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1. (WO2006043520) ポリイミド樹脂組成物及びそれを用いた液晶配向膜並びにその液晶配向膜を用いた液晶表示素子
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明 細 書

ポリイミド樹脂組成物及びそれを用いた液晶配向膜並びにその液晶配向 膜を用いた液晶表示素子

技術分野

[0001] 本発明は、ポリイミド榭脂組成物に係り、特に、液晶配向膜に用いられるポリイミド榭 脂組成物に関するものである。

背景技術

[0002] ポリイミド榭脂は、高い機械的強度、耐熱性、耐溶剤性を有しているため、従来から 様々な分野において用いられてきている。なかでも、芳香環を有したポリイミド榭脂は 、耐衝撃性、寸法安定性、耐磨耗性、耐熱性等の特性が求められる封止材料、プリ ント基板等の電気電子分野、又は航空'宇宙分野などへの適用を狙って、これまでに 多くのものが検討されてきた (例えば、特許文献 1, 2参照)。

[0003] 一方、各種機器の表示装置に用いられる液晶表示素子は、対向配置された基板の それぞれの対向面に液晶配向膜が設けられているが、この液晶配向膜の構成材に、 芳香環を有するポリイミド榭脂が多く用いられている (例えば、特許文献 3, 4参照)。

[0004] 液晶配向膜に要求される特性は様々であるが、重要な特性として、

(1)耐光寿命が長ヽこと (高透明性)、

(2)基板間に設けられる液晶層を構成する液晶組成物に含まれる液晶分子群の長 軸方向と液晶配向膜面とのなす角(以下、プレチルト角という)を所望の角度に保つ こと、

が挙げられる。

[0005] この内、上述した(2)の特性を満足させるための方法として、ポリイミド主鎖骨格で プレチルト角を発現させる方法 (例えば、特許文献 5参照)と、特許文献 4記載の側鎖 成分に長鎖アルキル基を導入してなるいわゆる側鎖型ポリイミド榭脂で液晶配向膜 を形成する方法とがある。

[0006] 一方、透明性が高、ポリイミド榭脂としては、脂肪族系ポリイミド榭脂が知られて、る

(例えば、特許文献 6, 7, 8参照)。また、液晶配向膜を構成する液晶配向剤の成分

組成を規定し、液晶配向膜の透明性を高めた (色純度を改善した)ものがある(例え ば、特許文献 9, 10参照)。

[0007] 特許文献 1 :特開昭 60— 6726号公報

特許文献 2:特開 2000 - 313804号公報

特許文献 3:特許第 3097702号公報

特許文献 4:特許第 3252564号公報

特許文献 5:特開平 11― 237638号公報

特許文献 6:特開平 5 - 301958号公報

特許文献 7 :特開平 8— 003314号公報

特許文献 8:特公平 6—48337号公報

特許文献 9:特開 2000 - 250047号公報

特許文献 10:特開 2001—42335号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0008] 液晶プロジェクタのように光源の光出力の大きい表示装置の場合、液晶ディスプレ ィに用いられる部材 (液晶表示素子)には、高い耐光性が求められる。ここで言う、 " 耐光性"とは、光に対する劣化度を表す特性であり、耐光性が悪いと液晶表示不良 が発生し易くなつてしまう。そこで、これを防ぐベぐ透明性を高めて、耐光性の向上 が図られる。

[0009] そこで、脂肪族系ポリイミド榭脂の側鎖に長鎖アルキルを導入したポリイミド榭脂を 合成し、このポリイミド榭脂を用いて液晶表示素子を形成することで、高い透明性(良 好な耐光性)を得ることはできる。しカゝしながら、この場合、例えば、 3° を超える大き なプレチルト角を所望の角度で得ることができない。これは、全ての脂肪族系ポリイミ ド榭脂の膜は、液晶配向規制力が弱いためであると考えられる。

[0010] 以上より、従来の液晶配向膜は、大きなプレチルト角又は高い透明性のいずれか 一方の特性は満足できるものの、これら 2つの特性を同時に満足することはできなか つた o

[0011] 以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、耐光性が良好で、かつ、大き

なプレチルト角が得られるポリイミド榭脂組成物及びそれを用いた液晶配向膜並びに その液晶配向膜を用いた液晶表示素子を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0012] 上記目的を達成すベぐ本発明に係るポリイミド榭脂組成物は、酸二無水物とジアミ ン化合物とで構成され、ポリイミド骨格中、側鎖に長鎖アルキル基を含み、かつ、ポリ イミド全重量に対する芳香族重量の割合が 20%以下 (但し 0%は除く)であるように芳 香族成分を含むことを特徴とする。

[0013] 前記ジァミンィ匕合物は、側鎖に長鎖アルキル基を含むことが好ましぐ前記酸二無 水物は、脂肪族系酸二無水物であることが望ましい。また、前記ジァミン化合物が、 芳香族ジァミンィ匕合物と脂肪族ジァミンィ匕合物とを含み、かつそれらのジァミンィ匕合 物の少なくとも一方が側鎖に長鎖アルキル基を含むことが好ましい。更に、前記芳香 族ジァミン化合物のモル分率が、前記側鎖に長鎖アルキル基を含むジァミン化合物 のモル分率以上であることが好ましい。また、前記側鎖に長鎖アルキル基を含むジァ ミンィ匕合物が脂肪族ジァミンィ匕合物であることが望ましい。

[0014] また、本発明に係るポリイミド榭脂組成物は、酸二無水物とジァミンィ匕合物とで構成 され、下記化学式(1)で表される繰り返し単位を有し、かつ、前記化学式(1)中にポリ イミド全重量に対する芳香族重量の割合が 20%以下 (但し 0%は除く)であるように芳 香族成分を含むことを特徴とする。

[0015] [化 1]


[0016] (式中、 Rは 4価の脂肪族基であり、 R' , R" , R' " , R" "はそれぞれ 2価の長鎖 アルキル基非含有芳香族基,長鎖アルキル基非含有脂肪族基,長鎖アルキル基含 有芳香族基,長鎖アルキル基含有脂肪族基である。また、 m, n, 1, pはそれぞれポリ イミド榭脂中の共重合比を示しており、 m+n+l+p= lで、かつ、 m≥0、 n≥0、 1≥ 0、 p≥0、 m+l>0、 n+p >0、 l+p>0の関係にある。 )

[0017] 前記化学式(1)を構成するジァミンィ匕合物において、芳香族ジァミンのモル分率が

、長鎖アルキル基含有ジァミンのモル分率以上であることが好ましい。また、前記長 鎖アルキル基含有ジァミンが脂肪族ジァミンであることが望ましい。

[0018] また、前記ポリイミド榭脂組成物が、前記ポリイミド榭脂組成物で構成される膜厚 1 μ mの膜体において、 400〜800nmの波長の光に対して 80%以上の光透過率を 有することが好ましい。

[0019] 一方、本発明に係る液晶配向膜は、前述したポリイミド榭脂組成物を膜状に形成し てなることを特徴とする。

[0020] 他方、本発明に係る液晶表示素子は、少なくとも一方が透明な一対の基板と、 前記一対の基板の対向する面にそれぞれ形成され、前記光透過率を有する前記液 晶配向膜と、

前記液晶配向膜間に配置された液晶組成物とから構成され、

前記液晶組成物に含まれる液晶分子群が 3° 以上のプレチルト角を有することを特 徴とする。

本出願は、日本特許出願番号 2004— 304365に基づいており、この日本出願の全 内容は、本出願において参照され導入される。

発明の効果

[0021] 本発明のポリイミド榭脂組成物を用いることにより、良好な耐光性と大きなプレチルト 角を同時に満足する液晶表示素子を作製することができる。

また、この液晶表示素子は、優れた液晶配向性を有することができる。 図面の簡単な説明

[0022] [図 1]本発明の好適な一実施の形態に係る液晶表示素子の横断面図である。

[図 2]図 1の液晶表示素子の一構成部品である液晶配向膜にラビング処理を施す状 態を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

[0023] 以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。

[0024] 本実施の形態に係るポリイミド榭脂組成物は、酸二無水物とジァミン化合物とで構 成され、ポリイミド骨格中、側鎖アルキル基として長鎖アルキル基を有し、かつ、芳香 族成分を、ポリイミド全重量に対する芳香族重量が 20%以下 (但し 0%は除く)の割 合で有するものである。ここで言う「芳香族重量」とは、ポリイミド榭脂組成物中の芳香 環の分子量 (ただし、芳香環に結合してヽる有機基の分子量は含まなヽ)をポリイミド 榭脂組成物全体の分子量で割った値である。また、「側鎖アルキル基」とは、ポリイミ ド主鎖骨格にアルキル基が結合して、るものを呼ぶ。

[0025] ポリイミド榭脂組成物における側鎖アルキル基は、長鎖アルキル基を含むジァミン 化合物であることが好まし、。

[0026] 望ましいポリイミド榭脂組成物は、酸二無水物とジァミン化合物とで構成され、下記 化学式(1)で表される繰り返し単位を有するポリマーとされる。

[0027] [化 2]


[0028] (式中、 Rは 4価の脂肪族基であり、 R' , R" , R' " , R" "はそれぞれ 2価の長鎖 アルキル基非含有芳香族基,長鎖アルキル基非含有脂肪族基,長鎖アルキル基含 有芳香族基,長鎖アルキル基含有脂肪族基である。また、 m, n, 1, pはそれぞれポリ イミド榭脂中の共重合比を示しており、 m+n+l+p= lで、かつ、 m≥0、 n≥0、 1≥ 0、 p≥0、 m+l>0、 n+p >0、 l+p>0の関係にある。 )

上記化学式(1)中の R', R" , R' " , R' " 'の部分がジァミンィ匕合物、それ以外の 部分が酸二無水物である。また、上記化学式(1)中の 4価の脂肪族基 (R)は鎖状で あっても、環状であっても良い。

[0029] 以下、本実施の形態に係るポリイミド榭脂組成物を構成する酸二無水物とジァミン 化合物の具体例について詳しく記載する。

[0030] (酸二無水物)

ポリイミド榭脂組成物を構成する酸二無水物として、例えば、脂肪族テトラカルボン

酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。

[0031] (脂肪族テトラカルボン酸二無水物)

脂肪族テトラカルボン酸二無水物として、例えば、

ブタンテトラカルボン酸二無水物、

1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、

1.2-ジメチル -1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、

1.3-ジメチル -1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、

1.2.3.4-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、

1.2.4.5-シクロへキサンテトラカルボン酸二無水物、

2.3.5-トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、

3.5.6-トリカルボキシノルボルナン- 2-酢酸二無水物、

2,3,4,5-テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、

3, 3',4,4-ジシクロへキシルテトラカルボン酸二無水物、

ビシクロ [2, 2,2]-ォクト -7-ェン -2, 3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、

などが挙げられる力特にこれらに限定するものではない。

[0032] (芳香族テトラカルボン酸二無水物)

芳香族テトラカルボン酸二無水物として、例えば、

ピロメリット酸二無水物、

3, 3,, 4,4,-ビフエ-ルスルホンテトラカルボン酸二無水物、

3, 3,, 4,4,_ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、

1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、

2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、

3, 3,, 4,4,-ビフエ-ルエーテルテトラカルボン酸二無水物、

3,3 ' ,4,4' _ジメチルジフエ-ルシランテトラカルボン酸二無水物などの芳香族テトラ力 ルボン酸二無水物、

などが挙げられるが、特にこれらに限定するものではない。これらの酸二無水物は、 1 種単独で又は 2種類以上組み合わせて用いられる。

[0033] (ジァミン化合物)

ポリイミド榭脂組成物を構成するジァミン化合物として、例えば、脂肪族系ジァミン、 芳香族系ジァミンが挙げられる。好ましいジァミン化合物は、芳香族系ジァミン化合 物と脂肪族系ジァミンィ匕合物の両方を含み、かつ、それらのジァミンィ匕合物の少なく とも一方が長鎖アルキル基を含むものである。

[0034] (脂肪族系ジァミン化合物)

脂肪族系ジァミンィ匕合物としては、例えば、

1,3-ビス(アミノメチル)シクロへキサン、

1.2-シクロへキサンジァミン、

1.3-シクロへキサンジァミン、

3,3, -ジメチル- 4,4, -ジァミノ-ジシクロへキシルメタン、

3, 9-ビス(3-ァミノプロピル) -2,4,8, 10-テトラオキサスピロ-(5,5)ゥンデカン、

4,4, -ジァミノ-ジシクロへキシノレメタン、

1.4-ビス(3-ァミノプロピル)ピぺラジンなどの脂環族ジァミンィ匕合物や

へキサメチレンジァミン、

1,2-ジアミノテトラデカン、

1,2-ジァミノへプタデカン、

1,2-ジアミノォクタデカン、

1,9-ジアミノノナン、

2, 2-ジメチル- 1,3-プロパンジァミン、

1,11-ジアミノウンデカン、

ァミノプロピル末端ジメチルシリコーン(Low M.W.)、

ァミノプロピル末端ジメチルシリコーン (High M.W.)などの脂肪族ジァミン

などが挙げられるが、特にこれらに限定するものではない。これらの脂肪族系ジァミン 化合物は、 1種単独で又は 2種類以上組み合わせて用いられる。

[0035] (芳香族系ジァミン化合物)

また、芳香族系ジァミン化合物は、芳香族重量が 20%以下 (但し 0%は除く)、好ま しくは 3〜15%、より好ましくは 5〜10%の割合で含まれる。芳香族重量が 20%を超 えると、透明性が悪ィ匕し、光透過率が低下してしまう。

[0036] 芳香族系ジァミンィ匕合物としては、例えば、

p-フエ二レンジァミン、

p-キシレンジァミン、

3,3'-ジメチル- 4,4'-ジアミノビフエ-ル、

2,2'-ジメチル- 4,4'-ジアミノビフエ-ル、

2,2'-ビス (トリフルォロメチル) -4,4'-ジアミノビフエニル、

4,4'-ジアミノジフエ二ルエーテル、

3,4'-ジアミノジフエ二ルエーテル、

1,3-ビス- (4-アミノフエノキシ)ベンゼン、

1,3-ビス- (3-アミノフエノキシ)ベンゼン、

4,4'-ジアミノジフエニルスルホン、

ビス {4- (3-アミノフエノキシ)フエ-ル}スルホン、

2, 2しビス {4- (4-アミノフエノキシ)フエ-ル}プロパン、

2-ドデシルォキシ- 1,4-ジァミノベンゼン、

2,2'-ビス {4- (4-アミノフエノキシ)フエ-ル}へキサフルォロプロパン、

4,4'—ジァミノべンズァ二リド、

イソフタル酸ジヒドラジド、

3,5-ジァミノ安息香酸、

などが挙げられるが、特にこれらに限定するものではない。これらの芳香族系ジァミン 化合物は、 1種単独で又は 2種類以上組み合わせて用いられる。

[0037] (ポリイミドの製造方法)

本実施の形態に係るポリイミド榭脂組成物は、テトラカルボン酸二無水物とジァミン 化合物を所定の混合比で有機溶媒に溶解させた後、直接イミドィ匕することによって得 られる。

[0038] テトラカルボン酸二無水物とジァミンィ匕合物の混合比は略同じであればよいが、 1 :

1がより好ましい。

[0039] イミドィ匕は加熱またはイミドィ匕触媒存在下でイミドィ匕できる。加熱によりイミドィ匕する 場合の反応温度は好ましくは 80°C〜200°C、より好ましくは 120°C〜180°Cである。

[0040] 有機溶剤としては、特に限定するものではな、が、例えば、 N-メチル -2-ピロリドン、 ジメチルホルムアミド、ジメチルァセトアミド、スルホラン、ァ-ソール、ジォキソラン、ブ チルセルソルブアセテート、ラタトン系、などが挙げられる。これらの有機溶剤は、 1種 単独で又は 2種類以上組み合わせて用いられる。有機溶剤の使用量は通常、テトラ カルボン酸二無水物とジァミンィヒ合物の総量が反応溶液の全量に対して、 5〜40重 量%になるような量が好まし!/、。

[0041] 得られたポリイミド溶液を貧溶媒である水、アルコール類、ケトン類、エーテル類、ェ ステル類、ハロゲンィ匕炭化水素類、炭化水素類中に投入しポリマーを析出させる。か 力る貧溶媒としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアル コール、シクロへキサノール、 1,4-ブタンジオール、アセトン、メチルェチルケトン、メ チルイソブチルケトン、シクロへキサノン、酢酸メチル、酢酸ェチル、マロン酸ジェチ ノレ、ジェチノレエーテノレ、メチノレセロソノレブ、ェチノレセロソノレブ、ブチノレセロソノレブ、テ トラヒドロフラン、ジクロロメタン、へキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キ シレンなどを挙げることが出来る。

[0042] 得られたポリマー粉末は減圧下で乾燥することにより所望のポリイミド榭脂粉末を得 ることが出来る。乾燥温度は上記で用いた貧溶媒の沸点を考慮して定めるのが好ま しい。

[0043] (液晶配向膜)

本実施の形態に係るポリイミド榭脂組成物を用いて膜体を形成することで、液晶配 向膜が得られる。

[0044] 膜体の膜厚は、その膜厚が 1 μ mの時、 400〜800nmの波長の光に対して 80% 以上の光透過率を有するポリイミド榭脂組成物で膜体が構成されているのであれば、

1 μ mより薄く(又は厚く)てもよ!/、。

[0045] (液晶表示素子)

本実施の形態に係るポリイミド榭脂組成物で構成される液晶配向膜を用いることで

、液晶表示素子 (セル)が得られる。

[0046] 図 1に示すように、液晶表示素子 10は、少なくとも一方が透明な一対の基板 11a, l ibのある面(図 1中では基板 11aの上面、基板 l ibの下面)に、 ITO (Indium- Tin- 0

xide)透明電極 15a, 15bを形成した後、更にその上に本実施の形態に係るポリイミド 榭脂組成物で構成される液晶配向膜 12a, 12bを形成し、各液晶配向膜 12a, 12b の形成面が向かい合わせの状態で、スぺーサ 13, 13を介して基板 11a, l ibを近接 させて対向配置し、基板 11a, l ib (液晶配向膜 12a, 12b)とスぺーサ 13, 13とで囲 まれた空間に液晶組成物 14を密閉して液晶層を形成してなるものである。

[0047] この液晶組成物 14の液晶分子群の長軸方向と液晶配向膜面とのなすプレチルト 角は、例えば、 3° 以上と大きぐ一定の範囲(具体的には、 3〜15° の範囲、好まし くは 5〜10° の範囲)であれば、所望の角度を任意に設定することが可能である。プ レチルト角は、長鎖アルキル基成分の含有量を調整することで、自在に調整できる。

[0048] 液晶配向膜 12a、 12bは、図 2に示すように、ラビング布 21によって一方向(図 2中 では矢印 A1の方向)にラビング処理が施される(こすられる)。これによつて、液晶配 向膜 12a (又は 12b)に配向性が付与される。

[0049] 図 1に示した液晶表示素子 10において、液晶配向膜 12a、 12bはラビング方向が 直交するように対向配置して液晶セルが作製される。

[0050] 基板 l la、 l ibとしては、特に限定するものではなぐ液晶表示素子用基板として慣 用的に用いられているものが全て適用可能である。

[0051] 図 1,図 2中においては、 IT0透明電極 15a, 15bをシート状 (層状)に一様に形成し た場合について説明を行ったが、実際の製品 (液晶表示素子)においては、シート状 に形成された IT0透明電極に対してパターユングを行、、 IT0透明電極のパターンが 形成される。

[0052] (液晶表示素子の製造方法)

本実施の形態に係る液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することがで きる。

[0053] まず、 ITO (Indium- Tin- Oxide)透明電極 15a(15b)付ガラス基板 l la(l lb)上に、固形 分濃度 3重量 %の液晶配向剤をスピンコート法により塗布した後、 80°Cで仮乾燥後、 2 50°Cで本乾燥し、均一な液晶配向膜 12a(12b)を形成させる。

[0054] 次に、この塗膜をレーヨンやコットンなどの繊維が巻きつけられたロールで一定方向 に擦るラビング処理を行う。上記の方法で形成した 2枚の液晶配向膜 12a(12b)付基板

l la(l lb)を、それぞれラビング方向が直交となるように、 2枚の基板 l la(l lb)の隙間を 介して対向配置し、 2枚の基板 l la(l lb)の周辺部をシール剤で貼り合わせる。

[0055] 更に、 2枚の基板 l la(l lb)の隙間には液晶組成物 14を注入し、封止して液晶表示 素子 10を作製する。

[0056] (本実施の形態の効果)

本実施の形態に係るポリイミド榭脂組成物は、酸二無水物とジァミン化合物とで構 成されるポリイミド骨格を有し、ポリイミド骨格中に、ジァミンィ匕合物が側鎖アルキル基 を含み、かつ、その側鎖アルキル基が長鎖アルキル基を含んでいる。また、ジァミン 化合物 (側鎖アルキル基)は、芳香族成分を、ポリイミド全重量に対する芳香族重量 力 S 20%以下(但し 0%は除く)の割合で有して、る。

[0057] このような組成構造を有する本実施の形態に係るポリイミド榭脂組成物を用いて液 晶配向膜や液晶表示素子を作製することで、従来は不可能であった 2つの特性 (大 きなプレチルト角、高い透明性 (良好な耐光性))を同時に満足することができる。特 に、プレチルト角については、 3° 以上と大きなプレチルト角を所望の角度を任意に 設定することが可能となる。このように、 3° 以上と大きなプレチルト角が得られること で、波晶配向膜の表示むらをより低減させることができるという効果が得られる。また、 高い透明性が得られることで、耐光性が良好となり(耐光寿命が長くなり)、延いては 液晶表示素子の耐久性が良好となる(寿命が長くなる)。

[0058] 本実施の形態に係るポリイミド榭脂組成物を用いた液晶表示素子は、各種情報機 器の表示装置として用いられる液晶ディスプレイに好適であり、特に、高い耐光性が 求められる液晶プロジェクタのような光源の光出力の大きい表示装置に好適である。

[0059] 以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなぐ他にも種々のも のが想定されることは言うまでもない。

[0060] 次に、本発明について、実施例に基づいて説明するが、本発明はこの実施例に限 定されるものではない。

実施例 1

[0061] (実施例 1)

攪拌器を取りつけた 300mlのセパラブル 4つ口フラスコに、シリコンコック付きトラップ を備えた玉付冷却管を取りつけた。そのフラスコ内に、

1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物(以下、 CPDAという)を 6.30g、

4,4'-ジアミノジシクロへキシノレメタン(以下、 DAHMと!、う)を 2.52g、

p-キシレンジァミン(以下、 XyDAと!ヽぅ)を 1.22g、

2-ドデシルォキシ- 1,4-ジァミノベンゼン(以下、 DODBという)を 3.39g、

y -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 45.44g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、室温、窒素雰囲気中で 10分攪拌した。その後、 180°Cに昇温し、約 10 時間攪拌し、反応液 (ワニス)を得た。なお、反応中に生成する水は、トルエンとの共 沸により反応系外に留去した。

[0062] 次、で、得られたワニスをメタノール中に投入することによって生成した沈殿を、粉 砕、ろ過、洗浄、及び減圧乾燥することで、ポリイミド粉末を得た。

[0063] (実施例 2)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

1,3-ビス(アミノメチル)シクロへキサン(以下、 BACAという)を 1.70g、

1,3-ビス(3-アミノフエノキシ)ベンゼン(以下、 APBと!、う)を 2.62g、

1,3-ジァミノプロパン- 2-ドデカン(以下、 DPDという)を 2.05g、

y -力プロラタトンを 0.46g、

ピリジンを 0.63g、

NMPを 65.36g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0064] (実施例 3)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

3,3'-ジメチル- 4,4'-ジアミノジシクロへキシルメタン(以下、 DMHMという)を 2.86g、 p -フエ-レンジァミン(以下、 PPDと t、う)を 0.97g、

1,2-ジアミノォクタデカン(以下、 DODと!、う)を 2.05g、

y -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 45.44g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0065] (実施例 4)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DAHMを 2.52g、

イソフタル酸ジヒドラジド(以下、 IPDHと!、う)を 2.33g、

DODBを 1.75g、

y -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 45.44g、

トノレエンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0066] (実施例 5)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 2.86g、

IPDHを 2.33g、

DODを 1.70g、

y -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 45.44g、

トメレエンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0067] (実施例 6)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

3,9 -ビス (3-ァミノプロピル) -2,4,8,10-テトラオキサスピロ- (5,5)ゥンデカン(以下、 ATU という)を 3.29g、

XyDAを 1.22g、

DPDを 2.05g、

y -力プロラクトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 45.44g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0068] (実施例 7)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 2.86g、

XyDAを 1.23g、

DODを 2.63g、

y -力プロラクトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 45.44g、

トメレエンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0069] (実施例 8)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 2,86g、

APBを 2.63g、

DODを 2,63g、

y -力プロラクトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 45.44g、

トノレエンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0070] (実施例 9)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

1,2-シクロへキサンジァミンを 1.35g、

IPDHを 2.33g、

DODBを 1.75g、

γ -力プロラクトンを 0.34g、

ピリジンを 0,47g、

NMPを 45.44g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0071] (実施例 10)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 5.01g、

DODBを 2.63g、

7 -力プロラクトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 53.36g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0072] (実施例 11)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 2.15g、

PPDを 1.30g、

DODを 2.59g、

γ -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 45.04g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0073] (実施例 12)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

ATUを 3.29g、

PPDを 0.65g、

DPDを 2.90g、

y -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 50.44g、

トノレエンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0074] (実施例 13)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 2.86g、

PPDを 0.97g、

DODBを 3.11g、

y -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 48.64g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0075] (実施例 14)

実施例 1と同じフラスコ内に、

1,2,4,5-シクロへキサンテトラカルボン酸二無水物を 3.36g、

DMHMを 1.43g、

PPDを 0.49g、

DODを 1.29g、

γ -力プロラタトンを 0.17g、

ピリジンを 0.24g、

NMPを 24.07g、

トルエンを 4.81g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0076] (実施例 15)

実施例 1と同じフラスコ内に、

1,2,4,5-シクロへキサンテトラカルボン酸二無水物を 6.73g、

DMHMを 2.50g、

APBを 3.07g、

D〇Dを 2.56g、

γ -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 55.12g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。 [0077] (実施例 16)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 2.86g、

PPDを 0.97g、

DODを 2.56g、

y -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 45.44g、

トルエンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0078] (実施例 17)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 8.41g、

DMHMを 4.77g、

IPDHを 2.33g、

DODを 2.29g、

γ -力プロラタトンを 0.46g、

ピリジンを 0.63g、

NMPを 65.36g、

トスレエンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0079] (実施例 18)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 2.86g、

PPDを 0.97g、

DODBを 3.11gゝ

γ -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 48.64g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0080] (実施例 19)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 2.50g、

PPDを 0.97g、

DODを 3.02g、

7一力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.95g、

NMPを 46.68g、

トルエンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0081] (比較例 1)

実施例 1と同じフラスコ内に、

4,4'-ォキシジフタル酸二無水物を 12.41g、

3,5-ジァミノ安息香酸を 6.09g、

γ -力プロラタトンを 0.46g、

ピリジンを 0.63g、

NMPを 68.24g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0082] (比較例 2)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 7.15g、

y -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 49.48g、

ト /レエンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0083] (比較例 3)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 4.20g、

DMHMを 3.34g、

DODを 1.71g、

γ -力プロラクトンを 0.23g、

ピリジンを 0.32g、

NMPを 34.12g、

トノレェンを 15g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0084] (比較例 4)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 12.61g、

ピロメリット酸二無水物を 2.62g、

DMHMを 14.31g、

2, 2しビス {4- (4-アミノフエノキシ)フエュル }へキサフルォロプロパンを 6.22g、 γ -力プロラタトンを 0.68g、

ピリジンを 0.95g、

NMPを 99.04g、

トルエンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0085] (比較例 5)

実施例 1と同じフラスコ内に、

ピロメリット酸二無水物を 6.54g、

4,4'-ジアミノジフエニルスルホンを 0.74g、

DMHMを 6.44g、

7 -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 50.56g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0086] (比較例 6)

実施例 1と同じフラスコ内に、

1,2,4,5-シクロへキサンテトラカルボン酸二無水物を 8.41g、

DAHMを 2.52g、

APBを 4.68g、

D〇DBを 3.50g、

y -力プロラタトンを 0.46g、

ピリジンを 0.63g、

NMPを 74.76g、

ト /レエンを 15g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0087] (比較例 7)

実施例 1と同じフラスコ内に、

1,2,4,5-シクロへキサンテトラカルボン酸二無水物を 8.41g、

DAHMを 2.52g、

APBを 4.68g、

DODBを 5.26g、

y一力プロラタトンを 0.46g、

ピリジンを 0.63g、

NMPを 74.76g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0088] (比較例 8)

実施例 1と同じフラスコ内に、

CPDAを 6.30g、

DMHMを 2.50g、

APBを 2.63g、

DODBを 3.07g、

y -力プロラタトンを 0.34g、

ピリジンを 0.47g、

NMPを 53.68g、

トノレェンを 20g、

それぞれ加え、その後は実施例 1と同じ処理を経て、ポリイミド粉末を得た。

[0089] (光透過率の測定)

光透過率の測定は、次の手順で行った。先ず、実施例 1〜19及び比較例 1〜8〖こ おける各ポリイミド粉末を用い、固形分濃度が 15%の各ポリイミド榭脂組成物溶液を それぞれ作製した。各ポリイミド榭脂組成物溶液を石英ガラス基板上にスピンコート 法により塗布した後、 80°Cで仮乾燥、 250°Cで本乾燥させ、その後、榭脂の膜体を厚 さ約 1 μ mに形成し、光透過率評価用サンプルをそれぞれ作製した。各サンプルに ついて、 UV—可視分光光度計を用いて、 400nmの波長での光透過率を測定した。 光透過率の評価は、膜体の光透過率が 80%以上のものを〇、 80%未満のものを Xと した。

[0090] (プレチルト角の測定)

プレチルト角の測定は、次の手順で行った。先ず、実施例 1〜19及び比較例 1〜8 における各ポリイミド粉末を用い、固形分濃度が 3%のポリイミド榭脂組成物溶液をそ れぞれ作製した。各ポリイミド榭脂組成物溶液を、 Π (Indium- Tin- Oxide)透明電極 付ガラス基板上にスピンコート法により、スピン回転数 2500rpm、回転時間 40秒の条 件下で塗布した後、ホットプレート上で 80°C、 1分間で仮乾燥、恒温槽中 250°Cで本 乾燥させ、均一なポリイミド塗膜をそれぞれ形成した。この塗膜をレーヨン布を巻き付 けたロールで株式会社ィー,エッチ,シ一社製のラビング装置(RM-50)でラビングした 。ラビング条件はロールの回転数 800rpm、ステージの移動速度 600mm/分、毛足の 押し込み量 0.4mmとした。その後、各基板を図 1に示した状態で配置すると共に基板 間に厚さ 50 /z mのスぺーサを挾み、ラビング方向を逆にして組立てた。各基板とスぺ ーサとで囲まれた空間に、液晶組成物 (ZU -4792 (メルク社製))を注入し、液晶表示 素子をそれぞれ作製した。各セルについて、クリスタルローテーション法を用いてプレ チルト角を測定した。プレチルト角の評価は、プレチルト角が 3° 以上のものを〇、 3 ° 未満のものを Xとした。

[0091] (液晶配向性の測定)

前記プレチルト角測定用の液晶セル作製後、ライトボックス上、偏光板クロス-コル (偏光軸直交条件)下で液晶配向性を目視で観察し、配向異常発生が無、ものを〇 、配向異常 (ディスクリネーシヨン)が多いものを Xとした。

[0092] 実施例 1〜19及び比較例 1〜8における各ポリイミド粉末の、ジァミンィ匕合物の構成 、及び芳香族重量(%)を表 1に示す。また、実施例 1〜19及び比較例 1〜8における 各ポリイミド粉末を用いて作製した液晶配向膜及び液晶表示素子の、光透過率、プ レチルト角及び液晶配向性を同じく表 1に示す。

[0093] [表 1]


* 1 :モル分 Ψ比 = (芳香族ジァミンモル分率) I (長鎖アルキル基含有ジァミンモル分率)

* 2:光透過率が 80%以上を〇, 80% *満を X

* 3:プレチルト角が 3° 以上を 0、 3° 未満を X

* :配向 S常発生無しを 0、配向異常発生多を X

表 1に示すように、実施例 1〜 19の各ポリイミド粉末を用いて作製した膜体 (サンプ ル)は、いずれもポリイミド骨格中に、ジァミンィ匕合物として長鎖アルキル基を含んで いた。また、これらのジァミンィ匕合物は、芳香族成分(実施例3,11,12,13,14,16,18,19 の PPD、実施例 4,5,9,17の IPDH、実施例 1,6,7の XyDA、実施例 2,8,15の?8、実施 例 1,4,9,10,13,18の DODB)を、ポリイミド全重量に対する芳香族重量が 20%以下 (4.8 〜18.9%)の割合で有していた。よって、いずれの膜体も、光透過率は 80%以上と良

好であり、プレチルト角は 3° 以上であった。

[0095] さらに、実施例 1〜11、実施例 13〜18の各ポリイミド粉末を用いて作製した液晶セ ルでは、(芳香族ジァミンモル分率) I (長鎖アルキル基含有ジァミンモル分率)の値 力 以上であり、液晶配向性も良好であった。

[0096] これに対して、比較例 2のポリイミド粉末を用いて作製した膜体 (サンプル)は、ポリイ ミド骨格中に、ジァミンィ匕合物として長鎖アルキル基を含んでいない。また、このジァ ミンィ匕合物は、芳香族成分を含んでいない。よって、この膜体は、光透過率は 80%以 上と良好であるものの、プレチルト角は 3° 未満と小さかった。

[0097] 比較例 1, 5のポリイミド粉末を用いて作製した膜体 (サンプル)は、、ずれもポリイミ ド骨格中に、ジァミンィ匕合物として長鎖アルキル基を含んでいない。また、これらのジ ァミン化合物は、芳香族成分を含んでいるものの、いずれも芳香族重量が 20%を超 えていた(52.8%、 21.3%) oよって、これらの膜体は、光透過率が 80%未満、プレチ ルト角が 3° 未満であり、両特性が共に悪力つた。

[0098] 比較例 4のポリイミド粉末を用いて作製した膜体 (サンプル)は、ジァミンィ匕合物の芳 香族重量が 13.7%であり、規定範囲(20%以下)であるものの、ポリイミド骨格中に、ジ ァミン化合物として長鎖アルキル基を含んでいない。よって、この膜体は、光透過率 が 80%以上と良好であるものの、プレチルト角は 3° 未満と小さ力つた。

[0099] 比較例 3のポリイミド粉末を用いて作製した膜体 (サンプル)は、ポリイミド骨格中に、 ジァミンィ匕合物として長鎖アルキル基を含んで、るものの、ジァミンィ匕合物が芳香族 成分を含んでいない。よって、この膜体は、光透過率が 80%以上と良好であるものの 、プレチルト角は 3° 未満と小さ力つた。また、(芳香族ジァミンモル分率) / (長鎖アル キル基含有ジァミンモル分率)の値が 1未満であり、液晶配向性も不良であった。

[0100] 比較例 6, 7のポリイミド粉末を用いて作製した膜体 (サンプル)は、ポリイミド骨格中 に、ジァミンィ匕合物として長鎖アルキル基を含んでおり、かつ、ジァミン化合物が芳香 族成分を含んでいるものの、いずれも芳香族重量が 20%を超えていた (25.8%、 24.4 %)。よって、この膜体は、プレチルト角は 3° 以上と良好であるものの、光透過率が 8 0%未満と小さ力つた。

[0101] 比較例 8のポリイミド粉末を用いて作製した膜体 (サンプル)は、ポリイミド骨格中に、 ジァミンィ匕合物として長鎖アルキル基を含んでおり、かつ、ジァミンィ匕合物が芳香族 成分を含んでいるものの、芳香族重量が 20%を超えていた (21.2%)。よって、この膜 体は、プレチルト角は 3° 以上と良好であるものの、光透過率が 80%未満と小さかつ た。また、(芳香族ジァミンモル分率) / (長鎖アルキル基含有ジァミンモル分率)の値 力 未満であり、液晶配向性も不良であった。

[0102] 以上の結果より、光透過率が 80%以上、かつプレチルト角 3° 以上を両立するポリ イミド榭脂組成物を達成するためには、ポリイミド骨格中に、ジァミンィ匕合物として長 鎖アルキル基を含み、かつ芳香族成分はポリイミド全重量に対して 20%以下にする 必要があることが確認できた。また、液晶配向'性を良好にするには、(芳香族ジァミン モル分率)/ (長鎖アルキル基含有ジァミンモル分率)の値が 1以上とする必要がある ことが分力つた。

産業上の利用可能性

[0103] 本発明のポリイミド榭脂組成物を用いた液晶表示素子は、各種情報機器の表示装 置として用いられる液晶ディスプレイに好適であり、特に、高い耐光性が求められる 液晶プロジェクタのような光源の光出力の大きい表示装置に好適である。

本発明は完全で明確な開示のための特定の実施例について述べられている力添 付の特許請求の範囲はこれらの実施例には限定されず、当業者にとって想到し得る 、本明細書に説明された基本的教示の範囲内に適正に含まれる全ての変更および 代替的構成を具体化するものとして解釈されるべきである。