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1. (WO2006035734) 難燃性樹脂組成物
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明 細書

難燃性樹脂組成物

技術分野

[0001] 本発明は、ハロゲン、リン、窒素等の原子を含有せず、高度に難燃化されたポリフエ 二レンエーテル系榭脂組成物に関する。

背景技術

[0002] ポリフエ-レンエーテル系榭脂は寸法安定性、耐熱性、電気特性、軽量性に優れ ているため、テレビ、ノソコン、プリンターなどのハウジング、シャーシー、高電圧部品 等の電子'電気部品、 OA機器や雑貨、 IC用耐熱トレーなどの分野で使用されてい る。上記電子 ·電気分野等では火災に対する安全上の配慮から、使用される材料に 対して厳しい難燃規格が設けられている。これまで、ポリフエ-レンエーテル系榭脂 組成物の難燃ィ匕にはハロゲン系やリン系の難燃剤が用いられてきたが、近年のョー 口ツバを中心とした環境問題に関する関心の高まりから、リン系難燃剤をはじめとして ノ、ロゲンを含まなヽ難燃剤の使用が種々検討されて、る。

[0003] し力しながら、リン系難燃剤である燐酸エステル系化合物、赤燐などを用いて難燃 化した場合、ポリフエ-レンエーテル系榭脂は成形加工温度が高いため、押出'成形 加工時に臭気が発生したり、金型汚染が生じるといった問題があるほか、榭脂の耐熱 性が低下するとヽつた課題があることから、ハロゲン化合物やリン化合物を含まずに 高度に難燃化されたポリフエ-レンエーテル系榭脂が望まれている。

[0004] ハロゲン、リン等の原子を含む化合物を用いずにポリフエ-レンエーテル系榭脂を 難燃化する方法としては、シリコーンィ匕合物を用いることが知られている。例えば、ポ リオルガノシロキサンとポリフエ-レンエーテルとの熱可塑性榭脂組成物が開示され ており(例えば、特許文献 1参照)、また、特定のフエニルシロキサン流体やシリコーン 榭脂をブレンドする方法が開示されている (例えば、特許文献 2、 3参照)。しかしなが ら、これらのシリコーンィ匕合物は、ポリフエ-レンエーテル榭脂単体に対してはある程 度の難燃性を付与するものの、他の樹脂が複合化された場合には、十分な難燃性を 発現することができない。つまり、ポリフエ-レンエーテル系榭脂は流動性を改良する ことを目的に芳香族ビュル系榭脂とァロイイ匕して用いられることが多ぐその場合には 、上記シリコーンィ匕合物を含有するだけでは、難燃性が低下するという問題があった 。最近、ポリフエ-レンエーテル系榭脂と芳香族ビュル系榭脂とのァロイに対して特 定シリコーン系化合物を添加することにより難燃性を付与する技術がいくつか開示さ れており、例えば R 2 SiO 2/2単位と RSiO 3/2単位力もなるシリコーン榭脂を添加する技 術が開示されているが(例えば、特許文献 4、 5参照)、厚みが 1. 6mm以下のテスト ピースでは UL— 94 V—0 (米国アンダーライターズラボラトリー規格)に適合するよ うな高度な難燃'性は得られて!/ヽなヽ。

[0005] 他方、シリコーンィ匕合物を用いる以外の方法によるポリフエ-レンエーテル系榭脂 の難燃ィ匕技術として特定の金属ケィ酸塩を添加する方法が開示されているが (例え ば、特許文献 6参照)、ポリフ -レンエーテル系榭脂と芳香族ビュル系榭脂とのァロ ィに対しては何ら効果がない。さらに、 RSiO 3/2単位を主単位とするシリコーンィ匕合物 とケィ素元素を含む無機充填剤とを含有するポリフエ-レンエーテル系榭脂と芳香族 ビュル系榭脂とのァロイ組成物が開示されているが (例えば、特許文献 7参照)、難 燃性が不十分であり、さらなる改善が求められている。

特許文献 1:米国特許第 3737479号

特許文献 2:特公平 6— 62843号公報

特許文献 3:特開 2001— 294743号公報

特許文献 4:特開 2000— 178436号公報

特許文献 5:特開 2000 - 297209号公報

特許文献 6 :特開 2003— 82218号公報

特許文献 7:特開 2002— 97374号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] 本発明の目的は、ハロゲンやリン原子を含むことなく高度に難燃化され、耐熱性に 優れるポリフエ-レンエーテル系榭脂組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0007] 本発明者らは、上記現状に鑑み、特定構造のシリコーン榭脂がポリフエ-レンエー

テル樹脂と芳香族ビュル系榭脂のァロイでもある程度難燃ィ匕効果を示すことに着目 し、その難燃性能の向上について鋭意検討した結果、特定の無機化合物との組合 せにより少量のシリコーンィ匕合物の添加でも優れた難燃性を有し、榭脂が本来有す る耐熱性も低下させないことを見出し、本発明を完成させるに至った。

[0008] すなわち本発明は、ポリフエ-レンエーテル系榭脂 (A) 30〜: LOO重量部および芳 香族ビュル系榭脂(B) 0〜70重量部からなる榭脂 100重量部に対して平均組成式( 1)

R1 m R2 n SiO (4-m-n)/2 (1)

(式中、 R1は炭素数が 1〜4の一価の脂肪族炭化水素基を表し、 R2は炭素数が 6〜2 4の一価の芳香族炭化水素基を表す。
R2はそれぞれ 2種類以上存在していても 良!/、。 mと ηは、 1. l≤m+n≤l. 7、及び、 0. 4≤n/m≤2. 5を満たす数を表す。 )で表され、 SiO 2単位が全 Si原子中の 10モル%以上を占めるシリコーンィ匕合物(C)

0. 1〜20重量部および、 pHが 8. 0以上であり、 SiO 2単位が 30重量%以上を占める

、体積平均粒子径が lnm〜 100 mの範囲にある金属ケィ酸塩化合物(D) 0. 1〜

20重量部を含有することを特徴とする難燃性榭脂組成物に関する。

[0009] 好ま、実施態様は、前記榭脂が、ポリフエ-レンエーテル系榭脂 (A) 30〜95重 量部および芳香族ビュル系榭脂 (B) 5〜70重量部力もなることを特徴とする、前記の 難燃性樹脂組成物に関する。

[0010] 好ましい実施態様は、さらにフッ素榭脂 (E)0. 005〜1重量部を含有することを特徴 とする、前記いずれかに記載の難燃性榭脂組成物に関する。

[0011] 好ましい実施態様は、(C)成分のシリコーンィ匕合物力 R3SiO 3/2単位 (式中、 R3は 炭素数 1〜4のアルキル基および炭素数 6〜24の芳香族基力なる群より選択され、 同一であっても異なってもよい)および R4 2 SiO 2/2単位(式中、 R4は炭素数 1〜4のァ ルキル基および炭素数 6〜24の芳香族基力なる群より選択され、同一であっても 異なってもよい)を含有するシリコーンィ匕合物であることを特徴とする、前記いずれか に記載の難燃性樹脂組成物に関する。

[0012] 好ましい実施態様は、(C)成分のシリコーンィ匕合物の主鎖骨格力 R3SiO 3/2単位( 式中、 R3は炭素数 1〜4のアルキル基および炭素数 6〜24の芳香族基力もなる群よ

り選択され、同一であっても、異なってもよい)と SiO 2単位のみカゝらなることを特徴とす る、前記いずれかに記載の難燃性榭脂組成物に関する。

[0013] 好ましい実施態様は、(C)成分のシリコーンィ匕合物の主鎖骨格力 R4 2 SiO 2/2単位( 式中、 R4は炭素数 1〜4のアルキル基および炭素数 6〜24の芳香族基力もなる群よ り選択され、同一であっても異なってもよい)と SiO 2単位のみ力なることを特徴とす る、前記いずれかに記載の難燃性榭脂組成物に関する。

[0014] 好ましい実施態様は、(C)成分のシリコーンィ匕合物の数平均分子量力 1000から 200000の範囲であることを特徴とする、前記、ずれかに記載の難燃性榭脂組成物 に関する。

[0015] 好まし!/、実施態様は、 (D)成分の金属ケィ酸塩化合物が K、 Na、 Li、 Ca、 Mn、 Ni 、 Mg、 Fe、 Al、 Ti、 Zn、 Zrのうち力も選ばれる一種以上の金属元素を含有すること を特徴とする、前記いずれかに記載の難燃性榭脂組成物に関する。

[0016] 好ましい実施態様は、 1. 82MPa荷重時の熱変形温度が 135°C以上であることを 特徴とする、前記いずれかに記載の難燃性榭脂組成物に関する。

発明の効果

[0017] 本発明の難燃性榭脂組成物は、塩素、臭素、リン、窒素等、一般に用いられている 難燃剤を用いなくても非常に優れた難燃性を示し、樹脂が本来有する特徴を損なう ことも少ない。かつ安価な原料を用いて比較的容易に合成することが可能である。こ のような難燃性榭脂組成物は工業的に非常に有用である。

発明を実施するための最良の形態

[0018] 以下に本発明を詳述する。

[0019] 本発明に使用されるポリフエ-レンエーテル系榭脂 (A)とは、下記に示す一般式〔a

〕及び Z又は〔b〕:

[0020] [化 1]

[0021] (式中、 R 1、 R 2、 R 3、 R 4、 R 5、 R 6は炭素 1〜4のアルキル基、ァリール基、ハロゲン、水 素等の一価の残基であり、 R 5、 R 6は同時に水素ではない)を繰り返し単位とし、構成 単位が上記 [a]及び Z又は〔b〕力もなる重合体、あるいは共重合体が使用できる。

[0022] ポリフエ-レンエーテル系榭脂 (A)の単独重合体の代表例としては、例えば、ポリ( 2, 6 ジメチルー 1, 4 フエ二レンエーテル、ポリ(2—メチルー 6 ェチルー 1, 4 フエ-レン)エーテル、ポリ(2, 6 ジェチルー 1, 4 フエ-レン)エーテル、ポリ(2— ェチル—6— n—プロピル— 1, 4 フエ-レン)エーテル、ポリ(2, 6 ジ— n—プロピ ルー 1, 4 フエ-レン)エーテル、ポリ(2—メチル—6— n—ブチル—1, 4 フエ-レ ン)エーテル、ポリ(2 ェチルー 6 イソプロピル 1, 4 フエ-レン)エーテル、ポリ (2—メチル—6 クロ口ェチル—1, 4 フエ-レン)エーテル、ポリ(2—メチル—6— ヒドロキシェチルー 1, 4 フエ二レン)エーテル、ポリ(2—メチルー 6 クロ口ェチル - 1, 4 フエ-レン)エーテル等のホモポリマーが挙げられる。

[0023] ポリフエ-レンエーテル共重合体は、例えば、 2, 6 ジメチルフエノールと 2, 3, 6 トリメチルフエノールとの共重合体、あるいは o—タレゾールとの共重合体、あるいは 2, 3, 6 トリメチルフエノール及び o タレゾールとの共重合体等が例示され、本発 明にお、ては、ポリフエ-レンエーテル構造を主体としてなるポリフエ-レンエーテル 共重合体を包含するものとする。

[0024] また、本発明のポリフエ-レンエーテル系榭脂 (A)中には、本発明の主旨に反しな い限り、従来ポリフエ-レンエーテル榭脂中に存在させてもょヽことが提案されて、る

他の種々のフエ-レンエーテルユニットを部分構造として含んで、ても構わな!/、。少 量共存させることが提案されているものの例としては、特願昭 63— 12698及び特開 昭 63— 301222に記載されている、 2— (ジアルキルアミノメチル) 6—メチルフエ- レンエーテルユニットや、 2— (N アルキル一 N フエ-ルアミノメチル) 6—メチ ルフエ-レンエーテルユニット等が挙げられる。また、ポリフエ-レンエーテル榭脂の 主鎖中にジフヱノキノン等が少量結合したものも含まれる。

[0025] 本発明に用いるポリフエ-レンエーテル系榭脂 (A)の分子量としては、数平均分子 量で 1, 000〜100, 000さらに ίま 6, 000〜60, 000力 ^好まし!/、。本発明におヽて数 平均分子量とは、ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー(以下、 GPCともいう)により 、標準ポリスチレンの検量線を用いて求めたポリスチレン換算の数平均分子量である

[0026] 次に、芳香族ビニル系榭脂 (Β)とは、少なくとも一種の芳香族ビ-ルイ匕合物の重合 体、もしくは少なくとも 1種の芳香族ビニルイ匕合物と少なくとも 1種のォレフィン化合物 力 なる共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体である。

[0027] 上記芳香族ビ-ルイ匕合物としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ェチルスチ レン、ジメチルスチレン、クロルスチレン、 a—メチルスチレン、ビュルトルエンから選 ばれる 1種以上が例示され、ォレフィンィ匕合物としては、例えば、エチレン、プロピレ ン、 1ーブテン、イソブチレン等のモノォレフィン、あるいはブタジエン、イソプレン、 1, 3 ペンタジェン等の共役ジォレフイン、 1, 4一へキサジェン、ノルボルネン、ノルボ ルネン誘導体等の非共役ジォレフインのうちから選ばれた 1種以上のォレフィンィ匕合 物が例示される。

[0028] 好ま、芳香族ビニル系榭脂(B)としては、芳香族ビニル化合物重合体ブロックと 共役ジェンィ匕合物を主体とする重合体ブロックとから構成されてなるブロック共重合 体であり、芳香族ビュル化合物としては、スチレン、 aーメチルスチレン、ビュルトル ェン等のうちから 1種または 2種以上が選ばれ、中でもスチレンが特に好ましい。

[0029] また共役ジェン化合物としては、ブタジエン、イソプレン、 1, 3 ペンタジェン等のう ちから 1種または 2種以上が選ばれ、中でもブタジエン及び Zまたはイソプレンが特 に好まし、。芳香族ビ-ルイ匕合物の含有量と共役ジェンィ匕合物の含有量の重量比

ίま、 50/50〜90/10の範囲力 S好ましく、 55/45〜85/15の範囲力 Sさらに好まし Vヽ。芳香族ビニル化合物の含有量が 50重量%より少なくなると榭脂組成物を成形す る際、相溶性の不良に起因する相剥離現象が生じ、また流動性にも悪影響が生じる 場合がある。

[0030] 上記ブロック共重合体は、数平均分子量が 2, 000〜500, 000、さらには 20, 000 〜300, 000の範囲が好ましい。また分子量分布(重量平均分子量 Mwと数平均分 子量 Mnの比) MwZMnは 1. 05〜: L0の範囲が好ましい。また、ブロック共重合体の 分子構造は、直鎖状、分枝状、放射状またはこれらの組み合わせなどが挙げられる。 この中でも、直鎖状の構造の物がより好ましい。

[0031] 上記ブロック共重合体の製造方法としては、例えば、特公昭 36— 19286号公報、 特公昭 43— 14979号公報、特公報 49— 36957号公報、特公昭 48— 2423号公報 、特公昭 48— 4106号公報などに記載された方法が挙げられる。これらはすべて、炭 化水素溶剤中でァ-オン重合開始剤として有機リチウム化合物等を用い、必要に応 じてビニル化剤、カップリング剤等を用い、芳香族ビニル化合物と共役ジェン化合物 をブロック共重合する方法である。

[0032] ポリフエ-レンエーテル系榭脂 (A)と芳香族ビュル系榭脂(B)との比率は、ポリフエ 二レンエーテル系榭脂 (A) 30〜: L00重量部、芳香族ビュル系榭脂 (B) 0〜70重量 部(あわせて 100重量部)であることを要する。より好ましくは、ポリフエ-レンエーテル 系榭脂 (A) 30〜95重量部、芳香族ビニル系榭脂(B) 5〜70重量部である。ポリフエ 二レンエーテル系榭脂 (A)が 30重量部より少ないと、機械的性質が低下するので好 ましくない。

[0033] 本発明の (C)成分であるシリコーンィ匕合物は、芳香族基含有オルガノシロキサンィ匕 合物からなり、

R1 m R2 n SiO (4-m-n)/2 (1)

(式中、 R1は炭素数が 1〜4の一価の脂肪族炭化水素基を表し、 R2は炭素数が 6〜2 4の一価の芳香族炭化水素基を表す。
R2はそれぞれ 2種類以上存在していても 良!/、。 mと ηは、 1. l≤m+n≤l. 7、及び、 0. 4≤n/m≤2. 5を満たす数を表す。 )の平均組成式で表され、 SiO単位が全 Si原子中の 10モル%以上を占めるもので

ある。構造中に必須である Q単位 (SiO 2 )の他には、 T単位 (RSiO 1.5 )、 D単位 (R 2 Si

O)及び M単位 (R 3 SiO 0.5 ) t 、う 3種類の構成単位のうち任意の組合わせで構成され る。ここで Rは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭化水素基を表す。

[0034] 平均組成式(1)で表される芳香族基含有オルガノシロキサンィ匕合物は、分子内に 炭素数が 1〜4の一価の脂肪族炭化水素基 R1及び炭素数が 6〜24の一価の芳香族 炭化水素基 R2の両方を有すること、これら全炭化水素基と Si原子数とのモル比 m+ nが 1. l≤m+n≤l. 7という範囲内であること、炭素数が 1〜4の一価の脂肪族炭化 水素基 R1と炭素数が 6〜24の一価の芳香族炭化水素基 R2とのモル比 nZmが 0. 4 ≤n/m≤2. 5という範囲内であること、を満たす。なお、各元素および各炭化水素 基の割合は、水素、炭素およびケィ素の NMRを用いて算出することができる。

[0035] 炭素数が 1〜4の脂肪族炭化水素基 R1としては特に限定されず、例えば、メチル基 、ェチル基、 n プロピル基、 i プロピル基、 n ブチル基、 s ブチル基、 tーブチ ル基、等が例示される。これらの中で難燃ィ匕効果に優れるため好ましいのは、メチル 基及びェチル基であり、より好ましいのはメチル基である。シリコーン化合物(C)中に は複数の R1に該当する部分が存在することになる力全て同一であってもよいし、異 なる基が混在していてもよい。脂肪族炭化水素基の炭素数が 5以上になると、芳香族 基含有オルガノシロキサンィ匕合物自体の難燃性が低下するため難燃ィ匕効果が低く なる。

[0036] 炭素数が 6〜24の一価の芳香族炭化水素基 R2としては特に限定されず、例えば、 フエ-ル基、メチルフエ-ル基、ジメチルフエ-ル基、ェチルフエ-ル基、ナフチル基 、アントラセニル基、等が例示される。これらの中で難燃ィ匕効果に優れるため好ましい のは、芳香族環上に置換基を有しない芳香族基であり、より好ましいのはフエ-ル基 である。シリコーンィ匕合物(C)中には複数の R2に該当する部分が存在することになる 力 全て同一であってもよいし、異なる基が混在していてもよい。

[0037] 全炭化水素基と Si原子数とのモル比 m+nは、 1. l≤m+n≤l. 7という範囲内で ある。上記 m+nの値は、好ましくは 1. 15≤m+n≤l . 65であり、より好ましくは 1. 1 8≤m+n≤l. 6であり、さらに好ましくは 1. 20≤m+n≤l. 55の範囲である。 m+ nの値が 1. 1未満であっても 1. 7を超える範囲であっても、芳香族基含有オルガノシ

ロキサンィ匕合物の難燃ィ匕効果が低下する傾向があるため好ましくない。上記のような 範囲の構造を構築するにはオルガノシロキサンィ匕合物の骨格中に Q単位を一定量 以上導入することにより達成でき、一般にその単位の導入量が多いほど上記範囲を 達成できやすい。 Q単位の導入量としては全 Si原子中の 10モル%以上が好ましぐ 15モル%以上がさらに好ましぐ 20モル%以上が最も好ましい。 Q単位の導入量が 増えるに従い、構造中に同じ SiO 2構造を有する本発明の(D)成分である金属ケィ酸 塩ィ匕合物との相溶性が向上するため、より難燃効果の相乗性が向上する。

[0038] 炭素数力^〜 4の一価の脂肪族炭化水素基 R1と炭素数が 6〜24の一価の芳香族 炭化水素基 R2とのモル比 nZmは、 0. 4≤n/m≤2. 5という範囲内である。 nZm が 0. 4未満であると、分子内に一価の脂肪族炭化水素基 R1が多くなるが、この時に は芳香族基含有オルガノシロキサンィ匕合物の耐熱性が低下して芳香族基含有オル ガノシロキサンィ匕合物の難燃ィ匕効果が低下する原因となる。また逆に nZmが 2. 5以 上であっても、芳香族基含有オルガノシロキサン化合物の難燃ィ匕効果が低下する原 因となる。 n/mの値は、好ましくは 0. 43≤n/m≤2. 3、より好ましくは 0. 45≤n/ m≤2. 1、さらに好ましくは 0. 47≤n/m≤2. 0である。

[0039] 芳香族基含有オルガノシロキサンィ匕合物の構造の好適な例は主鎖骨格が Q単位を 10モル%以上含有し、残りを T単位と D単位力も構成されるものである。また、別の好 適な例としては主鎖骨格が Q単位と T単位のみ力もなるもの、さらには Q単位と D単位 のみ力構成されるものである。これら主鎖骨格の末端は M単位で封鎖されて、るこ とが好ま、。末端にシラノール基やアルコキシシリル基が残存すると難燃性が低下 したり、榭脂の特性に悪影響を及ぼすことがある。

[0040] このような芳香族基含有オルガノシロキサンィ匕合物は既知のシリコーン合成法によ り容易に合成することができる。すなわち、 R 3 SiXで表される一官能性ケィ素化合物、

R 2 SIX 2で表される二官能性ケィ素化合物、 RSiX 3で表される三官能性ケィ素化合物

、四ハロゲン化ケィ素、テトラアルコキシシラン、およびそれらの縮合物である有機ケ ィ素化合物や、水ガラス、金属ケィ酸塩などの無機ケィ素化合物のなカゝから必要に 応じて選択した少なくとも 1種、好ましくは少なくとも 2種のケィ素化合物を縮合反応さ せることにより合成できる。なお、上記式中、 Rは、芳香族炭化水素基又は脂肪族炭 化水素基を表す。 Xは、ハロゲン、水酸基、アルコキシ基などの、縮合してシロキサン 結合を形成しうる基を表す。

[0041] 反応条件は、用いる基質や目的化合物の組成および分子量によって異なる。反応 は、一般的に、必要により水、酸及び Z又は有機溶媒の存在下で、必要により加熱し ながらケィ素化合物を混合することにより行うことができる。各ケィ素化合物の使用割 合は、得られる芳香族基含有オルガノシロキサン化合物が上記条件を満たすよう、各 単位の含量、芳香族炭化水素基と脂肪族炭化水素基の比率を考慮して、適宜設定 すればよい。

[0042] さらに、上記オルガノシロキサン化合物の数平均分子量は 1000〜200000、さら に ίま 1500〜150000、特に ίま 2000〜100000の範囲力好まし!/、。一般に、従来技 術で挙げたシリコーン系化合物においては分子量と難燃性について議論されている 力 本発明においては、分子内のシロキサン結合の任意の比率によりシリコーンの耐 熱性を制御することが可能である。数平均分子量が 1000より小さヽ場合にはオルガ ノポリシロキサンの耐熱性が低ぐ難燃性も不十分である。また、数平均分子量が 20 0000より大きい場合は、榭脂中での分散性や加工成形性に劣るといった問題がある

[0043] 本発明の(C)シリコーン化合物の添カ卩量としては、ポリフエ-レンエーテル系榭脂( Α)と芳香族ビュル系榭脂 (Β)から構成される熱可塑性榭脂 100重量部に対して 0. 1〜20重量部であり、物性の発現および経済的な面力添加量は 0. 3〜15重量部 が好ましぐ 0. 5〜: L0重量部が最も好ましい。シリコーン化合物(C)の添加量が 0. 1 重量部未満では難燃性が不十分である場合があり、 20重量部以上では特に物性面 での問題はないが、不経済である。

[0044] 本発明の金属ケィ酸塩化合物(D)は、 ρΗが 8. 0以上であり、 SiO 2単位が 30重量

%以上を占める、体積平均粒子径が lnm〜 100 /z mの範囲にあるものである。この 成分は特定のシリコーンィ匕合物と併用して添加することにより難燃効果を高める目的 で用いられ、 SiO 2単位は 30重量%以上であり、難燃性の観点から 35重量%以上が 好ましぐ 40重量%以上が最も好ましい。

[0045] (D)成分として用いる、 SiO単位が 30重量%以上を占める金属ケィ酸塩化合物と しては特に限定されないが、 K、 Na、 Li、 Ca、 Mn、 Ni、 Mg、 Fe、 Al、 Ti、 Zn、 Zrの うちから選ばれる一種以上の金属元素を含有するものが好ましい。具体的な物質とし ては珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、タルク、マイ力、ワラスト ナイト、カオリン、珪藻土、スメクタイト等が挙げられる。なかでも、マイ力、タルク、カオ リン又はスメクタイトが、得られる榭脂組成物の難燃性や機械的強度にも優れるため 好ましい。

[0046] 金属ケィ酸塩化合物(D)は、体積平均粒子径が Inn!〜 100 μ mの微粒子である。

体積平均粒子径が 100 mを超えると、得られる成形品の外観が損なわれたり、榭 脂組成物の衝撃強度が低下する傾向が見られる。好ましくは Inn!〜 70 mであり、 より好ましくは 10nm〜50 m、さらには 0. 5〜30 m力好ましい。なお、本発明で いう体積平均粒子径とはレーザー回折 Z散乱法により測定できる。

[0047] 金属ケィ酸塩ィ匕合物 (D)の形状については特に限定されないが、代表的なものと して、粉体状、粒状、針状、板状等が挙げられる。この無機化合物は天然物であって もよいし、合成されたものであってもよい。天然物の場合、産地等には特に限定はな ぐ適宜選択することができる。

[0048] 本発明の金属ケィ酸塩化合物(D)は、 pHが 8. 0以上を示すものである。金属ケィ 酸塩化合物の pHが 8. 0以上であるということは、ケィ酸ァ-オンと金属カチオンとか ら構成されるイオン結合的性質を有して、ることであり、金属ケィ酸塩自身は熱的に 安定であるものも、シリコーンィ匕合物が共存する場合にはそのイオン結合性により高 温条件でシリコーンィ匕合物とィ匕学的相互作用し難燃性に相乗的に効果を及ぼす。 本発明で!/、う pHは、 JIS -K- 5101 B法に基づき測定することができる。

[0049] このような金属ケィ酸塩ィ匕合物 (D)は、榭脂との接着性を高めるため、シラン処理 剤等の各種表面処理剤で表面処理がなされたものであってもよ、。表面処理剤とし ては特に限定されず、従来公知のものを使用することができる力エポキシシラン等 のエポキシ基含有シランカップリング剤、及び、アミノシラン等のアミノ基含有シラン力 ップリング剤は、榭脂の物性を低下させることが少ないため好ましい。その他にもポリ ォキシエチレンシラン等を用いることができる。表面処理方法としては特に限定され ず、通常の処理方法を利用できる。

[0050] これら金属ケィ酸塩化合物(D)は、 1種類のみを単独で用いてもよ!ヽし、平均粒子 径、種類、表面処理剤等が異なる 2種以上を併用してもよい。

[0051] 本発明の熱可塑性榭脂組成物における金属ケィ酸塩化合物 (D)の使用量は、ポリ フエ二レンエーテル系榭脂 (A)及び芳香族ビニル系榭脂 (B)の二成分の合計 100 重量部に対して、 0. 1〜20重量部である。 0. 1重量部未満であると、得られる榭脂 組成物の難燃性が不十分であり、逆に 20重量部を超えると、得られる成形品の難燃 性ゃ耐衝撃性が低下するうえ、溶融混練時の樹脂との混練が困難となる傾向がある 。好ましくは 0. 3〜15重量部であり、より好ましくは 0. 5〜10重量部である。

[0052] 本発明で用いられうるフッ素榭脂 (E)とは、フッ素原子を有する榭脂である。具体的 には、ポリモノフルォロエチレン、ポリジフルォロエチレン、ポリトリフルォロエチレン、 ポリテトラフルォロエチレン、テトラフルォロエチレン Zへキサフルォロプロピレン共重 合体などのフッ素化ポリオレフイン榭脂、ポリフッ化ビ-リデン榭脂などを挙げることが できる。また、該フッ素榭脂の製造に用いる単量体と共重合可能な単量体とを併用し 重合してえられた共重合体を用いてもょ、。

[0053] フッ素榭脂 (E)は好ましくはフッ素化ポリオレフイン榭脂であり、さらに好ましくは、平 均粒径が 700 μ m以下のフッ素化ポリオレフイン榭脂である。ここでいう平均粒径とは 、フッ素化ポリオレフイン樹脂の一次粒子が凝集して形成される二次粒子の平均粒 径をいう。

[0054] さらに、フッ素化ポリオレフイン樹脂で好ましくは、密度と嵩密度の比 (密度 Z嵩密 度)が 6. 0以下のフッ素化ポリオレフイン榭脂である。ここでいう、密度と嵩密度とは、 J IS— K6891に記載されて、る方法にて測定したものである。

[0055] フッ素榭脂 (E)は単独で用いてもよぐ 2種以上を組み合わせて用いてもよい。 2種 以上を組み合わせて使用する場合には、組み合わせは限定されない。たとえば、種 類の異なるものなどが任意に用いられる。

[0056] フッ素榭脂 (E)の使用量は、ポリフエ-レンエーテル系榭脂 (A)および芳香族ビ- ル系榭脂 (B)の二成分の合計 100重量部に対して 0.005〜1重量部であり、好ましく は 0. 01〜0. 75重量部、さらに好ましくは 0. 02〜0. 6重量部である。使用量が 0. 0 05重量部未満では、難燃性を向上させる効果が小さぐ 1重量部を越えると本発明

の難燃性榭脂組成物の成形流動性、成形体表面外観性が低下する場合がある。

[0057] 本発明において、 1. 82MPa荷重時の熱変形温度の測定は、 ASTM試験法 D64 8に従って、幅 1Z4インチ(約 6. 4mm)、高さ 1Z2インチ(12. 5mm)、長さ 5インチ (125. 7mm)の ASTM型短冊試験片を用いて測定した。本発明の榭脂組成物は 1 . 82MPa荷重時の熱変形温度が 135°C以上であることが好ましい。熱変形温度が 1 35°C未満であると、より高度な電子、電気、 OA機器部品の使用環境下における寸 法の長期安定性を満足できな、場合がある。

[0058] 本発明の難燃性榭脂組成物には、更に成形流動性を高めたり、難燃性を向上させ るために、本発明の特性 (難燃性等)を損なわない範囲で、本発明以外のシリコーン 化合物等を添加することができる。

[0059] シリコーンィ匕合物は、広義のポリオルガノシロキサンのことをさし、具体的には、ジメ チルシロキサン、フエ-ルメチルシロキサン等の(ポリ)ジォルガノシロキサン化合物; メチルシルセスキォキサン、フエ-ルシルセスキォキサン等の(ポリ)オルガノシルセス キォキサン化合物;トリメチルシルへミオキサン、トリフエ-ルシルへミオキサン等の(ポ リ)トリオルガノシルへミオキサンィ匕合物;これらを重合して得られる共重合体;ポリジメ チルシロキサン、ポリフエ-ルメチルシロキサン等が挙げられる。ポリオルガノシロキサ ンである場合には、分子末端がエポキシ基、水酸基、カルボキシル基、メルカプト基、 アミノ基、エーテル基等により置換された変性シリコーンも有用である。シリコーンの 形状には特に制限はなぐオイル状、ガム状、ワニス状、粉体状、ペレット状など任意 のものが利用可能である。

[0060] さらに本発明の難燃性榭脂組成物は、榭脂組成物の耐熱性や機械的強度をより高 めるため、金属ケィ酸塩化合物(D)以外の強化充填剤を更に添加することができる。 このような強化充填剤としては特に限定されず、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、 金属繊維等の繊維状強化剤;酸化チタン、酸化鉄等の金属酸化物;炭酸カルシウム 、ガラスビーズ、ガラス粉末、セラミック粉末、金属粉末、カーボンブラック等が挙げら れる。これら強化充填剤は単独で用いてもよいが、種類、粒子径ゃ長さ、表面処理等 が異なる 2種以上を併用してもよい。

[0061] 上記強化充填剤は、榭脂との接着性を高めるため、表面処理がなされていてもよい

。このような表面処理を行うために用いられる表面処理剤としては特に限定されな!、 力 エポキシシラン等のエポキシ基含有シランカップリング剤力榭脂の物性を低下 させることがないため好ましい。表面処理の方法としては特に限定されず、通常の処 理方法が用いられる。

[0062] これら強化充填剤を使用する場合、その添加量は、ポリフエ二レンエーテル系榭脂

(A)と芳香族ビュル系榭脂(B)の合計 100重量部に対して、 100重量以下である。 添加量が 100重量部を超えると、耐衝撃性が低下するうえ、成形加工性や難燃性が 低下する場合もある。好ましくは 50重量部以下であり、より好ましくは 10重量部以下 である。また、これら強化充填剤の添加量が増加するとともに、成形品の表面性ゃ寸 法安定性が悪化する傾向が見られるため、これらの特性が重視される場合には、強 化充填剤の添加量をできるだけ少なくすることが好ましい。

[0063] 本発明の難燃性榭脂組成物の特性を損なわない範囲でさらに他の任意の熱可塑 性あるいは熱硬化性の榭脂、例えばポリエステル系榭脂、ポリアミド系榭脂、ポリフエ 二レンスルフイド系榭脂、ポリアセタール系榭脂、ポリサルホン系榭脂、ポリオレフイン 系榭脂、ゴム状弾性体等を単独ある、は 2種以上あわせて添加しても良、。

[0064] また本発明の難燃性榭脂組成物をより高性能な物にするため、フエノール系酸ィ匕 防止剤、チォエーテル系酸化防止剤等の酸化防止剤、リン系安定剤等の熱安定剤 等を単独または 2種類以上併せて使用することが好ましい。さらに必要に応じて、通 常良く知られた、安定剤、滑剤、離型剤、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、 染料、帯電防止剤、導電性付与剤、分散剤、相溶化剤、抗菌剤、等の添加剤を単独 または 2種類以上併せて使用することができる。

[0065] 本発明で製造された難燃性榭脂組成物の成形加工法は特に限定されるものでは なぐ熱可塑性榭脂について一般に用いられている成形法、例えば射出成形、プロ 一成形、押出成形、真空成形、プレス成形、カレンダー成形等が適用できる。

実施例

[0066] 以下、本発明を実施例によって詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるも のではない。なお、以下では特にことわりがない限り、「部」は重量部を、「%」は重量 %を意味する。

[0067] (製造例 1):シリコーンィ匕合物 (CI)の製造

ジクロロジフエ-ルシラン(253g)、トリクロ口フエ-ルシラン(179g)、ジクロロジメチル シラン (80g)、多摩化学工業社製 Mシリケート 51 (29 lg)を 5Lフラスコに計りとり、メ チルイソブチルケトン(以下、 MIBK) (1200g)をカ卩えた後 10°C以下で水(395g)を 滴下した。その後反応混合物を 80°Cに加熱して 3時間反応させた。室温に戻した後 、クロロトリメチルシラン(317g)、次いで水(52g)を滴下し、 60°Cで 3時間反応させた 。得られた反応混合物は中性になるまで水洗し、分離した有機相を減圧下溶媒を留 去することにより目的のシリコーン化合物 (C1)を得た。生成物の分子量は GPC分析 の結果、 Mn= 3229、 Mw=4215 (ポリスチレン換算、 RI検出)であった。 NMR分 祈から、平均組成式(1)で表される構成比率が m=0. 80、 n=0. 57であり、従って 、 m+n= l. 37、 n/m=0. 71と算出できた。

[0068] (製造例 2):シリコーンィ匕合物(C2)の製造

トリクロ口フエ-ルシラン(200g)、多摩化学工業社製 Mシリケート 51 (110g)を 3Lフ ラスコに計りとり、 MIBK(800g)をカ卩えた後 10°C以下で水(100g)を滴下した。その 後反応混合物を 80°Cに加熱して 3時間反応させた。室温に戻した後、クロロトリメチ ルシラン(100g)、次いで水(15g)を滴下し、 60°Cで 3時間反応させた。得られた反 応混合物は中性になるまで水洗し、分離した有機相を減圧下溶媒を留去することに より目的のシリコーン化合物(C2)を得た。生成物の分子量は GPC分析の結果、 Mn = 2583、 Mw= 3355 (ポリスチレン換算、 RI検出)であった。 NMR分析から、平均 組成式(1)で表される構成比率が m= l. 07、 n=0. 46であり、従って、 m+n= l. 53、 n/m=0. 43と算出できた。

[0069] (製造例 3):シリコーンィ匕合物(C3)の製造

ジクロロジフヱ-ルシラン (468g)、ジクロロジメチルシラン(80g)、多摩化学工業社 製 Mシリケート 51 (29 lg)を 5Lフラスコに計りとり、 MIBK(1200g)を加えた後 10°C 以下で水(336g)を滴下した。その後反応混合物を 80°Cに加熱して 3時間反応させ た。室温に戻した後、クロロトリメチルシラン(268g)、次いで水 (44g)を滴下し、 60°C で 3時間反応させた。得られた反応混合物は中性になるまで水洗し、分離した有機 相を減圧下溶媒を留去することにより目的のシリコーンィ匕合物 (C3)を得た。生成物 の分子量は GPC分析の結果、 Mn= 2660、 Mw= 3585 (ポリスチレン換算、 RI検 出)であった。 NMR分析から、平均組成式(1)で表される構成比率が m=0. 82、 n =0. 60であり、従って、 m+n= l. 42、 n/m= l. 37と算出できた。

[0070] (参考製造例 1):ォルガノシロキサン化合物(C4)の製造

メチルトリクロロシラン(637g)、ジクロロジフエ-ルシラン(299g)を 6Lフラスコに計り とり、 MIBK(2500ml)をカ卩えた後 10°C以下で水(1040g)滴下した。その後反応混 合物を 80°Cに加熱して 3時間反応させた。得られた反応混合物は中性になるまで水 洗し、分離した有機相を減圧下溶媒を留去することにより目的のオルガノシロキサン 化合物(C4)を得た。生成物の分子量は GPC分析の結果、 Mn= 2467、 Mw= 35 35 (ポリスチレン換算、 RI検出)であった。 NMR分析から、平均組成式(1)で表され る構成 it率力 Sm=0. 60、 n=0. 33であり、従って、 m+n=0. 93、 n/m=0. 55と 算出できた。

[0071] 実施例、比較例で用いた原料を以下にまとめて示す。

(PPE):対数粘度が 0. 50のポリ(2, 6—ジメチルー 1, 4—フエ-レン)エーテル榭脂

(三菱エンジニアリングプラスチックス (株)製 PX100F)

(PS):ポリスチレン榭脂 (新日鉄化学 (株)製エスチレン G—13)

(HIPS):ブタジエン 'スチレン共重合体 (新日鉄化学 (株)製エスチレン HI H— 53

)

(C5):ォクタフエ-ルシルセスキォキサン(Hybrid Plastics社製 MS0840) (P1):芳香族リン酸エステル (旭電化 (株)製 FP— 700)

(D1):タルク(日本タルク(株)製 SG— 200、pH = 9. 3、 SiO 2単位含有量 =60重 量%、体積平均粒子径 = 3. 2 m)

(D2) :マイ力((株)山口雲母工業所製 A—21S、pH = 8. 0、 SiO 2単位含有量 =4

5重量%、体積平均粒子径 = 22. 5 /z m)

(フッ素榭脂):テトラフルォロエチレン (ダイキン工業製ポリフロン FA— 500) (以下、 PTFEと略記)

(実施例 1)

旨糸且の調

ポリフエ-レンエーテル榭脂(PPE) 90重量部、ポリスチレン榭脂(PS) 10重量部、製 造例 1で製造したシリコーンィ匕合物(C1) 2重量部、タルク (Dl) 1重量部、並びに、燐 系及びフエノール系安定剤としてそれぞれアデカスタブ HP— 10及び AO— 60 (い ずれも旭電化製)各 0. 1重量部、 PTFE0. 2重量部を予めドライブレンドした後、シリ ンダー温度を 300°Cに設定したベント付き二軸押出機 [TEX44 (商品名):日本製鋼 所製]のホッパーに供給し溶融押出することにより、榭脂組成物を得た。

[0072] 試,験片の作成

得られたペレットを 120°Cにて 5時間乾燥させた後、 35t射出成形機を用い、シリンダ 一温度 295°C、金型温度 50°Cにて厚み 1. 6mmバー(幅 12mm、長さ 127mm)を 作成して下記の評価を行った。結果を表 1に示す。

[0073] 評価方法

•難燃性: UL― 94規格に従、難燃性を V試験で評価し、総燃焼秒数を算出した。 (実施例 2〜14及び比較例 1〜6)

榭脂、シリコーンィ匕合物、金属ケィ酸塩ィ匕合物の種類、添加量を変更した以外は、 実施例 1と同様にして榭脂組成物を得た。こうして得られたペレットから、上記と同様 にして各試験片を作成した。これらの試験片で上記評価を実施した。評価結果を表 1 、表 2に示す。

[0074] [表 1]

表 1 実施例

0075 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 1 12 13 14 ポリフエ二レン

エーテル系樹脂 PPE 90 90 90 80 80 80 80 80 80 80 80 70 70 70 芳香族ビニル系 PS 10 20 20 20 20 20 20 30 30 樹脂 HIPS 10 10 20 20 30

C1 2 3 3 3 6

シリコーン化合

物 C2 2 6 6 6

C3 1 6 6 6 6

D1 1 3 1 5 5 5 5 5 5

金属ケィ酸塩 D2 3 1 5 5 5 フッ素樹脂 PTFE 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 総燃焼秒数

(sec.) 32 35 28 75 67 68 44 42 40 43 42 49 50 51

HDT (°C) 172 172 172 158 158 158 157 158 157 157 157 146 146 1 6

表 2 比較例

1 2 3 4 5 6 ポリフ I二レンエーテル系樹脂 PPE 80 80 80 80 80 80

PS 20 20 20 20 20 芳香族ビニル系樹脂

HIPS 20

C1 3

シリコーン化合物 C4 5

C5 3

リン酸エステレ P1 9

D1 5 5 5

金属ケィ酸塩 D2 5

フッ素樹脂 PTFE 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 総燃焼秒数 (sec.) 150 21 1 230 129 163 68

HDT (°C) 158 161 159 160 160 134

表 1に示す通り、実施例はいずれも非常に良好な難燃性を示し短時間に自己消火 して、た。比較例 1から比較例 3ではシリコーンィ匕合物または金属ケィ酸塩ィ匕合物が 単独で添加されて!、るが難燃性が不十分であった。比較例 4および比較例 5ではシリ コーンィ匕合物が本発明と異なるシリコーンィ匕合物を難燃剤に用いているため、難燃 化効果が不十分であった。表 1に示すように、本発明の組成物を形成することにより、 V、ずれも難燃性に優れた榭脂組成物が提供できる。