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1. WO2008120309 - 電子機器、電子機器制御方法、電子機器制御プログラム

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明 細 書

発明の名称 電子機器、電子機器制御方法、電子機器制御プログラム

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003   0004  

発明の開示

発明が解決しようとする課題

0005   0006   0007  

課題を解決するための手段

0008   0009   0010   0011  

図面の簡単な説明

0012  

発明を実施するための最良の形態

0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029   0030   0031   0032   0033   0034   0035   0036   0037   0038   0039   0040   0041   0042   0043   0044   0045   0046   0047   0048   0049   0050   0051   0052   0053   0054   0055   0056   0057  

産業上の利用可能性

0058  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16   17   18   19   20  

図面

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10  

明 細 書

電子機器、電子機器制御方法、電子機器制御プログラム

技術分野

[0001]
 本発明は、起動時に自己診断を実施する電子機器、電子機器制御方法、電子機器制御プログラムに関する。

背景技術

[0002]
 一般的に、電子機器の起動時間は可能な限り短くなるようユーザから求められる。特に電子機器の代表として情報処理装置を例にすると、情報処理装置は、ユーザからの起動時間の短縮という要求を満たすため、起動時においては診断時間を要しない簡易な自己診断のみを実施するか、または異常を検出した場合のみユーザの手動にて診断時間を要する高度な自己診断を実施していた。
[0003]
 また、システム利用中に情報処理装置の異常が発生し、情報処理装置が突然システムを停止すると、作業中の大切なデータが消失してしまうなど多大な影響を与えてしまう。よって可能な限りシステム起動時に実施される自己診断によって異常が検出される方が好ましい。しかしながら、簡易な自己診断で情報処理装置の異常が検出されることは稀であり、ユーザの利用中にシステムが停止することで、ユーザによって異常が検出されることが多い。
[0004]
 なお、本発明に関連のある従来技術として、情報処理装置の起動時における自己診断に関して、電源切断から電源投入までの時間によって診断レベルが切り替わることで、ユーザの起動待ち時間を短縮することができる自己診断制御方式が公知技術として開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1 : 特開平3-263233号公報

発明の開示

発明が解決しようとする課題

[0005]
 しかしながら、例えば無人運用されているサーバ用途の情報処理装置は、定期的に停止および起動がなされるようスケジューリングされることで運用されているのが一般的であるため、停止から起動までの時間間隔が必然的に決まっている。よって、特許文献1のような電源切断から電源投入までの時間間隔に基づいて診断レベルが切り替わる自己診断制御方式においては、起動時、常に高度な自己診断が実施されるか、もしくは全く高度な自己診断が実施されないかのいずれかとなる。
[0006]
 また、通常時は主系統側の情報処理装置にて運用がなされ、主系統にて障害が発生した場合に副系統側の情報処理装置に切替えて運用がなされる主系統、副系統の2系統を有するシステムを例にあげる。このシステムにおいて副系統側の情報処理装置は、長時間停止されている場合も多く、且つ主系統側の情報処理装置の障害発生時に系を切替えるため短時間に起動しなければならない。その場合、上述の自己診断制御方式では診断のための自動起動の機能が無いため、情報処理装置は長時間常に停止され続けていることとなる。よって副系統側の情報処理装置は起動時高度な自己診断が行われる可能性が極めて高く、その分システム起動に時間を要するため早期の運用再開は望めない。
[0007]
 本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、電子機器または電子機器内のデバイスの稼働時間に応じて適切な自己診断を行う電子機器、電子機器制御方法、電子機器制御プログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0008]
 上述した課題を解決するため、本発明は、少なくとも一つのデバイスを有する電子機器であって、該電子機器の稼動時に、前記電子機器または前記デバイスの稼動時間に基づいて前記電子機器の次回の起動時刻の設定を行う設定部と、前記設定部により設定された前記起動時刻に前記電子機器を起動する起動部と、前記起動部による起動時に、前記電子機器または前記デバイスに対する所定の診断内容である第1診断を行う診断部とを備えたものである。
[0009]
 また上述した課題を解決するため、本発明は、少なくとも一つのデバイスを有する電子機器であって、前記電子機器または前記デバイスに電源が投入されている時間を累積して稼動時間とする時間累積部と、前記電子機器または前記デバイスに対し第1診断を実施する第1診断部と、前記第1診断部より所要時間が短い診断である第2診断を前記電子機器または前記デバイスに対し実施する第2診断部と、前記稼動時間に基づいて、前記第1診断を実行する時刻を実行予定時刻として設定する第1診断実行予定設定部と、前記電子機器の電源が投入されたときに、前記第1診断実行予定設定部により設定された実行予定時刻に達している場合は、前記第1診断を実施し、前記実行予定時刻に達していない場合は前記第2診断を実施するように制御する診断制御部とを備えるものである。
[0010]
 さらに上述した課題を解決するため、本発明は、少なくとも一つのデバイスを有する電子機器を制御する電子機器制御方法であって、前記電子機器または前記デバイスに電源が投入されている時間を累積して稼動時間とする時間累積ステップと、前記電子機器または前記デバイスに対し第1診断を実施する第1診断ステップと、前記第1診断ステップより所要時間が短い診断である第2診断を前記電子機器または前記デバイスに対し実施する第2診断ステップと、前記稼動時間に基づいて、前記第1診断を実行する時刻を実行予定時刻として設定する第1診断実行予定設定ステップと、前記電子機器の電源が投入されたときに、前記第1診断実行予定設定ステップにより設定された実行予定時刻に達している場合は、前記第1診断を実施し、前記実行予定時刻に達していない場合は前記第2診断を実施するように制御する診断制御ステップとを実行するものである。
[0011]
 また上述した課題を解決するため、本発明は、少なくとも一つのデバイスを有する電子機器をコンピュータに実行させることで制御する電子機器制御プログラムであって、前記電子機器または前記デバイスに電源が投入されている時間を累積して稼動時間とする時間累積ステップと、前記電子機器または前記デバイスに対し第1診断を実施する第1診断ステップと、前記第1診断ステップより所要時間が短い診断である第2診断を前記電子機器または前記デバイスに対し実施する第2診断ステップと、前記稼動時間に基づいて、前記第1診断を実行する時刻を実行予定時刻として設定する第1診断実行予定設定ステップと、前記電子機器の電源が投入されたときに、前記第1診断実行予定設定ステップにより設定された実行予定時刻に達している場合は、前記第1診断を実施し、前記実行予定時刻に達していない場合は前記第2診断を実施するように制御する診断制御ステップとをコンピュータに実行させるものである。

図面の簡単な説明

[0012]
[図1] 実施の形態1に係る情報処理装置の一例を示す機能ブロック図である。
[図2] 実施の形態1に係る情報処理装置の一例を示すシステム構成図である。
[図3] 実施の形態1に係る電源切断時の処理フローを示す図である。
[図4] 実施の形態1に係る「実施間隔」決定の処理フローを示す図である。
[図5] 実施の形態1に係る電源投入時の処理フローを示す図である。
[図6] 実施の形態1に係る自己診断処理(簡易自己診断と高度自己診断)の処理フローを示す図である。
[図7] 本実施の形態に係る簡易自己診断および高度自己診断の診断内容の一例を示す図である。
[図8] 実施の形態2に係る情報処理装置の一例を示す機能ブロック図である。
[図9] 実施の形態2に係るデバイスごとの簡易自己診断と高度自己診断との処理フローを示す図である。
[図10] 実施の形態2に係るデバイスごとのデバイス情報を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

[0013]
 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。以下、電子機器の一例として情報処理装置(パーソナルコンピュータ)に関する実施の形態を記載する。尚、電子機器は1つ以上のデバイスを有するものであればよく、例えば近年みられるハードディスクドライブが内蔵されたDVDレコーダ、デジタルビデオカメラ等も電子機器に含まれる。
[0014]
 (実施の形態1)
 まず、実施の形態1における情報処理装置の機能ブロックを図1に示す。情報処理装置1は、取得部11、設定部12、起動部13、診断部14、通知部15、および切替え部16を備える。尚、情報処理装置1は、診断に時間を要さないが簡易な診断のみを実施する簡易自己診断(第2診断)、および簡易自己診断よりも診断時間を要するが、その分多くの種類かつ詳細な診断を行う高度自己診断(第1診断)の2つの診断レベルにて自己診断を実施するものとする。また、実施の形態1における上述の各機能は、BIOS(電源投入と同時に最初に実行されるプログラムで、ハードウェア診断、システムを最適に動作させるためのコンフィギュレーション、OS起動のためのサポートなどを担っている)の内部の機能として提供される。
[0015]
 次に、情報処理装置1における各機能について説明をする。取得部11は、図示しない計時専用チップ(RTC:Real Time Clock)による現在の日時や、不揮発性メモリまたは各デバイス内部に記録されている情報処理装置1の現在の稼動時間(情報処理装置1が稼動した累積時間)や、前回の高度自己診断を実施した稼動時間を取得する。設定部12は、取得部11より取得された現在日時や現在の稼動時間に基づいて次回起動の設定を行い、情報処理装置1の電源を切断させる。また起動部13は設定部12による次回起動の設定に基づいて情報処理装置1を起動させる。
[0016]
 診断部14は、起動部13による起動時に、情報処理装置1に対し高度自己診断を行い、または電源ボタン投入時に簡易自己診断もしくは高度自己診断を実施する。通知部15は、診断部14による自己診断によって異常と診断された場合、異常に関する情報であるエラー情報をユーザに通知する。切替え部16は、ユーザにより所定のボタンが押下されることで、高度自己診断から簡易自己診断へ診断内容を切替える。
[0017]
 次に、情報処理装置1のシステム構成を図2を参照しつつ説明をする。情報処理装置1は、CPU101、ROM102、RAM103、不揮発性メモリ104、I/Oコントローラ105、電源制御106、I/Oデバイス107を備える。
[0018]
 CPU101は、主に自己診断時に生ずる演算処理を行う中央処理装置であり、ROM102は、BIOSが保存されている読み出し専用媒体である。またRAM103は、診断部14による診断時や、取得部11が取得した現在の稼動時間等、一時的にデータを保存する主記憶装置である。また不揮発性メモリ104は、診断部14の診断結果(エラー情報)や、最後に高度自己診断を行った稼動時間や、高度自己診断の「実施間隔」(「実施間隔」の内容は後述)を記録する記憶装置である。
[0019]
 I/Oコントローラ105はI/Oデバイス107からのデータの入出力や、電源制御106からの現在の日時および、電源切断信号、電源投入信号等を制御する。またI/Oコントローラ105は情報処理装置1の起動要因を検出する。電源制御106は、電源切断信号や電源投入信号を管理する。また電源制御106は、現在の日時の管理を行っているRTCも備え、更に情報処理装置1の電源が投入されている時間を累積し、現在の稼動時間として管理している。更に、I/Oデバイス107は、例えばハードディスクドライブや、LCD(Liquid Crystal Display)、スキャナ等、情報処理装置1に内蔵された装置や接続された装置である。
[0020]
 次に、情報処理装置1における自己診断の処理フローを示す。情報処理装置1の自己診断処理は、主に2つのパターンの処理にて構成される。一つは情報処理装置1が電源切断時に自動的に起動するように設定されることで、情報処理装置1の自動起動後、診断部14が高度自己診断を実施する「自動診断処理」と、もう一つは電源ボタンが押下される等により情報処理装置1が起動され、起動時に診断部14が簡易自己診断または高度自己診断を実施する「通常診断処理」である。
[0021]
 まず、「自動診断処理」について説明する。情報処理装置1の電源切断時の処理フローを図3に示す。まず設定部12は、予めユーザによって高度自己診断の自動実施の設定がされているかを判断する(ステップS1)。高度自己診断の自動実施の設定がされている場合(ステップS1、Yes)、取得部11は、現在の日時を電源制御106のRTCから取得する(ステップS2)。
[0022]
 設定部12は、取得された現在の日時に「実施間隔」(前回高度自己診断を行った時間から次回高度自己診断を行うまでの時間間隔をいう。「実施間隔」の決定については後述)を加えた起動日時にて情報処理装置1を自動起動させるよう、電源制御106に対し起動日時を設定する(ステップS3)。その後情報処理装置1は、通常の電源切断処理を行うことでシステムを停止する。尚、高度自己診断の自動実施の設定がされていない場合は(ステップS1、No)、情報処理装置1はそのまま通常の電源切断処理を行う。
[0023]
 ここで、前回高度自己診断を行った時間から次回高度自己診断を行うまでの時間間隔を示す「実施間隔」の決定処理について、図4を用いて説明する。尚、ここでの「実施間隔」の決定処理は設定部12にて行われる。設定部12は、ユーザによる高度自己診断の「実施間隔」の指定がされていない場合(ステップS30、No)、現在の稼動時間が長くなればなるほど、高度自己診断の「実施間隔」を短くする方法(例えば、稼動時間と「実施間隔」を反比例の関係にする等)で、現在の稼動時間(電源制御106にて管理されている)に基づいて高度自己診断の「実施間隔」を決定する(ステップS31)。
[0024]
 尚、設定部12は「実施間隔」が予めユーザにより設定され、不揮発性メモリ104に記録されることで、高度自己診断の「実施間隔」の指定がされている場合(ステップS30、Yes)、指定された「実施間隔」をそのまま使用させてもよい(ステップS32)。
[0025]
 実施の形態1においては、設定部12は情報処理装置1の電源切断時に次回自動起動の設定を行うものとしたが、情報処理装置1が稼動している最中であればいつでも設定を行ってもよい。
[0026]
 次に、情報処理装置1の電源投入時の処理について、図5を参照しつつ説明する。
[0027]
 まず、起動部13はI/Oコントローラ105から起動要因を取得する(ステップS11)。起動部13は、その起動要因が設定部12によって設定された自動起動であると判断した場合(ステップS12、Yes)、起動部13は現在の日時が電源切断時に設定された高度自己診断の自動実施日時と一致するかを判断する(ステップS17)。一致している場合は(ステップS17、Yes)、診断部14は高度自己診断を実施し(ステップS18)、通知部15は診断部14による診断結果(エラー情報)を不揮発性メモリ104に記録する(ステップS19)。尚、記録されたエラー情報は、後述する電源ボタン押下による起動時にユーザに通知される。
[0028]
 その後診断部14は、現在の稼動時間を、最後に高度自己診断を実施した稼動時間として不揮発性メモリ104に記録し(ステップS20)、情報処理装置1は通常の電源切断処理を行うことで停止する。
[0029]
 上述までが「自動診断処理」についての説明であるが、ここから、電源ボタンが押下されることによって情報処理装置1が起動時に実施する「通常診断処理」について説明する。
[0030]
 図5のステップS12に戻り説明を続ける。起動部13は、その起動要因が設定部12によって設定された自動起動ではないと判断した場合(ステップS12、No)、電源ボタンによる起動かの判断を行う(ステップS13)。起動部13が電源ボタンによる起動と判断した場合(ステップS13、Yes)、起動部13は更に、前回の起動が高度自己診断のための自動起動であったかの判断を行う(ステップS14)。前回の起動が高度自己診断のための自動起動であった場合(ステップS14、Yes)、通知部15は不揮発性メモリ104に記録された前回の診断結果(エラー情報)を確認することで、前回の高度自己診断で異常が検出されたか判断する(ステップS15)。前回のエラー情報を通知部15が確認した場合(ステップS15、Yes)、通知部15は前回の高度自己診断のための自動起動で異常を検出したことをユーザに通知し(ステップS16)、処理は自己診断処理(後述の図6)へと進む。通知部15は、モニター等の標準出力へエラー情報を出力することで通知してもよいし、情報処理装置1にその他の通知機構が備えられていれば(例えばEメールによる通知や、エラーログとしてログファイルを作成等)、その通知機構によってエラー情報を通知させてもよい。
[0031]
 尚、現在の時刻が電源切断時に設定した高度自己診断の自動実施日時と一致しない場合(ステップS17、No)や、電源ボタンによる起動でない場合(ステップS13、No)、また前回の起動が高度自己診断のための自動起動でない場合(ステップS14、No)や、前回の診断結果で異常が検出されなかった場合(ステップS15、No)は、そのまま自己診断処理(後述の図6)へと進む。
[0032]
 上述の処理フローに引き続き、情報処理装置1の自己診断処理について図6を参照しつつ説明する。取得部11は、BIOS内部にて管理された現在の稼動時間を取得し、さらに不揮発性メモリ104に記録されている前回高度自己診断を実施した稼動時間を取得する。その後、診断部14は、現在の稼動時間から前回の高度自己診断を実施した稼動時間を減算させることで、「経過時間」として算出する(ステップS21)。
[0033]
 診断部14は、「実施間隔」(図4の「実施間隔」決定処理と同様処理を診断部14にて行うことで決定される)と「経過時間」とを比較する(ステップS22)。「実施間隔」より「経過時間」が大きい場合、診断部14は高度自己診断を実施するための稼動時間(所定値)に達したと判断し、高度自己診断を実施する(ステップS23)。高度自己診断処理が終了した場合、診断部14は現在の稼動時間を、最後に高度自己診断を実施した稼動時間として不揮発性メモリ104に記録する(ステップS24)。
[0034]
 その後、診断部14による高度自己診断で異常が検出された場合(ステップS25、Yes)、通知部15はエラー情報を不揮発性メモリ104に記録し、エラー情報を標準出力に表示することでユーザに通知する(ステップS26)。ここでも上述と同様、他の通知機構が利用可能であれば、それを通知手段として利用してもよい。
[0035]
 診断部14による高度自己診断で異常が検出されなかった場合(ステップS25、No)、自己診断処理は終了し、情報処理装置1は通常のOS起動処理へと処理を進める。
[0036]
 ステップS22に戻り、「実施間隔」が「経過時間」以上である場合(ステップS22、No)、診断部14は高度自己診断を実施するための稼動時間には達していないと判断し、診断時間を要さない簡易自己診断を実施する(ステップS28)。
[0037]
 また、高度自己診断の実施には時間を要するため、ユーザの都合により起動時間を短縮させたい場合がある。その場合は、診断部14により高度自己診断が実施されている最中に(ステップS23)、切替え部16は、特定のキーが押下されるなどでユーザにより切替え指示(所定の切替え指示)を取得した場合は、診断部14にて行われている高度自己診断の処理を中断させ(ステップS27)、簡易自己診断に診断内容を切替える(ステップS28)。このように高度自己診断の中断と簡易自己診断への移行により、通常時と同レベルの時間で起動することが出来るようになる。
[0038]
 尚、切替え部16は、高度自己診断を実施するに先立って、ユーザによる切替え指示を取得した場合は、高度自己診断の実施の予定をキャンセルし簡易自己診断の実施予定に切替えてもよい。
[0039]
 ここで、高度自己診断と簡易自己診断との診断内容の一例を図7に示す。簡易自己診断と高度自己診断との診断レベルは、情報処理装置1を使用しているユーザに起動時間待ちのストレスを与えない程度の診断時間(実施の形態1においては10秒前後としたが、時間を限定するものではない)を基準として設定される。例えば、割り込みコントローラ(PIC)の場合、簡易自己診断(通常の自己診断内容)においては、1つの割り込み番号を確認する診断が実施されるのみに留まるが、高度自己診断(高度な自己診断内容)においては、すべての割り込み番号を確認する診断が実施される。他のデバイス(キーボード、メモリ、HDD等)に対しても同様であり、高度自己診断の方が簡易自己診断より診断時間を要するがより多くの診断内容を実施する。
[0040]
 (実施の形態2)
 実施の形態1は、情報処理装置1の稼動時間に基づいて、情報処理装置1の全てのデバイスに対し一律に高度自己診断を実施するものであったが、ここで、デバイス毎の稼動時間に基づいて、デバイスごとに自己診断を実施する形態を記す。
[0041]
 実施の形態2における情報処理装置1の機能ブロック図を図8に示す。実施の形態1における情報処理装置1に対し、さらにデバイス情報取得部21およびデバイス情報登録部22とを備える。
[0042]
 デバイス情報取得部21は、接続されているデバイスの識別情報(デバイス毎固有の情報として例えば製品名、シリアル番号)、前回高度自己診断を実施したときの稼動時間、「実施間隔」を取得する。デバイス情報登録部22は、新規デバイスが追加された場合、追加されたデバイスの識別情報とともに追加デバイスの稼動時間を0として新規登録を行う。その他の機能ブロックに関しては、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
[0043]
 次に、実施の形態2における情報処理装置1の処理フローを図9に示す。まず、デバイス情報取得部21は、情報処理装置1に搭載または接続されているデバイスの情報(デバイス情報)を不揮発性メモリ104より取得する(ステップS101)。ここで、デバイス情報を図10に示す。デバイス情報は、例えば製品名、シリアル番号等、デバイスを一意に決定できる識別情報、前回高度自己診断を実施したときの該当デバイスの稼動時間、該当デバイスの高度自己診断を実施する時間間隔である「実施間隔」の各情報である。
[0044]
 デバイス情報取得部21は、接続されているデバイスから、識別情報(製品名、シリアル番号)を取得し、該当デバイスの識別情報が不揮発性メモリ104内に記録されているか判断する(ステップS102)。ここでもし記録されていない場合(ステップS102、Yes)、デバイス情報登録部22は、該当デバイスが新規デバイスもしくは交換されたデバイスであるとみなし、該当デバイスの識別情報および該当デバイスの前回高度自己診断を実施したときの稼動時間を値0としたデバイス情報を不揮発性メモリ104に記録する(ステップS103)。
[0045]
 診断部14は、現在の稼動時間(BIOS内部にて管理された現在の稼動時間またはデバイス側が稼動時間の管理機能を有する場合は各デバイスにて管理された現在の稼動時間)に対し、上述のように取得または新規に記録された該当デバイスの前回高度自己診断を実施したときの稼動時間を減算させることで、「経過時間」を算出する。
[0046]
 ステップS105以降の処理は、診断対象を該当デバイスに対してのみ行うという違いはあるものの、実施の形態1と同様の処理となるため(図6のステップS22以降)ここでの説明は省略する。
[0047]
 尚、実施の形態1の「自動診断処理」の処理をデバイスごとに行うことも可能である。すなわち、実施の形態1と同様に診断対象デバイスの「実施間隔」に基づいて設定部12が情報処理装置1の起動日時を設定し、設定された起動日時に診断部14は該当デバイスに対し高度自己診断を実施する。
[0048]
 尚、実施の形態における診断部14は、全てBIOS内部で診断を行うが、診断部14はBIOS外部の診断プログラムにて診断された結果を取得する構成でもよい。
[0049]
 実施の形態における「実施間隔」の決定は、「自動診断処理」の場合は設定部12による電源切断時、もしくは診断部14による自己診断処理の前に行われるが、高度自己診断を実施した後に「実施間隔」を決定してもよい。
[0050]
 また、診断部14は、高度自己診断実施後に現在の時刻に稼動時間に基づいた「実施間隔」を加算することで実行予定時刻として不揮発性メモリ104に設定し、次回電源投入時に、診断部14は現在の時刻(電源投入時の時刻)が実行予定時刻以上であれば高度自己診断をし、未満であれば簡易自己診断を実施するようにしてもよい。その場合は、取得部11は現在の時刻および不揮発性メモリ104に設定された実行予定時刻を取得する。
[0051]
 このような場合は、ステップS24およびステップS107が、「診断部14は実行予定時刻を不揮発性メモリ104に設定する」となり、ステップS21およびステップS104は、「取得部11は現在の時刻および実行予定時刻を取得する」となる。さらにステップS22およびステップS105は、「実行予定時刻≦現在時刻」となる。ここで、このような場合のステップS24の処理を詳細に説明する。ステップS24は、取得部11によって電源制御106から現在の時刻が取得され、診断部14は現在の時刻と「実施間隔」(図4の処理参照)とを加算し、不揮発性メモリ104へ実行予定時刻として設定する処理となる(ステップS105も同様)。
[0052]
 更に、診断部14は、高度自己診断実施後に現在の稼動時間に「実施間隔」を加算することで実行予定稼動時間として不揮発性メモリ104に設定し、次回電源投入時に、診断部14は現在の稼動時間(電源投入した時の稼動時間)が実行予定稼動時間以上であれば高度自己診断をし、未満であれば簡易自己診断を実施するようにしてもよい。その場合は、取得部11は現在の稼動時間および不揮発性メモリ104に設定された実行予定稼動時間を取得する。
[0053]
 このような場合は、ステップS24およびステップS107が、「診断部14は実行予定稼動時間を不揮発性メモリ104に設定する」となり、ステップS21およびステップS104は、「取得部11は現在の稼動時間および実行予定稼動時間を取得する」となる。さらにステップS22およびステップS105は、「実行予定稼動時間≦現在の稼動時間」となる。ここで、このような場合のステップS24の処理を詳細に説明する。ステップS24は、取得部11によって電源制御106から現在の稼動時間が取得され、診断部14は現在の稼動時間と「実施間隔」(図4の処理参照)とを加算し、実行予定稼動時間として不揮発性メモリ104へ設定する処理となる(ステップS105も同様)。
[0054]
 また、上述のように実行予定時刻を設ける処理とした場合において、更に設定部12は、情報処理装置1の電源が切断される際、実行予定時刻が不揮発性メモリ104に設定されているときは、実行予定時刻になったら情報処理装置1の電源が投入されるように設定してもよい。その場合は、ステップ2は「取得部11は実施予定時刻を取得する」、ステップS3は「設定部12は実施予定時刻に自動起動を行うよう電源制御106に対し設定する」となる。さらにステップS20は、「診断部14は実行予定時刻の不揮発性メモリ104に設定する」となる。
[0055]
 実施の形態のように、稼働時間に基づき、所定の稼働時間が経過した時のみ、簡易自己診断の変わりに高度自己診断を行うことで、起動時間の短縮要件を満たしつつ、自己診断によるシステム異常の検出度を向上させることが出来る。
[0056]
 尚、時間累積部は、実施の形態における電源制御106に対応する。第1診断部、第2診断部、および第1診断実行予定設定部は、実施の形態における診断部14に対応する。また診断制御部は、実施の形態における診断部14および切替え部16に対応する。さらに電源投入設定部は、実施の形態における設定部に対応する。
[0057]
 更に、電子機器を構成するコンピュータにおいて上述した各ステップを実行させるプログラムを、電子機器制御プログラムとして提供することができる。上述したプログラムは、コンピュータにより読取り可能な記録媒体に記憶させることによって、電子機器を構成するコンピュータに実行させることが可能となる。ここで、上記コンピュータにより読取り可能な記録媒体としては、ROMやRAM等のコンピュータに内部実装される内部記憶装置、CD-ROMやフレキシブルディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカード等の可搬型記憶媒体や、コンピュータプログラムを保持するデータベース、或いは、他のコンピュータ並びにそのデータベースや、更に回線上の伝送媒体をも含むものである。

産業上の利用可能性

[0058]
 以上説明したように、本発明によれば、起動時における自己診断によるシステム異常の検出を向上させることができる。

請求の範囲

[1]
 少なくとも一つのデバイスを有する電子機器であって、
 該電子機器の稼動時に、前記電子機器または前記デバイスの稼動時間に基づいて前記電子機器の次回の起動時刻の設定を行う設定部と、
 前記設定部により設定された前記起動時刻に前記電子機器を起動する起動部と、
 前記起動部による起動時に、前記電子機器または前記デバイスに対する所定の診断内容である第1診断を行う診断部と、
 を備えることを特徴とする電子機器。
[2]
 請求項1に記載の電子機器において、
 前記診断部は、前記電子機器の起動時、前記電子機器の稼働時間が所定値に達した場合、前記電子機器に対し前記第1診断を行うことを特徴とする電子機器。
[3]
 請求項1に記載の電子機器において、
 前記診断部は更に、前記電子機器の起動時、前記デバイスの稼働時間が所定値に達した場合、該デバイスに対し前記第1診断を行うことを特徴とする電子機器。
[4]
 請求項2に記載の電子機器において、
 前記診断部は更に、前記電子機器の起動時、前記電子機器の稼働時間が所定値に達していない場合、前記電子機器に対し第1診断より所要時間が短い第2診断を行うことを特徴とする電子機器。
[5]
 請求項1に記載の電子機器において、
 前記設定部は、前記稼動時間が長いほど次の起動を行うまでの時間の間隔が短くなるよう設定することを特徴とする電子機器。
[6]
 請求項2に記載の電子機器において、
 前記診断部は、前記電子機器の稼働時間が長いほど前記第1診断を行う時間の間隔が短くなるように前記所定値を設定することを特徴とする電子機器。
[7]
 請求項3に記載の電子機器において、
 前記診断部は更に、前記電子機器の起動時、前記デバイスの稼働時間が所定値に達していない場合、該デバイスに対し前記第1診断より所要時間が短い第2診断を行うことを特徴とする電子機器。
[8]
 請求項1に記載の電子機器において、
 前記診断部にて前記電子機器が異常と診断された場合、前記異常に関する情報であるエラー情報を記録するとともに、次の前記電子機器の起動時に該エラー情報を通知する通知部を備えることを特徴とする電子機器。
[9]
 請求項4に記載の電子機器において、
 前記第1診断の実行中に所定の指示が入力された場合、該第1診断を中断し前記第2診断を実行する切替え部を備えることを特徴とする電子機器。
[10]
 請求項2に記載の電子機器において、
 前記診断部は、前記第1診断を行った後に前記所定値の設定をすることを特徴とする電子機器。
[11]
 請求項9に記載の電子機器において、
 前記切替え部は、前記第1診断が行われるに先立って所定の指示が入力された場合、該第1診断の実施予定から前記第2診断の実施予定に切替えることを特徴とする電子機器。
[12]
 少なくとも一つのデバイスを有する電子機器であって、
 前記電子機器または前記デバイスに電源が投入されている時間を累積して稼動時間とする時間累積部と、
 前記電子機器または前記デバイスに対し第1診断を実施する第1診断部と、
 前記第1診断部より所要時間が短い診断である第2診断を前記電子機器または前記デバイスに対し実施する第2診断部と、
 前記稼動時間に基づいて、前記第1診断を実行する時刻を実行予定時刻として設定する第1診断実行予定設定部と、
 前記電子機器の電源が投入されたときに、前記第1診断実行予定設定部により設定された実行予定時刻に達している場合は、前記第1診断を実施し、前記実行予定時刻に達していない場合は前記第2診断を実施するように制御する診断制御部と、
 を備えることを特徴とする電子機器。
[13]
 請求項12に記載の電子機器において、
 前記第1診断部は、前記第2診断部よりも多くの種類の診断を実施することを特徴とする電子機器。
[14]
 請求項12に記載の電子機器において、
 前記第1診断実行予定設定部は、前記第1診断を実施した後に、前記実行予定時刻を設定することを特徴とする電子機器。
[15]
 請求項12に記載の電子機器において、
 前記診断制御部は、前記第1診断の実行中に所定の指示が入力された場合、該第1診断を中断し前記第2診断を実行することを特徴とする電子機器。
[16]
 請求項12に記載の電子機器において、
 前記電子機器の電源が切断される場合に、第1診断実行予定設定部にて前記実行予定時刻が設定されているときは、前記実行予定時刻になったら前記電子機器の電源が投入されるように設定する電源投入設定部を備えることを特徴とする電子機器。
[17]
 少なくとも一つのデバイスを有する電子機器を制御する電子機器制御方法であって、
 前記電子機器または前記デバイスに電源が投入されている時間を累積して稼動時間とする時間累積ステップと、
 前記電子機器または前記デバイスに対し第1診断を実施する第1診断ステップと、
 前記第1診断ステップより所要時間が短い診断である第2診断を前記電子機器または前記デバイスに対し実施する第2診断ステップと、
 前記稼動時間に基づいて、前記第1診断を実行する時刻を実行予定時刻として設定する第1診断実行予定設定ステップと、
 前記電子機器の電源が投入されたときに、前記第1診断実行予定設定ステップにより設定された実行予定時刻に達している場合は、前記第1診断を実施し、前記実行予定時刻に達していない場合は前記第2診断を実施するように制御する診断制御ステップと、
 を実行することを特徴とする電子機器制御方法。
[18]
 請求項17に記載の電子機器制御方法において、
 前記第1診断ステップは、前記第2診断ステップよりも多くの種類の診断を実施することを特徴とする電子機器制御方法。
[19]
 請求項17に記載の電子機器制御方法において、
 前記第1診断実行予定設定ステップは、前記第1診断を実施した後に、前記実行予定時刻を設定することを特徴とする電子機器制御方法。
[20]
 少なくとも一つのデバイスを有する電子機器をコンピュータに実行させることで制御する電子機器制御プログラムであって、
 前記電子機器または前記デバイスに電源が投入されている時間を累積して稼動時間とする時間累積ステップと、
 前記電子機器または前記デバイスに対し第1診断を実施する第1診断ステップと、
 前記第1診断ステップより所要時間が短い診断である第2診断を前記電子機器または前記デバイスに対し実施する第2診断ステップと、
 前記稼動時間に基づいて、前記第1診断を実行する時刻を実行予定時刻として設定する第1診断実行予定設定ステップと、
 前記電子機器の電源が投入されたときに、前記第1診断実行予定設定ステップにより設定された実行予定時刻に達している場合は、前記第1診断を実施し、前記実行予定時刻に達していない場合は前記第2診断を実施するように制御する診断制御ステップと、
 をコンピュータに実行させることを特徴とする電子機器制御プログラム。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]

[ 図 8]

[ 図 9]

[ 図 10]