処理中

しばらくお待ちください...

設定

設定

出願の表示

1. WO2006132131 - チップ抵抗器およびその製造方法

注意: このテキストは、OCR 処理によってテキスト化されたものです。法的な用途には PDF 版をご利用ください。

[ JA ]
明 細書

チップ抵抗器およびその製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、マルチマウント方式によってバルタ実装される角形のチップ抵抗器と、そ の製造方法とに関する。

背景技術

[0002] 昨今、チップ抵抗器等のチップ部品をマルチマウント方式によってバルタ実装する という技術が普及している。力かるマルチマウント方式では、回路基板上での配列に 合わせて多数の収納凹所が設けられたテンプレートと称される位置決め用治具を使 用し、この位置決め用治具の各収納凹所内にそれぞれ対応するチップ部品を搬送 チューブを介して供給した後、吸着ノズルを有するマウンタによって各収納凹所内の チップ部品を一括して回路基板上へ実装するので、実装速度を著しく向上させること ができる。

[0003] 図 9はこのようなマルチマウント方式に対応した従来の角形のチップ抵抗器を示す 斜視図である (例えば、特許文献 1参照)。同図に示すチップ抵抗器 1は、セラミック 等からなる直方体形状の絶縁性基板 2と、この絶縁性基板 2の図示上面の長手方向 両端部に設けられた一対の表面電極 3と、同じく絶縁性基板 2の図示上面に設けら れて両端部が一対の表面電極 3と重なり合う抵抗体(図示せず)と、この抵抗体を被 覆する保護層 4と、絶縁性基板 2の図示下面の長手方向両端部に設けられた一対の 裏面電極(図示せず)と、絶縁性基板 2の両端面に設けられて表面電極 3および裏面 電極を橋絡する一対の端面電極 6とを備えており、絶縁性基板 2の両側面の四隅に は端面電極 6から延出させた側面電極 7が形成されている。なお、これらの表面電極 3、裏面電極、端面電極 6および側面電極 7は図示せぬメツキ層に被覆されている。

[0004] 図 9に示すチップ抵抗器 1の製造方法について簡単に述べると、まず、表裏両面に 格子状の分割溝が刻設された大判基板を準備し、この大判基板に多数個分の表面 電極 3や裏面電極、抵抗体、保護層 4等を形成する。次に、大判基板を一次分割溝 に沿って短冊状に分割し、その分割面に端面電極 6を形成した後、短冊状基板を二 次分割溝に沿って個片に分割し、各個片をメツキ処理することにより、多数個のチッ プ抵抗器 1が得られる。ここで、短冊状基板に端面電極 6を形成する際には、一次分 割溝に沿う分割面にローラ等を用いて導電ペーストを塗布するが、このとき一次分割 溝と交差する二次分割溝内に若干量の導電ペーストを流れ込ませることができるの で、短冊状基板を焼成することにより、該分割面に端面電極 6を形成し、かつ、該ニ 次分割溝内の両端部に側面電極 7を形成することができる。したがって、この短冊状 基板を二次分割溝に沿って個片に分割すると、個片の長手方向に沿う側面には四 隅に側面電極 7が配設された状態となる。

[0005] このようにして製造される従来のチップ抵抗器 1は、マルチマウント方式による実装 工程で搬送チューブから位置決め用治具 (テンプレート)の収納凹所へ供給されたと き、この収納凹所内での姿勢が絶縁性基板 2の側面を下に向けた横向きの姿勢であ つたとしても、側面電極 7を回路基板の半田ランド上に搭載して半田付けできるため 半田接続強度が確保しやすくなつている。すなわち、一般的な角形のチップ抵抗器 では絶縁性基板の側面にほとんど電極が存在しな、ため、位置決め用治具の収納 凹所へ供給されたときに、絶縁性基板の主面 (表面電極形成面または裏面電極形成 面)が下を向いた姿勢になっていれば問題ないが、該収納凹所内で絶縁性基板の 側面が下を向いた姿勢になっている場合には、回路基板の半田ランド上のクリーム 半田に電極を密着させにくくなつて半田接続強度が不足してしまう。

特許文献 1 :特開平 5— 13201号公報 (第 2— 3頁、図 1)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] 前述した従来のチップ抵抗器 1では、端面電極 6を厚膜形成する際に側面電極 7を 形成しておくことにより、絶縁性基板 2の側面を下に向けた横向きの姿勢で回路基板 上に実装された場合にも半田接続強度が確保できるように意図されているが、実際 の製造過程で端面電極 6用の導電ペーストが側面電極 7用として大判基板の分割溝 内へ適量流れ込むように制御することは容易でない。したがって、横向きで実装され たときの半田接続強度を確保するには不十分な大きさの側面電極 7が形成されやす ぐかつ、側面電極 7の大きさが不揃いになりやすいため外観も良好とは言い難かつ た。また、絶縁性基板 2の幅寸法は厚さ寸法よりも大きいので、横向きの姿勢で位置 決め用治具 (テンプレート)の収納凹所内に配置されると、絶縁性基板 2の一部が位 置決め用治具の上方へ大きくはみ出てしまい、よって実装時に吸着ノズルやチップ 抵抗器 1に衝撃が加わってダメージを受けやすヽと、う問題もあった。

[0007] また、近年はチップ抵抗器の小型化が促進され、例えば長手寸法が lmm、厚さ寸 法が 0. 5mmという極めて小さなチップ抵抗器も普及している力このように超小型の チップ抵抗器の製造過程では、短冊状基板に端面電極を高精度に厚膜形成するこ とは困難であり、スパッタリングによって端面電極を薄膜形成するという手法が一般的 である。しかしながら、スパッタリングで端面電極を形成すると分割溝内に側面電極を 同時形成することができないため、チップ抵抗器が横向きの姿勢で回路基板上に実 装された場合には半田接続強度が不足してしまう。

[0008] 本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その第 1の目的は 、横向きの姿勢で実装されても半田接続強度が確保しやすぐかつ、実装過程で位 置決め用治具の収納凹所力はみ出す虞がなぐしかも、小型化の促進を妨げず外 観も良好なチップ抵抗器を提供することにある。また、本発明の第 2の目的は、かかる チップ抵抗器の製造に好適な製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0009] 上記した第 1の目的を達成するため、本発明では、大判基板の表裏両面に V字溝 である一次分割溝と二次分割溝が格子状に形成されており、この大判基板を前記一 次分割溝と前記二次分割溝に沿って順次分割することにより多数個分が一括して製 造される角形のチップ抵抗器において、長手方向に直交する断面の形状を略正方 形となした四角柱状の絶縁性基台と、この絶縁性基台の略長方形な表面の長手方 向両端部に設けられた一対の表面電極と、前記絶縁性基台の表面に設けられて両 端部が前記一対の表面電極と重なり合う抵抗体と、この抵抗体を被覆する保護層と、 前記絶縁性基台の裏面の長手方向両端部に設けられた一対の裏面電極と、前記絶 縁性基台の略正方形な両端面に設けられて前記表面電極および前記裏面電極を 橋絡する一対の端面電極とを備え、前記二次分割溝の一部として前記絶縁性基台 の裏面の長手方向に沿う両側縁部に形成されている傾斜面に前記裏面電極を延在

させる構成とした。

[0010] このような構成によれば、二次分割溝に沿う分割面であるチップ抵抗器の側面に裏 面電極が延在しているため、この延在部を側面電極と見なすことができる。そして、延 在部 (側面電極)を含む裏面電極は大判基板の段階で高精度に印刷できるので、こ の延在部は所望の大きさに形成することができ、チップ抵抗器の外観を良好に保つ ことができると共に、チップ抵抗器が横向きの姿勢で実装された場合に必要な半田 接続強度が確保しやすくなる。また、こうして裏面電極の延在部を側面電極となして いるため、端面電極はスパッタリングによって形成すればよぐそれゆえチップ抵抗器 の小型化が促進されても無理なく対応できる。さらにまた、このチップ抵抗器の絶縁 性基台は両端面が略正方形な四角柱状なので、実装過程で位置決め用治具 (テン プレート)の収納凹所内で該四角柱のどの側面が下を向いた姿勢になっていても、 チップ抵抗器が該収納凹所力大きくはみ出すことはなぐそれゆえ実装時に吸着ノ ズルゃチップ抵抗器がダメージを受ける虡はない。

[0011] 上記の構成において、二次分割溝の一部として絶縁性基台の裏面 (裏面電極形成 面)の長手方向に沿う両側縁部に形成されている傾斜面を、二次分割溝の一部とし て絶縁性基台の表面 (表面電極形成面)の長手方向に沿う両側縁部に形成されてい る傾斜面よりも大きくしておけば、つまり、大判基板の表裏両面に刻設された二次分 割溝のうち V字溝の溝が深ヽ方を裏面電極形成面として採用すれば、裏面電極の延 在部 (側面電極)に所要の面積が確保しやすくなるため好まし、。

[0012] また、上記した第 2の目的を達成するため、本発明の製造方法では、表裏両面に V 字溝である一次分割溝および二次分割溝が格子状に形成された大判基板の表面に 、前記一次分割溝を横切って前記二次分割溝に隣接する表面電極を多数形成する と共に、前記大判基板の裏面に前記二次分割溝を横切って前記一次分割溝に隣接 する裏面電極を多数形成する電極形成工程と、前記大判基板の表面に両端部が前 記表面電極と重なり合う抵抗体を多数形成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体を被 覆する保護層を形成する保護層形成工程と、前記保護層を形成した前記大判基板 を前記一次分割溝に沿って短冊状に分割した後、その分割面に端面電極を形成し て前記表面電極および前記裏面電極を橋絡する端面電極形成工程と、前記端面電 極を形成した前記短冊状基板を前記二次分割溝に沿って四角柱状の個片に分割し た後、各個片の前記表面電極と裏面電極および端面電極をメツキしてチップ抵抗器 となす電極メツキ工程とを備え、前記大判基板は前記一次分割溝および二次分割溝 によって区画された個々の長方形の短辺の長さと該大判基板の厚みとが略同等に 設定してあり、かつ、前記電極形成工程では、前記二次分割溝として前記大判基板 の前記裏面電極側の面に存する V字溝の傾斜面に該裏面電極を延在させるようにし た。

[0013] このような製造方法によれば、一次分割溝および二次分割溝によって区画された 個々の長方形の短辺の長さと大判基板の厚みとが略同等に設定されているため、短 冊状基板を分割して多数個取りされる四角柱状の個片の長手方向に直交する断面 の形状が略正方形となる。そのため、実装過程で位置決め用治具 (テンプレート)の 収納凹所内で該四角柱のどの側面が下を向いた姿勢になっていても、チップ抵抗器 が該収納凹所力大きくはみ出すことはなぐ実装時に吸着ノズルやチップ抵抗器が ダメージを受ける虞がなくなる。また、二次分割溝として大判基板の裏面電極側の面 に存する V字溝の傾斜面に該裏面電極を延在させ、この延在部をチップ抵抗器の側 面に露出する側面電極となしているため、端面電極形成工程ではスパッタリングによ つて端面電極を形成でき、チップ抵抗器の小型化が促進されても無理なく対応でき る。し力も、延在部 (側面電極)を含む裏面電極は大判基板の段階で高精度に印刷 できるので、この延在部は所望の大きさに形成することが容易であり、そのためチップ 抵抗器の外観が該延在部によって損なわれる虞はなぐかつ、チップ抵抗器が横向 きの姿勢で実装された場合に必要な半田接続強度を該延在部によって確保すること できる。

[0014] 上記の製造方法にお!、て、二次分割溝の深さは、大判基板の表面 (表面電極形成 面)に形成されている二次分割溝よりも裏面 (裏面電極形成面)に形成されている二 次分割溝の方が深いことが好ましい。これは、大判基板の表裏両面に刻設された二 次分割溝のうち、深、方の V字溝が形成されてヽる側を裏面電極形成面として採用 するということであり、これにより、裏面電極の延在部 (側面電極)に所要の面積が確 保しやすくなる。

発明の効果

[0015] 本発明によるチップ抵抗器は、二次分割溝に沿う分割面であるチップ抵抗器の側 面に裏面電極が延在しており、この延在部 (側面電極)を含む裏面電極は大判基板 の段階で高精度に印刷できるので、チップ抵抗器の外観を良好に保つことができると 共に、チップ抵抗器が横向きの姿勢で実装された場合に必要な半田接続強度が確 保しやすくなる。また、端面電極はスパッタリングによって形成すればよいので、チッ プ抵抗器の小型化が促進されても無理なく対応できる。また、このチップ抵抗器の絶 縁性基台は両端面が略正方形な四角柱状なので、実装過程で位置決め用治具 (テ ンプレート)の収納凹所内で該四角柱のどの側面が下を向いた姿勢になっていても、 チップ抵抗器が該収納凹所力大きくはみ出すことはなぐそれゆえ実装時に吸着ノ ズルゃチップ抵抗器がダメージを受ける虡はない。

[0016] また、本発明によるチップ抵抗器の製造方法は、一次分割溝および二次分割溝に よって区画された個々の長方形の短辺の長さと大判基板の厚みとが略同等に設定さ れているため、短冊状基板を分割して得られる四角柱状の個片の長手方向に直交 する断面の形状が略正方形となり、実装過程で位置決め用治具 (テンプレート)の収 納凹所内で該四角柱のどの側面が下を向いた姿勢になっていても、チップ抵抗器が 該収納凹所から大きくはみ出すことはなぐ実装時に吸着ノズルやチップ抵抗器がダ メージを受ける虞がなくなる。また、二次分割溝として大判基板の裏面電極側の面に 存する V字溝の傾斜面に該裏面電極を延在させ、この延在部をチップ抵抗器の側面 に露出する側面電極となしているため、端面電極はスパッタリングによって形成すれ ばよくなり、チップ抵抗器の小型化が促進されても無理なく対応できる。また、延在部 (側面電極)を含む裏面電極は大判基板の段階で高精度に印刷できるので、チップ 抵抗器の外観を良好に保つことができると共に、チップ抵抗器が横向きの姿勢で実 装された場合に必要な半田接続強度が確保しやすくなる。

発明を実施するための最良の形態

[0017] 発明の実施の形態を図面を参照して説明すると、図 1は本実施形態例に係るチッ プ抵抗器の斜視図、図 2は該チップ抵抗器を模式的に示す断面図、図 3は該チップ 抵抗器の製造工程を示すフローチャート、図 4〜図 6は該チップ抵抗器の製造方法 を工程順に示す説明図、図 7は該チップ抵抗器が 2通りの異なる姿勢でテンプレート に供給された状態を示す説明図、図 8は該チップ抵抗器が横向きの姿勢で半田ラン ド上に搭載された状態を示す側面図である。

[0018] これらの図に示すチップ抵抗器 10は、マルチマウント方式に対応した角形チップ抵 抗器であって、図示せぬ搬送チューブから位置決め用治具であるテンプレート 30の 収納凹所 31内へ供給された後、図示せぬ吸着ノズルによって回路基板 32の半田ラ ンド 33上に多数個が一括して実装されるようになっている(図 7および図 8参照)。図 1と図 2に示すように、このチップ抵抗器 10は、長手方向両端面が略正方形な四角 柱状の絶縁性基台 11と、絶縁性基台 11の略長方形な一方の主面 (表面) 11aの長 手方向両端部に設けられた一対の表面電極 12と、絶縁性基台 11の表面 11aに設け られて両端部が一対の表面電極 12と重なり合う抵抗体 13と、抵抗体 13を被覆する 2 層構造の保護層(ガラスコート層 14およびオーバーコート層 15)と、絶縁性基台 11 の他方の主面 (裏面) l ibの長手方向両端部に設けられた一対の裏面電極 16と、絶 縁性基台 11の長手方向両端面に設けられて表面電極 12および裏面電極 16を橋絡 する一対の端面電極 17と、これら表面電極 12と裏面電極 16および端面電極 17〖こ 被着させた 2層構造のメツキ層(ニッケルメツキ層 18および錫メツキ層 19)とによって 主に構成されており、表面電極 12と端面電極 17および裏面電極 16が略コ字形の連 続した電極として絶縁性基台 11の両端部に設けられている。また、表面 11aと裏面 1 lbに対して直角な絶縁性基台 11の略長方形な一対の側面 1 lcには、その長手方 向両端部で裏面 l ibと隣接する箇所に裏面電極 16の延在部である側面電極 16aが 設けられている。

[0019] このチップ抵抗器 10は、図 4に示すような大判基板 20から多数個分が一括して製 造される。大判基板 20の表裏両面には V字溝である一次分割溝 21および二次分割 溝 22が格子状に形成されており、両分割溝 21, 22によって区画された表裏両面の 多数の長方形状領域 23が個々のチップ抵抗器 10に対応している。また、後述する ように、チップ抵抗器 10の表面電極 12や裏面電極 16 (側面電極 16aを含む)は大判 基板 20に対する印刷'焼成によって厚膜形成されたものであるが、端面電極 17は大 判基板 20の分割面に対するスパッタリングによって薄膜形成されたものである。

[0020] 次に、このような構成のチップ抵抗器 10の製造方法を、図 3のフローチャートならび に図 4〜図 6の工程図を参照しつつ説明する。

[0021] まずステップ S1として図 4 (a)に示すように、セラミック等力もなる多数個取り用の大 判基板 20を準備する。この大判基板 20の表裏両面には予め V字溝である一次分割 溝 21および二次分割溝 22が格子状に形成されており、両分割溝 21, 22によって多 数の長方形状領域 23が区画されている。この長方形状領域 23の短辺の長さは大判 基板 20の厚みと略同等に設定されているため、各チップ抵抗器 10は絶縁性基台 11 の長手方向両端面が略正方形となる。また、この種の大判基板 20では、一般的に表 面 20aと裏面 20bで分割溝の深さが異なったものとなる力本実施形態例にお!、て は、分割溝が深!、方の裏面 20bを裏面電極形成面として、る。

[0022] 次にステップ S2として図 4 (b)に示すように、大判基板 20の裏面 20bに Agまたは A g— Pdペーストをスクリーン印刷して焼成することにより、個々のチップ抵抗器 10に対 応する多数の裏面電極 16を形成する。このとき、裏面電極 16は二次分割溝 22を横 切って一次分割溝 21とは隣接するように形成されるため、二次分割溝 22として大判 基板 20の裏面 20bに存する V字溝の傾斜面に裏面電極 16が延在し、この延在部が 側面電極 16aとなる。

[0023] 次にステップ S3として図 4 (c)に示すように、大判基板 20の表面 20aに Agまたは A g— Pdペーストをスクリーン印刷して焼成することにより、個々のチップ抵抗器 10に対 応する多数の表面電極 12を形成する。このとき、表面電極 12は一次分割溝 21を横 切って二次分割溝 22とは隣接するように形成される。つまり、一次分割溝 21も二次 分割溝 22も大判基板 20の表裏両面のいずれかでは内部に電極を延在させておら ず、これにより一次分割溝 21に沿った分割や二次分割溝 22に沿った分割が支障な く行えるようになつている。なお、ステップ S2の裏面電極形成工程とステップ S3の表 面電極形成工程は、いずれを先に行ってもよい。

[0024] 次にステップ S4として図 5 (a)に示すように、大判基板 20の表面 20aに酸化ルテ- ゥム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷して焼成することにより、長方形状領域 23 の長手方向に沿って隣接する表面電極 12どうしを橋絡する多数の抵抗体 13を形成 する。なお、抵抗体 13は両端部が表面電極 12と重なり合えばよいので、ステップ S4 の抵抗体形成工程をステップ S3の表面電極形成工程の前に行ってもよい。

[0025] 次にステップ S5として図 5 (b)に示すように、各抵抗体 13を覆うようにガラスペースト をスクリーン印刷して焼成することにより、ガラスコート層 14を形成し、必要に応じてレ 一ザトリミングを行うことにより各抵抗体 13の抵抗値を調整する。し力る後、ステップ S 6として図 5 (c)に示すように、ガラスコート層 14上にエポキシ等の榭脂ペーストをスク リーン印刷して加熱硬化させることにより、ガラスコート層 14を覆って帯状に延びるォ 一バーコート層 15を形成する。

[0026] ここまでの工程は大判基板 20に対する一括処理である力次なるステップ S7では 、大判基板 20を一次分割溝 21に沿って短冊状に分割する一次分割加工を行い、図 6 (a)に示すような短冊状基板 24を得る。そして、次なるステップ S8で、一次分割加 ェの分割面である短冊状基板 24の露出面にニッケルクロム (NiZCr)をスパッタする ことにより、図 6 (b)に示すように表面電極 12と裏面電極 16どうしを橋絡する端面電 極 17を薄膜形成する。

[0027] 次にステップ S9として、短冊状基板 24を二次分割溝 22に沿って個片に分割する 二次分割加工を行い、図 6 (c)に示すようなチップ単体 25を得る。そして、次なるステ ップ S 10で各チップ単体 25に電解メツキを施し、 2層構造のメツキ層 18, 19を形成す る。すなわち、まずチップ単体 25の表面電極 12と裏面電極 16 (側面電極 16aを含む )および端面電極 17に対してニッケル (Ni)メツキ層 18を被着させた後、このニッケル メツキ層 18に対して錫(Sn)メツキ層 19を被着させることにより、図 1と図 2に示すよう なチップ抵抗器 10が完成する。なお、これらのメツキ層 18, 19は電極くわれの防止 や半田付けの信頼性向上を図るためのものであり、錫メツキ層の代わりに半田(SnZ Pb)メツキ層を用いることも可能である。

[0028] このようにして製造されるチップ抵抗器 10は、大判基板 20の一次分割溝 21および 二次分割溝 22によって区画された個々の長方形状領域 23の短辺の長さと、大判基 板 20の厚みとが略同等に設定されているため、短冊状基板 24を分割して多数個取 りされるチップ単体 25の長手方向に直交する断面の形状が略正方形となり、ほぼ正 四角柱状のチップ抵抗器 10が得られる。そのため、マルチマウント方式の実装過程 でテンプレート (位置決め用治具) 30の収納凹所 31内におけるチップ抵抗器 10の高 さ寸法は、図 7 (a)に示すように面 11cを上に向けた横向きの姿勢のときにも、図 7 (b )に示すように側面 1 la (または側面 1 lb)を上に向けた正規の姿勢のときと同等であ る。つまり、テンプレート 30の収納凹所 31内で正四角柱状のチップ抵抗器 10のどの 側面が下を向いた姿勢になっていても、このチップ抵抗器 10は収納凹所 31から大き くはみ出すことはなぐそれゆえ回路基板 32上への実装時に吸着ノズルやチップ抵 抗器 10がダメージを受ける虡はな、。

[0029] また、このチップ抵抗器 10の製造時には裏面電極形成工程で、二次分割溝 22とし て大判基板 20の裏面 20bに形成されている V字溝の傾斜面に裏面電極 16を延在さ せて、この延在部をチップ抵抗器 10の側面 1 lcに露出する側面電極 16aとなしてい るため、端面電極形成工程ではスパッタリングによって端面電極 17が形成できて、チ ップ抵抗器の小型化が促進されても無理なく対応できる。しカゝも、側面電極 16a (延 在部)を含む裏面電極 16は大判基板 20の段階で高精度に印刷できるので、この側 面電極 16aは所望の大きさに形成することが容易であり、そのためチップ抵抗器 10 の外観が側面電極 16aによって損なわれる虡はなぐかつ、チップ抵抗器 10が横向 きの姿勢で実装された場合に必要な半田接続強度を側面電極 16aによって確保す ることができる。すなわち、図 7 (a)に示す状態でテンプレート 30の収納凹所 31内に 配置されたチップ抵抗器 10は、図示せぬ吸着ノズルによって図 8に示すように回路 基板 32の半田ランド 33上に横向きの姿勢で供給されるため、表面電極 12や裏面電 極 16の形成面ではな、絶縁性基台 11の側面 11 cがクリーム半田 34上に搭載される ことになるが、この側面 11cの一側部には側面電極 16aが露出しているので、タリー ム半田 34を加熱溶融することにより側面電極 16aから裏面電極 16へと至る良好な半 田フィレットが形成され、十分な半田接続強度が確保できる。

[0030] なお、本実施形態例のように、大判基板 20の表裏両面に刻設された二次分割溝 2 2のうち V字溝の溝が深ヽ方を裏面電極形成面として採用すると、裏面電極 16の延 在部として印刷形成される側面電極 16aに所要の面積が確保しやすくなるため好ま しい。

図面の簡単な説明

[0031] [図 1]本発明の実施形態例に係るチップ抵抗器の斜視図である。

[図 2]該チップ抵抗器を模式的に示す断面図である。

[図 3]該チップ抵抗器の製造工程を示すフローチャートである。

[図 4]該チップ抵抗器の製造方法を工程順に示す説明図である。

[図 5]該チップ抵抗器の製造方法を工程順に示す説明図である。

[図 6]該チップ抵抗器の製造方法を工程順に示す説明図である。

[図 7]該チップ抵抗器が 2通りの異なる姿勢でテンプレートに供給された状態を示す 説明図である。

[図 8]該チップ抵抗器が横向きの姿勢で半田ランド上に搭載された状態を示す側面 図である。

[図 9]従来例に係るチップ抵抗器の斜視図である。

符号の説明

10 チップ抵抗器

11 絶縁性基台

12 表面電極

13 抵抗体

14, 15 保護層

16 裏面電極

16a 側面電極 (延在部)

17 端面電極

18, 19 メツキ層

20 大判基板

20a 表面

20b 裏面

21 一次分割溝

22 二次分割溝

24 短冊状基板

30 テンプレート (位置決め用治具)

31 収納凹所

回路基板 半田ランド クリーム半田