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1. WO2008117877 - ベーマイト充填ポリプロピレン樹脂組成物、およびそれからなる成形体

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明細書

ベーマイト充填ポリプロピレン樹脂組成物、およびそれからなる成形体

技術分野

本発明は、ベーマイト充填ポリプロピレン榭脂組成物およびそれからなる成形体に関 する。さらに詳細には、剛性、耐熱性および寸法安定性に優れる成形体の材料として有 用なベ一マイト充填ポリプロピレン樹脂組成物に関する。

背景技術

従来から、剛性、耐熱性、および寸法安定性に優れるポリプロピレン樹脂系材料とし て、無機充填剤を配合することしたポリプロピレン榭脂組成物が知られている。

例えば、特開 2003— 286372号公報には、最大径が 20 μ m以下である水酸 化アルミニウムを配合して得られるポリプロピレン榭脂組成物かち、剛性および表面硬 度に優れる成形体が得られることが記載されている。また、特開 2005— 1 2628 7号公報には、平均長径が 100〜900 nmであるべ一マイトを含有するポリプロピ レン榭脂組成物から、その成形体の表面硬度に優れる成形体が得られることが記載され ている。

上記の公報に記載のポリプロピレン樹脂組成物について、剛性と寸法安定性をさらに 改良することが求められている。

発明の開示

本発明の目的は、剛性と寸法安定性に優れた成形体の材料として有用なポリプロピレ ン樹脂組成物を提供することである。

本発明は、プロピレン単独重合体および Zまたはエチレン含有量が 1. 0重量。 /0以下 のプロピレン一エチレンランダム共重合体からなるポリプロピレン樹脂(A) 5 0〜9 9重量%と、 B E T比表面積が 2 0〜8 O m2Z gであり、 c軸長が 3 0〜 3 0 0 n mで あり、 b軸長に対する a軸長の比(a軸長 Z b軸長)が 5以上であるべ一マイト(B ) 1〜 5 0重量%とを含有するポリプロピレン樹脂組成物(ただし、前記ポリプロピレン 樹脂(A) の量とベーマイト(B ) の量は、共に該ポリプロピレン榭脂(A) とべ一マ イト(B ) の合計量を基準とする)に係るものである。

図面の簡単な説明

図 1は、ベーマイト粒子の a、 b、 c軸を示す図である。

¾明を実施するための形態

本発明で用いられるポリプロピレン樹脂(A) は、プロピレン単独重合体および Zま たはエチレン含有量が 1 . 0重量%以下のプロピレン一エチレンランダム共重合体から なる。なお、エチレン含有量は、 "新版高分子分析ハンドブック" (日本化学会、高 分子分析研究懇談会編紀伊国屋書店(1 9 9 5 ) ) に記載されている I R法または N MR法を用いて測定することができる。

ポリプロピレン榭脂(A) としては、剛性や耐熱性の観点から、プロピレン単独重合 体またはエチレン含有量が 0 . 5重量%以下であるプロピレン一エチレンランダム共重 合体またはプロピレン単独重合体およびェチレン含有量が 0 . 5重量%以下であるプロ ピレン一エチレンランダム共重合体の混合物が好ましく、より好ましくは、プロピレン 単独重合体またはエチレン含有量が 0 · 3重量%以下であるプロピレン一エチレンラン ダム共重合体またはプロピレン単独重合体およびエチレン含有量が 0 . 3重量%以下で あるプロピレン一エチレンランダム共重合体の混合物であり、最も好ましくはプロピレ ン単独重合体である。

ポリプロピレン樹脂(A) の製造方法としては、溶液重合法、スラリー重合法、バル ク重合法、気相重合法等によって製造する方法が挙げられる。また、これらの重合法を 単独で用いる方法であっても良く、 2種以上の重合手法を組み合わせた方法であっても 良い。

ポリプロピレン榭脂(A) の製造方法としては、例えば、 "新ポリマー製造プロセス " (佐伯康治編集、工業調査会(1994年発行))、特開平 4 -323207号公報 、特開昭 61 - 287917号公報等に記載されている重合法が挙げられる。

ポリプロピレン榭脂(A) の製造に用いられる触媒としては、マルチサイト触媒ゃシ ングルサイト触媒が挙げられる。マルチサイト触媒として、好ましくは、チタン原子、 マグネシゥム原子およびノ、口ゲン原子を含有する固体触媒成^を用いて得られる触媒が 挙げられ、また、シングルサイト触媒として、好ましくは、メタ口セン錯体が挙げられ る。

ベーマイト(B) は、 BET比表面積が 20〜8 Om2 /g、 c軸長が 30〜30〇 nm、 (a軸長/ b軸長)が 5以上の粉末であり、ベーマイト(B) は、化学式: A 1 OOHで表わされる。ベ一マイト(B) の結晶構造の同定は、特開平 2006— 629 05号公報に記載されるように、試料をガラス製の無反射板に圧密させ、 X線回折装置 CR i g a ku製「RINT 2000 J 〕を用いて粉末の回折パターンを測定し、 J CPDS (J o i n t し o mm l t t e e o n D i f f r a c t i on ¾ t a n d a r d s) 21 - 1307 と比較することによって、行うことができる。 ベーマイト(B) は、僅かであれば、ギブサイトまたはバイャライト〔いずれも、化 学式: Al (OH) 3 または Α12 03 · 3H2 Oで表わされる〕の結晶構造を有する 粉末を含んでいてもよく、この場合、粉末 XRDスぺクトルにおけるギブサイトまたは バイャライト構造を示す主ピークのピーク高さはべ一マイト構造を示す主ピークに対す る比で通常 5%以下である。また、ベ一マイト(B) は不定形水酸化アルミニウムを含 んでいてもよい。

ベーマイト(B) の比(a軸長 Zb軸長)は、成形体の剛性等の機械的強度および組 成物の成形のしゃすさの観点から、 5以上であり、好ましくは 5〜50であり、より好 ましくは 5〜30であり、さらに好ましくは 10〜 30である。本発明においてべ一マ イト(B) の比(a軸長 Zb軸長)とは、電子顕微鏡または光学顕微鏡写真において、 他の粒子と重なっていないべ一マイト(B) の粒子を選択し、その最も長い軸を a軸と し、それに対して直角方向な軸を b軸としたときの、その a軸方向の長さの b軸方向の 長さに対する比である。図 1に、ベーマイト(B) 粒子の形状の例およびそれらの粒子 の a、 b、 c軸を示す。 c軸とは、 a、 b軸双方と直角方向に向く軸を意味する。なお 、 a、 b、 c軸の長さの関係は、 a軸長 > b軸長≥ c軸長である。 a軸長、 b軸長を走 査型電子顕微鏡写真から無作為に選んだ 10サンプルから測定した値の数平均値として 算出する。また、 b軸長を適当な大きさの階級に分けてヒストグラムに表し、それが 2 つのピークを持った場合、ピーク間の中央で、 2つの集団に分け、それぞれの集団にお ける軸長の数平均値を算出し、大きい方を b軸長、小さい方を c軸長と、更に 2分する

成形体の剛性等の機械的強度および組成物の成形のしゃすさの観点から、ベーマイト (B) の a軸長は、好ましくは 0. 3 m〜10/zm、より好ましくは 0. 5 μ m〜 5 imであり、さらに好ましくは 1〜4 μιηであり、このべ一マイト(Β) の c軸長は、 0. 03 μιη〜0. 3 /zm、より好ましくは 0. 05 μ n!〜 0. 3 μπιである。

電子顕微鏡を用いる写真の撮影方法を説明する。まず、ベーマイト粒子を、固形分濃 度が 1 %以下となるように溶媒中に分散後、攪拌や超音波照射などにより粒子同士の凝 集を低減させ、得られた分散液を試料台に塗布した後、これを乾燥させて測定試料を得 る。なお、分散に用いる溶媒は水、アルコールといった、ベ一マイトが分散し易い溶媒 を適宜選択すればよい。得られた測定試料を用いて電子顕微鏡画像を撮影する。他の粒 子と重なり合っていないべ一マイト粒子を適宜選び、前述の方法でベーマイ卜の a軸長 、 b軸長、 c軸長を得ることができる。

ベーマイト(B) の BET比表面積は、成形体の剛性等の機械的強度の観点から、 2 0〜 80 m2 /gであり、好ましくは 30〜 80m2 /gであり、より好ましくは 50 〜8 Om2 Zgである。

ベーマイト(B) は、例えば、特開 2000— 239014号公報に記載された、水 酸化アルミニウムとともに金属酢酸塩を水に添加して水熱処理する方法や、特開 200 6— 160541号号公報に記载された、ベ一マイト型水酸化アルミニウムとギブサイ ト型水酸化アルミニウムとをマグネシゥムの存在下で水熱処理することにより得る方法 が挙げられる。また、水酸化アルミニウムとともに金属酢酸塩を添加した水溶液をカル ボン酸等により酸性に調整後、水熱処理することでも、ベーマイト(B) を得ることが できる。

成形体の剛性および耐熱性の観点から、本発明のポリプロピレン榭脂組成物は、芳香 族カルボン酸を含有することが好ましい。更に好ましくは、縮合芳香族環とカルボキシ ル基を有する化合物を含有することが好ましい。また、縮合芳香族環は、ヘテロ原子を 含んでレ、てもよレ、。縮合芳香族環と力ルポキシル基を有する化合物を R— COOHと表 記する。 Rを例示するために、対応する R— Hの構造を有する化合物の例を列挙すると 、インデン,ナフタレン、フノレオレン、フエナントネン、アントラセン、ピレン、タリ セン、ナフタセン、ベンゾフラン、イソべンゾフラン、ベンゾ [b] チォフェン、イン ドール、イソインドール、ベンゾォキサゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン 、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、ジベンゾフラン、カルバゾール、ァクリジ ン、フエナントリジン、 1, 10—フエナントリジン、フエナジン、フエノキサジン、 チアントレン、インドリジン等がある。本発明では、芳香族カルボン酸は、 2種以上を 併用してもよレ、。

芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、 1一ナフトェ酸、 2—ナフトェ酸、 4一メチル _ 1—ナフトェ酸、 4ーヒドロキシ一 1—ナフトェ酸、 6—ヒドロキシ一 2 —ナフトェ酸、ナフタル酸、 1—アントラセンカルボン酸、 2—アントラセンカルボン 酸、 9—アントラセンカルボン酸等が挙げられ、好ましくは安息香酸、 1—ナフトェ酸

、 2—ナフトェ酸、 1—アントラセンカルボン酸、 2—アントラセンカルボン酸、 9— アントラセンカルボン酸であり、より好ましくは 1—ナフトェ酸、 2 _ナフトェ酸、 1 一アントラセンカルボン酸、 2—アントラセンカルボン酸、 9—アントラセンカルボン 酸であり、さらに好ましくは、 1一ナフトェ酸、 2—ナフトェ酸である。

芳香族カルボン酸を用いる場合、ポリプロピレン樹脂(A) と、ベーマイト(B ) と の合計量 1 0 0重量部に対し、成形体の剛性等の機械的強度や組成物の成形のしゃすさ の観点から、芳香族カルボン酸の配合量は、好ましくは 0 . 0 1〜1 0重量部であり、 より好ましくは 0 . 0 5〜5重量部であり、さらに好ましくは 0 . 1〜3重量部である

本発明において、ポリプロピレン樹脂(A) とべ一マイト(B ) との合計量を基準と して、剛性等の機械的強度の向上や、製造および成形のしゃすさの観点から、成分(A ) が 5 0〜 9 9重量%であり、成分(B ) が 1〜5 0重量%であり、好ましくは、成分 (A) が 6 0〜9 5重量%であり、成分(B ) が 5〜4 0重量%であり、さらに好まし くは、成分(A) が 7 0〜9 5重量%であり、成分(B ) が 5〜3 0重量。/。であり、最 も好ましくは、成分(A) が 8 0〜 9 5重量%であり、成分(B ) が 5〜2 0重量%で ある。

本発明の榭脂組成物を製造する方法は特に限定されるものではなく、例えば、ポリプ ロピレン樹脂組成物の全成分を均一な混合物とした後、その混合物を溶融混練する方法 が挙げられる。

上記において、均一な混合物を得る方法としては、例えば、ヘンシヱルミキサー、リ ボンプレンダー、プレンダ一等によって混合する方法が挙げられる。そして、溶融混練 する方法としては、バンバリ一ミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ 、一軸または二軸押出機等によつて溶融混練する方法が挙げられる。

本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、用途に応じて各種の添加剤、例えば、結晶 核剤、酸化防止剤や耐候性安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、プロ ッキング防止剤、防曇剤、顔料、熱安定剤、中和剤、分散剤、可塑剤、難燃剤等の改質 用添加剤、顔料、染料等の着色剤を添加しても良い。また、カーボンブラック、酸化チ タン、タノレク、炭酸カルシウム、マイ力、クレー等の粒子状充填剤、ワラストナイト等 の短繊維状充填剤、チタン酸カリウム等のウイスカ一等、公知の無機粒子を充填剤とし て含んでいてもよい。また、ゴム、無水マレイン酸変性 P P等の変性樹脂等、公知の改 質剤を添加してもよい。これらの添加剤や充填剤や.改質剤は、本発明のポリプロピレン 樹脂組成物製造時に添加して組成物中に含有させてもよく、該組成物を成形して成形体 を製造するときに添加してもよレ、。

本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、適当な方法で成形することにより、成形体とす ることができる。成形方法としては、射出成形法、射出圧縮成形法、ガスアシスト成形 法、押出成形法等が挙げられる。

本発明のポリプロピレン樹脂組成物から得られる成形体の用途としては、自動車用ブラ スチック部品が挙げられ、剛性、耐熱性および寸法安定性が要求されるエンジンルーム 内部品が挙げられる。エンジンルーム内部品としては、例えば、バンパービーム、クー リングファン、ファンシュラウド、ランプハウジング、力一ヒーターケース、ヒューズ ボックス、エアクリーナーケ.ース、フロントエンドモジユーノレ、シリンダーヘッドカバ ―、エンジンマウント、エアインテグパイプ、サージタンク、エアインテグマ二ホール ド、スロットルボディ、ラジエータータンク、ラジェ一ターサポート、ウォーターイン レット、ウォーターアウトレット、ウォーターポンプインペラ、オイノレフィノレタ一ハウ ジング、オイルフィラーキャップ、タイミングベルトカバー、エンジンオーナメント力 バー等が挙げられる。

実施例

以下実施例により本発明を説明するが、これらは単なる例示であり、本発明は実施例 に限定されるものではない。

実施例または比較例で用いた評価サンプルの製造方法を以下に示した。

( 1) 評価用サンプルの製造法

評価用サンプルは下記条件で成形した。評価用サンプルの射出成形は、日本製鋼所製成 形機 (J 2 8 S C) を使用した。

型締カ : 2 7 0 k N

シリンダー温度: 2 0 0°C

金型温度 : 5 0°C

背圧 : 0. 5 MP a

なお、実施例と比較例に用いたサンプルの組成を表 1〜3に示した。

次に実施例および比較例における評価方法について以下に示す。

( 1 ) 曲げ弾性率(単位: MP a)

A. S. T. M. D 7 9 0に準拠して、下記条件で測定した。

測定温度 : 2 3 °C

サンプル形状: 1 2. 7 X 8 Omm (4. Omm厚)

スパン : 6 4 mm

引張速度 : 2 mm/分

(2) I ZOD衝撃強度(単位: k J /m2 )

A. S. T. M. D 2 5 6に準拠して、下記条件で測定した。

測定温度 : 2 3°C

サンプル形状: 1 2. 7 X 6 4mm (4. Omm厚)

[成形後、サンプルにノッチ加工した。 ]

( 3 ) 熱変形温度(単位:。C)

A. S. T. Μ. D 6 4 8に準拠して、下記条件で測定した。

負荷応力 : 0. 4 5 MP a

サンプル厚み: 4 mm

(4) 線膨張係数(単位: 1/°C)

島津製作所社製熱機械分析装置 TMA— 40を用い次のように測定した。射出成 形により成形された引張試験片を用いた。引張試験片を 120°Cで 30分間ァニールし た後、中央部から 12. 7 X 12. 7 X 3 (mm) の試験片を切り出し、 23°Cにおけ る寸法を正確に測定する。装置に射出成形時の MDまたは TD方向の寸法変化が測定で きるようにセットする。 5°C分の昇温速度で一 30〜80°Cで昇温し、その間の MD方 向の寸法変化を測定する。 23°Cにおける寸法を基準に計算することにより、単位長さ および単位温度あたりの寸法変化を線膨張係数として求める。

ベーマイトの合成

[参考例 1 ]

BET比表面積 25m2 / g、中心粒子径 0. 5 mのギブサイト構造の水酸化アル ミニゥム粒子 100質量部、酢酸マグネシウム 4水和物〔CH3 COOMg · 4H2 O 〕 219質量部および純水 2100質量部を混合し、得られたスラリーに酢酸〔CH3 COOH を加えて水素イオン濃度を pH 5. 0に調整したのち、オートクレーブに入 れ、 100°C/時間の昇温速度で室温〔約 20°C〕から 200°Cまで昇温し、同温度を 4時間維持して水熱反応を行った。その後、冷却し、濾過操作により固形分を分取し、 濾液の電気伝導度が 100 μ SZ cm以下になるまで水洗した後、純水を添加して固形 分濃度 5質量%のスラリーとし、目開き 45 μπιの S US製篩で粗粒分を除去し、スプ レードライヤー〔二口ジャパン社製、モービルマイナ型〕にて出口温度 120°Cでスプ レードライし、ロータ一スピードミル〔フリッチュ社製「P— 14」 ] にて解砕して、 粉末(B— 1) を得た。なお、この粉末は、粉末 XRDパターンからベーマイト(A 1 OOH) であることを確認した。ベーマイト(B— 1) の BET比表面積は 66m2 / g、 a軸長は 2520 nm、 b軸長は 102 nm、 c軸長は 102 nm、 b軸長に対す る a軸長の比(a軸長 Zb軸長)は 25であった。なお、 B E T比表面積は窒素吸着法 により求めた。 a軸長、 b軸長、 c軸長は走査型電子顕微鏡写真から無作為に選んだ 1 0サンプルから測定した値の数平均値として算出した。 b軸長に対する a軸長の比(a 軸長/ b軸長)は、前述の 10サンプルそれぞれの、 a軸長を b軸長で除して得られた 値の、数平均値として算出した。

[参考例 2]

市販のギブサイト型水酸化アルミニウム〔住友化学社製「C一 301」、中心粒子径 1 . 4 μπι] 100質量部、酢酸マグネシウム 4水和物 46質量部および純水 3200質 量部を混合してスラリーを得た。混合後のスラリーの水素イオン濃度は ρΗ 7. 7であ つた。その後、オートクレープ中、 100°C/時間の昇温速度で室温〔20°C〕から 2 00°Cまで昇温し、同温度を 4時間維持して水熱反応を行った。その後、冷却し、濾過 操作により固形分を分取し、濾液の電気伝導度が 10 Ομ SZ cm以下になるまで水洗 した後、純水を添加して固形分濃度 5%のスラリーとし、目開き 45 μπιの SUS製篩 で粗粒分を除去し、スプレードライヤー〔二口ジャパン社製、モ一ビルマイナ型〕にて 出口温度 120°Cでスプレードライし、ロータースピードミル〔フリッチュ社製「P— 14」〕にて解碎して、粉末(B— 2) を得た。なお、この粉末は、粉末 XRDパター ンからべ一マイト構造であることを確認した。ベーマイト(B— 2) の BET比表面積 は 13m2 Zg、 a軸長は 4820 nm、 b軸長は 440nm、 c軸長は 440 nm、 b軸長に対する a軸長の比(a軸長/ b軸長)は 11であった。なお、 BET比表面積 は窒素吸着法により求めた。 a軸長、 b軸長、 c軸長は走査型電子顕微鏡写真から無作 為に選んだ 10サンプルから測定した値の数平均値として算出した。 b軸長に対する a 軸長の比(a軸長 Zb軸長)は、前述の 10サンプルそれぞれの、 a軸長を b軸長で除 して得られた値の、数平均値として算出した。

ポリプロピレン樹脂組成物の製造および評価

[実施例 1 ]

表 1に記載した配合比で、プロピレン単独重合体(A— 1) および参考例 1で得られ たべ一マイト(B—1) とを混合し、成分(A— 1) と成分(B— 1) の合計量 100 重量部に対して、ステアリン酸カルシウム(日本油脂株式会社製) 0. 05重量部、ィ ルガノックス 10 10 (チバスぺシャリティーケミカルズ社製) 0. 1重量部、ィルガ フォス 168 (チバスぺシャリティーケミカルズ社製) 0. 1重量部を添加、均一混合 した後、得られた混合物を二軸混練押出機(テクノベル社製 KZW1 5— 45MG、同 方向回転型スクリュー 15mmX45 L/D) を用いて、設定温度 180°C、スクリュ 一回転数 500 r pmの条件で溶融混練してペレツトを得た。さらに得られたペレツト を、日本製鋼所製成形機 ( J 28 SC) で射出成形した。得られた成形体の曲げ弾性率 と熱変形温度を表 1に示した。

なお、用いたプロピレン単独重合体(A— 1) は、特開 2006— 08325 1号公 報の実施例記載の方法に準拠して製造した。用いたプロピレン単独重合体(A— 1) の MFRは 25 gZl 0分である。

[実施例 2 ]

表 1に記載したとおり、実施例 1で全成分を均一混合する際に、 2—ナフトェ酸(東京 化成株式会社製)(C— 1) を 1. 0部添加した以外は、実施例 1と同様にして評価し た。

[比較例 1 ]

ベーマイト(B— 1) の代わりに、タルク(林化成株式会社製 MWHST) (D-1) を用い、表 2に記載した配合比で、プロピレン単独重合体(A— 1) とタノレク(林 化成株式会社製商品名 MWHST) (D— 1) とを混合した以外は、実施例 1と同 様にして評価した。

[比較例 2]

ベーマイト(B— 1) の代わりに、繊維状硫酸マグネシウム(宇部マテリアルズ株式 会社製商品名モスハイジ A) (D-2) を用い、表 2に記載した配合比で、プ pピ レン単独重合体(A— 1) と繊維状硫酸マグネシウム(宇部マテリアルズ株式会社製 商品名モスハイジ A) (D— 2) とを混合した以外は、実施例 1と同様にして評価し

た。

なお、繊維状硫酸マグネシウム(宇部マテリアルズ株式会社製商品名モスハイジ A ) (D_2) の平均繊維径は 0. 5 mであり、その平均繊維長は 10 μ mであり、そ のァスぺクト比は 20であった。

[比較例 3]

プロピレン単独重合体(A— 1) とタルク(林化成株式会社製商品名 MWHST ) (D— 1) とを、表 2に記載した配合比で混合した以外は、比較例 1と同様にして、 評価した。

[比較例 4]

ベーマイト(B— 1) を添加しない以外は、実施例 1と同様にして評価した。

[比較例 5]

ベーマイト(B— 1) の代わりに、ベーマイト(B— 2) を用い、表 2に記載した配 合比で、プロピレン単独重合体(A— 1) とべ一マイト(B— 2) とを混合した以外は 、実施例 1と同様にして評価した。

表 1


表 1


A- 1 :プロピレン単独重合体

B— 1 :ベーマイト

(BET比表面積 =66m2 /g、 a軸長 = 2520 nm、 b軸長 = 102 nm、 c軸 長 =102 nm、( a軸長/ b軸長) = 27 )

B-2 :ベーマイト

(8£1:比表面積= 1 31112 / §、 a軸長 =4820 nm、 b軸長 =440 nm、 c軸 長 =440 nm、( a軸長/ b軸長) = 1 1 )

C一 1 : 2—ナフトェ酸(東京化成工業株式会社製)

D— 1 : タルク(林化成株式会社製商品名 MWHST)

D-2 :繊維状硫酸マグネシゥム(宇部マテリアルズ株式会社製商品名モスハイ ジ A)

実;^例 1および 2の成形体は、剛性、耐熱性、および寸法安定性に優れる。これに対 して、ベーマイト(B) を含有しない比較例 1〜5は、成形体の剛性と耐熱性が不十分 なものである。また、比較例 1および 2は、寸法安定性が不十分なものである。

産業上の利用可能性

本発明のポリプロピレン樹脂組成物から剛性と寸法安定性に優れた成形体を得ること ができる。