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1. (WO2008120585) 水溶性共重合体および水性分散剤
Document

明 細 書

発明の名称 水溶性共重合体および水性分散剤

技術分野

0001  

背景技術

0002  

発明の開示

0003   0004   0005   0006   0007   0008  

発明を実施するための最良の形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030  

実施例

0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044  

請求の範囲

1   2   3   4  

明 細 書

水溶性共重合体および水性分散剤

技術分野

[0001]
 本発明は、水溶性共重合体および水性分散剤に関し、更に詳しくは水系媒体中に微粒子を分散させるための水性分散剤として好適に用いることができる水溶性共重合体およびこの水溶性共重合体よりなる水性分散剤に関する。

背景技術

[0002]
 従来、炭酸カルシウム、クレー、酸化チタン、アルミナなどの無機顔料、無機酸化物、セメント、石膏などの水硬性無機材料、石炭、コークス、ピッチなどの燃料、染料などを例えば水系媒体中に分散させるための分散剤として、水性分散剤が一般に広く用いられている。このような水性分散剤としては、例えばポリアクリル酸およびその共重合体、エチレン、イソブチレン、アミレン、ヘキセン、ジイソブチレンなどのオレフィン類と無水マレイン酸で代表されるα,β-不飽和ジカルボン酸無水物との共重合体、ポリマレイン酸などのポリカルボン酸系重合体などのポリカルボン酸系分散剤のほか、ナフタレンスルホン酸の縮合物の塩、リグニンスルホン酸ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸系分散剤が知られている。このように、水溶性高分子は、その特性を利用して微粒子用の分散剤として工業的に広く利用されており、近年、さらに超微粒子を分散させることが可能な分散剤の要望が高まっている。
 しかしながら、従来の水溶性高分子よりなる分散剤は、超微粒子に対する分散能がいまだ充分なものではない。

発明の開示

[0003]
 本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、粒径が極めて小さい分散体を十分に分散させることができ、超微粒子用の水性分散剤として好適な水溶性共重合体を提供することにある。
 本発明の他の目的は、優れた分散性および分散安定性を有する水性分散剤を提供することにある。
[0004]
 本発明の水溶性共重合体は、(a)(メタ)アクリル酸(塩)と、(b)イソプレンスルホン酸(塩)と、(c)N-(メタ)アクリロイルモルホリン、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種の化合物とを必須成分として含有してなる単量体組成物を共重合することによって得られることを特徴とする。
[0005]
 また、本発明の水溶性共重合体は、(a)(メタ)アクリル酸(塩)と、(b’)2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸(塩)と、(c)N-(メタ)アクリロイルモルホリン、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種の化合物とを必須成分として含有してなる単量体組成物を共重合することによって得られることを特徴とする。
[0006]
 本発明の水溶性共重合体においては、さらに(d)ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレートを含有してなる単量体組成物を共重合することによって得られるものであることが好ましい。
[0007]
 本発明の水性分散剤は、上記の水溶性共重合体よりなることを特徴とする。
[0008]
 本発明の水溶性共重合体は、無機顔料、金属酸化物、有機顔料などの微粒子を水系媒体中に十分に分散させることができ、超微粒子用の水性分散剤として好適なものである。

発明を実施するための最良の形態

[0009]
 本発明の水溶性共重合体は、以下の(a)成分、(b)成分若しくは(b’)成分および(c)成分を必須成分として含有する単量体組成物を共重合することによって得られるものである。
 (a)成分は、(メタ)アクリル酸および/またはその塩からなる成分であって、その具体例としては、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸およびそのアルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩が挙げられる。
 (b)成分は、イソプレンスルホン酸(2-メチル-1,3-ブタジエン-1-スルホン酸)および/またはその塩よりなる成分であって、その具体例としては、下記一般式(2)で表されるイソプレンスルホン酸およびそのアルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩が挙げられる。
 (b’)成分は、2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸および/またはその塩よりなる成分であって、その塩の具体例としては、アルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩が挙げられる。
 (c)成分は、下記一般式(3-1)で表されるN,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、下記一般式(3-2)で表されるN,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、および下記一般式(3-3)で表されるN-(メタ)アクリロイルモルホリンから選ばれる少なくとも1種の化合物からなる成分である。
 ここで、(b)成分および(b’)成分では、より高い分散性が得られる点で(b)成分が好ましい。
 また、本発明においては、単量体組成物中に、(d)成分として、下記一般式(4)で表されるヒドロキシルエチル(メタ)アクリレートを含有させることができる。
[0010]
[化1]


〔一般式(1)中、R 1 は水素原子またはメチル基を示し、A 1 は、水素、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムを示す。〕
[0011]
[化2]


〔一般式(2)中、A 2 は、水素原子、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムを示す。〕
[0012]

[化3]


[0013]
[化4]


[0014]
[化5]


〔一般式(3-1)乃至一般式(3-3)中、R 2 、R 3 およびR 4 は、水素原子またはメチル基を示す。〕
[0015]
[化6]


〔一般式(4)中、R 5 は、水素原子またはメチル基を示す。〕
[0016]
 単量体組成物における全単量体成分中の(a)成分、(b)成分若しくは(b’)成分および(c)成分の含有割合は、(a)成分が20~95モル%、(b)成分若しくは(b’)成分が3~50モル%、(c)成分が1~40モル%であることが好ましい。各成分のいずれかが上記の範囲をはずれると、分散体の種類にもよるが、得られる共重合体は、分散能が低いものとなることがあるため好ましくない。
 また、単量体組成物に(d)成分を含有させる場合には、当該(d)成分の含有割合は全単量体成分中の30モル%以下であることが好ましく、より好ましくは5~20モル%である。
[0017]
 また、単量体組成物中には、上記の(a)成分~(d)成分以外に、これらの化合物と共重合可能な他の単量体(以下、「他の単量体」という。)を1種または2種以上含有させることができる。
 このような他の単量体の具体例としては、アリルアルコール、メチルビニルアルコール、エチルビニルアルコール、ビニルグリコール酸などの不飽和アルコール類、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオール(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、pーメチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸オクチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、ブタジエン、イソプレン、2-クロル-1,3-ブタジエン、1-クロル-1,3-ブタジエンなどの脂肪族共役ジエン、(メタ)アクリロニトリルなどのビニルシアン化合物などが挙げられる。
 単量体組成物における全単量体成分中の他の単量体の含有割合は、30モル%以下であることが好ましい。
[0018]
 本発明の水溶性共重合体は、例えば以下のようにして製造することができる。
 すなわち、(a)成分、(b)成分若しくは(b’)成分、(c)成分並びに必要に応じて用いられる(d)成分および他の単量体を含有してなる単量体組成物を、適宜の溶媒中において、例えば、過酸化水素、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの公知のラジカル重合開始剤の存在下で、反応温度が、通常20~200℃、好ましくは40~150℃で、反応時間が0.1~20時間の条件で、共重合反応させることにより、本発明の水溶性共重合体を得ることができる。
 ここで、ラジカル重合開始剤の使用量は、全単量体成分100重量部に対し、通常、0.001~20重量部、好ましくは0.01~10重量部である。
[0019]
 上記の共重合反応において、反応を円滑に行うために、適宜の重合反応溶媒を用いることができる。かかる重合反応溶媒としては、水、有機溶剤、または水と混合可能な有機溶剤と水との混合物などを用いることができる。
 重合反応溶媒として用いることができる有機溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、n-ペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサンなどのエーテル類などが挙げられる。
 重合反応溶媒の使用量は、得られる水溶性共重合体の固形分重量の0.5~100倍である。
[0020]
 以上において、反応条件、特に重合反応溶媒の量、重合開始剤の種類およびその量、反応温度などを制御することにより、得られる共重合体の分子量を調整することができる。 また、共重合反応において、重合反応に供される単量体組成物の全量を反応器に一括に仕込んで重合反応を行っても、あるいは、単量体組成物の一部または全部を逐次的に添加しながら重合反応を行っても良い。
[0021]
 本発明の水溶性共重合体は、その重量平均分子量が2000~20万であることが好ましい。この重量平均分子量が2000以下である場合には、十分な分散性能が得られないことがあり、一方、この重量平均分子量が20万を超える場合には、分散安定性が低下することがあり、好ましくない。
[0022]
 本発明の水溶性共重合体においては、そのスルホン酸基およびカルボン酸基のカチオン種は、特に限定されるものではないが、水溶性のものとするためには、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アミンなどが好ましい。
 上記アルカリ金属の具体例としては、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
 上記アルカリ土類金属の具体例としては、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。
 上記アミンの具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミンなどのアルキルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどのポリアミン、モルホリン、ピペリジンなどが挙げられる。
 これらの中では、水素、ナトリウム、カリウムが特に好ましい。
 本発明の水溶性共重合体においては、そのスルホン酸基およびカルボン酸基のカチオン種は、種々のイオン交換技法により他種のカチオン種と相互に交換することが可能である。
[0023]
 本発明の水溶性共重合体は、赤外線吸収スペクトル法によって、1,300~1,350cm -1におけるスルホン酸基の吸収、1,700~1,800cm -1におけるカルボン酸基の吸収、1670cm -1付近におけるアクリルアミド系モノマ-の吸収や、NMR測定によってその構造を確認することができ、またスルホン酸量およびカルボン酸量の測定並びに元素分析を行うことによって、その構造単位の組成比を確認することができる。
[0024]
 本発明の水溶性共重合体は、(a)成分、(b)成分若しくは(b’)成分および(c)成分の各単量体に由来する構造単位が導入されることにより、分散剤分子の広がりや、有機材料および無機材料への吸着能力が制御されることなどの作用が得られ、種々の材料において分散性能が改善される。
[0025]
 本発明の水溶性共重合体は、水性分散剤として、種々の分散体の分散に好適に用いることができる。この分散体としては、固形燃料、セメント、染料および/または顔料、金属酸化物等の無機材料を用いることができる。
 このような分散体の具体例としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛、木炭粉、炭素繊維、鉄、銀、銅、鉛、ニッケル、炭化ケイ素、酸化スズ、酸化鉄、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモンフェライト、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸、ジルコン酸鉛、ホウ酸亜鉛、炭酸亜鉛、マイカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)粉、タルク、アスベスト、シリカビーズ、ガラス粉、ハイドロタルサイト、鉄フタロシアニン、ゼオライト、セピオライト、ゾノトライト、活性白土、ポリマービーズなどが挙げられる。
[0026]
 本発明の水溶性共重合体と上記分散体とを混合する際には、溶媒として、水を使用することが好ましいが、必要に応じて少量の有機溶剤を添加してもよい。ここで、有機溶剤の具体例としては、単量体組成物の共重合反応に用いられる重合反応溶媒として例示したものを挙げることができる。
 また、本発明の水溶性共重合体と各種分散体とを混合分散する方法としては、特に制限はなく、撹拌機、サンドミル、ペントコンディショナー、ボールミルなどによる公知の方法を利用することができる。
 使用可能な分散体の粒子径は、用途によって異なり、一概に定義できないが、通常、0.01~10μmの範囲である。
[0027]
 本発明の水溶性共重合体と分散体との割合は、応用する用途、使用方法および分散体の粒子径などによって異なり、一概に定義できないが、水溶性共重合体の使用量は、固形分換算で、分散体に対して、通常、0.01~200重量%、好ましくは0.1~100重量%である。
[0028]
 分散処理においては、分散剤として本発明の水溶性共重合体を単独で用いることができるが、他の水溶性重合体あるいは水分散重合体等を併用することもできる。他の重合体の具体例としては、ポリエステル系樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、セルロース系樹脂、ポリオルガノシロキサン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリサルフォン樹脂などの水溶性重合体、水系エマルジョン樹脂が挙げられる。
 また、任意の添加剤として、公知の難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定化剤、離型剤、可塑剤、着色剤、滑剤、発泡剤なども併用することができる。 
[0029]
 本発明の水溶性共重合体は、分散体に対する高い分散性能、高い分散安定性を有するため、分散体スラリ-に対して低粘度化および長期間の静置安定性を付与することができ、各種特性の性能向上および長期間の使用にあたってもその性能を維持できるという特徴がある。
[0030]
 本発明の水溶性共重合体と分散体とを組み合わせることにより、種々用途に適用可能である。例えば、一般塗料、回路基板用塗料、導電性材料、電池材料、電池電極材料、電磁波シールド材料、帯電防止塗料、面状発熱体、電気化学的反応電極板、電気接点材料、摩擦材、抗菌材料、摺動材、研磨材料、磁気記録媒体、感熱記録材料、エレクトロクロミック材料、光拡散フィルム、通信ケーブル用遮水材、遮光フィルム、遮音シート、プラスチック磁石、X線増感スクリーン、印刷インキ、農薬粒剤、電子写真トナー、合成ゴムあるいは合成樹脂用エマルジョン乳化剤、化粧品用界面活性剤などの用途に有用である。

実施例

[0031]
 以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例中の%および部は、特に断らない限り重量基準である。
 また、実施例中の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって判定した結果を、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを標準サンプルとして作成した検量線を用いて換算したものである。
 ここで、GPCの測定条件は、下記のとおりである。
 カラム1;G3000PWXL〔東ソー(株)製〕
 カラム2;GMPWXL〔東ソー(株)製〕
 カラム3;GMPWXL〔東ソー(株)製〕
 カラムを1~3の順に直列につなぎ、カラム1側より試料を導入する。
 検出器;示差屈折計RI-8021〔東ソー(株)製〕
 溶離液;水/アセトニトリル/硫酸ナトリウム=2,100/900/15(重量比) 流速 ;1.0ml/分
 温度  ;40℃
 サンプル濃度;0.2%
 サンプル注入量;400μl
[0032]
 参考例1
 1Lビーカ-に、80%濃度のアクリル酸〔(a)成分〕水溶液203g、40%濃度の2-メチル-1,3-ブタジエン-1-スルホン酸ナトリウム〔(b)成分〕水溶液137g、およびアクリロイルモリホリン〔(c)成分〕91gを入れて混合し、単量体組成物を調製した。内容積1Lの耐圧容器に、水300gおよび30%過酸化水素水10gを仕込み、内温が90℃になった時点で、調製した単量体組成物を耐圧容器に添加し始め、内温を90~100℃に維持した状態で攪拌しながら、1時間後に単量体組成物の添加を終了した。添加終了後、攪拌を継続しながら、90~100℃で4時間の条件で、単量体組成物の共重合処理を行うことにより、水溶性共重合体を得た。
[0033]
 参考例2~8
 単量体組成物の調製において、表1に示す配合処方に従って各単量体の種類および量を変更したこと以外は、参考例1と同様にして水溶性重合体を得た。
[0034]
 参考例A~D
 単量体組成物の調製において、表1に示す配合処方に従って各単量体の種類および量を変更したこと以外は、参考例1と同様にして水溶性重合体を得た。
[0035]
[表1]


[0036]
 表1において、数字の単位はgである。
 また、AAはアクリル酸、IPSは2-メチル-1,3-ブタジエン-1-スルホン酸ナトリウム、ACMOはアクリロイルモルホリン、DMAAはジメチルアクリルアミド、DEAAはジエチルアクリルアミド、HEMAはヒドロキシエチルアクリレ-ト、AMPSは2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸ナトリウムを示す。
[0037]
 参考例1~8および参考例A~Dで得られた水溶性共重合体の各々のモノマ-組成(モル%)および重量平均分子量(Mw)を表2に示す。
[0038]

[表2]


[0039]
 実施例1~8および比較例1~5
 参考例1~8および参考例A~Dで得られた水溶性共重合体を分散剤として用い、当該分散剤を添加した水100gに、四三酸化鉄〔和光純薬(株)製の試薬,一次粒子径約100nm〕10gを入れ、10分間振とうし、振とう直後の分散液における固形分濃度(X)を測定した。その後、分散液を100ccの共栓付きメスシリンダ-に入れ、24時間静置し、分散液の上層部を注射器で静かにサンプリングし、その固形分濃度(Y)を測定した。そして、下記の式で、分散安定性の尺度となる(Z)を算出した。ここで、Zの値が100%に近いほど、分散性および分散安定性は良好なものである。
 式 Z(%)=Y/X ×100
 結果を表3に示す。
[0040]
[表3]


[0041]
 表3の結果から明らかなように、本発明の水溶性共重合体を分散剤として使用した実施例1~8においては、得られた分散液の分散安定性が、優れた分散安定性が得られることが理解される。
 これに対し、比較例1~5においては、本発明の水溶性共重合体を分散剤として使用していないため、得られた分散液の分散安定性が低いものあった。
[0042]
 実施例9~16および比較例6~10
 参考例1~8および参考例A~Dで得られた水溶性共重合体を分散剤として用い、当該分散剤を添加した水100gに、酸化チタン(ルチル型酸化チタン、一次粒子径180nm)10gを入れ、5,000rpmで5分間撹拌した後、分散液中における酸化チタンの平均粒径を測定することにより、分散性を評価した。なお、粒径はレーザー粒径解析システム;LPA-3000/3100〔大塚電子(株)製〕で測定した。
 結果を表4に示す。
[0043]
[表4]


[0044]
 表4の結果から明らかなように、本発明の水溶性共重合体を分散剤として使用した実施例9~16においては、分散液中の分散体の粒子径が小さく、粒径が小さい分散体に対しても優れた分散性が得られることが理解される。
 これに対し、比較例6~10においては、本発明の水溶性共重合体を分散剤として使用していないため、分散液中の分散体の粒子径が大きく、粒径が小さい分散体に対して十分な分散能が得られなかった。

請求の範囲

[1]
 (a)(メタ)アクリル酸(塩)と、(b)イソプレンスルホン酸(塩)と、(c)N-(メタ)アクリロイルモルホリン、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種の化合物とを必須成分として含有してなる単量体組成物を共重合することによって得られることを特徴とする水溶性共重合体。
[2]
 (a)(メタ)アクリル酸(塩)と、(b’)2-アクリルアミド-2-メチル-1-プロパンスルホン酸(塩)と、(c)N-(メタ)アクリロイルモルホリン、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種の化合物とを必須成分として含有してなる単量体組成物を共重合することによって得られることを特徴とする水溶性共重合体。
[3]
 さらに(d)ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレートを含有してなる単量体組成物を共重合することによって得られることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水溶性共重合体。
[4]
 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の水溶性共重合体よりなることを特徴とする水性分散剤。