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1. (WO2006035631) セメントキルン燃焼ガス抽気ダストの処理システム及び処理方法
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明 細書

セメントキルン燃焼ガス抽気ダストの処理システム及び処理方法 技術分野

[0001] 本発明は、セメントキルン燃焼ガス抽気ダストの処理システム及び処理方法に関し

、特に、セメントキルンのキルン尻力最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流 路より、燃焼ガスの一部を抽気して塩素及び硫黄分等を除去し、抽気した燃焼ガス に含まれるダストから鉛を効率よく除去する方法に関する。

背景技術

[0002] 従来、セメント製造設備におけるプレヒーターの閉塞等の問題を引き起こす原因と なる塩素、硫黄、アルカリ等の中で、塩素が特に問題となることに着目し、セメントキ ルンのキルン尻力最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より燃焼ガスの 一部を抽気して塩素の除去及び脱硫を行う塩素'硫黄バイパス設備が用いられてヽ る。

[0003] この塩素 ·硫黄バイパス設備では、抽気した排ガスを冷却して生成したダストの微粉 側に塩素が偏在しているため、ダストを分級機によって微粉と粗粉とに分離し、粗粉 をセメントキルン系に戻すとともに、分離された塩化カリウム等を含む微粉 (塩素バイ パスダスト)を回収してセメント粉砕ミル系に添加して、た (例えば、特許文献 1参照)

[0004] ところが、近年、廃棄物のセメント原料ィ匕又は燃料ィ匕によるリサイクルが推進され、 廃棄物の処理量が増加するに従、、セメントキルンに持ち込まれる有害な鉛の量も 増加し、セメント中の鉛濃度が管理基準値を上回るおそれもある。

[0005] 従来、塩素バイパスダスト等力鉛等の重金属を除去するにあたって、例えば、特 許文献 2には、キルン燃焼ガスのダストに水を添カ卩し、ダスト中の Cdの沈殿に最適な PH12の 1次スラリーにした後、 1次スラリー中で沈殿した固形物をセメント原料等に 利用し、 1次スラリーに炭酸ガスを添加し、鉛の沈殿に最適な pH9の 2次スラリーにし 、 2次スラリー中で沈殿した固形物をセメント原料等に利用する技術が記載されてい る。

[0006] また、特許文献 3には、廃棄物に含まれる鉛等の回収効果に優れた処理方法を提 供するため、重金属を含む廃棄物を水洗処理した濾液に、硫酸、塩酸、硝酸又は炭 酸ガスを加えて濾液中の重金属を水酸化物、硫酸塩又は炭酸塩として沈殿させ、沈 殿スラッジをアルカリ浸出して重金属を溶出させ、その濾液を中和乃至硫ィ匕処理し、 濾液中の鉛等の重金属を沈殿させて回収する方法が開示されている。

[0007] さらに、特許文献 4には、廃棄物中の塩素分及び鉛分を効果的に分離除去するた め、廃棄物の水洗工程と、濾別した固形分のアルカリ溶出工程と、この濾液から鉛を 沈殿させて分離する脱鉛工程と、脱鉛した濾液からカルシウムを沈殿させて分離する 脱カルシウム工程と、この濾液を加熱して塩化物を析出させて分離回収する塩分回 収工程とを有する廃棄物の処理方法が記載されて!ヽる。

[0008] また、特許文献 5には、ダスト等の廃棄物を水洗処理する際に、高い脱塩効果を保 ちながら重金属類の溶出を抑制して回収効率を高めるため、塩素及び重金属類を 含有する廃棄物を水洗して脱塩する処理工程にぉ、て、廃棄物の水性スラリー (水 性懸濁液)の pHを 8.5〜 13の範囲に維持して水洗することにより、重金属塩の溶出 を抑制して脱塩する廃棄物の処理方法が開示されている。

[0009] 一方、特許文献 6には、設備コストを低く抑え、セメントキルンより抽気した燃焼ガス に含まれる硫黄分を除去し、有効利用することのできるセメントキルン塩素 ·硫黄バイ ノスを提供するため、セメントキルンのキルン尻からボトムサイクロンに至るまでのキル ン排ガス流路より燃焼ガスの一部を抽気し、抽気ガス中のダストの粗粉を分離し、微 粉を含む抽気ガスを湿式集塵装置で溶媒を用いて集塵し、集塵された集塵ダストス ラリーをセメントミル系へ添加し、湿式集塵装置 3で集塵された集塵ダストスラリーを固 液分離し、得られた脱塩ダストケークをセメントミル系へ、また、分離した塩水をセメン トミル系へ添加する技術が開示されている。

[0010] 特許文献 1:国際公開第 W097Z21638号パンフレット

特許文献 2 :日本特許第 2764508号公報

特許文献 3 :日本国特開 2002— 11429号公報

特許文献 4:日本国特開 2003— 1218号公報

特許文献 5 :日本国特開 2002— 18394号公報

特許文献 6 :日本国特開 2004— 2143号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0011] しかし、上記従来の鉛除去方法においては、ダストのスラリー化のための設備、水 槽等の沈殿処理設備、水洗設備等を設置する必要があり、設備コストが高騰するとと もに、これらの設備の運転のみならず、種々の薬品等を添加する必要があるため、運 転コストも高くなるという問題があった。

[0012] そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって 、設備コスト及び運転コストを低く押さえながら、セメントキルン燃焼ガス抽気ダストか ら鉛を効率よく除去することのできる装置及び方法を提供することを目的とする。 課題を解決するための手段

[0013] 上記目的を達成するため、本発明は、セメントキルン抽気ガス処理システムであつ て、セメントキルンのキルン尻カゝら最下段のサイクロンに至るまでのキルン排ガス流路 より燃焼ガスの一部を冷却しながら抽気するプローブと、該プローブで抽気した燃焼 ガスに含まれるダストの粗粉を分離する分級機と、該分級機から排出された微粉を含 む抽気ガスを集塵する湿式集塵機と、該湿式集塵機に、前記キルン排ガスに含まれ る鉛の硫ィ匕を行うための硫化剤を供給する装置とを備えることを特徴とする。

[0014] そして、本発明によれば、分級機によって、プローブで冷却しながら抽気した燃焼 ガスに含まれるダストの粗粉を分離し、湿式集塵機において、分級機から排出された 微粉を含む抽気ガスを集塵するとともに、キルン排ガスの脱硫、及びキルン排ガスに 含まれる鉛の硫ィ匕を同時に行うため、設備コスト及び運転コストを低く押さえながら、 セメントキルン燃焼ガス抽気ダストから鉛を効率よく除去することができる。

[0015] 前記湿式集塵装置は、湿式スクラバーと、該湿式スクラバーによって集塵された集 塵ダストスラリーが供給される循環液槽と、該循環液槽内の集塵ダストスラリーの一部 を前記スクラバーに戻すためのポンプとを備え、前記硫化剤を前記循環液槽又はポ ンプに添加するように構成することができる。硫化剤に NaSHを用いた場合には、循 環液槽において硫ィ匕水素 (H 2 S)に変化してそのまま排気されやすいため、できるだ け湿式スクラバーの入口側に供給されるように構成することが好ま、。

[0016] 前記湿式集塵によって得られたスラリーを、鉛を含むフロスと、石膏を含むテール側 スラリーとに分離する浮選設備を備えるように構成することができる。キルン排ガスに 含まれる原料ダストや、脱硫によって発生する石膏分より、浮選という比較的単純な 操作で、かつ低コストで鉛を分離することができるため、新たな水洗'脱水設備が不 要となり、設備投資を最小限に抑えることができる。また、回収された鉛は、再利用容 易な硫化鉛 (PbS)となるため、山元への還元が容易になる。

[0017] また、本発明は、セメントキルン燃焼ガス抽気ダスト処理方法であって、セメントキル ンのキルン尻カゝら最下段のサイクロンに至るまでのキルン排ガス流路より燃焼ガスの 一部を冷却しながら抽気し、抽気した燃焼ガスの一部に含まれるダストの粗粉を分離 し、粗粉を分離した後の微粉含有抽気ガスを湿式集塵しながら脱硫する際に、水硫 化ソーダ又は硫ィ匕ナトリウムを添加することを特徴とする。

[0018] 本発明によれば、冷却しながら抽気した燃焼ガスに含まれるダストの粗粉を分離し た後、湿式集塵機において、微粉を含む抽気ガスを集塵するとともに、キルン排ガス の脱硫、及び水硫ィ匕ソーダ又は硫ィ匕ナトリウムによってキルン排ガスに含まれる鉛の 硫ィ匕を同時に行うため、設備コスト及び運転コストを低く押さえながら、セメントキルン 燃焼ガス抽気ダストから鉛を効率よく除去することができる。

[0019] 前記セメントキルン燃焼ガス抽気ダスト処理方法において、前記湿式集塵によって 得られたスラリーを浮遊選別し、鉛を含むフロスと、石膏を含むテール側スラリーとに 分離することができる。これによつて、上述のように、低コストで鉛を分離することがで き、設備投資を最小限に抑え、山元還元が容易な形態で鉛を回収することができる。

[0020] 前記湿式集塵工程におけるスラリーの pHを、 4以上 7以下に調整することができる 。これによつて、 NaSHの分解をできるだけ防止するとともに、湿式スクラバーに供給 される循環スラリーの流路におけるスケールトラブルを防止し、 pHが高い環境下では 機能しな、浮選剤も確実に機能させることができる。

[0021] 前記フロスから得られた分離水を浮選工程に戻すとともに、石膏を含むテール側ス ラリーから分離された塩水を、セメント粉砕工程に添加するカゝ、水処理後に下水又は Z及び海洋に放流するか、塩回収工程で脱塩した後得られた水を前記湿式集塵ェ 程に戻すようにすることもできる。

発明の効果

[0022] 以上のように、本発明力かるセメントキルン燃焼ガス抽気ダストの処理システム及び 処理方法によれば、設備コスト及び運転コストを低く押さえながら、セメントキルン燃 焼ガス抽気ダストから鉛を効率よく除去することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

[0023] 図 1は、本発明にカゝかるセメントキルン燃焼ガス抽気ダスト処理システム(以下、「処 理システム」と略称する)の実施の形態を示すフローチャートであって、この処理シス テム 1は、セメントキルン 2のキルン尻から図示しない最下段サイクロンに至るまでのキ ルン排ガス流路より、燃焼ガスの一部を抽気するプローブ 3と、このプローブ 3で抽気 した燃焼ガスに含まれるダストの粗粉を分離する分級機としてのサイクロン 5と、サイク ロン 5から排出された微粉を含む抽気ガスを湿式集塵するための湿式スクラバー 6と 、湿式スクラバー 6に集塵ダストスラリーを循環させるための循環液槽 7と、湿式スクラ バー 6に脱硫剤として供給する Ca (OH) 2の貯槽 10と、鉛を硫ィ匕するために供給する

NaSHの貯槽 12と、湿式集塵によって得られたスラリーを、鉛を含むフロスと、石膏を 含むテール側スラリーとに分離する浮選設備を構成する浮選機 17と、浮選剤及び起 泡剤の貯槽 14、 18と、浮選機 17からの鉛を含むフロスを固液分離して硫ィ匕鉛を含 むケークを得るためのフィルタプレス 21と、浮選機 17からのスラリーを固液分離して 石膏と塩水とを得るための固液分離器 22等を備える。

[0024] 次に、上記構成を有する処理システム 1の動作について、図 1を参照しながら説明 する。

[0025] セメントキルン 2のキルン尻カゝら最下段サイクロンに至るまでのキルン排ガス流路か らの抽気ガスは、プローブ 3において冷却ファン 4からの冷風によって冷却された後、 サイクロン 5に導入され、粗粉と、微粉及びガスとに分離される。分離された塩素含有 率の低い粗粉は、セメントキルン系に戻される。

[0026] 塩素含有率の高、微粉及びガスは、湿式スクラバー 6にお、て、循環液槽 7から供 給されるスラリーの有する水分等によって冷却され、微粉が湿式スクラバー 6によって 集塵される。ここで、湿式スクラバー 6で集塵された集塵ダストスラリーには、微粉中の CaOが水と反応して生じた Ca (OH)が存在するため、セメントキルン入口フードから の抽気ガスに存在する SO 2は、この Ca (OH) 2と反応し、

CaO + H 2 O→Ca (OH) 2

SO 2 + Ca (OH) 2→CaSO 3 - 1/2H 2 O + 1/2H 2 O

CaSO 3 - 1/2H 20+ 1/202 + 3/2H 20→CaSO 4 - 2H 2 O

によって脱硫され、石膏を回収することができる。

[0027] ここで、湿式スクラバー 6に供給される循環スラリーの流路におけるスケールトラブル を防止するためには、循環液槽 7内の循環液の pHを 6前後に制御する必要がある。 そのため、循環液槽 7内の循環液の pHが上昇し過ぎた場合には、特許文献 6に記 載のように、サイクロン 5の分級点を変化させて微粉中の CaO濃度を減少させて対処 することができる。

[0028] 一方、抽気ガスに存在する硫黄分の除去効果は、排ガスの硫黄分の濃度を監視す ることによって確認されるが、除去性能が低下する傾向にある場合には、上記のよう に、サイクロン 5の分級点を変化させ、サイクロン 5から排出される微粉中の CaO濃度 を上昇させて吸収剤の量を増加させたり、貯槽 10から吸収剤としての Ca (OH) 2をポ ンプ 11を介して供給する。

[0029] また、湿式スクラバー 6には、貯槽 12からポンプ 13及びポンプ 9を介して水硫化ソ ーダ (NaSH)を添加する。水硫ィ匕ソーダを添加するのは、抽気ガスに含まれる塩ィ匕 鉛、酸ィ匕鉛等の微粉を硫ィ匕して硫ィ匕物として沈殿させるためである。尚、硫ィ匕によつ て硫ィ匕鉛 (PbS)が発生する。ここで、 NaSHは酸性側で分解するため、 pHを 7以上 に調整する必要がある力上述のように、湿式スクラバー 6に供給される循環スラリー の流路におけるスケールトラブルを防止するため、及び Pbの回収率を向上させるた め、循環液槽 7内の循環液の pHを 4〜7の範囲になるように制御する。

[0030] 湿式スクラバー 6から排出されたガスは、循環液槽 7、洗浄塔 8及びファン 23を経て 大気に放出される。

[0031] 一方、循環液槽 7から排出されたスラリーは、ポンプ 16を介して浮選機 17に供給さ れる。浮選機 17には、貯槽 14カゝらポンプ 15を介して浮選剤、及び貯槽 18からボン プ 19を介して起泡剤が供給される。浮選剤には、ザンセート基 (R—O— Ca Na)、ジ ォカルバミン酸基 (R— NH— CS 2 Na)、又はチオール基(一 SH)等を有する有機化 合物重金属捕集剤等を用いることができる。この場合、アルカリ性領域で捕集剤の処 理効果が悪化するが、本発明では、上述のように、循環液槽の pHを 6前後に維持し ているので問題はない。起泡剤には、 MIBC (Methyl Isobutyl Carbinol)等を用いるこ とができる。浮選機 17には、さらに、空気が供給され、スラリーは、浮選操作によって 、鉛を含むフロスと、石膏を含むテール側スラリーとに分離される。

[0032] 鉛を含むフロスは、ポンプ 20を介してフィルタプレス 21に供給され、酸化鉛を含む ケークと、水とに分離される。酸化鉛を含むケークは、山元に還元されるなどして再利 用され、分離水は、浮選機 17に戻して浮選工程で再利用することができる。

[0033] 一方、浮選機 17からの石膏を含むテール側スラリーは、固液分離器 22において固 液分離され、分離された塩水をセメント粉砕工程に添加することができる。尚、分離さ れた塩水は、水処理後に下水又は海洋に放流してもよぐあるいは、塩回収工程で 脱塩した後、得られた水を洗浄塔 8に戻してもよい。

[0034] 尚、上記実施の形態にお!、ては、鉛の硫化剤として水硫ィ匕ソーダを用いた場合に ついて説明したが、水硫ィ匕ソーダの代わりに硫ィ匕ナトリウム (Na 2 S)を用いることもで きる。

[0035] また、上記実施の形態においては、浮選操作によって、循環液槽 7から排出された スラリーを、鉛を含むフロスと、石膏を含むテール側スラリーとに分離した力これとは 逆に、浮選剤を用いて石膏をフロスとして浮力せることも可能である。しかし、その場 合には、起泡剤が石膏側に入るため、より多量の起泡剤が必要になるとともに、石膏 をセメントミルに添加する場合には、起泡剤がセメントの硬化に悪影響を与えることが 懸念されるため、上記実施の形態で示した方法がより好ま、。

図面の簡単な説明

[0036] [図 1]本発明に力かる処理システムの一実施の形態を示すフローチャートである。

符号の説明

[0037] 1 処理システム

2 セメントキルン

3 プローブ

冷却ファン サイクロン

、湿式スクラノ 循環液槽 洗浄塔 ポンプ 貯槽 ポンプ 貯槽 ポンプ 貯槽 ポンプ ポンプ 浮選機 貯槽 ポンプ ポンプ フィルタプレ 固液分離器 ファン