国際・国内特許データベース検索
このアプリケーションの一部のコンテンツは現時点では利用できません。
このような状況が続く場合は、にお問い合わせくださいフィードバック & お問い合わせ
1. (WO2008123250) 通信制御方法、通信システム、通信制御装置および無線基地局
Document

明 細 書

発明の名称 通信制御方法、通信システム、通信制御装置および無線基地局 0001  

技術分野

0002  

背景技術

0003   0004   0005   0006   0007   0008  

発明の開示

発明が解決しようとする課題

0009   0010   0011  

課題を解決するための手段

0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026  

発明の効果

0027   0028  

図面の簡単な説明

0029   0030  

発明を実施するための最良の形態

0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057   0058   0059   0060   0061   0062   0063   0064   0065   0066   0067   0068   0069   0070   0071   0072   0073   0074   0075   0076   0077   0078   0079   0080   0081   0082   0083   0084   0085   0086   0087   0088   0089   0090   0091  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

通信制御方法、通信システム、通信制御装置および無線基地局

関連出願の相互参照

[0001]
 本出願は、2007年3月29日に出願された日本国特許出願2007-89084号、同2007-89102号の優先権を主張するものであり、これら先の出願の開示全体をここに参照のために取り込む。

技術分野

[0002]
 本発明は、通信制御方法、通信システム、通信制御装置および無線基地局に関するものである。

背景技術

[0003]
 従来、移動体通信システムとして、セルラーシステムが知られている。また、最近では、例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの高速無線通信の規格化も進められている。
[0004]
 セルラーシステムにおいては、隣接する無線基地局で異なる周波数帯域を用いることにより、隣接する無線基地局からの電波が干渉しないようにしている。このため、セルラーシステムでは、異なる複数の周波数帯域を使用して、無線通信網を構築している。
[0005]
 これに対し、WiMAXにおいては、同一周波数上で、上りおよび下りを時間分割して送受信するTDD(Time Division Duplexing)を採用している。このため、WiMAXでは、無線基地局間におけるフレーム構造を同期させることにより、他の端末からの送信波が、他の無線基地局と通信している端末の、無線基地局送信波の干渉波とならないようにしている。
[0006]
 しかしながら、WiMAXのような広帯域の周波数を使用する無線通信システムでは、有限な周波数の有効利用の観点から、セルラーシステムのように、隣接する無線基地局に異なる周波数帯域を割り当てることは困難になることが想定される。このため、隣接する無線基地局間において同一周波数帯域を用いると、無線基地局間がフレーム同期していることから、隣接する無線基地局間に通信干渉領域が生じることになる。
[0007]
 このように、通信干渉領域が生じると、この領域に存在する端末は、隣接する無線基地局からの送信波を同時に受信することになるため、それぞれの受信強度が同程度となる領域では、各々の送信波を分離することが困難となって、隣接する無線基地局にハンドオーバできず、不通状態になることが懸念される。
[0008]
 なお、干渉による不感領域を低減するものとして、例えば、特開平11-308037号公報には、複数の無線基地局アンテナにアダプティブアレーを適用して、複数の無線基地局の方向にヌルを形成するようにしたものが提案されている。

発明の開示

発明が解決しようとする課題

[0009]
 しかし、上記の特開平11-308037号公報に開示された技術は、複数の無線基地局から同時送信した電波を端末で合成して伝送品質を高める複局同時送受信のサイトダイバーシチ方式に関するもので、端末が一つの無線基地局と通信するシステムには適用できない。
[0010]
 したがって、かかる事情に鑑みてなされた本発明の第1の目的は、隣接する無線基地局に干渉されることなく、安定して通信できる通信制御方法、通信システムおよび通信制御装置を提供することにある。
[0011]
 さらに、本発明の第2の目的は、隣接する無線基地局に迅速にハンドオーバでき、安定して通信できる通信制御方法、通信システムおよび無線基地局を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0012]
 上記第1の目的を達成する第1の観点に係る通信制御方法の発明は、アダプティブアレイアンテナを備えた複数の無線基地局と、当該複数の無線基地局を制御する通信制御装置とを含む通信システムにおける通信制御方法であって、
 前記複数の無線基地局のうち、互いに隣接する第1無線基地局および第2無線基地局による干渉領域を示す位置情報と、前記干渉領域に前記第1無線基地局がビームを向けるための第1重み係数と、前記干渉領域に前記第2無線基地局がビームを向けるための第2重み係数と、を対応させて干渉テーブルに記憶し、
 前記第1無線基地局が無線通信装置と通信中に、前記第1無線基地局および前記第2無線基地局がそれぞれ適用している重み係数を取得して、これら取得した重み係数と前記干渉テーブルに記憶されている前記第1重み係数および前記第2重み係数との比較に基づいて、前記無線通信装置が前記第2無線基地局との干渉領域に位置するか否かを判定し、
 その結果、前記無線通信装置が干渉領域に位置する場合には、前記無線通信装置に対して、前記第2無線基地局の送信波が干渉しないように、当該第2無線基地局におけるビーム生成を制御する、
 ことを特徴とするものである。
[0013]
 第2の観点に係る発明は、第1の観点に係る通信制御方法において、
 前記干渉テーブルに、前記位置情報、前記第1重み係数および前記第2重み係数を記憶するに際して、
 前記第1無線基地局と無線接続された無線通信装置に要求される通信品質に関する情報を取得するステップと、
 前記取得した通信品質に関する情報に基づいて、前記無線通信装置に要求される通信品質が所定の品質を満たすか否かを判断する判断ステップと、
 前記判断の結果、前記通信品質が所定の品質を満たさない場合に、当該無線通信装置を干渉領域確認対象装置として、該干渉領域確認対象装置から取得した位置情報に基づいて、前記第2無線基地局のビームを前記干渉領域確認対象装置に向けるための第2重み係数を算出する第2重み係数算出ステップと、
 前記算出された第2重み係数に基づいて、前記第2無線基地局がビームを生成した後、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置からの信号を取得したか否かを把握する信号取得把握ステップと、を含み、
 前記把握の結果、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置からの信号を取得していない場合に、前記干渉領域確認対象装置は、前記第1無線基地局と前記第2無線基地局との干渉領域に位置するとして、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置にビームを向けるのに使用している前記第1重み係数と、前記第2重み係数算出ステップで算出した第2重み係数と、前記干渉領域確認対象装置から取得した位置情報とを対応させて干渉テーブルに記憶する、ことを特徴とするものである。
[0014]
 第3の観点に係る発明は、第1の観点に係る通信制御方法において、
 前記干渉テーブルに、前記位置情報、前記第1重み係数および前記第2重み係数を記憶するに際して、
 前記第1無線基地局と無線接続された無線通信装置から取得した位置情報が、前記干渉テーブルに記憶されているか否かを判定するステップと、
 前記判定の結果、前記無線通信装置から取得した位置情報が、前記干渉テーブルに記憶されていない場合に、前記無線通信装置に要求される通信品質に関する情報を取得するステップと、
 前記取得した通信品質に関する情報に基づいて、前記無線通信装置に要求される通信品質が所定の品質を満たすか否かを判断する判断ステップと、
 前記判断の結果、前記通信品質が所定の品質を満たさない場合に、当該無線通信装置を干渉領域確認対象装置として、該干渉領域確認対象装置から取得した位置情報に基づいて、前記第2無線基地局のビームを前記干渉領域確認対象装置に向けるための第2重み係数を算出する第2重み係数算出ステップと、
 前記算出された第2重み係数に基づいて、前記第2無線基地局がビームを生成した後、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置からの信号を取得したか否かを把握する信号取得把握ステップと、を含み、
 前記把握の結果、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置からの信号を取得していない場合に、前記干渉領域確認対象装置は、前記第1無線基地局と前記第2無線基地局との干渉領域に位置するとして、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置にビームを向けるのに使用している前記第1重み係数と、前記第2重み係数算出ステップで算出した第2重み係数と、前記干渉領域確認対象装置から取得した位置情報とを対応させて干渉テーブルに記憶する、ことを特徴とするものである。
[0015]
 第4の観点に係る発明は、第2の観点に係る通信制御方法において、
 前記干渉領域確認対象装置に対して、通信品質に対応した帯域を確保するとともに、干渉領域確認のための帯域を割り当てることを特徴とするものである。
[0016]
 第5の観点に係る発明は、第3の観点に係る通信制御方法において、
 前記干渉領域確認対象装置に対して、通信品質に対応した帯域を確保するとともに、干渉領域確認のための帯域を割り当てることを特徴とするものである。
[0017]
 さらに、上記第1の目的を達成する第6の観点に係る通信システムの発明は、アダプティブアレイアンテナを備えた複数の無線基地局と、当該複数の無線基地局を制御する通信制御装置とを含む通信システムであって、
 前記複数の無線基地局の各々は、
 ビーム生成に適用している重み係数を前記通信制御装置へ送信するとともに、前記通信制御装置からの重み係数を受信する通信制御装置通信部を有し、
 前記通信制御装置は、
 前記各無線基地局から送信された前記重み係数を受信する受信部と、
 前記複数の無線基地局のうち、互いに隣接する第1無線基地局および第2無線基地局による干渉領域を示す位置情報と、前記干渉領域に前記第1無線基地局がビームを向けるための第1重み係数と、前記干渉領域に前記第2無線基地局がビームを向けるための第2重み係数と、を対応して記憶する干渉テーブルと、
 前記第1無線基地局が無線通信装置と通信中に、前記第1無線基地局および前記第2無線基地局がそれぞれ適用している重み係数を取得して、これら取得した重み係数と前記干渉テーブルに記憶されている前記第1重み係数および前記第2重み係数との比較に基づいて、前記無線通信装置が前記第2無線基地局との干渉領域に位置するか否かを判定する干渉領域判定部と、
 前記干渉領域判定部により、前記無線通信装置が前記干渉領域に位置すると判定された場合に、前記受信部で受信した前記第1無線基地局の重み係数に基づいて、前記無線通信装置に対して、前記第2無線基地局の送信波が干渉しないように、当該第2無線基地局のビーム生成を制御するための第3重み係数を算出する重み係数算出部と、
 前記算出された第3重み係数を前記第2無線基地局へ送信する送信部と、を有し、
 前記通信制御装置から送信された前記第3重み係数に基づいて、前記第2無線基地局におけるビーム生成を制御するように構成したことを特徴とするものである。
[0018]
 さらに、上記第1の目的を達成する第7の観点に係る通信制御装置の発明は、アダプティブアレイアンテを備えた複数の無線基地局を制御する通信制御装置であって、
  前記複数の無線基地局の各々から、ビーム生成に適用している重み係数を取得する重み係数取得部と、
 前記複数の無線基地局のうち、互いに隣接する第1無線基地局および第2無線基地局による干渉領域を示す位置情報と、前記干渉領域に前記第1無線基地局がビームを向けるための第1重み係数と、前記干渉領域に前記第2無線基地局がビームを向けるための第2重み係数と、を対応して記憶する干渉テーブルと、
 前記第1無線基地局が無線通信装置と通信中に、前記第1無線基地局および前記第2無線基地局がそれぞれ適用している重み係数を取得して、これら取得した重み係数と前記干渉テーブルに記憶されている前記第1重み係数および前記第2重み係数との比較に基づいて、前記無線通信装置が前記第2無線基地局との干渉領域に位置するか否かを判定する干渉領域判定部と、
 前記干渉領域判定部により、前記無線通信装置が前記干渉領域に位置すると判定された場合に、前記重み係数取得部で取得した前記第1無線基地局の重み係数に基づいて、前記無線通信装置に対して、前記第2無線基地局の送信波が干渉しないように、当該第2無線基地局のビーム生成を制御するための第3重み係数を算出する重み係数算出部と、
 前記算出された第3重み係数を前記第2無線基地局へ送信する送信部と、
 を備えることを特徴とするものである。
[0019]
 さらに、上記第2の目的を達成する第8の観点に係る通信制御方法の発明は、アダプティブアレイアンテナを備えた複数の無線基地局を含む通信システムにおける通信制御方法であって、
 無線通信装置と通信中の第1無線基地局において、前記無線通信装置からの送信信号の受信の有無を検出し、
 前記無線通信装置からの送信信号を受信できなかった場合には、前記無線通信装置が前記第1無線基地局と隣接する第2無線基地局へハンドオーバするように、前記第1無線基地局の送信を制御する、ことを特徴とするものである。
[0020]
 第9の観点に係る発明は、第8の観点に係る通信制御方法において、
 前記無線通信装置からの送信信号を受信できなかった場合に、前記第1無線基地局の送信を停止または送信出力を低減する、ことを特徴とするものである。
[0021]
 さらに、第10の観点に係る通信制御方法の発明は、アダプティブアレイアンテナを備えた複数の無線基地局と、当該複数の無線基地局を制御する通信制御装置とを含む通信システムにおける通信制御方法であって、
 前記各無線基地局について、隣接する無線基地局から通信干渉を受ける干渉領域を示す位置情報と、少なくとも前記干渉領域に当該無線基地局がビームを向けるための重み係数と、を対応させて干渉テーブルに記憶し、
 無線通信装置が前記複数の無線基地局のうち、第1無線基地局と通信中に、少なくとも、当該第1無線基地局が適用している重み係数を取得して、その取得した重み係数と前記干渉テーブルに記憶されている対応する無線基地局の重み係数との比較に基づいて、前記無線通信装置が干渉領域に位置するか否かを判定し、
 その結果、前記無線通信装置が干渉領域に位置する場合には、当該無線通信装置が前記第1無線基地局と隣接する第2無線基地局へハンドオーバするように、前記第1無線基地局の送信を制御する、ことを特徴とするものである。
[0022]
 第11の観点に係る発明は、第10の観点に係る通信制御方法において、
 前記無線通信装置と通信中の前記第1無線基地局において、前記無線通信装置からの送信信号の受信の有無を検出し、
 前記無線通信装置からの送信信号を受信できなかった場合に、前記無線通信装置が干渉領域に位置するか否かを判定することを特徴とするものである。
[0023]
 第12の観点に係る発明は、第10の観点に係る通信制御方法において、
 前記無線通信装置が干渉領域に位置する場合に、前記第1無線基地局の送信を停止または送信出力を低減する、ことを特徴とするものである。
[0024]
 第13の観点に係る発明は、第11の観点に係る通信制御方法において、
 前記無線通信装置が干渉領域に位置する場合に、前記第1無線基地局の送信を停止または送信出力を低減する、ことを特徴とするものである。
[0025]
 さらに、上記第2の目的を達成する第14の観点に係る通信システムの発明は、アダプティブアレイアンテナを備えた複数の無線基地局と、当該複数の無線基地局を制御する通信制御装置とを含む通信システムであって、
 前記複数の無線基地局の各々は、
 ビーム生成に適用している重み係数を前記通信制御装置へ送信するとともに、前記通信制御装置からの干渉領域判定結果を受信する通信制御装置通信部を有し、
 前記通信制御装置は、
 前記各無線基地局から送信された前記重み係数を受信する受信部と、
 前記各無線基地局について、隣接する無線基地局から通信干渉を受ける干渉領域を示す位置情報と、少なくとも前記干渉領域に当該無線基地局がビームを向けるための重み係数と、を対応して記憶する干渉テーブルと、
 無線通信装置が前記複数の無線基地局のうち、第1無線基地局と通信中に、少なくとも、当該第1無線基地局が適用している重み係数を取得して、その取得した重み係数と前記干渉テーブルに記憶されている対応する無線基地局の重み係数との比較に基づいて、前記無線通信装置が干渉領域に位置するか否かを判定する干渉領域判定部と、
 前記干渉領域判定部による干渉領域判定結果を、前記第1無線基地局へ送信する送信部と、を有し、
 前記干渉領域判定部により、前記無線通信装置が前記干渉領域に位置すると判定された場合に、前記無線通信装置が前記第1無線基地局と隣接する第2無線基地局へハンドオーバするように、前記第1無線基地局における送信を制御するよう構成したことを特徴とするものである。
[0026]
 さらに、上記第2の目的を達成する第15の観点に係る無線基地局の発明は、アダプティブアレイアンテを備えた無線基地局であって、
 通信中の無線通信装置からの送信信号の受信の有無を検出する信号検出部と、
 前記信号検出部により、前記無線通信装置からの送信信号を受信できなかった場合に、当該無線通信装置が隣接する無線基地局へハンドオーバするように、送信を制御する送信制御部と、
 を有することを特徴とするものである。

発明の効果

[0027]
 第1の目的を達成する本発明の通信制御方法では、互いに隣接する第1無線基地局および第2無線基地局による干渉領域を示す位置情報と、この干渉領域に、第1無線基地局がビームを向けるための第1重み係数と、第2無線基地局がビームを向けるための第2重み係数と、を対応させて干渉テーブルに記憶する。そして、第1無線基地局が無線通信装置と通信中に、第1無線基地局および第2無線基地局がそれぞれ適用している重み係数を取得して、干渉テーブルに記憶されている第1重み係数および第2重み係数と比較することにより、無線通信装置が第2無線基地局との干渉領域に位置するか否かを判定する。その結果、干渉領域に位置する場合には、無線通信装置に対して、第2無線基地局の送信波が干渉しないように、当該第2無線基地局におけるビーム生成を制御する。これにより、隣接する無線基地局間に生じる干渉領域を、各々の無線基地局の重み係数と関連させて取得することができ、隣接する無線基地局に干渉されることなく、安定して通信することが可能となる。
[0028]
 また、第2の目的を達成する本発明の通信制御方法では、無線通信装置と通信中に、該無線通信装置が干渉領域に位置すると、隣接する無線基地局へハンドオーバするように、送信を制御する。これにより、無線通信装置が干渉領域に存在する時間(不通時間)を低減して、無線通信装置を隣接する無線基地局へ迅速にハンドオーバでき、安定して通信することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0029]
[図1] 本発明の第1実施の形態に係る通信システムの原理を説明するための図である。
[図2] 図1に示す通信システムにおける各無線基地局および通信制御装置の要部の概略構成を示す機能ブロック図である。
[図3] 図2に示す干渉テーブルの生成処理を示すフローチャートである。
[図4] 図2に示す干渉テーブルの記録フォーマットの一例を示す図である。
[図5] 図4に示す記録フォーマットの詳細を示す図である。
[図6] 無線基地局の不感領域の探索処理を説明するための図である。
[図7] 不感領域に対する重み係数の算出処理を説明するための図である。
[図8] 本発明の第2実施の形態に係る通信システムの原理を説明するための図である。
[図9] 図8に示す通信システムにおける各無線基地局および通信制御装置の要部の概略構成を示す機能ブロック図である。
[図10] 図8に示す通信システムの具体的動作を説明するためのフローチャートである。

符号の説明

[0030]
 1-1~1-3 無線基地局
 2 通信制御装置
 3,4 端末(無線通信装置)
 5 建築物
 11 端末通信部
 12 通信制御装置通信部
 13 制御部
 15 ビーム生成部
 21 無線基地局通信部
 22 隣接無線基地局抽出部
 23 干渉テーブル
 24 重み係数算出部
 25 制御部
 101-1,101-2 無線基地局
 102 通信制御装置
 103 端末(無線通信装置)
 111 端末通信部
 112 通信制御装置通信部
 113 制御部
 115 ビーム生成部
 121 無線基地局通信部
 122 干渉領域判定部
 123 干渉テーブル
 125 制御部

発明を実施するための最良の形態

[0031]
 以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
[0032]
(第1実施の形態)
 図1は、本発明の第1実施の形態に係る通信システムの原理を説明するための図である。図1に示す通信システムは、複数の無線基地局1-1,1-2,・・・と、これらを制御する通信制御装置2とを有する。各無線基地局1-1,1-2,・・・(以下、一つの無線基地局を指す場合には、無線基地局1とも記す)は、同一周波数帯域を使用して、無線基地局間でフレーム同期したTDDにより、当該無線基地局1の通信エリアに存在する端末(無線通信装置)3と無線通信が可能である。また、各無線基地局1は、複数のアンテナを有し、通信している端末3に対して、アンテナの指向性を制御してリンク状況を改善するアダプティブアレイアンテナを採用する。また、端末3は、GPS等の位置検出機能を有する。
[0033]
 本実施の形態の通信システムでは、通信制御装置2に、後述するように、干渉テーブルを設け、この干渉テーブルに、互いに隣接する無線基地局1-1および無線基地局1-2による干渉領域を示す位置情報と、該干渉領域に無線基地局1-1がビームを向けるための第1重み係数W1と、無線基地局1-2がビームを向けるための第2重み係数W2とを対応して記憶する。
[0034]
 また、通信制御装置2は、隣接する一方の無線基地局が、干渉領域にビームを向けた際の重み係数(W1またはW2)に基づいて、他方の無線基地局が、干渉領域を避けて、一方の無線基地局の不感領域を補間するビームを生成するための重み係数(第3重み係数)W3を算出し、この算出した第3重み係数W3を干渉テーブルに記憶する。
[0035]
 このようにして、例えば、図1(a)に示すように、無線基地局1-1が端末3と通信する場合には、無線基地局1-1は、通信中に端末3から位置情報を取得して、通信制御装置2に送信する。また、無線基地局1-1は、端末3からの受信信号に基づいて、その受信強度が最大となる重み係数w1を算出し、その重み係数w1を受信信号に合成するとともに、送信信号に合成するようにして、端末3にビームを向けるようにアンテナの指向性を制御する、すなわち端末3の方向に指向性を有するビームを生成する。本実施の形態の通信システムでは、この無線基地局1-1で算出されて実際に適用されている重み係数w1を、通信制御装置2に送信する。
[0036]
 通信制御装置2は、無線基地局1-1から取得した通信中の端末3の位置情報に基づいて、干渉テーブルから対応する位置情報の有無を検索する。
[0037]
 ここで、干渉テーブルから対応する位置情報が検索されれば、端末3は無線基地局1-2との干渉領域に位置している可能性がある。したがって、この場合は、通信制御装置2は、端末3の位置情報を取得した時点において、無線基地局1-1および無線基地局1-2がそれぞれ実際に適用している重み係数w1およびw2を取得し、これら取得した重み係数w1およびw2と、干渉テーブルに記憶されている第1重み係数W1および第2重み係数W2との比較に基づいて、同じ組み合わせがあるか否かを判断する。
[0038]
 その結果、同じ組み合わせがあれば、端末3は無線基地局1-2との干渉領域に位置していると判定して、この場合には、干渉テーブルから、無線基地局1-1のビームによる不感領域を、無線基地局1-2が補間するビームを生成するため第3重み係数W3を取得して、無線基地局1-2に送信する。
[0039]
 これにより、隣接する無線基地局1-2は、通信制御装置2から受信した第3重み係数W3に基づいて、無線基地局1-1の不感領域を補うように、ビームを生成して、図1(a)に示すように、無線基地局1-1と通信している端末3が、隣接する無線基地局1-2と干渉せず、かつ、無線基地局1-1による不感領域を、無線基地局1-2により補間する。
[0040]
 なお、通信制御装置2は、無線基地局1-1および無線基地局1-2から取得した実際の重み係数w1およびw2と、干渉テーブルに記憶されている第1重み係数W1および第2重み係数W2とに、同じ組み合わせがなければ、端末3は無線基地局1-2との干渉領域に位置していないと判定して、無線基地局1-2のビーム生成制御は行わない。
[0041]
 一方、無線基地局1-1から取得した通信中の端末3の位置情報が干渉テーブルから検索されなかった場合、通信制御装置2は、端末3に要求される通信品質が所定の品質を満たすか否かを判断する。その結果、所定の品質を満たさない場合には、端末3を干渉領域確認対象端末として、該端末3から取得した位置情報に基づいて、隣接する無線基地局1-2が端末3にビームを向けるための重み係数W2を算出する。この算出した重み係数W2は、無線基地局1-2へ送信する。これにより、無線基地局1-2は、図1(b)に示すように、端末3に向けるビームを生成する。
[0042]
 その後、通信制御装置2は、無線基地局1-1に対して、端末3からの送信信号が受信できたか否かを問い合わせる。その結果、受信できなかった場合には、端末3は、隣接する無線基地局1-2による干渉領域に位置していると判定する。そして、この場合は、無線基地局1-1から取得した重み係数w1を第1重み係数W1、通信制御装置2で算出した重み係数W2を第2重み係数W2として、これら第1重み係数W1および第2重み係数W2と、無線基地局1-1から取得した端末3の位置情報とを対応させて干渉テーブルに記憶する。さらに、通信制御装置2は、無線基地局1-1の重み係数w1に基づいて、無線基地局1-2が、干渉領域を避けて、無線基地局1-1の不感領域を補間するビームを生成するための第3重み係数W3を算出し、この算出した第3重み係数W3を干渉テーブルに記憶する。
[0043]
 なお、図1では、説明を簡略化するため、端末3と通信している無線基地局1-1の不感領域を、隣接する一つの無線基地局1-2で補間するようにしたが、隣接する複数の無線基地局で補間する場合もある。
[0044]
 図2は、図1に示す通信システムにおける各無線基地局1および通信制御装置2の要部の概略構成を示す機能ブロック図である。各無線基地局1は、同様に構成されており、端末と無線通信する端末通信部11と、通信制御装置2と有線または無線により通信する通信制御装置通信部12と、全体の動作を制御する制御部13とを有する。端末通信部11は、通信中の端末からの受信信号に基づいて算出される重み係数w1や、通信制御装置2から受信した重み係数W2または第3重み係数W3に基づいて、アンテナの指向性を制御するビーム生成部15を有する。
[0045]
 通信制御装置2は、無線基地局1と通信する無線基地局通信部21と、隣接無線基地局抽出部22と、干渉テーブル23と、重み係数算出部24と、全体を制御する制御部25とを有する。
[0046]
 図3は、図2に示す干渉テーブル23の生成処理を示すフローチャートである。以下、図3を参照して、本実施の形態の具体的動作について説明する。
[0047]
 例えば、無線基地局1-1が端末3と通信している場合、無線基地局1-1は、端末通信部11により、端末3から当該端末3が位置している位置情報を取得して、その位置情報を、通信制御装置通信部12により通信制御装置2に送信する。また、無線基地局1-1は、端末通信部11のビーム生成部15がビーム生成に適用する、端末3からの受信信号に基づいて算出した重み係数w1を、通信制御装置通信部12により通信制御装置2に送信する。無線基地局1-2を含む他の無線基地局も、同様に、現在のビーム生成に適用している重み係数を通信制御装置2に送信するとともに、通信中の端末があれば、その位置情報を通信制御装置2に送信する。
[0048]
 通信制御装置2は、図3に示すように、先ず、無線基地局通信部21を介して、無線基地局1-1から送信される端末3の位置情報を取得するとともに(ステップS31)、無線基地局1-1が端末3に対するビーム生成に適用している第1重み係数w1を取得する(ステップS32)。
[0049]
 その後、通信制御装置2は、制御部25により、無線基地局1-1から取得した位置情報が干渉テーブル23に登録済みであるか否かを検索する(ステップS33)。ここで、登録済みであれば、端末3は無線基地局1-2との干渉領域に位置している可能性がある。したがって、この場合は、通信制御装置2は、上述したように、端末3の位置情報を取得した時点において、無線基地局1-1および無線基地局1-2がそれぞれ実際に適用している重み係数w1およびw2を取得して、干渉テーブル23に同じ組み合わせの第1重み係数W1および第2重み係数W2があるかを検索して、端末3が干渉領域に位置するか否かを判定する。
[0050]
 その結果、端末3が無線基地局1-2との干渉領域に位置していると判定された場合には、通信制御装置2は、干渉テーブル23から、無線基地局1-1のビームによる不感領域を、無線基地局1-2が補間するビームを生成するため第3重み係数W3を取得して、無線基地局通信部21を介して無線基地局1-2に送信する。これにより、図1(a)に示したように、端末3は、隣接する無線基地局1-2の送信波に干渉されず、かつ、無線基地局1-1による不感領域は、無線基地局1-2により補間される。
[0051]
 一方、無線基地局1-1から取得した通信中の端末3の位置情報が、干渉テーブル23に登録されていない場合には、制御部25は、端末3に要求される通信品質が所定の品質を満たすか否かを判断する(ステップS34)。その結果、所定の品質を満たさない場合には、端末3を干渉領域確認対象端末として(ステップS35)、該端末3から取得した位置情報に基づいて、隣接する無線基地局1-2が端末3にビームを向けるための重み係数W2を算出する(ステップS36)。
[0052]
 ここで、ステップS34では、例えば、端末3が行っている通信の優先度(プライオリティ)に基づいて、通信品質を判定する。例えば、リアルタイム性の低い通信(Webアクセスなど)の場合には、端末3を干渉領域確認のための対象端末とする。
[0053]
 また、リアルタイム性が要求される通信(例えば、VoIP(Voice over IP)など)の場合であっても、無線基地局1-1の端末3に対する帯域割り当てに余裕がある場合には、端末3を干渉領域確認のための対象端末とする。例えば、VoIP通信の場合、20ms間隔でRTP(Real Time Transport Protocol)パケットが送出されるが、例えば、WiMAXの場合には、1フレームが5msであるので、無線通信上において、VoIPの1パケットが1回破棄されたとしても、次のVoIPパケットの送出までの間に再送処理にて、補間することが可能である。したがって、この場合には、端末3を干渉領域確認のための対象端末とする。
[0054]
 この場合、後述するステップS37において、端末3が無線基地局1-2により干渉を受けたか否かを確認する際は、通信制御装置2から干渉確認タイミング後のフレームにて、無線基地局1-1から端末3への再送用の帯域確保を要求する。そして、干渉確認タイミングにて、端末3からの送信が無線基地局1-1にて受信できなかった場合には、前もって確保していた再送タイミングで送信するように要求する。なお、干渉確認タイミングにて、端末3からの送信が無線基地局1-1にて受信できた場合には、前もって確保していた再送用の帯域は、破棄するか、あるいは、他の端末にて必要と判断した場合には、他の端末に割り当てる。
[0055]
 また、ステップS36では、隣接無線基地局抽出部22により、端末3の位置情報を中心とし、通信可能距離を半径とする円に含まれる無線基地局を、隣接する無線基地局として抽出する(接続中の無線基地局1-1は除く)。そして、抽出された隣接する無線基地局について、重み係数算出部24により、端末3の位置情報に基づいて、端末3に対して通信の干渉要因となる重み係数W2を算出する。なお、隣接する無線基地局が複数抽出された場合には、重み係数算出部24は、距離の短い方から重み係数W2を算出し、干渉テーブル23には、同一位置において、未計算の無線基地局がある旨を保持しておく。また、同一位置(距離が一定値以下)の場合は、重み係数算出部24は、未計算の基地局を優先して演算を行う。
[0056]
 通信制御装置2は、重み係数算出部24において重み係数W2を算出したら、これを無線基地局通信部21から対応する無線基地局(ここでは、無線基地局1-2)へ送信する。これにより、無線基地局1-2は、ビーム生成部15により、図1(b)に示したように、端末3にビームを向けるように制御する。
[0057]
 その後、通信制御装置2は、無線基地局1-1に対して、端末3からの送信信号が受信できたか否かを問い合わせる(ステップS37)。その結果、受信できた旨のメッセージを無線基地局1-1から受信した場合には、端末3に対する干渉はないものとして、干渉テーブル23に記憶することなく処理を終了する。これに対し、無線基地局1-1から端末3からの送信信号が受信できなかった旨のメッセージを受信した場合には、端末3は、無線基地局1-2の送信波に干渉されているものとして、無線基地局1-1から取得した重み係数w1を第1重み係数W1とし、重み係数算出部24で算出した重み係数W2を第2重み係数W2とし、無線基地局1-1から取得した端末3の位置情報を干渉領域を示す位置情報として、これらを対応させて、例えば図4に示す記録フォーマットで、干渉テーブル23に保存する(ステップS38)。
[0058]
 図4に示す記録フォーマットは、位置情報に対して、関連する無線基地局数と、無線基地局数に応じた識別子と、データポインタとを有する。各々の無線基地局の重み係数は、識別子に続くデータポインタが示すアドレスに記憶する。例えば、アドレスP1,P2で示すように、基地局識別子、位置情報、搬送波帯域情報、アンテナ数、データポインタを保持したアドレスを設け、そのデータポインタに、アドレスP3,P4で示すように、対応する無線基地局に配されたアンテナの識別子と対応させて重み係数を記憶する。なお、別に無線基地局の識別子毎のインディックスファイルを生成し、個々の無線基地局に関係する重み係数を有する情報にリンクできるようにしてもよい。例えば、無線基地局の識別子1に対して、重み情報として、アドレスP1をリンクさせる。
[0059]
 本実施の形態の通信制御装置2では、端末3と通信中の無線基地局の重み係数に対して、端末3が干渉領域に位置するか否かを判定するため、端末3と通信中の無線基地局から、該当する第1重み係数が存在するかを容易に検索できるようにする。このため、好ましくは、無線基地局毎にデータポインタ(例えば、アドレスP1)を集めた集合を作っておく。また、伝搬特性は、搬送波周波数に応じて異なるので、例えば、図5に示すように、搬送波周波数に応じて、探索の分岐ができるように構造化しておく。
[0060]
 さらに、本実施の形態の通信制御装置2では、図3のステップS38において、干渉領域の位置情報と対応させて無線基地局1-1の第1重み係数W1と、無線基地局1-2の第2重み係数W2とを干渉テーブル23に記憶するのに合わせて、重み係数算出部24において、第1重み係数W1に基づいて、無線基地局1-2が、この干渉領域を避けて、無線基地局1-1の不感領域を補間するビームを生成するための第3重み係数W3を算出し、その算出した第3重み係数を、当該位置情報あるいは第1重み係数W1に対応させて、干渉テーブル23に記憶する。
[0061]
 したがって、本実施の形態において、通信制御装置2の無線基地局通信部21が受信部、送信部および重み係数取得部を構成し、制御部25が干渉領域判定部を構成している。
[0062]
 以下、通信制御装置2の重み係数算出部24で算出する第3重み係数の算出処理の一例について説明する。先ず、第3重み係数の算出に先立って、重み係数算出部24は、無線基地局1-1の不感領域を探索する。不感領域を探索するには、例えば、地図情報をボクセル空間上に配置して、ボクセル空間上に地図情報に基づいた(反射係数を有する)建造物を構成する。また、無線基地局1-1を含む隣接する各無線基地局1のアンテナ配置情報を取得して、端末3と通信中の無線基地局1-1については、端末3に対する重み付け(第1重み係数)を優先してアンテナの指向性を設定し、他端末と無線接続されない無線基地局については、アンテナを無指向性に設定する。
[0063]
 例えば、図6に示すように、無線基地局1-1~1-3が設置されたエリアに、端末3および端末4が存在し、端末3は無線基地局1-1と通信し、端末4は待ち受け状態にある場合、無線基地局1-2および無線基地局1-3は、いずれの端末とも通信を行っていないので、無線基地局1-2および無線基地局1-3については、それぞれのアンテナを無指向性に設定する。また、端末3と通信中の無線基地局1-1については、端末3との通信に使用されているアンテナは、端末3に対する重み付けを優先して指向性を設定し、通信に関与しないアンテナは無指向性に設定する。
[0064]
 この状態で、重み係数算出部24は、各無線基地局1の送信電力特性を取得して、各無線基地局1を中心として送信電力特性を均等に膨張する。ここで、送信電力特性をボクセル空間上で膨張させる場合、建造物などに衝突した場合には、その衝突点における反射特性に応じて、膨張方向を変更する。
[0065]
 重み係数算出部24は、送信電力特性の膨張ステップを繰り返し、端末3と通信中の無線基地局1-1の送信電力特性と、隣接する無線基地局1-2の送信電力特性とが接した場合には、膨張ステップを停止し、その状態で、無線基地局1-1と、隣接する無線基地局1-2および無線基地局1-3とのそれぞれの送信電力特性に包含されない領域を、無線基地局1-1の不感領域Bとして設定する。
[0066]
 このようにして無線基地局1-1の不感領域Bを探索したら、重み係数算出部24は、隣接する無線基地局1-2および無線基地局1-3について、それぞれ端末の通信に関与しないアンテナを用いて不感領域Bを包含する重み付け(第3重み係数)を算出する。
[0067]
 次に、不感領域Bの重み付けを算出する処理の一例について説明する。先ず、図7に示すように、ボクセル空間内で、任意の不感領域Bを目的領域Cとして、その目的領域Cの任意の点を代表点Dとして算出する。次に、代表点から全方向に光線追跡法による光線を走らせる。光線は、建築物5などに衝突した場合、衝突点の反射特性(例えば、ランバート反射)、法線ベクトルに基づいて、予め定めた拡散本数分、拡散させる。
[0068]
 光線は、その進行距離に応じた減衰特性により、生存値が一定値以下になった場合は、当該光線を消滅(追跡を終了)させる。ここで、光線の生存値は、送信電力の減衰特性に基づいて算出する。すなわち、送信された電力は、距離の2乗に反比例して減衰するので、距離Rを半径する球面上の微小面積ΔSを通過する電力P(R)は、元の送信電力をPとすると、P(R)=ΔS/(4πR )×P、となる。したがって、生存値P(R)が、一定値以下になった場合には、当該光線を消滅させる。なお、この場合の元の送信電力Pは、好ましくは、最後に隣接する無線基地局(図6では、無線基地局1-2)から、代表点Dを含む不感領域Cに対してビームを向けることを考慮して、ビームを向けた際の無線基地局1-2の送信電力とする。
[0069]
 光線が隣接する無線基地局1-2に到達した場合には、その時の光路および反射に応じた値(光路長Lおよび反射によって減衰した電力)を、当該代表点Dにおける電界特性として、加算し、その光線の追跡を終了する。
[0070]
 その後、隣接する無線基地局1-2のアンテナへの光線の到来角度φ、光線の生存値に基づいて、仮想送信電力特性を形成する。この場合のアンテナのビーム方向は、無線基地局1-2に到達した光線のうち、光線の到達時の電力が最も大きい方向とする。ただし、最も大きい値を有する光線が複数ある場合には、各光線の光路長Lnと搬送波周波数fとから、位相差(Ln/(1/f))を算出し、位相差を特定角度で区分して、その時のヒストグラムを取った場合に、最も個数の多い区分に含まれる光線を有効として、その光線の方向をビーム方向とする。
[0071]
 光線が、隣接する1つの無線基地局ではなく、隣接する複数の無線基地局に到達した場合には、各々の無線基地局においてビーム方向を決定した光線による電力合計(1つの光線のみの場合は、その光線が基地局に到達した際の電力、複数の光線を選択した場合はその合計)を比較し、最も電力合計が大きい無線基地局を選択して、その選択した無線基地局のみが、その代表点にビームを向けるようにする。
[0072]
 その後、仮想送信電力特性から、生存値の高い方向にビームのピークが合い、生存値の低い方向にヌルが合うように第3重み係数を算出する。
[0073]
 なお、このようにして算出した第3重み係数を用いて、隣接する無線基地局1-2のビームを生成しても、端末3と通信中の無線基地局1-1から、端末3からの送信信号が受信できない旨のメッセージを受けた場合には、例えば、代表点Dからの(異なる方向への)光線数を増加(例えば、2倍)にしたり、反射点で拡散する光線数を増加(例えば、2倍)したり、ボクセルを細分化(例えば、ボクセルの1辺の長さを実空間における10mから5mに半分に)したりして、前回の重み係数算出時の条件よりも、高分解能の条件下で、第3重み係数を詳細に算出する。
[0074]
 以上のように、本実施の形態の通信システムは、通信制御装置2の干渉テーブル23に、互いに隣接する無線基地局1-1および無線基地局1-2による干渉領域を示す位置情報と、この干渉領域に、無線基地局1-1がビームを向けるための第1重み係数W1と、無線基地局1-2がビームを向けるための第2重み係数W2と、を対応させて記憶するとともに、一方の無線基地局が干渉領域に位置する端末3と通信中は、他方の無線基地局が、この干渉領域を避けて、一方の無線基地局の不感領域を補間するようにビームを生成するための第3重み係数W3を記憶する。そして、例えば、無線基地局1-1が端末3と通信中は、無線基地局1-1および無線基地局1-2がそれぞれ適用している重み係数w1およびw2を取得して、干渉テーブル23に同じ組み合わせの第1重み係数W1および第2重み係数W2があるか否かによって、端末3が干渉領域に位置するか否かを判定する。その結果、端末3が干渉領域に位置する場合には、第3重み係数W3を無線基地局1-2に適用して、端末3に対して、無線基地局1-2の送信波が干渉しないようにビーム生成を制御する。これにより、隣接する無線基地局1-1,1-2間に生じる干渉領域を、各々の無線基地局の重み係数と関連させて取得する。したがって、隣接する無線基地局間において、干渉領域および不感領域を低減した重み係数を設定できるので、隣接する無線基地局1-2に干渉されることなく、安定して通信することができる。
[0075]
 なお、上記第1実施の形態においては、隣接する無線基地局が同一周波数帯域を使用するものとしたが、使用周波数帯域が異なる場合でも、隣接する無線基地局からの送信波が妨害波となるような場合には、上記第1実施の形態を有効に適用することができる。また、上記第1実施の形態において、端末3が干渉領域に位置する場合、隣接する無線基地局のビーム生成を制御する第3重み係数W3は、不感領域が他の隣接する無線基地局のビームにも影響されるので、干渉テーブル23に記憶することなく、端末3と通信中の無線基地局から取得した重み係数w1および隣接する各無線基地局から取得した重み係数に基づいて、その都度算出して、適用することもできる。
[0076]
(第2実施の形態)
 図8は、本発明の第2実施の形態に係る通信システムの原理を説明するための図である。図8に示す通信システムは、複数の無線基地局101-1,101-2,・・・と、これらを制御する通信制御装置102とを有している。各無線基地局101-1,101-2,・・・(以下、一つの無線基地局を指す場合には、無線基地局101とも記す)は、同一周波数帯域を使用して、無線基地局間でフレーム同期したTDDにより、当該無線基地局101の通信エリアに存在する端末(無線通信装置)103と無線通信が可能である。また、各無線基地局101は、複数のアンテナを有し、通信している端末103に対して、アンテナの指向性を制御してリンク状況を改善するアダプティブアレイアンテナを採用している。
[0077]
 本実施の形態の通信システムは、例えば、図8(a)に示すように、無線基地局101-1が端末103と通信中に、端末103からの送信信号を受信できなかった場合には、無線基地局101-1は、その旨を通信制御装置102に通知する。これにより、通信制御装置102は、端末103が干渉領域に位置するか否かを判定する。その結果、図8(a)に示すように、端末103が隣接する無線基地局101-2との干渉領域に位置する場合には、通信制御装置102は、その旨を通信中の無線基地局101-1に送信する。これにより、無線基地局101-1は、端末103への送信を停止、または送信出力を低減して、図8(b)に示すように、端末103が無線基地局101-2へハンドオーバするように、制御する。
[0078]
 図9は、図8に示す通信システムにおける各無線基地局101および通信制御装置102の要部の概略構成を示す機能ブロック図である。各無線基地局101は、同様に構成されており、端末と無線通信する端末通信部111と、通信制御装置102と有線または無線により通信する通信制御装置通信部112と、全体の動作を制御する制御部113とを有する。端末通信部111は、通信中の端末からの受信信号に基づいて算出される重み係数に基づいて、アンテナの指向性を制御するビーム生成部115を有する。
[0079]
 通信制御装置102は、無線基地局101と通信する送信部および受信部を含む無線基地局通信部121と、干渉領域判定部122と、干渉テーブル123と、全体を制御する制御部125とを有する。
[0080]
 干渉テーブル123には、本実施の形態では、互いに隣接する無線基地局101-1および無線基地局101-2による干渉領域を示す位置情報と、該干渉領域に無線基地局101-1がビームを向けるための第1重み係数と、無線基地局101-2がビームを向けるための第2重み係数とを対応させて、例えば図4および図5に示した記録フォーマットと同様の記録フォーマットで、記憶しておく。
[0081]
 以下、図10に示すフローチャートを参照しながら、本実施の形態の具体的動作について説明する。
[0082]
 例えば、無線基地局101-1が端末103と通信する場合には、無線基地局101-1は、端末103からの受信信号に基づいて、ビーム生成部115により端末103にビームを向けるのに適用する重み係数を算出するととともに(ステップS51)、端末103に対して帯域を割り当てて(ステップS52)、通信を開始する。
[0083]
 その後、通信中において、無線基地局101-1の端末通信部111により、端末103からの送信信号を受信でなかった場合には(ステップS53)、その時点でビーム生成に適用している重み係数を、通信制御装置通信部112により通信制御装置102に送信して、通信制御装置102に、端末103が干渉領域に位置するか否かを問い合わせる。
[0084]
 通信制御装置102は、無線基地局通信部121を介して、無線基地局101-1からの干渉領域の問い合わせを受信したら、その時点において、隣接する無線基地局101-2がビーム生成に適用している重み係数を、無線基地局通信部121を介して、無線基地局101-2から取得する。そして、干渉領域判定部122において、無線基地局101-1および無線基地局101-2から取得した実際の重み係数と、干渉テーブル123に格納されている第1重み係数および第2重み係数との比較に基づいて、同じ組み合わせがあるか否かを検索する。その結果、同じ組み合わせあれば、端末103は干渉領域に位置すると判定し、同じ組み合わせがなければ、端末103は干渉領域に位置していないと判定する(ステップS54)。
[0085]
 ここで、端末103が無線基地局101-2との干渉領域に位置していると判定した場合には、通信制御装置102は、その旨を無線基地局通信部121を介して無線基地局101-1へ送信する。これにより、無線基地局101-1の端末通信部111は、端末103への送信を停止、または送信出力を低減するように送信を制御して(ステップS55)、図8(b)に示したように、端末103が無線基地局101-2へハンドオーバするように促す。
[0086]
 すなわち、干渉領域では、端末103は、無線基地局101-1および隣接する無線基地局101-2からの信号を混在して受信することになるため、受信強度が同程度となって、どちらの信号も受信(解読)することができなくなる。しかし、上述したように、無線基地局101-1から端末103への送信を停止、または送信出力を低減すれば、端末103では、無線基地局101-1からの信号の受信強度が低くなるので、無線基地局101-2からの受信強度が変わらない場合には、無線基地局101-1の信号は、無線基地局101-2の信号に埋没することになる。その結果、端末103は、これまで無線接続していた無線基地局101-1の信号は受信できない代わりに、無線基地局101-2の信号を受信できるようになるので、無線基地局101-1から無線基地局101-2へのハンドオーバ要求が上がることになる。これにより、端末103は、無線基地局101-1から無線基地局101-2へスムーズにハンドオーバすることが可能となる。
[0087]
 なお、無線基地局101-1は、端末103に対する送信電力の低減、もしくは停止を行った後、端末103の送信状況を追跡し、一定期間、他の無線基地局へのハンドオーバが確認できない場合には、送信電力を戻して、通信を再開する。また、ステップS54において、端末103が無線基地局101-2との干渉領域に位置していないと判定された場合には、無線基地局101-1は、例えば、端末103への送信出力を増大するように端末通信111を制御する。
[0088]
 したがって、本実施の形態において、各無線基地局101の端末通信部111は、当該無線基地局101と通信中の端末からの送信信号の受信の有無を検出する信号検出部と、通信中の端末に対して送信を制御する送信制御部とを構成する。
[0089]
 以上のように、本実施の形態の通信システムは、無線基地局101-1が端末103と通信中に、端末103からの送信信号を受信できなかった場合には、通信制御装置102において、干渉テーブル123を参照して、端末103が干渉領域に位置するか否かを判定する。その結果、干渉領域に位置する場合には、隣接する無線基地局101-2へハンドオーバするように、無線基地局101-1の送信を制御する。これにより、端末103が干渉領域に存在する時間(不通時間)を低減して、端末103を隣接する無線基地局101-2へ迅速にハンドオーバすることができるので、通信の安定性を確保することができる。
[0090]
 なお、上記第2実施の形態においては、隣接する無線基地局が同一周波数帯域を使用するものとしたが、使用周波数帯域が異なる場合でも、隣接する無線基地局からの送信波が妨害波となるような場合には、上記第2実施の形態を有効に適用することができる。また、上記第2実施の形態では、端末103と通信中の無線基地局101-1側において、端末103からの送信信号を受信できなかった場合、通信制御装置102において、干渉テーブル123を用いて、端末103が干渉領域に位置するか否かを判定したが、干渉テーブル123を用いることなく、端末103と通信中の無線基地局101-1側において、端末103からの送信信号を受信できなかった場合には、干渉領域に位置する可能性が高いものとして、端末103への送信を制御して、端末103の隣接する無線基地局へのハンドオーバを促すように構成することもできる。また、上記第2実施の形態では、端末103と通信中の無線基地局101-1側において、端末103からの送信信号の受信の有無を検出して端末103が干渉領域に位置するか否かを判定したが、端末103からの送信信号の受信の有無を検出することなく、無線基地局101-1において適用している重み係数と干渉テーブルの記憶内容との比較に基づいて、端末103が干渉領域に位置するか否かを判定することもできる。
[0091]
 また、上記第2実施の形態では、干渉テーブル123に、互いに隣接する無線基地局101-1および無線基地局101-2による干渉領域を示す位置情報と、該干渉領域に無線基地局101-1がビームを向けるための第1重み係数と、無線基地局101-2がビームを向けるための第2重み係数とを対応させて記憶したが、各無線基地局について、隣接する無線基地局から通信干渉を受ける干渉領域を示す位置情報と、少なくとも当該無線基地局が干渉領域にビームを向けるための重み係数と、を対応させて記憶するようにしてもよい。この場合には、通信中の無線基地局101-1から取得した重み係数と、干渉テーブル123に記憶されている対応する無線基地局101-1の重み係数との比較に基づいて、例えば、アンテナ毎に重み係数の差分値を算出し、重み係数の差分値の分散が一定値内の場合は、端末103は干渉領域に位置していると判定すればよい。この場合、隣接するどの無線基地局が干渉を引き起こす可能性のある電波を送出しているか限定できないが、他の無線基地局との干渉を起す可能性がある領域に端末103が存在する可能性は高いことを意味することになる。なお、この判定方法を採用する場合には、好ましくは、無線基地局101-1が端末103に対する送信を制御して、端末103が無線基地局101-2にハンドオーバした場合には、干渉と判断した際の無線基地局101-1の重み係数と、ハンドオーバ先の無線基地局101-2の重み係数とを対応させて、干渉テーブル23に登録する。

請求の範囲

[1]
 アダプティブアレイアンテナを備えた複数の無線基地局と、当該複数の無線基地局を制御する通信制御装置とを含む通信システムにおける通信制御方法であって、
 前記複数の無線基地局のうち、互いに隣接する第1無線基地局および第2無線基地局による干渉領域を示す位置情報と、前記干渉領域に前記第1無線基地局がビームを向けるための第1重み係数と、前記干渉領域に前記第2無線基地局がビームを向けるための第2重み係数と、を対応させて干渉テーブルに記憶し、
 前記第1無線基地局が無線通信装置と通信中に、前記第1無線基地局および前記第2無線基地局がそれぞれ適用している重み係数を取得して、これら取得した重み係数と前記干渉テーブルに記憶されている前記第1重み係数および前記第2重み係数との比較に基づいて、前記無線通信装置が前記第2無線基地局との干渉領域に位置するか否かを判定し、
 その結果、前記無線通信装置が干渉領域に位置する場合には、前記無線通信装置に対して、前記第2無線基地局の送信波が干渉しないように、当該第2無線基地局におけるビーム生成を制御する、
 ことを特徴とする通信制御方法。
[2]
 前記干渉テーブルに、前記位置情報、前記第1重み係数および前記第2重み係数を記憶するに際して、
 前記第1無線基地局と無線接続された無線通信装置に要求される通信品質に関する情報を取得するステップと、
 前記取得した通信品質に関する情報に基づいて、前記無線通信装置に要求される通信品質が所定の品質を満たすか否かを判断する判断ステップと、
 前記判断の結果、前記通信品質が所定の品質を満たさない場合に、当該無線通信装置を干渉領域確認対象装置として、該干渉領域確認対象装置から取得した位置情報に基づいて、前記第2無線基地局のビームを前記干渉領域確認対象装置に向けるための第2重み係数を算出する第2重み係数算出ステップと、
 前記算出された第2重み係数に基づいて、前記第2無線基地局がビームを生成した後、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置からの信号を取得したか否かを把握する信号取得把握ステップと、を含み、
 前記把握の結果、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置からの信号を取得していない場合に、前記干渉領域確認対象装置は、前記第1無線基地局と前記第2無線基地局との干渉領域に位置するとして、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置にビームを向けるのに使用している前記第1重み係数と、前記第2重み係数算出ステップで算出した第2重み係数と、前記干渉領域確認対象装置から取得した位置情報とを対応させて干渉テーブルに記憶する、ことを特徴とする請求項1に記載の通信制御方法。
[3]
 前記干渉テーブルに、前記位置情報、前記第1重み係数および前記第2重み係数を記憶するに際して、
 前記第1無線基地局と無線接続された無線通信装置から取得した位置情報が、前記干渉テーブルに記憶されているか否かを判定するステップと、
 前記判定の結果、前記無線通信装置から取得した位置情報が、前記干渉テーブルに記憶されていない場合に、前記無線通信装置に要求される通信品質に関する情報を取得するステップと、
 前記取得した通信品質に関する情報に基づいて、前記無線通信装置に要求される通信品質が所定の品質を満たすか否かを判断する判断ステップと、
 前記判断の結果、前記通信品質が所定の品質を満たさない場合に、当該無線通信装置を干渉領域確認対象装置として、該干渉領域確認対象装置から取得した位置情報に基づいて、前記第2無線基地局のビームを前記干渉領域確認対象装置に向けるための第2重み係数を算出する第2重み係数算出ステップと、
 前記算出された第2重み係数に基づいて、前記第2無線基地局がビームを生成した後、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置からの信号を取得したか否かを把握する信号取得把握ステップと、を含み、
 前記把握の結果、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置からの信号を取得していない場合に、前記干渉領域確認対象装置は、前記第1無線基地局と前記第2無線基地局との干渉領域に位置するとして、前記第1無線基地局が前記干渉領域確認対象装置にビームを向けるのに使用している前記第1重み係数と、前記第2重み係数算出ステップで算出した第2重み係数と、前記干渉領域確認対象装置から取得した位置情報とを対応させて干渉テーブルに記憶する、ことを特徴とする請求項1に記載の通信制御方法。
[4]
 前記干渉領域確認対象装置に対して、通信品質に対応した帯域を確保するとともに、干渉領域確認のための帯域を割り当てることを特徴とする請求項2に記載の通信制御方法。
[5]
 前記干渉領域確認対象装置に対して、通信品質に対応した帯域を確保するとともに、干渉領域確認のための帯域を割り当てることを特徴とする請求項3に記載の通信制御方法。
[6]
 アダプティブアレイアンテナを備えた複数の無線基地局と、当該複数の無線基地局を制御する通信制御装置とを含む通信システムであって、
 前記複数の無線基地局の各々は、
 ビーム生成に適用している重み係数を前記通信制御装置へ送信するとともに、前記通信制御装置からの重み係数を受信する通信制御装置通信部を有し、
 前記通信制御装置は、
 前記各無線基地局から送信された前記重み係数を受信する受信部と、
 前記複数の無線基地局のうち、互いに隣接する第1無線基地局および第2無線基地局による干渉領域を示す位置情報と、前記干渉領域に前記第1無線基地局がビームを向けるための第1重み係数と、前記干渉領域に前記第2無線基地局がビームを向けるための第2重み係数と、を対応して記憶する干渉テーブルと、
 前記第1無線基地局が無線通信装置と通信中に、前記第1無線基地局および前記第2無線基地局がそれぞれ適用している重み係数を取得して、これら取得した重み係数と前記干渉テーブルに記憶されている前記第1重み係数および前記第2重み係数との比較に基づいて、前記無線通信装置が前記第2無線基地局との干渉領域に位置するか否かを判定する干渉領域判定部と、
 前記干渉領域判定部により、前記無線通信装置が前記干渉領域に位置すると判定された場合に、前記受信部で受信した前記第1無線基地局の重み係数に基づいて、前記無線通信装置に対して、前記第2無線基地局の送信波が干渉しないように、当該第2無線基地局のビーム生成を制御するための第3重み係数を算出する重み係数算出部と、
 前記算出された第3重み係数を前記第2無線基地局へ送信する送信部と、を有し、
 前記通信制御装置から送信された前記第3重み係数に基づいて、前記第2無線基地局におけるビーム生成を制御するように構成したことを特徴とする通信システム。
[7]
 アダプティブアレイアンテを備えた複数の無線基地局を制御する通信制御装置であって、
 前記複数の無線基地局の各々から、ビーム生成に適用している重み係数を取得する重み係数取得部と、
 前記複数の無線基地局のうち、互いに隣接する第1無線基地局および第2無線基地局による干渉領域を示す位置情報と、前記干渉領域に前記第1無線基地局がビームを向けるための第1重み係数と、前記干渉領域に前記第2無線基地局がビームを向けるための第2重み係数と、を対応して記憶する干渉テーブルと、
 前記第1無線基地局が無線通信装置と通信中に、前記第1無線基地局および前記第2無線基地局がそれぞれ適用している重み係数を取得して、これら取得した重み係数と前記干渉テーブルに記憶されている前記第1重み係数および前記第2重み係数との比較に基づいて、前記無線通信装置が前記第2無線基地局との干渉領域に位置するか否かを判定する干渉領域判定部と、
 前記干渉領域判定部により、前記無線通信装置が前記干渉領域に位置すると判定された場合に、前記重み係数取得部で取得した前記第1無線基地局の重み係数に基づいて、前記無線通信装置に対して、前記第2無線基地局の送信波が干渉しないように、当該第2無線基地局のビーム生成を制御するための第3重み係数を算出する重み係数算出部と、
 前記算出された第3重み係数を前記第2無線基地局へ送信する送信部と、
 を備えることを特徴とする通信制御装置。
[8]
 アダプティブアレイアンテナを備えた複数の無線基地局を含む通信システムにおける通信制御方法であって、
 無線通信装置と通信中の第1無線基地局において、前記無線通信装置からの送信信号の受信の有無を検出し、
 前記無線通信装置からの送信信号を受信できなかった場合には、前記無線通信装置が前記第1無線基地局と隣接する第2無線基地局へハンドオーバするように、前記第1無線基地局の送信を制御する、ことを特徴とする通信制御方法。
[9]
 前記無線通信装置からの送信信号を受信できなかった場合に、前記第1無線基地局の送信を停止または送信出力を低減する、ことを特徴とする請求項8に記載の通信制御方法。
[10]
 アダプティブアレイアンテナを備えた複数の無線基地局と、当該複数の無線基地局を制御する通信制御装置とを含む通信システムにおける通信制御方法であって、
 前記各無線基地局について、隣接する無線基地局から通信干渉を受ける干渉領域を示す位置情報と、少なくとも前記干渉領域に当該無線基地局がビームを向けるための重み係数と、を対応させて干渉テーブルに記憶し、
 無線通信装置が前記複数の無線基地局のうち、第1無線基地局と通信中に、少なくとも、当該第1無線基地局が適用している重み係数を取得して、その取得した重み係数と前記干渉テーブルに記憶されている対応する無線基地局の重み係数との比較に基づいて、前記無線通信装置が干渉領域に位置するか否かを判定し、
 その結果、前記無線通信装置が干渉領域に位置する場合には、当該無線通信装置が前記第1無線基地局と隣接する第2無線基地局へハンドオーバするように、前記第1無線基地局の送信を制御する、ことを特徴とする通信制御方法。
[11]
 前記無線通信装置と通信中の前記第1無線基地局において、前記無線通信装置からの送信信号の受信の有無を検出し、
 前記無線通信装置からの送信信号を受信できなかった場合に、前記無線通信装置が干渉領域に位置するか否かを判定することを特徴とする請求項10に記載の通信制御方法。
[12]
 前記無線通信装置が干渉領域に位置する場合に、前記第1無線基地局の送信を停止または送信出力を低減する、ことを特徴とする請求項10に記載の通信制御方法。
[13]
 前記無線通信装置が干渉領域に位置する場合に、前記第1無線基地局の送信を停止または送信出力を低減する、ことを特徴とする請求項11に記載の通信制御方法。
[14]
 アダプティブアレイアンテナを備えた複数の無線基地局と、当該複数の無線基地局を制御する通信制御装置とを含む通信システムであって、
 前記複数の無線基地局の各々は、
 ビーム生成に適用している重み係数を前記通信制御装置へ送信するとともに、前記通信制御装置からの干渉領域判定結果を受信する通信制御装置通信部を有し、
 前記通信制御装置は、
 前記各無線基地局から送信された前記重み係数を受信する受信部と、
 前記各無線基地局について、隣接する無線基地局から通信干渉を受ける干渉領域を示す位置情報と、少なくとも前記干渉領域に当該無線基地局がビームを向けるための重み係数と、を対応して記憶する干渉テーブルと、
 無線通信装置が前記複数の無線基地局のうち、第1無線基地局と通信中に、少なくとも、当該第1無線基地局が適用している重み係数を取得して、その取得した重み係数と前記干渉テーブルに記憶されている対応する無線基地局の重み係数との比較に基づいて、前記無線通信装置が干渉領域に位置するか否かを判定する干渉領域判定部と、
 前記干渉領域判定部による干渉領域判定結果を、前記第1無線基地局へ送信する送信部と、を有し、
 前記干渉領域判定部により、前記無線通信装置が前記干渉領域に位置すると判定された場合に、前記無線通信装置が前記第1無線基地局と隣接する第2無線基地局へハンドオーバするように、前記第1無線基地局における送信を制御するよう構成したことを特徴とする通信システム。
[15]
 アダプティブアレイアンテを備えた無線基地局であって、
 通信中の無線通信装置からの送信信号の受信の有無を検出する信号検出部と、
 前記信号検出部により、前記無線通信装置からの送信信号を受信できなかった場合に、当該無線通信装置が隣接する無線基地局へハンドオーバするように、送信を制御する送信制御部と、
 を有することを特徴とする無線基地局。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]