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1. (WO2006040957) 仮想型紙作成プログラム、仮想型紙作成装置、及び仮想型紙作成方法
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明 細書

仮想型紙作成プログラム、仮想型紙作成装置、及び仮想型紙作成方法 技術分野

[0001] 本発明は、立体物の型紙を仮想的に作成する技術に関する。

背景技術

[0002] 特許文献 1には、ユーザ力の操作指令に基づいて、仮想 3次元空間内に仮想 3 次元衣服モデルを作成し、作成した仮想 3次元衣服モデルを 2次元平面に展開し、 仮想型紙を作成する画像処理装置が開示されて!、る。

[0003] ところで、布は伸ばす方向に応じて伸び率が異なるというような伸び方向に異方性 を有しており、布の力学的特性が充分に反映された安定性の高いの衣服を作成する には、人物が衣服を着用したときに、布の糸目方向(一般的には縦糸方向)が重力 方向に沿うように衣服を作成しなければならない。そのため、ァバレル業界では、型 紙に対して糸目方向を指定するための地の目線 (基準線)を設定し、設定した地の目 線の方向に布の糸目方向が合うように布を裁断し、衣服が作成されている。また、牛 等の動物の皮を用いて靴等の立体物を作成する場合、皮も布同様に異方性を有し ており、伸び率が低い皮の背骨方向が重力方向に沿うように立体物を作成しなけれ ばならないことから、布の場合と同様に型紙に対して背骨方向を指定するための基 準線が設定される。

特許文献 1:特開 2004— 70519号公報

発明の開示

[0004] し力しながら、特許文献 1の手法では、仮想 3次元衣服モデルの表面にポリゴンメッ シュを設定し、ポリゴンメッシュの歪みが最小となるように、仮想 3次元衣服モデルが 2 次元平面に展開されているに留まり、基準線を考慮した展開がなされていない。その ため、展開後の仮想型紙に対して基準線を設定する作業が必要となる。

[0005] また、仮想型紙及び実際の型紙は平面的であるため、型紙によって裁断された布 力 縫製後、重力方向に対してどのような位置関係を有しているか、或いは衣服全体 に対してどのような位置関係を有して、るかを、型紙力速やかに予測することは困 難であり、基準線を設定することは容易ではな力つた。

[0006] 本発明の目的は、仮想立体物モデルに対して直接的に基準線を設定しうる仮想型 紙作成プログラム、仮想型紙作成装置、及び仮想型紙作成方法を提供することであ る。

[0007] 本発明による仮想型紙作成プログラムは、立体物の型紙を仮想的に作成する仮想 型紙作成プログラムであって、前記立体物の 3次元データを取得し、仮想 3次元空間 内に仮想立体物モデルを生成する立体物モデル生成手段と、前記仮想立体物モデ ルの表面に型紙の輪郭線を設定し、前記仮想立体物モデルの表面を複数の領域に 区画する輪郭線設定手段と、ユーザの操作指令に基づいて、前記輪郭線設定手段 によって区画された 1の領域に対し、基準線を設定する基準線設定手段と、前記基 準線が直線状となるように、前記仮想立体物モデルを前記領域毎に 2次元空間に展 開し、仮想型紙を生成する展開手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする

[0008] また、本発明による仮想型紙作成装置は、立体物の型紙を仮想的に作成する仮想 型紙作成装置であって、前記立体物の 3次元データを取得し、仮想 3次元空間内に 仮想立体物モデルを生成する立体物モデル生成手段と、前記仮想立体物モデルの 表面に型紙の輪郭線を設定し、前記仮想立体物モデルの表面を複数の領域に区画 する輪郭線設定手段と、ユーザの操作指令に基づいて、前記輪郭線設定手段によ つて区画された 1の領域に対し、基準線を設定する基準線設定手段と、前記基準線 が直線状となるように、前記立体物モデルを区画された領域毎に 2次元空間に展開 し、仮想型紙を生成する展開手段とを備えることを特徴とする。

[0009] また、本発明による仮想型紙作成方法は、コンピュータが、立体物の型紙を仮想的 に作成する仮想型紙作成方法であって、前記コンピュータは、立体物モデル生成手 段、輪郭線設定手段、基準線設定手段、及び展開手段を備え、前記立体物モデル 生成手段が、前記立体物の 3次元データを取得し、仮想 3次元空間内に仮想立体物 モデルを生成するステップと、前記輪郭線設定手段が、前記仮想立体物モデルの表 面に型紙の輪郭線を設定し、前記仮想立体物モデルの表面を複数の領域に区画す るステップと、前記基準線設定手段が、ユーザの操作指令に基づいて、前記輪郭線 設定手段によって区画された 1の領域に対し、基準線を設定するステップと、前記展 開手段が、前記基準線が直線状となるように、前記立体物モデルを区画された領域 毎に 2次元空間に展開し、仮想型紙を生成するステップとを備えることを特徴とする。

[0010] これらの構成によれば、立体物の 3次元データが取得され、仮想 3次元空間内に、 仮想立体物モデルが生成され、当該仮想立体物モデルの表面に輪郭線が設定され 、輪郭線により区画された複数の領域の 1の領域 (仮想 3次元立体物の表面における 複数の領域のうち任意の 1の領域)の表面に対し、ユーザからの操作指令に基づき、 基準線が設定され、設定された基準線が直線となるように、各領域が 2次元平面へ展 開され、仮想型紙が作成される。したがって、ユーザは、 3次元空間内において作成 された仮想立体物モデルに対して直接的に基準線を設定することができる。その結 果、ユーザは、仮想立体物モデル全体に対する仮想型紙の位置等を把握しながら 基準線を設定することが可能となり、基準線を容易に設定することができる。

図面の簡単な説明

[0011] [図 1]本実施形態による仮想型紙作成装置のブロック構成図を示している。

[図 2]本仮想型紙生成装置の処理を示すフローチャートである。

[図 3]ユーザが地の目線を設定する際に、表示制御部が表示部に表示する画像を示 した図面である。

[図 4]初期ポリゴン列を示した図面である。

[図 5]地の目線が直線状となるように初期ポリゴン列を 2次元平面に展開する処理を 説明する図面であり、 (a)は展開前の初期ポリゴン列を示し (b)は展開後の初期ポリ ゴン列を示している。

[図 6]点 V i'が線分 P jP j + 1の外分点となる場合を示した図面である。

[図 7]ポリゴン列が抽出される様子を説明するための図面である。

[図 8]展開処理を説明する図面であり、(a)は展開前のポリゴンを示し、(b)は展開後 のポリゴンを示している。

[図 9]ポリゴン列の展開処理の詳細を説明する図面である。

[図 10]マススプリングモデルを示した図面である。

[図 11]ローカル緩和処理を説明する図面である。

[図 12]ローカル緩和処理を説明する図面である。

[図 13]グローバル緩和処理により発生したオーバーラップを示した図面であり、 (a)は グローバル緩和処理前のポリゴンメッシュを示し、 (b)はグローバル緩和処理後のポリ ゴンメッシュを示し、(c)はオーバーラップの修正後のポリゴンメッシュを示している。

[図 14]2本の地の目線が設定された場合に、型紙領域力もポリゴン列が抽出される様 子を説明する図面である。

[図 15]本仮想型紙作成装置によって作成された仮想型紙を示す図面であり、 (a)は 仮想人体モデル上に作成された 3次元の仮想衣服の型紙領域を示し、 (b)は地の目 線を加味しない従来の手法により型紙領域を 2次元平面へ展開して得られた仮想型 紙を示し、 (c)は本仮想型紙作成装置により展開された仮想型紙を示している。 発明を実施するための最良の形態

[0012] 以下、図面を参照しつつ本発明の最良の実施の形態を説明する。図 1は、本実施 形態による仮想型紙作成装置のブロック構成図を示して!/ヽる。本仮想型紙作成装置 は、仮想型紙作成プログラムがインストールされた、パーソナルコンピュータ力構成 され、操作部 1、プログラム実行部 2、及び表示部 3を備えている。

[0013] 操作部 1は、キーボード、マウス等の入力装置力構成され、ユーザからの操作指 令を受け付ける。プログラム実行部 2は、 CPU等力構成され、 CPUが図略のハード ディスクに記憶された仮想型紙作成プログラムを実行することにより、衣服モデル生 成部 21、切込線設定部 22、地の目線設定部 23、展開部 24、及び表示制御部 25と して機能する。

[0014] 衣服モデル生成部 21は、操作部 1により受け付けられたユーザ力もの操作指令に 従って、特開 2004— 70519号公報に記載された手法を用い、仮想 3次元空間内に 仮想衣服モデルを生成する。具体的には、仮想 3次元空間内に予め作成された仮 想人体モデルの胸の頂点や肩甲骨の頂点等の突出点のうち、ユーザにより指定され た突出点(例えば胸の頂点)を通り、かつ、仮想人体モデルの表面に沿うようなライン (例えばバストライン)を形成する。

[0015] そして、ユーザの操作指令に従って、形成したラインを所定方向にスライドさせ、こ れにより形成されるラインの軌跡を仮想衣服モデルの一部の構成面とする。なお、ス ライドすることで形成された軌跡が仮想人体モデルと交差して仮想人体モデルにめり 込んだ場合は、めり込んだ軌跡の部分が仮想人体モデルの表面形状に沿うように変 形する。このような処理を繰り返し実行することで、衣服モデル生成部 21は、スカート 、ブラウス、シャツ等の仮想衣服モデルを生成する。

[0016] 切込線設定部 22は、ユーザ力の操作指令にしたがって、衣服モデル生成部 21 により生成された仮想衣服モデルに切込線を設定し、仮想衣服モデルの表面を複数 の領域の区画する。なお、仮想型紙は、この領域毎に生成されるため、以下、区画さ れた領域を型紙領域と称する。

[0017] 地の目線設定部 23は、ユーザからの操作指令にしたがって、型紙領域の表面に地 の目線を設定する。地の目線は、型紙に対して布の糸目方向を指定するための直線 であり、通常、布の縦糸方向を指定するため、或いは縦糸及び横糸の両方向を指定 するために用いられる。本実施形態では、地の目線を布の縦糸方向に設定するもの とする。なお、地の目線設定部 23は、以下に示す第 1〜第 3の方式のうち、ユーザに より選択されたいずれかの方式に従って地の目線を設定する。

[0018] 第 1の方式は、ユーザによって操作部 1を介して指定された型紙領域上の任意の 1 点を通り、かつ、仮想 3次元空間に予め設定された重力方向に沿うように、型紙領域 の表面に 1本の地の目線を設定する方式である。第 2の方式は、ユーザによって操作 部 1を介して指定された型紙領域の任意の 2点を結ぶ線を地の目線として設定する 方式である。

[0019] 第 3の方式は、ユーザによって操作部 1を介して指定された型紙領域の任意の 1点 を通り、かつ、直線状に展開される型紙領域の輪郭線に対して平行に型紙領域の表 面に地の目線を設定する方式である。第 3の方式において、直線状に展開される輪 郭線が 2本以上存在する場合は、ユーザにより指定された 1点に対して最短距離に ある輪郭線が地の目線として設定される。

[0020] 展開部 24は、ポリゴンメッシュ設定部 241、初期ポリゴン列展開部 242、及びポリゴ ン列展開部 243を備え、衣服モデル生成部 21により生成された仮想衣服モデルを 構成する各型紙領域を 2次元平面に展開し、仮想型紙を生成する。

[0021] ポリゴンメッシュ設定部 241は、各型紙領域の表面に対して、複数のポリゴン (例え ば、三角形又は四角形)力もなるポリゴンメッシュを設定する。

[0022] 初期ポリゴン列展開部 242は、ポリゴンメッシュ設定部 241により設定されたポリゴン メッシュ力、地の目線設定部 23により設定された地の目線と交差するポリゴン列を 初期ポリゴン列として抽出し、抽出した初期ポリゴン列を構成する各ポリゴンの形状及 び面積が維持され、かつ、地の目線が直線となるように、初期ポリゴン列を 2次元平 面に展開する。

[0023] ポリゴン列展開部 243は、 2次元平面への展開が終了した、ポリゴン列(初期ポリゴ ン列を含む)に隣接するポリゴン列を、公知のマススプリングモデルを用いた平面展 開手法により 2次元平面に展開する。これにより、ポリゴン列は、ポリゴンの各辺の長 さ力 S維持されるように、 2次元平面に展開される。以後、ポリゴン列展開部 243は、型 紙領域内の全ポリゴンが 2次元平面に展開されるまで、ポリゴン列の抽出及び展開を 繰り返し実行し、型紙領域を 2次元平面に展開する。なお、マススプリングモデルを用 いた平面展開手法は、本発明者達によって発表された公知文献 1「題名: Flattening t nangulated surfaces using mass-spring model著者: JItuo Li'Dongliang Zhang, Guodo ng

し u'Yanying Peng, Xing Wen.Yoshiyuki Sakaguti雑誌名 : International journal of adva need manufacturing technology

Publisher: springer— verlag London limitedjにその詳糸田力 ti載されている。

[0024] 表示制御部 25は、衣服モデル生成部 21により生成された仮想衣服モデル、及び 展開部 24により生成された仮想型紙等を表示部 3に表示させる。

[0025] 本実施形態では、衣服モデル生成部 21が立体物モデル生成手段に相当し、切込 線設定部 22が輪郭線設定手段に相当し、地の目線設定部 23が基準線設定手段に 相当し、展開部 24が展開手段に相当し、初期ポリゴン列展開部 242が、第 1のポリゴ ン列展開手段に相当し、ポリゴン列展開部 243が第 2のポリゴン列展開手段に相当し 、地の目線が基準線に該当する。

[0026] 図 2は、本仮想型紙生成装置の処理を示すフローチャートである。なお、本フロー チャートを実行する以前に、衣服モデル生成部 21により予め仮想衣服モデルが生 成されているものとする。まず、ステップ S1において、操作部 1が、型紙領域に対して

地の目線を設定するユーザからの操作指令を受け付けた場合 (S1で YES)、地の目 線設定部 23は、前記第 1〜第 3の方式のうちいずれかの方式により型紙領域の表面 に地の目線を設定する(S2)。なお、地の目線設定部 23は、ユーザよつて選択され た、第 1〜第 3の方式のうち、いずれの方式を用いて地の目線を設定する。

[0027] 図 3は、ユーザが地の目線を設定する際に、表示制御部 25が表示部 3に表示する 画像を示した図面である。図 3に示す画像は、仮想人体モデル Mが表示された右側 のエリアと、第 1〜第 3の方式を選択するための左側のエリアとから構成される。左側 のエリアには、「重力方向」、「任意の方向」、及び「デザイン線の方向」との文言が表 示され、各文言の左側にはチェックボックス C1〜C3が表示されている。また、右側の エリアには、仮想人体モデル M及び型紙領域 Rが表示されている。右側のエリアに おいて Gの記号が付された矢印は、仮想 3次元空間内において予め定められた重力 方向を示す重力ベタトルである。

[0028] ユーザは、操作部 1を操作してチェックボックス C1にチェックマーク CMを付すこと により第 1の方式を選択し、チェックボックス C2にチェックマーク CMを付すことにより 第 2の方式を選択し、チェックボックス C3にチェックマーク CMを付すことにより第 3の 方式を選択する。

[0029] 第 1の方式が選択されている場合、地の目線設定部 23は、ユーザにより指定され た型紙領域 Rの 1点である点 P1及び重力ベクトル Gを含む平面と型紙領域 Rとの交 線を求め、求めた交線を地の目線 Lgとして設定する。なお、地の目線 Lgは型紙領域 Rの全域に亘つて設定されるが、図 3の例では、一部の地の目線 Lgのみが表示され ている。

[0030] 第 2の方式が選択されている場合、地の目線設定部 23は、ユーザにより指定され た型紙領域 Rの表面の 2点である点 P1及び点 P2を通る平面と、型紙領域 Rとの交線 を求め、求めた交線を地の目線 Lgとして設定する。

[0031] 第 3の方式が選択されている場合、地の目線設定部 23は、ユーザにより指定され た型紙領域 R表面の 1点である点 P1に対して最短距離に位置し、かつ、直線状に展 開される輪郭線 ELに対して平行な線を地の目線 Lgとして設定する。なお、 2次元平 面に対し直線状に展開される輪郭線は、予めユーザによって指定されている。

[0032] 図 2に示すステップ S3において、表示制御部 25は、地の目線設定部 23により設定 された地の目線 Lgを型紙領域 Rの表面に表示させる。ステップ S4において、ポリゴン メッシュ設定部 241は、型紙領域 Rに対して複数の三角形のポリゴン力もなるポリゴン メッシュを設定する。ステップ S5において、初期ポリゴン列展開部 242は、型紙領域 R内に設定されたポリゴンメッシュから、地の目線 Lgと交差する複数のポリゴンを初期 ポリゴン列 PL1として抽出する。図 4は、初期ポリゴン列 PL1を示した図面である。図 4において、地の目線 Lgと交差する太線で示された複数のポリゴンが初期ポリゴン列 PL 1である。

[0033] ステップ S6において、初期ポリゴン列展開部 242は、初期ポリゴン列 PL1に交差す る地の目線 Lgが直線状となるように、初期ポリゴン列 PL1を 2次元平面に展開する。 図 5は、地の目線が直線状となるように初期ポリゴン列 PL1を 2次元平面に展開する 処理を説明する図面であり、 (a)は展開前の初期ポリゴン列 PL1の一部を示し (b)は 展開後の初期ポリゴン列 PL1の一部を示している。

[0034] この処理は、第 1〜第 3ステップの 3つの処理力構成される。

[0035] 第 1ステップでは、ポリゴン PGiの頂点 Viを通るポリゴン PGiの 2本の稜線と地の目 線 Lgとの交点である P j , P j+lによる線分 P jP j+l上に、頂点 V iに対して距離が最短とな る点 V「を設定した後、以下に示す式(1)〜式 (4)に示す、 s , ^及びを算出する

[0036] ri = s. | ^ / P j+1 式 (1 )

1 PjVi' - PjPj^ >0

式 (2)

式 (3)

1 Viが PjPj+1の右側にある場合 式 (4)

L-1 それ以外の場合

[0037] 式(1)に示す r iは、線分 P jP j + 1に対する線分 P jV i'の比率に、 s iを乗じることにより得 られ、式(1)に示す sは式(2)により規定される。式(2)に示す sは、ベクトルと P

P j + 1ベクトルとの内積が正の場合、 s i = 1となり、 P j V i ' :クトルと P jP j+iベクトルとの内 積が負の場合、 s =— 1となる。

図 5 (a)〖こ示すよう〖こ、 P V :クトノレと P j P j+i :クトルとのなす角度 0力 ¾0度未満の 場合、両ベクトルの内積は正の値をとる。この場合、点 V i 'は線分 P j P j + 1の内分点とな るため、 s = 1としている。一方、図 6に示すように、角度 Θが 90度よりも大きい場合、 内積は負の値をとる。この場合、点 ν iΊま線分 P jP j + 1の外分点となるため、 s - 1とし ている。

[0039] 式(3)に示す Dは V,Vベクトルの大きさを示す。式 (4)に示す dは、頂点 Vが!3 ?

+ 1ベクトルの右側に位置する場合、 d i = 1となり、頂点 V iが P j P j+ 1ベクトルの左側に位 置する場合、 d =— 1となる。

[0040] 第 2のステップでは、点 P に対応する 2次元平面上の点 p と点 Pに対応する 2次 元平面上の点 pとによる線分 p p の方向が、展開済みの線分 p pの方向と同一と なり、かつ、線分 P jP j + 1の大きさと線分 p jp j + 1との大きさが等しくなるように点 p j + 1の座 標を決定する。

[0041] 第 3のステップでは、式(5)の演算を実行し、頂点に対する 2次元平面上の位置 を決定する。

[0042]


は pjp」+1に直交するベクトル …式 (6)

: i 」+1 j-x

[0043] 式(5)に示す Vは頂点 Vに対応する 2次元平面上の点であり、 p ]は点 P jに対応する

2次元平面上の点であり、 p j + l— p jは p jp j + 1ベクトルを示し、 t iベクトルは式(6)により 示される。式(6)〖こ示す t . xは tベクトルの x成分を示し、 t . yは tベクトルの y成分を 示し、(p p

j j + l ) . は j j + lベクトルの X成分を示し、(ρ ρ

j j + l ) . は、 j j + lの y成分を示 して、る。式(6)に示すように、 tベクトルは、 X成分が p p ベクトルの y

i j j + l 成分の値に等 しぐ y成分が P jP j + lベクトルの χ成分にマイナス 1を乗じた値に等しい。すなわち、 t

iベ タトルは、 p j p j + lベクトルに対し、垂直、かつ、大きさが等し!、ベクトルである。

[0044] 式(5)に示す r i (p j + l—p j)により頂点 i の位置が決定されるが、 r iは式(1)の関係を 有し、かつ、線分 P jP j + lの大きさは線分 p jp j + lの大きさに等しいため、結局、線分 p j i の大きさは線分 PV 'の大きさと等しくなる。また、式 (6)に示すにより、頂点 の位置が決定される。

[0045] 初期ポリゴン列展開部 242は、初期ポリゴン列 PL1を構成する各ポリゴンに対し、上 記第 1〜第 3のステップの処理を、初期ポリゴン列 PL1の一端のポリゴン PG1から他 端のポリゴン PGNまで順番に実行し、初期ポリゴン列 PL1を 2次元平面に展開する。 これにより、初期ポリゴン列 PL1は、地の目線 Lgが直線となり、かつ、各ポリゴンの面 積、及び形状が維持されるように 2次元平面へと展開される。また、最初に地の目線 と交差するポリゴン列が 2次元平面へと展開されているため、地の目線を正確に直線 状に展開することが可能となる。

[0046] 図 2に示すステップ S7において、ポリゴン列展開部 243は、展開が終了したポリゴ ン列 PLi (iはポリゴン列の抽出順序を示す正数)に隣接するポリゴン列 PLi+ 1を、型 紙領域 R力も抽出する。図 7は、ポリゴン列が抽出される様子を説明するための図面

である。(a)及び (b)に示すように、ポリゴン列展開部 243は、初期ポリゴン列 PL1に 対して右隣に隣接するポリゴン列 PL2を抽出し、抽出したポリゴン列 PL2を 2次元平 面に展開する。次に、初期ポリゴン列 PL1の左隣に隣接するポリゴン列 PL3を抽出し 、抽出したポリゴン列 PL3を 2次元平面へ展開する。以後、ポリゴン列 PL4、 PL5、 P L6の順番で、型紙領域 Rからポリゴン列を順次抽出していく。すなわち、型紙領域 R は、初期ポリゴン列 PL1を中心として左右に広がるように 2次元平面へと展開される。

[0047] なお、上記ポリゴン列の抽出順は一例にすぎず、初期ポリゴン列 PL1の次に、左隣 に隣接するポリゴン列 PL3を抽出し、次に初期ポリゴン列 PL1右隣に隣接するポリゴ ン列 PL2を抽出すると、うような順番で、型紙領域 Rからポリゴン列を順次抽出しても よい。

[0048] また、初期ポリゴン列 PL1が型紙領域 Rの左端のポリゴン列である場合、各ポリゴン 列は、型紙領域 Rにおいて右方向に広がるように順次抽出されていき、初期ポリゴン 列 PL1が型紙領域 Rの右端のポリゴン列である場合、各ポリゴン列は、型紙領域尺に お!、て左方向に広がるように順次抽出されて、く。

[0049] 図 2に示すステップ S8において、ポリゴン列展開部 243は、抽出したポリゴン列 PLi をマススプリングモデルを用いた展開手法により、 2次元平面に展開する。図 8は、展 開処理を説明する図面であり、(a)は展開前のポリゴンを示し、(b)は展開後のポリゴ ンを示している。

[0050] 図 8に示す VI、 V2、 V3は、既に 2次元平面へ展開されたポリゴンの頂点を示し、 頂点 VI〜V3を通る直線を境界線 ELと呼ぶ。 al、 a2、 a3は、それぞれ、展開前のポ リゴン PG1〜PG3の頂点 V2における角度を示している。 bl, b2, b3は、それぞれ、 展開後のポリゴン PG1〜PG3の頂点 V2における角度を示している。展開部 24は、 a lZbl = a2Zb2 = a3Zb3となるように頂点 PI及び P2の 2次元平面の位置を決定 し、ポリゴン PG1〜PG3を 2次元平面へ展開する。

[0051] 図 9は、ポリゴン列の展開処理の詳細を説明する図面である。図 9に示すように、頂 点 P1は、境界線 EL上の頂点のうち、 2個の頂点 VI, V2と繋がっているため、辺 el, e2の長さを維持するように位置が決定される。ここで、 Angl (Angl = ZP 1 V1 V2 +

ZP V V )が 180度に近い場合、辺 el, e2は非常に長くなる。また、 Anglが 180度 より大きい場合、ポリゴン同士のオーバーラップが発生する。そこで、オーバーラップ を防止するために、ポリゴン列展開部 243は、 Anglが小さくなるように、 P1の位置を 決定する。

[0052] 頂点 P2は、境界線 EL上の頂点のうち、 1個の頂点 V2のみと繋がっている。このよう な頂点に対して、ポリゴン列展開部 243は、辺 e3の長さを維持するように、頂点の位 置を決定する。頂点 P3は、境界線 ELの頂点のうち、 3個の頂点と繋がっている。この ような頂点に対し、ポリゴン列展開部 243は、一端の辺 e4と他端の辺 e6の長さが維 持されるように、頂点の位置を決定する。 V 2 P 3 V 4力 ^度に近い場合、辺 e4, e6の 長さが非常に長くなるため、ポリゴン列展開部 243は、ポリゴン PG1, PG2を除去す る。

[0053] なお、頂点 P1及び P2がユーザにより、直線、かつ、地の目線 Lgと平行に 2次元平 面へ展開されるように指定された輪郭線上の頂点である場合は、展開部 24は、 alZ bl = a2/b2 = a3/b3を満たし、かつ、頂点 P1及び P2を結ぶ線分が、地の目線 Lg に対して平行となるように頂点 PI及び P2の 2次元平面の位置を決定し、ポリゴン PG 1〜PG3を 2次元平面へ展開する。

[0054] ステップ S9において、ポリゴン列展開部 243は、展開したポリゴン列 PLiに対してマ ススプリングモデルを適用し、ポリゴン列 PLiの歪みが緩和されるように、ポリゴン列 P Liの各頂点の位置を移動させるローカル緩和処理を実行する。

[0055] 図 10は、マススプリングモデルを示した図面である。マススプリングモデルは、ポリゴ ンの各頂点 P1〜P6を質点とし、質点を直接繋ぐ辺上に設定されたテンションスプリ ング TSと、隣接する 2個のポリゴンによって共有される辺と交差するように、両ポリゴン の質点間に設定されたクロススプリング CSとカゝら構成される。テンションスプリング TS は、布内部で生じる応力を表す。クロススプリング CSは、ポリゴンメッシュが過度に延 びてしまうことを防止する。

[0056] マススプリングにお、て、質点 P , Pを繋ぐパネ(テンションスプリング TS、或!、はク ロススプリング CS)により、両質点に作用する力は、式(7)によって表される。

[0058] 式(7)に示す k は質点間のパネ係数を示し、 I は、パネのベクトルを示し、 f は パネの初期長を示し、 X、 Xは質点 P、 Pの位置を示す。テンションスプリング TSの初 期長 1° は、 3次元空間における対応する辺の長さに等しぐパネ係数 k は、初期長 1

0 辺の長さに応じて決定される。クロススプリング CSの初期長 1° は、 2次元平面へ 展開された対応する 2つのポリゴンの頂点間の長さに等しい。

[0059] ポリゴン列展開部 243は、ローカル緩和処理を実行するにあたり、ポリゴンメッシュ の歪みをより緩和させるために、オーバーラップの発生により除去されたポリゴンに対 して損失力を作用させ、ポリゴン列 PLiの歪みを緩和させる。図 11及び図 12は、損 失力を説明する図面である。両図とも、(a)は展開前のポリゴン列 PLiを示し、(b)は 展開後のポリゴン列 PLiを示し、(c)は質点に作用する損失力を示す図面である。ま た、 P, P1〜P4は展開前の頂点を示し、 V1〜V4は展開済みの頂点を示している。

[0060] 図 11 (b)では、ポリゴン PG1にオーバーラップが発生している。このポリゴン PG1は 、 3個の頂点のうち 1個の頂点 V3が、境界線 EL上に存在している。このようなポリゴ ン PG1対しては、ポリゴン列展開部 243は、(c)に示すように除去対象となるポリゴン PG1の 3個の頂点のうち、境界線 EL上に存在しない 2個の頂点 P2, P3の各々に対 し、両頂点を結ぶ直線上に両頂点が引き合う方向に損失力 Fpを設定する。

[0061] 図 12 (b)では、ポリゴン PG2にオーバーラップが発生している。このポリゴン PG2は 、 3個の頂点のうち 2個の頂点 VI, V2が、境界線 EL上に存在している。このようなポ リゴン PG2に対しては、ポリゴン列展開部 243は、(c)に示すように境界線 EL上にな い 1個の頂点 Pに対して、頂点 VI, V2を結ぶ境界線 ELに対して垂直方向に損失力 Fpを設定する。なお、損失力の値については公知文献 1に記載されている。

[0062] ステップ S10において、緩和処理がされた直後のポリゴン列 PLiと既に展開処理が なされて!/、るポリゴン列 PLl〜PLi— 1とで構成されるポリゴンメッシュ全体に対してマ ススプリングモデルを適用し、当該ポリゴンメッシュ全体の歪みが緩和されるように、ポ リゴンの各頂点を移動させる処理 (グローバル緩和処理)を実行する。ここで、各頂点 が移動する結果、オーバーラップするポリゴンが発生することもある。この場合、ポリゴ ン列展開部 243は、オーバーラップを修正する処理を適宜実行する。図 13は、グロ 一バル緩和処理により発生したオーバーラップを示した図面であり、 (a)はグローバ

ル緩和処理前のポリゴンメッシュを示し、 (b)はグローバル緩和処理後のポリゴンメッ シュを示し、(c)はオーバーラップの修正後のポリゴンメッシュを示している。

[0063] (b)に示すように、グローバル緩和処理により、頂点 Pが頂点 P1〜P6により取り囲ま れるポリゴンの外部に移動され、頂点 P, P5, P6からなるポリゴンがオーバーラップし ている。この場合、ポリゴン列展開部 243は、頂点 Pが頂点 P1〜P6により取り囲まれ るポリゴン内部に位置するように頂点 Pの移動量を小さくし (例えば、 1Z2)、オーバ 一ラップの発生を防止して、る ( (c)参照)。

[0064] ステップ S11において、全てのポリゴンの 2次元平面への展開が終了している場合

(S 11で YES)、処理が終了され、全てのポリゴンの 2次元平面への展開が終了して Vヽな、場合は(S 11で NO)処理がステップ S7に戻され、展開済みのポリゴン列に隣 接するポリゴン列が抽出され、ステップ S8以降の処理が実行される。

[0065] なお、本仮想型紙作成装置は、型紙領域 Rに縦糸及び横糸方向を指定するため の 2本の地の目線を設定し、この 2本の地の目線が直交するように、型紙領域 Rを 2次 元平面に展開させることも可能である。この場合、地の目線設定部 23は、ステップ S2 において、ユーザからの操作指令に従って、第 1〜第 3の方式のうちいずれかの方式 により型紙領域 Rの表面に 1本の目の地の目線を設定した後、ユーザ力もの操作指 令に従って、第 2の方式を用いて 2本目の地の目線を設定する。

[0066] 初期ポリゴン列展開部 242は、ステップ S5において、 2本の地の目線の各々と交差 するポリゴン列を抽出し、 2本の地の目線が直交し、かつ、直線となるように両ポリゴン 列を 2次元平面へ展開する。

[0067] この場合、初期ポリゴン列展開部 242は、ステップ S7において、ポリゴン列を図 14 に示すように抽出していく。図 14は、 2本の地の目線が設定された場合に、ポリゴン 列が型紙領域 Rから抽出されていく様子を示した図面である。図 14に示すように、十 文字状の初期ポリゴン列 PL1, PL1に対する展開処理が終了すると、続いて、初期 ポリゴン列 PL1, PL1によって区画される 4つの領域から、初期ポリゴン列 PL1に隣 接するポリゴン列 PL2〜PL5が順番に抽出され、各々に対してステップ S8〜S11の 処理が実行されると、続いて、ポリゴン列 PL2〜PL5の各々に隣接するポリゴン列 PL 6〜PL9が抽出される。このように、 2本の地の目線が設定された場合、ポリゴン列は 、初期ポリゴン列 PL1によって区画される 4つの領域において、斜め外側に向力うよう に順次抽出されていく。

[0068] 次に、本仮想型紙作成装置の計算結果を示す。図 15は、本仮想型紙作成装置に よって作成された仮想型紙を示す図面であり、 (a)は仮想人体モデル M上に作成さ れた 3次元の仮想衣服モデルの型紙領域 Rを示し、 (b)は地の目線をカ卩味しない従 来の手法により生成された仮想型紙を示し、 (c)は本仮想型紙作成装置により生成さ れた仮想型紙を示している。 (a)に示すように、型紙領域 Rの表面には 2本の地の目 線 Lgl, Lg2が設定されている。ここで、地の目線 Lglは第 3の方式により設定されて おり、型紙領域 Rの直線状に展開される輪郭線 ELと型紙領域 Rの表面にぉヽて平 行に設定されている。また、地の目線 Lg2は、第 2の方式により設定されており、型紙 領域 Rの表面の 2点を結ぶ線となっている。

[0069] (a)に示す型紙領域 Rを地の目線 Lgl, Lg2を考慮せずに 2次元平面へ展開する と、(b)に示すように、生成された仮想型紙の地の目線 Lgl, Lg2は、共に湾曲し、直 線状の地の目線が得られないことが分かる。一方、(a)に示す型紙領域 Rを本仮想 型紙作成装置により 2次元平面に展開すると、(c)に示すように、地の目線 Lgl, Lg2 は、直交し、かつ、直線状になっていることが分かる。

[0070] このように本仮想型紙作成装置によれば、 3次元空間内におヽて作成された仮想 衣服モデルに地の目線を直接的に設定することができるため、仮想衣服モデルに対 して仮想型紙の位置を把握しながら、地の目線を設定することが可能となり、地の目 線を容易に設定することができる。

[0071] 上記実施形態の仮想型紙作成装置は、仮想衣服モデルの仮想型紙を作成するも のであつたが、本発明はこれに限定されず、カーシート、靴、縫いぐるみ等を立体物 モデルとして採用し、これらに対する仮想型紙を生成するものであってもよい。また、 立体物モデルを作成する材料として、布に限らず、牛、羊等の動物の皮を用いても 良い。皮の場合は背骨の方向の伸び率が低いため、力かる方向が基準線として設定 される。

[0072] また、本発明に力かる仮想型紙作成装置を、異方性を有しな、材料 (例えばビニー ル)から構成される立体物モデルの仮想型紙の作成に適用しても良!ヽ。異方性を有 しな、材料 (例えば、ビニール)を用いて作成される立体物モデルの型紙を作成する 場合であっても、型紙の所定の部分を直線にしたいという要求があり、かかる場合、 本発明は有用となる。

[0073] また、本発明に力かる仮想型紙生成プログラムを CD—ROM、 DVD— ROM等の コンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶させ、仮想型紙生成プログラムをユーザに 提供してもよい。さらに、仮想型紙生成プログラムが記憶された WEBサーノくからダウ ンロードすることにより、仮想型紙生成プログラムをユーザに提供してもよい。

[0074] (本発明の纏め)

(1)本発明による仮想型紙作成プログラムは、立体物の型紙を仮想的に作成する 仮想型紙作成プログラムであって、前記立体物の 3次元データを取得し、仮想 3次元 空間内に仮想立体物モデルを生成する立体物モデル生成手段と、前記仮想立体物 モデルの表面に型紙の輪郭線を設定し、前記仮想立体物モデルの表面を複数の領 域に区画する輪郭線設定手段と、ユーザの操作指令に基づいて、前記輪郭線設定 手段によって区画された 1の領域に対し、基準線を設定する基準線設定手段と、前 記基準線が直線状となるように、前記仮想立体物モデルを前記領域毎に 2次元空間 に展開し、仮想型紙を生成する展開手段としてコンピュータを機能させることを特徴と する。

[0075] また、本発明による仮想型紙作成装置は、立体物の型紙を仮想的に作成する仮想 型紙作成装置であって、前記立体物の 3次元データを取得し、仮想 3次元空間内に 仮想立体物モデルを生成する立体物モデル生成手段と、前記仮想立体物モデルの 表面に型紙の輪郭線を設定し、前記仮想立体物モデルの表面を複数の領域に区画 する輪郭線設定手段と、ユーザの操作指令に基づいて、前記輪郭線設定手段によ つて区画された 1の領域に対し、基準線を設定する基準線設定手段と、前記基準線 が直線状となるように、前記立体物モデルを区画された領域毎に 2次元空間に展開 し、仮想型紙を生成する展開手段とを備えることを特徴とする。

[0076] また、本発明による仮想型紙作成方法は、コンピュータが、立体物の型紙を仮想的 に作成する仮想型紙作成方法であって、前記コンピュータは、立体物モデル生成手 段、輪郭線設定手段、基準線設定手段、及び展開手段を備え、前記立体物モデル

生成手段が、前記立体物の 3次元データを取得し、仮想 3次元空間内に仮想立体物 モデルを生成するステップと、前記輪郭線設定手段が、前記仮想立体物モデルの表 面に型紙の輪郭線を設定し、前記仮想立体物モデルの表面を複数の領域に区画す るステップと、前記基準線設定手段が、ユーザの操作指令に基づいて、前記輪郭線 設定手段によって区画された 1の領域に対し、基準線を設定するステップと、前記展 開手段が、前記基準線が直線状となるように、前記立体物モデルを区画された領域 毎に 2次元空間に展開し、仮想型紙を生成するステップとを備えることを特徴とする。

[0077] これらの構成によれば、立体物の 3次元データが取得され、仮想 3次元空間内に、 仮想立体物モデルが生成され、当該仮想立体物モデルの表面に輪郭線が設定され 、輪郭線により区画された複数の領域の 1の領域 (仮想 3次元立体物の表面における 複数の領域のうち任意の 1の領域)の表面に対し、ユーザからの操作指令に基づき、 基準線が設定され、設定された基準線が直線となるように、各領域が 2次元平面へ展 開され、仮想型紙が作成される。したがって、ユーザは、 3次元空間内において作成 された仮想立体物モデルに対して直接的に基準線を設定することができる。その結 果、ユーザは、仮想立体物モデル全体に対する仮想型紙の位置等を把握しながら 基準線を設定することが可能となり、基準線を容易に設定することができる。

[0078] (2)また、上記構成にぉ、て、前記展開手段は、各領域にポリゴンメッシュを設定す るメッシュ設定手段と、基準線と交差する複数のポリゴンを初期ポリゴン列として領域 に設定されたポリゴンメッシュ力も抽出し、抽出した初期ポリゴン列の基準線が直線と なるように前記初期ポリゴン列を 2次元平面へ展開する第 1のポリゴン列展開手段と、 前記処理が終了したポリゴン列に隣接するポリゴン列を抽出し、抽出したポリゴン列 を 2次元平面へ展開する処理を繰り返し実行することにより各領域を 2次元平面に展 開する第 2のポリゴン列展開手段とを備えることが好ましい。

[0079] この構成によれば、各領域に対してポリゴンメッシュが設定され、設定されたポリゴ ンメッシュを構成するポリゴンのうち、基準線と交差するポリゴン力もなる初期ポリゴン 列が抽出され、基準線が直線となるように初期ポリゴン列が 2次元平面に展開される 。初期ポリゴン列の 2次元平面への展開処理が終了すると、引き続き初期ポリゴン列 に隣接するポリゴン列が 2次元平面へ展開され、当該ポリゴン列が 2次元平面へ展開 されると、当該ポリゴン列に隣接するポリゴン列が 2次元平面へと展開されるというよう にして、ポリゴン列を 1単位として、 2次元平面への展開処理が実行されているため、 基準線が直線状となるようにポリゴンメッシュを 2次元平面に展開しても、ポリゴンメッ シュを無理なく展開することができる。

[0080] (3)また、上記構成において、前記第 1及び第 2のポリゴン列展開手段は、各ポリゴ ンの面積が維持されるようにポリゴン列を 2次元平面に展開することが好ましい。

[0081] この構成によれば、各ポリゴンの面積が維持されるようにしてポリゴン列が 2次元平 面へ展開されるため、立体物モデルに設定されたポリゴンの形状が維持されるように ポリゴン列を 2次元平面へ展開することができる。

[0082] (4)また、上記構成にぉ、て、前記ポリゴンは三角形であり、前記第 1のポリゴン列 展開手段は、前記初期ポリゴンを構成するポリゴンの頂点のうち展開対象となる頂点

Vを特定し、特定した頂点 Vを式 (A)を用いて 2次元平面上に展開することが好まし い。

[0083] v =v ' +d X D X t (A)

[0084] 但し

vは、頂点 Vを 2次元平面上へ展開したときの座標を示す。

V 'は、頂点 Vと基準線とを最短距離で結ぶ基準線上の点 V ,を 2次元平面へ展開し たときの座標を示す。

Dは頂点 Vと点 V 'との長さを示す。

d iは、頂点 V iを通るポリゴンの 2本の稜線と基準線との交点 P j , P j+ 1とを結ぶベクトル である P j P j + 1ベクトルに対して頂点 V iが右側にある場合は 1をとり、左側にある場合は 1をとる。

t iは、交点 P j , P j+ 1を 2次元平面へ展開したときの座標 p j , p j+ 1を結ぶベクトルである p j p j + 1ベクトルと大きさが同一、かつ直交するベクトルを示す。

[0085] この構成によれば、 3次元空間内で設定された頂点 Vi及び点 V「の長さを示すと 、 t i (P jP j + 1ベクトルに直交するベクトル)の大きさが維持されるように、初期ポリゴンが

2次元平面へ展開されているため、 3次元空間内で設定された初期ポリゴン列の形状 が維持されるように、初期ポリゴン列を 2次元空間に展開することができる。

[0086] (5)また、上記構成において、前記第 1のポリゴン列展開手段は、線分 ] 1 の長さ と線分 P V 'との長さが等しくなるように、前記 v「の座標を決定することが好ま、。

[0087] この構成によれば、線分 P jV 1'の長さと線分 p ] 1との長さが等しくなるように 1の座 標が決定されるため、 3次元空間での第 1のポリゴン列の形状が維持されるように第 1 のポリゴン列を 2次元空間に展開することができる。

[0088] (6)また、上記構成において、前記第 1のポリゴン列展開手段は、線分 p jp j + lの方 向が、展開済みの線分 p ] - 1 p ]の方向と同一となり、かつ、線分 P ]P ] + 1の大きさと線分 p ]

P j + lとの大きさが等しくなるように p j + lの座標を決定することが好ましい。

[0089] この構成によれば、線分 p jp j+ lの方向が展開済みの線分 p j- i p jの方向と同一となり

、かつ、線分 P jP j + lの大きさが 3次元空間上での線分 P jP j+ lの大きさと等しくなるよう に p j+ iの座標が決定されるため、 3次元空間上での初期ポリゴンの形状を維持しつつ

、基準線が直線となるように初期ポリゴンを展開することができる。

[0090] (7)また、上記構成において、前記基準線設定手段は、 1の領域の表面において 交差する 2本の基準線を設定し、前記展開手段は、 2本の基準線が直交し、かつ、直 線状となるように、当該領域を 2次元空間に展開することが好ましい。

[0091] この構成によれば、 1の領域の表面に 2本の基準線を設定すると、両基準線が直交 し、かつ、直線状となるように、仮想型紙が作成されるため、ユーザは仮想立体物モ デルの表面に 2本の基準線を設定すると、う簡便な操作を行うだけで、例えば布の 場合であれば縦糸及び横糸の各々に対応する 2本の基準線が設定された仮想型紙 を得ることができる。

[0092] (8)また、上記構成において、前記基準線設定手段は、ユーザによって指定された 前記仮想立体物モデルの 1の領域内の一点を通り、かつ、前記仮想 3次元空間内に 予め設定された重力方向に沿うように、当該領域の表面に前記基準線を設定するこ とが好ましい。

[0093] この構成によれば、ユーザは仮想立体物モデルの表面の一点を指定すると、当該 一点を通り、かつ、重力方向に沿うように、当該一点を含む領域内に基準線が自動 的に設定されるため、ユーザは一点を指定するという簡便な操作を行うことにより、重 力方向が加味された基準線を有する仮想型紙を得ることができる。

[0094] (9)また、上記構成において、前記基準線設定手段は、ユーザによって指定された 前記仮想立体物モデルの 1の領域内の 2点を結ぶように、当該領域の表面に前記基 準線を設定することが好まし、。

[0095] この構成によれば、ユーザは、 1の領域に 2点を指定するという簡便な操作を行うこ とにより任意の方向に基準線を設定することができる。

[0096] (10)また、上記構成において、前記基準線設定手段は、前記展開手段により直線 状に展開される一辺の輪郭線に対し、前記仮想立体物モデルの表面において平行 に前記基準線を設定することが好まし、。

[0097] この構成によれば、ユーザは、領域内の 1点を指定するだけで、直線状に展開され る輪郭線に対して平行な基準線を領域の表面に設定することができる。

[0098] (11)また、上記構成において、前記基準線設定手段は、ユーザによって指定され た前記仮想立体物モデルの 1の領域内の一点を通り、かつ、前記仮想 3次元空間内 に予め設定された重力方向に沿うように、当該領域の表面に前記基準線を設定する 第 1の方式と、ユーザによって指定された前記仮想立体物モデルの 1の領域内の 2 点を結ぶように、当該領域の表面に前記基準線を設定する第 2の方式と、前記展開 手段により直線状に展開される一辺の輪郭線に対し、前記仮想立体物モデルの表 面において平行に前記基準線を設定する第 3の方式とのうちユーザによって指定さ れた方式を用いて前記基準線を設定することが好ま、。

[0099] この構成によれば、第 1〜第 3の方式を容易に選択することができるため、ユーザへ の利便性を高めることができる。

[0100] (12)また、上記構成にぉ、て、前記立体物は、伸び特性に異方性を有する材料か らなることが好ましい。

[0101] この構成によれば、伸び特性に異方性を有する材料 (例えば、布、皮)からなる立 体物の仮想型紙に対しても容易に基準線を設定することができ、前記材料の伸び率 が低い方向(例えば材料が布の場合は縦糸方向)に対して基準線を設定することに より、安定性の高い立体物を作成することができる。

産業上の利用可能性

[0102] 本発明によれば、仮想立体物モデルに対して直接基準線を設定することができる ため、衣服の型紙をコンピュータ上で作成する CADに対して有用である。