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1. WO2005031831 - 気化器

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[ JA ]
明 細書

気化器

技術分野

[0001] 本発明は、反応管内を通過する原料溶液を分散させたキャリアガスをヒータの輻射 熱で気化するための気化器に関する。

背景技術

[0002] 特許文献 1:特開 2000-216150号公報

[0003] 近年、電子デバイスの分野においては、回路の高密度化と共に電子デバイスの一 層の小型化および高性能化が望まれており、例えば、トランジスタの組み合わせで情 報の記憶動作を行う SRAM (Static Random Access read write Memory) 、 EEPROM (Electrically Erasable and Programmable Read Only Me mory)、或いはトランジスタとキャパシタの組み合わせで情報の記憶動作を行う DRA M (Dynamic Random Access Memory)などのように、電子デバイスの機能を 単に回路構成のみで達成するばカゝりではなぐ機能性薄膜等の材料自体の特性を 利用してデバイスの機能を実現することが有利になりつつある。

[0004] そのため、電子部品に用いられる誘電体材料などの薄膜ィ匕が望まれている。このよ うな材料を薄膜ィ匕する一つの方法として、 CVD法がある。

[0005] この CVD法は、 PVD法、ゾルゲル法、その他の成膜法に比べて成膜速度が大きく 、多層薄膜の製造が容易であるなどの特徴を有している。また、 MOCVD法は、有 機物を含む化合物を薄膜形成用の原料として用いる CVD法であり、安全性が高ぐ 膜中のハロゲンィ匕物の混入がないなどの利点を有する。

[0006] MOCVD法に用いられる原料は、一般的に固体粉末あるいは液体であり、これら の原料を容器に入れ、一般的に減圧中で加熱して原料を気化器で気化させた後、 キャリアガスによって薄膜成膜装置内に送り込んでいる。

[0007] 図 4は、このような MOCVD法の気化システムのシステムブロック図(特許文献 1参 照)である。

[0008] この図 4において、 10は複数の原料溶液等を気化器 1へと供給する供給部である。 [0009] 供給部 10は、キャリアガス(例えば、 N 2又は Ar)が充填されたガスボンベ 11と、酸 素が充填された酸素ボンべ 12と、冷却水が貯留された貯水タンク 13と、強誘電体薄 膜用の原料 (例えば、 3種類の有機金属錯体として Sr (DPM) 2、Bi (C 6H 5) 3、Ta (0

C 2 H 5 ) 5 )並びに溶剤として THF (テトラヒドロフラン)を貯留した複数のリザーブタンク

14一 17と、ガスボンベ 11と気化器 1とに接続されたガス供給管 18と、酸素ボンべ 12 と気化器 1とに接続された酸素供給管 19と、貯水タンク 13と気化器 1とに接続された 給水管 20並びに配水管 21と、リザーブタンク 14一 17と気化器 1とに接続された液体 供給管 22— 25と、リザーブタンク 14一 17とガスボンベ 11とに接続された多岐管 26と を備えている。

[0010] ガス供給管 18の経路中にはバルブ 18aとマスフローコントローラ 18bとが設けられ、 酸素供給管 19の経路中にはバルブ 19aとマスフローコントローラ 19bとバルブ 19cと が設けられ、給水管 20の経路中にはバルブ 20aが設けられ、溶剤用の液体供給管 2 2の経路中にはバルブ 22aとマスフローコントローラ 22bとが設けられ、錯体用の液体 供給管 23— 25の経路中にはバルブ 23a— 25aとマスフローコントローラ 23b— 25b とが設けられ、多岐管 26の経路中にはバルブ 26a— 26dとエアパージ 26eとバルブ 26fとが設けられている。尚、液体供給管 23— 25は、液体供給管 22と接続されるよう に分岐されており、それぞれバルブ 23c— 25cが設けられている。

[0011] ガスボンベ 11に充填されたキャリアガスは、ガス供給管 18のバルブ 18aを開くこと により、マスフローコントローラ 18bに流量制御されて気化器 1へと供給される。また、 ガスボンベ 11に充填されたキャリアガスは、多岐管 26のバルブ 26f並びにバルブ 26 a— 26dを開くと共にエアパージ用のバルブ 26eの放出状態を閉とすることによりキヤ リアガスがリザーブタンク 14一 17に送り込まれる。これにより、リザーブタンク 14一 17 内はキャリアガスにより加圧され、貯留された原料溶液はその溶液内に先端が臨んで いる液体供給管 22— 25内を押し上げられてマスフローコントローラ 22b— 25bにより 流量制御された後、気化器 1の接続管 2— 5に輸送される。

[0012] また、同時に、酸素ボンべ 12からマスフローコントローラ 19bで一定流量に制御さ れた酸素 (酸化剤)が気化器 1へと輸送される。

[0013] さらに、給水管 20のバルブ 20aを開くことにより貯水タンク 13内の冷却水が気化器

1の内部を循環して気化器 1を冷却する。

[0014] 尚、接続管 27— 30は、図示例では気化器 1の軸線方向に沿って並設されている 力 実際には貯水タンク 13からの給水管 20又は配水管 21と接続される接続管 31,

32とで放射状に交互に設けられて、る。

[0015] リザーブタンク 14一 16内に貯留された原料溶液は、溶剤である THFに常温で液 体又は固体状の有機金属錯体 (Sr(DPM) 2、 Bi (C 6 H 5 ) 3、 Ta (OC 2 H 5 ) 5 )を溶解して いるため、そのまま放置しておくと THF溶剤の蒸発によって有機金属錯体が析出し、 最終的に固形状になる。従って、原液と接触した液体供給管 23— 25の内部がこれ によって閉塞されることを防止するため、成膜作業終了後の液体供給管 23— 25内 及び気ィ匕器 1内をリザーブタンク 17内の THFで洗浄すればよい。この際の洗浄は、 マスフローコントローラ 23b— 25bの出口側から気化器 1までの区間とし、作業終了後 にリザーブタンク 17内に貯留された THFで洗い流すものである。

[0016] 図 3は、気化器 1の要部の構成を示す断面図である。この図 3において、気化器 1は 、ガス供給管 18が接続される分散器 2と、分散器 2の下流側に連続して接続された反 応管 3と、反応管 3の周囲を覆うヒータ 4とを備えている。

[0017] 分散器 2は、ガス供給管 18と同軸上に位置するガス通路 5を有する。このガス通路 5の始端上流口 5aと終端噴射口 5bとの間には、各接続管 27— 30の先端が臨んで おり(図では対向配置された接続管 28, 29のみ図示)、これによりリザーブタンク 14 一 16内に貯留された原料溶液がこのガス通路 5内に供給可能となって、る。また、 分散器 2には、接続管 31, 32に連通して貯水タンク 13内の冷却水が循環するため の冷却経路 6が形成されている。さらに、分散器 2には、ガス供給管 18の始端上流口 5aよりも上流側に一端が位置すると共に終端噴射口 5bに他端が位置するロッド 7と、 このロッド 7の他端を支持するピン 8とを備えている。尚、ロッド 7の一端はガス供給管 18の端部付近に設けられたピン 9により保持されている。

[0018] ヒータ 4は、反応管 3を略全長に跨って包囲する円筒形状のセラミックヒータ若しくは 螺旋状に形成されたものが使用されている。

[0019] このような構成においては、分散器 2の内部に穴を貫通し、その穴の軸線と同軸上 に位置するように、穴の内径(4. 50mm)のよりも小さな外径(4. 48mm)を有する口

ッド 7を埋め込む。分散器 2とロッド 7との間に形成された空間によりガス通路 5が形成 される。ロッド 7はビス 9により位置決め状態で保持されて、る。

[0020] 尚、ガス通路 5の断面幅は 0. 02mmとなる。この際、ガス通路 5の断面幅は、 0. 00 5—0. 10mmが好ましい。これは、 0. 005mm未満では加工が困難であり、 0. 10m mを超えるとキャリアガスを高速ィ匕するために高圧のキャリアガスを用いる必要が生じ てしまうからである。

[0021] ガス通路 5の上流からは、ガス供給管 18からキャリアガスが導入される。このキャリア ガスには、ガス通路 5の中途部に位置する各接続管 27— 30の先端カゝら原料溶液が 滴下されるため、この原料溶液がガス通路 5を通過するキャリアガスに分散される。

[0022] これにより、ガス通路 5の下流の終端噴射口 5bから反応管 3に原料溶液を分散した キャリアガスが噴射され、反応管 3内を流れる原料溶液を分散したキャリアガスをヒー タ 4で加熱し気化した後、図示を略する薄膜成膜装置へと送り込まれる。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0023] ところで、上記の如く構成された気化器 1にあっては、反応管 3の周囲をヒータ 4で 覆っている構成であるため、反応管 3の長さに相当する原料溶液を分散したキャリア ガスの気化経路長 (反応時間)を長く確保することが困難であり、反応管 3の外周付 近と中心付近とではヒータ 4の輻射熱による加熱温度に差が生じることと相俟って、原 料溶液の種類や分散量等によっては気化器 1の大きさを変更しないと充分な気化を 行うことができな!/、と!/、う問題が生じて!/ヽた。

[0024] 本発明は、上記問題を解決するため、キャリアガスの反応時間を長く確保すること ができる気化器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0025] その目的を達成するため、請求項 1に記載の気化器は、液体若しくは粉体力なる 原料溶液を分散したキャリアガスが上流側から供給される螺旋状の反応管と、該反 応管内を通過する原料溶液を分散したキャリアガスを輻射熱で加熱して気化させるヒ 一タとを備えることを要旨とする。

[0026] 請求項 2に記載の気化器は、前記ヒータが前記反応管の内側に配置されていること を要旨とする。

発明の効果

[0027] 本発明の気化器によれば、螺旋状の反応管に液体若しくは粉体からなる原料溶液 を分散したキャリアガスが上流側から供給され、反応管内を通過する原料溶液を分 散したキャリアガスがヒータの輻射熱により気化されることにより、反応管の経路を長く 確保することができるうえ、その内部を通過する際に発生する遠心力により原料溶液 を分散したキャリアガスが通過方向と交差する方向に攪拌されることにより満遍なくヒ ータからの輻射熱による気化が促進される。

[0028] 請求項 2に記載の気化器によれば、ヒータが反応管の内側に配置されていることに より、気化器の小型化に貢献することができる。

発明を実施するための最良の形態

[0029] 次に、本発明の気化器を MOCVD用の気化器に適用し、図面に基づいて説明す る。

[0030] 図 2は、本発明の気化器を有する MOCVD用の気化システムのシステムブロック図 、図 1は本発明の気化器の要部を示し、図 1 (A)は要部の正面図、図 1 (B)は反応管 の断面図である。

[0031] 図 2において、 10は複数の原料溶液等を気化器 101へと供給する供給部である。

尚、この供給部 10並びに分散器 2の構成は図 4に示した従来技術と同一であるため

、その詳細な説明は省略する。

[0032] 気化器 101は、ガス供給管 18が接続される分散器 2と、分散器 2の下流側に連続し て接続された反応管 103と、反応管 103の周囲を覆うヒータ 104とを備えている。

[0033] 反応管 103は、その中途部が螺旋状に形成されており、例えば、分散器 2から図示 を略する薄膜成膜装置までの機械的離間距離は従来技術で説明したものと同一距 離となっており、気化システム全体の装置の大きさを略同一とすることができる。また、 反応管 103は、螺旋状に形成されていることにより、分散器 2から図示を略する薄膜 成膜装置までの距離のうち実質的な反応部分の距離が長く確保されている。

[0034] ヒータ 104は、セラミックヒータなどの棒状のものが反応管 103の螺旋部分の中心に 略全長に跨って配置されている。尚、ヒータ 104を反応管 103の内側若しくは外側に 位置する螺旋状の管体力ゝら構成しても良いし、これらを併用しても良い。

[0035] このような構成においては、分散部 2に接続された各接続管 27— 30の先端力も原 料溶液が滴下され、ガス供給管 18から導入されたキャリアガスに原料溶液が分散さ れる。

[0036] これにより、分散部 2の下流力も反応管 103に原料溶液を分散したキャリアガスが噴 射され、反応管 103内を流れる原料溶液を分散したキャリアガスがヒータ 104で加熱 されて気化した後、図示を略する薄膜成膜装置へと送り込まれる。

[0037] この際、反応管 103が螺旋状に形成されていることから、図 1 (B)に示すように、反 応管 103内ではその搬送方向と交差する方向に遠心力に伴う乱流が発生し、反応 管の内側と外側とでキャリアガスが攪拌された状態となり、ヒータ 104からの輻射熱に より満遍なく気化することができる。

図面の簡単な説明

[0038] [図 1]本発明の気化器の要部を示し、(A)は要部の正面図、(B)は反応管の断面図 である。

[図 2]本発明の気ィ匕器を有する MOCVD用の気化システムのシステムブロック図であ る。

[図 3]気化器の分散部の縦断面図である。

[図 4]従来の気化器を有する MOCVD用の気化システムのシステムブロック図である

符号の説明

[0039] 101…気ィ匕器

103…反応管

104· ··ヒータ

産業上の利用可能性

[0040] 本発明の気化器によれば、螺旋状の反応管に液体若しくは粉体からなる原料溶液 を分散したキャリアガスが上流側から供給され、反応管内を通過する原料溶液を分 散したキャリアガスがヒータの輻射熱により気化されることにより、反応管の経路を長く 確保することができるうえ、その内部を通過する際に発生する遠心力により原料溶液 を分散したキャリアガスが通過方向と交差する方向に攪拌されることにより満遍なくヒ ータからの輻射熱による気化が促進される。

請求項 2に記載の気化器によれば、ヒータが反応管の内側に配置されていることに より、気化器の小型化に貢献することができる。