構成)
 さらに、少なくとも、前記角度調整手段により調整される前記ヘッドまたは前記基材の傾斜角度に基づき、インク吐出パターンを生成するインク吐出パターン生成手段を備えており、前記吐出対象ノズル群からのインクの吐出は、前記インク吐出パターンに基づいて行われることを特徴とする第7または8の構成に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0094]
 (第10の構成)
 表示装置用カラーフィルタの欠陥画素修復用に用いられることを特徴とする第1~9の構成に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0095]
 (第11の構成)
 既に着色された前記表示用ドットが異物や着色不良などの原因で欠陥ドットになった場合に、レーザ加工装置を用いてフィルタ材料を取り除いたレーザ加工済み表示用ドットを形成し、前記レーザ加工装置により取り除かれたレーザ加工領域に再びインクを吐出することを特徴とする第10の構成にカラーフィルタ基板の製造装置。
[0096]
 (第12の構成)
 前記レーザ加工領域の形状と大きさを認識可能とするレーザ加工領域認識手段を備えた第9~10に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0097]
 (第13の構成)
 前期レーザ加工領域の幅に対する前記インク吐出領域の幅の比を0.70ないし0.90に設定するレーザ加工領域幅対吐出領域幅比設定手段を備えることを特徴とする第10~12の構成に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0098]
 (第14の構成)
 前記レーザ加工領域幅対吐出領域幅比を0.75ないし0.85に設定するレーザ加工領域幅対吐出領域幅比設定手段を備えることを特徴とする第10~13の構成に記載のカラーフィルタ基板の製造装置。
[0099]
 以上のように、本発明にかかるインク吐出装置は、基板上に設けられた領域内に、インク吐出孔を介してインクを吐出するインク吐出手段を備えているインク吐出装置であって、上記領域の形状および大きさを特定する領域特定手段と、上記領域特定手段による特定結果に基づき、上記領域内のインク吐出領域に上記インクを着弾させるように上記インク吐出手段を制御するインク吐出制御手段とをさらに備えており、上記インク吐出領域の中心と上記領域の中心とが略一致しており、上記インク吐出領域の縦幅と上記領域の縦幅との比が、0.7~0.9の範囲にあり、上記インク吐出領域の横幅と上記領域の横幅との比が、0.7~0.9の範囲にあるため、均一な膜厚および形状のインクによって、基板上の所望の領域を覆うことができる効果を奏する。
[0100]
 発明の詳細な説明の項においてなされた具体的な実施形態または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する請求の範囲内において、いろいろと変更して実施することができるものである。

産業上の利用可能性

[0101]
 本発明は、基板上の複数の各領域にインクを吐出することによってカラー基板を製造する製造装置(インク吐出装置)として、幅広く利用できる。

請求の範囲

[1]
 基板上に設けられた領域内に、インク吐出孔を介してインクを吐出するインク吐出手段を備えているインク吐出装置であって、
 上記領域の形状および大きさを特定する領域特定手段と、
 上記領域特定手段による特定結果に基づき、上記領域内のインク吐出領域に上記インクを着弾させるように上記インク吐出手段を制御するインク吐出制御手段とをさらに備えており、
 上記インク吐出領域の中心と上記領域の中心とが略一致しており、
 上記インク吐出領域の縦幅と上記領域の縦幅との比が、0.7~0.9の範囲にあり、
 上記インク吐出領域の横幅と上記領域の横幅との比が、0.7~0.9の範囲にあることを特徴とするインク吐出装置。
[2]
 上記領域特定手段の結果に基づき、インク吐出量を制御するインク吐出量制御手段を備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のインク吐出装置。
[3]
 上記インク吐出領域の縦幅と上記領域の縦幅との比が、0.75~0.85の範囲にあり、
 上記インク吐出領域の横幅と上記領域の横幅との比が、0.75~0.85の範囲にあることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のインク吐出装置。
[4]
 上記領域は、撥液性を有する材料によって区分けられていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のインク吐出装置。
[5]
 上記インク吐出手段は、複数の上記インク吐出孔を有し、
 上記複数のインク吐出孔は列状に配置されインク吐出孔列を構成することを特徴とする、請求の範囲第1項に記載のインク吐出装置。
[6]
 上記インク吐出孔列から選択されるインク吐出孔群であって、上記インク吐出領域に対してインクを吐出するインク吐出孔群を決定するインク吐出孔群決定手段と、
 上記インク吐出孔群を構成する各インク吐出孔から順次インクが吐出されるようインク吐出のタイミングを制御するインク吐出タイミング制御手段と、をさらに備えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のインク吐出装置。
[7]
 上記領域に対して上記インク吐出手段が所望の位置に配置されるよう、該基板または該インク吐出手段を移動可能にする移動制御手段とを、さらに備え、
 上記移動制御手段は、上記インク吐出手段または上記基板を、上記インク吐出孔列の配列方向に対して傾斜する方向に移動する制御を行うことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のインク吐出装置。
[8]
 さらに、上記インク吐出手段または上記基板の傾斜角度を調整する角度調整手段を備えている請求の範囲第6項に記載のインク吐出装置。
[9]
 上記角度調整手段は、上記インク吐出領域の形状に基づいて、上記インク吐出孔の配列方向に対する上記ヘッドまたは上記基板の傾斜角度を調整し、
 調整後の傾斜角度に基づいて、上記インク吐出孔群を決定することを特徴とする請求の範囲第8項に記載のインク吐出装置。
[10]
 さらに、少なくとも、上記角度調整手段により調整される上記インク吐出手段または上記基板の傾斜角度に基づき、インク吐出パターンを生成するインク吐出パターン生成手段を備えており、
 上記インク吐出孔群からのインクの吐出は、上記インク吐出パターンに基づいて行われることを特徴とする請求の範囲第8項または第9項に記載のインク吐出装置。
[11]
 上記基板は、表示装置用のカラーフィルタであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のインク吐出装置。
[12]
 表示装置用のカラーフィルタの欠陥画素修復用に用いられることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のインク吐出装置。
[13]
 上記領域は、着色後に欠陥となった表示ドット領域に対して、レーザを照射しフィルタ材料を除去した領域であることを特徴とする、請求の範囲第11項に記載のインク吐出装置。
[14]
 基板上に設けられた領域内に、インク吐出孔を介してインクを吐出するインク吐出方法であって、
 上記領域の形状および大きさを特定する領域特定工程と、
 上記領域特定工程による特定結果に基づき、上記領域内のインク吐出領域に上記インクを着弾させるようにインクを吐出させるインク吐出工程と、を含み、
 上記インク吐出領域の中心と上記領域の中心とが略一致しており、
 上記インク吐出領域の縦幅と上記領域の縦幅との比が、0.7~0.9の範囲にあり、
 上記インク吐出領域の横幅と上記領域の横幅との比が、0.7~0.9の範囲にあることを特徴とするインク吐出方法。
[15]
 請求の範囲第12項または第13項に記載のインク吐出装置を用いて形成されたカラーフィルタを備えていることを特徴とする表示装置。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]

[ 図 11]

[ 図 12]

[ 図 13]

[ 図 14]