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1. WO2005032817 - 複合成形体及びその製造方法、並びに接合用樹脂

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[ JA ]
明 細書

複合成形体及びその製造方法、並びに接合用樹脂

技術分野

[0001] 本発明は、接着剤を用いることなぐ熱可塑性ポリウレタンで構成された榭脂部材に 対して一体に接合させるために有用な接合用榭脂 (又は接合用榭脂組成物)、この 榭脂で構成された榭脂部材と熱可塑性ポリウレタン榭脂部材とが一体に接合した複 合成形体及びその製造方法に関する。

背景技術

[0002] 意匠性や装飾性、或いは良好な感触 (例えば、ソフトな感触)を向上させたり、より 高 、機能性を付与するため、硬度の異なる榭脂を組み合わせた複合体 (複合成形 体)、例えば、榭脂成形体の少なくとも一部を熱可塑性エラストマ一で被覆した複合 成形体などが提案されている。このような複合成形体は、通常、接着剤を介して、複 数の成形部材を接着させることにより製造されている。例えば、特開平 8— 267585号 公報 (特許文献 1)には、ポリアミド榭脂などで形成された複数の榭脂成形品が、ウレ タンポリマーやウレタン系接着剤などの表面処理剤を介して溶着された溶着榭脂成 形品が開示されている。しかし、このような接着剤を使用する方法は、工程が長く不 経済であるばかりでなぐ有機溶剤等による環境汚染も問題となる。また、接着面積 が小さ力つたり、細かなパターンが必要な場合には、接着剤の塗布工程が極めて煩 雑になるうえ、接着強度やその安定性が不充分となり、工業ィ匕が困難である。

[0003] 一方、製造工程の合理化や環境対策の観点から、複数の成形部材を直接熱融着 する方法も採用されている。熱融着による複合成形体は、通常、二色成形やインサ ート射出成形などの成形法により製造される場合が多い。しかし、熱融着が可能な異 種材料の組み合わせは大きく制限されており、多くの場合同種材料間の組合せに限 られている。また、十分な接合強度を得るための成形条件の設定も容易でない。そこ で、熱融着と併せて、成形部材の接合部分に凹凸部分を設けて機械的に接合する 方法や、コロナ放電処理など部材表面を化学的に活性化させる方法が採られたり、 接合 (融着)部分にプライマーなどを塗布する方法などを組み合わせ、融着部を補強 している。しかし、このような方法では、複合成形体の屈曲性が低下し、例えば、ブラ イマ一層が硬くなつて屈曲により容易に割れを生じたりする。また、製造工程では、成 形部材の構造を複雑ィ匕する必要が生じたり、製造工程数が増加するなど、品質的に も経済的にも不利な点が多い。

[0004] これらの問題を解決するため、複合成形体を構成する榭脂部材の材料として、熱可 塑性ポリウレタンの使用が検討されてきた。熱可塑性ポリウレタンは、それ自体、比較 的接着性に優れ、例えば、靴用途においては、靴底として、ポリアミド榭脂と熱可塑 性ポリウレタンとからなる複合プラスチック成形体が実用化されている。例えば、特開 平 9-248201号公報 (特許文献 2)では、ガラス繊維で強化されたポリアミド榭脂から なる靴底部材をインサートし、ポリウレタン榭脂で側壁を成形したサイクリングシューズ の芯体が提案されている。しかし、機械的に過酷な条件に曝される本用途において は、ポリアミド榭脂製の靴底部材に貫通孔を設けて、ポリウレタン榭脂製側壁部材と 機械的に連結することが必要であることが実施例に記載されている。また、特開平 7— 308205公報 (特許文献 3)には、ポリウレタン榭脂より成る本底の少なくとも一部を、 繊維強化ポリアミド榭脂シートで置換することにより補強した靴底が提案されている。 この文献には、靴底の激しい屈曲に耐える接合性を得る為に、ポリアミド榭脂はポリ ォレフィン榭脂 (アイオノマー)との混合物とすることが開示されている。これらの文献 力も明らかなように、優れた機械特性や屈曲疲労特性が求められる靴底のような用途 にあっては、それ自体接合性に優れる熱可塑性ポリウレタン榭脂と、機械的強度に 勝るポリアミド榭脂とを組み合わせることが注目されて、る。一般に熱可塑性ポリウレ タン系榭脂はそれ自体ポリアミド系榭脂に対して、ある程度の接合性を有して、るの で、接合における材料の温度に関する条件などが十分に整えば、実用に耐える接合 強度が得られる。しかし、接合面に高い耐屈曲疲労特性が求められたり、接合された 部材の使用環境が極めて苛酷な場合には、もう一段高い接合強度が求められる。す なわち、熱融着において得られる両者の接合力は不充分であり、更なる工夫、改良 が必要である。

[0005] これらの靴底分野のなかでも、サッカー、野球、或いはバスケットボールなどのスポ ーッシューズ分野においては、靴底としてのより高い柔軟性と材料間のより強固な接 合性を得ることを目的として、ポリウレタン榭脂と、高い柔軟性と靭性とを共に具備し、 し力も接着性にも優れるポリアミド系エラストマ一(すなわち、ポリアミド系榭脂をポリエ 一テル成分の導入により柔軟ィ匕したエラストマ一)とを組み合わせた複合成形体が広 く利用されている。

[0006] 例えば、特表平 8— 505333号公報 (特許文献 4)では、ポリエーテルアミド、ポリエ 一テルエステルやポリウレタンなどの熱可塑性榭脂の成形体を型内に収納した状態 で、発泡剤を含有したポリアミドエラストマ一を射出成形し、熱可塑性榭脂成形体 (未 軽量ィ匕プラスチック)とエラストマ一 (軽量ィ匕熱可塑性エラストマ一)とを接着させること により、軽量ィ匕された靴底が得られることが開示されている。特開平 7— 125155号公 報 (特許文献 5)には、ポリプロピレンとポリアミドとのブレンド物で形成された硬質ブラ スチック成形部材を、熱融着により、熱可塑性ポリウレタンと可塑剤とを含む軟質ブラ スチックで被覆した複合成形品が開示されている。しかし、このような複合成形体 (例 えば、ポリウレタン榭脂を用いた複合成形体)においても、 2種類の材料間の接着強 度 (例えば、相手材としてのポリアミドエラストマ一との接着強度)は未だ十分では無く 、成形条件や使用材料の条件 (例えば、製造ロット等)、さらには製品 (複合成形体) の使用環境の影響を大きく受け、接着強度や複合成形体としての寿命 (特に接着部 位の寿命)が不安定である。

[0007] ポリウレタン榭脂とポリアミド系エラストマ一との糸且合せは、巿場の実用例においても 、また、前記特許文献 4の事例においても、ポリウレタン榭脂としてはポリエーテル系 ポリウレタン榭脂が使用されており、ポリエステル系ポリウレタン榭脂とポリアミド系エラ ストマーとの複合体は事実上使用されていない。しかし、ポリエステル系ポリウレタン 榭脂は、ポリエーテル系ポリウレタン榭脂に比べて、高い機械特性及び経済性を有し ている。従って、スポーツシューズの業界に限らず、ポリウレタン系榭脂とポリアミド系 榭脂との複合体を利用する分野にあっては、ポリエーテル系ポリウレタン榭脂とポリェ ステル系ポリウレタン榭脂とを区別することなく利用できる複合ィ匕技術の開発が、技術 的にも商業的にも大きな課題である。

[0008] さらに、特開 2002-273826号公報 (特許文献 6)には、ラジカル発生剤で加硫し た加硫ゴム部材と、軌道相互作用エネルギー係数 Sが 0. 006以上である水素原子

又は硫黄原子を一分子中に少なくとも平均 2つ有する熱可塑性榭脂で構成された榭 脂部材との組み合わせで構成されている複合体が開示されている。しかし、この方法 では、両部材を接合するために架橋剤が必要であるため、一定時間(通常、 7分間以 上)、加熱 (通常、 160°C以上)して強制的に接触しなければならない。従って、この 方法は、最終複合体の形状によっては、耐熱性の低い材料、特に ISO 175で規定さ れる 0. 45MPa荷重下での荷重たわみ温度が 100°C以下である材料には事実上使 用できない。また、耐熱性の比較的高い材料を用いる場合でも、高温、高圧、長時間 の条件を経るために、膨張収縮などの物理現象は避けられず、高い寸法精度の複合 成形物を得るのは困難である。

特許文献 1:特開平 8-267585号公報 (特許請求の範囲)

特許文献 2:特開平 9— 248201号公報

特許文献 3:特開平 7-308205号公報

特許文献 4:特表平 8- 505333号公報

特許文献 5 :特開平 7— 125155号公報 (特許請求の範囲)

特許文献 6:特開 2002 - 273826号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0009] 従って、本発明の目的は、互いに性質の異なる非ウレタン系榭脂部材及び熱可塑 性ポリウレタン系榭脂部材であっても、接着剤などを用いることなぐ両榭脂部材が直 接的かつ強固に接合し、接合強度が大幅に向上した複合成形体及びその製造方法 を提供することにある。

[0010] 本発明の他の目的は、ポリアミド系榭脂部材と熱可塑性ポリウレタン系榭脂部材と で構成された複合成形体において、使用する熱可塑性ポリウレタン系榭脂の種類に 関係なぐ両榭脂部材が強固に接合した複合成形体及びその製造方法を提供する ことにめる。

[0011] 本発明のさらに他の目的は、非ウレタン系熱可塑性榭脂をベース榭脂とするにも拘 わらず、接着剤などを用いることなぐ熱可塑性ウレタン系榭脂部材に対して強固に 接合できる接合用榭脂 (又は榭脂組成物)を提供することにある。

[0012] 本発明の別の目的は、ベース榭脂の種類によらず、熱可塑性ウレタン系榭脂部材 に対する接合性を改善できる接合用榭脂 (又は榭脂組成物)を提供することにある。

[0013] 本発明のさらに別の目的は、ベース榭脂の特性を低下させることなぐ熱可塑性ゥ レタン系榭脂部材に対して強固に接合できる接合用榭脂 (又は榭脂組成物)を提供 することにある。

[0014] 本発明の他の目的は、複雑な製造工程を経ることなぐ短時間、かつ簡便な方法で 、非ウレタン系榭脂部材と熱可塑性ポリウレタン系榭脂部材とが強固に熱融着した複 合成形体を製造する方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

[0015] 本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、(1-1)ポリアミド系榭脂 を構成するポリアミド成分の少なくとも一部に脂肪族環を導入すると、一般的な脂肪 族アミド成分で構成されたポリアミド系榭脂に比べて、熱可塑性ポリウレタン系榭脂に 対し極めて高い接合強度を発揮し、且つポリウレタン系榭脂の種類に関係なぐポリ エステル系ポリウレタン榭脂に対しても、ポリエーテル系ポリウレタン榭脂と同様に強 固な接合が可能となること、(1-2)アミノ基を有する化合物を含む非ウレタン系熱可塑 性榭脂 (榭脂組成物)が、熱可塑性ポリウレタン系榭脂に対して高い接合性を示し、 それぞれの榭脂で構成された部材を強固に接合できること、(Π)互いにポリエーテル セグメントを有するポリアミド系榭脂と熱可塑性ポリウレタン系榭脂とを組み合わせると 、双方の榭脂間の親和性を高めることができ、それぞれの榭脂部材を強固に接合で きることを見いだし、本発明を完成した。

[0016] すなわち、本発明の複合成形体は、非ウレタン系熱可塑性榭脂で構成された榭脂 部材と、熱可塑性ポリウレタン系榭脂で構成された榭脂部材とが直接接合した複合 成形体であって、(la)前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (榭脂 (lb))が脂肪族環を有する ポリアミド成分及びアミノ基を有する化合物から選択された少なくとも一種で構成され て 、るか、又は (Ila)前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (榭脂 (lib))及び熱可塑性ポリウ レタン系榭脂が、それぞれポリエーテルセグメントを有している複合成形体である。な お、前記非ウレタン系熱可塑性榭脂には、非ウレタン系熱可塑性榭脂の形態、及び 非ウレタン系熱可塑性榭脂とアミノ基を有する化合物などとを含む含有形態 (榭脂組

成物の形態)が含まれる。例えば、非ウレタン系熱可塑性榭脂 (lb)は、脂肪族環を有 するポリアミド成分で構成された榭脂 (Ia-1)の形態、又は非ウレタン系熱可塑性榭脂 とアミノ基を有する化合物とを含む榭脂組成物 (Ia-2)の形態であってもよい。

[0017] 前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (lb)において、脂肪族環を有するポリアミド成分は、 脂環族ポリアミド系榭脂及び脂環族ポリアミドエラストマ一力も選択された少なくとも一 種であってもよい。また、前記脂肪族環を有するポリアミド成分は、脂環族ポリアミド系 榭脂、脂環族ポリアミドエラストマ一、脂環族ポリアミドオリゴマーなどの脂環族ポリアミ ド成分と、脂肪族ポリアミド系榭脂ゃ芳香族ポリアミド系榭脂などの非脂環族ポリアミ ド成分とで構成されていてもよい。前記脂肪族環を有するポリアミド成分は、ジァミン 成分として、脂環族ジァミンを用いて得られたポリアミド成分であってもよい。前記非ゥ レタン系熱可塑性榭脂 Ob)がポリアミド系榭脂で構成され、このポリアミド系榭脂を構 成する全ポリアミド成分にぉ、て、脂環族モノマー残基と他のモノマー残基との割合( モル比)は、前者 Z後者 = 100ZO— 0. 1/99. 9程度であってもよい。

[0018] 前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (lb)は、非ウレタン系熱可塑性榭脂とアミノ基を有 する化合物とを含む榭脂組成物 (Ib-2)であってもよぐ前記非ウレタン系熱可塑性榭 脂は、ポリアミド系榭脂、ポリエステル系榭脂、ポリカーボネート系榭脂、ポリフエニレ ンスルフイド系榭脂、ポリスルホン系榭脂、熱可塑性ポリイミド系榭脂、ポリエーテルケ トン系榭脂、ォレフィン系榭脂、スチレン系榭脂、(メタ)アクリル系榭脂、及びハロゲ ン含有ビュル系榭脂から選択された少なくとも一種で構成してもよい。前記アミノ基を 有する化合物は、分子内に複数の一級アミノ基を有していてもよい。前記アミノ基を 有する化合物は、アミノ基濃度 40— lOOOmmolZkgを有していてもよい。前記アミノ 基を有する化合物は、数平均分子量 500— 10, 000及びアミノ基濃度 50— 700m molZkgを有するポリアミドオリゴマーであってもよ、。前記アミノ基を有する化合物 の割合は、非ウレタン系熱可塑性榭脂 100重量部に対して、 0. 01— 20重量部程度 であってもよい。前記榭脂組成物 (lb- 2)は、ポリアミド系榭脂、ポリエステル系榭脂、ポ リカーボネート系榭脂及びポリフエ二レンスルフイド系榭脂から選択された少なくとも 一種の非ウレタン系熱可塑性榭脂と、ポリアミドオリゴマーとを含んで、てもよ!/、。

[0019] 前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (lb)は、 lOmmolZkg以上のアミノ基を有していて ちょい。

[0020] 前記熱可塑性ポリウレタン系榭脂はポリエステルウレタンエラストマ一やポリエーテ ルウレタンエラストマ一などであってもよい。前記複合成形体 (la)において、非ウレタン 系熱可塑性榭脂 Ob)で構成された榭脂部材と、ポリエステルウレタンエラストマ一及び ポリエーテルウレタンエラストマ一力も選択された少なくとも一種の熱可塑性ポリウレタ ン系榭脂で構成された榭脂部材とが直接接合して、てもよ!、。

[0021] 前記複合体 (Ila)において、ポリエーテルセグメントを有する非ウレタン系熱可塑性 榭脂 (lib)は、ポリオキシ C 2-4アルキレンセグメントをソフトセグメントとして有するポリアミ ドエラストマーで構成してもよ、。前記ポリエーテルセグメントを有する非ウレタン系熱 可塑性榭脂は、ポリアミドセグメントと、ポリエーテルセグメントとを含むポリアミドエラス トマ一で構成してもよぐ前記ポリアミドセグメントと前記ポリエーテルセグメントとの割 合 (重量比)は、前者 Z後者 =9Zl— 2. 5/7. 5程度であってもよい。前記ポリエー テルセグメントを有する熱可塑性ポリウレタン系榭脂は、ポリオキシ C 2-4アルキレンセ グメントをソフトセグメントとして有する熱可塑性ポリエーテルウレタンエラストマ一で構 成してもよい。また、前記非ウレタン系熱可塑性榭脂及び熱可塑性ポリウレタン系榭 脂のうち少なくとも一方は、少なくともポリテトラメチレングリコールユニット(ポリテトラメ チレンエーテルユニット)を含んで、てもよ、。榭脂部材を構成する非ウレタン系熱可 塑性榭脂 (前記ポリエーテルセグメントを有する非ウレタン系熱可塑性榭脂)及び榭 脂部材を構成する熱可塑性ポリウレタン系榭脂におけるポリエーテルセグメントの割 合は、それぞれ、榭脂全体に対して 10— 90重量%程度であってもよい。

[0022] 本発明の複合成形体は、靴や機械部品(ロールなど)の構成部材などに適して!/、る

[0023] 本発明の接合用榭脂は、熱可塑性ウレタン系榭脂に対して直接接合させるための 熱可塑性非ウレタン系榭脂 (非ウレタン系榭脂)であって、(lb)脂肪族環を有するポリ アミド成分及びアミノ基を有する化合物から選択された少なくとも一種で構成されてい る力、又は (lib)ポリエーテルセグメントを有する前記熱可塑性ポリウレタン系榭脂に対 して直接接合させるためのポリエーテルセグメントを有する非ウレタン系熱可塑性榭 脂で構成されている。前記榭脂 (lb)は、 lOmmolZkg以上の濃度でアミノ基を含んで

いてもよい。

[0024] また、本発明には、前記非ウレタン系熱可塑性榭脂及び熱可塑性ポリウレタン系榭 脂のうち少なくとも一方を加熱して、他方と接合させ、前記複合成形体を製造する方 法も含まれる。例えば、前記非ウレタン系熱可塑性榭脂及び熱可塑性ポリウレタン系 榭脂のうち少なくとも一方を加熱溶融して、少なくとも一方を溶融状態で接触させて 接合させてもよい。また、熱可塑性ポリウレタン系榭脂を加熱溶融し、溶融状態の熱 可塑性ポリウレタン系榭脂と、非ウレタン系熱可塑性榭脂で構成された榭脂部材の 少なくとも一部とを接触させることにより接合させてもよぐ前記非ウレタン系熱可塑性 榭脂を加熱溶融し、溶融状態の非ウレタン系熱可塑性榭脂と、熱可塑性ポリウレタン 系榭脂で構成された榭脂部材の少なくとも一部とを接触させることにより接合させても よい。また、前記非ウレタン系熱可塑性榭脂及び熱可塑性ポリウレタン系榭脂をそれ ぞれ加熱溶融し、溶融状態の非ウレタン系熱可塑性榭脂と溶融状態の熱可塑性ポリ ウレタン系榭脂とを接触させることにより接合させてもよい。また、熱成形、射出成形、 押出成形及びブロー成形から選択された成形方法により前記非ウレタン系熱可塑性 榭脂と熱可塑性ポリウレタン系榭脂とを成形過程で接合させてもよい。

[0025] なお、本明細書において、「榭脂」とは、「榭脂組成物」を含む意味に用いる場合が ある。また、本明細書において「接着」とは、接着剤を介して複数の部材を複合化さ せる技術を意味し、「接合」とは、接着剤を介することなぐ複数の部材を複合化させ る技術を意味し、両者を区別している。(熱)融着は接合の一形態である。

発明の効果

[0026] 本発明では、ポリアミド系榭脂が脂肪族環を有するポリアミド成分を含有するので、 ポリウレタン系榭脂部材とポリアミド系榭脂部材とで構成された複合成形体において 、両榭脂部材の接合強度を大幅に向上することができる。また、使用する熱可塑性ポ リウレタン系榭脂の種類に関係なぐ両榭脂部材を強固に接合できる。従って、例え ば、高、機械的特性を有するポリウレタン系榭脂部材とポリアミド系エラストマ一部材 との複合成形体などのように、複合成形体全体としての柔軟性が求められるスポーツ シューズの分野においても有用である。

[0027] また、本発明では、アミノ基を有する化合物を含む非ウレタン系熱可塑性榭脂組成 物を用いるため、非ウレタン系熱可塑性榭脂をベース榭脂とするにも拘わらず、接着 剤などを用いることなぐ熱可塑性ウレタン系榭脂部材に対して強固に接合できる。ま た、アミノ基を有する化合物を含有させるので、ベース榭脂の種類によらず、熱可塑 性ウレタン系榭脂部材に対する接合性を改善できる。さらに、ポリアミドオリゴマーを 榭脂組成物に含有させる場合には、ベース榭脂の特性を低下させることなぐ熱可塑 性ウレタン系榭脂部材に対して強固に接合できる。本発明の複合成形体では、上記 のような榭脂組成物と熱可塑性ポリウレタン系榭脂とを組合せるので、互いに性質の 異なる非ウレタン系榭脂部材及び熱可塑性ポリウレタン系榭脂部材であっても、接着 剤を用いることなぐ直接的かつ強固に接合できる。

[0028] さらに、本発明では、共にポリエーテルセグメントを有するポリアミド系榭脂と熱可塑 性ポリウレタン系榭脂とを組み合わせるので、互いに性質の異なるポリアミド系榭脂部 材及び熱可塑性ポリウレタン系榭脂部材であっても、ポリアミド系榭脂と熱可塑性ポリ ウレタン系榭脂との間の親和性を高めて、接着剤を用いることなぐ直接的かつ強固 に接合できる。

[0029] また、本発明の方法によれば、複雑な製造工程を経ることなぐ簡便な方法で、非ゥ レタン系榭脂部材と熱可塑性ポリウレタン系榭脂部材とが強固に熱融着した複合成 形体を製造できる。特に、複合成形体を、短時間で製造することもできる。

発明の詳細な説明

[0030] [複合成形体]

本発明の複合成形体は、非ウレタン系熱可塑性榭脂で構成された榭脂部材と、熱 可塑性ポリウレタン系榭脂で構成された榭脂部材とが直接接合した複合成形体であ り、(la)前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (榭脂 (¾))が脂肪族環を有するポリアミド成分 及びアミノ基を有する化合物から選択された少なくとも一種で構成されているか、又 は (Ila)前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (榭脂 (lib))及び熱可塑性ポリウレタン系榭脂 力 それぞれポリエーテルセグメントを有している。前記複合成形体 (la)は、前記榭脂 (lb)が、脂肪族環を有するポリアミド成分で構成された榭脂 (榭脂 (Ib-1))で構成されて いる複合成形体 (la- 1)、又は前記榭脂 (lb)が、非ウレタン系熱可塑性榭脂とアミノ基を 有する化合物とを含む榭脂組成物 (榭脂組成物 (Ib-2))で構成された複合成形体

(la— 2)であってもよい。

[0031] そして、本発明には、前記熱可塑性ポリウレタン系榭脂に対して直接接合させるた めの熱可塑性非ウレタン系榭脂 (又は榭脂組成物)も含まれる。この非ウレタン系熱 可塑性榭脂は、(lb)脂肪族環を有するポリアミド成分及びアミノ基を有する化合物か ら選択された少なくとも一種で構成された榭脂、又は (lib)ポリエーテルセグメントを有 する前記熱可塑性ポリウレタン系榭脂に対して直接接合させるためのポリエーテルセ グメントを有する榭脂である。前記榭脂 (lb)は、前記榭脂 (Ib-1)、又は榭脂組成物 (lb— 2)であってもよい。

[0032] (非ウレタン系熱可塑性榭脂)

(Ib-1)脂肪族環を有するポリアミド成分で構成された非ウレタン系熱可塑性榭脂 上記複合成形体 (Ia-1)を構成する非ウレタン系熱可塑性榭脂 (Ib-1)は、脂肪族環を 有するポリアミド成分 (脂環族ポリアミド成分)で構成されており、通常、脂肪族環を有 するポリアミド成分を含むポリアミド系榭脂(又は榭脂組成物)である。このようなポリア ミド成分としては、例えば、(a)脂環族ポリアミド系榭脂ゃ脂環族ポリアミドエラストマ一 などの脂環族ポリアミド成分単独又はこれらのァロイやブレンド、(b)脂環族ポリアミド 系榭脂、脂環族ポリアミドエラストマ一、脂環族ポリアミドオリゴマーなどの脂環族ポリ アミド成分と、脂肪族ポリアミド系榭脂ゃ芳香族ポリアミド系榭脂などの非脂環族ポリ アミド成分とで構成されたポリアミド系榭脂組成物が例示できる。

[0033] (a)脂環族ポリアミド成分単独又はこれらの組み合わせ

脂環族ポリアミド成分は、脂環族ポリアミド系榭脂又はエラストマ一の単独成分であ つてもよぐ脂環族ポリアミド系榭脂と脂環族ポリアミドエラストマ一とを組み合わせた ァロイ又はブレンド成分であってもよ、。

[0034] 脂環族ポリアミド系榭脂は、脂肪族環を分子の主鎖や側鎖に有する脂環族ポリアミ ド系榭脂であり、通常、主鎖に脂肪族環を有している。脂環族ポリアミド系榭脂として は、例えば、モノマー成分として、脂環族ジァミン及び脂環族ジカルボン酸力選択 された少なくとも一種の脂環族モノマーを用いることにより得られる脂環族ポリアミドな どが使用できる。脂環族ポリアミドは、ホモポリアミド及びコポリアミドのいずれでもよい [0035] 脂環族ポリアミド系榭脂は、前記脂環族モノマー同士を重合させて得られるポリアミ ドであってもよいが、他の共重合性モノマーと重合させてもよい。他の共重合性モノマ 一としては、芳香族ジァミンや芳香族ジカルボン酸などの芳香族モノマーであっても よいが、柔軟性の点から、脂肪族ジァミン及び Z又は脂肪族ジカルボン酸などの脂 肪族モノマーが好ましい。さらに、接合性の点から、脂環族モノマーとしては、脂環族 ジァミンを用いるのが好ましぐ脂環族ジァミンと脂肪族ジカルボン酸との組み合わせ が特に好ましい。前記脂環族モノマーと共に、脂肪族モノマーを併用した脂環族ポリ アミド系榭脂は、透明性が高ぐいわゆる透明ポリアミドとして知られている。

[0036] 脂環族ジァミンとしては、例えば、飽和脂環族ジァミン [ジアミノシクロペンタン、 1, 4 ージアミノシクロへキサン、 1, 3—ジアミノシクロへキサン、 1, 2—ジアミノシクロへキサン 、ジアミノシクロヘプタン、水添ナフタレンジァミンなどのジアミノシクロアルカン(好まし くはジァミノ C 5-12シクロアルカン)など]、不飽和脂環族ジァミン [1, 2—ジアミノシクロ へキセン、 1, 3—ジアミノシクロへキセンなどのジアミノシクロアルケン(好ましくは C 5-12 シクロアルケン)など]、水添ジフエ-ル系ジァミン類 [4, 4' —ジァミノ水添ビフエ-ル 、ビス(4—アミノシクロへキシル)メタン、ビス(4ーァミノ一 3—メチルシクロへキシル)メタ ン、ビス(4—ァミノ一 2—メチルシクロへキシル)メタン、 2, 2 ビス(4 アミノシクロへキシ ル)プロパンなどのビス(アミノシクロアルキル)アルカン(好ましくはビス(ァミノ C 5-8シク 口アルキル) C 1-6アルカン)、ビス(4 アミノシクロへキシル)シクロへキサンなどのビス ( ヽノ ノ 5—8

5- 12シクロアルカン)、ビス(4 アミノシクロへキシル)ケトン、ビス(4—アミノシクロへキシ ル)スルホキシド、 4, 4' ージアミノジシクロへキシルエーテルなど]、橋架環式アル力 ンジァミン類(ボルナンジァミン、ノルボルナンジァミン、ァダマンタンジァミンなどのジ 又はトリシクロ C 7-10アルカンージァミンなど)、橋架環式ァルケンジァミン類 (ボルネンジ ァミン、ノルボルネンジァミンなどのジ又はトリシクロ C 7-10アルケンージァミンなど)など が挙げられる。これらの脂環族ジァミンは単独で又は二種以上組み合わせて使用で きる。これらの脂環族ジァミンのうち、ァミノ C 5-10シクロアルカンを含むジァミン、特に C

6- 8シクロアルカンジアミンゃ、ビス(C 6-8シクロアルキル) C 1-4アルカンジァミンが好まし [0037] ジァミン成分には、脂肪族ジァミンや芳香族ジァミンも含まれる。脂肪族ジァミンとし ては、例えば、テトラメチレンジァミン、へキサメチレンジァミン、ドデカンジァミンなど (DC 4-16アルキレンジァミン(好ましくは C 4-14アルキレンジァミン、特に C 6-12アルキレンジ ァミン)などが挙げられる。芳香族ジァミンとしては、例えば、メタキシリレンジアミンゃ フエ-レンジァミンなどが挙げられる。これらのジァミン成分は、単独で又は二種以上 組み合わせて使用できる。これらのジァミン成分のうち、柔軟性の点から、脂肪族ジ ァミンが好ましい。

[0038] 脂環族ジカルボン酸としては、例えば、飽和脂環族ジカルボン酸 [シクロペンタンジ カルボン酸、シクロへキサン 1, 4ージカルボン酸、シクロへキサン 1, 3—ジカルボン 酸、シクロへキサン 1, 2—ジカルボン酸、シクロヘプタンジカルボン酸などのシクロア ルカンジカルボン酸(好ましくはじ 5-12シクロアルカンージカルボン酸)など]、不飽和脂 環族ジカルボン酸 [シクロへキセン 1, 2—ジカルボン酸、シクロへキセン 1, 3—ジカ ルボン酸などのシクロアルケンジカルボン酸(好ましくはじ 5-12シクロアルケンージカル ボン酸)など]、水添ジフエ-ル系ジカルボン酸類 [水添ビフエ-ルー 4, 4' ージカル ボン酸、ビス(4 カルボキシシクロへキシル)メタン、ビス(4 カルボキシー 3—メチルシ クロへキシル)メタン、ビス(4 カルボキシー 2—メチルシクロへキシル)メタン、 2, 2—ビ ス(4 カルボキシシクロへキシル)プロパンなどのビス(カルボキシシクロアルキル)ァ ルカン(好ましくはビス(カルボキシ C 5-8シクロアルキル) C 1-6アルカン)、ビス(4 カル ボキシシクロへキシル)ケトン、ビス(4 カルボキシシクロへキシル)スルホキシド、 4, 4 ' ージカルボキシジシクロへキシルエーテルなど]、橋架環式アルカンジカルボン酸 類(ボルナンジカルボン酸、ノルボルナンジカルボン酸、ァダマンタンジカルボン酸な どのジ又はトリシクロ C 7-10アルカンージカルボン酸)、橋架環式アルケンジカルボン酸 類(ボルネンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸などのジ又はトリシクロ C 7-10ァ ルケンージカルボン酸)などが例示できる。これらの脂環族ジカルボン酸のうち、 C 5-10 シクロアルカンを含むジカルボン酸、特に C 6-8シクロアルカンジカルボン酸や、ビス(

C 6-8シクロアルキル) C 1-4アルカンージカルボン酸が好ましい。

[0039] ジカルボン酸成分には、脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸も含まれる。脂 肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、ダルタール酸、アジピン酸、ピメリン酸

、コルク酸、ァゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの炭素数 4一 20程度のアル カンジカルボン酸(好ましくは C 4-16アルカンジカルボン酸、特に C 6-14アルカンジカルボ ン酸)などが挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフ タル酸、フタル酸などが挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独で又は二種 以上組み合わせて使用できる。これらのジカルボン酸成分のうち、柔軟性の点から、 脂肪族ジカルボン酸が好ま、。

[0040] 脂環族ポリアミド系榭脂にお、て、脂環族モノマー残基と他の共重合性モノマー残 基との割合 (モル比)は、脂環族モノマー残基 Z共重合性モノマー残基 =ιοοΖο—

0. 1/99. 9、好ましくは 90Z10— 0. 5/99. 5 (例えば、 70,30— 1,99)、さら に好ましくは 60Ζ40— 3Ζ97 (特に 50Ζ50— 5Ζ95)程度である。脂環族モノマー 残基の割合は、接合力の点からは多い方が好ましいものの、柔軟性の点からは少な V、方が好ましぐ用途に応じて適宜選択するのが好ま、。

[0041] また、ポリマーの末端のみに脂環族モノマーを付加してもよぐその方法としては、 例えば、後述の脂肪族ポリアミドや芳香族ポリアミドなどの末端をカルボキシ封鎖した 後、末端カルボキシル基に脂肪族ジァミンを付加させる方法や、少量のジカルボン 酸成分の存在下で炭素数 4一 20程度のラタタム (力プロラタタムやラウリルラタタムな ど)を重合後、末端カルボキシル基に脂環族ジァミンを付加させる方法などが挙げら れる。

[0042] これらの脂環族ポリアミド系榭脂のうち、前述の如ぐ接合性及び柔軟性の点から、 脂環族ジァミンと脂肪族ジカルボン酸とから得られた脂環族ポリアミド系榭脂が好まし ぐ例えば、ァミノ C 5-10シクロアルカンを含むジァミン [例えば、ジアミノシクロへキサン などの C 6-8シクロアルカンジアミンゃ、ビス(4—アミノシクロへキシル)メタン、ビス(4— ァミノ— 2—メチルシクロへキシル)メタンなどのビス(ァミノ C 6-8シクロアルキル) C 1-4アル カン]と、炭素数 4一 20程度のアルカンジカルボン酸(例えば、ァゼライン酸、セバシ ン酸、ドデカン二酸などの C 6-14アルカンジカルボン酸など)と力も得られた脂環族ポリ アミド系榭脂が特に好ましい。

[0043] これらの脂環族ポリアミド系榭脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる 。これらの脂環族ポリアミド系榭脂のうち、前記脂肪族ジカルボン酸と脂環族ジァミン

との縮合体 (ホモ又はコポリアミド)などが好まし、。

[0044] 脂環族ポリアミド系榭脂の数平均分子量は、 6, 000— 100, 000、好ましくは 8, 00 0— 50, 000、さらに好まし <は 10, 000— 30, 000程度である。この分子量は、重合 において、計算量よりも過剰の脂肪族ジァミン及び Z又は脂環族ジァミンを使用する ことによって調整してもよ、。

[0045] 脂環族ポリアミドエラストマ一 (脂環族ポリアミドブロック共重合体)には、脂環族ポリ アミドーポリエーテルブロック共重合体 [ポリ C 2-4アルキレンオキサイド (ポリテトラメチレ ンオキサイド(PTMG)、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドなど)など のポリエーテルセグメント又はブロックをソフトセグメントとして含む脂環族ポリアミド ポリエーテルブロック共重合体など]などが含まれる。脂環族ポリアミドブロックとして は、前記脂環族ポリアミド系榭脂を構成するポリアミドブロック単位が使用できる。脂 環族ポリアミドエラストマ一は、脂環族ポリアミドブロック及びポリエーテルブロックの少 なくとも一方において、異種のブロックを組み合わせたコポリアミドエラストマ一であつ てもよい。また、脂環族ポリアミドブロック及びポリエーテルブロックは、それぞれ、コポ リアミドブロック、コポリエーテルブロックであってもよ!/ヽ。

[0046] 脂環族ポリアミドポリエーテルブロック共重合体としては、反応性末端基を有する 脂環族ポリアミドブロックと反応性末端基を有するポリエーテルブロックとの共重縮合 により得られるブロック共重合体、特に、脂環族ポリエーテルアミド (例えば、ジカルボ キシル末端を有する脂環族ポリアミドブロックとジァミン末端を有するポリオキシアル キレンブロックとのブロック共重合体など)、ポリエーテルエステルアミド(ジカルボキシ ル末端を有する脂環族ポリアミドブロックとジヒドロキシ末端を有するポリオキシアルキ レンブロックとのブロック共重合体、ジァミン末端を有する脂環族ポリアミドブロックとジ カルボキシル末端を有するポリオキシアルキレンブロック(末端をジカルボン酸でエス テルイ匕したポリオキシアルキレンブロック)とのブロック共重合体など)などが挙げられ る。

[0047] 脂環族ポリアミドエラストマ一を構成する脂環族モノマーの割合については、前記 脂環族ポリアミド系榭脂と同様の範囲力も選択できる。これらの脂環族ポリアミドエラ ストマーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。

[0048] 脂環族ポリアミドエラストマ一は、接合性の点から、前記脂環族ポリアミド系榭脂と組 み合わせて使用するのが好ましい。脂環族ポリアミド系榭脂と脂環族ポリアミドエラス トマ一とを組み合わせる場合、両者の割合 (重量比)は、脂環族ポリアミド系榭脂 Z脂 環族ポリアミド系エラストマ一 = 99Zl— 30Z70、好ましくは 97Ζ3— 50Ζ50、さら に好ましくは 95Ζ5— 60Ζ40程度である。

[0049] 脂環族ポリアミド成分は、前記脂環族ポリアミド系榭脂及び脂環族ポリアミドエラスト マーの他、脂環族ポリアミドオリゴマーであってもよい。これらの脂環族ポリアミド成分 は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。

[0050] 脂環族ポリアミドオリゴマーとしては、慣用の方法、例えば、前記例示の脂環族ポリ アミド成分を用いて、重縮合条件などを調整することなどにより得られる比較的分子 量の低い脂環族ポリアミドなどが使用できる。例えば、原料のポリアミド成分として、前 記例示のジァミンとジカルボン酸との組み合わせ、前記ジァミン及び Ζ又はジカルボ ン酸とラタタム( ω -ラウ口ラタタムなどの炭素数 4一 20程度のラタタムなど)との組み 合わせなどを用いてもよい。脂環族ポリアミドオリゴマーは、例えば、加圧下、前記ラ クタムと脂環族ジァミンとを加熱撹拌して、重合させることにより得ることができる。

[0051] 脂環族ポリアミドオリゴマーの数平均分子量は、例えば、 500— 10, 000、好ましく は 1000— 10, 000 (例えば、 2, 000— 9, 000)、さらに好まし <は 3, 000— 8, 000 (例えば、 3, 000— 6, 000)程度であってもよい。比較的分子量の大きなオリゴマー を用いると、熱可塑性ポリウレタンとの接合性を改善することもできる。前記分子量は 、重合において、計算量よりも過剰の脂肪族ジァミン及び Ζ又は脂環族ジァミンを使 用することによって調整してもよ、。

[0052] これらの脂環族ポリアミド成分のうち、接合性の点から、脂環族ポリアミド系榭脂ゃ 脂環族ポリアミドオリゴマー、特に脂環族ポリアミド系榭脂が好ましい。また、脂環族ポ リアミド成分としても、接合性の点から、ジァミン成分として、脂環族ジァミン (例えば、 ァミノ C 5-10シクロアルカンを含むジァミンなど)を用いて得られたポリアミド成分が好ま しい。

[0053] (b)脂環族ポリアミド成分と非脂環族ポリアミド成分との糸且成物

脂肪族環を有するポリアミド成分は、脂環族ポリアミド成分と非脂環族ポリアミド成分

との糸且成物であってもよ!/、。

[0054] 非脂環族ポリアミド成分としては、脂肪族ポリアミド系榭脂ゃ芳香族ポリアミド系榭脂 などが挙げられ、各種ホモポリアミド及びコポリアミドなどが使用できる。

[0055] 脂肪族ポリアミド系榭脂のうち、ホモポリアミドとしては、前記脂肪族ジァミン成分と 前記脂肪族ジカルボン酸成分との縮合物(例えば、ポリアミド 46、ポリアミド 66、ポリ アミド 610、ポリアミド 612、ポリアミド 1010など)、ラタタム [ ε一力プロラタタム、 ω—ラ ゥロラタタムなどの炭素数 4一 20 (好ましくは炭素数 4一 16)程度のラタタムなど]又は アミノカルボン酸 [ ω アミノウンデカン酸などの炭素数 4一 20 (好ましくは炭素数 4一 16)程度のアミノカルボン酸など]のホモポリアミド (例えば、ポリアミド 6、ポリアミド 11 、ポリアミド 12など)などが例示できる。また、コポリアミドとしては、前記脂肪族ジアミ ン成分、脂肪族ジカルボン酸成分、ラタタム及びアミノカルボン酸などのポリアミドを 構成し得るモノマー成分が共重合したコポリアミド、例えば、 6 アミノカプロン酸と 12 アミノドデカン酸との共重合体; 6 アミノカプロン酸、 12 アミノドデカン酸、へキサメ チレンジァミン及びアジピン酸の共重合体;へキサメチレンジァミン、アジピン酸、水 添ダイマー酸及び 12—アミノドデカン酸の共重合体;ポリアミド 6Z11,ポリアミド 6Z1 2,ポリアミド 66Z11,ポリアミド 66Z12などが挙げられる。これらの脂肪族ポリアミド 系榭脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。

[0056] 芳香族ポリアミド系榭脂には、前記脂肪族ジァミン成分及び脂肪族ジカルボン酸成 分のうち少なくとも一方の成分が芳香族成分であるポリアミド、例えば、ジァミン成分 が芳香族成分であるポリアミド [MXD— 6などの芳香族ジァミン (メタキシリレンジァミン など)と脂肪族ジカルボン酸との縮合体など]、ジカルボン酸成分が芳香族成分であ るポリアミド [脂肪族ジァミン(トリメチルへキサメチレンジァミンなど)と芳香族ジカルボ ン酸 (テレフタル酸、イソフタル酸など)との縮合体など]などが含まれる。これらの芳 香族ポリアミド系榭脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。

[0057] なお、非脂環族ポリアミド成分には、ジァミン成分及びジカルボン酸成分が芳香族 成分であるポリアミド [ポリ(m フエ-レンイソフタルアミド)など]の全芳香族ポリアミド( ァラミド)などを併用してもょ、。

[0058] 非脂環族ポリアミド成分には、さらに、ダイマー酸をジカルボン酸成分とするポリアミ

ド、少量の多官能性ポリアミン及び z又はポリカルボン酸成分を用い、分岐鎖構造を 導入したポリアミド、変性ポリアミド (N アルコキシメチルポリアミドなど)、脂肪族又は 芳香族ポリアミドブロック共重合体なども含まれる。

[0059] これらの非脂環族ポリアミド成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる 。これらの成分のうち、柔軟性の点から、脂肪族ポリアミド系榭脂ゃ脂肪族ポリアミド ブロック共重合体、特に脂肪族ポリアミド系榭脂が好ましく用いられる。

[0060] 前記脂環族ポリアミド成分と、非脂環族ポリアミド成分との割合 (重量比)は、脂環族 ポリアミド成分中の脂肪族環の割合に応じて、前者 Z後者 =99Zl— 1Z99程度の 範囲から選択でき、接合性の点から、例えば、前者 Z後者 =98Z2— 30Z70、好ま しく ίま 97/3一 50/50、さら【こ好ましく ίま 95/5一 70/30程度であってもよ!/ヽ。また 、脂環族ポリアミド成分が脂環族ポリアミドオリゴマーの場合には、その割合が少なく ても充分な接合力を発揮できるため、柔軟性などの点から、両者の割合は、例えば、 前者 Ζ後者 =50Ζ50— 0. 1/99. 9、好ましくは 40Ζ60— 3Ζ97、さらに好ましく ίま 30/70一 5/95 (特【こ 20/80一 5/95)程度であってもよ!ヽ。

[0061] これらの脂肪族環を有するポリアミド成分の中では、接合性などの点から、脂環族 ポリアミド系榭脂を含む成分、特に脂環族ポリアミド系榭脂、脂環族ポリアミド系榭脂 と脂環族ポリアミドエラストマ一との組み合わせ、脂環族ポリアミド系榭脂と脂肪族ポリ アミド系榭脂との組み合わせが好まし、。

[0062] 本発明にお、て、脂肪族環を有するポリアミド成分は、特定の濃度でアミノ基を有し ていてもよい。このアミノ基は、通常、ポリアミド系榭脂の主鎖に含まれるアミド結合や 、尿素結合、ウレタン結合などに由来する ΝΗ (ィミノ)基や Ν<基などは含まず、 通常、遊離アミノ基 (-ΝΗ 2基)を示す。ポリアミド系榭脂は、この遊離アミノ基を榭脂 の分岐鎖に有して、てもよく、主鎖の末端に有して、てもよ、。

[0063] 脂肪族環を有するポリアミド系榭脂のアミノ基の含有量 (又は濃度)は、非ウレタン 系熱可塑性榭脂(ポリアミド系榭脂) lkgに対して、 lOmmol以上 (例えば、 10— 300 mmol程度)、好ましくは 15mmol以上(例えば、 15— 200mmol程度)、さらに好まし くは 20mmol以上(例えば、 20— 150mmol程度)、特に 30mmol以上(例えば、 30 一 lOOmmol程度)である。

[0064] 前記ポリアミド系榭脂は、前記範囲にあるアミノ基を特に末端アミノ基として含有す るのが好ましぐ末端アミノ基の一部又は全部が脂環式ァミノ基 (シクロアルキルアミノ 基などの脂環族基に直接結合したアミノ基)であってもよい。また、ァミノ基の含有量 を調整するために、ァミン化合物 [ジァミン類 (前記例示の脂肪族ジァミン、脂環族ジ ァミン及び芳香族ジァミンなど)の他、ジエチレントリァミン、トリエチレンテトラミンなど のポリアルキレンポリアミン (ポリ C 2-3アルキレンポリアミンなど)などの脂肪族ポリアミン などのポリアミン類など]などを添加してもよい。

[0065] 本発明では、前記のアミノ基は、特に、脂環族ジァミンを用いることにより、脂環族ジ ァミンに由来する脂環式ァミノ基 (シクロアルキルアミノ基など)とするのが好ましい。 脂環族ジァミンに由来する脂環式アミノ基を有するポリアミド成分を用いることにより、 熱可塑性ポリウレタン系榭脂部材との接合力が向上する。

[0066] なお、脂肪族環を有するポリアミド成分のカルボキシル基濃度は、特に制限されず 、例えば、 0. 1一 200mmolZkg、好ましくは 0. 5-150mmol/kg,さらに好ましく は 1一 1 OOmmolZkg程度である。

[0067] 本発明では、非ウレタン系熱可塑性榭脂 (ポリアミド系榭脂)を構成する全ポリアミド 成分において、脂環族モノマー残基と他のモノマー残基との割合 (モル比)は、前者 Z後者 = 100ZO— 0. 1/99. 9、好ましくは 90Z10— 0. 5/99. 5、さらに好まし くは 70Ζ30— 1Z99程度である。

[0068] (Ib-2)非ウレタン系熱可塑性榭脂 (榭脂組成物)

前記複合成形体 (Ia-2)を構成する榭脂組成物 (Ib-2)は、ベース榭脂 (非ウレタン系 熱可塑性榭脂)と、アミノ基を有する化合物とを含んでおり、熱可塑性ウレタン系榭脂 に接合させて、複合成形体を形成するのに適している。

[0069] (ベース榭脂)

前記非ウレタン系熱可塑性榭脂組成物 (Ib-2)のベースとなる非ウレタン系熱可塑性 榭脂としては、例えば、ポリアミド系榭脂、ポリエステル系榭脂、ポリカーボネート系榭 脂、ポリフエ-レンスルフイド系榭脂、ポリスルホン系榭脂 [ポリスルホン、ポリ(エーテ ルスルホン)、ポリ(4, 4' ビスフエノールエーテルスルホン)など]、熱可塑性ポリイ ミド系榭脂、ポリエーテルケトン系榭脂 [ポリエーテルケトン、ポリ(エーテルエーテル

ケトン)など]、ォレフィン系榭脂、スチレン系榭脂、(メタ)アクリル系榭脂、及びハロゲ ン含有ビュル系榭脂などが挙げられる。これらの榭脂は、単独で又は二種以上組合 せて使用できる。

[0070] (a)ポリアミド系榭脂

前記ポリアミド系榭脂としては、脂肪族ポリアミド系榭脂、脂環族ポリアミド系榭脂、 芳香族ポリアミド系榭脂などが挙げられ、各種ホモポリアミド及びコポリアミドなどが使 用できる。

[0071] 脂肪族ポリアミド系榭脂のうち、ホモポリアミドとしては、前記非ウレタン系熱可塑性 榭脂 (Ib-1)の項で例示の脂肪族ホモポリアミド、すなわち、脂肪族ジァミン成分 [テトラ メチレンジァミン、へキサメチレンジァミン、ドデカンジァミンなどの C 4-16ァノレキレンジァ ミン (好ましくは C 4-14アルキレンジァミン、特に C 6-12アルキレンジァミン) ]と脂肪族ジカ ルボン酸成分 [アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの炭素数 4一 20程度のァ ルカンジカルボン酸(C 4-16アルカンジカルボン酸、特に C 6-14アルカンジカルボン酸)な ど]との縮合物などが挙げられる。

[0072] 脂環族ポリアミド系榭脂としては、前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (lb- 1)の項で例 示の脂環族ポリアミド、すなわち、少なくとも脂環族ジァミン及び脂環族ジカルボン酸 力も選択された少なくとも一種を構成成分とするホモポリアミド又はコポリアミドなどが 挙げられる。このような脂環族ポリアミド系榭脂としては、例えば、ポリアミド系榭脂を 構成するジァミン成分及びジカルボン酸成分のうち、少なくとも一部の成分として脂 環族ジァミン及び Z又は脂環族ジカルボン酸を用いることにより得られる脂環族ポリ アミドなどが使用できる。前記ジァミン成分及びジカルボン酸成分として、脂環族ジァ ミン及び Z又は脂環族ジカルボン酸と共に、前記例示の脂肪族ジァミン及び Z又は 脂肪族ジカルボン酸を併用する(、わゆる透明ポリアミド)のが好まし、。

[0073] 前記脂環族ジァミンとしては、前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (Ib-1)の項で例示の 脂環族ジァミン、例えば、ジアミノシクロへキサンなどのジアミノシクロアルカン (ジアミ ノ C 5-10シクロアルカンなど);ビス(4 アミノシクロへキシル)メタン、ビス(4ーァミノ一 3— メチルシクロへキシル)メタン、 2, 2—ビス(4—アミノシクロへキシル)プロパンなどのビ ス(アミノシクロアルキル)アルカン [ビス(ァミノ C シクロアルキル) C アルカンなど]

などが挙げられる。また、前記脂環族ジカルボン酸としては、シクロへキサン 1, 4 ジカルボン酸、シクロへキサン 1, 3—ジカルボン酸などのシクロアルカンジカルボン 酸(C 5-10シクロアルカンージカルボン酸など)などが挙げられる。

[0074] 脂環族ポリアミド系榭脂のうち、前記脂肪族ジカルボン酸と脂環族ジァミンとの縮合 体 (ホモ又はコポリアミド)などが好ま U、。

[0075] 芳香族ポリアミド系榭脂としては、前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (Ib-1)の項で例 示の芳香族ポリアミド系榭脂、例えば、 MXD— 6などの芳香族ジァミン (メタキシリレン ジァミンなど)と脂肪族ジカルボン酸との縮合体、脂肪族ジァミン(トリメチルへキサメ チレンジァミンなど)と芳香族ジカルボン酸 (テレフタル酸、イソフタル酸など)との縮合 体など]などが使用できる。

[0076] なお、ポリアミド系榭脂には、ジァミン成分及びジカルボン酸成分が芳香族成分で あるポリアミド [ポリ(m フエ-レンイソフタルアミド)など]の全芳香族ポリアミド (ァラミ ド)などを併用してもよい。

[0077] ポリアミド系榭脂には、さらに、ダイマー酸をジカルボン酸成分とするポリアミド、少 量の多官能性ポリアミン及び Z又はポリカルボン酸成分を用い、分岐鎖構造を導入 したポリアミド、変性ポリアミド (N アルコキシメチルポリアミドなど)、ポリアミドブロック 共重合体なども含まれる。

[0078] 前記ポリアミドブロック共重合体には、後述の榭脂(lib)の項で例示のポリエーテル セグメントを有するポリアミドエラストマ一、例えば、ポリアミドポリエーテルブロック共 重合体(ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー ルなどのポリエーテルセグメント又はブロックをソフトセグメントとして含むポリアミドーポ リエ一テルブロック共重合体など)などのポリアミドエラストマ一などが含まれる。ポリア ミドーポリエーテルブロック共重合体としては、反応性末端基を有するポリアミドブロッ クと反応性末端基を有するポリエーテルブロックとの共重縮合により得られるブロック 共重合体、特に、ポリエーテルアミド (例えば、ジァミン末端を有するポリアミドブロック とジカルボキシル末端を有するポリオキシアルキレンブロックとのブロック共重合体、 ジカルボキシル末端を有するポリアミドブロックとジァミン末端を有するポリオキシアル キレンブロックとのブロック共重合体など)、ポリエーテルエステルアミド(ジカルボキシ ル末端を有するポリアミドブロックとジヒドロキシ末端を有するポリオキシアルキレンブ ロックとのブロック共重合体など)などが挙げられる。なお、市販のポリアミドエラストマ 一は、通常、アミノ基をほとんど有していない場合が多い。

[0079] 前記ポリアミド系榭脂は、単独で又は 2種以上組み合わせて使用してもよい。また、 ポリアミド系榭脂は、複数のポリアミド系榭脂のブレンド又はァロイであってもよい。

[0080] 好ましいポリアミド系榭脂は、脂肪族ポリアミド系榭脂、脂環族ポリアミド系榭脂 (特 に、透明ポリアミド)などであり、これらのポリアミド系榭脂と芳香族ポリアミド系榭脂とを 併用してもよい。また、ポリアミドブロック共重合体も好ましい。

[0081] ポリアミド系榭脂の数平均分子量は、 6, 000— 100, 000、好まし <は 8, 000— 50 , 000、さらに好まし <は 10, 000— 30, 000程度である。

[0082] なお、ベース榭脂としてポリアミド系榭脂を用いる場合、非ウレタン系熱可塑性榭脂 部材 (例えば、硬質榭脂部材)と熱可塑性ポリウレタン系榭脂部材 (例えば、軟質榭 脂部材)との間の接合力をさらに高めるためには、ポリアミド系榭脂の結晶融解熱は、 lOOjZg以下 (例えば、 0— lOOjZg程度)、好ましくは 80jZg以下 (例えば、 0— 80 jZkg程度)、さらに好ましくは 70jZg以下 (例えば、 0— 70jZg程度)であってもよい 。本発明では、結晶化度の低いポリアミド系榭脂を用いても、確実かつ効率よく接合 できる。このようなポリアミド系榭脂の結晶融解熱は、例えば、 30jZg以下 (例えば、 0 一 30jZg程度)、好ましくは 20jZg以下 (例えば、 0— 20jZg程度)、さらに好ましく は 17jZg以下 (0— 17jZg程度)力も選択できる。

[0083] なお、ポリアミド系榭脂の「結晶融解熱」とは、榭脂の融解に要した融解熱 Δ Hmか ら榭脂の結晶化に伴い発生した結晶化熱 ΔΗίを減じた値を示す。すなわち、融解 熱の測定において、昇温に伴い、結晶化熱と、その後に融解熱との双方が観察され る場合には、榭脂 lg当たりの融解熱の実測値 ΔΗπιから、榭脂 lg当たりの結晶化熱 の実測値 Δ Hfを減じた値をポリアミド系榭脂の結晶融解熱とする。結晶融解熱は、 JI S K7122に従って、 DSC装置 (示差走査熱量測定装置)を用いて測定することが できる。なお、完全非晶質ポリアミドでは、結晶化熱が観測できないため、結晶融解 熱は OjZgとするものとする。

[0084] このような結晶融解熱を有するポリアミド系榭脂、特に、結晶融解熱が 20jZg以下 のポリアミド系榭脂(例えば、透明ポリアミドなど)は、公知の成形方法により成形でき る。このようなポリアミド系榭脂の詳細は、例えば、特開平 8— 239469号公報、特開 2 000-1544号公報などを参照できる。

[0085] なお、ポリアミド系榭脂のカルボキシル基濃度は、特に制限されず、例えば、 0. 1一

200mmolZkg、好ましくは 0. 5— 150mmolZkg、さらに好ましくは 1一 lOOmmol Zkg程度である。

[0086] (b)ポリエステル系榭脂

ポリエステル系榭脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー トなどの C 2-4アルキレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの C 2-4アルキレン ナフタレートなどのポリアルキレンァリレート、又はこれらのコポリエステル [ジオール 成分(エチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの(ポリ)ォキシ c 2-4アルキレン グリコール; 1, 6—へキサンジオールなどの脂肪族 C 5-16ジオール; 1, 4ーシクロへキサ ンジメタノールなどの脂環族ジオールなど)、ジカルボン酸成分 (アジピン酸、セバシ ン酸などの脂肪族ジカルボン酸;イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸など)などを 共重合成分とするコポリエステルなど]、ポリエステル系エラストマ一 [ポリエチレンテレ フタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリ C 2-4アルキレンァリレートをノヽードセ グメント、ポリテトラメチレングリコールなどのポリオキシ C 2-4アルキレングリコールをソフ トセグメントとして有するポリエステル 'ポリエーテル型ポリエステルエラストマ一;前記 ポリ C 2-4アルキレンァリレートをハードセグメント、ポリ( ε—力プロラタトン)、ポリブチレ ンアジペートなどのポリ脂肪族エステルをソフトセグメントとして有するポリエステル.ポ リエステル型ポリエステルエラストマ一など]などが挙げられる。

[0087] (C)ポリカーボネート系榭脂

ポリカーボネート系榭脂としては、ジヒドロキシ化合物 [脂環式ジオールゃビスフエノ ール化合物(ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)メタン、ビスフエノール Αなどのビス(ヒドロキ シァリール)アルカン (好ましくはビス(ヒドロキシ C 6-10ァリール) C 1-6アルカンなど)など の他; 4, 4' —ジヒドロキシジフエ-ルエーテルなどのビス(ヒドロキシ C 6-10ァリール)ェ 一テル; 4, 4^ ージヒドロキシジフエ-ルスルホンなどのビス(ヒドロキシ C 6-10ァリール) スルホン; 4, 4' ージヒドロキシジフエ-ルスルフイドなどのビス(ヒドロキシ C ァリー

ル)スルフイド; 4, 4' ージヒドロキシジフエ-ルケトンなどのビス(ヒドロキシ C 6-10ァリー ル)ケトンなど)など]と、ホスゲン又は炭酸エステル(ジフエ-ルカーボネートなどのジ ァリールカーボネート、ジメチルカーボネートなどのジアルキルカーボネートなど)との 反応により得られる重合体が挙げられる。

[0088] (d)ポリフエ二レンスルフイド系榭脂

ポリフエ-レンスルフイド系榭脂としては、直鎖型又は架橋型ポリフエ-レンスルフィ ド、例えば、ポリフエ-レンスルフイド(ポリ— 1, 4 フエ-レンスルフイドなど)、ポリビフ 工-レンスルフイド(PBPS)、ポリフエ-レンスルフイドケトン(PPSK)などが挙げられ る。

[0089] (e)ォレフィン系榭脂

ォレフィン系榭脂としては、 C 2-10ォレフィンの単独又は共重合体 (ポリエチレン、ポリ プロピレン、ポリ(1-ブテン)、エチレン-プロピレン共重合体など)、ォレフィンと共重 合性単量体との共重合体 (例えば、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン (メタ )アクリル酸エステル共重合体など)、変性ポリオレフインなど]、ポリオレフイン系エラ ストマー(ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフインで構成されたハードセグメ ントと、エチレンプロピレンゴム(EPR)、エチレンプロピレンジェンゴム(EPDM) などのゴム成分で構成されたソフトセグメントとを含むエラストマ一など)などが挙げら れる。

[0090] (Dスチレン系榭脂

スチレン系榭脂としては、ポリスチレン(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン (HIPS)、ァ クリロ-トリルースチレン共重合体 (AS榭脂)、アクリロニトリルブタジエンスチレンブ ロック共重合体 (ABS榭脂)、ポリスチレン系エラストマ一(スチレンブタジエンースチ レン(SBS)ブロック共重合体、スチレンイソプレンスチレン(SIS)ブロック共重合 体など)などが挙げられる。

[0091] (g) (メタ)アクリル系榭脂

(メタ)アクリル系榭脂としては、(メタ)アクリル酸又はそのエステルの単独又は共重 合体 (ポリメタクリル酸メチルなど)、(メタ)アクリル酸又はそのエステルと他の共重合 性単量体との共重合体 [ (メタ)アクリル酸スチレン共重合体、メタクリル酸メチルース

チレン共重合体など]などが挙げられる。

[0092] (h)ハロゲン含有ビニル系榭脂

ハロゲン含有ビュル系榭脂としては、ポリ塩ィ匕ビュル、塩ィ匕ビュル酢酸ビュル共 重合体などの塩素含有ビュル系榭脂、フッ素含有ビュル系榭脂、ポリ塩ィ匕ビュル系 エラストマ一、フッ素系熱可塑性エラストマ一などが挙げられる。

[0093] 非ウレタン系熱可塑性榭脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。前 記非ウレタン系熱可塑性榭脂のうち、ポリアミド系榭脂、ポリエステル系榭脂、ポリ力 ーボネート系榭脂、ポリフエ二レンスルフイド系榭脂、ポリスチレン系榭脂及びポリオレ フィン系榭脂などが好ましい。また、非ウレタン系熱可塑性榭脂として、熱可塑性エラ ストマー(ポリアミド系エラストマ一、ポリエステル系エラストマ一、ポリオレフイン系エラ ストマー、ポリスチレン系エラストマ一、ポリ塩化ビュル系エラストマ一、フッ素系熱可 塑性エラストマ一など)を用いてもょヽ。

[0094] 前記ベース榭脂は、アミノ基を有していてもよぐ実質的に有していなくてもよい。ベ ース榭脂がアミノ基を有する場合、アミノ基を榭脂の分岐鎖に有していてもよぐ主鎖 の末端に有していてもよい。なお、ァミノ基とは、通常、ベース榭脂(例えば、ポリアミ ド系榭脂)の主鎖に含まれるアミド結合や、尿素結合、ウレタン結合などに由来する— NH (ィミノ)基や N<基などは含まず、通常、遊離アミノ基 (一 NH 2基)を示す。

[0095] ベース榭脂のアミノ基の含有量 (又は濃度)は、少なくてもよぐ例えば、 0— 20mm ol/kg,好ましくは 0— 10mmolZkg、さらに好ましくは 0— 8mmolZkg程度であつ てもよい。

[0096] (アミノ基を有する化合物)

アミノ基を有する化合物としては、ベース榭脂と混合可能な種々のァミノ基含有ィ匕 合物、例えば、ポリアミン [ジァミン類 (前記例示の脂肪族ジァミン (へキサメチレンジ ァミンなどの C 4-16アルキレンジァミンなど)、脂環族ジァミン及び芳香族ジァミンの他; ポリオキシエチレンジァミンなどのポリオキシァノレキレンジァミン(ポリオキシ C 2-4ァノレキ レンジァミンなど)など)、ジエチレントリァミン、トリエチレンテトラミンなどのポリアルキ レンポリアミン (ポリ C 2-3アルキレンポリアミンなど)などの脂肪族ポリアミンなどのポリア ミン類など]、モノアミン及びポリアミドオリゴマーなどが挙げられる。

[0097] 前記ポリアミドオリゴマーとしては、慣用の方法、例えば、前記例示のポリアミド成分 を用いて、重縮合条件などを調整することなどにより得られる比較的分子量の低いポ リアミドなどが使用できる。例えば、原料のポリアミド成分として、前記例示のジァミン [ 脂肪族ジァミン (アルキレンジァミンなど)、脂環族ジァミン、芳香族ジァミンなど]とジ カルボン酸 (脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸など)との組み合わせ、前記 ジァミン及び Z又はジカルボン酸とラタタム( ω—ラウ口ラタタムなどの炭素数 4一 20程 度のラタタムなど)との組み合わせなどを用いてもよい。ポリアミドオリゴマーは、例え ば、加圧下、前記ラタタムと脂肪族ジァミンとを加熱撹拌して、重合させることにより得 ることがでさる。

[0098] ポリアミドオリゴマーの数平均分子量は、例えば、 500— 10, 000、好ましくは 500 一 8, 000 (例えば、 1, 000— 7, 000) ,さらに好まし <は 1, 000— 5, 000程度であ り、通常、 2, 000— 6, 000 (f列免ば、、 3, 000— 6, 000)程度である。ポリア才ジゴ マーとして、例えば、数平均分子量 1000— 10, 000、好ましくは 2, 000— 9, 000、 さらに好ましくは 3, 000— 8, 000程度であってもよい。このようなオリゴマーを用いる と、熱可塑性ポリウレタンとの接合性を改善することもできる。

[0099] ポリアミドオリゴマーは、通常、主鎖の少なくとも一方の末端に遊離のアミノ基を有し ていてもよぐ主鎖の両末端に遊離のアミノ基を有していてもよぐまた、分岐鎖に遊 離のアミノ基を有していてもよい。前記アミノ基含有化合物は、単独で又は二種以上 組み合わせて使用できる。

[0100] 前記アミノ基含有化合物は、モノアミンなどであってもよいが、通常、同一分子内に 2個以上のアミノ基 (一級アミノ基)を有する化合物であるのが好ましぐ接合性の点で 、特に、ポリアミドオリゴマーであるのが好ましい。

[0101] アミノ基含有化合物のアミノ基濃度は、例えば、 40— 1000mmolZkg、好ましくは 50— 700mmolZkg、さらに好ましくは 100— 500mmolZkg程度であつてもよい。 アミノ基含有化合物は、特に末端アミノ基を上記の範囲の含有量で含むのが好まし い。

[0102] アミノ基含有ィ匕合物の割合は、ベース榭脂 100重量部に対して、例えば、 0. 01— 20重量部程度から選択でき、好ましくは 10重量部以下 (0. 01— 10重量部程度)、

さらに好ましくは 0. 1— 8重量部程度、特に、 7重量部以下 (0. 5— 7重量部程度)で あってもよい。なお、アミノ基含有化合物の割合が多すぎると、特に非ウレタン系熱可 塑性榭脂組成物を硬質榭脂として用いる場合に、榭脂の特性を損なう恐れがある。

[0103] 非ウレタン系熱可塑性榭脂組成物 (lb- 2)は、アミノ基 (通常、アミノ基含有化合物に 由来するァミノ基)を含んでいるため、ベース榭脂が非ウレタン系熱可塑性榭脂であ つても、熱可塑性ポリウレタン系榭脂又は榭脂部材と直接的かつ強固に接合させるこ とができる。榭脂組成物のアミノ基含有量 (濃度)は、例えば、榭脂組成物 lkg中、 10 mmol以上(例えば、 10— 300mmol程度)、好ましくは 15mmol以上(例えば、 15— 200mmol程度)、さらに好ましくは 20mmol以上(例えば、 20— 150mmol程度)、 特に 30mmol以上(例えば、 30— lOOmmol程度)であってもよい。榭脂組成物は、 特に末端アミノ基をこのような範囲の含有量で含むのが好ましい。なお、榭脂組成物 のァミノ基濃度は、非ウレタン系熱可塑性榭脂ゃァミノ基含有ィ匕合物のアミノ基濃度 や、これらの成分の割合により適宜調整できる。

[0104] (lib)ポリエーテルセグメントを有する非ウレタン系熱可塑性榭脂

上記複合成形体 (Ila)を構成する非ウレタン系熱可塑性榭脂 (lib)は、ポリエーテルセ グメントを有しており、通常、ポリエーテルセグメントを有するポリアミド系榭脂である。

[0105] 前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (ポリアミド系榭脂)は、少なくともポリエーテルセグ メント [ポリテトラメチレングリコール(PTMG,ポリテトラメチレンエーテル)セグメント又 はユニット、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリオキシ C 2-4ァ ルキレンセグメント又はユニットなど]を有するポリアミド系榭脂で構成されて、る。ポリ アミド系榭脂及び熱可塑性ポリウレタン系榭脂のうち少なくとも一方 (特にポリアミド系 榭脂) 1S 少なくとも PTMGユニットを含有していてもよい。

[0106] このようなポリアミド系榭脂としては、ポリアミドの構成成分 (ジァミン、ジカルボン酸、 アミノカルボン酸など)のうち、少なくとも一部の成分としてポリエーテルセグメントを有 する成分 [例えば、ポリオキシ C 2-4アルキレンユニットを有するジァミン、ジカルボン酸 及びアミノカルボン酸など]を用いて得られるポリアミドが挙げられる。また、前記ポリ エーテルセグメントを有するポリアミド系樹脂には、反応性末端基を有するポリアミド 成分 (ポリアミドブロック又はセグメント)と前記反応性末端基に対して反応性の末端

基を有するポリエーテル成分 (ポリエーテルブロック又はセグメント)との反応により得 られるポリアミドブロック共重合体 (すなわち、ポリエーテル成分をソフトセグメントとし て有するポリアミドエラストマ一)も含まれる。

[0107] このようなポリアミドエラストマ一には、例えば、末端カルボキシル基を有するポリアミ ド成分と末端アミノ基を有するポリエーテル成分との反応により得られるポリアミド、末 端アミノ基を有するポリアミド成分と、末端カルボキシル基を有するポリエーテル成分 との反応により得られるポリアミド、末端カルボキシル基を有するポリアミド成分と末端 ヒドロキシル基を有するポリエーテル成分との反応により得られるポリアミドなども含ま れる。

[0108] 前記反応性末端基を有するポリエーテル成分としては、末端アミノ基を有する成分

[ポリオキシ C 2-4アルキレンジァミン(ポリオキシエチレンジァミンなど)など]、末端カル ボキシル基を有する成分(ポリオキシ C 2-4アルキレングリコールに対するジカルボン酸 のハーフエステルなど)、末端ヒドロキシル基を有する成分、例えば、ポリオキシ C 2-4了 ルキレングリコール [ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ レンエーテルグリコール、これらのポリオキシアルキレングリコールのブロック共重合 体 (ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体など);芳香族ジォー ルのアルキレンオキサイド付カ卩体(ビスフエノール A— C 2-4アルキレンオキサイド付カロ 体など)など]などが利用できる。

[0109] 前記反応性末端基を有するポリアミド成分としては、脂肪族ポリアミド、脂環族ポリア ミド、芳香族ポリアミドなどが挙げられ、各種ホモポリアミド及びコポリアミドなどが使用 できる。

[0110] 前記脂肪族ポリアミドのうち、ホモポリアミドとしては、前記非ウレタン系熱可塑性榭 脂 (Ib-1)の項で例示のホモポリアミド、すなわち、脂肪族ジァミン成分 (テトラメチレン ジァミン、へキサメチレンジァミン、ドデカンジァミンなどの C 4-12アルキレンジァミン(C

6-12アルキレンジァミンなど)など)と脂肪族ジカルボン酸成分 (アジピン酸、セバシン酸

、ドデカン二酸などの C アルキレンジカルボン酸など)との縮合物などが挙げられる

[0111] 前記脂環族ポリアミドとしては、少なくとも脂環族ジァミン及び脂環族ジカルボン酸( シクロへキサン 1, 4ージカルボン酸、シクロへキサン 1, 3—ジカルボン酸などの C

5-10シクロアルカンージカルボン酸など)から選択された少なくとも一種を構成成分とす るホモポリアミド又はコポリアミドなどが挙げられ、例えば、ポリアミド系榭脂を構成する ジァミン成分及びジカルボン酸成分のうち、少なくとも一部の成分として脂環族ジアミ ン及び Z又は脂環族ジカルボン酸を用いることにより得られる脂環族ポリアミドなどが 使用できる。前記ジァミン成分及びジカルボン酸成分として、脂環族ジァミン及び Z 又は脂環族ジカルボン酸と共に、通常、前記例示の脂肪族ジァミン及び Z又は脂肪 族ジカルボン酸を併用する(いわゆる、透明ポリアミド)。脂環族ポリアミドのうち、前記 脂肪族ジカルボン酸と脂環族ジァミンとの縮合体 (ホモ又はコポリアミド)などが好まし い。

[0112] 前記脂環族ジァミンとしては、ジアミノシクロへキサンなどのジァミノ C 5-10シクロアル カン;ビス(4—アミノシクロへキシル)メタン、ビス(4ーァミノ一 3—メチルシクロへキシル) メタン、 2, 2—ビス(4—アミノシクロへキシル)プロパンなどのビス(ァミノ C 5-8シクロアル キル) C 1-3アルカンなどが挙げられる。

[0113] 前記芳香族ポリアミドには、前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (Ib-1)の項で例示の芳 香族ポリアミド、例えば、 MXD— 6などの芳香族ジァミン (メタキシリレンジァミンなど) と脂肪族ジカルボン酸との縮合体、脂肪族ジァミン(トリメチルへキサメチレンジァミン など)と芳香族ジカルボン酸 (テレフタル酸、イソフタル酸など)との縮合体などが含ま れる。

[0114] 前記ポリアミド成分として、ダイマー酸をジカルボン酸成分とするポリアミド、少量の 多官能性ポリアミン及び Z又はポリカルボン酸成分を用い、分岐鎖構造を導入した ポリアミド、変性ポリアミド (N アルコキシメチルポリアミドなど)などを用いてもょヽ。

[0115] なお、ポリアミド成分には、前記脂肪族、脂環族及び Z又は芳香族ポリアミドととも に、ジァミン成分及びジカルボン酸成分が芳香族成分であるポリアミド [ポリ(m フエ 二レンイソフタルアミド)など]の全芳香族ポリアミド (ァラミド)などを併用してもよ、。

[0116] これらのポリアミド成分は、単独で又は二種以上組み合わせてもよい。好ましいポリ アミドは、少なくとも脂肪族ポリアミドを含んで、る。

[0117] 前記ポリエーテルセグメントを有するポリアミド系榭脂は、単独で又は 2種以上組み

合わせて使用してもよい。

[0118] ポリエーテルセグメントを有するポリアミド系榭脂の数平均分子量は、 6, 000— 100 , 000、好まし <は 8, 000—50, 000、さらに好まし <は 10, 000— 30, 000程度で める。

[0119] ポリエーテルセグメントの割合は、榭脂部材を構成する非ウレタン系熱可塑性榭脂

(ポリアミド系榭脂)全体に対して、例えば、 10— 90重量%、好ましくは 20— 90重量 %、さらに好ましくは 30— 90重量%程度であってもよい。また、ポリアミドエラストマ一 において、ポリアミドセグメントと、ポリエーテルセグメント(PTMGセグメントなど)との 割合 (重量比)は、特に制限されず、例えば、前者 Z後者 =9Zl— 2Z8、好ましくは 9/1-2. 5/7. 5、さらに好ましくは 8Z2— 3Z7、特に 7Z3— 4Z6程度であって ちょい。

[0120] また、榭脂部材を構成する非ウレタン系熱可塑性榭脂 (ポリアミド系榭脂)における ポリエーテルセグメントの割合 (重量比)は、榭脂部材を構成する熱可塑性ポリウレタ ン系榭脂におけるポリエーテルセグメントに対して、例えば、 1/10-10/1,好まし くは 1Z8— 8Zl、さらに好ましくは 1Z5— 5Z1程度であってもよい。

[0121] ポリエーテルセグメントを有するポリアミド系榭脂は、末端アミノ基 (遊離のアミノ基,

NH 2 )を有していてもよぐ末端カルボキシル基を有していてもよい。ポリエーテルセ グメントを有する市販のポリアミドエラストマ一は、通常、アミノ基をほとんど有していな い場合が多い。なお、ポリエーテルセグメントを有するポリアミド系榭脂のカルボキシ ル基濃度は、特に制限されず、例えば、 0. 1一 200mmol/kg、好ましくは 0. 5— 1 50mmolZkg、さらに好ましくは 1一 1 OOmmolZkg程度であつてもよい。

[0122] 例えば、市販のポリアミドエラストマ一などでは、アミノ基をほとんど有していない場 合も多いため、熱可塑性ポリウレタン系榭脂との接合性を十分改善できない場合もあ る。このような場合、榭脂部材を構成するポリアミド系榭脂及び熱可塑性ポリウレタン 系榭脂のうち少なくとも一方に、アミノ基及び Z又はイミノ基含有成分を含有させるこ とにより、榭脂部材同士の接合性を高めてもよい。このようなアミノ基及び/又はィミノ 基含有成分としては、他のポリアミド系榭脂 (末端アミノ基を有するポリアミド系榭脂、 例えば、前記例示の脂肪族、脂環族又は芳香族ポリアミドなどの慣用のポリアミド系

榭脂など)及びアミノ基を有する化合物 (ァミノ基濃度の高、比較的低分子量のァミノ 基含有化合物、例えばアミノ基含有ポリアミドオリゴマーなど)などが挙げられる。

[0123] 前記アミノ基を有する化合物としては、ポリエーテルセグメントを有するポリアミド系 榭脂と混合可能な各種アミン化合物、例えば、前記榭脂組成物 (Ib-2)の項で例示の アミノ基含有化合物と同様の化合物が使用できる。ァミン化合物は、単独で又は二種 以上組み合わせて使用できる。これらの化合物のうち、接合性の点で、特に、ポリアミ ドオリゴマーが好ましい。なお、アミノ基含有化合物のアミノ基濃度は、前記例示の範 囲から選択でき、例えば、 10— lOOOmmolZkg (好ましくは 30— 700mmolZkg、 特に 50— 500mmolZkg)程度であってもよ!/ヽ。

[0124] ベース榭脂(ポリエーテルセグメントを有するポリアミド系榭脂)に対するアミノ基含 有ィ匕合物の割合も、前記榭脂組成物 (Ib-2)の項で例示の範囲力も選択できる。

[0125] 上記榭脂 (lib)におヽて、榭脂部材を構成する非ウレタン系熱可塑性榭脂 (又は榭 脂組成物)におけるアミノ基濃度は、特に制限されず、例えば、 O-lOOmmol/kg, 好ましくは 0— 50mmolZkg、さらに好ましくは 0— 30mmolZkg程度であってもよ!/ヽ

[0126] なお、本発明において、非ウレタン系熱可塑性榭脂と、熱可塑性ポリウレタン系榭 脂とを接合させて、複合成形体を製造する場合、接合に伴って、榭脂部材間の成形 収縮率の差異により、製品に「反り」が発生する場合がある。特に、反り矯正の程度が 大きい場合、接合部が破断したり、各榭脂部材にストレスクラックが発生する原因にな る恐れがある。そのため、非ウレタン系熱可塑性榭脂は、結晶性が低い方が好ましい

[0127] 例えば、ポリアミド系榭脂では、到達結晶化度 (平均的な到達結晶化度)は、 50% 以下 (例えば、 5— 50%程度)、好ましくは 40%以下 (例えば、 5— 40%程度)、さら に好ましくは 30%以下(例えば、 10— 30%程度)であるのが有利である。

[0128] ポリアミドホモポリマーの場合を例に挙げて到達結晶化度の大小を比較すると以下 の順序で到達結晶化度が小さくなる。

[0129] ポリアミド 66 >ポリアミド 6≥ポリアミド 612 >ポリアミド 11≥ポリアミド 12

なお、到達結晶化度の点だけを考慮すると、ホモポリマーよりコポリマーが有利であ る。さらに、コポリマーは、一般にホモポリマーより柔軟性に優れる点においても、有 利である。

[0130] ポリアミドホモポリマーをハードセグメントとし、ポリエーテルをソフトセグメントとする ポリアミドブロック共重合体 (ポリアミドエラストマ一)の場合は、ハードセグメントとソフト セグメントとの存在比率により到達結晶化度を調整できる。ポリアミドブロック共重合体 の到達結晶化度を、 40%以下 (例えば、 5— 40%程度)、好ましくは 35%以下 (例え ば、 5— 35%程度)、さらに好ましくは 30%以下 (例えば、 10— 30%程度)に調整す ると、熱可塑性ポリウレタン系榭脂部材との組み合わせにおいて反りが発生しにくく 有利であり、また、熱可塑性ポリウレタン系榭脂の柔軟性に近似させることもできる。

[0131] なお、「到達結晶化度」とは、精密熱プレス装置を用い、試料榭脂をこの樹脂の融 点より 20°C高い温度まで加熱し、次いで、 3°CZ分の冷却速度で室温まで冷却して 、厚み lmmの平板を作製し、この平板を用いて X線回折分析により測定される結晶 化度をいう。前記榭脂の融点は、 JIS K7122に従って、 DSC装置 (示差走査熱量 分析装置)により測定した融点である。

[0132] 非ウレタン系熱可塑性榭脂部材は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の榭脂 、各種添加剤、例えば、フィラー又は補強剤 (強化繊維など)、安定剤 (紫外線吸収 剤、酸化防止剤、熱安定剤など)、着色剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤など を含んでいてもよい。非ウレタン系熱可塑性榭脂が、ポリアミド系榭脂 (脂環族ポリアミ ド、ポリエーテルセグメントを有するポリアミド系榭脂も含む)である場合、前記他の榭 脂としては、ポリエステル系榭脂、ポリカーボネート系榭脂、ポリスルホン系榭脂、ポリ イミド系榭脂、ポリケトン系榭脂、ポリオレフイン系榭脂、スチレン系榭脂、(メタ)アタリ ル系榭脂、ハロゲン含有ビュル系榭脂などの熱可塑性榭脂などが挙げられる。

[0133] (熱可塑性ポリウレタン系榭脂)

前記非ウレタン系熱可塑性榭脂と接合可能な熱可塑性ポリウレタン系榭脂は、ジィ ソシァネート類とジオール類と必要により鎖伸長剤との反応により得ることができる。

[0134] ジイソシァネート類としては、へキサメチレンジイソシァネート(HMDI)、 2, 2, 4—ト リメチルへキサメチレンジイソシァネートなどの脂肪族ジイソシァネート類; 1, 4ーシク 口へキサンジイソシァネート、ジシクロへキシルメタン 4, 4,ージイソシァネート、イソホ ロンジイソシァネート(IPDI)などの脂環族ジイソシァネート類;フエ-レンジイソシァネ ート、トリレンジイソシァネート(TDI)、ジフエ-ルメタン 4, 4,ージイソシァネート(M DI)などの芳香族ジイソシァネート類;キシリレンジイソシァネートなどの芳香脂肪族 ジイソシァネート類などが例示できる。ジイソシァネート類として、アルキル基 (例えば 、メチル基)が主鎖又は環に置換したィ匕合物を使用してもよい。ジイソシァネート類は 、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。

[0135] ジオール類としては、ポリエステルジオール [脂肪族ジカルボン酸成分 (アジピン酸 などの C 4-12脂肪族ジカルボン酸など)、脂肪族ジオール成分 (エチレングリコール、プ ロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどの C 2-12脂肪族ジォ ールなど)、ラタトン成分( ε—力プロラタトンなどの C 4-12ラタトンなど)など力も得られる ポリエステルジオール (脂肪族ポリエステルジオール)、例えば、ポリ(エチレンアジべ ート)、ポリ(1, 4ーブチレンアジペート)、ポリ(1, 6 キシレンアジペート)、ポリ— ε 一力プロラタトンなど]、ポリエーテルジオール [脂肪族ポリエーテルジオール、例えば 、ポリエチレングリコール、ポリ(ォキシトリメチレン)グリコール、ポリプロピレングリコー ル、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどのポリ(ォキシ C 2-4アルキレン)グリコー ル類、これらのポリオキシアルキレングリコール類のブロック共重合体(ポリオキシェチ レンポリオキシプロピレンブロック共重合体など);芳香族ポリエーテルジオール、例 えば、ビスフエノール Α アルキレンオキサイド付カ卩体などの芳香族ジオールのアル キレンオキサイド付加体(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどの C 2-4アルキ レンオキサイド付カ卩体など)など];ポリエステルエーテルジオール(ジオール成分の 一部として上記ポリエーテルジオールを用いたポリエステルジオール)などが利用で きる。これらのジオール類は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これら のジオール類のうち、ポリエステルジオールや、ポリエーテルジオール(ポリテトラメチ レンエーテルグリコールなど)(特に、ポリエステルジオール)を用いる場合が多い。

[0136] 鎖伸長剤としては、グリコール類 [短鎖グリコール類、例えば、エチレングリコール、 プロピレングリコール、 1, 4 ブタンジオール、 1, 6 キサンジオールなどの C 2-10ァ ルカンジオール;ビスヒドロキシエトキシベンゼン(BHEB)など]の他、ジァミン類 [ェ チレンジァミン、トリメチレンジァミン、テトラメチレンジァミン、へキサメチレンジァミンな どの c 2-10アルキレンジァミンなどの脂肪族ジァミン類;イソホロンジァミンなどの脂環族 ジァミン;フエ-レンジァミン、キシリレンジァミンなどの芳香族ジァミン類など]も使用 できる。鎖伸長剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。

[0137] 熱可塑性ポリウレタン系榭脂には、ジオール類とジイソシァネート類とを実質的に当 量の割合で用いて得られた完全熱可塑性ポリウレタンの他、ジオール類に対して少 過剰のジイソシァネート類を用いて得られた遊離 (未反応)のイソシァネートが少量残 存して、る不完全又は末端イソシァネート基含有熱可塑性ポリウレタン (ポリイソシァ ネート)、ジイソシァネート類に対して少過剰のジオール類を用いて得られた末端ヒド 口キシル基含有熱可塑性ポリウレタンも含まれる。

[0138] 熱可塑性ポリウレタン系榭脂のうち、特に、ジオール類 (ポリエステル単位ゃポリエ 一テル単位を有するジオール類など)と、ジイソシァネート類と、鎖伸長剤としてのダリ コール類 (短鎖グリコール類など)とを用いて得られる熱可塑性ポリウレタンエラストマ 一が好ましい。この熱可塑性ポリウレタンエラストマ一は、グリコール類とジイソシァネ ート類とのポリウレタンで構成されたノヽードセグメント (ハードブロック)と、脂肪族ポリ エーテルジオール (ポリ(ォキシエチレン)グリコールなど)、脂肪族ポリエステルジォ ールなどで構成されたソフトセグメント(ソフトブロック)とを含んでいる。ポリウレタンェ ラストマーには、ソフトセグメントの種類に応じて、ポリエステルウレタンエラストマ一、 ポリエーテルウレタンエラストマ一などが含まれる。前記熱可塑性ポリウレタン系榭脂 としては、中でも、ポリエステルジオールを用いて得られるポリエステルポリウレタン、 特に、ポリエステルウレタンエラストマ一を用いるのが好ましい。これらの熱可塑性ポリ ウレタン系榭脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。

[0139] なお、前記複合成形体 (Ila)にお、て、ポリエーテルセグメントを有する非ウレタン系 熱可塑性榭脂 (lib)と接合させる熱可塑性ポリウレタン系榭脂は、少なくともポリエーテ ルセグメントを有している。

[0140] 榭脂部材を構成する熱可塑性ポリウレタン系榭脂において、ポリエーテルセグメント の割合は、前記熱可塑性ポリウレタン系榭脂全体に対して、例えば、 10— 90重量% 、好ましくは 20— 90重量%、さらに好ましくは 30— 90重量%程度であってもよい。

[0141] ポリエーテルセグメントを有する熱可塑性ポリウレタン系榭脂としては、例えば、前 記ジイソシァネート類とポリエーテル単位を有するジオール類と必要により前記鎖伸 長剤との反応により得ることができる。

[0142] ポリエーテル単位を有するジオール類としては、ポリエーテルジオール [脂肪族ポリ エーテルジオール、例えば、ポリエチレングリコール、ポリ(ォキシトリメチレン)グリコ ール、ポリプロピレングリコール、 PTMGなどのポリ(ォキシ C 2-4アルキレン)グリコール 類、これらのポリ(ォキシアルキレン)グリコール類のブロック共重合体(ポリオキシェチ レンポリオキシプロピレンブロック共重合体など);芳香族ポリエーテルジオール、例 えば、ビスフエノール A アルキレンオキサイド付カ卩体などの芳香族ジオールのアル キレンオキサイド付加体(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどの C 2-4アルキ レンオキサイド付カ卩体など)など];ポリエステルエーテルジオール(ジオール成分の 一部としてポリエステルジオール (例えば、後述のポリエステルジオール)を用いたポ リエーテルジオール)などが利用できる。これらのジオール類は、単独で又は二種以 上組み合わせて使用できる。これらのジオール類のうち、ポリエチレングリコール、 PT MGなどの脂肪族ポリエーテルジオールが好ましい。

[0143] 前記ポリエーテル単位を有するジオール類と共に、ポリエステルジオールを併用し てもよ、。前記ポリエステルジオールとしては、 C 4-12脂肪族ジカルボン酸成分 (アジピ ン酸など)、 c 2-12脂肪族ジオール成分(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ タンジオール、ネオペンチルグリコールなど)、 C 4-12ラクトン成分( ε一力プロラクトンな ど)など力も得られるポリエステルジオール (脂肪族ポリエステルジオール)例えば、 ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(1, 4—ブチレンアジペート)、ポリ(1, 6 キシレンァ ジペート)、ポリ— ε一力プロラタトンなどが挙げられる。

[0144] ポリエーテルセグメントを有する熱可塑性ポリウレタン系榭脂には、ジオール類とジ イソシァネート類とを実質的に当量の割合で用いて得られた完全熱可塑性ポリウレタ ンの他、ジオール類に対して少過剰のジイソシァネート類を用いて得られた遊離 (未 反応)のイソシァネートが少量残存して、る不完全熱可塑性ポリイソシァネートも含ま れる。

[0145] ポリエーテルセグメントを有する熱可塑性ポリウレタン系榭脂のうち、特に、ポリエー テル単位を有するジオール類と、ジイソシァネート類と、鎖伸長剤としてのグリコール

類 (短鎖グリコール類など)とを用いて得られる熱可塑性ポリエーテルウレタンエラスト マーが好ましい。この熱可塑性ポリエーテルウレタンエラストマ一は、グリコール類と ジイソシァネート類とのポリウレタンで構成されたハードセグメント(ハードブロック)と、 脂肪族ポリエーテルジオール (ポリエチレングリコール、 PTMGなど)で構成されたソ フトセグメント(ソフトブロック)とを含んでいる。熱可塑性ポリウレタン系榭脂は、ポリエ 一テルセグメントとして、少なくとも PTMGユニットを含んで!/、てもよ!/、。

[0146] ポリエーテルセグメントを有する熱可塑性ポリウレタン系榭脂は、単独で又は二種以 上組み合わせて使用できる。

[0147] 非ウレタン系熱可塑性榭脂の項で述べたように、榭脂部材を構成する熱可塑性ポリ ウレタン系榭脂は、前記アミノ基及び Z又はイミノ基含有成分 (特にアミノ基含有ポリ アミドオリゴマーなどのアミンィ匕合物)を含んで!/、てもよ、。アミノ基及び/又はィミノ 基含有成分 (特に、アミノ基含有ポリアミドオリゴマーなどのアミンィ匕合物)の割合は、 ポリエーテルセグメントを有する熱可塑性ポリウレタン系榭脂 100重量部に対して、例 えば、 0. 01— 10重量部程度、好ましくは 0. 1— 8重量部程度、特に 0. 5— 7重量部 程度である。

[0148] 熱可塑性ポリウレタン系榭脂部材は、本発明の効果を損なわない範囲で、他の榭 脂 (熱可塑性榭脂、特に、ポリアミド系エラストマ一、ポリエステル系エラストマ一、ポリ ォレフィン系エラストマ一などの熱可塑性エラストマ一など)、安定剤 (熱安定剤、紫 外線吸収剤、酸ィ匕防止剤など)、可塑剤、滑剤、充填剤、着色剤、難燃剤、帯電防止 剤などを含んで、てもよ、。

[0149] 本発明の複合成形体では、非ウレタン系熱可塑性榭脂 (Ib-1)が、脂肪族環を有す るポリアミド成分を含むので、あるいは非ウレタン系熱可塑性榭脂組成物 (Ib-2)がアミ ノ基を含有するので、接着剤を用いることなぐ前記非ウレタン系熱可塑性榭脂 (組成 物)と熱可塑性ポリウレタン系榭脂とが強固に接合している。また、本発明の複合成 形体では、ポリアミド系榭脂及び熱可塑性ポリウレタン系榭脂が共にポリエーテルセ グメントを有しており、双方の榭脂間の親和性が高いので、接着剤を用いることなぐ 前記ポリアミド系榭脂と熱可塑性ポリウレタン系榭脂とが強固に接合している。

[0150] 複合成形体において、接合強度は、通常、 30NZcm以上であり、非ウレタン系熱

可塑性榭脂で形成された榭脂部材 (例えば、硬質榭脂部材)と熱可塑性ポリウレタン 系榭脂部材 (例えば、軟質榭脂部材)との剥離に伴って、凝集破壊する場合がある。 このような複合成形体の接合強度は、通常、 30NZcm—凝集破壊、好ましくは 40N Zcm以上、特に 50NZcm以上(50NZcm以上一凝集破壊)である。

[0151] [複合成形体の製造方法]

本発明の複合成形体は、加熱下、非ウレタン系熱可塑性榭脂と熱可塑性ポリウレタ ン系榭脂とを接合することにより製造できる。通常、本発明の非ウレタン系熱可塑性 榭脂 (又は榭脂組成物)及び熱可塑性ポリウレタン系榭脂のうち少なくとも一方をカロ 熱、溶融し、他方と接触させることにより行うことができる。このような複合成形体は、 慣用の成形法、例えば、熱成形 (熱プレス成形、インジェクションプレス成形など)、射 出成形 (インサート射出成形、二色射出成形、コアバック射出成形、サンドイッチ射出 成形など)、押出成形 (共押出成形、 Tダイラミネート成形など)、ブロー成形などによ り、成形過程で非ウレタン系熱可塑性榭脂と熱可塑性ポリウレタン系榭脂とを接合さ せること〖こより製造できる。

[0152] 例えば、インサート射出成形、インジェクションプレス成形などの成形法では、熱可 塑性ポリウレタン系榭脂を加熱溶融し、この溶融状態の熱可塑性ポリウレタン系榭脂 を、非ウレタン系熱可塑性榭脂で構成された榭脂部材 (以下、単に非ウレタン系榭脂 部材と称する場合がある)の少なくとも一部と接触させながら成形し、両者を接合させ てもよく、非ウレタン系熱可塑性榭脂を加熱溶融し、この溶融状態の非ウレタン系熱 可塑性榭脂を、熱可塑性ポリウレタン系榭脂で構成された榭脂部材 (以下、単にポリ ウレタン系榭脂部材と称する場合がある)の少なくとも一部と接触させながら成形し、 両者を接合させてもよい。また、二色射出成形、共押出成形などの成形法では、非ゥ レタン系熱可塑性榭脂及び熱可塑性ポリウレタン系榭脂をそれぞれ加熱溶融し、溶 融状態のポリアミド系榭脂と溶融状態の熱可塑性ポリウレタン系榭脂とを接触させな がら成形し、両者を接合させてもよい。少なくともいずれか一方の榭脂を溶融させて、 非ウレタン系熱可塑性榭脂と熱可塑性ポリウレタン系榭脂とを接触させ、接合させた 後、通常、冷却することにより、非ウレタン系榭脂部材とポリウレタン系榭脂部材とが 強固に接合した複合成形体を得ることができる。また、目的、用途などに応じて、非ゥ レタン系榭脂部材と熱可塑性ポリウレタン系榭脂部材とは、少なくとも一部で接合して いればよい。

[0153] なお、榭脂部材を構成する榭脂 (特に、ベース榭脂)は、榭脂の融点以上の温度に カロ熱することにより溶融させることができるが、実質的に結晶化しない榭脂の場合に は、榭脂のガラス転移点 (Tg)以上の温度に加熱することにより、溶融させることがで きる。

[0154] 本発明におヽて、非ウレタン系熱可塑性榭脂とアミノ基含有化合物とを含む非ウレ タン系熱可塑性榭脂組成物や脂環族ポリアミド成分を含む非ウレタン系熱可塑性榭 脂では、非ウレタン系熱可塑性榭脂がアミノ基 (ァミノ基含有ィ匕合物に由来するァミノ 基や、榭脂自体が有するアミノ基など)を含有し、このアミノ基が熱可塑性ポリウレタン 系榭脂に作用 (化学的に作用)するため、異種材料を用いた複合成形体であっても、 接合強度を大幅に改善でき、単に熱融着による物理的作用では得られない高い接 合強度が得られる。また、前記脂環族ポリアミド成分を含む非ウレタン系熱可塑性榭 脂では、脂環族ポリアミド成分の脂肪族環が熱可塑性ポリウレタン系榭脂に作用する ため、異種材料を用いた複合成形体であっても、接合強度を大幅に改善でき、単に 熱融着による物理的作用では得られない高い接合強度を得ることもできる。さらに、 共にポリエーテルセグメントを有するポリアミド系榭脂と熱可塑性ポリウレタン系榭脂と の組合せでは、双方の榭脂間の親和性が高ぐ異種材料を用いた複合成形体であ つても、接合強度を大幅に改善できる。そのため、本明細書において、「熱融着」とは 、単なる熱融着だけでなぐ化学反応を含む熱接着 (熱接合)も含む意味で用いる。

[0155] 上記のように、非ウレタン系熱可塑性榭脂とポリウレタン系榭脂の何れの榭脂を溶 融させるかは特に制限されず、一般に融点又はガラス転移点 (Tg)のより低い軟質榭 脂 (ポリウレタン系榭脂)を加熱し、この軟質樹脂と融点又は Tgのより高、硬質榭脂 ( 非ウレタン系熱可塑性榭脂)で構成された硬質榭脂部材とを接合させてもよぐまた、 一般に融点又は Tgのより高い硬質榭脂 (非ウレタン系熱可塑性榭脂)を加熱し、この 硬質樹脂と融点又は Tgのより低、軟質榭脂 (ポリウレタン系榭脂)で構成された軟質 榭脂部材とを接合させてもよ!ヽ。

[0156] これらの方法のうち、特に、前者の方法において、本発明の効果を特徴的かつ有

効に発揮でき、既存技術に比べて有利である。単なる物理的な熱融着による既存技 術では、先に成形された非ウレタン系榭脂部材と、後に成形されるポリウレタン系榭 脂を接合させる場合、ポリウレタン系榭脂の成形温度は、先に成形された非ウレタン 系熱可塑性榭脂の融点より低くなる場合が多く熱融着は進行しにくい。また、ポリウレ タン系榭脂の成形温度が、非ウレタン系熱可塑性榭脂の融点より高い場合であって も、非ウレタン系榭脂部材の表面を融解させるには熱量が不足する場合が多い。そ のため、既存技術では、通常、ポリウレタン系榭脂の成形に先行して、非ウレタン系 榭脂部材を成形する方法は取り得ない。しかし、このような場合であっても、本発明に よれば、非ウレタン系熱可塑性榭脂に含まれるアミノ基ゃ脂肪族環、あるいはポリエ 一テルセグメントの作用により、ポリアミド系榭脂部材と熱可塑性ポリウレタン系榭脂と をより容易に接合させることができる。そのため、複合成形体の製造工程の自由度を 高めることができ、製造工程を大幅に合理ィ匕することもできる。非ウレタン系熱可塑性 榭脂とアミノ基含有化合物とを含有する非ウレタン系熱可塑性榭脂組成物では、ポリ ウレタン榭脂についても、ポリエーテル系とポリエステル系とを区別なく選択できるた め、材料コストの低減にも極めて有利である。また、非ウレタン系熱可塑性榭脂が脂 環族ポリアミド成分を含む場合にも、ポリウレタン系榭脂の種類についても自由度が 高ぐ例えば、ポリエーテル系ポリウレタンとポリエステル系ポリウレタンとを区別するこ となく選択することができる。

[0157] 複合成形体では、通常、硬質樹脂が非ウレタン系熱可塑性榭脂であり、軟質榭脂 が熱可塑性ポリウレタン系榭脂である場合が多ヽが、硬質榭脂が熱可塑性ポリウレタ ン系榭脂であり、軟質樹脂が前記非ウレタン系熱可塑性榭脂であってもよい。また、 前記非ウレタン系熱可塑性榭脂と熱可塑性ポリウレタン系榭脂の硬さが同程度であ つてもよい。

[0158] より具体的には、前記熱プレス成形では、硬質榭脂 (又は組成物)及び軟質榭脂( 又は組成物)のうち、少なくとも一方をプレス成形の金型内で溶融させ、双方を接触 させて加圧し、接合させて複合成形体を製造できる。熱プレス成形において、硬質榭 脂及び Z又は軟質榭脂は、ペレット状や粉状などの形状で金型に充填してもよぐ予 め他の成形方法で賦形した成形品として金型に装着してもよい。

[0159] インサート射出成形法では、硬質榭脂 (又は榭脂組成物)及び軟質榭脂 (又は榭脂 組成物)のうち、いずれか一方を射出成形、押出成形、シート成形、フィルム成形など の成形法により成形し、賦形された成形品を金型内に収納した後、この成形品と金 型との間の空隙に他方を射出成形することにより複合成形体を製造できる。インサー ト射出成形においては、金型内に収納する成形品を予熱しておくことが好ましい。

[0160] 二色射出成形法では、二台以上の射出成形機を用いて、硬質榭脂 (又は榭脂組 成物)及び軟質榭脂 (又は榭脂組成物)のヽずれか一方の成分を金型に射出成形し 、金型の回転又は移動により、金型のキヤビティを交換し、得られた成形品と金型と の間に形成された空隙に他方の成分を射出成形することにより複合成形体を製造で きる。

[0161] コアバック射出成形法では、硬質榭脂 (又は榭脂組成物)及び軟質榭脂 (又は榭脂 組成物)のうち、いずれか一方の成分を金型に射出成形し、金型のキヤビティー容積 を拡大させ、得られた成形品と金型との間に形成された空隙に他方の成分を射出成 形することにより複合成形体を製造できる。

[0162] これらの成形方法のうち、特に、量産性などの点から、インジェクションプレス成形 法などの熱プレス成形法、射出成形法 (インサート射出成形法、二色射出成形法、コ ァバック射出成形法、サンドイッチ射出成形法など)などが適して!/、る。

[0163] 熱融着にお!、て、硬質榭脂及び Z又は軟質樹脂の溶融温度 (又は熱融着温度) は、両榭脂(又は榭脂組成物)の種類に応じて選択でき、例えば、 100— 300°C、好 ましくは 120— 290°C、さらに好ましくは 150— 280°C程度の範囲力も選択できる。例 えば、熱プレス成形法では、 100— 250°C、好ましくは 120— 230°C、さらに好ましく は 150— 220°C程度であってもよい。また、射出成形法では、成形機シリンダー内で の榭脂の温度が、例えば、 200— 300°C、好ましくは 220— 280°C、さらに好ましくは 240— 280°C程度であってもよ!/ヽ。

[0164] 複合成形体の構造及び形状は、特に限定されな!、が、意匠性、装飾性、感触性な どに適した構造、例えば、軟質榭脂部材の一部又は全部を硬質榭脂部材で被覆又 はラミネートした構造であってもよいが、通常、硬質榭脂部材の一部又は全部を軟質 榭脂部材で被覆又はラミネートした構造 (例えば、硬質榭脂部材と人体 (手など)との 接触部分を軟質榭脂部材で被覆した構造など)などが好ましい。また、具体的な構造 には、例えば、二次元的構造 (シート状、板状など)、三次元的構造 (例えば、棒状、 チューブ状、ケーシング、ノ、ウジングなど)などが挙げられる。

[0165] 本発明では、複雑な製造工程 (複合部分に凹凸部分を設ける工程、接着剤の塗布 工程など)を経ることなぐ熱融着により、硬質樹脂と軟質榭脂とを直接的かつ強固に 接合できるため、意匠性、装飾性、良好な感触 (ソフトな感触、柔軟性など)などの性 質に優れるとともに、軽量で、強靱な複合成形体を簡便に得ることができる。

産業上の利用可能性

[0166] 本発明の榭脂 (又は榭脂組成物)は、熱可塑性ポリウレタン系榭脂と直接接合させ て複合成形体を形成するのに有利である。また、得られた複合成形体は、各種工業 部品、例えば、自動車用部品(インストルメントパネル、センターパネル、センターコン ソールボックス、ドアトリム、ピラー、アシストグリップ、ハンドル、エアバッグカバーなど の自動車内装部品;モール、バンパー等の自動車外装部品;ラックアンドピ-オンブ ーッ、サスペンションブーツ、等速ジョイントブーツなどの自動車機能部品など)、家 電用部品(掃除機バンパー、リモコンスィッチ、オフィスオートメーション (OA)機器の キートップなど)、水中使用製品 (水中眼鏡、水中カメラカバーなど)、工業用部品 (力 バー部品;密閉性、防水性、防音性、防振性等を目的とした各種パッキン付き工業用 部品;工業用ゴムローラー類など)、電気'電子用部品 (カールコード電線被覆、ベル ト、ホース、チューブ、消音ギアなど)、スポーツ用品、靴用部品 (運動靴、靴底など) 、意匠性や装飾性を要する部品(例えば、サングラス、メガネなど)などに使用できる

[0167] これらのうち、前記複合成形体は、特に靴やロール (ゴムローラーなど)などの機械 部品の構成部材などに適している。靴の構成部材としては、靴底 (ノール)、靴アツパ 一などの靴部品などが挙げられ、また、複合成形体で、運動靴、作業用靴 (長靴、雨 靴、ガーデニング用シューズなど)などを形成してもよい。このような靴用途では、従 来困難であった硬質又はガラス繊維で強化されたポリアミド系榭脂と軟質のポリウレ タン系榭脂との組合せも容易となるため、例えば、異なるグレードの素材を用いて何 重にも複合ィ匕することなども可能となり、靴のデザイン性や機能性の向上に大きく寄 与できる。

[0168] また、ロール (ゴムローラーなど)用途では、例えば、少なくとも表面層が非ウレタン 系熱可塑性榭脂 (組成物)で構成された軸 (シャフト)と、この軸の周面に形成された 熱可塑性ポリウレタン系榭脂層とで構成してもよい。軸は、金属シャフトの表面に非ゥ レタン系熱可塑性榭脂層が形成されていてもよぐ非ウレタン系熱可塑性榭脂で構 成された軸であってもよい。このようなローラー用途では、シャフト精度を得るための 切削仕上げ及び熱可塑性ポリウレタン系榭脂の表面仕上げを同一の研磨機により一 工程で仕上げることができるため、ローラーの製造工程を大幅に短縮でき、コストを飛 躍的に削減することができる。また、このようなローラーは、化学的に接合されている ため、接合力が高ぐ軸とロールとのずれがほとんどないため、高いトルクでの使用に ち耐免ることがでさる。

実施例

[0169] 以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実 施例によって限定されるものではない。

[0170] 実施例 1

(0脂環族ポリアミドの調製

窒素置換したオートクレーブ中で、ビス(4—アミノシクロへキシル)メタンとドデカンジ 力ノレボン酸との塩 lOOOgを、カロ圧(1. 7MPa)下、カロ熱(220°C)し、 4時間力、けて、 窒素ガスと共に系内の水分を系外に排出した。その後ゆっくりと 275°Cまで昇温し、 残りの水分を系外に完全に排除した後、オートクレープの内圧を常圧に戻した。冷却 後、数平均分子量約 23000、末端アミノ基濃度が 43mmolZkgの透明ポリアミド (ポ リマー 1)を得た。ポリマー 1に含まれる脂環式アミノ基を有するモノマー残基とそれ以 外のモノマー残基の比率 (以下「MR値」と称する)は、前者 Z後者 = 50Z50と計算 された。

[0171] GO複合成形体の作製

上記 (0で得られたポリマー 1を用いて、射出成形により 100mm角、厚み 2mmの平 板を作成した。次いで、 100mm角、深さ 4mmの平板金型に、約 1/5面積 (平板の 片端約 20mm)をアルミホイルで覆った前記ポリアミド成形体を収納し、空隙部に熱

可塑性ポリウレタン榭脂を射出成形した。ポリウレタン榭脂の射出成形は、シリンダー 温度 205°C及び金型温度 60°Cの条件で行った。なお、使用したポリウレタン榭脂は ポリエーテル系ポリウレタン榭脂(BASF (株)製、エラストラン 1195ATR)及びポリェ ステル系ポリウレタン榭脂(BASF (株)製、エラストラン ET195)の 2種類とした。それ ぞれのポリウレタン榭脂を用いて得られた複合成形体を用いて、前記の剥離試験を 行った。

[0172] (iii)熱融着性の評価 (剥離試験)

得られた複合成形体を、幅 20mm及び長さ 100mmのサイズに切り出して、アルミ ホイルで覆った部分を掴み代とし、掴み代を 180°C方向に引張速度 20mmZ分で引 張ることにより、引張試験を行った。この引張試験により、融着界面における剥離強 度を測定し、この剥離強度により非ウレタン系熱可塑性榭脂部材とウレタン系熱可塑 性榭脂部材との熱融着性 (接合強度)を評価した。

[0173] なお、接着力に関して、一般的に、剥離強度が 50NZcmに満たない場合は、通常 、剥離は界面剥離であり、手による剥離が可能であって、多くの用途において接着不 良と判定される。剥離強度が 50NZcmを超えると剥離は凝集破壊を含む領域に入 る。すなわち、手での剥離は殆ど不可能となり、工業的にも十分利用できる接着強度 である。剥離強度が 80NZcmを超えて lOONZcmに至ると、剥離は全面に及ぶ凝 集破壊となり、スポーツシューズをはじめ、過酷な屈曲疲労に耐えることが求められる 用途にも適する。

[0174] 比較例 1

ビス (4 アミノシクロへキシル)メタンに代えてへキサメチレンジァミンを用いる以外 は実施例 1と同様にして重合を行い、ポリアミドを調製した。得られたポリアミド 612 ( ポリマー 2)の数平均分子量は約 20000、末端アミノ基の濃度は 5 lmmolであった。 このポリアミド 612 (ポリマー 2)の MR値は 0/100である。また、ポリマー 2を用いる以 外は、実施例 1と同様に複合成形体を作製し、剥離試験を行なった。

[0175] 実施例 2

窒素置換したオートクレーブ中で、 ω—ラウリルラタタム 1000g、ドデカンジカルボン 酸 15g、及び少量のリン酸を、加圧(1. 8MPa)下、加熱(250°C)し、攪拌を行った。 4時間攪拌後、得られた混合物に、ビス (4-アミノシクロへキシル)メタンを添加し、さ らに 280°Cで反応を継続した。 0. 5時間後、冷却を開始し、末端にシクロへキシルァ ミノ基を有するポリアミド 12 (ポリマー 3)を得た。このポリアミド 12 (ポリマー 3)は数平 均分子量は約 15000、末端アミノ基濃度は 60mmolZkgであり、 MR値は 1. 2/98 . 8と計算された。

[0176] さらに得られたポリマー 3を用いる以外は、実施例 1と同様に、複合成形体を作製し

、剥離試験を行なった。

[0177] 比較例 2

窒素置換したオートクレーブ中で、 ω—ラウリルラタタム 1000g、ドデカンジカルボン 酸 15g、及び少量のリン酸を、加圧(1. 8MPa)下、カ卩熱(250°C)し、 4時間かけて、 攪拌しながら窒素ガスと共に系内の水分を系外に排出した。その後ゆっくりと 275°C まで昇温し、残りの水分を系外に完全に排除した後、オートクレープの内圧を常圧に 戻した。冷却後、数平均分子量約 15000のポリアミド 12 (ポリマー 4)を得た。このポリ アミド 12 (ポリマー 4)の末端アミノ基は脂肪族鎖式ァミノ基で、その濃度は 7mmolで あった。また、ポリマー 4の MR値は OZ100である。

[0178] 前記ポリマー 4を用いる以外は、実施例 1と同様に複合成形体を作製し、剥離試験 を行なった。

[0179] 実施例 3

実施例 1で得られた透明ポリアミド (ポリマー 1)を 60重量部、比較例 2で得られたポ リアミド 12 (ポリマー 4)を 40重量部、 2軸押出し機を用いて混合及び混練し、ポリアミ ドアロイ (ポリマー 5)を得た。このポリアミドアロイ (ポリマー 5)の末端アミノ基濃度は 2 9mmol、 MR値は 29/71と計算された。

[0180] 前記ポリマー 5を用いる以外は、実施例 1と同様に複合成形体を作製し、剥離試験 を行なった。

[0181] 実施例 4

実施例 2で得られた脂環式アミノ基を有するポリアミド 12 (ポリマー 3) 40重量部と、 比較例 2で得られた脂環式アミノ基を有さないポリアミド 12 (ポリマー 4) 60重量部とを 、 2軸押出し機を用いて混合及び混練し、混合ポリアミド 12 (ポリマー 6)を得た。この 混合ポリアミド 12 (ポリマー 6)の末端アミノ基濃度は 28mmol、 MR値は 0. 4/99. 6 と計算された。

[0182] 前記ポリマー 6を用いる以外は、実施例 1同様に複合成形体を作製し、剥離試験を 行なった。

[0183] 実施例 5

ポリアミドエラストマ一(デグサ(Degussa)社製、 Vestamid E47S3)を 80重量部 と、実施例 2で得られたポリアミド 12 (ポリマー 3) 20重量部とを 2軸押出機を用いて混 合及び混練し、混合ポリアミドエラストマ一(ポリマー 7)を得た。この混合ポリアミドエラ ストマー(ポリマー 7)の末端アミノ基濃度は 15mmol、 MR値は 0. 14/99. 86と計 算された。

[0184] 前記ポリマー 7を用いるとともに、ポリウレタン榭脂として、ポリエーテル系ポリウレタ ン榭脂(BASF (株)製、エラストラン ET880)又はポリエステル系ポリウレタン榭脂(日 本ポリウレタン工業 (株)製、ミラストラン E585)を用いる以外は、実施例 1と同様に複 合成形体をして行なった結果を表 1に示す。

[0185] 実施例 6

ポリアミドエラストマ一(デグサ(Degussa)社製、 Vestamid E47S3)とポリウレタン 榭脂との剥離試験を、実施例 5と同様にして行なった結果を表 1に示す。ここで使用 したポリアミドエラストマ一の末端アミノ基濃度は 4mmol、 MR値は OZlOOである。

[0186] [表 1]

表 1

剥離強度 N Z c m 木。リマ- 末端 7ミノ基濃度 M R値 *°リエ-テル系リ Iステル系 本'リウレタン木'リウレタン 実施例 1 木。リマー 1 43 50/50 140 1 33 比較例 1 本。リマ- 2 51 0/1 00 70 62 実施例 2 *°リマ- 3 60 1 . 2/98. 8 1 30 145 比較例 2 本'リマ- 4 7 0/100 1 5 1 0 実施例 3 リマ- 5 29 29/71 1 12 1 27 実施例 4 本。リマ- 6 28 0. 4/99. 6 70 58 実施例 5 木。リマ- 7 1 5 0. 14/99. 86 95 76 実施例 6 E47S3 4 0/1 00 90 24

表 1の結果より、実施例の複合体は、ポリウレタンの種類に関係なぐ高い剥離強度 を示している。これに対して、比較例 1及び 2の複合成形体は、剥離強度が低ぐ実 施例 6のシートでは、ポリエステル系ポリウレタンに対する剥離強度が低い。

[0187] 実施例 7— 13及び比較例 3

(1)非ウレタン系熱可塑性榭脂の調製

(0ポリアミド 12 (数平均分子量 19, 000、アミノ基濃度 8mmolZkg) 100重量部に 、ポリアミド 12オリゴマー(数平均分子量 3, 000、アミノ基濃度 530mmolZkg) 5重 量部を添加し、二軸押出機を用いて混合し、非ウレタン系熱可塑性榭脂 (A1) (ァミノ 基濃度 20mmolZkg)を得た。

[0188] GOポリアミド 12オリゴマーに代えて、へキサメチレンジァミン 0. 5重量部を用いる以 外は上記 (0と同様に操作を行い、非ウレタン系熱可塑性榭脂 (A2) (ァミノ基濃度 40 mmolZ Kg)を得た。

[0189] (iii)ポリアミド 12オリゴマーに代えて、アミノ基変性ポリエーテル (サンァミール TAP— 10,三洋化成 (株)製) 5重量部を用いる以外は上記 (0と同様に操作を行い、非ウレ タン系熱可塑性榭脂 (A3) (ァミノ基濃度 lOOmmolZkg)を得た。

[0190] (iv)ポリアミド 12に代えて、ポリアミド 6 (数平均分子量 23, 000、アミノ基濃度 17mm olZkg)を 100重量部用いる以外は、上記 (0と同様に操作を行い、非ウレタン系熱可 塑性榭脂 (A4) (ァミノ基濃度 35mmolZkg)を得た。

[0191] (V)ポリエステルエラストマ一(ノヽイトレル,東レ 'デュポン (株)製) 100重量部に、ポ リアミド 12オリゴマー (数平均分子量 3, 000、アミノ基濃度 530mmolZkg) 5重量部 を添加し、二軸押出機を用いて混合し、非ウレタン系熱可塑性榭脂 (A5) (アミノ基濃 度 15mmolZkg)を得た。

[0192] (vi)ポリエステルエラストマ一に代えて、ポリカーボネート(ユーピロン,三菱ェンジ二 ァリングプラスチックス (株)製)を 100重量部用いる以外は、上記 (V)と同様に操作を 行い、非ウレタン系熱可塑性榭脂 (A6) (ァミノ基濃度 15mmolZkg)を得た。

[0193] (vii)ポリエステルエラストマ一に代えて、ポリフエ-レンスルフイド(フォートロン,ポリ プラスチックス (株)製)を 100重量部用いる以外は、上記 (V)と同様に操作を行い、非 ウレタン系熱可塑性榭脂 (A7) (ァミノ基濃度 15mmolZkg)を得た。

[0194] (viii)比較として、アミノ基濃度が 5mmolZkgであるポリアミド 12を単独で用いた (非 ウレタン系熱可塑性榭脂 (A8))。

[0195] (2)複合成形体の作製及び剥離試験

エステル系熱可塑性ポリウレタンエラストマ一 TPU (ET195, BASF (株)製)を射 出成形機を用いて 120mm X 25mm X 2mmのサイズの平板を作製した。この平板 をサイズ 120mm X 25mm X 4mmの射出成形用金型内に収容し、接合温度(シリン ダー温度) 250°C及び金型温度 60°Cの条件で、前記 (1)で得られた非ウレタン系熱 可塑性榭脂又は榭脂組成物を射出成形し、複合成形体を形成した。

[0196] このようにして得られた複合成形体を幅 20mm及び長さ 100mmのサイズに切り出 して、アルミホイルで覆った部分を掴み代とし、掴み代を 180°C方向に引張速度 20m mZ分で引張ることにより、引張試験を行った。この引張試験により融着界面におけ る剥離強度を測定し、この剥離強度により非ウレタン系熱可塑性榭脂部材とウレタン 系熱可塑性榭脂部材との熱融着性を評価した。

[0197] 結果を表 2に示す。

[0198] [表 2]

表 2


表から明らかなように、実施例 7— 13の複合成形体では、ァミノ化合物を含まない 比較例 3に比べて、高ヽ接合強度で接合されてヽた。

[0199] 実施例 14一 21及び比較例 4一 5

(1)ポリアミド榭脂の調製

また、ポリアミドエラストマ一又はポリアミドは、以下の手順で調製したものを用いた。

[0200] (0ポリアミドエラストマ一(A9)

ラウリルラタタム 500g及びドデカン二酸 50gを圧力容器内に添加し、窒素気流下、 270°C、 20気圧で 3時間攪拌を行った。得られた混合物にポリテトラメチレングリコー ル (分子量 1300、末端は水酸基) 500gを添加し、減圧下、加熱しつつ、攪拌を行つ た。 5時間後、ポリアミドエラストマ一 (A9)を得た。

[0201] (ii)ポリアミドエラストマ一(A10)

ラウリルラタタム 800g、ドデカン二酸 90g及びポリテトラメチレングリコール 320gを 用いる以外は、上記 (A9)と同様にエラストマ一 (A10)を調製した。

[0202] (iii)ポリアミドエラストマ一(A11)

ラウリルラタタム 300g、ドデカン二酸 30g及びポリテトラメチレングリコール 450gを 用いる以外は、上記 (A9)と同様にエラストマ一 (Al 1)を調製した。

[0203] (iv)ポリアミドエラストマ一(A12)

ラウリルラタタム 500g及びドデカン二酸 25gを用いるとともに、ポリテトラメチレンダリ コールに代えてポリプロピレングリコール (分子量 1000、末端は水酸基) 500gを用い る以外は、上記 (A9)と同様にエラストマ一 (A12)を調製した。

[0204] (V)ポリアミドエラストマ一(A13)

ポリプロピレングリコールに代えて、ポリエチレンングリコール(分子量 2000、末端 は水酸基) 500gを用いる以外は、上記 (A12)と同様にエラストマ一 (A13)を調製し た。

[0205] (vi)ポリアミド(B1)

ラウリルラタタム lOOOg及びドデカン二酸 110gを、少量のリン酸の存在下、窒素置 換したオートクレーブ中で、 250— 260°Cに加熱し、 4時間かけて、窒素ガスと共に系 内の水分を系外に排出した。その後 1時間を要して徐々に 275°Cまで昇温し、残りの 水分を系外に排除した後、冷却し、比較用ポリアミド (B1)を得た。

[0206] (2)複合成形体の作製

上記 (1)のポリアミドエラストマ一又はポリアミドを用いて形成した成形体 (射出成形 により形成した 100mm角、厚み 2mmの平板)の約 1Z4面積をアルミホイルで覆い、

この榭脂部材を 100mm角、深さ 4mmの平板金型内に収容し、金型内に形成された 空隙部に熱可塑性ポリウレタン (TPU)を射出成形することにより複合成形体を形成 した。 TPUの射出成形は、シリンダー温度 205°C及び金型温度 60°Cの条件で行つ た。

[0207] なお、前記 TPUとしては、ポリエーテル系熱可塑性ポリウレタン C1 (エラストラン ET 890, BASF社製)又は C2 (エラストラン 1195ATR, BASF社製)を用いた。

[0208] (3)熱融着性 (剥離強度)の評価

実施例及び比較例で得られた複合成形体を、幅 20mm及び長さ 100mmの大きさ に切り出し、アルミホイルで覆った部分を掴み代とし、掴み代を 180°C方向に引張速 度 20mmZ分で引張ることにより、引張試験を行った。この引張試験により、融着界 面における剥離強度を測定し、この剥離強度により硬質榭脂部材と軟質榭脂部材と の熱融着性 (接合強度)を評価した。

[0209] 結果を表 3に示す。

[0210] [表 3]

表 3


表 3から明らかなように、非ウレタン系熱可塑性榭脂として、ポリエーテルセグメント を含まな!/、ポリアミド系榭脂を用いた比較例では、非ウレタン系熱可塑性榭脂及び熱 可塑性ポリウレタン系榭脂のいずれもポリエーテルセグメントを含む実施例に比べて 、剥離強度が著しく低力つた。