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1. WO2005038533 - 定着装置

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明 細書

定着装置

技術分野

[0001] 本発明は、電子写真方式あるいは静電記録方式の複写機、ファクシミリ及びプリン タ等の画像形成装置に用いて有用な定着装置に関し、特に電磁誘導加熱方式の加 熱手段を用いて記録媒体上に未定着画像を加熱定着させる定着装置に関する。 背景技術

[0002] 電磁誘導加熱 (IH induction heating)方式の定着装置は、発熱体に対し磁場生成 ユニットにより生成した磁場を作用させて渦電流を発生させ、この渦電流により前記 発熱体に生じたジュール発熱により、転写紙及び OHPシートなどの記録媒体上の未 定着画像を加熱定着する。

[0003] この電磁誘導加熱方式の定着装置は、ハロゲンランプを熱源とする熱ローラ方式の 定着装置と比較して発熱効率が高く定着速度を速くすることができるという利点を有 している。

[0004] また、前記発熱体として肉厚の薄いスリーブもしくは無端状ベルトなど力もなる薄肉 の発熱体を用いた定着装置が知られている。力かる定着装置は、発熱体の熱容量が 小さくこの発熱体を短時間で発熱させることができ、その結果、所定の定着温度に発 熱するまでの立ち上がり応答性を著しく向上させることができる。

[0005] 反面、このような熱容量の小さい発熱体を用いた定着装置は、記録媒体が通紙さ れるだけでも発熱体の熱が奪われて通紙領域の温度が低下してしまう。そこで、この 種の定着装置では、その通紙領域の温度が所定の定着温度に維持されるように発 熱体を適時加熱している。

[0006] このため、この熱容量の小さ、発熱体を用いた定着装置では、サイズが小さ!/、記録 媒体が連続的に通紙されると、発熱体が過熱され続けられてその非通紙領域の温度 が通紙領域の温度よりも異常に高くなる現象、つまり非通紙領域の過昇温現象が発 生する。

[0007] 従来、このような非通紙領域の過昇温現象を解消する技術として、発熱体を電磁誘 導発熱させる励磁手段により生成された磁束のうち、前記発熱体の非通紙領域に作 用する磁束のみを、発熱体の発熱幅方向に移動可能な磁束吸収部材により吸収す るものが知られている(例えば、特許文献 1参照)。

[0008] また、前記非通紙領域の過昇温現象を解消する他の技術として、発熱体を電磁誘 導発熱させる励磁手段の第 1磁性体コアの背後に、非通紙領域に対応する第 2磁性 体コアを配置し、第 1磁性体コアと第 2磁性体コアとのギャップを変化させて発熱体の 長手方向の温度分布を変えるものが知られている(例えば、特許文献 2参照)。

[0009] 図 1は、特許文献 1に開示された定着装置の実施例の概略斜視図である。図 1に示 すように、この定着装置は、コイルアセンブリ 10、金属スリーブ 11、ホルダ 12、加圧口 ーラ 13、磁束遮蔽板 31及び変位機構 40などを備えている。

[0010] 図 1において、コイルアセンブリ 10は、高周波磁界を生じる。金属スリーブ 11は、コ ィルアセンブリ 10の誘導コイル 18により誘導電流を誘起されて加熱され記録材 14を 搬送する方向に回転する。コイルアセンブリ 10は、ホルダ 12の内部に保持されてい る。ホルダ 12は、図示しない定着ユニットフレームに固定され非回転となっている。加 圧ローラ 13は、金属スリーブ 11に圧接して-ップ部を形成しつつ記録材 14を搬送 する方向に回転する。この-ップ部により記録材 14が挟持搬送されることにより、記 録材 14上の未定着画像が発熱した金属スリーブ 11により記録材 14に加熱定着され る。

[0011] 磁束遮蔽板 31は、図 1に示すように、誘導コイル 18の主として上半分を覆う円弧曲 面を呈しており、変位機構 40によりコイルアセンブリ 10とホルダ 12との両端部の隙間 に対して進退される。変位機構 40は、磁束遮蔽板 31に連結されるワイヤ 33と、ワイ ャ 33が懸架される一対のプーリ 36と、一方のプーリ 36を回転駆動するモータ 34とを 有している。

[0012] 磁束遮蔽板 31は、変位機構 40により、記録材 14のサイズが最大サイズの場合に は図 1に実線で示す位置に待避するように移動される。一方、磁束遮蔽板 31は、記 録材 14のサイズが小サイズの場合には図 1に鎖線で示す位置に進出するように移動 される。これにより、誘導コイル 18から金属スリーブ 11の非通紙領域へ届く磁束が遮 蔽され非通紙領域の過昇温が抑制される。

[0013] 図 2A、図 2Bは、特許文献 2に開示された定着装置の実施例の概略断面図である 。図 2A、図 2Bに示すように、この定着装置は、加熱アセンブリ 51、ホルダ 52、コア保 持回動部材 53、励磁コイル 54、第 1コア 55、第 2コア 56、定着ローラ 57及び加圧口 ーラ 58などを備えている。

[0014] 図 2A、図 2Bにおいて、カロ熱アセンブリ 51は、ホルダ 52、コア保持回動部材 53、励 磁コイル 54、第 1コア 55及び第 2コア 56からなり磁束を発生する。定着ローラ 57は、 加熱アセンブリ 51から発生する磁束の作用により誘導発熱され記録材 59を搬送する 方向に回転する。

[0015] 加圧ローラ 58は、定着ローラ 57に圧接して-ップ部を形成しつつ記録材 59を搬送 する方向に回転する。この-ップ部により記録材 59が挟持搬送されることにより、記 録材 59上の未定着画像が発熱した定着ローラ 57により記録材 59に加熱定着される

[0016] 第 1コア 55は、定着ローラ 57の最大通紙領域の幅と同じ幅を有している。一方、第 2コア 56は、記録材 59のサイズが最大サイズの場合には図 2Aに示すように、第 1コ ァ 55に近接した位置に移動される。また、第 2コア 56は、記録材 59のサイズが小サ ィズの場合には、図 2Bに示すように、コア保持回動部材 53が 180° 回転して第 1コ ァ 55から離間した位置に移動される。これにより、第 2コア 56に対応する定着ローラ 5 7の非通紙領域の発熱が抑えられる。

特許文献 1:特開平 10— 74009号公報

特許文献 2 :特開 2003— 123961号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0017] しかしながら、特許文献 1に開示された定着装置は、磁束遮蔽板 31を変位機構 40 によりコイルアセンブリ 10とホルダ 12との両端部の隙間に対して進退させる構成であ るため、図 1に示すように、変位機構 40の一対のプーリ 36がホルダ 12の両端部から 大きく突出し定着装置本体が大型化してしまう不具合がある。また、特許文献 1に開 示された定着装置は、図 1に示すように磁性材から形成される金属スリーブ 11と誘導 コイル 18の間に磁束遮蔽板 31を配置する構成である。誘導加熱方式を用いる定着

装置では、誘導コイル 18と金属スリーブ 11の間の隙間を例えば lmm程度に狭く保 つて、磁気的な結合を高める必要がある。磁束遮蔽板 31はその狭い隙間に挿入す るため、厚みを薄くする必要がある。つまり、磁束遮蔽板 31は十分な厚みがとれない ため電気抵抗が高くなり、自ら発熱しやすくなるという問題がある。磁束遮蔽板 31に 通孔 35を形成することで、渦電流による発熱を抑えることができる力これにより磁束 が金属スリーブ 11に届いて金属スリーブの非通紙領域が発熱する。この結果、小サ ィズの記録材 14が連続的に通紙されると、金属スリーブ 11の非通紙領域に熱が蓄 積し、過昇温を抑制できなヽと、う問題がある。

[0018] また、特許文献 2に開示された定着装置は、図 2A、図 2Bに示すように、コア保持 回動部材 53の回転により第 2コア 56が第 1コア 55に対して変位しても第 1コア 55と定 着ローラ 57との間隔が変化しないため、定着ローラ 57の通紙領域と非通紙領域との 磁気的ギャップが一定である。

[0019] このため、この定着装置は、第 1コア 55に対応する通紙領域の端部力も第 2コア 56 に対応する非通紙領域の端部への磁束の回り込みが発生し、定着ローラ 57の通紙 領域における磁束の抑制効果が低くなつてしまう。この結果、この定着装置では、小 サイズの記録材 59が連続的に通紙されると、定着ローラ 57の非通紙領域に熱が蓄 積し、過昇温を効果的に抑制できな、と、う問題がある。

[0020] また、この定着装置では、コア保持回動部材 53に 1つの記録材サイズに対応した 第 2コア 56し力保持できないため、定着ローラ 57の通紙領域幅を最大サイズと小サ ィズとの 2種類の記録材の紙幅にしか対応させることができない。

[0021] 本発明の目的は、力かる点に鑑みてなされたもので、発熱部材の通紙領域から非 通紙領域への磁束の回り込みを無くして前記非通紙領域の過昇温を防止することが できる小型な定着装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0022] 本発明の定着装置は、磁束を発生する磁束発生部と、薄肉で非磁性の電気導体 からなり前記磁束が透過しかつ誘導加熱される発熱体と、前記磁束を遮蔽する少な くとも一つの磁気遮蔽体と、前記発熱体の非通紙領域に対する磁束の遮蔽と解放と を切り換える磁束調整手段と、を備え、前記磁気遮蔽体は前記発熱体に対して前記

磁束発生部の反対側に配置されるものである。

発明の効果

[0023] 本発明によれば、装置の小型化を図ることができ、かつ発熱体の通紙領域から非 通紙領域への磁束の回り込みを無くして前記非通紙領域の過昇温を防止することが できる。

図面の簡単な説明

[0024] [図 1]従来の定着装置の構成を示す概略斜視図

[図 2A]従来の他の定着装置の要部の構成を示す概略断面図

[図 2B]従来の他の定着装置の動作態様を示す概略断面図

[図 3]本発明の実施の形態 1に係る定着装置を搭載するのに適した画像形成装置の 全体構成を示す概略断面図

[図 4]本発明の実施の形態 1に係る定着装置の基本的な構成を示す断面図

[図 5]本発明の実施の形態 1に係る定着装置の要部の構成を示す概略断面図

[図 6]本発明の実施の形態 1に係る定着装置の対向コアに磁気遮蔽体を配設した構 成を示す概略斜視図

[図 7]本発明の実施の形態 1に係る定着装置の磁気遮蔽体を変位させる変位機構の 構成を示す概略斜視図

[図 8]本発明の実施の形態 1に係る定着装置の磁気遮蔽体を磁路遮断位置に変位さ せた状態を示す概略断面図

[図 9]本発明の実施の形態 2に係る定着装置の要部の構成を示す概略断面図

[図 10]本発明の実施の形態 3に係る定着装置の要部の構成を示す概略断面図

[図 11]本発明の実施の形態 4に係る定着装置の要部の構成を示す概略断面図

[図 12]本発明の実施の形態 5に係る定着装置の構成を示す概略断面図

[図 13]本発明の実施の形態 6に係る定着装置の対向コアに磁気遮蔽体を配設した 構成を示す概略斜視図

[図 14]本発明の実施の形態 6に係る定着装置の磁気遮蔽体を変位させる変位機構 の構成を示す概略斜視図

[図 15]本発明の実施の形態 6に係る定着装置の磁気遮蔽体を磁路遮断位置に変位 させた状態を示す概略断面図

圆 16]本発明の実施の形態 7に係る定着装置の要部の構成を示す概略断面図 圆 17]本発明の実施の形態 8に係る定着装置の要部の構成を示す概略断面図 圆 18]本発明の実施の形態 8に係る定着装置の対向コアの切欠を変位させる変位機 構の構成を示す概略斜視図

圆 19]本発明の実施の形態 9に係る定着装置の要部の構成を示す概略断面図 圆 20]本発明の実施の形態 10に係る定着装置の対向コアの切欠に電気導体を埋め 込んだ要部の構成図

圆 21]定着装置の対向コアの凹部に電気導体を埋め込んだ要部の構成を示す概略 断面図

[図 22]本発明の実施の形態 11に係る定着装置の A3サイズの記録紙の通紙モード に対応した対向コアの磁気遮蔽体を示す概略斜視図

圆 23]図 22に示す対向コアを E面で切断した定着装置の要部の構成を示す概略断 面図

[図 24]本発明の実施の形態 11に係る定着装置の B4サイズの記録紙の通紙モードに 対応した対向コアの磁気遮蔽体を示す概略斜視図

[図 25A]図 24に示す対向コアを F面で切断した定着装置の要部の構成を示す概略 断面図

[図 25B]図 24に示す対向コアを G面で切断した定着装置の要部の構成を示す概略 断面図

[図 26]本発明の実施の形態 11に係る定着装置の A4サイズの記録紙の通紙モード に対応した対向コアの磁気遮蔽体を示す概略斜視図

[図 27A]図 26に示す対向コアを H面で切断した定着装置の要部の構成を示す概略 断面図

圆 27B]図 26に示す対向コアを I面で切断した定着装置の要部の構成を示す概略断 面図

[図 28]本発明の実施の形態 11に係る定着装置の A5サイズの記録紙の通紙モード に対応した対向コアの磁気遮蔽体を示す概略斜視図

圆 29A]図 28に示す対向コアを J面で切断した定着装置の要部の構成を示す概略断 面図

[図 29B]図 28に示す対向コアを K面で切断した定着装置の要部の構成を示す概略 断面図

[図 30]2つの磁気遮蔽体が A4サイズ幅及び B4サイズ幅の各非通紙領域に対応した 長さを有する定着装置の要部の構成を示す概略断面図

[図 31A]本発明の実施の形態 11に係る定着装置の A3サイズの記録紙の通紙モード に対応した対向コアの切欠の位置を示す概略断面図

[図 31B]定着装置の B4サイズの記録紙の通紙モードに対応した対向コアの切欠の位 置を示す概略断面図

[図 31C]定着装置の A4サイズの記録紙の通紙モードに対応した対向コアの切欠の 位置を示す概略断面図

[図 32]図 31A, B, Cに示す対向コアの内部に磁気遮蔽体を配置するようにした定着 装置の要部の構成を示す概略断面図

[図 33]本発明の実施の形態 12に係る定着装置の構成を示す要部の概略断面図 圆 34]本発明の実施の形態 12に係る定着装置の対向コアの通紙領域磁気遮蔽体 を示す概略斜視図

[図 35]本発明の実施の形態 13に係る定着装置の構成を示す概略断面図 圆 36]本発明の実施の形態 13に係る定着装置の磁束制御機構の構成を示す概略 断面図

圆 37]本発明の実施の形態 13に係る定着装置の磁束制御手段の構成を示す概略 斜視図

[図 38]本発明の実施の形態 14に係る定着装置の支持ローラの構成を示す概略断面 図

圆 39]本発明の実施の形態 14に係る定着装置の他の支持ローラの構成を示す概略 断面図

圆 40]本発明の実施の形態 15に係る定着装置の支持ローラの構成を示す概略断面 図

[図 41]本発明の実施の形態 16に係る定着装置の支持ローラの構成を示す概略断面 図

[図 42]本発明の実施の形態 16に係る定着装置の支持ローラを構成する板材を示す 概略斜視図

[図 43]本発明の実施の形態 17に係る定着装置の構成を示す概略断面図

発明を実施するための最良の形態

[0025] 本発明の骨子は、磁束発生部と対向コアとの間に移動自在に配置されかつ磁束を 透過する発熱体の移動方向に沿って前記磁束発生部に対し相対移動して、前記磁 束発生部と前記対向コアとの間の前記発熱体の非通紙領域に対応する磁路を遮断 及び解放する磁気遮蔽体を設けたことである。

[0026] 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各 図において同一の構成または機能を有する構成要素及び相当部分には、同一の符 号を付してその説明は繰り返さな、。

[0027] (実施の形態 1)

図 3は、本発明の実施の形態 1に係る定着装置を搭載するのに適した画像形成装 置の全体構成を示す概略断面図である。

[0028] 図 3に示すように、画像形成装置 100は、電子写真感光体 (以下、「感光ドラム」と称 する) 101、帯電器 102、レーザービームスキャナ 103、現像器 105、給紙装置 107、 定着装置 200及びクリーニング装置 113などを具備して、る。

[0029] 図 3において、感光ドラム 101は、矢印の方向に所定の周速度で回転駆動されなが ら、その表面が帯電器 102によってマイナスの所定の暗電位 V0に一様に帯電される

[0030] レーザービームスキャナ 103は、図示しない画像読取装置やコンピュータ等のホス ト装置から入力される画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調され たレーザービーム 104を出力し、一様に帯電された感光ドラム 101の表面をレーザー ビーム 104によって走査露光する。これにより、感光ドラム 101の露光部分の電位絶 対値が低下して明電位 VLとなり、感光ドラム 101の表面に静電潜像が形成される。

[0031] 現像器 105は、回転駆動される現像ローラ 106を備えている。現像ローラ 106は、 感光ドラム 101と対向して配置されており、その外周面にはトナーの薄層が形成され る。また、現像ローラ 106には、その絶対値が感光ドラム 101の暗電位 VOよりも小さく 、明電位 VLよりも大き、現像バイアス電圧が印加されて、る。

[0032] これにより、現像ローラ 106上のマイナスに帯電したトナーが感光ドラム 101の表面 の明電位 VLの部分にのみ付着し、感光ドラム 101の表面に形成された静電潜像が 反転現像されて顕像化されて、感光ドラム 101上に未定着トナー像 111が形成され る。

[0033] 一方、給紙装置 107は、給紙ローラ 108により所定のタイミングで記録媒体としての 記録紙 109を一枚ずつ給送する。給紙装置 107から給送された記録紙 109は、一対 のレジストローラ 110を経て、感光ドラム 101と転写ローラ 112との-ップ部に、感光ド ラム 101の回転と同期した適切なタイミングで送られる。これにより、感光ドラム 101上 の未定着トナー像 111が、転写バイアスが印加された転写ローラ 112により記録紙 1 09に転写される。

[0034] このようにして未定着トナー像 111が形成担持された記録紙 109は、記録紙ガイド 1 14により案内されて感光ドラム 101から分離された後、定着装置 200の定着部位に 向けて搬送される。定着装置 200は、その定着部位に搬送された記録紙 109に未定 着トナー像 111を加熱定着する。

[0035] 未定着トナー像 111が加熱定着された記録紙 109は、定着装置 200を通過した後 、画像形成装置 100の外部に配設された排紙トレイ 116上に排出される。

[0036] 一方、記録紙 109が分離された後の感光ドラム 101は、その表面の転写残トナー等 の残留物がクリーニング装置 113によって除去され、繰り返し次の画像形成に供され る。

[0037] 次に、本実施の形態 1に係る定着装置について、具体例を挙げてさらに詳細に説 明する。図 4は、本実施の形態 1に係る定着装置の基本的な構成を示す断面図であ る。図 4に示すように、定着装置 200は、定着ベルト 210、ベルト支持部材としての支 持ローラ 220、電磁誘導加熱機構としての励磁装置 230、定着ローラ 240及びベルト 回転機構としての加圧ローラ 250などを具備して、る。

[0038] 図 4において、定着ベルト 210は、支持ローラ 220と定着ローラ 240とに懸架されて いる。支持ローラ 220は、定着装置 200の本体側板 201の上部側に回転自在に軸 支されている。定着ローラ 240は、本体側板 201に短軸 202により揺動自在に取り付 けられた揺動板 203に回転自在に軸支されている。加圧ローラ 250は、定着装置 20 0の本体側板 201の下部側に回転自在に軸支されている。

[0039] 揺動板 203は、コイルパネ 204の緊縮習性により、短軸 202を中心として時計方向 に揺動する。定着ローラ 240は、この揺動板 203の揺動に伴って変位し、その変位に より定着ベルト 210を挟んで加圧ローラ 250に圧接して、る。支持ローラ 220は図示 されないパネにより定着ローラ 240と反対側に付勢され、これにより定着ベルト 210に は所定の張力が付与されている。

[0040] 加圧ローラ 250は、図示しない駆動源により矢印方向に回転駆動される。定着ロー ラ 240は、加圧ローラ 250の回転により定着ベルト 210を挟持しながら従動回転する 。これにより、定着ベルト 210が、定着ローラ 240と加圧ローラ 250とに挟持されて矢 印方向に回転される。この定着ベルト 210の挟持回転により、定着ベルト 210と加圧 ローラ 250との間に未定着トナー像 111を記録紙 109上に加熱定着するための-ッ プ部が形成される。

[0041] 励磁装置 230は、前記 IH方式の電磁誘導加熱機構力もなり、図 4に示すように、定 着ベルト 210の支持ローラ 220に懸架された部位の外周面に沿って配設した磁束発 生部としての励磁コイル 231と、励磁コイル 231を覆うフェライトで構成したコア 232と を備えている。励磁コイル 231は、通紙幅方向に延伸し定着ベルト 210の移動方向 に沿って折り返して卷回される。また、支持ローラ 220の内部には定着ベルト 210及 び支持ローラ 220を挟んで励磁コイル 231と対向する対向コア 233を備えている。

[0042] 励磁コイル 231は、細い線を束ねたリッツ線を用いて形成されており、支持ローラ 2 20に懸架された定着ベルト 210の外周面を覆うように、断面形状が半円形に形成さ れている。励磁コイル 231には、図示しない励磁回路力も駆動周波数が 25kHzの励 磁電流が印加される。これより、コア 232と対向コア 233との間に交流磁界が発生し、 定着ベルト 210の導電層に渦電流が発生して定着ベルト 210が発熱する。なお、本 例では、定着ベルト 210が発熱する構成である力支持ローラ 220を発熱させ、この 支持ローラ 220の熱を定着ベルト 210に伝導する構成としてもよい。

[0043] コア 232は、励磁コイル 231の中心と背面の一部に設けられている。コア 232及び 対向コア 233の材料としては、フェライトの他、パーマロイ等の高透磁率の材料を用 いることがでさる。

[0044] この定着装置 200は、図 4に示すように、未定着トナー像 111が転写された記録紙 109を、未定着トナー像 111の担持面を定着ベルト 210に接触させるように矢印方向 力も搬送することにより、記録紙 109上に未定着トナー像 111を加熱定着することが できる。

[0045] なお、支持ローラ 220との接触部を通り過ぎた部分の定着ベルト 210の裏面には、 サーミスタカもなる温度センサ 260が接触するように設けられて、る。この温度センサ 260により定着ベルト 210の温度が検出される。温度センサ 260の出力は、図示しな い制御装置に与えられている。制御装置は、温度センサ 260の出力に基づいて、最 適な画像定着温度となるように、前記励磁回路を介して励磁コイル 231に供給する 電力を制御し、これにより定着ベルト 210の発熱量を制御している。

[0046] また、記録紙 109の搬送方向下流側の、定着ベルト 210の定着ローラ 240に懸架 された部分には、加熱定着を終えた記録紙 109を排紙トレイ 116に向けてガイドする 排紙ガイド 270が設けられてヽる。

[0047] さらに、励磁装置 230には、励磁コイル 231及びコア 232と一体に、保持部材として のコイルガイド 234が設けられている。このコイルガイド 234は、 PEEK材ゃ PPSなど の耐熱温度の高い樹脂で構成されている。このコイルガイド 234は、定着ベルト 210 力も放射される熱が定着ベルト 210と励磁コイル 231との間の空間に籠もって、励磁 コイル 231が損傷を受けるのを回避することができる。

[0048] なお、図 4に示したコア 232は、その断面形状が半円形になっている力このコア 2 32は必ずしも励磁コイル 231の形状に沿った形状とする必要はなぐその断面形状 は、例えば、略 Πの字状であってもよい。

[0049] 定着ベルト 210は、基材がガラス転移点 360 (°C)のポリイミド榭脂中に銀粉を分散 して導電層を形成した、直径 50mm、厚さ 50 mの薄肉の無端状ベルトで構成され ている。前記導電層は、厚さ 10 m銀層を 2— 3積層した構成としてもよい。また、さ らに、この定着ベルト 210の表面には、離型性を付与するために、フッ素榭脂からな る厚さ 5 μ mの離型層(図示せず)を被覆してもよい。定着ベルト 210の基材のガラス 転移点は、 200 (°C)— 500 (°C)の範囲であることが望ましい。さらに、定着ベルト 21 0の表面の離型層としては、 PTFE、 PFA、 FEP、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の離 型性の良好な榭脂ゃゴムを単独であるいは混合して用いてもょ、。

[0050] なお、定着ベルト 210の基材の材料としては、上述のポリイミド榭脂の他、フッ素榭 脂等の耐熱性を有する榭脂、電铸によるニッケル薄板及びステンレス薄板等の金属 を用いることもできる。例えば、この定着ベルト 210は、厚さ 40 /z mの SUS430 (磁性 )又は SUS304 (非磁性)の表面に、厚さ 10 mの銅メツキを施した構成のものであ つてもよい。

[0051] また、後述する定着ベルト 210の通紙幅方向(支持ローラ 220の長手方向)の加熱 制御を行うには、少なくとも 50%以上の磁束が定着ベルト 210を透過することが望ま しい。このため、定着ベルト 210は、銀や銅等の非磁性材料で構成することが好まし い。なお、定着ベルト 210を磁性材料で構成する場合はできるだけ厚みを薄く (好ま しくは 50 μ m以下)にするのが良い。例えば、厚さ 40 μ mのニッケルベルトで構成す る場合、励磁装置 230の駆動周波数 f= 25kHzの時、厚さ 40 mはニッケル (Ni)の 表皮深さの約 1/2の厚みとなり、約 60%の磁束が定着ベルト 210を透過するので、 定着ベルト 210の通紙幅方向の加熱制御が行いやすくなる。

[0052] また、定着ベルト 210は、モノクロ画像の加熱定着用の像加熱体として用いる場合 には離型性のみを確保すればよいが、この定着ベルト 210をカラー画像の加熱定着 用の像加熱体として用いる場合には厚いゴム層を形成して弾性を付与することが望 ましい。また、定着ベルト 210の熱容量は、 60JZK以下であるのが好ましぐさらに好 ましくは、 40JZK以下である。

[0053] 支持ローラ 220は、直径が 20mm、長さが 320mm、厚みが 0. 2mmの円筒状の金 属ローラからなる。なお、支持ローラ 220の材料としては、厚みが 0. 04mm程度まで 薄くなると鉄やニッケル等の磁性材料でも良!ヽが、磁束を通し易!ヽ非磁性材料の方 が好ましい。また、できるだけ渦電流を発生し難い方が良ぐ固有抵抗が 50 Q cm 以上である非磁性のステンレス材を用いることが好ましい。ちなみに、非磁性のステ ンレス材である SUS304で構成した支持ローラ 220は、固有抵抗が 72 Q cmと高く

かつ非磁性であるので支持ローラ 220を透過する磁束があまり遮蔽されず、例えば 0 . 2mmの肉厚のものでは支持ローラ 220の発熱が極めて小さい。また、 SUS304で 構成した支持ローラ 220は、機械的強度も高いので 0. 04mmの肉厚に薄肉化して 熱容量をさらに小さくすることができ、本構成の定着装置 200に適している。また、支 持ローラ 220としては、比透磁率力以下であることが好ましぐ厚みが、 0. 04mmか ら 0. 2mmの範囲であるものが好ましい。

[0054] 定着ローラ 240は、表面が低硬度(ここでは、 JISA30度)、直径 30mmの低熱伝導 性の弾力性を有する発泡体であるシリコーンゴムによって構成されている。

[0055] カロ圧ローラ 250は、硬¾ISA65度のシリコーンゴムによって構成されている。この 加圧ローラ 250の材料としては、フッ素ゴム、フッ素榭脂等の耐熱性榭脂ゃ他のゴム を用いてもよい。また、加圧ローラ 250の表面には、耐摩耗性や離型性を高めるため に、 PFA、 PTFE、 FEP等の榭脂あるいはゴムを、単独あるいは混合して被覆するこ とが望ましい。また、加圧ローラ 250は、熱伝導性の小さい材料によって構成されるこ とが望ましい。

[0056] ところで、この種の従来の定着装置は、前述したように、定着ベルトの通紙領域と非 通紙領域との磁気的ギャップが一定となるため、通紙領域の端部力非通紙領域へ の磁束の回り込みが発生し、定着ベルトの通紙領域と非通紙領域との境界部に熱が 蓄積して、この境界部に過昇温現象が発生したり、定着装置本体が大型化したりして しまうという問題がある。また、従来の定着装置では、定着ローラの通紙領域幅を最 大サイズと小サイズとの 2種類の記録材の紙幅にしか対応させることができな、。また 、非通紙領域の磁束を遮蔽する磁束遮蔽板は発熱するという問題がある。

[0057] そこで、本実施の形態 1に係る定着装置 200は、図 5に示すように、磁気を遮蔽す ることができる素材力もなる磁気遮蔽体 301を設ける。この磁気遮蔽体 301は、励磁 装置 230と対向コア 233との間に配置されており、磁束を透過する発熱体としての定 着ベルト 210の移動方向に沿って、励磁装置 230に対し相対移動自在に支持されて いる。

[0058] 本実施の形態 1に係る定着装置 200においては、磁気遮蔽体 301が励磁装置 230 に対して変位するように構成されている。この磁気遮蔽体 301の支持部材としては、 例えば、対向コア 233に嵌合した筒状のスリーブ (不図示)を用いることができる。な お、本実施の形態 1に係る定着装置 200では、図 6に示すように、磁気遮蔽体 301の 支持部材として対向コア 233を用いて、る。

[0059] また、磁気遮蔽体 301は、記録紙 109の通紙基準に応じて対向コア 233への配設 位置が決められる。ここでは、記録紙 109の通紙基準をセンター基準とし、図 6に示 すように、磁気遮蔽体 301を対向コア 233の両端部に配設している。また、磁気遮蔽 体 301は、図 6に示すように、最大サイズの記録紙に対応した定着ベルト 210の最大 通紙領域幅を Aとし、小サイズの記録紙に対応した定着ベルト 210の小サイズ通紙 領域幅を Bとした場合、小サイズの記録紙を通紙してヽるときの定着ベルト 210の両 端部に生じる非通紙領域に対応する長さ Cを有している。

[0060] また、本実施の形態 1に係る定着装置 200は、その支持ローラ 220が励磁装置 230 により発生した磁束を遮蔽せずに透過する部材、例えば前述した固有抵抗が 72 μ Ω cmの非磁性のステンレス材 (SUS304)で構成されて、る。

[0061] 図 5において、磁気遮蔽体 301は、励磁装置 230と対向コア 233との間の定着ベル ト 210の非通紙領域に対応する磁路 302を遮断する磁路遮断位置(図 5に破線で示 す位置)と、磁路 302を解放する磁路解放位置(図 5に実線で示す位置)と、に変位 する。

[0062] 図 7は、磁気遮蔽体 301の支持体である対向コア 233を回転して、磁気遮蔽体 301 を変位させる変位機構 500を示す概略斜視図である。この変位機構 500は、図 7に 示すように、対向コア 233の支軸に設けた小歯車 501、小歯車 501に嚙み合う大歯 車 502、大歯車 502の支軸に一体化されたアーム 503及びアーム 503を揺動させる ソレノイド 504などで構成されて、る。

[0063] 図 7にお!/、て、ソレノイド 504がオン(通電)状態になると、ソレノイド 504のァクチュ エータが移動してアーム 503が揺動する。このアーム 503の揺動により、大歯車 502 が回転して小歯車 501が従動回転する。この小歯車 501の従動回転により、対向コ ァ 233の支軸が回転して、磁気遮蔽体 301が前記磁路解放位置力も図 8に示す前 記磁路遮断位置に変位する。これにより、励磁装置 230と対向コア 233との間の定着 ベルト 210の非通紙領域に対応する磁路 302が磁気遮蔽体 301により遮断される。

[0064] 一方、前記オン状態にあったソレノイド 504がオフ(非通電)状態になると、アーム 5 03が図 7に示す初期位置に復帰し、大歯車 502、小歯車 501及び対向コア 233の 支軸がそれぞれ逆回転して、磁気遮蔽体 301が前記磁路遮断位置力も前記磁路解 放位置に戻る。

[0065] このように、本実施の形態 1に係る定着装置 200は、変位機構 500のソレノイド 504 をオン Zオフすることにより、励磁装置 230と対向コア 233との間の定着ベルト 210の 非通紙領域に対応する磁路 302を、磁気遮蔽体 301により遮断したり解放したりして 、定着ベルト 210と励磁コイル 231との通紙幅方向の磁気結合力を制御している。

[0066] すなわち、通紙される記録紙 109のサイズが最大サイズの場合には、図 7において ソレノイド 504をオフ状態のままにし、磁気遮蔽体 301を前記磁路解放位置に待機さ せる。これにより、図 5に示すように、励磁装置 230により発生した磁束が、対向コア 2 33の長手方向の全域を流れて定着ベルト 210の最大通紙領域幅 Aの全体に作用し 、定着ベルト 210の通紙幅方向の発熱分布が最大通紙領域幅 Aの全体で均一にな るように保たれる。

[0067] 一方、通紙される記録紙 109のサイズが小サイズの場合には、図 7においてソレノィ ド 504をオン状態にし、励磁装置 230と対向コア 233との間の定着ベルト 210の非通 紙領域に対応する磁路 302を遮断する磁路遮断位置に磁気遮蔽体 301を変位させ る。これにより、定着ベルト 210の非通紙領域における励磁コイル 231との磁気結合 が低下して、励磁装置 230により発生した磁束力図 6に示す対向コア 233の小サイ ズ通紙領域幅 Bの部位のみを通るようになり、定着ベルト 210の非通紙領域の発熱 が抑制され、この非通紙領域の過昇温を防止できるようになる。

[0068] 本実施の形態 1に係る定着装置 200は、定着ベルト 210と磁気遮蔽体 301を銀、 銅、アルミ等の非磁性の電気導体で構成している。定着ベルト 210を非磁性の電気 導体を薄肉とした構成としたので、電気抵抗が高くなつて発熱するようになる。さら〖こ 、定着ベルト 210は非磁性材料を用いているので、磁束が定着ベルト 210を透過し やすい。このようにすることにより、定着ベルト 210に対して励磁装置 230の反対側に 磁気遮蔽板 301を配置することが可能になる。つまり、磁気遮蔽体の厚みを薄くする 必要性を無くすことができ、例えば lmm程度に厚さを増すことが可能になる。これに より、磁気遮蔽体 301は電気抵抗力 S小さくなるので、磁気遮蔽体 301の発熱は抑えら れる。また、磁気遮蔽体 301は、熱伝導率及び比熱が高いフェライト等の材料で構成 される対向コア 233に配設されているので、磁気遮蔽体 301で生じた熱は対向コア 2 33に伝導して拡散し、磁気遮蔽体 301の過度な温度上昇を抑えられる。また、磁気 遮蔽体 301は厚みを増すことにより電気抵抗が小さくなり、渦電流が流れやすくなる 。これにより、反発磁界が強まって磁束をより効果的に遮蔽することができる。さらに、 磁気遮蔽体 301は通孔 35を必要としな、ので、図 1の磁束遮蔽板 31に比べて磁束 をより効果的に遮蔽できる。

[0069] 本実施の形態 1に係る定着装置 200は、上述のように、励磁装置 230と対向コア 23 3との間を通る磁路 302を磁気遮蔽体 301により遮蔽しているので、定着ベルト 210 を誘導加熱する非通紙領域の磁束を効果的に遮蔽することができ、定着ベルト 210 の通紙領域に対応する磁束の非通紙領域への回り込みを防止できる。

[0070] このように、本実施の形態 1に係る定着装置 200においては、磁気遮蔽体 301によ り、定着ベルト 210の非通紙領域に対応する磁束を効果的に遮断することができるの で、定着ベルト 210の非通紙領域での熱の蓄積による過昇温を防止することができる

[0071] また、本実施の形態 1に係る定着装置 200においては、励磁装置 230と磁気遮蔽 体 301との相対移動により、磁路 302を遮断したり解放したりできるので、装置本体が 定着ベルト 210の通紙領域幅方向に大型化することがない。

[0072] さらに、本実施の形態 1に係る定着装置 200においては、磁気遮蔽体 301により励 磁装置 230と対向コア 233との間の磁路 302のみを遮断することで定着ベルト 210の 非通紙領域に対応する磁束を遮断することが可能であるので、磁気遮蔽体 301を小 さく構成することができ、少なくとも 2つの磁気遮蔽体 301を設けることが可能となる。 従って、この定着装置 200においては、前記通紙領域幅方向の長さが異なった磁気 遮蔽体 301を配設することにより、定着ベルト 210の通紙領域幅を少なくとも 3種類の 領域に対応させることが可能になる。

[0073] また、本実施の形態 1に係る定着装置 200は、定着ベルト 210を直接加熱する励磁 装置 230が支持ローラ 220に懸架された部位の定着ベルト 210の外周面に沿って配 設されている。従って、この定着装置 200においては、支持ローラ 220自体の通気性 が良くなり、連続定着時でも支持ローラ 220が過熱状態になることがないので、支持 ローラ 220からの熱伝導による定着ベルト 210の通紙領域の温度と非通紙領域の温 度との温度差が許容範囲に収まるようになり、定着ベルト 210の通紙幅方向の温度ム ラの発生を抑制することができる。

[0074] また、本実施の形態 1に係る定着装置 200の支持ローラ 220は、厚みが 0. 04mm 一 0. 2mmの薄肉の金属ローラで構成されているので、その熱容量が非常に小さく なる。従って、この定着装置 200においては、ウォーミングアップ時に定着ベルト 210 の熱が支持ローラ 220との接触により大量に奪われることがなくなり、立ち上がり時間 を大幅に短縮することができる。

[0075] さらに、本実施の形態 1に係る定着装置 200の支持ローラ 220は、固有抵抗が 50 μ Ω cm以上であるので、渦電流が流れ難ぐ支持ローラ 220自体の発熱もほとんど 無なくなり、投入した電力が定着ベルト 210の発熱のみに有効に効率よく使われるよ うになる。

[0076] ここで、支持ローラ 220を固有抵抗が 72 μ Ω cmの非磁性のステンレス材 (SUS30 4)で構成した場合には、磁束が遮蔽されずに支持ローラ 220を透過するので、厚さ が 0. 2mmのものでも発熱が極めて小さい。また、この支持ローラ 220は、機械的強 度も高く定着ベルト 210を懸架するのに必要な強度を確保することができるので、薄 肉化して熱容量をさらに小さくすることができ、ウォーミングアップ時の立ち上がり時 間をさらに短縮することができる。

[0077] なお、非磁性の固有抵抗の低!、材料 (アルミ、銅など)の支持ローラ 220を用いた 場合には、それを透過した磁束により渦電流が多量に発生し、反発磁界が形成され るため、定着ベルト 210を交差する磁束が減少して発熱効率が低下する。また、磁性 材料で固有抵抗が低、鉄 (Fe)及びニッケル (Ni)等力もなる支持ローラ 220では、 定着ベルト 210からの交差磁束は確保できるが発生する渦電流により自身が発熱す るため、立ち上がりが遅くなる。

[0078] ちなみに、前記固有抵抗(単位 Ω cm)は、鉄: 9. 8、アルミ: 2. 65、銅: 1. 7、 -ッ ケル: 6. 8、磁'性ステンレス(SUS430) : 60、非磁性ステンレス(SUS304) : 72であ る。

[0079] (実施の形態 2)

次に、実施の形態 2に係る定着装置について説明する。この定着装置における励 磁装置 230のコア 232は、図 9に示すように、励磁コイル 231の卷回中心に配置した センターコア 701を有している。また、この定着装置は、磁気遮蔽体 301の励磁装置 230に対する相対移動方向の幅 W1が、センターコア 701の同方向の幅 W2よりも大 きくなるように構成されている。なお、この磁気遮蔽体 301の幅 W1とセンターコア 70 1の幅 W2とは、図 9に示すように、角度 θ 1と角度 Θ 2とで規定することもできる。

[0080] これにより、この定着装置においては、実施の形態 1の定着装置の効果に加えて、 定着ベルト 210の非通紙領域を透過する磁束をより効果的に遮蔽することができ、定 着ベルト 210の非通紙領域での熱の蓄積による過昇温を確実に防止することができ るよつになる。

[0081] (実施の形態 3)

次に、実施の形態 3に係る定着装置について説明する。この定着装置は、図 10〖こ 示すように、その励磁装置 230のコア 232がセンターコアのな!、形状を有して!/、る。 また、この定着装置は、磁気遮蔽体 301の励磁装置 230に対する相対移動方向の 幅 W1が、励磁装置 230の励磁コイル 231の卷回中心の同方向の幅 W3よりも大きく なるように構成されている。なお、この磁気遮蔽体 301の幅 W1と励磁コイル 231の卷 回中心の幅 W3とは、角度で規定することもできる。

[0082] これにより、この定着装置においては、実施の形態 2に係る定着装置と同様に、定 着ベルト 210の非通紙領域を透過する磁束をより効果的に遮蔽することができ、定着 ベルト 210の非通紙領域での熱の蓄積による過昇温を確実に防止することができる ようになる。

[0083] (実施の形態 4)

次に、実施の形態 4に係る定着装置について説明する。この定着装置は、図 11〖こ 示すように、磁気遮蔽体 301の励磁装置 230に対する相対移動方向の幅 W1が、励 磁コイル 231の卷回部位の同方向の卷回幅 W4よりも狭くなるように構成されている。

[0084] これにより、この定着装置においては、実施の形態 2に係る定着装置又は実施の形 態 3に係る定着装置の効果に加えて、図 11に示すように、磁気遮蔽体 301の前記磁 路解放位置を磁気遮蔽体 301が励磁コイル 231の卷回部位と対向する位置とした場 合でも、磁気遮蔽体 301が励磁装置 230と対向コア 233とにより形成される磁路 302 を流れる磁束に影響を与えることがな、。

[0085] つまり、この定着装置では、磁気遮蔽体 301を励磁コイル 231の卷回部位と対向す る位置に待避させて定着ベルト 210を発熱させても、その通紙領域に温度ムラが発 生することがなくなる。従って、この定着装置においては、磁気遮蔽体 301の待避位 置をより多く確保できるようになり、磁気遮蔽体 301を数多く設ける際の設計の自由 度を高めることが可能になる。

[0086] ここで、上述した実施の形態 1から実施の形態 4に係る定着装置は、何れも磁気遮 蔽体 301により定着ベルト 210の非通紙領域の磁路 302を遮断する磁路遮断位置を 、磁気遮蔽体 301が励磁コイル 231の卷回中心に対向した位置としている。この励 磁コイル 231の卷回中心に対向した位置は、励磁コイル 231と対向コア 233との間の 磁束が最も集中している部位となる。

[0087] 上述した実施の形態 1から実施の形態 4に係る定着装置は、上述のように磁束が最 も集中して、る励磁コイル 231の卷回中心に対向した位置が磁気遮蔽体 301の磁路 遮断位置となっているので、定着ベルト 210の非通紙領域の過昇温をより効果的に 防止することができる。

[0088] (実施の形態 5)

次に、実施の形態 5に係る定着装置について説明する。この定着装置は、例えば、 図 12に示すように、複数の磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cが配設されている場合 に、これらの磁気遮蔽体うちの少なくとも 1つの磁路解放位置を、磁気遮蔽体 301が 励磁コイル 231の卷回部位と対向する位置としたものである。

[0089] この定着装置においては、図 12において、磁気遮蔽体 301aが前記磁路解放位置 に位置した状態で、励磁装置 230と対向コア 233とにより形成される磁路 302を流れ る磁束が磁気遮蔽体 301aの影響を受けることがないので、この状態で定着ベルト 21 0を発熱させてもその通紙領域に温度ムラが発生することがない。

[0090] また、この定着装置においては、励磁コイル 231の卷回部位力力外れた部位を 他の磁気遮蔽体 301b、 301cの磁路解放位置とすることができるので、複数の磁気 遮蔽体 301a, 301b, 301cを容易に配置できるようになる。

[0091] (実施の形態 6)

次に、実施の形態 6に係る定着装置について説明する。この定着装置は、図 13〖こ 示すように、定着ベルト 210に複数の磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cを備えている 。これら磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cは定着ベルト 210の互いに幅が異なる複数 の非通紙領域の各々に対応する長さを有する。

[0092] 図 14は、複数の磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cを支持している対向コア 233を回 転して、複数の磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cを変位させる変位機構 1200を示す 概略斜視図である。この変位機構 1200は、図 14に示すように、対向コア 233の支軸 に設けた/ J、歯車 1201、 /J、歯車 1201に嚙み合う大歯車 1202、大歯車 1202を軸支 して回転するステッピングモータ 1203などで構成されて、る。

[0093] 図 14において、ステッピングモータ 1203がオン(通電)状態になると、その支軸の 回転により大歯車 1202が回転して小歯車 1201が従動回転する。この小歯車 1201 の従動回転により、対向コア 233の支軸が回転して、磁気遮蔽体 301a, 301b, 301 cのうちの通紙される記録紙サイズの非通紙領域幅に対応した長さの所定の磁気遮 蔽体が、その磁路解放位置力磁路遮断位置に変位する。ここでは、図 15に示すよ うに、磁気遮蔽体 301aが、その磁路解放位置力も磁路遮断位置に変位する。これに より、励磁装置 230と対向コア 233との間の定着ベルト 210の非通紙領域に対応する 磁路 302が磁気遮蔽体 301aにより遮断される。

[0094] 一方、定着ベルト 210の通紙領域の全幅を発熱させる場合には、図 12に示すよう に、各磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cの各々が前記磁路解放位置に位置した状態 でステッピングモータ 1203への通電を断つ。

[0095] このように、この定着装置は、変位機構 1200のステッピングモータ 1203をオン Z オフすることにより、励磁装置 230と対向コア 233との間の定着ベルト 210の非通紙 領域に対応する磁路 302を、各磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cにより遮断したり解 放したりして、定着ベルト 210と励磁コイル 231との通紙幅方向の磁気結合力を制御 している。

[0096] 従って、この定着装置においては、通紙される記録紙のサイズに応じて、前記磁路 解放位置から磁路遮断位置に各磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cを選択的に変位さ せることにより、定着ベルト 210の通紙される記録紙 109のサイズに応じた非通紙領 域の発熱を抑制して、定着ベルト 210の非通紙領域の過昇温を防止できるようになる 。従って、この定着装置においては、定着ベルト 210により複数のサイズの記録紙 10 9の良好な加熱定着が可能となる。

[0097] (実施の形態 7)

次に、実施の形態 7に係る定着装置について説明する。この定着装置は、図 16に 示すように、各磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cが、励磁装置 230に対して相対回転 自在な回転体である対向コア 233に設けられ、かつ互いに隣接する 2つの磁気遮蔽 体の各々の中心を通る法線のなす角度が、 30° < 0 3< 60° 又は 120° < Θ 4< 180° のいずれかの角度に設定されている。

[0098] すなわち、この定着装置は、図 16に示すように、磁気遮蔽体 301bと磁気遮蔽体 3 01cとの前記角度 Θ 3が 30° < Θ 3< 60° に設定され、磁気遮蔽体 301aと磁気遮 蔽体 301bとの前記角度 Θ 4が 120° < Θ 4< 180° に設定されている。

[0099] この定着装置は、複数の磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cのそれぞれが前記磁路 解放位置に位置した状態で、励磁装置 230と対向コア 233とにより形成される磁路 3 02を流れる磁束が複数の磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cの各々の影響を受けない ようになるので、この状態で定着ベルト 210を発熱させた際の通紙領域の温度ムラの 発生を抑制することができる。

[0100] ここで、上述の各磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cは、低透磁率の電気導体で構成 することが好ましい。この磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cを低透磁率の電気導体で 構成した定着装置は、磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cを銅もしくはアルミなどの安 価な部材で構成することができる。

[0101] また、上述の各実施の形態に係る定着装置は、その各磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cを支持する回転体として対向コア 233を用いているので、構成を簡素化するこ とがでさる。

[0102] (実施の形態 8)

次に、実施の形態 8に係る定着装置について説明する。この定着装置は、図 17〖こ 示すように、前記磁気遮蔽体を対向コア 233に設けた切欠 1501で構成したものであ る。この定着装置の切欠 1501は、図 18に示す変位機構 500により、通紙される記録 紙 109のサイズに応じて、前述した磁路遮断位置と磁路解放位置とに変位される。こ の変位機構 500としては、図 7に示した変位機構 500と同じものを用いることができる 。なお、磁気遮蔽体として機能する切欠は 1つではなぐ図 16に示す磁気遮蔽体 30 la, 301b, 301cの各位置にそれぞれ設けるように構成することもできる。

[0103] この定着装置は、支持ローラ 220が磁束を透過するので、対向コア 233に設けた切 欠 1501の位置を記録紙 109のサイズに応じて選択的に反転させることにより、支持 ローラ 220を透過した磁束を吸収もしくは抑制して定着ベルト 210の通紙幅方向の 発熱分布を容易に制御することができる。

[0104] また、この定着装置においては、前記磁気遮蔽体としての切欠 1501を別部材とし て用意する必要がないので、構成の簡素化及び低廉ィ匕を実現できる。

[0105] (実施の形態 9)

次に、実施の形態 9に係る定着装置について説明する。この定着装置は、図 19に 示すように、前記磁気遮蔽体を対向コア 233に設けた凹部 1701で構成したものであ る。この定着装置においては、実施の形態 8に係る定着装置と同様、前記磁気遮蔽 体としての凹部 1701を別部材として用意する必要がないので、構成の簡素化及び 低廉化を実現できる。

[0106] また、この定着装置においては、図 19に示すように、その磁気遮蔽体の磁路解放 位置を凹部 1701が励磁コイル 231の卷回部位と対向する位置とした場合でも、凹部 1701が励磁装置 230と対向コア 233とにより形成される磁路 302を流れる磁束に影 響を与えることがない。従って、この定着装置においては、凹部 1701を励磁コイル 2 31の卷回部位と対向する位置に待避させて定着ベルト 210を発熱させても、その通 紙領域に温度ムラが発生することがないので、凹部 1701の待避位置をより多く確保 でさるよう〖こなる。

[0107] (実施の形態 10)

次に、実施の形態 10に係る定着装置について説明する。この定着装置は、図 20 に示すように、前述の切欠 1501内に低透磁率の電気導体 1801aが埋め込まれてヽ る構成としたものである。また、図 21に示すように、前述の凹部 1701内に低透磁率 の電気導体 1801bが埋め込まれている構成としたものである。

[0108] この定着装置においては、切欠 1501又は凹部 1701を設けたことによる対向コア 2 33の機械的強度の低下を防止することができる。また、前記切欠 1501又は凹部 17 01内に電気導体 1801a又は 1801bが埋め込まれることにより対向コア 233の重量 ノランスを均衡ィ匕させることができる。

[0109] ここで、上述の電気導体 1801a又は 1801bは、対向コア 233の表面と同一面をな して、ることが好まし、。このように電気導体 1801a又は 1801bが対向コア 233の表 面と同一面をなす構成の定着装置は、定着ベルト 210から対向コア 233への熱伝導 と定着ベルト 210から電気伝導体 1801a又は 1801bへの熱伝導が等しくなるので、 定着ベルト 210の温度ムラの発生を防止することができる。

[0110] (実施の形態 11)

次に、実施の形態 11に係る定着装置について説明する。この定着装置は、前述し た 3つの磁気遮蔽体 301a, 301b, 301c力定着ベル卜 210の A4サイズ幅、 A5サイ ズ幅及び B4サイズ幅の各非通紙領域の各々に対応した長さを有して、る。

[0111] 従って、この定着装置においては、例えば、図 22、 23に示す A3サイズの記録紙 1 09の通紙モードと、図 24、図 25A, Bに示す B4サイズの記録紙の通紙モードと、図 26、図 27A, Bに示す A4サイズの記録紙の通紙モードと、図 28、図 29A, Bに示す A5サイズの記録紙の通紙モードとの 4つの通紙モードを備えた構成とすることができ る。

[0112] すなわち、 A3サイズの記録紙 109の通紙モードの場合は、図 23に示すように、各 磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cが、全て前記磁路解放位置に待避している。これに より、磁路 302は、各磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cの何れによっても遮断されるこ とがなぐ定着ベルト 210の全幅 (A3サイズ幅)の通紙領域が発熱される。ここで、図 23は、図 22に示す対向コアを E面で切断した断面図である。

[0113] また、 B4サイズの記録紙 109の通紙モードの場合は、図 25A、 Bに示すように、各 磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cのうち、最も長さが短い磁気遮蔽体 301cが前記磁 路遮断位置に位置する。これにより、磁路 302は、磁気遮蔽体 301cによって遮断さ れ、定着ベルト 210の B4サイズ幅に対応した通紙領域のみが発熱される。磁気遮蔽 体 301a、 301bはいずれも磁路解放位置に待避しているので、これらによる通紙領 域内の温度ムラは防止される。ここで、図 25Aは、図 24に示す対向コアを F面で切断 した断面図である。また、図 25Bは、図 24に示す対向コアを G面で切断した断面図 である。

[0114] また、 A4サイズの記録紙 109の通紙モードの場合は、図 27A, Bに示すように、各 磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cのうち、中間の長さの磁気遮蔽体 301aが前記磁路 遮断位置に位置する。これにより、磁路 302は、磁気遮蔽体 301aによって遮断され 、定着ベルト 210の A4サイズ幅に対応した通紙領域のみが発熱される。磁気遮蔽体 301b, 301cはいずれも磁路解放位置に待避しているので、これらによる通紙領域 内の温度ムラは防止される。ここで、図 27Aは、図 26に示す対向コアを H面で切断し た断面図である。また、図 27Bは、図 26に示す対向コアを I面で切断した断面図であ る。

[0115] また、 A5サイズの記録紙 109の通紙モードの場合は、図 29A, Bに示すように、各 磁気遮蔽体 301a, 301b, 301cのうち、最も長さが長い磁気遮蔽体 301bが前記磁 路遮断位置に位置する。これにより、磁路 302は、磁気遮蔽体 301bによって遮断さ れ、定着ベルト 210の A5サイズ幅に対応した通紙領域のみが発熱される。磁気遮蔽 体 301a、 301cはいずれも磁路解放位置に待避しているので、これらによる通紙領 域内の温度ムラは防止される。ここで、図 29Aは、図 28に示す対向コアを J面で切断 した断面図である。また、図 29Bは、図 28に示す対向コアを K面で切断した断面図 である。

[0116] 図 30に示すように、 2つの磁気遮蔽体 1801c、 180 Idが Aサイズ幅及び B4サイズ 幅の各非通紙領域の各々に対応した長さを有するようにしてもよい。このような実施 の形態では、磁気遮蔽体 1801c、 1801dが対向コア 233の表面と同一面をしている ので、定着ベルト 210から対向コア 233への熱伝導と定着ベルト 210から磁気遮蔽 体 1801c、 1801dへの熱伝導とが等しくなり、定着ベルト 210の温度ムラの発生を防 止することができる。また、 3つの磁気遮蔽体を用いる場合に比べて磁気遮蔽体の幅 Wl (周方向の長さ)を大きくすることができる。つまり、定着ベルト 210の非通紙領域 を透過する磁束をより効果的に遮蔽することができ、定着ベルト 210の非通紙領域で の熱の蓄積による過昇温をより確実に防止することができる。

[0117] なお、上述の各通紙モードは、前記磁気遮蔽体を切欠 1501や凹部 1701で構成 した定着装置でも対応できる。図 31A, B, Cは、前記磁気遮蔽体を 2つの切欠 1501 a, 1501bで構成した場合の 3通りの通紙モードの態様を示す概略断面図である。

[0118] 図 31A,B, Cにおいて、切欠 1501aが磁気遮蔽体 301aに相当し、切欠 1501b力 S 磁気遮蔽体 301cに相当するものとすると、 A3サイズの記録紙 109の通紙モードの 場合は、図 31Aに示すように、切欠 1501a, 1501bが、全て前記磁路解放位置に待 避している。これ〖こより、磁路 302は、切欠 1501a, 1501bの何れによっても遮断さ れることがなぐ定着ベルト 210の全幅 (A3サイズ幅)の通紙領域が発熱される。

[0119] また、 B4サイズの記録紙 109の通紙モードの場合は、図 31Bに示すように、各切欠 1501a, 1501bのうち、長さが短い切欠 1501bが前記磁路遮断位置に位置する。こ れにより、磁路 302は、切欠 1501bによって遮断され、定着ベルト 210の B4サイズ幅 に対応した通紙領域のみが発熱される。

[0120] また、 A4サイズの記録紙 109の通紙モードの場合は、図 31Cに示すように、各切 欠 1501a, 1501bのうち、長さが長い切欠 1501aが前記磁路遮断位置に位置する。 これにより、磁路 302は、切欠 1501aによって遮断され、定着ベルト 210の A4サイズ 幅に対応した通紙領域のみが発熱される。

[0121] この定着装置によれば、ビジネス文書としての A3サイズ画像や A4サイズ画像の連 続加熱定着及び公文書や学校教材としての B4サイズ画像の連続加熱定着が可能 になり、多機能の画像形成装置の定着装置として用いることができるようになる。

[0122] 図 32に示すように、図 31A, B, Cに示す対向コア 233の内部に管状の磁気遮蔽 体 301を配置するようにしても良い。このような実施の形態において、対向コア 233を 所定の位置に回転させることにより、図 32に示すように対向コア 233に設けた切欠 1 501bを介して磁気遮蔽体 301がセンターコア 701と対面するので、磁束をより効率 的に遮蔽することができる。なお、本変形例では、磁気遮蔽体 301は移動する必要 がないので固定でよい。また、本変形例では、対向コア 233を回転することで磁路を 遮断及び解放した例を説明したが、これに限らず、対向コア 233の替わりに温度が高 くなると磁性を失う整磁合金を用いても良い。定着ベルト 210の非通紙領域の温度が 上昇して、整磁合金の温度がキュリー点を超えると、整磁合金の非通紙領域の磁性 が失われて、磁気遮蔽体 301で非通紙領域の磁路が遮断される。この変形例では、 自動的に磁路の遮断及び解放が行われるため、変位手段 500が不要となる効果が ある。

[0123] (実施の形態 12)

次に、実施の形態 12に係る定着装置について説明する。この定着装置は、図 33 及び図 34に示すように、定着ベルト 210の最大通紙領域の幅よりも小さい通紙領域 幅に対応した長さの通紙領域磁気遮蔽体 2401を定着ベルト 210の通紙領域に対 応した部位に配置した構成を有して、る。

[0124] この定着装置においては、通紙領域磁気遮蔽体 2401で磁路 302を遮断すること により、非通紙領域を昇温させることができる。前述した磁気遮蔽体 301により発熱が 阻止されて!、た定着ベルト 210の非通紙領域の温度が低くなりすぎた場合、通紙領 域磁気遮蔽体 2401により所定の定着温度に短時間で昇温させることができる。

[0125] (実施の形態 13)

次に、本発明の実施の形態 13に係る定着装置について説明する。図 35は、本発 明の実施の形態 13に係る定着装置の構成を示す概略断面図である。本実施の形態 13に係る定着装置 300は、その支持ローラ 220が励磁装置 230により発生した磁束 を遮蔽せずに透過する部材、例えば前述した固有抵抗が 72 Ω cmの非磁性のス テンレス材(SUS304)で構成されている。また、この定着装置 300は、図 35に示す ように、支持ローラ 220を透過した磁束を吸収もしくは反発して定着ベルト 210の通 紙幅方向(長手方向)の発熱分布を制御する磁束制御部 310を具備している。

[0126] この磁束制御部 310は、図 36及び図 37に示すように、支持ローラ 220の内部に配 設されており、小サイズ紙 (例えば A4)サイズの記録紙幅に対応する小サイズ幅制御 部材 311と、最大サイズ紙 (例えば A3)サイズの記録紙幅に対応する最大幅制御部 材 312とを、切換軸 313に配置した構成を有して!/、る。

[0127] 小サイズ幅制御部材 311及び最大幅制御部材 312はフェライトコア力もなり、図示 の小サイズ幅制御部材 311は、断面が真円をなす円柱体で構成されている。また、 図示の最大幅制御部材 312は、軸方向の一部に切欠 312aを設けた断面が扇状を なすフェライトコア力構成されて、る。

[0128] なお、この磁束制御部 310は本実施例の構成に限らず、最大幅制御部材 312の切 欠き部にアルミや銅の導電体を埋め込み、この部分の磁束をより効果的に減少させ るよう構成にしたものや、フェライトコア無しに切欠き部に対応する部分にのみにアル ミまたは銅の板を付けた物など、磁束を吸収したり反発したりするものを適宜組み合 わせて構成することが可能である。

[0129] また、小サイズ幅制御部材 311及び最大幅制御部材 312は、記録紙 109の通紙基 準に応じて切換軸 313への配設位置が決められる。例えば、記録紙 109の通紙基準 がセンター基準である場合には、図 4及び図 5に示すように、小サイズ幅制御部材 31 1が切換軸 313のセンターに配置され、最大幅制御部材 312が小サイズ幅制御部材 311の両サイドに配置される。

[0130] 切換軸 313は、通紙される記録紙 109のサイズに応じて、図 37に示す変位機構 50 0により所定角度(図示の例では、約 180度)だけ回転される。図示の変位機構 500 は、切換軸 313に設けられた小歯車 501、小歯車 501に嚙み合う大歯車 502、大歯 車 502の支軸に一体化されたアーム 503及びアーム 503を揺動させるソレノイド 504 などで構成されている。

[0131] 図 37において、ソレノイド 504がオン(通電)状態になると、ソレノイド 504のァクチュ エータが移動してアーム 503が揺動する。このアーム 503の揺動により、大歯車 502 が回転して小歯車 501が従動回転する。この小歯車 501の従動回転により、切換軸 313が回転して、最大幅制御部材 312の切欠 312aの位置が約 180度反転する。こ の状態でソレノイド 504がオフ(非通電)状態になると、アーム 503が初期位置に復帰 し、大歯車 502、小歯車 501及び切換軸 313がそれぞれ逆回転して、最大幅制御部 材 312の切欠 312aの位置が元の位置に戻る。

[0132] このように、本実施の形態 13に係る定着装置 300における磁束制御部 310は、変 位機構 500のソレノイド 504をオン Zオフにより最大幅制御部材 312の切欠 312aの 位置を反転させて、定着ベルト 210と励磁コイル 231との通紙幅方向の磁気結合力

を制御している。

[0133] すなわち、通紙される記録紙 109のサイズが最大サイズの場合には、図 37におい てソレノイド 504をオフ状態のままにし、小サイズ幅制御部材 311及び最大幅制御部 材 312の両方を励磁装置 230の励磁コイル 231に対向させる。これにより、図 35及 び図 36に示すように、励磁装置 230により発生して支持ローラ 220を透過した磁束 力 小サイズ幅制御部材 311及び最大幅制御部材 312により支持ローラ 220の最大 通紙幅 Lmの全域で吸収されて、定着ベルト 210の最大通紙幅全体に作用し、定着 ベルト 210の通紙幅方向の発熱分布が最大通紙幅全体で均一になるように保たれる

[0134] 一方、通紙される記録紙 109のサイズが小サイズの場合には、図 37においてソレノ イド 504をオン状態にし、最大幅制御部材 312をその切欠 312aの位置が励磁コイル 231に対向するように反転させて、小サイズの記録紙幅に対応した小サイズ幅制御 部材 311のみを励磁装置 230の励磁コイル 231に対向させる。これにより、励磁装置 230により発生して支持ローラ 220を透過した磁束力図 36に示すように、小サイズ 幅制御部材 311のみにより支持ローラ 220の小サイズ通紙幅 Lsの領域でよく吸収さ れて、定着ベルト 210の小サイズ通紙幅のみに作用する。この結果、定着ベルト 210 の非通紙領域における励磁コイル 231との磁気結合が低下し、定着ベルト 210の小 サイズ通紙幅 Lsの領域の発熱よりも非通紙領域の発熱が抑制されて、定着ベルト 21 0の非通紙領域の過昇温を防止できるようになる。

[0135] このように、本実施の形態 13に係る定着装置 300は、支持ローラ 220が磁束を透 過するので、最大幅制御部材 312の切欠 312aの位置を記録紙 109のサイズに応じ て選択的に反転させることにより、支持ローラ 220を透過した磁束を部分的に増減さ せて定着ベルト 210の通紙幅方向の発熱分布を容易に制御することができる。

[0136] (実施の形態 14)

次に、本発明の実施の形態 14に係る定着装置について説明する。図 38及び図 39 は、本発明の実施の形態 14に係る定着装置の支持ローラの構成を示す概略断面図 である。

[0137] 図 38に示すように、本実施の形態 14に係る定着装置の支持ローラ 620としては、 金属製の薄肉の板材を円筒状に形成し、接合部 621を溶接して構成したものを用い ることができる。この定着装置は、その支持ローラ 620として溶接管を用いることがで きるので、安価に構成することができる。

[0138] また、図 39に示すように、本実施の形態 3に係る定着装置の支持ローラ 720として は、円筒体の母線方向に沿ってリブ状の補強溝 721を形成したものを用いることがで きる。この定着装置は、支持ローラ 720を、熱容量が小さい薄肉材料を用いた曲げ強 度の高いものに構成することができる。例えば、 100 m以下の薄肉材料であっても リブ状の補強溝 721を形成することにより、熱容量力 S小さくかつ曲げ強度の高い支持 ローラを形成できる。

[0139] しカゝしながら、図 38に示すように、溶接管で構成した支持ローラ 620は、その接合 部 621と非接合部とで熱容量が異なるため、その表面温度に温度ムラが発生する。 また、図 7に示すように、リブ状の補強溝 721を形成した支持ローラ 720は、定着ベル ト 210に対する接触部分と非接触部分とで定着ベルト 210からの熱伝導量が異なる ため、その表面温度に温度ムラが発生する。

[0140] そこで、本実施の形態 14に係る定着装置においては、定着ベルト 210の周長が、 支持ローラ 620及び支持ローラ 720の外周長の整数倍にならな、ように構成してヽ る。この構成の定着装置は、定着ベルト 210と支持ローラ 620及び支持ローラ 720と の回転周期が異なるようになり、定着ベルト 210の回転時における支持ローラ 620及 び支持ローラ 720と定着ベルト 210との接触点が逐次変化する。従って、この構成の 定着装置によれば、支持ローラ 620, 720に温度ムラが発生しても、この支持ローラ 6 20, 720の熱が定着ベルト 210の一定部位に伝導されて蓄積されることがないので 、定着ベルト 210の表面温度をムラなく平滑化させることができる。

[0141] (実施の形態 15)

次に、本発明の実施の形態 15に係る定着装置について説明する。図 40は、本発 明の実施の形態 15に係る定着装置の支持ローラの構成を示す概略断面図である。

[0142] 図 40に示すように、本実施の形態 15に係る定着装置の支持ローラ 820は、円筒体 の外周面にローレット状の凹凸 821を形成して構成されている。この定着装置は、支 持ローラ 820と定着ベルト 210との接触面積を極力減らすことができる。

[0143] 従って、本実施の形態 15に係る定着装置は、定着ベルト 210と支持ローラ 820との 断熱性を向上させることができ、ウォーミングアップ時における定着ベルト 210の発熱 エネルギーのロスが少なくなり、立ち上がり時間をより短縮することができる。

[0144] ところが、このように凹凸 821を形成した支持ローラ 820は、その凹凸 821のピッチ Pと定着ベルト 210との回転周期が一致していると、定着ベルト 210の回転時におけ る支持ローラ 820の凹凸 821と定着ベルト 210との接触点が常に一定した点になるた め、その表面温度に温度ムラが発生する。

[0145] そこで、本実施の形態 15に係る定着装置においては、定着ベルトの 210周長が、 凹凸 821のピッチ Pの整数倍にならないように構成している。

[0146] このように構成した定着装置は、定着ベルト 210の周長が支持ローラ 820の凹凸 8 21のピッチ Pの整数倍でないので、定着ベルト 210の回転時における支持ローラ 82 0と定着ベルト 210との接触点が逐次変化する。従って、この定着装置によれば、支 持ローラ 820の表面温度に温度ムラが発生しても、この支持ローラ 820の熱が定着 ベルト 210の一定の点に蓄積されることがなぐ定着ベルト 210の表面温度をムラなく 平滑ィ匕させることができる。

[0147] (実施の形態 16)

次に、本発明の実施の形態 16に係る定着装置について説明する。図 41は、本発 明の実施の形態 16に係る定着装置の支持ローラの構成を示す概略断面図である。

[0148] 図 41に示すように、本実施の形態 16に係る定着装置の支持ローラ 920は、例えば 、図 42に示すようなチャンネル形状の金属薄板力もなる複数の板材 921を円筒状に 組み合わせて構成されて、る。

[0149] このように構成した定着装置は、支持ローラ 920がチャンネル形状の金属薄板から なる複数の板材 921で構成されているので、支持ローラ 920を熱容量が小さぐかつ 曲げ強度の高い構成とすることができる。また、この定着装置によれば、支持ローラ 9 20を構成する板材 921の数量を変えることにより、支持ローラ 920の外径を容易に変 えることができる。

[0150] (実施の形態 17)

次に、本発明の実施の形態 17に係る定着装置について説明する。図 43は、本発

明の実施の形態 17に係る定着装置の構成を示す概略断面図である。

[0151] 図 43に示すように、本実施の形態 17に係る定着装置 1100は、その定着ベルト 21 0を懸架するベルト支持部材が、例えば、金属薄板からなる板材を円弧状に形成した ガイド部材 1120で構成されて、る。

[0152] この定着装置 1100は、そのベルト支持部材であるガイド部材 1120の占有スぺー スが、前記ベルト支持部材を支持ローラで構成した場合と比較して、少なくて済むの で、定着ベルト 210の周長を極力短くすることができる。また、この定着装置 1100は 、そのベルト支持部材であるガイド部材 1120を、前記支持ローラの場合よりも熱容量 力 S小さくかつ安価に構成できる。なお、このガイド部材 1120は、例えば、図 42に示し たチャンネル形状の金属薄板力もなる複数の板材 921で構成した支持ローラ 920の 一部を切り取って構成したものであってもよい。

[0153] なお、上述した実施の形態 13から実施の形態 17に示す支持ローラは、画像形成 装置の定着装置以外の加熱装置に適用可能である。

[0154] 本明細書は、 2003年 10月 17日出願の特願 2003— 358024、 2003年 10月 17日 出願の特願 2003— 358330、 2004年 5月 25日出願の特願 2004— 155165に基づ く。この内容はすべてここに含めておく。

産業上の利用可能性

[0155] 本発明に係る定着装置は、装置を大型化することなぐ発熱部材の通紙領域から 非通紙領域への磁束の回り込みを無くして前記非通紙領域の過昇温を防止すること ができるので、電子写真方式あるいは静電記録方式の複写機、ファクシミリ及びプリ ンタ等の定着装置として有用である。