16:00 CETの火曜日 19.11.2019のメンテナンス理由で数時間使用できません
国際・国内特許データベース検索
このアプリケーションの一部のコンテンツは現時点では利用できません。
このような状況が続く場合は、にお問い合わせくださいフィードバック & お問い合わせ
1. (WO2008117498) 振動アクチュエータ及びその駆動方法
Document

明 細 書

発明の名称 振動アクチュエータ及びその駆動方法

技術分野

0001  

背景技術

0002   0003  

発明の開示

発明が解決しようとする課題

0004  

課題を解決するための手段

0005   0006  

発明の効果

0007  

図面の簡単な説明

0008  

発明を実施するための最良の形態

0009   0010   0011   0012   0013   0014   0015   0016   0017   0018   0019   0020   0021   0022   0023   0024   0025   0026   0027   0028   0029  

請求の範囲

1   2   3   4   5   6   7   8   9   10   11   12   13   14   15   16  

図面

1   2   3   4   5   6   7  

明 細 書

振動アクチュエータ及びその駆動方法

技術分野

[0001]
 この発明は、振動アクチュエータ及びその駆動方法に係り、特に振動子に超音波の振動を発生させて回転子を回転させる振動アクチュエータ及びその駆動方法に関する。

背景技術

[0002]
 近年、超音波振動を利用して回転子を回転させる振動アクチュエータが提案され、実用化されている。この振動アクチュエータは、圧電素子を用いて固定子の表面に楕円運動または進行波を発生させ、固定子に回転子を加圧接触させることによりこれら両者間の摩擦力を介して回転子を移動させるものである。
 例えば、特許文献1には、振動体で固定子にX、Y、Zの3方向の振動を励起させることによって固定子に接触する回転子を3方向に移動させる振動アクチュエータが開示されている。振動体は、Z方向の縦振動を励起する第1の圧電素子と、X-Z平面におけるたわみ振動を励起する第2の圧電素子と、Y-Z平面におけるたわみ振動を励起する第3の圧電素子とを有しており、これら第1~第3の圧電素子に振動体の共振周波数に近い単一の周波数の交流電圧を印加してそれぞれの振動を励起している。
[0003]
特許文献1 : 特開平11-220891号公報

発明の開示

発明が解決しようとする課題

[0004]
 しかしながら、実際の振動体においては、一般にX、Y、Zの3方向の共振周波数が一致せずに互いに異なるため、3方向に共通の単一の周波数で第1~第3の圧電素子を駆動すると、3方向の回転軸にずれを生じ、回転子を正確に移動制御することが困難となる。
 この発明はこのような問題点を解消するためになされたもので、回転軸にずれを生じることなく回転子を正確に移動制御することができる振動アクチュエータ及びその駆動方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0005]
 この発明に係る振動アクチュエータは、回転子と、振動子と、回転子を振動子に対して圧接させる予圧手段と、振動子に振動を発生させることにより回転子を少なくとも1つの回転軸の回りに回転させる駆動回路とを備え、駆動回路は、各回転軸に対し、回転子を回転させるのに必要な少なくとも2方向のそれぞれの共振周波数に基づいて設定された周波数をその回転軸に対する駆動周波数として、振動子を駆動するものである。
[0006]
 この発明に係る振動アクチュエータの駆動方法は、回転子を振動子に対し加圧した状態で振動子に振動を発生させることにより回転子を少なくとも1つの回転軸の回りに回転させ、各回転軸に対し、回転子を回転させるのに必要な少なくとも2方向のそれぞれの共振周波数に基づいて設定された周波数をその回転軸に対する駆動周波数として、振動子を駆動する方法である。

発明の効果

[0007]
 この発明によれば、各回転軸に対し、回転子を回転させるのに必要な少なくとも2方向のそれぞれの共振周波数に基づいて設定された周波数をその回転軸に対する駆動周波数とするので、回転軸にずれを生じることなく回転子を正確に移動制御することが可能となる。

図面の簡単な説明

[0008]
[図1] この発明の実施の形態1に係る振動アクチュエータを示す斜視図である。
[図2] 実施の形態1に係る振動アクチュエータを示す断面図である。
[図3] 実施の形態1で用いられた振動体の構成を示す部分断面図である。
[図4] 実施の形態1で用いられた振動体の3対の圧電素子板の分極方向を示す斜視図である。
[図5] 実施の形態1で用いられた駆動回路の内部構成を示すブロック図である。
[図6] 振動子のX、Y、Z方向の各共振周波数と回転子をX軸回り、Y軸回り、Z軸回りに回転させるときの各駆動周波数とを示すグラフである。
[図7] 実施の形態2に係る振動アクチュエータの電気系統を示すブロック図である。

発明を実施するための最良の形態

[0009]
 以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
 図1に、この発明の実施の形態1に係る振動アクチュエータを示す。基部ブロック1と固定子2との間に振動体3が挟持されており、これらによりほぼ円柱状の外形を有する振動子4が形成されている。固定子2には、振動体3に接する面とは反対側に凹部5が形成されており、この凹部5内に略球体状の回転子6のほぼ下半部が収容されている。
 固定子2の上部には、支持部材7が配置されている。この支持部材7は、固定子2の上面の上に固定される環状部8と、環状部8から上方に延びる逆L字形のアングル部9を有し、アングル部9の先端に予圧部10が支持されている。
[0010]
 ここで、説明の便宜上、基部ブロック1から固定子2に向かう振動子4の中心軸をZ軸と規定し、Z軸に対して垂直方向にX軸が、Z軸及びX軸に対して垂直にY軸がそれぞれ延びているものとする。
 予圧部10は、回転子6の+Z軸方向の最高点である頂点付近に接触している。支持部材7のアングル部9は弾性を有し、これにより予圧部10が回転子6に加圧され、回転子6に-Z軸方向の予圧を付与している。
[0011]
 図2に示されるように、予圧部10は、凹状円錐面形状の予圧面11を有しており、この予圧面11が回転子6の頂点付近に接触している。
 また、基部ブロック1と固定子2とが振動体3内に通された連結ボルト12を介して互いに連結されている。
 固定子2の凹部5は、回転子6の直径より小さな内径を有する小径部13と、回転子6の直径より大きな内径を有する大径部14とからなり、これら小径部13及び大径部14との境界部にXY平面上に位置する環状の段差15が形成されている。回転子6はこの凹部5内の段差15に当接した状態で回転可能に支持されている。
 なお、基部ブロック1および固定子2はそれぞれ例えばジェラルミンから形成され、回転子6としては鋼球が用いられる。
[0012]
 振動体3は、固定子2に超音波の振動を発生させて回転子6をX、Y、Zの3軸の回りにそれぞれ回転させるためのものであり、それぞれXY平面上に位置し且つ互いに重ね合わされた平板状の第1~第3の圧電素子部31~33を有している。これら第1~第3の圧電素子部31~33がそれぞれ駆動回路16に電気的に接続されている。
 具体的には、図3に示されるように、第1の圧電素子部31は、それぞれ円板形状を有する電極板31a、圧電素子板31b、電極板31c、圧電素子板31d及び電極板31eが順次重ね合わされた構造を有している。同様に、第2の圧電素子部32は、それぞれ円板形状を有する電極板32a、圧電素子板32b、電極板32c、圧電素子板32d及び電極板32eが順次重ね合わされた構造を有し、第3の圧電素子部33は、それぞれ円板形状を有する電極板33a、圧電素子板33b、電極板33c、圧電素子板33d及び電極板33eが順次重ね合わされた構造を有している。これらの圧電素子部31~33が絶縁シート34~37を介して固定子2及び基部ブロック1から、また互いに絶縁された状態で配置されている。
[0013]
 図4に示されるように、第1の圧電素子部31の一対の圧電素子板31b及び31dは、Y軸方向に2分割された部分が互いに逆極性を有してそれぞれZ軸方向(厚み方向)に膨張と収縮の反対の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板31bと圧電素子板31dは互いに裏返しに配置されている。
 第2の圧電素子部32の一対の圧電素子板32b及び32dは、2分割されることなく全体がZ軸方向(厚み方向)に膨張あるいは収縮の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板32bと圧電素子板32dは互いに裏返しに配置されている。
 第3の圧電素子部33の一対の圧電素子板33b及び33dは、X軸方向に2分割された部分が互いに逆極性を有してそれぞれZ軸方向(厚み方向)に膨張と収縮の反対の変形挙動を行うように分極されており、圧電素子板33bと圧電素子板33dは互いに裏返しに配置されている。
[0014]
 第1の圧電素子部31の両面部分に配置されている電極板31a及び電極板31eと、第2の圧電素子部32の両面部分に配置されている電極板32a及び電極板32eと、第3の圧電素子部33の両面部分に配置されている電極板33a及び電極板33eがそれぞれ電気的に接地されている。また、第1の圧電素子部31の一対の圧電素子板31b及び31dの間に配置されている電極板31cと、第2の圧電素子部32の一対の圧電素子板32b及び32dの間に配置されている電極板32cと、第3の圧電素子部33の一対の圧電素子板33b及び33dの間に配置されている電極板33cがそれぞれ駆動回路16に電気的に接続されている。
[0015]
 図5に示されるように、駆動回路16は、回転子6をX軸の回りに回転させるときの駆動周波数f1を設定するX軸周波数設定部161と、回転子6をY軸の回りに回転させるときの駆動周波数f2を設定するY軸周波数設定部162と、回転子6をZ軸の回りに回転させるときの駆動周波数f3を設定するZ軸周波数設定部163とを有している。さらに、X軸周波数設定部161には、駆動周波数f1の交流電圧を第1の圧電素子部31と第2の圧電素子部32に出力するX軸駆動部164が接続されている。同様に、Y軸周波数設定部162には、駆動周波数f2の交流電圧を第2の圧電素子部32と第3の圧電素子部33とに出力するY軸駆動部165が接続されている。さらに、Z軸周波数設定部163には、駆動周波数f3の交流電圧を第1の圧電素子部31と第3の圧電素子部33に出力するZ軸駆動部166が接続されている。
[0016]
 次に、この実施の形態1に係る振動アクチュエータの動作について説明する。
 まず、振動アクチュエータを動作させる前に、振動子4のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向における共振周波数をそれぞれ測定する。
 例えば、第3の圧電素子部33のX軸方向に2分割された一対の圧電素子板33b及び33dに一定電圧の交流を印加し、印加電圧の周波数を所定の測定範囲内で掃引し、このときの電流値を監視して電流値が最大になった周波数がX軸方向における振動子4の共振周波数fxとなる。
 同様に、第1の圧電素子部31のY軸方向に2分割された一対の圧電素子板31b及び31dに一定電圧の交流を印加し、印加電圧の周波数を所定の測定範囲内で掃引し、このときの電流値を監視して電流値が最大になった周波数がY軸方向における振動子4の共振周波数fyとなる。
 さらに、第2の圧電素子部32の一対の圧電素子板32b及び32dに一定電圧の交流を印加し、印加電圧の周波数を所定の測定範囲内で掃引し、このときの電流値を監視して電流値が最大になった周波数がZ軸方向における振動子4の共振周波数fzとなる。
[0017]
 このような共振周波数の測定は、例えば、インピーダンスアナライザを用いて行うことができる。インピーダンスアナライザにより、印加電圧の周波数を掃引してアドミッタンス(インピーダンスの逆数)が最大になった周波数が、すなわち電流値が最大になった周波数であり、共振周波数を示している。実際に、インピーダンスアナライザにより測定した周波数-アドミッタンス特性を図6に示す。この図6からわかるように、X軸方向の共振周波数fx、Y軸方向の共振周波数fy、Z軸方向の共振周波数fzが互いに一致せず、異なっている。
[0018]
 ここで、第1の圧電素子部31の電極板31cに振動子4の共振周波数fx、fy、fzに近い周波数の交流電圧を印加すると、第1の圧電素子部31の一対の圧電素子板31b及び31dの2分割された部分がZ軸方向に膨張と収縮を交互に繰り返し、固定子2にY軸方向のたわみ振動を発生する。同様に、第2の圧電素子部32の電極板32cに交流電圧を印加すると、第2の圧電素子部32の一対の圧電素子板32b及び32dがZ軸方向に膨張と収縮を繰り返し、固定子2にZ軸方向の縦振動を発生する。さらに、第3の圧電素子部33の電極板33cに交流電圧を印加すると、第3の圧電素子部33の一対の圧電素子板33b及び33dの2分割された部分がZ軸方向に膨張と収縮を交互に繰り返し、固定子2にX軸方向のたわみ振動を発生する。
[0019]
 そこで、第2の圧電素子部32の電極板32cと第3の圧電素子部33の電極板33cとの双方に位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、X軸方向のたわみ振動とZ軸方向の縦振動とが組み合わされて回転子6と接触する固定子2の段差15にXZ面内の楕円振動が発生し、摩擦力を介して回転子6がほぼY軸回りに回転する。
 同様に、第1の圧電素子部31の電極板31cと第2の圧電素子部32の電極板32cとの双方に位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、Y軸方向のたわみ振動とZ軸方向の縦振動とが組み合わされて回転子6と接触する固定子2の段差15にYZ面内の楕円振動が発生し、摩擦力を介して回転子6がほぼX軸回りに回転する。
 さらに、第1の圧電素子部31の電極板31cと第3の圧電素子部33の電極板33cとの双方に位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加すると、X軸方向のたわみ振動とY軸方向のたわみ振動とが組み合わされて回転子6と接触する固定子2の段差15にXY面内の楕円振動が発生し、摩擦力を介して回転子6がほぼZ軸回りに回転する。
[0020]
 このように、回転子6をX軸回りに回転させるためにはY軸方向のたわみ振動とZ軸方向の縦振動との組み合わせが必要となり、Y軸回りに回転させるためにはX軸方向のたわみ振動とZ軸方向の縦振動との組み合わせが必要となり、Z軸回りに回転させるためにはX軸方向のたわみ振動とY軸方向のたわみ振動との組み合わせが必要となる。
[0021]
 そこで、1つの回転軸の回りの回転に必要な2方向のそれぞれの振動子4の共振周波数の中間値をその回転軸に対する駆動周波数とする。すなわち、回転子6をX軸の回りに回転させる際には、Y軸方向の共振周波数fyとZ軸方向の共振周波数fzの中間値f1=(fy+fz)/2を駆動周波数とし、回転子6をY軸の回りに回転させる際には、X軸方向の共振周波数fxとZ軸方向の共振周波数fzの中間値f2=(fx+fz)/2を駆動周波数とし、回転子6をZ軸の回りに回転させる際には、X軸方向の共振周波数fxとY軸方向の共振周波数fyの中間値f3=(fx+fy)/2を駆動周波数とする。
[0022]
 このようにして得られた駆動周波数f1、f2、f3をそれぞれ駆動回路16のX軸周波数設定部161、Y軸周波数設定部162、Z軸周波数設定部163に設定する。
 そして、回転子6をX軸回りに回転させる際には、駆動回路16のX軸駆動部164から第1の圧電素子部31の電極板31cと第2の圧電素子部32の電極板32cとの双方に位相を90度シフトさせた駆動周波数f1の交流電圧をそれぞれ印加する。これにより、Y軸方向のたわみ振動とZ軸方向の縦振動とが組み合わされて回転子6と接触する固定子2の段差15にYZ面内の楕円振動が発生し、軸ずれを生じることなく回転子6がX軸の回りに回転する。
 また、回転子6をY軸回りに回転させる際には、駆動回路16のY軸駆動部165から第2の圧電素子部32の電極板32cと第3の圧電素子部33の電極板33cとの双方に位相を90度シフトさせた駆動周波数f2の交流電圧をそれぞれ印加する。これにより、X軸方向のたわみ振動とZ軸方向の縦振動とが組み合わされて回転子6と接触する固定子2の段差15にXZ面内の楕円振動が発生し、軸ずれを生じることなく回転子6がY軸の回りに回転する。
 さらに、回転子6をZ軸回りに回転させる際には、駆動回路16のZ軸駆動部166から第1の圧電素子部31の電極板31cと第3の圧電素子部33の電極板33cとの双方に位相を90度シフトさせた駆動周波数f3の交流電圧をそれぞれ印加する。これにより、X軸方向のたわみ振動とY軸方向のたわみ振動とが組み合わされて回転子6と接触する固定子2の段差15にXY面内の楕円振動が発生し、軸ずれを生じることなく回転子6がZ軸の回りに回転する。
[0023]
 このように、各回転軸X、Y、Zに対し、回転子6を回転させるのに必要な2方向のそれぞれの振動子4の共振周波数に基づいて設定された周波数をその回転軸に対する駆動周波数とすることにより、回転軸にずれを生じることなく回転子6を正確に移動制御することができる。
[0024]
 なお、1つの回転軸の回りの回転に必要な2方向の振動を生ずるための2つの圧電素子部に位相を90度シフトさせた交流電圧をそれぞれ印加したが、これに限るものではない。ただし、2方向の振動の組み合わせによって固定子2の段差15に回転子6の回転移動のために効率のよい楕円振動または円振動を発生するように、2つの圧電素子部に印加される交流電圧の振幅及び位相を制御することが好ましい。
[0025]
実施の形態2
 図7に実施の形態2に係る振動アクチュエータの電気系統を示す。この実施の形態2は、上述した実施の形態1の振動アクチュエータにおいて、振動体3の第1~第3の圧電素子部31~33に共振周波数測定回路17を接続し、この共振周波数測定回路17に駆動回路16のX軸周波数設定部161、Y軸周波数設定部162、Z軸周波数設定部163をそれぞれ接続したものである。
[0026]
 共振周波数測定回路17は、第1~第3の圧電素子部31~33の各圧電素子板にそれぞれ一定電圧の交流を印加し、印加電圧の周波数を所定の測定範囲内で掃引し、このときの電流値またはアドミッタンスを監視して電流値またはアドミッタンスが最大になった周波数からX軸方向、Y軸方向、Z軸方向における振動子4の共振周波数fx、fy、fzをそれぞれ測定する。さらに、共振周波数測定回路17は、測定された共振周波数fx、fy、fzをそれぞれ駆動回路16のX軸周波数設定部161、Y軸周波数設定部162、Z軸周波数設定部163に出力して設定させる。
[0027]
 一般に、回転子6の回転により何らかの負荷を移動させたり駆動したときには、その反作用を振動子4が受けるために、振動子4の共振周波数に変化が生じる。
 そこで、共振周波数測定回路17によりX軸方向、Y軸方向、Z軸方向における振動子4の共振周波数fx、fy、fzをそれぞれ測定して駆動回路16のX軸周波数設定部161、Y軸周波数設定部162、Z軸周波数設定部163に設定されている値を更新すれば、振動子4の共振周波数が変化しても、その変化をほぼリアルタイムで把握し、正確な共振周波数fx、fy、fzを用いて第1~第3の圧電素子部31~33を駆動することができる。したがって、より正確に回転子を移動制御することが可能となる。
[0028]
その他の実施の形態
 上記の実施の形態1及び2では、X、Y、Zの3つの回転軸のそれぞれに対して、回転子6を回転させるのに必要な2方向の共振周波数の中間値をその回転軸に対する駆動周波数としたが、これに限るものではない。例えば、3方向以上の振動を合成して一つの回転軸の回りの回転を行うこともでき、この場合には、回転子6の回転に必要な3方向以上の共振周波数に基づいて駆動周波数が設定される。また、全方向の共振周波数の最小値から最大値までの間であって互いに異なる周波数を各回転軸の駆動周波数として設定してもよい。さらに、回転子6をある回転軸の回りに回転させるのに必要な方向のそれぞれの共振周波数の間の値をその回転軸に対する駆動周波数とすることもできる。
[0029]
 なお、上記の実施の形態1及び2においては、第1~第3の圧電素子部31~33を用いて回転子6をX、Y、Zの3つの回転軸の回りに回転させるものを例示したが、これに限るものではなく、1つの回転軸の回りにのみ、あるいは2つの回転軸の回りにのみ回転する振動アクチュエータに対しても、この発明を適用することができる。1つの回転軸の回りにのみ回転する場合には、回転子は略球体状である必要はなく、例えば円柱形状とすることもできる。
 また、実施の形態1及び2では、略球体状の回転子6の頂点付近から予圧を付与していたが、この発明は予圧力のかけ方には何ら限定されるものではない。
 この発明の振動アクチュエータは、例えばロボットハンドに用いることができる。

請求の範囲

[1]
 回転子と、
 振動子と、
 前記回転子を前記振動子に対して圧接させる予圧手段と、
 前記振動子に振動を発生させることにより前記回転子を少なくとも1つの回転軸の回りに回転させる駆動回路と
 を備え、前記駆動回路は、各回転軸に対し、前記回転子を回転させるのに必要な少なくとも2方向のそれぞれの共振周波数に基づいて設定された周波数を前記回転軸に対する駆動周波数として、前記振動子を駆動することを特徴とする振動アクチュエータ。
[2]
 前記駆動回路は、前記回転軸の回りの回転に必要な方向のそれぞれの共振周波数の中間値を前記回転軸に対する前記駆動周波数とする請求項1に記載の振動アクチュエータ。
[3]
 前記駆動回路は、全方向の共振周波数の最小値から最大値までの間であって互いに異なる周波数を各回転軸の駆動周波数とする請求項1に記載の振動アクチュエータ。
[4]
 前記駆動回路は、前記回転軸の回りの回転に必要な方向のそれぞれの共振周波数の間の値を前記回転軸に対する前記駆動周波数とする請求項1に記載の振動アクチュエータ。
[5]
 前記振動子は、前記回転子に接触する固定子と、前記固定子に連結される複数の圧電素子板とを有する請求項1に記載の振動アクチュエータ。
[6]
 前記回転子は、3つの回転軸の回りにそれぞれ回転する請求項1に記載の振動アクチュエータ。
[7]
 前記振動子は、前記回転子に接触する固定子と、前記固定子に連結され且つ互いに異なる3方向の振動を生じる3対の圧電素子板とを有する請求項6に記載の振動アクチュエータ。
[8]
 前記回転子は、略球体状である請求項6に記載の振動アクチュエータ。
[9]
 前記駆動回路は、各回転軸に対して前記回転子を回転させるのに必要な方向のそれぞれの振動が組み合わされて楕円振動または円振動を発生するように前記必要な方向の振動の振幅及び位相を制御する請求項1に記載の振動アクチュエータ。
[10]
 各回転軸に対して前記回転子を回転させるのに必要な方向のそれぞれの共振周波数を測定する測定手段を備え、
 前記駆動回路は、前記測定手段で測定された共振周波数に基づいて前記駆動周波数を更新する請求項1に記載の振動アクチュエータ。
[11]
 ロボットハンドに用いられる請求項1に記載の振動アクチュエータ。
[12]
 回転子を振動子に対し加圧した状態で前記振動子に振動を発生させることにより前記回転子を少なくとも1つの回転軸の回りに回転させ、
 各回転軸に対し、前記回転子を回転させるのに必要な少なくとも2方向のそれぞれの共振周波数に基づいて設定された周波数を前記回転軸に対する駆動周波数として、前記振動子を駆動する
 ことを特徴とする振動アクチュエータの駆動方法。
[13]
 前記回転軸の回りの回転に必要な方向のそれぞれの共振周波数の中間値を前記回転軸に対する前記駆動周波数とする請求項12に記載の駆動方法。
[14]
 全方向の共振周波数の最小値から最大値までの間であって互いに異なる周波数を各回転軸の駆動周波数とする請求項12に記載の駆動方法。
[15]
 前記回転軸の回りの回転に必要な方向のそれぞれの共振周波数の間の値を前記回転軸に対する前記駆動周波数とする請求項12に記載の駆動方法。
[16]
 各回転軸に対して前記回転子を回転させるのに必要な方向のそれぞれの共振周波数を測定し、
 測定された共振周波数に基づいて前記駆動周波数を更新する請求項12に記載の駆動方法。

図面

[ 図 1]

[ 図 2]

[ 図 3]

[ 図 4]

[ 図 5]

[ 図 6]

[ 図 7]