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1. (WO2006038322) 薬剤発散用シート
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明 細書

薬剤発散用シート

技術分野

[0001] 本発明は、人体やその他の部位に貼り付けて、薬剤を発散させるシートに関する。

背景技術

[0002] 人体への薬剤の投与方法として、容器や器具を用いて薬剤を自然蒸散または強制 蒸散させることにより、人体に吸入させる方法が知られている。しかし、この種の薬剤 発散方法では、薬剤発散部と人体の吸入部との距離が不均一になりやすいことから 、効率的な吸入ができな!/ヽと!ヽぅ問題があった。

[0003] また、特許文献 1には、ラベンダー抽出物などを冷却シートに含有させ、寝ている間 に頭部に冷却効果を与えながらラベンダーを吸入させる方法が開示されている。しか し、ラベンダーの効率的な発散方法については検討されておらず、示唆もされていな い。

特許文献 1:特開平 11 246397号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 本発明は、薬剤発散効果に優れ、吸入が容易な薬剤発散用シートの提供を目的と する。

課題を解決するための手段

[0005] 本発明の前記目的は、薬剤を含有する含水ゲル層を備える薬剤発散用シートであ つて、前記含水ゲル層は、一方面が平滑な貼付面とされ、他方面が前記貼付面より も表面積が大きい露出面とされている薬剤発散用シートにより達成される。

[0006] この薬剤発散用シートによれば、含水ゲル層の平滑な貼付面により人体などの被 貼付物への粘着性能を維持しつつ、この貼付面よりも表面積が大きい露出面により、 薬剤の蒸散速度を高めることができ、かつ、含有する水分の蒸発速度を高めることが できるので、良好な薬剤発散効果を得るとともに、良好な冷却効果も得ることができる [0007] 前記露出面の表面積の、前記貼付面の表面積に対する比は、 1. 2以上であること が好ましい。

[0008] また、本発明の前記目的は、薬剤を含有する含水ゲル層を備える薬剤発散用シー トであって、前記含水ゲル層は、貼付面と反対側の露出面に突起部を有する薬剤発 散用シートによっても達成され、上記薬剤発散用シートと同様に薬剤発散効果を高 めることができる。

[0009] この薬剤発散用シートにおいて、前記突起部は、帯状に複数形成され、互いに平 行に配置されて、ることが好ましく、高さが 1mm以上であることが好まし、。

[0010] 上記各薬剤発散用シートにおいて、前記含水ゲル層は、ゲル化剤としてカラギー ナンを含み、含水率が 90%以上であることが好ましぐこれによつて、良好な薬剤発 散効果を長時間持続させることができる。

[0011] また、上記各薬剤発散用シートは、前記含水ゲル層の露出面に、透湿性を有する 支持体が積層されていてもよい。この場合も、支持体の透湿性により、含水ゲル層の 露出面における蒸発能力を維持することができる。

[0012] 上記薬剤発散用シートに含有する薬剤は、揮発性成分であればよいが、鼻づまり やのどの痛みなどの風邪の諸症状に対しては、メントールおよびその誘導体、サリチ ル酸およびその類似物質の一種または二種以上であることが好ましぐその他にも症 状に対して必要な揮発性成分を含有させればよ!ヽ。例えば、

α—ビネン、一ビネン、リモネン、 p—サイメン、ターピノレン、 α—タービネン、 γ—タ ーピネン、 α—フエランドレン、ミルセン、カンフェン、オシメン等の炭化水素テルペン; ヘプタナール、オタタナール、デカナール、ベンズアルデヒド、サリシリックアルデヒド 、フエ-ルァセトアルデヒド、シトロネラール、ハイドロキシシトロネラール、ノヽイドロト口 ピックアルデヒド、リグストラール、シトラール、 α—へキシルシンナミックアルデヒド、 a ーァミルシンナミックアルデヒド、リリアール、シクラメンアルデヒド、リラール、ヘリオト口 ピン、ァニスアルデヒド、ヘリオナール、バニリン、ェチルバ-リン等のアルデヒド類;ェ チルフォーメート、メチルアセテート、ェチルアセテート、メチルプロピオネート、メチル イソブチレート、ェチノレイソブチレート、ェチノレブチレート、プロピノレブチレート、イソブ チルアセテート、イソブチルイソブチレート、イソブチルブチレート、イソブチルイソバ

レレート、イソアミルアセテート、イソアミルプロピオネート、ァミルプロピオネート、アミ ルイソブチレート、アミルブチレート、アミルイソバレレート、ァリルへキサノエート、ェ チルァセトアセテート、ェチルへプチレート、ヘプチルアセテート、メチルベンゾエート 、ェチルベンゾエート、ェチノレオクチレート、スチラリノレアセテート、ベンジルァセテー ト、ノ-ルアセテート、ボルニルアセテート、リナリルアセテート、安息香酸リナリル、ェ チルシンナメート、へキシルサリシレート、メンチルアセテート、ターピ-ルアセテート、 ァ -シルアセテート、フエ-ルェチルイソブチレート、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャ スモン酸メチル、エチレンブラシレート、 γ—ゥンデカラクトン、 γ ノ-ルラタトン、シク 口ペンタデカノライド、クマリン等のエステル.ラタトン類;ァ-ソール、 ρ—クレジルメチ ルエーテル、ジメチルハイドロキノン、メチルオイゲノール、 j8—ナフトールメチルエー テル、 j8—ナフトールェチルエーテル、ァネトール、ジフエ-ルオキサイド、ローズォキ サイド、ガラクソリド、アンブロックス等のエーテル類;イソプロピルアルコール、 cis— 3— へキセノール、ヘプタノール、 2—ォクタノール、ジメトール、ジヒドロミルセノール、リナ ローノレ、べンジノレァノレコーノレ、シトロネローノレ、ゲラニ才一ノレ、ネロ一ノレ、ターピネ才 一ノレ、テトラハイドロゲラニォーノレ、セドローノレ、サンタローノレ、チモーノレ、ァニスァノレ コール、フエ-ルエチルアルコール等のアルコール類;ジァセチル、メントン、ァセトフ ェノン、 α—又は j8—ダマスコン、 α—又は j8—ダマセノン、 a—、 j8—又は γ—ョノン、 a―、 β一又は γ—メチルョノン、メチルー β ナフチルケトン、ベンゾフエノン、テンタロ ーム、ァセチルセドレン、 a一又は 13 イソメチルョノン、 a―、 β一又は γ—ィロン、マ ノレトーノレ、ェチノレマノレトーノレ、 cis ジャスモン、ジヒドロジヤスモン、 1一力ルボン、ジヒド ロカルボン等のケトン類など、さらにはを例示することができる。これらの揮発性成分 は、 1種単独で使用されても、また 2種以上を任意に組み合わせて使用することもで きる。

発明の効果

[0013] このように、本発明によれば、薬剤発散効果に優れ、吸入が容易な薬剤発散用シー トを提供することができる。

図面の簡単な説明

[0014] [図 1]本発明の一実施形態に係る薬剤発散用シートの概略平面図である。

[図 2]図 1に示す薬剤発散用シートの概略側面図である。

[図 3]本発明の他の実施形態に係る薬剤発散用シートの概略側面図である。

[図 4]図 1に示す薬剤発散用シートの使用状態を示す図である。

符号の説明

[0015] 1, 11 薬剤発散用シート

2 含水ゲル層

3 貼付面

4, 41 突起部

5 露出面

6 支持体

発明を実施するための最良の形態

[0016] 以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図 1は、本発 明の一実施形態に係る薬剤発散用シートの平面図であり、図 2は、この薬剤発散用 シートの側面図である。本実施形態の薬剤発散用シートは、発熱による鼻づまりやの どの痛み等の際に額に貼り付けて、発散した薬剤を鼻腔および Z又は口腔から吸入 することを想定したものである。

[0017] 薬剤発散用シート 1は、薬剤を含有した含水ゲル層 2から構成されており、被貼付 部位に対応した大きさで矩形状に形成されている。薬剤としては、グリセリンに最大 溶解量を溶解させた 1 メントールの液状物である。

[0018] 含水ゲル層 2としては、ゲル化剤の主材料として、カラギーナン、ローカストビーンガ ム、キサンタンガム、グァーガム、サイリウムシードガム、タラガム、ジエランガム、アル ギン酸ナトリウム、マンナン、ゼラチン、寒天、ぺクチンなどから 1又は複数種を選択し た天然高分子多糖類を含水ゲルである。例えばグリセリン 0. 001— 20重量%、 1ーメ ントール 0. 001— 20重量0 /0、カラギーナン 0. 5— 8重量0 /0、イオン交換水 52— 99. 498重量%程度含むものを例示することができ、その他効果を妨げな、範囲で他の 物質を含有させることも可能である。

[0019] 本実施形態にぉ、ては、被貼付部位に対する粘着性と形状保持性を維持しつつ 大きな含水量を得る観点から、含水ゲル層 2としてカラギーナンをゲル化剤の主材料

として含むものを使用しており、使用開始前の含水量を 90— 99重量%としている。

[0020] 薬剤発散用シート 1は、裏面側が平滑な貼付面 3である一方、表面側が波形に形 成された露出面 5とされている。露出面 5の波形を構成する各突起部 4は、帯状に形 成されており、露出面 5の短辺方向に沿って互いに平行となるように複数配置されて いる。各突起部 4の高さは、露出面 5の表面積を大きくする観点力もなるベく高いこと が好ましぐ顕著な薬剤発散効果を得るためには、後述する実験データなどから lm m以上であることが好ましい。各突起部 4の高さの上限は特にないが、強度上の問題 など力薬剤発散用シート 1の突起部 4が形成されていない部分の厚みと同程度で あることが好ましぐ例えば 3mmである。また、隣接する突起部 4の頂部間隔は、大き すぎると表面積を増大し難くなる一方、小さすぎると強度上の問題が生じ易くなること から、 1一 8mmが好ましぐ 2— 4mmがより好ましい。

[0021] このように構成された薬剤発散用シート 1は、上述したゲル化剤や他の公知の添加 剤を精製水に順次混合し、突起部 4の形状に対応した凹凸形状を底部に有する成 形型内に流し込み、 80— 90°Cで加熱後に冷却することにより、製造することができる

[0022] この薬剤発散用シート 1は、予め密閉ケース(図示せず)内に収容しておき、必要時 に取り出して、貼付面 3を額などの被貼付部位に貼り付けて使用する(図 4参照)。薬 剤発散用シート 1において、薬剤が発散する露出面 5の表面積が増加したことにより 、効果的に 1 メントールが発散され、また、含有水分が徐々に蒸発することにより、こ のときの蒸発潜熱により熱が奪われて、被対象部位が冷却される効果をも奏する。本 実施形態の薬剤発散用シート 1は、突起部 4が形成されることで表面積が増カロしてお り、外気との接触エリアが増大することで高い蒸発速度を得ることができるため、良好 な薬剤発散効果と冷却効果を得ることができ、特にすみやかな薬剤の吸入や急冷が 必要な場合に有効である。一方、貼付面 3は、平滑に形成することで被冷却部位との 接触面積を確保することができ、良好な粘着性能を維持することができる。

[0023] また、本実施形態においては、ゲル化剤としてカラギーナンを含むことにより 90% 以上の含水率としているため、高い蒸発速度にも拘わらず、冷却効果を長時間維持 することができる。

[0024] 突起部 4の形状としては、必ずしも本実施形態のものに限定されず、湾曲状、リング 状、ドット状など露出面 5の表面積を増大できる構成であればよい。露出面 5の表面 積の、貼付面 3の表面積に対する比(以下、単に「表面積比」という)は、後述する実 験データなどから、 1. 2以上であることが好ましぐ 1. 5以上であることがより好ましい 。この表面積比の上限は特に存在しないが、実用的な観点からは 2以下である。

[0025] 含水ゲル層 2の材質としては、上述した以外に、ゲル化剤の主材料として、ポリアク リル酸、ポリメタアクリル酸、ポリアクリル酸の塩、ポリメタアクリル酸の塩などを 1又は複 数種選択したポリアクリル酸類を、含水ゲル層 2全体に対して 1一 59. 5重量%程度 含むものを使用することができる。このような材料を選択することにより含水ゲル層 2 自体の形状を保持し難い場合には、図 3に示すように、薬剤発散用シート 11を、含水 ゲル層 2の露出面 5側に透湿性を有するシート状の支持体 6が積層された構成にし てもよい。尚、図 3において、図 1及び図 2と同様の構成部分には同じ符号を付してい る。

[0026] 支持体 6は、エンボスカ卩ェにより表面に突起部 41が形成されており、このような突起 部 41を有する支持体 6に含水ゲル層 2を積層することにより、含水ゲル層 2にも突起 部 4が形成されている。すなわち、図 1及び図 2に示す構成と同様に、含水ゲル層 2 の露出面 5の表面積が増加する。この結果、支持体 6を介して含水ゲル層 2の薬剤の 発散および水分の蒸発が促され、高!ヽ薬剤発散効果と高!ヽ冷却効果を得ることがで きる。尚、含水ゲル層 2の貼付面 3には、使用時に除去可能な剥離フィルム(図示せ ず)を積層しておくことが好ましい。

[0027] 支持体 6は、含水ゲル層 2の露出面 5における薬剤の発散や、水分の蒸発が阻害さ れないように、透湿性や通気性を有するものであれば、不織布以外に、織布、編布な どを使用することも可能であり、更には、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート など力もなる多孔性の榭脂フィルムなどを使用することも可能である。

[0028] このような支持体 6を備える薬剤発散用シート 11の構成においても、含水ゲル層 2 の表面積比や突起部 4の高さは、上述した数値範囲に設定することが好ましい。この 場合、含水ゲル層 2の表面積比は、支持体 6表面の表面積の、含水ゲル層 2の貼付 面 3の表面積に対する比力便宜的に求めることができ、含水ゲル層 2の突起部 4の

高さは、支持体 6の突起部 41の高さから便宜的に求めることができる。

[0029] 上述した本発明の薬剤発散用シートは、発熱時の冷却用として使用する以外に、 匕

例えば施施施施較、 Si Siパップ剤として使用することも可能である。

実施例

[0030] 以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。図 1及び図 2に 示す薬剤発散用シート 1の構成において、薬剤として 1 メントール 3%、グリセリン 5% 、カラギーナン 1%、水分 91%として含水ゲルを作成し、含水ゲル層 2の露出面 5の 表面積を変化させたときの薬剤発散効果を比較した。実施例として、実施例 1 (突起 部の頂部間隔: 4mm、高さ: 2mm、表面積比: 1. 57)、実施例 2 (突起部の頂部間 隔: 2mm、高さ: lmm、表面積比: 1. 56)、実施例 3 (突起部の高さ: lmm、表面積 比: 1. 2)、実施例 4 (突起部の高さ: 0. 5mm,表面積比: 1. 1)を使用し、比較例とし て、比較例 1 (表面積比: 1. 0)を使用した。

[0031] 具体的には、薬剤発散用シートの貼付面をホットプレート上に貼り付けて 0. 7Wで 通電し、薬剤発散用シートの経時的な減量値を測定した。そして、減量値から、 3% の 1 メントールの発散量を計算した (各時間後は積算的に記載し、 4時間を通しての 1時間あたりの平均値を平均として示す)。この結果を表 1に示す。

[0032] [表 1]

1時間後 2時間後 3時間後 4時間後平均

0. 0375 0. 0750 0. 1125 0. 1500 0. 0375

0. 0378 0. 0756 0. 1134 0. 1512 0. 0378

0. 0360 0. 0720 0. 1080 0. 1440 0. 0360

0. 0315 0. 0630 0. 0945 0. 1260 0. 0315

0. 0300 0. 0600 0. 0903 0. 1203 0. 0300

さらに、鼻のつまりとのどの痛みを伴う症状の患者 3名に対し、実施例 1と比較例 1 について、額に貼付してから 3時間後の官能評価を行ったところ、比較例 1はやや鼻 通りが緩和された程度と答えたのに対し、実施例 1は鼻通りはすつきりして、のどの痛 みも緩和されたと回答した。

以上から、薬剤発散用シートの表面積比が増大するにつれて、薬剤発散量の絶対

値も大きくなる傾向にあった他、官能的にも鼻づまりやのどの痛みが緩和され、薬剤 としての効果が良好であったことを確認した。