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1. (WO2006043632) 記録装置、再生装置、記録再生装置
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明 細書

記録装置、再生装置、記録再生装置

技術分野

[oooi] 本発明は、情報記録媒体を用いて情報の記録および Zまたは再生を行う装置に関 する。

背景技術

[0002] 情報記録媒体である光ディスク媒体の大容量化には、対物レンズの開口数を大きく し、レーザ波長を短くすることが有効である。これは、レーザの集光スポットの径カ対 物レンズの開口数に反比例し、レーザ波長に比例することから、対物レンズの開口数 を大きくし、レーザ波長を短くすることでレーザの集光スポットの径を小さくして、小さ なマーク Zスペースの記録'再生が可能になる為である。この様にマーク Zスペース の巾によって情報を記録する方式を PWM (Pulse Width Modulation)記録方式 という。

[0003] 以下、図面を参照しながら従来の光ディスク媒体を用いた情報の記録再生方法を 説明する。

[0004] 図 1は、従来の光ディスク媒体の記録方式を示す図である。光ディスク媒体 11は、 従来の光ディスク媒体である。光ディスク媒体 11は、領域 A15の拡大図(参照符号 1 6)に示す様に、同心円状、又はスパイラル状のトラック 12を備えている。図中ハッチ ングされているトラック 12を記録を行うトラックとすると、光ディスク媒体 11は、トラック 1 2に沿って記録ビームスポット 14が移動する様に回転している。記録は、記録ビーム スポット 14の光強度が記録信号に応じて変化することで行われる。図上、説明を簡素 化する為に、記録ビームスポット 14が静止して、る光ディスク媒体 11上を移動して!/ヽ る様に表している力記録ビームスポット 14が静止していて光ディスク媒体 11が移動 する場合と実質的に同じである。以降、同様に、説明を簡素化する為に、ビームスポ ットが静止している光ディスク媒体上を移動しているとして説明を行う。

[0005] この様な集光スポットによって記録する方式は、集光スポットの大きさが有限である ことによるローパスフィルターの特性を持っており、高い周波数の信号の記録 Z再生

になればなるほど、即ち、より小さなマーク Zスペースの記録になる程、正確な記録 が困難となっている。よって、従来の光ディスク媒体は、記録密度を向上させる為に、 記録データをランレングス制限符号に変換することによって記録するマーク Zスぺー スの長さを 1ビット長より長くし、できるだけ低い周波数の記録信号を使用した記録を 行っている。この様に、記録特性に適した符号のことを記録符号という。

[0006] 図 2は、従来の光ディスク媒体にデータを記録する時のデータ変換手順を表す図 である。図 2 (a)より(d)の横軸は、トラック上の位置を示し、お互いのトラック上の位置 は合っている。図 2 (a)のバイナリデータは、記録すべきデータを表している。上で述 ベた様に、記録信号の周波数を下げる様に、図 2 (a)のバイナリデータを図 2 (b)の記 録符号、即ち、ランレングス制限符号に変換している。この例では、バイナリデータの 2ビットを記録符号の 3ビットに変換して最小ランレングスを 2として、る。記録符号で の最小ランレングスは、バイナリデータ 1ビットの長さを Bとすると、 1. 33Bとなり、バイ ナリデータで記録した場合より繰り返し周波数が低くなつている。

[0007] 図 2 (b)の記録符号より図 2 (c)の記録信号への変換で、記録補償が行われる。例 えば、相変化記録の様な熱記録では、記録補償を行わずに記録符号でのデータを そのまま記録ビームの強度として記録すると、熱の伝搬で記録符号上のマーク Zス ペースより大きな、又は小さなマーク Zスペースがトラック上に記録されてしまう。また は、熱の蓄積で、マーク巾が大きくなつてしまう。この現象を防ぐ為に、予め、マーク

Zスペースが大きぐ又は小さくなる分を計算して記録信号を短く Z長くする。また、 熱の蓄積が起こらない様に記録信号を矩形波状にしてデューティを下げることも行わ れる。この様に正確な記録を行う為に記録符号を基にして記録信号を生成する処理 を記録補償と言う。特に、高密度記録になればなるほど正確な記録が要求されるの で、高密度記録では、記録補償が必須となっている。

[0008] 記録補償された記録信号で記録ビームスポットの光強度を制御して、記録ビームス ポットが移動することでトラック上にデータが記録される。記録層のトラックの 1ケ所に 注目すると、その位置にはパルスビームが複数回照射される。その位置の温度はパ ルスビームの照射毎に上昇し、温度上昇の合計が相変化材料の閾値を超えてヽれ ば、その位置の反射率は変化する。閾値を超えていない場合は反射率は変化しない

。温度上昇の合計が閾値を超えて!/、る力否かでその位置の反射率は 2種類の値の 何れかになる。

[0009] 図 2 (d)のパターンは、相変化記録層に図 2 (c)の記録信号で記録した時の光ディ スク媒体上のトラック内の反射率分布、即ち、 PWM記録を行ったトラックの反射率分 布である。この場合、記録ビームを照射することで、相変化記録層のクリスタル状態の 部分が、アモルファス状態に変化し、その部分の反射率が変化している。よって、反 射率は 2種類しかない。

[0010] 図 3は、図 2で記録したデータの再生方法を示している。図 3 (a)のパターンは、図 2

(d)のパターンと同じで、 PWM記録を行ったトラックの反射率パターンである。このト ラックに沿って再生ビームスポット 31を走査させ、反射光を検出することで図 3 (b)の 再生信号を得る。

[0011] 再生信号は、上で述べた様に、高!、周波数成分が減衰して、るので、通常、コサイ ンイコライザなどで高い周波数成分を増幅してから、 0か 1かを判定、即ち、 2値化を 行っている。 2値ィ匕の方法としては、所定のスライスレベルを設けて行う方法や PRM Lによる最尤復号を行う方法がある。 2値化された信号のエッジに基づヽて VCOの位 相比較を実行する PLL回路によって再生クロックが生成される。生成された再生クロ ックで 2値ィ匕された信号をサンプリングすることで図 3 (c)の再生 2値ィ匕データを得る。

[0012] 再生 2値化データは、記録時とは逆の変換、即ち、記録符号よりバイナリデータへ の変換を行、、図 3 (d)の再生バイナリデータを得る。

[0013] また、上記の従来の光ディスク媒体とは異なったアプローチ、即ち、ディジタルデー タの" 0"ど' 1"をマーク Zスペースの形で記録する PWM記録方式と異なった方法で 記録密度を向上させる方法も提案されている。例えば、アナログ的に記録する方法も 考えられていて、特許文献 1では、トラック溝を変調をかけてカッティングして光デイス ク媒体の原盤を作り、その原盤を元にした光ディスク媒体のトラック溝形状を再生する ことでデータの記録再生を行って、る。

[0014] 図 4Aは、特許文献 1で示されたトラック溝の幅を変調した光ディスク媒体の形状を 示している。トラック溝 42は、トラック中央 43を中心とした対称な形でトラック幅が変化 している。このトラック溝 42を持った原盤は、記録信号で強度を変調したカッティング

ビームでカッティングすることで作製できる。この原盤を基にしてスタンパーを作製し、 このスタンパーで光ディスク媒体 41をプレスする。光ディスク媒体 41上のトラック中央 43に沿って再生ビームスポット 31を照射すると、再生ビームスポット 31の反射光の 1 次回折光の光量がトラック溝の幅が変わることで変化するので、全反射光の光量が 変化する。よって、トラック溝の幅を反射光の検出信号の振幅で検出できる開示され ている。

[0015] 図 4Bは、特許文献 1で示されたトラック溝をラジアル方向の変位で変調した光ディ スク媒体 44を示している。トラック溝 45は、溝幅を変えずに、トラック中央 43を中心と してラジアル方向に溝を変位させている。このトラック溝 45を持った原盤は、トラック中 央からラジアル方向へのビームスポットの変位を変調したカッティングビームでカッテ イングすることで作製できる。この原盤を基にしてスタンパーを作製し、このスタンパー で光ディスク媒体 44をプレスする。光ディスク媒体 44上のトラック中央 43に沿って再 生ビームスポット 31を照射し、ラジアル方向に対応して 2分割された光検出器で反射 光を検出する。トラック溝 45がラジアル方向に変位することで、 2分割された検出器の 差動信号 (即ち、プッシュプルトラッキング方式の差動トラッキング信号)が変化する。 よって、トラック溝のラジアル方向の変位が差動信号で検出できると開示されている。

[0016] また、 PWM記録方式以外の他の例が特許文献 2に開示されている。特許文献 2で は、 PWM方式と PAM (Pulse Amplitude Modulation)方式とを使用した直交 周波数分割多重方式の信号の記録を開示して、る。図 5 Aは PAM方式を光ディスク 媒体に適用した例を説明している。通常、光ディスク媒体の記録ビームは、図 5Aの 上段の図に示す様に照度分布がガウス分布している。一般的な光ディスク媒体、例 えば、光磁気ディスクや相変化ディスクなどの熱記録を用いた光ディスク媒体では、 図 5Aの上段の様な記録ビームを用いて一定の間隔でインパルス的に且つインパル スの高さを高くなる様に変化させて記録すると、図 5Aの中段の図に示す様に光ディ スク媒体に記録されるピットの大きさは、インノルスの高さが高くなるに従って大きくな つていく。ピットの大きさは、トラック方向だけでなぐラジアル方向にも大きくなつてい る。図 5Aの中段のピットパターンに一定強度の再生ビームを照射すると、図 5Aの下 段の様な階段的な再生信号が得られる。よって、再生信号の強度は、記録信号のィ

ンノルスの高さの関数となり、 PAM方式が実現できる。

[0017] 図 5Bは、特許文献 2で説明されている PWM方式と PAM方式を光ディスク媒体に 適用した例である。図 5Bの上段は、 PWM方式と PAM方式を使用して記録した時の ピット形状を示している。この様なピット系列を再生ビームを照射して再生した時、図 5 Bの中段の様な直交周波数分割多重方式の再生信号が得られる。図 5Bの上段のピ ットは、図 5Bの下段の様な時間単位長 Tごとに分割されてヽる記録信号で記録され ている。 1つの時間単位長 Tは、更に nl X 2個の部分に分かれている。時間単位長 の中心に対称な長さ 2wの幅の方形波と、その方形波を挟む幅 lZnlで高さ aの信 号とで、中心部分の幅 wと端の部分の高さ aを制御することで、図 5Bの上段のピットを 形成している。

特許文献 1 :特開平 11 316951号公報

特許文献 2 :米国特許出願公開第 2004Z0125732号明細書

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0018] し力しながら、上記のような記録方式には、以下のような課題があった。

[0019] 従来の光ディスク媒体の方式では、レーザビームのスポット径を小さくすることで P WM記録方式での記録密度を向上させて大容量ィ匕する方法が限界に達しようとして いる。例えば、 BD (Blu— rayディスク)では、レーザ波長は 405nm、対物レンズの開 口数は 0. 85である。記録容量を増やす為にレーザ波長をこれ以上短くすることは、 紫外線レーザを必要とすることとなり、実用化の見通しも立たない。開口数を 0. 85よ り大きくすることは、製造が困難なだけでなぐレンズの取り付け精度も厳しくなる。さ らに、開口数が 1を越えると、通常のレンズではなぐイマ一ジョンレンズ等を使用して 近接場記録を行うことになる。これらのことを実現することは、非常に困難である。よつ て、レーザビームのスポットを小さくすることで記録密度を向上させる方法は限界にき ている。

[0020] また、記録するバイナリデータをランレングス制限符号に変換する変換比率は、 BD などで使われている RLL (1. 7)符号では 2 : 3、 DVDなどで使用されている 8Z16符 号では 8 : 16となり、変換効率が悪ぐ記録密度が上がらない原因の 1つとなっている 。図 2 (a)および図 2 (b)に示すデータの変換は、変換比率 2 : 3、最小ランレングス 2 であり、 BD等で使われている RLL (1. 7)の例である。

[0021] 更に、再生された 2値ィ匕データにエラーが生じる場合も考えられる。図 3 (c)から図 3

(d)に示すデータの変換、即ち、 2値ィ匕データからバイナリデータへの変換 (記録時と は逆の変換)で 2値ィ匕データにエラーがあると、変換されたバイナリデータでエラーの 数が増えてエラーレートの悪ィ匕を招くことが知られて、る。この現象のことをエラー伝 搬と呼んでいる。

[0022] 次に、特許文献 1の方式の場合は、記録データを振幅変調した信号で、トラッキン グ溝の幅またはラジアル方向の位置を変位させることで記録データを原盤に記録し て 、る。変調信号を用いてトラック溝をカッティングすることで光ディスク媒体の原盤を 作り、その原盤より作製したスタンパーで光ディスク媒体を作製している。この様な力 ッティングは非常に精密であり、光ディスクドライブでは不可能である。例えば、外部 力 の振動を排除する為にサーボベンチ等でドライブ自体を外部より力学的に絶縁 しなければいけない。また、トラッキングをオープン制御しなければいけないので、精 密なヘッド送り機構が必要である。使用する光ディスク媒体の平面度やモーターへの 取り付け精度も必要である。よって、記録再生可能な光ディスクドライブとしては、実 現できない。

[0023] また、トラッキング制御に影響を与えるので、通常の光ディスクシステムでは、トラック 溝のラジアル方向への変位量は極めて小さい。よって、信号振幅が大きく取れない ので、 SN比が低ぐ多くの情報を記録することができない。例えば、特許文献 1の方 式と同じ様にラジアル方向へトラック溝を変位させる例として、 DVD—RAMの溝ゥォ ブルがある。 DVD—RAMでは、トラック中央を中心としてラジアル方向へ溝を変位さ せている。 ECMA—33規格の 19. 5章によれば、この溝の変位から得られるゥォブ ル信号は、トラッキング差動信号の 5%から 10%の大きさと規定されている。この信号 振幅は非常に小さい。

[0024] 同様に、トラック溝の幅を変えることは、トラッキング信号自体を変調してしまうので、 トラッキング制御に影響を与えてしまう。よって、トラック溝の幅を大きく変化させること はできない。よって、信号振幅が大きく取れないので、 SN比が低ぐ多くの情報を記

録することができない。

[0025] 特許文献 2の方式の場合は、図 5Bに示す様に、 1つの時間単位長 Tを更に nl X 2 分割しているので、少なくとも TZ (nl X 2)精度の PWM記録精度が必要である。 Τ / (nl X 2)の長さ(以降この長さを分割長と呼ぶ)が PWM記録方式の記録符号上 での 1ビット長でなければ、けな、為である。

[0026] 例えば、 16QAM変調で 4サブチャンネル分のデータ、即ち 16ビットを 1シンボル内 に記録する場合を考える。 16QAMの波形は、振幅方向には 16レベル必要である。 また、 4サブチャンネルあるとすると、振幅は最大 4倍になるので、 16階調 X 4 = 64階 調で記録することになり、 nl = 64となる。よって、時間単位長 Tは 64 + 2 = 66分割さ れる。最後にカ卩えた 2ビットは時間単位長の両端の高さ aのデータである。 1分割長が PWM方式での記録符号 1ビット分であるから、 1つの時間単位長 Tは、 BDディスクと 同等の精度で記録できたとして、 66ビット X 74. 5nm=4917nmとなる。これは、 BD システムでのビームスポット径約 582nmより遙かに大きい。 1つの時間単位長 Tは、 ビームスポット径の数倍程度が望まし、。 1つの時間単位長 Tをビームスポット径の 2 倍とするためには、 1つの時間単位長 Tは、 582nm X 2/4917nm= ¾l/4. 2倍 にならなければならない。よって、 1つの分割長(TZ (nl X 2) )の長さは、 74. 5nm /4. 2= 17. 7nmとならなければならず、この分割長での記録は不可能である。階 調数を 1Z4にすると、分割長と BDディスクの記録符号上での 1ビット長とがほぼ同じ になるが、サブチャンネル数が 1となってしまい、 1つの時間単位長 Tに 4ビットの記録 しかできない。これは、 BDの記録密度と同等である。

[0027] よって、特許文献 2の記録方式では、 PWM方式と同等、又はそれ以下の記録密度 しか達成できない。

[0028] 本発明は、上記課題を鑑みてなされてものであり、その目的は、情報記録媒体の記 録密度を向上させることにある。

課題を解決するための手段

[0029] 本発明の装置は、情報記録媒体に情報を記録するための記録信号を生成する記 録補償部と、前記記録補償部が生成した記録信号に基づ!、て前記情報記録媒体に パルスビームを照射する記録部とを備え、前記情報記録媒体は、照射される光の量

の合計に応じて光学定数が連続的に変化する記録層を備えており、前記記録部は、 複数のパルスビームを前記記録層に集光する様に、且つ前記パルスビームの前記 記録層上の直径より短い間隔で照射し、前記記録補償部は、前記記録層上の前記 パルスビームを照射した各位置の記録終了までの前記光学定数の変化量の各合計 力 所定の変化量パターンとなるように、前記記録信号を生成することを特徴とする。

[0030] ある実施形態によれば、前記光学定数は屈折率である。

[0031] ある実施形態によれば、前記屈折率の変化は、前記記録層が有する材料の 2光子 吸収反応に基づいて生じ、前記 2光子吸収反応の確率は、前記パルスビームの強度 の 2乗に比例する。

[0032] ある実施形態によれば、前記屈折率の変化は、前記記録層が有する分子の方向が 前記パルスビームの偏光面と垂直方向に変化することに基づいて生じ、前記分子の 方向が変化する確率は、前記パルスビームの強度の 2乗に比例する。

[0033] ある実施形態によれば、前記屈折率の変化は、前記記録層が有する材料の 1光子 吸収反応に基づいて生じ、前記 1光子吸収反応の確率は、前記パルスビームの強度 に比例する。

[0034] ある実施形態によれば、前記屈折率の変化は、前記記録層が有する分子の方向が 前記パルスビームの偏光面と垂直方向に変化することに基づいて生じ、前記分子の 方向が変化する確率は、前記パルスビームの強度に比例する。

[0035] ある実施形態によれば、前記材料は、ジァリールェテンである。

[0036] ある実施形態によれば、前記記録層は、 PAP (Photoaddresable Polymers)を 有する。

[0037] ある実施形態によれば、複数のサブチャネル信号を組み合わせて前記情報を示す 信号を生成する変調部をさらに備え、前記情報は、所定の長さのシンボル単位で記 録され、前記複数のサブチャネル信号のキャリア信号同士の周波数差は、前記シン ボルの空間周波数に前記情報記録媒体とビームスポットとの相対速度を掛け合わし た値の整数倍となって!/、る。

[0038] ある実施形態によれば、前記複数のサブチャネル信号は位相変調されており、前 記複数のサブチャネル毎に位相分割数が定められている。

[0039] ある実施形態によれば、前記複数のサブチャネル信号は直交振幅変調されており 、前記複数のサブチャネル毎に信号点が定められて、る。

[0040] ある実施形態によれば、前記記録補償部は、前記シンボル間に所定の長さの無記 録領域が存在するように記録信号を生成する。

[0041] ある実施形態によれば、前記記録補償部は、所定のパワーのパルスビームが照射 される領域の間に前記無記録領域が存在するように記録信号を生成する。

[0042] ある実施形態によれば、前記情報記録媒体は前記記録層を複数層備えている。

[0043] 本発明の装置は、光ディスク媒体へのデータの記録を実行する光ディスク装置に 搭載されたときに、前記光ディスク媒体に情報を記録するための記録信号を生成す る装置であって、前記光ディスク装置は、前記記録信号に基づいて前記光ディスク媒 体にパルスビームを照射する記録部を備え、前記光ディスク媒体は、照射される光の 量の合計に応じて光学定数が連続的に変化する記録層を備えており、前記記録部 は、複数のパルスビームを前記記録層に集光する様に、且つ前記パルスビームの前 記記録層上の直径より短い間隔で照射し、前記装置は、前記記録層上の前記パル スビームを照射した各位置の記録終了までの前記光学定数の変化量の各合計が、 所定の変化量パターンとなるように、前記記録信号を生成することを特徴とする。

[0044] 本発明の記録方法は、情報記録媒体に前記符号化情報を記録するための記録信 号を生成するステップと、前記記録補償部が生成した記録信号に基づ!、て前記情報 記録媒体にパルスビームを照射するステップとを包含する記録方法であって、前記 情報記録媒体は、照射される光の量の合計に応じて光学定数が連続的に変化する 記録層を備えており、前記パルスビームを照射するステップは、複数のパルスビーム を前記記録層に集光する様に、且つ前記パルスビームの前記記録層上の直径より 短い間隔で照射するステップを含み、前記記録信号を生成するステップは、前記記 録層上の前記パルスビームを照射した各位置の記録終了までの前記光学定数の変 化量の各合計が、所定の変化量パターンとなるように、前記記録信号を生成するステ ップを含むことを特徴とする。

[0045] 本発明のプログラムは、情報記録媒体へのデータの記録を行う装置に記録処理を 実行させるためのプログラムであって、前記記録処理は、前記情報記録媒体に前記 情報を記録するための記録信号を生成するステップと、前記記録補償部が生成した 記録信号に基づいて前記情報記録媒体にパルスビームを照射するステップとを包含 し、前記情報記録媒体は、照射される光の量の合計に応じて光学定数が連続的に 変化する記録層を備えており、前記パルスビームを照射するステップは、複数のパル スビームを前記記録層に集光する様に、且つ前記パルスビームの前記記録層上の 直径より短!ヽ間隔で照射するステップを含み、前記記録信号を生成するステップは、 前記記録層上の前記パルスビームを照射した各位置の記録終了までの前記光学定 数の変化量の各合計が、所定の変化量パターンとなるように、前記記録信号を生成 するステップを含むことを特徴とする。

[0046] 本発明の装置は、情報記録媒体に記録された情報を再生する装置であって、前記 情報記録媒体は、照射される光の量の合計に応じて光学定数が連続的に変化する 記録層を備えており、前記情報は、複数のサブチャネル信号が組み合わされた信号 に基づいて前記記録層に記録されており、前記記録層にビームを照射し、前記情報 記録媒体からの反射光に基づいて再生信号を生成する再生部と、前記再生信号に 複数のキャリア信号を乗算して前記キャリア信号に対応した複数のサブチャネル信 号を生成し、前記複数のサブチャネル信号に基づ、て前記情報を検出する復調部と 、を備えることを特徴とする。

[0047] ある実施形態によれば、前記情報は、所定の長さのシンボル単位で前記記録層に 記録されており、前記記録層の前記シンボル間に対応する領域は、前記情報が記録 されていない無記録領域を含んでおり、前記復調部は、前記再生信号に含まれる前 記無記録領域を示す信号から、前記シンボルの先頭位置を検出する。

[0048] ある実施形態によれば、前記復調部は、前記無記録領域を示す信号に基づ!ヽてク ロック信号を生成する。

[0049] ある実施形態によれば、前記無記録領域は、所定の光学定数のパターンを有する 領域に挟まれている。

[0050] 本発明の情報記録媒体は、基台と、情報を記録するための記録層とを備え、前記 情報は、所定の長さのシンボル単位で前記記録層に記録され、前記記録層の前記 シンボル間に対応する領域は、前記情報が記録されな!ヽ無記録領域を含んで!/ヽるこ とを特徴とする。

[0051] ある実施形態によれば、前記記録層は、照射される光の量の合計に応じて光学定 数が連続的に変化し、前記無記録領域は、所定の光学定数のパターンを有する領 域に挟まれている。

発明の効果

[0052] 本発明によれば、情報記録媒体は、情報記録媒体上の 1つの位置に注目すると、 その位置に照射される光量の積分値に応じてその位置の光学定数が連続的に変化 する記録層を備えている。記録補償部は、記録層の上にパルスビーム径より短い間 隔でパルスビームを照射した時の、パルスビームが照射された各位置の光学定数の 変化量の記録終了までの各合計が、所定の変化量パターンとなるように、記録信号 を生成する。光学定数が連続的に変化する情報記録媒体を用いることにより、多重 方式 (例えば直交周波数分割多重方式)の信号を用いた情報の記録が可能となり、 情報記録媒体の記録密度を向上させることができる。また、上記光学定数の変化量 の各合計が所定の変化量パターンとなるように記録信号を生成することにより、光学 定数が連続的に変化する情報記録媒体への情報の記録を実現することができる。

[0053] 本発明によれば、非ランレングス制限符号を使用できるので、記録符号のエラーが 伝搬してエラーレートが悪ィ匕することがなぐまた、エラー訂正も可能となるので、更な る記録密度の向上が可能となる。

[0054] また、本発明のある実施形態によれば、各サブチャネル信号のキャリア信号の周波 数差は、シンボル長の逆数と光ディスク媒体の線速度との積の整数倍となって、る。 このため、各サブチャネル信号同士は、互いに直交関係になっている。これらの複数 のサブチャネル信号を重畳して記録信号を生成して、る。このような記録信号のパタ ーンに基づいて、記録層の光学定数が変化してシンボル単位で記録される。即ち、 これらの記録は、閾値のない記録、アナログ記録である。

[0055] また、本発明のある実施形態によれば、シンボル単位で複数の互いに直交して!/、る サブチャネル信号を重畳することにより情報記録媒体に記録を行う。また、その情報 記録媒体からの反射光に基づいて再生信号を生成し、その再生信号に複数のキヤリ ァ信号を乗算して複数のサブチャネル信号を生成する。複数のサブチャネル信号に 基づいて記録された情報を検出する。このように、直交周波数分割多重方式等の多 重方式を用いて情報の記録再生を行うことにより、情報記録媒体の記録密度を向上 させることがでさる。

[0056] また、本発明のある実施形態によれば、記録層材料の分子の方向は、ビームの照 射によりビームの偏光面と垂直方向(または同じ方向)に変化し、これにより情報が記 録される。記録層材料の分子の方向が変化することで光の旋光が生じ、それによつ て屈折率が変化する。屈折率変化により反射率が変化する。また、記録層材料の分 子の方向は、ビーム強度の 2乗に比例する。また、光の旋光の方向が 2通りあるので 、 1つのサブチャネル当たり 2つの情報を記録できる。

[0057] また、本発明のある実施形態によれば、光学定数 (例えば屈折率)の変化は記録層 が有する材料の 2光子吸収反応に基づいて生じている。これにより、光学定数は、パ ルスビームの強度の 2乗に比例する。このため、例え何らかの理由で記録パワーが変 動しても、光学定数に与える影響はパワー変動の二乗根に比例するので、パワー変 動の光学定数への影響が軽減される。これにより、記録パワーマージンが増えて安 定した記録が実現できる。

図面の簡単な説明

[0058] [図 1]従来の光ディスク媒体の記録方式を示す図である。

[図 2]従来の光ディスク媒体の記録方式を示す図である。

[図 3]従来の光ディスク媒体の再生方式を示す図である。

[図 4A]従来の光ディスク媒体の記録方式を示す図である。

[図 4B]従来の光ディスク媒体の記録方式を示す図である。

[図 5A]従来の光ディスク媒体の記録方式を示す図である。

[図 5B]従来の光ディスク媒体の記録方式を示す図である。

[図 6]本発明の実施形態の情報記録媒体のフォーマットを示す図である。

[図 7]本発明の実施形態の記録再生装置を示す図である。

[図 8]本発明の実施形態の記録方式を示す図である。

[図 9]本発明の実施形態の記録方式の記録ビーム照射方法を示す図である。

[図 10A]本発明の実施形態の記録方式のビーム強度分布を示す図である。

圆 10B]本発明の実施形態の記録方式の屈折率分布を示す図である。

圆 11A]本発明の実施形態の記録方式のビーム強度分布を示す図である。

圆 11B]本発明の実施形態の記録方式の屈折率分布を示す図である。

圆 12]本発明の実施形態の記録方式の非線形性を補償する量を示す図である。

[図 13]本発明の実施形態の再生に関する 1シンボル内のパラメータを表した図である

圆 14]本発明の実施形態の 1シンボル内を再生光力 Sスキャンして再生信号を得る動 作を示した図である。

[図 15]本発明の実施形態の 1シンボル分の再生光と反射率分布と再生信号の関係 を示した行列式を示す図である。

[図 16A]本発明の実施形態の 1シンボルを記録する時のパラメータを示す図である。

[図 16B]本発明の実施形態の 1シンボルを記録する時の記録ビームを示す図である。

[図 17]本発明の実施形態の 1シンボル内の 1パルスの記録光のビームパワー分布を 表した行列式を示す図である。

[図 18A]本発明の実施形態の k番目の記録光照射後の屈折率分布を求める行列式 を示す図である。

圆 18B]本発明の実施形態の k番目の記録光照射後の屈折率分布を求める行列式 を示す図である。

圆 19]本発明の実施形態の 1シンボル分の記録光照射後のビーム強度行列式を示 す図である。

圆 20A]本発明の実施形態のターボ符号変調回路を示す図である。

圆 20B]本発明の実施形態のターボ符号変調回路の構成要素を示す図である。

[図 20C]本発明の実施形態の 5Z6再帰組織畳み込み符号変調回路の状態遷移表 を示す図である。

圆 21A]本発明の実施形態の直交周波数分割変調回路を示す図である。

[図 21B]本発明の実施形態の 64QAM変調のマッピングを表した図である。

[図 21C]本発明の実施形態の 64QAM変調のマッピングを表した図である。

圆 22]本発明の実施形態の屈折率パターン演算回路を示す図である。

圆 23A]本発明の実施形態の記録パルス強度演算回路を示す図である。

[図 23B]本発明の実施形態の記録パルス強度演算回路の fk演算回路を示す図であ る。

圆 24]本発明の実施形態の再生方式を示す図である。

圆 25]本発明の実施形態の再生回路を示す図である。

圆 26]本発明の実施形態の直交周波数分割復調回路を示す図である。

圆 27A]本発明の実施形態のターボ符号復調回路を示す図である。

圆 27B]本発明の実施形態のターボ符号復調回路の MAPデコーダーを示す図であ る。

圆 28A]本発明の実施形態の再生信号配置の一例を示す図である。

圆 28B]本発明の実施形態の再生信号配置の一例を示す図である。

圆 29]本発明の実施形態の再生同期方式を示す図である。

[図 30]本発明の実施形態の記録方式と従来の記録方式である PWM記録方式の記 録密度との比較を示した図である。

符号の説明

11 光ディスク媒体

12 卜ラック

13 卜ラック境界

14 記録ビームスポット

15 領域 A

16 領域 A拡大図

31 再生ビームスポット

41 光ディスク媒体

42 卜ラック溝

43 トラック中央

44 光ディスク媒体

45 卜ラック溝

60 情報記録媒体

光ディスク媒体

シンボノレ

シンボル境界

記録ビームスポット 領域 B

対物レンズ

記録層

記録ビームスポット 記録ビームインパルス

Bし a ^7

トラック中央

発光間隔

ターボ符号変調回路 ターボ符号変調信号 直交周波数分割変調回路 直交周波数分割変調信号 記録補償部

屈折率パターン演算回路 屈折率信号

記録パルス強度演算回路 d録信

パルスレーザー駆動回路 パルスレーザー駆動信号 パルスレーザ素子 コリメータレンズ ビームスプリッター

1Z4波長板

対物レンズ

117 対物レンズァクチエーター

118 光ディスク

119 記録層

120 スピンド /レモ一ター

121 集光レンズ

122 フォトセンサー群

123 フォーカス誤差信号

124 トラッキング誤差信号

125 アナログ再生信号

126 サーボ回路

127 ァクチエータ駆動信号

128 再生回路

129 ディジタル再生信号

130 シンボル先頭検出信号

131 直交周波数分割復調回路

132 直交周波数分割復調信号

133 ターボ符号復調回路

141 記録信号

142 再生信号

143 前シンボル最後の記録ビームインパルス

144 後シンボル最後の記録ビームインパルス

145 接続部分の再生信号の谷

146 前シンポノレ

147 後シンボル

148 接続部分

221 8Z5ビット変換回路

222 5Z6再帰,袓織畳み込み符号変調回路

223 ランダムインターリーバ

224 5Z6再帰組織畳み込み符号変調回路 225 セレクタ一

230 サブチャネルデータ分配回路

231 加算回路

232 fl周波数サブチャネルエンコーダ

233 f2周波数サブチャネルエンコーダ

234 f3周波数サブチャネルエンコーダ

235 f 4周波数サブチャネルエンコーダ

236 f5周波数サブチャネルエンコーダ

237 f6周波数サブチャネルエンコーダ

238 f7周波数サブチャネルエンコーダ

239 f8周波数サブチャネルエンコーダ

240 f 9周波数サブチャネルエンコーダ 241 セレクタ一

242 シンボル変調データメモリ

243 セレクタ一

244 浮動小数点積和演算回路

245 ガウスビーム逆行列テーブル

246 演算制御回路

247 ストアアドレス演算アドレス生成回路

251 セレクタ一

252 屈折率データメモリ

253 セレクタ一

254 セレクタ一

255 記録信号データメモリ

256 セレクタ一

257 セレクタ一

258 fk演算回路

259 レジスター

25A △ A[k]加算器

25B fkメモリ

25C a kメモジ

25D LU分解回路

25E 加算器

25F 記録補償確定信号

25G シーケンス制御回路

25H 収束判定回路

251 直交周波数分割変調信号

25J 減算器

261 アナログ EQ回路

262 AD変騰

263 シンボル先頭検出回路

264 サンプルクロック発生回路

271 fl周波数サブチャネルデコ^" -ダ

272 f 2周波数サブチャネルデコ^" -ダ

273 f 3周波数サブチャネルデコ -ダ

274 f 4周波数サブチャネルデコ^" -ダ

275 f 5周波数サブチャネルデコ^" -ダ

276 f 6周波数サブチャネルデコ^" -ダ

277 f 7周波数サブチャネルデコ -ダ

278 f8周波数サブチャネルデコ^" -ダ

279 f 9周波数サブチャネルデコ -ダ

27A デコード値選択回路

281 デコーダー 2

282 分散値演算回路

283 通信路値演算回路

284 加算器

285 ランダムデ.インターリーブ回路

286 ランダムデ.インターリーブ回路

287 デコーダー 1

288 通信路値演算回路

289 加算器

28A ランダムインターリーブ回路

28B セレクタ一

28C 硬判定回路

291 乗异

292 1. 0データテープノレ

293 ガウスビーム強度分布テーブル

294 加算器

295 減算器

296 乗异

297 乗异

298 セレクタ一

299 レジスター

29A 減算器

301 ユーグリッド距離演算回路

302 基準再生信号発生回路

303 確率演算回路

304 セレクタ一

305 y Km, m メモリ

306 セレクタ一

307 レジスター

308 加算回路

309 セレクタ一

30A a S (m)メモリ X

30B セレクタ一

30C a S (m)メモリ

30D セレクタ一

30E レジスター

30F 加算回路

30G セレクタ一

30H a S (m)メモリ X

301 セレクタ一

30J a S (m)メモリ

30K セレクタ一

30L 乗算回路

30M 加算回路

30N レジスター

30O 乗算回路

発明を実施するための最良の形態

[0060] 以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。

[0061] 図 6 (a)は、本発明の実施形態の情報記録媒体のフォーマットを示している。本実 施形態の情報記録媒体は例えば光ディスク媒体である。図 6 (a)に示す光ディスク媒 体 61は、基台 67aと少なくとも 1つの記録層 67を備えている。記録層 67は基台 67a 上に設けられている。図 6に示す例では、光ディスク媒体 61は複数の記録層 67を備 えている。

[0062] 記録層 67には、ほとんど閾値のないフォトンモード記録材料が使用されている。記 録層 67は、照射される光の量の合計に応じて光学定数が連続的に変化する。例え ば、記録材料の光学定数の変化量がほぼ記録ビーム強度の関数となっていて、記 録ビーム強度の一次関数または二次関数となって、る。記録材料の光学定数の変 化量が記録ビーム強度の一次関数となって、る記録を 1光子吸収記録、記録材料の 光学定数の変化量が記録ビーム強度の二次関数となっている記録を 2光子吸収記

録と呼んでいる。

[0063] 光学定数は例えば屈折率である。屈折率の変化は、記録層 67が有する材料の 2光 子吸収反応または 1光子吸収反応に基づいて生じる。 2光子吸収反応の確率はパル スビームの強度の 2乗に比例する。 1光子吸収反応の確率はパルスビームの強度に 比例する。このような特性を有する記録材料としては、例えばジァリールェテンがあり 、記録層 67はそのような材料を有する。

[0064] また、ある実施形態では、屈折率の変化は、記録層が有する分子の方向がパルス ビームの偏光面と垂直方向に変化することに基づいて生じる。分子の方向が変化す る確率は、パルスビームの強度の 2乗または 1乗に比例する。このような特性を有する 記録材料としては、例えば、 PAP (Photoaddresable Polymers)があり、記録層 6 7はそのような材料を有する。

[0065] 記録層 67の材料の例として、フルギド、ジァリールェテン、 PAPなどがあり、 1光子 吸収記録と 2光子吸収記録の両方の記録が可能である。これらは、共に光学定数の 1つである屈折率が変化することで記録を行う。また、上述のような記録材料がパルス ビームの強度の 1乗に比例するか 2乗にするかは、記録条件 (ビーム波長等)によつ て変化する。以降、ジァリールェテンなどの 2光子吸収記録用の記録材料が使用さ れているとして説明を行うが、 1光子吸収記録でも本発明の原理および作用効果は 同様である。

[0066] 光ディスク媒体 61上の領域 B65は、光ディスク媒体 61内の 1つの記録層 67を示し ており、領域 B拡大図は、領域 Bの詳細を示している。領域 B拡大図が示す様に、記 録層 67は、同心円状、又はスパイラル状のトラック 68を備えている。更に、トラック 68 は、所定の長さのシンボル 62に分割されている。シンボル 62内は、図 6 (b)に示す様 に、屈折率の変化のパターンによってデータが記録されている。このパターンに複数 のビットが多重記録されていて、シンボル単位で記録 Z再生を行う。よって、シンボル 全体のパターンを再生しな、とデータの再生ができな、と、う性質がある。

[0067] 図 7および図 8を参照して、本発明の実施形態による光ディスク媒体 61へのデータ の記録を実行する光ディスク装置 100および記録方式を説明する。図 7は、光デイス ク装置 100を示す図である。

[0068] 光ディスク装置 100は、複数のサブチャネル信号を組み合わせて光ディスク媒体 6 1に記録するための情報を示す多重信号を生成する変調部 101と、光ディスク媒体 6 1に情報を記録するための記録信号を生成する記録補償部 95と、記録補償部 95が 生成した記録信号に基づいて光ディスク媒体 61の記録層 67に集光する様にパルス ビームを照射する光ヘッド部 103とを備える。光ヘッド部 103はディスク媒体 61に情 報を記録するときには記録部として機能する。光ヘッド部 103は、パルスビームの照 射位置を移動させながら、パルスビームの記録層 67上の直径より短い間隔で複数の パルスビームを記録層 67に照射する。記録補償部 95は、パルスビームを照射した記 録層 67上の各位置の、記録終了までの光学定数の変化量の各合計が、所望の変 化量パターンとなるように、記録信号を生成する。パルスビームの記録層 67上の直 径の大きさは、特定のエネルギー密度を有するパルスビームスポットの領域の大きさ を指す。例えば、パルスビームの直径の大きさとは、パルスビームの中心のパワーの 1/e2 (eは自然対数)倍のパワーが発生して、る領域の大きさを指して、る。

[0069] なお、記録層 67のある所定の位置に着目すると、その所定の位置には複数のノル スビームのそれぞれの少なくとも一部ずつが照射される。記録補償部 95は、複数の パルスビームのそれぞれを照射した時の上記所定の位置の光学定数の変化量の合 計が、所望の変化量となるように、記録信号を生成する。

[0070] 光ディスク装置 100は、記録装置または記録再生装置である。光ディスク装置 100 は、記録を行わな!/、が再生は行う再生装置であってもよ!ヽ(再生動作は後述する)。 光ディスク装置 100が備えるそれらの構成要素の一部は半導体集積回路として製造 され得る。例えば記録補償部 95は半導体集積回路として製造され得る。光ディスク 装置 100が備えるそれらの各構成要素の詳細は後述する。

[0071] 次に、図 8を参照して本発明の実施形態による記録方式を説明する。

[0072] 図 8 (a)に示されたバイナリデータは、記録すべきデータであり、図 8 (e)が光デイス ク媒体上のシンボル内に形成された屈折率分布であり、記録すべきバイナリデータが 屈折率パターンとして記録されている。順次、図 8 (a)より図 8 (e)まで、バイナリデー タが記録される手順を説明してゆく。

[0073] 記録すべきデータは所定の長さのシンボル単位で記録される。図 8 (a)のバイナリ データは、所定ビット数毎に分けられていて、この所定のビット数のバイナリデータが 単位となって記録が行われる。即ち、このビット数力 1シンボルに記録されるビット数 となっている。図 8 (a)で中括弧で示されたバイナリデータが 1シンボルに記録される データであり、この場合は、 54ビットとなっている。

[0074] 1シンボル分のバイナリデータは複数のサブチャンネルに分配されて、サブチャン ネル毎に変調される。図 8 (a)で小括弧で区切られたデータ力サブチャンネル分の データに相当する。図 8 (b)は変調された各サブチャンネル信号を示している。図 8 ( b)の様に、各サブチャンネル信号は、 1シンボル長にわたり生成される。サブチヤネ ル信号毎に位相分割の数が定められてヽる。各サブチャンネル信号のキャリア信号 同士の周波数差は、シンボルの空間周波数にビームスポットの移動速度を掛け合わ した値の整数倍になっている。ここで、ビームスポットの移動速度は、光ディスク媒体 とビームスポットとの間の相対速度である。図 8 (b)の例では、一番キャリア周波数の 低いサブチャンネル信号(図上で一番上)は、そのキャリア周波数力シンボルの空 間周波数と同じになっている。よって、シンボル内に 1波長分の信号が生成されてい る。二番目にキャリア周波数の低いサブチャンネル信号(図上で上から 2番目)は、そ のキャリア周波数力シンボルの空間周波数の 2倍となっていて 2波長分の信号が生 成されている。以降、サブチャンネル信号のキャリア周波数は、シンボルの空間周波 数分づっ増えてゆき、 9番目のサブチャネル信号のキャリア周波数は、 1番目のサブ チャネルのキャリア周波数の 9倍となっている。即ち、各サブチャンネル信号のキヤリ ァの空間周波数の差は、シンボルの空間周波数の倍数になって!/、る。

[0075] 各サブチャネル信号は位相変調されて、る。図 8 (b)の例では、各サブチャンネル の変調方式を 64QAM (Qudrature Amplitude Modulation)変調とした例であ る。 64QAM変調では、各サブチャネルの振幅、位相の取り方が 64通りとなる振幅位 相変調となっている。よって、各サブチャネル毎に 6ビットづっ分配できるので、 1シン ボル当たり 6ビット X 9サブチャネル = 54ビットが記録できる。また、これ以外の例とし て、各サブチャネルの変調方式を PSK (Phase Shift Keying)変調としても良い。 この場合には、振幅変動に強くなり、信頼性が上がる。

[0076] これらの QAM変調された各サブチャネル信号を組み合わせることで、図 8 (c)の直 交周波数分割多重信号が得られる。この直交周波数分割多重信号が記録される信 号である力この信号に比例した強度を持つ記録ビームで記録しても再生時にこの 信号を得ることはできない。これには以下の 3つの理由が考えられる。(1)記録自体 が記録ビーム強度の 2乗に比例して、る 2光子吸収記録であること。 (2)再生信号が 再生ビームスポット強度パターンと屈折率パターンの畳み込みにより得られるので、 再生信号にフィルターが力かること。(3)最後に本記録方式に特徴的な原因として、 記録ビームの発光間隔が記録ビームスポットの直径より狭、場合、複数のビームスポ ットが照射される部分ができることが考えられる。

[0077] 図 9は、 2光子吸収記録の方法を説明した図である。 2光子吸収記録では、通常、 記録ビームは、非常に短いパルスとなる。これは 2光子吸収記録に高いパワーの記 録ビームが必要である為、デューティを低くしてピークパワーを高くする必要があるか らである。図 9は、トラック中央 83を、所定の発光間隔 84で記録ビームインパルス 81 を照射して記録を行う例を示している。よって、記録ビームインパルス 81の間の部分 は、ビーム照射が 2回行われる。照射されるビーム強度は、 2光子吸収記録反応が 1 00%起きる強度を最高強度とし、その値を 1. 0としている(以降この記録光強度を規 格化記録光強度と呼ぶ)。即ち、ビームが照射されている部分のジァリールェテン分 子が 100%の確率まで 2光子吸収反応を起こす力これ以上の反応は起きないとす る。以降、ビーム強度を 2光子吸収反応の確率、即ち、 0%からの記録反応割合で表 す。また、 2光子吸収記録反応が 0%起きた時の屈折率を 1. 55、 2光子吸収記録反 応が 100%起きた時の屈折率を 1. 65とし、 2光子吸収記録反応の割合と屈折率は 比例するとしている。これらの条件で記録を行う。直交周波数分割多重信号 82をサ ンプリングした値に比例した強度の記録ビームインパルス 81で記録した場合、形成さ れた屈折率パターンを再生しても、直交周波数分割多重信号 82と同じ信号が再生 できない。

[0078] 図 10Aおよび図 10Bは、最も簡単な例として、記録ビームの Airy半径の約 1/2の 間隔で 2つの記録ビームインパルスを照射する 2光子吸収記録によって屈折率パタ ーンを形成した例を示す。図 10Aは、 2つの記録ビームインパルスの強度分布を示し ている。記録ビームが重なっている部分はビーム強度の高い方を表示している。この ビームは、対物レンズの NAを 0. 85、レーザ光源の波長を 650nmとした時に生成さ れるビームである。縦軸は、ビーム強度を記録反応の割合で表した数値を示している 。記録ビームインパルスのピークの強度は記録反応を 50%起こす強度となって、る。 図 10Aでは、図上左の記録ビームが最初に照射され、次に右の記録ビームが照射さ れる。また、ビーム照射位置の中間位置では、記録ビームの強度は、 2光子吸収記 録反応が 28. 7%行われる強度となる。

[0079] 図 10Bは、図 10Aの記録ビームで記録された時の 2光子吸収記録反応の割合の 分布を示している。例えば、 2つの記録ビームインパルス照射位置の中間位置の 2光 子吸収記録反応の割合は、左の最初の記録ビームインパルスで 2光子吸収反応割 合が 28. 7%まで変化し、右の 2番目のビームインパルスで 28. 7% + (100% - 28 . 7%) X 28. 7% =49. 2%まで変ィ匕している。

[0080] 図 11Aおよび図 11Bは、記録ビーム強度と 2光子吸収記録反応の割合が線形の 関係にある場合に、形成される屈折率パターンを示している。図 11Aは、図 10Aと同 じ記録ビームインパルスを示す。この記録ビームインパルスで、記録ビーム強度と 2光 子吸収記録反応の割合が線形の関係にある条件下で形成された屈折率パターンを 図 11Bに示す。図 10Bと同様に、 2つの記録ビームインパルス照射位置の中間位置 の 2光子吸収記録反応の割合を計算すると、 28. 7% + 28. 7% = 57. 4%となる。

[0081] 2つのビームインパルスの強度が同じであるので、屈折率分布はこの 2つのビームィ ンパルス照射位置の間ではフラットにならなければいけない。図 10Bと図 11Bを比較 すると、図 11Bの 2つのビームインパルス照射位置の間の屈折率分布は、ほぼ一定 であるが、図 10Bは、落ち込んでいる。図 11Bでは記録ビーム強度と 2光子吸収記録 反応の割合が加算の関係にある。これに対し、図 10Bでは、以前に 2光子吸収記録 反応が起こって、る所の未反応分子割合 (即ち、以前の反応割合を 100%から引、 た割合)に、次の記録ビーム強度で決まる反応割合を掛けた値が合計の 2光子吸収 反応割合となる。

[0082] 図 12は、図 10Bと図 11Bで示された屈折率パターンを一定強度の再生ビームでス キャンして、その反射光により得られた再生信号を示している。この 2つの再生信号の 差は、上述の記録ビームが重なった部分の反応の非線形性より来ている。この様に 記録ビームが重なって記録される場合は、記録信号と実際に形成される屈折率バタ ーンは異なり、異なった分を補償する記録補償が必要となる。即ち、図 12の 2つの信 号の差が記録補償すべき量に対応して!/ヽる。

[0083] 記録補償の方法としては、予め、所望の再生信号が得られる記録信号を山登り法 などのシミュレーションにて漸近的に求めておく方法が考えられる。ここで所望の再生 信号は、記録する直交周波数分割多重信号の相似形となる信号である。シミュレ一 シヨンのァノレゴリズムとしては、以下のステップが考えられる。

[0084] (ステップ 1)初期記録信号を適当に決める。次に、初期記録信号を所定の間隔で サンプリングして生成した記録ビームインパルスで記録し、形成された屈折率パター ンを求める。

[0085] (ステップ 2)記録自体が記録ビーム強度の 2乗に比例して、る 2光子吸収記録であ ること、記録ビームスポットが複数回照射されて非線形な形で記録されることを考慮 する。再生ビームスポット強度パターンと屈折率パターンの畳み込みにより再生信号 を得る。

[0086] (ステップ 3)所望の再生信号とステップ 2で得られた再生信号とを比較して、得られ た再生信号が所望の再生信号に近づく様に記録信号を変更する。即ち、ステップ 2 で得られた再生信号と所望の再生信号を比較して、得られた再生信号が低、部分で は、その部分に対応する記録ビームインパルスの強度を上げ、得られた再生信号が 高い部分では、その部分に対応する記録ビームインパルスの強度を下げる。また、同 時に、得られた再生信号と所望の再生信号の差の絶対値を積分した値を求める。こ の値をこの記録信号の評価値とする。

[0087] (ステップ 4)変更された記録信号でステップ 1と同じ様に記録する。

[0088] (ステップ 5)ステップ 2に戻る。

[0089] この様な処理をステップ 3の評価値が所定の値以下になるまで繰り返す。これにより 、図 8 (c)の直交周波数分割多重信号から図 8 (d)の記録信号への変換が行われる。 図 8 (d)の記録信号のグラフ上の点は、記録ビームインノルスの照射点である。

[0090] 図 8 (e)は、図 8 (d)の記録信号で記録した時の屈折率パターンを示して、る。記録 ビームスポット 71は、トラック 68に沿って移動する。図 8 (d)の記録信号に比例したビ ーム強度でトラック 68を照射することで、トラック 68内の屈折率パターンが変化して、 図 8 (a)のバイナリデータが記録される。

[0091] なお、山登り法など漸近的に解を求める方法は、多くの演算量が必要となる。よって 、より解析的に解を求める方法の方が演算量が少なぐ記録信号を早く求めることが できる。以下に本発明の実施形態による記録補償方式を説明する。

[0092] 本発明の実施形態による記録補償とは、再生時に所望の直交周波数分割変調波 形が得られる様に、 1シンボル間の記録光の強度パターンを求めることである。記録 光の強度パターンを求める演算は、 2ステップで行う。最初のステップで、所望の直交 周波数分割変調波形の再生信号が得られる光学定数パターンを求める。次のステツ プで、この光学定数パターンを記録するための記録光の強度パターンを求める。

[0093] まず、所望の再生信号が得られる光学定数パターンを求める。即ち、直交周波数 分割変調波形が再生波形として得られる 1シンボル分の光学定数パターンを求める 。ここで、光学定数は屈折率とし、再生光としてガウスビームを用い、この屈折率バタ 一ン上を連続に照射する再生光でスキャンして再生信号を得るとする。再生光を用

V、て屈折率パターンを畳み込み演算して再生信号を得るので、その逆畳み込み演 算をすれば良い。

[0094] 図 13は、再生に関する 1シンボル内のパラメータを表している。本来は、 2次元で記 録 '再生されるので、 2次元での計算をしなければいけないが、ここでは、トラック中心 の値を代表値として計算する。 g[k] [L]は、 k回目のサンプルタイミングのサンプル点 Lでの再生光ガウスビームの規格化ビームパワーを表している。ここで、再生光ガウス ビームのピークパワーを 1. 0と規格ィ匕している。また、 Rf[L]は、データが記録されて

V、る記録層上のサンプル点 Lでの反射率を示して、る。反射率は屈折率に対応した 値となる。 Plysg[L]は、再生光第 kビーム [k] [L]が照射された時の反射光と照射光 の比を示している。即ち、再生光のパワーが一定とした場合、この比は再生信号と同 等と考えられるので、以降、この比を再生信号と呼ぶ。 Plysg[L]は、再生信号の第 L サンプル値である。図 13の例では、 256個のサンプル点がある。

[0095] 図 14は、 1シンボル内を再生光がスキャンして再生信号を得るまでの課程を示して いる。この例では、再生光は強度一定で連続に照射されるとし、 1シンボル長内で、 2 56回再生信号がサンプルされるとする。図 14の上段は、サンプル点での再生光 g[0 ] [L]第 0ビーム力 g [255] [L]第 255ビームまでの分布を示している。また、シンポ ルの前後の再生光のビーム半径分の部分、即ちシンボルの前後 20サンプル分の境 域も再生光が照射されている。再生光の強度は一定なので、 g[k] [L]の集光部分の 分布は一定である。

[0096] 図 14の中段は、 1シンボル内に記録されて、る反射率パターン (屈折率パターン) を示している。反射率は、屈折率より求まる。例えば、記録層で 0%の 2光子吸収反 応の場合の屈折率を Nl、 100%の 2光子吸収反応の場合の屈折率を N2、記録層 の上下の部分の屈折率を N0、再生光の波長をえ、記録層の厚さ D、規格化屈折率 を n[L] (屈折率 N1の時 n[L]=0、屈折率 N2の時 n[L] = 1.0と規格化)、 N12 = N1+(N2-N1) Xn[L]と定義すると、規格化屈折率 n[L]である部分の反射率 Rf [L]は、

1-(8XN0"2XN12"2/((N12"2+N0"2)"2+4XN0"2XN12"2-(N0"2 -N12"2)"2Xcos(4X π ΧΝ12Χϋ/λ)));

となる。 Ν1、 Ν2、 Ν0、 λ、 Dは既知で一定なので、反射率 Rf [L]と規格化屈折率 η[ L]は 1対 1で対応している。よって、以降、中段のパターンを反射率パターンと呼ぶこ とにする。

[0097] 図 14の下段は、図 14の上段の再生光を図 14の中段の記録反射パターンに照射 して得られる再生信号を示している。この再生信号は、図 14上段の再生光分布を図 14中段の反射率パターンで畳み込み演算することで得られる。

[0098] 以上より、 1シンボル分の再生ビームと反射率分布と再生信号の関係が図 15の様 な行列式となる。左の行列を再生ビーム行列、右の行列を再生信号ベクトル、真ん中 の行列を反射率分布ベクトルと呼ぶ。再生ビーム行列と再生信号ベクトルは既知な ので、再生ビーム行列の逆行列を式の両辺に左側より掛けると、反射率分布ベクトル が求まる。

[0099] 次に、求まった光学定数パターン、即ち、屈折率パターンを形成する記録光の強度 パターンを求める。

[0100] 1つの位置に注目して記録光による屈折率の変化について考えてみる。注目して

いる位置に k回目に照射される規格ィ匕記録光強度を b[k]とし、 k回記録光照射後の 規格化屈折率を n[k]とする。ここで、規格化記録光強度とは、図 9と同様に、 b[k] = 1.0で 2光子吸収記録反応が 100%起きる光強度とし、線形な値とする。また、規格 化屈折率も同様に、 n[k] = l.0で 2光子吸収記録反応が 100%起きた時の屈折率 とし、線形な値とする。すると、 k 1回記録光照射後の屈折率から k回記録光照射後 の屈折率は、

n[k]=n[k-l] + (l-n[k-l]) Xb[k]"2

となる。

[0101] この式を変形すると、

(l-n[k]) = (l-n[k-l])x(l-b[k]"2)

となり、比級数の形になる。 N[k] = l—n[k]と置くと、

N [k] = N [k - 1 ] ( 1 - b [k] " 2)

となる。

[0102] よって、 N[k]は、 b[0]〜b[k]によって表すことができる。即ち、 N[k] =N[0] (1— b[0]"2) X (l-b[l]"2) Χ···Χ (l-b[k-l]"2) X (1 b[k]'2)

となる。 N[0]は 1 n[0]を示すから、初期の屈折率と各回の記録光強度が判れば、 記録光が任意の回数照射された後の屈折率が計算できる。

[0103] 同様に 1シンボル内に記録される屈折率パターンも記録光の強度が判れば解析的 に求まる。図 16Aおよび図 16Bは、 1シンボル分の記録時のパラメータを説明してい る。この例では、記録光は、再生サンプル点と同じ位置でパルス状に照射され、 1シ ンボル当たり 256パルス照射されるとする。記録光が照射される 256サンプルの区間 の前後 20サンプル (記録光ビーム半径)は、記録光のビームの裾の部分により記録 される。

[0104] 上記ビーム分布等のパラメータに位置のパラメータをカ卩えてパラメータを再定義す る。サンプル点 Lに k回目に照射される規格ィ匕記録光強度を b[k] [L]とし、サンプル 点 Lに記録光を k回照射後の規格ィ匕屈折率を n[k] [L]とし、 N[k] [L] = l-n[k] [L ]とする。また、サンプル点 Lでの記録光の規格ィ匕ビームパワー分布を g[k] [L]とする (g[k][L]のピークのビームパワーは 1.0としている)。 A [k]は k番目のビームのピー クパワーを示している。 k番目の記録光のビームパワー分布は、 A[k] X g[k] [L]で 表される。図 16Aは、 A[k] X g[L]の分布を表している。 g[k] [L]は、ガウス分布を 示し既知であるので、記録ビーム分布は、 A [k]だけで表すことができる。

[0105] 図 16Bは 1シンボル内の記録光ビームの位置を説明している。記録光照射位置は 、再生光サンプリング位置と同じにしている。よって、 Lは、 0より 295までで定義され ている。ただ、再生光と異なるのは、記録光の強度は一定でなく変化する点である。

[0106] また、 1シンボル内の 1パルスの記録光のビームパワー分布は、図 17の様な行列式 で表現できる。この行列をビーム行列と呼び B[k]と定義する。この例では、 g[k] [L] の分布は、ガウス分布としている力記録再生学習などで最適な分布に調整すること ができる。

[0107] これら再定義したパラメータを使って、 k 1番目の記録光が照射された後の屈折 率分布と k番目の記録光のビームパワー分布より、 k番目の記録光が照射された後の 屈折率分布を求める。図 18Aでは、 k 1番目の記録光照射後の屈折率分布と k番 目の記録光のビーム行列より、 k番目の記録光照射後の屈折率分布を行列式で求め ている。 N[k] [0] = l -n[k] [0]である。 n[k] [0]は、 k番目のビーム照射後のサン プル点 0での規格ィ匕屈折率である。 k番目のビームのパワー分布 b[k] [ ]により表さ れた屈折率変化行列≡ビーム分布行列≡ B [k]である。

[0108] k番目の記録光照射後の 1シンボルの屈折率分布は、図 18Bの行列式にて表現さ れる。ここで、 0番目の屈折率分布は、全て 0になるので、全ての N[0] [L]は 1となる 。最終的に図 19の行列式に変形される。この行列式で、 A [k]が求まると、所望の記 録光の強度パターンが求まる。この行列式は、ニュートンラプソン法にて高速に解 くことができる。

[0109] このように、目標となる再生波形を図 15の plysgに代入した目標再生信号ベクトル に再生ビーム行列 Gの逆行列を掛けて反射率分布ベクトルを求め、反射率を屈折率 に変換し、図 18Aおよび図 18Bの 256回記録ビームが照射された後の屈折率分布 に代入して、ビーム行列の A[0]〜A[255]を-ユートン'ラプソン法などで求める。こ れにより、記録光ビーム強度が求まる。求まった記録光ビーム強度は、記録補償され た記録信号に反映される。

[0110] 以上より、記録補償の演算を定式ィ匕し、この式を解くことにより、所望の直交周波数 分割変調波形が得られる様に記録光の強度パターンを高速に求めることができ、記 録補償された記録信号が得られる。

[0111] 図 7に示す光ディスク装置 100は、上記で説明した記録補償を実行する。以下、光 ディスク装置 100の動作を詳細に説明する。

[0112] 変調部 101は、ターボ符号変調回路 91と、直交周波数分割変調回路 93とを備え る。記録補償部 95は、屈折率パターン演算回路 96と記録パルス強度演算回路 98と を備える。光ヘッド部 103は、パルスレーザー駆動回路 110と、パルスレーザ素子 11 2と、コリメーターレンズ 113と、ビームスプリツター 114と、 1Z4波長板 115と、対物レ ンズ 116と、対物レンズァクチエーター 117と、集光レンズ 121と、フォトセンサー群 1 22と、サーボ回路 126とを備える。記録層 119を備える光ディスク媒体 118はスピン ドルモーター 120により回転する。

[0113] なお、光ヘッド部 103は、光ディスク媒体力も情報を再生する場合は、再生部として 機能し、記録層にビームを照射し、光ディスク媒体からの反射光に基づいて再生信 号を生成する。光ディスク装置 100は、復調部 104をさらに備える。復調部 104は、 光ヘッド部 103が生成した再生信号に複数のキャリア信号を乗算してキャリア信号に 対応した複数のサブチャネル信号を生成する。復調部 104は、その複数のサブチヤ ネル信号に基づ!、て情報記録媒体に記録された情報を検出する。再生動作は後述 する。

[0114] 以下、光ディスク装置 100が実行する記録補償動作を説明する。

[0115] 情報源符号ィ匕ブロック(図示せず)より記録するべきデータ、即ち、記録データがタ ーボ符号変調回路 91 (図 7)に入力される。ターボ符号変調回路 91は、データを高 符号化率ターボ符号に変調する。高符号ィ匕率ターボ符号は、 H. Ogiwara and M . Yano, Improvement of turbo trellis— coded modulation system, IEI CE Trans. Fundamentals, E— 81— A, pp. 2040— 2046, 1998に開示されて いる。通常、無線通信などでのターボ符号は、符号化率が 0. 3〜0. 5程度であり、光 ディスクの符号化率 0. 8程度と比べて小さい。光ディスクの通信路はローノスフィル ターの特性を有していて、記録できる周波数を上げることが困難な為、符号化率が低

いと記録密度が低くなる。この為に高符号ィ匕ターボ符号を使用する。高符号化率タ ーボ符号の内符号としては、 5ビットのデータを 6ビットの ungerboeckコードにする符 号 使つてヽる。 ungerboeckコ ~~トは、 G. Ungerboeck, channel coding wi th multilevel/ phase signals, IEEE Trans. Inform. Theory, vol. IT— 28 , nol, pp. 55-67, Jan. 1982"【こ開示されて!ヽる。

[0116] 図 20Aは、ターボ符号変調回路 91を示している。この例では、入力された記録デ ータは、 8ビットで並列入力される。入力された 8ビットの記録データは、 8Z5ビット変 換回路 221に入力されて、 5ビットの並列データに変換される。変換された 5ビットの データは、 5Z6再帰糸且織畳み込み符号変調回路 222とランダムインターリーバ 223 に入力される。

[0117] 5Z6再帰組織畳み込み符号変調回路 222では、 5ビットの記録データを入力して 、 6ビットの再帰組織畳み込み符号の 1ビットのパリティビットを出力している。図 20B は、再帰糸且織畳み込み符号変調回路の一例を示している。 Dは、 D型フリップフロッ プを示し、 1シンボル周期の 9倍の周波数のクロックで動作している。即ち、 9ターボ符 号語で 1つの OFDMのシンボルを形成している。尚、ターボ符号変調回路 91では、 8Z5ビット変換回路以降の回路は、このクロックで動作している。図中の +は、 1ビッ ト加算を示している。ノリティビットの出力は、一番左のフリップフロップの入力となつ て 、て再帰的に動作して、る。変調データは、 5ビットのデータと 1ビットのノリティビッ トを有しているが、パリティビットの 1ビットだけが出力されている。

[0118] 図 20Cに 5Z6再帰組織畳み込み符号変調回路 222の状態遷移表を示す。表中 のステート ίま、図 20Βのフリップフロップの値(S4、 S3、 S2、 Sl、 SO)を示して! /、る。 また、表中の Fで始まる英数字の数字の部分は、図 20Bに示す出力値 (ビット 4、ビッ ト 3、ビット 2、ビット 1、ビット 0、ノリティビット)を 16進数で表した数字になっており、 F で始まる英数字自体は、後述する 64QAM変調のマッピングを示して、る。

[0119] ランダムインターリーバ 223は、入力されたデータとそれに対応したパリティビットを 組みとして、組み単位で順番をランダムに変えている。インターリーブ長は mシンボル 分であり、通常、トラック 1周未満の長さになっている。本実施例では、 6ビットを 1つの 符号語として、 255 X 129語(197370ビット)をインターリーブ長としている。以降、こ

のインターリーブ単位を 1ターボ符号語と呼ぶ。

[0120] ランダムインターリーバ 223は、順番をランダムに変えたデータを別の 5Z6再帰組 織畳み込み符号変調回路 224に入力する。ここで、 5Z6再帰組織畳み込み符号変 調回路 222と 5Z6再帰組織畳み込み符号変調回路 224は同じ回路である。よって、 同様に、 5Z6再帰組織畳み込み符号変調回路 224は、 1ビットのノ^ティビットを出 力する。 2つの 5Z6再帰組織畳み込み符号変調回路よりのノリティビットは、セレクタ 一 225に入力される。セレクタ一 225では、 2つのパリティビットを交互に選択して出 力する。即ち、このターボ符号はパンクチヤ一符号である。

[0121] 交互に出力された 1ビットのノリティビットは、ランダムインターリーバ 223より出力さ れた 5ビットのデータと共に 6ビット並列データのターボ符号変調信号 92として出力さ れ、直交周波数分割変調回路 93に入力される。

[0122] このターボ符号変調回路 91は、 5ビットの記録データを入力して 6ビットのターボ符 号を出力しているので、符号化率は、 5/6 = 0. 83となる。

[0123] 直交周波数分割変調回路 93は、入力された 6ビット並列データのターボ符号変調 信号 92をサブチャネル毎に分配して変調し、サブチャネル毎に変調されたデータを カロえ合わた直交周波数変調信号 94を出力する。

[0124] 図 21Aは、直交周波数分割変調回路 93を示している。入力されたターボ符号変調 信号は、サブチャネルデータ分配回路 230に入力される。サブチャネルデータ分配 回路 230は、入力されたターボ符号変調信号の 6ビット並列データを fl周波数サブ チャネルエンコーダ 232から f9周波数サブチャネルエンコーダ 240に順次繰り返し 分配する。

[0125] fl周波数サブチャネルエンコーダ 232から f9周波数サブチャネルエンコーダ 240 は、サブチャネルデータ分配回路 230より 6ビット並列データと記録クロックを入力し、 6ビット並列データを各々の周波数 (fl周波数サブチャネルエンコーダ 232では、 fl の周波数)のキャリアで 64QAM変調を行い、 64QAM変調波形信号を記録クロック に同期して出力している。記録クロックの周波数 fwとキャリア周波数 fsc=fl〜f9は、 以下の関係を満たして、る(f 1: n = 1、 f 9: n= 9)。

fsc=fw/ (n X 2m)

n= l、 2、 3 · · · 9 (ηは自然数)

mは自然数

[0126] fl周波数サブチャネルエンコーダ 232から f9周波数サブチャネルエンコーダ 240 の 64QAM変調波形信号の出力は、加算回路 231に入力され、記録クロック毎〖こカロ 算結果を出力する。この出力が直交周波数分割変調信号 94となる。図 21Bおよび 図 21Cに 64QAM変調のマッピングの一部を示す。上の Fで始まる英数字(F07など )は、図 20Cの 5Z6再帰組織畳み込み符号変調回路 222の状態遷移表の出力を示 している。図 21Bおよび図 21Cで 1つのマッピング図に 2つの出力(黒く塗りつぶして いる信号点)があるのは、図 20Bのビット 4の値が 2通りとれる為である。直交周波数 分割変調信号 94は、記録補償部 95に入力される。

[0127] 記録補償部 95は、屈折率パターン演算回路 96と記録パルス強度演算回路 98に 分かれている。屈折率パターン演算回路 96は、直交周波数分割変調信号 94を入力 して、屈折率信号 97を出力する。記録パルス強度演算回路 98は、屈折率信号 97を 入力して、記録信号 99を出力する。

[0128] 図 22は、屈折率パターン演算回路 96を示している。屈折率パターン演算回路 96 では、再生光のビーム行列の逆行列がガウスビーム逆行列値テーブル 245に予め 計算して保持されて、る。再生光のビーム行列の逆行列と直交周波数分割変調信 号 94との行列積を演算することで、屈折率信号を計算して!/、る。

[0129] 入力された直交周波数分割変調信号 94は、セレクタ一 241を通ってシンボル変調 データメモリ 242にー且保持される。シンボル変調データメモリ 242は、ダブルバッフ ァになって 1、る。片方のシンボル変調データメモリ 242に直交周波数分割変調信号 9 4を書き込みしている時は、もう一方のシンボル変調データメモリ 242は、屈折率パタ ーン演算を行っている。シンボル変調データメモリ 242から出力された直交周波数分 割変調信号 94は、セレクタ一 243を通って浮動小数点積和演算回路 244に入力さ れる。

[0130] 浮動小数点積和演算回路 244では、ガウスビーム逆行列値テーブル 245から出力 された値と直交周波数分割変調信号 94の行列積が演算されるように、浮動小数点 の乗算演算と加算演算、演算結果の保持、演算結果の出力を行う。行列積の演算の

為のデータ読み出しは、ストアアドレス演算アドレス生成回路 247よりシンボル変調デ 一タメモリ 242へ出力されるアドレスとガウスビーム逆行列値テーブル 245へ出力さ れるアドレスにより制御される。積和演算の制御は、演算制御回路 246より浮動小数 点積和演算回路 244へ出力される積和演算命令により制御される。行列積演算が終 了すると、シンボル変調データメモリ 242及びセレクタ一 243を切り替えて他方のシン ボル変調データメモリ 242に保持されている直交周波数分割変調信号の行列積演 算を行う。

[0131] 屈折率パターン演算回路 96より出力された屈折率信号 97は、記録パルス強度演 算回路 98に入力される。記録パルス強度演算回路 98では、屈折率信号 97とそれに 対応した直交周波数分割変調信号 94を入力して図 19の連立方程式を解いて、即ち 、図 19内の A[k]を求めて記録補償された記録信号 99を出力している。この例では 、図 19の A[k]を得る為に、ニュートン 'ラプソン法を用いている。

[0132] 図 23Aに示す記録パルス強度演算回路 98は、直交周波数分割変調信号を初期 値とした-ユートン'ラプソン法による方程式を解くハードウェアである。記録パルス強 度演算回路 98に入力された屈折率信号 97は、セレクタ一 251を通って屈折率デー タメモリ 252に書き込まれる。また、同時に、タイミング調整回路(図示せず)にて直交 周波数分割変調信号 94と屈折率信号 97とから生成した直交周波数分割変調信号 2 51が、セレクタ一 253とセレクタ一 254を通って記録信号データメモリ 255に書き込ま れる。直交周波数分割変調信号 251は、記録信号の初期値として入力される。以降、 記録信号データメモリ内のデータを漸近記録信号と呼ぶ。屈折率データメモリ 252お よび記録信号データメモリ 255はそれぞれダブルバッファになって、る。屈折率デー タメモリ 252の片方のメモリに屈折率信号 97を書き込みしている時は、もう一方のメモ リは、記録信号を求める演算を行っている。また、記録信号データメモリ 255の片方 のメモリに直交周波数分割変調信号 251を書き込みしている時は、もう一方のメモリは 、記録信号を求める演算を行っている。

[0133] 屈折率データメモリ 252より出力された屈折率信号は、セレクタ一 256を通って fk演 算回路 258に入力される。記録信号データメモリ 255より出力された漸近記録信号は 、セレクタ一 257と AA[k]加算器 25Aを通って fk演算回路 258に入力される。 ΔΑ[ k]加算器 25Aでは、所定のシーケンスで漸近記録信号に 0および所定の定数をカロ 算する。即ち、記録信号データメモリから、図 19の 1方程式に相当する 1回 (0加算) + 256回 (A[k] )の漸近記録信号が出力される。各々の漸近記録信号値に 0又は所 定の定数を加算して fk演算回路 258に入力する。 fk演算回路 258では、 0又は所定 の定数を加算された漸近記録信号に対応する図 19の連立方程式の左辺の演算を 行う。ここでは、 0加算分が最初に出力されて、その後順次 k=0より 255まで加算さ れた演算値が出力される。

[0134] fk演算回路 258より出力された 0加算に対応する値をレジスター 259に保持し、且 つ fkモリ 25Bに書き込む。減算器 25Jは、 A A[k]加算された次から出力される漸近 記録信号の fk演算値を、レジスター 259で保持されている値力も減算して、その結果 を a kメモリ 25Cに書き込む。 fkメモリに保持される値は、図 19の 1つの方程式に相 当する 256個で、 a kメモリに保持される値は、 256 X 256 = 65536個となる。

[0135] 図 23Bは、 fk演算回路 258を示している。入力された漸近記録信号は、乗算器 29 1に入力される。乗算器 291に入力された漸近記録信号は、所定のシーケンスで読 み出されるガウスビーム強度分布テーブル 293よりの値と乗算されて乗算器 291より 出力される。この動作は、図 19の A[k] X g [L]の部分を計算している。乗算器 291よ り出力された信号は、加算器 294と減算器 295に入力され、 1. 0データテーブル 29 2より出力される 1. 0の値から、それぞれ加算または減算されて乗算器 296に入力さ れ、乗算される。この動作は図 19の l—A[k]g [L] " 2の部分を計算している。乗算器 296の出力は、乗算器 297に入力され、レジスター 299からの値と乗算されて、減算 器 29Aに入力されるとともに、セレクタ一 298を通してレジスター 299に入力される。 レジスター 299は、乗算器 297の前の乗算結果を保持している。レジスター 299の初 期値は 1. 0であり、 1. 0データテーブル 292よりセレクタ一 298を通じて入力される。 所定のシーケンスで 1シンボル分の乗算が終了したら、減算器 29Aは、乗算器 297 の出力から屈折率信号の値を減算した結果を出力する。

[0136] この動作を 1シンボル分行ったら、 fk値と a k値を含む以下の連立方程式を解く LU 分解回路 25Dに、 1シンボル分の 256個の fk値と 65536個の a k値を出力する。 fk= a k X xk

[0137] この式は、 256連立方程式となる。求められた xkは、加算器 25Eに入力されて、記 録信号データメモリ 255に保持されている漸近記録信号と加算され、再び記録信号 データメモリ 255に書き込まれる。この書き込み動作で、漸近記録信号の値が更新さ れ、記録補償された記録信号に近づいていく。

[0138] 上記演算ループを繰り返していくと、 fkの値が 0に近づいていく。これは、漸近記録 信号が記録補償値に近づ、たと、うことである。収束判定回路 25Hにて fkの値が所 定の値以下になることを検出すると上記演算ループを終了して、記録補償された記 録信号 99と記録補償確定信号 25Fを出力して、他方の屈折率メモリ 255と記録信号 データメモリ 255に切り替えて再び演算を開始する。

[0139] 記録補償部 95より出力された記録信号 99と記録クロック 135は、パルスレーザー 駆動回路 110に入力される。パルスレーザー駆動回路 110は、入力された記録信号 99に基づ!/、てパルスレーザー駆動信号 111を生成する。パルスレーザー駆動信号 111は記録クロック 135に同期している。パルスレーザ素子 112は、パルスレーザー 駆動信号 111をレーザー光に変換する。 2光子吸収記録の場合は、非常にピークパ ヮ一の大きいレーザー光が必要な為、パルス幅は、記録クロックの周期に比べ非常 に小さぐ例えば、 Ins程度になる。

[0140] パルスレーザ素子 112より出力されたレーザー光は、コリメータレンズ 113を通って 平行光に変換され、ビームスプリツター 114、 1Z4波長板 115を通って対物レンズ 1 16に入射する。

[0141] 対物レンズ 116は、記録層 119にレーザ光の焦点が合う様に、対物レンズァクチェ 一ター 117により制御される。記録層 119に集光したレーザー光は、記録層 119の組 成を変化させることで屈折率を変化させて記録を行う。

[0142] 尚、上記の説明では、全てのデータを浮動小数点データとしている力誤差を評価 し可能であれば固定小数点データとして演算しても良い。

[0143] 次に、本発明の再生方式を説明する。図 24は、本発明の光学再生方式を説明して いる。図 24 (a)は、図 8で示された記録方法で形成された屈折率パターンである。こ の屈折率パターンから図 24 (d)のバイナリデータを再生する。順次、図 24 (a)より図 24 (d)まで、記録されたバイナリデータが再生される手順を説明してゆく。

[0144] 図 24 (a)は、シンボル境界 72とトラック境界 69で区切られた 1シンボル分の屈折率 パターンを示す。このシンボル内に 54ビットのバイナリデータが記録されている。一定 の強度に保たれた再生ビームスポット 76は、このシンボルのトラック 68の中央を移動 し、この再生ビームスポット 76の反射光を検出することで再生信号波形が得られる。

[0145] 図 24 (b)は、 1シンボル分の再生信号波形である。この 1シンボル分の再生信号波 形の長さ、即ち、 1シンボル長とシンボル境界間の長さは異なっている。図 24 (a)と図 24 (b)は、再生信号と再生ビームの位置を合わせて記載されている。 1シンボル長は 、 1シンボル分の信号が記録、又は再生される間の長さである。 1シンボル長は、図 2 4 (b)の再生信号の先頭を再生しているビームの中心位置から、再生信号の終わりの 部分を再生して、るビームの中心位置までの区間である。シンボル境界間の長さは データが記録されている物理的な長さであり、(シンボル長 +記録ビームスポット直径 )以上の長さがある。この差は、記録ビームスポット、および、再生ビームスポットが有 限の大きさである為である。

[0146] 図 24 (b)の再生信号に、記録時に使用した図 24 (c)に示すサブチャンネルのキヤ リア信号を乗算して 1シンボル長内で積分することで、このキャリア信号に対応したサ ブチャンネルのデータが再生される。この時、再生信号の各サブチャンネル間の周 波数差が 1シンボル長の時間の逆数、即ち、 1シンボル長に対応した周波数になって V、るので、互いに干渉せずにキャリア信号に対応したサブチャンネルのデータだけが 再生される。

[0147] 図 28Aおよび図 28Bは、図 24 (b)の再生信号に互いに 180度位相の異なる 2つの キャリア信号を各々乗算して 1シンボル長間で積分した 2つの値を、縦軸 (Q軸)と横 軸 (I軸)に当てはめてマッピングした信号配置図である。図 28Aは、ノイズのない理 想的な再生での信号配置図であり、図 28Bは、一般的な光ディスク媒体のノイズが存 在する時の信号配置図である。各サブチャネル信号は直交振幅変調されており、サ ブチャネル毎に信号点が定められている。サブチャンネルの変調方式は、 64QAM であるので、信号点が 64力所ある。即ち、 1点につき 6ビットのデータを表している。ま た、 1つの点が、 1サブチャンネルの再生に対応している。図 28Aは、理想的な再生 であるので、点状に示された 64個の信号点が示されている。この信号位置が基準の

信号位置となる。図 28Bは、再生時にノイズが乗った場合の信号配置図である。図 2 8Aの基準の信号点を中心として、再生された信号点が広がっている。この図 28B全 体では、約 32000点が表示されている。この再生された信号点力もバイナリデータへ の変換は、その信号点より最も近、基準信号点のバイナリデータ値をその再生され た信号点のバイナリデータ値とすることで得られる。

[0148] 図 24 (d)は、再生されたバイナリデータを示して!/、る。ノイナリデータを区切る小括 弧内の 6ビットが 1つのサブチャンネルの再生データを示し、中括弧が 1シンボルの再 生データを示している。 1シンボル全体では、 9サブチャンネルあるので、 54ビットが 再生される。

[0149] 尚、このバイナリデータをターボ符号や低密度パリティ符号などで生成すると、強力 なエラー訂正が可能となり、更に実質的に記録密度が向上する。

[0150] 本発明の実施形態による記録方式および再生方式の説明を続ける。

[0151] 図 24に示す再生方式を実行するとき、再生信号波形上でシンボルの先頭を見つ けることは、非常に重要である。検出したシンボルの先頭がずれている時、そのずれ が位相のオフセットとなって現れ、再生エラーの原因となる。

[0152] 図 29は、シンボルの先頭を検出するための記録再生方式を説明している。 029 (a )は、シンボルの先頭を検出する為の屈折率パターンを形成する記録信号 141を示 している。図 29 (b)は、図 29 (a)の記録信号 141で記録した時の屈折率パターンを 示している。図 29 (c)は、図 29 (b)の屈折率パターンを再生した時の再生信号 142 を示している。図 29 (a)、図 29 (b)、図 29 (c)は、シンボルとシンボルの接続部分前 後を示しており、お互いにトラック上の位置を合わせている。図上左側は、前シンボル 146の後尾の部分、図上真ん中は、シンボル間の接続部分 148、図上右側は、右側 の前シンボル 146の後ろに接続される後シンボル 147の先頭部分である。接続部分 148の記録信号 141 (図 29 (a) )のパワーは 0となっている。即ち、接続部分 148は、 無記録となっている。この無記録部分の長さは、再生ビームスポットの直径以上を必 要とする。図 29 (b)の屈折率パターンを再生ビームでスキャンして再生信号 142を得 る。図 29 (c)より接続部分 148の真ん中と接続部分の再生信号の谷 145がー致する ことがわかる。これは、前シンボル 146と後シンボル 147の間の接続部分 148を無記 録とすると、前シンボル最後の記録ビームインパルス 143と後シンボル最初の記録ビ ームインノルス 144はほぼ最大値になる。これは、シンボル間に無記録部分を挟む 様な屈折率パターンでシンボルの端の部分を再生する時は、再生ビームスポットの 半分は無記録部分に力かる為、再生信号振幅は非常に小さくなる傾向にあり、シン ボルの端の部分の再生振幅を確保する為に記録ビームインパルスのパワー値はほ ぼ最大になる必要がある為である。よって、シンボル接続部分 148の再生信号は、前 後対称となり、再生信号の谷になる位置は、接続部分 148の中央になる。接続部分 1 48の中央と後シンボル 147の先頭、又は、前シンボル 146の後尾の位置関係は固 定なので、接続部分 148の中央より後シンボル 147の先頭、又は、前シンボル 146の 後尾を逆算することができる。記録補償部 95 (図 7)は、上述のようにシンボル間に所 定の長さの無記録領域が存在するように記録信号を生成する。また、記録補償部 95 は、ほぼ最大パワーのパルスビームが照射される領域の間に無記録領域が存在する ように記録信号を生成する。

[0153] また、最初から前シンボル最後の記録ビームインパルス 143と後シンボル最初の記 録ビームインパルス 144のパワーを最大として記録補償された記録信号を生成して 記録しても良い。

[0154] 上述のように、記録層のシンボル間に対応する領域は、情報が記録されない無記 録領域を含んでいる。無記録領域は、所定の光学定数のパターンを有する領域に挟 まれている。復調部 104は、再生信号に含まれる無記録領域を示す信号から、シン ボルの先頭位置を検出する。また、復調部 104は、無記録領域を示す信号に基づい てクロック信号を生成する。

[0155] 光ディスク装置 100 (図 7)の再生動作をより詳細に説明する。

[0156] 復調部 104は、再生回路 128と、直交周波数分割復調回路 131と、ターボ符号復 調回路 133とを備える。再生時には、パルスレーザー駆動回路 110は、パルスレー ザ素子 112の光パワーが連続で一定になる様に制御する力そのパワーは、記録時 のレーザーパワーより非常に小さい。パルスレーザ素子 112より出力されたレーザー 光は、コリメータレンズ 113を通って平行光に変換され、ビームスプリツター 114、 1/ 4波長板 115を通って対物レンズ 116に入射する。

[0157] 対物レンズ 116は、対物レンズァクチエーター 117により、記録層 119に焦点が合う 様に制御される。記録層 119に集光したレーザー光は、記録時と異なり記録層 119 の組成を変化させな、程度の弱、レーザー光である。記録層 119で反射したレーザ 一光は、対物レンズ 116、 1Z4波長板 115を通り、ビームスプリツター 114で反射し て集光レンズ 121を通りフォトセンサー群 122に集光される。フォトセンサー群 122は 、フォーカスセンサーの誤差信号 123、トラッキングセンサーの誤差信号 124と共にこ れらのセンサー信号を合算したアナログ再生信号 125を出力する。フォーカスセンサ 一の誤差信号 123とトラッキングセンサーの誤差信号 124は、サーボ回路 126に入 力される。サーボ回路 126はァクチエータ駆動信号 127を対物レンズァクチエーター 117へ出力し、レーザ光の焦点が記録層にフォーカスする様に、且つレーザー光の 集光点がトラック上に位置する様に対物レンズァクチエーターを制御する。

[0158] アナログ再生信号 125は、再生回路 128に入力される。図 25は再生回路 128を示 している。入力されたアナログ再生信号 125は、アナログ EQ261に入力され、低域ノ ィズ除去、高域ブーストされて AD変翻 262に入力される。 AD変翻 262は、入 力されるサンプリングクロック信号 134のタイミングで、アナログ値をディジタル値に変 換している。 AD変 262は、ディジタル再生信号 129を出力する。また、ディジタ ル再生信号 129は、シンボル先頭検出回路に入力され、各シンボルの先頭に記録さ れている特定パターンを検出して、シンボル先頭検出信号 130を出力する。シンボル 先頭検出信号 130は、サンプルクロック発生回路 264に入力される。サンプルクロッ ク発生回路 264は、シンボル先頭が検出されたタイミングと位相同期しているサンプ ルクロック信号 134を AD変及び他回路へ、記録クロック信号 135を記録側回路 へ出力する。

[0159] 再生回路 128より出力されたディジタル再生信号 129は、直交周波数分割復調回 路 131に入力される。図 26は、直交周波数分割復調回路 131を示している。

[0160] 入力されたディジタル再生信号 129は、シンボル先頭検出信号 130と、直交周波 数分割復調回路 131の動作クロックであるサンプルクロック信号 134と共に、 fl周波 数サブチャネルデコーダ 271から f9周波数サブチャネルデコーダ 279に入力される 。 fl周波数サブチャネルデコーダ 271から f9周波数サブチャネルデコーダ 279では 、シンボル先頭検出信号 130を基準として、各々 fl周波数力も f 9周波数までのキヤリ ァでヒルベルト変換を行って 64Q AM復調を行、、それぞれ I値と Q値の 2つの信号 を出力している。サンプルクロックの周波数 fpとキャリア周波数 fsc=fl〜f9は、以下 の関係を満たしている。(flは、 n= l、 f9は n= 9)

fsc=fp/ (nX 2m)

n= l、 2、 3 · · · 9 (ηは自然数)

mは自然数

[0161] fl周波数サブチャネルデコーダ 271から f9周波数サブチャネルデコーダ 279の 64 QAM復調データ I値と Q値は、デコード値選択回路 27Aに入力され、サンプルクロッ ク毎に順次、 fl周波数サブチャネルデコーダ 271の出力力 f9周波数サブチャネル デコーダ 279の出力まで切り替わって出力される。この出力信号が直交周波数分割 復調信号 132となる。

[0162] 直交周波数分割復調回路 131より出力された直交周波数分割復調信号 132は、タ ーボ符号復調回路 133に入力される。図 27Aは、ターボ符号復調回路 133を示して いる。以下にターボ符号復調回路 133の動作の概略を説明する。

[0163] 入力された直交周波数分割復調信号 132は、デコーダー 2 281と通信路値演算 回路 283と分散値演算回路 282とランダムデ 'インターリーブ 286に入力される。

[0164] デコーダー 2 281では、入力された 1ターボ符号語分の直交周波数分割復調信 号 132の系列に対して、 MAP (最大事後確率)デコードが行われ、各データ毎の事 後確率が出力される。この時、直交周波数分割復調信号 132の系列は、 5Z6再帰 組織畳み込み符号変調回路 224の系列で入力されている。このため、ノ^ティは、デ ータがインターリーブされた順番で入力されている。この系列の順番を nで表し、この 系列のデータを dnと表す。同様に、 5Z6再帰組織畳み込み符号変調回路 222の系 列でのパリティが付加されたデータの系列は、その順番を kで表し、この系列のデー タを dkと表す。

[0165] また、分散値演算回路 282では、入力された直交周波数分割復調信号 132と最も 近い信号点とのユーグリッド距離を演算して分散値を求めてデコーダー 2 281と通 信路値演算回路 283とデコーダー 1 287と通信路演算回路 288に出力している。

尚、初回のデコードでは、デコーダー 2 281の事前確率入力にはセレクタ一 28Bよ りの 0を入力しており、事前確率は 0となり、この値は MAPデコードには使用しない。

[0166] 通信路値演算回路 283では、直交周波数分割復調信号 132がデータ dnである確 率を各々の dnについて求めている。この時、直交周波数分割復調信号 132はガウス 分布しているとして、分散値演算回路 282からの分散値と、直交周波数分割復調信 号 132から各信号点へのユーグリッド距離とを用いて演算している。

[0167] デコーダー 2 281の出力 A (dn)と通信路値演算回路 283の出力 Lch (dn)より、 以下の式が示す演算を行い、外部値 Le (dn)を得る。但し、初回の演算では、事前 確率は 0であるので、 La (dn) =0となっている。

Λ (dn) -La (dn) -Lch (dn) =Le (dn)

[0168] 上記演算された外部値は、ランダムデ 'インターリーブ 285にてデ 'インターリーブさ れて La (dk)の系列に変換される。この La (dk)は、デコーダー 1 287に対する事前 確率となり、デコーダー 1の事前確率入力に入力される。

[0169] 同時にランダムデ 'インターリーブ 286より出力されたデ 'インターリーブされた直交 周波数分割復調信号 132の系列が、デコーダー 1 287と通信路値演算回路 288に 入力される。

[0170] デコーダー 1 287では、ランダムデ 'インターリーブ 286より入力された 1ターボ符 号語分のデ 'インターリーブされた直交周波数分割復調信号 132の系列とランダム デ 'インターリーブ 285より入力された事前確率 La (dk)に対して、 MAP (最大事後 確率)デコードが行われ、事後確率 Λ (dk)が出力される。この時、デ 'インターリーブ された直交周波数分割復調信号 132の系列は、 5Z6再帰組織畳み込み符号変調 回路 222の系列で入力されているので、ノリティは、データの順番で入力されている

[0171] 通信路値演算回路 288では、直交周波数分割復調信号 132がデータ dkである確 率を各々の dkについて求めている。この時、デ 'インターリーブされた直交周波数分 割復調信号 132はガウス分布しているとして、分散値演算回路 282からの分散値と、 デ 'インターリーブされた直交周波数分割復調信号 132から各信号点へのユーグリツ ド距離とを用、て演算して!/、る。

[0172] デコーダー 1 287の出力 A (dk)と通信路値演算回路 288の出力 Lch (dk)とラン ダムデ 'インターリーブ 285の出力事前確率 La (dk)により、以下の式が示す演算を 行い、外部値 Le (dk)を得る。

Λ (dk) -La (dk) -Lch(dk) =Le (dk)

[0173] 上記演算された外部値は、再びランダムインターリーブ 28Aにてインターリーブされ て La (dn)の系列に変換される。この La (dn)は、デコーダー 2 281に対する事前確 率となり、セレクタ一 28Bを通ってデコーダー 2 281の事前確率入力に入力される。

[0174] デコーダー 2 281では、入力された事前確率 La (dk)と内部に保持されている前 回の MAPデコードの中間データ(γ値)で、再び事後確率 Λ (dn)を演算して出力 する。前回と同様に、以下の演算を行い外部値 Le (dk)を算出して、再びランダムデ •インターリーブ 285に入力する。尚、 La (dn)は、デコーダー 2 281に入力されたデ ータであり、通信路値 Lch (dn)は、前回と同じデータとなっている。

Λ (dn) -La (dn) -Lch (dn) =Le (dn)

[0175] この様に、再帰的にデコードを行い、所定回数後、又は、 La (dk)の前回との差の 絶対値が所定の大きさ以下になれば、硬判定回路 28Cで、各受信語で最も事後確 率の高、dkを再生データとして出力する。

[0176] 次に、デコーダー 1および 2の動作を詳細に説明する。図 27Bは、デコーダー 1およ び 2を示している。デコーダー 1および 2は、構成自体は、共通であるが、入力される 直交周波数分割復調信号 132などのデータの順番は、インターリーブされている(d n)か、されていない(dk)かで異なっている。また、処理は、 1ターボ符号語単位で行 われる。以下、新しい 1ターボ符号語がデコーダー 2に入力されてきた時の動作を説 明する。

[0177] (ステップ 11) 入力された直交周波数分割復調信号 132は、ユーグリッド距離演 算回路 301に入力される。ユーグリッド距離演算回路 301では、入力された直交周波 数分割復調信号 132と、遷移先のステートごとに所定の順番に基準再生信号発生回 路 302が発生する基準再生信号 (誤差なしの再生信号)とのユーグリッド距離を演算 して出力する。 5Z6再帰組織畳み込み符号の場合、 32ステートあるので、 1組みの 直交周波数分割復調信号 132に対し、 32 X 32= 1024通り(図 20Cの出力全て)の ユーグリッド距離を演算して出力する。

[0178] 基準再生信号発生回路 302は、図 20Cの遷移先ステート 00、遷移元ステート 00の FOOより順次右方向に沿って信号を出力し、遷移先ステート 00が終われば図 20Cの 下の表の遷移先ステート 10に移って信号を出力し、上の表に沿った信号と下の表に 沿った信号とを交互に出力し、最下段の Ifステートの最後まで出力して直交周波数 分割復調信号 1シンボル分の出力を終了する。次のシンボルが入力されると、また上 記シーケンスを繰り返して出力を行う。

[0179] このターボ符号は、交互にパンクチャードされて、る。パンクチャードされて、る部 分に関しては、ノリティビットが異なる符号語のパリティビットとなっている。よって、上 記確率としては、パンクチャードされている部分に関しては、ノ^ティビットが" 0"の時 ど' 1 "の時の平均を取って出力する。図 20Cの上の表は、ノ^テイビッド' 0"に対応し 、下の表は、ノリティビッド '1"に対応している。よって、ユーグリッド距離演算回路 30 1では、上下の表のノ^テイビッド' 0"ど' 1"の両方の計算が終了して、パンクチャード されている部分のノ^ティ" 0 "ど' 1 "に対応した平均を得て力もユーグリッド距離の演 算結果を出力する。

[0180] (ステップ 12)ユーグリッド距離演算回路 301より出力されたユーグリッド距離の演算 値は、直交周波数分割復調信号 132がガウス分布しているとして、分散値演算回路 282より入力された分散値とユーグリッド距離により確率値に変換して出力される。

[0181] (ステップ 13)確率値に変換された直交周波数分割復調信号は、セレクタ一 304を 通って γ (m, m' )メモリ 305に保持される。 γ (m, m' )メモリ 305では、 1ターボ符号 語分の各ステートから全てのステートへの遷移確率が保持される。

[0182] (ステップ 14)確率値に変換された直交周波数分割復調信号は、同時に、セレクタ 一 306を通って加算回路 308に入力される。

[0183] 加算回路 308では、確率値とレジスター 307の出力とが加算されて出力される。加 算された確率値は、セレクタ一 30Dを通ってレジスター 307へ入力され、保持される 。よって、レジスター 307が出力する値は、 1つ前の加算回路の出力値となる。レジス ター 307は、ターボ符号語の最初の直交周波数分割復調信号のシンボルに対する 確率値が入力されていて、且つ、遷移先ステートが変わる度にリセットされる。よって

遷移先ステート毎に入力された確率値が加算された値が出力される。加算回路 308 力も出力された、遷移先ステート毎の確率の加算値は、セレクタ一 309とセレクタ一 3 OBを通って、それぞれ a S (m)メモリ 30Aと a (m)メモリ 30Cに保持される。 a S (m) 30Aメモリは、直交周波数分割復調信号の 1シンボルに対する各ステートから 1つの ステートへの遷移確率の和を保持する。 a (m)メモリ 30Cは、 1ターボ符号語分の直 交周波数分割復調信号の 1シンボルに対する各ステートから 1つのステートへの遷移 確率の和を保持する。

[0184] ターボ符号語の 2番目以降の直交周波数分割復調信号のシンボルに対する確率 値が入力される場合は、遷移先ステートが変わる度に、 a S (m)メモリ 30Aよりセレク ター 30Dを通ってレジスター 307に、遷移元順に保持されている値がセットされる。こ の値が初期値となって、再び、加算回路にて加算され、各遷移先確率値の和が更新 される。

[0185] (ステップ 15)これらの処理を 1つのターボ符号語分行うと、 α (m)メモリには、ター ボ符号語の先頭力も各 dnのステートまでの遷移確率の和が保持される。また、 γ (m , m,)メモリ 305には、 1つのターボ符号語内の全ての遷移確率が保持される。

[0186] (ステップ 16) γ (m, m' )メモリ 305が保持したデータを、直交周波数分割復調信 号 132が入力された順番と逆方向に、且つ、遷移元毎に順番に読み出す。即ち、図 20Cで、遷移元ステート 00の FOO出力に対応した遷移確率から、下方向へ読み出し て、遷移先ステート Ofまで読み出す。次に、遷移元ステート 01に移り、遷移先ステー ト 10の F01より遷移先ステート Ifまで読み出して、遷移確率を出力する。次に、遷移 元ステート 02に移り、同様に出力してゆく。

[0187] (ステップ 17) γ (m, m,)メモリ 305の出力に応じて、セレクタ一 304を通って加算 回路 30Fに入力される。以降 a S (m)メモリと同様に、最初に加算回路 30Fに入力さ れる直交周波数分割復調信号のシンボルの加算は、遷移元ステートが変わる度にレ ジスター 30Eの値を 0にリセットして演算する。 2番目のシンボルの加算からは、 β S ( m)メモリに保持される各遷移元ステートの加算値を遷移元ステートが変わる度にレジ スター 30Eにロードして加算の初期値とする。

[0188] (ステップ 18)これらの処理を 1つのターボ符号語分行うと、 β (m)メモリ 30Jには、タ ーボ符号語の最後から各 dnのステートまでの遷移確率の和が保持される。

[0189] (ステップ 19) 0番目のシンボルの dO = 0に対応する全ての遷移の組み合わせ m→ m,において、 a (m) X γ (m, m' ) X β (m)の値の和を演算する。 a (m)メモリ 30C よりセレクタ一 30Bを通って dO = 0に当たる確率和を乗算回路 30Lに入力する。 γ ( m, m' )メモリ 305より dO = 0に当たる遷移確率を乗算回路 30Lに入力する。 β (m) メモリ 30Jより dO = 0に当たる確率和を乗算回路 30Lに入力する。乗算回路 30Lはこ れらの入力値を乗算する。乗算結果は、レジスター 30Nに保持された値と加算回路 30Mにてカロ算される。レジスター 30Nは、乗算回路 30Lの入力が dn=0から変わる まで保持され、 dn= lになったらリセットされる。よって、加算回路 30Mの出力値は、 dn = 0の間に加算された値になる。

[0190] (ステップ 20)ステップ 19の処理を各々のシンボルに対し、 dn=0から 31まで行う( 1つのターボ符号語分行う)。

[0191] 次に、デコーダー 1に直交周波数分割復調信号が入力された時、又は、ターボ符 号語がデコーダー 2に 2周目以降入力されてきた時の動作を説明する。以下デコー ダー 2の動作を説明する。デコーダー 1および 2は構成自体は共通であり、入力され る直交周波数分割復調信号 132などのデータの順番が、インターリーブされている( dn) 、されて!/ヽなヽ(dk)力が異なって!/、るだけである。

[0192] (ステップ 21)事前値 La (dn)が乗算回路 30Oに入力される。また、同時に dnに対 応した遷移確率が γ (m, m,)メモリ 305よりセレクタ一 304を通って乗算回路 30Oに 入力される。 dnに対応した遷移確率は、 32 X 32= 1024個(図 20Cの全て)ある力 その全てと事前値 La (dn)が乗算回路 30Oで乗算されて出力される。 γ (m, m' )メ モリ 305より読み出される遷移確率の順番は、基準再生信号発生回路 302が発生す る基準再生信号の順番と同じである。図 20Cの遷移先ステート 00、遷移元ステート 0 0の FOOより順次右方向に出力し、遷移先ステート 00が終われば遷移先ステート 01 に移って出力し、最下段の Ifステートの最後まで出力して直交周波数分割復調信号 1シンボル分の出力を終了する。次のシンボルが入力されると、また上記シーケンス を繰り返して出力を行う。

[0193] (ステップ 22)乗算回路 30Oより出力された乗算値は、セレクタ一 304を通って γ ( m, m,)メモリ 305に保持される。 γ (m, m,)メモリ 305では、 1ターボ符号語分の各 ステートから全てのステートへの遷移確率が更新される。以下、(ステップ 14)と同様 の動作を実行する。

[0194] 尚、上記の説明では、全てのデータを浮動小数点データとしている力誤差を評価 し可能であれば固定小数点データとして演算しても良い。

[0195] 次に、図 30を参照して、本発明の記録方式の記録密度と従来の記録方式である P WM記録方式の記録密度の比較する。図 30 (a)は、本発明の記録方式で可能な記 録密度の見積りを示している。 Tを BDでの 1チャンネルビットとし、 256Tの長さをシン ボル長として、どれだけのデータが記録できるかを見積もつている。変調方式としては 位相変調を採用し、最大キャリア周波数を BDの最大繰り返し周波数(1Z4T)と同じ とし、位相変調の位相間隔を BDでの検出間隔 1Tと同じとした。また、各サブチャン ネル間のキャリア周波数の間隔は、シンボル長が 256Tなので、その逆数の 1Z256 Tとなる。

[0196] 図 30 (a)の一番上のグラフは、最もキャリア周波数の低いサブチャンネルが取り得 る位相の数を示している。位相は、サブチャンネル信号の振幅が 0となる点、所謂ゼ 口クロス点で検出する。このキャリアの波長は、 256Tとなり、 1波長間に取り得るゼロ クロス点は 256点である。 1つのゼロクロス点に対して、サブチャンネル信号が上から クロスする場合と、下力クロスする場合の 2通りの位相が考えられるので、このサブ チャンネルで取り得る位相の数は 512通りとなる。同様に、 2番目にキャリア周波数の 低いサブチャンネルの場合は、 256通りとなる。以降、キャリア周波数が 64/256Tま での 64サブチャンネル分を重ねて記録できる。これらの位相の取り方は、各サブチヤ ンネルの位相の数の積となるので、 1シンボル全体で、 5. 32 X 1082となり、これは、 2 74ビット分の情報に相当する。

[0197] 図 30 (b)は、従来の記録方式である PWM記録方式で、 256Tの間に記録可能な ビット数を計算している。 RLL (1. 7)で記録しているとすると、 1. 5Tに 1ビットが記録 されるので、 256Tの間には、 170ビットの情報が記録される。

[0198] この様に、本発明の記録方法では、 256Tの間に 274ビット記録できるのに対し、従 来の記録方式である PWM記録方式では、 170ビットしか記録されないので、記録密

度としては、本発明の記録方式の方が、約 1. 6倍分高くなる。

[0199] なお、 2光子吸収記録は、記録材料の光学定数変化が、記録ビーム強度の二次関 数となっているので、記録パターンが 3次元的に制限される。よって、本方式を複数 の記録層を持つ光ディスク媒体等の 3次元記録に適用することで更に記録密度が向 上する。

[0200] なお、上述したような光ディスク装置 100が実行する動作の少なくとも一部はソフト ウェアによって実現されてもよい。例えば、光ディスク装置 100は、各構成要素の動 作を実行するためのプログラムを記憶するためのメモリ素子と、そのプログラムを読み 出して実行する CPU (CENTRAL PROCESSING UNIT)とを備える。光デイス ク装置 100は、プログラムに従って、上述した動作を実行する。プログラムは、メモリ素 子に予め記憶されて、てもよ、し、ダウンロード等によってインストールされてもよ!、。 産業上の利用可能性

[0201] 本発明は情報記録媒体に対する情報の記録再生等を行う分野で特に有用である